JP2004026401A - 画像形成システム、画像形成装置、シート格納装置、リカバリ処理方法、プログラム、及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】カラー白黒混交動作を設定する際の入力ミスや複雑な入力動作を省きユーザの負担を軽減可能とし、異常と判断されたシートが混入した場合でも的確にリカバリ可能とする。
【解決手段】カラーMFP104のCPU1805は、用紙の異常の有無を検知し、異常を検知した用紙をリカバリする為のリカバリ情報を作成しスタッカトレイ1207の記憶装置1202に記憶する制御を行い、白黒MFP105のCPU1705は、カラーMFP104で画像形成した用紙を格納したスタッカトレイ1207がインサータ108に装着された事に応じ、スタッカトレイ1207の記憶装置1202のリカバリ情報に基づき、スタッカトレイ1207に格納した用紙と白黒MFP105で画像形成した用紙をスタッカトレイ1207に排出する事で混交し、異常用紙をトレイ1911に排出する制御を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】カラーMFP104のCPU1805は、用紙の異常の有無を検知し、異常を検知した用紙をリカバリする為のリカバリ情報を作成しスタッカトレイ1207の記憶装置1202に記憶する制御を行い、白黒MFP105のCPU1705は、カラーMFP104で画像形成した用紙を格納したスタッカトレイ1207がインサータ108に装着された事に応じ、スタッカトレイ1207の記憶装置1202のリカバリ情報に基づき、スタッカトレイ1207に格納した用紙と白黒MFP105で画像形成した用紙をスタッカトレイ1207に排出する事で混交し、異常用紙をトレイ1911に排出する制御を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の画像形成装置をネットワーク接続した画像形成システム、シートに画像形成を行う画像形成装置、画像形成装置に付設されるシート挿入装置に着脱可能なシート格納装置、画像形成装置で実行されるリカバリ処理方法、プログラム、及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネットワークにカラー画像形成装置(カラー複写装置)や白黒画像形成装置(白黒複写装置)が接続されたシステムにおいて、カラー原稿と白黒原稿が混在した複数原稿の画像を複写してプリントアウトする場合、ユーザはカラー複写装置にて複数原稿の画像すべてをプリントアウトさせることで、カラーページと白黒ページが混在するプリント結果を得ていた。
【0003】
一方、カラー複写装置は白黒複写装置よりも画像形成処理に時間がかかり、コストもかかるので、カラー原稿と白黒原稿が混在した複数原稿のなかで白黒原稿だけは白黒複写装置にてプリントアウトさせたいという要望がある。そこで、カラー原稿と白黒原稿が混在した複数原稿の画像を複写してプリントアウトする場合において、白黒原稿は白黒複写装置にてプリントアウトさせ、カラー原稿はカラー複写装置にてプリントアウトさせることが考えられる。
【0004】
この場合、白黒複写装置にてプリントアウトさせた記録紙とカラー複写装置にてプリントアウトさせた記録紙を元の複数原稿のように1つにまとめるには、ユーザが一方の複写装置で出力させた記録紙と記録紙の間にもう一方の複写装置で出力させた記録紙をインサート(中差し)し、手作業でページ順を整えなければならなかった。
【0005】
このように、複数の画像をプリントアウトしたものを1つの資料にしたいときには、コンピュータ上で処理できない部分があり、プリントアウトされたものをユーザが机の上に広げて手作業しなければならず、効率が悪くこの点の省力化が望まれる。
【0006】
これを改善するための手段として、カラーMFP(マルチファンクション周辺機器)のカラー出力紙を一旦格納するためのスタッカトレイ(格納手段)と、カラー白黒混交を行う際に白黒MFPにおいて白黒出力紙にカラー出力紙をインサートするためのインサートトレイ(再給紙手段)を共通化し(以後スタッカトレイと呼ぶ)、出力速度の点で劣るカラーMFPでプリントされたカラー出力紙をスタッカトレイに積載・格納し、そのスタッカトレイを白黒MFPのインサート装置(インサータ)に装着することで、カラー出力紙を再給紙し、混交制御する方法がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例においては次のような課題があった。画像形成装置でカラー白黒混交を行う場合、カラー白黒混交を行うための諸情報、つまりジョブナンバー、カラー白黒混交に使用するプリンタ、用紙サイズ、用紙の出力部数、用紙の積載状態、マテリアル(用紙種類)などの情報を操作部などを用いて設定し、その設定に基づき、カラー原稿の情報をネットワークに接続されているサーバからダウンロードしたり、画像形成装置内の記憶手段から読み出してカラー画像を形成し、カラー画像と白黒画像とのカラー白黒混交動作を行うものである。そのため、ユーザの入力ミスによるミスコピーの発生や、複雑な設定による煩わしさが伴い、未だにユーザにとっては大きな負担となっている。特に、ネットワークを介して複数台の白黒/カラ−画像形成装置が接続されている場合のインサート装置の設置ミスは、大量のミスコピーと大きなダウンタイムの発生をもたらす。
【0008】
また、近年では、少量ロットのカラー白黒混交ジョブへの要求が高まり、それに伴い大容量で単一のスタッカトレイのみでカラー白黒混交処理を行うのでは、大型のスタッカトレイが数多く必要となり効率的でない。そこで、前記スタッカトレイを小型化し、スタッカ装置(インサート装置)に複数のスタッカトレイを装着することで、1つのジョブ終了後に速やかに次のジョブへの移行が可能となり、少量ロットのジョブの生産性を向上できる構成が有効となってきている。
【0009】
この場合、複数のスタッカトレイを管理し使い分けて、スタッカトレイを所望の画像形成装置のインサート装置に且つ所望の再給紙段に間違いなく設定することが必須となってくる。その結果、上述したユーザの煩わしさや、設定ミスや設置ミスによるミスコピーの頻度が上昇し、ユーザの負担は大きくなる。また、複数のユーザにて画像形成装置及びインサート装置を共有する場合は、更に設定ミスや設置ミスによる煩わしさやダウンタイムが増加することは言うまでもない。
【0010】
本発明は、上述した点に鑑みなされたものであり、カラー白黒混交動作を設定する際の入力ミスや複雑な入力動作を省き、ユーザの負担を軽減可能とし、異常と判断されたシートが混入した場合においても的確にリカバリさせることを可能とした画像形成システム、画像形成装置、シート格納装置、リカバリ処理方法、プログラム、及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、複数の画像形成装置を備えた画像形成システムであって、画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段と、任意の画像形成装置に付設されると共に前記格納手段が着脱可能で、第一の画像形成装置で画像形成され前記格納手段に格納されたシートを第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入する挿入手段とを有し、前記第一の画像形成装置は、シートの異常の有無を検知する検知手段を有し、前記検知手段で異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶し、前記第二の画像形成装置は、前記第一の画像形成装置で画像形成されたシートを格納した前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記記憶手段の前記リカバリ情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入させる挿入制御手段を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、前記画像形成手段で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段が付設装着される画像形成装置であって、シートの異常の有無を検知する検知手段を有し、前記検知手段で異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、他の画像形成装置で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段を装着可能な挿入手段が付設される画像形成装置であって、前記シートが正常に記録されたか否かを識別可能な情報を含むリカバリ情報を前記格納情報として前記記憶手段に記憶された前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記格納情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記画像形成手段で画像形成されたシートに対し挿入させることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、複数の画像形成装置と、画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段と、任意の画像形成装置に付設されると共に前記格納手段が着脱可能で、第一の画像形成装置で画像形成され前記格納手段に格納されたシートを第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入する挿入手段とを備えた画像形成システムにおけるリカバリ処理方法であって、前記第一の画像形成装置は、シートの異常の有無を検知する検知工程を有し、前記検知工程で異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶し、前記第二の画像形成装置は、前記第一の画像形成装置で画像形成されたシートを格納した前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記記憶手段の前記リカバリ情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入させる挿入制御工程を有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、前記画像形成手段で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段が付設装着される画像形成装置におけるリカバリ処理方法であって、シートの異常の有無を検知する検知工程を有し、前記検知工程で異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、他の画像形成装置で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段を装着可能な挿入手段が付設される画像形成装置におけるリカバリ処理方法であって、前記シートが正常に記録されたか否かを識別可能な情報を含むリカバリ情報を前記格納情報として前記記憶手段に記憶された前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記格納情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記画像形成手段で画像形成されたシートに対し挿入させることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、複数の画像形成装置と、画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段と、任意の画像形成装置に付設されると共に前記格納手段が着脱可能で、第一の画像形成装置で画像形成され前記格納手段に格納されたシートを第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入する挿入手段とを備えた画像形成システムに適用されるコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、コンピュータに、前記第一の画像形成装置において、シートの異常の有無を検知する機能と、異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶する機能と、前記第二の画像形成装置において、前記第一の画像形成装置で画像形成されたシートを格納した前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記記憶手段の前記リカバリ情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入させる機能とを実行させることを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、前記画像形成手段で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段が付設装着される画像形成装置に適用されるコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、コンピュータに、シートの異常の有無を検知する機能と、異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶する機能とを実行させることを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、他の画像形成装置で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段を装着可能な挿入手段が付設される画像形成装置に適用されるコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、コンピュータに、前記シートが正常に記録されたか否かを識別可能な情報を含むリカバリ情報を前記格納情報として前記記憶手段に記憶された前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記格納情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記画像形成手段で画像形成されたシートに対し挿入させる機能を実行させることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
<システムの概要>
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成ネットワークシステムの全体構成を示す概念図である。画像形成ネットワークシステムは、例えば、出力紙排出側にスタッカ107が付設されたMFP(Multi Function Peripheral:マルチファンクション周辺機器)としてのカラー画像形成装置104、出力紙排出側にインサータ108及び大容量スタッカ109が付設されたMFPとしての白黒画像形成装置105、サーバとしてのコンピュータ102、クライアントとしてのコンピュータ103a、コンピュータ103bをネットワーク101により接続した構成となっている。尚、本図には図示していないが、ネットワーク101上には上記以外の画像形成装置を始め、スキャナ、プリンタ、ファクシミリなどの他の機器も接続されている。また、本図には図示していないが、ネットワーク101上には上記以外のクライアントが多数接続されており、以下クライアントを代表して103と表記する。
【0022】
カラー画像形成装置104は、フルカラーでスキャン及びプリントなどが可能なカラーMFPであり、その出力紙はカラー画像形成装置104に付設されたスタッカ107内のスタッカトレイ1207に順次積載、格納される。尚、カラー画像形成装置104には後述するようにインサータ108を付設することも可能である。白黒画像形成装置105は、モノクロでスキャン及びプリントなどが可能な白黒MFPであり、その出力紙は白黒画像形成装置105に付設されたインサータ108及び大容量スタッカ109内のスタッカトレイ1207に順次積載、格納される。
【0023】
ここで、スタッカトレイ1207は、スタッカ107、インサータ108、大容量スタッカ109に対し装着及び取り外しが可能であり、カラー画像形成装置104で画像形成したカラー出力紙が積載されたスタッカトレイ1207をインサータ108に装着することで、白黒画像形成装置105はカラー出力紙及び白黒出力紙を混交することが可能なシステムとなり、混交された出力紙はオフラインの後処理用のバケットに排出され、図示しない後処理装置により製本等が実行される。
【0024】
コンピュータ103上では、いわゆるDTP(Desk Top Publishing:デスクトップパブリッシング)を実行するアプリケーションソフトウェアを動作させることで、各種文書/図形を作成/編集することができる。コンピュータ103は、作成された文書/図形をPDL言語(Page Description Language:ページ記述言語)に変換し、ネットワーク101を経由してMFP104、105に送ることで、MFP104、105でプリントアウトされる。MFP104、105は、それぞれ、コンピュータ102、103とネットワーク101を介して情報交換できる通信手段を有しており、MFP104、105の情報や状態をコンピュータ102、103側に逐次知らせる仕組みとなっている。更に、コンピュータ102、103は、その情報を受けて動作するユーティリティソフトウェアを有しており、MFP104、105をコンピュータ102、103により管理することができる。
【0025】
<MFP104、105の構成>
次に、図2〜図12を用いてMFP104、105の構成を説明する。但し、MFP104とMFP105の差はフルカラーとモノクロの差であり、色処理以外の部分ではフルカラー機器がモノクロ機器の構成を包含することが多いため、ここではフルカラー機器に絞って説明し、必要に応じて随時モノクロ機器の説明を加えることとする。
【0026】
MFP104、105は、図2に示すように、画像読み取りを行うスキャナ部201、その画像データを画像処理する画像処理部(IP部:Image Processing)202、ファクシミリなどに代表される電話回線を利用した画像の送受信を行うFAX部203、ネットワークを利用して画像データや装置情報をやり取りするNIC(Network Interface Card:ネットワークインタフェースカード)部204、コンピュータ103から送られてきたページ記述言語(PDL)を画像信号に展開するPDL部205、経路の切り替え及び画像データの圧縮/伸長を行うコア部206、コア部206から出力された画像データをレーザビームに変換するPWM(Pulse Width Modulation)部207、シートに画像形成を行うプリンタ部208、コア部206から出力された画像データを変換し表示するディスプレイ部210を有する。
【0027】
MFP104、105の使い方に応じてコア部206で画像信号を一時保存したり、経路を決定する。次に、コア部206から出力された画像データは、画像形成を行うプリンタ部208に送られる。プリンタ部208でプリントアウトされたシートはスタッカ107へ送り込まれ、順次積載される。また、ディスプレイ部210は、画像をプリントせずに画像の内容を確認したり、プリントする前に画像の様子を確認したりする(プレビュー)ために用いられる。
【0028】
<スキャナ部201の構成>
図3を用いてスキャナ部201の構成を説明する。原稿台ガラス301は、読み取られるべき原稿302が置かれる。原稿302は照明ランプ303により照射され、その反射光は第1ミラーユニット310のミラー304、第2ミラーユニット311のミラー305、306を経て、レンズ307によりCCDセンサ308上に結像される。ミラー304、照明ランプ303を含む第1ミラーユニット310は移動機構により速度Vで移動し、ミラー305、306を含む第2ミラーユニット311は移動機構により速度(1/2)Vで移動することにより、原稿302の全面を走査する。第1ミラーユニット310及び第2ミラーユニット311はモータ309により駆動する。
【0029】
<画像処理部202の構成>
図4を用いてIP部(画像処理部)202の構成を説明する。スキャナ部201で入力された光学的信号は、CCDセンサ308により電気信号に変換される。このCCDセンサ308はR(赤)、G(緑)、B(青)3ラインのカラーセンサであり、R、G、Bそれぞれの画像信号としてIP部(画像処理部)202のA/D変換部401に入力される。A/D変換部401でゲイン調整、オフセット調整をされた後、各色信号毎に8bitのデジタル画像信号R0、G0、B0に変換される。その後、シェーディング補正部402で色毎に、基準白色板の読み取り信号を用いた公知のシェーディング補正が施される。更に、CCDセンサ308の各色ラインセンサは、相互に所定の距離を隔てて配置されているため、ラインディレイ調整回路(ライン補間部)403において、副走査方向の空間的ずれが補正される。
【0030】
次に、入力マスキング部404は、CCDセンサ308のR、G、Bフィルタの分光特性で決まる読取色空間を、NTSC(National Television System Committee)の標準色空間に変換する部分であり、CCDセンサ308の感度特性/照明ランプのスペクトル特性等の諸特性を考慮した装置固有の定数を用いた3×3のマトリックス演算を行い、入力された(R0、G0、B0)信号を標準的な(R、G、B)信号に変換する。更に、輝度/濃度変換部(LOG変換部)405は、ルックアップテーブル(LUT)RAMにより構成されており、R、G、Bの輝度信号がC1、M1、Y1の濃度信号になるように変換する。
【0031】
出力マスキング/UCR回路部406は、M1、C1、Y1信号を画像形成装置のトナー色であるY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)信号にマトリクス演算を用いて変換する部分であり、CCDセンサ308で読み込まれたR、G、B信号に基づいたC1、M1、Y1、K1信号をトナーの分光分布特性に基づいたCMYK信号に補正して出力する。次に、ガンマ変換部407にて、トナーの色味諸特性を考慮したルックアップテーブル(LUT)RAMを使って画像出力のためのCMYKデータに変換し、空間フィルタ408では、CMYKデータにシャープネスまたはスムージングを施した後、画像信号はコア部206へと送られる。
【0032】
MFP105によりモノクロの画像処理を行う場合には、単色の1ラインCCDセンサを用いて、単色でA/D変換、シェーディングを行った後、入出力マスキング処理、ガンマ変換処理、空間フィルタ処理の順で処理しても構わない。
【0033】
<FAX部203の構成>
図5を用いてFAX部203の構成を説明する。まず、受信時には、電話回線から来たデータをNCU部501で受け取り電圧の変換を行い、モデム部502内の復調部504でA/D変換及び復調操作を行った後、伸張部506でラスタデータに展開する。一般にFAXでの圧縮伸張にはランレングス法などが用いられる。ラスタデータに変換された画像は、メモリ部507に一時保管され、画像データに転送エラーがないことを確認後、コア部206へ送られる。次に、送信時には、コア部206よりやってきたラスタイメージの画像信号に対して、圧縮部505でランレングス法などの圧縮を施し、モデム部502内の変調部503でD/A変換及び変調操作を行った後、NCU部501を介して電話回線へと送られる。
【0034】
<NIC部204の構成>
図6を用いてNIC部204の構成を説明する。ネットワーク101に対してのインタフェースの機能を持つのが、このNIC部204であり、例えば10Base−T/100Base−TXなどのEthernet(登録商標)ケーブルなどを利用して外部からの情報を入手したり、外部へ情報を流す役割を果たす。
【0035】
外部より情報を入手する場合は、まず、トランス部601で情報を電圧変換し、LANコントローラ部602に送る。LANコントローラ部602は、その内部に第1バッファメモリ(不図示)を持っており、その情報が必要な情報か否かを判断した上で、第2バッファメモリ(不図示)に送った後、PDL部205に信号を流す。次に、外部に情報を提供する場合には、PDL部205より送られてきたデータは、LANコントローラ部602で必要な情報を付加して、トランス部601を経由してネットワーク101に接続される。
【0036】
<PDL部205の構成>
図6を用いてPDL部205の構成を説明する。コンピュータ103上で動作するアプリケーションソフトウェアによって作成された画像データは、文書、図形、写真などから構成されており、それぞれは、文字コード、図形コード及び、ラスタ画像データなどによる画像記述の要素の組み合わせから成っている。これが、いわゆるPDL(Page Description Language:ページ記述言語)であり、Adobe社のPostScript(登録商標)言語に代表されるものである。
【0037】
PDL部205では、上記PDLデータからラスタ画像データへの変換処理を行う。まず、NIC部204から送られてきたPDLデータは、CPU部603を経由して一度ハードディスク(HDD)のような大容量メモリ604に格納され、ここで各ジョブ毎に管理、保存される。次に、必要に応じて、CPU部603は、RIP(Raster Image Processing)と呼ばれるラスタ化画像処理を行って、PDLデータをラスタイメージに展開する。展開されたラスタイメージデータは、CMYKの色成分毎にDRAMなどの高速アクセス可能なメモリ605にジョブ毎にページ単位で格納され、プリンタ部208の状況に合わせて、再びCPU部603を介してコア部206へ送られる。
【0038】
<コア部206の構成>
図7を用いてコア部206の構成を説明する。コア部206のバスセレクタ部701は、MFP104、105の利用における、いわば交通整理の役割を担っている。即ち、複写機能、ネットワークスキャン機能、ネットワークプリント機能、ファクシミリ送信/受信機能、或いはディスプレイ表示機能などMFP104、105における各種機能に応じてバスの切り替えを行うところである。
【0039】
以下に各機能を実行するためのバスの切り替えのパターンを示す。
・複写機能:スキャナ部201→コア部206→プリンタ部208
・ネットワークスキャン機能:スキャナ部201→コア部206→NIC部204
・ネットワークプリント機能:NIC部204→コア部206→プリンタ部208
・ファクシミリ送信機能:スキャナ部201→コア部206→FAX部203
・ファクシミリ受信機能:FAX部203→コア部206→プリンタ部208
・ディスプレイ表示機能:スキャナ部201又はFAX部203又はNIC部204→コア部206→ディスプレイ部210
次に、バスセレクタ部701を出た画像データは、圧縮部702、ハードディスク(HDD)などの大容量メモリからなるメモリ部703及び伸張部704を介してプリンタ部208(PWM部207)又はディスプレイ部210へ送られる。圧縮部702で用いられる圧縮方式は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、JBIG(Joint Bi−level Image Experts Group)、ZIPなど一般的なものを用いればよい。圧縮された画像データは、ジョブ毎に管理され、ファイル名、作成者、作成日時、ファイルサイズなどの付加データと一緒に格納される。
【0040】
更に、ジョブの番号とパスワードを設けて、それらも一緒に格納すれば、パーソナルボックス機能をサポートすることができる。これは、データの一時保存や特定の人にしかプリントアウト(HDDからの読み出し)ができないようにするための機能である。記憶されているジョブのプリントアウトの指示が行われた場合には、パスワードによる認証を行った後にメモリ部703より画像データを呼び出し、画像伸張を行ってラスタイメージに戻してプリンタ部207に送る。
【0041】
<PWM部207の構成>
図8を用いてPWM部207の構成を説明する。コア部206を出たイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色に色分解された画像データ(白黒MFP105の場合は単色となる)は、それぞれのPWM部207を通ってそれぞれ画像形成される。801は三角波発生部、802は入力されるデジタル画像信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ(D/A変換部)である。三角波発生部801からの信号(図8(A)のa)及びD/Aコンバータ802からの信号(図8(B)のb)は、コンパレータ803で大小比較されて、図8(B)のcのような信号となってレーザ駆動部804に送られ、CMYKそれぞれが、CMYKそれぞれのレーザ805でレーザビームに変換される。そして、ポリゴンスキャナ913で、それぞれのレーザビームを走査して、それぞれの感光ドラム917、921、925、929に照射する。
【0042】
<プリンタ部208の構成(カラーMFP104の場合)>
図9を用いてカラーMFP104のプリンタ部208の概略構成を説明する。913は、ポリゴンミラーであり、4つの半導体レーザ805(図8参照)より発光された4本のレーザ光を受ける。その内の1本はミラー914、915、916を経て感光ドラム917を走査し、次の1本はミラー918、919、920を経て感光ドラム921を走査し、次の1本はミラー922、923、924を経て感光ドラム925を走査し、次の1本はミラー926、927、928を経て感光ドラム929を走査する。
【0043】
一方、930はイエロー(Y)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム917上にイエローのトナー像を形成する。931はマゼンタ(M)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム921上にマゼンタのトナー像を形成する。932はシアン(C)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム925上にシアンのトナー像を形成する。933はブラック(K)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム929上にマゼンタのトナー像を形成する。以上4色(Y、M、C、K)のトナー像がシートに転写されることで、フルカラーの出力画像を得ることができる。
【0044】
シートカセット934、935及び手差しトレイ936のいずれかより給紙されたシートは、レジストローラ937を経て転写ベルト938上に吸着され、搬送される。給紙のタイミングと同期がとられて、予め感光ドラム917、921、925、929には各色のトナーが現像されており、シートの搬送と共にトナーがシートに転写される。各色のトナーが転写されたシートは、分離され、搬送ベルト939により搬送され、定着器940によってトナーがシートに定着される。定着器940を抜けたシートは排出される。このようにフェイスアップ状態で排出されるので、プリントは最終ページから順に行う。
【0045】
尚、4つの感光ドラム917、921、925、929は、距離dをおいて等間隔に配置されており、搬送ベルト939により、シートは一定速度Vで搬送されており、このタイミング同期がなされて、4つの半導体レーザ805(図8参照)は駆動される。
【0046】
<プリンタ部208の構成(白黒MFP105の場合)>
図10を用いて白黒MFPのプリンタ部208の概略構成を説明する。1013は、ポリゴンミラーであり、4つの半導体レーザ805より発光されたレーザ光を受ける。レーザ光はミラー1014、1015、1016を経て感光ドラム1017を走査する。一方、1030は、黒色のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム1017上にトナー像を形成し、トナー像がシートに転写されることで、出力画像を得ることができる。
【0047】
シートカセット1034、1035及び手差しトレイ1036のいずれかより給紙されたシートは、レジストローラ1037を経て転写ベルト1038上に吸着され、搬送される。給紙のタイミングと同期がとられて、予め感光ドラム1017にはトナーが現像されており、シートの搬送と共にトナーがシートに転写される。トナーが転写されたシートは、分離され、定着器1040によってトナーがシートに定着される。定着器1040を抜けたシートは排出される。この場合、フェイスアップ状態で排出されるので、プリントは最終ページから順に行う。また、反転部1041によってフェイスダウン状態での先頭ページ処理も可能である。
【0048】
<ディスプレイ部210の構成>
図11を用いてディスプレイ部210の構成を説明する。コア部206より出された画像データは、CMYKデータであるため、逆LOG変換部1101でR、G、Bデータに変換する必要がある。次に、出力されるCRTなどのディスプレイ装置1104の色の特性に合わせるためにガンマ変換部1102でルックアップテーブルを使用して出力変換を行う。変換された画像データは、一度メモリ部1103に格納されて、CRTなどのディスプレイ装置1104によって表示される。
【0049】
ここで、ディスプレイ部210を使用するのは、出力画像を予め確認するプレビュー機能や、出力する画像が意図したものと間違いないか検証するプルーフ機能を実行する場合、或いはプリントの必要がない画像を確認する場合に、プリントシートの無駄を省くためである。
【0050】
<ネットワークユーティリティソフトウェア>
次に、コンピュータ103、102上にて動作するユーティリティソフトウェアについて説明する。MFP104、105内のネットワークインタフェース部分(NIC部204及びPDL部205)にはMIB(Management InformationBase)と呼ばれる標準化されたデータベースが構築されており、SNMP(Simple Network Management Protocol)というネットワーク管理プロトコルを介してネットワーク上のコンピュータと通信し、MFP104、105を始めとして、ネットワーク上につながれたスキャナ、プリンタ或いはFAXなどの管理が可能になっている。
【0051】
一方、コンピュータ103、102上ではユーティリティと呼ばれるソフトウェアプログラムが動作しており、ネットワークを介して上記SNMPの利用によりMIBを使って必要な情報交換が可能となる。例えば、MFP104、105の装備情報としてスタッカ107やスタッカトレイ1207がセットされているか否かを検知し、ステータス情報として現在プリントが出来るか否かを検知したり、或いは、MFP104、105の名前や設置場所などを記入したり変更したり確認したりといった具合に、MIBを使うことにより、ユーザはネットワークに接続されたMFP104、105の情報をコンピュータ103、102上で確認することができる。また、これらの情報はサーバであるコンピュータ102とクライアントであるコンピュータ103を区別してリード・ライトに制限を持たせることも可能である。
【0052】
従って、この機能を使うことにより、MFP104、105の装備情報、装置の状態、ネットワークの設定、ジョブの経緯、使用状況の管理、制御などあらゆる情報をユーザはコンピュータ103、102の前で入手することが可能となる。
【0053】
<GUI>
次に、図13を用いてGUI(Graphic User Interface)と呼ばれるコンピュータ103、102上で動作するユーティリティソフトウェアの画面について説明する。コンピュータ103、102上でユーティリティソフトウェアを起動させると、図13のような画面が表示される。ここで、1301はウィンドウ、1320がカーソルで、マウスを使ってクリックすると別のウィンドウが開いたり、次の状態に遷移する。1302はタイトルバーと呼ばれ、現在のウィンドウの階層やタイトルを表示するのに用いられる。1303〜1307はそれぞれタブと呼ばれ、それぞれの分類ごとに整理されており、必要な情報を見たり、必要な情報を選択したりすることができる。
【0054】
ここでは、1303がデバイスタブと呼ばれ、デバイスの存在とその概要を知ることができる。デバイスタブ1303には、1308、1309のようなMFP104とMFP105を示すビットマップ画像があり、1310、1311、1312、1313のメッセージによりこれらMFPがどんな状態かが表示される。装置状態の詳細はステータスタブ1304を見ればわかる仕組みになっている。次に、1305はキュータブで、それぞれの装置内にキューイングされているジョブの様子やデバイスの混み具合を伺い知ることができる。
【0055】
次に、コンフィグタブ1306は、どんな機能を持つフィニッシャが装着されているかなど装備情報を知ることができる。例えば、MFP105にはインサータが装着いるか、又はフィニッシャが装着されているか、5000枚まで収納可能なレターサイズのペーパーデッキが装着されているか、そのシート残量がどのくらいであるかとか、或いは両面処理を行うユニットが装着されているかといった具合である(図13ではフィニッシャ装着例を示している)。セットアップタブ1307は、装置のネットワーク設定情報を知ることができる。
【0056】
<スタッカ107の構成>
次に、図12を用いてスタッカ107が主にカラーMFP104の出力紙を積載・格納するのに使用される場合の概略を説明する。スタッカ107には、スタッカトレイ1207が着脱可能に装着されており、実際にはスタッカトレイ1207内に用紙が積載される。カラーMFP104のプリンタ部208によりプリントされた用紙はスタッカ107に送り込まれ、ジョブの種類に応じて積載方法としてS置き又はF置きが選択され、積載・格納される。ここで、混交されるべきカラーページ数が3ページの場合を例にとると、設定された部数分ずつ同一ページを積載する方法をS置きモード積載、3ページ分を順次積み重ねて積載する場合をF置きモード積載とよぶ。図12はスタッカトレイ1207内にF置きで用紙が置かれている例である。また、スタッカ107には、排紙が可能なトレイ1210が、その上部をスタッカ外部に突出させた状態で且つ下部をスタッカ内部の用紙搬送路に連通させた状態で配設されており、トレイ1210への排紙経路をソレノイド(図示略)により切り替え可能となっている。
【0057】
リフタ装置は、リフタ部1203、スタッカトレイ有無検知センサ1201、紙面位置検知センサ1205、リフタ位置検知センサ1206、及びリフタ部1203を駆動するギア1208、1209等で構成されている。リフタ部1203は、紙面の位置を検知する紙面位置検知センサ1205の出力に基づき、排出口1204から紙面までの高さが一定に保たれるように制御され、画像形成された用紙の積載性を向上させるものである。また、リフタ部103を上下方向に駆動する方法の一例としては、スタッカ107に装備されている不図示のモータが、連結ギア1208を介して、リフタ部1203に接続されているワイヤを巻き取ることが可能なギア1209に駆動を伝達することで上下方向への駆動が可能となる。
【0058】
リフタ位置検知センサ1206は、リフタ1203の位置を検知することで、スタッカトレイ1207のシート積載量を検知するためのものであり、該センサ1206を複数箇所設置することにより、検知精度を上げることができる。紙面位置検知センサ1205、リフタ位置検知センサ1206は、フラグ式センサ、光学式センサ、イメージセンサなど、どの構造でもよく、各センサはスタッカ107側に構成されている。また、リフタ装置は、図18に示すように、スタッカトレイ1207がインサータ108に装着され、用紙が再給紙される場合の給紙ローラ1903に対して紙面の高さを一定に保つためのリフタ装置でもある。
【0059】
スタッカトレイ1207に装備される記憶装置1202は、カラーMFP104によって画像形成されたカラー出力紙を、白黒MFP105によって画像形成される白黒出力紙の中にインサートしてカラー白黒混交するための格納情報を書き込むための記憶媒体である。また、記憶装置1202は、白黒画像の出力紙をカラー出力紙にインサートするための格納情報を書き込むための記憶媒体でもよい。記憶装置1202に書き込みされる前記格納情報は、例えば、用紙サイズ、ジョブID、プリントNo、用紙の出力枚数、用紙の出力部数(同一ページの用紙を何部ずつ出力するかを示す部数)、用紙積載方法、マテリアル(普通紙、厚紙などの用紙種類)などであり、これにより白黒データとのマッチングやページ合わせが行われ、混交動作が実行可能となる。また、スタッカ107で用紙が積載される際に、リフタ装置による制御はなく、カラーMFP104の出力紙が自然に積載されるものとしてもよい。
【0060】
<インサータ108の構成>
次に、図18を用いてインサータ108の概略構成を説明する。インサータ108は、カラーMFP104が出力し且つスタッカトレイ1207に積載・格納したカラー出力紙を、上記記憶装置1202内の格納情報に従い、白黒MFP105が出力する白黒出力紙の間にインサートするように給紙・搬送し、カラー白黒混交を実行するものである。また、インサート用のカラー出力紙を混交するために積載・格納しておく手段として、スタッカトレイ1207を用いることを特徴としている。
【0061】
インサータ108内のスタッカトレイ1207に格納されたカラー出力紙を、スタッカトレイ1207のリフタ部1203を用いて、上記スタッカ107におけるスタッカトレイ1207の場合と同様に上昇させ、給紙ローラ1903に対して紙面の高さが常に一定になるように制御する。更に、重送防止ローラ1904が給紙ローラ1903と逆回転となることで用紙が一度に複数枚給紙されることを防ぐ機構が採用されている。また、インサータ108には、上記スタッカ107のトレイ1210と同様に、排紙が可能なトレイ1910が、その上部をインサータ外部に突出させた状態で且つ下部をインサータ内部の用紙搬送路に連通させた状態で配設されており、トレイ1910への排紙経路をソレノイド(図示略)により切り替え可能となっている。尚、下記の図26で後述するがトレイ1910からは用紙(例えば色紙等)を給紙することも可能である。
【0062】
<大容量スタッカ109>
次に、図18を用いて大容量スタッカ109の概略構成を説明する。インサータ108内のスタッカトレイ1207に積載されたジョブ束と、白黒MFP104から出力されたジョブ束は、上記制御により適切な混交が行われ、インサータ108の下流側に付設される大容量スタッカ109に、混交されたジョブ束が順次格納されるものである。大容量スタッカ109に積載されたジョブ束群は、その後オフラインにより、製本などの処理やフィニッシング処理が施されるものである。
【0063】
上記フィニッシング処理を行う機構としては、バインドするためのステープラ、紙をZ字状に折るためのZ折り機、ファイル用の2つ(または3つ)の穴開けを行うパンチャ等があり、ジョブの種類に応じてそれぞれの処理を行う。その他、製本のためのグルー(糊付け)によるバインドや、或いはバインド後にバインド側と反対側の端面を揃えるためのカッティングなどを加えるトリムも可能である。また、大容量スタッカ109の用紙格納手段を、上述のスタッカトレイ1207を併用できる構成にすると更に効果的である。また、大容量スタッカ109には、上記スタッカ107のトレイ1210と同様に、排紙が可能なトレイ1911が、その上部を大容量スタッカ外部に突出させた状態で且つ下部を大容量スタッカ内部の用紙搬送路に連通させた状態で配設されており、トレイ1911への排紙経路をソレノイド(図示略)により切り替え可能となっている。
【0064】
<ジョブの分割>
次に、図14を用いてカラー画像と白黒画像のジョブ分割を説明する。コンピュータ102、103からカラーMFP104を使用し、1つのジョブ内にカラーページと白黒ページが混在しているジョブをプリントする場合、まず、図14に示すようなコンピュータ102、103上で動作するソフトウェアであるドライバを用いてカラーMFP104にジョブを転送する。
【0065】
図14で、1501はコンピュータ102、103の画面上に表示されるドライバウィンドウであり、その中の設定項目として、1502はカラープリンタ(カラーMFP104)の選択を行うカラープリンタ選択カラム、1503は白黒プリンタ(白黒MFP105)の選択を行う白黒プリンタ選択カラム、1504はジョブの中から出力ページを選択するページ設定カラム、1505は部数を指定する部数設定カラム、1506はカラー/白黒混在ジョブに対してカラー/白黒画像の分割を指示するジョブカラーモードカラム、1507は印刷を開始するOKキー、1508は印刷を取りやめるキャンセルキー、1509は更なる詳細設定を行うプロパティキーである。
【0066】
ここで、ジョブカラーモードカラム1506は、自動分割、手動分割、全ページカラー、全ページ白黒の中から1つのモードを選択することが可能であり、手動分割の場合には、ユーザがそれぞれのページに対して、カラーMFP104と白黒MFP105のうちどちらのMFPから出力するかを選択設定することになる。つまり、詳細設定ウィンドウにて各ページ毎にカラーであるか白黒であるかを予め手動設定しておく。
【0067】
<ジョブの自動分割とカラー/白黒判定>
次に、図15のフローチャートを用いてジョブの自動分割(Auto Separation)を説明する。上記図14のドライバウィンドウ1501においてOKキー1507が押されると、コンピュータ(クライアント)103上のドライバはコンピュータ(サーバ)102を介して、カラーページ及び白黒ページが混在しているジョブであることを示す情報とプリントジョブをカラーMFP104及び白黒MFP105に送る。自動分割の場合には、この時点ではどのページが白黒ページであるか判定できていないので、全ページのジョブ内容をカラーMFP104及び白黒MFP105へそれぞれ送る。カラーページと白黒ページを送る順序は、カラーMFP104、白黒MFP105の順で時間をずらして送ってもよいし、2つのMFP104、105に同時に送っても構わない。
【0068】
カラーページ及び白黒ページが混在しているジョブであることを示す情報を受けた白黒MFP105は、即座にプリントを開始せずに、カラーMFP104からの白黒ページ番号通知を待機する。そして、ジョブが自動分割に設定されていれば(ステップS1601でYES)、サンプリング周期の設定内容をカラーMFP104へ送る(ステップS1602)。但し、サンプリング周期の設定は、プロパティキー1509により表示される詳細設定のためのウィンドウで事前に行われている。
【0069】
サンプリング周期に関し、100画素×100ラインに1ポイントの割合でサンプリングすればサンプリング時間は1/10000で済むし、400dpiの画像ならば0.25inch(=6.35mm)周期の格子単位でサンプリングすると、レターサイズ(11”x8.5”)のシートで1500ポイント近くならば、カラー/白黒の何れであるかはある程度判定できる。それでも判定が困難な画像の場合には、更にサンプリング周期を細かく設定するか、ジョブカラーモードカラム1506を手動分割(Manual Separation)に設定し、詳細設定ウィンドウにて各ページがカラーであるか白黒であるかを予め手動設定しておく。
【0070】
次に、ジョブ及びサンプリング周期の設定内容を受け取ったカラーMFP104のPDL部205は、ジョブ内のページを最終頁から順に順次ラスタライズ展開処理(RIP)し、RIP後の画像をページ単位、色成分(CMYK)毎に半導体メモリ605に格納する。格納された画像は、そこでCPU部603によりカラー/白黒判定が行われる(ステップS1603)。カラー/白黒判定は、半導体メモリ605内の各サンプルポイントに黒(K)以外の成分(CMY成分)があるか否かで行われる(ステップS1604、ステップS1605)。
【0071】
このとき、処理速度を速めるために、ページ内のサンプリングポイントの中に1ポイントでもカラー(CMY)成分があれば(ステップS1605でNO)、そのページはカラー画像であるため、その時点でそのページにおけるカラー/白黒判定を中止し、そのページはカラーページとしてカラーMFP104内部で処理される。また、このジョブに対して再プリントをすることが考えられるため、そのページのページ番号情報はカラーページであることを示す情報と共にネットワーク101を経由してコンピュータ(サーバ)102へ通知する(ステップS1609)。そして、そのページはカラーMFP104にてカラープリントする(ステップS1610)。また、後述するメモリへの書き込みのために、ジョブ中のカラーページのページ番号をカラーMFP104のメモリに記憶しておく。
【0072】
ページ内のサンプリングポイントの中に1ポイントもカラー(CMY)成分が存在しない場合には(ステップS1605でYES)、そのページは白黒ページとして白黒処理するため、そのページのページ番号情報は白黒ページであることを示す情報と共にネットワーク101を経由してコンピュータ(サーバ)102に通知する(ステップS1611)。これと同時に、カラーMFP104のメモリにページ情報として書き込まれる。コンピュータ(サーバ)102は、白黒ページ番号情報を自動的に白黒MFP105に通知してもよいし、白黒ページ番号情報を白黒MFP105からの要求信号によって通知するものとしてもよい。
【0073】
上記ステップS1611の通知を受けた白黒MFP105は、白黒MFP105に付設されたインサータ108にカラーで記録されたシートが積載されたスタッカトレイ1207が正常に設置されると、スタッカトレイ1207に積載されたシートと白黒MFPでプリントしたシートの混交動作を開始する。そして、スタッカトレイ1207に装備された記憶装置1202から読み出された情報に基づいて、該当する白黒ページのみRIP展開してプリントする。ステップS1603〜ステップS1606、ステップS1609〜ステップS1612はジョブキャンセルの割り込みが入らない限り、最終ページまで繰り返され(ステップS1612)、カラーMFP104におけるジョブを終了する。
【0074】
ジョブの自動分割の設定がなされていない、即ち手動分割が設定されている場合には(ステップS1601でNO)、コンピュータ(サーバ)102が、ドライバから各ページがカラーであるか白黒であるかの情報を受け取り、それに応じてカラーページについてはカラーMFP104へプリント指示し、白黒ページについては白黒MFP105へプリント指示する(ステップS1607)。そして、カラーMFP104はカラーページをプリントし、白黒MFP105は所定のタイミングで白黒ページをプリントする。
【0075】
このようにして、カラーページ及び白黒ページが混在したジョブを、カラーページはカラーMFP104でプリントさせ、白黒ページは白黒MFP105でプリントさせることができる。
【0076】
尚、上記説明では、ラスタライズ展開処理はページ毎順次行うものとしたが、ジョブ全部を一旦、大容量の半導体メモリ(HDD)604にてRIP展開し、順次、半導体メモリ605にページ毎或いは複数ページ分を読み出して判定処理しても構わない。また、上記説明では、ジョブの自動分割はカラーページと白黒ページとで分割するものであったが、所定の部数単位で分割してもよいし、写真ページと文字ページとで分割してもよい。また、上記説明では、ドライバからプリント情報がカラー画像形成装置に送られて、カラー画像形成装置で各ページのカラー/白黒判定を行って、カラーページの出力を最初に行ったが、これに限定するものではなく、白黒の画像形成装置で各ページのカラー/白黒判定を行って、白黒ページの出力を先に行ってもよい。
【0077】
<記憶装置1202へのリード・ライト動作>
次に、図16、図17を用いて記憶装置1202へのリード・ライト動作を説明する。カラーMFP104がカラー白黒混交のためのカラージョブを、スタッカトレイ1207に対してプリント出力する際、図17に示すように、カラーMFP104のCPU1805は、スタッカ107内のスタッカトレイ1207に構成されるメモリ等の記憶装置1202に対してライト動作を行う。カラーMFP104のCPU1805は、用紙サイズ、枚数、部数、プリンタNo、ジョブの番号、カラー/白黒の判定結果によるページ番号、ページ順情報(S置き、F置きなど)、マテリアル、フィニッシング処理の情報など、カラー白黒混交動作に必要な全ての情報を、カラーMFP104のインタフェース部1803、スタッカトレイ1207のインタフェース部1804を介して記憶装置1202にライト動作を行う。尚、スタッカトレイ1207は表示部1210、バッテリ1211を備えている。
【0078】
図16に示すように、その後、白黒MFP105のCPU1705が、スタッカトレイ有無センサ(不図示)によって、白黒MFP105のインサータ108に対するスタッカトレイ1207の装着を検知した場合は、白黒MFP105のインタフェース部1703、スタッカトレイ1207のインタフェース部1704を介して記憶装置1202内の情報のリード動作を行う。そして、そのリードされた情報に基づいて、白黒MFP105とインサータ108を制御してカラー白黒混交動作を開始する。
【0079】
ここで、カラーMFP104、白黒MFP105、スタッカトレイ1207の各々のインタフェース部は多bitのバス幅を持つパラレル制御でもよいし、インタフェース部にシリアル制御部を備えることで、赤外を含むシリアル通信によって実現されているものでもよい。また、白黒MFP105がスタッカトレイ1207にプリント出力する場合も、白黒MFP105のCPU1705がスタッカトレイ1207の記憶装置1202に同様の情報のライト動作を行う。更に、カラーMFP104におけるリード動作も同様である。
【0080】
また、記憶装置1202は、複数ジョブ分のデータのマップを持つことが可能であり、一つのスタッカトレイで複数ジョブの混交動作にも対応することできる。更に、記憶装置1202に書き込まれた情報は、記憶媒体としてEEP−ROM等の不揮発性のメモリを使用することで保持し、又は記憶媒体としてSRAMを使用する場合などは、バッテリ1211による電源供給制御によって、スタッカトレイ1207がスタッカ107やインサータ108から分離され電源がMFP104、105から供給されない場合においても、そのメモリデータを失わないものとする。
【0081】
<記憶装置1202のメモリマップ>
次に、図19を用いて記憶装置1202のメモリマップの構成を説明する。図19のメモリマップは、例えばジョブNo、プリンタNoなどが図示のようなアドレスに振り分けられている。複数ジョブが書き込まれるときは、エリア0〜nに振り分けられている。図示のものを例にとると、スタッカトレイ1207に積載されているジョブは、複数ジョブあり、最初に処理されるべきジョブNoが「ジョブ3」であることを示している。また、設置されるべきインサータ108が接続されている白黒MFPは「MFP105」であり、上記ジョブNoと合わせて所望される組み合わせであるか照合され、それがプリントされるべきであると判断された場合のみ、混交動作が行われる。一致しない場合は、その旨をコンピュータ(サーバ)102からコンピュータ(クライアント)103に、もしくは白黒MFP105の表示部などで報知される。また、プリンタNoが指定されていない時は、インサータが設置されている白黒MFPであればどれでも使用可能であることを示している。
【0082】
また、スタッカトレイ1207に積載された用紙に関わるジョブの優先レベルが「L1」であることを示している。更に、用紙サイズが「A4」であり、積載されている用紙のマテリアルが「厚紙」で、厚紙特有の処理、例えば給紙速度を可変制御するなどの制御が行われるとしてもよい。積載情報は、スタッカトレイ内の積載状態が、カラーMFPで先頭ページ処理されフェイスダウン出力(用紙の画像形成面を下に向けた状態で出力)されたジョブ束であることと、カラーMFPではフェイスアップ出力(用紙の画像形成面を上に向けた状態で出力)が必要である「状態A」であることを示し、それに従ってプリント制御が行われる。更に、白黒プリントされるべきページNoが「3.4.5.10.12・・・」であることを示し、そのページ分のみプリント動作される。
【0083】
<ジョブの自動混交>
次に、図1を用いてジョブの混交の概略を説明する。カラーMFP104によりプリントされスタッカ107に排出されたシート束を、ユーザがスタッカトレイ1207ごと、白黒MFP105に接続されているインサータ108にセットする。そして、白黒MFP105は、スタッカトレイ1207がセットされたことを検知すると、スタッカトレイ1207内の記憶装置1202の格納情報を読み取り、ジョブNOなどの情報により、混交すべきジョブか否かを判断し、混交すべきジョブだと判断した場合は、コンピュータ(サーバ)102又はコンピュータ(クライアント)103に、白黒MFP105のコントローラが起動をかけ、ジョブ情報をコンピュータ(サーバ)102から受信する。
【0084】
白黒MFP105は、そのジョブ情報に合わせて白黒出力紙に対してカラー出力紙を混交し、どのページ位置に配置し、どのようなフィニッシング処理が施されるかを認識する。もしくは、コンピュータ(サーバ)102、コンピュータ(クライアント)103に起動をかけること無しに、白黒MFP本体内に予めダウンロードしておいたプリント情報に合わせて混交される。また、混交されるカラー出力紙のマテリアル(用紙種類)の認識により、給紙速度や搬送速度を可変制御する場合もある。
【0085】
また、カラーMFP104における用紙のジャムや重送と呼ばれる不良が原因で、スタッカトレイ1207内に不具合な用紙が格納された場合、混交すべきでないと判断されるジョブNoや使用不可な用紙Noの情報をスタッカトレイ1207の記憶装置1202から読み取ることで、エスケープトレイ(図12のトレイ1210)に強制的に排出できるものとしてもよい。また、その情報を表示部などの伝達手段によってユーザに伝えることが有効である。
【0086】
<積載制御>
次に、図20を用いて白黒MFP104の白黒出力紙の出力方法がスタッカトレイ1207に格納されるカラー出力紙の積載方法によって制御される様子を説明する。カラーMFP104からの出力がフェイスアップ出力で且つ後原稿からの処理が行われた場合は、スタッカトレイ1207内に積載される出力束は、構成A−1のようになる。この場合、白黒カラー混交された後は、構成A−2のようにフェイスダウン出力が要望されるので、白黒MFP105からの出力は、フェイスダウン出力且つ先頭原稿からの処理が選択される。
【0087】
同様に、カラーMFP104からの出力がフェイスダウン出力で且つ先頭原稿からの処理が行われた場合は、スタッカトレイ1207内に積載される出力束は、構成B−1のようになる。この場合、白黒カラー混交された後は、構成B−2のようにフェイスアップ出力が要望されるので、白黒MFP105からの出力は、フェイスアップ出力且つ後原稿からの処理が選択される。
【0088】
よって、カラーMFP104のカラー出力紙の積載方法によって、白黒MFP105の画像形成処理を制御する必要があり、その情報はスタッカトレイ1207内の記憶装置1202に記憶される。カラーMFP104はその情報に基づいて混交動作を行う。
【0089】
<カラーMFP104の処理>
次に、図21、図22のフローチャートを用いてカラーMFP104の処理を説明する。図21、図22のフローチャートは、カラーMFP104内のCPU1805により実行されるプログラムであり、そのプログラムはCPU1805に付随する記憶媒体に格納されている。
【0090】
カラーMFP104にはインサータ108が付設されているものとする。カラーMFP104のCPU1805は、PC(コンピュータ102)の設定画面或いはカラーMFP104の操作部におけるジョブの設定によって、カラー/白黒混交のためにインサータ108を使用するか否かを判断する(ステップS2101)。カラーMFP104のCPU1805は、インサータ108を使用しないと判断した場合は、通常プリントとして上述した制御に従って処理を行う(ステップS2102)。カラーMFP104のCPU1805は、インサータ108を使用すると判断した場合は、画像データ入力方法が、原稿をスキャナ部201で読み取ることにより画像データを入力する方法であるか、PC(コンピュータ102)から電子ファイルデータを入力する方法であるかを判断する(ステップS2103)。
【0091】
カラーMFP104のCPU1805は、画像データ入力方法が原稿をスキャナ部201で読み取ることにより画像データを入力する方法であると判断した場合は、原稿台上に載置して圧板で押えた原稿または自動原稿送り装置により搬送した原稿をスキャナ部201で読み取り(ステップS2104)、そのデータをデジタル画像情報に変換し、カラーMFP104内のハードディスクなどの画像記憶装置に記憶する(ステップS2105)。カラーMFP104のCPU1805は、画像データ入力方法がPC(コンピュータ102)から電子ファイルデータを入力する方法であると判断した場合は、コンピュータ(サーバ)102から画像情報と各種設定情報をカラーMFP104にダウンロードし、そのまま、ハードディスクなどの画像記憶装置に上記画像情報と各種設定情報(ジョブの設定情報等)を登録する(ステップS2106)。
【0092】
次に、カラーMFP104のCPU1805は、カラーMFP104内の画像記憶装置に記憶された画像形成すべき画像がカラーか白黒かを判断する(ステップS2107)。カラーMFP104のCPU1805は、判断したページが白黒ページであった場合は(ステップS2107で「白黒」)、その順番情報(ページ情報)等をスタッカトレイ1207の記憶装置1202にあるメモリマップ上に書き込む。また、カラーMFP104のCPU1805は、カラーMFP104内の画像記憶装置に記憶されるデータのうち白黒データは、コンピュータ(サーバ)102上の画像記憶装置に転送するか、或いはコンピュータ(サーバ)102を介して白黒MFP105の画像記憶装置に転送する(ステップS2108)。転送されるデータとしては、ジョブデータのうちどのページが白黒の画像データなのかを示すデータを送りさえすればよいので、画像データを送らなくても良い。
【0093】
カラーMFP104のCPU1805は、判断したページがカラーページであった場合は(ステップS2107で「カラー」)、カラーデータをカラーMFP104内の画像記憶装置に転送する(ステップS2109)。次に、カラーMFP104のCPU1805は、設定された積載方法または自動的に判断された積載方法により、先頭ページ処理か後ページ処理を選択し、その後、プリンタ部208でプリント処理を行い(ステップS2110)、インサータ108内のスタッカトレイ1207にカラー出力紙を積載する(ステップS2111)。その際、カラーMFP104のCPU1805は、スタッカトレイ1207内の記憶装置1202に対して、例えば上記図19のメモリマップに示すようなカラー混交のための情報を書き込む(ステップS2112)。そして、カラーMFP104のCPU1805は、最終ページの処理が終了していなければ(ステップS2113でNO)、再びステップS2107に戻って処理を継続し、最終ページの処理が終了していれば(ステップS2113でYES)、本処理を終了する。
【0094】
尚、本実施の形態では、スタッカトレイ1207の記憶装置1202に情報を書き込むタイミングは、用紙1枚毎であるが、これに限定されるものではなく、ジョブ前、ジョブ毎、ページ毎、ジョブ後など、書き込みタイミングはいつでも構わない。
【0095】
<図22のステップS2110〜ステップS2113の詳細>
次に、図23、図24のフローチャートを用いてステップS2110〜ステップS2113の詳細を説明する。カラーMFP104のCPU1805は、プリンタ部208に配設されているシートカセット934、シートカセット935、手差しトレイ936、両面スタックトレイ970のいずれかから搬送機構により用紙を給紙し(ステップS2301)、その用紙に異常(例えば用紙が複数枚重なった状態で搬送される「重送」、用紙の搬送姿勢が適正でない「斜行」、シートカセットまたは手差しトレイから給紙したシートをレジストローラ937で搬送する際のシートのズレである「レジズレ」等。以下同様)があるか否かをセンサ(図示略)により検知する(ステップS2302)。カラーMFP104のCPU1805は、用紙に異常があると判断した場合には、ステップS2309の処理に進み、用紙に異常なしと判断した場合には、プリンタ部208で用紙に対し画像形成を行う(ステップS2303)。
【0096】
次に、カラーMFP104のCPU1805は、画像形成された用紙に異常があるか否かをセンサ(図示略)により検知し(ステップS2304)、画像形成された用紙に異常があると判断した場合には、ステップS2309の処理に進み、画像形成された用紙に異常なしと判断した場合には、用紙を定着器940まで搬送する制御などを行い(ステップS2305)、用紙に形成された画像の定着を定着器940により行う(ステップS2306)。次に、カラーMFP104のCPU1805は、当該ジョブが用紙両面に画像形成を行う両面画像形成ジョブであるか否かを判断し(ステップS2307)、両面画像形成ジョブと判断した場合には、用紙をそのまま両面スタックトレイ970へ搬送し、両面画像形成ジョブでないと判断した場合には、ラインセンサ等(図示略)により画像の色味や濃度の再現性は確かか、異常がないかどうかを検知する(ステップS2308)。
【0097】
カラーMFP104のCPU1805は、用紙に異常があると判断した場合には、上記ステップS2302、ステップS2304と同様にステップS2309の処理に進み、用紙に異常なしと判断した場合には、用紙をスタッカトレイ1207に排出する(ステップS2310)。次に、カラーMFP104のCPU1805は、当該ジョブに関わるデータをスタッカトレイ1207の記憶装置1202に書き込んだ後(ステップS2311)、当該ジョブに関わる用紙の積載方法が、「S置き」(設定された部数分ずつ同一ページの用紙を積載する方法)であるか、「F置き」(複数ページ(3ページ)分の用紙を順次積み重ねて積載する方法)であるかを判断し(ステップS2312)、「S置き」と判断した場合には、ステップS2313の処理に進み、「F置き」と判断した場合には、ステップS2314の処理に進む。
【0098】
カラーMFP104のCPU1805は、「S置き」と判断した場合、置数分(設定枚数分)の用紙の画像形成が終了しているか否かを判断し(ステップS2313)、終了していると判断した場合には、本フローチャートを終了し、終了していないと判断した場合には、置数分の用紙を画像形成するために上記ステップS2301に戻る。カラーMFP104のCPU1805は、「F置き」と判断した場合、複写対象の当該原稿が最終原稿であるか否かを判断し(ステップS2314)、最終原稿でないと判断した場合には、上記図21のステップS2107に戻り、最終原稿と判断した場合には、置数分の用紙の画像形成が終了しているか否かを判断し(ステップS2315)、終了していると判断した場合には、本フローチャートを終了し、終了していないと判断した場合には、上記図21のステップS2107に戻る。
【0099】
他方、カラーMFP104のCPU1805は、上記ステップS2302、ステップS2304、ステップS2308で用紙の異常をセンサ(図示略)により検知した場合、異常を検知した用紙をリカバリするためのリカバリデータ(リカバリ情報:異常用紙を特定するための情報、異常用紙を含む用紙セットを特定するための情報、異常用紙と正常用紙を区別するための情報を含む)の作成と置数補正を行う(ステップS2309)。即ち、カラーMFP104のCPU1805は、用紙の異常を検知したためにリカバリしなければならないデータの計算を実行する。
【0100】
S置きの場合には、置数を1加算させて異常シートのみを再出力させるようにリカバリし、スタッカトレイ1207の記憶装置1202に何部目の何番目の用紙が異常用紙である旨を記憶させる。また、F置きの場合には、複数部のジョブにおいて1部の一枚が異常であったとしても順番などが狂ってしまうため、1部分の用紙に画像形成するようリカバリするようにデータを作成し、これもまた既にスタッカトレイ1207に排出されている同ジョブに関連した記憶装置1202の該当領域に、何部目の用紙何枚目から何枚目迄が異常用紙を含む異常用紙セットであるかを記憶させる。
【0101】
即ち、記憶装置には、スタッカトレイ1207に格納されているシートがどのような順番で正常なシートが積載されているかだけでなく、正常なシートの間に、異常シートがどのような順番で積載されているかが記憶されているので、別の画像形成装置にてスタッカトレイ1207内のシートを挿入する際に、容易に異常シートと正常シートを識別して処理することが可能になる。
【0102】
また、スタッカトレイ1207に積載される画像形成された用紙の置かれ方(S置き、F置き)に応じて異なるリカバリ方法を実施する。
【0103】
参考までに、カラーMFP104でカラー画像を形成した用紙をスタッカトレイ1207に排出した各場合の例を図25〜図29を参照しながら説明する。図25は、スタッカトレイ1207におけるF置き時の用紙排出例であり、用紙が正常な場合に図示のようにスタッカトレイ1207に排出される。図示の数字は両面に画像形成されたカラー出力紙のページ番号(1、2、5、6、7、8)であり、図示されていないページ番号3、4は後述するように白黒MFP105で画像形成される白黒出力紙に相当する。
【0104】
図26は、F置き時における2部目の2枚目(5、6)の用紙(図中×印をつけた用紙)が異常用紙であると判断された場合を示したものであり、図示の破線は次の図27で説明するように前記異常用紙を含んだ1部(用紙セット)がリカバリされる(積載される)予定であることを示している。図27は、図26での異常用紙を含んだ1部(用紙セット)をリカバリした場合を示したものであり、図中×印をつけたページ番号1、2、5、6、7、8の用紙セットに対応する用紙セットが図示の破線で示すように積載される。
【0105】
同様に、図28は、S置き時における用紙が正常な場合を示したものであり、同一ページ番号のカラー出力紙が3部ずつ(1、1、1、3、3、3、4、4、4)積載されている。図29は、1部目の3枚目の用紙(図中×印をつけた用紙)が異常であると判断された場合に、1部目の最後にリカバリ用の用紙(図中×印をつけた用紙のすぐ上の用紙)を加えた場合を示したものである。
【0106】
<白黒MFP105の処理>
次に、図30、図31のフローチャートを用いて白黒MFP105の処理を説明する。図30、図31のフローチャートは、白黒MFP105内のCPU1705により実行されるプログラムであり、そのプログラムはCPU1705に付随する記憶媒体に格納されている。
【0107】
白黒MFP105のCPU1705は、スタッカトレイ有無検知センサ1201(図12参照)により、白黒MFP105に付設されたインサータ108に対するスタッカトレイ1207の装着を検知すると(ステップS3020でYES)、スタッカトレイ1207内の記憶装置1202に、カラー混交のための情報が記憶されているか否かを確認する(ステップS3021)。白黒MFP105のCPU1705は、カラー混交のための情報が確認できた場合は、記憶装置1202の情報の読み込みと解析を行う(ステップS3022)。ここで、白黒MFP105のCPU1705は、記憶装置1202における上記図19に示したようなメモリマップの内部情報に基づき解析を行い、プリンタ部208でプリント動作を開始する。
【0108】
まず、白黒MFP105のCPU1705は、スタッカトレイ1207内のジョブ束が混交されるべきMFP(プリンタ)を示す「プリンタNo」を、スタッカトレイ1207に内蔵された記憶装置1202から読み取り、白黒MFP105内のメモリに格納されている装置情報と照合する(ステップS3023)。白黒MFP105のCPU1705は、両情報が一致した場合は、スタッカトレイ1207における最初に処理されるべきジョブIDを記憶装置1202から読み取り、そのジョブIDに該当するジョブが白黒MFP104に送信されているかどうかを判断する(ステップS3024)。白黒MFP105のCPU1705は、一致するジョブIDが存在する場合は、プリンタ部208で白黒プリントを実行する。
【0109】
この時、白黒MFP105のCPU1705は、白黒データがコンピュータ(サーバ)102にある場合は(ステップS3025で「サーバ」)、記憶装置1202のメモリマップ上に書き込まれているジョブID・プリンタNoに該当するジョブの画像データをコンピュータ(サーバ)102からダウンロードし、HDDなどの記憶装置1202に記憶する(ステップS3026)。白黒MFP105のCPU1705は、ジョブID・プリンタNoが不一致の場合は、操作部などの表示手段により不一致の旨の表示をすることでユーザに報知する。このジョブID・プリンタNoが不一致であるかどうかを判断することにより、ユーザが指定したジョブ以外のプリントデータとの混載を防止し、ユーザの要求に基づいたMFP(プリンタ)を使用した混交動作を可能にする。
【0110】
白黒MFP105のCPU1705は、予め白黒MFP105内のハードディスク内に画像データが記憶されている場合は、ジョブID・プリンタNoがハードディスク内の画像データと一致するか否かを判断し、ジョブID・プリンタNoが不一致の場合は、操作部などの表示手段によりユーザに報知する。ジョブID・プリンタNoが一致した場合は、上述の混交制御に基づきプリント動作を開始する。
【0111】
次に、白黒MFP105のCPU1705は、スタッカトレイ1207の記憶装置1202に記憶された積載方法の情報に基づき、積載状態が上述した「積載方法」のどのパターンに相当するかを判断する(ステップS3027)。白黒MFP105のCPU1705は、積載状態が状態Bであると判断した場合は、先頭ページ処理によるフェイスダウン出力制御を実行し(ステップS3028)、積載状態が状態Aであると判断した場合は、後ページ処理によるフェイスアップ出力制御を実行する。(ステップS3029)。
【0112】
次に、白黒MFP105のCPU1705は、記憶装置1202のメモリマップもしくはコンピュータ(サーバ)102のページNo情報に基づき、混交動作として処理される現在のページが白黒ページであるかカラーページであるかを判断する(ステップS3030)。白黒MFP105のCPU1705は、混交動作として処理される現在のページが白黒ページであると判断した場合は、プリンタ部208で該当ページの画像を形成し、大容量スタッカ109のスタッカトレイ1207に白黒出力紙を出力する(ステップS3031)。
【0113】
白黒MFP105のCPU1705は、混交動作として処理される現在のページがカラーページであると判断した場合は、インサータ108内に設置されたスタッカトレイ1207から該当ページに対応するカラー出力紙を給紙し、大容量スタッカ109のスタッカトレイ1207にカラー出力紙を出力する(ステップS3032)。以上の動作が、設定された部数分繰り返されることで(ステップS3033でYES)、カラー出力紙と白黒出力紙の混交動作が終了する(ステップS3034)。
【0114】
尚、スタッカトレイ1207内に複数ジョブに関わる用紙が格納されている場合は、上記ステップS3020からステップS3033までの処理を上記格納されているジョブの数だけ繰り返す。
【0115】
<図31のステップS3031の詳細>
次に、上記図31のステップS3031の白黒ページプリントでの制御内容を図32のフローチャートに基づき説明する。白黒MFP105のCPU1705は、プリンタ部208に配設されているシートカセット1034またはシートカセット1035または手差しトレイ1036から搬送機構により用紙を給紙し(ステップS3201)、その用紙に異常(例えば用紙が複数枚重なった状態で搬送される「重送」)があるか否かをセンサ(図示略)により検知する(ステップS3202)。白黒MFP105のCPU1705は、用紙に異常があると判断した場合には、ステップS3209の処理に進み(後述)、用紙に異常なしと判断した場合には、プリンタ部208で用紙に対し画像形成を行い(ステップS3203)、画像形成された用紙に異常(例えば用紙の搬送姿勢が適正でない「斜行」)があるか否かをセンサ(図示略)により検知する(ステップS3204)。
【0116】
白黒MFP105のCPU1705は、画像形成された用紙に異常があると判断した場合には、ステップS3209の処理に進み(後述)、画像形成された用紙に異常なしと判断した場合には、用紙を定着器1040まで搬送する制御などを行い(ステップS3205)、上記ステップS3202、ステップS3204と同様に、搬送された用紙に異常(「重送」或いは「斜行」等)があるか否かをセンサ(図示略)により検知する(ステップS3206)。白黒MFP105のCPU1705は、用紙に異常があると判断した場合には、ステップS3209の処理に進み(後述)、用紙に異常なしと判断した場合には、用紙に形成された画像の定着を定着器1040により行う(ステップS3207)。次に、白黒MFP105のCPU1705は、画像が定着された用紙に異常(「重送」或いは「斜行」等)があるか否かをセンサ(図示略)により検知する(ステップS3208)。
【0117】
白黒MFP105のCPU1705は、用紙に異常があると判断した場合には、上記ステップS3202、ステップS3204、ステップS3206と同様にステップS3209の処理に進み(後述)、用紙に異常なしと判断した場合には、排出先のデータを入手しそのデータに見合った排出先に用紙を排出する(ステップS3210)。要するに、異常と判断した用紙に関しては大容量スタッカ109のスタッカトレイ1207に排出せず、大容量スタッカ109のトレイ(エスケープトレイ)1911に排出し、正常と判断した用紙のみ大容量スタッカ109のスタッカトレイ1207に排出するように制御する。
【0118】
そして、白黒MFP105のCPU1705は、正常終了されていると判断した場合には(ステップS3211でYES)、そのまま本フローチャートを終了し、正常終了されていないと判断した場合には(ステップS3211でNO)、異常と判断した用紙と同じ画像を形成する別の用紙を再度作成するために、画像データのリカバリ処理(異常と判断した用紙を排出し、別の用紙に画像形成するための画像データを白黒MFP105内のHDD等の画像記憶装置から再度読み込み、欠落した用紙に相当する別の用紙を再度プリントアウトする処理)を実行した後(ステップS3212)、上記ステップS3201に戻る。
【0119】
他方、白黒MFP105のCPU1705は、上記ステップS3202、ステップS3204、ステップS3206、ステップS3208で用紙の異常をセンサ(図示略)により検知した場合には、異常用紙であることを認識し、異常用紙であることを示すデータをスタッカトレイ1207の記憶装置1202に記憶して、異常用紙を大容量スタッカ109のトレイ(エスケープトレイ)1911に排出するように制御を実行する(ステップS3209)。
【0120】
<図31のステップS3032の詳細>
次に、上記図31のステップS3032のインサータ給紙での制御内容を図33のフローチャートに基づき説明する。白黒MFP105のCPU1705は、上記図32のステップS3201と同様に、白黒MFP105に付設したインサータ108のスタッカトレイ1207から、インサート用の用紙(白黒MFP105で画像形成した白黒出力紙にインサートするカラー出力紙)を給紙ローラ1904により給紙し(ステップS3301)、給紙されたインサート用の用紙における異常状態の有無を、上記カラーMFP104のCPU1805により作成されスタッカトレイ1207の記憶装置1202に記憶されたリカバリ情報に基づき検知する(ステップS3302)。
【0121】
白黒MFP105のCPU1705は、インサート用の用紙に異常なしと判断した場合には、そのままステップS3304の処理に進み、インサート用の用紙に異常があると判断した場合には、異常と判断したインサート用の用紙の排出先変更処理を実行し(ステップS3303)、ステップS2604の処理に進む。次に、白黒MFP105のCPU1705は、白黒MFP105のメモリに記憶された用紙の排出先を示す排出先データを基にして排出先を切り替えることで、該当排出先に用紙を排出し(ステップS3304)、本フローチャートを終了する。異常と判断したインサート用の用紙は、大容量スタッカ109のトレイ(エスケープトレイ)1911に排出される。
【0122】
図34は白黒MFP104に付設した大容量スタッカ109に装着されたスタッカトレイ1207に対する、正常状態でのカラー出力紙及び白黒出力紙の用紙排出状態を示したものである。即ち、ページ番号1、2、5、6、7、8の用紙(図中colorと付記した用紙)が、上述したカラーMFP104で画像形成されると共にカラーMFP104に付設したスタッカ107に装着されたスタッカトレイ1207に格納され、白黒MFP104に付設したインサータ108に装着された前記スタッカトレイ1207から、白黒MFP104に付設した大容量スタッカ109に装着されたスタッカトレイ1207に排出されたカラー出力紙である。
【0123】
また、ページ番号3、4の用紙(図中B/Wと付記した用紙)が、白黒MFP105で画像形成され、白黒MFP105から白黒MFP104に付設したインサータ108の用紙搬送路経由で、白黒MFP104に付設した大容量スタッカ109に装着されたスタッカトレイ1207に排出された白黒出力紙である。図示例では、大容量スタッカ109内のスタッカトレイ1207に、ページ番号1、2、3、4、5、6、7、8のカラー白黒混交用紙が例えば3セット(3ジョブ)分、正常な状態で積載されている場合を示している。
【0124】
尚、上記以外にも、カラー白黒混交に有効なもしくは必要な情報がある場合には、その情報に基づき混交制御を行うものである。また、上記では、カラーMFP104のカラー出力紙をスタッカトレイ1207に積載し、白黒MFP105に付設されたインサータ108から混交する実施形態を説明したが、上記構成が逆となり、白黒MFP105の白黒出力紙をスタッカトレイ1207に積載し、カラーMFP104に付設されたインサータ108から混交するものとしてもよい。
【0125】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、カラーMFP104のCPU1805は、用紙の異常の有無を検知し、異常を検知した用紙に対してリカバリするためのリカバリ情報を作成し、スタッカトレイ1207の記憶装置1202に記憶する制御を行い、白黒MFP105のCPU1705は、カラーMFP104で画像形成された用紙を格納したスタッカトレイ1207がインサータ108に装着されたことに応じて、スタッカトレイ1207の記憶装置1202の格納情報及びリカバリ情報に基づき、インサータ108のスタッカトレイ1207に格納された用紙と白黒MFP105で画像形成された用紙を大容量スタッカ109のスタッカトレイ1207に排出することで混交し、異常用紙をトレイ1911に排出する制御を行う。
【0126】
これにより、画像形成装置(MFP)によるカラー白黒混交動作を設定する際の入力ミスや複雑な入力動作を省くことができ、ユーザの負担を軽減することが可能となる。また、スタッカトレイ1207に異常と判断された用紙が混入した場合においても容易に正常なシートと異常シートを識別でき、異常シートを除いた正常シートの混交動作が可能なので、ユーザが、異常シートを取り除く手間を軽減することが可能となり、的確にリカバリさせることができる。
【0127】
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、画像形成システムを図1に示す構成とした場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ネットワークに接続する画像形成装置(MFP)、コンピュータ、他の機器(スキャナ、プリンタ、ファクシミリ等)の設置台数、画像形成装置に対するスタッカ、インサータ、大容量スタッカの付設形態は任意とすることができる。
【0128】
上記実施の形態では、画像形成装置(MFP)にスタッカ、インサータ、大容量スタッカを付設し、カラー白黒混交制御を行う場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の画像形成装置(プリンタ、複写機等)にスタッカ、インサータ、大容量スタッカを付設し、カラー白黒混交制御を行う場合にも適用することができる。
【0129】
上記実施の形態では、画像形成装置の画像形成方式を電子写真方式とした場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、インクジェット方式など他の画像形成方式に適用することができる。
【0130】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体等の媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、本発明が達成されることは言うまでもない。
【0131】
この場合、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体は本発明を構成することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体等の媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、或いはネットワークを介したダウンロードなどを用いることができる。
【0132】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0133】
更に、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0134】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第一の画像形成装置は、異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、リカバリ情報を記憶手段に記憶し、第二の画像形成装置は、第一の画像形成装置で画像形成されたシートを格納した格納手段が挿入手段に装着されたことに応じて、記憶手段のリカバリ情報に基づき、挿入手段により、格納手段に格納されたシートを第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入させる制御を行う。
【0135】
これにより、画像形成装置によるカラー白黒混交動作を設定する際の入力ミスや複雑な入力動作を省くことができ、ユーザの負担を軽減することが可能となる。また、格納手段に異常と判断されたシートが混入した場合においても容易に正常なシートと異常シートを識別でき、異常シートを除いた正常シートの混交動作が可能なので、ユーザが、異常シートを取り除く手間を軽減することが可能となり、的確にリカバリさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成ネットワークシステムの全体構成を示す概念図である。
【図2】本実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態に係る画像形成装置のスキャナ部の内部構造を示す構成図である。
【図4】本実施の形態に係る画像形成装置のIP部の構成を示すブロック図である。
【図5】本実施の形態に係る画像形成装置のFAX部の構成を示すブロック図である。
【図6】本実施の形態に係る画像形成装置のNIC部とPDL部の構成を示すブロック図である。
【図7】本実施の形態に係る画像形成装置のコア部の構成を示すブロック図である。
【図8】本実施の形態に係る画像形成装置のPWM部とプリンタ部の構成及び各種信号を示す図であり、(A)はPWM部とプリンタ部の構成を示すブロック図、(B)は各種信号を示す図である。
【図9】本実施の形態に係るカラー画像形成装置のプリンタ部の内部構造を示す構成図である。
【図10】本実施の形態に係る白黒画像形成装置のプリンタ部の内部構造を示す構成図である。
【図11】本実施の形態に係る画像形成装置のディスプレイ部の構成を示すブロック図である。
【図12】本実施の形態に係る画像形成装置のスタッカの模式的な構成を示す構成図である。
【図13】本実施の形態に係るコンピュータのユーティリティソフトウェアの画面例を示す図である。
【図14】本実施の形態に係るコンピュータのユーティリティソフトウェアの画面例を示す図である。
【図15】本実施の形態に係るカラー/白黒ページ分割処理を示すフローチャートである。
【図16】本実施の形態に係る白黒画像形成装置とインサータとのインタフェース及び記憶装置周辺回路を示すブロック図である。
【図17】本実施の形態に係るカラー画像形成装置とスタッカとのインタフェース及び記憶装置周辺回路を示すブロック図である。
【図18】本実施の形態に係る白黒画像形成装置に付設されたインサータ及び大容量スタッカの模式的な構成を示す構成図である。
【図19】本実施の形態に係るスタッカトレイに装備された記憶装置のメモリマップを示す図である。
【図20】本実施の形態に係る白黒画像形成装置の出力方法がスタッカトレイに格納されるカラー出力紙の積載方法に基づき制御される様子を示す図である。
【図21】本実施の形態に係るカラー画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【図22】本実施の形態に係るカラー画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【図23】本実施の形態に係る図22のプリント処理以下の詳細を示すフローチャートである。
【図24】本実施の形態に係る図22のプリント処理以下の詳細を示すフローチャートである。
【図25】本実施の形態に係るスタッカトレイにおける用紙F置き時の正常な場合の出力状態を示す図である。
【図26】本実施の形態に係るスタッカトレイにおけるF置き時の2ジョブ目の2枚目の用紙が異常と判断された場合の出力状態を示す図である。
【図27】本実施の形態に係るスタッカトレイにおけるF置き時の異常用紙を含んだジョブをリカバリした場合の出力状態を示す図である。
【図28】本実施の形態に係るスタッカトレイにおけるS置き時の正常な場合の出力状態を示す図である。
【図29】本実施の形態に係るスタッカトレイにおけるS置き時の1ジョブ目の3枚目の用紙が異常と判断され1ジョブ目の最後にリカバリ用の用紙を加えた出力状態を示す図である。
【図30】本実施の形態に係る白黒画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【図31】本実施の形態に係る白黒画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【図32】本実施の形態に係る図31の白黒ページプリント処理の詳細を示すフローチャートである。
【図33】本実施の形態に係る図31のインサータ給紙処理の詳細を示すフローチャートである。
【図34】本実施の形態に係るスタッカトレイにおける正常な場合の出力状態を示す図である。
【符号の説明】
104 カラーMFP(画像形成装置、第一の画像形成装置、第二の画像形成装置)
105 白黒MFP(画像形成装置、第一の画像形成装置、第二の画像形成装置)
108 インサータ(挿入手段)
208 プリンタ部(画像形成手段)
1202 記憶装置(記憶手段)
1207 スタッカトレイ(格納手段、シート格納装置)
1705 白黒MFPのCPU(検知手段、挿入制御手段)
1805 カラーMFPのCPU(検知手段、挿入制御手段)
1911 トレイ(排紙手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の画像形成装置をネットワーク接続した画像形成システム、シートに画像形成を行う画像形成装置、画像形成装置に付設されるシート挿入装置に着脱可能なシート格納装置、画像形成装置で実行されるリカバリ処理方法、プログラム、及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネットワークにカラー画像形成装置(カラー複写装置)や白黒画像形成装置(白黒複写装置)が接続されたシステムにおいて、カラー原稿と白黒原稿が混在した複数原稿の画像を複写してプリントアウトする場合、ユーザはカラー複写装置にて複数原稿の画像すべてをプリントアウトさせることで、カラーページと白黒ページが混在するプリント結果を得ていた。
【0003】
一方、カラー複写装置は白黒複写装置よりも画像形成処理に時間がかかり、コストもかかるので、カラー原稿と白黒原稿が混在した複数原稿のなかで白黒原稿だけは白黒複写装置にてプリントアウトさせたいという要望がある。そこで、カラー原稿と白黒原稿が混在した複数原稿の画像を複写してプリントアウトする場合において、白黒原稿は白黒複写装置にてプリントアウトさせ、カラー原稿はカラー複写装置にてプリントアウトさせることが考えられる。
【0004】
この場合、白黒複写装置にてプリントアウトさせた記録紙とカラー複写装置にてプリントアウトさせた記録紙を元の複数原稿のように1つにまとめるには、ユーザが一方の複写装置で出力させた記録紙と記録紙の間にもう一方の複写装置で出力させた記録紙をインサート(中差し)し、手作業でページ順を整えなければならなかった。
【0005】
このように、複数の画像をプリントアウトしたものを1つの資料にしたいときには、コンピュータ上で処理できない部分があり、プリントアウトされたものをユーザが机の上に広げて手作業しなければならず、効率が悪くこの点の省力化が望まれる。
【0006】
これを改善するための手段として、カラーMFP(マルチファンクション周辺機器)のカラー出力紙を一旦格納するためのスタッカトレイ(格納手段)と、カラー白黒混交を行う際に白黒MFPにおいて白黒出力紙にカラー出力紙をインサートするためのインサートトレイ(再給紙手段)を共通化し(以後スタッカトレイと呼ぶ)、出力速度の点で劣るカラーMFPでプリントされたカラー出力紙をスタッカトレイに積載・格納し、そのスタッカトレイを白黒MFPのインサート装置(インサータ)に装着することで、カラー出力紙を再給紙し、混交制御する方法がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例においては次のような課題があった。画像形成装置でカラー白黒混交を行う場合、カラー白黒混交を行うための諸情報、つまりジョブナンバー、カラー白黒混交に使用するプリンタ、用紙サイズ、用紙の出力部数、用紙の積載状態、マテリアル(用紙種類)などの情報を操作部などを用いて設定し、その設定に基づき、カラー原稿の情報をネットワークに接続されているサーバからダウンロードしたり、画像形成装置内の記憶手段から読み出してカラー画像を形成し、カラー画像と白黒画像とのカラー白黒混交動作を行うものである。そのため、ユーザの入力ミスによるミスコピーの発生や、複雑な設定による煩わしさが伴い、未だにユーザにとっては大きな負担となっている。特に、ネットワークを介して複数台の白黒/カラ−画像形成装置が接続されている場合のインサート装置の設置ミスは、大量のミスコピーと大きなダウンタイムの発生をもたらす。
【0008】
また、近年では、少量ロットのカラー白黒混交ジョブへの要求が高まり、それに伴い大容量で単一のスタッカトレイのみでカラー白黒混交処理を行うのでは、大型のスタッカトレイが数多く必要となり効率的でない。そこで、前記スタッカトレイを小型化し、スタッカ装置(インサート装置)に複数のスタッカトレイを装着することで、1つのジョブ終了後に速やかに次のジョブへの移行が可能となり、少量ロットのジョブの生産性を向上できる構成が有効となってきている。
【0009】
この場合、複数のスタッカトレイを管理し使い分けて、スタッカトレイを所望の画像形成装置のインサート装置に且つ所望の再給紙段に間違いなく設定することが必須となってくる。その結果、上述したユーザの煩わしさや、設定ミスや設置ミスによるミスコピーの頻度が上昇し、ユーザの負担は大きくなる。また、複数のユーザにて画像形成装置及びインサート装置を共有する場合は、更に設定ミスや設置ミスによる煩わしさやダウンタイムが増加することは言うまでもない。
【0010】
本発明は、上述した点に鑑みなされたものであり、カラー白黒混交動作を設定する際の入力ミスや複雑な入力動作を省き、ユーザの負担を軽減可能とし、異常と判断されたシートが混入した場合においても的確にリカバリさせることを可能とした画像形成システム、画像形成装置、シート格納装置、リカバリ処理方法、プログラム、及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、複数の画像形成装置を備えた画像形成システムであって、画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段と、任意の画像形成装置に付設されると共に前記格納手段が着脱可能で、第一の画像形成装置で画像形成され前記格納手段に格納されたシートを第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入する挿入手段とを有し、前記第一の画像形成装置は、シートの異常の有無を検知する検知手段を有し、前記検知手段で異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶し、前記第二の画像形成装置は、前記第一の画像形成装置で画像形成されたシートを格納した前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記記憶手段の前記リカバリ情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入させる挿入制御手段を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、前記画像形成手段で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段が付設装着される画像形成装置であって、シートの異常の有無を検知する検知手段を有し、前記検知手段で異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、他の画像形成装置で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段を装着可能な挿入手段が付設される画像形成装置であって、前記シートが正常に記録されたか否かを識別可能な情報を含むリカバリ情報を前記格納情報として前記記憶手段に記憶された前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記格納情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記画像形成手段で画像形成されたシートに対し挿入させることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、複数の画像形成装置と、画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段と、任意の画像形成装置に付設されると共に前記格納手段が着脱可能で、第一の画像形成装置で画像形成され前記格納手段に格納されたシートを第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入する挿入手段とを備えた画像形成システムにおけるリカバリ処理方法であって、前記第一の画像形成装置は、シートの異常の有無を検知する検知工程を有し、前記検知工程で異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶し、前記第二の画像形成装置は、前記第一の画像形成装置で画像形成されたシートを格納した前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記記憶手段の前記リカバリ情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入させる挿入制御工程を有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、前記画像形成手段で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段が付設装着される画像形成装置におけるリカバリ処理方法であって、シートの異常の有無を検知する検知工程を有し、前記検知工程で異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、他の画像形成装置で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段を装着可能な挿入手段が付設される画像形成装置におけるリカバリ処理方法であって、前記シートが正常に記録されたか否かを識別可能な情報を含むリカバリ情報を前記格納情報として前記記憶手段に記憶された前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記格納情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記画像形成手段で画像形成されたシートに対し挿入させることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、複数の画像形成装置と、画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段と、任意の画像形成装置に付設されると共に前記格納手段が着脱可能で、第一の画像形成装置で画像形成され前記格納手段に格納されたシートを第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入する挿入手段とを備えた画像形成システムに適用されるコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、コンピュータに、前記第一の画像形成装置において、シートの異常の有無を検知する機能と、異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶する機能と、前記第二の画像形成装置において、前記第一の画像形成装置で画像形成されたシートを格納した前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記記憶手段の前記リカバリ情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入させる機能とを実行させることを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、前記画像形成手段で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段が付設装着される画像形成装置に適用されるコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、コンピュータに、シートの異常の有無を検知する機能と、異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶する機能とを実行させることを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、他の画像形成装置で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段を装着可能な挿入手段が付設される画像形成装置に適用されるコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、コンピュータに、前記シートが正常に記録されたか否かを識別可能な情報を含むリカバリ情報を前記格納情報として前記記憶手段に記憶された前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記格納情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記画像形成手段で画像形成されたシートに対し挿入させる機能を実行させることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
<システムの概要>
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成ネットワークシステムの全体構成を示す概念図である。画像形成ネットワークシステムは、例えば、出力紙排出側にスタッカ107が付設されたMFP(Multi Function Peripheral:マルチファンクション周辺機器)としてのカラー画像形成装置104、出力紙排出側にインサータ108及び大容量スタッカ109が付設されたMFPとしての白黒画像形成装置105、サーバとしてのコンピュータ102、クライアントとしてのコンピュータ103a、コンピュータ103bをネットワーク101により接続した構成となっている。尚、本図には図示していないが、ネットワーク101上には上記以外の画像形成装置を始め、スキャナ、プリンタ、ファクシミリなどの他の機器も接続されている。また、本図には図示していないが、ネットワーク101上には上記以外のクライアントが多数接続されており、以下クライアントを代表して103と表記する。
【0022】
カラー画像形成装置104は、フルカラーでスキャン及びプリントなどが可能なカラーMFPであり、その出力紙はカラー画像形成装置104に付設されたスタッカ107内のスタッカトレイ1207に順次積載、格納される。尚、カラー画像形成装置104には後述するようにインサータ108を付設することも可能である。白黒画像形成装置105は、モノクロでスキャン及びプリントなどが可能な白黒MFPであり、その出力紙は白黒画像形成装置105に付設されたインサータ108及び大容量スタッカ109内のスタッカトレイ1207に順次積載、格納される。
【0023】
ここで、スタッカトレイ1207は、スタッカ107、インサータ108、大容量スタッカ109に対し装着及び取り外しが可能であり、カラー画像形成装置104で画像形成したカラー出力紙が積載されたスタッカトレイ1207をインサータ108に装着することで、白黒画像形成装置105はカラー出力紙及び白黒出力紙を混交することが可能なシステムとなり、混交された出力紙はオフラインの後処理用のバケットに排出され、図示しない後処理装置により製本等が実行される。
【0024】
コンピュータ103上では、いわゆるDTP(Desk Top Publishing:デスクトップパブリッシング)を実行するアプリケーションソフトウェアを動作させることで、各種文書/図形を作成/編集することができる。コンピュータ103は、作成された文書/図形をPDL言語(Page Description Language:ページ記述言語)に変換し、ネットワーク101を経由してMFP104、105に送ることで、MFP104、105でプリントアウトされる。MFP104、105は、それぞれ、コンピュータ102、103とネットワーク101を介して情報交換できる通信手段を有しており、MFP104、105の情報や状態をコンピュータ102、103側に逐次知らせる仕組みとなっている。更に、コンピュータ102、103は、その情報を受けて動作するユーティリティソフトウェアを有しており、MFP104、105をコンピュータ102、103により管理することができる。
【0025】
<MFP104、105の構成>
次に、図2〜図12を用いてMFP104、105の構成を説明する。但し、MFP104とMFP105の差はフルカラーとモノクロの差であり、色処理以外の部分ではフルカラー機器がモノクロ機器の構成を包含することが多いため、ここではフルカラー機器に絞って説明し、必要に応じて随時モノクロ機器の説明を加えることとする。
【0026】
MFP104、105は、図2に示すように、画像読み取りを行うスキャナ部201、その画像データを画像処理する画像処理部(IP部:Image Processing)202、ファクシミリなどに代表される電話回線を利用した画像の送受信を行うFAX部203、ネットワークを利用して画像データや装置情報をやり取りするNIC(Network Interface Card:ネットワークインタフェースカード)部204、コンピュータ103から送られてきたページ記述言語(PDL)を画像信号に展開するPDL部205、経路の切り替え及び画像データの圧縮/伸長を行うコア部206、コア部206から出力された画像データをレーザビームに変換するPWM(Pulse Width Modulation)部207、シートに画像形成を行うプリンタ部208、コア部206から出力された画像データを変換し表示するディスプレイ部210を有する。
【0027】
MFP104、105の使い方に応じてコア部206で画像信号を一時保存したり、経路を決定する。次に、コア部206から出力された画像データは、画像形成を行うプリンタ部208に送られる。プリンタ部208でプリントアウトされたシートはスタッカ107へ送り込まれ、順次積載される。また、ディスプレイ部210は、画像をプリントせずに画像の内容を確認したり、プリントする前に画像の様子を確認したりする(プレビュー)ために用いられる。
【0028】
<スキャナ部201の構成>
図3を用いてスキャナ部201の構成を説明する。原稿台ガラス301は、読み取られるべき原稿302が置かれる。原稿302は照明ランプ303により照射され、その反射光は第1ミラーユニット310のミラー304、第2ミラーユニット311のミラー305、306を経て、レンズ307によりCCDセンサ308上に結像される。ミラー304、照明ランプ303を含む第1ミラーユニット310は移動機構により速度Vで移動し、ミラー305、306を含む第2ミラーユニット311は移動機構により速度(1/2)Vで移動することにより、原稿302の全面を走査する。第1ミラーユニット310及び第2ミラーユニット311はモータ309により駆動する。
【0029】
<画像処理部202の構成>
図4を用いてIP部(画像処理部)202の構成を説明する。スキャナ部201で入力された光学的信号は、CCDセンサ308により電気信号に変換される。このCCDセンサ308はR(赤)、G(緑)、B(青)3ラインのカラーセンサであり、R、G、Bそれぞれの画像信号としてIP部(画像処理部)202のA/D変換部401に入力される。A/D変換部401でゲイン調整、オフセット調整をされた後、各色信号毎に8bitのデジタル画像信号R0、G0、B0に変換される。その後、シェーディング補正部402で色毎に、基準白色板の読み取り信号を用いた公知のシェーディング補正が施される。更に、CCDセンサ308の各色ラインセンサは、相互に所定の距離を隔てて配置されているため、ラインディレイ調整回路(ライン補間部)403において、副走査方向の空間的ずれが補正される。
【0030】
次に、入力マスキング部404は、CCDセンサ308のR、G、Bフィルタの分光特性で決まる読取色空間を、NTSC(National Television System Committee)の標準色空間に変換する部分であり、CCDセンサ308の感度特性/照明ランプのスペクトル特性等の諸特性を考慮した装置固有の定数を用いた3×3のマトリックス演算を行い、入力された(R0、G0、B0)信号を標準的な(R、G、B)信号に変換する。更に、輝度/濃度変換部(LOG変換部)405は、ルックアップテーブル(LUT)RAMにより構成されており、R、G、Bの輝度信号がC1、M1、Y1の濃度信号になるように変換する。
【0031】
出力マスキング/UCR回路部406は、M1、C1、Y1信号を画像形成装置のトナー色であるY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)信号にマトリクス演算を用いて変換する部分であり、CCDセンサ308で読み込まれたR、G、B信号に基づいたC1、M1、Y1、K1信号をトナーの分光分布特性に基づいたCMYK信号に補正して出力する。次に、ガンマ変換部407にて、トナーの色味諸特性を考慮したルックアップテーブル(LUT)RAMを使って画像出力のためのCMYKデータに変換し、空間フィルタ408では、CMYKデータにシャープネスまたはスムージングを施した後、画像信号はコア部206へと送られる。
【0032】
MFP105によりモノクロの画像処理を行う場合には、単色の1ラインCCDセンサを用いて、単色でA/D変換、シェーディングを行った後、入出力マスキング処理、ガンマ変換処理、空間フィルタ処理の順で処理しても構わない。
【0033】
<FAX部203の構成>
図5を用いてFAX部203の構成を説明する。まず、受信時には、電話回線から来たデータをNCU部501で受け取り電圧の変換を行い、モデム部502内の復調部504でA/D変換及び復調操作を行った後、伸張部506でラスタデータに展開する。一般にFAXでの圧縮伸張にはランレングス法などが用いられる。ラスタデータに変換された画像は、メモリ部507に一時保管され、画像データに転送エラーがないことを確認後、コア部206へ送られる。次に、送信時には、コア部206よりやってきたラスタイメージの画像信号に対して、圧縮部505でランレングス法などの圧縮を施し、モデム部502内の変調部503でD/A変換及び変調操作を行った後、NCU部501を介して電話回線へと送られる。
【0034】
<NIC部204の構成>
図6を用いてNIC部204の構成を説明する。ネットワーク101に対してのインタフェースの機能を持つのが、このNIC部204であり、例えば10Base−T/100Base−TXなどのEthernet(登録商標)ケーブルなどを利用して外部からの情報を入手したり、外部へ情報を流す役割を果たす。
【0035】
外部より情報を入手する場合は、まず、トランス部601で情報を電圧変換し、LANコントローラ部602に送る。LANコントローラ部602は、その内部に第1バッファメモリ(不図示)を持っており、その情報が必要な情報か否かを判断した上で、第2バッファメモリ(不図示)に送った後、PDL部205に信号を流す。次に、外部に情報を提供する場合には、PDL部205より送られてきたデータは、LANコントローラ部602で必要な情報を付加して、トランス部601を経由してネットワーク101に接続される。
【0036】
<PDL部205の構成>
図6を用いてPDL部205の構成を説明する。コンピュータ103上で動作するアプリケーションソフトウェアによって作成された画像データは、文書、図形、写真などから構成されており、それぞれは、文字コード、図形コード及び、ラスタ画像データなどによる画像記述の要素の組み合わせから成っている。これが、いわゆるPDL(Page Description Language:ページ記述言語)であり、Adobe社のPostScript(登録商標)言語に代表されるものである。
【0037】
PDL部205では、上記PDLデータからラスタ画像データへの変換処理を行う。まず、NIC部204から送られてきたPDLデータは、CPU部603を経由して一度ハードディスク(HDD)のような大容量メモリ604に格納され、ここで各ジョブ毎に管理、保存される。次に、必要に応じて、CPU部603は、RIP(Raster Image Processing)と呼ばれるラスタ化画像処理を行って、PDLデータをラスタイメージに展開する。展開されたラスタイメージデータは、CMYKの色成分毎にDRAMなどの高速アクセス可能なメモリ605にジョブ毎にページ単位で格納され、プリンタ部208の状況に合わせて、再びCPU部603を介してコア部206へ送られる。
【0038】
<コア部206の構成>
図7を用いてコア部206の構成を説明する。コア部206のバスセレクタ部701は、MFP104、105の利用における、いわば交通整理の役割を担っている。即ち、複写機能、ネットワークスキャン機能、ネットワークプリント機能、ファクシミリ送信/受信機能、或いはディスプレイ表示機能などMFP104、105における各種機能に応じてバスの切り替えを行うところである。
【0039】
以下に各機能を実行するためのバスの切り替えのパターンを示す。
・複写機能:スキャナ部201→コア部206→プリンタ部208
・ネットワークスキャン機能:スキャナ部201→コア部206→NIC部204
・ネットワークプリント機能:NIC部204→コア部206→プリンタ部208
・ファクシミリ送信機能:スキャナ部201→コア部206→FAX部203
・ファクシミリ受信機能:FAX部203→コア部206→プリンタ部208
・ディスプレイ表示機能:スキャナ部201又はFAX部203又はNIC部204→コア部206→ディスプレイ部210
次に、バスセレクタ部701を出た画像データは、圧縮部702、ハードディスク(HDD)などの大容量メモリからなるメモリ部703及び伸張部704を介してプリンタ部208(PWM部207)又はディスプレイ部210へ送られる。圧縮部702で用いられる圧縮方式は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、JBIG(Joint Bi−level Image Experts Group)、ZIPなど一般的なものを用いればよい。圧縮された画像データは、ジョブ毎に管理され、ファイル名、作成者、作成日時、ファイルサイズなどの付加データと一緒に格納される。
【0040】
更に、ジョブの番号とパスワードを設けて、それらも一緒に格納すれば、パーソナルボックス機能をサポートすることができる。これは、データの一時保存や特定の人にしかプリントアウト(HDDからの読み出し)ができないようにするための機能である。記憶されているジョブのプリントアウトの指示が行われた場合には、パスワードによる認証を行った後にメモリ部703より画像データを呼び出し、画像伸張を行ってラスタイメージに戻してプリンタ部207に送る。
【0041】
<PWM部207の構成>
図8を用いてPWM部207の構成を説明する。コア部206を出たイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色に色分解された画像データ(白黒MFP105の場合は単色となる)は、それぞれのPWM部207を通ってそれぞれ画像形成される。801は三角波発生部、802は入力されるデジタル画像信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ(D/A変換部)である。三角波発生部801からの信号(図8(A)のa)及びD/Aコンバータ802からの信号(図8(B)のb)は、コンパレータ803で大小比較されて、図8(B)のcのような信号となってレーザ駆動部804に送られ、CMYKそれぞれが、CMYKそれぞれのレーザ805でレーザビームに変換される。そして、ポリゴンスキャナ913で、それぞれのレーザビームを走査して、それぞれの感光ドラム917、921、925、929に照射する。
【0042】
<プリンタ部208の構成(カラーMFP104の場合)>
図9を用いてカラーMFP104のプリンタ部208の概略構成を説明する。913は、ポリゴンミラーであり、4つの半導体レーザ805(図8参照)より発光された4本のレーザ光を受ける。その内の1本はミラー914、915、916を経て感光ドラム917を走査し、次の1本はミラー918、919、920を経て感光ドラム921を走査し、次の1本はミラー922、923、924を経て感光ドラム925を走査し、次の1本はミラー926、927、928を経て感光ドラム929を走査する。
【0043】
一方、930はイエロー(Y)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム917上にイエローのトナー像を形成する。931はマゼンタ(M)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム921上にマゼンタのトナー像を形成する。932はシアン(C)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム925上にシアンのトナー像を形成する。933はブラック(K)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム929上にマゼンタのトナー像を形成する。以上4色(Y、M、C、K)のトナー像がシートに転写されることで、フルカラーの出力画像を得ることができる。
【0044】
シートカセット934、935及び手差しトレイ936のいずれかより給紙されたシートは、レジストローラ937を経て転写ベルト938上に吸着され、搬送される。給紙のタイミングと同期がとられて、予め感光ドラム917、921、925、929には各色のトナーが現像されており、シートの搬送と共にトナーがシートに転写される。各色のトナーが転写されたシートは、分離され、搬送ベルト939により搬送され、定着器940によってトナーがシートに定着される。定着器940を抜けたシートは排出される。このようにフェイスアップ状態で排出されるので、プリントは最終ページから順に行う。
【0045】
尚、4つの感光ドラム917、921、925、929は、距離dをおいて等間隔に配置されており、搬送ベルト939により、シートは一定速度Vで搬送されており、このタイミング同期がなされて、4つの半導体レーザ805(図8参照)は駆動される。
【0046】
<プリンタ部208の構成(白黒MFP105の場合)>
図10を用いて白黒MFPのプリンタ部208の概略構成を説明する。1013は、ポリゴンミラーであり、4つの半導体レーザ805より発光されたレーザ光を受ける。レーザ光はミラー1014、1015、1016を経て感光ドラム1017を走査する。一方、1030は、黒色のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム1017上にトナー像を形成し、トナー像がシートに転写されることで、出力画像を得ることができる。
【0047】
シートカセット1034、1035及び手差しトレイ1036のいずれかより給紙されたシートは、レジストローラ1037を経て転写ベルト1038上に吸着され、搬送される。給紙のタイミングと同期がとられて、予め感光ドラム1017にはトナーが現像されており、シートの搬送と共にトナーがシートに転写される。トナーが転写されたシートは、分離され、定着器1040によってトナーがシートに定着される。定着器1040を抜けたシートは排出される。この場合、フェイスアップ状態で排出されるので、プリントは最終ページから順に行う。また、反転部1041によってフェイスダウン状態での先頭ページ処理も可能である。
【0048】
<ディスプレイ部210の構成>
図11を用いてディスプレイ部210の構成を説明する。コア部206より出された画像データは、CMYKデータであるため、逆LOG変換部1101でR、G、Bデータに変換する必要がある。次に、出力されるCRTなどのディスプレイ装置1104の色の特性に合わせるためにガンマ変換部1102でルックアップテーブルを使用して出力変換を行う。変換された画像データは、一度メモリ部1103に格納されて、CRTなどのディスプレイ装置1104によって表示される。
【0049】
ここで、ディスプレイ部210を使用するのは、出力画像を予め確認するプレビュー機能や、出力する画像が意図したものと間違いないか検証するプルーフ機能を実行する場合、或いはプリントの必要がない画像を確認する場合に、プリントシートの無駄を省くためである。
【0050】
<ネットワークユーティリティソフトウェア>
次に、コンピュータ103、102上にて動作するユーティリティソフトウェアについて説明する。MFP104、105内のネットワークインタフェース部分(NIC部204及びPDL部205)にはMIB(Management InformationBase)と呼ばれる標準化されたデータベースが構築されており、SNMP(Simple Network Management Protocol)というネットワーク管理プロトコルを介してネットワーク上のコンピュータと通信し、MFP104、105を始めとして、ネットワーク上につながれたスキャナ、プリンタ或いはFAXなどの管理が可能になっている。
【0051】
一方、コンピュータ103、102上ではユーティリティと呼ばれるソフトウェアプログラムが動作しており、ネットワークを介して上記SNMPの利用によりMIBを使って必要な情報交換が可能となる。例えば、MFP104、105の装備情報としてスタッカ107やスタッカトレイ1207がセットされているか否かを検知し、ステータス情報として現在プリントが出来るか否かを検知したり、或いは、MFP104、105の名前や設置場所などを記入したり変更したり確認したりといった具合に、MIBを使うことにより、ユーザはネットワークに接続されたMFP104、105の情報をコンピュータ103、102上で確認することができる。また、これらの情報はサーバであるコンピュータ102とクライアントであるコンピュータ103を区別してリード・ライトに制限を持たせることも可能である。
【0052】
従って、この機能を使うことにより、MFP104、105の装備情報、装置の状態、ネットワークの設定、ジョブの経緯、使用状況の管理、制御などあらゆる情報をユーザはコンピュータ103、102の前で入手することが可能となる。
【0053】
<GUI>
次に、図13を用いてGUI(Graphic User Interface)と呼ばれるコンピュータ103、102上で動作するユーティリティソフトウェアの画面について説明する。コンピュータ103、102上でユーティリティソフトウェアを起動させると、図13のような画面が表示される。ここで、1301はウィンドウ、1320がカーソルで、マウスを使ってクリックすると別のウィンドウが開いたり、次の状態に遷移する。1302はタイトルバーと呼ばれ、現在のウィンドウの階層やタイトルを表示するのに用いられる。1303〜1307はそれぞれタブと呼ばれ、それぞれの分類ごとに整理されており、必要な情報を見たり、必要な情報を選択したりすることができる。
【0054】
ここでは、1303がデバイスタブと呼ばれ、デバイスの存在とその概要を知ることができる。デバイスタブ1303には、1308、1309のようなMFP104とMFP105を示すビットマップ画像があり、1310、1311、1312、1313のメッセージによりこれらMFPがどんな状態かが表示される。装置状態の詳細はステータスタブ1304を見ればわかる仕組みになっている。次に、1305はキュータブで、それぞれの装置内にキューイングされているジョブの様子やデバイスの混み具合を伺い知ることができる。
【0055】
次に、コンフィグタブ1306は、どんな機能を持つフィニッシャが装着されているかなど装備情報を知ることができる。例えば、MFP105にはインサータが装着いるか、又はフィニッシャが装着されているか、5000枚まで収納可能なレターサイズのペーパーデッキが装着されているか、そのシート残量がどのくらいであるかとか、或いは両面処理を行うユニットが装着されているかといった具合である(図13ではフィニッシャ装着例を示している)。セットアップタブ1307は、装置のネットワーク設定情報を知ることができる。
【0056】
<スタッカ107の構成>
次に、図12を用いてスタッカ107が主にカラーMFP104の出力紙を積載・格納するのに使用される場合の概略を説明する。スタッカ107には、スタッカトレイ1207が着脱可能に装着されており、実際にはスタッカトレイ1207内に用紙が積載される。カラーMFP104のプリンタ部208によりプリントされた用紙はスタッカ107に送り込まれ、ジョブの種類に応じて積載方法としてS置き又はF置きが選択され、積載・格納される。ここで、混交されるべきカラーページ数が3ページの場合を例にとると、設定された部数分ずつ同一ページを積載する方法をS置きモード積載、3ページ分を順次積み重ねて積載する場合をF置きモード積載とよぶ。図12はスタッカトレイ1207内にF置きで用紙が置かれている例である。また、スタッカ107には、排紙が可能なトレイ1210が、その上部をスタッカ外部に突出させた状態で且つ下部をスタッカ内部の用紙搬送路に連通させた状態で配設されており、トレイ1210への排紙経路をソレノイド(図示略)により切り替え可能となっている。
【0057】
リフタ装置は、リフタ部1203、スタッカトレイ有無検知センサ1201、紙面位置検知センサ1205、リフタ位置検知センサ1206、及びリフタ部1203を駆動するギア1208、1209等で構成されている。リフタ部1203は、紙面の位置を検知する紙面位置検知センサ1205の出力に基づき、排出口1204から紙面までの高さが一定に保たれるように制御され、画像形成された用紙の積載性を向上させるものである。また、リフタ部103を上下方向に駆動する方法の一例としては、スタッカ107に装備されている不図示のモータが、連結ギア1208を介して、リフタ部1203に接続されているワイヤを巻き取ることが可能なギア1209に駆動を伝達することで上下方向への駆動が可能となる。
【0058】
リフタ位置検知センサ1206は、リフタ1203の位置を検知することで、スタッカトレイ1207のシート積載量を検知するためのものであり、該センサ1206を複数箇所設置することにより、検知精度を上げることができる。紙面位置検知センサ1205、リフタ位置検知センサ1206は、フラグ式センサ、光学式センサ、イメージセンサなど、どの構造でもよく、各センサはスタッカ107側に構成されている。また、リフタ装置は、図18に示すように、スタッカトレイ1207がインサータ108に装着され、用紙が再給紙される場合の給紙ローラ1903に対して紙面の高さを一定に保つためのリフタ装置でもある。
【0059】
スタッカトレイ1207に装備される記憶装置1202は、カラーMFP104によって画像形成されたカラー出力紙を、白黒MFP105によって画像形成される白黒出力紙の中にインサートしてカラー白黒混交するための格納情報を書き込むための記憶媒体である。また、記憶装置1202は、白黒画像の出力紙をカラー出力紙にインサートするための格納情報を書き込むための記憶媒体でもよい。記憶装置1202に書き込みされる前記格納情報は、例えば、用紙サイズ、ジョブID、プリントNo、用紙の出力枚数、用紙の出力部数(同一ページの用紙を何部ずつ出力するかを示す部数)、用紙積載方法、マテリアル(普通紙、厚紙などの用紙種類)などであり、これにより白黒データとのマッチングやページ合わせが行われ、混交動作が実行可能となる。また、スタッカ107で用紙が積載される際に、リフタ装置による制御はなく、カラーMFP104の出力紙が自然に積載されるものとしてもよい。
【0060】
<インサータ108の構成>
次に、図18を用いてインサータ108の概略構成を説明する。インサータ108は、カラーMFP104が出力し且つスタッカトレイ1207に積載・格納したカラー出力紙を、上記記憶装置1202内の格納情報に従い、白黒MFP105が出力する白黒出力紙の間にインサートするように給紙・搬送し、カラー白黒混交を実行するものである。また、インサート用のカラー出力紙を混交するために積載・格納しておく手段として、スタッカトレイ1207を用いることを特徴としている。
【0061】
インサータ108内のスタッカトレイ1207に格納されたカラー出力紙を、スタッカトレイ1207のリフタ部1203を用いて、上記スタッカ107におけるスタッカトレイ1207の場合と同様に上昇させ、給紙ローラ1903に対して紙面の高さが常に一定になるように制御する。更に、重送防止ローラ1904が給紙ローラ1903と逆回転となることで用紙が一度に複数枚給紙されることを防ぐ機構が採用されている。また、インサータ108には、上記スタッカ107のトレイ1210と同様に、排紙が可能なトレイ1910が、その上部をインサータ外部に突出させた状態で且つ下部をインサータ内部の用紙搬送路に連通させた状態で配設されており、トレイ1910への排紙経路をソレノイド(図示略)により切り替え可能となっている。尚、下記の図26で後述するがトレイ1910からは用紙(例えば色紙等)を給紙することも可能である。
【0062】
<大容量スタッカ109>
次に、図18を用いて大容量スタッカ109の概略構成を説明する。インサータ108内のスタッカトレイ1207に積載されたジョブ束と、白黒MFP104から出力されたジョブ束は、上記制御により適切な混交が行われ、インサータ108の下流側に付設される大容量スタッカ109に、混交されたジョブ束が順次格納されるものである。大容量スタッカ109に積載されたジョブ束群は、その後オフラインにより、製本などの処理やフィニッシング処理が施されるものである。
【0063】
上記フィニッシング処理を行う機構としては、バインドするためのステープラ、紙をZ字状に折るためのZ折り機、ファイル用の2つ(または3つ)の穴開けを行うパンチャ等があり、ジョブの種類に応じてそれぞれの処理を行う。その他、製本のためのグルー(糊付け)によるバインドや、或いはバインド後にバインド側と反対側の端面を揃えるためのカッティングなどを加えるトリムも可能である。また、大容量スタッカ109の用紙格納手段を、上述のスタッカトレイ1207を併用できる構成にすると更に効果的である。また、大容量スタッカ109には、上記スタッカ107のトレイ1210と同様に、排紙が可能なトレイ1911が、その上部を大容量スタッカ外部に突出させた状態で且つ下部を大容量スタッカ内部の用紙搬送路に連通させた状態で配設されており、トレイ1911への排紙経路をソレノイド(図示略)により切り替え可能となっている。
【0064】
<ジョブの分割>
次に、図14を用いてカラー画像と白黒画像のジョブ分割を説明する。コンピュータ102、103からカラーMFP104を使用し、1つのジョブ内にカラーページと白黒ページが混在しているジョブをプリントする場合、まず、図14に示すようなコンピュータ102、103上で動作するソフトウェアであるドライバを用いてカラーMFP104にジョブを転送する。
【0065】
図14で、1501はコンピュータ102、103の画面上に表示されるドライバウィンドウであり、その中の設定項目として、1502はカラープリンタ(カラーMFP104)の選択を行うカラープリンタ選択カラム、1503は白黒プリンタ(白黒MFP105)の選択を行う白黒プリンタ選択カラム、1504はジョブの中から出力ページを選択するページ設定カラム、1505は部数を指定する部数設定カラム、1506はカラー/白黒混在ジョブに対してカラー/白黒画像の分割を指示するジョブカラーモードカラム、1507は印刷を開始するOKキー、1508は印刷を取りやめるキャンセルキー、1509は更なる詳細設定を行うプロパティキーである。
【0066】
ここで、ジョブカラーモードカラム1506は、自動分割、手動分割、全ページカラー、全ページ白黒の中から1つのモードを選択することが可能であり、手動分割の場合には、ユーザがそれぞれのページに対して、カラーMFP104と白黒MFP105のうちどちらのMFPから出力するかを選択設定することになる。つまり、詳細設定ウィンドウにて各ページ毎にカラーであるか白黒であるかを予め手動設定しておく。
【0067】
<ジョブの自動分割とカラー/白黒判定>
次に、図15のフローチャートを用いてジョブの自動分割(Auto Separation)を説明する。上記図14のドライバウィンドウ1501においてOKキー1507が押されると、コンピュータ(クライアント)103上のドライバはコンピュータ(サーバ)102を介して、カラーページ及び白黒ページが混在しているジョブであることを示す情報とプリントジョブをカラーMFP104及び白黒MFP105に送る。自動分割の場合には、この時点ではどのページが白黒ページであるか判定できていないので、全ページのジョブ内容をカラーMFP104及び白黒MFP105へそれぞれ送る。カラーページと白黒ページを送る順序は、カラーMFP104、白黒MFP105の順で時間をずらして送ってもよいし、2つのMFP104、105に同時に送っても構わない。
【0068】
カラーページ及び白黒ページが混在しているジョブであることを示す情報を受けた白黒MFP105は、即座にプリントを開始せずに、カラーMFP104からの白黒ページ番号通知を待機する。そして、ジョブが自動分割に設定されていれば(ステップS1601でYES)、サンプリング周期の設定内容をカラーMFP104へ送る(ステップS1602)。但し、サンプリング周期の設定は、プロパティキー1509により表示される詳細設定のためのウィンドウで事前に行われている。
【0069】
サンプリング周期に関し、100画素×100ラインに1ポイントの割合でサンプリングすればサンプリング時間は1/10000で済むし、400dpiの画像ならば0.25inch(=6.35mm)周期の格子単位でサンプリングすると、レターサイズ(11”x8.5”)のシートで1500ポイント近くならば、カラー/白黒の何れであるかはある程度判定できる。それでも判定が困難な画像の場合には、更にサンプリング周期を細かく設定するか、ジョブカラーモードカラム1506を手動分割(Manual Separation)に設定し、詳細設定ウィンドウにて各ページがカラーであるか白黒であるかを予め手動設定しておく。
【0070】
次に、ジョブ及びサンプリング周期の設定内容を受け取ったカラーMFP104のPDL部205は、ジョブ内のページを最終頁から順に順次ラスタライズ展開処理(RIP)し、RIP後の画像をページ単位、色成分(CMYK)毎に半導体メモリ605に格納する。格納された画像は、そこでCPU部603によりカラー/白黒判定が行われる(ステップS1603)。カラー/白黒判定は、半導体メモリ605内の各サンプルポイントに黒(K)以外の成分(CMY成分)があるか否かで行われる(ステップS1604、ステップS1605)。
【0071】
このとき、処理速度を速めるために、ページ内のサンプリングポイントの中に1ポイントでもカラー(CMY)成分があれば(ステップS1605でNO)、そのページはカラー画像であるため、その時点でそのページにおけるカラー/白黒判定を中止し、そのページはカラーページとしてカラーMFP104内部で処理される。また、このジョブに対して再プリントをすることが考えられるため、そのページのページ番号情報はカラーページであることを示す情報と共にネットワーク101を経由してコンピュータ(サーバ)102へ通知する(ステップS1609)。そして、そのページはカラーMFP104にてカラープリントする(ステップS1610)。また、後述するメモリへの書き込みのために、ジョブ中のカラーページのページ番号をカラーMFP104のメモリに記憶しておく。
【0072】
ページ内のサンプリングポイントの中に1ポイントもカラー(CMY)成分が存在しない場合には(ステップS1605でYES)、そのページは白黒ページとして白黒処理するため、そのページのページ番号情報は白黒ページであることを示す情報と共にネットワーク101を経由してコンピュータ(サーバ)102に通知する(ステップS1611)。これと同時に、カラーMFP104のメモリにページ情報として書き込まれる。コンピュータ(サーバ)102は、白黒ページ番号情報を自動的に白黒MFP105に通知してもよいし、白黒ページ番号情報を白黒MFP105からの要求信号によって通知するものとしてもよい。
【0073】
上記ステップS1611の通知を受けた白黒MFP105は、白黒MFP105に付設されたインサータ108にカラーで記録されたシートが積載されたスタッカトレイ1207が正常に設置されると、スタッカトレイ1207に積載されたシートと白黒MFPでプリントしたシートの混交動作を開始する。そして、スタッカトレイ1207に装備された記憶装置1202から読み出された情報に基づいて、該当する白黒ページのみRIP展開してプリントする。ステップS1603〜ステップS1606、ステップS1609〜ステップS1612はジョブキャンセルの割り込みが入らない限り、最終ページまで繰り返され(ステップS1612)、カラーMFP104におけるジョブを終了する。
【0074】
ジョブの自動分割の設定がなされていない、即ち手動分割が設定されている場合には(ステップS1601でNO)、コンピュータ(サーバ)102が、ドライバから各ページがカラーであるか白黒であるかの情報を受け取り、それに応じてカラーページについてはカラーMFP104へプリント指示し、白黒ページについては白黒MFP105へプリント指示する(ステップS1607)。そして、カラーMFP104はカラーページをプリントし、白黒MFP105は所定のタイミングで白黒ページをプリントする。
【0075】
このようにして、カラーページ及び白黒ページが混在したジョブを、カラーページはカラーMFP104でプリントさせ、白黒ページは白黒MFP105でプリントさせることができる。
【0076】
尚、上記説明では、ラスタライズ展開処理はページ毎順次行うものとしたが、ジョブ全部を一旦、大容量の半導体メモリ(HDD)604にてRIP展開し、順次、半導体メモリ605にページ毎或いは複数ページ分を読み出して判定処理しても構わない。また、上記説明では、ジョブの自動分割はカラーページと白黒ページとで分割するものであったが、所定の部数単位で分割してもよいし、写真ページと文字ページとで分割してもよい。また、上記説明では、ドライバからプリント情報がカラー画像形成装置に送られて、カラー画像形成装置で各ページのカラー/白黒判定を行って、カラーページの出力を最初に行ったが、これに限定するものではなく、白黒の画像形成装置で各ページのカラー/白黒判定を行って、白黒ページの出力を先に行ってもよい。
【0077】
<記憶装置1202へのリード・ライト動作>
次に、図16、図17を用いて記憶装置1202へのリード・ライト動作を説明する。カラーMFP104がカラー白黒混交のためのカラージョブを、スタッカトレイ1207に対してプリント出力する際、図17に示すように、カラーMFP104のCPU1805は、スタッカ107内のスタッカトレイ1207に構成されるメモリ等の記憶装置1202に対してライト動作を行う。カラーMFP104のCPU1805は、用紙サイズ、枚数、部数、プリンタNo、ジョブの番号、カラー/白黒の判定結果によるページ番号、ページ順情報(S置き、F置きなど)、マテリアル、フィニッシング処理の情報など、カラー白黒混交動作に必要な全ての情報を、カラーMFP104のインタフェース部1803、スタッカトレイ1207のインタフェース部1804を介して記憶装置1202にライト動作を行う。尚、スタッカトレイ1207は表示部1210、バッテリ1211を備えている。
【0078】
図16に示すように、その後、白黒MFP105のCPU1705が、スタッカトレイ有無センサ(不図示)によって、白黒MFP105のインサータ108に対するスタッカトレイ1207の装着を検知した場合は、白黒MFP105のインタフェース部1703、スタッカトレイ1207のインタフェース部1704を介して記憶装置1202内の情報のリード動作を行う。そして、そのリードされた情報に基づいて、白黒MFP105とインサータ108を制御してカラー白黒混交動作を開始する。
【0079】
ここで、カラーMFP104、白黒MFP105、スタッカトレイ1207の各々のインタフェース部は多bitのバス幅を持つパラレル制御でもよいし、インタフェース部にシリアル制御部を備えることで、赤外を含むシリアル通信によって実現されているものでもよい。また、白黒MFP105がスタッカトレイ1207にプリント出力する場合も、白黒MFP105のCPU1705がスタッカトレイ1207の記憶装置1202に同様の情報のライト動作を行う。更に、カラーMFP104におけるリード動作も同様である。
【0080】
また、記憶装置1202は、複数ジョブ分のデータのマップを持つことが可能であり、一つのスタッカトレイで複数ジョブの混交動作にも対応することできる。更に、記憶装置1202に書き込まれた情報は、記憶媒体としてEEP−ROM等の不揮発性のメモリを使用することで保持し、又は記憶媒体としてSRAMを使用する場合などは、バッテリ1211による電源供給制御によって、スタッカトレイ1207がスタッカ107やインサータ108から分離され電源がMFP104、105から供給されない場合においても、そのメモリデータを失わないものとする。
【0081】
<記憶装置1202のメモリマップ>
次に、図19を用いて記憶装置1202のメモリマップの構成を説明する。図19のメモリマップは、例えばジョブNo、プリンタNoなどが図示のようなアドレスに振り分けられている。複数ジョブが書き込まれるときは、エリア0〜nに振り分けられている。図示のものを例にとると、スタッカトレイ1207に積載されているジョブは、複数ジョブあり、最初に処理されるべきジョブNoが「ジョブ3」であることを示している。また、設置されるべきインサータ108が接続されている白黒MFPは「MFP105」であり、上記ジョブNoと合わせて所望される組み合わせであるか照合され、それがプリントされるべきであると判断された場合のみ、混交動作が行われる。一致しない場合は、その旨をコンピュータ(サーバ)102からコンピュータ(クライアント)103に、もしくは白黒MFP105の表示部などで報知される。また、プリンタNoが指定されていない時は、インサータが設置されている白黒MFPであればどれでも使用可能であることを示している。
【0082】
また、スタッカトレイ1207に積載された用紙に関わるジョブの優先レベルが「L1」であることを示している。更に、用紙サイズが「A4」であり、積載されている用紙のマテリアルが「厚紙」で、厚紙特有の処理、例えば給紙速度を可変制御するなどの制御が行われるとしてもよい。積載情報は、スタッカトレイ内の積載状態が、カラーMFPで先頭ページ処理されフェイスダウン出力(用紙の画像形成面を下に向けた状態で出力)されたジョブ束であることと、カラーMFPではフェイスアップ出力(用紙の画像形成面を上に向けた状態で出力)が必要である「状態A」であることを示し、それに従ってプリント制御が行われる。更に、白黒プリントされるべきページNoが「3.4.5.10.12・・・」であることを示し、そのページ分のみプリント動作される。
【0083】
<ジョブの自動混交>
次に、図1を用いてジョブの混交の概略を説明する。カラーMFP104によりプリントされスタッカ107に排出されたシート束を、ユーザがスタッカトレイ1207ごと、白黒MFP105に接続されているインサータ108にセットする。そして、白黒MFP105は、スタッカトレイ1207がセットされたことを検知すると、スタッカトレイ1207内の記憶装置1202の格納情報を読み取り、ジョブNOなどの情報により、混交すべきジョブか否かを判断し、混交すべきジョブだと判断した場合は、コンピュータ(サーバ)102又はコンピュータ(クライアント)103に、白黒MFP105のコントローラが起動をかけ、ジョブ情報をコンピュータ(サーバ)102から受信する。
【0084】
白黒MFP105は、そのジョブ情報に合わせて白黒出力紙に対してカラー出力紙を混交し、どのページ位置に配置し、どのようなフィニッシング処理が施されるかを認識する。もしくは、コンピュータ(サーバ)102、コンピュータ(クライアント)103に起動をかけること無しに、白黒MFP本体内に予めダウンロードしておいたプリント情報に合わせて混交される。また、混交されるカラー出力紙のマテリアル(用紙種類)の認識により、給紙速度や搬送速度を可変制御する場合もある。
【0085】
また、カラーMFP104における用紙のジャムや重送と呼ばれる不良が原因で、スタッカトレイ1207内に不具合な用紙が格納された場合、混交すべきでないと判断されるジョブNoや使用不可な用紙Noの情報をスタッカトレイ1207の記憶装置1202から読み取ることで、エスケープトレイ(図12のトレイ1210)に強制的に排出できるものとしてもよい。また、その情報を表示部などの伝達手段によってユーザに伝えることが有効である。
【0086】
<積載制御>
次に、図20を用いて白黒MFP104の白黒出力紙の出力方法がスタッカトレイ1207に格納されるカラー出力紙の積載方法によって制御される様子を説明する。カラーMFP104からの出力がフェイスアップ出力で且つ後原稿からの処理が行われた場合は、スタッカトレイ1207内に積載される出力束は、構成A−1のようになる。この場合、白黒カラー混交された後は、構成A−2のようにフェイスダウン出力が要望されるので、白黒MFP105からの出力は、フェイスダウン出力且つ先頭原稿からの処理が選択される。
【0087】
同様に、カラーMFP104からの出力がフェイスダウン出力で且つ先頭原稿からの処理が行われた場合は、スタッカトレイ1207内に積載される出力束は、構成B−1のようになる。この場合、白黒カラー混交された後は、構成B−2のようにフェイスアップ出力が要望されるので、白黒MFP105からの出力は、フェイスアップ出力且つ後原稿からの処理が選択される。
【0088】
よって、カラーMFP104のカラー出力紙の積載方法によって、白黒MFP105の画像形成処理を制御する必要があり、その情報はスタッカトレイ1207内の記憶装置1202に記憶される。カラーMFP104はその情報に基づいて混交動作を行う。
【0089】
<カラーMFP104の処理>
次に、図21、図22のフローチャートを用いてカラーMFP104の処理を説明する。図21、図22のフローチャートは、カラーMFP104内のCPU1805により実行されるプログラムであり、そのプログラムはCPU1805に付随する記憶媒体に格納されている。
【0090】
カラーMFP104にはインサータ108が付設されているものとする。カラーMFP104のCPU1805は、PC(コンピュータ102)の設定画面或いはカラーMFP104の操作部におけるジョブの設定によって、カラー/白黒混交のためにインサータ108を使用するか否かを判断する(ステップS2101)。カラーMFP104のCPU1805は、インサータ108を使用しないと判断した場合は、通常プリントとして上述した制御に従って処理を行う(ステップS2102)。カラーMFP104のCPU1805は、インサータ108を使用すると判断した場合は、画像データ入力方法が、原稿をスキャナ部201で読み取ることにより画像データを入力する方法であるか、PC(コンピュータ102)から電子ファイルデータを入力する方法であるかを判断する(ステップS2103)。
【0091】
カラーMFP104のCPU1805は、画像データ入力方法が原稿をスキャナ部201で読み取ることにより画像データを入力する方法であると判断した場合は、原稿台上に載置して圧板で押えた原稿または自動原稿送り装置により搬送した原稿をスキャナ部201で読み取り(ステップS2104)、そのデータをデジタル画像情報に変換し、カラーMFP104内のハードディスクなどの画像記憶装置に記憶する(ステップS2105)。カラーMFP104のCPU1805は、画像データ入力方法がPC(コンピュータ102)から電子ファイルデータを入力する方法であると判断した場合は、コンピュータ(サーバ)102から画像情報と各種設定情報をカラーMFP104にダウンロードし、そのまま、ハードディスクなどの画像記憶装置に上記画像情報と各種設定情報(ジョブの設定情報等)を登録する(ステップS2106)。
【0092】
次に、カラーMFP104のCPU1805は、カラーMFP104内の画像記憶装置に記憶された画像形成すべき画像がカラーか白黒かを判断する(ステップS2107)。カラーMFP104のCPU1805は、判断したページが白黒ページであった場合は(ステップS2107で「白黒」)、その順番情報(ページ情報)等をスタッカトレイ1207の記憶装置1202にあるメモリマップ上に書き込む。また、カラーMFP104のCPU1805は、カラーMFP104内の画像記憶装置に記憶されるデータのうち白黒データは、コンピュータ(サーバ)102上の画像記憶装置に転送するか、或いはコンピュータ(サーバ)102を介して白黒MFP105の画像記憶装置に転送する(ステップS2108)。転送されるデータとしては、ジョブデータのうちどのページが白黒の画像データなのかを示すデータを送りさえすればよいので、画像データを送らなくても良い。
【0093】
カラーMFP104のCPU1805は、判断したページがカラーページであった場合は(ステップS2107で「カラー」)、カラーデータをカラーMFP104内の画像記憶装置に転送する(ステップS2109)。次に、カラーMFP104のCPU1805は、設定された積載方法または自動的に判断された積載方法により、先頭ページ処理か後ページ処理を選択し、その後、プリンタ部208でプリント処理を行い(ステップS2110)、インサータ108内のスタッカトレイ1207にカラー出力紙を積載する(ステップS2111)。その際、カラーMFP104のCPU1805は、スタッカトレイ1207内の記憶装置1202に対して、例えば上記図19のメモリマップに示すようなカラー混交のための情報を書き込む(ステップS2112)。そして、カラーMFP104のCPU1805は、最終ページの処理が終了していなければ(ステップS2113でNO)、再びステップS2107に戻って処理を継続し、最終ページの処理が終了していれば(ステップS2113でYES)、本処理を終了する。
【0094】
尚、本実施の形態では、スタッカトレイ1207の記憶装置1202に情報を書き込むタイミングは、用紙1枚毎であるが、これに限定されるものではなく、ジョブ前、ジョブ毎、ページ毎、ジョブ後など、書き込みタイミングはいつでも構わない。
【0095】
<図22のステップS2110〜ステップS2113の詳細>
次に、図23、図24のフローチャートを用いてステップS2110〜ステップS2113の詳細を説明する。カラーMFP104のCPU1805は、プリンタ部208に配設されているシートカセット934、シートカセット935、手差しトレイ936、両面スタックトレイ970のいずれかから搬送機構により用紙を給紙し(ステップS2301)、その用紙に異常(例えば用紙が複数枚重なった状態で搬送される「重送」、用紙の搬送姿勢が適正でない「斜行」、シートカセットまたは手差しトレイから給紙したシートをレジストローラ937で搬送する際のシートのズレである「レジズレ」等。以下同様)があるか否かをセンサ(図示略)により検知する(ステップS2302)。カラーMFP104のCPU1805は、用紙に異常があると判断した場合には、ステップS2309の処理に進み、用紙に異常なしと判断した場合には、プリンタ部208で用紙に対し画像形成を行う(ステップS2303)。
【0096】
次に、カラーMFP104のCPU1805は、画像形成された用紙に異常があるか否かをセンサ(図示略)により検知し(ステップS2304)、画像形成された用紙に異常があると判断した場合には、ステップS2309の処理に進み、画像形成された用紙に異常なしと判断した場合には、用紙を定着器940まで搬送する制御などを行い(ステップS2305)、用紙に形成された画像の定着を定着器940により行う(ステップS2306)。次に、カラーMFP104のCPU1805は、当該ジョブが用紙両面に画像形成を行う両面画像形成ジョブであるか否かを判断し(ステップS2307)、両面画像形成ジョブと判断した場合には、用紙をそのまま両面スタックトレイ970へ搬送し、両面画像形成ジョブでないと判断した場合には、ラインセンサ等(図示略)により画像の色味や濃度の再現性は確かか、異常がないかどうかを検知する(ステップS2308)。
【0097】
カラーMFP104のCPU1805は、用紙に異常があると判断した場合には、上記ステップS2302、ステップS2304と同様にステップS2309の処理に進み、用紙に異常なしと判断した場合には、用紙をスタッカトレイ1207に排出する(ステップS2310)。次に、カラーMFP104のCPU1805は、当該ジョブに関わるデータをスタッカトレイ1207の記憶装置1202に書き込んだ後(ステップS2311)、当該ジョブに関わる用紙の積載方法が、「S置き」(設定された部数分ずつ同一ページの用紙を積載する方法)であるか、「F置き」(複数ページ(3ページ)分の用紙を順次積み重ねて積載する方法)であるかを判断し(ステップS2312)、「S置き」と判断した場合には、ステップS2313の処理に進み、「F置き」と判断した場合には、ステップS2314の処理に進む。
【0098】
カラーMFP104のCPU1805は、「S置き」と判断した場合、置数分(設定枚数分)の用紙の画像形成が終了しているか否かを判断し(ステップS2313)、終了していると判断した場合には、本フローチャートを終了し、終了していないと判断した場合には、置数分の用紙を画像形成するために上記ステップS2301に戻る。カラーMFP104のCPU1805は、「F置き」と判断した場合、複写対象の当該原稿が最終原稿であるか否かを判断し(ステップS2314)、最終原稿でないと判断した場合には、上記図21のステップS2107に戻り、最終原稿と判断した場合には、置数分の用紙の画像形成が終了しているか否かを判断し(ステップS2315)、終了していると判断した場合には、本フローチャートを終了し、終了していないと判断した場合には、上記図21のステップS2107に戻る。
【0099】
他方、カラーMFP104のCPU1805は、上記ステップS2302、ステップS2304、ステップS2308で用紙の異常をセンサ(図示略)により検知した場合、異常を検知した用紙をリカバリするためのリカバリデータ(リカバリ情報:異常用紙を特定するための情報、異常用紙を含む用紙セットを特定するための情報、異常用紙と正常用紙を区別するための情報を含む)の作成と置数補正を行う(ステップS2309)。即ち、カラーMFP104のCPU1805は、用紙の異常を検知したためにリカバリしなければならないデータの計算を実行する。
【0100】
S置きの場合には、置数を1加算させて異常シートのみを再出力させるようにリカバリし、スタッカトレイ1207の記憶装置1202に何部目の何番目の用紙が異常用紙である旨を記憶させる。また、F置きの場合には、複数部のジョブにおいて1部の一枚が異常であったとしても順番などが狂ってしまうため、1部分の用紙に画像形成するようリカバリするようにデータを作成し、これもまた既にスタッカトレイ1207に排出されている同ジョブに関連した記憶装置1202の該当領域に、何部目の用紙何枚目から何枚目迄が異常用紙を含む異常用紙セットであるかを記憶させる。
【0101】
即ち、記憶装置には、スタッカトレイ1207に格納されているシートがどのような順番で正常なシートが積載されているかだけでなく、正常なシートの間に、異常シートがどのような順番で積載されているかが記憶されているので、別の画像形成装置にてスタッカトレイ1207内のシートを挿入する際に、容易に異常シートと正常シートを識別して処理することが可能になる。
【0102】
また、スタッカトレイ1207に積載される画像形成された用紙の置かれ方(S置き、F置き)に応じて異なるリカバリ方法を実施する。
【0103】
参考までに、カラーMFP104でカラー画像を形成した用紙をスタッカトレイ1207に排出した各場合の例を図25〜図29を参照しながら説明する。図25は、スタッカトレイ1207におけるF置き時の用紙排出例であり、用紙が正常な場合に図示のようにスタッカトレイ1207に排出される。図示の数字は両面に画像形成されたカラー出力紙のページ番号(1、2、5、6、7、8)であり、図示されていないページ番号3、4は後述するように白黒MFP105で画像形成される白黒出力紙に相当する。
【0104】
図26は、F置き時における2部目の2枚目(5、6)の用紙(図中×印をつけた用紙)が異常用紙であると判断された場合を示したものであり、図示の破線は次の図27で説明するように前記異常用紙を含んだ1部(用紙セット)がリカバリされる(積載される)予定であることを示している。図27は、図26での異常用紙を含んだ1部(用紙セット)をリカバリした場合を示したものであり、図中×印をつけたページ番号1、2、5、6、7、8の用紙セットに対応する用紙セットが図示の破線で示すように積載される。
【0105】
同様に、図28は、S置き時における用紙が正常な場合を示したものであり、同一ページ番号のカラー出力紙が3部ずつ(1、1、1、3、3、3、4、4、4)積載されている。図29は、1部目の3枚目の用紙(図中×印をつけた用紙)が異常であると判断された場合に、1部目の最後にリカバリ用の用紙(図中×印をつけた用紙のすぐ上の用紙)を加えた場合を示したものである。
【0106】
<白黒MFP105の処理>
次に、図30、図31のフローチャートを用いて白黒MFP105の処理を説明する。図30、図31のフローチャートは、白黒MFP105内のCPU1705により実行されるプログラムであり、そのプログラムはCPU1705に付随する記憶媒体に格納されている。
【0107】
白黒MFP105のCPU1705は、スタッカトレイ有無検知センサ1201(図12参照)により、白黒MFP105に付設されたインサータ108に対するスタッカトレイ1207の装着を検知すると(ステップS3020でYES)、スタッカトレイ1207内の記憶装置1202に、カラー混交のための情報が記憶されているか否かを確認する(ステップS3021)。白黒MFP105のCPU1705は、カラー混交のための情報が確認できた場合は、記憶装置1202の情報の読み込みと解析を行う(ステップS3022)。ここで、白黒MFP105のCPU1705は、記憶装置1202における上記図19に示したようなメモリマップの内部情報に基づき解析を行い、プリンタ部208でプリント動作を開始する。
【0108】
まず、白黒MFP105のCPU1705は、スタッカトレイ1207内のジョブ束が混交されるべきMFP(プリンタ)を示す「プリンタNo」を、スタッカトレイ1207に内蔵された記憶装置1202から読み取り、白黒MFP105内のメモリに格納されている装置情報と照合する(ステップS3023)。白黒MFP105のCPU1705は、両情報が一致した場合は、スタッカトレイ1207における最初に処理されるべきジョブIDを記憶装置1202から読み取り、そのジョブIDに該当するジョブが白黒MFP104に送信されているかどうかを判断する(ステップS3024)。白黒MFP105のCPU1705は、一致するジョブIDが存在する場合は、プリンタ部208で白黒プリントを実行する。
【0109】
この時、白黒MFP105のCPU1705は、白黒データがコンピュータ(サーバ)102にある場合は(ステップS3025で「サーバ」)、記憶装置1202のメモリマップ上に書き込まれているジョブID・プリンタNoに該当するジョブの画像データをコンピュータ(サーバ)102からダウンロードし、HDDなどの記憶装置1202に記憶する(ステップS3026)。白黒MFP105のCPU1705は、ジョブID・プリンタNoが不一致の場合は、操作部などの表示手段により不一致の旨の表示をすることでユーザに報知する。このジョブID・プリンタNoが不一致であるかどうかを判断することにより、ユーザが指定したジョブ以外のプリントデータとの混載を防止し、ユーザの要求に基づいたMFP(プリンタ)を使用した混交動作を可能にする。
【0110】
白黒MFP105のCPU1705は、予め白黒MFP105内のハードディスク内に画像データが記憶されている場合は、ジョブID・プリンタNoがハードディスク内の画像データと一致するか否かを判断し、ジョブID・プリンタNoが不一致の場合は、操作部などの表示手段によりユーザに報知する。ジョブID・プリンタNoが一致した場合は、上述の混交制御に基づきプリント動作を開始する。
【0111】
次に、白黒MFP105のCPU1705は、スタッカトレイ1207の記憶装置1202に記憶された積載方法の情報に基づき、積載状態が上述した「積載方法」のどのパターンに相当するかを判断する(ステップS3027)。白黒MFP105のCPU1705は、積載状態が状態Bであると判断した場合は、先頭ページ処理によるフェイスダウン出力制御を実行し(ステップS3028)、積載状態が状態Aであると判断した場合は、後ページ処理によるフェイスアップ出力制御を実行する。(ステップS3029)。
【0112】
次に、白黒MFP105のCPU1705は、記憶装置1202のメモリマップもしくはコンピュータ(サーバ)102のページNo情報に基づき、混交動作として処理される現在のページが白黒ページであるかカラーページであるかを判断する(ステップS3030)。白黒MFP105のCPU1705は、混交動作として処理される現在のページが白黒ページであると判断した場合は、プリンタ部208で該当ページの画像を形成し、大容量スタッカ109のスタッカトレイ1207に白黒出力紙を出力する(ステップS3031)。
【0113】
白黒MFP105のCPU1705は、混交動作として処理される現在のページがカラーページであると判断した場合は、インサータ108内に設置されたスタッカトレイ1207から該当ページに対応するカラー出力紙を給紙し、大容量スタッカ109のスタッカトレイ1207にカラー出力紙を出力する(ステップS3032)。以上の動作が、設定された部数分繰り返されることで(ステップS3033でYES)、カラー出力紙と白黒出力紙の混交動作が終了する(ステップS3034)。
【0114】
尚、スタッカトレイ1207内に複数ジョブに関わる用紙が格納されている場合は、上記ステップS3020からステップS3033までの処理を上記格納されているジョブの数だけ繰り返す。
【0115】
<図31のステップS3031の詳細>
次に、上記図31のステップS3031の白黒ページプリントでの制御内容を図32のフローチャートに基づき説明する。白黒MFP105のCPU1705は、プリンタ部208に配設されているシートカセット1034またはシートカセット1035または手差しトレイ1036から搬送機構により用紙を給紙し(ステップS3201)、その用紙に異常(例えば用紙が複数枚重なった状態で搬送される「重送」)があるか否かをセンサ(図示略)により検知する(ステップS3202)。白黒MFP105のCPU1705は、用紙に異常があると判断した場合には、ステップS3209の処理に進み(後述)、用紙に異常なしと判断した場合には、プリンタ部208で用紙に対し画像形成を行い(ステップS3203)、画像形成された用紙に異常(例えば用紙の搬送姿勢が適正でない「斜行」)があるか否かをセンサ(図示略)により検知する(ステップS3204)。
【0116】
白黒MFP105のCPU1705は、画像形成された用紙に異常があると判断した場合には、ステップS3209の処理に進み(後述)、画像形成された用紙に異常なしと判断した場合には、用紙を定着器1040まで搬送する制御などを行い(ステップS3205)、上記ステップS3202、ステップS3204と同様に、搬送された用紙に異常(「重送」或いは「斜行」等)があるか否かをセンサ(図示略)により検知する(ステップS3206)。白黒MFP105のCPU1705は、用紙に異常があると判断した場合には、ステップS3209の処理に進み(後述)、用紙に異常なしと判断した場合には、用紙に形成された画像の定着を定着器1040により行う(ステップS3207)。次に、白黒MFP105のCPU1705は、画像が定着された用紙に異常(「重送」或いは「斜行」等)があるか否かをセンサ(図示略)により検知する(ステップS3208)。
【0117】
白黒MFP105のCPU1705は、用紙に異常があると判断した場合には、上記ステップS3202、ステップS3204、ステップS3206と同様にステップS3209の処理に進み(後述)、用紙に異常なしと判断した場合には、排出先のデータを入手しそのデータに見合った排出先に用紙を排出する(ステップS3210)。要するに、異常と判断した用紙に関しては大容量スタッカ109のスタッカトレイ1207に排出せず、大容量スタッカ109のトレイ(エスケープトレイ)1911に排出し、正常と判断した用紙のみ大容量スタッカ109のスタッカトレイ1207に排出するように制御する。
【0118】
そして、白黒MFP105のCPU1705は、正常終了されていると判断した場合には(ステップS3211でYES)、そのまま本フローチャートを終了し、正常終了されていないと判断した場合には(ステップS3211でNO)、異常と判断した用紙と同じ画像を形成する別の用紙を再度作成するために、画像データのリカバリ処理(異常と判断した用紙を排出し、別の用紙に画像形成するための画像データを白黒MFP105内のHDD等の画像記憶装置から再度読み込み、欠落した用紙に相当する別の用紙を再度プリントアウトする処理)を実行した後(ステップS3212)、上記ステップS3201に戻る。
【0119】
他方、白黒MFP105のCPU1705は、上記ステップS3202、ステップS3204、ステップS3206、ステップS3208で用紙の異常をセンサ(図示略)により検知した場合には、異常用紙であることを認識し、異常用紙であることを示すデータをスタッカトレイ1207の記憶装置1202に記憶して、異常用紙を大容量スタッカ109のトレイ(エスケープトレイ)1911に排出するように制御を実行する(ステップS3209)。
【0120】
<図31のステップS3032の詳細>
次に、上記図31のステップS3032のインサータ給紙での制御内容を図33のフローチャートに基づき説明する。白黒MFP105のCPU1705は、上記図32のステップS3201と同様に、白黒MFP105に付設したインサータ108のスタッカトレイ1207から、インサート用の用紙(白黒MFP105で画像形成した白黒出力紙にインサートするカラー出力紙)を給紙ローラ1904により給紙し(ステップS3301)、給紙されたインサート用の用紙における異常状態の有無を、上記カラーMFP104のCPU1805により作成されスタッカトレイ1207の記憶装置1202に記憶されたリカバリ情報に基づき検知する(ステップS3302)。
【0121】
白黒MFP105のCPU1705は、インサート用の用紙に異常なしと判断した場合には、そのままステップS3304の処理に進み、インサート用の用紙に異常があると判断した場合には、異常と判断したインサート用の用紙の排出先変更処理を実行し(ステップS3303)、ステップS2604の処理に進む。次に、白黒MFP105のCPU1705は、白黒MFP105のメモリに記憶された用紙の排出先を示す排出先データを基にして排出先を切り替えることで、該当排出先に用紙を排出し(ステップS3304)、本フローチャートを終了する。異常と判断したインサート用の用紙は、大容量スタッカ109のトレイ(エスケープトレイ)1911に排出される。
【0122】
図34は白黒MFP104に付設した大容量スタッカ109に装着されたスタッカトレイ1207に対する、正常状態でのカラー出力紙及び白黒出力紙の用紙排出状態を示したものである。即ち、ページ番号1、2、5、6、7、8の用紙(図中colorと付記した用紙)が、上述したカラーMFP104で画像形成されると共にカラーMFP104に付設したスタッカ107に装着されたスタッカトレイ1207に格納され、白黒MFP104に付設したインサータ108に装着された前記スタッカトレイ1207から、白黒MFP104に付設した大容量スタッカ109に装着されたスタッカトレイ1207に排出されたカラー出力紙である。
【0123】
また、ページ番号3、4の用紙(図中B/Wと付記した用紙)が、白黒MFP105で画像形成され、白黒MFP105から白黒MFP104に付設したインサータ108の用紙搬送路経由で、白黒MFP104に付設した大容量スタッカ109に装着されたスタッカトレイ1207に排出された白黒出力紙である。図示例では、大容量スタッカ109内のスタッカトレイ1207に、ページ番号1、2、3、4、5、6、7、8のカラー白黒混交用紙が例えば3セット(3ジョブ)分、正常な状態で積載されている場合を示している。
【0124】
尚、上記以外にも、カラー白黒混交に有効なもしくは必要な情報がある場合には、その情報に基づき混交制御を行うものである。また、上記では、カラーMFP104のカラー出力紙をスタッカトレイ1207に積載し、白黒MFP105に付設されたインサータ108から混交する実施形態を説明したが、上記構成が逆となり、白黒MFP105の白黒出力紙をスタッカトレイ1207に積載し、カラーMFP104に付設されたインサータ108から混交するものとしてもよい。
【0125】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、カラーMFP104のCPU1805は、用紙の異常の有無を検知し、異常を検知した用紙に対してリカバリするためのリカバリ情報を作成し、スタッカトレイ1207の記憶装置1202に記憶する制御を行い、白黒MFP105のCPU1705は、カラーMFP104で画像形成された用紙を格納したスタッカトレイ1207がインサータ108に装着されたことに応じて、スタッカトレイ1207の記憶装置1202の格納情報及びリカバリ情報に基づき、インサータ108のスタッカトレイ1207に格納された用紙と白黒MFP105で画像形成された用紙を大容量スタッカ109のスタッカトレイ1207に排出することで混交し、異常用紙をトレイ1911に排出する制御を行う。
【0126】
これにより、画像形成装置(MFP)によるカラー白黒混交動作を設定する際の入力ミスや複雑な入力動作を省くことができ、ユーザの負担を軽減することが可能となる。また、スタッカトレイ1207に異常と判断された用紙が混入した場合においても容易に正常なシートと異常シートを識別でき、異常シートを除いた正常シートの混交動作が可能なので、ユーザが、異常シートを取り除く手間を軽減することが可能となり、的確にリカバリさせることができる。
【0127】
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、画像形成システムを図1に示す構成とした場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ネットワークに接続する画像形成装置(MFP)、コンピュータ、他の機器(スキャナ、プリンタ、ファクシミリ等)の設置台数、画像形成装置に対するスタッカ、インサータ、大容量スタッカの付設形態は任意とすることができる。
【0128】
上記実施の形態では、画像形成装置(MFP)にスタッカ、インサータ、大容量スタッカを付設し、カラー白黒混交制御を行う場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の画像形成装置(プリンタ、複写機等)にスタッカ、インサータ、大容量スタッカを付設し、カラー白黒混交制御を行う場合にも適用することができる。
【0129】
上記実施の形態では、画像形成装置の画像形成方式を電子写真方式とした場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、インクジェット方式など他の画像形成方式に適用することができる。
【0130】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体等の媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、本発明が達成されることは言うまでもない。
【0131】
この場合、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体は本発明を構成することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体等の媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、或いはネットワークを介したダウンロードなどを用いることができる。
【0132】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0133】
更に、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0134】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第一の画像形成装置は、異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、リカバリ情報を記憶手段に記憶し、第二の画像形成装置は、第一の画像形成装置で画像形成されたシートを格納した格納手段が挿入手段に装着されたことに応じて、記憶手段のリカバリ情報に基づき、挿入手段により、格納手段に格納されたシートを第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入させる制御を行う。
【0135】
これにより、画像形成装置によるカラー白黒混交動作を設定する際の入力ミスや複雑な入力動作を省くことができ、ユーザの負担を軽減することが可能となる。また、格納手段に異常と判断されたシートが混入した場合においても容易に正常なシートと異常シートを識別でき、異常シートを除いた正常シートの混交動作が可能なので、ユーザが、異常シートを取り除く手間を軽減することが可能となり、的確にリカバリさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成ネットワークシステムの全体構成を示す概念図である。
【図2】本実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態に係る画像形成装置のスキャナ部の内部構造を示す構成図である。
【図4】本実施の形態に係る画像形成装置のIP部の構成を示すブロック図である。
【図5】本実施の形態に係る画像形成装置のFAX部の構成を示すブロック図である。
【図6】本実施の形態に係る画像形成装置のNIC部とPDL部の構成を示すブロック図である。
【図7】本実施の形態に係る画像形成装置のコア部の構成を示すブロック図である。
【図8】本実施の形態に係る画像形成装置のPWM部とプリンタ部の構成及び各種信号を示す図であり、(A)はPWM部とプリンタ部の構成を示すブロック図、(B)は各種信号を示す図である。
【図9】本実施の形態に係るカラー画像形成装置のプリンタ部の内部構造を示す構成図である。
【図10】本実施の形態に係る白黒画像形成装置のプリンタ部の内部構造を示す構成図である。
【図11】本実施の形態に係る画像形成装置のディスプレイ部の構成を示すブロック図である。
【図12】本実施の形態に係る画像形成装置のスタッカの模式的な構成を示す構成図である。
【図13】本実施の形態に係るコンピュータのユーティリティソフトウェアの画面例を示す図である。
【図14】本実施の形態に係るコンピュータのユーティリティソフトウェアの画面例を示す図である。
【図15】本実施の形態に係るカラー/白黒ページ分割処理を示すフローチャートである。
【図16】本実施の形態に係る白黒画像形成装置とインサータとのインタフェース及び記憶装置周辺回路を示すブロック図である。
【図17】本実施の形態に係るカラー画像形成装置とスタッカとのインタフェース及び記憶装置周辺回路を示すブロック図である。
【図18】本実施の形態に係る白黒画像形成装置に付設されたインサータ及び大容量スタッカの模式的な構成を示す構成図である。
【図19】本実施の形態に係るスタッカトレイに装備された記憶装置のメモリマップを示す図である。
【図20】本実施の形態に係る白黒画像形成装置の出力方法がスタッカトレイに格納されるカラー出力紙の積載方法に基づき制御される様子を示す図である。
【図21】本実施の形態に係るカラー画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【図22】本実施の形態に係るカラー画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【図23】本実施の形態に係る図22のプリント処理以下の詳細を示すフローチャートである。
【図24】本実施の形態に係る図22のプリント処理以下の詳細を示すフローチャートである。
【図25】本実施の形態に係るスタッカトレイにおける用紙F置き時の正常な場合の出力状態を示す図である。
【図26】本実施の形態に係るスタッカトレイにおけるF置き時の2ジョブ目の2枚目の用紙が異常と判断された場合の出力状態を示す図である。
【図27】本実施の形態に係るスタッカトレイにおけるF置き時の異常用紙を含んだジョブをリカバリした場合の出力状態を示す図である。
【図28】本実施の形態に係るスタッカトレイにおけるS置き時の正常な場合の出力状態を示す図である。
【図29】本実施の形態に係るスタッカトレイにおけるS置き時の1ジョブ目の3枚目の用紙が異常と判断され1ジョブ目の最後にリカバリ用の用紙を加えた出力状態を示す図である。
【図30】本実施の形態に係る白黒画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【図31】本実施の形態に係る白黒画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【図32】本実施の形態に係る図31の白黒ページプリント処理の詳細を示すフローチャートである。
【図33】本実施の形態に係る図31のインサータ給紙処理の詳細を示すフローチャートである。
【図34】本実施の形態に係るスタッカトレイにおける正常な場合の出力状態を示す図である。
【符号の説明】
104 カラーMFP(画像形成装置、第一の画像形成装置、第二の画像形成装置)
105 白黒MFP(画像形成装置、第一の画像形成装置、第二の画像形成装置)
108 インサータ(挿入手段)
208 プリンタ部(画像形成手段)
1202 記憶装置(記憶手段)
1207 スタッカトレイ(格納手段、シート格納装置)
1705 白黒MFPのCPU(検知手段、挿入制御手段)
1805 カラーMFPのCPU(検知手段、挿入制御手段)
1911 トレイ(排紙手段)
Claims (25)
- 複数の画像形成装置を備えた画像形成システムであって、
画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段と、
任意の画像形成装置に付設されると共に前記格納手段が着脱可能で、第一の画像形成装置で画像形成され前記格納手段に格納されたシートを第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入する挿入手段とを有し、
前記第一の画像形成装置は、シートの異常の有無を検知する検知手段を有し、前記検知手段で異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶し、
前記第二の画像形成装置は、前記第一の画像形成装置で画像形成されたシートを格納した前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記記憶手段の前記リカバリ情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入させる挿入制御手段を有することを特徴とする画像形成システム。 - 前記第一の画像形成装置の前記検知手段は、前記格納手段への格納対象となるシートの重送或いは斜行、レジズレ、画像形成後の画像の色味のうち少なくとも一つの異常の有無を検知することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
- 前記第一の画像形成装置の前記リカバリは、前記格納手段に対するシートの積載方法が、設定された部数分ずつ同一ページのシートを積載する方法か、複数ページ分のシートを順次積み重ねて積載する方法かに応じて、リカバリ方法を異ならせることを特徴とする請求項2記載の画像形成システム。
- 前記リカバリ情報は、異常シートを特定するための情報又は異常シートを含むシートセットを特定するための情報を含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
- 前記リカバリ情報は、異常シートと正常シートを区別するための情報を含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
- 前記第二の画像形成装置の前記挿入制御手段は、前記リカバリ情報に基づき、前記異常シートを正常シートとは異なる排紙手段に排出することを特徴とする請求項4または5の何れかに記載の画像形成システム。
- 前記格納手段は複数設けられており、前記第一の画像形成装置で画像形成されたシートを格納する格納手段と前記第二の画像形成装置で画像形成されたシートを格納する格納手段とは共有可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成システム。
- 前記第一の画像形成装置は、カラーの画像形成を行う画像形成装置であり、前記第二の画像形成装置は、白黒の画像形成を行う画像形成装置であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成システム。
- 前記第一の画像形成装置は、白黒の画像形成を行う画像形成装置であり、前記第二の画像形成装置は、カラーの画像形成を行う画像形成装置であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成システム。
- シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、前記画像形成手段で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段が付設装着される画像形成装置であって、
シートの異常の有無を検知する検知手段を有し、前記検知手段で異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶することを特徴とする画像形成装置。 - 前記検知手段は、前記格納手段への格納対象となるシートの重送或いは斜行、レジズレ、画像形成後の画像の色味のうち少なくとも一つの異常の有無を検知することを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
- 前記画像形成装置の前記リカバリは、前記格納手段に対するシートの積載方法が、設定された部数分ずつ同一ページのシートを積載する方法か、複数ページ分のシートを順次積み重ねて積載する方法かに応じて、リカバリ方法を異ならせることを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
- 前記リカバリ情報は、異常シートを特定するための情報又は異常シートを含むシートセットを特定するための情報であることを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
- 前記リカバリ情報は、異常シートと正常シートを区別するための情報を含むことを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
- シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、他の画像形成装置で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段を装着可能な挿入手段が付設される画像形成装置であって、
前記シートが正常に記録されたか否かを識別可能な情報を含むリカバリ情報を前記格納情報として前記記憶手段に記憶された前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記格納情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記画像形成手段で画像形成されたシートに対し挿入させることを特徴とする画像形成装置。 - 前記リカバリ情報は、異常シートを特定するための情報又は異常シートを含むシートセットを特定するための情報を含むことを特徴とする請求項15記載の画像形成装置。
- 前記リカバリ情報に基づき、前記異常シートを正常シートとは異なる排紙手段に排出することを特徴とする請求項15または16の何れかに記載の画像形成装置。
- 第一の画像形成装置で画像形成されたシートを第二の画像形成装置で画像形成されたシートに挿入する挿入手段に着脱可能なシート格納装置であって、
前記第一の画像形成装置で画像形成されたシートを格納する格納手段と、前記シートが正常に画像形成されたか否かを第二の画像形成装置が識別可能な情報を記憶可能な記憶手段とを有することを特徴とするシート格納装置。 - 複数の画像形成装置と、画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段と、任意の画像形成装置に付設されると共に前記格納手段が着脱可能で、第一の画像形成装置で画像形成され前記格納手段に格納されたシートを第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入する挿入手段とを備えた画像形成システムにおけるリカバリ処理方法であって、
前記第一の画像形成装置は、シートの異常の有無を検知する検知工程を有し、前記検知工程で異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶し、
前記第二の画像形成装置は、前記第一の画像形成装置で画像形成されたシートを格納した前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記記憶手段の前記リカバリ情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入させる挿入制御工程を有することを特徴とするリカバリ処理方法。 - シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、前記画像形成手段で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段が付設装着される画像形成装置におけるリカバリ処理方法であって、
シートの異常の有無を検知する検知工程を有し、前記検知工程で異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶することを特徴とするリカバリ処理方法。 - シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、他の画像形成装置で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段を装着可能な挿入手段が付設される画像形成装置におけるリカバリ処理方法であって、
前記シートが正常に記録されたか否かを識別可能な情報を含むリカバリ情報を前記格納情報として前記記憶手段に記憶された前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記格納情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記画像形成手段で画像形成されたシートに対し挿入させることを特徴とするリカバリ処理方法。 - 複数の画像形成装置と、画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段と、任意の画像形成装置に付設されると共に前記格納手段が着脱可能で、第一の画像形成装置で画像形成され前記格納手段に格納されたシートを第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入する挿入手段とを備えた画像形成システムに適用されるコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、
コンピュータに、
前記第一の画像形成装置において、シートの異常の有無を検知する機能と、異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶する機能と、
前記第二の画像形成装置において、前記第一の画像形成装置で画像形成されたシートを格納した前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記記憶手段の前記リカバリ情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記第二の画像形成装置で画像形成されたシートに対し挿入させる機能とを実行させるコンピュータ読み取り可能なプログラム。 - シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、前記画像形成手段で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段が付設装着される画像形成装置に適用されるコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、
コンピュータに、シートの異常の有無を検知する機能と、異常を検知したシートをリカバリするためのリカバリ情報を作成し、前記リカバリ情報を前記記憶手段に記憶する機能とを実行させるコンピュータ読み取り可能なプログラム。 - シートに画像形成を行う画像形成手段を有し、他の画像形成装置で画像形成されたシートを格納すると共に前記シートに関する格納情報を記憶した記憶手段を装備した格納手段を装着可能な挿入手段が付設される画像形成装置に適用されるコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、
コンピュータに、前記シートが正常に記録されたか否かを識別可能な情報を含むリカバリ情報を前記格納情報として前記記憶手段に記憶された前記格納手段が前記挿入手段に装着されたことに応じて、前記格納情報に基づき、前記挿入手段により、前記格納手段に格納されたシートを前記画像形成手段で画像形成されたシートに対し挿入させる機能を実行させるコンピュータ読み取り可能なプログラム。 - 前記請求項22乃至24記載のプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒体。
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