JP2004025177A - 除湿器 - Google Patents
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Abstract
【課題】除湿された水を貯める貯水槽が除湿機の下部に配置されるため排水時に取り出しにくく、貯水槽上部が開放されているので除湿機を転倒させて際に水がこぼれるという問題があった。
【解決手段】凝縮器3と一体的に設置された1次貯水槽からポンプ9によって汲み出された水を貯蔵する2次貯水槽8を設ける。さらに扉22を開いて2次貯水槽を取り出すように配置し、扉22が開かれると2次貯水槽8の閉止弁12が閉じられる。
【選択図】 図2
【解決手段】凝縮器3と一体的に設置された1次貯水槽からポンプ9によって汲み出された水を貯蔵する2次貯水槽8を設ける。さらに扉22を開いて2次貯水槽を取り出すように配置し、扉22が開かれると2次貯水槽8の閉止弁12が閉じられる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は室内の空気中の水分を取り除く除湿機に関し、特に除湿した水分を蓄える貯水槽を取り出し自在に具備してなる除湿機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は従来の圧縮機を用いない(コンプレッサレス)除湿機の概略構成図である。1は外郭を構成する除湿機本体、2は第1領域2a、第2領域2bを通過しながら回転し空気中の水分を吸着・離脱する吸湿体を充填した回転体、3は放熱フィン3aに嵌着された凝縮パイプ3bからなる凝縮器、4は室内の空気を凝縮器3を介して第1領域2a通過中の回転体2に導き、吸湿体に水分を吸着された除湿空気を室内に送り出す送風手段、5は第2領域2b通過中の回転体2を加熱して吸湿体に吸着された水分を離脱させるためのヒータ、6はヒータ5で加熱された空気を第2領域2b通過中の回転体2に導き、吸湿体から水分を離脱した加湿空気を凝縮器3の凝縮パイプ3bに導き、凝縮器3で水分が凝縮することで除湿された空気を室内に送り込む送風機、10’は凝縮器3で凝縮した水を受けて貯える貯水槽であり、除湿機本体1の前面から取り出し自由に配設されている。
【0003】
上記除湿機は、第1領域2aを通過する回転体2に室内の空気を通して空気中の水分を吸湿体に吸着させる吸湿経路13と、第2領域2bを通過する回転体2に加熱空気を通し吸湿体から水分を離脱させる再生経路14との二経路を有し、吸湿経路13では放熱フィン3a間を通過して凝縮パイプ3bを冷却した室内空気が第1領域2a通過中の回転体2に接触することにより回転体2内に充填された吸湿体にて水分を奪われ、除湿空気となって室内に送り出される。
【0004】
なお、第1領域2aは、室内空気の水分を吸湿体(回転体2)に吸着させるための空気通路で、第2領域2bは、再生経路の空気をヒータで加熱し、加熱空気として吸湿体(回転体2)より水分を離脱させるための空気通路である。
【0005】
再生経路14ではヒータ5によって加熱された空気が第2領域2b通過中の回転体2内の吸湿体から水分を奪い取って吸湿体を再生させ、奪い取った水分を凝縮器3で凝縮させることで除湿がなされる。第2領域2bを通過することにより再生された回転体2内の吸湿体は矢印A方向の回転によって第1領域2aに移動し再び吸湿機能を発揮する。
【0006】
【特許文献1】
実開平4−53420号公報
【特許文献2】
実開昭54−163073号公報
【特許文献3】
特開平6−34158号公報
【特許文献4】
実開平3−93328号公報
【特許文献5】
特開平7−103805号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の床置タイプの除湿機において、貯水槽10’を凝縮器3の下部に設置するのは凝縮器3から落下する凝縮水を受けて貯蔵するのには合理的であるが、満水になった貯水槽10’を取り出すために足元まで屈み込んで作業しなければならず使い勝手がよくないという課題がある。また貯水槽10’を取り出すときや運ぶときに水をこぼすことがあり改善の余地があった。また、貯水槽10’に流入する水が貯水槽10’内の水面に直接落下するようになっているので、落下した際に生じる水音が使用者に不快感を与えるという隠れた課題があった。
【0008】
本発明は取り出しやすい貯水槽を有するとともに、転倒させても水がこぼれないような除湿機を提供することを目的とする。
【0009】
また本発明は使用者に不快感を与えないような除湿機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、空気中の水分を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器によって凝縮された水を貯蔵し取り出し自在に配された貯水槽と、前記貯水槽へ凝縮された水を導くポンプと導管と、を備えている。この構成によると、凝縮器から滴下する凝縮水は取り出しやすい位置に設置された貯水槽にポンプによって適時送水される。
【0011】
また本発明は、空気中の水分を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器によって凝縮された水を一時的に貯蔵する第1貯水槽と、取り出し自在に配された第2貯水槽と、第1貯水槽から第2貯水槽へ水を導くポンプと導管と、を備えている。この構成によると、凝縮器下部に配置された第1貯水槽から取り出しやすい位置に設置された第2貯水槽に凝縮水がポンプによって適時移し替えられるようになる。
【0012】
また本発明は、前記取り出し自在に配された貯水槽を上方に取り出すための扉を開閉自在に設け、前記扉の全開時に前記導管の出口が該貯水槽の上方から退避するように前記導管出口部を前記扉に取り付けている。この構成によると、扉を開けると導管が扉とともに退避して貯水槽が上方に取り出されるようになっている。
【0013】
また本発明は、前記扉を開いたときに前記ポンプを停止させるスイッチを設けている。この構成によると、扉を開けるとスイッチが働いてポンプが停止される。
【0014】
また本発明は、前記扉の開閉にて前記取り出し自在に配された貯水槽の給水口に設けられた弁を開閉する弁開閉部材を前記扉に設けている。この構成によると、扉を開けると貯水槽の弁が閉じられ、扉を閉じると貯水槽の弁が開くようになっている。
【0015】
また本発明は、除湿機本体の所定角度以上の傾斜または転倒を検知する検知手段を備え、前記検知手段の出力に基づいて前記扉を開く扉開成手段を設けている。この構成によると、検知手段により除湿機の傾斜あるいは転倒を検知すると前記扉が開くことによって運転が停止される。
【0016】
また本発明は、除湿機本体の所定角度以上の傾斜または転倒を検知する検知手段を備え、前記検知手段の出力に基づいて前記弁を閉じる弁閉成手段を設けている。この構成によると、検知手段により除湿機の傾斜あるいは転倒を検知すると前記弁が閉じられる。
【0017】
また本発明は、水に浮上する浮上部材によって前記弁を構成し、前記取り出し自在に配された貯水槽の貯水位上昇に伴う前記弁の上昇力で前記扉を開くようにしている。この構成によると、貯水槽の水位上昇に伴って浮上部材が上昇して貯水槽入口が閉じられる。
【0018】
また本発明は、第2貯水槽から溢れた水を第1貯水槽に回収する回収手段を設けるとともに、第1貯水槽の水位を検知する水位検知手段と設け、第1貯水槽の水位が所定水位に達したときに運転を停止するようにしている。この構成によると、第1貯水槽から第2貯水槽に水が移し替えられる際に、溢れた水が第1貯水槽へ回収され、第1貯水槽が所定水位(満水)になると運転が停止される。
【0019】
また本発明は、前記取り出し自在に配された貯水槽を載置する載置部を計量機構とし、前記載置部に載置される重さに基づいて該貯水槽の有無、該貯水槽の満水、該貯水槽が満水間近かを検知する検知手段を備え、前記検知手段の出力に基づいて除湿機の運転制御、前記ポンプの駆動制御、報知制御を行うようにしている。
【0020】
この構成によると、貯水槽の有無、貯水槽の満水、貯水槽が満水間近かを貯水槽の載置部の計量機構によって検知し、貯水槽が設置されていないときおよび貯水槽が満水のときに除湿機の運転が停止され、貯水槽が満水間近のときに使用者に報知されるようになる。
【0021】
また本発明は、流入水を貯水槽の液面に導く案内手段を貯水槽の給水口に設けている。この構成によると、貯水槽の給水口から流入した水は、案内手段を伝って水面に落下する。
【0022】
また本発明は、前記案内手段は流入水が前記貯水槽の給水口に設けられる弁によって導かれる前記貯水槽の内壁面を伝って流下するように構成している。この構成によると、貯水槽の給水口から流入した水は弁によって貯水槽の内壁に導かれ、壁面を流下して水面に至る。
【0023】
また本発明は、前記弁から前記貯水槽内壁へ流入水を伝導させるための内方突出部を前記貯水槽の壁面に形成している。この構成によると、貯水槽の給水口から流入した水は突出した内壁上に弁から落下した後、内壁面を流下して水面に至る。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図2乃至図16を参照して説明する。これらの図において従来例と同一の部材については同じ符号を付している。図2は本発明の第1実施形態を示す概略構成図である。
【0025】
同図によると、第1領域2a(室内空気の水分を吸湿体(回転体2)に吸着させるための空気通路である。)を通過する回転体2に室内の空気を通し空気中の水分を吸湿体に吸着させる吸湿経路13と、第2領域2b(再生経路の空気をヒータで加熱し、加熱空気として吸湿体(回転体2)より水分を離脱させるための空気通路である。)を通過する回転体2に加熱空気を通して吸湿体から水分を離脱させる再生経路14との二経路を有し、吸湿経路13ではフィルター7を通って放熱フィン3a間を通過し、凝縮パイプ3bを冷却した室内空気が第1領域2a通過中の回転体2に接触することにより回転体2内に充填された吸湿体にて水分を奪われ、除湿空気となって室内に送り出される。
【0026】
再生経路14ではヒータ5によって加熱された空気が第2領域2b通過中の回転体2内の吸湿体から水分を奪い取って吸湿体を再生させ、奪い取った水分を凝縮器3で凝縮させることで除湿がなされる。そして凝縮された凝縮水は1次貯水槽10に入水管10aを通じて貯水される。
【0027】
密閉タンクにて形成された1次貯水槽10には上壁を貫通してポンプ9と水位検知装置26とが配設され、端部に入水管10aが接続されている。ポンプ9には送水管11が接続され送水管11の先端には2次貯水槽8の上方に設けられた給水部11aが接続されている。給水部11aは樹脂成形された漏斗容器であり、除湿機本体1に開閉自在に設けられた扉22裏面に水密状態に取り付けられている。
【0028】
給水部11aには2次貯水槽8に給水するノズル33と、2次貯水槽8の上蓋8aに設けられた閉止弁12の押圧部12aを押し下げて閉止弁12を開く突起部34が一体成形されている。送水管11は扉22の開閉が自在にできるように軟質の樹脂パイプからなり、一点鎖線で示す扉22の全開状態と実線で示す扉22の閉成状態とに湾曲対応できるように配設されている。
【0029】
扉22が閉成状態では閉止弁12の押圧部12aが突起部34によって押圧され、遮蔽部材12bが押し下げられることによって給水口8bの下端に設けられた密閉部8cとの間に間隙が生じており、給水部11aのノズル33から滴下した水が給水口8bから2次貯水槽8に供給されるようになっている。
【0030】
扉22が上方に開かれると突起部34が退避してバネ16の付勢力により遮蔽部材12bが上昇して密閉部8cに密接し、給水口8bから漏水しないようになっている。また、扉22の開閉によりオフ、オンする扉スイッチ30が除湿機1の上壁に設けられ、扉22が開けられるとポンプ9が停止し給水部11aへの送水が停止してノズル33からの漏水を防止するようになっている。
【0031】
上記構成により、凝縮器3によって凝縮された水は入水管10aを通って1次貯水槽10に貯えられ、貯水が第1の所定水位以上(ポンプ9の吸込口より上方に約2cmの水位)に達したことを水位検知装置26が検知するとポンプ9が駆動されて貯水を給水部11aに汲み出す。汲み出された給水部11aの水はノズル33から2次貯水槽8の上蓋8aに滴下し、給水口8bから遮蔽部材12bを経由して2次貯水槽8に貯水される。1次貯水槽10の貯水が汲み出されて第2の所定水位(ポンプ9の吸込口より上方に約1cmの水位)まで減ったことを水位検知装置26が検知するとポンプ9が停止して貯水が第1の所定水位に達するまで汲み出しを中断する。
【0032】
上記汲み出し動作を繰り返して2次貯水槽8の貯水が満水(2次貯水槽8の容量の約80%の水位)に達したことを後述する図8〜図9に示すスイッチ36のような検知手段が検知するとポンプ9を停止する。そしてポンプ9が停止した状態で除湿運転が行われ1次貯水槽10の貯水が第3の所定水位(1次貯水槽10の上面蓋の裏面より下位へ約1cmの水位)に達したことを水位検知装置26が検知すると除湿運転が停止する。
【0033】
満水になった2次貯水槽8を取り出すために扉22が上方に開かれると突起部34が退避してバネ16の付勢力により遮蔽部材12bが上昇して密閉部8cに密接し、取り出し中ならびに持ち運び中に2次貯水槽8から水が溢れる心配がなくなる。そして、貯水を空にした2次貯水槽8を除湿機にセットするとスイッチ36(図8参照)が空の2次貯水槽8のセットを検知してポンプ9を駆動し、やがて1次貯水槽10の貯水が汲み出され第1の所定水位まで減ったことを水位検知装置26が検知すると除湿運転が再開される。
【0034】
また、第2実施形態として上記入水管10aと送水管11とをポンプ9を介して接続すれば1次貯水槽10ならびに水位検知装置26をなくすことができる。その場合には2次貯水槽8の貯水が満水に達したことを前記検知手段が検知すると除湿運転を停止するように構成する必要がある。更に遮蔽部材12bを水より比重が軽くて水に浮く浮上部材で構成するとバネ16をなくすことができ、図3に示すように2次貯水槽8の上部に取っ手15を設けると取り出しならびに持ち運びを楽に行うことができる。
【0035】
次に第3実施形態について図4を参照して説明する。本実施形態では第1実施形態に対して、除湿機が所定量以上傾斜した場合や転倒した場合にこれを検出する転倒検出装置25と、転倒検出装置25によって傾斜あるいは転倒を検知すると扉22を開く扉開成装置23とを設けている。従って除湿機が所定量以上傾斜あるいは転倒したときに2次貯水槽8の閉止弁12が閉じて2次貯水槽8から水がこぼれないようになっている。
【0036】
転倒検出装置25の構造は図5に示すようになっている。除湿機を床面Fに設置するとレバー25aが押圧され、アクチュエータ25dを介してマイクロスイッチ25cがオンになる。除湿機が転倒するとレバー25aが引っ張りバネ25bによって押し下げられてマイクロスイッチ25cがオフになる。
【0037】
転倒検出装置25のマイクロスイッチ25cがオフになると図6に示す扉開成装置23のソレノイド40がプランジャー41を矢印A1方向に押し出し、レバー42を介してスピンドル43を矢印A2方向に下げる。そしてスピンドル43が2次貯水槽8の上蓋8aを押圧して扉22を矢印A3方向に開いて閉止弁12が閉じられるようになっている。ソレノイド40の配置を変えてプランジャー41が直接2次貯水槽8の上蓋8aを押圧するようにしてもよい。なお、44、45はマイクロスイッチ25cがオンとなったときにレバー42、スピンドル43を戻すための圧縮バネである。
【0038】
また、マイクロスイッチ25cがオフになったときにポンプ9の運転を停止し、水が給水部11aから漏出しないようにする方が望ましい。さらにこの時に1次貯水槽10が増水しないように除湿機1の運転を停止する。
【0039】
次に第4実施形態について図7を参照して説明する。同図において、2次貯水槽8はトレイ35上に載置されており、トレイ35下部には圧縮バネ50及びスイッチ36が設置されている。このような構成にすることで2次貯水槽8を取り出したときはスイッチ36がオフとなり、ポンプ9の運転を停止して水の漏出を防止することができるようになる。また、スイッチ36のオンオフが切り換えられる重量を圧縮バネ50の強さにより調節することによって2次貯水槽8に所定量の水が溜まったときにポンプ9の運転を停止することも可能である。
【0040】
さらにスイッチ36を図8に示すように2次貯水槽8の側方下部に配置し、図9の上面図(a)、正面図(b)に示すように3つのスイッチ36a、36b、36cから構成してもよい(第5実施形態)。このようにすると空の2次貯水槽8をトレイ50上に載置するとスイッチ36aがオンとなってポンプ9を運転可能とし、2次貯水槽8の貯水が満水近く(例えば2次貯水槽8の容量の約70%の水位)に達したときにスイッチ36bがオンとなって満水ランプ(不図示)が点滅するとともに報知音を鳴らして使用者に2次貯水槽の排水を促す。排水がなされなくて2次貯水槽8の貯水が満水(2次貯水槽8の容量の約80%の水位)に達したことをスイッチ36cが検知して強制的に運転を停止する。
【0041】
次に第6実施形態について図10を参照して説明する。同図によると扉22の開閉を検知する扉開閉検出装置20を設けており、扉22が閉じられるとポンプ9を運転可能とし、扉22が開かれるとポンプ9の運転を停止するようになっている。扉開閉検出装置20の詳細構造は図11に示すようになっており、扉22が閉じられると押圧部20aが閉止弁12を開くとともにスピンドル27が上蓋8aに当接して押し上げられる。
【0042】
そしてスピンドル27の傾斜面27aによってレバー28を右方向に移動させてマイクロスイッチ29がオンになり、ポンプ9が運転可能となる。扉22が開かれた場合は圧縮バネ31によってスピンドル27、レバー28が開放されてマイクロスイッチ29がオフとなりポンプ9が運転停止されるようになっている。このようにすることで扉22が開かれたときに送水管11から水が漏出することがなくなる。
【0043】
次に第7実施形態について図12を参照して説明する。同図によると給水部11aにはパッキン11bが設けられ扉22を閉じると2次貯水槽8の上蓋8aとの間が密閉されるようになっている。さらに給水部11aには1次貯水槽10に至る配水管19が設けられている。
【0044】
このような構成とすることで、2次貯水槽8が増水してオーバーフローしたときに水は1次貯水槽10に配水管19を通じて戻され、1次貯水槽10の水位が前記第3の所定水位まで上昇すると運転を停止させることができ、漏水を防止することができるようになる。また、図13の第8実施形態に示すように2次貯水槽8を載置するトレイ35から1次貯水槽10に戻るように配水管19を設けても同様の効果を得ることができる。
【0045】
なお、第4乃至第8実施形態においてポンプ9を停止させるときに、1次貯水槽10が増水しないように除湿機1の運転を停止する。
【0046】
次に第9実施形態について図14を参照して説明する。同図において、2次貯水槽8に内方突出部8dを設けて、閉止弁12の遮蔽部材12bの直径DBを内方突出部8dの内径DAよりも大きくしている。給水口8bから2次貯水槽8に侵入した水は遮蔽部材12b上に落下した後内方突出部8dに落下し、2次貯水槽8の内壁を伝って流下して水面に至る。このようにすると遮蔽部材12から直接水面に水が落下したときに発生する落下音を生じさせないので騒音を防止することができるようになる。
【0047】
また、図15の第10実施形態に示すように遮蔽部材12bから垂れ下がる鎖状部材32を設けて水を伝わせるようにしても同様の効果を得ることができる。ここで遮蔽部材12bには図16に示すように水を堰き止めるようなリブ40を外周に形成され、その一部分を切り欠いた排水部39に鎖状部材32を設置して水を伝わせている。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1または請求項2記載の発明によると、貯水槽を取り出しやすいように例えば除湿機の上方から取り出すように配設することができ、また、貯水槽の配置を自由に設計できるので除湿機をコンパクトにできる。
【0049】
請求項3記載の発明によると、貯水槽を上方に取り出すために扉を開けると導管の出口が貯水槽の上方から自動的に退避するので貯水槽を上方から取り出す作業をスムーズに行うことができる。
【0050】
請求項4記載の発明によると、扉を開けると導管出口からの出水を自動的に停止するので、貯水槽の取り出し作業に伴ってポンプを停止させるという特別な操作が不要となる。
【0051】
請求項5記載の発明によると、貯水槽の取り出しや持ち運びの際に給水口から水がこぼれないように設けられた貯水槽の弁の開閉を扉の開閉にて行うので、貯水槽の取り出しの際には貯水槽の弁が必然的に閉じる機能を簡単な構造でかつ安価に提供できる。
【0052】
請求項6記載の発明によると、除湿機本体が所定角度以上傾斜したり転倒した際に貯水槽の弁が閉じて水がこぼれるのを防止する機能を簡単な構造でかつ安価に提供できる。
【0053】
請求項7記載の発明によると、除湿機本体が所定角度以上傾斜したり転倒した際に貯水槽の弁が閉じて水がこぼれるのを防止することができる。
【0054】
請求項8記載の発明によると、貯水槽の水位によって導管からの水の供給を自動的に停止できるので、貯水槽からのオーバーフローを確実に防止できる。
【0055】
請求項9記載の発明によると、第2貯水槽のオーバーフロー防止手段(水位検知手段およびポンプ停止手段)を設ける必要がなくなり、トータル的にコストダウンが図られ、異常時の床漏水防止にも効果的である。
【0056】
請求項10記載の発明によると、貯水槽の複数の状態検知を簡単な構造で実現することができる。
【0057】
請求項11記載の発明によると、貯水槽の給水口に流入する水が貯水槽の液面に直接落下して生じる水音をなくすことができる。
【0058】
請求項12記載の発明によると、貯水槽の給水口に設けられる弁で貯水槽の壁面に案内するので、流入水の落下水音防止機能を簡単な構造でかつ安価に提供できる。
【0059】
請求項13記載の発明によると、弁の外径を小さくでき、しかも内方突出部を介して確実に貯水槽壁面へ流入水を伝導させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の除湿機を示す構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図3】本発明の第2実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図4】本発明の第3実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図5】本発明の第3実施形態の除湿機に用いる転倒検出装置を示す構成図である。
【図6】本発明の第3実施形態の除湿機に用いる扉開成装置を示す構成図である。
【図7】本発明の第4実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図8】本発明の第5実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図9】本発明の第5実施形態の除湿機に用いる重量検知部を示す構成図である。
【図10】本発明の第6実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図11】本発明の第5実施形態の除湿機に用いる扉開閉検知装置を示す構成図である。
【図12】本発明の第7実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図13】本発明の第8実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図14】本発明の第9実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図15】本発明の第10実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図16】本発明の第10実施形態の除湿機に用いる遮蔽部材を示す上面図である。
【符号の説明】
1 除湿機
2 回転体
3 凝縮器
4 送風手段
5 ヒーター
6 送風機
7 フィルター
8 2次貯水槽
9 ポンプ
10 1次貯水槽
11 送水管
12 閉止弁
20 扉開閉検出装置
22 扉
23 扉開成装置
25 転倒検出装置
32 鎖状部材
【発明の属する技術分野】
本発明は室内の空気中の水分を取り除く除湿機に関し、特に除湿した水分を蓄える貯水槽を取り出し自在に具備してなる除湿機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は従来の圧縮機を用いない(コンプレッサレス)除湿機の概略構成図である。1は外郭を構成する除湿機本体、2は第1領域2a、第2領域2bを通過しながら回転し空気中の水分を吸着・離脱する吸湿体を充填した回転体、3は放熱フィン3aに嵌着された凝縮パイプ3bからなる凝縮器、4は室内の空気を凝縮器3を介して第1領域2a通過中の回転体2に導き、吸湿体に水分を吸着された除湿空気を室内に送り出す送風手段、5は第2領域2b通過中の回転体2を加熱して吸湿体に吸着された水分を離脱させるためのヒータ、6はヒータ5で加熱された空気を第2領域2b通過中の回転体2に導き、吸湿体から水分を離脱した加湿空気を凝縮器3の凝縮パイプ3bに導き、凝縮器3で水分が凝縮することで除湿された空気を室内に送り込む送風機、10’は凝縮器3で凝縮した水を受けて貯える貯水槽であり、除湿機本体1の前面から取り出し自由に配設されている。
【0003】
上記除湿機は、第1領域2aを通過する回転体2に室内の空気を通して空気中の水分を吸湿体に吸着させる吸湿経路13と、第2領域2bを通過する回転体2に加熱空気を通し吸湿体から水分を離脱させる再生経路14との二経路を有し、吸湿経路13では放熱フィン3a間を通過して凝縮パイプ3bを冷却した室内空気が第1領域2a通過中の回転体2に接触することにより回転体2内に充填された吸湿体にて水分を奪われ、除湿空気となって室内に送り出される。
【0004】
なお、第1領域2aは、室内空気の水分を吸湿体(回転体2)に吸着させるための空気通路で、第2領域2bは、再生経路の空気をヒータで加熱し、加熱空気として吸湿体(回転体2)より水分を離脱させるための空気通路である。
【0005】
再生経路14ではヒータ5によって加熱された空気が第2領域2b通過中の回転体2内の吸湿体から水分を奪い取って吸湿体を再生させ、奪い取った水分を凝縮器3で凝縮させることで除湿がなされる。第2領域2bを通過することにより再生された回転体2内の吸湿体は矢印A方向の回転によって第1領域2aに移動し再び吸湿機能を発揮する。
【0006】
【特許文献1】
実開平4−53420号公報
【特許文献2】
実開昭54−163073号公報
【特許文献3】
特開平6−34158号公報
【特許文献4】
実開平3−93328号公報
【特許文献5】
特開平7−103805号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の床置タイプの除湿機において、貯水槽10’を凝縮器3の下部に設置するのは凝縮器3から落下する凝縮水を受けて貯蔵するのには合理的であるが、満水になった貯水槽10’を取り出すために足元まで屈み込んで作業しなければならず使い勝手がよくないという課題がある。また貯水槽10’を取り出すときや運ぶときに水をこぼすことがあり改善の余地があった。また、貯水槽10’に流入する水が貯水槽10’内の水面に直接落下するようになっているので、落下した際に生じる水音が使用者に不快感を与えるという隠れた課題があった。
【0008】
本発明は取り出しやすい貯水槽を有するとともに、転倒させても水がこぼれないような除湿機を提供することを目的とする。
【0009】
また本発明は使用者に不快感を与えないような除湿機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、空気中の水分を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器によって凝縮された水を貯蔵し取り出し自在に配された貯水槽と、前記貯水槽へ凝縮された水を導くポンプと導管と、を備えている。この構成によると、凝縮器から滴下する凝縮水は取り出しやすい位置に設置された貯水槽にポンプによって適時送水される。
【0011】
また本発明は、空気中の水分を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器によって凝縮された水を一時的に貯蔵する第1貯水槽と、取り出し自在に配された第2貯水槽と、第1貯水槽から第2貯水槽へ水を導くポンプと導管と、を備えている。この構成によると、凝縮器下部に配置された第1貯水槽から取り出しやすい位置に設置された第2貯水槽に凝縮水がポンプによって適時移し替えられるようになる。
【0012】
また本発明は、前記取り出し自在に配された貯水槽を上方に取り出すための扉を開閉自在に設け、前記扉の全開時に前記導管の出口が該貯水槽の上方から退避するように前記導管出口部を前記扉に取り付けている。この構成によると、扉を開けると導管が扉とともに退避して貯水槽が上方に取り出されるようになっている。
【0013】
また本発明は、前記扉を開いたときに前記ポンプを停止させるスイッチを設けている。この構成によると、扉を開けるとスイッチが働いてポンプが停止される。
【0014】
また本発明は、前記扉の開閉にて前記取り出し自在に配された貯水槽の給水口に設けられた弁を開閉する弁開閉部材を前記扉に設けている。この構成によると、扉を開けると貯水槽の弁が閉じられ、扉を閉じると貯水槽の弁が開くようになっている。
【0015】
また本発明は、除湿機本体の所定角度以上の傾斜または転倒を検知する検知手段を備え、前記検知手段の出力に基づいて前記扉を開く扉開成手段を設けている。この構成によると、検知手段により除湿機の傾斜あるいは転倒を検知すると前記扉が開くことによって運転が停止される。
【0016】
また本発明は、除湿機本体の所定角度以上の傾斜または転倒を検知する検知手段を備え、前記検知手段の出力に基づいて前記弁を閉じる弁閉成手段を設けている。この構成によると、検知手段により除湿機の傾斜あるいは転倒を検知すると前記弁が閉じられる。
【0017】
また本発明は、水に浮上する浮上部材によって前記弁を構成し、前記取り出し自在に配された貯水槽の貯水位上昇に伴う前記弁の上昇力で前記扉を開くようにしている。この構成によると、貯水槽の水位上昇に伴って浮上部材が上昇して貯水槽入口が閉じられる。
【0018】
また本発明は、第2貯水槽から溢れた水を第1貯水槽に回収する回収手段を設けるとともに、第1貯水槽の水位を検知する水位検知手段と設け、第1貯水槽の水位が所定水位に達したときに運転を停止するようにしている。この構成によると、第1貯水槽から第2貯水槽に水が移し替えられる際に、溢れた水が第1貯水槽へ回収され、第1貯水槽が所定水位(満水)になると運転が停止される。
【0019】
また本発明は、前記取り出し自在に配された貯水槽を載置する載置部を計量機構とし、前記載置部に載置される重さに基づいて該貯水槽の有無、該貯水槽の満水、該貯水槽が満水間近かを検知する検知手段を備え、前記検知手段の出力に基づいて除湿機の運転制御、前記ポンプの駆動制御、報知制御を行うようにしている。
【0020】
この構成によると、貯水槽の有無、貯水槽の満水、貯水槽が満水間近かを貯水槽の載置部の計量機構によって検知し、貯水槽が設置されていないときおよび貯水槽が満水のときに除湿機の運転が停止され、貯水槽が満水間近のときに使用者に報知されるようになる。
【0021】
また本発明は、流入水を貯水槽の液面に導く案内手段を貯水槽の給水口に設けている。この構成によると、貯水槽の給水口から流入した水は、案内手段を伝って水面に落下する。
【0022】
また本発明は、前記案内手段は流入水が前記貯水槽の給水口に設けられる弁によって導かれる前記貯水槽の内壁面を伝って流下するように構成している。この構成によると、貯水槽の給水口から流入した水は弁によって貯水槽の内壁に導かれ、壁面を流下して水面に至る。
【0023】
また本発明は、前記弁から前記貯水槽内壁へ流入水を伝導させるための内方突出部を前記貯水槽の壁面に形成している。この構成によると、貯水槽の給水口から流入した水は突出した内壁上に弁から落下した後、内壁面を流下して水面に至る。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図2乃至図16を参照して説明する。これらの図において従来例と同一の部材については同じ符号を付している。図2は本発明の第1実施形態を示す概略構成図である。
【0025】
同図によると、第1領域2a(室内空気の水分を吸湿体(回転体2)に吸着させるための空気通路である。)を通過する回転体2に室内の空気を通し空気中の水分を吸湿体に吸着させる吸湿経路13と、第2領域2b(再生経路の空気をヒータで加熱し、加熱空気として吸湿体(回転体2)より水分を離脱させるための空気通路である。)を通過する回転体2に加熱空気を通して吸湿体から水分を離脱させる再生経路14との二経路を有し、吸湿経路13ではフィルター7を通って放熱フィン3a間を通過し、凝縮パイプ3bを冷却した室内空気が第1領域2a通過中の回転体2に接触することにより回転体2内に充填された吸湿体にて水分を奪われ、除湿空気となって室内に送り出される。
【0026】
再生経路14ではヒータ5によって加熱された空気が第2領域2b通過中の回転体2内の吸湿体から水分を奪い取って吸湿体を再生させ、奪い取った水分を凝縮器3で凝縮させることで除湿がなされる。そして凝縮された凝縮水は1次貯水槽10に入水管10aを通じて貯水される。
【0027】
密閉タンクにて形成された1次貯水槽10には上壁を貫通してポンプ9と水位検知装置26とが配設され、端部に入水管10aが接続されている。ポンプ9には送水管11が接続され送水管11の先端には2次貯水槽8の上方に設けられた給水部11aが接続されている。給水部11aは樹脂成形された漏斗容器であり、除湿機本体1に開閉自在に設けられた扉22裏面に水密状態に取り付けられている。
【0028】
給水部11aには2次貯水槽8に給水するノズル33と、2次貯水槽8の上蓋8aに設けられた閉止弁12の押圧部12aを押し下げて閉止弁12を開く突起部34が一体成形されている。送水管11は扉22の開閉が自在にできるように軟質の樹脂パイプからなり、一点鎖線で示す扉22の全開状態と実線で示す扉22の閉成状態とに湾曲対応できるように配設されている。
【0029】
扉22が閉成状態では閉止弁12の押圧部12aが突起部34によって押圧され、遮蔽部材12bが押し下げられることによって給水口8bの下端に設けられた密閉部8cとの間に間隙が生じており、給水部11aのノズル33から滴下した水が給水口8bから2次貯水槽8に供給されるようになっている。
【0030】
扉22が上方に開かれると突起部34が退避してバネ16の付勢力により遮蔽部材12bが上昇して密閉部8cに密接し、給水口8bから漏水しないようになっている。また、扉22の開閉によりオフ、オンする扉スイッチ30が除湿機1の上壁に設けられ、扉22が開けられるとポンプ9が停止し給水部11aへの送水が停止してノズル33からの漏水を防止するようになっている。
【0031】
上記構成により、凝縮器3によって凝縮された水は入水管10aを通って1次貯水槽10に貯えられ、貯水が第1の所定水位以上(ポンプ9の吸込口より上方に約2cmの水位)に達したことを水位検知装置26が検知するとポンプ9が駆動されて貯水を給水部11aに汲み出す。汲み出された給水部11aの水はノズル33から2次貯水槽8の上蓋8aに滴下し、給水口8bから遮蔽部材12bを経由して2次貯水槽8に貯水される。1次貯水槽10の貯水が汲み出されて第2の所定水位(ポンプ9の吸込口より上方に約1cmの水位)まで減ったことを水位検知装置26が検知するとポンプ9が停止して貯水が第1の所定水位に達するまで汲み出しを中断する。
【0032】
上記汲み出し動作を繰り返して2次貯水槽8の貯水が満水(2次貯水槽8の容量の約80%の水位)に達したことを後述する図8〜図9に示すスイッチ36のような検知手段が検知するとポンプ9を停止する。そしてポンプ9が停止した状態で除湿運転が行われ1次貯水槽10の貯水が第3の所定水位(1次貯水槽10の上面蓋の裏面より下位へ約1cmの水位)に達したことを水位検知装置26が検知すると除湿運転が停止する。
【0033】
満水になった2次貯水槽8を取り出すために扉22が上方に開かれると突起部34が退避してバネ16の付勢力により遮蔽部材12bが上昇して密閉部8cに密接し、取り出し中ならびに持ち運び中に2次貯水槽8から水が溢れる心配がなくなる。そして、貯水を空にした2次貯水槽8を除湿機にセットするとスイッチ36(図8参照)が空の2次貯水槽8のセットを検知してポンプ9を駆動し、やがて1次貯水槽10の貯水が汲み出され第1の所定水位まで減ったことを水位検知装置26が検知すると除湿運転が再開される。
【0034】
また、第2実施形態として上記入水管10aと送水管11とをポンプ9を介して接続すれば1次貯水槽10ならびに水位検知装置26をなくすことができる。その場合には2次貯水槽8の貯水が満水に達したことを前記検知手段が検知すると除湿運転を停止するように構成する必要がある。更に遮蔽部材12bを水より比重が軽くて水に浮く浮上部材で構成するとバネ16をなくすことができ、図3に示すように2次貯水槽8の上部に取っ手15を設けると取り出しならびに持ち運びを楽に行うことができる。
【0035】
次に第3実施形態について図4を参照して説明する。本実施形態では第1実施形態に対して、除湿機が所定量以上傾斜した場合や転倒した場合にこれを検出する転倒検出装置25と、転倒検出装置25によって傾斜あるいは転倒を検知すると扉22を開く扉開成装置23とを設けている。従って除湿機が所定量以上傾斜あるいは転倒したときに2次貯水槽8の閉止弁12が閉じて2次貯水槽8から水がこぼれないようになっている。
【0036】
転倒検出装置25の構造は図5に示すようになっている。除湿機を床面Fに設置するとレバー25aが押圧され、アクチュエータ25dを介してマイクロスイッチ25cがオンになる。除湿機が転倒するとレバー25aが引っ張りバネ25bによって押し下げられてマイクロスイッチ25cがオフになる。
【0037】
転倒検出装置25のマイクロスイッチ25cがオフになると図6に示す扉開成装置23のソレノイド40がプランジャー41を矢印A1方向に押し出し、レバー42を介してスピンドル43を矢印A2方向に下げる。そしてスピンドル43が2次貯水槽8の上蓋8aを押圧して扉22を矢印A3方向に開いて閉止弁12が閉じられるようになっている。ソレノイド40の配置を変えてプランジャー41が直接2次貯水槽8の上蓋8aを押圧するようにしてもよい。なお、44、45はマイクロスイッチ25cがオンとなったときにレバー42、スピンドル43を戻すための圧縮バネである。
【0038】
また、マイクロスイッチ25cがオフになったときにポンプ9の運転を停止し、水が給水部11aから漏出しないようにする方が望ましい。さらにこの時に1次貯水槽10が増水しないように除湿機1の運転を停止する。
【0039】
次に第4実施形態について図7を参照して説明する。同図において、2次貯水槽8はトレイ35上に載置されており、トレイ35下部には圧縮バネ50及びスイッチ36が設置されている。このような構成にすることで2次貯水槽8を取り出したときはスイッチ36がオフとなり、ポンプ9の運転を停止して水の漏出を防止することができるようになる。また、スイッチ36のオンオフが切り換えられる重量を圧縮バネ50の強さにより調節することによって2次貯水槽8に所定量の水が溜まったときにポンプ9の運転を停止することも可能である。
【0040】
さらにスイッチ36を図8に示すように2次貯水槽8の側方下部に配置し、図9の上面図(a)、正面図(b)に示すように3つのスイッチ36a、36b、36cから構成してもよい(第5実施形態)。このようにすると空の2次貯水槽8をトレイ50上に載置するとスイッチ36aがオンとなってポンプ9を運転可能とし、2次貯水槽8の貯水が満水近く(例えば2次貯水槽8の容量の約70%の水位)に達したときにスイッチ36bがオンとなって満水ランプ(不図示)が点滅するとともに報知音を鳴らして使用者に2次貯水槽の排水を促す。排水がなされなくて2次貯水槽8の貯水が満水(2次貯水槽8の容量の約80%の水位)に達したことをスイッチ36cが検知して強制的に運転を停止する。
【0041】
次に第6実施形態について図10を参照して説明する。同図によると扉22の開閉を検知する扉開閉検出装置20を設けており、扉22が閉じられるとポンプ9を運転可能とし、扉22が開かれるとポンプ9の運転を停止するようになっている。扉開閉検出装置20の詳細構造は図11に示すようになっており、扉22が閉じられると押圧部20aが閉止弁12を開くとともにスピンドル27が上蓋8aに当接して押し上げられる。
【0042】
そしてスピンドル27の傾斜面27aによってレバー28を右方向に移動させてマイクロスイッチ29がオンになり、ポンプ9が運転可能となる。扉22が開かれた場合は圧縮バネ31によってスピンドル27、レバー28が開放されてマイクロスイッチ29がオフとなりポンプ9が運転停止されるようになっている。このようにすることで扉22が開かれたときに送水管11から水が漏出することがなくなる。
【0043】
次に第7実施形態について図12を参照して説明する。同図によると給水部11aにはパッキン11bが設けられ扉22を閉じると2次貯水槽8の上蓋8aとの間が密閉されるようになっている。さらに給水部11aには1次貯水槽10に至る配水管19が設けられている。
【0044】
このような構成とすることで、2次貯水槽8が増水してオーバーフローしたときに水は1次貯水槽10に配水管19を通じて戻され、1次貯水槽10の水位が前記第3の所定水位まで上昇すると運転を停止させることができ、漏水を防止することができるようになる。また、図13の第8実施形態に示すように2次貯水槽8を載置するトレイ35から1次貯水槽10に戻るように配水管19を設けても同様の効果を得ることができる。
【0045】
なお、第4乃至第8実施形態においてポンプ9を停止させるときに、1次貯水槽10が増水しないように除湿機1の運転を停止する。
【0046】
次に第9実施形態について図14を参照して説明する。同図において、2次貯水槽8に内方突出部8dを設けて、閉止弁12の遮蔽部材12bの直径DBを内方突出部8dの内径DAよりも大きくしている。給水口8bから2次貯水槽8に侵入した水は遮蔽部材12b上に落下した後内方突出部8dに落下し、2次貯水槽8の内壁を伝って流下して水面に至る。このようにすると遮蔽部材12から直接水面に水が落下したときに発生する落下音を生じさせないので騒音を防止することができるようになる。
【0047】
また、図15の第10実施形態に示すように遮蔽部材12bから垂れ下がる鎖状部材32を設けて水を伝わせるようにしても同様の効果を得ることができる。ここで遮蔽部材12bには図16に示すように水を堰き止めるようなリブ40を外周に形成され、その一部分を切り欠いた排水部39に鎖状部材32を設置して水を伝わせている。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1または請求項2記載の発明によると、貯水槽を取り出しやすいように例えば除湿機の上方から取り出すように配設することができ、また、貯水槽の配置を自由に設計できるので除湿機をコンパクトにできる。
【0049】
請求項3記載の発明によると、貯水槽を上方に取り出すために扉を開けると導管の出口が貯水槽の上方から自動的に退避するので貯水槽を上方から取り出す作業をスムーズに行うことができる。
【0050】
請求項4記載の発明によると、扉を開けると導管出口からの出水を自動的に停止するので、貯水槽の取り出し作業に伴ってポンプを停止させるという特別な操作が不要となる。
【0051】
請求項5記載の発明によると、貯水槽の取り出しや持ち運びの際に給水口から水がこぼれないように設けられた貯水槽の弁の開閉を扉の開閉にて行うので、貯水槽の取り出しの際には貯水槽の弁が必然的に閉じる機能を簡単な構造でかつ安価に提供できる。
【0052】
請求項6記載の発明によると、除湿機本体が所定角度以上傾斜したり転倒した際に貯水槽の弁が閉じて水がこぼれるのを防止する機能を簡単な構造でかつ安価に提供できる。
【0053】
請求項7記載の発明によると、除湿機本体が所定角度以上傾斜したり転倒した際に貯水槽の弁が閉じて水がこぼれるのを防止することができる。
【0054】
請求項8記載の発明によると、貯水槽の水位によって導管からの水の供給を自動的に停止できるので、貯水槽からのオーバーフローを確実に防止できる。
【0055】
請求項9記載の発明によると、第2貯水槽のオーバーフロー防止手段(水位検知手段およびポンプ停止手段)を設ける必要がなくなり、トータル的にコストダウンが図られ、異常時の床漏水防止にも効果的である。
【0056】
請求項10記載の発明によると、貯水槽の複数の状態検知を簡単な構造で実現することができる。
【0057】
請求項11記載の発明によると、貯水槽の給水口に流入する水が貯水槽の液面に直接落下して生じる水音をなくすことができる。
【0058】
請求項12記載の発明によると、貯水槽の給水口に設けられる弁で貯水槽の壁面に案内するので、流入水の落下水音防止機能を簡単な構造でかつ安価に提供できる。
【0059】
請求項13記載の発明によると、弁の外径を小さくでき、しかも内方突出部を介して確実に貯水槽壁面へ流入水を伝導させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の除湿機を示す構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図3】本発明の第2実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図4】本発明の第3実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図5】本発明の第3実施形態の除湿機に用いる転倒検出装置を示す構成図である。
【図6】本発明の第3実施形態の除湿機に用いる扉開成装置を示す構成図である。
【図7】本発明の第4実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図8】本発明の第5実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図9】本発明の第5実施形態の除湿機に用いる重量検知部を示す構成図である。
【図10】本発明の第6実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図11】本発明の第5実施形態の除湿機に用いる扉開閉検知装置を示す構成図である。
【図12】本発明の第7実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図13】本発明の第8実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図14】本発明の第9実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図15】本発明の第10実施形態の除湿機を示す構成図である。
【図16】本発明の第10実施形態の除湿機に用いる遮蔽部材を示す上面図である。
【符号の説明】
1 除湿機
2 回転体
3 凝縮器
4 送風手段
5 ヒーター
6 送風機
7 フィルター
8 2次貯水槽
9 ポンプ
10 1次貯水槽
11 送水管
12 閉止弁
20 扉開閉検出装置
22 扉
23 扉開成装置
25 転倒検出装置
32 鎖状部材
Claims (13)
- 空気中の水分を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器によって凝縮された水を貯蔵し取り出し自在に配された貯水槽と、前記貯水槽へ凝縮された水を導くポンプと導管と、を備えたことを特徴とする除湿機。
- 空気中の水分を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器によって凝縮された水を一時的に貯蔵する第1貯水槽と、取り出し自在に配された第2貯水槽と、第1貯水槽から第2貯水槽へ水を導くポンプと導管と、を備えたことを特徴とする除湿機。
- 前記取り出し自在に配された貯水槽を上方に取り出すための扉を開閉自在に設け、前記扉の全開時に前記導管の出口が該貯水槽の上方から退避するように前記導管出口部を前記扉に取り付けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の除湿機。
- 前記扉を開いたときに前記ポンプを停止させるスイッチを設けたことを特徴とする請求項3に記載の除湿機。
- 前記扉の開閉にて前記取り出し自在に配された貯水槽の給水口に設けられた弁を開閉する弁開閉部材を前記扉に設けたことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の除湿機。
- 除湿機本体の所定角度以上の傾斜または転倒を検知する検知手段を備え、前記検知手段の出力に基づいて前記扉を開く扉開成手段を設けたことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の除湿機。
- 除湿機本体の所定角度以上の傾斜または転倒を検知する検知手段を備え、前記検知手段の出力に基づいて前記弁を閉じる弁閉成手段を設けたことを特徴とする請求項5に記載の除湿機。
- 水に浮上する浮上部材によって前記弁を構成し、前記取り出し自在に配された貯水槽の貯水位上昇に伴う前記弁の上昇力で前記扉を開くようにしたことを特徴とする請求項5に記載の除湿機。
- 第2貯水槽から溢れた水を第1貯水槽に回収する回収手段を設けるとともに、第1貯水槽の水位を検知する水位検知手段を設け、第1貯水槽の水位が所定水位に達したときに除湿機の運転を停止するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の除湿機。
- 前記取り出し自在に配された貯水槽を載置する載置部を計量機構とし、前記載置部に載置される重さに基づいて該貯水槽の有無、該貯水槽の満水、該貯水槽が満水間近かを検知する検知手段を備え、前記検知手段の出力に基づいて除湿機の運転制御、前記ポンプの駆動制御、報知制御を行うようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の除湿機。
- 流入水を貯水槽の液面に導く案内手段を貯水槽の給水口に設けたことを特徴とする除湿機。
- 前記案内手段は流入水が前記貯水槽の給水口に設けられる弁によって導かれる前記貯水槽の内壁面を伝って流下するように構成したことを特徴とする請求項11に記載の除湿機。
- 前記弁から前記貯水槽内壁へ流入水を伝導させるための内方突出部を前記貯水槽の壁面に形成したことを特徴とする請求項12に記載の除湿機。
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