JP2004024043A - アルツハイマー病の遺伝子診断およびこれに用いるための核酸分子 - Google Patents

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棚 橋   浩
Takeshi Tahira
田 平   武
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Abstract

【課題】アルツハイマー病の遺伝子診断に用いる核酸プローブおよびプライマーの提供。
【解決手段】Fe65L2遺伝子における、Fe65L2タンパク質の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドがシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定しうる、アルツハイマー病の予測または診断に用いるための核酸分子。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の背景】
発明の分野
本発明は、アルツハイマー病の遺伝子診断およびこれに用いるための核酸分子に関する。
【0002】
背景技術
アルツハイマー病の病因遺伝子としては、アミロイド前駆体タンパク質(APP)遺伝子、プレセニリン1(PS1)遺伝子、プレセニリン2(PS2)遺伝子、およびアポリポプロテインEのε4アレルが知られている。
【0003】
上述の通り、APP遺伝子、PS1遺伝子、またはPS2遺伝子はアルツハイマー病の原因遺伝子とされているが、家族性アルツハイマー病においてこれらの変異により説明可能なケースは10〜20%に過ぎないことが知られている。
【0004】
アポリポプロテインEのε4アレルは、晩期発症型家族性および弧発性アルツハイマー病のリスクファクターとして、いずれの人種についても使用可能であるものとされている(Corder E.H. et al., Science, 261, 921−923, 1993; Saunders A.M. et al., Neurology, 43, 1467−1472, 1993; Strittmatter W.J. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90, 1977−1981, 1993)。しかしながら、これにより説明可能なケースは約50%もしくはそれ以下であることが報告されている(例えば、Farrier L.A. et al., JAMA, 278, 1349−1356, 1997)。
【0005】
さらに、アメリカ合衆国の研究者により、インターロイキン1αの転写開始点から上流側の889番目のC/T多型が若年性アルツハイマー病のリスクファクターとなることが報告されている(Grimaldi L.M.E. et al., Ann. Neurology.,47, 361−365, 2000)。しかしながら、このリスクファクターは年齢による影響を受けないことが、イタリアの研究者により報告されている(Du Y. et al., Neurology, 55, 480−484, 2000)。よって、このリスクファクターは、人種を超えて若年性アルツハイマー病の診断に用いられるものとは認められていない。
【0006】
従って、アルツハイマー病を高い確率で検出しうるリスクファクターが、依然として必要とされている。また、人種を超えて用いることのできる若年性アルツハイマー病のリスクファクターについては、未だに報告されていない。
【0007】
一方で、上記APPと結合し、その代謝に影響を及ぼすタンパク質としてFe65L2が知られている。Fe65L2遺伝子は染色体5上に位置し、そのゲノム上のヌクレオチド配列およびmRNAに対するcDNAのヌクレオチド配列は、コードされているアミノ酸配列とともに、それぞれAB024745およびAB018247のアクセス番号でGenBankに登録されている。Fe65L2遺伝子は13個のエクソンを含み、その11番目のエクソン上には、Fe65L2の第318アミノ酸(トレオニン)をコードするコドンの3番目のヌクレオチドにおけるC/Tの一塩基多型が存在することが報告されている(Tanahashi H. et al., Hum. Mutat. Mutation and Polymorphism Report #88, Online, 1999; Tanahashi H. et al., Hum. Mutat. 15, 121, 2000)。この一塩基多型は、痴呆または神経疾患に罹患していない日本人107人についての調査の結果として見出されたものである。
【0008】
【発明の概要】
本発明者らは、Fe65L2遺伝子上の、Fe65L2タンパク質の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドにおけるC/Tの一塩基多型が、アルツハイマー病の診断に利用可能であることを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
【0009】
従って、本発明は、アルツハイマー病の遺伝子診断に用いるための核酸分子およびプライマーペア、診断用キット、ならびにアルツハイマー病の予知/検出方法の提供を目的とする。
【0010】
そして、本発明による核酸分子は、Fe65L2遺伝子における、Fe65L2タンパク質の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドがシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定しうる、アルツハイマー病の予測または診断に用いるための核酸分子である。
【0011】
さらに、本発明によるプライマーペアは、Fe65L2遺伝子における、Fe65L2タンパク質の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドがシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定しうる、アルツハイマー病の予測または診断に用いるためのプライマーペアである。
【0012】
さらに、本発明によるアルツハイマー病の予知/検出方法は、Fe65L2遺伝子の変異を検出することにより、アルツハイマー病を予知または検出する方法であって、本発明による核酸分子および/または本発明によるプライマーペアを用いて、Fe65L2遺伝子における、Fe65L2タンパク質の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドがシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定する工程を含んでなる、方法である。
【0013】
さらに、本発明によるキットは、本発明による核酸分子および/または本発明によるプライマーペアを含んでなる、アルツハイマー病の予測または診断用キットである。
【0014】
【発明の具体的説明】
本発明によれば、Fe65L2遺伝子における多型部位のヌクレオチドを同定することにより、アルツハイマー病の遺伝子診断が可能となる。
【0015】
本発明により同定されるヌクレオチドは、Fe65L2遺伝子中の、Fe65L2タンパク質の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドであり、Fe65L2遺伝子は、この位置においてC/Tの一塩基多型(本発明において「c954C>T多型」という)を有する。ここで、Fe65L2タンパク質は配列番号3で表わされるアミノ酸配列を含んでなるものである。また、Fe65L2遺伝子のヌクレオチド配列は配列番号3で表わされるアミノ酸配列をコードするものであり、例えば、配列番号1で表わされるゲノム配列(GenBankアクセス番号:AB024745)および配列番号2で表わされるcDNA配列(GenBankアクセス番号:AB018247)が挙げられる。c954C>Tの位置は、配列番号1においては第4632番目のヌクレオチドに相当し、配列番号2においては第1005番目のヌクレオチドに相当する。
【0016】
c954C>T多型におけるCアレル、特にCCの遺伝子型は、アルツハイマー病のリスクファクターとして使用できる。これに対し、Tアレルは、アルツハイマー病のリスクを下げる保護効果を有するものと考えられる。従って、c954C>T多型部位のヌクレオチドがCであるかTであるかを同定することにより、アルツハイマー病の予測または診断が可能となる。さらに、上記のCアレル(特にCCの遺伝子型)は、若年性アルツハイマー病、特に60歳未満で発症するアルツハイマー病の予測または診断においては、特に好ましいリスクファクターである。
【0017】
本発明による核酸分子は、Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位のヌクレオチドがシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定しうる、アルツハイマー病の予測または診断に用いるための核酸分子である。本発明の好ましい実施態様によれば、前記核酸分子は、Fe65L2タンパク質をコードするポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなるものである。ここで、Fe65L2タンパク質は、配列番号3で表わされるアミノ酸配列を含んでなるものである。
【0018】
本発明において「ハイブリダイズする」とは、本発明による核酸分子がストリンジェントな条件下で標的ヌクレオチド分子にハイブリダイズし、標的ヌクレオチド分子以外のヌクレオチド分子にはハイブリダイズしないことを意味する。ストリンジェントな条件は、本発明による核酸分子とその相補鎖との二重鎖の融解温度Tm(℃)およびハイブリダイゼーション溶液の塩濃度などに依存して決定することができ、例えば、J. Sambrook, E. F. Frisch, T. Maniatis; Molecular Cloning 2nd edition, Cold Spring Harbor Laboratory (1989)等を参照することができる。例えば、使用する核酸分子の融解温度よりわずかに低い温度下でハイブリダイゼーションを行なうと、核酸分子を標的ヌクレオチド分子に特異的にハイブリダイズさせることができる。本発明の好ましい実施態様によれば、あるポリヌクレオチドにハイブリダイズする核酸分子は、そのポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレオチドの全部または一部の配列を含んでなるものとする。
【0019】
本発明において「核酸分子」は、DNA、RNA、およびPNA(peptide nucleic acid)を含む意味で用いられる。本発明の好ましい実施態様によれば、核酸分子はDNAである。
【0020】
Fe65L2タンパク質をコードする上記ポリヌクレオチドは、c954C>T多型部位のヌクレオチドがシトシン(C)であるヒトFe65L2遺伝子のゲノムDNA、またはこれに由来するmRNAもしくはcDNAとすることができる。前記ゲノムDNAは、ヒトFe65L2遺伝子の全エクソン(エクソン1〜13)を含むものであればよく、従って、上記ポリヌクレオチドは、エクソン1の5’末端からエクソン13の3’末端まで、すなわち、配列番号1に示される第1105〜6764ヌクレオチドを含んでなるものであることが好ましい。前記mRNAまたはcDNAは、ヒトFe65L2タンパク質のアミノ酸をコードする全コドンを含むものであればよく、従って、上記ポリヌクレオチドは、配列番号2に示される第52〜1509ヌクレオチドを含んでなるものであることが好ましい。
【0021】
また、Fe65L2タンパク質をコードする上記ポリヌクレオチドは、c954C>T多型部位のヌクレオチドがチミン(T)であるヒトFe65L2遺伝子のゲノムDNA、またはこれに由来するmRNAもしくはcDNAとすることができる。前記ゲノムDNAは、ヒトFe65L2遺伝子の全エクソン(エクソン1〜13)を含むものであればよく、従って、上記ポリヌクレオチドは、エクソン1の5’末端からエクソン13の3’末端まで、すなわち、配列番号1に示される第1105〜6764ヌクレオチドを含んでなるポリヌクレオチドにおいて、配列番号1中の第4632番目のシトシン(C)がチミン(T)に置換されたものであることが好ましい。前記mRNAまたはcDNAは、ヒトFe65L2タンパク質のアミノ酸をコードする全コドンを含むものであればよく、従って、上記ポリヌクレオチドは、配列番号2に示される第52〜1509ヌクレオチドを含んでなるポリヌクレオチドにおいて、配列番号2中の第1005番目のシトシン(C)がチミン(T)に置換されたものであることが好ましい。
【0022】
本発明による核酸分子のヌクレオチド配列は、当業者により適宜設計されうる。例えば、検出の標的をゲノムとする場合には、本発明による核酸分子は、エクソンにハイブリダイズする部分だけでなく、イントロンにハイブリダイズする部分をも含むことができ、あるいは、これらのどちらか一方のみにより構成されていてもよい。
【0023】
本発明による核酸分子は、Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位のヌクレオチドの同定において、核酸プローブとして用いることができる。この目的のためには、本発明による核酸分子は、上記ポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドの、配列番号3中の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドを含む領域にハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなることが好ましい。
【0024】
本発明による核酸分子を核酸プローブとして用いる場合、核酸分子の鎖長は10〜100ヌクレオチドとすることが好ましく、より好ましくは少なくとも12ヌクレオチド、さらに好ましくは少なくとも15ヌクレオチド、さらに好ましくは15〜50ヌクレオチドとする。
【0025】
また、本発明による核酸分子は、Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位のヌクレオチドの同定において、核酸増幅用プライマーとして用いることができる。この目的のためには、本発明による核酸分子は、本発明による変異型ポリヌクレオチドの、配列番号3中の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドを含む領域を核酸増幅法において増幅することができるものであることが好ましい。
【0026】
本発明による核酸分子を核酸増幅用プライマーとして用いる場合、核酸分子の鎖長は10〜50ヌクレオチドとすることが好ましく、より好ましくは少なくとも12ヌクレオチド、さらに好ましくは少なくとも15ヌクレオチド、さらに好ましくは15〜30ヌクレオチドとする。
【0027】
本発明の他の好ましい実施態様によれば、本発明による核酸分子の鎖長は、15〜100ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも17ヌクレオチド、さらに好ましくは少なくとも18ヌクレオチド、さらに好ましくは18〜50ヌクレオチドとする。このような鎖長を有する本発明による核酸分子は、特に夾雑物を含む核酸試料において、上記c954C>T多型部位のヌクレオチドを同定する上で好ましいものである。
【0028】
核酸増幅法は通常プライマーのペアを用いて実施される。従って、本発明によれば、Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位のヌクレオチドがシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定しうる、アルツハイマー病の予測または診断に用いるためのプライマーペアが提供される。本発明の好ましい実施態様によれば、前記プライマーペアは、配列番号3で表わされるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードするポリヌクレオチドの、配列番号3中の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドを含む領域を核酸増幅法において増幅しうるものである。このようなプライマーペアを構成する2本のプライマーとしては、本発明による核酸分子を用いることができる。このようなプライマーは、増幅の対象となる領域のヌクレオチド配列に基づいて当業者が適宜設計することができる。例えば、プライマーペアの一方のプライマーを、増幅対象領域のヌクレオチド配列中における5’末端部分の配列を有するものとし、他方のプライマーを、増幅対象領域の相補鎖のヌクレオチド配列中における5’末端部分の配列を有するものとすることができる。
【0029】
本発明による核酸分子または本発明によるプライマーペアを用いることにより、Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位のヌクレオチドを同定することができ、これにより、アルツハイマー病を予知または検出することができる。上記の同定の結果、c954C>T多型部位のヌクレオチドがCであった場合には、アルツハイマー病が予知または検出されたと判断することができる。
【0030】
また、Cアレルを有する場合の遺伝子型としてはC/CおよびC/Tが考えられるが、被検者がC/Tを有する場合よりもC/Cを有する場合の方が、より確実にアルツハイマー病の予知または検出を判断することができる。従って、本発明の好ましい態様によれば、本発明による核酸分子または本発明によるプライマーペアを用いて、Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位の遺伝子型を同定する工程を含んでなる、アルツハイマー病を予知または検出する方法が提供される。
【0031】
具体的には、本発明による核酸分子または本発明によるプライマーペアは、Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位のヌクレオチドを同定するための核酸増幅法においてプライマーとして用いることができる。従って、本発明によれば、本発明による核酸分子またはプライマーペアを用いて、被検者由来の核酸試料を鋳型とする核酸増幅法を行ない、得られた増幅産物中においてc954C>T多型部位のヌクレオチドを同定する工程を含んでなる、アルツハイマー病の予知法もしくは検出法または予測法もしくは診断法が提供される。
【0032】
この方法による診断に当たっては、例えば、被験者から血液等の試料を採取し、得られた試料からゲノムDNAやmRNA等の核酸試料を抽出し、必要であればmRNAから逆転写酵素によりcDNAを作製し、得られた核酸試料を鋳型として、本発明による核酸分子またはプライマーペアを用いて核酸増幅法を実施し、得られた増幅産物のヌクレオチド配列を解析することにより、Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位のヌクレオチドを同定することができる。核酸増幅法およびこれによる前記ヌクレオチドの同定法としては、当技術分野において公知のいずれの方法を用いてもよい。例えば、核酸増幅法としては、ゲノムDNAまたはcDNAを鋳型とする場合には通常のPCR法等を用いることができ、mRNAを鋳型とする場合には、RT−PCR法、NASBA法等を用いることができる。
【0033】
核酸増幅法により得られた増幅産物のヌクレオチド配列の解析は、例えば、シークエンス用プライマーを用いるダイレクトシークエンス法等により容易に行なうことができる。このような方法は当技術分野において周知であり、例えば、市販のキットを用いて実施することができる。
【0034】
また、c954C>T多型部位は制限酵素AciIの認識配列に含まれており、該多型部位のヌクレオチドがシトシン(C)であるかチミン(T)であるかは、増幅産物のAciIによる消化によって生ずるヌクレオチド断片のパターンによって同定することができる。例えば、上記の核酸増幅において次のプライマーペア:
フォワードプライマー:5’−TACACTGGGAGACACGCTG−3’(配列番号4);
リバースプライマー:5’−TCCAAAGCCCCCAACTTCAC−3’(配列番号5);
を用いた場合には、増幅産物として183bpの断片が得られるが、これをAciIで消化すると、上記多型部位のヌクレオチドがシトシン(C)である場合には71bpおよび112bpの2種の断片が得られ、チミン(T)である場合には183bpの1種の断片が得られる。
【0035】
本発明による予測法または診断法においては、アレル特異的PCR法を実施できるようにプライマーを設計することもできる。具体的には、一方のプライマーを多型部位に対合できるように設計し、他方のプライマーを多型部位を含まない領域に対合できるように設計することができる。このように設計されたプライマーペアを用いて核酸増幅法を実施すると、核酸試料中に前記多型にかかるいずれかのアレルが存在する場合には増幅産物が得られ、これが存在しない場合には増幅産物が得られない。従って、この場合には、増幅産物の有無を検出することにより特定のアレルの有無を判定することができる。
【0036】
本発明による核酸分子は、ハイブリダイゼーション法等によるFe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位のヌクレオチドの同定にプローブとして用いることができる。従って、本発明によれば、本発明による核酸分子と被検者由来の核酸試料とのハイブリダイゼーションを行ない、次いでハイブリダイゼーション複合体の存在を検出する工程を含んでなる、アルツハイマー病の予知法もしくは検出法または予測法もしくは診断法が提供される。ハイブリダイゼーション複合体の存在は、Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型にかかるいずれかのアレルの存在を示す。このハイブリダイゼーション法を用いる方法は、上述の核酸増幅法を用いる方法により得られる増幅産物に対して適用することもできる。
【0037】
この方法による診断に当たっては、例えば、被検者から血液等の試料を採取し、得られた試料からゲノムDNAやmRNA等の核酸試料を抽出し、必要であればmRNAから逆転写酵素によりcDNAを作製し、ストリンジェントな条件下、本発明による核酸分子とのハイブリダイゼーションの有無を検出することにより、Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位のヌクレオチドを同定することができる。核酸試料は必要であれば制限酵素処理等を施し、ハイブリダイゼーションに適切な長さとすることもできる。ハイブリダイゼーション法とこれによる前記ヌクレオチドの同定法としては、当技術分野において公知のいずれの方法を用いてもよい。例えば、サザンハイブリダイゼーション、コロニーハイブリダイゼーション等の技術を用いることができ、これらの方法については、例えば、J. Sambrook, E. F. Frisch, T. Maniatis; Molecular Cloning 2nd edition, Cold Spring Harbor Laboratory (1989)を参照することができる。
【0038】
Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位のヌクレオチドを同定する場合には、また、本発明による核酸分子をプライマーとして使用するプライマーエクステンション法を用いることもできる。プライマーエクステンション法は当業者に公知であり、その操作手順および使用するプライマーの具体的ヌクレオチド配列は、当業者であれば容易に決定することができる。本発明の好ましい実施態様によれば、上記のプライマーエクステンション法としては、SNaPshotTM法またはPyrosequencing法として知られる方法が用いられる。
【0039】
SNaPshotTM法においては、一塩基多型の部位に隣接するプライマーであって、伸長反応によりその3’末端に付加するヌクレオチドが前記一塩基多型の部位に相補的なものとなるプライマーが用いられる。このようなプライマーを使用し、被検者からの核酸試料を鋳型としてプライマーの伸長反応が行なわれるが、その際にddNTP(ジデオキシNTP)を用いることにより、伸長反応は、上記の多型部位に対応する一個のヌクレオチドを取り込んだ時点で終了する。取り込まれたヌクレオチドは、蛍光標識等で予め標識しておくことにより容易に同定され、従って、多型部位のヌクレオチドが同定される。このような方法は当業者に公知であり、その操作手順および使用するプライマーの具体的ヌクレオチド配列は、当業者であれば容易に決定することができる。
【0040】
Pyrosequencing法においては、被検者からの核酸試料を鋳型とするプライマーの伸長反応の際に、4種のdNTPを1種ずつ反応させる。dNTPのいずれかが取り込まれると、等量のピロリン酸塩(PPi)が遊離し、遊離したPPiはスルフリラーゼと反応してATPを生成させ、このATPによりルシフェラーゼの反応が起こり、発光が起こる。従って、ある特定のdNTPを加えたときに発光が起こった場合には、そのdNTPに対応するヌクレオチドが取り込まれたことが明らかとなり、これにより核酸試料中の対象部位のヌクレオチドが同定される。この方法においては、dNTPが用いられるため、SNaPshotTM法で用いられるような多型部位に隣接するプライマーを用いる必要はなく、数塩基はなれたプライマーを用いてもよい。このような方法は当業者に公知であり、その操作手順および使用するプライマーの具体的ヌクレオチド配列は、当業者であれば容易に決定することができる。
【0041】
Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位のヌクレオチドを同定する場合には、さらに、本発明による核酸分子をプローブおよび/またはプライマーとして使用する遺伝子型決定法(タイピング法)を用いることもできる。遺伝子型決定法は当業者に公知であり、その操作手順および使用するプローブおよび/またはプライマーの具体的ヌクレオチド配列は、当業者であれば容易に決定することができる。本発明の好ましい実施態様によれば、上記の遺伝子型決定法としては、TaqMan PCR法として知られる方法が用いられる。
【0042】
TaqMan PCR法においては、c954C>T多型部位のヌクレオチドを含む領域に対して、CアレルおよびTアレルのそれぞれに特異的にハイブリダイズする2種のプローブであって、それぞれ別の蛍光標識物質が5’末端に付され、その蛍光標識に対するクエンチャー(消光物質)が3’末端に付され、さらに3’末端がリン酸化されてなるプローブ(TaqManプローブ)が用いられ、これらをPCR反応液中に添加して、被検者由来の核酸試料を鋳型とするPCR反応を行なう。TaqManプローブおよびPCR用のプライマーとしては、本発明による核酸分子を用いることができ、それらの具体的なヌクレオチド配列は、当業者であれば適宜決定することができるため特に制限されないが、例えば、以下のようなヌクレオチド配列とすることができる:
【0043】
TaqManプローブ:
Cアレル用: 5’−TACCCTCACCGCCAG−3’(FAMラベル)(配列番号6)
Tアレル用: 5’−TACCCTCACTGCCAG−3’(VICラベル)(配列番号7);
【0044】
プライマー:
FeAci/F2: 5’−CAGGCATGGATGTGCTGAAC−3’(配列番号8)
FeAci/R2: 5’−AGAGTCAGACACACTGAGCATGGT−3’(配列番号9)。
【0045】
また、2種の蛍光標識物質は、互いに識別可能な組合せであればよく、そのような蛍光標識物質の組合せはそれぞれのクエンチャーとともに当業者に公知のものを用いることができるが、好ましくはFAMとVICの組合せを用いる。このPCR反応においては、まず、各アレルにTaqManプローブがハイブリダイズし、プライマーからの伸長反応がそのハイブリダイゼーション領域に到達した際にTaqDNAポリメラーゼの作用によって蛍光標識物質が遊離する。遊離した蛍光標識物質はクエンチャーの作用を受けないため、蛍光を発する。従って、この方法によれば、各アレルの存在量に対応する強度の各蛍光を観察することができ、これにより、被検者の遺伝子型(C/C、C/T、またはT/T)が容易に決定される。
【0046】
本発明による予知法、検出法、予測法および診断法において、Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位のヌクレオチドがシトシン(C)であると評価されたサンプル、特に遺伝子型がC/Cであると評価されたサンプルは、アルツハイマー病、特に若年性アルツハイマー病を有するものと、あるいは将来においてその可能性があるものと診断することができる。また、本発明によれば、出生前および出生直後の診断も可能である。
【0047】
以上のようなアルツハイマー病の予知、検出、予測および診断のために、必要な試薬をまとめてキットとすることができる。従って、本発明によるキットは、本発明による核酸分子および/または本発明によるプライマーペアを含んでなる。本発明によるキットはさらに、Fe65L2遺伝子におけるc954C>T多型部位のヌクレオチドを同定するための具体的方法に応じて、試薬類、反応容器、説明書等を含んでいてもよい。
【0048】
【実施例】
例1:Fe65L2遺伝子上の多型とアルツハイマー病との関連
Fe65L2遺伝子において見出された4つの一塩基多型、IVS7−32C>T、c954C>T(T318T)、c1023T>C(H341H)およびc1262G>A(R421Q)に関し、アルツハイマー病(AD)患者134人および健常対照158人について、各多型の検出を行なった。多型の検出は、文献に記載の方法(Tanahashi H. et al., Hum. Mutat. Mutation and Polymorphism Report #88, Online, 1999; Tanahashi H. et al., Hum. Mutat. 15, 121,2000)に従って行なった。得られたデータについて統計学的な解析を行なったところ、c954C>T(T318T)について、アルツハイマー病患者と健常対照との間で有意差が見られた。
【0049】
さらに、上記c954C>T多型に関し、アルツハイマー病患者556人(発症年齢平均±SD:70.3±8.9歳、年齢幅:44〜91歳、日本人、性別:男性192人、女性364人)および健常対照480人(年齢平均±SD:67.7±10.0歳、年齢幅:30〜91歳、日本人、性別:男性209人、女性271人)の計1036人について、統計学的な解析を行なった。アルツハイマー病患者は、NINCDS−ADRDA診断基準に従ってアルツハイマー病と診断された患者である。健常対照は、MMSE(Mini−mental State Examination)により知的正常であることを確かめられた健常者であり、一部の健常対照については、さらに、MRI(magnetic resonance imaging)およびSPECT(single photon emission computed tomography)により知的正常であることが確認されている。解析に用いられたこれらの検体は、それぞれ本人からインフォームドコンセントが得られたものであり、さらに、国立精神神経センター(National Center of Neurology and Psychiatry, Japan)の倫理委員会により承認されたものである。
【0050】
まず、上記検体の全てについて、TaqManシステム(Applied Biosystems, Foster City, CA)を用いて遺伝子型を決定した。このTaqManシステムにおいては、TaqMan Universal PCR Master Mix(ABI)、1ngのサンプルDNA、各200nMの下記TaqMan MGBプローブ、および各900nMの下記プライマーを含む全25μlの反応溶液を調製し、ABI PRISM(登録商標)7700 sequence detection system(ABI)を用いて、50℃で2分間−95℃で10分間の反応の後、92℃で15秒間−60℃で1分間の反応を40サイクルまたは45サイクル行なった。
【0051】
TaqMan MGB プローブ
FeAciI/C: 5’−TACCCTCACCGCCAG−3’(FAMラベル)(配列番号6)
FeAciI/T: 5’−TACCCTCACTGCCAG−3’(VICラベル)(配列番号7)
【0052】
プライマー
FeAci/F2: 5’−CAGGCATGGATGTGCTGAAC−3’(配列番号8)
FeAci/R2: 5’−AGAGTCAGACACACTGAGCATGGT−3’(配列番号9)
【0053】
次いで、得られたデータの統計学的解析を、χ検定、ならびに発症年齢および性別を合わせたロジスティック回帰分析の手法を用いて行なった。その結果を下記の表1および表2に示す。
【0054】
【表1】
Figure 2004024043
【0055】
【表2】
Figure 2004024043
【0056】
解析に先立ち、いずれの一塩基多型も、対立遺伝子頻度から算出した期待値と実際の遺伝子型との間でのχ検定による有意差はなく(アルツハイマー病:χ=2.08,P=0.149;健常対照:χ=0.0006,P=0.981)、Hardy−Weinberg平衡が成り立つことが確認された。
【0057】
表1では、アルツハイマー病患者と健常対照との間で、遺伝子型分布に有意差が見られた(χ=8.76,df=2,P=0.0125)。TT遺伝子型を対照として、年齢と性別を合わせたロジスティック回帰モデルにより得られるCC遺伝子型を有する者のアルツハイマー病発症のオッズ比(OR)は、1.58(95%CI:1.09−2.28)であった。また、対立遺伝子頻度にも有意差が見られた(χ=8.02,df=1,P=0.0046,Fisher’s exact P=0.0052)。
【0058】
さらに、表2によれば、発症年齢が60歳未満のグループにおいて、上記の有意差が特に顕著であることがわかる(遺伝子型:n=170,χ=7.13,df=2,P=0.0283,性別を合わせたロジスティック回帰モデルによる、CC遺伝子型を有する者のアルツハイマー病発症のOR:3.19(95% CI: 1.25−8.16);対立遺伝子頻度:χ=7.33,df=1,P=0.0068,Fisher’s exact P=0.0078)。しかし、発症年齢が60歳以上のグループにおいては、60歳未満のグループほどの有意差は見られない(遺伝子型:n=866,χ=4.40,df=2,P=0.111;対立遺伝子頻度:χ=3.53,df=1,P=0.0601,Fisher’s exact P=0.0671)。また、発症年齢が60歳以上のグループをさらに5歳ごとにグループ化して検定を行なった場合にも、遺伝子型分布において、60歳未満のグループほどの有意差は見られない(60歳以上65歳未満:n=123,χ=2.01,df=2,P=0.365;65歳以上70歳未満:n=203,χ=4.35,df=2,P=0.114;70歳以上75歳未満:n=228,χ=1.18,df=2,P=0.554;75歳以上:n=312,χ=0.16,df=2,P=0.923)。
また、発症年齢が60歳未満のグループにおいて、Cアレルを1つ有するもの(CT)と2つ有するもの(CC)との間でORを比較すると、Cアレルを2つ有するもののORは1つ有するもののORの約2倍となっている(発症年齢60歳未満のグループにおいて、CCのOR:3.19(95% CI: 1.25−8.16);CTのOR:1.59(95% CI: 0.64−3.96))。このことから、Cアレルは相乗効果を有するといえる。
【0059】
さらに、アルツハイマー病のリスクファクターとされているアポリポプロテインEのε4アレルを考慮し、このアレルを有する者、年齢および性別を合わせたロジスティック回帰モデル解析を行なったところ、CC遺伝子型を有する者のアルツハイマー病発症のORは1.50(95% CI: 1.02−2.19)であり、これを考慮していない上述のOR(1.58(95% CI: 1.09−2.28))と近似している。このことから、c954C>T多型は独立したリスクファクターであると考えられる。
【0060】
以上の解析結果から、c954C>T多型におけるCアレル、特にCCの遺伝子型は、アルツハイマー病のリスクファクターとして使用できることがわかる。さらに、c954C>T多型をアルツハイマー病のリスクファクターとする場合、これは年齢のファクターによる影響を受けるものと考えられる。これに対し、Tアレルは、アルツハイマー病のリスクを下げる保護効果を有するものと考えられる。
【配列表】
Figure 2004024043
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Claims (16)

  1. Fe65L2遺伝子における、Fe65L2タンパク質の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドがシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定しうる、アルツハイマー病の予測または診断に用いるための核酸分子。
  2. 配列番号3で表わされるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードするポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、請求項1に記載の核酸分子。
  3. 前記ポリヌクレオチドが、配列番号1に示される第1105〜6764ヌクレオチドまたは配列番号2に示される第52〜1509ヌクレオチドを含んでなるものである、請求項2に記載の核酸分子。
  4. 前記ポリヌクレオチドが、配列番号1に示される第1105〜6764ヌクレオチドを含んでなるポリヌクレオチドにおいて、配列番号1中の第4632番目のシトシン(C)がチミン(T)に置換されたもの、または配列番号2に示される第52〜1509ヌクレオチドを含んでなるポリヌクレオチドにおいて、配列番号2中の第1005番目のシトシン(C)がチミン(T)に置換されたものである、請求項2に記載の核酸分子。
  5. 前記ポリヌクレオチド、またはこれに相補的なポリヌクレオチドの、配列番号3中の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドを含む領域にハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、請求項2〜4のいずれか一項に記載の核酸分子。
  6. 前記ポリヌクレオチドの、配列番号3中の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドを含む領域を核酸増幅法において増幅することができる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の核酸分子。
  7. アルツハイマー病が若年性アルツハイマー病である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の核酸分子。
  8. Fe65L2遺伝子における、Fe65L2タンパク質の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドがシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定しうる、アルツハイマー病の予測または診断に用いるためのプライマーペア。
  9. 配列番号3で表わされるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードするポリヌクレオチドの、配列番号3中の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドを含む領域を核酸増幅法において増幅することができる、請求項8に記載のプライマーペア。
  10. 前記ポリヌクレオチドが、配列番号1に示される第1105〜6764ヌクレオチドまたは配列番号2に示される第52〜1509ヌクレオチドを含んでなるものである、請求項9に記載のプライマーペア。
  11. 前記ポリヌクレオチドが、配列番号1に示される第1105〜6764ヌクレオチドを含んでなるポリヌクレオチドにおいて、配列番号1中の第4632番目のシトシン(C)がチミン(T)に置換されたもの、または配列番号2に示される第52〜1509ヌクレオチドを含んでなるポリヌクレオチドにおいて、配列番号2中の第1005番目のシトシン(C)がチミン(T)に置換されたものである、請求項9に記載のプライマーペア。
  12. アルツハイマー病が若年性アルツハイマー病である、請求項8〜11のいずれか一項に記載のプライマーペア。
  13. Fe65L2遺伝子の変異を検出することにより、アルツハイマー病を予知または検出する方法であって、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の核酸分子、および/または請求項8〜12のいずれか一項に記載のプライマーペアを用いて、Fe65L2遺伝子における、Fe65L2タンパク質の第318番目のトレオニン残基をコードするコドンの第3番目のヌクレオチドがシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定する工程を含んでなる、方法。
  14. アルツハイマー病が若年性アルツハイマー病である、請求項13に記載の方法。
  15. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の核酸分子、および/または請求項8〜12のいずれか一項に記載のプライマーペアを含んでなる、アルツハイマー病の予測または診断用キット。
  16. アルツハイマー病が若年性アルツハイマー病である、請求項15に記載のキット。
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