JP4220906B2 - 統合失調症をスクリーニングするためのプライマーおよびその方法 - Google Patents

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Description

【0001】
技術分野
本発明は、染色体22q11-13のシナプトジリン1遺伝子においてエキソン2の825位のヌクレオチドにてアミノ酸のトリプトファンをコードするTGGコドンがTAGナンセンスコドンで置換されているナンセンス変異を同定およびスクリーニングし、それによって患者のサブセットにおける統合失調症に対する素因を検出するための有用な新規プライマーならびにその方法に関する。
【0002】
背景となる技術分野
統合失調症は、世界の人口の少なくとも1%に罹患する一般的で荒廃的な病気である。特徴的な症状は、認識推論障害(幻覚と妄想)、言語、行動および運動機能の異常(支離滅裂な会話、奇異行動、および緊張病)、ならびに情動能および活力の欠如(感情の平坦化、性快感消失、および意欲消失)を含む。
【0003】
ドーパミン、セロトニン、グルタミン、γ-アミノ酪酸、およびコレシストキニン系に影響を及ぼす異常な神経伝達が、統合失調症において報告されている(ウルフ(Wolf)ら、1993)。これらの異常は、カテコール-o-メチルトランスフェラーゼ(COMT)(ラクマン(Lachman)ら、1996)、およびチロシンヒドロキシラーゼ(Ref)のような神経伝達物質の代謝;ドーパミン受容体(シーマン(Seeman)ら、1993)、N-メチル-D-アスパルテート(NMDA)受容体(ヌドマムド(Nudmamud)ら、2001)、およびセロトニン受容体(チウ(Chiu)ら、2001)のような神経伝達物質の受容体;ならびにドーパミン輸送体(ペルシコ(Persico)ら、1997)のような神経伝達物質の輸送体に関係する遺伝子に影響を及ぼす可能性がある。
【0004】
神経発達の異常も同様に統合失調症に強く関与しており、神経細胞骨格(アーノルド(Arnold)ら、1991)、神経細胞構築(アーノルド(Arnold)ら、1997)、および移動の欠陥、細胞極性、ならびにシナプスの除去(アーノルド(Arnold)、1999)が報告されている。このように、統合失調症では、神経伝達と、主にシナプス形成の後期段階に影響を及ぼす神経発達との、少なくとも二つの過程が異常であるように思われる。
【0005】
残念なことに、統合失調症に関する客観的な実験的試験はなく、診断は問診によってなされる。そのような疾患に対する診断方法および新しい治療法を開発する必要性は絶えずあるものの、研究努力は、統合失調症に関係する遺伝子の特徴付けと解明とに向けられてきた。
【0006】
統合失調症を診断する方法を考案する試みにおいて、メロニ(Meloni)ら(米国特許第6,210,879号)は、統合失調症との関連を発見するために、チロシンヒドロキシラーゼ遺伝子の第一イントロンに存在するミクロサテライトマーカーであるHUMTH01を用いた。このマーカーは、四量体のTCAT反復モチーフからなる。このマーカーの最も頻繁に遭遇する対立遺伝子は、反復モチーフ10個を含み、配列CATを有する第五番目の反復モチーフにおいて塩基対1個が欠失している。しかし、この反復と統合失調症との関連分析を行ったところ、完全な反復(欠失がない)はまれであり、統合失調症患者に限って存在することが認められた。
【0007】
統合失調症の原因に関してはあまり多くのことはわかっていないが、この疾患は、強い遺伝的要素を有する。統合失調症の遺伝学に関する研究により、この疾患がヘテロ接合であり、「複雑な遺伝」疾患であること、すなわちこの疾患の病因にはいくつかの遺伝子が関与する可能性があることが判明している。
【0008】
いくつかの遺伝研究によって、いくつかの染色体領域に対する有意な連鎖が報告されており、これらには、1q21-22、6p24-22、7q、8p22-21、10p14-13、13q32、18p、および22q11-13(リレー(Riley)およびマグッフィン(McGuffin)、2000)が含まれる。
【0009】
これらの中で最も詳しく研究された領域の一つには、第22染色体上のいくつかの座が含まれる。別のグループによる統合失調症に関する最初のゲノム全体に及ぶ走査から、第22q染色体上のマーカーと連鎖する可能性があることが示唆されたが、いずれのグループも統計学的に有意な結果を報告しなかった(シュワブ(Schwab)ら、1999;クーン(Coon)ら、1994;パルバー(Pulver)ら、1994)。
【0010】
574の家族におけるD22S278の伝幡平衡異常と連鎖との複合分析から、さらに、感受性座が第22q染色体上に存在する可能性が強まった(統合失調症共同第22染色体連鎖グループ)。統合失調症に第22染色体を関係させるさらなる一連の証拠は、ベロ心臓面症候群(VCFS)と呼ばれる先天性奇形を有する患者の研究から得られた。VCFSは22q11.2-q11.23の領域における欠失によって引き起こされることが知られており、この障害を有する患者は、双極性障害および統合失調症の双方を含む精神病の発生率が非常に高い(アーノルド(Arnold)、2001)。併せて考慮すると、細胞遺伝学研究と連鎖分析研究からのこれらの独立した一連の証拠から、第22染色体が実際に統合失調症の感受性座を有する可能性があることが示唆される。
【0011】
連鎖研究とは別に、最近多くの関心を集めたもう一つのアプローチは、双極性障害および統合失調症におけるトリヌクレオチド反復拡張に関する研究であった(ビンセント(Vincent)ら、2000)。反復拡張検出(RED)技術を用いた無名のCAG反復配列の研究によって、統合失調症と双極性障害において、患者と対照者とのあいだでかなり重なりあう拡張反復が存在することが証明された(オドノバン(O'Donovan)ら、1996;モリス(Morris)ら、1995)。
【0012】
これらの疾患の候補遺伝子として、トリヌクレオチド反復を含む座を同定することにかなりの努力が注がれた。しかし、候補遺伝子アプローチは、統合失調症および双極性障害を有する患者の三連反復の拡張によって引き起こされる疾患において認められる範囲では、トリヌクレオチド反復の大きい拡張を証明することができなかった(ビンセント(Vincent)ら、2000)。
【0013】
大きい拡張を認めることができなかったことから、これらの疾患を有する患者において中等度のトリヌクレオチド反復配列拡張を調べる価値があるかも知れないという示唆がなされた(ペトロニス(Petronis)ら、1996)。
【0014】
出願人も同様に、そのような多形性トリヌクレオチド反復座での対立遺伝子の大きさまたは「対立遺伝子の範囲」の差も、双極性障害および統合失調症に関係する可能性があることを先に提唱している(サリーム(Saleem)ら、1998;サリーム(Saleem)ら、2000)。
【0015】
第22染色体が、双極性障害および統合失調症に再三関与していることから、この染色体上の感受性座は、これらの疾患の発病に関係する拡張CAG反復を含む可能性がある。第22染色体上のそのような座を同定するために、反復5個以上を含み、かつ第22染色体上の統合失調症感受性座にマッピングされるCAG反復配列を同定して、疾患との関連について調べた。そのようなCAG反復マーカーの一つであって、染色体22q11-13上に存在する22CH3は、インド人集団において統合失調症に関連することが示された(サリーム(Saleem)ら、2001)。この座は、7および8CAG反復配列を有する両対立遺伝子である。この座の8反復対立遺伝子は、民族を一致させた対照と比較して統合失調症患者において有意に過剰に示されていた。出願人はさらに、この座の近傍の遺伝子を同定した。これらの中で、シナプトジリン1は神経伝達物質の放出において肝要な役割を果たし、このように、この遺伝子の変異は、統合失調症において認められる欠損の多くを説明することができることから、統合失調症の候補遺伝子として選択された。
【0016】
最近の二つの研究から、統合失調症患者における二つの異なる遺伝子に変異が報告された。それらの一つは、染色体1q21-22に存在するKCNN3遺伝子におけるフレームシフト変異であり、これは統合失調症患者1人のみに認められた(バウエン(Bowem)ら、2001)。統合失調症に関連することが判明した変異は、22q11-13上に存在するWKL1遺伝子におけるミスセンス変異であり、これは、一つの大家族においてのみ統合失調症に伴って分離されることが示されている(メイヤー(Meyer)ら、2001)。統合失調症は多遺伝子障害であるため、この領域は、変異すれば統合失調症に至る他のいくつかの遺伝子も有する可能性が大いにありうる。
【0017】
統合失調症患者と対照被験者との一致させた対からの前頭葉前部皮質のミクロアレイ発現プロフィール決定を含む研究において、シナプス前機能の調節に関係するタンパク質をコードする転写物が、統合失調症の全ての被験者において減少していることが判明した(ミルニクス(Mirnics)、2000)。
【0018】
さらに、シナプトジリン1とシナプトフィジン遺伝子の二重ノックアウトマウスは、長期および短期的なシナプス可塑性の欠損を示した(ロジャー(Roger)ら、1999)。これらの研究は、シナプトジリン1が統合失調症に対する感受性を付与するための可能性がある候補遺伝子であることを示唆するに過ぎない。
【0019】
そのため、出願人は、インド人集団における統合失調症に対する感受性の付与においてシナプトジリン1遺伝子の役割を調べた。ヒトSYNGR1遺伝子は、それぞれ、4.5、1.3および0.9 kbの別の三つの転写物(SYNGR1a、SYNGR1b、SYNGR1c)を有することが判明している。RATSYNGR1に対応する4.5 kb型の転写物である最も豊富なSYNGR1は、インサイチューハイブリダイゼーションによって決定したところ、中枢神経系のニューロンでは高度に発現され、他の組織における発現ははるかに低いレベルである。SYNGR1bおよびSYNGR1c転写物のレベルは低く、心臓、骨格筋、卵巣、および胎児肝臓に限られた(ケドラ(Kedra)ら、1997)。
【0020】
統合失調症は多遺伝子障害であり、そのため、症状が既に始まっている場合に限って診断するよりもむしろ、統合失調症に対する素因を予測するためには、既に知られている遺伝子の他により多くの候補遺伝子を同定することが必要である。これは、ライフスタイルの変化を考案するために役立ち、疾患に対する素因を有する被験者にとって適した環境を整えることは、統合失調症の重症度を軽減するために役立つであろう。
【0021】
本発明は、統合失調症に対する素因を検出するための、シナプトジリン1遺伝子の変異を同定する方法に関する。本発明の有用性は、統合失調症に対する感受性の原因であると考えられているシナプトジリン1遺伝子において変異を検出することである。本発明はまた、統合失調症を治療するための治療法の開発のみならず、変異体遺伝子を発現するトランスジェニック動物の作製にも有用である。染色体22q11-13上のCAG反復マーカー(22CH3)は、インド人集団において統合失調症に関連していることが判明した。この領域の近傍には、神経伝達において肝要な役割を果たしているシナプトジリン1遺伝子が存在する。より詳しく述べると、本発明は、シナプトジリン1遺伝子における変異を同定する方法に関する。本発明はまた、シナプトジリン1遺伝子における変異を検出するために用いることができる特異的プライマーを提供する。本発明はまた、シナプトジリン1遺伝子における変異の保因者を診断および検出する方法にも関する。
【0022】
本発明の目的
本発明の主な目的は、統合失調症患者の変異部位に対して特異的なプローブおよび/またはプライマーを開発することである。
【0023】
本発明のもう一つの主な目的は、統合失調症における遺伝子変異を同定する方法を開発することである。
【0024】
本発明のなおもう一つの目的は、統合失調症を有する患者をスクリーニングする方法を開発することである。
【0025】
本発明のさらにもう一つの目的は、統合失調症患者のDNAひと続きが含まれる、変異を増幅するのに特異的なオリゴヌクレオチドプライマーを開発することである。
【0026】
本発明のさらにもう一つの目的は、統合失調症患者における変異の特性を決定することである。
【0027】
本発明のさらにもう一つの目的は、ヒトゲノムにおける変異の位置を決定することである。
【0028】
本発明のさらにもう一つの目的は、変化した対立遺伝子を有する統合失調症患者において変異を同定することである。
【0029】
本発明のさらにもう一つの目的は、罹患家族における統合失調症の遺伝パターンを決定することである。
【0030】
本発明のさらにもう一つの目的は、ヒト脳組織の遺伝子変異の機能的意味を確認することである。
【0031】
本発明のさらにもう一つの目的は、統合失調症に対する素因を同定およびスクリーニングする診断キットを開発することである。
【0032】
発明の概要
本発明は、染色体22q11-13のシナプトジリン1遺伝子のエキソン2における825位のヌクレオチドにてアミノ酸のトリプトファンをコードするTGGコドンがTAGナンセンスコドンで置換されているナンセンス変異を同定およびスクリーニングし、それによって患者のサブセットにおける統合失調症に対する素因を検出するための有用な新規プライマーならびにその方法に関する。
【0033】
本発明の詳細な説明
本発明は、染色体22q11-13のシナプトジリン1遺伝子のエキソン2における825位のヌクレオチドにてアミノ酸のトリプトファンをコードするTGGコドンがTAGナンセンスコドンで置換されているナンセンス変異を同定およびスクリーニングし、それによって患者のサブセットにおける統合失調症に対する素因を検出するために有用な新規プライマーに関する。(配列番号:1〜9のプライマーに関しては図4を参照のこと)。
【0034】
本発明の一つの態様において、プライマーは配列番号:1または2のプライマーである。
【0035】
本発明のもう一つの態様において、プライマーは配列番号:3のプライマーである。
【0036】
本発明のなおもう一つの態様において、プライマーおよび/またはプローブは、配列番号:4〜7のプライマーおよび/またはプローブである。
【0037】
本発明のさらにもう一つの態様において、上記のプライマーはシナプトジリン1遺伝子のエキソン2を増幅するために用いられる。
【0038】
本発明のさらにもう一つの態様においては、染色体22q11-13のシナプトジリン1遺伝子におけるエキソン2の5'末端から825位のヌクレオチドにてアミノ酸のトリプトファンをコードするTGGコドンがTAGナンセンスコドンで置換されているナンセンス変異をスクリーニングするために上記のプライマーを用いる。
【0039】
本発明のさらにもう一つの態様において、上記のプライマーは、上記のナンセンス変異の最後から2番目の位置まで設計される。
【0040】
本発明のさらにもう一つの態様において、上記のプライマーは40〜60%の範囲に及ぶGC含有量を有する。
【0041】
本発明のさらにもう一つの態様においては、染色体22q11-13のシナプトジリン1遺伝子におけるエキソン2の5'末端から825位のヌクレオチドにてアミノ酸のトリプトファンをコードするTGGコドンがTAGナンセンスコドンで置換されているナンセンス変異の対立遺伝子変種をスクリーニングするために上記のプライマーおよび/またはプローブを用いる。
【0042】
本発明のさらにもう一つの態様において、配列番号:4および5のプライマーおよび/またはプローブは、変異塩基が配列番号:5のプローブおよび/またはプライマーの3'位置を占有するように設計される。
【0043】
本発明のさらにもう一つの態様において、配列番号:6および7のプライマーおよび/またはプローブは、変異塩基が配列番号:7のプローブおよび/またはプライマーの中心位置を占有するように設計される。
【0044】
本発明のさらなる態様は、染色体22q11-13のシナプトジリン1遺伝子におけるエキソン2の5'末端から825位のヌクレオチドにてアミノ酸のトリプトファンをコードするTGGコドンがTAGナンセンスコドンで置換されているナンセンス変異およびその対立遺伝子変種を同定して統合失調症に対する素因を検出するための、ヒトをスクリーニングする方法である。
【0045】
本発明のさらにもう一つの態様においては、血液の白血球からDNAを単離する。
【0046】
本発明のさらにもう一つの態様においては、シナプトジリン1遺伝子のエキソンに対して特異的な、配列表に記載の配列番号:1および/または2のプライマーを用いたPCRによって、単離されたDNAを増幅する。
【0047】
本発明のさらにもう一つの態様においては、増幅されたDNAをシークエンシングする。
【0048】
本発明のさらにもう一つの態様においては、シークエンシングしたDNAを正常なシナプトジリン1遺伝子のDNAと比較する。
【0049】
本発明のさらにもう一つの態様においては、上記の変異を同定する。
【0050】
本発明のさらにもう一つの態様においては、配列表に記載の配列番号:3のオリゴヌクレオチド3'末端が上記の変異の最後から2番目の位置まで伸長する配列番号:3のオリゴヌクレオチドプライマーおよび/またはプローブを設計する。
【0051】
本発明のさらにもう一つの態様において、配列番号:3のプライマーおよび/またはプローブを用いて上記のナンセンス変異をスクリーニングする。
【0052】
本発明のさらにもう一つの態様においては、配列表に記載の配列番号:4〜7を含む群より選択される適当な対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプローブおよび/またはプライマーを用いて上記のナンセンス変異に関する上記の対立遺伝子変異をスクリーニングする。
【0053】
本発明のさらにもう一つの態様においては、統合失調症の家族における遺伝パターンを理解するために上記の方法を用いる。
【0054】
本発明のさらにもう一つの態様においては、早期検出が、生理的症状が始まる前に疾患を管理するために役立つ。
【0055】
本発明のさらにもう一つの態様においては、上記の変異を有する罹患者はヘテロ接合状態である。
【0056】
本発明のさらなる態様は、配列番号:1〜2のプライマーおよび配列番号:3〜7のプローブおよび/またはプライマー、ならびに制限酵素、逆転写酵素、ポリメラーゼ、リガーゼ、リンカー、基質としてのヌクレオシド三リン酸、適した緩衝液、標識、および/または他の補助物質から選択される他の付加物を含み、それによって染色体22q11-13のシナプトジリン1遺伝子におけるエキソン2の5'末端から825位のヌクレオチドにてアミノ酸のトリプトファンをコードするTGGコドンがTAGナンセンスコドンで置換されているナンセンス変異およびその対立遺伝子変種を同定して統合失調症に対する素因を検出するための、ヒトをスクリーニングするのに有用な診断キットである。
【0057】
本発明のさらにもう一つの態様においては、上記の基質上にプローブを選択的に固定する。
【0058】
本発明のさらにもう一つの態様において、制限酵素は、HpaII、HaeIII、BamHI、HpaI、EcoRI、HindIII、およびPvuIIを含む群より選択される。
【0059】
本発明のさらにもう一つの態様において、リンカーは、付着末端型および平滑末端型の双方から選択される。
【0060】
本発明のさらにもう一つの態様において、ヌクレオチド三リン酸は、アデニン三リン酸、グアニン三リン酸、シトシン三リン酸、およびチミン三リン酸を含む群より選択される。
【0061】
本発明のさらにもう一つの態様においては、患者の試料におけるこの遺伝子のエキソンの直接シークエンシングによって、一つの統合失調症の家族において第二のエキソンにナンセンス変異が発見された。この家族の罹患者では、アミノ酸のトリプトファンをコードするTGGコドンがナンセンスコドンであるTAGに変異していた。
【0062】
本発明のさらにもう一つの態様において、変異は、罹患者においてヘテロ接合状態で存在し、これによってシナプトジリン1遺伝子産物の単純不全が起こりうる。
【0063】
本発明のさらにもう一つの態様において、シナプトジリン1は、神経伝達に関係しているため、この遺伝子におけるナンセンス変異によって、統合失調症に対する感受性に至る可能性がある。統合失調症の発端者148人と民族を一致させた健常対照者143人とのさらなる遺伝子タイピングでは、この変異が示されなかった。これらの結果は、候補遺伝子におけるナンセンス変異の関連を最初に証明し、統合失調症に対する感受性を付与する。
【0064】
本発明のさらにもう一つの態様においては、異なる多くの変異が、その機能喪失変異が患者のサブセットにおいて疾患の原因となる所定の遺伝子に局在することがしばしば認められることから、統合失調症患者のサブセットは、この遺伝子においてこの変異を有するか、またはまだ未知の変異を有する可能性がある。
【0065】
本発明の一つの態様においては、配列番号:8および9のエキソン2およびエキソン4に特異的なプライマーを用いて、脳cDNAにおけるナンセンス変異に及ぶ領域を増幅することによって、脳におけるシナプトジリン1遺伝子のエキソン2の発現を確認する。
Figure 0004220906
【0066】
本発明の一つの態様において、ナンセンス変異を含むシナプトジリン1遺伝子のエキソン2を増幅するために適した提供された方法のプライマーは、配列番号:1、配列番号:2,およびその相補体から選択される。
【0067】
もう一つの態様において、シナプトジリン1遺伝子におけるナンセンス変異を検出するのに有用な方法の対立遺伝子特異的プライマーおよびプローブは、配列番号:4、配列番号:5、配列番号:6、配列番号:7からなる群より選択される(変異塩基がプローブの中心位置を占有する)。
【0068】
本発明の一つの態様において、オリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブの長さは5〜100塩基の範囲である。
【0069】
本発明の一つの態様において、ナンセンス変異(TGGからTAG)を検出するための診断キットは、配列番号:1〜9の配列群より選択される適したプライマーおよびプローブを含んでいてもよい。
【0070】
本発明のさらにもう一つの態様において、出願人は、オリゴヌクレオチドプライマーを用いてヒトシナプトジリン1遺伝子のエキソン2のPCR増幅を行った。これらのプライマーは、サンガーセンター(ヒンクストン、ケンブリッジシャー州CB10 1SA、イギリス)によって提出されたヒトシナプトジリン1配列(08-DEC-1999)(ゲンバンクアクセッション番号AL022326)に従って設計した。
【0071】
本発明のさらにもう一つの態様においては、精製されたPCR産物のシークエンシングにより、一つの統合失調症の家族においてヒトシナプトジリン1遺伝子のエキソン2にナンセンス変異が存在することが判明した。したがって、ヒトシナプトジリン1遺伝子のこれまで認識されていない対立遺伝子またはサブタイプが存在することは明らかであった。
【0072】
本発明のさらにもう一つの態様において、データベースにおけるヒトシナプトジリン1遺伝子配列(ゲンバンクアクセッション番号AL022326)と比較して、ナンセンス変異を含むヒトシナプトジリン1遺伝子の対立遺伝子変種の配列を提供する。
【0073】
【表1】
Figure 0004220906
【0074】
本発明のさらにもう一つの態様において、変化部位は、シナプトジリン1遺伝子のエキソン2に隣接するプライマー(配列番号:1および2)を用いて得られたPCR産物配列と一致している。
【0075】
本発明のさらにもう一つの態様においては、変異部位はGまたはAのいずれかを有した。GからAへの置換は、アミノ酸のトリプトファンをナンセンスコドンに変化させ、その結果、ナンセンス変異を含むヒトシナプトジリン1遺伝子の対立遺伝子変種のヌクレオチド配列が得られる。
【0076】
本発明のさらにもう一つの態様において、PCR産物配列は、シナプトジリン1遺伝子のエキソン2に隣接するプライマー(配列番号:1および2)を用いたPCR産物配列である。
【0077】
本発明のさらにもう一つの態様において、出願人は、オリゴヌクレオチドプライマーを用いてヒトシナプトジリン1遺伝子のエキソン2のPCRを行った。これらのプライマーは、サンガーセンター(ヒンクストン、ケンブリッジシャー州CB10 1SA、イギリス)によって提出されたヒトシナプトジリン1配列(08-DEC-1999)(ゲンバンクアクセッション番号AL022326)に従って設計した。
【0078】
変異部位は、上記の遺伝子配列の825位のヌクレオチドにある。
【0079】
本発明のさらにもう一つの態様において、南インド起源の統合失調症に強く罹患した20の家族と同様に民族を一致させた健常者を分析することによって、このナンセンス変異が統合失調症家族の一つに存在することが判明した。この家族は、統合失調症患者3人と健常者2人とを含む。これらの中で、統合失調症患者3人全員と共に健常者1人においてナンセンス変異がヘテロ接合で存在し、他の健常者では存在しなかった。変異を有する健常者は、彼女が若いため現在のところ無症候であるか、または変異の浸透度が不完全であることによる可能性がある。統合失調症患者148人と民族を一致させた健常者143人のさらなる遺伝子タイピングでは、この変異は示されなかった。
【0080】
本発明のさらにもう一つの態様において、ヒト脳におけるエキソン2(ナンセンス変異を含む)の発現を証明ことために、出願人は、エキソン2およびエキソン4特異的プライマーを設計して、ヒト脳からRNAを単離して、cDNAを作製して、ヒト脳cDNAにおけるナンセンス変異に及ぶ領域を増幅した。ナンセンス変異を含むエキソン2は、脳において発現されていることが判明した。
【0081】
本発明のさらにもう一つの態様において、本発明は、配列番号:1〜9に記載される少なくとも一つまたはそれ以上の対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドを含む診断キットをさらに提供することができる。しばしば、キットは、異なる型の多形とハイブリダイズする対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドの一つまたはそれ以上の対を含む。いくつかのキットにおいて、対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドは、シナプトジリン1遺伝子において変異を検出するために用いることができる基質に固定して提供される。キットの選択的なさらなる成分には、例えば、制限酵素、逆転写酵素、またはポリメラーゼ、基質ヌクレオシド三リン酸、標識するために用いられる手段(例えば、標識がビオチンである場合、アビジン酵素結合体、酵素基質、および色素原)、および逆転写、PCR、またはハイブリダイゼーション反応のための適当な緩衝液が含まれる。通常、キットは、方法を行うための説明書を含み、同様に、他のSNP検出試薬およびタックマンのような方法を含む。
【0082】
以下の実施例は、本発明を説明するためであって、本発明の範囲を制限すると解釈してはならない。
【0083】
実施例1
シナプトジリン1遺伝子におけるナンセンス変異の同定
本実施例は、本発明に従う特定のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、PCRおよびシークエンシングによるシナプトジリン1遺伝子のエキソン2における変異の同定を記述する。
【0084】
塩析法を改変して用いてヒト末梢血白血球からDNAを抽出した。DNAの濃度は、波長260 nmでの試料の吸光度を測定することによって決定した。次に、統合失調症発端者からのDNAを、オリゴヌクレオチドプライマー1および2(配列番号:1および2)を用いてポリメラーゼ連鎖反応によって増幅した。パーキンエルマージーンアンプPCRシステム9600において、試料を94℃で5分間変性させた後、変性(94℃、30秒)、アニーリング(67℃、30秒)、伸長(72℃、1分)を35サイクルを行い、そして72℃で7分の最終伸長を行った。この反応は、1057 bpのDNA断片を生じた。PCR産物をDNA単離キット(バイオロジカルインダストリーズ、イスラエル)を用いてアガロースゲルから切除したバンドから精製して、PCR産物の双方の鎖をABIプリズム377自動DNAシークエンサー上で、ダイターミネーターケミストリーを用いて直接シークエンシングした。PCR産物は、先に述べた統合失調症患者1人における変異を除き、データベース(アクセッション番号AL022326)におけるシナプトジリン1遺伝子配列のエキソン2と同一であることが示された。
【0085】
実施例2
集団における変異のスクリーニング
本実施例は、単一のヌクレオチド変種をスクリーニングするために用いたプライマー伸長反応を記述する。患者148人および健常被験者143人からのDNA試料をPCRによって増幅して、PCR産物を実施例1に記載のように精製した。プライマー伸長反応は、オリゴヌクレオチドプライマーおよびSNaPshot ddNTPプライマー伸長キット(PE バイオシステムズ社)を用いて精製PCR産物について行った。オリゴヌクレオチドプライマーは、変異の最後から2番目の位置まで設計し、かつ存在する変種対立遺伝子に基づいて、一つのddNTPによって伸長させる。反応は、パーキンエルマージーンアンプPCRシステム9600において、変性(96℃、10秒)、アニーリング(50℃、5秒)、および伸長(60℃、30秒)を25サイクル行った。取り込まれていないジデオキシヌクレオチドを除去するために、プライマー伸長産物を仔ウシ腸アルカリホスファターゼ(ニューイングランドバイオラブス)によって処理した。産物をABIプリズム377自動DNAシークエンサーで処理した。取り込まれた蛍光標識ジデオキシヌクレオチドの色に応じて、シナプトジリン遺伝子の野生型と変異体対立遺伝子とを検出した。
【0086】
実施例3
シナプトジリン1遺伝子の対立遺伝子変種のヌクレオチド配列
シナプトジリン1遺伝子の対立遺伝子変種のヌクレオチド配列は、実施例1に記載した方法を用いて誘導した。
【0087】
実施例4
ナンセンス変異は統合失調症の家族において疾患に伴って分離される
ナンセンス変異は、一つの統合失調症の家族の罹患メンバーにおいて認められた。この家族は、統合失調症患者3人と健常者2人を含む。これらの中で、統合失調症患者3人全員と共に健常者1人において、ナンセンス変異がヘテロ接合状態で存在し、他の健常者では存在しなかった。変異を有する健常者は、彼女が若いため現在のところ無症候であるか、または変異の浸透度が不完全であることによる可能性がある。
【0088】
実施例5
ヒト脳におけるシナプトジリン1遺伝子のエキソン2の発現を調べる
ヒト脳におけるエキソン2(ナンセンス変異を含む)の発現を調べるために、エキソン2およびエキソン4特異的プライマーを設計した。EZ RNA単離キット(バイオロジカルインダストリーズ)を用いてヒト脳からRNAを単離した。cDNAは、ランダムプライマーおよびオリゴdTプライマー(RT-PCRのための第一鎖cDNA合成キット、ベーリンガーマンハイム社)を用いて合成した。ヒト脳cDNAにおけるナンセンス変異に及ぶ領域を、エキソン2およびエキソン4特異的プライマーを用いて増幅した。ナンセンス変異を含むエキソン2は、脳において発現されることが判明した。
【0089】
参考文献:
Figure 0004220906
Figure 0004220906
Figure 0004220906

【図面の簡単な説明】
【図1】 シナプトジリン1遺伝子におけるナンセンス変異の略図を示す。上の線は、シナプトジリン1遺伝子のエキソン6個の位置を示し、第二のエキソンにおけるナンセンス変異の相対的な位置およびRT-PCRに用いたプライマーを示す。
【図2】 エキソン2(配列番号:8)およびエキソン4(配列番号:9)特異的プライマーを用いたRT-PCRによる脳の異なる部分におけるシナプトジリン1遺伝子のエキソン2の発現を示す。
【図3】 変異が認められた家族の家系図を示す。丸は女性を表し、四角は男性を表す。黒丸および黒四角は罹患家族員を表し、白丸および白四角は健常な家族員を表す。水平線は結婚を表し、垂直線は次の世代を表す。変異に関してスクリーニングした家族員の遺伝子型を印の下に示す。家系図の下にシナプトジリン1遺伝子のエキソン2における変異を示す電気泳動図を示す。
【図4】 配列番号:1〜9を示す。

Claims (11)

  1. シナプトジリン1遺伝子のエキソン2を増幅するために用いられる、配列番号:1及び2からなる群より選択される配列を含むオリゴヌクレオチドプライマー。
  2. 染色体22q11-13のシナプトジリン1遺伝子のエキソン2における5'末端から825位のヌクレオチドにて、アミノ酸のトリプトファンをコードするTGGコドンがTAGナンセンスコドンで置換されているナンセンス変異をスクリーニングするために用いられ、かつ該ナンセンス変異の824 のヌクレオチドまで設計される、配列番号:3からなる配列を含むオリゴヌクレオチドプライマーであって、エキソン2における 5' 末端から 825 位のヌクレオチドが配列番号:10の塩基配列の 97311 番目の塩基である、前記プライマー
  3. 染色体22q11-13のシナプトジリン1遺伝子のエキソン2における5'末端から825位のヌクレオチドにて、アミノ酸のトリプトファンをコードするTGGコドンがTAGナンセンスコドンで置換されているナンセンス変異の対立遺伝子変種をスクリーニングするために用いられる、配列番号:4〜7からなる群より選択される配列を含むオリゴヌクレオチドプライマーおよび/またはプローブであって、エキソン2における 5' 末端から 825 位のヌクレオチドが配列番号:10の塩基配列の 97311 番目の塩基である、前記プライマーおよび/またはプローブ
  4. 変異塩基が配列番号:5のプローブおよび/またはプライマーの3'位置を占有するように、配列番号:4および5のプライマーおよび/またはプローブが設計される、請求項3記載のプライマーおよび/またはプローブ。
  5. 変異塩基が配列番号:7のプローブおよび/またはプライマーの中心位置を占有するように、配列番号:6および7のプライマーおよび/またはプローブが設計される、請求項3記載のプライマーおよび/またはプローブ。
  6. 以下を含む、染色体22q11-13のシナプトジリン1遺伝子のエキソン2における5'末端から825位のヌクレオチドにて、アミノ酸のトリプトファンをコードするTGGコドンがTAGナンセンスコドンで置換されているナンセンス変異及びその対立遺伝子変種を同定して統合失調症に対する素因を検出するための、ヒトをスクリーニングする方法であって、エキソン2における 5' 末端から 825 位のヌクレオチドが配列番号:10の塩基配列の 97311 番目の塩基である、前記方法
    (a)血液の白血球からDNAを単離する段階、
    (b)シナプトジリン1遺伝子のエキソンに対して特異的な、配列表に記載の配列番号:1および/または2のプライマーを用いたPCRによって、単離されたDNAを増幅する段階、
    (c)増幅されたDNAをシークエンシングする段階、
    (d)シークエンシングしたDNAを正常なシナプトジリン1遺伝子のDNAと比較する段階、
    (e)該変異を同定する段階、
    (f)配列表に記載の配列番号:3のオリゴヌクレオチド3'末端が該変異の824 のヌクレオチドまで伸長する配列番号:3のオリゴヌクレオチドプライマーおよび/またはプローブを設計する段階、
    (g)段階(f)のプライマーおよび/またはプローブを用いて該ナンセンス変異をスクリーニングする段階、ならびに
    (h)配列表に記載の配列番号:4〜7を含む群より選択される適切な対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプローブおよび/またはプライマーを用いて該ナンセンス変異に関して該対立遺伝子変種をスクリーニングする段階。
  7. 統合失調症の家族における遺伝パターンを理解するために用いられる、請求項6記載の方法。
  8. 早期検出によって、生理的症状が始まる前の疾患の管理に役立つ、請求項6記載の方法。
  9. 変異を有する罹患者がヘテロ接合状態である、請求項6記載の方法。
  10. 染色体22q11-13のシナプトジリン1遺伝子のエキソン2における5'末端から825位のヌクレオチドにて、アミノ酸のトリプトファンをコードするTGGコドンがTAGナンセンスコドンで置換されているナンセンス変異およびその対立遺伝子変種を同定して統合失調症に対する素因を検出するための、ヒトをスクリーニングするのに有用な診断キットであって、配列番号:1〜2のプライマー、および配列番号:3〜7のプローブおよび/またはプライマー、ならびに制限酵素、逆転写酵素、ポリメラーゼ、リガーゼ、リンカー、基質としてのヌクレオシド三リン酸、適した緩衝液、標識、および/または他の補助物質から選択される他の付加物を含むキットであって、エキソン2における 5' 末端から 825 位のヌクレオチドが配列番号:10の塩基配列の 97311 番目の塩基である、前記キット
  11. 基質上へ選択的にプローブを固定する、請求項10記載のキット。
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