JP2004023943A - 電気自動車の後退抑制制御装置 - Google Patents

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Terukazu Hiroe
廣江 輝一
Katsunori Nosaka
野坂 克紀
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Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】電気自動車の発進を坂道と平地で同じ感覚にすること。
【解決手段】後退車速検出値ωBACKに基づいて外乱トルクオブザーバ22で外乱トルクを推定し、得られた外乱トルク推定値τ^をクリープ制御用トルク指令値τにフィードバックすることで補正トルク指令値TACR を算出し、駆動モータ用制御装置2に与えて駆動モータ1を制御する。
【選択図】    図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気自動車(EV)のクリープ制御に関し、特に、坂道における車両の後退を抑制する技術に関する。本発明でいう車両の後退とは、シフトポジションとは逆方向に車両が下がることであり、運転者が注意していない方向への動きを意味している。
【0002】
【従来の技術】
図1に、電気自動車の代表的な制御ブロック図を示す。図1では、電気自動車の駆動モータ1として、3相の永久磁石式同期電動機(PMモータ)が使用されている。駆動モータ1用制御装置2はベクトル制御方式のものであり、主としてトルク制御部3と電流制御部6と3相のインバータ主回路10から構成され、トルク指令に基づいて駆動モータ1の出力トルクを制御するようにされている。
【0003】
トルク制御部3にはトルク指令とともに、駆動モータ1の回転速度の検出値(以下、モータ回転速度検出値)nが与えられる。トルク制御部3は、モータ回転速度検出値nを利用して、トルク指令からモータ電流の指令値Id、Iq(2相の電流指令値)を算出し、その電流指令値Id、Iqを電流制御部6に与える。モータ回転速度検出値nは、駆動モータ1に装着したレゾルバ4の出力から、速度検出処理部5によって得られる。
【0004】
トルク指令は、一般には、アクセルの踏み込み量に応じた値であり、クリープ制御時には、詳細は後述するが、ブレーキポジション(ブレーキ踏み込み量)に応じた値とされる。
【0005】
電流制御部6には電流指令値Id、Iqとともに、モータ電流検出値Iu、Iw(3相)が与えられる。電流制御部6は電流制御処理部7と2つの座標変換処理部8、9で構成され、詳細は後述するが、3相のモータ電流検出値Iu、Iwによるフィードバック制御を行うことで、2相の電流指令値Id、Iqに対応する3相の電圧指令値Vu、Vv、Vwを算出し、インバータ主回路10に与える。3相のモータ電流検出値Iu、Iwは、インバータ主回路10と駆動モータ1間の給電線に装着した2つの電流検出器11、12によって得られる。
【0006】
インバータ主回路10は3相の電圧指令値Vu、Vv、Vwに応じた電圧を駆動モータ1に印加する。その結果、駆動モータ1にはトルク指令に応じた電流が流れ、モータ出力トルクがトルク指令に応じたものとなる。インバータ主回路10には直流電源13が備えられている。ここでは、制御電流源電圧形インバータが採用されているものとする。
【0007】
次に、電流制御部6について詳述する。電流制御処理部7には電流指令値Id、Iqとともに、モータ電気角回転速度検出値N及びモータ電流検出値Id、Iq(2相)が与えられ、モータ電気角回転速度検出値Nを用いて2相のモータ電流検出値Id、Iqによるフィードバック制御を行うことにより、2相の電流指令値Id、Iqに対応するモータ電圧の指令値VdとVq(2相の電圧指令値)を算出し、この2相の電圧指令値Vd、Vqを座標変換処理部9に与える。
【0008】
モータ電気角回転速度検出値Nは、モータ回転速度検出値nと駆動モータ1の極数pから、電気角演算処理部14によって得られる。
【0009】
2相のモータ電流検出値Id、Iqは、3相のモータ電流検出値Iu、Iwを座標変換処理部8によって2相に座標変換することで得られる。この座標変換のために、駆動モータ1の磁極位置(位相)を示すデータ(以下、位相データ)θが使用される。位相データ(駆動モータ1の磁極位置データ)θは、位置検出処理部15によってレゾルバ4の出力から得られる。
【0010】
座標変換処理部9は、位相データθを使用して、2相の電圧の指令値Vd、Vqを3相のモータ電圧指令値Vu、Vv、Vwに座標変換し、インバータ主回路10に与える。
【0011】
位相データθとしては、例えば、2相のモータ電流検出値Id、Iqを3相のモータ電流検出値Iu、Iwに座標変換する時点で検出された磁極位置が、座標変換処理部8、9共通に使用される。
【0012】
次に、図2、図3を参照して、クリープ制御における従来のトルク指令設定装置を説明する。
【0013】
従来のクリープ制御用トルク指令設定装置は、図2に示すように、車速指令設定部16と車速ASR部17から構成されている。
【0014】
車速指令設定部16では、図3に示すようなブレーキポジション信号(ブレーキ踏み込み量を示す信号)とクリープ車速との関係を予め定めておき、この関係から、実際のブレーキポジションに対応するクリープ車速を求め、これを車速指令値ωとして設定する。
【0015】
車速ASR部17は車速指令設定部16で設定された車速指令値ωと実際の車速の検出値ωから、車速一定制御(車速ASR)を行うものであり、車速一定制御の一貫として、クリープ制御用のトルク指令値τが決定される。
【0016】
車速ASR部17は詳しくは、偏差演算部18とPI制御部19で構成される。偏差演算部18では車速指令値ωと車速検出値ωとの偏差(ω−ω)を算出する。偏差(ω−ω)が加速度に相当することから、PI制御部19では、偏差(ω−ω)に対して比例制御と積分制御を行うことで、ブレーキ踏み込み量に応じたトルク指令値τを算出する。
【0017】
図2中、PI制御部19の比例係数Kpと積分時定数Tiはともに車速ASRのゲイン(以下、ASRゲイン)である。
【0018】
このようなトルク指令値τは運転者がブレーキを踏み込んだ時、アクセルの踏み込み量に応じたトルク指令に代わって、駆動モータ用制御装置2に与えられ、電気自動車にブレーキポジションに応じたクリープトルクを発生させる。つまり、電気自動車はブレーキポジションに応じた一定車速で動く。一定車速には停止(車速0)も含まれる。
【0019】
ブレーキ踏み込み量(ブレーキポジション)は、図示しないブレーキポジション検出部によって検出される。車速検出値ωは図示しない適宜な車速検出部によって、得られる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
クリープトルクを発生させる電気自動車においては、従来のエンジン車と同様の操縦感覚とするために、トルクの立ち上げをゆっくり行う必要がある。そのために、ASRゲインを大きくすることができない。つまり、図2に示した従来のトルク指令設定装置では、平地での発進が車速指令値ωを越えるオーバーシュートした速度とならないように、ASRゲインが小さくされている。
【0021】
しかし、坂道では、図4に示すように外乱トルクτが加わるため、以下の問題が生じる。これらは、ASRゲインを大きくできないという制約による。図4中、Jは車両20全体のイナーシャを示す。
▲1▼車両20には、それを後退させる方向に外乱トルクτが加わる。この外乱トルクτは車両20に加わる重力によって生じる。
▲2▼坂道でブレーキを踏んで止まっている電気自動車においては、ブレーキの踏み込み量が減った場合、重力を機械ブレーキが支えきれなくなり、外乱トルクτによって車両20が後退してしまう。シフトポジションとは逆方向に車両20が動くことは、運転者が注意していない方向のため、好ましくない。
▲3▼また、坂道でブレーキを離した後、前進(シフトポジションと同じ方向への動き)を始めるまでに、車両20が大きく後退してしまう。
▲4▼ASRゲインを大きくすれば、坂道では後退の少ない発進が可能となるが、前述の如く、平地では車速指令値を越えるオーバーシュートした発進となるため好ましくない。
【0022】
本発明の課題は、上述した問題点を解消することができる電気自動車の後退抑制制御装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
第1発明は上記課題を解決する電気自動車の後退抑制制御装置であり、ブレーキポジションに応じた車速指令値を設定する車速指令設定手段と、前記車速指令値と車速検出値との偏差に応じたトルク指令値を設定する車速ASR手段と、シフトポジションとは逆方向への車速の検出値(以下、後退車速検出値)に基づいて外乱トルクを推定し、推定した外乱トルク値(以下、外乱トルク推定値)を前記トルク指令値(τ)にフィードバックすることで、補正トルク指令値を算出するトルク指令補正手段と、前記補正トルク指令値に応じて駆動モータの出力トルクを制御する駆動モータ用制御手段とを具備することを特徴とする。
【0024】
第2発明は、第1発明において、前記トルク指令補正手段は、前記後退車速検出値と前記補正トルク指令値から前記外乱トルク推定値を算出する外乱トルクオブザーバを具備することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置である。
【0025】
第3発明は、第1発明において、前記外乱トルクオブザーバは、前記補正トルク指令値の時間積分を演算する積分演算手段と、前記後退車速検出値の時間微分を演算する微分演算手段と、前記積分演算手段の演算結果と前記微分演算手段の演算結果との差を算出する減算手段とを具備することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置である。
【0026】
第4発明は、第1発明において、前記トルク指令補正手段は、前記外乱トルク推定値に係数Kd(0≦Kd≦1)を乗算する乗算手段と、前記乗算手段の乗算結果を前記トルク指令値に加算する加算手段とを具備することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置である。
【0027】
第5発明は、第1発明において、前記補正トルク指令値を所定の範囲内に制限するリミット処理手段を具備することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置である。
【0028】
第6発明は上記課題を解決する別の電気自動車の後退抑制制御装置であり、ブレーキポジションに応じた車速指令値を設定する車速指令設定手段と、前記車速指令値と車速検出値との偏差に応じたトルク指令値を設定する車速ASR手段と、シフトポジションとは逆方向で車速(以下、後退車速)と追加トルク指令との予め定めた関係に基づいて、後退車速検出値に対応する追加トルク指令値を設定する追加トルク指令設定手段と、前記追加トルク指令値を前記トルク指令値(τ)に加算することで、補正トルク指令値を算出する加算手段と、前記補正トルク指令値に応じて駆動モータの出力トルクを制御する駆動モータ用制御手段とを具備することを特徴とする。
【0029】
第7発明は上記課題を解決する更に別の電気自動車の後退抑制制御装置であり、ブレーキポジションに応じた車速指令値を設定する車速指令設定手段と、前記車速指令値と車速検出値との偏差に応じたトルク指令値を設定する車速ASR手段と、シフトポジションとは逆方向への車速の検出値(以下、後退車速検出値)に基づいて外乱トルクを推定する外乱トルク推定手段と、外乱トルクとゲインとの予め定めた関係に基づいて、推定した外乱トルク値(以下、外乱トルク推定値)に応じて前記車速ASR手段のゲインを変更するASRゲイン変更手段と、前記トルク指令値に応じて駆動モータの出力トルクを制御する駆動モータ用制御手段とを具備することを特徴とする。
【0030】
第8発明は、第7発明において、前記外乱トルクオブザーバは前記後退車速検出値と前記トルク指令値から前記外乱トルク推定値を算出することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置である。
【0031】
第9発明は、第8発明において、前記外乱トルクトルクオブザーバは、前記トルク指令値の時間積分を演算する積分演算手段と、前記後退車速検出値の時間微分を演算する微分演算手段と、前記積分演算手段の演算結果と前記微分演算手段の演算結果との差を算出する減算手段とを具備することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置である。
【0032】
ここで、ブレーキポジションは、例えば、ブレーキ操作装置に設けたブレーキポジション検出手段で検出することができる。同様に、シフトポジションは、シフト操作装置に設けたシフトポジション検出手段で検出することができる。車速は、電気自動車のタイヤの回転速度から検出したり、駆動モータが減速機でタイヤにつながっている場合は、駆動モータの回転速度から検出することができる。車速がシフトションと逆方向か否かは、シフトポジションと車速(または駆動モータの回転速度)の符号との比較により判定することができる。車速ASR手段は、車速指令値と車速検出値との偏差を算出する偏差演算手段と、この偏差からトルク指令値を算出するPI制御手段とで構成することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図5〜図11中で、図1〜図4と同じ機能の部分には同じ符号を付している。
【0034】
以下の説明では、電気自動車の駆動モータ1を永久磁石式同期電動機(PMモータ)とするが、誘導電動機や直流電動機であっても、同様の制御が可能である。また、駆動モータ用制御装置として図1に示した構成の制御装置2を採用して説明するが、他の構成の制御装置であっても同様の制御が可能である。更に、駆動モータ用制御装置2中のインバータ主回路として制御電流源電圧形インバータを採用し、非同期式正弦波近似PWM方式で制御するものとして説明するが、他の形式のインバータであっても同様の制御が可能である。
【0035】
[第1実施例]
図5に本発明の第1実施例に電気自動車の後退抑制制御装置を示し、図6に電気自動車全体の制御系を示す。図5中、1は駆動モータ、2は駆動モータ用制御装置、16は車速指令設定部、17は車速ASR部、18は偏差演算部、19はPI制御部、21はトルク指令補正部、22は外乱トルクオブザーバ、23は微分演算部、24は積分演算部、25は減算部、26は乗算部、27は加算部、28はリミット処理部、29はブレーキポジション検出部、30は車速検出部、31は車両後退検出部、32はシフトポジション検出部である。
【0036】
駆動モータ用制御装置2は、後述のトルク指令補正部21で得られる補正トルク指令値TACR に応じて駆動モータ1の出力トルクを制御する。この制御装置2の具体的な構成は図1を参照して先に説明したとおりである。
【0037】
車速指令設定部16は、図3に示したようなブレーキ踏み込み量を示す信号(ブレーキポジション信号)とクリープ車速との関係を予め定めておき、この関係から、実際のブレーキ踏み込み量(ブレーキポジション)に対応するクリープ車速を求め、これを車速指令値ωとして設定する。ブレーキ踏み込み量は、ブレーキ操作装置(図示省略)に設けたブレーキポジション検出部29によって検出される。図3の関係では、クリープ車速は、ブレーキ踏み込み量が所定の値V1になるまである一定値であり、V1からV2までは0に向かって減少し、V2以上では0となっている。
【0038】
車速ASR部17は車速指令設定部16で設定された車速指令値ωと車速検出値ωから、車速一定制御(車速ASR)を行うことによりクリープ制御用のトルク指令値τを決定する。詳しくは、車速ASR部17は車速指令値ωと車速検出値ωとの偏差ω−ωを算出する偏差演算部18と、偏差ω−ωに対して比例制御と積分制御を行うことで、ブレーキ踏み込み量に応じたトルク指令値τを算出するPI制御部19とで構成される。ASRゲインKp、Tiは、平地での発進が車速指令値ωを越えるオーバーシュートした速度とならないように、設定されている。
【0039】
車速検出値ωは車速検出部30により求められる。例えば、駆動モータ1が電気自動車のタイヤと減速機でつながっている場合は、モータ回転速度検出値n(図1参照)に減速比やタイヤ直径等で決まる係数を掛けるという演算処理によって、車速を検出する。あるいは、駆動モータ1が減速機でタイヤとつながっていないような場合は、タイヤの回転速度を直接検出し、これにタイヤ直径等で決まる係数を掛けることによって、車速を検出する。
【0040】
トルク指令補正部21は、後退車速検出値ωBACKに基づいて外乱トルクを推定し、推定した値即ち外乱トルク推定値τ^をトルク指令値τにフィードバックすることで、補正トルク指令値TACR を求める。右肩の記号「^」は推定値であることを示している。
【0041】
ここで、外乱トルクの推定について説明する。坂道でフレーキを踏んでいる時に車両に加わる重力を外乱トルクとみなすことができる。外乱トルクが車両後退方向の加速度に相当することから、基本的には、後退車速検出値ωBACKから外乱トルクを推定することができる。その際、補正トルク指令値TACR を用いて積分制御することにより、フィードバック制御の誤差を低減することができる。
【0042】
本例では、トルク指令補正部21における外乱トルクの推定を、外乱トルクオブザーバ22で行っている。この外乱トルクオブザーバ22は微分演算部23と積分演算部24と減算部25とで構成されている。外乱トルクオブザーバ22中の記号で、sはラプラス演算子、Jは車両全体のイナーシャ、Tdは外乱トルクオブザーバ時定数である。
【0043】
微分演算部23はJ・s/(1+Td・s)なる伝達関数を持っており、後退車速検出値ωBACKの時間微分を演算する。この微分演算結果Aは車両を後退させるトルクに相当する。
【0044】
積分演算部24は1/(1+Td・s)なる伝達関数を持っており、補正トルク指令値TACR の時間積分を演算する。この積分演算結果Bはフィードバック制御の誤差を低減するものである。
【0045】
減算部25は微分演算部23の微分演算結果Aと積分演算部24の積分演算結果Bから、B−Aなる減算処理を行うことで、外乱トルク推定値τ^を求めている。
【0046】
積分演算結果Bから微分演算結果Aを減算している理由、言い換えれば、微分演算結果Aの符号を反転して積分演算結果Bに加算している理由は、微分演算結果Aが車両後退方向のトルクを表しているからである。
【0047】
微分演算部23に符号反転した後退車速検出値−ωBACKを入力したり、微分演算部23が−J・s/(1+Td・s)なる伝達関数を持つ場合は、減算部25に代えて加算部を用い、微分演算結果Aと積分演算結果Bを加算すれば良く、このような外乱トルクオブザーバの構成は、図示した外乱トルクオブザーバ22の構成と等価である。
【0048】
ここで、後退車速検出値ωBACKとは車速検出値ωのうち、シフトポジションとは逆方向への車両が動いた時、つまり車両が後退した時のものであり、車両後退検出部31によって求められる。例えば、車両後退検出部31はシフトポジションと車速検出値ωの符号(正負)とを比較し、シフトポジションとは符号が逆の車速を後退車速検出値ωBACKとし、トルク指令補正部21へ与える。シフトポジションは、シフト操作装置(図示省略)に設けたシフトポジション検出部32によって検出される。
【0049】
本例では、外乱トルク推定値τ^のフィードバックを乗算部26と加算部27で実現している。乗算部26は外乱トルク推定値τ^に所定の係数(外乱トルクオブザーバフィードバックゲイン)Kdを乗算し、加算部27は乗算結果Kd・τ^をトルク指令値τに加算する。
【0050】
外乱トルクオブザーバフィードバックゲインKdとしては、登り坂道で車両が後退することを防止するために、ある程度大きな値が設定される。通常、0から1の間の値(0<Kd≦1)が設定される。Kdが0の場合は、フィードバックによる補正はなく、トルク指令値τ自体が駆動モータ用制御装置2に与えられる。
【0051】
また、本例ではトルク指令補正部21に、リミット処理部28を備えている。リミット処理部28は、上限を設定する等により、補正トルク指令値TACR を所定の範囲内に制限する。これにより、ノイズ等によって異常な値を採る補正トルク指令値TACR があっても、駆動モータ用制御装置2に与えられることがない。
【0052】
上述した第1実施例によれば、図6に示すように車両20に外乱トルクτが加わる場合、外乱トルクτを推定して、推定した外乱トルク値τ^をトルク指令値τにフィードバックし、フィードバック制御で得た補正トルク指令値TACR を駆動モータ用制御装置2に与える。これにより、ASRゲインKp、Tiを平地での発進が車速指令値ωを越えるオーバーシュートした速度とならないように設定していても、坂道でブレーキ踏み込み中は、機械ブレーキに頼らず車両20を止めておくことができる。また、坂道でブレーキを離した場合、車両20が殆ど後退することなく発進することができる。
【0053】
更に、平地では、トルク指令値τが駆動モータ用制御装置2に与えられるので、車速指令値ωを越えるオーバーシュートした速度とならずに発進することができる。つまり、車両20が急加速することがない。従って、坂道と平地で、同じ感覚で発進が可能である。
【0054】
[第2実施例]
次に、図7に本発明の第2実施例に電気自動車の後退抑制制御装置を示し、図8に電気自動車全体の制御系を示す。
【0055】
第2実施例を第1実施例と比較すると、外乱トルク推定値τ^をトルク指令値τにフィードバックする代わりに、後退車速と追加トルク指令との予め定めた関係に基づいて、後退車速検出値ωBACKに対応する追加トルク指令値τADD を求め、このτADD をトルク指令値τにフィードフォワード的に加えることで、補正トルク指令値TACR を求める点が異なる。従って、図7中で図5と同じ機能の部分には同じ符号を付し、説明の重複を極力省く。
【0056】
図7中、1は駆動モータ、2は駆動モータ用制御装置、16は車速指令設定装置、17は車速ASR部、18は偏差演算部、19はPI制御部、21はトルク指令補正部、27は加算部、29はブレーキポジション検出部、30は車速検出部、31は車両後退検出部、32はシフトポジション検出部、33は記憶部である。
【0057】
駆動モータ用制御装置2は、トルク指令補正部21で得られる補正トルク指令値TACR に応じて駆動モータ1の出力トルクを制御する。車速指令設定装置16はブレーキポジションに対応するクリープ車速を図3のような関係から求め、これを車速指令値ωとして設定する。ブレーキ踏み込み量はブレーキポジション検出部29によって検出される。
【0058】
車速ASR部17は偏差演算部18とPI制御部19とで構成され、車速一定制御(車速ASR)を行うことにより、車速指令値ωと車速検出値ωとの偏差ω−ωからブレーキ踏み込み量に応じたトクリープ制御用のルク指令値τを算出する。ASRゲインKp、Tiは、平地での発進が車速指令値ωを越えるオーバーシュートした速度とならないように、設定されている。車速検出値ωは車速検出部30により求められる。
【0059】
トルク指令補正部21は加算部27と記憶部33で構成されている。記憶部33には後退車速と追加トルク指令との関係が、例えばマップの形で、予め記憶されている。記憶部33は、後退車速検出値ωBACKが入力されると、この関係に基づいて、後退車速検出値ωBACKに対応する追加トルク指令値τADD を設定して加算部27に出力する。加算部27は追加トルク指令値τADD をトルク指令値τに加算し、τ+τADD を補正トルク指令値TACR として駆動モータ用制御装置2に与える。
【0060】
本例では、追加トルク指令値τADD は、図示のように、後退車速が小さく所定の値ωBACK1になるまでは0であり、ωBACK1からωBACK2までは一定値に向かって増大し、ωBACK2以上では一定値となっている。
【0061】
後退車速検出値ωBACKは、車速検出値ωのうちシフトポジションとは逆方向へ車両が動いた時のものであり、車両後退検出部31によってシフトポジションと車速検出値ωの符号(正負)とを比較することで、求められる。シフトポジションはシフトポジション検出部32によって検出される。
【0062】
上述の第2実施例によれば、図8に示すように車両20に外乱トルクτが加わる場合、ASRゲインKp、Tiを平地での発進が車速指令値ωを越えるオーバーシュートした速度とならないように設定していても、後退車速に応じて決められるトルクパターンで追加トルク指令値τADD がトルク指令値τにフィードフォワード的に加わることにより、坂道でブレーキ踏み込み中は、機械ブレーキに頼らず車両を止めておくことができる。また、坂道でブレーキを離した場合、殆ど後退することなく発進することができる。
【0063】
更に、平地では、トルク指令値τが駆動モータ用制御装置2に与えられるので、車速指令値ωを越えるオーバーシュートした速度とならずに発進することができる。つまり、車両20が急加速することがない。従って、坂道と平地で、同じ感覚で発進が可能である。
【0064】
以下に、第1実施例と第2実施例との対比を示す。
▲1▼第1実施例では、外乱トルクオブザーバフィードバックゲインKdをある程度大きくすることにより、登り坂道での後退を防止することができる。しかし、減速機があって車体が重い電気自動車においては、Kdが大きいと、ギアのねじれ現象を生じることになり、0車速付近で車体が振動系になる可能性がある点に注意する必要がある。
▲2▼これに対して、第2実施例では、駆動モータ1の出力トルクと後退速度が釣り合うところで追加トルク指令値τADD を加え続けるため、ギアのねじれ現象を生じることなく、緩やかな後退はあるものの、急激な後退を抑えることができる。
【0065】
なお、後退車速と追加トルク指令値との関係は、後退速度毎に、後退速度とモータ出力トルクとが釣り合う関係となるように、予め実験等により設定しておけば良い。
【0066】
[第3実施例]
次に、図9に本発明の第3実施例に電気自動車の後退抑制制御装置を示し、図10に外乱トルク推定値とASRゲインとの関係の例を示し、図11に電気自動車全体の制御系を示す。
【0067】
第3実施例を第1実施例と比較すると、外乱トルク推定値τ^をトルク指令値τにフィードバックする代わりに、坂道か平地かに応じてASR手段のゲインを変更する点が異なる。具体的には、外乱トルク推定値とASRゲインとの予め定めた関係に基づいて、外乱トルク推定値τ^によりASRゲインを変更する。従って、図9中で図5と同じ機能の部分には同じ符号を付し、説明の重複を極力省く。
【0068】
図7中、1は駆動モータ、2は駆動モータ用制御装置、16は車速指令設定装置、17は車速ASR部、18は偏差演算部、19はPI制御部、22は外乱トルクオブザーバ、23は微分演算部、24は積分演算部、25は減算部、29はブレーキポジション検出部、30は車速検出部、31は車両後退検出部、32はシフトポジション検出部、34はASRゲイン変更部、35は記憶部である。
【0069】
駆動モータ用制御装置2は、車速ASR部17で得られるトルク指令値τに応じて駆動モータ1の出力トルクを制御する。車速指令設定装置16はブレーキポジションに対応するクリープ車速を求め、これを車速指令値ωとして設定する。ブレーキ踏み込み量はブレーキポジション検出部29により検出される。
【0070】
車速ASR部17は偏差演算部18とPI制御部19とで構成され、車速一定制御(車速ASR)を行うことにより、車速指令値ωと車速検出値ωとの偏差ω−ωからブレーキ踏み込み量に応じたトクリープ制御用のルク指令値τを算出し、設定する。車速検出値ωは車速検出部30により求められる。
【0071】
車速ASR部17のASRゲインは、平地での発進が車速指令値ωを越えるオーバーシュートした速度とならないようなデフォルト値から、外乱トルク推定値τ^に応じた値にASRゲイン変更部34により変更される。
【0072】
但し、2つのASRゲインKp、Tiのうち、比例係数Kpは変更するが、積分時定数Tiは必ずしも変更する必要がない。本例では、Tiを平地用のデフォルト値のまま一定とし、Kpのみ外乱トルク推定値τ^に応じて平地用のデフォルト値から増大させるものとしている。
【0073】
ASRゲイン変更部34は外乱トルクオブザーバ22と記憶部35で構成されている。記憶部35には外乱トルク推定値とASRゲインKpとの関係が、例えばマップの形で、予め記憶されている。記憶部35は、外乱トルク推定値τ^が入力されると、この関係に基づいて、外乱トルク推定値τ^に対応するASRゲインKpの値を車速ASR部17に出力し、PI制御部19のASRゲインKpを変更させる。
【0074】
図10に例示する関係では、ASRゲインKpの値は、外乱トルク推定値τ^が小さく所定の値τ^1になるまでは平地用のデフォルト値のままであり、τ^1からτ^2までは一定値に向かって増大し、τ^2以上ではデフォルト値より大きな一定値となっている。
【0075】
外乱トルクオブザーバ22は微分演算部23と積分演算部24と減算部25とで構成されており、微分演算部23はJ・s/(1+Td・s)なる伝達関数を持ち、後退車速検出値ωBACKの時間微分を演算する。積分演算部24は1/(1+Td・s)なる伝達関数を持ち、補正トルク指令値TACR の時間積分を演算する。減算部25は微分演算部23の微分演算結果Aと積分演算部24の積分演算結果Bから、B−Aなる減算処理を行うことで、外乱トルク推定値τ^を求めている。
【0076】
後退車速検出値ωBACKは、車速検出値ωのうちシフトポジションとは逆方向へ車両が動いた時のものであり、車両後退検出部31によってシフトポジションと車速検出値ωの符号(正負)とを比較することで、求められる。シフトポジションはシフトポジション検出部32によって検出される。
【0077】
上述した第3実施例によれば、図11に示すように坂道にて車両20に外乱トルクτが加わる場合は、外乱トルク推定値τ^に応じてASRゲインKpを平地用のデフォルト値から増大することにより、トルク指令値τが増大するため、坂道でブレーキ踏み込み中は、機械ブレーキに頼らず車両を止めておくことができる。また、坂道でブレーキを離した場合、後退することなく発進することができる。
【0078】
更に、平地では、ASRゲインKpが平地用のデフォルト値に設定されるので、トルク指令値τが過大にならず、車速指令値ωを越えるオーバーシュートした速度とならずに発進することができる。つまり、車両20が急加速することがない。従って、坂道と平地で、同じ感覚で発進が可能である。
【0079】
上述した第1〜第3実施例の説明では、電気自動車の駆動モータ1を永久磁石式同期電動機(PMモータ)としたが、誘導電動機や直流電動機であっても、同様の制御が可能である。また、駆動モータ用制御装置として図1に示した構成の制御装置2を採用して説明しているが、他の構成の制御装置、例えば、トルク指令補正部21で得られる補正トルク指令値TACR や、車速ASR部17のASRゲインを変更して得られるトルク指令値τに応じて、PMモータや誘導電動機、直流電動機など、適宜なモータの出力トルクを制御するものであれば、同様の制御が可能である。更に、駆動モータ用制御装置2中のインバータ主回路として制御電流源電圧形インバータを採用し、非同期式正弦波近似PWM方式で制御するものとして説明したが、他の形式のインバータであっても同様の制御が可能である。
【0080】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、外乱トルクによる坂道での後退車速を利用してクリープ制御におけるトルク指令値を設定するので、以下の効果がある。
(1) どのような状況から電気自動車が発進することになっても、車両が急に加速したり、急に後退することがなく、安全である。言い換えれば、坂道と平地で、同じ感覚で発進が可能である。
(2) 機械ブレーキに頼らず、車両を停止状態に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気自動車の駆動モータ用制御装置のブロック構成図。
【図2】従来のクリープ制御用トルク指令設定装置のブロック構成図。
【図3】ブレーキポジションとクレープ車速との関係の例を示す図。
【図4】坂道における外乱トルクの影響を示す図。
【図5】本発明の第1実施例に係る電気自動車の後退抑制制御装置のブロック構成図。
【図6】第1実施例における電気自動車全体の制御系を示す図。
【図7】本発明の第2実施例に係る電気自動車の後退抑制制御装置のブロック構成図。
【図8】第2実施例における電気自動車全体の制御系を示す図。
【図9】本発明の第3実施例に係る電気自動車の後退抑制制御装置のブロック構成図。
【図10】外乱トルク推定値とASRゲインとの関係の例を示す図。
【図11】第3実施例における電気自動車全体の制御系を示す図。
【符号の説明】
1 駆動モータ
2 駆動モータ用制御装置
3 トルク制御部
4 レゾルバ
5 モータ速度検出部
6 電流制御部
7 電流制御処理部
8、9 座標変換処理部
10 インバータ主回路
11、12 電流検出部
13 直流電源
14 電気角演算処理部
15 位置検出処理部
16 車速指令設定部
17 車速ASR部
18 偏差演算部
19 PI制御部
20 車両
21 トルク指令補正部
22 外乱トルクオブザーバ
23 微分演算部
24 積分演算部
25 減算部
26 乗算部
27 加算部
28 リミット処理部
29 ブレーキポジション検出部
30 車速検出部
31 車両後退検出部
32 シフトポジション検出部
33 記憶部
34 ASRゲイン変更部
35 記憶部

Claims (9)

  1. ブレーキポジションに応じた車速指令値を設定する車速指令設定手段と、前記車速指令値と車速検出値との偏差に応じたトルク指令値を設定する車速ASR手段と、シフトポジションとは逆方向への車速の検出値(以下、後退車速検出値)に基づいて外乱トルクを推定し、推定した外乱トルク値(以下、外乱トルク推定値)を前記トルク指令値にフィードバックすることで、補正トルク指令値を算出するトルク指令補正手段と、前記補正トルク指令値に応じて駆動モータの出力トルクを制御する駆動モータ用制御手段とを具備することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置。
  2. 請求項1において、前記トルク指令補正手段は、前記後退車速検出値と前記補正トルク指令値から前記外乱トルク推定値を算出する外乱トルクオブザーバを具備することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置。
  3. 請求項2において、前記外乱トルクオブザーバは、前記補正トルク指令値の時間積分を演算する積分演算手段と、前記後退車速検出値の時間微分を演算する微分演算手段と、前記積分演算手段の演算結果と前記微分演算手段の演算結果との差を算出する減算手段とを具備することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置。
  4. 請求項1において、前記トルク指令補正手段は、前記外乱トルク推定値に0以上、1以下の係数を乗算する乗算手段と、前記乗算手段の乗算結果を前記トルク指令値に加算する加算手段とを具備することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置。
  5. 請求項1において、前記補正トルク指令値を所定の範囲内に制限するリミット処理手段を具備することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置。
  6. ブレーキポジションに応じた車速指令値を設定する車速指令設定手段と、前記車速指令値と車速検出値との偏差に応じたトルク指令値を設定する車速ASR手段と、シフトポジションとは逆方向への車速(以下、後退車速)と追加トルク指令との予め定めた関係に基づいて、後退車速検出値に対応する追加トルク指令値を設定する追加トルク指令設定手段と、前記追加トルク指令値を前記トルク指令値に加算することで、補正トルク指令値を算出する加算手段と、前記補正トルク指令値に応じて駆動モータの出力トルクを制御する駆動モータ用制御手段とを具備することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置。
  7. ブレーキ踏み込み量に応じた車速指令値を設定する車速指令設定手段と、前記車速指令値と車速検出値との偏差に応じたトルク指令値を設定する車速ASR手段と、シフトポジションとは逆方向への車速の検出値(以下、後退車速検出値)に基づいて外乱トルクを推定する外乱トルクオブザーバと、外乱トルクとゲインとの予め定めた関係に基づいて、推定した外乱トルク値(以下、外乱トルク推定値)に応じて前記車速ASR手段のゲインを変更するASRゲイン変更手段と、前記トルク指令値に応じて駆動モータの出力トルクを制御する駆動モータ用制御手段とを具備することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置。
  8. 請求項7において、前記外乱トルクオブザーバは前記後退車速検出値と前記トルク指令値から前記外乱トルク推定値を算出することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置。
  9. 請求項8において、前記外乱トルクオブザーバは、前記トルク指令値の時間積分を演算する積分演算手段と、前記後退車速検出値の時間微分を演算する微分演算手段と、前記積分演算手段の演算結果と前記微分演算手段の演算結果との差を算出する減算手段とを具備することを特徴とする電気自動車の後退抑制制御装置。
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