JP2004018599A - ゴム製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】改質天然ゴムラテックスを用いて浸漬法によって作製され、強度的に優れており、加硫ゴムと同等もしくはそれ以上の機械的特性を有しかつアレルギー発性の恐れがない、ゴム製品を提供する。
【解決手段】天然ゴムラテックス(脱蛋白天然ゴムラテックスを含む)に、ビニル基を2個以上有する反応性モノマーを反応させて、ゴム分子間に架橋構造を形成させて改質し、その改質ゴムラテックスに、さらにパーオキサイド架橋剤を後添加した組成物用いて、浸漬法によりゴム製品を作製する。
【選択図】なし
【解決手段】天然ゴムラテックス(脱蛋白天然ゴムラテックスを含む)に、ビニル基を2個以上有する反応性モノマーを反応させて、ゴム分子間に架橋構造を形成させて改質し、その改質ゴムラテックスに、さらにパーオキサイド架橋剤を後添加した組成物用いて、浸漬法によりゴム製品を作製する。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浸漬法により作製されるゴム製品に関する。より詳しくはゴム分子間に架橋構造を形成させた改質ゴムラテックスに、さらにパーオキサイド架橋剤を後添加した組成物を用いて、浸漬法により作製されるゴム製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴムの加硫は、各種ゴム製品に特有の弾力性と強度を付与するものであり、ゴム製品製造の基本技術となっている。また、ゴムの改質法として、ゴム分子にグラフト共重合を形成させることが行われており、例えば、天然ゴムラテックスに対し、耐油性や補強効果を増大することを目的に、アクリロニトリル、メチルメタクリレートまたはスチレンなどをグラフト共重合し、ラテックス状態の重合生成物を得ている。かかる重合生成物は、ゴムフィルム製品の材料として用いられている。
【0003】
従来、共重合ラテックスを得る方法としては、特開平8−59704号公報、特開平10−87755号公報、特開平11−217409号公報あるいは特開2001−31725号公報などに開示の方法が提案されている。このなかで、特開平8−59704号公報では、3〜4種の単量体混合物を重合させることにより調製した平均粒子径50〜500nmの範囲にある酸基含有ラテックスを、ゴムラテックスに添加して凝集肥大させたゴムラテックスが開示されている。
【0004】
上記のような方法によると、補強効果は向上するものの、その程度は天然ゴムラテックスの加硫ゴムに比較するとまだまだ低く、手袋などのようにかなりの強度を必要とするゴム製品の材料として用いるには不十分であると推測される。
一方、天然ゴムからなる手袋を使用すると、人によっては数時間後に呼吸困難やアナフィラキシー様症状示す即時型(I型)アレルギーや、接触後1〜2日で紅斑、乾燥、亀裂といった湿疹の症状を呈する遅延型(IV型)アレルギーを引き起こすことが報告されている。このうち、即時型アレルギーは天然ゴム中の蛋白質が抗原となって誘発すると推測されており、製造工程でのリーチング(洗浄)や、脱蛋白処理を施した天然ゴムラテックスを使用するなど、手袋から溶出する蛋白質を減らすことが行われてきている。
【0005】
また、遅延型(IV型)アレルギーは、加硫時に添加される加硫促進剤や酸化防止剤が原因であると考えられている。しかし、手袋のような強度を要するゴム製品の製造において、これら添加物の使用は今のところ不可欠である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、天然ゴムラテックスはその中の蛋白質を低減あるいは除去しても、遅延型(IV型)アレルギー発生を防ぐにはまだ問題がある。そこで、加硫とは別の方法によって、ゴム製品が必要とするに足る弾力性や強度などの機械的特性や製膜性を付与できれば、アレルギー防止のための根本的な解決方法になり得る。しかし、従来の加硫によらない方法では、機械的特性などにおいて未だ十分満足すべきゴム製品は得られていないのが実情である。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願出願人は、先に「ゴムラテックスに、ビニル基を2個以上有する反応性モノマーを反応させて、ゴム分子間に架橋構造を形成させてなる改質ゴムラテックスを用い、浸漬法により作製されることを特徴とするゴム製品」の発明につき特許出願を行っている(特願2002−2580号)。このゴム製品は、アレルギー発生の恐れがなくしかも加硫ゴムに比べて遜色のない機械特性を有するものである。
【0009】
本発明者らは、特願2002−2580号の発明をもとに、主として強度をさらに向上すべく検討を続けた結果、ゴム分子間に架橋構造を形成させて改質した天然ゴムラテックスに、さらにパーオキサイド架橋剤を後添加し、次いで浸漬法によりゴム製品を作製することによってその強度が一段と増すという知見を得、これに基づいて本発明を完成したものである。
すなわち、本発明のゴム製品は、天然ゴムラテックスに、ビニル基を2個以上有する反応性モノマーを反応させて、ゴム分子間に架橋構造を形成させてなる改質天然ゴムラテックスと、後添加のパーオキサイド架橋剤とを含む組成物を用い、浸漬法により作製されることを特徴とする。
【0010】
本発明において、「後添加のパーオキサイド架橋剤」とは、天然ゴムラテックスのゴム分子間に架橋構造を形成させて改質した天然ゴムラテックスに、その後さらにパーオキサイド架橋剤を添加することを意味する。一方、天然ゴムの改質工程において、反応開始剤としてパーオキサイド架橋剤が用いられるが、前記の「後添加のパーオキサイド架橋剤」は、添加時期が相違するものである。この場合、「反応開始剤としてのパーオキサイド架橋剤」と「後添加のパーオキサイド架橋剤」は、同一であってもよいし異なっていてもよい。このように、パーオキサイド架橋剤を後添加することにより、単に天然ゴムラテックスのゴム分子間に架橋構造を形成させた改質天然ゴムラテックスに比べて、ゴム粒子間にも架橋構造が形成され強度が著しく増強されるのである。
【0011】
本発明のゴム製品において、後添加のパーオキサイド架橋剤の添加量は0.2〜1.0phrであることが好ましい。ここで、「phr」とは、「parts per hundred parts of rubber」の略であり、配合剤の質量をゴム100部に対する部数で示すときに用いる記号を意味する(JIS K 6200参照)。
本発明のゴム製品は、加硫剤である硫黄や加硫促進剤、酸化防止剤などを添加することなく、品質上必要とされる弾力性や強度などの機械的特性において一層優れているものである。例えば、本発明のゴム製品は、JIS K 6251に所載の引張試験によるとき、破断強度(TB)が25MPa以上とすることができる。
【0012】
また、本発明において、脱蛋白された天然ゴムラテックスを改質し、それを用いて作製される本発明のゴム製品は、前記した即時型(I型)および遅延型(IV型)のいずれのアレルギーも引き起こす恐れのない製品となり得る。このように、脱蛋白された天然ゴムラテックスを原料とするとき、アレルギー誘発抑制の面からは一層有利である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を具体的に説明する。
本発明において、改質の対象となり得る原料ゴムラテックスは、天然ゴムラテックスであるが、本ラテックスは脱蛋白処理されたものを包含する。当該ラテックスは、ゴム分子中に二重結合を有する。
本発明において、分子中にビニル基を2個以上有する反応性モノマーとしては、メタクリル酸アリル、1,3−ブタンジオールジメタアクリレート(1,3−Butanediol dimethacrylate)、エチレングリコールジメタアクリレ−ト(Ethylene glycol dimethacrylate)などの2官能性アクリル系モノマーや、トリエチレングリコールメタアクリレート (Triethylene glycol dimethacrylate)あるいはテトラエチレングリコールジアクリレート(Tetraethylene glycol diacrylate)などの多官能性のアクリル系モノマーが挙げられる。また、ビニル基を2個有するジビニルベンゼンのようなアクリル系以外のモノマーであってもよい。ビニル基の数は、分子中に2個以上を有するものであればよいが、通常は5個程度が上限の個数である。
【0014】
本発明において、後添加のパーオキサイドか架橋剤としては、加硫酸カリウムや過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、もしくはベンゾイルパーオキサイドやt−ブチルヒドロキシパーオキサイド、クメンヒドロキシパーオキサイドのような過酸化物、さらには過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせや過酸化物とアミンとの組み合わせなどのようなレドックス系架橋剤があげられる。
本発明において対象とするゴム製品は、従来、天然ゴムラテックスを用いて浸漬法により作製されるゴム製品であれば特に除外されるものではなく、例えばゴム手袋(例、家庭用、作業用、検査用、手術用の各手袋など手袋全般を含む)、ゴム風船、ゴムフィルムなどがあげられる。
【0015】
以下、本発明のゴム製品の作製について順を追って説明する。
<天然ゴムラテックスの改質工程>
天然ゴムラテックスに、前記反応性モノマーを反応させてゴム分子間に架橋構造を形成することによって改質する。このときの改質条件は、浸漬法によりゴム製品を作製するとき、所望の機械的特性と、製膜性などの機能が付与されるように、諸条件を選択する。この改質は、例えば次のようにして実施できる。
【0016】
すなわち、原料天然ゴムラテックスを、固形分濃度10〜60重量%、好ましくは30〜50重量%に調整し、そこに安定化剤として界面活性剤を0.05〜0.5phr、好ましくは0.05〜0.1phrを添加する。次いで、反応開始剤、前記したビニル基を2個以上有する反応性モノマーの順に滴下して、30℃付近で、約1〜10時間、好ましくは約3〜5時間、反応を行ってゴム分子間に架橋構造を形成させて、改質する。
【0017】
前記界面活性剤としては、脂肪酸やアルキルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸エステルなどの金属塩やアンモニウム塩などの陰イオン系界面活性剤、もしくはアルキルアミン塩や四級アンモニウム塩などの両性界面活性剤などが挙げられる。
前記反応の反応開始剤としては、過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、もしくはベンゾイルパーオキサイドやt−ブチルヒドロキシパーオキサイド、クメンヒドロキシパーオキサイドのような過酸化物、さらには過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせや過酸化物とアミンとの組み合わせなどのようなレドックス系開始剤が挙げられる。これらの反応開始剤は、前記にあげた「後添加のパーオキサイドか架橋剤」と化合物としては一致するものであるが、その添加時期と添加目的が相違することで区別される。
【0018】
反応開始剤の添加量は、原料ゴムラテックスの固形分濃度や反応性モノマーの添加量によって異なるが、一般的に反応系全量に対して約1×10−3〜9×10−3mol/Lであり、好ましくは3×10−3〜5×10−3mol/Lである。
<パーオキサイド架橋剤の後添加工程>
上記のとおり改質された天然ゴムラテックスに、前記したパーオキサイド架橋剤を後添加し、均一に混合する。このときのパーオキサイド架橋剤の添加量は、0.2〜1.0phrであることが適当であり、0.5phr程度が最適である。この添加範囲であれば、得られるゴム製品の破断強度を増大させ、しかも品質上への悪影響は認められない。このように、パーオキサイド架橋剤を後添加することによって、後述の実施例と比較例の結果からも明らかのように、最終のゴム製品の強度が著しく増大する。
【0019】
<浸漬法によるゴム製品の製膜工程>
前工程でパーオキサイドか架橋剤を後添加した組成物を用いて、浸漬法により製膜して所望のゴム製品を作製する。浸漬法によるゴム製品の作製自体は、所望のゴム製品を形成するために凝固液を付着した所望の型をゴムラテックス中に浸漬することにより製膜し、引き上げてから、脱型して成形する一般的方法に準じて実施すればよい。すなわち、本発明においては、加硫用添加物を添加しないこと以外、その他の作製条件、例えば凝固液、浸漬温度、浸漬時間、乾燥温度、乾燥時間や、ゴム製品を形成するための型、などは基本的に従来と同様である
【0020】
【実施例】
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
天然ゴムラテックス(脱蛋白処理なし)を固形分濃度50重量%に調整した後、ゴム分100部(乾物ベース)に対し界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウムを0.05phrの割合となるように添加し、その後窒素ガス置換を行った。次に、攪拌しながら反応開始剤としてt−ブチルヒドロペルオキシド(TBHPO)[70%溶液、和光純薬工業(株)製]およびテトラエチレンペンタミン(TEPA)[東京化成工業(株)製]をそれぞれ反応系全量に対して7.8×10−3mol/Lとなるように添加し、さらにモノマーとしてメタアクリル酸アリルエステル(Methacrylic acid allylester )10phrを約24時間かけて滴下した。滴下後、30℃で3時間反応を行って、架橋構造を形成させた。
【0021】
この改質ゴムラテックスを固形分濃度40%に調整し、パーオキサイド架橋剤としてTBHPO−TEPA0.2phr(後添加)と、および老化防止剤(商品名「ノックラックPBK」,p−クレゾールとジクロペンタジエンのブチル化反応生成物)を加えた組成物を調製した。次に、凝固液(硝酸カルシウム30%水溶液)を均一に付着し50℃に加温した手袋型を、前記の組成物液に浸漬し、直ちに引き上げ、100℃で乾燥し、ゴム手袋を得た。
【0022】
実施例2
実施例1において、改質ゴムラテックスに、パーオキサイド架橋剤としてTBHPO−TEPA0.5phrを後添加したこと以外は同様に処理してゴム手袋を作製した。
実施例3
実施例1において、改質ゴムラテックスに、パーオキサイド架橋剤としてBPO[過酸化ベンゾイル(25%含水)(キシダ化学製)]−ジメチルアニリン(東京化成工業製)0.2phrを後添加したこと以外は同様に処理してゴム手袋を作製した。
【0023】
実施例4
実施例1において、改質ゴムラテックスに、パーオキサイド架橋剤としてBPO−ジメチルアニリン0.5phrを後添加したこと以外は同様に処理してゴム手袋を作製した。
実施例5
実施例1において、天然ゴムラテックスに代えて脱蛋白天然ゴムを用い、パーオキサイド架橋剤TBHPO−TEPA0.5phrを加えたこと以外は同様に処理してゴム手袋を作製した。
【0024】
比較例1
実施例1において、改質ゴムラテックスにパーオキサイド架橋剤を添加せずに、それ以外は同様に処理してゴム手袋を作製した。
比較例2
実施例1において、天然ゴムラテックスに代えて脱蛋白天然ゴムを用い、パーオキサイド架橋剤を後添加せずに、それ以外は同様に処理してゴム手袋を作製した。
【0025】
〔引張試験測定法〕
上記の実施例および比較例で得た手袋を打ち抜いて、JIS 4号に規定された引張試験用の試験片を作製した。この試験片を用いて、JIS K 6251所載の試験方法に従って、切断時引張強さTB、切断時伸びEBをそれぞれ測定した。測定結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
これらの結果、比較例1および2のゴム手袋は、TBが23MPa程度またはそれ以下であるのに比べて、実施例1〜5のゴム手袋はTBがいずれも25MPa以上であり30MPa程度までも引き上げることができる。また、EBをみても、実施例のものはそれほどの低下はなく、実用的に充分な伸びを有する。つまり、改質天然ゴムラテックスにパーオキサイド架橋剤を後添加することによって、ゴム手袋の強度をより増大させることが可能であることを示している。
【0028】
【発明の効果】
本発明において、浸漬法によるゴム製品の作製は、従来のゴムラテックスを用いる場合とは異なり、加硫に必要な添加剤すなわち硫黄や亜鉛華、加硫促進剤などを一切要することなく、実施される。従って、本発明によって、脱蛋白された天然ゴムラテックスを改質し、これを用いて浸漬法により作製された手袋などのゴム製品は、人体に対して即時型(I型)および遅延型(IV型)のいずれのアレルギーも引き起こす恐れのないゴム製品である。しかも、本発明では、パーオキサイド架橋剤を後添加することによって、ゴム製品の破断強度が増強されており、品質が一層向上したものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、浸漬法により作製されるゴム製品に関する。より詳しくはゴム分子間に架橋構造を形成させた改質ゴムラテックスに、さらにパーオキサイド架橋剤を後添加した組成物を用いて、浸漬法により作製されるゴム製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴムの加硫は、各種ゴム製品に特有の弾力性と強度を付与するものであり、ゴム製品製造の基本技術となっている。また、ゴムの改質法として、ゴム分子にグラフト共重合を形成させることが行われており、例えば、天然ゴムラテックスに対し、耐油性や補強効果を増大することを目的に、アクリロニトリル、メチルメタクリレートまたはスチレンなどをグラフト共重合し、ラテックス状態の重合生成物を得ている。かかる重合生成物は、ゴムフィルム製品の材料として用いられている。
【0003】
従来、共重合ラテックスを得る方法としては、特開平8−59704号公報、特開平10−87755号公報、特開平11−217409号公報あるいは特開2001−31725号公報などに開示の方法が提案されている。このなかで、特開平8−59704号公報では、3〜4種の単量体混合物を重合させることにより調製した平均粒子径50〜500nmの範囲にある酸基含有ラテックスを、ゴムラテックスに添加して凝集肥大させたゴムラテックスが開示されている。
【0004】
上記のような方法によると、補強効果は向上するものの、その程度は天然ゴムラテックスの加硫ゴムに比較するとまだまだ低く、手袋などのようにかなりの強度を必要とするゴム製品の材料として用いるには不十分であると推測される。
一方、天然ゴムからなる手袋を使用すると、人によっては数時間後に呼吸困難やアナフィラキシー様症状示す即時型(I型)アレルギーや、接触後1〜2日で紅斑、乾燥、亀裂といった湿疹の症状を呈する遅延型(IV型)アレルギーを引き起こすことが報告されている。このうち、即時型アレルギーは天然ゴム中の蛋白質が抗原となって誘発すると推測されており、製造工程でのリーチング(洗浄)や、脱蛋白処理を施した天然ゴムラテックスを使用するなど、手袋から溶出する蛋白質を減らすことが行われてきている。
【0005】
また、遅延型(IV型)アレルギーは、加硫時に添加される加硫促進剤や酸化防止剤が原因であると考えられている。しかし、手袋のような強度を要するゴム製品の製造において、これら添加物の使用は今のところ不可欠である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、天然ゴムラテックスはその中の蛋白質を低減あるいは除去しても、遅延型(IV型)アレルギー発生を防ぐにはまだ問題がある。そこで、加硫とは別の方法によって、ゴム製品が必要とするに足る弾力性や強度などの機械的特性や製膜性を付与できれば、アレルギー防止のための根本的な解決方法になり得る。しかし、従来の加硫によらない方法では、機械的特性などにおいて未だ十分満足すべきゴム製品は得られていないのが実情である。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願出願人は、先に「ゴムラテックスに、ビニル基を2個以上有する反応性モノマーを反応させて、ゴム分子間に架橋構造を形成させてなる改質ゴムラテックスを用い、浸漬法により作製されることを特徴とするゴム製品」の発明につき特許出願を行っている(特願2002−2580号)。このゴム製品は、アレルギー発生の恐れがなくしかも加硫ゴムに比べて遜色のない機械特性を有するものである。
【0009】
本発明者らは、特願2002−2580号の発明をもとに、主として強度をさらに向上すべく検討を続けた結果、ゴム分子間に架橋構造を形成させて改質した天然ゴムラテックスに、さらにパーオキサイド架橋剤を後添加し、次いで浸漬法によりゴム製品を作製することによってその強度が一段と増すという知見を得、これに基づいて本発明を完成したものである。
すなわち、本発明のゴム製品は、天然ゴムラテックスに、ビニル基を2個以上有する反応性モノマーを反応させて、ゴム分子間に架橋構造を形成させてなる改質天然ゴムラテックスと、後添加のパーオキサイド架橋剤とを含む組成物を用い、浸漬法により作製されることを特徴とする。
【0010】
本発明において、「後添加のパーオキサイド架橋剤」とは、天然ゴムラテックスのゴム分子間に架橋構造を形成させて改質した天然ゴムラテックスに、その後さらにパーオキサイド架橋剤を添加することを意味する。一方、天然ゴムの改質工程において、反応開始剤としてパーオキサイド架橋剤が用いられるが、前記の「後添加のパーオキサイド架橋剤」は、添加時期が相違するものである。この場合、「反応開始剤としてのパーオキサイド架橋剤」と「後添加のパーオキサイド架橋剤」は、同一であってもよいし異なっていてもよい。このように、パーオキサイド架橋剤を後添加することにより、単に天然ゴムラテックスのゴム分子間に架橋構造を形成させた改質天然ゴムラテックスに比べて、ゴム粒子間にも架橋構造が形成され強度が著しく増強されるのである。
【0011】
本発明のゴム製品において、後添加のパーオキサイド架橋剤の添加量は0.2〜1.0phrであることが好ましい。ここで、「phr」とは、「parts per hundred parts of rubber」の略であり、配合剤の質量をゴム100部に対する部数で示すときに用いる記号を意味する(JIS K 6200参照)。
本発明のゴム製品は、加硫剤である硫黄や加硫促進剤、酸化防止剤などを添加することなく、品質上必要とされる弾力性や強度などの機械的特性において一層優れているものである。例えば、本発明のゴム製品は、JIS K 6251に所載の引張試験によるとき、破断強度(TB)が25MPa以上とすることができる。
【0012】
また、本発明において、脱蛋白された天然ゴムラテックスを改質し、それを用いて作製される本発明のゴム製品は、前記した即時型(I型)および遅延型(IV型)のいずれのアレルギーも引き起こす恐れのない製品となり得る。このように、脱蛋白された天然ゴムラテックスを原料とするとき、アレルギー誘発抑制の面からは一層有利である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を具体的に説明する。
本発明において、改質の対象となり得る原料ゴムラテックスは、天然ゴムラテックスであるが、本ラテックスは脱蛋白処理されたものを包含する。当該ラテックスは、ゴム分子中に二重結合を有する。
本発明において、分子中にビニル基を2個以上有する反応性モノマーとしては、メタクリル酸アリル、1,3−ブタンジオールジメタアクリレート(1,3−Butanediol dimethacrylate)、エチレングリコールジメタアクリレ−ト(Ethylene glycol dimethacrylate)などの2官能性アクリル系モノマーや、トリエチレングリコールメタアクリレート (Triethylene glycol dimethacrylate)あるいはテトラエチレングリコールジアクリレート(Tetraethylene glycol diacrylate)などの多官能性のアクリル系モノマーが挙げられる。また、ビニル基を2個有するジビニルベンゼンのようなアクリル系以外のモノマーであってもよい。ビニル基の数は、分子中に2個以上を有するものであればよいが、通常は5個程度が上限の個数である。
【0014】
本発明において、後添加のパーオキサイドか架橋剤としては、加硫酸カリウムや過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、もしくはベンゾイルパーオキサイドやt−ブチルヒドロキシパーオキサイド、クメンヒドロキシパーオキサイドのような過酸化物、さらには過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせや過酸化物とアミンとの組み合わせなどのようなレドックス系架橋剤があげられる。
本発明において対象とするゴム製品は、従来、天然ゴムラテックスを用いて浸漬法により作製されるゴム製品であれば特に除外されるものではなく、例えばゴム手袋(例、家庭用、作業用、検査用、手術用の各手袋など手袋全般を含む)、ゴム風船、ゴムフィルムなどがあげられる。
【0015】
以下、本発明のゴム製品の作製について順を追って説明する。
<天然ゴムラテックスの改質工程>
天然ゴムラテックスに、前記反応性モノマーを反応させてゴム分子間に架橋構造を形成することによって改質する。このときの改質条件は、浸漬法によりゴム製品を作製するとき、所望の機械的特性と、製膜性などの機能が付与されるように、諸条件を選択する。この改質は、例えば次のようにして実施できる。
【0016】
すなわち、原料天然ゴムラテックスを、固形分濃度10〜60重量%、好ましくは30〜50重量%に調整し、そこに安定化剤として界面活性剤を0.05〜0.5phr、好ましくは0.05〜0.1phrを添加する。次いで、反応開始剤、前記したビニル基を2個以上有する反応性モノマーの順に滴下して、30℃付近で、約1〜10時間、好ましくは約3〜5時間、反応を行ってゴム分子間に架橋構造を形成させて、改質する。
【0017】
前記界面活性剤としては、脂肪酸やアルキルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸エステルなどの金属塩やアンモニウム塩などの陰イオン系界面活性剤、もしくはアルキルアミン塩や四級アンモニウム塩などの両性界面活性剤などが挙げられる。
前記反応の反応開始剤としては、過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、もしくはベンゾイルパーオキサイドやt−ブチルヒドロキシパーオキサイド、クメンヒドロキシパーオキサイドのような過酸化物、さらには過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせや過酸化物とアミンとの組み合わせなどのようなレドックス系開始剤が挙げられる。これらの反応開始剤は、前記にあげた「後添加のパーオキサイドか架橋剤」と化合物としては一致するものであるが、その添加時期と添加目的が相違することで区別される。
【0018】
反応開始剤の添加量は、原料ゴムラテックスの固形分濃度や反応性モノマーの添加量によって異なるが、一般的に反応系全量に対して約1×10−3〜9×10−3mol/Lであり、好ましくは3×10−3〜5×10−3mol/Lである。
<パーオキサイド架橋剤の後添加工程>
上記のとおり改質された天然ゴムラテックスに、前記したパーオキサイド架橋剤を後添加し、均一に混合する。このときのパーオキサイド架橋剤の添加量は、0.2〜1.0phrであることが適当であり、0.5phr程度が最適である。この添加範囲であれば、得られるゴム製品の破断強度を増大させ、しかも品質上への悪影響は認められない。このように、パーオキサイド架橋剤を後添加することによって、後述の実施例と比較例の結果からも明らかのように、最終のゴム製品の強度が著しく増大する。
【0019】
<浸漬法によるゴム製品の製膜工程>
前工程でパーオキサイドか架橋剤を後添加した組成物を用いて、浸漬法により製膜して所望のゴム製品を作製する。浸漬法によるゴム製品の作製自体は、所望のゴム製品を形成するために凝固液を付着した所望の型をゴムラテックス中に浸漬することにより製膜し、引き上げてから、脱型して成形する一般的方法に準じて実施すればよい。すなわち、本発明においては、加硫用添加物を添加しないこと以外、その他の作製条件、例えば凝固液、浸漬温度、浸漬時間、乾燥温度、乾燥時間や、ゴム製品を形成するための型、などは基本的に従来と同様である
【0020】
【実施例】
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
天然ゴムラテックス(脱蛋白処理なし)を固形分濃度50重量%に調整した後、ゴム分100部(乾物ベース)に対し界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウムを0.05phrの割合となるように添加し、その後窒素ガス置換を行った。次に、攪拌しながら反応開始剤としてt−ブチルヒドロペルオキシド(TBHPO)[70%溶液、和光純薬工業(株)製]およびテトラエチレンペンタミン(TEPA)[東京化成工業(株)製]をそれぞれ反応系全量に対して7.8×10−3mol/Lとなるように添加し、さらにモノマーとしてメタアクリル酸アリルエステル(Methacrylic acid allylester )10phrを約24時間かけて滴下した。滴下後、30℃で3時間反応を行って、架橋構造を形成させた。
【0021】
この改質ゴムラテックスを固形分濃度40%に調整し、パーオキサイド架橋剤としてTBHPO−TEPA0.2phr(後添加)と、および老化防止剤(商品名「ノックラックPBK」,p−クレゾールとジクロペンタジエンのブチル化反応生成物)を加えた組成物を調製した。次に、凝固液(硝酸カルシウム30%水溶液)を均一に付着し50℃に加温した手袋型を、前記の組成物液に浸漬し、直ちに引き上げ、100℃で乾燥し、ゴム手袋を得た。
【0022】
実施例2
実施例1において、改質ゴムラテックスに、パーオキサイド架橋剤としてTBHPO−TEPA0.5phrを後添加したこと以外は同様に処理してゴム手袋を作製した。
実施例3
実施例1において、改質ゴムラテックスに、パーオキサイド架橋剤としてBPO[過酸化ベンゾイル(25%含水)(キシダ化学製)]−ジメチルアニリン(東京化成工業製)0.2phrを後添加したこと以外は同様に処理してゴム手袋を作製した。
【0023】
実施例4
実施例1において、改質ゴムラテックスに、パーオキサイド架橋剤としてBPO−ジメチルアニリン0.5phrを後添加したこと以外は同様に処理してゴム手袋を作製した。
実施例5
実施例1において、天然ゴムラテックスに代えて脱蛋白天然ゴムを用い、パーオキサイド架橋剤TBHPO−TEPA0.5phrを加えたこと以外は同様に処理してゴム手袋を作製した。
【0024】
比較例1
実施例1において、改質ゴムラテックスにパーオキサイド架橋剤を添加せずに、それ以外は同様に処理してゴム手袋を作製した。
比較例2
実施例1において、天然ゴムラテックスに代えて脱蛋白天然ゴムを用い、パーオキサイド架橋剤を後添加せずに、それ以外は同様に処理してゴム手袋を作製した。
【0025】
〔引張試験測定法〕
上記の実施例および比較例で得た手袋を打ち抜いて、JIS 4号に規定された引張試験用の試験片を作製した。この試験片を用いて、JIS K 6251所載の試験方法に従って、切断時引張強さTB、切断時伸びEBをそれぞれ測定した。測定結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
これらの結果、比較例1および2のゴム手袋は、TBが23MPa程度またはそれ以下であるのに比べて、実施例1〜5のゴム手袋はTBがいずれも25MPa以上であり30MPa程度までも引き上げることができる。また、EBをみても、実施例のものはそれほどの低下はなく、実用的に充分な伸びを有する。つまり、改質天然ゴムラテックスにパーオキサイド架橋剤を後添加することによって、ゴム手袋の強度をより増大させることが可能であることを示している。
【0028】
【発明の効果】
本発明において、浸漬法によるゴム製品の作製は、従来のゴムラテックスを用いる場合とは異なり、加硫に必要な添加剤すなわち硫黄や亜鉛華、加硫促進剤などを一切要することなく、実施される。従って、本発明によって、脱蛋白された天然ゴムラテックスを改質し、これを用いて浸漬法により作製された手袋などのゴム製品は、人体に対して即時型(I型)および遅延型(IV型)のいずれのアレルギーも引き起こす恐れのないゴム製品である。しかも、本発明では、パーオキサイド架橋剤を後添加することによって、ゴム製品の破断強度が増強されており、品質が一層向上したものである。
Claims (4)
- 天然ゴムラテックスに、ビニル基を2個以上有する反応性モノマーを反応させて、ゴム分子間に架橋構造を形成させてなる改質天然ゴムラテックスと、後添加のパーオキサイド架橋剤とを含む組成物を用い、浸漬法により作製されることを特徴とするゴム製品。
- 前記パーオキサイド架橋剤の添加量が0.2〜1.0phrである請求項1記載のゴム製品。
- 破断強度が25MPa以上である請求項1または2記載のゴム製品。
- 前記天然ゴムラテックスが脱蛋白天然ゴムラテックスである請求項1〜3のいずれかに記載のゴム製品。
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EP3212683A4 (en) * | 2014-10-29 | 2018-05-02 | Arkema, Inc. | Peroxide vulcanization of rubber latexes |
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2002
- 2002-06-13 JP JP2002173018A patent/JP2004018599A/ja active Pending
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