JP2004018550A - ペースト加工用ポリ塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】塩化ビニル系単量体をミクロ懸濁重合法により重合しペースト加工用ポリ塩化ビニル系樹脂を製造する方法において、油溶性重合開始剤として特定の有機過酸化物を重合系に添加した後に、均質化処理を施すことを特徴とするペースト加工用ポリ塩化ビニル系樹脂の製造方法。
【選択図】 選択図なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペースト加工用ポリ塩化ビニル系樹脂の製造方法に関するものである。更に詳しくは、製造時のスケール発生量が低減可能で加工特性、特に初期着色が少なく、チキソ性、ワキ特性に優れたペースト加工用ポリ塩化ビニル系樹脂の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ペースト加工用ポリ塩化ビニル系樹脂(以下、ペースト塩ビと略記する。)の製造方法であるミクロ懸濁重合法は、塩化ビニル単量体単独または、塩化ビニルを主体とする単量体混合物と水、乳化剤、乳化助剤、単量体に可溶な重合開始剤、その他重合助剤とを、例えば、高速ポンプ、コロイドミルのような均質化装置で均質化した後、所定温度にて攪拌下で重合する方法である。このようにして得られた塩化ビニル系樹脂ラテックスは、通常、平均粒子径が0.1〜3μmの球状粒子からなり、該ラテックスは、噴霧乾燥後、そのままの形状、必要に応じて適当な大きさにまで粉砕され、又は、必要に応じて造粒処理を施されるなどしてペースト塩ビとなる。
【0003】
得られたペースト塩ビは、例えば可塑剤、安定剤、希釈剤等の配合剤と混練することによりペースト塩ビゾル組成物とし、該ゾル組成物をスラッシュ成形、浸漬成形、回転成形等の方法で加工し成形品が得られる。
【0004】
ミクロ懸濁重合法によって加工特性を損なわずにペースト塩ビを得るには、あらかじめ所望の粒子径になるように均質化した乳化分散液を重合時に合一・凝集することなく重合することが重要である。すなわち、乳化分散液が重合時に合一・凝集し、スケールとなることをできるだけ少なくすることが重要である。
【0005】
均質化後の乳化分散液を安定化させるためには多数の方法が提案されている。例えば特公昭56−5243号公報には、アルキルサルフェートと高級アルコールを用い、高級アルコールの融点以上で分散液を調整する方法が提案されている。特開平3−149202号公報には、油溶性重合開始剤としてアゾ系、パーオキシカーボネート系から少なくとも一種を添加する方法が提案されている。特開平3−153712号公報には、均質化処理を施す前に、高級アルコールを添加する方法などが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記提案の方法では、スケール量が十分に低減できなかったり、スケール量は少なくなるものの満足する加工特性が得られないなどの課題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、特定の重合開始剤を添加した後に均質化を行いミクロ懸濁重合することにより、重合安定性が良好で、スケール発生量が低減でき、更には加工特性にも優れるペースト塩ビを得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、塩化ビニル系単量体をミクロ懸濁重合法により重合しペースト塩ビを製造する方法において、油溶性重合開始剤として下記一般式(1)で示される有機過酸化物を重合系に添加した後に、均質化処理を施すことを特徴とするペースト塩ビの製造方法に関するものである。
【0009】
【化3】
(ここで、式中のnは4〜10の整数を示す。)
以下に本発明をより詳細に説明する。
【0010】
本発明でいうミクロ懸濁重合法とは、一般的にミクロ懸濁重合法と称されている重合方法でよく、例えば塩化ビニル系単量体と水、乳化剤、乳化助剤、塩化ビニル系単量体に可溶な重合開始剤、緩衝剤等のその他重合助剤とを、例えば高速ポンプ、コロイドミルのような均質化装置で均質化することにより乳化分散液とした後、該分散液が破壊されないように緩やかな攪拌下にて30〜70℃で重合し、平均粒子径が0.1〜3μmの塩化ビニル系樹脂ラテックスを得る方法である。この方法自体は、ことさらに特異でなくともよく周知慣用なものでよい。
【0011】
本発明で使用する油溶性重合開始剤としては、上記一般式(1)で示される有機過酸化物であり、一般式(1)中のnは4〜10の整数を示し、その中でも良好な重合安定性を示す製造方法となることからnが4〜6の整数である有機過酸化物であることが好ましい。このような有機過酸化物としては、例えばビス(1−メチルヘプチル)パーオキシジカーボネート、ビス(1−メチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ビス(1−メチルオクチル)パーオキシジカーボネート、ビス(1−メチルノニル)パーオキシジカーボネート、ビス(1−メチルデシル)パーオキシジカーボネート、ビス(1−メチルドデシル)パーオキシジカーボネート、ビス(1−メチルウンデシル)パーオキシジカーボネートが挙げられる。ここで、nが4未満又は10を超える重合開始剤を用いた場合、スケール発生量が多くなったり、加工特性が劣るペースト塩ビが得られるという問題が生じる。
【0012】
本発明の製造方法における上記一般式(1)で示される有機過酸化物の添加時期は、重合系の均質化処理を施す前である。ここで、均質化処理を行った後に上記一般式(1)で示される有機過酸化物を添加した場合、安定的に重合反応を行うことができず、目的とするペースト塩ビが得られない。
【0013】
また、本発明の製造方法における上記一般式(1)で示される有機過酸化物の添加量は、適当な反応速度で重合反応の制御が可能となることから塩化ビニル系単量体100重量部に対し、0.02〜0.10重量部が好ましく、特に0.03〜0.08重量部が好ましい。
【0014】
本発明に用いる塩化ビニル系単量体とは、塩化ビニル単量体単独または塩化ビニル単量体と塩化ビニル単量体との共重合可能なビニル単量体の混合物であり、塩化ビニル単量体と塩化ビニル単量体との共重合可能なビニル単量体の混合物である場合、該混合物中の塩化ビニル単量体量は80重量%以上であることが好ましく、90重量%以上であることがより好ましい。塩化ビニル単量体との共重合可能なビニル単量体としては、例えばエチレン、プロピレンなどのオレフィン系化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和モノカルボン酸類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−N,N−ジメチルアミノエチルなどの不飽和モノカルボン酸エステル類;アクリルアミド、メタクリルアミドなどの不飽和アミド類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類;マレイン酸、フマール酸などの不飽和ジカルボン酸類,これらのエステル及びこれらの無水物;N−置換マレイミド類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテル類;さらに塩化ビニリデンなどのビニリデン化合物などを挙げることができる。
【0015】
本発明の製造方法においては、通常のミクロ懸濁重合法に使用される乳化剤、乳化助剤、緩衝剤等の添加剤を用いることも可能であり、そのような添加剤の一例を以下に示す。
【0016】
乳化剤としては、アニオン性乳化剤及び/又はノニオン性乳化剤を挙げることができ、アニオン性乳化剤としては、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸エステル塩;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジへキシルスルホコハク酸ナトリウムなどのスルホコハク酸塩;ラウリン酸ナトリウム、半硬化牛脂脂肪酸カリウムなどの脂肪酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェートナトリウム塩などのエトキシサルフェート塩;アルカンスルホン酸塩;アルキルエーテル燐酸エステルナトリウム塩などを挙げることができる。また、ノニオン性乳化剤としては、例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンラウリルエステルなどを挙げることができる。そして、その中でもより安定な重合反応によるペースト塩ビの製造が可能であることから、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩又はアルキルベンゼンスルホン酸塩とアルキル硫酸エステル塩の混合物を使用することが好ましい。乳化剤の添加量としては、塩化ビニル系単量体100重量部に対し0.4〜2.0重量部とすることが好ましい。
【0017】
乳化助剤としては、高級アルコールがあげられ、その中でも炭素数12〜18の高級アルコールが挙げられ、単独または混合して用いることができる。乳化助剤の添加量は、塩化ビニル系単量体100重量部に対し0.5〜2.5重量部が好ましく、特に1.0〜2.0重量部であることが好ましい。
【0018】
緩衝剤としては、例えばリン酸一水素アルカリ金属塩、リン酸二水素アルカリ金属塩、フタル酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなどを挙げることができる。
【0019】
本発明の製造方法により得られるペースト塩ビの回収方法としてはいかなる方法を用いてもよく、その中でも得られる塩化ビニル系樹脂ラテックスから効率よく水分を除去することができることから噴霧乾燥による回収が好ましい。そして、噴霧乾燥による回収に使用する噴霧乾燥機は、一般的に使用されているものでよく、例えば「SPRAY DAYING HANDBOOK」(K.Masters著、3版、1979年、George godwin Limitedより出版)の121頁第4.10図に記載されている各種のスプレー乾燥機があげられる。そしてその際の乾燥温度は、いずれの方法においてもペースト塩ビ自体の温度が70℃を越えないような条件での乾燥であることが好ましい。
【0020】
本発明の製造方法により得られるペースト塩ビは、例えば可塑剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、帯電防止剤、着色剤、離型剤等の通常プラスチゾルの調整に使用される添加剤とともに均一に混合・調整し、ペースト塩ビ組成物として用いることも可能である。
【0021】
【実施例】
以下に、実施例をあげて本発明を更に詳細に説明するが、これら実施例は本発明を特に制限するものではない。以下に、実施例に用いた評価項目の測定方法を示す。
【0022】
〜スケール量の測定〜
重合反応終了後、得られた塩化ビニル系樹脂ラテックスを24メッシュのバケット型ストレナーでろ過し、凝集物を取得した後、重合缶を高圧ジェッターで洗浄した際に剥離する重合缶内壁および攪拌機の付着物を同ストレナーで採取し、これらを合わせてスケールとし乾燥後の重量を測定した。スケール量は、仕込み塩化ビニル系単量体当たりの百分率で表した。
【0023】
〜塩化ビニル系樹脂ラテックスの平均粒径の測定〜
レーザー回折式/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製、商品名LA−700)を使用し、屈折率1.3の条件にて2回測定を行ない、その平均値を平均粒径とした。
【0024】
〜初期着色の測定〜
得られたペースト塩ビ100重量部に対し、ジ−2−エチルヘキシルフタレート60重量部、Ca−Zn系安定剤(旭電化(株)製、商品名SC−34)3重量部をT.K.ホモディスパー(特殊機化工業製)を用い3000rpmで2分間混練後、真空脱泡機において脱泡し、ペースト塩ビゾルを調整した。該ゾルを離型紙上に1mmの厚みでコーティングし、200℃に加熱したオーブン中で3分加熱した。
【0025】
得られたペースト塩ビシートを5cm角に切り取り、5枚重ね合わせ、イエローインデックス値(以下、YI値と記す。)を分光色差計(日本電色製、商品名Spectro Color Meter SE2000)にて測定し、該YI値を初期着色として評価した。
【0026】
〜チキソ性の測定〜
得られたペースト塩ビ100重量部に対し、ジ−2−エチルヘキシルフタレート80重量部、Ca−Zn系安定剤(旭電化(株)製、商品名AC−116)3重量部、ポリエステル系可塑剤(旭電化(株)製、商品名PN850)20重量部、エポキシ化大豆油(旭電化(株)製、商品名O−130P)5重量部、微粉シリカ(日本アエロジル(株)製、商品名アエロジル#200)0.5重量部をT.K.ホモディスパー(特殊機化工業製)を用い1000rpmで2分間混練後、真空脱泡機において脱泡し、ペースト塩ビゾルを調整した。該ゾルを35℃の恒温槽にて連続攪拌しながら24時間放置後、B8H型粘度計(東京計器製)を用い#3ローターで5rpmの粘度(V5’)と10rpmの粘度(V10’)をそれぞれ測定した。測定後、下記式により降伏値を求め、該降伏値をチキソ性とし評価した。
降伏値(d/cm2)=10(V5’−V10’)/100
〜ワキ試験法〜
初期着色の測定と同様の方法によりペースト塩ビゾルを調整し、該ゾルをアルミカップに10g注ぎ、再度、真空脱泡機において脱泡した。脱泡後のゾルを2時間放置し、200℃に加熱したオーブン中で5分間加熱した。冷却後、成形品中の気泡を観察することによりワキを評価した。
【0027】
評価基準は以下の通りである。
○:気泡なし
×:気泡あり
実施例1
1m3オートクレーブ中に脱イオン水500Kg、塩化ビニル単量体300Kg、ビス(1−メチルヘプチル)パーオキシジカーボネート200g、25重量%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液12Kg、ラウリルアルコール4.5Kgを仕込み、該重合液をホモジナイザーにより100分間循環し均質化処理を行った後、温度を48℃に上げて重合反応を進めた。重合圧力が48℃における塩化ビニル単量体飽和蒸気圧から2Kg/cm2降下した時に重合反応を停止し、未反応の塩化ビニル単量体を回収し塩化ビニル樹脂ラテックスを得た。
【0028】
得られた塩化ビニル樹脂ラテックスは、上記方法にてスケール量、平均粒径を測定したのち、回転円盤式のスプレードライヤーにて、熱風温度160℃、出口温度55℃で噴霧乾燥し、その後粉砕して、ペースト塩ビとして回収した。
【0029】
得られたペースト塩ビは、上記方法にて評価した。スケール量、塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径及び加工物性の測定結果を表1に示す。
【0030】
実施例2
25重量%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液を8Kgとした以外は、実施例1と同様の方法でペースト塩ビを得た。スケール量、塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径及び加工物性の測定結果を表1に示す。
【0031】
実施例3
ラウリルアルコールをセチルアルコールとした以外は、実施例1と同様の方法でペースト塩ビを得た。スケール量、塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径及び加工物性の測定結果を表1に示す。
【0032】
実施例4
25重量%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液12Kgの代わりに25重量%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液6Kgと25重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2Kgの混合物を使用した以外は、実施例1と同様の方法でペースト塩ビを得た。スケール量、塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径及び加工物性の測定結果を表1に示す。
【0033】
実施例5
ビス(1−メチルヘプチル)パーオキシジカーボネート200gの代わりに、ビス(1−メチルオクチル)パーオキシジカーボネート200gを使用した以外は、実施例1と同様の方法でペースト塩ビを得た。スケール量、塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径及び加工物性の測定結果を表1に示す。
【0034】
比較例1
ビス(1−メチルヘプチル)パーオキシジカーボネート200gの代わりに、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート200gを使用した以外は、実施例1と同様の方法でペースト塩ビを得た。スケール量、塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径及び加工物性の測定結果を表2に示す。
【0035】
初期着色が見られ、ワキが劣るものであった。
【0036】
比較例2
ビス(1−メチルヘプチル)パーオキシジカーボネート200gの代わりに、ジ(n−デシル)パーオキシジカーボネート230gを使用した以外は、実施例1と同様の方法でペースト塩ビを得た。スケール量、塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径及び加工物性の測定結果を表2に示す。
【0037】
初期着色が見られ、ワキが劣るものであった。
【0038】
比較例3
ビス(1−メチルヘプチル)パーオキシジカーボネート200gの代わりに、ジ(sec−ブチル)パーオキシジカーボネートを140g使用した以外は、実施例1と同様の方法でペースト塩ビを得た。スケール量、塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径及び加工物性の測定結果を表2に示す。
【0039】
スケール発生量が多く、ワキが劣るものであった。
【0040】
比較例4
ビス(1−メチルヘプチル)パーオキシジカーボネート200gの代わりに、t−ブチルパーオキシネオデカノエート140gを使用した以外は、実施例1と同様の方法でペースト塩ビを得た。スケール量、塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径及び加工物性の測定結果を表2に示す。
【0041】
スケール発生量が多く、ワキが劣るものであった。
【0042】
比較例5
ビス(1−メチルヘプチル)パーオキシジカーボネート200gの代わりに、クミルパーオキシネオナノエート175gを使用した以外は、実施例1と同様の方法でペースト塩ビを得た。スケール量、塩化ビニル樹脂ラテックスの平均粒径及び加工物性の測定結果を表2に示す。
【0043】
スケール発生量が多く、ワキが劣るものであった。
【0044】
比較例6
1m3オートクレーブ中に脱イオン水500Kg、塩化ビニル単量体300Kg、25重量%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液12Kg、ラウリルアルコール4.5Kgを仕込み、該重合液をホモジナイザーにより100分間循環し均質化処理を行った後、ビス(1−メチルヘプチル)パーオキシジカーボネート200gを添加し温度を48℃に上げて重合反応を進めた。重合反応中に凝集が発生し塩化ビニル樹脂ラテックスを得ることができなかった。
【0045】
【表1】
【表2】
【発明の効果】
本発明により、ミクロ懸濁重合においてスケール発生量が少なく、加工特性に優れたペースト塩ビが得られる方法が提供される。
Claims (2)
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Publications (1)
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JP2002171386A Pending JP2004018550A (ja) | 2002-06-12 | 2002-06-12 | ペースト加工用ポリ塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
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- 2002-06-12 JP JP2002171386A patent/JP2004018550A/ja active Pending
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