JP2004016988A

JP2004016988A - チューブ容器内面のバリ・塵の除去方法及び装置

Info

Publication number: JP2004016988A
Application number: JP2002178316A
Authority: JP
Inventors: Mikio Kimoto; 木本　幹雄
Original assignee: Takeuchi Press Industries Co Ltd
Current assignee: Takeuchi Press Industries Co Ltd
Priority date: 2002-06-19
Filing date: 2002-06-19
Publication date: 2004-01-22
Anticipated expiration: 2022-06-19
Also published as: JP4237983B2

Abstract

【課題】チューブ容器内面に付着したバリ・塵を取り除くことができるチューブ容器内面のバリ・塵の除去方法。
【解決手段】チューブ容器１を保持するホルダー２またはマンドレル１０の少なくとも一方が、回転手段を介して回転されるチューブ容器１内面のバリ・塵１７の除去方法であって、先端に掻き落し手段１６を有するマンドレル１０が、チューブ容器１内に挿入されることにより、チューブ容器１内面に付着したバリ・塵１７を、掻き落し手段１６で掻き落し、次にマンドレル１０のエアー供給手段６から供給されるエアーで、掻き落したバリ・塵１７を吹き飛ばすと共に、吸引手段１１によりバリ・塵１７を、マンドレル１０の外部に排出することを特徴とするチューブ容器内面のバリ・塵の除去方法である。
【選択図】　　　　図１

Description

【０００１】
【発明の属する分野】
この発明は、チューブ容器内のバリ・塵の除去方法に関し、さらに詳しくはチューブ容器の製造工程において、チューブ容器内面に付着したバリ・塵を、製造工程を止めることなく容易に取り除くことができるチューブ容器内面のバリ・塵の除去方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、チューブ容器の製造工程であるプレス工程において、バリ・塵が発生することがあり、このバリ・塵の発生がチューブ容器内部である場合、その除去作業が頗る面倒であった。図６及び図７は従来のチューブ容器５０を示した断面図である。チューブ容器５０の口部５１の内面には、プレス工程で多くのバリ・塵５２が発生し、口部５１の内面に多く付着することが知られている。これは、口部５１の近傍が、加工度が他の部位より大きいためと考えられる。そして、従来、発生が著しい場合は、その都度製造ラインを止めて、チューブ容器５０のバリ・塵５２の除去を手作業で行っていた。また、バリ・塵の粉がプレス機の型に付着した場合には、型の磨き作業等が必要であった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のバリ・塵５２の除去方法は、製造ラインを止めて手作業でチューブ容器５０のバリ・塵５２の除去作業を行っていたので、時間と手数を必要とするだけでなく、型の磨き作業も頗る面倒で手数を要する作業であった。また従来、チューブ容器５０内の若干のバリ・塵５２等は看過されることが多く、チューブ容器５０内面にバリ・塵５２が付着したまま、内容物充填工場へ送られ、そのまま内容物がチューブ容器５０内に充填され、内容物にバリ・塵５２が混入するという品質上大きな欠点があった。
【０００４】
この発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、チューブ容器の製造工程において、あらたにバリ・塵の除去装置による除去工程を設けることにより、製造ラインを止めて手作業でチューブ容器のバリ・塵の除去作業をする必要がなく、製造ラインの稼働を継続しながら、チューブ容器内面に付着したバリ・塵を取り除くことができるチューブ容器内面のバリ・塵の除去方法及びその装置を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するため、請求項１記載の発明に対応する手段は、チューブ容器を保持するホルダーまたはマンドレルの少なくとも一方が、回転手段を介して回転されるチューブ容器内面のバリ・塵の除去方法であって、先端に掻き落し手段を有するマンドレルが、チューブ容器内に挿入されることにより、チューブ容器内面に付着したバリ・塵を前記掻き落し手段で掻き落し、次にマンドレルのエアー供給手段から供給されるエアーで、掻き落したバリ・塵を吹き飛ばすと同時に、吸引手段により外部に排出することを特徴とするチューブ容器内面のバリ・塵の除去方法である。
【０００６】
請求項２記載の発明に対応する手段は、掻き落し手段が、マンドレル先端に装着されたブラシであることを特徴とするチューブ容器内面のバリ・塵の除去方法である。
【０００７】
請求項３記載の発明に対応する手段は、回転手段、掻き落とし手段、エアー供給手段および吸引手段により、チューブ容器内からバリ・塵を除去したことを特徴とするチューブ容器である。
【０００８】
請求項４記載の発明に対応する手段は、チューブ容器を保持するホルダーまたはマンドレルの少なくとも一方が、回転手段を有するチューブ容器内面のバリ・塵の除去装置であって、マンドレルの先端部に装着された掻き落し手段と、マンドレルの内部に設けられるエアー供給手段と、バリ・塵の吸引手段とから構成されたことを特徴とするチューブ容器内面のバリ・塵の除去装置である。
【０００９】
請求項５記載の発明に対応する手段は、掻き落し手段がブラシであり、前記エアー供給手段が少なくとも送給管、加熱・除湿・清浄化装置及びコンプレッサーで構成されると共に、前記バリ、塵の吸引手段が少なくとも吸引管、ジャバラ管、フイルター及び吸引ブローワで構成されることを特徴とするチューブ容器内面のバリ・塵の除去装置である。
【００１０】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。この発明の第１実施の形態は、チューブ容器１内面のバリ・塵の除去方法に関するもので、図１はこのバリ・塵の除去装置全体図を示した断面図である。チューブ容器１はホルダー２に固定され、ホルダー２は、自ら回転する回転テーブル３に回転自在に支持されている。この回転テーブル３の回転により、チューブ容器１は、次々各製造工程を移動する。マンドレル１０は、ホルダー２及びチューブ容器１に接近・離隔自在に移動できるように支持盤５で支持されている。前工程であるトリミング工程の終了後に、この発明に係るチューブ容器内面のバリ・塵の除去工程に入る。図１に示すように、マンドレル１０の先端に装着された掻き落し手段１６は、支持盤５に支持されて前進し、チューブ容器１内に挿入される。そして、チューブ容器１の内面に付着したバリ・塵が、この掻き落し手段１６により掻き落とされ、掻き落とされたバリ・塵１７は、エアー供給手段６から送られる強力なエアーにより、チューブ容器１内に吹き飛ばされる。そして、この吹き飛ばされたバリ・塵１７は、吸引手段１１を通じて、吸引ブローワ１５から外に放出される。掻き落し手段１６は、第１実施の形態では、図２に示すようにナイロン製のブラシ１６ａで構成されている。本発明に係るバリ・塵の除去工程終了後、チューブ容器１は次工程である内面塗装工程に送られる。
【００１１】
本発明に係るチューブ容器内面のバリ・塵の除去方法によって製造されたチューブ容器１は、特にアルミチューブのバリ・塵の除去効果が大きい。アルミチューブは、そのプレス成形時に、口部１ａ内面にバリ・塵１７が発生しやすく、これを除去する方法として効果的である。その他樹脂チューブ容器等に適用できることはいうまでもない。本発明に係る除去方法以外に、洗浄工程を経ることにより、内面を洗浄し同様の目的を達成できるが、設備のコストの面において、本発明より高コストになる欠点がある。
【００１２】
次に、この発明の第２実施の形態は、チューブ容器１内面のバリ・塵の除去装置に関するものである。この装置は、概ねマンドレル１０の先端に装着された掻き落し手段１６と、マンドレル１０の中心部に設けられるエアー供給手段６と、その外側に設けられるバリ・塵の吸引手段１１とから構成されており、ホルダー２は、回転テーブル３にベアリング４等で回転自在に支持されている。回転テーブル３はそれ自体回転しながらチューブ容器１を各製造工程に移動させる。他の実施の形態として、チューブ容器１及びホルダー２が、回転テーブル３に固定され、マンドレル１０及び掻き落し手段１６が回転する機構の装置であってもよい。マンドレル１０は、エアー供給手段６が少なくとも送給管７、加熱・除湿・清浄化装置８及びコンプレッサー９で構成されると共に、前記バリ・塵の吸引手段１１は、少なくとも吸引管１２、ジャバラ管１３、フイルター１４及び吸引ブローワ１５で構成されている。マンドレル１０は、チューブ容器１及びホルダー２に対して、接近・離隔可能に進退自在に支持盤５に支持されている。
【００１３】
図５に示すように、マンドレル１０は、この掻き落し手段１６に連続されたエアー供給手段６及び吸引手段１１とから構成され、マンドレル１０の先端には、掻き落し手段１６が設けられている。この掻き落とし手段１６は、ブラシ１６ａである場合、図２に示すように、ブラシ１６ａを保持するブラシ取付筒１６ｂ及びこのブラシ取付筒１６ｂに穿設された２個のエアー送給孔１６ｃとから構成されている。ブラシ１６ａの材質は、ナイロン等が適する。掻き落し手段１６としては、その他ウレタンフォーム、他の合成樹脂等でつくられた円筒状の回転体のようなものであってもよい（図示せず）。このブラシ取付筒１６ｂとエアー供給手段６の送給管７は螺合により連結され、ブラシ１６ａの取り替えが可能となっている。エアー供給手段６は、マンドレル１０の中心に設けられている送給管７、加熱・除湿・清浄化装置８及びコンプレッサー９に連結されている。
【００１４】
次に本発明に係るチューブ容器内面のバリ・塵の除去装置の作用を説明する。図４に示すように、回転するホルダー２内には、チューブ容器１が固定されている。そして、チューブ容器１はベアリング４等に支持され、ホルダー２に支持されて回転する。また回転テーブル３により、順次各工程に移動させられる。掻き落し手段１６であるブラシ１６ａは、マンドレル１０先端に取付られて支持され、このチューブ容器１内に挿入される。そして、口部１ａ内面のバリ・塵１７が発生している部位に、直接ブラシ１６ａが接触するように位置調整が行われ、回転するチューブ容器１とブラシ１６ａが接触し、摩擦により口部１ａ内面に付着するバリ・塵１７が掻き落とされる。試験結果では、ほんとんど１００％のバリ・塵１７が掻き落された。そして、掻き落されたバリ・塵１７は、マンドレル１０のエアー供給手段６により供給された強力なエアーで吹き飛ばされる。このエアーの圧力は、０．０５ＭＰａ〜０．３９ＭＰａ程度である。
【００１５】
図４に示すように、送給管７を通じて送られたエアーは、ブラシ取付筒１６ｂのエアー送給孔１６ｃを経由して、ブラシ１６ａの外側からチューブ容器１の口部１ａ内に供給される。そして、掻き落されたバリ・塵１７を、チューブ容器１内に吹き上げる。吹き上げられたバリ・塵１７は、マンドレル１０の送給管７の外側に設けられた吸引手段１１であるマンドレル１０の吸引管１２を通り、外部へ排出される。吸引力は、１３３０Ｐａ〜２６６０Ｐａ程度である。具体的には、バリ・塵１７は吸引管１２から、ジャバラ管１３を経由して、フィルター１４及び吸引ブローワ１５を経て外部へ排出される。本発明に係る除去方法では、バリ・塵１７を完全に取り除くことができるので、次工程である内面塗装工程において、均一な内面塗装を施すことができる。また内容物充填工場において、内容物にバリ・塵１７が混入するのを完全に防止できる。
【００１６】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明によれば、チューブ容器１の製造工程において、あらたにバリ・塵の除去工程を設けることにより、製造ラインの稼働を止めて、バリ・塵の除去作業をする必要がなく、ラインの稼働を継続しながらチューブ容器内面に付着したバリ・塵を、完全に取り除くことができる効果を有する。そして、内面のバリ・塵が完全に除去されるので、内容物を充填した場合、内容物にバリ・塵が混入する虞がなく品質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明に係るチューブ容器内面のバリ・塵の除去装置全体を示す断面図。
【図２】この発明に係るチューブ容器内面のバリ・塵の除去装置において、掻き落し手段を示す断面図。
【図３】図２のＡ−Ａ線拡大端面図。
【図４】この発明に係るチューブ容器内面のバリ・塵の除去装置において、掻き落し手段でチューブ容器内面のバリ・塵を除去している状態を示す断面図。
【図５】この発明に係るチューブ容器内面のバリ・塵の除去装置において、エアー供給手段及び吸引手段を内装するマンドレルを示す断面図。
【図６】従来のチューブ容器内面にバリ・塵が付着した状態を示す断面図。
【図７】図６のＢ−Ｂ線拡大断面図。
【符号の説明】
１　チューブ容器
２　ホルダー
６　エアー供給手段
７　送給管
８　加熱・除湿・清浄化装置
９　コンプレサー
１０　マンドレル
１１　吸引手段
１２　吸引管
１３　ジャバラ管
１４　フイルター
１５　吸引ブローワ
１６　掻き落し手段
１６ａ　ブラシ
１７　バリ・塵

Claims

チューブ容器を保持するホルダーまたはマンドレルの少なくとも一方が回転手段を介して回転されるチューブ容器内面のバリ・塵の除去方法であって、先端部に掻き落し手段を有するマンドレルが、チューブ容器内に挿入されることにより、チューブ容器内面に付着したバリ・塵を前記掻き落し手段で掻き落し、次にマンドレルのエアー供給手段から供給されるエアーで、掻き落したバリ・塵を吹き飛ばすと同時に、吸引手段により外部に排出することを特徴とするチューブ容器内面のバリ・塵の除去方法。
前記掻き落し手段が、マンドレル先端に装着されたブラシであることを特徴とする請求項１記載のチューブ容器内面のバリ・塵の除去方法。
前記回転手段、掻き落とし手段、エアー供給手段および吸引手段により、チューブ容器内からバリ・塵を除去したことを特徴とするチューブ容器。
チューブ容器を保持するホルダーまたはマンドレルの少なくとも一方が、回転手段を有するチューブ容器内面のバリ・塵の除去装置であって、マンドレルの先端に装着された掻き落し手段と、マンドレルの内部に設けられるエアー供給手段と、バリ・塵の吸引手段とから構成されたことを特徴とするチューブ容器内面のバリ・塵の除去装置。
前記掻き落し手段がブラシであり、前記エアー供給手段が少なくとも送給管、加熱・除湿・清浄化装置及びコンプレッサーで構成されると共に、前記バリ・塵の吸引手段が少なくとも吸引管、ジャバラ管、フイルター及び吸引ブローワで構成されることを特徴とする請求項４記載のチューブ容器内面のバリ・塵の除去装置。