JP2004016696A - 遊技機 - Google Patents

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Kazuyuki Kawatsu
川津 和之
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Abstract

【課題】遊技者の疲労を軽減するとともに、遊技者と遊技店の利益の公平を図り、遊技に未熟な初心者であっても遊技の面白さを十分に楽しむことができるようにする。
【解決手段】操作手段(ベットスイッチ16,17,18、スタートスイッチ20、ストップスイッチ21a〜21c)の動作を制御して、遊技が自動的に進行する自動遊技を行わせるための自動遊技手段(制御装置)と、遊技者の操作に基づき、自動遊技手段による自動遊技を開始させるための自動遊技開始手段と、自動遊技手段による自動遊技の終了条件を設定するための自動遊技終了条件設定手段とを備える。自動遊技開始手段および自動遊技終了条件設定手段は、液晶表示装置からなる画像表示部13および画面操作スイッチ28により構成する。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技者が操作手段を操作することなく遊技を自動的に進行させることが可能な遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
代表的な遊技機であるスロットマシンを例にとり、従来の遊技機を説明する。
従来のスロットマシンは、遊技メダルの投入を条件に遊技開始が許可され、遊技者がスタートボタンを操作すると複数のリールの回転が開始する。そして、遊技者が各リールに個別に対応するストップスイッチを操作すると、対応する各リールの回転が停止する。各リールの表面には、複数種類の図柄が表示されており、全てのリールの回転が停止された場合に、所定の入賞ライン上に表示される図柄の組合せが賞態様を構成すると、賞として遊技メダルが払い出されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のスロットマシンでは、遊技者自身により、遊技メダルをメダル投入口に投入し、あるいはベットスイッチを操作して遊技を開始し、さらにスタートスイッチ、および複数のストップスイッチを操作することにより遊技が進行するようになっている。
【0004】
また、特別の入賞態様が構成されると、通常遊技とは異なるビッグボーナスあるいはレギュラーボーナス等の遊技を行うことができる。この場合にも、遊技メダルの投入、スタートスイッチおよびストップスイッチの操作という一連の動作を遊技者自身が行わなければならなかった。
【0005】
しかしながら、これらの遊技進行に関する操作は単純であるものの、長時間にわたって遊技を行う場合には、遊技者が疲労して遊技の面白さを十分に楽しむことができないおそれがあった。
【0006】
また、一般的な遊技状態において、賞態様を構成させることができるか否かは遊技者の技量に左右される。すなわち、いわゆる目押し等の技術を駆使してストップスイッチを操作しなければ、偶然に賞態様が構成された場合を除いて、賞態様を構成させることは困難である。
このため、遊技者の技量の差により、熟練した遊技者と初心者との間に不公平が生じ、健全な遊技を行わせることができない場合もあった。さらに、遊技に未熟な初心者にとって、賞態様を構成させて遊技メダルを獲得することができない場合には、遊技の面白さを十分に楽しむことができないばかりでなく、遊技者と遊技店との利益の公平を図ることができないという不都合が生じるおそれがあった。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、遊技者の疲労を軽減するとともに、遊技者と遊技店の利益の公平を図り、遊技に未熟な初心者であっても遊技の面白さを十分に楽しむことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る遊技機は、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を備えている。
【0009】
すなわち、本発明に係る遊技機は、遊技媒体の投入を条件に遊技開始を許可し、遊技者による操作手段の操作に基づいて遊技が進行するとともに、所定の入賞条件が成立すると賞として所定数の遊技媒体を払い出す遊技機において、
前記操作手段の動作を制御して、遊技が自動的に進行する自動遊技を行わせるための自動遊技手段と、
遊技者の操作に基づき、前記自動遊技手段による自動遊技を開始させるための自動遊技開始手段と、
前記自動遊技手段による自動遊技の終了条件を設定するための自動遊技終了条件設定手段とを備え、
前記自動遊技開始手段が操作されると前記自動遊技手段による自動遊技が開始するとともに、前記終了条件が成立すると当該自動遊技を終了させて、遊技者による前記操作手段の操作に基づいて遊技が進行することを特徴とするものである。
【0010】
また、前記遊技機において、前記自動遊技終了条件設定手段は、予め定めた複数の終了条件の中から遊技者が所望する終了条件を選択可能となるように構成することができる。
【0011】
また、前記遊技機において、前記終了条件は、前記所定の入賞条件のうちの特定の入賞条件の成立を許可するための特定入賞フラグに基づいて決定されるように構成することができる。
【0012】
また、前記遊技機において、前記特定入賞フラグがセットされたことを報知するためのフラグ確定報知手段を備えるとともに、
遊技者の操作に基づき、前記フラグ確定報知手段による報知を行うか否かを選択するための報知選択手段を備えて構成することができる。
【0013】
ここで、遊技機は例えばスロットマシンとすることができ、この場合、遊技媒体とは、例えば遊技メダルのことをいう。また、操作手段とは、例えば所定数の遊技メダルを投入するためのベットスイッチ、複数のリールの回転を一斉に開始させるためのスタートスイッチ、複数のリールの回転を個別に停止させるためのストップスイッチ等のことをいう。また、自動遊技手段は、例えばスロットマシンの動作を制御するための制御装置により構成される。
【0014】
また、自動遊技開始手段、自動遊技終了条件設定手段、および報知選択手段は、例えば液晶表示装置および画面操作スイッチにより構成される。この場合、液晶表示装置の画面に表示される操作案内に従い画面操作スイッチを操作することにより、自動遊技が開始し、自動遊技終了条件が設定され、あるいは特定入賞フラグがセットされたことを報知するか否かが選択される。
【0015】
また、フラグ確定報知手段は、例えばLEDあるいはランプにより構成される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明に係る遊技機の一実施形態を説明する。なお、以下の説明では、代表的な遊技機としてスロットマシンを例にとって説明を行う。
【0017】
<スロットマシン>
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの正面図である。
本発明の一実施形態に係るスロットマシン1は、図1に示すように、前面に開閉可能な前面扉2を有する筐体3を備えている。前面扉2には、その前面のほぼ中央より上部に、表示窓4を設け、表示窓4には、筐体3の内部に配置した3個のリール5a〜5cの外周表面がそれぞれ臨んでいる。また、表示窓4の周辺には、各表示窓4を横断して、有効となる入賞ラインを表示するための入賞ライン表示6が施されている。この入賞ライン表示6は、横3本と、この横線と交差する斜め2本の合計5本からなっている。また、各入賞ライン表示6の左端側には、有効となる入賞ラインを表示するための有効ライン表示ランプ7a〜7eが設けられている。
【0018】
なお、図1に示す実施形態では、1つの表示窓4内に3個のリール5a〜5cを配置しているが、各リール5a〜5cに対応してそれぞれ表示窓4を設けてもよい。また、有効となる入賞ラインを5本としているが、有効となる入賞ラインは、7本、9本等の任意の数であってもよい。
【0019】
また、入賞ライン表示6の右端側には、リプレイの入賞時に点灯するリプレイ表示ランプ8、前回の遊技が開始してから次回の遊技の開始を許可するまでの待機時間を表示するための遊技停止表示ランプ9、特定入賞フラグがセットされた旨を表示するためのWINランプ10、スタートスイッチ20が有効化されている旨を表示するための遊技開始表示ランプ11、遊技メダルの投入が許可されている旨を表示するための遊技メダル投入ランプ12が設けられている。
【0020】
上記した表示窓4の下方の前面扉2の前面には、そのほぼ中央に、画像表示を行うための画像表示部13が設けられており、画像表示部13の左側には、画像表示部13に表示される操作案内に従い各種の操作を行うための画面操作スイッチ28が設けられている。この画像表示部13は、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、CRTディスプレイ、ドットマトリクス表示器等からなり、各種の画像情報が表示される。また、画面操作スイッチは、十字キー28a、決定キー28b、および待機画面表示キー28cからなる(図5〜図8参照)。
【0021】
また、画像表示部13の右側には、遊技に供する遊技メダルを1枚ずつ投入するためのメダル投入口14が設けられており、画像表示部13の左側には、クレジットされた範囲内で遊技に供する遊技メダルを1枚ずつ投入するための第1ベットスイッチ16と、クレジットされた範囲内で遊技に供する遊技メダルを2枚投入するための第2ベットスイッチ17と、クレジットされた範囲内で遊技に供する遊技メダルを最大許容賭け数(本実施形態では3枚)まで投入するためのマックスベットスイッチ18が設けられている。
【0022】
上記した画像表示部13等の下方に位置する前面扉2の前面には、遊技者が獲得した遊技メダルをクレジットするか払い出すかを切り替えるためのC/Pスイッチ19と、遊技メダルの投入を条件として各リール5a〜5cの回転を開始させるためのスタートスイッチ20と、各リール5a〜5cに個別に対応して各リール5a〜5cの回転を停止させるための3個のストップスイッチ21a〜21cと、前面扉2を開閉するための開閉キー挿入口15が設けられている。
【0023】
また、前面扉2の下部には、賞として払い出された遊技メダルを受け入れるためのメダル受皿22が設けられており、メダル受皿22に臨むようにして、メダル払出口23が設けられている。また、メダル受皿22の上方に位置する前面扉2の前面には、透音孔24が設けられており、筐体3の内部には透音孔24に臨むようにしてスピーカ25が配設されている。
【0024】
また、筐体3の正面上部には、入賞に対して支払われる配当遊技メダルの枚数を表示した配当表示部26が設けられており、配当表示部26の上方には、複数の装飾ランプ(図示せず)を配置した装飾部27が設けられている。
【0025】
上記した筐体3の内部には、表示窓4に外周表面を臨ませる位置に、それぞれリール5a〜5cを回転可能に配置し、メダル払出口23に連通する位置に、賞としての遊技メダルを払い出すためのホッパ(図示せず)が配置されている。また、筐体3の内部には、スロットマシン1を電気的に制御するための制御装置(図示せず)が設けられている。
【0026】
<スロットマシンにおける遊技>
上記したスロットマシン1で遊技を行うには、まず実際にメダル投入口14に遊技メダルを投入するか、いずれかのベットスイッチ16,17,18を操作することによりクレジットの範囲内で遊技に供するための遊技メダルを投入する。ここで、遊技メダルの投入枚数に応じて有効となる入賞ラインが決定され、対応する有効ライン表示ランプ7a〜7eが点灯する。例えば、1枚の遊技メダルを投入した場合には、中央の横ライン1本が有効となり、2枚の遊技メダルを投入した場合には、上中下の横ライン3本が有効となり、最大許容賭け数である3枚の遊技メダルを投入した場合には、上中下の横ライン3本と斜めライン2本の合計5本のラインが有効となる。
【0027】
次に、遊技者がスタートスイッチ20を操作すると各リール5a〜5cが一斉に回転を開始し、リール5a〜5cの外周表面に表示された複数種類の図柄が表示窓4内を上下に移動表示される。そして、リール5a〜5cの回転が所定の速度に達すると各ストップスイッチ21a〜21cが有効化され、遊技者が各ストップスイッチ21a〜21cを操作すると、対応するリール5a〜5cの回転がそれぞれ停止する。
【0028】
ここで、有効となった入賞ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが予め定めた入賞態様となっている場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルが賞として払い出され、あるいはクレジットとして加算される。
【0029】
なお、本実施形態に係るスロットマシン1では、後に詳述するように、ベットスイッチ16,17,18、スタートスイッチ20、およびストップスイッチ21a〜21cを自動的に動作させる自動遊技を行うことができる。
【0030】
<入賞態様>
予め定めた入賞態様には、一般的な入賞態様の他に、一般遊技と比較して遊技者に有利な特別遊技の開始条件となる特別入賞態様がある。さらに、特別入賞態様には、いわゆるビッグボーナスの入賞態様とレギュラーボーナスの入賞態様とがある。
【0031】
一般的な入賞態様は、例えば、有効となった入賞ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが「スイカ」「スイカ」「スイカ」となった場合、左側の表示窓に「チェリー」が停止表示された場合等であり、所定枚数、例えば2枚〜10枚の遊技メダルが払い出される。本実施形態では、停止表示された図柄の組み合わせが「スイカ」「スイカ」「スイカ」となった場合に10枚の遊技メダルが払い出され、左側の表示窓に「チェリー」が停止表示された場合等に2枚の遊技メダルが払い出される。
【0032】
さらにこの他にも、リプレイの入賞態様が設定されており、有効となった入賞ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが「JAC」「JAC」「JAC」となった場合に、直前の遊技と同様の条件によりリプレイを行うことができる。
【0033】
<ビッグボーナス>
上記したビッグボーナスの入賞態様とは、例えば、有効となった入賞ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが、「赤7」「赤7」「赤7」、「白7」「白7」「白7」となったことを開始条件として行われる遊技であり、所定枚数、例えば15枚の遊技メダルが払い出された後、さらに、一般遊技と比較して多くの遊技メダルを獲得でき遊技者にとって有利なビッグボーナスゲームを行うことができる。
このビッグボーナスゲームでは、ビッグボーナス中一般遊技(BB中一般遊技)を最大30回まで行うことができる。このBB中一般遊技とは、小役(賞として払い出される遊技メダル数が比較的少ない入賞態様)の抽選確率が高くなった一般遊技と同様の遊技のことである。
【0034】
このBB中一般遊技において、有効となった入賞ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが「スイカ」「スイカ」「スイカ」となると、10枚の遊技メダルが払い出され、左側の表示窓に「チェリー」が停止表示されると、2枚の遊技メダルが払い出され、有効となった入賞ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが「JAC」「JAC」「JAC」となると、5枚の遊技メダルが払い出されるとともに最大3回のJACゲームを行うことができる。
【0035】
<JACゲーム>
JACゲームでは、所定枚数、例えば1枚の遊技メダルを投入してスタートスイッチ20を操作し、リール5a〜5cの回転を開始させた後、各ストップスイッチ21a〜21cを操作して各リール5a〜5cの回転を停止させる。
そして、停止図柄の組み合わせが所定の組み合わせ、例えば「JAC」「JAC」「JAC」となった場合に、所定枚数、例えば15枚の遊技メダルが払い出される。
このJACゲームでは、最大ゲーム回数と最大入賞回数が制限されており、例えば上記したゲームが、最大ゲーム回数である12回行われるか、または、上記した入賞が、最大入賞回数である8回に達するとJACゲームが終了する。
【0036】
<レギュラーボーナス>
また、上述したビッグボーナスの他に、いわゆるレギュラーボーナスと称される特別遊技の態様がある。
このレギュラーボーナスの入賞態様とは、例えば、有効となった入賞ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが、「BAR」「BAR」「BAR」となったことを開始条件として行われる遊技であり、所定枚数、例えば15枚の遊技メダルが払い出された後、レギュラーボーナスゲームを行うことができる。
このレギュラーボーナスゲームは、上述したビッグボーナスゲームと比較して獲得できる利益が少なくなっており、例えば上述したJACゲームを最大1回行うことができるようになっている。
【0037】
上述した一連の遊技動作は、筐体3内に設けられた制御装置により制御される。
【0038】
<制御装置>
この制御装置を、図2、図3に基づいて説明する。
図2、3に示すように、制御装置は、メイン制御基板100と、サブ制御基板200および画像制御基板300とからなる。
メイン制御基板100は、図2に示すように、スロットマシンにおける遊技動作の主制御を行うための基板で、CPU101、ROM102、RAM103、CPU101の動作クロック信号を生成するためのクロック回路104、ビッグボーナス等の当選確率を設定するための確率設定部105を備えている。
【0039】
上記ROM102には、スロットマシン1の遊技における処理の手順がシーケンスプログラムとして記憶されているとともに、抽選確率等を決定するための入賞確率テーブルや、入賞態様の内部当選、および遊技状態に応じたリール5a〜5cの停止制御を行うための停止制御テーブル等のデータが記憶されており、シーケンスプログラムに基づいてCPU101等が動作することによりスロットマシンにおける遊技が制御される。
【0040】
上記クロック回路104は、所定周波数の基準クロックを発生するためのクロックパルス発生器106と、基準クロック信号を分周することによりCPU101の動作クロック信号を生成するための分周器107を備えている。
【0041】
上記確率設定部105は、CPU101の制御に従って一定範囲の乱数を発生させるための乱数発生器108と、乱数発生器108で発生した乱数の中から任意の乱数を抽出してCPU101へ送信するための乱数サンプリング回路109を備えている。また、この確率設定部105には、ビッグボーナスの発生確率を設定するための確率設定スイッチ110が接続されている。
【0042】
なお、この確率設定部105により、一般遊技、ビッグボーナス等に使用する乱数が発生される。具体的な処理としては、スタートスイッチ20を操作したタイミングで抽出した乱数値とROM102に記憶された入賞確率テーブルとの比較判定に基づいて内部当選の有無および入賞態様を決定する。
【0043】
上記CPU101に備えられた複数のI/Oポートには、第1ベットスイッチ16、第2ベットスイッチ17、マックスベットスイッチ18、C/Pスイッチ19、スタートスイッチ20、画面操作スイッチ28、メダル投入口14から投入された遊技メダルを検出するためのメダルセンサ111、打ち止め処理を行うか否かを切り替えるための打ち止め設定スイッチ112、打ち止めを解除するための打ち止め解除スイッチ113、モータ駆動回路114、リール位置検出回路115、リール停止信号回路116、ホッパ駆動回路117、払い出し完了信号回路118、ランプ駆動回路119が接続されている。
【0044】
以下、上記各回路について詳しく説明する。
上記モータ駆動回路114には、各リール5a〜5cを回転駆動するためのステッピングモータ120a〜120cが接続されており、CPU101の制御に基づいてステッピングモータ120a〜120cへ駆動パルスを供給あるいは供給停止することにより、各リール5a〜5cの回転を開始させたり停止させたりする。
【0045】
上記リール位置検出回路115には、各リール5a〜5cの回転位置を検出するための光学センサ等からなる位置検出センサ(図示せず)が設けられており、この位置検出センサで検出された各リール5a〜5cの位置検出信号がCPU101へ送信される。
【0046】
上記リール停止信号回路116には、ストップスイッチ21a〜21cが接続されており、遊技者によりストップスイッチ21a〜21cが操作されると、これを検知してストップスイッチ検出信号がCPU101へ送信される。具体的な制御としては、スタートスイッチ20が操作され、各リール5a〜5cが定速回転に達した後、各ストップスイッチ21a〜21cの操作が許可され、ストップスイッチ21a〜21cをそれぞれ押すと、ストップスイッチ検出信号、および位置検出信号、並びにROM102に記憶された停止制御テーブルに基づき、最短停止位置から4コマ先までの計7コマ分の図柄をチェックし、内部当選した入賞態様に対応する図柄がある場合は、その図柄が有効化された入賞ライン上に並ぶように引き込み制御がなされる。また、内部当選していない他の入賞態様が成立しないように蹴飛ばし制御を行うことにより、各リール5a〜5cを停止させる。いずれの内部当選役にも当選していないハズレの場合は、いかなる入賞役も成立しないように各リール5a〜5cを停止させる。ボーナスに内部当選した場合に当該内部当選が持ち越されたボーナス内部当選中のゲームでも、ボーナス以外の入賞態様に対する抽選がなされ、小役またはリプレイに内部当選した場合は、小役またはリプレイを優先して引き込み制御を行う。
【0047】
上記ホッパ駆動回路117には、遊技メダルを貯留するためのホッパ121が接続されている。
【0048】
上記払い出し完了信号回路118には、メダル貯留部122およびメダル検出部123が接続されている。メダル貯留部122は、メダル投入口14から投入された遊技メダルや賞として払い出される遊技メダルを貯留記憶するための部分で、所定の最大許容貯留数に達するまで遊技メダルを貯留記憶することができる。この最大許容貯留数は、例えば50枚となっており、50枚までの遊技メダルを貯留記憶するとともに、この50枚を超えた遊技メダルは、実際にホッパ122からメダル受皿22に払い出される。また、実際に払い出される遊技メダルは、メダル検出部123により、ホッパ121からメダル受皿22に払い出される際に計数される。そして、入賞時の遊技メダルの払い出し動作において、メダル貯留部122に加算記憶される加算値、あるいはメダル検出部123における計数値が所定の払い出し枚数に達すると、払い出し完了信号回路118からCPU101に対し払い出し完了信号が送信される。
【0049】
上記ランプ駆動回路119には、表示窓4を通して視認される図柄をリール5a〜5cの内面側から透過照明するためのバックランプ124が接続されている。このバックランプ124は、各リール5a〜5c毎にそれぞれ縦並びに3個ずつ配設されており、合計9個のバックランプ124によりリール5a〜5cを内面側から透過照明する。
【0050】
サブ制御基板200および画像制御基板300は、主として画像表示部(カラー液晶パネル)13を制御するための基板で、メイン制御基板100からの信号を受信してスピーカ25から効果音等を発生させるとともに、画像表示部13における画像表示を行う。
【0051】
サブ制御基板200には、図3に示すように、サブCPU201、プログラムROM202、制御RAM203が搭載されており、INポート204を介してメイン制御基板100からの信号をサブCPU201で受信する。さらに、サブCPU201は、メイン制御基板100から受信したデータと、プログラムROM202に格納されている選択テーブル等に基づいて各種の演出画像を決定し、OUTポート205を介して画像制御基板300に信号を送出する。また、サブ制御基板200には、音源IC206が搭載されており、パワーアンプ207を介してスピーカ25から効果音等を発生する。
【0052】
画像制御基板300には、図3に示すように、画像制御CPU301、プログラムROM302、制御RAM303、画像制御IC304、キャラクタROM305、ビデオRAM306が搭載されており、INポート307を介してサブ制御基板200からの信号を受信し、画像制御IC304に駆動信号を送出する。画像制御IC304は、画像制御CPU301の制御の下に、キャラクタROM305とビデオRAM306からの信号入力を受けて画像表示部13を制御し、画像表示を行う。
【0053】
<スロットマシンの制御>
次に、本実施形態に係るスロットマシン1の制御動作のうち、特に自動遊技における制御手順に重点をおいて説明する。
図4は、自動遊技における制御手順を示すフローチャート、図5〜図8は、画像表示部13に表示されるカスタマイズ画面の表示例を示す模式図である。
スロットマシン1において自動制御を行う場合には、まず、遊技店側において自動制御を行うためセミオートシステムを作動させるか否かを選択する(S1)。ここで、セミオートシステムを作動させない場合には、自動制御を行わない通常遊技状態となる(S2)。一方、セミオートシステムを作動させる場合には、遊技者の所望に基づいて自動制御の態様がカスタマイズされる(S3)。
【0054】
ステップS3のカスタマイズ処理では、画像表示部13にカスタマイズメニューが表示され、遊技者が画像表示部13に表示される案内表示に従って、画面操作スイッチである十字キー28a、決定キー28b、および待機画面表示キー28cを操作することにより、自動制御の態様が設定される。
【0055】
このカスタマイズ処理では、セミオートシステムに移行するか否かの設定(図5)、セミオートシステムを終了させる入賞図柄の設定(図6)、自動目押し機能を有効とするか否かの設定(図7)、およびWINランプ10による報知を行うか否かの設定(図8)が行われる。
セミオートシステムに移行するか否かの設定では、図5に示すように、画像表示部13にモード選択画面が表示され、遊技者は、十字キー28aを操作してカーソルを移動させた後、決定キー28bを操作することにより所望のモードを選択することができる。
【0056】
図5において、上方に示す画面では、通常遊技時における選択画面が示されており、下方に示す画面には、ボーナスゲーム時における選択画面が示されている。なお、両画面では、セミオートシステム(S・A・S)モードにカーソルが位置しており、この状態で決定キー28bを操作することにより、セミオートシステムが作動して自動制御に移行する。また、通常モードを選択した場合には、自動制御は行われない。なお、図5に示す選択画面において待機画面表示キー28cを操作すると、待機画面に戻ることができる。
【0057】
セミオートシステムを終了させる入賞図柄の設定では、図6に示すように、画像表示部13に図柄選択画面が表示され、遊技者は、十字キー28aを操作してカーソルを移動させた後、決定キー28bを操作することにより所望の入賞図柄で自動制御を終了させることができる。図6に示す例では、ビッグボーナスの停止図柄が表示される条件が整った場合にセミオートシステムを終了させて、以降、遊技者の操作に基づいてストップスイッチ21等が動作するようになる。なお、図6に示す選択画面において待機画面表示キー28cを操作すると、待機画面に戻ることができる。
【0058】
自動目押しを機能を有効とするか否かの設定では、図7に示すように、画像表示部13に自動目押し機能選択画面が表示され、遊技者は、十字キー28aを操作してカーソルを移動させた後、決定キー28bを操作することにより自動目押し機能を有効とするか否かを選択することができる。自動目押し機能が選択されると、成立した入賞フラグに対応した入賞図柄が停止するようにリール5a〜5cの回転および停止が制御される。なお、図7に示す選択画面において待機画面表示キー28cを操作すると、待機画面に戻ることができる。
【0059】
WINランプ10による報知を行うか否かの設定では、図8に示すように、画像表示部13にWINランプ点灯選択画面が表示され、遊技者は、十字キー28aを操作してカーソルを移動させた後、決定キー28bを操作することによりWINランプ10による報知を行うか否かを選択することができる。WINランプ10にる報知が選択されると、例えばビッグボーナスのフラグが成立した場合に、WINランプ10を点灯することによりフラグ成立が報知される。なお、図8に示す選択画面において待機画面表示キー28cを操作すると、待機画面に戻ることができる。
【0060】
ステップS3において自動制御の態様がカスタマイズされると、C/Pスイッチ19の操作によりクレジット機能が有効となっていることを条件として、遊技メダルの自動投入が行われ自動遊技が開始する。なお、本実施形態における遊技メダルの最大クレジット枚数は50枚となっており、このクレジット枚数の範囲内で遊技メダルが投入される。
【0061】
自動遊技では、クレジット枚数が「3」以上であるか否かを判断し(S4)、クレジット枚数が「3」以上である場合に、遊技メダルを3枚ずつ投入し(S5)、リール5a〜5cを自動的に回転させる(S6)。なお、クレジット枚数が「3」未満となった場合には、自動遊技を終了する。
【0062】
続いて、遊技者が設定した入賞図柄に対応する入賞フラグが成立したか否かを判断し(S7)、当該入賞フラグが成立するまでの間、リール5a〜5cを自動的に停止させる(S8)とともに、次の遊技(S4〜S6)へ移行する。なお、リール5a〜5cの自動停止は最短時間で行われるように設定することが好ましい。このような設定を行うことにより、より多くの遊技を消化することができ、遊技の面白さを高めることができるとともに、遊技店にとってはスロットマシン1の稼働効率を上げることができる。
【0063】
ここで、遊技者が設定した入賞図柄に対応する入賞フラグが成立すると、WINランプ10を点灯させる設定が行われているか否かを判断し(S9)、WINランプ10の点灯が設定されている場合には、WINランプ10を点灯させて(S10)、入賞フラグが成立した旨を報知する。一方、遊技者の設定がWINランプ10を点灯させないものである場合には、ステップS10は行わない。
【0064】
続いて、自動目押し機能が有効となっているか否かを判断し(S11)、自動目押し機能が有効となっていない場合には、リール5a〜5cを自動的に停止させて(S12)、自動遊技を終了する。この場合、成立した入賞フラグに対応する入賞図柄が構成されないようにして、リール5a〜5cを停止制御することが好ましい。このような制御を行うことにより、例えばビッグボーナスの入賞フラグが成立している場合に小役の入賞確率が上昇するスロットマシンでは、直ちにビッグボーナスの入賞図柄が停止表示されないようにして小役の入賞図柄を停止表示させることができる。このため、より多くの遊技メダルを獲得することができるので、遊技の面白さを高めることができる。
【0065】
一方、自動目押し機能が有効となっている場合には、成立した入賞フラグに対応する入賞図柄が停止表示されるようにリール5a〜5cの停止制御を行い(S13)、自動遊技を終了する。この場合、目押し操作が不得手な初心者等は、必ず入賞図柄を停止表示させることができるので、確実に遊技メダルを獲得することができる。
【0066】
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態では、遊技者がセミオートシステムの作動を選択すると自動遊技が開始し、遊技者が設定した入賞図柄に対応した入賞フラグが成立した後、全てのリールが停止した場合に自動遊技が終了するように構成されているが、自動遊技の終了条件は他のものであってもかまわない。すなわち、遊技者が設定した入賞図柄に対応した入賞フラグが成立した場合に直ちに自動遊技を終了させてもよい。
【0067】
また、上述した実施形態では、一般遊技中にセミオートシステムを作動させているが、特定入賞たとえば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス中に作動させてもよい。この場合には、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの終了を停止条件とすればよい。
【0068】
また、自動遊技は、待機画面表示キー28cやその他遊技者が操作し得るボタン・レバー等の操作を検出したときに、その作動を停止させてもよい。この場合、遊技者が不意に自動遊技の停止を望んだときにすばやく自動遊技の作動を停止させることが可能となる。
【0069】
また、液晶表示装置等の画像表示部を有しないスロットマシンの場合には、専用に設けられたセミオートボタンを操作することにより、自動遊技への移行および復帰を制御するようにしてもよい。
【0070】
また、本発明はスロットマシンに限られず、パチスロ遊技機、ゲームマシン等の他の遊技機にも適用することができる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る遊技機によれば、遊技者の操作に基づいて自動遊技を開始させ、所定の終了条件が成立すると当該自動遊技を終了させることにより、長時間遊技を行った場合における遊技者の疲労を軽減することができる。
【0072】
また、自動遊技を行うことにより、遊技者はより多くの遊技を行うことができるので、遊技の面白さを高めることができる。また、遊技機の稼働効率が上がるため、遊技店の利益も向上する。
【0073】
また、遊技者の技量の差による遊技者間の不公平が解消され、遊技に未熟な初心者であっても、遊技を十分楽しむことができる。
【0074】
また、遊技者が自動遊技の終了条件を設定できるようにすることで、遊技の自由度が高まり、遊技者の嗜好に合わせた遊技を行うことができる。例えば、遊技者が選択した特定入賞フラグに基づいて自動遊技の終了条件を決定することにより、遊技者の技量に合わせて最も有利な条件で遊技を行うことができるので、遊技の面白さを高めることができる。
【0075】
さらに、遊技者の所望に応じて特定入賞フラグがセットされたことを報知するか否かを選択できるので、遊技のバリエーションが豊富となり、遊技の面白さを一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの正面図。
【図2】スロットマシンを制御するための制御装置(メイン制御基板)のブロック図
【図3】スロットマシンを制御するための制御装置(サブ制御基板、画像制御基板)のブロック図
【図4】自動遊技における制御処理の手順を示すフローチャート
【図5】画像表示部に表示されるカスタマイズ画面の表示例を示す模式図
【図6】画像表示部に表示されるカスタマイズ画面の表示例を示す模式図
【図7】画像表示部に表示されるカスタマイズ画面の表示例を示す模式図
【図8】画像表示部に表示されるカスタマイズ画面の表示例を示す模式図
【符号の説明】
1 スロットマシン
5a,5b,5c リール
10 WINランプ
13 画像表示部
14 メダル投入口
16 第1ベットスイッチ
17 第2ベットスイッチ
18 マックスベットスイッチ
19 C/Pスイッチ
20 スタートスイッチ
21 ストップスイッチ
28 画面操作スイッチ
28a 十字キー
28b 決定キー
28c 待機画面表示キー

Claims (4)

  1. 遊技媒体の投入を条件に遊技開始を許可し、遊技者による操作手段の操作に基づいて遊技が進行するとともに、所定の入賞条件が成立すると賞として所定数の遊技媒体を払い出す遊技機において、
    前記操作手段の動作を制御して、遊技が自動的に進行する自動遊技を行わせるための自動遊技手段と、
    遊技者の操作に基づき、前記自動遊技手段による自動遊技を開始させるための自動遊技開始手段と、
    前記自動遊技手段による自動遊技の終了条件を設定するための自動遊技終了条件設定手段とを備え、
    前記自動遊技開始手段が操作されると前記自動遊技手段による自動遊技が開始するとともに、前記終了条件が成立すると当該自動遊技を終了させて、遊技者による前記操作手段の操作に基づいて遊技が進行することを特徴とする遊技機。
  2. 前記自動遊技終了条件設定手段は、予め定めた複数の終了条件の中から遊技者が所望する終了条件を選択可能としたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記終了条件は、前記所定の入賞条件のうちの特定の入賞条件の成立を許可するための特定入賞フラグに基づいて決定されることを特徴とする請求項1または2記載の遊技機。
  4. 前記特定入賞フラグがセットされたことを報知するためのフラグ確定報知手段を備えるとともに、
    遊技者の操作に基づき、前記フラグ確定報知手段による報知を行うか否かを選択するための報知選択手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の遊技機。
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JP2016036691A (ja) * 2014-08-11 2016-03-22 株式会社ディ・ライト 遊技機

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