JP2004015206A - A/d内蔵型マイクロコンピュータ - Google Patents
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Abstract
【課題】A/D変換器を搭載したマイクロコンピュータにおいて、CPUで発生するノイズがA/D変換動作に影響を及ぼし、変換動作精度の劣化を生じる。
【解決手段】A/D変換動作中はCPU101の動作を停止し、CPU停止中にA/D変換データを記憶する記憶装置103を備え、A/D変換動作中のCPU101からのノイズを低減しA/D変換動作の高精度化を実現する。また、CPUの制御によらずに外部記憶装置210を制御するアドレス信号発生回路201、タイミング信号発生回路202を設けるとともに、データ信号選択回路203、アドレス信号選択回路204、タイミング信号選択回路205を設けることにより、任意の数の高精度なA/D変換処理を連続遂行可能にする。また、外部のラインメモリ310に対するデータ変換転送回路310を設けることにより、回路の小規模化を図る。
【選択図】 図1
【解決手段】A/D変換動作中はCPU101の動作を停止し、CPU停止中にA/D変換データを記憶する記憶装置103を備え、A/D変換動作中のCPU101からのノイズを低減しA/D変換動作の高精度化を実現する。また、CPUの制御によらずに外部記憶装置210を制御するアドレス信号発生回路201、タイミング信号発生回路202を設けるとともに、データ信号選択回路203、アドレス信号選択回路204、タイミング信号選択回路205を設けることにより、任意の数の高精度なA/D変換処理を連続遂行可能にする。また、外部のラインメモリ310に対するデータ変換転送回路310を設けることにより、回路の小規模化を図る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はCPUとA/D変換器とを備えたA/D内蔵型マイクロコンピュータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、A/D内蔵型マイクロコンピュータでA/D変換動作を行うときは、CPUからの命令によりA/D変換器を制御するレジスタを書き換えた上でA/D変換動作をスタートさせ、A/D変換動作が終了すると変換結果のA/D変換データをCPUの命令により読み込む。
【0003】
図7は従来のA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図である。図7において、700はA/D内蔵型マイクロコンピュータ、701はCPU(中央演算処理装置)、702はA/D変換器、703はA/D変換器702に対してスタート制御を行うA/D制御部、704は内部バスである。S1はマイクロコンピュータ700の外部からポートを介して入力されるアナログ信号、D1はA/D変換器702によって得られたA/D変換データ、S2はA/D制御部703より出力されるA/D変換動作のスタート制御信号である。
【0004】
図8は従来のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を示すタイミングチャートである。時刻T0において、CPU701からの命令でA/D制御部703からA/D変換器702に対するスタート制御信号S2を立ててA/D変換器702の動作を開始させ、入力されてきたアナログ信号S1に対するA/D変換動作を行う。時刻T1において、A/D変換動作が終了すると、A/D変換データD1が出力され、時刻T1〜T2でCPU701がA/D変換データD1を取り込む。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術ではCPU701からの命令によりA/D変換動作を行わなければならず、そのため、A/D変換動作中にCPU701を動作させていなければならない。しかしながら、CPU701は通常大規模な同期回路で構成されていて、動作時はシステムクロック周期でノイズが発生する。このノイズがA/D変換器702に影響を及ぼし、A/D変換動作の精度劣化を生じさせている。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みて創案されたものであり、A/D内蔵型マイクロコンピュータにおいて、A/D変換動作の精度を向上させることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために次のような手段を講じる。入力されてきたアナログ信号に対するA/D変換動作をA/D変換器によって行うときには、CPUの動作を停止させる。A/D変換中はCPUの動作が停止しているので、CPUからのノイズの発生はなく、ノイズの悪影響のない状態でA/D変換器によるA/D変換動作を実行することができる。A/D変換器によって生成されたA/D変換データは、CPUが動作停止しているので、CPUに受け渡す前提として、CPUが復帰するまでの間、一時的にA/D変換データを記憶させておく必要がある。そこで、レジスタ等の記憶装置を設ける。
【0008】
要するに、本発明によるA/D内蔵型マイクロコンピュータは、CPUとA/D変換器とを備えたA/D内蔵型マイクロコンピュータであって、前記A/D変換器を起動するときは前記CPUの動作を停止するように構成するとともに、前記A/D変換器によるA/D変換データを一時的に格納する記憶装置を設け、前記A/D変換器の動作終了後に前記CPUを復帰して前記記憶装置のA/D変換データを前記CPUに取り込むように構成してあることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、CPUからのノイズの影響のない状態でA/D変換を行うので、A/D変換動作を高精度に遂行することができる。
【0010】
ところで、上記の発明においては、1回のA/D変換動作ごとに、CPU停止・A/D変換器動作の状態とA/D変換器停止・CPU動作の状態を切り換えてデータ転送をしなければならず、都度の切り換えとデータ転送に要する時間が大きく、一連のA/D変換処理を高速化する上で支障がある。
【0011】
そこで、上記の発明の発展形として、次のようなA/D内蔵型マイクロコンピュータを提案する。すなわち、CPUとA/D変換器とは動作が排他的に制御されるように構成されている。加えて、前記A/D変換器の各A/D変換動作に対応したアドレス信号を発生するアドレス信号発生回路と、前記各A/D変換動作に対応したタイミング信号を発生するタイミング信号発生回路とを備える。さらに、外部記憶装置へのデータラインを前記CPU側と前記A/D変換器側とで切り換えるデータ信号選択回路と、前記外部記憶装置へのアドレスラインを前記CPU側と前記アドレス信号発生回路側とで切り換えるアドレス信号選択回路と、前記外部記憶装置へのアクセスタイミングラインを前記CPU側と前記タイミング信号発生回路側とで切り換えるタイミング信号選択回路とを備える。
【0012】
CPU停止状態でのA/D変換器によるA/D変換動作によって得られたA/D変換データを外部記憶装置に蓄積するように構成する。A/D変換データを外部記憶装置に格納するためのアドレス信号およびタイミング信号は、CPUが停止中であるため、別に生成する必要がある。そこで、アドレス信号発生回路とタイミング信号発生回路とを設ける。また、A/D変換器から外部記憶装置へA/D変換データを格納する状態と、外部記憶装置に格納されているA/D変換データをCPUに取り込む状態とを切り換える必要がある。その切り換えをデータ信号選択回路、アドレス信号選択回路およびタイミング信号選択回路が請け負う。
【0013】
以上により、複数回のA/D変換動作を連続して行い、得られたA/D変換データは外部記憶装置に格納しておき、一連のA/D変換処理が終了した後に、CPUを復帰して外部記憶装置に格納した複数回数分のA/D変換データをまとめてCPUに取り込む。したがって、1回のA/D変換動作ごとのCPU停止・A/D変換器動作の状態とA/D変換器停止・CPU動作の状態との切り換えおよびデータ転送が不要となり、一連のA/D変換処理に要する時間を短縮化することができる。
【0014】
別の態様の本発明は、CPUとA/D変換器とを動作が排他的に制御されるように構成するとともに、前記A/D変換器と外部のラインメモリとの間に介在されてパラレルデータとシリアルデータとの間で双方向変換を行うデータ変換転送回路を備えた構成とされている。
【0015】
CPU停止中のA/D変換データを一時的に格納しておく記憶手段としてラインメモリを利用するときには、特別なアドレス信号、タイミング信号は必要ではない。代わりに、パラレルなA/D変換データをシリアルデータに変換した上でラインメモリに転送するようにする。一連のA/D変換処理が終了した後に、ラインメモリから読み出したシリアルデータを逆変換してパラレルデータに戻した上でCPUに取り込む。そのために、パラレルデータとシリアルデータとの間で双方向変換を行うデータ変換転送回路を設ける。これにより、1回のA/D変換動作ごとのCPU停止・A/D変換器動作の状態とA/D変換器停止・CPU動作の状態との切り換えおよびデータ転送を不要とした高速なA/D変換処理を、小規模な回路で実現することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかわるA/D内蔵型マイクロコンピュータの実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図である。図1において、100はA/D内蔵型のマイクロコンピュータ、101はマイクロコンピュータ100におけるCPU(中央演算処理装置)、102は入力したアナログ信号S1をA/D変換データD1に変換するA/D変換器、103はA/D変換器102の動作中はA/D変換器102からのA/D変換データD1を入力して記憶し、A/D変換器102の停止中はCPU101へデータ送信が可能なレジスタ等の記憶装置、104は内部バスである。D2は記憶装置103から出力されるデータである。C1はマイクロコンピュータ100の外部より入力され、CPU101の動作とA/D変換器102の動作とを排他的に制御し、A/D変換器102の動作中はCPU101の動作を停止する制御信号である。制御信号C1はCPU101に対して論理反転105が施されて入力される。
【0018】
次に、以上のように構成された実施の形態1のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を図2のタイミングチャートに基づいて説明する。
【0019】
時刻T0において、制御信号C1がアサートされると、CPU101の動作が停止されるとともに、A/D変換器102が動作し、入力されてきたアナログ信号S1に対するA/D変換動作が開始される。
【0020】
時刻T1において、A/D変換器102はA/D変換動作を終了し、変換結果であるA/D変換データD1を記憶装置103に出力する。記憶装置103は入力されてきたA/D変換データD1を記憶する。
【0021】
時刻T2において、制御信号C1がネゲートされると、A/D変換器102の動作が停止されるとともに、CPU101に対する動作停止を解除する。CPU101は、記憶装置103からのA/D変換データD2を取り込む。
【0022】
時刻T3において、A/D変換データD2の取り込みが終了し、A/D変換以外の動作へ移る。
【0023】
以上のように本実施の形態によれば、A/D変換器102を動作させるときはCPU101を停止させ、CPU101の停止状態でA/D変換動作を行うため、CPU101の動作ノイズの影響が無くなり、A/D変換動作を高精度なものにすることができる。
【0024】
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2におけるA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図である。図3において、200はA/D内蔵型のマイクロコンピュータ、101はCPU、102はA/D変換器、104は内部バス、105は論理反転であり、これらの構成要素は実施の形態1の場合と同様である。また、201はアドレス信号発生回路、202はタイミング信号発生回路、203はデータ信号選択回路、204はアドレス信号選択回路、205はタイミング信号選択回路、210は外部記憶装置である。
【0025】
アドレス信号発生回路201は、制御信号C1がアサート状態にあるときに、A/D変換器102から出力されるA/D変換データD1を外部記憶装置210の指定されたアドレスに格納するために、A/D変換動作ごとに決められたアドレス信号A2を発生するように構成されている。タイミング信号発生回路202は、制御信号C1がアサート状態にあるときに、A/D変換器102から出力されるA/D変換データD1を外部記憶装置210に格納するためのタイミング信号T2を発生するように構成されている。
【0026】
また、データ信号選択回路203は、制御信号C1がアサート状態にあるときに、A/D変換器102からのA/D変換データD1を選択し、制御信号C1がネゲート状態にあるときは、内部バス104を介してCPU101との間でデジタルデータD3のやりとりを行うように構成されている。アドレス信号選択回路204は、制御信号C1がアサート状態にあるときに、アドレス信号発生回路201から出力されるアドレス信号A2を選択し、制御信号C1がネゲート状態にあるときは、CPU101から出力されるアドレス信号A1を選択し、それぞれ選択されたアドレス信号A3として外部記憶装置210に出力するように構成されている。タイミング信号選択回路205は、制御信号C1がアサート状態にあるときに、タイミング信号発生回路202から出力されたタイミング信号T2を選択し、制御信号C1がネゲート状態にあるときは、CPU101から出力されるタイミング信号T1を選択し、それぞれ選択されたタイミング信号T3として外部記憶装置206に出力するように構成されている。
【0027】
外部記憶装置210は、DRAMなどで構成され、マイクロコンピュータ200の外部に配置されている。
【0028】
次に、以上のように構成された実施の形態2のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を図4のタイミングチャートに基づいて説明する。ここでは、一例として、A/D変換動作を3回連続して行う場合について説明する。なお、連続動作回数に関しては任意に選択できる。
【0029】
時刻T0において、制御信号C1がアサートされると、CPU101の動作が停止され、これに代わってA/D変換器102が動作を開始する。同時に、アドレス信号発生回路201とタイミング信号発生回路202が起動され、さらに、データ信号選択回路203をA/D変換器102側に切り換え、アドレス信号選択回路204をアドレス信号発生回路201側に切り換え、タイミング信号選択回路205をタイミング信号発生回路202側に切り換える。A/D変換器102は、時刻T0において、第1のA/D変換をスタートさせる。
【0030】
これに伴って、アドレス信号発生回路201は、第1のA/D変換結果であるA/D変換データD1(1)を外部記憶装置210において記憶させるためのアドレス信号A2(1)を生成出力する。また、タイミング信号発生回路202は、第1のA/D変換結果であるA/D変換データD1(1)を外部記憶装置210において記憶させるためのタイミング信号T2を生成出力する。
【0031】
時刻T1において、A/D変換器102から第1のA/D変換結果のA/D変換データD1(1)が出力される。
【0032】
時刻T2において、第2のA/D変換がスタートすると同時に、選択されたタイミング信号T3(=T2)の立下りエッジにより第1のA/D変換結果のA/D変換データD1(1)が外部記憶装置210に記憶される。また、アドレス信号発生回路201は、第2のA/D変換結果であるA/D変換データD1(2)を外部記憶装置210において記憶させるためのアドレス信号A2(2)を生成出力する。また、タイミング信号発生回路202は、第2のA/D変換結果であるA/D変換データD1(2)を外部記憶装置210において記憶させるためのタイミング信号T2を生成出力する。
【0033】
時刻T3において、A/D変換器102から第2のA/D変換結果のA/D変換データD1(2)が出力される。
【0034】
時刻T4において、第3のA/D変換がスタートすると同時に、選択されたタイミング信号T3(=T2)の立下りエッジにより第2のA/D変換結果のA/D変換データD1(2)が外部記憶装置210に記憶される。また、アドレス信号発生回路201は、第3のA/D変換結果であるA/D変換データD1(3)を外部記憶装置210において記憶させるためのアドレス信号A2(3)を生成出力する。また、タイミング信号発生回路202は、第3のA/D変換結果であるA/D変換データD1(3)を外部記憶装置210において記憶させるためのタイミング信号T2を生成出力する。
【0035】
時刻T5において、A/D変換器102から第3のA/D変換結果のA/D変換データD1(3)が出力される。
【0036】
時刻T6において、選択されたタイミング信号T3(=T2)の立下りエッジにより第3のA/D変換結果のA/D変換データD1(3)が外部記憶装置210に記憶される。また、制御信号C1がネゲートされ、A/D変換器102の動作が停される一方、CPU101の動作が復帰する。また、アドレス信号発生回路201とタイミング信号発生回路202が停止され、データ信号選択回路203とアドレス信号選択回路204とタイミング信号選択回路205をそれぞれCPU101側に切り換える。
【0037】
その後、時刻T7のタイミングまで、CPU101の制御により、外部記憶装置210に記憶されていたA/D変換データを、CPU101からのタイミング信号T1に基づいてCPU101に取り込む。
【0038】
以上のように本実施の形態によれば、時刻T0でCPU101を停止させるとともにA/D変換器102を起動し、時刻T2、時刻T4、時刻T6のタイミングで3個のA/D変換データD1(1),D1(2),D1(3)を外部記憶装置210に記憶し、その後、時刻T6のタイミングでCPU101を復帰して、前記の3個のA/D変換データを一括してCPU101に取り込む。すなわち、CPU101を停止させた状態での複数回の連続するA/D変換動作が可能になり、高精度のA/D変換動作を高速に実行することができる。
【0039】
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3におけるA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図である。図5において、300はA/D内蔵型のマイクロコンピュータ、101はCPU、102はA/D変換器、104は内部バス、105は論理反転であり、これらの構成要素は実施の形態1の場合と同様である。また、301はデータ変換転送回路、310はマイクロコンピュータ300の外部に配置されたラインメモリである。
【0040】
データ変換転送回路301は、制御信号C1がアサート状態にあるときに自動転送モードに設定され、A/D変換動作ごとにパラレルデータであるA/D変換データD1をシリアルデータに変換した上でラインメモリ310にに転送し、制御信号C1がネゲート状態にあるときは、ラインメモリ310からのシリアルデータをパラレルデータに変換した上で内部バス104を介してCPU101に転送するように構成されている。D4はデータ変換転送回路301とラインメモリ310との間でやりとりされるシリアルなデジタルデータ、T4はデジタルデータD4の転送タイミング信号である。
【0041】
次に、以上のように構成された実施の形態3のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を図6のタイミングチャートに基づいて説明する。ここでは、一例として、A/D変換動作を3回連続して行う場合について説明する。なお、連続動作回数に関しては任意に選択できる。
【0042】
時刻T0において、制御信号C1がアサートされると、CPU101の動作が停止され、これに代わってA/D変換器102が動作を開始する。同時に、データ変換転送回路301を自動転送モードに切り換える。
【0043】
時刻T1において、A/D変換器102から第1のA/D変換結果であるA/D変換データD1(1)が出力されると同時に、データ変換転送回路301を介して外部のラインメモリ310にA/D変換データD1(1)の転送が開始される。このとき、データ変換転送回路310においてパラレル/シリアル変換が行われる。
【0044】
時刻T2において、第2のA/D変換がスタートする。
【0045】
時刻T3において、A/D変換器102から第2のA/D変換結果であるA/D変換データD1(2)が出力されると同時に、データ変換転送回路301を介してのラインメモリ310へのA/D変換データD1(1)からのパラレル/シリアル変換後のシリアルデータ転送が終了し、引き続いてA/D変換データD1(2)の転送が開始される。
【0046】
時刻T4において、第3のA/D変換がスタートする。
【0047】
時刻T5において、A/D変換器102から第3のA/D変換結果であるA/D変換データD1(3)が出力されると同時に、データ変換転送回路301を介してのラインメモリ310へのA/D変換データD1(2)からのパラレル/シリアル変換後のシリアルデータ転送が終了し、引き続いてA/D変換データD1(3)の転送が開始される。
【0048】
時刻T6において、データ変換転送回路301からラインメモリ310へのA/D変換データD1(3)の転送が終了する。また、制御信号C1がネゲートされ、A/D変換器102の動作が停止し、CPU101の動作が復帰する。また、データ変換転送回路301をCPU101から制御される状態に切り換える。
【0049】
その後、時刻T7のタイミングまで、CPU101の制御により、ラインメモリ310に記憶されていたシリアルなA/D変換データをデータ変換転送回路310においてパラレルデータに変換した上でCPU101に取り込む。
【0050】
以上のように本実施の形態によれば、時刻T0でCPU101を停止させるとともにA/D変換器102を起動し、時刻T2、時刻T4、時刻T6のタイミングで3個のA/D変換データD1(1),D1(2),D1(3)をデータ変換転送回路301を介してラインメモリ310に自動的に転送して記憶させ、その後、時刻T6のタイミングでCPU101を復帰して、前記の3個のA/D変換データをデータ変換転送回路301を介してCPU101に取り込む。これによって、CPU101を停止させた状態での複数回の連続するA/D変換動作が可能になり、高精度のA/D変換動作を高速に実行することができる上に、このような機能を、実施の形態2に比べて小規模な回路で実現することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、A/D変換中はCPUの動作を停止させ、A/D変換データをレジスタ等の記憶装置に一時的に格納するので、CPUからのノイズの影響のない状態でA/D変換動作を行うことができ、A/D変換動作の高精度化を実現することができる。
【0052】
また、CPU停止中のA/D変換動作によって得られたA/D変換データを、CPUの制御によらずにDRAM等の外部記憶装置に転送することにより、任意の数の高精度A/D変換処理を連続遂行することができる。
【0053】
また、A/D変換データを一時記憶するものをラインメモリとすることにより、任意の数の高精度A/D変換処理の連続遂行を、データ変換転送回路という小規模な回路で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図
【図2】実施の形態1のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を示すタイミングチャート
【図3】本発明の実施の形態2におけるA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図
【図4】実施の形態2のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を示すタイミングチャート
【図5】本発明の実施の形態3におけるA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図
【図6】実施の形態3のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を示すタイミングチャート
【図7】従来のA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図
【図8】従来のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を示すタイミングチャート
【符号の説明】
100,200,300 A/D内蔵型マイクロコンピュータ
101 CPU
102 A/D変換器
103 記憶装置
104 内部バス
105 論理反転
201 アドレス信号発生回路
202 タイミング信号発生回路
203 データ信号選択回路
204 アドレス信号選択回路
205 タイミング信号選択回路
210 外部記憶装置
301 データ変換転送回路
310 ラインメモリ
C1 制御信号
S1 アナログ信号
D1 A/D変換データ
A2 アドレス信号
T2 タイミング信号
【発明の属する技術分野】
本発明はCPUとA/D変換器とを備えたA/D内蔵型マイクロコンピュータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、A/D内蔵型マイクロコンピュータでA/D変換動作を行うときは、CPUからの命令によりA/D変換器を制御するレジスタを書き換えた上でA/D変換動作をスタートさせ、A/D変換動作が終了すると変換結果のA/D変換データをCPUの命令により読み込む。
【0003】
図7は従来のA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図である。図7において、700はA/D内蔵型マイクロコンピュータ、701はCPU(中央演算処理装置)、702はA/D変換器、703はA/D変換器702に対してスタート制御を行うA/D制御部、704は内部バスである。S1はマイクロコンピュータ700の外部からポートを介して入力されるアナログ信号、D1はA/D変換器702によって得られたA/D変換データ、S2はA/D制御部703より出力されるA/D変換動作のスタート制御信号である。
【0004】
図8は従来のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を示すタイミングチャートである。時刻T0において、CPU701からの命令でA/D制御部703からA/D変換器702に対するスタート制御信号S2を立ててA/D変換器702の動作を開始させ、入力されてきたアナログ信号S1に対するA/D変換動作を行う。時刻T1において、A/D変換動作が終了すると、A/D変換データD1が出力され、時刻T1〜T2でCPU701がA/D変換データD1を取り込む。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術ではCPU701からの命令によりA/D変換動作を行わなければならず、そのため、A/D変換動作中にCPU701を動作させていなければならない。しかしながら、CPU701は通常大規模な同期回路で構成されていて、動作時はシステムクロック周期でノイズが発生する。このノイズがA/D変換器702に影響を及ぼし、A/D変換動作の精度劣化を生じさせている。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みて創案されたものであり、A/D内蔵型マイクロコンピュータにおいて、A/D変換動作の精度を向上させることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために次のような手段を講じる。入力されてきたアナログ信号に対するA/D変換動作をA/D変換器によって行うときには、CPUの動作を停止させる。A/D変換中はCPUの動作が停止しているので、CPUからのノイズの発生はなく、ノイズの悪影響のない状態でA/D変換器によるA/D変換動作を実行することができる。A/D変換器によって生成されたA/D変換データは、CPUが動作停止しているので、CPUに受け渡す前提として、CPUが復帰するまでの間、一時的にA/D変換データを記憶させておく必要がある。そこで、レジスタ等の記憶装置を設ける。
【0008】
要するに、本発明によるA/D内蔵型マイクロコンピュータは、CPUとA/D変換器とを備えたA/D内蔵型マイクロコンピュータであって、前記A/D変換器を起動するときは前記CPUの動作を停止するように構成するとともに、前記A/D変換器によるA/D変換データを一時的に格納する記憶装置を設け、前記A/D変換器の動作終了後に前記CPUを復帰して前記記憶装置のA/D変換データを前記CPUに取り込むように構成してあることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、CPUからのノイズの影響のない状態でA/D変換を行うので、A/D変換動作を高精度に遂行することができる。
【0010】
ところで、上記の発明においては、1回のA/D変換動作ごとに、CPU停止・A/D変換器動作の状態とA/D変換器停止・CPU動作の状態を切り換えてデータ転送をしなければならず、都度の切り換えとデータ転送に要する時間が大きく、一連のA/D変換処理を高速化する上で支障がある。
【0011】
そこで、上記の発明の発展形として、次のようなA/D内蔵型マイクロコンピュータを提案する。すなわち、CPUとA/D変換器とは動作が排他的に制御されるように構成されている。加えて、前記A/D変換器の各A/D変換動作に対応したアドレス信号を発生するアドレス信号発生回路と、前記各A/D変換動作に対応したタイミング信号を発生するタイミング信号発生回路とを備える。さらに、外部記憶装置へのデータラインを前記CPU側と前記A/D変換器側とで切り換えるデータ信号選択回路と、前記外部記憶装置へのアドレスラインを前記CPU側と前記アドレス信号発生回路側とで切り換えるアドレス信号選択回路と、前記外部記憶装置へのアクセスタイミングラインを前記CPU側と前記タイミング信号発生回路側とで切り換えるタイミング信号選択回路とを備える。
【0012】
CPU停止状態でのA/D変換器によるA/D変換動作によって得られたA/D変換データを外部記憶装置に蓄積するように構成する。A/D変換データを外部記憶装置に格納するためのアドレス信号およびタイミング信号は、CPUが停止中であるため、別に生成する必要がある。そこで、アドレス信号発生回路とタイミング信号発生回路とを設ける。また、A/D変換器から外部記憶装置へA/D変換データを格納する状態と、外部記憶装置に格納されているA/D変換データをCPUに取り込む状態とを切り換える必要がある。その切り換えをデータ信号選択回路、アドレス信号選択回路およびタイミング信号選択回路が請け負う。
【0013】
以上により、複数回のA/D変換動作を連続して行い、得られたA/D変換データは外部記憶装置に格納しておき、一連のA/D変換処理が終了した後に、CPUを復帰して外部記憶装置に格納した複数回数分のA/D変換データをまとめてCPUに取り込む。したがって、1回のA/D変換動作ごとのCPU停止・A/D変換器動作の状態とA/D変換器停止・CPU動作の状態との切り換えおよびデータ転送が不要となり、一連のA/D変換処理に要する時間を短縮化することができる。
【0014】
別の態様の本発明は、CPUとA/D変換器とを動作が排他的に制御されるように構成するとともに、前記A/D変換器と外部のラインメモリとの間に介在されてパラレルデータとシリアルデータとの間で双方向変換を行うデータ変換転送回路を備えた構成とされている。
【0015】
CPU停止中のA/D変換データを一時的に格納しておく記憶手段としてラインメモリを利用するときには、特別なアドレス信号、タイミング信号は必要ではない。代わりに、パラレルなA/D変換データをシリアルデータに変換した上でラインメモリに転送するようにする。一連のA/D変換処理が終了した後に、ラインメモリから読み出したシリアルデータを逆変換してパラレルデータに戻した上でCPUに取り込む。そのために、パラレルデータとシリアルデータとの間で双方向変換を行うデータ変換転送回路を設ける。これにより、1回のA/D変換動作ごとのCPU停止・A/D変換器動作の状態とA/D変換器停止・CPU動作の状態との切り換えおよびデータ転送を不要とした高速なA/D変換処理を、小規模な回路で実現することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかわるA/D内蔵型マイクロコンピュータの実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図である。図1において、100はA/D内蔵型のマイクロコンピュータ、101はマイクロコンピュータ100におけるCPU(中央演算処理装置)、102は入力したアナログ信号S1をA/D変換データD1に変換するA/D変換器、103はA/D変換器102の動作中はA/D変換器102からのA/D変換データD1を入力して記憶し、A/D変換器102の停止中はCPU101へデータ送信が可能なレジスタ等の記憶装置、104は内部バスである。D2は記憶装置103から出力されるデータである。C1はマイクロコンピュータ100の外部より入力され、CPU101の動作とA/D変換器102の動作とを排他的に制御し、A/D変換器102の動作中はCPU101の動作を停止する制御信号である。制御信号C1はCPU101に対して論理反転105が施されて入力される。
【0018】
次に、以上のように構成された実施の形態1のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を図2のタイミングチャートに基づいて説明する。
【0019】
時刻T0において、制御信号C1がアサートされると、CPU101の動作が停止されるとともに、A/D変換器102が動作し、入力されてきたアナログ信号S1に対するA/D変換動作が開始される。
【0020】
時刻T1において、A/D変換器102はA/D変換動作を終了し、変換結果であるA/D変換データD1を記憶装置103に出力する。記憶装置103は入力されてきたA/D変換データD1を記憶する。
【0021】
時刻T2において、制御信号C1がネゲートされると、A/D変換器102の動作が停止されるとともに、CPU101に対する動作停止を解除する。CPU101は、記憶装置103からのA/D変換データD2を取り込む。
【0022】
時刻T3において、A/D変換データD2の取り込みが終了し、A/D変換以外の動作へ移る。
【0023】
以上のように本実施の形態によれば、A/D変換器102を動作させるときはCPU101を停止させ、CPU101の停止状態でA/D変換動作を行うため、CPU101の動作ノイズの影響が無くなり、A/D変換動作を高精度なものにすることができる。
【0024】
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2におけるA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図である。図3において、200はA/D内蔵型のマイクロコンピュータ、101はCPU、102はA/D変換器、104は内部バス、105は論理反転であり、これらの構成要素は実施の形態1の場合と同様である。また、201はアドレス信号発生回路、202はタイミング信号発生回路、203はデータ信号選択回路、204はアドレス信号選択回路、205はタイミング信号選択回路、210は外部記憶装置である。
【0025】
アドレス信号発生回路201は、制御信号C1がアサート状態にあるときに、A/D変換器102から出力されるA/D変換データD1を外部記憶装置210の指定されたアドレスに格納するために、A/D変換動作ごとに決められたアドレス信号A2を発生するように構成されている。タイミング信号発生回路202は、制御信号C1がアサート状態にあるときに、A/D変換器102から出力されるA/D変換データD1を外部記憶装置210に格納するためのタイミング信号T2を発生するように構成されている。
【0026】
また、データ信号選択回路203は、制御信号C1がアサート状態にあるときに、A/D変換器102からのA/D変換データD1を選択し、制御信号C1がネゲート状態にあるときは、内部バス104を介してCPU101との間でデジタルデータD3のやりとりを行うように構成されている。アドレス信号選択回路204は、制御信号C1がアサート状態にあるときに、アドレス信号発生回路201から出力されるアドレス信号A2を選択し、制御信号C1がネゲート状態にあるときは、CPU101から出力されるアドレス信号A1を選択し、それぞれ選択されたアドレス信号A3として外部記憶装置210に出力するように構成されている。タイミング信号選択回路205は、制御信号C1がアサート状態にあるときに、タイミング信号発生回路202から出力されたタイミング信号T2を選択し、制御信号C1がネゲート状態にあるときは、CPU101から出力されるタイミング信号T1を選択し、それぞれ選択されたタイミング信号T3として外部記憶装置206に出力するように構成されている。
【0027】
外部記憶装置210は、DRAMなどで構成され、マイクロコンピュータ200の外部に配置されている。
【0028】
次に、以上のように構成された実施の形態2のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を図4のタイミングチャートに基づいて説明する。ここでは、一例として、A/D変換動作を3回連続して行う場合について説明する。なお、連続動作回数に関しては任意に選択できる。
【0029】
時刻T0において、制御信号C1がアサートされると、CPU101の動作が停止され、これに代わってA/D変換器102が動作を開始する。同時に、アドレス信号発生回路201とタイミング信号発生回路202が起動され、さらに、データ信号選択回路203をA/D変換器102側に切り換え、アドレス信号選択回路204をアドレス信号発生回路201側に切り換え、タイミング信号選択回路205をタイミング信号発生回路202側に切り換える。A/D変換器102は、時刻T0において、第1のA/D変換をスタートさせる。
【0030】
これに伴って、アドレス信号発生回路201は、第1のA/D変換結果であるA/D変換データD1(1)を外部記憶装置210において記憶させるためのアドレス信号A2(1)を生成出力する。また、タイミング信号発生回路202は、第1のA/D変換結果であるA/D変換データD1(1)を外部記憶装置210において記憶させるためのタイミング信号T2を生成出力する。
【0031】
時刻T1において、A/D変換器102から第1のA/D変換結果のA/D変換データD1(1)が出力される。
【0032】
時刻T2において、第2のA/D変換がスタートすると同時に、選択されたタイミング信号T3(=T2)の立下りエッジにより第1のA/D変換結果のA/D変換データD1(1)が外部記憶装置210に記憶される。また、アドレス信号発生回路201は、第2のA/D変換結果であるA/D変換データD1(2)を外部記憶装置210において記憶させるためのアドレス信号A2(2)を生成出力する。また、タイミング信号発生回路202は、第2のA/D変換結果であるA/D変換データD1(2)を外部記憶装置210において記憶させるためのタイミング信号T2を生成出力する。
【0033】
時刻T3において、A/D変換器102から第2のA/D変換結果のA/D変換データD1(2)が出力される。
【0034】
時刻T4において、第3のA/D変換がスタートすると同時に、選択されたタイミング信号T3(=T2)の立下りエッジにより第2のA/D変換結果のA/D変換データD1(2)が外部記憶装置210に記憶される。また、アドレス信号発生回路201は、第3のA/D変換結果であるA/D変換データD1(3)を外部記憶装置210において記憶させるためのアドレス信号A2(3)を生成出力する。また、タイミング信号発生回路202は、第3のA/D変換結果であるA/D変換データD1(3)を外部記憶装置210において記憶させるためのタイミング信号T2を生成出力する。
【0035】
時刻T5において、A/D変換器102から第3のA/D変換結果のA/D変換データD1(3)が出力される。
【0036】
時刻T6において、選択されたタイミング信号T3(=T2)の立下りエッジにより第3のA/D変換結果のA/D変換データD1(3)が外部記憶装置210に記憶される。また、制御信号C1がネゲートされ、A/D変換器102の動作が停される一方、CPU101の動作が復帰する。また、アドレス信号発生回路201とタイミング信号発生回路202が停止され、データ信号選択回路203とアドレス信号選択回路204とタイミング信号選択回路205をそれぞれCPU101側に切り換える。
【0037】
その後、時刻T7のタイミングまで、CPU101の制御により、外部記憶装置210に記憶されていたA/D変換データを、CPU101からのタイミング信号T1に基づいてCPU101に取り込む。
【0038】
以上のように本実施の形態によれば、時刻T0でCPU101を停止させるとともにA/D変換器102を起動し、時刻T2、時刻T4、時刻T6のタイミングで3個のA/D変換データD1(1),D1(2),D1(3)を外部記憶装置210に記憶し、その後、時刻T6のタイミングでCPU101を復帰して、前記の3個のA/D変換データを一括してCPU101に取り込む。すなわち、CPU101を停止させた状態での複数回の連続するA/D変換動作が可能になり、高精度のA/D変換動作を高速に実行することができる。
【0039】
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3におけるA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図である。図5において、300はA/D内蔵型のマイクロコンピュータ、101はCPU、102はA/D変換器、104は内部バス、105は論理反転であり、これらの構成要素は実施の形態1の場合と同様である。また、301はデータ変換転送回路、310はマイクロコンピュータ300の外部に配置されたラインメモリである。
【0040】
データ変換転送回路301は、制御信号C1がアサート状態にあるときに自動転送モードに設定され、A/D変換動作ごとにパラレルデータであるA/D変換データD1をシリアルデータに変換した上でラインメモリ310にに転送し、制御信号C1がネゲート状態にあるときは、ラインメモリ310からのシリアルデータをパラレルデータに変換した上で内部バス104を介してCPU101に転送するように構成されている。D4はデータ変換転送回路301とラインメモリ310との間でやりとりされるシリアルなデジタルデータ、T4はデジタルデータD4の転送タイミング信号である。
【0041】
次に、以上のように構成された実施の形態3のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を図6のタイミングチャートに基づいて説明する。ここでは、一例として、A/D変換動作を3回連続して行う場合について説明する。なお、連続動作回数に関しては任意に選択できる。
【0042】
時刻T0において、制御信号C1がアサートされると、CPU101の動作が停止され、これに代わってA/D変換器102が動作を開始する。同時に、データ変換転送回路301を自動転送モードに切り換える。
【0043】
時刻T1において、A/D変換器102から第1のA/D変換結果であるA/D変換データD1(1)が出力されると同時に、データ変換転送回路301を介して外部のラインメモリ310にA/D変換データD1(1)の転送が開始される。このとき、データ変換転送回路310においてパラレル/シリアル変換が行われる。
【0044】
時刻T2において、第2のA/D変換がスタートする。
【0045】
時刻T3において、A/D変換器102から第2のA/D変換結果であるA/D変換データD1(2)が出力されると同時に、データ変換転送回路301を介してのラインメモリ310へのA/D変換データD1(1)からのパラレル/シリアル変換後のシリアルデータ転送が終了し、引き続いてA/D変換データD1(2)の転送が開始される。
【0046】
時刻T4において、第3のA/D変換がスタートする。
【0047】
時刻T5において、A/D変換器102から第3のA/D変換結果であるA/D変換データD1(3)が出力されると同時に、データ変換転送回路301を介してのラインメモリ310へのA/D変換データD1(2)からのパラレル/シリアル変換後のシリアルデータ転送が終了し、引き続いてA/D変換データD1(3)の転送が開始される。
【0048】
時刻T6において、データ変換転送回路301からラインメモリ310へのA/D変換データD1(3)の転送が終了する。また、制御信号C1がネゲートされ、A/D変換器102の動作が停止し、CPU101の動作が復帰する。また、データ変換転送回路301をCPU101から制御される状態に切り換える。
【0049】
その後、時刻T7のタイミングまで、CPU101の制御により、ラインメモリ310に記憶されていたシリアルなA/D変換データをデータ変換転送回路310においてパラレルデータに変換した上でCPU101に取り込む。
【0050】
以上のように本実施の形態によれば、時刻T0でCPU101を停止させるとともにA/D変換器102を起動し、時刻T2、時刻T4、時刻T6のタイミングで3個のA/D変換データD1(1),D1(2),D1(3)をデータ変換転送回路301を介してラインメモリ310に自動的に転送して記憶させ、その後、時刻T6のタイミングでCPU101を復帰して、前記の3個のA/D変換データをデータ変換転送回路301を介してCPU101に取り込む。これによって、CPU101を停止させた状態での複数回の連続するA/D変換動作が可能になり、高精度のA/D変換動作を高速に実行することができる上に、このような機能を、実施の形態2に比べて小規模な回路で実現することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、A/D変換中はCPUの動作を停止させ、A/D変換データをレジスタ等の記憶装置に一時的に格納するので、CPUからのノイズの影響のない状態でA/D変換動作を行うことができ、A/D変換動作の高精度化を実現することができる。
【0052】
また、CPU停止中のA/D変換動作によって得られたA/D変換データを、CPUの制御によらずにDRAM等の外部記憶装置に転送することにより、任意の数の高精度A/D変換処理を連続遂行することができる。
【0053】
また、A/D変換データを一時記憶するものをラインメモリとすることにより、任意の数の高精度A/D変換処理の連続遂行を、データ変換転送回路という小規模な回路で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図
【図2】実施の形態1のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を示すタイミングチャート
【図3】本発明の実施の形態2におけるA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図
【図4】実施の形態2のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を示すタイミングチャート
【図5】本発明の実施の形態3におけるA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図
【図6】実施の形態3のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を示すタイミングチャート
【図7】従来のA/D内蔵型マイクロコンピュータの構成を示すブロック図
【図8】従来のA/D内蔵型マイクロコンピュータの動作を示すタイミングチャート
【符号の説明】
100,200,300 A/D内蔵型マイクロコンピュータ
101 CPU
102 A/D変換器
103 記憶装置
104 内部バス
105 論理反転
201 アドレス信号発生回路
202 タイミング信号発生回路
203 データ信号選択回路
204 アドレス信号選択回路
205 タイミング信号選択回路
210 外部記憶装置
301 データ変換転送回路
310 ラインメモリ
C1 制御信号
S1 アナログ信号
D1 A/D変換データ
A2 アドレス信号
T2 タイミング信号
Claims (3)
- CPUとA/D変換器とを備えたA/D内蔵型マイクロコンピュータであって、前記A/D変換器によるA/D変換データを一時的に格納する記憶装置を設けるとともに、前記A/D変換器を起動するときは前記CPUの動作を停止した上で前記A/D変換器を動作させ、前記A/D変換器の動作終了後に前記CPUを復帰して前記記憶装置に格納されている前記A/D変換データを前記CPUに取り込むように構成してあることを特徴とするA/D内蔵型マイクロコンピュータ。
- CPUとA/D変換器とを備えたA/D内蔵型マイクロコンピュータであって、前記CPUと前記A/D変換器とは動作が排他的に制御されるように構成されているとともに、
前記A/D変換器の各A/D変換動作に対応したアドレス信号を発生するアドレス信号発生回路と、
前記各A/D変換動作に対応したタイミング信号を発生するタイミング信号発生回路と、
外部記憶装置へのデータラインを前記CPU側と前記A/D変換器側とで切り換えるデータ信号選択回路と、
前記外部記憶装置へのアドレスラインを前記CPU側と前記アドレス信号発生回路側とで切り換えるアドレス信号選択回路と、
前記外部記憶装置へのアクセスタイミングラインを前記CPU側と前記タイミング信号発生回路側とで切り換えるタイミング信号選択回路とを備えることを特徴とするA/D内蔵型マイクロコンピュータ。 - CPUとA/D変換器とを備えたA/D内蔵型マイクロコンピュータであって、前記CPUと前記A/D変換器とは動作が排他的に制御されるように構成されているとともに、前記A/D変換器と外部のラインメモリとの間に介在されてパラレルデータとシリアルデータとの間で双方向変換を行うデータ変換転送回路を備えることを特徴とするA/D内蔵型マイクロコンピュータ。
Priority Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005303648A (ja) * | 2004-04-12 | 2005-10-27 | Sony Corp | Ad変換方法およびad変換装置並びに物理量分布検知の半導体装置および電子機器 |
JP2016128967A (ja) * | 2015-01-09 | 2016-07-14 | 住友電気工業株式会社 | 電子機器 |
-
2002
- 2002-06-04 JP JP2002163086A patent/JP2004015206A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005303648A (ja) * | 2004-04-12 | 2005-10-27 | Sony Corp | Ad変換方法およびad変換装置並びに物理量分布検知の半導体装置および電子機器 |
JP4655500B2 (ja) * | 2004-04-12 | 2011-03-23 | ソニー株式会社 | Ad変換装置並びに物理量分布検知の半導体装置および電子機器 |
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