JP2004014267A - El素子用封止板、及び該封止板多面取り用マザーガラス基板 - Google Patents

El素子用封止板、及び該封止板多面取り用マザーガラス基板 Download PDF

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吉井 哲朗
Hiroshi Nishikawa
西川 宏
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Abstract

【課題】透明度の低下が抑制されたEL素子用封止板、及び該封止板多面取り用マザーガラス基板を提供する。
【解決手段】ウェットエッチング法を用いてNA−35のガラス基板から凹部が形成された封止板30を作製する。封止板30は、トップエミッション構造をとるEL素子200に用いられる。トップエミッション型有機EL素子200は、板状の透明な無アルカリガラス製の基板10と、基板10の上に形成された有機EL積層膜20と、この有機EL積層膜20を覆うように、基板10に紫外線硬化型エポキシ樹脂40から成る接着剤により接着された無アルカリガラス製の封止板30とから成る。濁度計の発光強度がトップエミッション型有機EL素子が備える発光層からの光の強度と同程度となるようにした濁度計によって測定される平行透過率が91.5%以上、ヘイズ率が0.5%以下である。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、EL素子用封止板、及び該封止板多面取り用マザーガラス基板に関し、特に、基板上に積層されたEL積層体を覆うように凹状に加工されたEL素子用封止板、及び該封止板多面取り用マザーガラス基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
EL素子は、パッシブ型のものとアクティブ型のものとの2種類が知られている。
【0003】
上記パッシブ型のEL素子は、単純マトリックス構造をとり、この単純マトリックス構造は、基板上に電極が配され、該電極の上面に発光層を含むEL積層体、次いで背面電極が順に積層され、このEL積層体を覆うように凹状に加工された封止板により水分や酸素から遮断すべく密封されたものである。パッシブ型のEL素子は、電極、発光層及び背面電極の形状をコントロールすることによって、発光層の形状に応じて当該発光層を選択的に発光させることが可能であり、電極、発光層及び背面電極の配置を、例えば夫々直交させたストライプ状にコントロールすることによって、マトリックス表示を行うことができる。
【0004】
また、上記アクティブ型のEL素子は、アクティブマトリックス構造をとり、このアクティブマトリックス構造は、TFT液晶素子の構造と同様に、基板上に薄膜トランジスター回路又はダイオードが画素毎に形成され、該薄膜トランジスター回路又はダイオードの上面に発光層を含むEL積層体が積層され、このEL積層体を覆うように凹状に加工された封止板により水分や酸素から遮断すべく密封されたものである。アクティブ型のEL素子は、画素毎に形成された薄膜トランジスター回路又はダイオードの高速スイッチング機能によって高速切換え表示を行うことができ、動画表示に適しているので、将来的に、EL素子を備えるディスプレイ(ELディスプレイ)のEL素子の主流になるといわれている。
【0005】
さらに、EL素子は、ボトムエミッション構造をとるものとトップエミッション構造をとるものとの2種類が知られている。
【0006】
ボトムエミッション構造をとるEL素子は、上記発光層から上記基板側までに透明部材を用いることにより、発光層からの光を基板側から取出すものであり、トップエミッション構造をとるEL素子は、上記発光層から上記封止板側までに透明部材を用いることにより、発光層からの光を封止板側から取出すものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記アクティブ型のEL素子では、薄膜トランジスター回路及びダイオードは共に透明ではないので、ボトムエミッション構造をとると、透明ではない薄膜トランジスター回路又はダイオードにより発光層からの光が遮光される部分ができ、開口率が小さくなり、投入電力に対して輝度が小さい。
【0008】
また、ボトムエミッション構造をとるEL素子に対して、トップエミッション構造をとるものでは、開口率を大きく、投入電力に対して輝度を大きくするためには、封止板に高い透明度が要求される。
【0009】
そして、この封止板としては透明度の高いガラス材が好適に用いられるが、凹状に成型されたガラス材を得ることが困難であると共に、ガラス材から凹状に加工された封止板を得るにしてもその製造に際し透明度の低下が生じる。
【0010】
本発明の目的は、透明度の低下が抑制されたEL素子用封止板、及び該封止板多面取り用マザーガラス基板を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のEL素子用封止板は、基板上に積層された発光層を含むEL積層体を覆うように凹状に加工されたEL素子用封止板において、前記発光層からの光の平行透過率が91.5%以上であり、ヘイズ率が0.5%以下であることを特徴とする。
【0012】
請求項2記載のEL素子用封止板は、請求項1記載のEL素子用封止板において、トップエミッション構造をとるEL素子に用いることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載のEL素子用封止板は、請求項1又は2記載のEL素子用封止板において、ウェットエッチング法を用いて凹状に加工されたことを特徴とする。
【0014】
上記目的を達成するために、請求項4記載のEL素子用封止板は、基板上に積層された発光層を含むEL積層体を覆うように凹状に加工されたEL素子用封止板において、前記発光層からの光の視野角が120°よりも大きいことを特徴とする。
【0015】
請求項5記載のEL素子用封止板は、請求項4記載のEL素子用封止板において、トップエミッション構造をとるEL素子に用いることを特徴とする。
【0016】
請求項6記載のEL素子用封止板は、請求項4又は5記載のEL素子用封止板において、ウェットエッチング法を用いて凹状に加工されたことを特徴とする。
【0017】
上記目的を達成するために、請求項7記載の封止板多面取り用マザーガラス基板は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のガラス製EL素子用封止板がほぼマトリックス状に形成されたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、基板上に積層された発光層を含むEL積層体を覆うように凹状に加工されたEL素子用封止板において、発光層からの光の平行透過率が91.5%以上であり、ヘイズ率が0.5%以下であると、透明度の低下が抑制されたEL素子用封止板を提供することができるのを見出した。
【0019】
また、本発明者は、基板上に積層された発光層を含むEL積層体を覆うように凹状に加工されたEL素子用封止板において、発光層からの光の視野角が120°よりも大きいと、透明度の低下が抑制されたEL素子用封止板を提供することができるのを見出した。
【0020】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、上記EL素子用封止板の製造に際し、ウェットエッチング法を用いると、その製造に際し透明度の低下を抑制させることができるのを見出した。
【0021】
本発明は、上記研究の結果に基づいてなされたものである。
【0022】
以下、本発明の実施の形態に係るEL素子用封止板を図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態に係るEL素子用封止板がほぼマトリックス状に形成された封止板多面取り用マザーガラス基板の平面図である。
【0024】
図1において、縦30cm、横40cmの封止板多面取り用マザーガラス基板100は、5×6のマトリックス状に形成されたガラス製EL素子用封止板を有する。
【0025】
ガラス素板にEL素子用封止板を5×6のマトリックス状に形成する方法としては、サンドブラスト法、又はウェットエッチング法を含むエッチング法等によりガラス素板の所定部分を凹状に取り除く方法がある。
【0026】
例えば、ウェットエッチング法は、まず、無アルカリガラス製のガラス素板に、露出部を5×6のマトリックス状に形成すべく幅が2.0mmのテープ状のレジストによりマスキング処理し、このマスキング処理されたガラス素板を、硫酸、塩酸、硝酸、及びリン酸からなる無機酸の群から選択された少なくとも1つの酸を適量含有するフッ化水素酸5〜50質量%からなるエッチング液中に10〜180分間程度静置して、ガラス素板から突状部101を残して凹状に取り除いて凹部102を形成するものである。このガラス素板を純水で十分洗浄した後にレジストを剥離する。なお、上記エッチング液にはカルボン酸類、ジカルボン酸類、アミン類、及びアミノ酸類からなる群から選択された1種又は2種以上の有機の酸や塩基の類が界面活性剤として適量添加される。
【0027】
このようにガラス素板の所定部分をウェットエッチング法により凹状に取り除くので、EL素子用封止板の凹部102の底部表面を確実に平坦にすることができ、外部圧力に対してEL素子用封止板の強度を増大させることができる。
【0028】
次いで、上記のように5×6のマトリックス状に凹部102が形成された封止板多面取り用マザーガラス基板100を、凹部を規定する突状部101の部位で切断する。これによりEL素子用封止板を30(5×6)個取得することができる。
【0029】
封止板多面取り用マザーガラス基板100は、EL素子用封止板の配列をマトリックス状としたが、多面取りに適した配列であればマトリックス状以外のものであってもよい。
【0030】
また、レジストの幅は、2.0mmに限定されることはなく、取得されたEL素子用封止板の周辺突状部の幅が当該周辺突状部の厚さ以上であればよく、EL素子用封止板の取りしろとして確保すべく1cm程度であってもよい。
【0031】
図1の封止板多面取り用マザーガラス基板100によれば、切断分離により各EL素子用封止板を取得することができ、切断時に、外部圧力に対して強度を増大させること、及び枚葉処理を行うことをなくしてEL素子用封止板の生産性を向上させることができる。
【0032】
図2は、本発明の実施の形態に係るEL素子用封止板を備えるEL素子の断面図である。
【0033】
図2において、トップエミッション型有機EL素子200は、トップエミッション構造をとり、大きさ7.0cm角、厚さ1.0mmの板状の透明な無アルカリガラス製の基板10と、基板10の上に形成された有機EL積層体20と、この有機EL積層体20を覆うように、基板10に後述する接着剤により接着された無アルカリガラス製の封止板30とから成る。上記接着剤は、例えば紫外線硬化型エポキシ樹脂40から成る。封止板30は、ウェットエッチング法を用いて大きさ5.0cm角、厚さ0.70mmの板状の透明な無アルカリガラス製のガラス素板から底部の厚さが0.43mm、周辺突条部の幅が少なくとも0.70mmの凹部が形成(凹状に加工)されている。
【0034】
有機EL積層体20は、基板10上に積層された薄膜トランジスター(TFT)部21と、下部電極22と、該TFT部21及び該下部電極22の各電気的絶縁を行う層間絶縁膜23と、有機EL膜24と、上部透明電極25とから成る。
【0035】
図3は、図2における有機EL積層体20の部分の拡大断面図である。
【0036】
図2における有機EL積層体20のTFT部21は、図3に示すように、制御用TFT211と駆動用TFT212とから成り、制御用TFT211及び駆動用TFT212は、層間絶縁膜23を介して交互に配されていると共に上方に層間絶縁膜23が堆積されている。
【0037】
制御用TFT211及び駆動用TFT212は、コンデンサー(不図示)と、このコンデンサーに接続される信号線、走査線、及び共通電極線とを備え、さらに駆動用TFT212は、下部電極22に接続される接合線214を備える。
【0038】
制御用TFT211は、ガラス基板10上に積層された半導体層2111と、半導体層2111上に配されるゲート絶縁膜2112と、半導体層2111の上方においてゲート絶縁膜2112の上面に配されるゲート電極2113と、ゲート絶縁膜2112の上面においてソース側とドレイン側とに分離されると共にゲート絶縁層2112の上面に配される絶縁層2114と、絶縁層2114の上面に配されるソース電極2115及びドレイン電極2116とから成る。
【0039】
駆動用TFT212は、半導体層2121と、ゲート絶縁膜2122と、ゲート電極2123と、絶縁層2124と、ソース電極2125とから成り、これらの配置は基本的に制御用TFT211の配置と同様であり、上記接合線214は半導体層2121と下部電極22とを接続している。
【0040】
本実施の形態に係る封止板30は、無アルカリガラス製のガラス素板を材料としたが、封止板30としては、絶縁物であり且つ透湿性が低く透明度の高いガラスを用いることができる。材料となるガラス素板の透明度よりも必然的に低下する封止板30の透明度は、発光層からの光の平行透過率が91.5%以上であり、ヘイズ率が0.5%以下であることが好ましい。さらには、封止板30の透明度は、視野角が120°よりも大きく、材料となるガラス素板の視野角よりも小さいことがより好ましい。
【0041】
また、封止板30には凹部が形成されているので、有機EL積層体20との接触を防止することができる。なお、封止板30の凹部のエッチング深さは、有機EL積層体20の種類や厚さと、加工された後の封止板30の平板部の厚さに依存する透明度とに応じて適宜変更される。
【0042】
上記実施の形態では、ガラス素板からウェットエッチング法を用いて凹部が形成された無アルカリガラス製の封止板30を作製するとしたが、このようなガラス製の封止板30の加工方法としては、ガラス素板自体を曲げ加工するプレス法の他に、サンドブラスト法、又はウェットエッチング法を含むエッチング法等がある。
【0043】
プレス法では、凹状に加工されている封止板31が、基板と接する部分、即ち、接着される部分の平坦度が低いので、接着された部分から水分や酸素が侵入し易いだけでなく、曲げ加工するので封止板31の透明度が低下する(図4参照)。また、サンドブラスト法では、凹部が形成された封止板32が、その底部表面にサンドブラスト法特有の微小なクラック60を多く発生し、封止板32の平板部の透明度が低下する(図5参照)。その点、エッチング法では、凹部が形成された封止板30が、接着される部分の平坦度が高く、平板部に微小なクラック60が発生しないので、凹状に加工された封止板30の製造に際し透明度の低下を抑制させることができる。
【0044】
また、エッチング方法としては、ドライエッチング法、又はウェットエッチング法等の方法がある。ドライエッチング法では、枚葉処理を行うので、エッチング処理を精密に行うことができるものの封止板30の生産性が低い。これに対してウェットエッチング法では、エッチング液の成分とエッチング温度とを選択することでバッチ処理を行うことが可能となり封止板30の生産性が高い。
【0045】
さらに、上記ウェットエッチング法で用いられるエッチング液は、フッ化水素酸5〜50質量%に、硫酸、塩酸、硝酸、及びリン酸から成る無機酸の群から選択された少なくとも1つの酸を適量含有させることが好ましい。これにより、エッチング力を大きくすることができる。なお、強酸の群から選択される強酸は、単体でも2種類以上の混合物でもよい。
【0046】
また、上記エッチング液には、カルボン酸類、ジカルボン酸類、アミン類、及びアミノ酸類からなる群から選択された1種又は2種以上の有機の酸や塩基の類が適量添加される。これにより、封止板30の透明度を、発光層からの光の平行透過率91.5%以上、ヘイズ率0.5%以下とすることができると共に、視野角120°よりも大きく、材料となるガラス素板の視野角よりも小さくすることができる。
【0047】
上述したようなエッチング液の成分とその濃度は、エッチング液の温度、並びにエッチングされるガラスの組成及び種類等によって適宜変更される。また、エッチング処理を施す際に、エッチングされるガラスを揺動させたり、弱い出力の超音波を付与したりすることも有効である。これにより、エッチング液を均一な溶液にすることができる。さらに、エッチング処理を施しているときに、エッチング液から取出して一旦水、又は、硫酸、塩酸、硝酸、及びリン酸からなる無機酸の群から選択された少なくとも1つの酸、又はカルボン酸類、ジカルボン酸類、アミン類、及びアミノ酸類からなる群から選択された1種又は2種以上の有機の酸や塩基の類に浸漬することも有効である。これにより、エッチング処理を均一に施すことができる。
【0048】
本実施の形態に係る封止板30によれば、材料となるガラス素板の透明度よりも必然的に低下する透明度は、発光層からの光の平行透過率が91.5%以上であり、ヘイズ率が0.5%以下であるので、透明度の低下が抑制された封止板30を提供することができる。また、封止板30の透明度は、視野角が120°よりも大きく、材料となるガラス素板の視野角よりも小さいと、発光層からの光の平行透過率が91.5%以上であり、ヘイズ率が0.5%以下であるので、透明度の低下が抑制された封止板30を提供することができる。
【0049】
上記実施の形態では、凹部の厚さ0.43mm、周辺突条部の幅が少なくとも0.70mmの凹部が形成された無アルカリガラス製の封止板30としたが、トップエミッション型有機EL素子200の構成に応じて無アルカリガラス製、低アルカリガラス製、石英ガラス、又はソーダライムガラス製等の封止板30としてもよい。封止板30の底部の厚さは、0.3〜1.1mmが好ましい。厚さが、0.3mm未満であると封止板30の底部の強度は小さすぎ、1.1mmであると封止板30の強度は十分大きい。封止板30の周辺突条部の幅は、当該周辺突条部の厚さ1.0mm以上であることが好ましい。幅が、当該周辺突条部の厚さ1.0mm未満であると封止板30の周辺突条部の強度は小さすぎ、当該周辺突条部の厚さ1.0mm以上であると封止板30の周辺突条部の強度はガラス本来の強度を維持することができる程度に十分大きい。また、幅が当該周辺突条部の厚さ1.0mm以上であると、上記接着剤の接着面積を十分に確保することができる。
【0050】
本実施の形態では、EL膜はアクティブ構造をとる有機EL体20としたが、パッシブ構造をとるものであってもよく、さらには、EL膜を無機EL膜としてもよい。この場合の無機EL膜は、透明導電膜側から順に、絶縁層、発光層、絶縁層又は電子障壁層、発光層、次いで透明な電流制限層で構成されている。
【0051】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0052】
本発明者は、無アルカリガラス製の素板から表1に示す凹状加工方法を用いて凹部が形成された封止板の実験片(実施例1〜5及び比較例1〜3)を作製した。また、凹状加工方法がウェットエッチング法であるときは、ウェットエッチング法におけるエッチング液の成分とその濃度を変化させた(実施例1〜5及び比較例1)。無アルカリガラス製のガラス素板は、大きさ5.0cm角、厚さ0.70mmのNA−35(エヌエッチ・テクノグラス株式会社製、商品名)のガラス基板を用いた。
【0053】
ウェットエッチング法におけるエッチング処理は以下のように行った。まず、成分とその濃度を変化させた種々のエッチング液を調製した。NA−35のガラス基板の外面を覆う耐酸性テープ(レジスト)及びNA−35のガラス基板の周辺面を覆う幅5.0mmの耐酸性テープでマスキング処理を施し、NA−35のガラス基板を25℃に保った上記エッチング液中に60分間静置して、大きさ4.0cm角、深さ270μmの凹部が形成されたNA−35のガラス基板を作製した。作製したNA−35のガラス基板を純水で充分洗浄した後に耐酸性テープを剥離し、封止板30を得た(図2)。
【0054】
プレス法におけるプレス加工処理は以下のように行った。厚さ0.50mmの上記NA−35のガラス基板に作業温度付近に加熱しながらカーボン製の鋳型で押圧し、深さ200μmの凹状に加工した(図4)。NA−35のガラス基板の被プレス部分の深さを封止板30のものよりも薄い0.30mmにした。なお、カーボン製の鋳型として、焼付き防止のために微小な凹凸を持たせたものを用いたので、比較例2の封止板31には、カーボン製の鋳型の微小な凹凸が転写されていた。
【0055】
サンドブラスト法におけるサンドブラスト処理は以下のように行った。サンドブラスト法を用いて厚さ0.70mmのNA−35のガラス基板からNA−35のガラス基板の被エッチング部分の深さを封止板30のものよりも薄い0.30mmになるように凹状に加工された比較例3の封止板32を作製した(図5)。比較例3の封止板32には、サンドブラスト法特有の微小なクラック60等が生じていた。
【0056】
そして、このようにして作製された封止板の実験片の透明度について研究した。具体的には、平行透過率〔%〕及びヘイズ率〔%〕を濁度計(日本電色工業株式会社製濁度計「NOH2000」)を用いて測定した。なお、濁度計の発光強度は、トップエミッション型EL素子が備える発光層からの光の強度と同程度となるようにした。また、上記NA−35のガラス基板の平行透過率は91.70%、ヘイズ率は0.09%であった。
【0057】
これらの測定結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
Figure 2004014267
【0059】
表1から、凹状加工方法としてウェットエッチング法を用い、エッチング液にカルボン酸類、ジカルボン酸類、アミン類、及びアミノ酸類からなる群から選択された1種又は2種以上の有機の酸や塩基の類が適量添加されていると、濁度計によって測定される平行透過率を91.5%以上、ヘイズ率を0.5%以下とすることができることが分かった。
【0060】
また、凹状加工方法としてウェットエッチング法を用いた場合において、さらに視野角〔°〕を封止板30の発光層側に7ポイントの黒い文字を配した白紙を目視することにより測定した。視野角の測定結果を表1に併せて示す。なお、視野角〔°〕は、正面を基準にして表示された画面が正常に見ることのできる上下左右方向の角度〔°〕である。上記NA−35のガラス基板の視野角は160°であった。
【0061】
表1に示した視野角から、エッチング液にカルボン酸類、ジカルボン酸類、アミン類、及びアミノ酸類からなる群から選択された1種又は2種以上の有機の酸や塩基の類が適量添加されていると、視野角が120°より大きく、160°よりも小さくすることができることが分かった。また、視野角が120°より大きく、160°よりも小さいと、濁度計によって測定される平行透過率を91.5%以上、ヘイズ率を0.5%以下とすることができることが分かった。
【0062】
上記実施例では、封止板30の実験片を夫々枚葉処理により作製したが、エッチング法を用いる場合は、封止板30を多面取り処理により作製してもよい。これにより、封止板30の生産性を向上させることができる。
【0063】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1記載のEL素子用封止板によれば、発光層からの光の平行透過率が91.5%以上であり、ヘイズ率が0.5%以下であるので、透明度の低下が抑制されたものを提供することができる。
【0064】
請求項2記載のEL素子用封止板によれば、トップエミッション構造をとるEL素子に用いるので、発光層からの光をEL素子用封止板側から取出すことができる。
【0065】
請求項3記載のEL素子用封止板によれば、ウェットエッチング法を用いて凹状に加工されたので、平坦な凹状に加工され、もって請求項1記載のEL素子用封止板による効果をより確実に奏することができる。
【0066】
以上詳細に説明したように、請求項4記載のEL素子用封止板によれば、発光層からの光の視野角が120°よりも大きいと、透明度の低下が抑制されたものを提供することができる。
【0067】
請求項5記載のEL素子用封止板によれば、トップエミッション構造をとるEL素子に用いるので、発光層からの光をEL素子用封止板側から取出すことができる。
【0068】
請求項6記載のEL素子用封止板によれば、ウェットエッチング法を用いて凹状に加工されたので、平坦な凹状に加工され、もって請求項5記載のEL素子用封止板による効果をより確実に奏することができる。
【0069】
以上詳細に説明したように、請求項7記載の封止板多面取り用マザーガラス基板によれば、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のガラス製EL素子用封止板がほぼマトリックス状に形成されたので、透明度の低下が抑制されたガラス製EL素子用封止板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るEL素子用封止板がほぼマトリックス状に形成された封止板多面取り用マザーガラス基板の平面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るEL素子用封止板を備えるEL素子の断面図である。
【図3】図2における有機EL積層体20の部分の拡大断面図である。
【図4】比較例2の封止板31の断面図である。
【図5】比較例3の封止板32の断面図である。
【符号の説明】
10 基板
20 有機EL積層体
24 有機EL膜
25 上部透明電極
30,31,32 封止板
40 紫外線硬化型エポキシ樹脂
60 クラック
100 封止板多面取り用マザーガラス基板
200 トップエミッション型有機EL素子

Claims (7)

  1. 基板上に積層された発光層を含むEL積層体を覆うように凹状に加工されたEL素子用封止板において、前記発光層からの光の平行透過率が91.5%以上であり、ヘイズ率が0.5%以下であることを特徴とするEL素子用封止板。
  2. トップエミッション構造をとるEL素子に用いることを特徴とする請求項1記載のEL素子用封止板。
  3. ウェットエッチング法を用いて凹状に加工されたことを特徴とする請求項1又は2記載のEL素子用封止板。
  4. 基板上に積層された発光層を含むEL積層体を覆うように凹状に加工されたEL素子用封止板において、前記発光層からの光の視野角が120°よりも大きいことを特徴とするEL素子用封止板。
  5. トップエミッション構造をとるEL素子に用いることを特徴とする請求項4記載のEL素子用封止板。
  6. ウェットエッチング法を用いて凹状に加工されたことを特徴とする請求項4又は5記載のEL素子用封止板。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のガラス製EL素子用封止板がほぼマトリックス状に形成されたことを特徴とする封止板多面取り用マザーガラス基板。
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