JP2004010981A - 耐食性部材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】射ち放し面粗さが小さく、気孔が少なく、高い絶縁性および高い密着力を有する溶射膜を備え、腐食性プラズマガス環境下でパーティクルが少なく、高絶縁性を要求される部材に適した耐食性部材を提供すること。
【解決手段】腐食性プラズマガス環境下で用いられ、少なくとも腐食性プラズマガスに曝される部位が酸化物セラミックスの溶射膜で覆われている耐食性部材であって、カソードトーチ2と、互いに分離した2つのアノードトーチ3a,3bとを備えた溶射装置を用いてセラミックス原料をプラズマアーク発生部に投入することにより、原料を十分に溶融しつつ溶射し、溶射膜52を基板53上に形成することにより、溶射膜52の射ち放し表面粗さRaを5μm以下、0.1μm以上100μm以下の気孔径の累積細孔容積を0.0080cc/g以下、体積抵抗率を1×10Ω・cm以上、密着力を10MPa以上とする。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも腐食性プラズマガスに曝される部位が酸化物セラミックスの溶射膜で覆われている半導体製造装置用部品等に好適な耐食性部材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイス製造工程や、液晶表示装置製造工程には、ドライエッチングのようなSiウエハーやガラス基板に形成された所定の膜を各種腐食性プラズマガスにて処理する工程が存在する。従来、このような各種腐食性プラズマガスにて処理を行う処理装置におけるチャンバーや各種部材には、Al材やステンレス鋼等の金属材が使用されていたが、プラズマガスに対する耐食性が低いため塵埃の発生に加え部材の寿命が短いという大きな問題があった。
【0003】
このような問題を解決するために、これら部材を耐食性の高いセラミックス焼結体で製造することが行われている。しかしながら、セラミックス焼結体はウエハー回りの比較的小さな部材においては製造が比較的容易であり一般的に用いられているものの、チャンバードーム、壁材のように大きな部材は生産技術の難易度が高く歩留りも低く製造コストが高くならざるを得ない。その上、Siウエハーやガラス基板が益々大型化してきており、これにともなってこれらの部材も大型化しており、セラミックス焼結体のこれら大型部材への適用にも限界がある。
【0004】
そこで、Alのような低コストで加工性に優れ大型化が容易な金属材料を基材として用い、その基材の表面に耐食性のあるセラミックスを溶射することによりこれらの問題を解決する方法が採用されている。このようなAl等の金属基材の表面にセラミックスの溶射膜を形成した耐食性部材は、高い絶縁性を要求される場合が多く、を静電チャックに適用する場合には、溶射膜の絶縁性を高めるため、各種有機物系、無機系の封孔剤が使われている。また、従来のプラズマ溶射では、プラズマガスとして、Ar、N、H等やこれらの混合系ガスを用いるのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、溶射膜を形成する際には、セラミックス粉末を溶融させて基材に吹き付けるが、これが基材上で凝固する際、高融点のセラミックス原料は溶融不足となりやすく、多くの気孔を含み、粒子同士の結合力が弱く、表面の射ち放し面粗さが悪いという問題がある。また、このような気孔中には塵埃が付着しやすく、気孔中の塵埃は洗浄で取れにくいという問題がある。さらに、このように多くの気孔を含み、表面の射ち放し面粗さが悪い結果、従来のセラミックス溶射膜は、腐食性プラズマガスに対する耐性が十分とはいえず、これら腐食性プラズマガスによりエッチングされてパーティクルが発生したり、気孔中に付着した塵埃やガスが発生することにより、十分な歩留りが得られないという問題がある。また、静電チャックのような絶縁性が要求される部材に対して、溶射膜の絶縁性を高めるため、各種有機物系、無機系の封孔剤が使われているが、プラズマガスにより封孔剤が選択的に腐食されるため所望の絶縁性が得られず、リーク電流の増大により吸着力を低下させたり、チップを破損したりするといった大きな問題が生じる。
【0006】
また、上述のように高融点のセラミックス原料は溶融不足となることから、従来の溶射膜は機械的抵抗性が低く、かつ基材との密着性が悪く、加工中や洗浄中に膜にダメージが入ったり剥離したりしてラップ面粗さが悪くなるという問題や、使用中に膜が脱落することにより歩留りが低下するという問題が生じている。
【0007】
また、従来のプラズマ溶射では、プラズマガスとして、Ar、N、H等で溶射を行なっていたため、高絶縁性材料である酸化物セラミックスを溶射した際に、溶射膜が高温で還元されやすく、溶射膜に欠陥が生じたり、発色したりするという問題がある。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、射ち放し面粗さが小さく、気孔が少なく、高い絶縁性および高い密着力を有する溶射膜を備え、腐食性プラズマガス環境下でパーティクルが少なく、静電チャックのように高絶縁性を要求される部材に適した耐食性部材およびその製造方法を提供することを目的とする。また、これらに加えて、さらに、ラップ面粗さが小さく機械的抵抗性の高い溶射膜を有する耐食性部材およびその製造方法を提供することを目的とする。さらに、溶射膜の欠陥や発色が生じ難い耐食部材の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、溶射装置のプラズマアーク部に酸化物セラミックス原料を投入して溶射することにより、溶融不足に起因する残留気孔の低減、表面の射ち放し面粗さの改善が可能となり、所望の射ち放し面粗さを有し、所定の大きさの気孔容積が少なく、かつ封孔処理をすることなく絶縁性が良好で、しかも高い密着性を有する溶射膜が得られること、さらには、溶射膜の材料に応じて所望のラップ面粗さを有し、耐摩耗性に代表される機械的抵抗性が良好な溶射膜が得られることを見出した。また、酸素ガス(O)や空気等の酸素元素(O)含有ガスプラズマを用いることにより、溶射の際にセラミックス原料を還元することなく、溶射膜に欠陥が生じたり、発色したりすることを防止可能なことを見出した。また、このように溶射装置のプラズマアーク発生部に酸化物セラミックス原料を投入して酸化物セラミックス溶射膜を形成するためには、カソードトーチと分離した2つのアノードトーチとからなる溶射装置を用いることが好ましいことを見出した。
【0010】
本発明は以上のような知見に基づいて完成されたものであり、以下の(1)〜(8)を提供する。
【0011】
(1)腐食性プラズマガス環境下で用いられ、少なくとも腐食性プラズマガスに曝される部位が酸化物セラミックスの溶射膜で覆われている耐食性部材であって、前記溶射膜の射ち放し表面粗さRaが5μm以下であり、0.1μm以上100μm以下の気孔径の累積細孔容積が0.0080cc/g以下であり、体積抵抗率が1×10Ω・cm以上、密着力が10MPa以上であることを特徴とする耐食性部材。
【0012】
(2)上記(1)において、前記溶射膜の主成分がYであり、その硬度Hvが500以上、摩耗量が150mg以下、ラップ面粗さRaが0.008μm以下であることを特徴とする耐食性部材。
【0013】
(3)上記(1)において、酸化物セラミックス溶射膜の主成分がAlであり、その硬度Hvが1000以上、摩耗量が50mg以下、ラップ面粗さRaが0.005μm以下であることを特徴とする耐食性部材。
【0014】
(4)上記(1)〜(3)のいずれかにおいて、射ち放し面に発生する発色点の数が1cm当たり50個以下であることを特徴とする耐食性部材。
【0015】
(5)上記(1)〜(4)のいずれかにおいて、射ち放し面のテープ試験による溶射膜の脱落が1mm当たり50個以下であることを特徴とする耐食性部材。
【0016】
(6)上記(1)〜(5)のいずれかの耐食性部材を製造する耐食性部材の製造方法であって、溶射装置によりプラズマアークを発生させ、そのプラズマアーク部に酸化物セラミックス原料を導入して前記溶射膜を形成することを特徴とする耐食性部材の製造方法。
【0017】
(7)上記(6)において、前記溶射膜をカソードトーチと、互いに分離した2つのアノードトーチとを備えた溶射装置を用いて形成することを特徴とする耐食性部材の製造方法。
【0018】
(8)上記(6)または(7)において、前記溶射膜を酸素元素(O)含有ガスプラズマを用いて溶射することを特徴とする耐食性部材の製造方法。
【0019】
(9)上記(8)において、前記酸素元素(O)含有ガスプラズマは、酸素ガス(O)もしくは空気、またはこれらの混合ガスを供給して形成されることを特徴とする耐食性部材の製造方法。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に係る耐食性部材は、半導体製造装置部材等の腐食性プラズマガス環境下で用いられるものであり、少なくとも腐食性プラズマガスに曝される部位が酸化物セラミックスの溶射膜で覆われており、この溶射膜の射ち放し表面粗さRaが5μm以下であり、0.1μm以上100μm以下の気孔径の累積細孔容積が0.0080cc/g以下であり、体積抵抗率が1×10Ω・cm以上、密着力が10MPa以上である。
【0021】
溶射面の射ち放し表面粗さRaが5μmを超えるとプラズマガスに腐食された際、脱粒しやすくパーティクルの原因となりチップの歩留りを低下させ好ましくない。また、0.1μm以上100μm以下の気孔径の累積細孔容積が0.0080cc/gの範囲を超えると気孔がお互いに連結しやすくなり、脱粒したりパーティクルの原因となりチップの歩留りを低下させてしまい好ましくない。さらに、体積抵抗率が1×10Ω・cm未満になると絶縁性の低下を招き、静電チャックとした場合リーク電流が増大し、封孔処理が必要になったり、吸着力が低下したり、チップを破損させてしまい好ましくない。さらにまた、密着力が10MPa未満であると機械加工中や洗浄中に膜が剥離したり、使用中に膜が脱落したりするため好ましくない。
【0022】
溶射膜を構成する酸化物セラミックスとしては、耐食性が高いこと、溶射により形成しやすいこと等の観点からY、Alが好ましい。溶射膜を形成するための基材としては溶射が可能であれば特に制限はないが、Alや鋼板のような低コストで加工性に優れ大型化が容易な金属材料が好ましい。もちろんセラミックスの基材であってもよい。
【0023】
溶射膜の主成分をYとした場合、その硬度Hvが500以上、摩耗量が150mg以下、ラップ面粗さRaが0.008μm以下とすることが好ましい。
【0024】
主成分をYとした溶射膜の硬度Hvが500未満であったり、摩耗量が150mgを超えると、プラズマガスによる物理的エッチングでの耐性が低く、脱粒によるパーティクル発生が顕著となり好ましくない。また、ラップ面粗さRaが0.008μmを超えると表面の凸部が脱落しやすくなったり、表面のエッジ部にプラズマが集中し腐食が進行するために好ましくない。
【0025】
なお、ここで摩耗量は、#240のサンドペーパーを摩耗輪に巻き、評価テストピースへの荷重2kgとして測定した摩耗量であり、密着力は、引張試験機を用い、断面積φ20、引張りスピード1mm/minの条件評価した。
【0026】
溶射膜の主成分をAlとした場合、その硬度Hvが1000以上、摩耗量が50mg以下、ラップ面粗さRaが0.005μm以下とすることが好ましい。
【0027】
主成分をAlとした溶射膜の硬度Hvが1000未満であったり、摩耗量が50mgを超えると、プラズマガスによる物理的エッチングでの耐性が低く、脱粒によるパーティクル発生が顕著となり好ましくない。また、ラップ面粗さRaが0.005μmを超えると表面の凸部が脱落しやすくなったり、表面のエッジ部にプラズマが集中し腐食が進行するために好ましくない。
【0028】
溶射膜の射ち放し面に発生する発色点の数が1cm当たり50個以下であることが好ましい。射ち放し面に発生する発色点の数が1cm当たり50個を越えると、酸素欠損による欠陥が多く、プラズマ耐性の低下に加え、外観不良による歩留りが低下するため好ましくない。
【0029】
溶射膜の射ち放し面のテープ試験による溶射膜の脱落が1mm当たり50個以下であることが好ましい。射ち放し面のテープ試験による溶射膜の脱落が1mm当たり50個を越えると、使用中の脱粒が多くなり、チップの歩留りを低下させるため好ましくない。
【0030】
以上のような溶射膜を形成するために、本発明では、溶射装置によりプラズマアークを発生させ、最も高温であるプラズマアーク部、好ましくは特に高温になるプラズマアーク発生部に酸化物セラミックス原料を導入して前記溶射膜を形成する。すなわち、このように最も高温であるプラズマアーク部に酸化物セラミックス原料を導入することにより、セラミックス原料を完全に溶融することが可能となり、上記所望の特性の溶射膜を得ることができる。
【0031】
このようなことを実現可能な装置として、カソードトーチと、互いに分離した2つのアノードトーチとを備えた溶射装置を挙げることができる。このような分離した2つのアノードトーチを用いることにより、最も高温であるプラズマアーク部に原料を導入することができるため、セラミックス原料を完全に溶融することが可能となり、これにより所望の溶射膜を得ることができる。従来のアノード一体型の溶射装置では、構造上、原料をプラズマアーク部に導入することができず、セラミックス原料を完全に溶融することが困難であった。
【0032】
酸化物セラミックス原料を溶射する際には、酸素元素(O)含有ガスプラズマを用いることが好ましい。O含有ガスプラズマは、例えば酸素ガス(O)もしくは空気、またはこれらの混合ガスを供給して形成することができる。このようにO含有プラズマを用いることにより、酸化物セラミックスを高温で溶融した際、酸化物セラミックスが還元されて欠陥が生じたり、発色したりすることを防止できる。
【0033】
次に、カソードトーチと、互いに分離した2つのアノードトーチとを備えた溶射装置の具体的構造について説明する。図1はこのような溶射装置の一例を示す概略断面図である。この溶射装置は、溶射粒子射出口1aを有する装置本体1と、装置本体1の溶射粒子射出口1aと反対側に設けられたカソードトーチ2と、装置本体1の両側面にそれぞれ支持部材4a,4bに支持されて設けられた2つのアノードトーチ3a,3bとを備えている。
【0034】
カソードトーチ2の先端にはArガス供給配管11およびArガス導入路11aを通ってArガスが供給され、トーチ(電極)の酸化を防止しつつアークを発生させる。カソードトーチ2の下流側にはアクセルノズル5が設けられており、カソードトーチ2で発生したアークが加速されプラズマアーク40が生成される。カソードトーチ2からのアークには空気供給配管12から空気導入路12aを通って空気が供給され、アクセルノズル5から発生するプラズマアーク40はO含有プラズマとなる。
【0035】
このプラズマアーク40の発生部には、図示しない原料供給ホッパーから原料供給配管13を介して溶射原料粉末である酸化物セラミックス原料粉末が導入され、この原料粉末が完全に溶融して溶射粒子が形成される。プラズマアーク40の先端部に原料粉末を供給しても同様に原料粉末を完全に溶融させることが可能であるが、プラズマアーク40の発生部のほうが高温であるため好ましい。
【0036】
アノードトーチ3aの先端には、Arガス供給配管21aおよびArガス導入路22aおよび23aを通ってArガスが供給され、トーチ(電極)の酸化を防止しつつアークが生成され、カソードトーチ2から射出されたプラズマジェット40に対して垂直にプラズマアーク41aが延びている。アノードトーチ3bの先端にも、Arガス供給配管21bおよびArガス導入路22bおよび23bを通ってArガスが供給されてトーチ(電極)の酸化を防止しつつアークが生成され、カソードトーチ2から射出されたプラズマアーク40に対して垂直にプラズマアーク41bが延びている。そして、プラズマアーク40,41a,41bの合流点においてプラズマジェット40aとなる。装置本体1の溶射粒子射出口1a近傍において、空気配管24a,24bからそれぞれ空気導入路25a,25bを通ってプラズマジェット40aに空気を供給し、プラズマジェット40aにおける溶融に寄与しない熱をトリミングする。
【0037】
カソードトーチ2およびアノードトーチ3a,3bには、アーク発生を開始させる高周波スターターとして機能する補助電源32a,32bと、アークを持続させるエネルギー供給源としての直流主電源31a,31bとが接続されている。なお、これら補助電源32a,32bと、直流主電源31a,31bとは、図示しない制御装置により制御される。
【0038】
カソードトーチ2およびアクセルノズル5の周囲にはこれらを高温から保護する冷却ジャケット14が設けられ、アノードトーチ3a,3bの周囲にも冷却ジャケット26a,26bが設けられている。
【0039】
このような溶射装置においては、プラズマジェット40aにキャリアされた溶射粒子51が基材53に当たり溶射膜52が形成される。
【0040】
溶射に用いる酸化物セラミックス原料粉末は、通常の市販粉末でよく、必要に応じて造粒を行ない顆粒化して粉末の流動性を改善したものを用いてもよい。基材53としては必要に応じてブラスト等の表面処理を施したものを用いる。ブラスト処理後の基材は十分洗浄を行ない、表面に付着したブラスト材、削れ屑等をきれいに除去しておくことが好ましい。溶射表面にこれらのゴミが残存していると膜の密着力が低下するので好ましくない。
【0041】
以上のような装置を用い、溶射の際にセラミックス原料粉末を完全に溶融させることにより、上述したように酸化物セラミックス粒子を完全に溶融させることができ、残留気孔が少なく、所望の表面の射ち放し面粗さを有し、基材との密着性、機械的抵抗性に優れ、欠陥や発色の発生を抑え、封孔処理をすることなしに絶縁性が高い膜を得ることができる。
【0042】
【実施例】
以下、本発明の実施例について比較例とともに説明する。
表1に示す基材に表1に示す条件でブラスト処理を行い、油分、ブラストのGCなどの溶射面付着物を除去するためエタノール超音波洗浄後、200℃で3時間乾燥した。一方、表1に示す溶射膜の原料粉末の水分を除去するため、原料粉末を200℃で3時間乾燥し、再度水分を吸着させないため、素早く供給原料タンクに入れ閉じた。また、セカンダリガスの水分を除去するため、ガス供給系にコンデンサ、ミストセパレータを設置した。
【0043】
恒温恒湿のブース内に図1に示す構成を有するプラズマ溶射装置(エアロプラズマ社製APA7100)を設置し、基材を表1に示す所定の温度に加熱した状態とし、表1に示す条件にて溶射を行ない、表1に示す実施例であるNo.1〜11および比較例であるNo.17の評価用テストピースを得た。なお、表1の原料投入箇所の欄は、図2に示すように、Aが温度の最も高いプラズマアーク発生部、Bがプラズマアークの先端部、Cはプラズマアーク発生部から離れたプラズマジェット部である。また、アノード一体型トーチを備えたプラズマ装置を用い、表1に示す条件にて溶射を行って比較例であるNo.12〜16の評価用テストピースを得た。なお、膜厚は、試料の断面をSEMで観察し測定した。
【0044】
これら評価用テストピースについて、表2に示す項目について評価を行った。
これら評価項目のうち表面粗さは、JISB0601に準拠してタリサーフ(装置名;ランクテーラホブソン社製)で測定した。累積細孔容積は、水銀ポロシメータ(島津社製マイクロメトリックス ポアサイザー9320)を用いて測定した。密着力は、引張試験機(島津製作所製 オートグラフAG−10TE)を用い、断面積φ20、引張りスピード1mm/minの条件で10個のテストピースについて測定を行い、その平均値を求めた。摩耗量は、JIS H 8682に準拠して、スガ摩耗試験機(NUS−ISO−3型)を用い、#240のサンドペーパーを摩耗輪に巻き、評価テストピースへの荷重2kgとして、10個のテストピースについて摩耗量の測定を行い、その平均値を求めた。硬度は、マイクロビッカース硬さ試験機(アカシ社製、MVK−G1)を用い、表面をラップ後、荷重0.98N(100gf)、評価テストピース10個で測定した。射ち放し面発色点数については、300mm×300mmのテストピースについて目視観察により評価した。テープ試験は、カーボンテープ(SHINTOPAINT製、Shintrontape)を用い、評価用テストピースの表面にカーボンテープを貼った後、再びカーボンテープを剥し、評価用テストピースと接触したカーボンテープ表面をSEMで観察した。体積抵抗率は、デジタル超高抵抗計(アドバンテスト社製、R8340)とサンプルホルダー(アドバンテスト社製、TR42)を用い、印加電圧500Vで測定した。パーティクル量は、エッチング装置(日電アネルバ製、DEA−506)の壁材に表1の溶射膜を形成し、ガス種CF、流量0.05L/min(50sccm)、圧力6.65Pa(50mTorr)、出力0.55W/cm、処理時間2時間で、Siウエハーを処理した後、Siウエハー上の1mm当たりのパーティクル数をカウントした。これらの結果を表2に示す。
【0045】
表1から明らかなように実施例であるNo.1〜11では、アノード分離タイプの溶射装置を用い、セラミックス原料をプラズマアーク部であるA,Bの位置に導入したので、溶射膜の射ち放し面の表面粗さRaが5μm以下であり、0.1μm以上100μm以下の累積細孔容積が0.0080cc/g以下であり、体積抵抗率が1×10Ω・cm以上であるため、静電チャック等の絶縁性が要求される部材に適し、しかも密着力が強く、パーティクルの発生量が少ないことが確認された。また、溶射膜のラップ面の表面粗さも小さく、発光点の数が少なく、摩耗量が少ないことも確認された。
【0046】
これに対して、比較例であるアノード一体型溶射装置を用いたNo.12〜16、およびアノード分離タイプの溶射装置を用いたがセラミック原料粉末の導入位置がプラズマアーク部よりも温度が低いプラズマジェット部であるNo.17では、溶射膜の射ち放し面の表面粗さが大きく、0.1μm以上100μm以下の累積細孔容積も大きく、体積抵抗率が小さい結果となり、静電チャック等の絶縁性が要求される部材への適用が困難であり、パーティクルの発生量も多かった。また、溶射膜のラップ面の表面粗さも大きく、発光点の数が多く、密着力が弱く、摩耗量が多いことも確認された。
【0047】
【表1】
Figure 2004010981
【0048】
【表2】
Figure 2004010981
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、射ち放し面粗さが小さく、気孔が少なく、高い絶縁性および高い密着力を有する溶射膜を備え、腐食性プラズマガス環境下でパーティクルが少なく、静電チャックのように高絶縁性を要求される部材に適した耐食性部材およびその製造方法を得ることができる。また、これらに加えて、さらに、ラップ面粗さが小さく機械的抵抗性および密着力の高い溶射膜を有する耐食性部材およびその製造方法をを得ることができる。さらに、溶射膜の欠陥や発色が生じ難い耐食部材の製造方法を得ることができる。したがって、本発明の耐食性部材を半導体製造装置用部材に用いた場合に、腐食性プラズマガス中でのパーティクルが低減され、チップの歩留りを飛躍的に向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐食性部材における溶射膜を形成する装置を示す概略断面図。
【図2】本発明の実施例における図1の装置の原料投入位置を示す図。
【符号の説明】
1;装置本体
2;カソードトーチ
3a,3b;アノードトーチ
40,41a,41b;プラズマアーク
40a;プラズマジェット
51;溶射粒子
52;溶射膜
53;基材

Claims (9)

  1. 腐食性プラズマガス環境下で用いられ、少なくとも腐食性プラズマガスに曝される部位が酸化物セラミックスの溶射膜で覆われている耐食性部材であって、前記溶射膜の射ち放し表面粗さRaが5μm以下であり、0.1μm以上100μm以下の気孔径の累積細孔容積が0.0080cc/g以下であり、体積抵抗率が1×10Ω・cm以上、密着力が10MPa以上であることを特徴とする耐食性部材。
  2. 前記溶射膜の主成分がYであり、その硬度Hvが500以上、摩耗量が150mg以下、ラップ面粗さRaが0.008μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の耐食性部材。
  3. 酸化物セラミックス溶射膜の主成分がAlであり、その硬度Hvが1000以上、摩耗量が50mg以下、ラップ面粗さRaが0.005μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の耐食性部材。
  4. 射ち放し面に発生する発色点の数が1cm当たり50個以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の耐食性部材。
  5. 射ち放し面のテープ試験による溶射膜の脱落が1mm当たり50個以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の耐食性部材。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかの耐食性部材を製造する耐食性部材の製造方法であって、溶射装置によりプラズマアークを発生させ、そのプラズマアーク部に酸化物セラミックス原料を導入して前記溶射膜を形成することを特徴とする耐食性部材の製造方法。
  7. 前記溶射膜をカソードトーチと、互いに分離した2つのアノードトーチとを備えた溶射装置を用いて形成することを特徴とする請求項6に記載の耐食性部材の製造方法。
  8. 前記溶射膜を酸素元素(O)含有ガスプラズマを用いて溶射することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の耐食性部材の製造方法。
  9. 前記酸素元素(O)含有ガスプラズマは、酸素ガス(O)もしくは空気、またはこれらの混合ガスを供給して形成されることを特徴とする請求項8に記載の耐食性部材の製造方法。
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