JP2004010878A - 液状エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

液状エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 Download PDF

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Yasumasa Akatsuka
赤塚 泰昌
Katsuhiko Oshimi
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Abstract

【課題】その硬化物の耐熱性が優れた液状エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】常温において半固形であるトリフェニルメタン型エポキシ樹脂とオルソトルイジンジグリシジルアミンを蒸留精製して得られた液状エポキシ樹脂との混合物を用いる。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は耐熱性の高い硬化物を与える液状エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させることにより、一般的に機械的性質、耐水性、耐薬品性、耐熱性、電気的性質などに優れた硬化物となり、接着剤、塗料、積層板、成形材料、注型材料などの幅広い分野に利用されている。従来工業的に最も使用されている液状エポキシ樹脂としてはビスフェノールAにエピクロルヒドリンを反応させて得られる化合物が知られている。また、耐熱性が要求される分野においてはトリフェニルメタン型エポキシ樹脂などが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記したようなトリフェニルメタン型エポキシ樹脂はその硬化物の耐熱性は高いものの、樹脂そのものの状態は常温において半固形、もしくは軟化点50〜80℃の固形であり、液状組成物として用いるには作業性に問題がある。また、反応性希釈剤を添加することにより粘度を低下させる方法も試みられてはいるが、一般的に低粘度の反応性希釈剤は脂肪族骨格のエポキシ化合物であることが多い。この脂肪族エポキシ化合物は一般に加水分解性塩素などの純度が低く、更に耐熱性などの硬化物の諸特性を低下させる傾向が指摘されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこうした実状に鑑み、耐熱性が高く、しかも粘度の低い液状エポキシ樹脂を求めて鋭意検討した結果、特定の構造を有する2種のエポキシ樹脂混合物が、これらの特性を満たすことを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0005】
すなわち本発明は
(1)式(1)
【0006】
【化3】
Figure 2004010878
で表されるエポキシ樹脂5〜90重量部に対し、式(2)
【0007】
【化4】
Figure 2004010878
(式中nは1〜3の正数、好ましくは1〜2.5の正数を表す。)
で表されるエポキシ樹脂を95〜5重量部混合して得られる液状エポキシ樹脂、(2)上記(1)記載の液状エポキシ樹脂、硬化剤を含有してなるエポキシ樹脂組成物、
(3)硬化促進剤を含有する上記(2)記載のエポキシ樹脂組成物、
(4)無機充填剤を含有する上記(2)または(3)記載のエポキシ樹脂組成物、
(5)上記(2)、(3)または(4)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物、
を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
上記(1)記載の式(2)で表されるエポキシ樹脂としては例えば、日本化薬(株)製EPPN−501H、EPPN−501HY、EPPN−502H等が挙げられるが、溶融粘度が低く半固形であるEPPN−501Hが特に好ましい。
【0009】
式(1)で表されるエポキシ樹脂は例えば、日本化薬(株)製GOT、GANなどを精密蒸留により精製し、高分子量物等を除去たものが使用できる。精密蒸留の条件は缶液温度、減圧度、蒸留塔の段数などによって変わってくるため一概には言えないが、蒸留精製後の樹脂中の全塩素量は50〜1000ppmが好ましく、50〜800ppmが特に好ましい。
【0010】
式(1)で表されるエポキシ樹脂と式(2)で表されるエポキシ樹脂との混合比率は通常重量比で5〜95:95〜5であるが、好ましくは7〜93:93〜7である。
【0011】
以下、本発明のエポキシ樹脂組成物について説明する。本発明の液状エポキシ樹脂は単独でまたは他のエポキシ樹脂と併用して使用することが出来る。併用する場合、本発明の液状エポキシ樹脂の全エポキシ樹脂中に占める割合は30重量%以上が好ましく、特に40重量%以上が好ましい。
【0012】
本発明の液状エポキシ樹脂と併用し得る他のエポキシ樹脂の具体例としては、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール共縮合型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられるがこれらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0013】
本発明のエポキシ樹脂組成物が含有する硬化剤としては、例えばアミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノ−ル系化合物などが挙げられる。用い得る硬化剤の具体例としては、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、フェノ−ルノボラック、及びこれらの変性物、イミダゾ−ル、BF−アミン錯体、グアニジン誘導体などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0014】
本発明のエポキシ樹脂組成物において硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して0.7〜1.2当量が好ましい。エポキシ基1当量に対して、0.7当量に満たない場合、あるいは1.2当量を超える場合、いずれも硬化が不完全となり良好な硬化物性が得られない恐れがある。
【0015】
また本発明のエポキシ樹脂組成物においては硬化促進剤を使用しても差し支えない。用い得る硬化促進剤の具体例としては2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾ−ル類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類、オクチル酸スズ等の金属化合物等が挙げられる。硬化促進剤はエポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜5.0重量部が必要に応じ用いられる。
【0016】
本発明のエポキシ樹脂組成物は必要により無機充填材を含有しうる。用いうる無機充填材の具体例としてはシリカ、アルミナ、タルク等が挙げられる。無機充填材は本発明のエポキシ樹脂組成物中において0〜90重量%を占める量が用いられる。更に本発明のエポキシ樹脂組成物には、シランカップリング剤、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の離型剤、顔料等の種々の配合剤を添加することができる。
【0017】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、各成分を均一に混合することにより得られる。本発明のエポキシ樹脂組成物は従来知られている方法と同様の方法で容易にその硬化物とすることができる。例えばエポキシ樹脂と本発明の硬化剤並びに必要により硬化促進剤、無機充填材及び配合剤とを必要に応じて押出機、ニ−ダ、ロ−ル等を用いて均一になるまで充分に混合してエポキシ樹脂組成物を得、そのエポキシ樹脂組成物を溶融後注型あるいはトランスファ−成型機などを用いて成型し、さらに80〜200℃で2〜10時間加熱することにより硬化物を得ることができる。
【0018】
また本発明のエポキシ樹脂組成物をトルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の溶剤に溶解させ、ガラス繊維、カ−ボン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アルミナ繊維、紙などの基材に含浸させ加熱半乾燥して得たプリプレグを熱プレス成型して硬化物を得ることもできる。この際の溶剤は、本発明のエポキシ樹脂組成物と該溶剤の混合物中で通常10〜70重量%、好ましくは15〜70重量%を占める量を用いる。
【0019】
【実施例】
次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、以下において部は特に断わりのない限り重量部である。
【0020】
合成例1
段数17段の蒸留塔を取り付けた精密蒸留設備に日本化薬(株)製GOT(エポキシ当量133g/eq、全塩素量7000ppm、25℃におけるE型粘度計による粘度63mPa・s)300部を仕込み、缶液温度180℃、減圧度1mmHgにて蒸留を行った。仕込んだ量に対し、初めに留出した10%を除去した後更に留出を行い180部の精製されたエポキシ樹脂(A)を得た。得られたエポキシ樹脂(A)のエポキシ当量は118g/eq、全塩素量は140ppm、25℃における粘度は29mPa・sであった。
【0021】
実施例1
合成例1で得られたエポキシ樹脂(A)20部に対し、前記式(2)で表されるトリフェニルメタン型エポキシ樹脂EPPN−501H(日本化薬(株)製、エポキシ当量165g/eq、常温で半固形)80部を加え70℃で均一に混合し本発明の液状エポキシ樹脂(B)を得た。得られたエポキシ樹脂(B)のエポキシ当量は153g/eq、25℃における粘度は212500mPa・sであった。
【0022】
実施例2
得られたエポキシ樹脂(B)に対し硬化剤としてカヤハードMCD(日本化薬(株)製)、硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)を用いて表1の配合物の組成の欄に示す重量比で配合し、均一に混合した後、金型に注型し80℃で2時間、120℃で2時間、180℃で4時間硬化せしめて試験片を作成し、下記の条件でガラス転移温度を測定し表1の「硬化物の物性」の欄に示した。
【0023】
ガラス転移点
熱機械測定装置(TMA):真空理工(株)製 TM−7000
昇温速度:2℃/min.
【0024】
表1
実施例2
配合物の組成
エポキシ樹脂(B)       100
カヤハードMCD           105
2E4MZ             1
硬化物の物性
ガラス転移点(℃)       186
【0025】
このように本発明の液状エポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物の硬化物は表1に示されるように極めて優れた耐熱性(ガラス転移点が高いことから判断される)を示した。
【0026】
【発明の効果】
本発明の液状エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物は、従来一般的に使用されてきた液状エポキシ樹脂組成物と比較して耐熱性に優れた硬化物を与える。
従って、本発明のエポキシ樹脂組成物は電気・電子材料、成型材料、注型材料、積層材料、塗料、接着剤、レジスト、光学材料などの広範囲の用途にきわめて有用である。

Claims (5)

  1. 式(1)
    Figure 2004010878
    で表される液状エポキシ樹脂5〜90重量部に対し、式(2)
    Figure 2004010878
    (式中nは1〜3の正数を表す。)
    で表されるエポキシ樹脂を95〜5重量部混合して得られる液状エポキシ樹脂。
  2. 請求項1記載の液状エポキシ樹脂、硬化剤を含有してなるエポキシ樹脂組成物。
  3. 硬化促進剤を含有する請求項2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 無機充填剤を含有する請求項2または3記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 請求項2、3または4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
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WO2010109929A1 (ja) * 2009-03-24 2010-09-30 東レ株式会社 繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料
JP2019178305A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 太陽インキ製造株式会社 硬化性樹脂組成物、該組成物からなるドライフィルム、硬化物および該硬化物を有するプリント配線板

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