JP2004010482A - プロポリス抽出物、その製造方法及びそれを含有する血圧降下剤 - Google Patents

プロポリス抽出物、その製造方法及びそれを含有する血圧降下剤 Download PDF

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Abstract

【課題】ACE阻害作用及びPDE阻害作用に基づき、高血圧症に対して血圧降下作用を発揮することができるプロポリス抽出物、その製造方法及びそれを含有する血圧降下剤を提供する。
【解決手段】プロポリス抽出物は、フェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類から選択される少なくとも一種を含有し、フェノール性有機酸類の含有量は3重量%以上であり、カフェオイルキナ酸類の含有量は5重量%以上のものである。その製造方法はプロポリス原料に、水に対してアルコール10〜40容量%を含有する含水アルコールを混合し、フェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類から選択される少なくとも一種を抽出することを特徴としている。さらに、血圧降下剤は、前記プロポリス抽出物を有効成分として含有するものである。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、高血圧症等の循環器系疾患の発症及び進展を抑制するために有効な成分を含有するプロポリス抽出物、その製造方法及びそれを含有する血圧降下剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高血圧症、動脈硬化症、血栓症、心疾患等の循環器系疾患の増加が大きな社会問題となっている。循環器系疾患のうち、高血圧症及びその前段階の症状を呈する人が特に増加している。高血圧症の発症原因としては、体液量の増加、血管の抵抗性の低下、血圧上昇因子の増加又は血圧低下因子の減少等が挙げられる。これらの因子が単独又は複合されることにより、血圧が異常に上昇する。血圧上昇因子としては、アンジオテンシンII、エンドセリン及びアドレナリン等が存在する。特に、アンジオテンシンIを基質とし、アンジオテンシン変換酵素(ACE)により生成されるアンジオテンシンIIは高血圧症の発症に関与している。ACEを阻害する物質であるカプトプリルやエナラプリルは医薬品として高血圧症の改善に使用されている。ACEを阻害する天然物質としてはイワシ由来ペプチドの中のVYペプチド、鰹節由来ペプチドや乳酸菌の産生するペプチド等が知られている。これらは特定保健用食品の有効成分として使用されている。
【0003】
一方、ホスホジエステラーゼ(PDE)は、血管平滑筋細胞内で環状アデノシンモノリン酸(cAMP)を分解し、5−アデノシンモノリン酸を生じる酵素である。血圧降下作用を示す一酸化窒素を血管平滑筋細胞に作用させると、cAMPが増加し、平滑筋細胞が弛緩する。この平滑筋細胞の弛緩により、血圧が降下する。しかし、PDEの働きにより、cAMPが分解されてしまうと、血圧の降下は生じない。そこで、PDEを阻害することにより、cAMPの分解が抑えられ、血圧の降下が維持される。PDEの阻害作用を示すパパベリンは、血圧を降下させる医薬品として使用されている。
【0004】
高血圧症に対する医薬品又は健康食品の試験を行う場合には、自然発症高血圧(SHR)ラットが用いられる。このSHRラットはヒトにおける本態性高血圧症のモデルであり、医薬品開発及び食品開発に当たり、高血圧症の実験モデルとして汎用され、その実験成績は豊富である。
【0005】
プロポリス(プロポリス原塊)は蜂ヤニともいわれ、蜜蜂、ヨーロッパにおいては医薬品あるいは健康食品の素材として古くから用いられてきたが、近年、日本においても健康食品や化粧品の素材として多くの製品に使用されている。プロポリスの主要な生理活性として抗酸化作用及び免疫賦活作用が知られており、健康食品の素材としての効能を裏付けている。また、プロポリス中には、フェノール性有機酸類、カフェオイルキナ酸類、フラボノイド類等の多くの化合物が確認されており、これらの物質が相互に作用し合い、プロポリスの優れた生理活性が形成されると考えられている。
【0006】
プロポリスの抽出物としては、水を溶媒とする水抽出物、エタノール等の親水性有機溶媒を用いる親水性有機溶媒抽出物、さらに、液化炭酸ガスを用いる超臨界抽出物が知られている。このうち、最も、よく利用されるのが、100容量%エタノールを用いるエタノール抽出物であるが、この抽出物の血圧降下作用に関する報告はない。また、特開2000−325032号公報では、アルコール抽出プロポリスに水抽出プロポリスを徐々に添加・混合するプロポリス製品について開示されているものの、そこでも血圧降下作用については報告されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように水、親水性有機溶媒又は超臨界抽出により得られたプロポリス抽出物には、循環器系疾患、特に、高血圧症の進展の抑制又は予防に関する報告は認められない。
【0008】
この発明は上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、ACE阻害作用及びPDE阻害作用に基づき、高血圧症に対して血圧降下作用を発揮することができるプロポリス抽出物、その製造方法及びそれを含有する血圧降下剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、フェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類から選択される少なくとも一種を含有し、フェノール性有機酸類の含有量は3重量%以上であり、カフェオイルキナ酸類の含有量は5重量%以上であるプロポリス抽出物である。
【0010】
請求項2に記載の発明は、プロポリス原料に、水に対してアルコール10〜40容量%を含有する含水アルコールを混合し、フェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類から選択される少なくとも一種を抽出することを特徴とするプロポリス抽出物の製造方法である。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のプロポリス抽出物を有効成分として含有する血圧降下剤である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した実施形態について詳細に説明する。
まず、本実施形態のプロポリス抽出物は、フェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類から選択される少なくとも一種を含有し、フェノール性有機酸類の含有量は3重量%以上であり、カフェオイルキナ酸類の含有量は5重量%以上のものである。
【0013】
プロポリスとは、プロポリス原塊に由来するもので、抗菌作用、抗ウイルス作用、抗酸化作用、抗炎症作用、抗腫瘍作用、抗潰瘍作用、局所麻酔作用、免疫賦活作用、抗アレルギー作用、鎮痛作用等、種々の有用な生理作用を示す有効成分を少なくとも含むものである。これらの有効成分としてフェノール性有機酸類、カフェオイルキナ酸類、フラボノイド類、テルペノイド類等が挙げられる。
【0014】
フェノール性有機酸類としては、カフェ酸、桂皮酸、フェルラ酸、p−クマル酸等が挙げられる。カフェオイルキナ酸類としては、クロロゲン酸、4−カフェオイルキナ酸、5−カフェオイルキナ酸、4,5−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸、3,4−ジカフェオイルキナ酸等が挙げられる、フラボノイド類としては、ケルセチン、アピゲニン等が挙げられる。これらのうち、フェノール性有機酸類とカフェオイルキナ酸類は、ACE阻害作用及びPDE阻害作用を有する。
【0015】
従って、本実施形態のプロポリス抽出物においては、血圧降下作用を発揮する有効成分として、フェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類のいずれかが含有されることが必要であり、両者が同時に含有されることがより好ましい。各々単独でも良いが、双方を含むことにより、相乗的な効果が得られる。
【0016】
フェノール性有機酸類の含有量は、3重量%以上であり、5重量%以上であることがより好ましい。フェノール性有機酸類の含有量が3重量%を下回る場合、ACE阻害作用及びPDE阻害作用が得られず、その結果、目的とする血圧降下作用も得られない。
【0017】
カフェオイルキナ酸類の含有量は、5重量%以上であり、8重量%以上であることがより好ましい。カフェオイルキナ酸類の含有量が5重量%を下回る場合、ACE阻害作用及びPDE阻害作用が得られず、やはり、目的とする血圧降下作用が得られない。
【0018】
次に、前記プロポリス抽出物の製造方法について詳細に説明する。
本実施形態のプロポリス抽出物の製造方法は、プロポリス原料に、水に対してアルコール10〜40容量%を含有する含水アルコールを混合し、フェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類から選択される少なくとも一種を抽出するものである。含水アルコールにより抽出されるプロポリス抽出物に含まれる物質としては、フェノール性有機酸類、カフェオイルキナ酸類、フラボノイド類等が挙げられる。
【0019】
プロポリス原料の産地は、中国、日本等のアジア諸国、ブラジル等の南米諸国、ヨーロッパ諸国、オーストラリア等のオセアニア諸国、アメリカ等の北米諸国、アフリカ諸国等があるが、そのいずれであってもよい。プロポリス原料はそのまま又は粉砕して用いても良いが、ごみやワックス等の夾雑物もあり、また、そのままでは処理が困難な場合には、粉砕後、溶媒によって抽出したプロポリスを用いるのが好ましい。その場合、溶媒を除去し、乾燥等により粉末としたプロポリスを用いるのが好ましい。さらに、水、有機溶媒又は超臨界抽出により抽出が行なわれた後のプロポリス残渣を用いる場合もある。
【0020】
プロポリスに混合される溶媒は、水に対してアルコール10〜40容量%を含有する含水アルコールである。アルコールの種類は、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコールが好ましく、食用として利用されるエタノールがさらに好ましい。アルコール濃度は、前述のように水に対してアルコール10〜40容量%が用いられ、20〜30容量%が好ましい。10容量%未満のアルコール濃度では、PDE阻害作用を有する物質の抽出効率が悪く、かつ、フェノール性有機酸類又はカフェオイルキナ酸類の収率も低下する。一方、40容量%を上回るアルコール濃度では、ACE阻害活性を有する物質の抽出率が低下し、かつ、フェノール性有機酸類又はカフェオイルキナ酸類の収率も低下する。
【0021】
混合に用いる含水アルコールの量は、重量基準でプロポリスに対して0.5〜5倍量が好ましく、1.5〜2倍量がより好ましい。この含水アルコールの量がプロポリスに対して0.5倍量を下回る場合、抽出の効率が低下し、製造コストが高くなる場合がある。逆に含水アルコールの量がプロポリスに対して5倍量を上回る場合、抽出のための容器が大型となり、濃縮や乾燥に時間と人手を費やす場合がある。
【0022】
混合時の温度は、4〜40℃が好ましく、7〜25℃がより好ましい。この温度が4℃を下回る場合、抽出効率が低下し、十分な抽出が得られない。逆に温度が40℃を上回る場合、アルコールの蒸発が著しく、かつ、高温による物性の低下が生じ、目的とする抽出が行なわれない場合がある。
【0023】
混合時間は、通常1〜72時間であるが、3〜48時間が好ましく、6〜24時間がより好ましい。この混合時間が1時間未満である場合、抽出効率が低下し、目的とする抽出物が得られないときがある。一方、この混合時間が72時間を越える場合には、細菌や微生物の繁殖が生じ、不純物による汚染のおそれがある。
【0024】
さらに、前記により得られたプロポリス抽出物は製剤化を効率的に行なう目的で以下のような後処理を行なうことが好ましい。前記により得られたプロポリス抽出物は濾過又は遠心分離等の固液分離に供される。濾過の手段としては、濾紙又は珪藻土等を敷いた濾紙を用いた吸引又は真空ポンプによる減圧下での濾過又は常圧下での自然濾過のいずれでも良い。濾過の代わりに遠心分離を利用しても良い。さらに、濾過と遠心分離の組み合わせが好ましい。得られた濾液又は上清は、減圧濃縮機、真空乾燥機又は凍結真空乾燥機により濃縮液又は粉末にされる。以上の後処理により、液体又は粉末状態のプロポリス抽出物が得られる。
【0025】
次に、前記プロポリス抽出物を有効成分として含有する血圧降下剤について詳細に説明する。得られたプロポリス抽出物は、液体又は粉末状態のまま、血圧降下剤として直接摂取される場合がある。該プロポリス抽出物にはゲル化剤、香料、防腐剤、酸化防止剤、着色剤、清涼剤、殺菌剤、pH調整剤等の添加剤を適宜添加することも可能であり、カプセル又は錠剤として成形される。また、得られたプロポリス抽出物は、液体としてドリンク剤に添加される。さらに、得られたプロポリス抽出物は、常法に従い、液体又は粉末として食品素材又は医薬品素材に添加され、食品、健康補助食品、特定保健用食品又は医薬品に利用される。これら製剤におけるプロポリス抽出物の含有量としては、0.01〜20重量%が好ましい。0.01重量%未満の場合には摂取量が増加するために摂取が困難になる。また、20重量%を越える場合には、製剤の安定性が低下する場合がある。
【0026】
一般的に、水を溶媒として抽出されたプロポリス抽出物は、親水性の物質からなる有効成分を多く含有することから、摂食した場合、有効成分の吸収が良いが、排泄が早い傾向にあり、持続的な血圧降下作用は得られない。一方、95〜100容量%アルコール抽出プロポリス抽出物は、親油性の物質からなる有効成分を多く含有することから、摂食した場合、有効成分の吸収が悪いものの、排泄は遅く、血中に留まる時間は長い傾向にあり、持続的な血圧降下作用は得られる。これに対し、本実施形態のプロポリス抽出物は、水に対して10〜40容量%のアルコールを含む含水アルコールを用いて製造され、親水性及び親油性の両者の有効成分を含有するため、摂食した場合、有効成分の体内への吸収が容易で、かつ、排泄が抑制され、即効的及び持続的な血圧降下作用が発揮される。
【0027】
ケルセチン等のフラボノイド類が血圧降下作用を示し、その作用機序には、抗酸化作用が関与している。SHRラットに対し、10mg/kgで血圧降下が認められる。この量をヒトの摂取量に換算すると、3重量%のフラボノイド類に相当する。前記記載のフェノール性有機酸類又はカフェオイルキナ酸類を含有するプロポリス抽出物に、フラボノイド類を加えることは、好ましい。加えられるフラボノイド類としてはケルセチンがより好ましい。さらに、前記フラボノイド類の添加量は3重量%以上がさらに好ましい。添加されるフラボノイド類としてはプロポリス、玉ねぎ等のフラボノイド類を含有する素材から製造されたものが用いられる。以上のように、構成することによってフェノール性有機酸類又はカフェオイルキナ酸類によるACE阻害作用及びPDE阻害作用に加えて、フラボノイド類による抗酸化作用からなる3種類の異なった作用に基づいた血圧降下作用が発揮されるプロポリス抽出物が得られる。
【0028】
次に、フェノール性有機酸類又はカフェオイルキナ酸類に起因するPDE阻害作用及びフラボノイド類による抗酸化作用に基づき、動脈硬化症の治療又は予防に用いられるプロポリス抽出物について説明する。動脈硬化症において血管平滑筋細胞内でPDE阻害作用により維持されるcAMPは、血管平滑筋細胞の増殖を抑制することから、得られたプロポリス抽出物は動脈硬化症の治療又は発症の予防の目的にも使用される。既に、cAMPが動脈血管の平滑筋細胞の増殖を抑制するという事実が知られており、PDE阻害作用を示す成分は動脈硬化症の治療又は予防に有効である。さらに、ケルセチン等のフラボノイド類は抗酸化作用により動脈硬化症の発症を予防するという事実が知られている。この場合、フラボノイド類の含有量は3重量%以上が好ましい。したがって、フェノール性有機酸類、カフェオイルキナ酸類及びフラボノイド類を含有するプロポリス抽出物は動脈硬化症の治療又は予防に有効である。
【0029】
以上、詳述した本実施形態によれば次のような効果が発揮される。
・ 本実施形態におけるプロポリス抽出物によれば、フェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類から選択される少なくとも一種を含有し、フェノール性有機酸類の含有量は3重量%以上であり、カフェオイルキナ酸類の含有量は5重量%以上という特徴を有し、血圧降下作用を発揮することができる。
・ 本実施形態におけるプロポリス抽出物の製造方法によれば、プロポリス原料に、水に対してアルコール10〜40容量%を含有する含水アルコールを混合することにより、容易な操作により、目的とするプロポリス抽出物を収率良く製造することができる。
・ 本実施形態におけるプロポリス抽出物を有効成分として含有する血圧降下剤によれば、ACE阻害作用及びPDE阻害作用に基づき、高血圧症の進展を抑制し、発症を予防することができる。
・ 本実施形態におけるプロポリス抽出物によれば、ACE阻害活性及びPDE阻害活性の両方を有する血圧降下作用を示すことから、発症の原因が異なった高血圧症に対しても効果を発揮することができる。
・ 本実施形態におけるプロポリス抽出物によれば、ヒトの本態性高血圧症モデルであるSHRラットの血圧を降下させることから、ヒトの本態性高血圧症にも血圧降下作用を発揮することができる。
・ 本実施形態により20〜30容量%アルコールで抽出されることにより得られるプロポリス抽出物によれば、その摂取により高血圧症の進展を抑制又は予防することができる。
・ 本実施形態におけるプロポリス抽出物によれば、フェノール性有機酸類を5重量%以上及びカフェオイルキナ酸類を8重量%以上から選択される少なくとも一種を含有することにより、ACE阻害作用及びPDE阻害作用に基づき、血圧降下作用を効果的に発揮することができる。
・ 本実施形態におけるフェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類から選択される少なくとも一種を含有し、さらに、3重量%以上のフラボノイド類を含有するプロポリス抽出物によれば、より強い血圧降下作用を発揮することができる。
・ 本実施形態により得られるプロポリス抽出物によれば、体内への吸収が容易で、かつ、排泄が抑制されることにより、有効成分の血中濃度が維持されるために、持続的な血圧降下作用を発揮することができる。
・ 本実施形態により得られるプロポリス抽出物によれば、フェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類によるPDE阻害作用並びにフラボノイド類による抗酸化作用に基づき、動脈硬化症の治療又は予防に用いることができる。
【0030】
【実施例】
以下、前記実施形態を実施例、比較例及び試験例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
ブラジル産プロポリス原塊300gを粉砕機((株)石崎電機製作所製のこなどん)で粉砕した後、10容量%エタノール1.5リットルを混合し、20℃で24時間攪拌抽出した。次に、前記プロポリス粉砕物を含む抽出液を濾紙(アドバンテック東洋(株)製のNo.2)で濾過して残渣を除去することによって、プロポリスの10容量%エタノール抽出液1.33kg(固形分7.8重量%)を得た。
【0031】
(実施例2)
ブラジル産プロポリス原塊300gを前記粉砕機で粉砕した後、20容量%エタノール1.5リットルを混合し、20℃で24時間攪拌抽出した。次に、前記プロポリス粉砕物を含む抽出液を前記濾紙で濾過して残渣を除去することによって、プロポリスの20容量%エタノール抽出液1.39kg(固形分8.8重量%)を得た。
【0032】
(実施例3)
ブラジル産プロポリス原塊300gを前記粉砕機で粉砕した後、25容量%エタノール1.5リットルを混合し、20℃で24時間攪拌抽出した。次に、前記プロポリス粉砕物を含む抽出液を前記濾紙で濾過して残渣を除去することによって、プロポリスの25容量%エタノール抽出液1.44kg(固形分9.1重量%)を得た。
【0033】
(実施例4)
ブラジル産プロポリス原塊300gを前記粉砕機で粉砕した後、30容量%エタノール1.5リットルを混合し、20℃で24時間攪拌抽出した。次に、前記プロポリス粉砕物を含む抽出液を前記濾紙で濾過して残渣を除去することによって、プロポリスの30容量%エタノール抽出液1.38kg(固形分8.6重量%)を得た。
【0034】
(実施例5)
ブラジル産プロポリス原塊300gを前記粉砕機で粉砕した後、40容量%エタノール1.5リットルを混合し、20℃で24時間攪拌抽出した。次に、前記プロポリス粉砕物を含む抽出液を前記濾紙で濾過して残渣を除去することによって、プロポリスの40容量%エタノール抽出液1.35kg(固形分8.1重量%)を得た。
【0035】
(比較例1)
ブラジル産プロポリス原塊300gを前記粉砕機で粉砕した後、95容量%エタノール1.5リットルを混合し、20℃で24時間攪拌抽出した。次に、前記プロポリス粉砕物を含む抽出液を前記濾紙で濾過して残渣を除去することによって、プロポリスの95容量%エタノール抽出液1.35kg(固形分8.9重量%)を得た。
【0036】
(比較例2)
ブラジル産プロポリス原塊300gを前記粉砕機で粉砕した後、80容量%エタノール1.5リットルを混合し、20℃で24時間攪拌抽出した。次に、前記プロポリス粉砕物を含む抽出液を前記濾紙で濾過して残渣を除去することによって、プロポリスの80容量%エタノール抽出液1.13kg(固形分7.1重量%)を得た。
【0037】
(比較例3)
ブラジル産プロポリス原塊300gを前記粉砕機で粉砕した後、50容量%エタノール1.5リットルを混合し、20℃で24時間攪拌抽出した。次に、前記プロポリス粉砕物を含む抽出液を前記濾紙で濾過して残渣を除去することによって、プロポリスの50容量%エタノール抽出液1.02kg(固形分5.9重量%)を得た。
【0038】
以下に、ACE活性阻害実験について説明する。
(試験例1)
ACE活性阻害実験は、Food Sci Technol. Int. Tokyo, 3 (4)、339−343(1997)の方法に準じて行なった。すなわち、ウシの肺をアセトン中で沈降、乾燥した粉末(シグマ社製)1ユニットに塩化ナトリウムを含有するホウ酸緩衝液8.33mlを添加して0.12ユニット/mlのACE酵素溶液を調製した。試験管に蒸留水又は試料溶液0.05mlを添加し、これに5.83mMのBz−Gly−His−Leuを含有する基質溶液0.15mlを加えた。37℃で5分間反応後、ACE酵素溶液又はブランクとして1N塩酸溶液のいずれかを0.05ml添加し、さらに、37℃で30分間反応させた。これに1N塩酸溶液0.25mlを添加後、酢酸エチル1.5mlを加えて攪拌した。この溶液を遠心分離し、酢酸エチル層1mlを採取した。得られた酢酸エチル層を真空乾燥機にて40℃で蒸発乾燥させた。これに蒸留水2.5mlを添加し、15分間放置後、228nmの吸光度を測定した。なお、陽性対照物質としてVYペプチド及びイワシペプチドを用いた。
【0039】
阻害率(%)は次式により算出した。
阻害率=[1−(E−E)/(E−E)]× 100%
 : 試料溶液の代わりの蒸留水の228nmの吸光度
 : 試料溶液を含む時の228nmの吸光度
 : ブランクとしてACEの代わりに塩酸を加えた時の228nmの吸光度
なお、阻害率50%のときの試料濃度をIC50とした。
【0040】
【表1】
Figure 2004010482
表1に示すように、実施例1〜5のIC50が低いことから、ACE阻害作用が示唆された。特に、実施例3のACE阻害作用は著しく強かった。さらに、比較例3のACE阻害作用は軽度であり、比較例1及び比較例2にはACE阻害作用は認められなかった。
【0041】
以下に、ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害実験について説明する。
(試験例2)
ウシの心臓100gをアセトン中で沈降、乾燥した粉末(シグマ社製)を5mlのトリス緩衝液(pH7)に溶解し、10000G、30分間の遠心分離処理後の上清液を上記緩衝液で3倍に希釈してPDE酵素液とした。測定法はマラカイトグリーン法に準じた、即ち、100mM トリス緩衝液(300mM 塩化ナトリウムを含む)pH7に、PDE酵素液を添加し、30℃で、30分間反応させた。これに基質として5mM cAMPを0.1ml添加した。試料溶液を添加後、30℃で1時間反応させた。これを冷却し、マラカイトグリーン液(モリブデン酸アンモニウム、クエン酸緩衝液含有)0.1mlを添加した。攪拌後、測定波長630nmにおける吸光度を測定した。各試料のPDE阻害作用(IC50)を求めた。なお、陽性対照物質としてパパベリンを用いた。
【0042】
【表2】
Figure 2004010482
表2に示すように、実施例1〜5のIC50が低いことから、PDE阻害作用が示唆された。特に、実施例3のPDE阻害作用が著しかった。一方、比較例1〜比較例3のPDE阻害作用は軽度であった。
【0043】
以下に、SHRラットを用いた血圧降下実験について説明する。
(試験例3)
SHRラットを用いて、14日間反復経口投与により、収縮期血圧及び心拍数の変化を調べた。すなわち、16から20週齢のSHRラットを1週間の予備飼育後、健康状態に異常の認められない動物を試験に用いた。溶媒対照として蒸留水を用い、陽性対照物質としてVYペプチドを用いた。試料の投与量を10mg/10ml/kg体重/日とし、これを1日あたり午前と午後に分けてラット用経口ゾンデを用いて経口投与した。投与14日目の動物について収縮期血圧及び心拍数をソフトロンBP−80(ソフトロン製)を用いて非観血的に測定した。各群の動物数を3例とした。得られた結果を平均値及び標準偏差で示し、t検定により溶媒対照群に対する有意差を調べた。なお、危険率5%未満の場合を有意差あり(*印)と判定した。
【0044】
【表3】
Figure 2004010482
表3に示すように、実施例1〜5の収縮期血圧は、溶媒対照群に比して有意に降下しており、血圧降下作用が認められた。一方、比較例1〜比較例3では血圧の降下は認められなかった。VYペプチドについても収縮期血圧の降下が認められた。なお、全ての試料で心拍数に変化は認められなかった。
【0045】
以上の試験例1〜3に示されるように、血圧降下作用は、実施例3が最も強く、次いで、実施例2及び実施例4が強く、実施例1及び実施例5は中程度であった。
【0046】
以下に、液体高速クロマトグラフ装置を用いた有効成分の分析について説明する。
(試験例4)
各試料の0.1%固形分をカプセルパックAG120(資生堂)を分析カラムとして装着した液体高速クロマトグラフ装置(島津製作所製)に供した。メタノール:水:酢酸の比率が30:70:1よりなる混合溶液を移動相として、流速0.8ml/分、温度40℃で分析した。得られた分画の275nmの吸光度を測定した。各物質のピーク面積を求め、含有量(重量%)を算出した。なお、p−クマル酸及びフェルラ酸をフェノール性有機酸類とし、クロロゲン酸、4,5−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸及び3,4−ジカフェオイルキナ酸をカフェオイルキナ酸類としてそれぞれの合計量を算出した。
【0047】
【表4】
Figure 2004010482
表4に示すように、実施例1〜5のフェノール性有機酸類の含量は3重量%以上であった。また、実施例2〜4のフェノール性有機酸類の含量は5重量%以上であり、これらの値はACE阻害活性、PDE阻害活性及び血圧降下作用と相関していた。
【0048】
【表5】
Figure 2004010482
【0049】
【表6】
Figure 2004010482
表5及び6に示すように、実施例1〜5のカフェオイルキナ酸類の含量は5重量%以上であった。また、実施例2〜4のカフェオイルキナ酸類の含量は8重量%以上であった。これらの値はACE阻害活性、PDE阻害活性及び血圧降下作用と相関していた。
【0050】
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 前記記載のプロポリス抽出液にプロポリス以外のポリフェノール素材から抽出若しくは精製された又は化学的に合成されたフェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類を配合して目的とするプロポリス抽出物を調製しても良い。
・ 前記記載のプロポリス抽出物をフェノール性有機酸類のみを含有するものとしても良い。
・ 前記記載のプロポリス抽出物をカフェオイルキナ酸類のみを含有するものとしても良い。
【0051】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ フェノール性有機酸類の含有量は5重量%以上であり、カフェオイルキナ酸類の含有量は8重量%以上である請求項1に記載のプロポリス抽出物。このように構成した場合には、血圧降下作用を発揮することができる。
・ さらに、3重量%以上のフラボノイド類を含有する請求項1に記載のプロポリス抽出物。このように構成した場合には、より強い血圧降下作用を発揮することができる。
・ 含水アルコール中のアルコール含有量が20〜30容量%である請求項2に記載のプロポリス抽出物の製造方法。このように構成した場合には、請求項1に記載のプロポリス抽出物を効率的に製造することができる。
・ フェノール性有機酸類、カフェオイルキナ酸類及びフラボノイド類を含有する請求項1に記載のプロポリス抽出物。このように構成した場合には、動脈硬化症の治療又は予防に用いることができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載のプロポリス抽出物によれば、ACE阻害作用及びPDE阻害作用に基づき、高血圧症に対して血圧降下作用を発揮することができる。
【0053】
請求項2に記載の製造方法によれば、フェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類から選択される少なくとも一種を含有するプロポリス抽出物を容易な操作により、高い収率で製造することができる。
【0054】
請求項3に記載の血圧降下剤によれば、ACE阻害作用及びPDE阻害作用に基づき、高血圧症に対して血圧降下作用を発揮することができる。

Claims (3)

  1. フェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類から選択される少なくとも一種を含有し、フェノール性有機酸類の含有量は3重量%以上であり、カフェオイルキナ酸類の含有量は5重量%以上であるプロポリス抽出物。
  2. プロポリス原料に、水に対してアルコール10〜40容量%を含有する含水アルコールを混合し、フェノール性有機酸類及びカフェオイルキナ酸類から選択される少なくとも一種を抽出することを特徴とするプロポリス抽出物の製造方法。
  3. 請求項1に記載のプロポリス抽出物を有効成分として含有する血圧降下剤。
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