JP2004010129A - パレットボックス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パレットボックス11は、フォーク挿入孔24を備えた略四角板状のパレット12と、そのパレット12の周縁に沿って立設された各一対の側壁31と、それら側壁31の上端部を閉鎖する有蓋四角筒状の上蓋15とからなる四角箱状に形成されている。上蓋15の上面には、パレット12の桁22,23を載置するための桁載置部56が設けられている。フォーク挿入孔24の真上に位置する上蓋15の上面周縁部には、周縁凹部52が凹設されているうえ、その周縁凹部52の上面にはフォーク挿入孔24のフォーク挿入方向に沿って延びる複数のガイドリブ53が立設されている。各ガイドリブ53の外端縁は、上方ほど上蓋15の内方側へと傾斜するテーパ形状に形成されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、側面及び底面にフォーク挿入孔が開口されたパレットと、そのパレットの周縁に沿って立設される各一対の側壁と、それら側壁の上部開口部を着脱可能に閉鎖する上蓋とから四角箱状に形成されたパレットボックスに関するものである。より詳しくは、上蓋の上面にパレットの桁を載置するための桁載置部を設けることにより、上下に複数段積み重ねることができるように構成されたパレットボックスに関するものである。さらに詳しくは、上下に複数段積み重ねられたパレットボックスにおいて、上方に位置するパレットのフォーク挿入孔内にフォークリフトのフォークを挿入する際に、下方に位置する上蓋へのフォーク先端の突き当てに対する補強効果を発揮させるように構成されたパレットボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のパレットボックスとしては、例えば特開平10−7144号公報に開示されているコンテナが知られている。このコンテナは、比較的小型の箱状をなし、内部に小物荷物をまとめて収納して輸送するためのものであり、紙製のハニカムコアを芯材としたパレットと、段ボール構造の胴板と、蓋体とを備えてなるものである。前記蓋体は有蓋四角筒状に形成されている。そして、このコンテナは、重ね積みが可能であることから積み荷効率が向上するとともに、輸送中の荷崩れを容易に防止することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来のコンテナを重ね積みしたとき、フォークリフトを用いて上方に位置するコンテナを床面上に降ろす際には、フォークリフトのフォークの先端が下方に位置するコンテナの蓋体の端部に誤って突き当てられるおそれがあった。そして、このコンテナの蓋体には、フォーク先端の突き当てに対する特別な対策が何ら施されていなかったことから、蓋体の変形や破損が引き起こされるおそれが高く、ひどい場合には重ね積みを行うことができなくなるおそれもあった。
【0004】
この発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、上下に複数段積み重ねることができるとともに、フォーク先端の上蓋への突き当てに対する高い補強効果を発揮することができるように構成されたパレットボックスを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明のパレットボックスは、フォーク挿入孔を備えたパレットと、そのパレットの載置部周縁に立設された側壁と、その側壁の上端部を閉鎖する有蓋四角筒状の上蓋とから四角箱状に形成されるとともに、前記上蓋の上面にパレットを載置することができるように構成したパレットボックスであって、前記フォーク挿入孔の上方に位置する上蓋の上面周縁部に周縁凹部を設け、その周縁凹部の上面に前記フォーク挿入孔のフォーク挿入方向に沿って延びる周縁リブを突設するとともに、前記周縁リブの外端縁を上方ほど上蓋の内方側へと傾斜するように形成したことを特徴とするものである。
【0006】
請求項2に記載の発明のパレットボックスは、請求項1に記載の発明において、前記周縁凹部の下面を平坦面により構成するとともに、その平坦面に側壁の上端縁が当接されるように構成したことを特徴とするものである。
【0007】
請求項3に記載の発明のパレットボックスは、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記上蓋の上面周縁部に係止突部を設け、上蓋の上面に載置されたパレットの下端部を係止するように構成したことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、実施形態のパレットボックス11は、パレット12と、そのパレット12の載置部13周縁に着脱可能に立設される四角筒状のスリーブ14と、そのスリーブ14の上部開口部を着脱可能に閉鎖する合成樹脂製の上蓋15とから構成されている。このパレットボックス11は、スリーブ14及び上蓋15により、パレット12の載置部13上に載置される載置物の周囲を被覆して、運搬途中で載置物が荷崩れしたりするのを防止するために用いられる。また、図4に示すように、複数のパレットボックス11を上下に積み重ねることもできるように構成されている。
【0009】
図1、図4及び図5に示すように、パレット12は、合成樹脂により略四角板状に一体成形されている。このパレット12は、四角板状に形成された上面デッキ21と、その上面デッキ21の下面から垂下された桁としての長四角柱状の隅部桁22及び中央桁23とを備え、片面使用2方差しのスキッドタイプ(単面型)の構成を有している。
【0010】
上面デッキ21の上面には、パレット12上に載置物を載置するための載置部13が設けられている。隅部桁22は上面デッキ21の対向する一対の側縁に沿って設けられ、中央桁23は上面デッキ21の中央部下面、即ち前記一対の隅部桁22間の中央位置に設けられている。そして、これら隣接する隅部桁22と中央桁23との間には、フォークリフト又はハンドリフトのフォークを挿入するためのフォーク挿入孔24が設けられている。また、載置部13の外周縁には、長四角板状に形成された複数の係止板27が所定間隔をおいて立設されている。
【0011】
スリーブ14は、段ボールにより構成されている。このスリーブ14は、長四角板状に形成された1枚の段ボール板を所定位置で接合及び折曲げることによって、図1及び図4に示されるように対向する各一対の側壁31を備えた四角筒状に組立てられるとともに、図5に示されるように平板状に小さくコンパクトに折り畳むことができるように構成されている。
【0012】
図1に示すように、上蓋15は、射出成形法又はプレス成形法により一体成形されている。この上蓋15は、四角板状に形成された天板41と、その天板41の周縁から垂下された各一対の側板42とから有蓋四角筒状に形成されている。さらに、各側板42は、下方ほど僅かに上蓋15の外方側に突出するように、即ち下方ほど僅かに拡がるテーパ形状に形成されている。
【0013】
天板41の上面周縁部には、係止突部としてのコーナ部突部44及び側縁部突部45が突設されている。コーナ部突部44は天板41の各コーナ部上面に平面L字状となるように形成されており、側縁部突部45は天板41の各側縁中央に平面長四角形状となるように形成されている。
【0014】
これらコーナ部突部44と側縁部突部45との間に位置する天板41の上面周縁部には、ガイド部51が設けられている。図2及び図3に示すように、各ガイド部51は、天板41と側板42との境界部を上蓋15の外周縁に沿って平面長四角形状に凹設することにより形成された周縁凹部52と、その周縁凹部52の外面(上面及び外側面)から突設された周縁リブとしての複数のガイドリブ53とから構成されている。
【0015】
前記ガイドリブ53は、上下方向に延びるとともに上蓋15の側縁又は端縁と平行に延びる平板状に形成されている。さらに、これら各ガイドリブ53は、その外端縁53aが上方ほど上蓋15の内方側へと傾斜するテーパ形状に形成されるとともに、その上端縁53bが天板41の上面に沿って面一に延びるように形成された台形板状をなしている。また、各ガイド部51において、隣接するガイドリブ53間の間隔は、フォークの横幅未満である必要があり、フォークの横幅の半分以下であるのが好ましい。
【0016】
一方、前記コーナ部突部44、側縁部突部45及びガイド部51の内側に位置する天板41の上面中央部は、パレット12の桁22,23を載置するための桁載置部56となっている。図2及び図3に示すように、天板41の下面には、縦横に格子状に延びる多数の補強リブ61が垂下されており、天板41の強度を高めている。また、この天板41の周縁部下面には、前記周縁凹部52を設けることによって底面長四角形状に形成された平坦面62が突出されている。これら平坦面62は、水平面に沿って延びる凹凸のない平坦な面によって構成されている。さらに、これら平坦面62は、補強リブ61の下端縁と同じ高さとなるように構成されているうえ、同平坦面62の外側部は側板42の内側面と接合されている。
【0017】
上記パレットボックス11の作用について以下に記載する。
このパレットボックス11は、図1に示すように、パレット12周縁部の係止板27の内側面に四角筒状に組立てられたスリーブ14の下端部外側面を当接させた後、そのスリーブ14の上端部(上部開口部)に上蓋15を被せることによって組立てられる。このとき、各側壁31の上端縁は、天板41下面に垂下された補強リブ61の端部下端縁に当接されるとともに平坦面62と当接され、さらに同側壁31の上端部外側面は、側板42の内側面に密着しながら係合されている。
【0018】
さて、この組立て状態のパレットボックス11は、必要に応じて図4に示すように固定バンド72により固定した後、パレット12下端部に開口されたフォーク挿入孔24内にフォークリフト又はハンドリフトのフォークを挿入して運搬される。このとき、パレット12の載置部13上に載置されている載置物がずれたり荷崩れしたりした場合でも、載置物の周囲を取り囲むスリーブ14に支えられて、載置物が載置部13上から落下したりするおそれはない。
【0019】
このパレットボックス11は、図4に示すように、組立て状態のパレットボックス11の上端部(上蓋15の上面)に、別のパレットボックス11を載置して上下に積み重ねられるようになっている。このとき、下方に位置するパレットボックス11の天板41の桁載置部56上には、上方に位置するパレットボックス11のパレット12の桁22,23の下端面(底面)が載置されている。さらに、前記上方に位置するパレットボックス11の各隅部桁22の外側部下端は、下方に位置するパレットボックス11のコーナ部突部44及び側縁部突部45の内側面と係合されている。加えて、前記上方に位置するパレットボックス11の中央桁23の前後端部は、下方に位置するパレットボックス11の側縁部突部45の内側面と係合されている。その結果、これら上下のパレットボックス11同士は、容易に位置ずれしたりしない。
【0020】
また、この積み重ね状態のパレットボックス11においては、下方に位置するパレットボックス11のスリーブ14上端部と、上方に位置するパレットボックス11のパレット12の下端部とが極めて近接した位置に配置されている。即ち、前記スリーブ14の上端部とパレット12の下端部との間には、天板41の厚みと補強リブ61の突設高さとの和に相当する間隔が存在するのみである。このため、複数のパレットボックス11を上下に積み重ねたときの全体の高さは容易に低減されている。
【0021】
この上下に積み重ねられたパレットボックス11のうち、上方に位置するパレットボックス11を移動(例えば床面上に積み降ろす)させる場合には、まず、上下のパレットボックス11の境界部に位置する左右一対のフォーク挿入孔24の前方にフォークリフトのフォークを位置合わせする。続いて、フォークリフトを前進させながら前記フォーク挿入孔24内にフォークを挿入した後、そのフォークを上動させて上方に位置するパレットボックス11を持ち上げながら所定位置に移動させる。
【0022】
なお、前記フォーク挿入孔24内にフォークを挿入する際には、フォークリフトの微妙な操作ミス等により、フォークの先端がフォーク挿入孔24から僅かに反れてしまうケースがある。このとき、反れてしまったフォークの先端が下方に位置する上蓋15のガイド部51の上端部に突き当てられた場合、フォークの先端はガイドリブ53の外端縁53a及び上端縁53b上を滑らかに摺動しながらフォーク挿入孔24内へとガイドされ得る。
【0023】
また、前記フォークの先端が下方に位置する上蓋15のガイド部51の中央部又は下端部に突き当てられた場合、そのフォークの先端はガイドリブ53の外端縁53aを一部変形又は破損させる可能性はある。しかしながら、これらガイドリブ53は、フォークの挿入方向に沿って延びるように設けられていることから、その方向からのフォーク先端の突き当てに対しては著しく高い強度を発揮し、上蓋15が使用不能になるほど破損又は変形するおそれは極めて少ない。
【0024】
一方、このパレットボックス11は、上蓋15、スリーブ14及びパレット12を分離した後、スリーブ14を図5に示されるように平板状に折り畳み、その折り畳まれたスリーブ14をパレット12の載置部13上に載置し、さらに上蓋15を同載置部13上に被せることによって小さくコンパクトに収納される。図5に示すように、この小さくコンパクトに折り畳まれたパレットボックス11の上端部(上蓋15の上面)には、別のパレットボックス11を載置して積み重ねることもできる。
【0025】
上記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態のパレットボックス11は、隣接する桁22,23間にフォーク挿入孔24が形成された略四角板状のパレット12と、そのパレット12の周縁に沿って立設される対向する各一対の側壁31と、それら側壁31の上端部を閉鎖する有蓋四角筒状の上蓋15とからなる略四角箱状に形成されている。なお、前記パレット12は、例え上下逆に配置したとしても上蓋15とは全く形状が異なるものである。さらに、前記上蓋15の上面には、前記パレット12の桁22,23を載置するための桁載置部56が設けられており、複数のパレットボックス11を上下に積み重ねて載置することができるように構成されている。加えて、フォーク挿入孔24の真上に位置する上蓋15の上面周縁部には周縁凹部52が凹設されているうえ、その周縁凹部52の上面には前記フォーク挿入孔24のフォーク挿入方向に沿って延びる複数のガイドリブ53が立設されている。そのうえ、これら各ガイドリブ53の外端縁53aは、上方ほど上蓋15の内方側へと傾斜するテーパ形状に形成されている。
【0026】
即ち、このパレットボックス11は、上蓋15の上面に桁載置部56が設けられていることから、組立て状態の複数のパレットボックス11を上下に複数段積み重ねることができ、載置物を少ないスペースで収納及び保管することが容易である。また、図5に示されるように、小さくコンパクトに折り畳まれたパレットボックス11を上下に複数段積み重ねることもできることから、不使用状態のパレットボックス11を少ないスペースで収納することが容易である。
【0027】
さらに、このパレットボックス11は、複数のパレットボックス11を上下に積み重ねたとき、下方に位置するパレットボックス11(上蓋15)のガイドリブ53が、上方に位置するパレットボックス11(パレット12)のフォーク挿入孔24の開口端部(フォーク挿入口)に位置するように配設されている。このため、この上下のパレットボックス11の境界部に位置するフォーク挿入孔24内にフォークリフトのフォークを挿入する際には、ガイドリブ53の外端縁53a及び上端縁53bによるフォーク先端の挿入ガイド機能を発揮させることができることから、フォークの挿入を容易かつ円滑に行うことができる。さらに、前記ガイドリブ53は、フォークの挿入方向に沿って延設されていることから、フォーク先端の突き当てに対する高い補強効果を発揮することができ、上蓋15の変形及び破損を極めて効果的に防止することができる。加えて、前記挿入ガイド機能及び変形・破損防止効果は、フォークの先端に対してばかりでなく、先端側ほど僅かに上方に位置するように傾斜しているフォークの中央部又は基端部下面がガイドリブ53に接触する場合にも全く同様に発揮され得る。
【0028】
・ このパレットボックス11の上蓋15においては、天板41と側板42との境界部に周縁凹部52を設けることによって、天板41と側板42との境界部が断面横L字状(階段状)に形成されている。この形状により、側板42に対する天板41の補強が著しく効果的に行われることから、重量の大きなパレットボックス11を上下に多段積みすることが容易となる。さらに、前記周縁凹部52の上面及び外側面にガイドリブ53の下端縁及び内端縁を接合させることによって、側板42に対する天板41の補強をより一層強化することができる。
【0029】
・ 周縁凹部52の下面を平坦面62により構成するとともに、その平坦面62に側壁31の上端縁が当接するように構成されていることから、側壁31(スリーブ14)の上端縁を広い面積で上蓋15の下面と当接させることが容易である。このため、上方から加わる荷重を容易に分散しつつ受け止めることができるようになり、側壁31の上部開口部に対し上蓋15を極めて安定状態で載置(係合)させることができる。特に、重量の大きなパレットボックス11を上方に載置して多段積みする際には、その荷重を分散して受け止めることにより、側壁31と上蓋15との当接部における変形や破損、特にスリーブ14上端の変形を容易かつ効果的に抑えることができる。
【0030】
・ 天板41の上面を桁載置部56とすることによって、複数のパレットボックス11を上下に積み重ねたときの全体の高さを容易に低減させることができる。即ち、この積み重ね状態のパレットボックス11においては、下方に位置するパレットボックス11のスリーブ14(側壁31)上端部と、上方に位置するパレットボックス11のパレット12の下端部との間には、天板41の厚みと補強リブ61の突設高さとの和に相当する間隔が存在するのみである。
【0031】
これに対し、例えばパレットを上下逆に配置することによって上蓋としての機能をもたせたコンテナが知られているが、この場合にはパレットの桁の底部同士を対向配置させて係合させることにより、複数のコンテナが上下に安定状態で積み重ねられるようになっている。しかしながら、このコンテナを上下に積み重ねたときの全体の高さは、本実施形態のパレットボックス11の場合と比較して、コンテナを積み重ねる度毎に桁の高さ相当分高くなってしまっていた。
【0032】
・ 桁載置部56の周縁部に上方に位置するパレットボックス11のパレット12の桁22,23の側部を係止するコーナ部突部44及び側縁部突部45を設けることによって、複数のパレットボックス11を上下に安定状態で積み重ねることができる。特に、これらコーナ部突部44及び側縁部突部45を上蓋15の周縁に沿うように設けることによって、上方に位置するパレットボックス11のずれ落ちや落下を効果的に防止することができる。
【0033】
なお、上記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ スリーブ14を繰返し洗浄可能な合成樹脂板、例えば比較的硬質の発泡ポリプロピレンシート、又は発泡させないポリプロピレンシート(ソリッド状のシート)によって構成してもよい。
【0034】
・ パレット12及びスリーブ14(側壁31)の代わりに、例えばパレットの周縁に回動可能に立設される各一対の側壁を備えた折り畳み式パレットボックスを用いてもよい。
【0035】
・ パレット12、スリーブ14及び上蓋15を平面長四角形状に形成してもよい。
・ パレット12を片面使用4方差しのスキッドタイプ又はヨーロピアンタイプのものに変更してもよい。
【0036】
・ 側縁部突部45を省略してもよい。なおこのとき、側縁部突部45が設けられていた位置に、周縁凹部52及びガイドリブ53からなるガイド部51を設けても構わない。
【0037】
・ ガイド部51を天板41の中央部まで延設してもよい。例えば、上記実施形態の各ガイド部51を天板41の内側へと拡張することにより、図1に2点鎖線で示されるように平面ほぼ正方形状に形成されたガイド部51aを形成させること。なお、前記ガイド部51aは、平面ほぼ正方形状に形成された周縁凹部52と、その周縁凹部52の上面に立設された複数のガイドリブ53によって構成されている。このように構成した場合、フォーク挿入孔24内へのフォーク先端の挿入ガイド機能をより一層高めることが可能である。
【0038】
・ 天板41の対向する両端部に設けられている一対のガイド部51同士を連結することにより、図1に2点差線で示されるように、天板41の対向する両端部間を繋ぐように平面長方形状に形成されたガイド部51bを設けてもよい。なお、前記ガイド部51bは、天板41の対向する両端部間を繋ぐ平面長方形状に形成された周縁凹部52と、天板41の対向する両端部間を繋ぐ複数のガイドリブ53によって構成されている。
【0039】
・ ガイドリブ53を台形板状に形成する代わりに、周縁凹部52の上面外端部と、同周縁凹部52の内端部上端との間を繋ぐ三角板状に形成してもよい。なおこのとき、ガイドリブ53の外端縁53aは、周縁凹部52の上面外端部と、同周縁凹部52の内端部上端との間を繋ぐように形成され、上端縁53bは存在しない。また、前記ガイドリブ53の外端縁53aの中央部は、上方に僅かに膨出する側面弧状(側面扇状)、又は下方に僅かに凹む側面弧状に形成されていてもよい。
【0040】
・ ガイドリブ53の外端縁53aと上端縁53bとの境界部を面取りすること。即ち、前記境界部を丸みを帯びた形状(形状)に形成することによって、フォークの先端がガイドリブ53の外端縁53aから上端縁53bへと滑らかに摺動しながらフォーク挿入孔24内へとガイドされるように構成すること。このように構成した場合、フォーク先端の挿入ガイド機能を極めて効果的に発揮させることができる。
【0041】
・ ガイドリブ53は、上方に位置するパレット12のフォーク挿入孔24のフォーク挿入方向に沿って延設されていればよい。例えば、図5に2点差線で示されるように、平板状に形成されたガイドリブ81の上下端縁は、前記フォーク挿入方向と平行に延びるように形成されていればよく、その上端縁と下端縁とが上下に一致した位置に設けられていなくてもよい。
【0042】
・ 周縁凹部52の上面を外側方(外端部側)ほど僅かに低くなるように傾斜する傾斜面によって構成してもよい。なおこのとき、周縁凹部52の下面は、水平面に対して僅かに傾斜しているが、凹凸のない平坦な面によって構成されているのが好ましい。このように構成した場合、パレットボックス11を屋外に配置したとき、雨水等が周縁凹部52の上面に溜まるのを効果的に抑えることができる。
【0043】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記上蓋を、四角板状に形成された天板と、その天板の周縁に沿って垂下された側板とより有蓋四角筒状に形成し、前記天板の上面にパレットを載置するように構成するとともに、同天板の下面に前記側壁の上端縁が当接されるように構成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のパレットボックス。このように構成した場合、下方に位置する側壁の上端部と、上方に位置するパレットの下端部とを容易に近接させて積み重ねることができることから、パレットボックスを上下に多段積みしたとき、その全体の高さを容易に低くすることができる。
【0044】
・ 前記パレットは側面及び底面にフォーク挿入孔が開口されたものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のパレットボックス。
・ 前記パレットは、四角板状に形成された上面デッキと、その上面デッキの下面から垂下された桁とから略四角板状に形成されたものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のパレットボックス。
【0045】
・ 前記周縁リブを前記パレットのフォーク挿入孔の開口端部の真上に位置するように構成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のパレットボックス。
【0046】
・ 前記周縁リブの外端縁又は上端縁をパレットのフォーク挿入方向と平行に延びるように構成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のパレットボックス。
【0047】
・ 前記平坦面は水平面に沿って延設されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のパレットボックス。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1から請求項3に記載の発明のパレットボックスによれば、上下に複数段積み重ねることができるとともに、フォーク先端の上蓋への突き当てに対する高い補強効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のパレットボックスを示す分解斜視図。
【図2】(a)は実施形態のパレットボックスを構成する上蓋の一部を示す底面図、(b)は同じく平面図。
【図3】(a)、(b)、(c)及び(d)はぞれぞれ、図2(a)の3a−3a線、3b−3b線、3c−3c線及び3d−3d線から見た上蓋を示す断面図、(e)は図3(c)の上蓋の左端部を拡大した断面図。
【図4】組立て状態のパレットボックスを積み重ねた様子を示す図。
【図5】折り畳み状態のパレットボックスを積み重ねた様子を示す図。
【符号の説明】
11…パレットボックス、12…パレット、13…載置部、15…上蓋、24…フォーク挿入孔、31…側壁、44…係止突部としてのコーナ部突部、45…係止突部としての側縁部突部、52…周縁凹部、53…周縁リブとしてのガイドリブ、53a…周縁リブの外端縁としてのガイドリブの外端縁、62…平坦面、81…周縁リブとしてのガイドリブ。
Claims (3)
- フォーク挿入孔を備えたパレットと、そのパレットの載置部周縁に立設された側壁と、その側壁の上端部を閉鎖する有蓋四角筒状の上蓋とから四角箱状に形成されるとともに、前記上蓋の上面にパレットを載置することができるように構成したパレットボックスであって、
前記フォーク挿入孔の上方に位置する上蓋の上面周縁部に周縁凹部を設け、その周縁凹部の上面に前記フォーク挿入孔のフォーク挿入方向に沿って延びる周縁リブを突設するとともに、
前記周縁リブの外端縁を上方ほど上蓋の内方側へと傾斜するように形成したことを特徴とするパレットボックス。 - 前記周縁凹部の下面を平坦面により構成するとともに、その平坦面に側壁の上端縁が当接されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のパレットボックス。
- 前記上蓋の上面周縁部に係止突部を設け、上蓋の上面に載置されたパレットの下端部を係止するように構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパレットボックス。
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JP2002166952A JP4047633B2 (ja) | 2002-06-07 | 2002-06-07 | パレットボックス |
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Publications (2)
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