JP2004008860A - 有害性陰イオン含有排水の処理方法及びそれに使用する薬剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】被処理水中に含まれる溶存有害性陰イオンを効率よく除去する方法を提供する。また、それに用いる薬剤を提供する。
【解決手段】有害性陰イオンを含有する被処理水中に、希土類元素イオンを存在させ、pHを調整することにより、有害性陰イオンを難溶性物質として沈殿除去する。
【選択図】 なし
【解決手段】有害性陰イオンを含有する被処理水中に、希土類元素イオンを存在させ、pHを調整することにより、有害性陰イオンを難溶性物質として沈殿除去する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有害性陰イオン含有排水の処理方法およびそれに使用する薬剤に関する。有害性陰イオンとは、有害性無機陰イオンでは、セレン酸、亜セレン酸、アンチモン酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、モリブデン酸、バナジン酸、タングステン酸、クロム酸、重クロム酸、過マンガン酸、臭素イオン、ヨウ素イオン、シアン、重金属シアノ錯イオンなど、有害性有機陰イオンでは、安息香酸、サリチル酸、アクリル酸、吉草酸、クロロ酢酸、シュウ酸、ギ酸、エチレンジアミン四酢酸等のカルボン酸、リグニンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸等のスルホン酸などが挙げられる。
【0002】
【従来の技術】
従来、有害性陰イオン含有排水の処理方法としては、イオン交換樹脂により吸着させる方法や、鉄化合物、アルミニウム化合物、カルシウム化合物により不溶性沈殿物とする方法等が試みられているが、いずれも効率的な方法とはいえず、また、多量のスラッジを生成するという問題があった。
近年では、工業排水などによる環境汚染の問題の解決が重要視されていることから、有害性陰イオンの有効な除去方法に対する要求も高い。
従来、非鉄精錬所や工場などから排出されるセレン含有排水を処理する最も簡便な方法としては、共沈処理法が採用されていた。しかしながら、従来の方法では、排水中のセレンをある程度除去することはできるものの、その程度は十分なものではなかった。その理由は、溶解性セレンには亜セレン酸[SeO3 2−(IV)]とセレン酸[SeO4 2−(VI)]とがあり、亜セレン酸には水酸化鉄(III)による共沈処理が有効であるものの、セレン酸に対する効率が低く、10%以下の除去率にとどまるためである。また、共沈剤として代表的なものにアルミニウム塩があるが、アルミニウム塩を使用しても、セレン酸を有効に除去することはできない(「公害防止の技術と法規(水質編)」通産省環境立地局 監修)。したがって、セレン酸を除去するためには、セレン酸を還元して一旦亜セレン酸とした後に、共沈処理を行なう必要があった。
クロム酸イオン(CrO4 2−)、重クロム酸イオン(Cr2O7 2−)は凝集沈殿法で除去するのは非常に困難である。陰イオン物質に対する凝集沈殿剤として一般に使用される鉄化合物、アルミニウム化合物、カルシウム化合物を使用しても、ほとんど効果がなく、処理方法としては、還元剤で還元した後、アルカリ剤で中和凝集沈殿する方法が一般に行われているが、操作が煩雑であり、大量のスラッジが生成するので、効果的な処理法が求められていた。クロム(6価)の排水基準は0.5ppmであるが、地方自治体の上乗せ基準で0.05ppmとしているところが多く、効果的な処理法の開発が急務である。
リン酸イオン、亜リン酸イオンは、カルシウム化合物による凝集沈殿法が一般に行われているが、溶解度があまり小さくないため、処理水濃度を低くすることができなかった。
有害性有機陰イオンの多くは、陰イオン物質に対する凝集沈殿剤として一般に使用される鉄化合物、アルミニウム化合物、カルシウム化合物を使用しても、沈殿させることができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、有害性陰イオン含有排水を効率よく処理除去するための方法、及びそれに用いる薬剤を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)有害性陰イオンを含有する被処理水中に、希土類元素イオンを存在させた状態で、pHを調整することによって、該溶存有害性陰イオンを難溶性物質として沈殿分離させることを特徴とする有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(2)有害性陰イオンを含有する被処理水中に、希土類元素イオン及び無害性多価金属イオンを存在させた状態で、pHを調整することによって、該溶存有害性陰イオンを難溶性物質として沈殿分離させることを特徴とする有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(3)該有害性陰イオンがセレン酸及び/又は亜セレン酸であり、該pHが5〜7であることを特徴とする(1)〜(2)項のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(4)該有害性陰イオンがクロム酸又は重クロム酸であり、該pHが8〜11であることを特徴とする(1)〜(2)項のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(5)該有害性陰イオンがリン酸又は亜リン酸であり、該pHが2〜12であることを特徴とする(1)〜(2)項のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(6)該希土類元素イオンが、希土類元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物の水溶液、塩酸溶液又は硫酸溶液として被処理水中に添加されることを特徴とする(1)〜(5)項のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(7)該無害性多価金属イオンが鉄イオン、アルミニウムイオン、又はカルシウムイオンである(2)〜(9)項のいずれか1項に記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(8)該鉄イオンが、塩化鉄又は硫酸鉄として、該アルミニウムイオンが、ポリ塩化アルミニウム、塩化アルミニウム又は硫酸アルミニウムとして、該カルシウムイオンが、塩化カルシウム又は水酸化カルシウムとして、被処理水中に添加されることを特徴とする(7)項記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(9)該有害性陰イオンを難溶性物質として沈殿分離させた後、処理によって発生したスラッジを原被処理水に返送することを特徴とする(1)〜(8)項のいずれか1項に記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(10)凝集剤を添加する、(1)〜(9)項のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(11)(1)〜(10)項のいずれか1項に記載の方法に使用される薬剤あって、希土類元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物の水溶液、塩酸溶液又は硫酸溶液からなる群から選択される少なくとも一種からなることを特徴とする薬剤。および
(12)(1)〜(10)項のいずれか1項に記載の方法に使用される薬剤あって、供給される希土類元素イオンおよび無害性多価金属イオンが薬剤として構成されるものであり、その薬剤が、(イ)希土類元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物の水溶液、塩酸溶液又は硫酸溶液からなる群から選択される少なくとも一種と、(ロ)塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、からなる群から選択される少なくとも一種の無害性多価金属化合物との混合物からなることを特徴とする薬剤。
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明では、希土類元素イオンを被処理水中に存在させる。この希土類元素イオンが有害性陰イオン除去剤(以下、単に除去剤ともいう)としての役割を果たす。被処理水へ添加する際の希土類元素イオンは本発明の目的を達成できればいかなる状態であってもよいが希土類元素含有溶液として添加するのが好ましく、希土類元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物の水溶液、塩酸溶液又は硫酸溶液として被処理水へ添加するのが好ましい。その濃度は特に限定されるものではないが、操作性を考慮すると、例えば希土類元素酸化物の塩酸溶液の場合は、塩酸溶液中の希土類元素を酸化物として好ましくは10〜40質量%、より好ましくは20〜35質量%である。
【0006】
希土類元素イオンの中でもランタンイオン、セリウムイオンの使用が好ましく、ランタンの使用がより好ましい。
また、本発明において除去剤として用いる希土類元素含有溶液は、希土類元素の混合物の溶液もしくは、希土類元素の単独又は混合液の形態で用いることができる。ランタンとセリウム及びイッテルビウムの溶液の使用が好ましく、ランタンとセリウムとの溶液がより好ましい。好ましい具体例としては、ランタンとセリウムとイッテルビウムの塩酸溶液(濃度は酸化物として32.5質量%、その中の組成は、ランタン95質量%、セリウム4.9質量%、イッテルビウム0.1%)である。
【0007】
本発明で使用される除去剤は例えば、希土類元素を含有している鉱石から不純物を取り除いた後、塩酸に溶解させて調製することができる。このときの塩酸濃度は、0.1〜12規定が好ましく、より好ましくは、5〜12規定、さらに好ましくは8〜12規定であり、希土類元素イオンの濃度は、特に限定されるものではないが、操作性を考慮すると、酸化物として好ましくは10〜40質量%、より好ましくは20〜40質量%、さらに好ましくは20〜35質量%である。溶解時間は、完全に溶解すればよく、特に限定されないが、0.5時間から2時間程度で十分である。
【0008】
本発明において、希土類元素イオンの添加量は、被処理水中の有害性陰イオンの濃度にもよるが、有害性陰イオン1モル当たり、0.1〜10モル、好ましくは、0.5〜10モル、より好ましくは、1〜5モルである。
【0009】
本発明では、希土類元素イオンに加えて、無害性多価金属イオンを被処理水中に存在させることが好ましい。無害性多価金属イオンとは、一般に排水処理で凝集に使用される多価金属イオンであり、鉄イオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオンなどが挙げられる。
無害性多価金属イオンを被処理水中に存在させるには、無害性多価金属化合物を添加する。それらには、鉄化合物、カルシウム化合物、アルミニウム化合物等が包含される。それらの具体例としては、例えば、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、等が挙げられる。
【0010】
本発明において、無害性多価金属イオンの添加量は、被処理水中の有害性陰イオンの濃度にもよるが、有害性陰イオン1モル当たり、0.01〜20モル、好ましくは、0.05〜5モル、より好ましくは、0.1〜3モルである。
【0011】
本発明において、除去剤の添加後、沈殿が生じるようにpHを調整して排水中に溶存する有害性陰イオンを除去する。そのpHは、除去対象の有害性陰イオンによる。セレン酸及び/又は亜セレン酸の場合には、pHは5〜7であり、クロム酸又は重クロム酸の場合には、8〜11であり、リン酸又は亜リン酸の場合には、2〜12である。
【0012】
被処理水のpHをアルカリ性領域や酸性領域に調節する場合、pH調節剤が用いられるが、このようなpH調節剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ性物質、もしくは塩酸、硫酸、硝酸等の酸性物質が用いられる。
【0013】
本発明における、希土類元素イオンの存在、pH調整、の順序は、いずれの順序でもよい。希土類元素イオンを存在させて、pH調整をしてもよいし、先に、pH調整を行った後、希土類イオンを存在させてもよい。
【0014】
さらに本発明においては、凝集剤を併用することが好ましい。この場合の凝集剤は、フロックの凝集に用いられているものであり、このようなものには、塩化第1鉄、塩化第2鉄、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、ポリ硫酸第2鉄、ポリ塩化第2鉄等の無機系凝集剤の他、ポリアクリルアミドのカチオン化変性物、ポリアクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、ポリメタクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、ポリエチレンイミン、キトサン等のカチオン性有機系凝集剤、ポリアクリルアミド等のノニオン性有機系凝集剤、ポリアクリル酸、アクリルアミドとアクリル酸との共重合体及び/その塩等のアニオン性有機系凝集剤が包含される。
【0015】
本発明において、該溶存有害性陰イオンを難溶性物質として沈殿分離させたときに発生した殿物を再び原水に返送することによって、添加した希土類の効率的利用とスラッジのさらなる成長が得られ、これによって該溶存有害性陰イオンを更に低濃度まで除去することが可能となる。返送する汚泥量は、原水1容量に対して、好ましくは1〜15質量%、より好ましくは4〜10質量%、さらに好ましくは6〜8%質量である。また、返送する汚泥の比重は、好ましくは1.00から1.20、より好ましくは1.00から1.30、さらに好ましくは1.00〜1.10の範囲である。
【0016】
一連の工程終了後、被処理水を固液分離処理する。この固液分離は常法により行うことができ、例として、濾過分離、遠心分離、沈降分離等が挙げられる。
【0017】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0018】
参考例1
希土類元素の水酸化物の塩酸溶液(希土類元素の濃度は酸化物として32.5質量%、組成は、ランタン95質量%、セリウム4.9質量%、イッテルビウム0.1%)を除去剤とした。
【0019】
実施例1
セレン(4価)1.26mg/l、セレン(6価)0.69mg/lを含有する排水に、参考例1の除去剤を0.1ml/l添加し、硫酸アルミニウム水溶液(Al濃度として5%)を0.3ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH6.5としたところ、沈殿を生成した。アニオン性高分子凝集剤(AP120C、商品名、ダイヤニトリクス社製)を3ppm添加し、固液分離し、処理水中のセレン濃度を水素化合物発生ICP発光分光分析装置を使用するJIS法で測定したところ、セレン(4価)は検出されず、セレン(6価)は0.03mg/lであった。
実施例2
リン濃度105.8mg/lのリン酸排水に、参考例1の除去剤を1.5ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH7としたところ、沈殿を生成した。アニオン性高分子凝集剤(AP120C、商品名、ダイヤニトリクス社製)を3ppm添加し、固液分離し、処理水中のリン濃度をICP発光分光分析装置で測定したところ、8.39mg/lであった。
実施例3
リン濃度20mg/lのリン酸モデル排水に、塩化ランタン水溶液(La2O3として32.5%)を0.5ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH5.8としたところ、沈殿を生成した。固液分離し、処理水中のリンの濃度をICP発光分光分析装置で測定したところ、0.014mg/lであった。
実施例4
リン濃度20mg/lの亜リン酸モデル排水に、塩化ランタン水溶液(La2O3として32.5%)を0.5ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH7としたところ、沈殿を生成した。固液分離し、処理水中のリンの濃度をICP発光分光分析装置で測定したところ、1.14mg/lであった。
実施例5
全クロム58.7mg/l、クロム(6価)0.36mg/lを含有する排水に、参考例1の除去剤を0.1ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH9.5としたところ、沈殿を生成した。アニオン性高分子凝集剤(AP120C、商品名、ダイヤニトリクス社製)を3ppm添加し、固液分離し、処理水中のクロム濃度をICP発光分光分析装置で測定したところ、全クロムは0.47mg/l、クロム(6価)は0.05mg/l以下であった。
実施例6
クロム(6価)10mg/lを含有するモデル排水に、塩化ランタン水溶液(La2O3として32.5%)を0.25ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH9.5としたところ、沈殿を生成した。これに塩化第二鉄溶液(工業用、濃度32.5%)を0.26ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH9.5としたところ、沈殿を生成した。固液分離し、処理水中のクロム濃度をICP発光分光分析装置で測定したところ、クロム(6価)は0.97mg/lであった。
実施例7
シュウ酸45mg/lを含有するモデル排水に、塩化ランタン水溶液(La2O3として32.5%)を0.25ml/l添加したところ、沈殿を生成した。pHは3.2であった。固液分離し、処理水中のシュウ酸の濃度をイオンクロマトグラフで測定したところ、2.7mg/lであった。
【0020】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、被処理水中に含まれる溶存有害性陰イオンを、効率よく除去することができ、かつ、スラッジ発生量を低減させることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、有害性陰イオン含有排水の処理方法およびそれに使用する薬剤に関する。有害性陰イオンとは、有害性無機陰イオンでは、セレン酸、亜セレン酸、アンチモン酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、モリブデン酸、バナジン酸、タングステン酸、クロム酸、重クロム酸、過マンガン酸、臭素イオン、ヨウ素イオン、シアン、重金属シアノ錯イオンなど、有害性有機陰イオンでは、安息香酸、サリチル酸、アクリル酸、吉草酸、クロロ酢酸、シュウ酸、ギ酸、エチレンジアミン四酢酸等のカルボン酸、リグニンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸等のスルホン酸などが挙げられる。
【0002】
【従来の技術】
従来、有害性陰イオン含有排水の処理方法としては、イオン交換樹脂により吸着させる方法や、鉄化合物、アルミニウム化合物、カルシウム化合物により不溶性沈殿物とする方法等が試みられているが、いずれも効率的な方法とはいえず、また、多量のスラッジを生成するという問題があった。
近年では、工業排水などによる環境汚染の問題の解決が重要視されていることから、有害性陰イオンの有効な除去方法に対する要求も高い。
従来、非鉄精錬所や工場などから排出されるセレン含有排水を処理する最も簡便な方法としては、共沈処理法が採用されていた。しかしながら、従来の方法では、排水中のセレンをある程度除去することはできるものの、その程度は十分なものではなかった。その理由は、溶解性セレンには亜セレン酸[SeO3 2−(IV)]とセレン酸[SeO4 2−(VI)]とがあり、亜セレン酸には水酸化鉄(III)による共沈処理が有効であるものの、セレン酸に対する効率が低く、10%以下の除去率にとどまるためである。また、共沈剤として代表的なものにアルミニウム塩があるが、アルミニウム塩を使用しても、セレン酸を有効に除去することはできない(「公害防止の技術と法規(水質編)」通産省環境立地局 監修)。したがって、セレン酸を除去するためには、セレン酸を還元して一旦亜セレン酸とした後に、共沈処理を行なう必要があった。
クロム酸イオン(CrO4 2−)、重クロム酸イオン(Cr2O7 2−)は凝集沈殿法で除去するのは非常に困難である。陰イオン物質に対する凝集沈殿剤として一般に使用される鉄化合物、アルミニウム化合物、カルシウム化合物を使用しても、ほとんど効果がなく、処理方法としては、還元剤で還元した後、アルカリ剤で中和凝集沈殿する方法が一般に行われているが、操作が煩雑であり、大量のスラッジが生成するので、効果的な処理法が求められていた。クロム(6価)の排水基準は0.5ppmであるが、地方自治体の上乗せ基準で0.05ppmとしているところが多く、効果的な処理法の開発が急務である。
リン酸イオン、亜リン酸イオンは、カルシウム化合物による凝集沈殿法が一般に行われているが、溶解度があまり小さくないため、処理水濃度を低くすることができなかった。
有害性有機陰イオンの多くは、陰イオン物質に対する凝集沈殿剤として一般に使用される鉄化合物、アルミニウム化合物、カルシウム化合物を使用しても、沈殿させることができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、有害性陰イオン含有排水を効率よく処理除去するための方法、及びそれに用いる薬剤を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)有害性陰イオンを含有する被処理水中に、希土類元素イオンを存在させた状態で、pHを調整することによって、該溶存有害性陰イオンを難溶性物質として沈殿分離させることを特徴とする有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(2)有害性陰イオンを含有する被処理水中に、希土類元素イオン及び無害性多価金属イオンを存在させた状態で、pHを調整することによって、該溶存有害性陰イオンを難溶性物質として沈殿分離させることを特徴とする有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(3)該有害性陰イオンがセレン酸及び/又は亜セレン酸であり、該pHが5〜7であることを特徴とする(1)〜(2)項のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(4)該有害性陰イオンがクロム酸又は重クロム酸であり、該pHが8〜11であることを特徴とする(1)〜(2)項のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(5)該有害性陰イオンがリン酸又は亜リン酸であり、該pHが2〜12であることを特徴とする(1)〜(2)項のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(6)該希土類元素イオンが、希土類元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物の水溶液、塩酸溶液又は硫酸溶液として被処理水中に添加されることを特徴とする(1)〜(5)項のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(7)該無害性多価金属イオンが鉄イオン、アルミニウムイオン、又はカルシウムイオンである(2)〜(9)項のいずれか1項に記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(8)該鉄イオンが、塩化鉄又は硫酸鉄として、該アルミニウムイオンが、ポリ塩化アルミニウム、塩化アルミニウム又は硫酸アルミニウムとして、該カルシウムイオンが、塩化カルシウム又は水酸化カルシウムとして、被処理水中に添加されることを特徴とする(7)項記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(9)該有害性陰イオンを難溶性物質として沈殿分離させた後、処理によって発生したスラッジを原被処理水に返送することを特徴とする(1)〜(8)項のいずれか1項に記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(10)凝集剤を添加する、(1)〜(9)項のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
(11)(1)〜(10)項のいずれか1項に記載の方法に使用される薬剤あって、希土類元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物の水溶液、塩酸溶液又は硫酸溶液からなる群から選択される少なくとも一種からなることを特徴とする薬剤。および
(12)(1)〜(10)項のいずれか1項に記載の方法に使用される薬剤あって、供給される希土類元素イオンおよび無害性多価金属イオンが薬剤として構成されるものであり、その薬剤が、(イ)希土類元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物の水溶液、塩酸溶液又は硫酸溶液からなる群から選択される少なくとも一種と、(ロ)塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、からなる群から選択される少なくとも一種の無害性多価金属化合物との混合物からなることを特徴とする薬剤。
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明では、希土類元素イオンを被処理水中に存在させる。この希土類元素イオンが有害性陰イオン除去剤(以下、単に除去剤ともいう)としての役割を果たす。被処理水へ添加する際の希土類元素イオンは本発明の目的を達成できればいかなる状態であってもよいが希土類元素含有溶液として添加するのが好ましく、希土類元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物の水溶液、塩酸溶液又は硫酸溶液として被処理水へ添加するのが好ましい。その濃度は特に限定されるものではないが、操作性を考慮すると、例えば希土類元素酸化物の塩酸溶液の場合は、塩酸溶液中の希土類元素を酸化物として好ましくは10〜40質量%、より好ましくは20〜35質量%である。
【0006】
希土類元素イオンの中でもランタンイオン、セリウムイオンの使用が好ましく、ランタンの使用がより好ましい。
また、本発明において除去剤として用いる希土類元素含有溶液は、希土類元素の混合物の溶液もしくは、希土類元素の単独又は混合液の形態で用いることができる。ランタンとセリウム及びイッテルビウムの溶液の使用が好ましく、ランタンとセリウムとの溶液がより好ましい。好ましい具体例としては、ランタンとセリウムとイッテルビウムの塩酸溶液(濃度は酸化物として32.5質量%、その中の組成は、ランタン95質量%、セリウム4.9質量%、イッテルビウム0.1%)である。
【0007】
本発明で使用される除去剤は例えば、希土類元素を含有している鉱石から不純物を取り除いた後、塩酸に溶解させて調製することができる。このときの塩酸濃度は、0.1〜12規定が好ましく、より好ましくは、5〜12規定、さらに好ましくは8〜12規定であり、希土類元素イオンの濃度は、特に限定されるものではないが、操作性を考慮すると、酸化物として好ましくは10〜40質量%、より好ましくは20〜40質量%、さらに好ましくは20〜35質量%である。溶解時間は、完全に溶解すればよく、特に限定されないが、0.5時間から2時間程度で十分である。
【0008】
本発明において、希土類元素イオンの添加量は、被処理水中の有害性陰イオンの濃度にもよるが、有害性陰イオン1モル当たり、0.1〜10モル、好ましくは、0.5〜10モル、より好ましくは、1〜5モルである。
【0009】
本発明では、希土類元素イオンに加えて、無害性多価金属イオンを被処理水中に存在させることが好ましい。無害性多価金属イオンとは、一般に排水処理で凝集に使用される多価金属イオンであり、鉄イオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオンなどが挙げられる。
無害性多価金属イオンを被処理水中に存在させるには、無害性多価金属化合物を添加する。それらには、鉄化合物、カルシウム化合物、アルミニウム化合物等が包含される。それらの具体例としては、例えば、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、等が挙げられる。
【0010】
本発明において、無害性多価金属イオンの添加量は、被処理水中の有害性陰イオンの濃度にもよるが、有害性陰イオン1モル当たり、0.01〜20モル、好ましくは、0.05〜5モル、より好ましくは、0.1〜3モルである。
【0011】
本発明において、除去剤の添加後、沈殿が生じるようにpHを調整して排水中に溶存する有害性陰イオンを除去する。そのpHは、除去対象の有害性陰イオンによる。セレン酸及び/又は亜セレン酸の場合には、pHは5〜7であり、クロム酸又は重クロム酸の場合には、8〜11であり、リン酸又は亜リン酸の場合には、2〜12である。
【0012】
被処理水のpHをアルカリ性領域や酸性領域に調節する場合、pH調節剤が用いられるが、このようなpH調節剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ性物質、もしくは塩酸、硫酸、硝酸等の酸性物質が用いられる。
【0013】
本発明における、希土類元素イオンの存在、pH調整、の順序は、いずれの順序でもよい。希土類元素イオンを存在させて、pH調整をしてもよいし、先に、pH調整を行った後、希土類イオンを存在させてもよい。
【0014】
さらに本発明においては、凝集剤を併用することが好ましい。この場合の凝集剤は、フロックの凝集に用いられているものであり、このようなものには、塩化第1鉄、塩化第2鉄、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、ポリ硫酸第2鉄、ポリ塩化第2鉄等の無機系凝集剤の他、ポリアクリルアミドのカチオン化変性物、ポリアクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、ポリメタクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、ポリエチレンイミン、キトサン等のカチオン性有機系凝集剤、ポリアクリルアミド等のノニオン性有機系凝集剤、ポリアクリル酸、アクリルアミドとアクリル酸との共重合体及び/その塩等のアニオン性有機系凝集剤が包含される。
【0015】
本発明において、該溶存有害性陰イオンを難溶性物質として沈殿分離させたときに発生した殿物を再び原水に返送することによって、添加した希土類の効率的利用とスラッジのさらなる成長が得られ、これによって該溶存有害性陰イオンを更に低濃度まで除去することが可能となる。返送する汚泥量は、原水1容量に対して、好ましくは1〜15質量%、より好ましくは4〜10質量%、さらに好ましくは6〜8%質量である。また、返送する汚泥の比重は、好ましくは1.00から1.20、より好ましくは1.00から1.30、さらに好ましくは1.00〜1.10の範囲である。
【0016】
一連の工程終了後、被処理水を固液分離処理する。この固液分離は常法により行うことができ、例として、濾過分離、遠心分離、沈降分離等が挙げられる。
【0017】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0018】
参考例1
希土類元素の水酸化物の塩酸溶液(希土類元素の濃度は酸化物として32.5質量%、組成は、ランタン95質量%、セリウム4.9質量%、イッテルビウム0.1%)を除去剤とした。
【0019】
実施例1
セレン(4価)1.26mg/l、セレン(6価)0.69mg/lを含有する排水に、参考例1の除去剤を0.1ml/l添加し、硫酸アルミニウム水溶液(Al濃度として5%)を0.3ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH6.5としたところ、沈殿を生成した。アニオン性高分子凝集剤(AP120C、商品名、ダイヤニトリクス社製)を3ppm添加し、固液分離し、処理水中のセレン濃度を水素化合物発生ICP発光分光分析装置を使用するJIS法で測定したところ、セレン(4価)は検出されず、セレン(6価)は0.03mg/lであった。
実施例2
リン濃度105.8mg/lのリン酸排水に、参考例1の除去剤を1.5ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH7としたところ、沈殿を生成した。アニオン性高分子凝集剤(AP120C、商品名、ダイヤニトリクス社製)を3ppm添加し、固液分離し、処理水中のリン濃度をICP発光分光分析装置で測定したところ、8.39mg/lであった。
実施例3
リン濃度20mg/lのリン酸モデル排水に、塩化ランタン水溶液(La2O3として32.5%)を0.5ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH5.8としたところ、沈殿を生成した。固液分離し、処理水中のリンの濃度をICP発光分光分析装置で測定したところ、0.014mg/lであった。
実施例4
リン濃度20mg/lの亜リン酸モデル排水に、塩化ランタン水溶液(La2O3として32.5%)を0.5ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH7としたところ、沈殿を生成した。固液分離し、処理水中のリンの濃度をICP発光分光分析装置で測定したところ、1.14mg/lであった。
実施例5
全クロム58.7mg/l、クロム(6価)0.36mg/lを含有する排水に、参考例1の除去剤を0.1ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH9.5としたところ、沈殿を生成した。アニオン性高分子凝集剤(AP120C、商品名、ダイヤニトリクス社製)を3ppm添加し、固液分離し、処理水中のクロム濃度をICP発光分光分析装置で測定したところ、全クロムは0.47mg/l、クロム(6価)は0.05mg/l以下であった。
実施例6
クロム(6価)10mg/lを含有するモデル排水に、塩化ランタン水溶液(La2O3として32.5%)を0.25ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH9.5としたところ、沈殿を生成した。これに塩化第二鉄溶液(工業用、濃度32.5%)を0.26ml/l添加し、水酸化ナトリウム水溶液でpH9.5としたところ、沈殿を生成した。固液分離し、処理水中のクロム濃度をICP発光分光分析装置で測定したところ、クロム(6価)は0.97mg/lであった。
実施例7
シュウ酸45mg/lを含有するモデル排水に、塩化ランタン水溶液(La2O3として32.5%)を0.25ml/l添加したところ、沈殿を生成した。pHは3.2であった。固液分離し、処理水中のシュウ酸の濃度をイオンクロマトグラフで測定したところ、2.7mg/lであった。
【0020】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、被処理水中に含まれる溶存有害性陰イオンを、効率よく除去することができ、かつ、スラッジ発生量を低減させることができる。
Claims (12)
- 有害性陰イオンを含有する被処理水中に、希土類元素イオンを存在させた状態で、pHを調整することによって、該溶存有害性陰イオンを難溶性物質として沈殿分離させることを特徴とする有害性陰イオン含有排水の処理方法。
- 有害性陰イオンを含有する被処理水中に、希土類元素イオン及び無害性多価金属イオンを存在させた状態で、pHを調整することによって、該溶存有害性陰イオンを難溶性物質として沈殿分離させることを特徴とする有害性陰イオン含有排水の処理方法。
- 該有害性陰イオンがセレン酸及び/又は亜セレン酸であり、該pHが5〜7であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
- 該有害性陰イオンがクロム酸又は重クロム酸であり、該pHが8〜11であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
- 該有害性陰イオンがリン酸又は亜リン酸であり、該pHが2〜12であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
- 該希土類元素イオンが、希土類元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物の水溶液、塩酸溶液又は硫酸溶液として被処理水中に添加されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
- 該無害性多価金属イオンが鉄イオン、アルミニウムイオン、又はカルシウムイオンである、請求項2〜6のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
- 該鉄イオンが、塩化鉄又は硫酸鉄として、該アルミニウムイオンが、ポリ塩化アルミニウム、塩化アルミニウム又は硫酸アルミニウムとして、該カルシウムイオンが、塩化カルシウム又は水酸化カルシウムとして、被処理水中に添加されることを特徴とする請求項7記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
- 該有害性陰イオンを難溶性物質として沈殿分離させた後、処理によって発生したスラッジを原被処理水に返送することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
- 凝集剤を添加する、請求項1〜9のいずれかに記載の有害性陰イオン含有排水の処理方法。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法に使用される薬剤であって、供給される希土類元素イオンが薬剤として構成されるものであり、希土類元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物の水溶液、塩酸溶液又は硫酸溶液からなる群から選択される少なくとも一種からなることを特徴とする薬剤。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法に使用される薬剤あって、供給される希土類元素イオンおよび無害性多価金属イオンが薬剤として構成されるものであり、その薬剤が、(イ)希土類元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物の水溶液、塩酸溶液又は硫酸溶液からなる群から選択される少なくとも一種と、(ロ)塩化第二鉄、硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、からなる群から選択される少なくとも一種の無害性多価金属化合物との混合物からなることを特徴とする薬剤。
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