JP2004006736A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】GAA(Gate All Around)トランジスタを備える半導体装置において、GAAトランジスタの多層化と構造の微細化により、半導体装置の集積度を高めるための製造方法を得る。
【解決手段】基板1上に形成された絶縁膜2上に、ダミーパターン8を形成する第1の工程と、上記絶縁膜及び上記ダミーパターンに重ねてチャネル部材3を薄膜形成法により形成する第2の工程と、上記ダミー部材を除去し、上記チャネル部材と上記絶縁膜との間に空隙10を設ける第3の工程と、上記チャネル部材の両側にチャネルを生じさせるトランジスタの制御電極としての薄膜6を、上記チャネル部材を覆うように上記チャネル部材及び上記空隙に形成する第4の工程とを備える。上記チャネル部材は複数であり、そのチャネル部材の幅はそれぞれ概略同じである。
【選択図】     図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体薄膜により形成される半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図31は、IEDM’90(International Electron Devices Meeting) Technical Digest p.595に示された、GAA(Gate All Around)タイプの薄膜トランジスタを備える半導体装置の構成及びその製造方法を示す図である。図31において、1はシリコン基板、2はシリコン基板1の上に形成され、トランジスタの電極を形成するための下地としての絶縁膜である第1のシリコン酸化膜、3はトランジスタの出力電極を形成するためのシリコン単結晶からなるチャネルシリコン膜である。同図のシリコン基板1、第1のシリコン酸化膜2及びチャネルシリコン膜3はSIMOX(Separation by IMplanted OXygen)と呼ばれる製造方法によって形成される。SIMOXは、シリコン基板1中に酸素を高濃度イオン注入し、酸化膜を形成することによりシリコン基板1とチャネルシリコン膜3とを分離する方式である。
【0003】
4は、第1のシリコン酸化膜2に設けられ、後述するように、ゲート電極6によりチャネルシリコン膜3を同図の上下方向(図31(b)におけるq、q’方向)から挟みこむように覆うための開口部(穴)である。ゲート電極6をこのように形成する点が、このGAAトランジスタの特徴的な部分である。5は、チャネルシリコン膜3とゲート電極6とを絶縁するためのゲート絶縁膜である第2のシリコン酸化膜、6はポリシリコン膜により形成されるゲート電極である。
【0004】
図32は、この半導体装置の製造方法を説明するための図であり、図31(c)に示すA−A’線矢視断面(図31(a)及び(b)においても同様)を示しており、図32(b)は図31(a)の断面を、図32(c)は図31(b)の断面を、図32(e)は図31(c)の断面をそれぞれ示している。
図33は、図31(c)のB−B’線矢視断面を示す図である。
【0005】
このような構造をもつGAAトランジスタには、トランジスタがオンしたときの電流が大きいという特徴がある。GAAトランジスタにおいて、図31(c)、図32(e)及び図33に示すようにチャネルシリコン膜3の両側(図31(b)、図32(e)及び図33に示すようにチャネルシリコン膜3の両側(図31(b)、図32(e)、図33におけるq、q’方向)から挟み込むように、その上下にゲート電極6が形成されている。そして、ゲート電極6のバイアスによってチャネルシリコン膜3にチャネルが形成され、電流が流れるのであるから、図31(c)、図32(e)、図33の構造においては、チャネルシリコン膜3のq、q’方向の上下いずれの界面においてもチャネルが形成されることになる。したがって、トランジスタがオンした時の電流が、ゲート電極が片側しかない従来のトランジスタの場合に比べ、少なくとも2倍になる。さらに、チャネルシリコン膜3が薄い場合は、チャネルシリコン膜3全体にチャネルが形成され、より多くの電流が流れる。
【0006】
次に、GAAトランジスタの製造法を説明する。まず、SIMOXウエハの表面シリコン膜21を選択的にエッチングして所望のパターンを得(図32(a))、そして、写真製版技術(リソグラフィー)により所定のパターンのチャネルシリコン膜3を形成する(図31(a)、図32(b))。次にGAAトランジスタのチャネルシリコン膜3におけるチャネルが形成される部分の下部の第1のシリコン酸化膜2を、ウエットエッチングにより除去して開口部4を設ける。この開口部4により、チャネルシリコン膜3のチャネルが形成される部分は、A−A’線矢視断面において空中に浮いたブリッジ状になる(図31(b)、図32(c))。
【0007】
次に、トランジスタのゲート絶縁膜である第2のシリコン酸化膜5を形成する(図32(d))。このとき、第2のシリコン酸化膜5をCVD(Chemical Vapor Deposition)法で形成するので、チャネルシリコン膜3の周囲を覆うように第2のシリコン酸化膜5が形成される。そして、ゲート電極6となるポリシリコン膜を、第2のシリコン酸化膜5上に堆積し、写真製版技術により所定のパターンにパターニングする。これにより、チャネルが形成されるチャネルシリコン膜3の上下両側にゲート電極6を備え、チャネルシリコン膜3の上下両側にチャネルが形成されるGAAトランジスタが完成する(図31(c)、図32(e))。
【0008】
図33に、このように形成されたGAAトランジスタの別の断面図(B−B’面)を示す。図33から分かるように、ゲート電極6は、上方からエッチングされるので、チャネルシリコン膜3の下に形成されたゲート電極6bは、パターニングの際にエッチングされずに残る。したがって、チャネルシリコン膜3の上のゲート電極6aより長くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来のこの種の半導体装置の製造方法は、SIMOXを用いて製造及び構成していた。これは、チャネルに電流が多く流れるように、チャネルシリコン膜3をシリコン単結晶により構成するためである。ところが、このように形成されたGAAトランジスタの上に、さらに重ねてシリコン単結晶を形成することはできないから、せいぜい一層のGAAトランジスタを形成できるのみで、多層に形成することはできず、集積度の向上は困難であった。
【0010】
また、従来の半導体装置の製造方法において、まず単結晶シリコン膜21からチャネルシリコン膜3を形成し、しかる後に、その薄膜トランジスタを構成する開口部4を形成する。したがって、開口部4を形成するためのエッチングにドライエッチングを用いることができず(チャネルシリコン膜3に隠れた部分の第1のシリコン酸化膜2の除去困難)、フッ酸等の液体を用いた湿式エッチング(ウエットエッチング)を用いていた。ところが、湿式エッチングは、全ての方向を平等にエッチングする等方性エッチングであるため、第1のシリコン酸化膜2をシリコン基板1の方向(図32(c)におけるq方向)にエッチングするのみならず、シリコン基板1に対し平行な方向(図32(c)におけるp方向。p方向とq方向とは直交する)にもエッチングがなされる。したがって、リソグラフィ工程において設けられたレジスト膜のパターンよりも、p方向に多少大きな開口部4が形成されることになる。よって、微細パターンに基づく開口部4を設けるのは困難で、GAAトランジスタの集積度の向上は困難であった。
【0011】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、チャネルが形成される部分の構造を微細にできて、集積度が高くできる薄膜トランジスタの製造方法を得ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体装置の製造方法は、基板上に形成された絶縁膜上に、ダミーパターンを形成する第1の工程と、上記絶縁膜及び上記ダミーパターンに重ねてチャネル部材を薄膜形成法により形成する第2の工程と、上記ダミー部材を除去し、上記チャネル部材と上記絶縁膜との間に空隙を設ける第3の工程と、上記チャネル部材の両側にチャネルを生じさせるトランジスタの制御電極としての薄膜を、上記チャネル部材を覆うように上記チャネル部材及び上記空隙に形成する第4の工程とを備え、上記チャネル部材は複数であり、そのチャネル部材の幅はそれぞれ概略同じであることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
図1及び図2は、この実施の形態による半導体装置の構造及びこの半導体装置の製造方法を説明するための図であり、便宜上、一連の製造工程を図1及び図2の2つの図面に分けて示している。すなわち図1(c)に示す工程と図2(a)に示す工程とは連続している。
【0014】
図1及び図2において、1はシリコン基板、2はシリコン基板1の上に形成され、トランジスタの電極を形成するための下地としての絶縁膜である第1のシリコン酸化膜、3は、薄膜形成法により形成される多結晶シリコン(ポリシリコン)からなり、トランジスタのチャネルを形成するためのチャネルシリコン膜、4は、ゲート電極6により第1のシリコン酸化膜2に設けられ、チャネルシリコン膜3を上下から挟むように覆うための開口部(穴)である。5はチャネルシリコン膜3とゲート電極6とを絶縁するための、ゲート絶縁膜である第2のシリコン酸化膜、6はポリシリコン膜により形成されるゲート電極、8はチャネルシリコン膜3が開口部4に入り込まないように、開口部4を一時的に埋めるためのダミー膜であるシリコン窒化膜である。
【0015】
また、図3及び図4は、図1(c)及び図2(d)に示すA−A’線矢視断面図(他の図においても同様)であり、図3(a)は図1(a)の断面、図3(c)は図1(b)の断面、図4(a)は図1(c)の断面、図4(b)は図2(a)の断面、図4(c)は図2(b)の断面、図4(d)は図2(c)(d)の断面を、それぞれ示す。
【0016】
この実施の形態による、チャネルシリコン膜3にポリシリコンを用いたGAAトランジスタにおいて、トランジスタがオンしたときの電流が大きいという特徴があるのは従来例の場合と同じである。すなわち、チャネルシリコン膜3の上下いずれの界面(図4(d)におけるq、q’方向の界面)においてもチャネルが形成されることにより、トランジスタがオンした時の電流が、片側しかない従来のトランジスタの場合に比べ、ほぼ2倍になる。
【0017】
一方、従来例のチャネルシリコン膜3をシリコン単結晶により形成した場合と比べ、この実施の形態のチャネルシリコン膜3をポリシリコンにより形成した場合では、トランジスタの構成に大幅に自由度が生じる。すなわち、従来のGAAトランジスタにおいては、トランジスタを一層に形成することができるのみであったが、シリコン単結晶の代わりに用いたポリシリコンによりチャネルシリコン膜3を多層に形成することができ、この実施の形態のトランジスタの製造方法において、エピタキシャル層形成は不要となる。したがって、必要に応じて、トランジスタを重ねて何層でも形成することができる。
【0018】
このことは、多層構造をとるSRAM(Static Random Access Memory)等についてGAAトランジスタを応用する場合、必須の条件となる。
【0019】
さらに、シリコン単結晶を成長させる必要はないから、基板は必ずしもシリコン基板であることを要しない。したがって、基板を選択する自由度が高くなり、用途が広がる。例えば、ガラス基板の上に形成することができるから、TFT(Thin Film Transistor)方式の液晶パネルに対してGAAトランジスタを応用することが可能になる。
【0020】
次に、この実施の形態の半導体装置の製造方法を、後述する工程A〜Cについては図3を、工程D〜Hについては図4を主に参照しつつ製造方法を説明する。
工程A
シリコン基板1上に、例えば熱酸化法によって所定の厚み(例えば1000Å程度)をもつシリコン酸化膜を形成する。そして、写真製版技術により、所定のパターンのレジストを形成し、異方性ドライエッチング技術(例えば、反応性イオンエッチング法)を用いてこのシリコン酸化膜を除去し、所定の大きさの開口部4を設ける(図1(a)、図3(a))。エッチングがされた後の所望のパターンをもつシリコン酸化膜は第1のシリコン酸化膜2となる。ここで、異方性ドライエッチング技術を用いているので、エッチングはシリコン基板1の方向(図3(a)におけるq方向)に対して行われ、シリコン基板1と平行の方向(図3(a)におけるp方法)にエッチングされることがなく、したがって、開口部4がレジストのパターンより大きくなることがない。よって、微細な開口部4を設けることが可能である。
【0021】
ここで、ドライエッチングにより開口部4を設ける際に、その部分の第1のシリコン酸化膜2を完全に除去し、シリコン基板1を露出させてもよいし、露出させなくてもよい。つまり、開口部4の深さ(図1〜図4における下方向)が所定の深さ(例えば1000Å程度の深さ)があればよい。また、開口部4の大きさ(面積)は、製造しようとしている薄膜トランジスタのチャネル寸法(LとW)より少し大きな程度であればよい。
【0022】
工程B
この開口部4に対し、減圧CVD法(反応温度は例えば700〜800℃)をもちいて、シリコン窒化膜8を埋め込む(図3(b))。これは、チャネルシリコン膜3を形成する際に、チャネルシリコン膜3が開口部4に落ち込み、埋まることを防止するためである。ここで、開口部4に入り込んだシリコン窒化膜8は、後の工程において、第1のシリコン酸化膜2やチャネルシリコン膜3等の他の部分に影響を与えることなく、除去する必要がある。そのために、開口部4に埋め込まれる物質は、ウエットエッチングで選択的に除去できるものでなければならない(例えば、シリコン酸化膜やポリシリコンよりもエッチングされやすい性質をもつこと)。そこで、このような条件を満足するものとして、シリコン窒化膜等を用い、そしてそれを除去するためのウエットエッチング液として、熱リン酸等を用いる。
【0023】
シリコン窒化膜8は開口部4を埋めるように、例えば、図3(b)に示すように開口部4の幅1/2以上の厚さに、減圧CVD法で堆積させる(例えば、開口部の幅が0.5μmなら、0.25μm以上の厚さ)。
【0024】
次に、異方性のエッチング(反応性イオンエッチング等)を用いて全面のエッチバックを行う。すなわち、エッチングによりシリコン窒化膜8を除去していき、図3(c)のように第1のシリコン酸化膜2が露出したところでエッチングを停止する。このことにより、シリコン窒化膜8は開口部4にのみ残り、開口部4は埋められ、表面は平坦になる(図1(b))。
【0025】
工程C
この埋め込まれたシリコン窒化膜8の上に、ポリシリコンによりチャネルシリコン膜3を形成する。これは、減圧CVD法等(例えば反応温度400〜700℃)により、不純物を添加しないポリシリコンを所定の厚み(例えば400Å)堆積し(図3(d))、写真製版技術とエッチング技術により形成する(図1(c)、図4(a))。これが薄膜トランジスタの本体になる。
【0026】
工程D
工程Bにおいて埋め込んだシリコン窒化膜8を除去する。例えば、150〜200℃の熱リン酸中に浸して、シリコン窒化膜8を除去する。このことにより、第1のポリシリコン3の下に空隙10が形成される(図2(a)、図4(b))。この高さは、開口部4においてシリコン基板1が露出している場合、第1のシリコン酸化膜2の厚さに等しくなる。
【0027】
工程E
減圧CVD法(例えば反応温度600〜900℃)を用いて、第2のシリコン酸化膜5を所定の厚み(例えば200Å)堆積させる。これにより、第1のシリコン酸化膜2の表面と、チャネルシリコン膜3の周囲と、開口部4の内部に、第2のシリコン酸化膜5が形成される(図2(b)、図4(c))。なお、このシリコン酸化膜5を熱酸化法(例えば反応温度800〜1000℃)により形成してもよい。
【0028】
工程F
ゲート電極6を形成するために、工程Eで形成したシリコン酸化膜5上にリンを添加したポリシリコン膜11を減圧CVD法(例えば反応温度500〜700℃)を用いて、所定の厚み(例えば1500Å程度)堆積させる(図2(c))。この減圧CVD法はカバレッジが非常に優れており、空隙10の内部は、全てこのポリシリコン膜11により埋め尽くされる。
【0029】
工程G
このポリシリコン膜11を、写真製版技術とエッチング技術により所定のパターンに形成する(図2(d)、図4(d))。このようにして、GAAトランジスタのゲート電極6が形成される。
【0030】
工程H
イオン打ち込みにより、ポリシリコン膜(ゲート電極)6に覆われていないチャネルシリコン膜3にヒ素を注入すると、N型領域になり、薄膜トランジスタの出力電極であるソース・ドレイン領域が形成される。
【0031】
以上のように、本実施の形態による半導体装置の製造方法において、GAAトランジスタのチャネルシリコン膜3の下部に設ける開口部4を、チャネルシリコン膜3を形成する前に形成するので、ウエットエッチングでなくて、異方性のあるドライエッチングにより形成でき、微細パターン(例えば、1.0μm程度)の形成が可能である。
【0032】
なお、ウエットエッチングにより開口部4を形成する場合には、このような微細なパターンを形成することはできない。このことを図5を用いて説明する。
図5は、開口幅Dであるレジスト31を用いて第1のシリコン酸化膜2をエッチングし、開口部4を形成する場合の断面図である。図5において、フッ酸液により第1のシリコン酸化膜2を除去する際に、縦方向とともに横方向についても距離dだけエッチングされる。この横方向へのエッチングはサイドエッチングと呼ばれる。このサイドエッチングにより、シリコン基板1が露出してエッチングが終了したとき、レジスト31の開口幅Dよりも2dだけ大きなエッチング開口部32が得られる。このようにウエットエッチングにおいてはサイドエッチングが生じるので、開口部はレジスト31の所望の開口幅Dよりも大きくなる。
【0033】
所望の開口幅Dのエッチング開口部32を得るためには、サイドエッチングによる拡大分(2d)だけレジスト31の開口を小さくしておけばよい(D’=D−2d)。しかし、レジストの開口幅には一定の限界(開口限界)があり、リソグラフィにおける最小抜き幅より小さくすることができない。言い換えると、第1のシリコン酸化膜2に開口できる最小幅は、リソグラフィで決まる開口最小幅とサイドエッチングの幅の合計以下にすることはできない。
これに対して、ドライエッチングを用いる場合、サイドエッチングがないので開口最小幅と同程度のエッチング開口部32が得られる。
【0034】
したがって、この実施の形態1によりドライエッチングを用いてエッチングすることにより、1μm程度のレジストの開口限界以内の開口部を設けることが、初めて可能となる。
【0035】
実施の形態2.
次に、この発明の他の実施の形態について説明する。この実施の形態2は、実施の形態1の開口部4を用いることなく、GAAトランジスタを製造するものである。
図6及び図7は、この実施の形態による半導体装置の構造及びこの半導体装置の製造方法を説明するための図であり、便宜上、一連の製造工程を図6及び図7の2つの図面に分けて説明している。すなわち、図6(c)に示す工程と図7(a)に示す工程とは連続している。
【0036】
図6及び図7において、9は第1のシリコン酸化膜2上に形成され、第1のシリコン酸化膜2とチャネルシリコン膜3との間に空隙10を設けるためのシリコン窒化膜である。シリコン基板1、第1のシリコン酸化膜2、チャネルシリコン膜3、第2のシリコン酸化膜5、ゲート電極6は、実施の形態1の場合と同じものであり、説明を省略する。
【0037】
また、図8は、図6(c)及び図7(c)に示すA−A’線矢視断面図であり、図8(a)は図6(a)の断面、図8(b)は図6(b)の断面、図8(c)は図6(c)の断面、図8(d)は図7(a)の断面、図8(e)は図7(b)及び(c)の断面を、それぞれ示す。
また、図9は、図7(c)のB−B’線矢視断面図である。
【0038】
次に、この実施の形態の半導体装置の製造方法を、図8及び、工程A〜Cについては図6を、工程D〜Fについては図7を参照しつつ説明する。
工程A
シリコン基板1上に、例えば熱酸化法により所定の厚み(例えば1000Å程度)の第1のシリコン酸化膜2を形成し、その表面に減圧CVD法(例えば反応温度700〜800℃)により、シリコン窒化膜9を所定の厚み(例えば2000Å程度)堆積させる。次に、このシリコン窒化膜9を、目的のトランジスタのチャネル長の幅に対応して、線状にパターニングする(図6(a)、図8(a))。
【0039】
工程B
工程Aで形成した第1のシリコン酸化膜2及びシリコン窒化膜9の上に、トランジスタのチャネルシリコン膜3となるポリシリコン膜を、減圧CVD法(例えば反応温度500〜700℃)により所定の厚み(例えば500Å)堆積させ、これを所望のパターンに形成する(図6(b)、図8(b))。
【0040】
工程C
工程Aにおいて形成したシリコン窒化膜9を除去する。例えば、150℃の高温のリン酸液に浸して、シリコン窒化膜9を全面的に除去する(図6(c)、図8(c))。このシリコン窒化膜9はチャネルシリコン膜3の下を通っており、シリコン窒化膜9の上のチャネルシリコン膜3の部分が持ち上げられているため、これが除去されると、同図のように、チャネルシリコン膜3の下に空隙10が形成される。このようにして、実施の形態1の開口部4を設けなくても、チャネルシリコン膜3をゲート電極で挟むための空隙10を作ることができる。リン酸液はシリコン酸化膜をエッチングしないため、シリコン基板1上の第1のシリコン酸化膜2はそのまま残る。
【0041】
工程D
減圧CVD法(例えば反応温度400〜900℃)を用いて、全面にゲート絶縁膜となる第2のシリコン酸化膜5を所定の厚み(例えば200Å)堆積させる。これにより、第1のシリコン酸化膜2上はもとより、ブリッジ状になったチャネルシリコン膜3の周囲にも、第2のシリコン酸化膜5が形成される(図7(a)、図8(d))。
【0042】
工程E
減圧CVD法(例えば反応温度500〜700℃で、PHを含んだSiHガスを用いる方法)により、リンの添加された第2のポリシリコン膜(ドープトポリシリコン膜)12を、工程Dにおいて形成した第2のシリコン酸化膜5上の全面に所定の厚さ(例えば2000Å程度)堆積させると、ブリッジ状のチャネルシリコン膜3の下の空隙10(高さ2000Å程度)の中も、第2のポリシリコン膜12で満たされる(図7(b)、図8(e))。これは減圧CVD法による堆積膜のカバレッジが非常に優れているからである。
【0043】
工程F
この第2のポリシリコン膜12を、所望のパターンに加工することによりゲート電極6とする。すなわち、第2のドープトポリシリコン膜12を所望のパターンに形成する(図7(c))。このとき、図8(e)に示すように、チャネルシリコン膜3はゲート電極6により覆われる。また、B−B’線矢視断面においては、図9に示すように、下側のゲート電極6bは上側のゲート電極6aよりも長い。次に、チャネルシリコン膜3に重ねて形成されたゲート電極6をマスクにして、上方よりヒ素イオンを注入することにより、トランジスタのソース、ドレイン電極が形成され、GAAトランジスタが完成する。
【0044】
以上のように、実施の形態2による半導体装置の製造方法において、開口部を設けずにチャネルシリコン膜3と第1のシリコン酸化膜2との間に空隙10を設け、GAAトランジスタのゲート電極6を形成するので、開口部を設けるための工程を省略でき、製造が容易になるとともに、微細なトランジスタを形成でき、集積度が向上する。
【0045】
なお、実施の形態1及び実施の形態2において、シリコン窒化膜を用いて空隙10を形成したが、これに限らず、後の工程で浸式エッチングによりチャネルシリコン膜3等に影響を与えることなく、選択的に除去できる材料であれば何でもよい。もっとも、堆積と除去の間に入る減圧CVD工程の温度(約600℃)に耐えられることが望ましい。
【0046】
また、シリコン窒化膜を除去する工程において、これを全て除去しなくてもよい。つまり、チャネルシリコン膜3の下部に、必要な空隙10が存在し、ゲート電極6がチャネルシリコン膜3を挟むように形成できればよい。
【0047】
なお、上記の説明において、GAAトランジスタを備える半導体装置を例にとり説明したが、薄膜トランジスタを有する半導体装置はもちろんのこと、さらには、他の開口部を有する半導体装置の製造についても適用できる。また減圧CVDを用いた場合について説明したが、他の薄膜形成法を用いてもよりことは、言うまでもない。
【0048】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態2において、図6(c)のようにチャネルシリコン膜3をブリッジ状に形成した時点で、図10に示すようにその中央部が垂れて第1のシリコン酸化膜2に接触してしまうこと(以下、単に「垂れ」と記す)がある。これは、主に、ブリッジの両端のチャネルシリコン膜3(シリコン基板1に垂直に設けられ、ブリッジを支える部分)が十分な厚みをもたず、ブリッジを支えきれないために生じるものであり、チャネル長(ブリッジ長)が長いほど、ブリッジの高さが低いほど、また、チャネルシリコン膜3が薄いほど発生しやすい。
【0049】
この実施の形態3は、図11(c)に示すように、チャネルシリコン膜3のブリッジの支柱部分にシリコン酸化膜13による枠パターン14a,14bを設け、ブリッジを十分に支えられるようにして垂れを防止するものである。このとき、チャネルシリコン膜3の支柱部分及び枠パターン14a,14bがブリッジ部分のチャネルシリコン膜3を支える。
【0050】
次に、この実施の形態3の半導体装置の製造方法について説明する。
まず、実施の形態2の場合と同様にしてシリコン基板1、第1のシリコン酸化膜2に重ねて、チャネルシリコン膜3をブリッジ状にして空隙10を設けるためのシリコン窒化膜9を形成する(図11(a))。このときのB−B’矢視断面図を図12(a)に示す。
【0051】
次に、CVD法により、全面にシリコン酸化膜13を1000Å程度堆積する(図12(b))。その後、RIE等の異方性ドライエッチングによりシリコン酸化膜13をエッチングすると、シリコン窒化膜9の側面にサイドウオール状にシリコン酸化膜13が残る。これが枠パターン14a,14bとなる(図12(c))。
【0052】
その後、チャネルシリコン膜3を堆積して所望のパターンに形成する(図11(b)、図12(d))。そして、シリコン窒化膜9を除去すると枠パターン14a,14bにより補強されたブリッジ状のチャネルシリコン膜3が得られる(図ユ1(c),図12(e))。この枠パターン14a,14bがブリッジ部のチャネルシリコン膜3を支えるので垂れが生じにくくなる。
【0053】
なお、枠パターン14a,14bは、ブリッジの両端に設けられるのでゲート電極6によるチャネル形成を妨げない。
【0054】
実施の形態4.
実施の形態3では、ブリッジの両脇にシリコン酸化膜による枠パターンを設けることによりブリッジの垂れを防止したが、ブリッジとシリコン基板との間のシリコン窒化膜9を全て除去してしまわずにその一部を支柱部分として残し、ブリッジを支えるようにして垂れを防止してもよい。例えば、100−A程度の厚みのシリコン窒化膜を支柱部分として残せばブリッジ部分を支えることができる。
【0055】
次に、この実施の形態4の半導体装置の製造方法について説明する。
実施の形態2の工程によりシリコン窒化膜9上にチャネルシリコン膜3を形成する(図13(b)、図14(b))。次のシリコン窒化膜9を熱リン酸で除去する工程において、エッチング液に浸す時間を、シリコン窒化膜9を完全に除去するために必要な時間より少し短く設定することにより、シリコン窒化膜9の一部をブリッジの支柱部分15として残すことができる(図13(c)、図14(c))。ブリッジ部のシリコン窒化膜9に対するエッチングは、ブリッジの両側から行われるからブリッジのほぼ中央に支柱部分15が形成される。
以下の工程は、実施の形態2の場合と同様である(図14(d)(e))。
【0056】
ところで、図13(c)からわかるように、支柱部分15はブリッジの全長、すなわち、空隙10側のチャネルの全長にわたって形成されているが、支柱部分15はチャネルシリコン膜3中を流れる電流の方向と平行に設けられているので、支柱部分15によりチャネルが形成されない部分が生じても、チャネルの電流の流れは妨げられないので問題はない。
【0057】
なお、この実施の形態4は、実施の形態1に示される開口部をもつ半導体装置にも適用できる。
【0058】
実施の形態5.
上記実施の形態3及び4において、枠パターン14あるいは支柱部分15によりブリッジ状のチャネルシリコン膜3を支えることによりその垂れを防止したが、垂れが生じないようにブリッジの形状を設計することにより垂れを防止してもよい。図15に示すように、チャネル長をL、ブリッジ高さをh、チャネルシリコン膜3の厚みtとしたとき、チャネルシリコン膜3の垂れはチャネル長Lが長い程発生しやすい。
【0059】
いくつかの実験結果を図16に示す。プロットA〜Cは、ブリッジの高さhが0.2μmの場合の実験結果である。プロットAはチャネル長L=1μmでチャネルシリコン膜の厚みt=0.06μmの場合で、このとき垂れは生じない。プロットBはチャネル長L=2μmでチャネルシリコン膜の厚みt=0.06μmの場合で、このときも垂れは生じない。プロットCはチャネル長L=8μmでチャネルシリコン膜の厚みt=0.06μmの場合で、このときは垂れが生じる。
【0060】
この実験結果によると、ブリッジの高さhが0.2μmの場合において、チャネル長Lがチャネルシリコン膜3の厚さの40倍以上のときに垂れが発生する。つまり、同図の実線の直線t(μm)=L(μm)/40を境界として、下側の領域において垂れが生じるが、上側の領域において垂れは生じない。このことからわかるように、チャネル長Lをチャネルシリコン膜3の厚さtの40倍以内とすればよい。
L≦40t
【0061】
なお、図16には、ブリッジ高さh=0.1μm及び0.3μmの場合の垂れが生じる限界のグラフが一点鎖線で示されている。
【0062】
なお、大きいチャネル長Lを備えるトランジスタが必要なときに、上記条件を満足できなくなる場合が考えられる。そのときは、図17(a)、(b)に示された断面図及び平面図のように、上記の条件を満足する短いチャネル長L/3を備える3つのトランジスタから1つのトランジスタを構成するようにしてもよい。このとき、3つのトランジスタのそれぞれのゲートは並列に接続され、3つのトランジスタは1つのゲート信号により駆動される。なお、分割数は3に限らず2,4,5、・・・でもよい。
【0063】
なお、この実施の形態4は、実施の形態1に示される開口部をもつ半導体装置にも適用できる。
【0064】
実施の形態6.
実施の形態5において、チャネル長Lとチャネルシリコン膜の厚さtとの関係に着目したが、チャネル長Lとブリッジ高さhとの関係に着目して垂れが生じないようにブリッジの形状を定めても良い。
【0065】
一般的に、ブリッジの高さhが高い場合、間隔が十分にあるから、チャネルシリコン膜3が垂れて第1のシリコン酸化膜2に接触することはなくなる。チャネルシリコン膜3と第1のシリコン酸化膜2とが接触しなければゲート電極6がチャネルシリコン膜3を包み込むように形成され、GAAトランジスタを構成することができる。図ユ6の実験結果において、垂れの生じる限界は、チャネルシリコン膜の厚みt=0.1μmのとき、チャネル長L=4μm、ブリッジ高さh=0.2μmであり、ブリッジ高さhが0.2μmより高くなると垂れは生じず、逆に、0.2μmより低くなると垂れが生じる。このように、ブリッジの高さhがチャネル長Lの20分の1以上あればよい。よって、ブリッジの高さhをチャネル長Lの20分の1以上とすればよい。
L≦h/20
【0066】
なお、この実施の形態4は、実施の形態1に示される開口部をもつ半導体装置にも適用できる。
【0067】
実施の形態7.
上記実施の形態1及び2において、熱リン酸でシリコン窒化膜9を除去した。このとき、チャネルシリコン膜3の下のシリコン窒化膜9は横方向からのみエッチングされる。したがって、この部分のシリコン窒化膜9を完全に除去するにはチャネル幅Wに対応して所定の時間だけエッチングする必要がある。しかし、1つのシリコン基板1上に形成される複数のトランジスタのチャネル幅Wが一定でなく、広狭さまざまである場合において、広いチャネル幅Wのシリコン窒化膜9を完全に除去できないという不都合があった。例えば、図18(a)のようにチャネル幅Wが1μmであるとき、エッチングによる侵食の幅t’は0.5μm程度でよい。一方、チャネル幅Wが10μmであるとき、侵食の幅がt’=0.5μm程度ではシリコン窒化膜9はほとんど除去されない。
【0068】
そこで、広いチャネル幅Wのトランジスタが必要な場合において、狭いチャネル幅Wをもつ、いくつかのトランジスタに分割し、これらトランジスタから1つのトランジスタを構成することで解決できる。
【0069】
例えば、図19(a)、(b)により示された断面図及び平面図のように、短いチャネル幅W/3を備える3つのトランジスタから1つのトランジスタを構成するようにしてもよい。このときのチャネル幅W/3は、図示しない他のトランジスタのチャネル幅と等しいとする。これら3つのトランジスタのそれぞれのソース及びドレインは並列に接続され、3つのトランジスタは共通の1つのゲート信号により駆動される。このときの分割数は3に限らず2,4,5、・・・でもよい。
【0070】
なお、このときのチャネルシリコン膜3−1と3−2との間隔、及びチャネルシリコン膜3−2と3−3との間隔aは、ウエットエッチングの熱リン酸が浸透する間隔でなければならないので、0.5μm以上が望ましい。
【0071】
なお、この実施の形態4は、実施の形態1に示される開口部をもつ半導体装置にも適用できる。
【0072】
実施の形態8.
チャネルシリコン膜3はポリシリコンであり、結晶中に多くのグレイン(結晶粒)を含む。この、グレインの境界である粒界や格子欠陥により、オフ時のリーク電流が増大したり、オン時のドレイン電流が減少してしまう問題があった。この実施の形態8は、実施の形態1及び実施の形態2の構造において、チャネルシリコン膜3に対して熱酸化処理を行い、電気特性を向上させることのできる製造方法を提供する。
【0073】
具体的には、実施の形態1の場合、図2(a)のようにチャネルシリコン膜3が開口部4上に形成された工程Dの後に、700℃〜1000℃でdry0又はwet0雰囲気の下で熱酸化処理を行う。また、実施の形態2の場合、図6(c)のようにチャネルシリコン膜3がブリリジ状に形成された工程Cの後に同様の処理を行えばよい。
【0074】
この処理により、ブリッジ状のチャネルシリコン膜3は、上下左右の全面から熱酸化を受ける。すると、酸化された部分からシリコン原子が放出され、これは余剰シリコンとなる。この余剰シリコンは、格子欠陥の部分のシリコン原子と結合するので格子欠陥が解消される。同様に、余剰シリコンは粒界のシリコン原子と結合するので粒界の格子欠陥が低減されて、粒界による影響洲氏減される。
【0075】
この熱酸化処理による結晶性の向上は、余剰シリコンが多いほど大きいから、酸化される面積が大きいほど結晶性が向上することになる。したがって、この熱酸化処理は、上述のようにチャネルシリコン膜3の4面が露出している状態で行うのが望ましい。この実施の形態8の製造方法では4面から処理を行うから、従来の上面からだけの熱酸化処理に比べ、非常に高い効果を得ることができる。
【0076】
このように熱酸化処理を行うことにより、結晶性が向上し、電気特性が向上する。
なお、これにより形成された熱酸化膜は、そのままトランジスタのゲート絶縁膜として使ってもよいし、いったん除去して別途ゲート絶縁膜をCVD法等で形成してもよい。
【0077】
実施の形態9.
実施の形態1及び実施の形態2において、図1(c)及び図6(b)に示されたように、チャネルシリコン膜3がダミー材料であるシリコン窒化膜9に直接接触している。この状態において、シリコン窒化膜9中の窒素がチャネルシリコン膜3の中に入り、ドナーになることがある。これにより、チャネルシリコン膜3の電気的特性が不安定になることがある。そこで、この実施の形態9は、両者の間に酸化膜を形成して直接接触を防止し、かかる弊害を防止するための半導体装置の製造方法である。
【0078】
次に具体的な製造方法について説明する。説明の便宜上、実施の形態3のトランジスタを例に取り説明する。
まず、シリコン基板1、第1のシリコン酸化膜2に重ねてシリコン窒化膜9を形成する(図20(a))。次に、シリコン酸化膜13を形成する(図20(b))。次に、RIEによりシリコン酸化膜13を除去し、シリコン窒化膜の側面にサイドウオール状の枠パターン14a,14bを形成する(図20(c))。ここまでの工程は、実施の形態3の場合と同じである。
【0079】
次に、実施の形態3の場合と異なり、チャネルシリコン膜3を形成する前に、第1のシリコン酸化膜2、シリコン窒化膜9、枠パターン14a,14bの上にシリコン酸化膜18をCVD法により200Åの厚みに形成する(図20(d))。
【0080】
その後、シリコン酸化膜18の上にチャネルシリコン膜3を形成する(図21(a))。次に、シリコン窒化膜9をエッチングにより除去する(図21(b))。さらに、空隙10部分において露出したシリコン酸化膜14を、フッ酸により除去する(図21(c))。その後、第2のシリコン酸化膜5、ゲート電極6を形成するのは実施の形態3の場合と同じである(図21(d))。
【0081】
ここで、図21(c)においてブリッジ部分の酸化膜18を除去するのは、チャネルが形成される部分におけるゲートの酸化膜の厚みが不均一になるのを防止するためである。もし酸化膜18を除去しなければ、図21(d)において第2のシリコン酸化膜5を形成した際に、空隙10側の酸化膜の厚みは、第2のシリコン酸化膜5の厚みと酸化膜18の厚みの合計となる。一方、空隙10の反対側の酸化膜の厚みは第2のシリコン酸化膜5の厚みとなる。したがってゲート電極6の酸化膜の厚みがチャネルシリコン膜3の上下で異なることになる。GAAトランジスタにおいて、酸化膜は薄い方が望ましく、かつ、チャネルの特性が上下で均一であることが望ましい。
【0082】
なお、シリコン酸化膜18の厚みが十分薄く、トランジスタの特性の点で問題が生じなければ、シリコン酸化膜18を除去する図21(c)の工程を省略してもよい。
【0083】
実施の形態10.
実施の形態1及び2において、熱リン酸によるエッチングによりシリコン窒化膜9を除去するとき、そのエッチング速度は、1分間に50Å程度と非常に小さいためエッチングの処理時間が長くかかっていた。例えば、トランジスタのゲート幅Wが0.6μmである場合、エッチングに要する時間は約120分である。
【0084】
そこで、この実施の形態10は、実施の形態1の工程Bあるいは実施の形態2の工程Aにおいて、シリコン窒化膜をLP−CVD法でなくプラズマCVD法で形成することにより、エッチングに要する時間を短縮するものである。プラズマCVD法により堆積されたシリコン窒化膜の密度が小さいため、熱リン酸によるエッチング速度はLP−CVD法の窒化膜に比べて50%以上速くなる。したがって、実施の形態1及び実施の形態2においてシリコン窒化膜8、9を除去するための時間が、半分になる。
【0085】
実施の形態11.
また、実施の形態2の図6において、下地の第1のシリコン酸化膜2をLP−CVD法で形成したシリコン窒化膜に、そして、シリコン窒化膜9をLP−CVD法で形成したシリコン酸化膜に入れ換えてもよい。シリコン酸化膜はフッ酸によりエッチングできるので、フッ酸を用いてブリッジを形成することができる。そして、フッ酸によるシリコン酸化膜のエッチング速度は、500から6000Åと非常に速いため、短時間でブリッジ形成ができる。
【0086】
なお、実施の形態1の図1において、下地の第1のシリコン酸化膜2をLP−CVD法で形成したシリコン窒化膜に、シリコン窒化膜8をLP−CVD法で形成したシリコン酸化膜に入れ換えても同様の効果を奏する。
【0087】
実施の形態12.
また、実施の形態2の図6において、下地の第1のシリコン酸化膜2をそのままに、そして、シリコン窒化膜9をBSG,PSG等の不純物を含む膜を用いてもよい。BSG(ボロンシリケートガラス)はボロンを含むシリコン酸化膜であり、PSG(リンシリケートガラス)はリンを含むシリコン酸化膜であり、いずれもCVD法で形成される。これらBSG,PSGの膜のエッチングはフッ酸により行われ、そのエッチング速度はシリコン酸化膜のエッチング速度よりも2倍以上速い。さらに、このエッチングによりBSG,PSGを選択的に除去することができる。エッチングの際のBSGとシリコン酸化膜との選択比は40程度である。
【0088】
したがって、この実施の形態によれば、実施の形態1においてシリコン窒化膜9を除去するための時間が、半分になる。
【0089】
なお、実施の形態1の図1において、シリコン窒化膜8をBSG,PSGに入れ換えても同様の効果を奏する。
【0090】
実施の形態13.
実施の形態1及び実施の形態2において、チャネルシリコン膜を形成した後にゲートシリコン膜を形成したが、この順序を逆にして、ゲートシリコン膜を形成した後にチャネルシリコン膜を形成するようにしてもよい。
【0091】
次に、この実施の形態のトランジスタの製造方法を、実施の形態2の図8と類似する図21に基づき説明する。
シリコン基板1、第1のシリコン酸化膜2に重ねてシリコン窒化膜9を形成する(図22(a))。その後、シリコン窒化膜9に重ねてポリシリコンを堆積しゲート電極6を形成する(図22(b))。次に、エッチングによりシリコン窒化膜9を除去してゲート電極6をブリッジ状に形成する(図22(c))。
【0092】
以下、実施の形態2の場合と同様に、表面に第2のシリコン酸化膜5を形成する(図22(d))。その後、チャネルシリコン膜3をゲート電極6を覆うように形成する(図22(e))。
【0093】
このように、実施の形態2において、チャネルシリコン膜3とゲートシリコン膜6の役割を入れ換えて形成することにより、この実施の形態によるトランジスタは、ゲート電極6のポリシリコン膜の周囲にチャネルシリコン膜3が巻き付いた構造になる。この実施の形態によるトランジスタにおいて、チャネルシリコン膜3の内部全体に電流が流れるので、実施の形態2のトランジスタの効果であるチャネルコンダクダンスが従来の2倍以上になるという効果は得られない。しかし、ゲート電極6の上下それぞれにチャネル面が形成され、ソースとドレイン間のチャネルが2つになるため、電流駆動能力が2倍になるという効果が得られる。
【0094】
上記の説明において、実施の形態2の製造方法を例にとり説明したが、実施の形態1の製造方法にも適用できる。
【0095】
実施の形態14.
従来のTFTにおいて、チャネルシリコン膜の厚みはCVD法でデポしたポリシリコンの厚みで決まっており、チャネル部だけ厚くすることはできなかった。この実施の形態14では、上記実施の形態13の製造方法に基づきチャネル部のみ厚くすることを可能にする。
【0096】
この実施の形態のTFTの特徴は、図23に示すように、ブリッジ状に形成されたゲート電極6の高さtをチャネルシリコン膜3の厚みtの2倍以内とする点である。
【0097】
次に、ゲート電極6の高さtとチャネルシリコン膜3の厚みtとが、t≦2tの関係を満足するように設定すると、図23の構造のTFTが得られることの理由について、図25に基づいて説明する。
【0098】
ゲート電極6のブリッジの高さtが、後に堆積されるチャネルシリコン膜3の厚みtの2倍であるとする(図25(a))。CVD法によるチャネルシリコン膜の堆積工程において、シリコン基板1上の第2のシリコン酸化膜5上にチャネルシリコン膜3が堆積されるとともに、ゲート電極6の全周にチャネルシリコン膜3が堆積される(図25(b))。このチャネルシリコン膜の堆積工程が継続するにつれて、その厚みは次第に増して来る(図25(c))。図から分かるように、空隙10は、ゲート電極6の下面に堆積されたチャネルシリコン膜3と、シリコン基板1上に堆積されたチャネルシリコン膜3との両方により埋められる。したがって、空隙10におけるチャネルシリコン膜3成長速度は、シリコン基板1上における成長速度やゲート電極6の上面における成長速度の2倍程度となる。このことより、ゲート電極6の高さがチャネルシリコン膜3の厚みの2倍であっても、空隙10はチャネルシリコン膜3により隙間なく埋められるのである。
【0099】
ところで、一般に、ポリシリコン膜のグレイン径は、ポリシリコン膜が厚いほど大きくなる(図24)。したがって、この実施の形態14のTFTの構造によれば、チャネルが形成される部分であるシリコン基板1とゲート電極6との間のチャネルシリコン膜が他の部分に比べ厚いのであるから、このチャネル部分のチャネルシリコン膜3のグレインは他の蔀分に比べ大きくなり、このトランジスタのオン時のドレイン電流が向上する。また、オフ時のドレイン電流はドレイン端で発生し、その大きさは発生部分の体積で決まるので、オフ時のドレイン電流はチャネルシリコン膜3自体の厚みtに関係し、チャネル部分の厚みtに関係しない。したがって、オフ時のドレイン電流が大きくなることはない。
【0100】
さらに、形成されるチャネルシリコン膜3の膜厚tは、チャネル部分の膜厚tの1/2であるから、全面に膜厚tのチャネルシリコン膜3を形成する場合と比ベエッチングしやすく、チャネルシリコン膜3のパターニングが容易になるという利点がある。
【0101】
なお、ゲート電極6のブリッジの高さtがチャネルシリコン膜の厚さtの2倍を越える場合には、ブリッジの下の空隙10はチャネルシリコン膜により埋めつくされず、多少の隙間が生じる。
【0102】
以上のように、この実施の形態14による方法により製造されたトランジスタは、オフ時のドレイン電流が大きくなることなくオン時のドレイン電流が増大するという特徴、及びトランジスタのパターニングが容易であるという優れた特徴を有する。
【0103】
実施の形態15.
実施の形態13及び14において示されたゲート電極をチャネルシリコン膜の前に形成するプロセスにより製造されたトランジスタは、GAA構造ではない。この実施の形態15のトランジスタの製造方法は、ゲート電極を先に形成するプロセスを採用しつつ、チャネルシリコン膜の上下にゲート電極を設けることのできるものである。
【0104】
図26及び図27は、この実施の形態による半導体装置の構造及びこの半導体装置の製造方法を説明するための斜視図であり、図28及び図29は、図26及び図27のA−A’矢視断面図である。これらの図において、22はシリコン基板1の上の第1のシリコン酸化膜2に重ねて形成された第1のゲートシリコン膜、23はシリコン窒化膜9及び第1のゲートシリコン膜22に重ねて形成された第2のゲートシリコン膜、24は第1のゲートシリコン膜22及び第2のゲートシリコン膜23を所定の形状にパターニングしてゲート電極を形成するためのレジスト膜である。
【0105】
次に製造方法について、図26〜図29に基づき説明する。
工程A
シリコン基板1上に、例えば、熱酸化法によって1000Å程度のシリコン酸化膜2を形成する。その表面に、減圧CVD法(600〜700℃)によりリンを添加した第1のゲートシリコン膜22を例えば1500Å程度堆積させる。さらに、減圧CVD法(600〜700℃)によりシリコン窒化膜9を例えば2000Å堆積させる。
次に、このシリコン窒化膜9を、目的のトランジスタのチャネルの長さに対応して線状にパターニングする(図26(a)、図28(a))。
【0106】
工程B
次に、リンを添加した第2のゲートシリコン膜23を減圧CVD法により例えば1000Å堆積させる(図26(b)、図28(b))。
【0107】
工程C
次に、表面にレジストを塗布した後に、リソグラフィ技術により、レジスト膜24を形成すべきトランジスタの活性層のパターンに対応するようにパターニングする。そして、第2のゲートシリコン膜23とこのレジストパターンとが同一になるようにエッチング加工を行う(図26(c)、図28(c))。
なお、図26(c)において、第2のゲートシリコン膜23に対してのみエッチングを行っているが、このとき同時に下の第1のゲートシリコン膜22の一部に対してエッチングしてもよい。
【0108】
工程D
次に、レジストパターン24を残したまま、150℃程度のリン酸溶液に浸すことによりシリコン窒化膜9を全て除去する。これにより、第1のゲートシリコン膜22と第2のゲートシリコン膜23との間には空隙10が形成され、第2のゲートシリコン膜23はブリッジ状になる(図27(a)、図28(d))。
【0109】
工程E
次に、レジストパターン24をマスクとして用い、第1のゲートシリコン膜22に対してプラズマによるポリシリコンェッチングを行い、第1のゲートシリコン膜22を形成すべきトランジスタに対応してパターニングする。その後、レジスト24を酸素プラズマにより全面的に除去する(図27(b)、図29(a))。
【0110】
工程F
次に、減圧CVD法(400〜900℃)を用いて、全面にゲート絶縁膜となる第2のシリコン酸化膜5を所定の厚み(例えば200Å)堆積させる。この処理により、第1のシリコン酸化膜2上はもとより、第1のゲートシリコン膜22上及び空隙10の周囲に第2のシリコン酸化膜5が形成される(図29(b))。
次に減圧CVD法により、チャネルシリコン膜3を、第2のシリコン酸化膜5上の全面に所定の厚さ(例えば2000Å)堆積させる。このとき、ブリッジ状の第2のゲートシリコン膜23の下の空隙ユOの中も、チャネルシリコン膜3で満たされる(図29(c))。
【0111】
このチャネルシリコン膜3に対しリソグラフィを用いてパターニングを行い、所望のパターンに加工する(図27(c)、図29(d))。そして、後工程でヒ素イオンを注入することにより、トランジスタのソース部及びドレイン部を形成する。なお、この実施の形態による製造方法において、実施の形態2の場合と異なりソース・ドレインを形成するためのイオンの注入の際にゲート電極22、23をマスクにすることができないので、まずマスクとなるレジストパターンを形成し、それからヒ素イオンを注入する。
【0112】
なお、この実施の形態において、シリコン窒化膜9を、CVD法によるシリコン酸化膜で置き換えることができる。シリコン酸化膜はエッチングレートの大きいフッ酸により除去できて、プロセスが容易になる。
【0113】
この実施の形態の製造方法によるトランジスタにおいて、形成されるチャネル面は合計3つになる。第1のゲートシリコン膜22と第2のゲートシリコン膜23とに挟まれたチャネルシリコン膜3において、チャネルは上下それぞれに生じる。また、第2のゲートシリコン膜23の上に形成されたチャネルシリコン膜3において、チャネルはゲート電極側に1つ生じる。このように、チャネルが合計3面に生じることにより、この実施の形態の製造方法によるトランジスタは、非常に大きな電流駆動能力を備えることができる。また、この実施の形態の製造方法によれば、チャネルシリコン膜をゲートシリコン膜の後に形成するプロセスにおいても、ゲートオールアラウンド構造を実現することができる。
【0114】
実施の形態16.
なお、実施の形態15において、チャネルシリコン膜が3a,3bの2層からなるトランジスタを示したが、チャネルシリコン膜を3層、4層と多層にしてもよい。
【0115】
図30にチャネルシリコン膜が5層からなるトランジスタの断面図を示す。同図において、1はシリコン基板、2はシリコン基板1の上に形成された第1のシリコン酸化膜である。22、23はそれぞれ第1、第2のゲートシリコン膜、25〜27は、それぞれ第3〜第5のゲートシリコン膜であり、これらは順番に堆積されている。第1のゲートシリコン膜22と第2のゲートシリコン膜23との間にはチャネルシリコン膜3aが形成され、第2のゲートシリコン膜23と第3のゲートシリコン膜25との間にはチャネルシリコン膜3bが形成され、第3のゲートシリコン膜25と第4のゲートシリコン膜26との間にはチャネルシリコン膜3cが形成され、第4のゲートシリコン膜26と第5のゲートシリコン膜27との間にはチャネルシリコン膜3dが形成されている。さらに、第5のゲートシリコン膜27の上にはチャネルシリコン膜3eが形成されている。
【0116】
図30のトランジスタにおいて、第1のゲートシリコン膜22及び第2のゲートシリコン膜23により、チャネルシリコン膜3aの両面にチャネル面が形成される。同様に、チャネルシリコン膜3b〜3dの両面にチャネル面が形成される。そして、チャネルシリコン膜3eの下面に1つのチャネル面が形成される。したがって、図30のトランジスタは、9つのチャネル面を有し、電流駆動能力が著しく向上する。
【0117】
次に、図30のトランジスタの製造方法について説明する。実施の形態15の工程を複数回繰り返すことにより、ゲートシリコン膜とシリコン窒化膜を多層に積み重ねることができる。その後、最も上にあるゲートシリコン膜からパターニングとシリコン窒化膜除去を繰り返すことによりブリッジ状のゲートシリコン膜を多層積み重ねた構造を得ることができる。その後、実施の形態15と同様にゲート絶縁膜とチャネルシリコンとを順番に堆積すると、図30に示すようにチャネルシリコン膜が5つ重ねられたトランジスタが形成できる。
なお、チャネルシリコン膜を5つ以上重ねる場合も同様である。
【0118】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、半導体基板上に形成された絶縁膜上に、ダミーパターンを形成する第1の工程と、上記絶縁膜及び上記ダミーパターンに重ねてチャネル部材を薄膜形成法により形成する第2の工程と、上記ダミーパターンを除去し、上記チャネル部材と上記絶縁膜との間に空隙を設ける第3の工程と、上記チャネル部材の両側にチャネルを生じさせるトランジスタの制御電極としての薄膜を、上記チャネル部材を覆うように上記チャネル部材上及び上記空隙に形成する第4の工程とを備え、上記チャネル部材は複数であり、そのチャネル部材の幅はそれぞれ概略同じとするので、上記絶縁膜に開口部を設けるための工程を省くことができ、製造が容易になるとともに、微細なトランジスタを形成でき、半導体装置の集積度が向上する。また、チャネル部材の幅をそれぞれ概略同じとすることで除去時間は短くなり効率的になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の半導体装置及びその製造方法を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1め半導体装置及びその製造方法を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1の半導体装置及びその製造方法を示す断面図である。
【図4】この発明の実施の形態1の半導体装置及びその製造方法を示す断面図である。
【図5】この発明の実施の形態1における開口幅の説明図である。
【図6】この発明の実施の形態2の半導体装置及びその製造方法を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態2の半導体装置及びその製造方法を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態2の半導体装置及びその製造方法を示す断面図である。
【図9】この発明の実施の形態2の半導体装置及びその製造方法を示す断面図である。
【図10】チャネルシリコン膜の垂れの説明図である。
【図11】この発明の実施の形態3の半導体装置及びその製造方法を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態3の半導体装置及びその製造方法を示す断面図である。
【図13】この発明の実施の形態4の半導体装置及びその製造方法を示す図である。
【図14】この発明の実施の形態4の半導体装置及びその製造方法を示す断面図である。
【図15】この発明の実施の形態5の半導体装置の説明図である。
【図16】この発明の実施の形態5及び実施の形態6の半導体装置に係る、チャネル長L、チャネルシリコン膜t、ブリッジ高さhとブリッジの垂れの発生との関係を示す図である。
【図17】この発明の実施の形態5の半導体装置を示す平面図及び断面図である。
【図18】この発明の実施の形態7の半導体装置の説明図である。
【図19】この発明の実施の形態7の半導体装置を示す平面図及び断面図である。
【図20】この発甲の実施の形態9の半導体装置の製造方法を示す図である。
【図21】この発明の実施の形態9の半導体装置の製造方法を示す図である。
【図22】この発明の実施の形態13の半導体装置の製造方法を示す図である。
【図23】この発明の実施の形態14の半導体装置を示す断面図である。
【図24】この発明の実施の形態14の半導体装置に係る、ポリシリコン膜厚とポリシリコンの粒径との関係を示す図である。
【図25】この発明の実施の形態14の半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図26】この発明の実施の形態15の半導体装置及びその製造方法を示す図である。
【図27】この発明の実施の形態15の半導体装置及びその製造方法を示す図である。
【図28】この発明の実施の形態15の半導体装置及びその製造方法を示す断面図である。
【図29】この発明の実施の形態15の半導体装置及びその製造方法を示す断面図である。
【図30】この発明の実施の形態16の半導体装置を示す断面図である。
【図31】従来の半導体装置及びその製造方法を示す図である。
【図32】従来の半導体装置及びその製造方法を示す断面図である。
【図33】従来の半導体装置及びその製造方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、2 第1のシリコン酸化膜、3 チャネルシリコン膜、4開口部、5 第2のシリコン酸化膜、6 ゲート電極、8 シリコン窒化膜、9 シリコン窒化膜、10 空隙、11 ポリシリコン膜、12 第2のポリシリコン膜、13 シリコン酸化膜、14 枠パターン、15 支柱部分、16 レジスト、17 エッチング開口部、18 シリコン酸化膜、21 単結晶シリコン膜、22 第1のゲートシリコン膜、23 第2のゲートシリコン膜、24
レジストパターン。

Claims (1)

  1. 基板上に形成された絶縁膜上に、ダミーパターンを形成する第1の工程と、上記絶縁膜及び上記ダミーパターンに重ねてチャネル部材を薄膜形成法により形成する第2の工程と、上記ダミー部材を除去し、上記チャネル部材と上記絶縁膜との間に空隙を設ける第3の工程と、上記チャネル部材の両側にチャネルを生じさせるトランジスタの制御電極としての薄膜を、上記チャネル部材を覆うように上記チャネル部材及び上記空隙に形成する第4の工程とを備え、上記チャネル部材は複数であり、そのチャネル部材の幅はそれぞれ概略同じであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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