JP2004005981A - 磁気記録媒体の製造に用いる研磨テープ - Google Patents

磁気記録媒体の製造に用いる研磨テープ Download PDF

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海老原 彰
Shoichiro Noguchi
野口 章一郎
Keiji Nakanishi
中西 啓二
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Abstract

【課題】磁気記録媒体の基板表面を研磨するテープであって、研磨した基板の表面粗さを格段と向上させることのできるテープの提供を課題とする。
【解決手段】基布上にフロック加工を付与した植毛布からなり、フロック材として、ナイロン成分と溶解成分を複合してなる溶解分解型複合糸の単糸を用い、該単糸を分割して得られる細繊度フィラメントをパイルに使用し、パイル高さを0.2〜1.0mmの範囲に、80%以上のパイルの繊度を0.3d未満に形成せしめたことを特徴とする研磨テープ。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は磁気記録媒体等を製造する工程において、媒体用基板の表面に研磨を施すテープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特公平7−13841号公報、特開平8−96355号公報等に記載されている通り、磁気記録媒体としては、従来、アルミニウム合金からなる基板にアルマイト処理やNi−Pメッキ等の非磁性メッキ処理を施した後に、Cr等の下地層を被覆し、次いでCo系合金の磁性薄膜層を被覆し、更に炭素質の保護膜で被覆したものが主に使用される。
【0003】
このような磁気記録媒体(磁気ディスク)は基板が硬いため寸法精度が高く記録密度もあがりやすいが、磁気ヘッドが高速回転する磁気ディスクに接触すると、磁気ヘッドを破壊する所謂ヘッドクラッシュを生ずる。これを回避するため磁気ヘッドを浮上させて使用している。
【0004】
ところが、磁気ディスクの高密度化に伴い、ヘッド浮上高さは益々小さくなっており、最近では1.5μm以下が要求されている。このようにヘッド浮上高さを非常に小さい値に保つことが記録密度向上の最大のポイントであり、低浮上高さでありながらしかもヘッドクラッシュを生じないようにすることが技術上の最大課題である。
【0005】
一方、磁気ディスクについて検討してみると、磁気ディスクへの書き込み或いはその再生を行う際、ディスクの静止時に磁気ヘッドの浮上面と磁気ディスク間で吸着を生ずることがある。
上述の吸着現象は、磁気ヘッド浮上面と磁気ディスク表面が極めて平滑で微小間隔で対面しているときに、その間でO、N、HO等の分子により埋めつくされて界面張力により大きな吸着力が発生することに起因しており、かかる吸着が発生するとモータ起動時に多大の電力を消費する不都合なことが生ずる。
【0006】
このような吸着現象を防ぐ目的で、基板の上に磁性膜などを形成するのに先立って、基板表面を一旦鏡面仕上げにした後、その表面を粗くして適当な表面粗さに調整するテクスチャー加工が実施される。
【0007】
このテクスチャー加工方法としては、従来次のような方法が採られている。即ち、炭化ケイ素、アルミナ、或いはダイヤモンドの砥粒を付着させた研磨テープを使用し、NiPめっき基板を回転させた状態で、研磨テープをテープ裏面側から夫々ロールで押し付けながら基板径方向に接触移動させ、基板表面に同心円状の条こんを形成して所謂テクスチャー付き基板が得られるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来使用されている研磨テープでは基板表面を適当な表面粗さに調整して粗面化することがかなり難しく、必要以上に粗くなり易いという問題が生じている。
このようなことを解消するため、特開平6−295432号公報には、テクスチャー加工に使用する研磨テープの構成繊維を従来のものより細くし、直径5μm(太さ0.1デニール)以下のものを使用して表面粗さRaを40Å以下にすることが提案されている。
又特開平8−96355号公報には研磨テープとして、保水率400%以上、繊維強度をDry(乾燥)時の10%モジュラス強度(縦方向)において11(kg/5cm幅)以下となし、且つ、該10%モジュラス強度(縦方向)のDry(乾燥)時とWet(湿潤)時との差を8(kg/5cm幅)以下となした不織布が提案されている。
【0009】
上記公報に記載する各研磨テープは、夫々、特徴のある構成を備えており、又これにより特有の効果を発揮するのであるが、ここ数年(5〜6年)来の傾向として研磨方式は固定砥粒から遊離砥粒へ順次移行しており、又それに伴ってテープ素材は起毛品から植毛品(フロッキー)テープへ、又他の素材である織地・不織布においては一段と柔らかな表面を持つ素材への転換が促進され、これらのものが主流となっている。
【0010】
又、従来の研磨方式では、研磨剤の粒度が粗く、単糸繊度の太い繊維を用いたテープで十分であったが、基板に対する情報密度の増加要求に伴い、非常に粒度の小さな研磨剤を十分保持することの出来る単糸繊度の小さなマイクロファイバー使いの研磨テープの出現が待望されてきている。
【0011】
本発明は、叙上の実状に鑑み発明されたもので、従来提案された研磨テープよりも更に研磨した基板の表面粗さを小さくし、且つクラッシュの発生を極力なくし、磁気ヘッドの浮上特性を格段と向上させることの出来る新規な研磨テープを提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明は次の構成を備えている。すなわち請求項1に記載する発明は、磁気記録媒体の基板表面を研磨するテープであって、基布上にフロック加工を付与した植毛布からなり、JIS L 1096−1990のA法に準拠するたて方向の引張強さを25kgf/50mm以上に、引張伸びを5%/5kg/50m以下となし、フロック材としてナイロン成分と溶解成分を複合してなる溶解分解型複合糸の単糸を用い、該単糸を分割して得られる細繊度フィラメントをパイルに使用し、パイル高さを0.2〜1.0mmの範囲に、80%以上のパイルの繊度を0.3d未満に形成せしめたことを特徴とする構成である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。先ず最初に、図1及び図2によりテクスチャー加工を例に挙げて本発明テープの使用状態を説明する。図1は使用状態の全体を示す斜視図、図2は図1の側面図である。
【0014】
両図に示す通り、矢印A方向に向かって積極回転する基板1の表裏面2,3の夫々には、各1本ずつ計2本のテープ4,5が各押圧ロール6,7で押し付けられつつ矢印B方向に向かって走行すると共に、テープ4,5の各研磨面にノズル8,9から遊離砥粒を含有する研磨液が連続供給され、スラリー研磨が実施される。
【0015】
各押圧ロール6,7はロール加圧用シリンダー10により駆動し、基板1の表裏面2,3に夫々テープ4,5を所定の圧力で押圧する。各テープ4,5は矢印B方向に向かって連続走行するが、その間、基板1の表裏の両面2,3には常に新しいテープが加圧接触する状態で供給され、これにより表裏面2,3の研磨が実施される。
【0016】
又テープ4,5は夫々押圧ロール6,7の往復動により矢印C方向へ往復動(振動)し、この移動と基板1自体の回転により基板1両面に条こんが作成され、テクスチャー加工済の基板1が形成される。
【0017】
本発明テープは前記の通り、高い張力下で定伸度を維持しながら使用するので、素材としては、JIS L 1096−1990のA法に準拠するたて方向の引張強さを25kgf/50mm以上に、又引張伸びを5%/5kg/50mm以下にし得る繊維構造物が好ましい。
【0018】
かかる繊維構造物の具体的な組織としては、接着剤を塗布した基布上に所定のパイルを高圧の静電気により固着せしめてなる植毛布が挙げられる。
【0019】
本発明テープを形成する前記植毛布は、主構成繊維としてナイロン6又はナイロン66を含む溶解分解型複合糸の単糸を分割して得られる細繊度フィラメントを用いており、該細繊度フィラメント数の80%以上を繊度0.3d未満にしている。
前記細繊度フィラメントは、特公平6−21397号公報に記載する花弁型のセグメントを備える溶解分解型複合糸より、又は特公昭62−50594号公報に記載する海島型のセグメントを備える溶解分解型複合糸等より、構成単糸を分割することにより容易に得られる。
【0020】
即ち前記特公平6−21397号公報には、ナイロン6又はナイロン66からなる繊維形成性ポリマーが、該繊維形成性ポリマーより溶解性の高いポリマーによって7個以上のセグメントに分割されており、セグメント中の1個が繊維横断面の略中心部を占める繊度1.2d以上の芯セグメントであり、他のセグメントは芯セグメントを取り囲んで位置する繊度0.5d以下且つ6個以上の花弁状フィラメントである溶解分解型複合糸が開示されている。この様な単糸構造を有する複合糸を所定の繊度で形成し、編成後又はそれ以前の過程で、溶解性の大きいポリマーを溶解除去することにより本発明に用いる細繊度フィラメントが所定の繊度でしかも所定の比率で得られる。
【0021】
又、特公昭62−50594号公報には、薬剤に対して溶解性や分解性の大きい海成分ポリマーと、かかる物性値が比較的低い島成分ポリマーからなる溶解分解型複合糸(単糸)が記載されており、島成分をナイロン6、又はナイロン66で構成し、島成分ポリマーを溶解・分解せず、海成分ポリマーのみを完全に溶解させることにより本発明に用いる細繊度フィラメントの他の一例が得られる。
【0022】
本発明においては、かかる過程によって得られる細繊度フィラメントを前述の如く植毛布のフロック材として用いるもので、以下、前記素材からなるテープの具体的な実施形態を説明する。
【0023】
植毛布からなる本発明の研磨テープは公知のDOWN方式の連続植毛装置、或いは、UP方式の連続植毛装置のいずれでも製造することが出来るが、高圧静電場の吸引力のみを利用するUP方式の方が植針時、フロック材であるパイルを接着面に対してより垂直に刺突し、しかも均一な高密度製品が得られる点で優れており、本発明の研磨テープに適している。
【0024】
本実施態様の植毛布は図3に示す電気植毛工程、図4に示すべーキング工程及び図示しない開繊加工工程を順次経由して製造される。前記電気植毛工程において、巻反11から解舒された基布12は図3の矢視方向に連続走行し、その間、接着剤槽13の直下で接着剤の塗布がなされた後、フロック材ホッパー14直下の高圧静電場15にてフロック材のパイル16を静電気により植針し、これを固着させ、次いで燃焼ガスを用いた乾燥室17で100℃4分の乾燥処理を受け、更にブラッシング過程18を経て、植毛の付与された基布19として一旦反物20に巻き取られる。
【0025】
次いで植毛の付与された前記基布19は、図4に示す如く、反物20を解舒し更にこれを再び反物21に巻き取る過程に設けた接着剤再付着装置22により、アクリル酸とニトリル共重合エマルジョンを主成分とし、メラミン系エポキシ架橋剤を補助剤とする接着剤が付与され、更にこれを熱固定する所謂ベーキング工程を経由する。
【0026】
植毛の付与された前記基布19は、更に、アクリルパディング、スチーミング、開繊、水洗、中和、乾燥ヒートセット、スリット加工の各処理を順次付与する開繊加工工程を経由して所定幅の本発明研磨テープとなる。
【0027】
植毛布の前記各工程において、本発明にかかる実施態様のフロック材としては、ナイロン成分と溶解成分が複合してなる溶解分解型複合糸を未分割状態でしかも繊維長を20〜120mm(中心51mm)の範囲に切断して用いる。
前記溶解分解型複合糸は電気植毛工程及びベーキング工程では未分割状態を維持し、開繊加工工程、特にその開繊過程ではじめて、溶解性の大きいポリマーが溶解除去されることにより、接着剤層より露出するフロック材のパイル部分が細繊度フィラメントに分割し、植毛部分が形成される。尚パイル部分の基部は接着剤層内に埋没している。
【0028】
現在使用されている電気植毛を用いる通常のフロック加工においては、電場でのパイル飛昇の助勢を計って、繊維を剛直にすること、これを良導体にすること、その表面を滑らかにすること等が実施されており、このような目的のために、無機塩類2〜8%と、界面活性剤0.1〜2.0%と、有機ケイ素等からなる混合液を用いてフロック材に予め前処理を施している。就中前記有機ケイ素は繊維の分離を良好にする効果がある。
【0029】
ところが、このような混合液を用いると、完成された植毛布のパイル面に図5の如く、微量の混合液がその全面に付着し、研磨テープとして大きな欠陥となる。これに対して本実施態様によるものは、溶解分解型複合糸中の溶解性の大きいポリマー成分の溶解除去によって構成単糸を分割し、その細繊度フィラメントを現出するものであるから、図6に示すように、パイル表面が滑らかで清浄であり前記のような欠陥は皆無となる。
【0030】
しかして、本発明における植毛布のパイル繊度、即ち細繊度フィラメントの繊度としては0.5d以下のものを使用し、しかもパイル本数の80%以上の本数が0.3d未満の繊度であることを要する。これが0.3d以上の場合は基布表面に対して垂直に配列されるパイルの自由度が十分でなく、ソフトさに欠け、研磨したデスク表面に深い傷を残す危険がある。又研磨砥粒のサイズが益々微細化(次世代化)される中で、これを均一に捕捉するためにはこの要件が必須である。
【0031】
基布の表面上に突出するパイル高さは最終製品において0.2〜1.0mmの範囲が適切である。これが0.2mm未満になると、パイル先端の自由度が損なわれ又植毛密度にムラが生じ、いずれにしても研磨砥粒の均一保持が困難となる。一方、1.0mmを超えるとパイル同志が絡み合う不都合を生ずる。尚、パイル密度(植毛密度)は100〜200g/mの範囲が適切である。
【0032】
又パイルを直接植針させる植毛布用の基布としては、従来、エステル/レーヨン混紡糸の綾織が多用されているが、該織物は前記開繊加工工程で植毛済の基布を拡布状態で処理する際、巻反状の織物の耳カール現象により両耳部に皺が発生することがあり、著しく製品の品質を阻害する。本実施態様においてはこのような欠点を完全に解消するため、基布を合成繊維のマルチフィラメント糸により織成し、該マルチフィラメント糸の単糸を、鞘成分の軟化点が芯成分の軟化点より20℃以上低い芯鞘型複合糸により形成し、これにより前記欠点を解消せしめている。
【0033】
具体的には、例えば芯成分として酸成分がテレフタル酸100%であるポリエチレンテレフタレート(融点255℃、軟化点240℃)を用い、鞘成分としてこれよりも軟化点が20℃低いナイロン6又はナイロン66からなるポリアミド繊維を用い、かかる芯鞘型複合繊維を芯鞘比率1:1で紡糸し、得られたマルチフィラメント糸を経緯糸に用いて織成した平織、綾織又は朱子織のいずれかを基布としている。本実施態様の植毛布はかかる基布に前記パイルを植布して得られる。
【0034】
以上の実施態様に示す過程によって得られる本発明の植毛布の研磨テープは、仕上加工過程によって規定幅の長尺テープにカッティングされた後、巻糸体となり、図1及び図2に示すテープ4,5として実用に使用される。
以下実施例により本発明を更に説明する。
【0035】
【実施例1】
通常工程によって得られた100d/50fの溶解分割型複合糸の延伸糸を51mmに切断して実施例Aに用いるパイル材とした。前記溶解分割型複合糸の横断面形状は前記花弁型であり、中心を占める1個のセグメントとこれを取り囲んで配置された8個のセグメントはナイロン6からなり、これらがナイロン6よりも溶解性の高いポリマーによって一体化した形状となっており、上記9個のセグメントは略同一の繊度であった。
【0036】
一方、ポリエステル綿を65%、レーヨンスフ綿を35%含有する20番手(英式番手)の混紡糸を織糸に用い、経密度80本/インチ、緯密度45本/インチで2/1の綾織物を製造し、これを実施例Aの基布とした。
【0037】
前記パイル材と基布を、図3と図4に示す電気植毛工程及びベーキング工程、並びに開繊加工工程に通して、植毛布からなる実施例Aの研磨テープを得た。
又、溶解分割型複合糸の延伸糸構成を100d/50fから75d/50fへ変更し、実施例Aと同一の基布及び工程を用いて植毛し、植毛品からなる実施例Bの研磨テープを得た。
更にパイル材として、170DMF(海島型複合繊維)から得られた構成単糸16μmのナイロン繊維を用い、実施例Aと同一の基布及び工程を用いて植毛し、植毛品からなる比較例Aの研磨テープを得た。
以上、3種の研磨テープの主な構成要件と、図1及び図2に示す使用態様でテープ4,5として用いた結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
Figure 2004005981
【0039】
表1から明らかな通り、本発明の実施例による研磨テープは研磨後の表面粗さ、加工速度の点で比較例より優れている。尚、本明細書に記載する表面粗さとはJIS B 1061に規定する表面粗さである。
【0040】
【発明の効果】
本発明の研磨テープによれば、研磨対象の基板と接する面を溶解性複合糸の分割によって得られた0.5d以下、好ましくは0.3d未満のナイロン6、又はナイロン66の細繊度フィラメントによって構成しているので、研磨剤であるダイヤモンド微粒子との相性に優れ、微粉の粒度バランスを吸収する効果がある。例えば突発的に大粒径の微粉が混入された場合も基板に大きな傷を付けることがない。特に繊維構造物として植毛布を用いた場合は、本発明のベース素材が織物であることから、ベース素材自体が弾力を有しているのでこの効果が更に顕著となる。
【0041】
又、冒頭記載の通り、基板に対する情報密度の増加要求は益々高くなっており、これに追従して研磨テープの構成繊度をより小さくする必要があるが、本発明においては、溶解分解型複合糸の分割によって細繊度化を得るものであるからこれが比較的容易であり、前述の繊度より更に極細化した0.15d以下、望ましくは0.1d以下の原繊を使う事で研磨剤(ダイヤモンド微粒子等)の微粒子化と相乗して情報密度向上の要望に十分対応出来る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明研磨テープの使用状態を示す斜視図である。
【図2】本発明研磨テープの使用状態を示す側面図である。
【図3】植毛布の製造過程の一部を示すもので、電気植毛工程の説明図である。
【図4】植毛布の製造工程の一部を示すもので、ベーキング工程の説明図である。
【図5】従来植毛布のパイル先端を示す顕微鏡写真である。
【図6】本発明にかかる植毛布のパイル先端を示す顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1     基板
2     表面(基板)
3     裏面(基板)
4,5   テープ
6,7   押圧ロール
12    基布(未植毛)
13    接着剤槽
14    フロック材ホッパー
15    高圧静電場
16    パイル
19    基布(植毛済)
20,21 反物
22    接着剤再付着装置

Claims (1)

  1. 磁気記録媒体の基板表面を研磨するテープであって、基布上にフロック加工を付与した植毛布からなり、JIS L 1096−1990のA法に準拠するたて方向の引張強さを25kgf/50mm以上に、引張伸びを5%/5kg/50m以下となし、フロック材としてナイロン成分と溶解成分を複合してなる溶解分解型複合糸の単糸を用い、該単糸を分割して得られる細繊度フィラメントをパイルに使用し、パイル高さを0.2〜1.0mmの範囲に、80%以上のパイルの繊度を0.3d未満に形成せしめたことを特徴とする研磨テープ。
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