JP2004004525A - 画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の光変調素子を用いて画像を記録する画像記録装置において、適切な描画を行う。
【解決手段】光変調素子121を駆動する駆動要素120aに、駆動電圧データ301およびクロック選択データ303を記憶するレジスタ441a、クロック選択データ303に基づいて調整クロック群304から更新クロック302を選択するクロック選択部442a、並びに、駆動電圧データ301を駆動電圧へと変換するD/Aコンバータ442b、電流源32および抵抗33を設ける。クロック選択データ303により更新クロック302のタイミングがシフトされ、光変調素子121の駆動タイミングの制御が実現される。これにより、光変調素子121の駆動特性、光変調素子121による照射領域の走査方向の幅、記録媒体の感度特性等の影響を抑えつつ適切な描画を行うことができる。
【選択図】    図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の光変調素子を用いて記録媒体に画像を記録する画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置製造技術を利用して基板上に固定リボンと可撓リボンとを交互に形成し、可撓リボンを固定リボンに対して撓ませることにより回折格子の深さを変更することができる回折格子型の光変調素子が開発されている。このような回折格子では溝の深さを変更することにより正反射光や回折光の強度が変化するため、光のスイッチング素子としてCTP(Computer to Plate)等の技術における画像記録装置への利用が提案されている。
【0003】
例えば、画像記録装置に複数の回折格子型の光変調素子を設けて光を照射し、固定リボンと可撓リボンとが基準面から同じ高さに位置する状態の光変調素子からの反射光(0次光)を記録媒体へと導き、可撓リボンが撓んだ状態の光変調素子からの非0次回折光(主として1次回折光)を遮光することにより、記録媒体への画像記録が実現される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような回折格子型の光変調素子では可撓リボンに与えられる駆動電圧と可撓リボンの撓み量とが比例しないため、光変調素子をON状態(光変調素子から記録媒体へと信号光が導かれる状態)からOFF状態(光変調素子から記録媒体へと光が導かれない状態)へと移行させる際の駆動電圧の変化を示す曲線と、OFF状態からON状態へと移行させる際の駆動電圧の変化を示す曲線とを同等(すなわち、対称)にしても、光変調素子から出力される光強度の変化の様子は同等とはならない。
【0005】
具体的には、駆動電圧の変化に対して可撓リボンの撓みの変化が大きい状態から変化が小さい状態へと光変調素子が遷移する際に、可撓リボンに大きな初期加速度が与えられて駆動電圧に追従することが困難となり、可撓リボンが過剰に速く変位したり、振動したりするという現象が生じてしまう。その結果、ON状態とOFF状態との間で光変調素子を周期的に変化させたとしても、光変調素子に対して一定速度で移動する記録媒体上には、適切なドットを描画することが困難となる。
【0006】
また、回折格子型のみならず、各種の光変調素子(レーザのように発光する光変調素子であってもよい。)を用いて記録媒体に画像を記録する場合において、複数の光変調素子のそれぞれにより記録媒体上に光が照射される領域の大きさが異なると、各光変調素子から同じ強度かつ同じタイミングで光が照射される場合であっても記録媒体上には同様の描画が行われないという問題も生じる。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、複数の光変調素子を用いて適切な画像記録を実現することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、露光により記録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、複数の光変調素子を有する光変調デバイスと、前記複数の光変調素子からの信号光により画像が記録される記録媒体を保持する保持部と、前記保持部を前記光変調デバイスに対して相対的に移動させる移動機構と、前記複数の光変調素子のそれぞれに対して、信号光を出射する状態と信号光を出射しない状態との間での遷移が生じるか否かを検出する状態遷移検出手段と、前記遷移が検出された光変調素子の遷移タイミングを前記状態遷移検出手段による検出結果に応じてシフトさせる制御手段とを備える。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像記録装置であって、前記制御手段による各光変調素子のシフト量を記憶するシフト量記憶手段をさらに備える。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像記録装置であって、前記シフト量記憶手段が、信号光を出射する状態から信号光を出射しない状態への遷移時のシフト量と、信号光を出射しない状態から信号光を出射する状態への遷移時のシフト量とを記憶する。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像記録装置であって、各光変調素子による照射領域の走査方向の幅を検出するビーム検出手段と、前記照射領域の走査方向の幅に基づいて、前記制御手段による前記各光変調素子に対するシフト量を算出するシフト量算出手段とをさらに備える。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像記録装置であって、各光変調素子による照射領域の走査方向に対するずれを検出するビーム検出手段と、前記照射領域の走査方向に対するずれに基づいて、前記制御手段による前記各光変調素子に対するシフト量を算出するシフト量算出手段とをさらに備える。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の画像記録装置であって、前記ビーム検出手段が、2次元に配列された受光素子群を有する。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の画像記録装置であって、前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子である。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の画像記録装置であって、前記制御手段が、各光変調素子への駆動電圧を制御する。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項6に記載の画像記録装置であって、前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子であり、前記受光素子群が、各光変調素子からの信号光の強度を検出し、前記制御手段が、前記信号光の強度に基づいて前記各光変調素子への駆動電圧を制御する。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の画像記録装置であって、前記受光素子群が、各光変調素子による照射領域の走査方向に垂直な方向の幅を検出し、前記制御手段が、前記信号光の強度および前記走査方向に垂直な方向の幅に基づいて前記各光変調素子への駆動電圧を制御する。
【0018】
請求項11に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像記録装置であって、前記状態遷移検出手段が、一連の時点での各光変調素子の状態遷移を検出し、前記制御手段が、通常の駆動電圧とは異なる補助駆動電圧を特定の状態遷移が検出された光変調素子に与える。
【0019】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の画像記録装置であって、前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子であり、前記特定の状態遷移が、制御単位時間毎に信号光を出射しない状態、信号光を出射する状態、信号光を出射しない状態へと遷移する状態遷移である。
【0020】
請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の画像記録装置であって、前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子であり、前記特定の状態遷移が、制御単位時間毎に信号光を出射する状態、信号光を出射しない状態、信号光を出射する状態へと遷移する状態遷移である。
【0021】
請求項14に記載の発明は、請求項11ないし13のいずれかに記載の画像記録装置であって、信号光を出射する状態とする際の駆動電圧および信号光を出射しない状態とする際の駆動電圧を光変調素子毎に記憶する駆動電圧記憶手段と、光変調素子毎の補助駆動電圧を記憶する補助駆動電圧記憶手段とをさらに備える。
【0022】
請求項15に記載の発明は、請求項12に記載の画像記録装置であって、もう1つの特定の状態遷移が、制御単位時間毎に信号光を出射する状態、信号光を出射しない状態、信号光を出射する状態へと遷移する状態遷移である。
【0023】
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の画像記録装置であって、信号光を出射する状態とする際の駆動電圧および信号光を出射しない状態とする際の駆動電圧を光変調素子毎に記憶する駆動電圧記憶手段と、前記特定の状態遷移に対応する補助駆動電圧および前記もう1つの特定の状態遷移に対応する補助駆動電圧を記憶する補助駆動電圧記憶手段とをさらに備える。
【0024】
請求項17に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像記録装置であって、前記状態遷移検出手段が、一連の時点での各光変調素子の状態遷移を検出し、前記制御手段が、通常のシフト量とは異なる補助シフト量だけ特定の状態遷移が検出された光変調素子の駆動タイミングをシフトする。
【0025】
請求項18に記載の発明は、請求項17に記載の画像記録装置であって、光変調素子毎の補助シフト量を記憶する補助シフト量記憶手段をさらに備える。
【0026】
請求項19に記載の発明は、請求項17または18に記載の画像記録装置であって、前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子であり、前記特定の状態遷移が、制御単位時間毎に信号光を出射しない状態、信号光を出射する状態、信号光を出射しない状態へと遷移する状態遷移である。
【0027】
請求項20に記載の発明は、請求項17または18に記載の画像記録装置であって、前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子であり、前記特定の状態遷移が、制御単位時間毎に信号光を出射する状態、信号光を出射しない状態、信号光を出射する状態へと遷移する状態遷移である。
【0028】
請求項21に記載の発明は、請求項18ないし20のいずれかに記載の画像記録装置であって、前記補助シフト量記憶手段が、信号光を出射しない状態から信号光を出射する状態へと遷移する際の補助シフト量と信号光を出射する状態から信号光を出射しない状態へと遷移する際の補助シフト量とを記憶する。
【0029】
請求項22に記載の発明は、露光により記録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、複数の光変調素子を有する光変調デバイスと、前記複数の光変調素子からの信号光により画像が記録される記録媒体を保持する保持部と、前記保持部を前記光変調デバイスに対して相対的に移動させる移動機構と、前記複数の光変調素子のそれぞれに対して、信号光を出射する状態と信号光を出射しない状態との間での一連の状態遷移を検出する状態遷移検出手段と、前記一連の状態遷移に応じて各光変調素子の遷移タイミングをシフトさせる制御手段とを備える。
【0030】
請求項23に記載の発明は、請求項22に記載の画像記録装置であって、前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子である。
【0031】
請求項24に記載の発明は、請求項22または23に記載の画像記録装置であって、前記制御手段が、前記一連の状態遷移に応じた駆動電圧を前記各光変調素子に与える。
【0032】
【発明の実施の形態】
<1. 第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像記録装置1の構成を示す図である。画像記録装置1は画像記録用の光を出射する光学ヘッド10および露光により画像が記録される記録媒体9を保持する保持ドラム7を有する。記録媒体9としては、例えば、刷版、刷版形成用のフィルム等が用いられる。なお、保持ドラム7として無版印刷用の感光ドラムが用いられてもよく、この場合、記録媒体9は感光ドラムの表面に相当し、保持ドラム7が記録媒体9を一体的に保持していると捉えることができる。
【0033】
保持ドラム7は記録媒体9を保持する円筒面の中心軸を中心にモータ81により回転し、これにより、光学ヘッド10が記録媒体9に対して主走査方向に相対的に移動する。光学ヘッド10はモータ82およびボールねじ83により保持ドラム7の回転軸に平行な(主走査方向に垂直な)副走査方向に移動可能とされる。また、光学ヘッド10の位置はエンコーダ84により検出される。モータ81,82およびエンコーダ84は全体制御部21に接続され、全体制御部21がモータ81を駆動させつつ光学ヘッド10の移動および光学ヘッド10からの信号光の出射を制御することにより、保持ドラム7上の記録媒体9に光による画像記録が行われる。
【0034】
記録媒体9に記録される画像のデータは予め信号生成部23にて準備されており、信号処理部22が全体制御部21からの制御信号に基づいて信号生成部23と同期しつつ画像信号を受け取る。信号処理部22は受け取った画像信号を光学ヘッド10用の信号へと変換して送信する。
【0035】
保持ドラム7の側方には、光学ヘッド10からの光ビームを検出する検出部71が配置され、光学ヘッド10はモータ82およびボールねじ83により検出部71と対向する位置まで移動可能とされる。検出部71からの出力はシフト量算出部24に入力される。シフト量算出部24はCPUにより演算処理が行われるコンピュータであり、検出部71からの出力を演算処理することにより光学ヘッド10の制御に用いられるデータを生成する。
【0036】
図2は光学ヘッド10の内部構成の概略を示す図である。光学ヘッド10内には、複数の発光点を一列に有するバータイプの半導体レーザである光源11、および、回折格子型の複数の光変調素子を一列に配列して有する光変調デバイス12が配置され、光源11からの光は、レンズ131(実際には、集光レンズ、シリンドリカルレンズ等により構成される)およびプリズム132を介して光変調デバイス12へと導かれる。このとき、光源11からの光は線状光(光束断面が線状の光)とされ、配列配置される複数の光変調素子上に照射される。
【0037】
光変調デバイス12の各光変調素子はデバイス駆動回路120からの信号に基づいて個別に制御され、0次光(正反射光)を出射する状態と、非0次回折光(主として1次回折光((+1)次回折光および(−1)次回折光))を出射する状態との間で遷移可能とされる。光変調素子から出射される0次光はプリズム132へと戻され、1次回折光はプリズム132とは異なる方向へと導かれる。なお、迷光となることを防止するために1次回折光は図示を省略する遮光部により遮光される。
【0038】
各光変調素子からの0次光はプリズム132にて反射され、ズームレンズ133を介して光学ヘッド10外の記録媒体9へと導かれ、複数の光変調素子の像が副走査方向に並ぶように記録媒体9上に形成される。すなわち、光変調素子121は0次光を出射する状態がON状態であり、1次回折光を出射する状態がOFF状態とされる。ズームレンズ133はズームレンズ駆動モータ134にて倍率が可変とされており、これにより、記録される画像の解像度が変更される。
【0039】
図3は配列配置された光変調素子121の拡大図である。光変調素子121は半導体装置製造技術を利用して製造され、各光変調素子121は格子の深さを変更することができる回折格子となっている。光変調素子121には複数の可撓リボン121aおよび固定リボン121bが交互に平行に配列形成され、可撓リボン121aは背後の基準面に対して昇降移動可能とされ、固定リボン121bは基準面に対して固定される。回折格子型の光変調素子としては、例えば、GLV(グレーチング・ライト・バルブ)(シリコン・ライト・マシーンズ(サニーベール、カリフォルニア)の登録商標)が知られている。
【0040】
図4(a)および(b)は、可撓リボン121aおよび固定リボン121bに対して垂直な面における光変調素子121の断面を示す図である。図4(a)に示すように可撓リボン121aおよび固定リボン121bが基準面121cに対して同じ高さに位置する(すなわち、可撓リボン121aが撓まない)場合には、光変調素子121の表面は面一となり、入射光L1の反射光が0次光L2として導出される。一方、図4(b)に示すように可撓リボン121aが固定リボン121bよりも基準面121c側に撓む場合には、可撓リボン121aが回折格子の溝の底面となり、1次回折光L3(さらには、高次回折光)が光変調素子121から導出され、0次光L2は消滅する。このように、各光変調素子121は回折格子を利用した光変調を行う。
【0041】
図5は各光変調素子121を駆動する構成を示す図であり、図2中のデバイス駆動回路120の駆動に係る要素(以下、「駆動要素120a」という。)を示している。駆動要素120aは、レジスタ441a、クロック選択部442aおよびD/Aコンバータ442b、並びに、D/Aコンバータ442bからの出力を光変調素子121の駆動電圧へと変換する回路を有する。レジスタ441aには所定の駆動電圧を発生させるための駆動電圧データ301、および、光変調素子121の動作タイミングを調整するクロック選択データ303が入力され、クロック選択部442aには調整クロック群304が入力される。調整クロック群304は、順次僅かな時間だけずれた調整クロックの集合であり、最も早い時点を示す基準調整クロック304aはレジスタ441aにも入力される。
【0042】
クロック選択部442aには、レジスタ441aに一時的に記憶されているクロック選択データ303が基準調整クロック304aに応答して入力され、調整クロック群304のうち1つの調整クロックの選択が行われる。選択された調整クロックは更新クロック302としてD/Aコンバータ442bへと出力される。
【0043】
D/Aコンバータ442bにはレジスタ441aから駆動電圧データ301が入力されており、更新クロック302が入力されると駆動電圧データ301のアナログ信号が出力される。更新クロック302毎の駆動電圧データ301は光変調素子121を1回駆動する際の駆動電圧に対応しており、D/Aコンバータ442bからの出力は電流源32に入力されて電流へとさらに変換される。電流源32は一端が抵抗33を介して高電位Vcc側に接続され、他端が接地される。
【0044】
電流源32の両端は、接続パッド34を介して光変調素子121の可撓リボン121aおよび基準面121cに接続される。したがって、駆動電圧データ301がD/Aコンバータ442bおよび電流源32を介して電流へと変換されると、抵抗33による電圧降下により両接続パッド34間の駆動電圧へと変換される。以上のように、駆動要素120aはクロック選択データ303に基づいて光変調素子121の駆動タイミングを調整(シフト)させることが可能とされている。
【0045】
例えば、図5に示すように7つの調整クロック(以下、最も早い調整クロックから順に「クロック1」、「クロック2」、・・・、「クロック7」という。)がクロック選択部442aに入力される場合、クロック4が本来の駆動タイミングとして使用され、駆動タイミングをより早める際には、クロック3、クロック2、クロック1が順次使用される。駆動タイミングをより遅延させる際には、クロック5、クロック6、クロック7が順次使用される。
【0046】
なお、接続パッド34間は浮遊容量を有するため、駆動電圧は接続パッド34間の時定数に従った変化を行う。
【0047】
図6は駆動電圧の変化と光変調素子121からの信号光(0次光)の強度(すなわち、出力)との関係を示す図であり、細い実線901は従来の手法による駆動電圧の変化を示しており、細い破線902は従来の出力変化を示している。一方、太い実線911は第1の実施の形態における駆動電圧の変化を示しており、太い破線(太く短い破線)912は第1の実施の形態における出力変化を示している。なお、描画クロック(タイミング調整が行われていない更新クロック302に相当)T2〜T4において実線901と実線911とは重なっており、破線902と破線912とは重なっている。描画クロックT0〜T2に示す太く長い破線920は信号光のON/OFFの対称性を考慮した場合の好ましい出力変化を示している。また、図6では2描画クロックにて光変調素子121がON状態とOFF状態との間を遷移する際の動作を示している。
【0048】
縦軸において、V1およびV2は、それぞれ光変調素子121が信号光を出射するときの駆動電圧および信号光を出射しないときの駆動電圧を示し、I2(V1と同じ位置に図示)は、駆動電圧V2に対応する出力(すなわち、0)を示す。
【0049】
図6に示すように、従来手法により光変調素子121が駆動される場合、描画クロックT0〜T2に細い実線901に示すように駆動電圧がV2からV1へと下降すると、光変調素子121からの出力は急上昇してオーバーシュートした後に振動しながら強度I1(V2と同じ位置に図示)へと至る。一方、描画クロックT2〜T4に示すように、駆動電圧がV1からV2へと上昇する際には光変調素子121からの出力は滑らかに減少する。このような現象は駆動電圧と可撓リボン121aの撓み量との関係が比例しないために生じる。
【0050】
図7は駆動電圧と可撓リボン121aの撓み量(すなわち、固定リボン121bと可撓リボン121aとの基準面121cからの高さの差)との関係を示す図である。駆動電圧がほぼV1であり、光変調素子121がON状態に近い場合、駆動電圧の変化(dVa)に対する撓み量の変化(dDa)は僅かとなる。これに対し、駆動電圧がほぼV2であり、光変調素子121がOFF状態に近い場合、駆動電圧の変化(dVb)に対する撓み量の変化(dDb)は大きくなる。
【0051】
したがって、従来の手法のように駆動電圧を単純に増減させた場合には、駆動電圧がV2から急峻に下降する際に可撓リボン121aに過剰な加速度が加わり、図6中の描画クロックT0〜T1に細い破線902にて示すように光変調素子121からの出力が急激に変化するとともに駆動電圧の変化に追従できない可撓リボン121aの影響を受けて出力が振動する。その結果、光変調素子121からの出力は、好ましい出力変化(破線920)から上側に大幅に外れた曲線を描くこととなる。
【0052】
記録媒体9の光応答特性は、照射領域が主走査されたときの光強度の積分値(すなわち、単位面積当たりに与えられるエネルギー)に基づくため、細い破線902にて示す特性の場合、ON/OFFを一定間隔にて繰り返したとしても描画(感光)領域が空白領域よりも大きくなってしまう。
【0053】
なお、駆動電圧がV1からV2へと上昇する際には、変化の初期において可撓リボン121aに与えられる加速度が小さいため、光変調素子121は理想的にOFF状態へと遷移する。
【0054】
第1の実施の形態に係る画像記録装置1では、光変調素子121からの出力の急激な立ち上がりの影響を抑えるために図6中の太い実線911にて示すように微小時間dTだけ遅れて駆動電圧V1の付与が開始される。これにより、好ましい出力変化の際に記録媒体9に与えられるエネルギーと同等のエネルギーを記録媒体9に与えることができ、適切な描画が実現される。なお、光変調素子121の立ち下がりを早めることにより記録媒体9に与えられるエネルギーの調整が行われてもよい。
【0055】
次に、光変調素子121に対する従来の制御手法におけるもう1つの問題点および第1の実施の形態に係る画像記録装置1による制御の様子について説明する。図8ないし図10は1つの光変調素子121からの信号光が記録媒体9に照射される領域の主走査方向の長さと記録媒体9上に描画されるドットの主走査方向の長さとの関係を説明するための図である。
【0056】
図8において横軸は記録媒体9上の主走査方向の位置を示しており、符号P0〜P8にて示す位置間の中央が1描画クロックが経過する毎の信号光の中心の位置となっている。すなわち、符号L1にて示す距離が1描画クロックの間に記録媒体9が主走査方向の移動する距離を示している。図8中に符号931にて示す領域は信号光(以下、「第1信号光」という。)の照射領域の主走査方向の長さが1/2・L1である様子を模式的に示しており、符号932にて示す領域は信号光(以下、「第2信号光」という。)の照明領域の主走査方向の長さがL1である様子を模式的に示している。第1信号光と第2信号光とは光強度が均一であり、第1信号光と第2信号光とが単位時間当たりに記録媒体9に与えるエネルギー量は等しい(すなわち、第1信号光の単位面積当たりの強度が第2信号光の2倍である)ものとする。
【0057】
図8中の実線941および破線942は、第1および第2信号光が位置P0と位置P1との間でONとされ、その後、1描画クロックが経過する毎にOFFおよびONが交互に繰り返される際に記録媒体9上に与えられる単位面積当たりのエネルギー量(以下、単に「エネルギー量」という。)を示している。実線951および破線952は、第1および第2信号光が位置P0と位置P2との間でONとされ、その後、2描画クロックが経過する毎にOFFおよびONが交互に繰り返される際に記録媒体9上に与えられるエネルギー量を示している。
【0058】
なお、エネルギー量の変化を示すこれらの折線は、光変調素子121がON状態とOFF状態との間で切り替わる際の遷移カーブ(図6参照)を無視して記載しており、ON、OFFが瞬時に切り替わるものと仮定して記載している。
【0059】
ここで、記録媒体9が感光するために必要なエネルギー量が最大エネルギー量E1の1/2である場合、実線941および破線942にて示す変化にて第1および第2信号光により記録媒体9上に描かれるドットの主走査方向の長さは太い実線941aおよび破線942aにて示す長さ(L1)となり、互いに等しくなる。実線951および破線952にて示す変化の場合にも第1および第2信号光により記録媒体9上に描かれるドットの主走査方向の長さは太い実線951aおよび破線952aにて示す長さ(2・L1)となり、互いに等しくなる。すなわち、記録媒体9が感光する際のしきい値が最大エネルギー量の半分である場合、各信号光の主走査方向の長さが異なる場合であっても各信号光の強度が同じ場合には均一なドットが描画されることとなる。
【0060】
ところが、図9に示すように記録媒体9のしきい値が1/2・E1でなく、例えば、1/2・E1よりも大きいE2である場合、実線941bおよび破線942bにて示すように、第1および第2信号光により描画されるドットの主走査方向の長さが互いに異なることとなる。信号光のON、OFFが2描画クロック毎に切り替えられる場合も実線951bおよび破線952bにて示すようにドットの主走査方向の長さが互いに異なることとなる。
【0061】
そこで、第1の実施の形態に係る画像記録装置1では、信号光のON、OFFのタイミングを調整(時間に対してシフト)させることにより、記録媒体9の感光特性の影響を受けることなく一定の強度の複数の信号光により互いに主走査方向に等しい長さのドットを描画することを実現している。
【0062】
図10は、画像記録装置1により記録媒体9上に与えられるエネルギー量の変化を示している。実線961は第1信号光の場合のエネルギー量の変化を示しており、破線962は第2信号光の場合のエネルギー量の変化を示している。
【0063】
実線961は、実線941が得られる動作よりも光変調素子121の立ち上がりタイミング(OFF状態からON状態へと遷移するタイミング)がdT1(図10中のdT1は、正確にはdT1の間に記録媒体9が移動する距離を示す。)だけ早められ、立ち下がりタイミング(ON状態からOFF状態へと遷移するタイミング)がdT1だけ遅延されることにより得られる。一方、破線962は、破線942が得られる動作よりも光変調素子121の立ち上がりタイミングがdT2だけ早められ、立ち下がりタイミングがdT2だけ遅延されることにより得られる。実線961および破線962では、エネルギー量がE2となる記録媒体9上の位置が一致するため、太い実線961aおよび太い破線962aに示すように第1信号光および第2信号光により描画されるドットの主走査方向の長さが共にL1とされ、適切な画像記録が実現される。
【0064】
同様に、実線971に示すように、実線951が得られる動作よりも光変調素子121の立ち上がりタイミングがdT1だけ早められ、立ち下がりタイミングがdT1だけ遅延されることにより、太い実線971aにて示すように第1信号光により描画されるドットの主走査方向の長さが2・L1とされ、破線972にて示すように、破線952が得られる動作よりも光変調素子121の立ち上がりタイミングがdT2だけ早められ、立ち下がりタイミングがdT2だけ遅延されることにより、太い破線972aにて示すように第2信号光により描画されるドットの主走査方向の長さも2・L1とされる。
【0065】
以上のように、画像記録装置1では記録媒体9の感光のしきい値および信号光の照射領域の主走査方向の長さに応じて光変調素子121の立ち上がりおよび立ち下がりタイミングが調整(シフト)されることにより、記録媒体9の感光特性および照射領域の主走査方向の長さの影響を抑えつつ画像記録を適切に行うことが実現される。なお、図10では信号光のON・OFF間の遷移が瞬時に行われるものとして説明したが、実際には遷移の特性(図6参照)に合わせてOFF状態からON状態へと遷移するタイミングおよびON状態からOFF状態へと遷移するタイミングが個別に調整される。
【0066】
さらに、信号光の照射領域が主走査方向にずれている場合であってもタイミング調整により適切な画像記録を行うことが実現される。例えば、一の光変調素子121による信号光の照射領域が他の光変調素子121による信号光の照射領域よりも主走査方向に関して遅れる方向にずれている場合には、信号光のON・OFFのタイミングが他の光変調素子121の動作タイミングよりも早められる。
【0067】
図11は信号処理部22(図1参照)およびデバイス駆動回路120の構成を光変調デバイス12とともに示すブロック図である。信号処理部22は、各種テーブルを有する駆動電圧制御回路41、信号生成部23から画像信号511が入力されるタイミング制御回路42、タイミング制御回路42からの画素データ512を順次記憶する第1シフトレジスタ431、および、第1シフトレジスタ431からの画素データ513を順次記憶する第2シフトレジスタ432を有する。デバイス駆動回路120は、駆動電圧制御回路41からのデータを順次記憶する駆動電圧・調整クロックシフトレジスタ441および駆動ユニット442を有する。駆動電圧・調整クロックシフトレジスタ441は図5に示すレジスタ441aの配列であり、駆動ユニット442はクロック選択部442aおよびD/Aコンバータ442bの配列である。
【0068】
タイミング制御回路42からは各光変調素子121へのON/OFFを指示する画素データ512とともにシフトクロック521が出力され、シフトクロック521は駆動電圧制御回路41、第1シフトレジスタ431、第2シフトレジスタ432および駆動電圧・調整クロックシフトレジスタ441に入力される。また、タイミング制御回路42からは制御信号522も出力され、各種構成に与えられる。
【0069】
第1シフトレジスタ431は、シフトクロック521に同期して画素データ512を順次シフトしながら記憶し、一度に光変調素子121の数の画素データを記憶することができる。そして、記憶されている画素データのうち最も先に入力された画素データ513をシフトクロック521に合わせて駆動電圧制御回路41および第2シフトレジスタ432に出力する。第2シフトレジスタ432も一度に光変調素子121の数の画素データを記憶することができ、記憶されている画素データのうち最も先に入力された画素データ514をシフトクロック521に合わせて駆動電圧制御回路41に出力する。なお、第1シフトレジスタ431および第2シフトレジスタ432には初期値として、予め全てのレジスタに0(OFFを示すデータ)が記憶される。
【0070】
駆動電圧制御回路41は、各光変調素子121に与えられる駆動電圧に対応する駆動電圧データ301、および、光変調素子121の状態遷移のタイミングを指示するクロック選択データ303を発生する回路であり、予めルックアップテーブル(LUT)データ331が入力される。図12は駆動電圧制御回路41の構成を示すブロック図である。
【0071】
駆動電圧制御回路41はLUTとして、各光変調素子121がON状態とされる際に与えられる第1駆動電圧に相当するデータ(以下、「第1駆動電圧データ」という。)を記憶する第1駆動電圧テーブル411(「テーブル」は、正確にはテーブルを記憶する「メモリ」であるが、以下の説明において単に「テーブル」という。)、OFF状態とされる際に与えられる第2駆動電圧に相当するデータ(以下、「第2駆動電圧データ」という。)を記憶する第2駆動電圧テーブル412、各光変調素子121の立ち上がりタイミングのシフト量に相当する調整クロックを選択するためのデータ(以下、「第1クロック選択データ」という。)を記憶する第1クロック選択テーブル413a、および、立ち下がりタイミングのシフト量に相当する調整クロックを選択するためのデータ(以下、「第2クロック選択データ」という。)を記憶する第2クロック選択テーブル413bを有する。
【0072】
さらに、駆動電圧制御回路41には、出力される駆動電圧データ301による制御の対象となる光変調素子121を特定するアドレスカウンタ419、および、第1駆動電圧テーブル411および第2駆動電圧テーブル412から入力される駆動電圧データ(並びに、第1クロック選択テーブル413aおよび第2クロック選択テーブル413bから入力されるクロック選択データ)の選択を行う駆動電圧セレクタ415が設けられる。
【0073】
第1駆動電圧データはON状態の各光変調素子121からの光の強度を等しくする第1駆動電圧として光変調素子121毎に後述の手法により予め別途求められ、第2駆動電圧データはOFF状態の各光変調素子121からの光の強度を0とする第2駆動電圧として光変調素子121毎に求められる。第1クロック選択データおよび第2クロック選択データも各光変調素子121による描画の主走査方向の長さを適切なものとするために後述の手法により予め求められる。
【0074】
そして、LUTデータ331として準備された全光変調素子121に関する第1駆動電圧データ、第2駆動電圧データ、第1クロック選択データおよび第2クロック選択データは駆動電圧制御回路41に入力されて第1駆動電圧テーブル411、第2駆動電圧テーブル412、第1クロック選択テーブル413aおよび第2クロック選択テーブル413bに記憶される。
【0075】
駆動電圧制御回路41にシフトクロック521および制御信号522が入力されると、まず、出力される駆動電圧データ301に対応する光変調素子121がアドレスカウンタ419にて特定される(すなわち、対象となる光変調素子121に対応する第1駆動電圧テーブル411、第2駆動電圧テーブル412、第1クロック選択テーブル413aおよび第2クロック選択テーブル413bのアドレスが特定される)。
【0076】
これにより、第1駆動電圧テーブル411および第2駆動電圧テーブル412からは対象となる光変調素子121に対応する第1駆動電圧データ311および第2駆動電圧データ312が駆動電圧セレクタ415へと出力され、第1クロック選択テーブル413aおよび第2クロック選択テーブル413bからは対象となる光変調素子121に対応する第1クロック選択データ313aおよび第2クロック選択データ313bが駆動電圧セレクタ415へと出力される。
【0077】
駆動電圧セレクタ415には、第1シフトレジスタ431および第2シフトレジスタ432からの画素データ513,514がさらに入力される。画素データ513は光変調素子121のこれからの制御による状態を指示するデータであり、第2シフトレジスタ432からの画素データ514は、画素データ513よりも光変調素子121の数だけ遅れて駆動電圧制御回路41に入力されることから、現在の(過去の制御による)光変調素子121の状態を示すデータとなっている。したがって、画素データ513が1(ON状態を指示する。)の場合には第1駆動電圧データ311が駆動電圧セレクタ415により選択され、0(OFF状態を指示する。)の場合には第2駆動電圧データ312が選択されて駆動電圧データ301として出力される。
【0078】
一方、画素データ514が0であり、画素データ513が1である場合には光変調素子121の立ち上がり動作が行われるため、第1クロック選択データ313aが駆動電圧セレクタ415により選択されてクロック選択データ303として出力される。画素データ514が1であり、画素データ513が0である場合には光変調素子121の立ち下がり動作が行われるため、第2クロック選択データ313bが選択されてクロック選択データ303として出力される。なお、画素データ513,514の双方が1または0である場合には、光変調素子121の状態遷移が行われないため、便宜上、遷移タイミングの調整(シフト)を行わない調整クロック(上述のクロック1〜7の場合におけるクロック4)を選択するクロック選択データ303が出力される。
【0079】
駆動電圧データ301およびクロック選択データ303は、シフトクロック521に同期して図11に示す駆動電圧・調整クロックシフトレジスタ441に順次記憶される。ここまでの処動作はシリアル処理であるが、光変調素子121の数に相当する駆動電圧データ301およびクロック選択データ303が駆動電圧・調整クロックシフトレジスタ441に記憶されると、図5にて説明したように基準調整クロック304aに応答してこれらのデータが駆動ユニット442へと転送され、クロック選択データ303に従って調整クロック群304から調整クロックが選択され、選択された調整クロックのタイミングで各光変調素子121に駆動電圧データ301に従った駆動電圧が与えられる。
【0080】
これにより、光変調素子121の立ち上がりタイミングが第1クロック選択データが示すシフト量だけシフトされ、立ち下がりタイミングも第2クロック選択データが示すシフト量だけシフトされる。その結果、光変調素子121のON、OFF間の遷移特性、信号光の照射領域の主走査方向の長さ、記録媒体9の感光特性等の影響を抑えつつ描画を行うことができ、いわゆる主走査方向のライン・スペース比(全光変調素子121を描画の単位時間毎に同時にON/OFFさせた際に主走査方向へと順次描かれる(副走査方向に長い)線領域と空白領域との面積比)を向上(1に近づける)ことができる。
【0081】
以上の動作を図11ないし図13を参照しながら機能的に捉えた場合、第2シフトレジスタ432が複数の光変調素子121の一の時点での状態を記憶するメモリであり、第1シフトレジスタ431が複数の光変調素子121の次の時点での(1描画クロック後の)状態を記憶するメモリであり、これらのシフトレジスタの記憶内容を選択条件として駆動電圧セレクタ415内の論理演算回路415aが各光変調素子121にて状態遷移が生じるか否かを検出する(ステップS11)。そして、第1クロック選択テーブル413aおよび第2クロック選択テーブル413bからの信号を選択対象として駆動電圧セレクタ415内の選択回路415bにより実質的に遷移タイミングのシフト量が決定され(ステップS12)、シフト量を反映したタイミングで光変調素子に駆動電圧が与えられて(ステップS13)、状態遷移のタイミングの調整(シフト)が実現される。
【0082】
なお、第1シフトレジスタ431および第2シフトレジスタ432には初期値として0が設定されるため、描画(画像記録)が開始された直後のOFF状態からON状態への遷移を検出することが実現される。
【0083】
次に、図1に示す検出部71およびシフト量算出部24により、上述の第1駆動電圧データ、第2駆動電圧データ、第1クロック選択データおよび第2クロック選択データが求められる原理について説明する。
【0084】
図14は光学ヘッド10が検出部71と対向する位置まで移動し、全光変調素子121がON状態とされた際に検出部71に信号光が照射される様子を示す図である。図14に示すように検出部71は、主走査方向(Y方向)に数個、副走査方向(X方向)に多数個配列された受光素子群72を有し、受光素子群72上に全光変調素子121からの光が照射される。図14では照射領域731を平行斜線を付して図示している。
【0085】
シフト量算出部24では、まず、副走査方向の各位置において主走査方向に並ぶ受光素子が受ける受光量の合計が求められる。これにより、全光変調素子121からの信号光の副走査方向の強度分布が得られる。次に、副走査方向の強度分布から各光変調素子121に対応する副走査方向の位置における信号光の強度が求められ、各光変調素子121からの信号光の強度が一定となるように各光変調素子121に与えられるべき第1駆動電圧が算出される。さらに、以上の動作を繰り返すことにより、第1駆動電圧が正確に求められる。
【0086】
各光変調素子121の電圧に対する相対的な出力特性のばらつきは少ないことから、第1駆動電圧に基づいて第2駆動電圧が求められる。そして、各光変調素子121の第1駆動電圧および第2駆動電圧に基づいて第1駆動電圧データおよび第2駆動電圧データが算出される。
【0087】
続いて、副走査方向の各位置において主走査方向に並ぶ各受光素子の受光量に基づいて、各光変調素子121からの信号光の主走査方向の幅および主走査方向の中心位置(または、光強度の重心)が求められる。図14の例の場合、副走査方向の両端の位置721,723では照射領域731の主走査方向の幅がおよそ受光素子3個分であると検出され、副走査方向の中央の位置722では主走査方向の幅がおよそ受光素子1個分であると検出される。また、位置721よりも位置723において照射領域731が(−Y)方向に受光素子約1個分ずれていることが検出される。そして、主走査方向に対する信号光の幅およびずれの影響、並びに、記録媒体9の感光特性および光変調素子121の状態遷移特性等の影響を抑制するための第1クロック選択データおよび第2クロック選択データが各光変調素子121に対して求められる。
【0088】
図14に示す手法は、各種データのおよその値を一度に求めることができるという利点を有している。図15は、光変調素子121を1つずつ(または、互いに信号光が干渉しない個数の間隔で)ON状態として各種データをさらに正確に求める手法を説明するための図である。図15では1つの光変調素子121がON状態とされた際の光の照射領域732を平行斜線を付して図示している。
【0089】
シフト量算出部24では、まず、全受光素子からの出力の合計が求められ、1つの光変調素子121からの信号光の強度が算出される。続いて、各受光素子からの出力に基づいて照射領域732の副走査方向(X方向)の幅が求められる。照射領域732における信号光の強度分布のおよそのピーク値は、照射領域732の副走査方向の幅および信号光の強度から算出することができるため(すなわち、光の強度が同一の場合、副走査方向の幅が大きいほどピーク値が小さくなることから)、求められたピーク値に基づいて第1駆動電圧が算出される。これにより、副走査方向のドット幅を一定にする第1駆動電圧データが求められる。その後、第1駆動電圧データに基づいて第2駆動電圧データが算出される。
【0090】
一方、各受光素子からの出力に基づいて照射領域732の主走査方向の幅および中心(または、光強度の重心)の主走査方向の位置が求められ、これらの情報やピーク値等に基づいて、各光変調素子121の立ち上がりおよび立ち下がりタイミングのシフト量が第1クロック選択データおよび第2クロック選択データとして求められる。その結果、主走査方向に対する信号光の幅およびずれの影響、副走査方向に対する信号光の幅の影響、並びに、記録媒体9の感光特性および光変調素子121の状態遷移特性の影響を抑制することが実現される。
【0091】
<2. 第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に係る画像記録装置1について説明する。第2の実施の形態に係る画像記録装置1では、光変調素子の状態遷移に応じた遷移タイミングのシフトを行いつつ、微細な画像パターンを精度よく記録することが可能とされる。なお、画像記録装置1の基本構成は第1の実施の形態と同様であり、以下の説明において同符号を付して説明する。
【0092】
図16は、図11および図12に示した第1の実施の形態に係る回路構成により、OFF状態の光変調素子121が1描画クロック毎(すなわち、制御単位時間毎)にON、OFFと遷移する場合の駆動電圧の変化と光変調素子121からの信号光(0次光)の強度(すなわち、出力)との関係を示す図である。縦軸のI1,I2並びにV1,V2は図6と同様である。太い実線911は第1の実施の形態に係る回路構成による駆動電圧の変化、太い破線912は出力変化を示している。細い実線901および細い破線902はそれぞれ遷移タイミングのシフトが行われない場合の駆動電圧の変化および出力変化を示している。
【0093】
図16に示すように、描画動作の最小単位の時間だけ光変調素子121がON状態となる場合、ONからOFFへと状態遷移する時点(図16中の時刻T1)では、光変調素子121の可撓リボン121aの振動(リンギング)がまだ収束していない。したがって、シフト量に応じてONからOFFへと遷移を開始する時点での電圧が異なり、シフト量に応じて遷移の様子が変化することとなる。例えば、図16に示すように、遷移タイミングのシフトが行われない場合の破線902とシフトが行われる場合の破線912とでは、可撓リボン121aの振動の影響を受けて時刻T1からT2の間で曲線が一致しなくなってしまう。
【0094】
図17は、第2の実施の形態に係る画像記録装置1における光変調素子121の動作例を示す図である。図17では、光変調素子121が1描画クロック毎にOFF、ON、OFFと遷移する場合に、第1駆動電圧V1に代えて補助駆動電圧V3が与えられる。これにより、光変調素子121がONからOFFへと状態遷移する際の様子が適切な描画が実現されるように修正される。なお、補助駆動電圧V3は主として出力の様子およびシフト量により決定されることから、シフト量に応じて補助駆動電圧V3は第1駆動電圧V1よりも高く設定される場合もあれば低く設定される場合もある。
【0095】
図18は、図17に示す動作を実現する信号処理部22(図1参照)およびデバイス駆動回路120の構成を示すブロック図である。第2の実施の形態に係る画像記録装置1は、第1の実施の形態と比べて第3シフトレジスタ433が追加され、駆動電圧制御回路41の内部構造および動作が異なる。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。図18では、シフトクロック521および制御信号522の図示を省略している。
【0096】
第3シフトレジスタ433は、シフトクロックに同期して第2シフトレジスタ432からの画素データ514を順次記憶し、一度に光変調素子121の数の画素データを記憶することができる。そして、記憶されている画素データのうち最も先に入力された画素データをシフトクロックに合わせて画素データ515として駆動電圧制御回路41に出力する。したがって、第3シフトレジスタ433からの画素データ515は第2シフトレジスタ432からの画素データ514よりも光変調素子121の数だけ遅延されたものとなる。その結果、駆動電圧制御回路41に同時に入力される3つの画素データ513〜515は、特定の光変調素子121の3描画クロック分の状態を示すこととなる。なお、第2シフトレジスタ432からの画素データ514が次の更新クロック302後の光変調素子121の状態を示すデータとなっている。
【0097】
図19は第2の実施の形態における駆動電圧制御回路41の構成を示すブロック図である。駆動電圧制御回路41は第1の実施の形態のものに補助駆動電圧テーブル414が追加された構成となっており、駆動電圧セレクタ415には3つの画素データ513〜515が入力される。補助駆動電圧テーブル414には、図17に例示したように光変調素子121がOFF、ON、OFFと遷移する際のOFFからONへと遷移する時点における補助駆動電圧V3が、光変調素子121毎に予め記憶されている。なお、補助駆動電圧V3は、1描画クロック分のみの描画を適切に行うことができる値として予め求められる。
【0098】
表1は画素データ513〜515に基づいて選択される駆動電圧データおよびクロック選択データを示す表であり、表1中の「0」は光変調素子121をOFFとする画素データを示し、「1」はONとする画素データを示している。
【0099】
【表1】
Figure 2004004525
【0100】
表1に示すようにクロック選択データとしては、画素データ514が「1」の場合に第1クロック選択テーブル413aからの第1クロック選択データ313aが選択され、画素データ514が「0」の場合に第2クロック選択テーブル413bからの第2クロック選択データ313bが選択される。これにより、第1の実施の形態と同様に、立ち上がり時および立ち下がり時に遷移タイミングのシフトが行われる。
【0101】
一方、駆動電圧データとしては、原則として画素データ514が「1」の場合に第1駆動電圧テーブル411からの第1駆動電圧データ311が選択され、画素データ514が「0」の場合に第2駆動電圧テーブル412からの第2駆動電圧データ312が選択されるが、画素データ515〜513が順に「0」「1」「0」の場合だけ補助駆動電圧テーブル414からの補助駆動電圧データ314が選択される。
【0102】
これにより、図17に例示したように光変調素子121がOFF、ON、OFFと遷移する場合のOFFからONへと遷移する時点で補助駆動電圧V3が光変調素子121に入力されることとなり、OFFからONへと遷移する際の可撓リボン121aの振動の影響を受けることなく適切に1描画クロック分の描画を行うことができ、微細な画像パターンを精度よく記録することが実現される。具体的には、副走査方向に伸びる最小のライン幅を、他の大きさの幅から独立して制御することができる。
【0103】
図20は第2の実施の形態に係る画像記録装置1の駆動電圧制御回路41の他の例を示すブロック図である。図20に示す駆動電圧制御回路41は、第1の実施の形態に係る構成(図12参照)に第1補助駆動電圧テーブル414aおよび第2補助駆動電圧テーブル414bが追加されたものとなっている。
【0104】
第1補助駆動電圧テーブル414aは図19における補助駆動電圧テーブル414と同様の役割を果たし、各光変調素子121がOFF、ON、OFFと遷移する際のOFFからONへと遷移する時点にて印加される補助駆動電圧(以下、「第1補助駆動電圧」という。)を記憶する。第2補助駆動電圧テーブル414bは、各光変調素子121がON、OFF、ONと遷移する際のONからOFFへと遷移する時点にて印加される補助駆動電圧(以下、「第2補助駆動電圧」という。)を記憶する。
【0105】
表2は画素データ513〜515に基づいて選択される駆動電圧データおよびクロック選択データを示す表である。表2中の「0」は光変調素子121をOFFとする画素データを示し、「1」はONとする画素データを示している。
【0106】
【表2】
Figure 2004004525
【0107】
表2に示すようにクロック選択データとしては、画素データ514が「1」の場合に第1クロック選択テーブル413aからの第1クロック選択データ313aが選択され、画素データ514が「0」の場合に第2クロック選択テーブル413bからの第2クロック選択データ313bが選択される。
【0108】
一方、駆動電圧データとしては、原則として画素データ514が「1」の場合に第1駆動電圧テーブル411からの第1駆動電圧データ311が選択され、画素データ514が「0」の場合に第2駆動電圧テーブル412からの第2駆動電圧データ312が選択されるが、画素データ515〜513が順に「0」「1」「0」の場合に第1補助駆動電圧テーブル414aからの第1補助駆動電圧データ314aが選択され、画素データ515〜513が順に「1」「0」「1」の場合に第2補助駆動電圧テーブル414bからの第2補助駆動電圧データ314bが選択される。
【0109】
図21および図22は、第2補助駆動電圧の役割を説明するための図である。図21は、第1の実施の形態に係る画像記録装置1にて1描画クロック毎にON、OFF、ONへと光変調素子121の状態が遷移する場合の駆動電圧の変化と光変調素子121からの信号光(0次光)の強度(すなわち、出力)との関係を示す図である。縦軸のI1,I2並びにV1,V2は図6と同様である。太い実線911は第1の実施の形態に係る画像記録装置1における駆動電圧の変化、太い破線912は出力変化を示している。細い実線901および細い破線902はそれぞれ遷移タイミングのシフトが行われない場合の駆動電圧の変化および出力変化を示している。
【0110】
図22中の太い実線911および太い破線912はそれぞれ図20に示す駆動電圧制御回路41を有する画像記録装置1にて1描画クロック毎にON、OFF、ONへと光変調素子121の状態が遷移する場合の駆動電圧の変化および光変調素子121からの信号光の強度変化を示す。細い実線901および細い破線902は図21と同様であり、参考のために示している。
【0111】
図21に示すように、時刻T1では電圧がV2まで十分には上昇しないため、時刻T1からシフト量だけ遷移開始時刻をずらした場合、時刻T1における電圧がシフト量に応じて変化してしまう。その結果、ON状態の光変調素子121を1描画クロック毎にOFF、ONと変化させると、シフト量に応じて記録媒体9が感光しない領域の主走査方向の幅が変動することとなる。そこで、図20に示す駆動電圧制御回路41では、図22に示すように時刻T1において光変調素子121に第2補助駆動電圧V4を印加して光変調デバイス12からの出力を十分に下降させるようにしている。
【0112】
以上のように、図20に示す駆動電圧制御回路41により光変調素子121がOFF、ON、OFFと遷移する場合に第1補助駆動電圧V3を選択し、ON、OFF、ONと遷移する場合に第2補助駆動電圧V4を選択することにより、1描画単位時間だけ描画が行われる場合、および、1描画単位時間だけ描画が行われない場合においても適切に露光を行うことができ、微細な画像パターンを精度よく記録することが実現される。具体的には、副走査方向に伸びる最小のラインの幅およびライン状のスペースの幅を、他の大きさの幅から独立して制御することができる。
【0113】
図18ないし図20に示す構成による動作を図23を参照しながら機能的に捉えた場合、第1シフトレジスタ431ないし第3シフトレジスタ433からの画素データ513〜515、並びに、駆動電圧セレクタ415の論理演算回路415a(図19,図20参照)により各光変調素子121の一連の時点での状態遷移が検出され(ステップS21)、特定の状態遷移が検出されるか否かに応じて駆動電圧セレクタ415の選択回路415bが駆動電圧の設定を行い(ステップS22)、その結果、特定の状態遷移が検出された際に通常の駆動電圧とは異なる補助駆動電圧が該当する光変調素子121に与えられることとなる(ステップS23)。なお、図13の遷移タイミングのシフトも並行して行われるが、ステップS11の状態遷移の検出はステップS21の一部として実行され、ステップS13とステップS23は同一のステップとして実行される。
【0114】
<3. 第3の実施の形態>
図24は、第3の実施の形態に係る画像記録装置1の信号処理部22(図1参照)およびデバイス駆動回路120の構成を示すブロック図である。第3の実施の形態に係る画像記録装置1は、第2の実施の形態と比べて第4シフトレジスタ434が追加され、駆動電圧制御回路41の内部構造および動作が異なる。他の構成および動作は第2の実施の形態と同様である。なお、第3の実施の形態では図5に示すクロック選択部442aに入力される調整クロックの間隔が十分に小さい(すなわち、調整クロック群304が十分な分解能を有している)ものとする。
【0115】
第4シフトレジスタ434は、第3シフトレジスタ433と同様のものであり、シフトクロックに同期して第3シフトレジスタ433からの画素データ515を順次記憶し、記憶されている画素データのうち最も先に入力された画素データをシフトクロックに合わせて画素データ516として駆動電圧制御回路41に出力する。したがって、第4シフトレジスタ434からの画素データ516は第3シフトレジスタ433からの画素データ515よりも光変調素子121の数だけ遅延されたものとなる。その結果、駆動電圧制御回路41に同時に入力される4つの画素データ513〜516は、特定の光変調素子121の4描画クロック分の状態を示すこととなる。なお、第2シフトレジスタ432からの画素データ514が次の更新クロック302後の光変調素子121の状態を示すデータとなっている。
【0116】
図25は第3の実施の形態における駆動電圧制御回路41の構成を示すブロック図である。駆動電圧制御回路41は第1の実施の形態のものに第1補助クロック選択テーブル416aおよび第2補助クロック選択テーブル416bが追加された構成となっており、駆動電圧セレクタ415には4つの画素データ513〜516が入力される。
【0117】
表3は画素データ513〜516に基づいて選択される駆動電圧データおよびクロック選択データを示す表であり、表3中の「0」は光変調素子121をOFFとする画素データを示し、「1」はONとする画素データを示している。表3中の「−」は「0」「1」のいずれでもよいことを示している。
【0118】
【表3】
Figure 2004004525
【0119】
表3に示すように駆動電圧データとしては、画素データ514が「1」の場合に第1駆動電圧テーブル411からの第1駆動電圧データ311が選択され、画素データ514が「0」の場合に第2駆動電圧テーブル412からの第2駆動電圧データ312が選択される。
【0120】
一方、選択クロックデータとしては、原則として画素データ514が「1」の場合に第1クロック選択テーブル413aからの第1クロック選択データ313aが選択され、画素データ514が「0」の場合に第2クロック選択テーブル413bからの第2クロック選択データ313bが選択されるが、画素データ516,515,514が順に「0」「1」「0」である場合には、第2補助クロック選択テーブル416bからの第2補助クロック選択データ316bが選択され、画素データ515,514,513が順に「0」「1」「0」である場合には、第1補助クロック選択テーブル416aからの第1補助クロック選択データ316aが選択される。
【0121】
これにより、光変調素子121がOFF、ON、OFFと遷移する場合のOFFからONへと遷移する際のシフト量およびONからOFFへと遷移する際のシフト量が独立して設定されることとなり、光変調素子121の出力の振動の影響を考慮した微細な画像パターンの精度の高い記録を実現することができる。
【0122】
なお、上記手法に準じた手法により、光変調素子121がON、OFF、ONと遷移する場合のONからOFFへと遷移する際のシフト量およびOFFからONへと遷移する際のシフト量も独立して設定可能とされてもよい。この場合、補助クロック選択テーブルがさらに2つ追加されることとなる(ただし、4つの補助クロック選択テーブルからの選択が競合する場合には、競合するテーブルのうちいずれかのものが使用される。)。また、特定の一連の遷移においてONからOFFへ、または、OFFからONへと遷移する場合のみに補助シフト量が利用されてもよい。
【0123】
図24および図25に示す構成の動作を図26を参照しながら機能的に捉えた場合、第1シフトレジスタ431ないし第4シフトレジスタ434からの画素データ513〜516、並びに、駆動電圧セレクタ415の論理演算回路415a(図25参照)により各光変調素子121の一連の時点での状態遷移が検出され(ステップS31)、特定の状態遷移が検出されるか否かに応じて駆動電圧セレクタ415の選択回路415bがシフト量の設定を行い(ステップS32)、その結果、特定の状態遷移が検出された際に通常のシフト量とは異なる補助シフト量にて該当する光変調素子121の遷移タイミングがシフトされることとなる(ステップS33)。
【0124】
なお、図13に示した遷移タイミングの通常のシフト動作と図26の動作とはまとめて行われることから、実際には、ステップS31の一部としてステップS11が実行され、ステップS32とともにステップS12が実行され、ステップS33はステップS13と同一である。
【0125】
<4. 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0126】
記録媒体9は光学ヘッド10に対して相対的に移動可能であるならば他の手法により移動されてもよい。例えば、記録媒体9を平面のステージ上に保持し、ステージが光学ヘッド10に対して移動可能とされてもよい。
【0127】
図11、図12、図18〜図20、図24、図25に示す回路構成は一例であり、他の回路構成により実現されてもよく、一部分がソフトウェアによる処理として構築されてもよい。
【0128】
可撓リボン121aおよび固定リボン121bは帯状の反射面として捉えることができるのであるならば、厳密な意味でのリボン形状である必要はない。例えば、ブロック形状の上面が固定リボンの反射面としての役割を果たしてもよい。
【0129】
上記実施の形態では、0次光が描画における信号光とされるが、1次回折光が信号光とされてもよい。また、撓んでいない状態の可撓リボン121aと固定リボン121bとの相対的位置関係が上記実施の形態とは異なり、可撓リボン121aが撓んだ状態で0次光が出射される光変調素子121が用いられてもよい。これらの場合においても、光変調素子121の状態遷移特性に応じて状態遷移のタイミングを調整(シフト)することにより、適切な画像記録が実現される。
【0130】
上記第2の実施の形態では特定の一連の状態遷移が検出された場合に補助駆動電圧が設定され、第3の実施の形態では特定の一連の状態遷移が検出された場合に補助シフト量が設定されるが、特定の状態遷移は上記実施の形態にて示したものには限定されない。例えば、描画クロックの周期が非常に短い場合には、2描画クロックが経過しても出力の振動が収束していなかったり、出力が十分に遷移していないことが考えられる。この場合は、4描画クロック分以上の状態遷移を検出して補助駆動電圧や補助シフト量が高度に設定されてもよい。
【0131】
一方で、上記第2の実施の形態において第1駆動電圧および第2駆動電圧に対して補助駆動電圧を特別扱いするのではなく、補助駆動電圧を駆動電圧群のうちの1つとして扱うこともできる。この場合、画像記録装置1の動作は、一連の時点での状態遷移に応じて各光変調素子121の駆動電圧が設定されると捉えることができる。同様に、上記第3の実施の形態において第1シフト量および第2シフト量に対して補助シフト量を特別扱いするのではなく、補助シフト量をシフト量群のうちの1つとして扱うこともできる。この場合、画像記録装置1の動作は、一連の時点での状態遷移に応じて各光変調素子121のシフト量が設定されると捉えることができる。
【0132】
図27は、第2の実施の形態および第3の実施の形態における画像記録装置1の動作を以上のように捉え、さらにこれらの実施の形態の動作を連携して行う場合の動作の流れを示す図である。図27に示す動作では、まず、各光変調素子121の一連の時点での状態遷移を検出し(ステップS41)、状態遷移に応じて各光変調素子121に対するシフト量および駆動電圧が個別に求められる(ステップS42,S43)。その後、シフト量だけ遷移タイミングをシフトさせつつ設定された駆動電圧が各光変調素子121に与えられる(ステップS44)。これにより、光変調素子121の特性、光変調デバイス12の設置姿勢、光学系の影響、記録媒体9の感光特性、その他、データ設定時のキャリブレーションにおけるノイズの影響等を考慮した高度な制御が実現され、微細な画像パターンを精度よく記録することが実現される。上記第1ないし第3の実施の形態は、図27にて示される動作の一部を例示したにすぎない。
【0133】
光変調素子121は回折格子型に限定されず、DMD(ディジタル・マイクロミラー・デバイス)等であってもよい。さらに、光変調素子121は光を反射するものにも限定されず、例えば、レーザアレイが光変調素子121としての役割を果たしてもよい。この場合においても各レーザ素子からの光の照射領域の主走査方向の幅や位置ずれに応じて遷移タイミングをシフトさせることにより、適切な画像記録が実現される。
【0134】
検出部71も2次元配列された受光素子群72以外のものが使用されてよい。例えば、主走査方向に配列された複数の受光素子に対して光学ヘッド10が副走査方向に走査されることにより各光変調素子121からの信号光による照射領域の主走査方向の幅(さらには、副走査方向の幅)等が検出されてもよい。
【0135】
【発明の効果】
本発明によれば、各光変調素子の遷移タイミングをシフトさせることにより、各光変調素子の状態遷移特性、照射領域の走査方向の幅、照射領域のずれ、記録媒体の感光特性等の影響の少なくともいずれかを抑えつつ適切な画像を記録することができる。
【0136】
さらに、遷移タイミングのシフトと共に駆動電圧を変更することにより、微細な画像パターンを精度よく記録することも実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像記録装置の構成を示す図である。
【図2】光学ヘッドの内部構成の概略を示す図である。
【図3】光変調素子の拡大図である。
【図4】(a)は0次光が出射される様子を示す図であり、(b)は1次回折光が出射される様子を示す図である。
【図5】光変調素子を駆動する構成を示す図である。
【図6】駆動電圧の変化と光変調素子からの出力との関係を示す図である。
【図7】駆動電圧と可撓リボンの撓み量との関係を示す図である。
【図8】光変調素子による照射領域の主走査方向の長さと描画されるドットの主走査方向の長さとの関係を説明するための図である。
【図9】従来の制御における光変調素子による照射領域の主走査方向の長さと描画されるドットの主走査方向の長さとの関係を説明するための図である。
【図10】第1の実施の形態における光変調素子による照射領域の主走査方向の長さと描画されるドットの主走査方向の長さとの関係を説明するための図である。
【図11】信号処理部およびデバイス駆動回路の構成を示す図である。
【図12】駆動電圧制御回路の構成を示すブロック図である。
【図13】第1の実施の形態における光変調素子の制御の流れを示す図である。
【図14】受光素子群に全光変調素子からの信号光が照射される様子を示す図である。
【図15】受光素子群に1つの光変調素子からの信号光が照射される様子を示す図である。
【図16】駆動電圧の変化と光変調素子からの出力との関係を示す図である。
【図17】駆動電圧の変化と光変調素子からの出力との関係を示す図である。
【図18】第2の実施の形態における信号処理部およびデバイス駆動回路の構成を示す図である。
【図19】駆動電圧制御回路の構成を示すブロック図である。
【図20】駆動電圧制御回路の構成の他の例を示すブロック図である。
【図21】駆動電圧の変化と光変調素子からの出力との関係を示す図である。
【図22】駆動電圧の変化と光変調素子からの出力との関係を示す図である。
【図23】第2の実施の形態における光変調素子の制御の流れを示す図である。
【図24】第3の実施の形態における信号処理部およびデバイス駆動回路の構成を示す図である。
【図25】駆動電圧制御回路の構成を示すブロック図である。
【図26】第3の実施の形態における光変調素子の制御の流れを示す図である。
【図27】画像記録装置における光変調素子の制御の概念を示す図である。
【符号の説明】
1 画像記録装置
7 保持ドラム
9 記録媒体
12 光変調デバイス
24 シフト量算出部
71 検出部
72 受光素子群
81,82 モータ
83 ボールねじ
121 光変調素子
121a 可撓リボン
121b 固定リボン
413a 第1クロック選択テーブル
413b 第2クロック選択テーブル
414 補助駆動電圧テーブル
414a 第1補助駆動電圧テーブル
414b 第2補助駆動電圧テーブル
415 駆動電圧セレクタ
415a 論理演算回路
415b 選択回路
416a 第1補助クロック選択テーブル
416b 第2補助クロック選択テーブル
431 第1シフトレジスタ
432 第2シフトレジスタ
433 第3シフトレジスタ
434 第4シフトレジスタ
441 駆動電圧・調整クロックシフトレジスタ
442 駆動ユニット

Claims (24)

  1. 露光により記録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、
    複数の光変調素子を有する光変調デバイスと、
    前記複数の光変調素子からの信号光により画像が記録される記録媒体を保持する保持部と、
    前記保持部を前記光変調デバイスに対して相対的に移動させる移動機構と、
    前記複数の光変調素子のそれぞれに対して、信号光を出射する状態と信号光を出射しない状態との間での遷移が生じるか否かを検出する状態遷移検出手段と、
    前記遷移が検出された光変調素子の遷移タイミングを前記状態遷移検出手段による検出結果に応じてシフトさせる制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像記録装置。
  2. 請求項1に記載の画像記録装置であって、
    前記制御手段による各光変調素子のシフト量を記憶するシフト量記憶手段をさらに備えることを特徴とする画像記録装置。
  3. 請求項2に記載の画像記録装置であって、
    前記シフト量記憶手段が、信号光を出射する状態から信号光を出射しない状態への遷移時のシフト量と、信号光を出射しない状態から信号光を出射する状態への遷移時のシフト量とを記憶することを特徴とする画像記録装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像記録装置であって、
    各光変調素子による照射領域の走査方向の幅を検出するビーム検出手段と、
    前記照射領域の走査方向の幅に基づいて、前記制御手段による前記各光変調素子に対するシフト量を算出するシフト量算出手段と、
    をさらに備えることを特徴とする画像記録装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像記録装置であって、
    各光変調素子による照射領域の走査方向に対するずれを検出するビーム検出手段と、
    前記照射領域の走査方向に対するずれに基づいて、前記制御手段による前記各光変調素子に対するシフト量を算出するシフト量算出手段と、
    をさらに備えることを特徴とする画像記録装置。
  6. 請求項4または5に記載の画像記録装置であって、
    前記ビーム検出手段が、2次元に配列された受光素子群を有することを特徴とする画像記録装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の画像記録装置であって、
    前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子であることを特徴とする画像記録装置。
  8. 請求項7に記載の画像記録装置であって、
    前記制御手段が、各光変調素子への駆動電圧を制御することを特徴とする画像記録装置。
  9. 請求項6に記載の画像記録装置であって、
    前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子であり、
    前記受光素子群が、各光変調素子からの信号光の強度を検出し、
    前記制御手段が、前記信号光の強度に基づいて前記各光変調素子への駆動電圧を制御することを特徴とする画像記録装置。
  10. 請求項9に記載の画像記録装置であって、
    前記受光素子群が、各光変調素子による照射領域の走査方向に垂直な方向の幅を検出し、
    前記制御手段が、前記信号光の強度および前記走査方向に垂直な方向の幅に基づいて前記各光変調素子への駆動電圧を制御することを特徴とする画像記録装置。
  11. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像記録装置であって、
    前記状態遷移検出手段が、一連の時点での各光変調素子の状態遷移を検出し、
    前記制御手段が、通常の駆動電圧とは異なる補助駆動電圧を特定の状態遷移が検出された光変調素子に与えることを特徴とする画像記録装置。
  12. 請求項11に記載の画像記録装置であって、
    前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子であり、
    前記特定の状態遷移が、制御単位時間毎に信号光を出射しない状態、信号光を出射する状態、信号光を出射しない状態へと遷移する状態遷移であることを特徴とする画像記録装置。
  13. 請求項11に記載の画像記録装置であって、
    前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子であり、
    前記特定の状態遷移が、制御単位時間毎に信号光を出射する状態、信号光を出射しない状態、信号光を出射する状態へと遷移する状態遷移であることを特徴とする画像記録装置。
  14. 請求項11ないし13のいずれかに記載の画像記録装置であって、
    信号光を出射する状態とする際の駆動電圧および信号光を出射しない状態とする際の駆動電圧を光変調素子毎に記憶する駆動電圧記憶手段と、
    光変調素子毎の補助駆動電圧を記憶する補助駆動電圧記憶手段と、
    をさらに備えることを特徴とする画像記録装置。
  15. 請求項12に記載の画像記録装置であって、
    もう1つの特定の状態遷移が、制御単位時間毎に信号光を出射する状態、信号光を出射しない状態、信号光を出射する状態へと遷移する状態遷移であることを特徴とする画像記録装置。
  16. 請求項15に記載の画像記録装置であって、
    信号光を出射する状態とする際の駆動電圧および信号光を出射しない状態とする際の駆動電圧を光変調素子毎に記憶する駆動電圧記憶手段と、
    前記特定の状態遷移に対応する補助駆動電圧および前記もう1つの特定の状態遷移に対応する補助駆動電圧を記憶する補助駆動電圧記憶手段と、
    をさらに備えることを特徴とする画像記録装置。
  17. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像記録装置であって、
    前記状態遷移検出手段が、一連の時点での各光変調素子の状態遷移を検出し、
    前記制御手段が、通常のシフト量とは異なる補助シフト量だけ特定の状態遷移が検出された光変調素子の駆動タイミングをシフトすることを特徴とする画像記録装置。
  18. 請求項17に記載の画像記録装置であって、
    光変調素子毎の補助シフト量を記憶する補助シフト量記憶手段をさらに備えることを特徴とする画像記録装置。
  19. 請求項17または18に記載の画像記録装置であって、
    前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子であり、
    前記特定の状態遷移が、制御単位時間毎に信号光を出射しない状態、信号光を出射する状態、信号光を出射しない状態へと遷移する状態遷移であることを特徴とする画像記録装置。
  20. 請求項17または18に記載の画像記録装置であって、
    前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子であり、
    前記特定の状態遷移が、制御単位時間毎に信号光を出射する状態、信号光を出射しない状態、信号光を出射する状態へと遷移する状態遷移であることを特徴とする画像記録装置。
  21. 請求項18ないし20のいずれかに記載の画像記録装置であって、
    前記補助シフト量記憶手段が、信号光を出射しない状態から信号光を出射する状態へと遷移する際の補助シフト量と信号光を出射する状態から信号光を出射しない状態へと遷移する際の補助シフト量とを記憶することを特徴とする画像記録装置。
  22. 露光により記録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、
    複数の光変調素子を有する光変調デバイスと、
    前記複数の光変調素子からの信号光により画像が記録される記録媒体を保持する保持部と、
    前記保持部を前記光変調デバイスに対して相対的に移動させる移動機構と、
    前記複数の光変調素子のそれぞれに対して、信号光を出射する状態と信号光を出射しない状態との間での一連の状態遷移を検出する状態遷移検出手段と、
    前記一連の状態遷移に応じて各光変調素子の遷移タイミングをシフトさせる制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像記録装置。
  23. 請求項22に記載の画像記録装置であって、
    前記複数の光変調素子のそれぞれが、帯状の固定反射面と可撓反射面とが交互に配列された回折格子型の光変調素子であることを特徴とする画像記録装置。
  24. 請求項22または23に記載の画像記録装置であって、
    前記制御手段が、前記一連の状態遷移に応じた駆動電圧を前記各光変調素子に与えることを特徴とする画像記録装置。
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