JP2004004162A - 偏光分離素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】直交する2つの偏光成分を分離するため、透明基板1上に入射光の異なる振動面に対し屈折率が異なる有機複屈折膜4を接着し、有機複屈折膜4に周期的な凹凸格子からなる回折格子5を形成し、回折格子の凹み部分に等方性接着剤6を充填し、回折格子上に対向透明基板7を接着した構成の偏光分離素子において、有機複屈折膜4を接着する透明基板1の片面に圧縮応力を有するコーティング膜2を設けた。即ち透明基板1に有機複屈折膜4の熱収縮応力と均衡するよう制御した圧縮応力を有するコーテイング膜2を設け、該コーテイング膜2と同一面に有機複屈折膜4を接着したことにより、透明基板1の反りを低減することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生産性が良く、信頼性の高い偏光分離素子とその製造方法に関し、特に高分子フィルム等の有機複屈折膜の接着に特徴を有する偏光分離素子とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
偏光分離素子に関する従来技術として、特開昭63−314502号公報、特開2000−75130号公報では、簡単な工程で安価に作製できる偏光分離素子として、透明基板上の同一平面に回折格子を有する複屈折膜を設け、その上に等方性のオーバーコート層が被覆あるいは装荷されている構造のものが提案されている。これらの中には良好な光学的特性を得るために両面の平坦性の向上を目的とした構成となっているものがある。これはガラスやプラスチック等の透明基板上の同一平面に回折格子を形成した複屈折膜を接着剤により接着し、その複屈折膜を等方性のオーバーコート層で覆い、このオーバーコート層が接着層も兼ねて対向透明基板と接着している構造のために、素子として強度があり、かつ生産性の高い構成となっているものである。
【0003】
また、特開平9−90263号公報記載の発明では、ホログラムディスク表面が予め上方に反った形状になるようにプラスチック基板を成形加工し、組み付けた後に、重力によりホログラムディスクが下方に撓み反りを打ち消すことで、回折レーザー光の回折角の変動を低減している。
さらに特許第2639659号公報記載の発明では、ガラス基板上にフォトエッチングで凹凸(回折格子)を形成し、もうひとつの面に真空蒸着法でMgF2の無反射コーティングを施し、回折格子で反射されて直接に受光手段に入射したり、回折格子で反射された光が迷光となって受光手段に入射することを防止している。
【0004】
1993年第40回春季応用物理学会30a−B−1では、LiNbO3(ニオブ酸リチウム)を基板に用いた偏光分離素子を実現している。また、特開平10−335433号公報記載の発明では、真空中で貼り付けを行い、貼り付け時の気泡の巻き込みを防止している。この場合、予め粘着剤を塗布しておいたフィルムを用いているように、蒸気圧成分を含む接着剤の使用には制限がある。
【0005】
特開2000−47014号公報では、ニオブ酸リチウム基板の結晶のX面もしくはY面の所定の部分がプロトン交換されたプロトン交換層と、これによりニオブ酸リチウム基板に生じる応力を前記と同じ手法でプロトン交換されたプロトン交換層により応力を補正するプロトン交換層とを備えた光学素子の製造方法が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
直交する2つの偏光成分を分離するため、透明基板上に入射光の異なる振動面に対し屈折率が異なる有機複屈折膜を接着した構成の偏光分離素子では、前記有機複屈折膜の接着時において、有機複屈折膜が延伸した高分子材料であり、その後の微細加工プロセスにおけるフォトリソグラフィのレジスト硬化プロセスでかかる温度で、有機複屈折膜が熱収縮し、その結果、有機複屈折膜を接着した透明基板が、有機複屈折膜側に反るという問題がある。また、用いる接着剤も1〜10%程度の硬化収縮があり、基板の反りが発生する問題がある。この有機複屈折膜接着基板の反りはフォトリソグラフィプロセスにおける露光時の焦点位置変動による焦点合わせ不良や、波面収差の低下等の問題となる。
【0007】
また、有機複屈折膜のフィルム厚みは一般的に数十μm〜数百μmと薄く、他の部材に接着する際、自重や気圧等により容易に変形し、透明基板上の接着剤と有機複屈折膜の接触点が面で接触し、気泡を巻込む問題がある。
さらに接着剤硬化後は透明基板と同等の屈折率が必要であり、また、光の吸収がない特性が要求される等、制約が多いという問題がある。また、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)のような材料を基板に用いて偏光分離素子を作成する方法では、高価な光学結晶が必要となり、材料コストが高く、また、プロセスも複雑になり製造コストも高くなる。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、透明基板に有機複屈折膜を接着後、有機複屈折膜上への微細加工におけるプロセス時に発生する有機複屈折膜の熱収縮による基板の反りの問題を低減することができる構成の偏光分離素子と、その製造方法を提供することを目的とする。
さらに本発明では、気泡の巻き込みの無い有機複屈折膜の接着を行なうことができ、これにより素子の信頼性向上を確保することのできる偏光分離素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための手段として、本発明は、直交する2つの偏光成分を分離するため、透明基板上に入射光の異なる振動面に対し屈折率が異なる有機複屈折膜を接着し、この有機複屈折膜に周期的な凹凸格子からなる回折格子を形成し、この回折格子の凹み部分に等方性の接着剤を充填し、該回折格子上に対向透明基板を接着した構成の偏光分離素子において、前記有機複屈折膜を接着する透明基板の片面に圧縮応力を有するコーティング膜を設けた構成とした(請求項1)。
また、本発明では、上述の偏光分離素子において、前記圧縮応力を有するコーテイング膜は、単層または多層のコーテイング膜で構成した(請求項2)。
【0010】
さらに本発明では、以下に示すような偏光分離素子の製造方法を採用した。
(1).直交する2つの偏光成分を分離するため、透明基板上に入射光の異なる振動面に対し屈折率が異なる有機複屈折膜を接着する工程と、この有機複屈折膜に周期的な凹凸格子からなる回折格子を形成する工程と、この回折格子の凹み部分に等方性の接着剤を充填する工程と、該回折格子上に対向透明基板を接着する工程とを実施する偏光分離素子の製造方法において、前記有機複屈折膜を接着する透明基板の片面に圧縮応力を有する単層または多層のコーティング膜を形成し、その圧縮応力を有するコーテイング膜と同一面に有機複屈折膜を接着した(請求項3)。
(2).前記(1)に記載の偏光分離素子の製造方法において、前記有機複屈折膜は、延伸により分子鎖を配向させた高分子膜とした(請求項4)。
(3).前記(1)または(2)に記載の偏光分離素子の製造方法において、前記コーテイング膜の圧縮応力を有機複屈折膜の熱収縮応力と均衡するよう制御した(請求項5)。
(4).前記(1),(2)または(3)記載の偏光分離素子の製造方法において、前記有機複屈折膜と透明基板とを接着する接着剤として、光硬化型のアクリル系またはエポキシ系の材料からなる接着剤を用いた(請求項6)。
(5).前記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法において、前記透明基板上に有機複屈折膜を接着する工程では、紫外線を有機複屈折膜側から照射するようにした(請求項7)。
(6).前記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法において、前記透明基板上に有機複屈折膜を接着する工程は、前記有機複屈折膜を透明基板に1つの接触点において接触する工程と、この接触点から全体に接触面を広げることにより接着する工程とを有する(請求項8)。
(7).前記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法において、前記透明基板上に有機複屈折膜を接着する工程は、前記有機複屈折膜をU字形状に変形して透明基板に接触する工程と、この接触点から全体に接触面を広げて接合する工程とを有する(請求項9)。
(8).前記(1)〜(7)のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法において、前記有機複屈折膜と透明基板とを接着する接着装置の透明基板を載置固定する装置形状を、透明基板の表面形状と相似形とした(請求項10)。
(9).前記(1)〜(8)のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法において、前記有機複屈折膜と透明基板とを接着する接着装置の有機複屈折膜を加圧する装置形状を、透明基板のコーティング膜側表面形状と相似形とした(請求項11)。
【0011】
本発明では、直交する2つの偏光成分を分離する機能を有する偏光分離素子を、前記(1)〜(10)のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法によって作製した(請求項12)。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例を示す偏光分離素子の概略断面図である。この偏光分離素子は、透明基板1上に入射光の異なる振動面に対し屈折率が異なる有機複屈折膜4を接着剤3により接着し、この有機複屈折膜4に周期的な凹凸格子からなる回折格子5を形成し、この回折格子5の凹み部分に等方性の接着剤6を充填し、該回折格子上に対向透明基板7を接着した構成であり、さらに、前記有機複屈折膜4を接着する透明基板1の片面に圧縮応力を有するコーティング膜2を設けた構成としたものである。
すなわち、この実施例では、透明基板1の片面に圧縮応力を有する単層または多層の膜2をコーティングし、この同一平面上に有機複屈折膜4を接着剤3で接着し、有機複屈折膜4に微細加工により回折格子5を形成した後、等方性接着剤6で対向透明基板7を接着して中間完成体を形成する。その後、この中間完成体をダイシングにより5mm×5mmの大きさの複数のチップに切断して素子を切り出し、複数の偏光分離素子を作製している。以下、本発明の偏光分離素子とその製造方法の具体的な実施例を示す。
【0013】
[実施例1]
本発明の第1の実施例を図2〜5を参照して説明する。図2に第1の実施例の透明基板及びコーティング膜の断面図を示した。本実施例では、透明基板1として、直径φ100mm、板厚1.0mmの石英ガラス基板を用い、この石英ガラス基板1の片面にコーティング膜2として真空蒸着法でSiOを1μmの膜厚となるように形成した。真空蒸着法は薄膜を形成する一般的な手法と同じ方法で形成しているので詳細な説明は省略する。
【0014】
このようにしてSiOコーティング膜2が形成された石英ガラス基板1は、コーティング膜2の圧縮応力により、コーティング膜側に凸状態で反っている。尚、コーティング膜2の材質はSiOに限定するものではなく、TiO2,Al2O3等の、他の誘電体材料や基板と屈折率が同等の材料を用いてもよい。また、用いる波長により、例えば、Si,BaO,C,CdS,Ce2O3,ZnS等の材料を単層膜として構成してもよい。
【0015】
次に図3は表面側にSiOコーティング膜2を設けた石英ガラス基板1上に有機複屈折膜4を接着する際に用いられる接着装置の概略構成を示す図である。図3に示すように、X,Y,Z軸が移動可能な移動ステージ8上に固定された基板ホルダ9上に、SiOコーティング膜面を上にして石英ガラス基板1が載置され、図示しない真空吸着機構により固定される。この基板ホルダ9はSiOコーティング膜2を形成した石英ガラス基板1の反りとほぼ同じ形状を有する凸形状としている。基板ホルダ9及び石英ガラス基板1の上方には、図示しない接着剤滴下装置と、接着剤3の中心の特定と有機複屈折膜4の中心を測定するためのX,Y方向に移動可能な測定系を設けてある。本実施例では測定系として、接着剤3、石英ガラス基板1及び有機複屈折膜4の表面からの反射光を検出し、変位量を読み取るCCDレーザー変位計11と、CCDレーザー変位計11で位置検出し、位置情報をそれぞれの移動装置にフィードバックする回路(図示せず)と、有機複屈折膜4の両端部を保持するための保持装置10を、基板ホルダ9に対し平行に配置し、これに図示しないモーメント力Mを発生する装置を設けた構成としている。
【0016】
次に基板ホルダ9上の石英ガラス基板1の中心に、石英ガラス基板1とほぼ同じ屈折率1.58のアクリル樹脂系の紫外線(UV)硬化型接着剤(スリーボンド社製TB3042)3を0.2mL滴下し、この上に有機複屈折膜4を載置する。有機複屈折膜4は110mm×120mmの大きさに切断されており、保持装置10により有機複屈折膜4の両端部が真空吸着により保持されている。そして、有機複屈折膜4の略中心位置を石英ガラス基板1の略中心位置に載置した後、図示しないモーメント発生装置により有機複屈折膜4をU字形状に変形する。再び、CCDレーザー変位計11により有機複屈折膜4の表面形状を測定し、U字形状の中心位置を検出し、予め測定しておいた接着剤3の凸形状の頂点位置情報より移動量を演算し、X−Y移動装置により有機複屈折膜4のU字形状の中心を接着剤3の凸中心に位置合わせを行う。そして、石英ガラス基板1−接着剤3−有機複屈折膜4の位置合わせを完了した後、移動ステージ8で基板ホルダ9を上昇し、接着剤3と有機複屈折膜4のそれぞれの頂点で接触する位置で停止し、その後、有機複屈折膜4のモーメント力Mを緩やかに解除しながら有機複屈折膜4を石英ガラス基板1上に載置する。
【0017】
次に、図4に示すように、石英ガラス基板1のコーティング膜側の反りとほぼ同じ形状を有する凹形状に加工した直径φ110mm、厚み20mmの石英ガラス製押圧装置12を有機複屈折膜4上に載せ、有機複屈折膜4の全面を均等に加圧し、接着剤3が石英ガラス基板1のコーティング膜面の全面に広がった時点で加圧を停止した後、石英ガラス製押圧装置12を通して有機複屈折膜側から図示しない紫外線照射装置(UV装置)で光強度30mW/cm2の紫外線を200秒間照射し、接着剤3を硬化した。硬化後、直径φ100mmの石英ガラス基板1の外形に沿って、余分な有機複屈折膜4を切断した後、押圧装置12を上昇し、基板ホルダ9の真空吸着を解除して石英ガラス基板1を取り出し、有機複屈折膜付き石英ガラス基板とした。
【0018】
以上のように、接着工程時の位置合わせ方法として、有機複屈折膜4の中央から石英ガラス基板1に接触することで、面接触で接着する従来法では目視レベルで確認できる気泡の巻き込みが発生していたのに対し、本実施例の方法では気泡の巻き込みがない貼り合わせが実現できた。
【0019】
尚、接着工程時の位置合わせは本実施例の方法の他、CCDカメラと画像処理装置により石英ガラス基板1と接着剤3の形状を認識し、中心を割り出し、位置合わせする方法等も実施可能である。また、ここでは接着剤3としてアクリル樹脂系の光硬化型の接着剤を用いて接着したが、エポキシ樹脂系の光硬化型の接着剤を用いてもよい。同様に透明基板としては石英ガラス基板以外にBK−7やパイレックス(登録商標)ガラス、結晶性ガラス(商品名:ネオセラム)等を用いてもよい。
また、有機複屈折膜4はハンドリング性を考慮すると、厚みは0.01mm以上が望ましいが、延伸により光学的特性を得ることを考慮すると、最大厚み0.5mmの範囲で用いるのが好ましい。より望ましくは0.05〜0.2mmの範囲がよい。本実施例では厚み0.1mmのポリエステル系の有機複屈折膜を用いた。
【0020】
次に、石英ガラス基板1上に接着した有機複屈折膜4をイソプロピルアルコール等の有機溶媒と純水の順で洗浄する。その後、日本ゼオン化社製ZEP−520レジストをスピンコートすることにより0.5μm厚のレジスト膜を形成し、100℃の温度で30分間ベークした。この時、有機複屈折膜4の熱収縮に起因する応力で、石英ガラス基板1に約7.5MPaの引張り応力が発生するが、石英ガラス基板1にコーティングしたコーティング膜2の圧縮応力と均衡するため、石英ガラス基板1は平面性を保っている。その後、図示しないステッパ装置を用い、有機複屈折膜4上のレジスト膜にライン&スペース2μmのパターンを8mmピッチで300周期繰り返し形成し、レジスト膜に周期的な凹凸格子からなる回折格子のパターンを形成した素子を形成した。この回折格子のパターンは素子外形8×8mmの中心に略形状1×2mmで形成している。
【0021】
この後、酸素ガスを主成分とするエッチングガス雰囲気中で、住友金属社製ECR(Electron Cyclotron Resonance:電子サイクロトロン共鳴)エッチング装置によりエッチングし、有機複屈折膜4に幅2μm、深さ3μmのラインと2μm幅のスペースを300周期繰り返した回折格子5を形成した。
尚、他のフォトリソ工程は一般に知られているプロセスを採用しており、詳細な説明は省略する。
【0022】
次に、平面加工した直径φ200mm、厚み50mmのステンレス台上に、有機複屈折膜4に回折格子5を形成した石英ガラス基板1を載置し、この回折格子面にアクリル樹脂系の光硬化型の等方性接着剤6をマイクロシリンジで0.25mL計量滴下し、この等方性接着剤6を滴下した石英ガラス基板1の回折格子面に、両面光学研磨した外径φ100mm、厚み0.5mmの石英ガラス基板からなる対向透明基板7を載置し、さらにこの上に、加圧部材として光学研磨した石英ガラス製押圧装置を載せ、対向透明基板7に100gf/cm2の圧力を印加し、等方性接着剤6を被接着面全面に広げた。尚、対向透明基板7の接着面と反対の面には入射波長の反射が最小となるよう反射防止膜を形成した。この状態で、図示しない紫外線照射装置で150mm上面から照射照度20mW/cm2の紫外光を対向透明基板7を通して10分間照射し、等方性接着剤6を硬化して接着した。
【0023】
このようにして製造した偏光分離素子の要部断面を図5に示す。図5において、符号1は石英ガラス基板、2はSiOコーティング膜、3は接着剤、4は有機複屈折膜、5は有機複屈折膜4上に形成された周期的な凹凸格子からなる回折格子、6はその回折格子5の凹み部分に充填される等方性接着剤、7は等方性接着剤6で回折格子上に接着された対向透明基板である。図5に示す偏光分離素子の等方性接着剤6は粘性や屈折率等の特性制御の容易さや接着力および透明性の点から紫外線硬化型アクリル系の接着剤を用いたが、紫外線硬化型エポキシ系の接着剤でも同様なことが可能である。これらの接着剤は紫外線で硬化するので、加圧部材に石英ガラス等の透明部材を用いることにより加圧中硬化が可能であり、製造プロセスを簡略化できる。
また、有機複屈折膜4としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の高分子膜を布で擦ってラビング処理して配向膜を形成し、この配向膜上にポリジアセチレンモノマーを真空蒸着して配向させた後、紫外光を照射してポリマー化して異方性膜とする方法(参考文献:J.Appl.phys.,72,No,3,P938−947)があるが、工程が複雑でコスト高となるため、ここでは、分子鎖が配向した高分子膜で、特性の均一性を考慮して延伸された有機複屈折膜を用いた。
【0024】
[実施例2]
次に本発明の第2の実施例について説明する。図6は本発明の第2の実施例を示す図であり、表面に多層コーティング膜を形成した透明基板の一例を示す要部断面図である。図中の符号21は透明基板、22はSiO膜22a,TiO2膜22b,SiO膜22cの3層の多層膜からなるコーティング膜である。
本実施例では、透明基板21として、直径φ100mm、板厚0.5mmの石英ガラス基板を用い、この石英ガラス基板21の片面に、真空蒸着法でSiO2膜22a、TiO2膜22b、SiO2膜22cの3層からなる多層コーティング膜22を、SiO−TiO2−SiOをλ/4−λ/2−λ/4、n・t=λ/4もしくはn・t=λ/2となるように膜厚を制御し、多層膜を形成した。ここでnはSiO,TiO2の屈折率、tは夫々の膜厚、λは波長で660nmである。尚、真空蒸着は薄膜を形成する一般的な手法と同じ方法で形成しているので詳細な説明は省略する。
【0025】
このようにして多層コーティング膜22が形成された石英ガラス基板21は、多層コーティング膜22の圧縮応力により石英ガラス基板側に反っている。尚、多層コーティング膜22の材質はSiOやTiO2に限定するものではなく、Al2O3等の他の誘電体材料を用いてもよい。また、用いる波長により、例えば、Si,BaO,C,CdS,Ce2O3,ZnS等の材料を単層もしくは多層構成としてもよい。
【0026】
次に図7は表面側に多層コーティング膜22を設けた石英ガラス基板21上に有機複屈折膜24を接着する際に用いられる接着装置の概略構成を示す図である。図7に示すように、X,Y,Z軸が移動可能な移動ステージ8上に固定された基板ホルダ9上に、多層コーティング膜面を上に石英ガラス基板21が載置され、図示しない真空吸着機構により固定される。この基板ホルダ9は多層コーティング膜22を形成した石英ガラス基板21の反りとほぼ同じ形状を有する凸形状としている。基板ホルダ9及び石英ガラス基板21の上方には、図示しない接着剤滴下装置と、接着剤23の中心の特定と有機複屈折膜24の中心を測定するためのX,Y方向に移動可能な測定系を設けてある。本実施例では測定系として、接着剤23、石英ガラス基板21及び有機複屈折膜24の表面からの反射光を検出し、変位量を読み取るCCDレーザー変位計11と、CCDレーザー変位計11で位置検出し、位置情報をそれぞれの移動装置にフィードバックする回路(図示せず)と、有機複屈折膜24の両端部を保持するための保持装置10を、基板ホルダ9に対し平行に配置し、これに図示しないモーメント力Mを発生する装置を設けた構成としている。
【0027】
次に基板ホルダ9上の石英ガラス基板21の中心に、石英ガラス基板21とほぼ同じ屈折率1.58のアクリル樹脂系の紫外線(UV)硬化型接着剤(スリーボンド社製TB3042)23を0.2mL滴下し、この上に有機複屈折膜24を載置する。有機複屈折膜24は110mm×120mmの大きさに切断されており、保持装置10により有機複屈折膜24の両端部が真空吸着により保持されている。そして、有機複屈折膜24の略中心位置を石英ガラス基板21の略中心位置に載置した後、図示しないモーメント発生装置により有機複屈折膜24をU字形状に変形する。再び、CCDレーザー変位計11により有機複屈折膜24の表面形状を測定し、U字形状の中心位置を検出し、予め測定しておいた接着剤23の凸形状の頂点位置情報より移動量を演算し、X−Y移動装置により有機複屈折膜24のU字形状の中心を接着剤23の凸中心に位置合わせを行う。そして、石英ガラス基板21−接着剤23−有機複屈折膜24の位置合わせを完了した後、移動ステージ8で基板ホルダ9を上昇し、接着剤23と有機複屈折膜24のそれぞれの頂点で接触する位置で停止し、その後、有機複屈折膜24のモーメント力Mを緩やかに解除しながら有機複屈折膜24を石英ガラス基板21上に載置する。
【0028】
次に、図8に示すように、石英ガラス基板21の多層コーティング膜側の反りとほぼ同じ形状を有する凹形状に加工した直径φ110mm、厚み20mmの石英ガラス製押圧装置12を有機複屈折膜24上に載せ、有機複屈折膜24の全面を均等に加圧し、接着剤23が石英ガラス基板21の多層コーティング膜面の全面に広がった時点で加圧を停止した後、石英ガラス製押圧装置12を通して有機複屈折膜側から図示しない紫外線照射装置(UV装置)で光強度30mW/cm2の紫外線を200秒間照射し、接着剤23を硬化した。硬化後、直径φ100mmの石英ガラス基板21の外形に沿って、余分な有機複屈折膜24を切断した後、押圧装置12を上昇し、基板ホルダ9の真空吸着を解除して石英ガラス基板21を取り出し、有機複屈折膜付き石英ガラス基板とした。
【0029】
以上のように、接着工程時の位置合わせ方法として、有機複屈折膜24の中央から石英ガラス基板21に接触することで、面接触で接着する従来法では目視レベルで確認できる気泡の巻き込みが発生していたのに対し、本実施例の方法では気泡の巻き込みがない貼り合わせが実現できた。
【0030】
尚、接着工程時の位置合わせは本実施例の方法の他、CCDカメラと画像処理装置により石英ガラス基板1と接着剤3の形状を認識し、中心を割り出し、位置合わせする方法等も実施可能である。また、ここでは接着剤23としてアクリル樹脂系の光硬化型の接着剤を用いて接着したが、エポキシ樹脂系の光硬化型の接着剤を用いてもよい。同様に透明基板としては石英ガラス基板以外にBK−7やパイレックス(登録商標)ガラス、結晶性ガラス(商品名:ネオセラム)等を用いてもよい。
また、有機複屈折膜24はハンドリング性を考慮すると、厚みは0.01mm以上が望ましいが、延伸により光学的特性を得ることを考慮すると、最大厚み0.5mmの範囲で用いるのが好ましい。より望ましくは0.05〜0.2mmの範囲がよい。本実施例では厚み0.1mmのポリエステル系の有機複屈折膜を用いた。
【0031】
次に、石英ガラス基板21上に接着した有機複屈折膜24をイソプロピルアルコール等の有機溶媒と純水の順で洗浄する。その後、日本ゼオン化社製ZEP−520レジストをスピンコートすることにより0.5μm厚のレジスト膜を形成し、100℃の温度で30分間ベークした。この時、有機複屈折膜24の熱収縮に起因する応力で、石英ガラス基板21側に約7.5MPaの引張り応力が発生するが、石英ガラス基板21にコーティングした多層コーティング膜22の圧縮応力と均衡するため、石英ガラス基板21は平面性を保っている。その後、図示しないステッパ装置を用い、有機複屈折膜24上のレジスト膜にライン&スペース2μmのパターンを8mmピッチで300周期繰り返し形成し、レジスト膜に周期的な凹凸格子からなる回折格子のパターンを形成した素子を形成した。この回折格子のパターンは素子外形8×8mmの中心に略形状1×2mmで形成している。
【0032】
この後、酸素ガスを主成分とするエッチングガス雰囲気中で、住友金属社製ECR(Electron Cyclotron Resonance:電子サイクロトロン共鳴)エッチング装置によりエッチングし、有機複屈折膜24に幅2μm、深さ3μmのラインと2μm幅のスペースを300周期繰り返した回折格子25を形成した。
尚、他のフォトリソ工程は一般に知られているプロセスを採用しており、詳細な説明は省略する。
【0033】
次に、平面加工した直径φ200mm、厚み50mmのステンレス台上に、有機複屈折膜24に回折格子25を形成した石英ガラス基板21を載置し、この回折格子面にアクリル樹脂系の光硬化型の等方性接着剤26をマイクロシリンジで0.25mL計量滴下し、この等方性接着剤26を滴下した石英ガラス基板21の回折格子面に、両面光学研磨した外径φ100mm、厚み0.5mmの石英ガラス基板からなる対向透明基板27を載置し、さらにこの上に、加圧部材として光学研磨した石英ガラス製押圧装置を載せ、対向透明基板27に100gf/cm2の圧力を印加し、等方性接着剤26を被接着面全面に広げた。尚、対向透明基板27の接着面と反対の面には入射波長の反射が最小となるよう反射防止膜を形成した。この状態で、図示しない紫外線照射装置で150mm上面から照射照度20mW/cm2の紫外光を対向透明基板27を通して10分間照射し、等方性接着剤26を硬化して接着した。
【0034】
このようにして製造した偏光分離素子の要部断面を図9に示す。図9において、符号21は石英ガラス基板、22は多層膜からなるコーティング膜、23は接着剤、24は有機複屈折膜、25は有機複屈折膜24上に形成された周期的な凹凸格子からなる回折格子、26はその回折格子25の凹み部分に充填される等方性接着剤、27は等方性接着剤26で回折格子上に接着された対向透明基板である。図9に示す偏光分離素子の等方性接着剤26は粘性や屈折率等の特性制御の容易さや接着力および透明性の点から紫外線硬化型アクリル系の接着剤を用いたが、紫外線硬化型エポキシ系の接着剤でも同様なことが可能である。これらの接着剤は紫外線で硬化するので、加圧部材に石英ガラス等の透明部材を用いることにより加圧中硬化が可能であり、製造プロセスを簡略化できる。
また、有機複屈折膜24としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の高分子膜を布で擦ってラビング処理して配向膜を形成し、この配向膜上にポリジアセチレンモノマーを真空蒸着して配向させた後、紫外光を照射してポリマー化して異方性膜とする方法(参考文献:J.Appl.phys.,72,No,3,P938−947)があるが、工程が複雑でコスト高となるため、ここでは、分子鎖が配向した高分子膜で、特性の均一性を考慮して延伸された有機複屈折膜を用いた。
【0035】
以上、本発明の第1、第2の実施例について説明したが、本発明で作製した偏光分離素子の直径φ100mmの透明基板(石英ガラス基板等)の反りは30μm以下であり、従来の基板の反りの1/5から1/10と極めて小さい値であり、また、内包する気泡は従来は目視レベルで数個から数十個確認されていたのに対し、本発明の方法では気泡は確認できないほど低減できている。このように、本発明の偏光分離素子は、有機複屈折膜等を回折格子や位相差膜として用いた素子において、透明基板に有機複屈折膜を接着した後、有機複屈折膜の微細加工やその他のプロセスを行う際に発生する有機複屈折膜の熱収縮による基板の反りを、透明基板に形成した単層または多層のコーティング膜で相殺し、平面性の低下を防止するものであり、平面性の低下に起因する露光時の焦点位置バラツキの低減による歩留まり向上と信頼性の高い偏光分離素子を実現することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、透明基板に有機複屈折膜の熱収縮応力と均衡するよう制御した圧縮応力を有するコーテイング膜を設け、そのコーテイング膜と同一面に有機複屈折膜を接着したことにより、透明基板の反りの発生を低減することができる。従って、基板の反りの発生を低減した偏光分離素子を実現することができる。
また、本発明では、コーテイング膜を基板と同じ屈折率を有する単層または多層のコーテイング膜とすることにより、光学特性を低下することなく応力を発生することができる。また、コーテイング膜を単層または多層の反射防止膜とすることにより、光の入射効率を向上することができる。
【0037】
さらに本発明では、有機複屈折膜を延伸により分子鎖を配向させた高分子膜とすることにより、低コスト化が達成できる。
さらに本発明では、有機複屈折膜と透明基板とを接着する接着剤として、光硬化型の接着剤(例えばアクリル系またはエポキシ系の光硬化型接着剤)を用いることにより、プロセスの簡略化とプロセスの低コスト化ができる。また、紫外線を有機複屈折膜側から照射することで、光反射が少なく、紫外線硬化時間を短縮でき、偏光分離素子の低コスト化を達成できる。
さらに本発明では、有機複屈折膜の接着時に、有機複屈折膜をU字形状に変形して透明基板に1つの接触点において接触させ、接触点から全体に接触面を広げて接着することにより、気泡の巻き込みを防止でき、信頼性の高い接着を行なうことができ、信頼性の高い偏光分離素子を提供することができる。
さらに本発明では、有機複屈折膜と透明基板とを接着する接着装置の透明基板を載置固定する装置形状を、透明基板の表面形状と相似形としたことで、接着剤の厚みを均一にでき、均一で信頼性の高い接着を行なうことができる。
また、本発明では、有機複屈折膜と透明基板とを接着する接着装置の有機複屈折膜を加圧する装置形状を、透明基板のコーティング膜側の表面形状と相似形としたことで、接着剤の厚みを均一にでき、均一で信頼性の高い接着を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す偏光分離素子の概略断面図である。
【図2】圧縮応力を有するコーティング膜を設けた透明基板の一例を示す要部断面図である。
【図3】コーティング膜を設けた基板上に有機複屈折膜を接着する際に用いられる接着装置の概略構成を示す図である。
【図4】図3に示す接着装置で基板上に有機複屈折膜を接着する際に用いられる押圧装置と接着断面の説明図である。
【図5】第1の実施例の製造方法で作製された偏光分離素子の一例を示す要部断面図である。
【図6】圧縮応力を有する多層コーティング膜を設けた透明基板の一例を示す要部断面図である。
【図7】多層コーティング膜を設けた基板上に有機複屈折膜を接着する際に用いられる接着装置の概略構成を示す図である。
【図8】図7に示す接着装置で基板上に有機複屈折膜を接着する際に用いられる押圧装置と接着断面の説明図である。
【図9】第2の実施例の製造方法で作製された偏光分離素子の一例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1,21:透明基板(石英ガラス基板)
2:コーティング膜(SiO膜)
3,23:接着剤
4,24:有機複屈折膜
5,25:回折格子
6,26:等方性接着剤
7,27:対向透明基板
8:移動ステージ
9:基板ホルダ
10:保持装置
11:CCDレーザー変位計
12:押圧装置
22:多層コーティング膜
22a:SiO膜
22b:TiO2膜
22c:SiO膜
M:モーメント力
Claims (12)
- 直交する2つの偏光成分を分離するため、透明基板上に入射光の異なる振動面に対し屈折率が異なる有機複屈折膜を接着し、この有機複屈折膜に周期的な凹凸格子からなる回折格子を形成し、この回折格子の凹み部分に等方性の接着剤を充填し、該回折格子上に対向透明基板を接着した構成の偏光分離素子において、
前記有機複屈折膜を接着する透明基板の片面に圧縮応力を有するコーティング膜を設けたことを特徴とする偏光分離素子。 - 請求項1記載の偏光分離素子において、
前記圧縮応力を有するコーテイング膜は、単層または多層のコーテイング膜であることを特徴とする偏光分離素子。 - 直交する2つの偏光成分を分離するため、透明基板上に入射光の異なる振動面に対し屈折率が異なる有機複屈折膜を接着する工程と、この有機複屈折膜に周期的な凹凸格子からなる回折格子を形成する工程と、この回折格子の凹み部分に等方性の接着剤を充填する工程と、該回折格子上に対向透明基板を接着する工程とを実施する偏光分離素子の製造方法において、
前記有機複屈折膜を接着する透明基板の片面に圧縮応力を有する単層または多層のコーティング膜を形成し、その圧縮応力を有するコーテイング膜と同一面に有機複屈折膜を接着したことを特徴とする偏光分離素子の製造方法。 - 請求項3記載の偏光分離素子の製造方法において、
前記有機複屈折膜は、延伸により分子鎖を配向させた高分子膜であることを特徴とする偏光分離素子の製造方法。 - 請求項3または4記載の偏光分離素子の製造方法において、
前記コーテイング膜の圧縮応力を有機複屈折膜の熱収縮応力と均衡するよう制御したことを特徴とする偏光分離素子の製造方法。 - 請求項3,4または5記載の偏光分離素子の製造方法において、
前記有機複屈折膜と透明基板とを接着する接着剤として、光硬化型のアクリル系またはエポキシ系の材料からなる接着剤を用いたことを特徴とする偏光分離素子の製造方法。 - 請求項3〜6のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法において、
前記透明基板上に有機複屈折膜を接着する工程では、紫外線を有機複屈折膜側から照射することを特徴とする偏光分離素子の製造方法。 - 請求項3〜7のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法において、
前記透明基板上に有機複屈折膜を接着する工程は、前記有機複屈折膜を透明基板に1つの接触点において接触する工程と、この接触点から全体に接触面を広げることにより接着する工程とを有することを特徴とする偏光分離素子の製造方法。 - 請求項3〜7のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法において、
前記透明基板上に有機複屈折膜を接着する工程は、前記有機複屈折膜をU字形状に変形して透明基板に接触する工程と、この接触点から全体に接触面を広げて接合する工程とを有することを特徴とする偏光分離素子の製造方法。 - 請求項3〜9のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法において、
前記有機複屈折膜と透明基板とを接着する接着装置の透明基板を載置固定する装置形状を、透明基板の表面形状と相似形としたことを特徴とする偏光分離素子の製造方法。 - 請求項3〜10のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法において、
前記有機複屈折膜と透明基板とを接着する接着装置の有機複屈折膜を加圧する装置形状を、透明基板のコーティング膜側表面形状と相似形としたことを特徴とする偏光分離素子の製造方法。 - 直交する2つの偏光成分を分離する機能を有する偏光分離素子において、
請求項3〜11のいずれか一つに記載の偏光分離素子の製造方法によって作製したことを特徴とする偏光分離素子。
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