JP2004003916A - 液体吸排ノズルおよび液体吸排装置 - Google Patents

液体吸排ノズルおよび液体吸排装置 Download PDF

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高木 康光
Toshiyuki Otsuki
大槻 俊之
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Abstract

【課題】密封検体容器を密封する栓体を貫通して内部に収容される検体を吸引する検体吸引管において、密封検体容器内の圧力変動を解消することを課題とする。
【解決手段】密封検体容器41を密封する栓体40を貫通して内部に収容される検体を吸引する検体吸引管1において、大径のパイプ52内に小径のパイプ51を配設し、小径のパイプ51を検体吸引用とし、大径のパイプ52を密封容器の大気開放用とするとともに、検体吸引管1の側面に2つの大気開放用の孔57・58を設け、検体吸引管1を密封検体容器41の栓体40に貫通させた際に、一方の大気開放用の孔が密封検体容器内に位置し、他方の大気開放用の孔が密封検体容器外に位置させる。
【選択図】    図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、密封容器内の液体試料を吸引もしくは吐出を行う吸排管に関するものである。より詳しくは、ゴムキャップなどの栓により密封された容器内の液体試料を、栓を貫通して採取するとともに、密封容器内の圧力安定化するノズルもしくはニードルの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、密封検体容器を密封状態としたまま、検体容器内の液体試料を採取する装置が知られている。これは、密封検体容器のゴム栓に検体吸引管を突刺し、検体吸引管により液体試料を吸引採取するものである。
そして、試料を採取する際に密封検体容器の内外を連通して、検体容器内の気圧を調節するものも知られている。例えば、実開平1−168868号公報に示されるものである。
この他に、特開平9−304400号公報に示される様に、並設された2本の細管を接続し、一方の細管により密封容器の内外を連通するものも知られている。
また、密封検体容器を密封状態としたまま試料を採取する装置において、ポンプ等の吸引により試料を採取する場合には、密封容器内の圧力を大気圧にすることにより、液体吸引時の定量精度が良くなるという効果が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の技術において、実開平1−168868号公報および特開平9−304400号公報に示される技術では、ゴムキャップと細管との接触面積が大きくなり、抵抗が大きくなる。そして、特開平9−304400号公報に示される技術では、従来のOリングなどのシール部材を利用することができない。このような検体採取管を利用すると、検体吸引装置の製造コストがかかるものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明が解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
請求項1に記載のごとく、密封容器を密封する栓体を貫通して、前記密封容器内で液体吸排する液体吸排ノズルにおいて、
前記液体吸排ノズルは大径のパイプ内に小径のパイプを配設し、一方のパイプを液体吸排用とし、他方のパイプを密封容器内の大気開放用とする。
【0005】
請求項2に記載のごとく、前記小径パイプを液体吸排用とし、前記大径のパイプを大気開放用とする。
【0006】
請求項3に記載のごとく、前記大径パイプの側面に複数の孔を有するものとする。
【0007】
請求項4に記載のごとく、前記大径パイプの側面に複数の孔を有し、前記液体吸排ノズルが前記密封容器の栓体を貫通した状態で少なくとも一つの孔が前記密封容器内部に、他の孔の少なくとも一つが前記栓体の外側になるように配置する。
【0008】
請求項5に記載のごとく、大径のパイプ内に小径のパイプを配設し、一方のパイプを液体吸排用とし、他方のパイプを密封容器内の大気解放用とする液体吸排ノズルを有し、前記液体吸排ノズルが密封容器を密封する栓体を貫通し、密封容器内を大気圧にする液体吸排装置を構成する。
【0009】
請求項6に記載のごとく、前記大気開放用パイプの側面に孔を有する液体吸排装置を構成する。
【0010】
請求項7に記載のごとく、前記大気開放用パイプの側面に複数の孔を有し、前記液体吸排ノズルが前記密封容器の栓体を貫通したときに、少なくとも一つの孔が前記密封容器内にあり、残りの孔のうち少なくとも一つが前記密封容器の外部にあり、前記密封容器内の圧力を大気圧にする液体吸排装置を構成する。
【0011】
請求項8に記載のごとく、前記大気開放用パイプに接続する配管部にダンパ部を配置する液体吸排装置を構成する。
【0012】
請求項9に記載のごとく、密封容器を密封する栓体を貫通して、前記密封容器内で液体吸排する液体吸排ノズルにおいて、
前記液体吸排ノズルは大径のパイプ内に小径のパイプを配設し、
該大径のパイプに対して該小径のパイプを偏心もしくは内接し、
一方のパイプを液体吸排用とし、他方のパイプを密封容器内の大気開放用とする。
【0013】
請求項10に記載のごとく、密封容器を密封する栓体を貫通して、前記密封容器内で液体吸排する液体吸排ノズルにおいて、
液体吸排ノズルの側面より、該液体吸排ノズルの内部空間に達した孔を設け、液体吸排ノズルの内部空間において、該孔より下方の該孔に連通した空間容積を0.5μl以下、
もしくは該孔より下方の該孔に連通した空間の底面までの距離を、該孔より下方1mm以内とする。
【0014】
請求項11に記載のごとく、密封容器を密封する栓体を貫通して、前記密封容器内で液体吸排する液体吸排ノズルにおいて、
液体吸排ノズルの側面より、該液体吸排ノズルの内部空間に達した孔を設け、
該液体吸排ノズルの内部空間底面と内部空間内側面とを曲面で接続する。
【0015】
請求項12に記載のごとく、液体吸排ノズルが密封容器を密封する栓体を貫通し、密封容器内を大気圧にするとともに、密封容器内において液体を吸引もしくは排出する液体吸排装置であって、
液体吸排ノズルを密封容器内に挿入するに、該液体吸排ノズルに設けた2つの大気開放用孔の間に栓体が位置する状態において、該液体吸排ノズルを栓体に対して一端停止させる液体吸排装置を構成する。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、血液検査装置の全体図、図2は血液検査装置の内部構成を示す模式図である。
本発明の検体吸引管を利用する装置の一例として、血液検査装置を用いて説明する。この血液検査装置は、本体部10と、サンプル供給部11とにより構成されており、本体部10には、分析された測定値を出力するプリント部14と、表示部13等が設けられている。
【0017】
そして、細管ユニット19と、ポンプシャーシ部20と、本体部10の内部に構成された反応検出部22と、デバブラを配置したデバブラベース21と、デガッサ23等の部分より構成されている。
また、血液検査装置の側方には複数個のボトルにより構成されるボトルユニット12が配置されており、これらは、STD液用ボトル18、洗浄液ボトル15、緩衝液ボトル16、排液ボトル17等により構成される。
サンプル供給部11には、密封容器である真空採血管1が連続的にセットされている。真空採血管1の内部には検体である血液4が入っており、この血液を試料として検体吸引管により採取する。そして、サンプル供給部11において連続的に供給されてくる血液4の入った真空採血管1から、細管ユニット19によりサンプリングを行うものである。
【0018】
血液検査装置の本体内部には、ボトルユニット12の液を各部に供給するポンプシャーシ20が構成されている。反応排出部22の内部には、洗浄槽25と反応槽24が配置されている。該洗浄槽25から反応槽24への流路内には、開閉電磁弁9が配置されている。
ボトルユニット12の部分には、STD液用ボトル18と洗浄液ボトル15と緩衝液ボトル16と排液ボトル17が配置されている。
【0019】
血液検査装置においては、サンプル供給部11において連続的に配置され、供給される真空採血管の内部に、細管ユニット19のサンプリング細管1を貫通させる。該サンプリング細管1により血液4を吸引し、洗浄槽25の部分で該サンプリング細管1の外側に付着した余分な血液を洗浄する。
そして、精密に一定量を採取された検体が反応槽24に供給され、開閉電磁弁9・26・132の開放により、混合された検体が排出される。
【0020】
該反応槽24には、緩衝液ボトル16から精密に一定量を測定された緩衝液が、デガッサ23とデバブラベース21を介して開閉電磁弁26の開閉により供給される。該反応槽24において、検体成分の測定が行われて、プリント部14や表示部13に表示されるのである。
ポンプシャーシ部20においては、往復動ピストン式のポンプが4基配置されており、緩衝液ポンプ27は、緩衝液ボトル16内の緩衝液を吸引・供給するポンプであり、洗浄液ポンプ28は、洗浄液ボトル15内の洗浄液を、吸引ノズル3に供給するポンプである。また、STD液ポンプ29は、STD液用ボトル18内のSTD液を洗浄槽25の部分に供給するポンプである。廃液ポンプ30は、排液ボトル17内へ、分析終了後の排液を排出するポンプである。
【0021】
図3に示す検体吸引機構は、検体吸引管であるサンプリング細管1を有し、このサンプリング細管1は吸引針昇降機構により昇降駆動するようになっている。
サンプリング細管1は、密封容器の栓体40を貫通できるように先端が尖っている。このサンプリング細管1の先端側には側方に開口する吸引孔4が設けられており、栓体40に突刺す際の目詰まりが回避される構造となっている。
そして、吸引孔4からは検体吸引ポンプ5の駆動により検体が吸引され、図示しない分析装置に供給されるようになっている。
【0022】
次に、液体吸排ノズルであるサンプリング細管1の動作機構について、図3および図4を用いて説明する。なお、サンプリング細管1は流体の吸引もしくは注入を行うことが可能であり、本実施例においては流体として液体吸引する構成を用いて説明する。
図3はサンプリング細管挿入前の動作機構を示す図、図4はサンプリング細管挿入時の動作機構を示す図である。
サンプリング細管1を、ホルダ36を介して昇降台35により保持し、昇降自在に構成している。
装置本体にモータ31を配設し、モータ31の出力軸にプーリ32を挿嵌固定する。プーリ32の上方にプーリ34を配設し、プーリ32とプーリ34にベルト33を巻架する。そして、ベルト33に昇降台35を固設し、モータ31の駆動により、昇降台35を上下に移動可能とする。これにより、サンプリング細管1の上下位置を制御するものである。
そして、図視においてコ字形の支持部材37が昇降自在に設けられている。支持部材37の一端は下方に延出しており、先端に押えブロック39を取り付けている。支持部材37の他端は昇降台35の上面に当接しており、昇降台35と当接した状態において昇降台35と共に昇降可能となっている。
【0023】
支持部材37とホルダ36とは、スプリング38により接続されている。昇降台35が下降すると、押え用ブロック39が密封容器41の栓体40に当接し、支持部材37が停止する。昇降台35はスプリング38を伸ばしながらさらに降下し、サンプリング細管1が栓体40を貫通し、検体に到達する。そして、サンプリング細管1により検体を採取する。
この後に、昇降台35を上昇させると、サンプリング細管1が密封容器41より引き抜かれ、押えブロック39と共に上昇する。この際に、押えブロック39が栓体40を下方に押えつけるので、サンプリング細管1を栓体40より容易に引き抜くことができるものである。
【0024】
次に、サンプリング細管1の構成について、図5および図6を用いて説明する。
図5はサンプリング細管の圧力調整機構を示す図、図6はサンプリング細管の構造を示す側面断面図である。
サンプリング細管1はインナーパイプ51およびアウターパイプ52により構成するものである。インナーパイプ51はアウターパイプ52より小径に構成されており、インナーパイプ51をアウターパイプ52内に挿入して、アウターパイプ51の下部開放端をインナーパイプ51により閉じる構成としている。
すなわち、液体吸排ノズルであるサンプリング細管1において、アウターパイプ52の内側が内部空間となり、この内部空間がインナーパイプ51により仕切られ、インナーパイプ51内の空間およびアウターパイプ52の内側であってインナーパイプ51の外側の空間が構成されている。
インナーパイプ51は下端において膨らみをもたせて閉じ、この膨らみをもたせた部分においてアウターパイプ52の下端を閉じるものである。なお、膨らみをもたせた部分の外径はアウターパイプ52の外径と一致しているものである。インナーパイプ51の上端はアウターパイプ52の外側に突出しており、検体吸引ポンプ5に接続される。すなわち、インナーパイプ51は下端部より上部において外側面をアウターパイプ52に被装される構成となっている。
インナーパイプ51の下端側部には吸引孔4が開口しており、サンプリング細管1を栓体40に突刺す際の目詰まりを回避する構造となっている。
【0025】
アウターパイプ52の下部には下部大気開放用孔57が設けられており、中央部には上部大気開放用孔58が設けられている。下部大気開放用孔57および上部大気開放用孔58とはアウターパイプ52の内側において連通して構成となっている。すなわち、アウターパイプ52に大気開放用の孔を設けるものである。
そして、アウターパイプ52の上端は、ダンパ53を介して電磁弁54に接続されている。電磁弁54は、大気開放側経路55もくは洗浄ポンプ側経路56に接続可能に構成されている。また、ダンパ53はアウターパイプ52と電磁弁54を接続する経路において、十分に大きな容積を有するものである。
【0026】
押えブロック39の内側には空間39bが設けられており、空間39bは大気開放されているものである。そして、サンプリング細管1の挿入時にアウターパイプ52の上部大気開放用孔58と空間39bとが通じる構成となっている。
押えブロック39が栓体40を押え、サンプリング細管1が密封容器41内に挿入される過程において、上部大気開放用孔58と空間39bとが通じるものである。
すなわち、サンプリング細管1による検体採取の際に、密封容器41内は下部大気開放用孔57、上部大気開放用孔58および押えブロック39の空間39bを通じて、大気開放されるものである。
【0027】
次に、図7を用いて密封容器41内の大気開放過程について説明する。
図7はサンプリング細管による大気開放過程を示す図である。図7(a)はサンプリング細管挿入前の状態を示す図、図7(b)はサンプリング細管挿入途中の状態を示す図、図7(c)は検体採取状態を示す図である。
まず、図7(a)に示すごとく、サンプリング細管1は押えブロック39と共に密封容器41に向け降下する。そして、押えブロック39が栓体40に当接し、図7(b)に示すごとく、サンプリング細管1が栓体40を突き通し密封容器41内に挿入される。
この際に、サンプリング細管1の下部大気開放用孔57が密封容器41内にあり、上部大気開放用孔58が押えブロック39の空間39bに位置する。これにより、密封容器41内が大気開放される。
サンプリング細管1の下部大気開放用孔57および上部大気開放用孔58は、密封検体容器41の栓体40に貫通させた際に、下部大気開放用孔57が密封検体容器41内に位置し、上部大気開放用孔58が密封検体容器外に位置するように構成されているので、検体吸引動作において、円滑に密封容器41内を大気開放することができる。
【0028】
サンプリング細管1が密閉容器を貫通し、下部大気開放用孔57が密封容器41内であり、上部大気開放用孔58が容器外に位置した状態で、サンプリング細管1が一時下降を停止することにより、効率良く密封容器41内を大気開放することができる。
サンプリング細管1を密封容器41内に挿入する際に、該サンプリング細管1に設けた、2つの大気開放用孔である上部大気開放用孔58と下部大気開放用孔57との間に、栓体40が位置する状態において、サンプリング細管1を栓体40に対して、一端停止させるものである。サンプリング細管1を停止させる時間としては、密封容器41内の圧力差が十分に解消される時間であればよく、特に限定されるものではない。
密封容器41内の気圧が、大気圧と異なる場合には、上部大気開放用孔58と下部大気開放用孔57との間に栓体40が位置すると、上部大気開放用孔58と下部大気開放用孔57を介して空気の出入が生じる。
空気の流出もしくは流入は、サンプリング細管1を通って行われる。空気が細いサンプリング細管1内を移動するため、空気の流動抵抗が大きくなる。そして、密封容器41内の気圧を大気圧に戻すには、流動抵抗により一定の時間が必要となる。
そこで、密封容器41内が外気と連通した状態で、サンプリング細管1を一端停止させることにより、十分な空気の流出入を行い、密封容器41内の気圧を大気圧に戻すものである。
これにより、確実に密封容器41内の圧力を大気圧にすることができ、液体に吸入量もしくは吐出量の精度を向上できる。
さらに、サンプリング細管1を一端とめるので、上部大気開放用孔58と下部大気開放用孔57との間隔を短く構成でき、大気開放時の空気の流動抵抗を低減し、円滑な大気開放を行うことができる。そして、密封容器41の大気開放の際に、下部大気開放用孔57を、密封容器41の上部に位置させた状態で大気開放でき、下部大気開放用孔57への検体の流入を阻止できる。
【0029】
そして、図7(c)に示すごとく、サンプリング細管1が試料に到達し、サンプリング細管1の吸引孔4より試料を吸引採取する。この場合に下部大気開放用孔57および上部大気開放用孔58が密封容器41内に位置する。
この状態において、密封容器41内は下部大気開放用孔57および上部大気開放用孔58によりダンパ53もしくは大気開放側経路に接続されるものである。これにより、サンプリング細管1の上下による密封容器41内の圧力変動を解消できるものである。そして、試料採取の精度を向上できるものである。
なお、押え用ブロック39はノズル外壁洗浄用ブロックを兼ねたものである。
【0030】
次に、図8を用いて大気開放経路の洗浄機構について説明する。
図8は大気開放経路の洗浄機構を示す模式図である。
洗浄液ボトル67はバルブ64を解して洗浄ポンプ28および検体吸引ポンプ5に接続されている。検体吸引ポンプ5はバルブ63を介して吸引口4およびバルブ61・62に接続している。バルブ61は大気開放側の経路とダンパ53を介して下部大気開放用孔57および上部大気開放用孔58に接続している。そして、バルブ62は廃液ポンプ30およびドレイン側経路に接続している。
このような構成において、急激な圧力変化により下部大気開放用孔57に試料が流入し、試料が大気開放経路に流入しても、ダンパ53を配設することにより、試料の流出を防止でき、ダンパ53を経路内径より十分大径に構成することにより液溜まり部とすることもできるものである。
そして、バルブ61を介してダンパ53および下部大気開放用孔57および上部大気開放用孔58に洗浄液を供給することも可能であり、大気開放用配管の洗浄を行うこともできる。
【0031】
次に、サンプリング細管1の他の実施例について説明する。
図9はサンプリング細管の第二実施例を示す図である。図9(a)は第二実施例であるサンプリング細管の側面断面図であり、図9(b)は第二実施例であるサンプリング細管のA−A線断面図である。
第二実施例において、サンプリング細管1はインナーパイプ51およびアウターパイプ52、そして先端に取り付けられる円錐体71により構成されている。インナーパイプ51はアウターパイプ内の略軸芯上に配設されており、下端において径を大きくしてアウターパイプ51と同径とし、アウターパイプ51の下端を閉ざした構成となっている。
インナーパイプ51の下端部には吸引孔4が開口しており、下端面には円錐体が頂点部を下方した状態で固定されている。
アウターパイプ52の下部には下部大気開放用孔57、中央部には上部大気開放用孔58が設けられている。
このように構成したサンプリング細管1において、円錐体71により密封容器41の栓体40を突刺し、サンプリング細管1の側方に設けた吸引孔4により検体を採取するものである。
【0032】
次に、サンプリング細管1の第三実施例について説明する。
図10は第三実施例であるサンプリング細管の側面断面図である。図10(a)は第三実施例であるサンプリング細管の側面断面図であり、図10(b)は第三実施例であるサンプリング細管のB−B線断面図である。
第三実施例において、サンプリング細管1はインナーパイプ51およびアウターパイプ52により構成されている。インナーパイプ51は真直ぐのパイプにより構成されており、インナーパイプ51の内径はアウターパイプ52の内径より小さく構成されている。インナーパイプ51の上端部は、アウターパイプ52の外側に突出しており、中央部以下はアウターパイプ52の内壁に接した状態で配設されている。そして、インナーパイプ51の下端はアウターパイプ51の開口部まで延出された構成となっている。インナーパイプ51の下端は下方に開口しており、この開口部を吸引孔4として試料を吸引採取するものである。
【0033】
アウターパイプ52の下端開口面は延出方向に対して斜めに開口した構成となっており、下端開口部においてアウターパイプ52の内壁とインナーパイプ51の外面との間には封止材72が詰められている。これにより、アウターパイプ52の下端開口部とアウターパイプ52内との連通が閉ざされるものである。
そして、アウターパイプ52の下側部には下部大気開放用孔57が設けられ、中央部に上部大気開放用孔58が設けられている。
このように、サンプリング細管1を構成することにより、下部大気開放用孔57および上部大気開放用孔58により密封容器41内に圧力変動を解消できるものである。
【0034】
次に、サンプリング細管1の第四実施例について説明する。
図11は第四実施例であるサンプリング細管の構成を示す図である。図11(a)は第四実施例であるサンプリング細管の側面断面図であり、図11(b)は第四実施例であるサンプリング細管のC−C線断面図である。
第四実施例において、サンプリング細管1はインナーパイプ51およびアウターパイプ52により構成されている。インナーパイプ51は真直ぐのパイプにより構成されており、インナーパイプ51の内径はアウターパイプ52の内径より小さく構成されている。図示しないインナーパイプ51の上端部は、アウターパイプ52の外側に突出しており、中央部以下はアウターパイプ52の内壁に接した状態で配設されている。そして、インナーパイプ51の下端はアウターパイプ51の開口部まで延出された構成となっている。インナーパイプ51の下端は下方に開口しており、この開口部を吸引孔4として試料を吸引採取するものである。
【0035】
アウターパイプ52の下端開口面は延出方向に対して斜めに開口した構成となっており、下端開口部においてアウターパイプ52の内壁とインナーパイプ51の外面との間が下部大気開放用孔57となっている。
アウターパイプ52の中央部もしくは上部に上部大気開放用孔を設けることも可能であり、大気開放経路に配設したダンパもしくは大気開放された経路を利用して、密封容器内の圧力を大気開放することも可能である。
このように、サンプリング細管1を構成することにより、容易な構成により密封容器内の圧力を大気開放することが可能であり、密封容器41内に圧力変動を解消できるものである。
【0036】
次に、サンプリング細管1の第五実施例について説明する。
図12は第五実施例であるサンプリング細管の側面断面図、図13は第五実施例であるサンプリング細管の断面図、図13(a)はサンプリング細管のA−A線断面図、図13(b)は同じくB−B線断面図である。
第五実施例において、サンプリング細管1はインナーパイプ51およびアウターパイプ52により構成されている。インナーパイプ51は真直ぐのパイプにより構成されており、インナーパイプ51の外径はアウターパイプ52の内径より小さく構成され、インナーパイプ51はアウターパイプ52内に挿入されている。図示しないインナーパイプ51の上端部は、アウターパイプ52の外側に突出しており、中央部以下はアウターパイプ52の内壁に接した状態で配設されている。そして、インナーパイプ51の下端はアウターパイプ51の開口部まで延出された構成となっている。
サンプリング細管1において、インナーパイプ51はアウターパイプ52に内接もしくは偏心した位置に配設されている。
【0037】
インナーパイプ51およびアウターパイプ52の下端は封止部材73により閉ざされた構成となっている。インナーパイプ51の下端は、アウターパイプ52の下端より下方に位置しており、封止部材73がアウターパイプ52より突出したインナーパイプ51の下端および、アウターパイプ52の下端面に固設しているものである。
サンプリング細管1の下端側部には吸引孔4が開口しており、吸引孔4を介してサンプリング細管1の外とインナーパイプ51の内側とが連通する構成となっている。吸引孔4は封止部材73およびインナーパイプ51に渡って構成れるものであり、サンプリング細管1の下部において封止部材73およびインナーパイプ51を貫通した構成となっている。なお、吸引孔4はインナーパイプ51の下端面の近傍に設けられており、インナーパイプ51内において吸引孔4の開口部と封止部材73により封止面が近接した構成になっている。
【0038】
アウターパイプ52の下側部には下部大気開放用孔57が設けられ、この下部大気開放用孔57の上方に上部大気開放用孔58が設けられている。下部大気開放用孔57と上部大気開放用孔58との間隔は、密封容器41の栓体40の全長より離れた構成となっている。
下部大気開放用孔57はアウターパイプ52の下端面の近傍に設けられているものである。そして、アウターパイプ52内において下部大気開放用孔57の開口部と封止部材73による封止面が近接した構成になっている。
インナーパイプ51はアウターパイプ52に内接もしくは偏心した位置にあるので、吸引孔4の長さを短くでき、吸引時における流動抵抗を軽減できると共に、吸引孔4の加工時における労力が軽減される。また、下部大気開放用孔57と上部大気開放用孔58とを接続する空間において、下部大気開放用孔57と上部大気開放用孔58の近傍の空間を大きく取り、大気開放時の流動抵抗を低減できる。
【0039】
さらに、第五実施例において、サンプリング細管1の洗浄効率を向上させる構成について説明する。
図14は封止部材とインナーパイプおよびアウターパイプとの接続部の構成を示す図、図14(a)は吸引孔と封止部材との関係を示す側面断面図、図14(b)はインナーパイプと封止部材との接続部分の構成を示す側面断面図である。図14(a)において、インナーパイプ51の吸引孔4の下端から、封止部材73のインナーパイプ51を閉じる面との間のクロスハッチで示される空間を空間Aとする。そして、下部大気開放用孔57の下端からアウターパイプ52を閉じる面との間のクロスハッチで示される空間を空間Bとする。
インナーパイプ51において、検体液は吸引孔4から上方に吸い込まれ、洗浄液は上方から供給され吸引孔4から排出される。このため、インナーパイプ51において、空間Aの洗浄効率が低くなる可能性がある。アウターパイプ52においても同様である。
そこで、吸引孔4の下端から封止部材73のインナーパイプ51を閉じる面までの高さおよび下部大気開放用孔57の下端から封止部材のアウターパイプ52を閉じる面までの高さをそれぞれ1mm以下とし、空間Aの容積を0.2μl以下、空間Bの容積を0.5μlとするものである。
これにより、インナーパイプ51内およびアウターパイプ52の洗浄不良を解消でき、洗浄にかかる時間および洗浄液の量を軽減できる。
【0040】
また、サンプリング細管1の洗浄性を向上させる方法として、図14(b)に示すごとく、パイプと封止部材73との接続部を滑らかに構成するものである。吸引孔4の下端とインナーパイプ51の底となる封止部材73の面を曲面で接続し、インナーパイプ51内の下端角部を埋めることにより、インナーパイプ51の底部に洗浄液を導入し易くなる。これにより、サンプリング細管1の洗浄性を向上させるものである。
アウターパイプ52とこれを閉じる封止部材73とにおいても、同様のことが成り立ち、下部大気開放用孔57の下端とアウターパイプ52の底となる封止部材73の面を曲面で接続することにより、サンプリング細管1の洗浄性を向上できるものである。
すなわち、液体吸排ノズルであるサンプリング細管1の下部側面より、サンプリング細管1の内部空間となるインナーパイプ51内もしくはアウターパイプ52内に達する孔(吸引孔4、下部大気開放用孔57)を設け、インナーパイプ51内の底面と、内部空間内側面となるインナーパイプ51内側面とを、曲面で接続するものである。また、アウターパイプ52内の底面と、内部空間内側面となるアウターパイプ52内側面とを、曲面で接続するものである。
なお、曲面の曲率は、サンプリング細管1により吸排される液体の流動性、表面張力などの性質により決定することが可能である。また、様々な液体の対応可能とすべく、インナーパイプ51内の底面と、内部空間内側面となるインナーパイプ51内側面とを接続可能な曲面であって、できるだけ曲率を小さくして緩やかな曲面により接続することにより、インナーパイプ51内における液体の残存を抑制し、液体の流動抵抗を低減し、洗浄効率を向上するとともに、サンプリング量の精度を向上可能となる。また、アウターパイプ52内の底面と、内部空間内側面となるアウターパイプ52内側面とを接続する曲面においても同様である。
【0041】
次に、サンプリング細管1の第六実施例について説明する。
図15は第六実施例であるサンプリング細管の構成を示す図、図15(a)はサンプリング細管の側面断面図、図15(b)は同じくA−A線断面図である。第六実施例において、サンプリング細管1はインナーパイプ51およびアウターパイプ52により構成されている。インナーパイプ51は真直ぐのパイプにより構成されており、インナーパイプ51の外径はアウターパイプ52の内径より小さく構成されている。図示しないインナーパイプ51の上端部は、アウターパイプ52の外側に突出しており、中央部以下はアウターパイプ52の内壁に接した状態で配設されている。そして、インナーパイプ51の下端はアウターパイプ51の開口部まで延出された構成となっている。
サンプリング細管1において、インナーパイプ51はアウターパイプ52に内接もしくは偏心した位置に配設されている。
【0042】
インナーパイプ51およびアウターパイプ52の下端は封止部材73により閉ざされた構成となっている。インナーパイプ51の下端は、アウターパイプ52の下端より下方に位置しており、封止部材73がアウターパイプ52より突出したインナーパイプ51の下端および、アウターパイプ52の下端面に固設しているものである。
サンプリング細管1の下端側部には吸引孔4が開口しており、吸引孔4を介してサンプリング細管1の外とインナーパイプ51の内側とが連通する構成となっている。吸引孔4は封止部材73およびインナーパイプ51に渡って構成れるものであり、サンプリング細管1の下部において封止部材73およびインナーパイプ51を貫通した構成となっている。
吸引孔4はインナーパイプ51の下端面の近傍に設けられており、インナーパイプ51内において、封止部材73が吸引孔4の最下部に達した構成となっている。すなわち、インナーパイプ51内の空間において最下部が吸引孔4に連通した構成となっており、吸引孔4の下方に空間が無く、インナーパイプ51内にサンプルや洗浄液が残りにくく、インナーパイプ51の洗浄効率が向上するものである。
【0043】
アウターパイプ52の下側部には下部大気開放用孔57が設けられ、中央部に上部大気開放用孔58が設けられている。下部大気開放用孔57アウターパイプ52の下端面の近傍に設けられているものである。そして、アウターパイプ52内において、封止部材73が下部大気開放用孔57の下端部に達した構成になっている。これにより、アウターパイプ52内の空間において最下部が下部大気開放用孔57に連通した構成となっており、アウターパイプ52内にサンプルや洗浄液が残りにくく、洗浄効率が向上する。
【0044】
発明の実施形態では、密封容器内の液体の吸引をする場合について説明したが、密封容器内の圧力を大気圧にすることにより、前記密封内から液体を吸引する際に定量性が向上するのみならず、前記密封容器内へ液体を吐出する場合にも定量性が向上する効果がある。
【0045】
【発明の効果】
請求項1に記載のごとく、密封容器を密封する栓体を貫通して、前記密封容器内で液体吸排する液体吸排ノズルにおいて、
前記液体吸排ノズルは大径のパイプ内に小径のパイプを配設し、一方のパイプを液体吸排用とし、他方のパイプを密封容器内の大気開放用とするので、
液体吸排ノズルの側面形状を円形に維持することができ、Oリングなどの従来のシール材を流用可能となり、信頼性および耐久性を維持しながら製造コストを軽減できる。
また、液体吸排ノズルをシンプルな構成とすることができ、大気開放用の構成を有しながら、栓体を貫通させる際の抵抗を増大させることがない。また、1つに液体吸排ノズルに液体吸排を行うパイプと大気開放を行うパイプを有するので、液体吸排ノズルを駆動する機構を簡便に構成できる。
【0046】
請求項2に記載のごとく、前記小径パイプを液体吸排用とし、前記大径のパイプを大気開放用とするので、
容易な構成により、一つの液体吸排ノズルに大気開放機能を持たせることが可能である。また、栓体を貫通する際に大気開放用孔が目詰まりし難い。
さらに、液体吸排ノズルの側面形状を円形に維持することができ、従来の部材流用可能となり製造コストを軽減できる。
流体試料の採取もしくは注入前に、密封容器の内側と外側の圧力差を解消するので、定量性が向上する。
【0047】
請求項3に記載のごとく、前記大径パイプの側面に複数の孔を有するものとするので、
大気開放用の複数の孔により、確実に密封容器内を大気開放することができる。さらに、液体吸排の過程において、円滑に密封容器内を大気開放することができる。
【0048】
請求項4に記載のごとく、前記大径パイプの側面に複数の孔を有し、前記液体吸排ノズルが前記密封容器の栓体を貫通した状態で少なくとも一つの孔が前記密封容器内部に、他の孔の少なくとも一つが前記栓体の外側になるように配置するので、
確実に密封容器内を大気開放することができる。さらに、液体吸引もしくは排出の過程において、円滑に密封容器内を大気開放することができる。
【0049】
請求項5に記載のごとく、大径のパイプ内に小径のパイプを配設し、一方のパイプを液体吸排用とし、他方のパイプを密封容器内の大気解放用とする液体吸排ノズルを有し、前記液体吸排ノズルが密封容器を密封する栓体を貫通し、密封容器内を大気圧にする液体吸排装置を構成するので、
試料の採取精度を向上でき、液体吸排装置の精度を向上できる。
【0050】
請求項6に記載のごとく、前記大気開放用パイプの側面に孔を有する液体吸排装置を構成するので、
確実に密封容器内を大気開放する液体吸排装置を構成できる。さらに、試料採取量の精度を向上できる。
【0051】
請求項7に記載のごとく、前記大気開放用パイプの側面に複数の孔を有し、前記液体吸排ノズルが前記密封容器の栓体を貫通したときに、少なくとも一つの孔が前記密封容器内にあり、残りの孔のうち少なくとも一つが前記密封容器の外部にあり、前記密封容器内の圧力を大気圧にする液体吸排装置を構成するので、
確実に密封容器内を大気開放する液体吸排装置を構成できる。さらに、試料採取量の精度を向上できる。
【0052】
請求項8に記載のごとく、前記大気開放用パイプに接続する配管部にダンパ部を配置する液体吸排装置を構成するので、
確実に密封容器内を大気開放する液体吸排装置を構成できる。さらに、大気開放を円滑に行うことができ、試料採取量の精度を向上できる。
【0053】
請求項9に記載のごとく、密封容器を密封する栓体を貫通して、前記密封容器内で液体吸排する液体吸排ノズルにおいて、
前記液体吸排ノズルは大径のパイプ内に小径のパイプを配設し、
該大径のパイプに対して該小径のパイプを偏心もしくは内接し、
一方のパイプを液体吸排用とし、他方のパイプを密封容器内の大気開放用とするので、
液体吸排ノズルに小径のパイプに連通する孔を構成する際に、該孔の長さを短くでき、吸排時における流動抵抗を軽減できると共に、該孔の加工時における労力を軽減できる。
また、大径のパイプ内の空間において、壁面の流動抵抗の影響をうけにくい部分を大きくとることができ、大径のパイプ内の空間を大気開放に利用する際に、空気の流動抵抗を低減できる。
【0054】
請求項10に記載のごとく、密封容器を密封する栓体を貫通して、前記密封容器内で液体吸排する液体吸排ノズルにおいて、
液体吸排ノズルの側面より、該液体吸排ノズルの内部空間に達した孔を設け、
液体吸排ノズルの内部空間において、該孔より下方の該孔に連通した空間容積を0.5μl以下、
もしくは該孔より下方の該孔に連通した空間の底面までの距離を、該孔より下方1mm以内とするので、
液体吸排ノズル内に残存する液量を減少できるので、液体吸排ノズルによる液の吸排量の精度を向上できる。
さらに、液体吸排ノズル内の洗浄性を向上でき、洗浄不良の発生を抑制できる。洗浄にかかる時間を短縮できるとともに、洗浄に必要となる洗浄液の量を軽減できる。
【0055】
請求項11に記載のごとく、密封容器を密封する栓体を貫通して、前記密封容器内で液体吸排する液体吸排ノズルにおいて、
液体吸排ノズルの側面より、該液体吸排ノズルの内部空間に達した孔を設け、
該液体吸排ノズルの内部空間底面と内部空間内側面とを曲面で接続するので、液体吸排ノズルの内部空間における液体の残存を抑制し、液体の流動抵抗を低減できる。これにより、液体サンプルの吸排量の精度を向上できるとともに、洗浄液の導入を円滑にして洗浄効率を向上できる。
【0056】
請求項12に記載のごとく、液体吸排ノズルが密封容器を密封する栓体を貫通し、密封容器内を大気圧にするとともに、密封容器内において液体を吸引もしくは排出する液体吸排装置であって、
液体吸排ノズルを密封容器内に挿入するに、該液体吸排ノズルに設けた2つの大気開放用孔の間に栓体が位置する状態において、該液体吸排ノズルを栓体に対して一端停止させる液体吸排装置を構成するので、
確実に密封容器内の圧力を大気圧にすることができ、液体に吸入量もしくは吐出量の精度を向上できる。さらに、液体吸排ノズルに設ける2つの大気開放用孔の間隔を短く構成でき、大気開放時の空気の流動抵抗を低減し、円滑な大気開放を行うことができる。そして、密封容器の大気開放の際に、大気開放用孔を、密封容器の上部に位置させた状態で大気開放でき、大気開放用孔への検体の流入を阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】血液検査装置の全体図。
【図2】血液検査装置の内部構成を示す模式図。
【図3】サンプリング細管挿入前の動作機構を示す図。
【図4】サンプリング細管挿入時の動作機構を示す図。
【図5】サンプリング細管の圧力調整機構を示す図。
【図6】サンプリング細管の構造を示す側面断面図。
【図7】サンプリング細管による大気開放過程を示す図。
【図8】大気開放経路の洗浄機構を示す模式図。
【図9】サンプリング細管の第二実施例を示す図。
【図10】第三実施例であるサンプリング細管の側面断面図。
【図11】第四実施例であるサンプリング細管の構成を示す図。
【図12】第五実施例であるサンプリング細管の側面断面図。
【図13】第五実施例であるサンプリング細管の断面図。
【図14】封止部材とインナーパイプおよびアウターパイプとの接続部の構成を示す図。
【図15】第六実施例であるサンプリング細管の構成を示す図。
【符号の説明】
1 サンプリング細管
4 吸引孔
39 押えブロック
40 栓体
41 密封容器
51 インナーパイプ
52 アウターパイプ
57 下部大気開放用孔
58 上部大気開放用孔

Claims (12)

  1. 密封容器を密封する栓体を貫通して、前記密封容器内で液体吸排する液体吸排ノズルにおいて、
    前記液体吸排ノズルは大径のパイプ内に小径のパイプを配設し、一方のパイプを液体吸排用とし、他方のパイプを密封容器内の大気開放用とすることを特徴とする液体吸排ノズル。
  2. 前記小径パイプを液体吸排用とし、前記大径のパイプを大気開放用とする請求項1に記載の液体吸排ノズル。
  3. 前記大径パイプの側面に孔を有することを特徴とする請求項2に記載の液体吸排ノズル。
  4. 前記大径パイプの側面に複数の孔を有し、前記液体吸排ノズルが前記密封容器の栓体を貫通した状態で少なくとも一つの孔が前記密封容器内部に、他の孔の少なくとも一つが前記栓体の外側になるように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の液体吸排ノズル。
  5. 大径のパイプ内に小径のパイプを配設し、一方のパイプを試料吸引用とし、他方のパイプを密封容器内の大気解放用とする液体吸排ノズルを有し、前記液体吸排ノズルが密封容器を密封する栓体を貫通し、密封容器内を大気圧にすることを特徴とする液体吸排装置。
  6. 前記大気開放用パイプの側面に孔を有していることを特徴とする請求項5に記載の液体吸排装置。
  7. 前記大気開放用パイプの側面に複数の孔を有し、前記液体吸排ノズルが前記密封容器の栓体を貫通したときに、少なくとも一つの孔が前記密封容器内にあり、残りの孔のうち少なくとも一つが前記密封容器の外部にあり、前記密封容器内の圧力を大気圧にすることを特徴とする請求項6に記載の液体吸排装置。
  8. 前記大気開放用パイプに接続する配管部にダンパ部を配置することを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか一項に記載の液体吸排装置。
  9. 密封容器を密封する栓体を貫通して、前記密封容器内で液体吸排する液体吸排ノズルにおいて、
    前記液体吸排ノズルは大径のパイプ内に小径のパイプを配設し、
    該大径のパイプに対して該小径のパイプを偏心もしくは内接し、
    一方のパイプを液体吸排用とし、他方のパイプを密封容器内の大気開放用とすることを特徴とする液体吸排ノズル。
  10. 密封容器を密封する栓体を貫通して、前記密封容器内で液体吸排する液体吸排ノズルにおいて、
    液体吸排ノズルの側面より、該液体吸排ノズルの内部空間に達した孔を設け、
    液体吸排ノズルの内部空間において、該孔より下方の該孔に連通した空間容積を0.5μl以下、
    もしくは該孔より下方の該孔に連通した空間の底面までの距離を、該孔より下方1mm以内とすることを特徴とする液体吸排ノズル。
  11. 密封容器を密封する栓体を貫通して、前記密封容器内で液体吸排する液体吸排ノズルにおいて、
    液体吸排ノズルの側面より、該液体吸排ノズルの内部空間に達した孔を設け、
    該液体吸排ノズルの内部空間底面と内部空間内側面とを曲面で接続したことを特徴とする液体吸排ノズル。
  12. 液体吸排ノズルが密封容器を密封する栓体を貫通し、密封容器内を大気圧にするとともに、密封容器内において液体を吸引もしくは排出する液体吸排装置であって、
    液体吸排ノズルを密封容器内に挿入するに、該液体吸排ノズルに設けた2つの大気開放用孔の間に栓体が位置する状態において、該液体吸排ノズルを栓体に対して一端停止させることを特徴とする液体吸排装置。
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