JP5137274B2 - ピペットチップ - Google Patents

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Description

本発明は、ピペットに装着したまま交換することなく試料の採取、希釈、攪拌、吐出が可能となるピペットチップに関する。
近年、患者の傍らで医療従事者が検査を行うPoint of Care Testing(POCT)の頻度が高まっている。POCTは患者の身近で行われるため、迅速かつ適切な診断・治療ができる。このようなPOCTに用いる試薬としては、自己血糖測定試薬、インフルエンザウイルスやアデノウイルス等の呼吸器感染症の原因ウイルスの測定試薬、トロポニンやBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)等の循環器疾患に関わる測定試薬等が挙げられ、イムノクロマトグラフィーを原理とするイムノクロマト試薬が数多く使用されている。
イムノクロマト試薬には、テストラインの発色を目視で判定する定性試薬と、テストラインの発色強度を専用機器で読み取る定量試薬が存在している。定性試薬は診療所から大病院まであらゆる医療施設で使用されており、定量試薬は診療所や小病院など、大型の検査装置を設置できない医療施設において主に使用されている。
定量試薬に関しては、検体を何ら前処理することなく使用するものもあるが、検体の種類、検体の使用量、試薬の測定原理に応じて、専用の希釈溶媒で希釈した検体を使用するものもある。
専用の希釈溶媒による検体の希釈は、乳幼児や小児等、大量の検体を採取することが難しい場合や、検体中の測定対象物が高濃度であるときに、測定に適した濃度域になるよう調整する場合等に行なわれている。
検体を希釈するために一定量の検体を採取する場合、通常、ピペットチップを装着したピペットが使用される。ピペットチップは、一般に、全体が中空の略円錐状となっており、基端部にはピペット装着口が形成され、先端部には液体試料を吸引し、吐出する役割を有する孔が形成されている(例えば、特許文献1、2参照)。定量試薬において、少量の検体を希釈して検査に使用する場合、通常、検体原液を分取したり、希釈検体液を分注したりするために、複数のピペット及びピペットチップが使用される。しかしながら、複数のピペット及びピペットチップを使用する場合、操作が煩雑であり、多数の検体を処理するためには、多くの時間を要していた。また、ピペット操作に不慣れな医療従事者が希釈操作を行うことにより、誤差が生じ、測定結果の正確度や精度が低下することがあった。
特開平8−112537号公報 特開2007−271427号公報
本発明は、ピペットに装着したまま交換することなく試料の採取、希釈、攪拌、吐出が可能となるピペットチップを提供することを目的とする。
本発明のピペットチップは、ピペットに装着され、液体を吸引して収容し、吐出するために用いられるピペットチップであって、ピペット装着口と、液体収容部と、毛細管部とを有し、上記毛細管部の先端に形成され、毛細管現象を利用して液体試料を毛細管部内に吸引し、吸引した液体試料を希釈溶媒に吐出する役割を有する第1の孔と、上記第1の孔より液体試料を吸引する際に毛細管現象を生じさせる通気孔の役割を有する第2の孔とを有し、第1の孔、又は、第1の孔及び第2の孔は、希釈溶媒によって希釈された液体試料を毛細管部内及び液体収容部内に吸引し、吸引した希釈溶媒によって希釈された液体試料を吐出する役割をも有する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、ピペットチップにおいて、毛細管現象によって液体試料を吸引できるようにするために、液体試料を吸引するための孔が先端に形成された毛細管部と、毛細管現象を生じさせる通気孔の役割をする孔とを形成することにより、ピペットに装着したまま交換することなく試料の採取、希釈、攪拌、吐出が可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のピペットチップは、毛細管部を有する。
該毛細管部は、両端の一方が液体収容部に開口しており、他方の先端には、毛細管現象を利用して液体試料を毛細管部内に吸引し、吸引した液体試料を希釈溶媒に吐出する役割、並びに、希釈溶媒によって希釈された液体試料(希釈試料溶液)を毛細管部内及び液体収容部内に吸引し、吸引した希釈試料溶液を吐出する役割を有する第1の孔が形成されている。
毛細管部の内径は、液体試料の種類等によって適宜設定されるが、好ましい下限は0.1mm、好ましい上限は3mmである。毛細管部の内径が0.1mm未満であると、ピペットチップの作製が困難となる。毛細管部の内径が3mmを超えると、毛細管現象により所定量の液体試料を吸引できないことがある。毛細管部の内径のより好ましい下限は0.2mm、より好ましい上限は1mmである。
毛細管部の長さは、目的とする液体試料の所望の吸引液量(所望の採取量)と前記の毛細管部の内径に応じて適宜設定されるが、好ましい上限は100mmである。毛細管部の長さが100mmを超えると、毛細管現象により所定量の液体試料を吸引できないことがある。毛細管部の長さのより好ましい上限は30mmである。
第1の孔の形状は、毛細管現象による毛細管部への液体試料の吸引が可能であれば円形に限定されず、楕円、多角形等の形状でもよいが、流れや攪拌の均一性を考慮すると、円形が好ましい。
毛細管現象による液体上昇の高さは、液体の表面張力、内壁面の濡れやすさ、液体の密度などによって決まる。具体的には、管の内外の液面の高さの差をh(m)、管内径の半径をr(m)、液体の密度をρ(Kg/m)、液体の表面張力をγ(N/m)、接触角をθ、重力加速度をg(m/S)とすれば、h=2γcosθ/rρgという関係になることが知られている。
第1の孔の内径は、液体試料の種類や所望の吸引液量、及び、上記の関係等を考慮して適宜設定されるが、好ましい下限は0.1mm、好ましい上限は3mmである。第1の孔の内径が0.1mm未満であると、ピペットチップの作製が困難となる。第1の孔の内径が3mmを超えると、毛細管現象により所定量の液体試料を吸引できないことがある。第1の孔の内径のより好ましい下限は0.2mm、より好ましい上限は1mmである。
また、一定量のサンプルを精度よく採取するため、第1の孔の内径及び毛細管部の内径は等しいことが好ましい。
液体試料と接触することにより液体試料を採取するため、第1の孔は、液体試料との接触が容易となるピペットチップの最下部に形成することが好ましい。
なお、本明細書では、ピペット装着口を有する側をピペットチップの上部とする。
本発明のピペットチップは、第1の孔より液体試料を吸引する際に毛細管現象を生じさせる通気孔となる第2の孔を有する。
なお、第2の孔は、希釈溶媒によって希釈された液体試料(希釈試料溶液)を第1の孔とともに吸引し、かつ、吸引した希釈試料溶液を第1の孔とともに吐出することもできる。
第2の孔は、第1の孔より液体試料を吸引する際に毛細管現象を生じさせる通気孔であるため、第1の孔よりも上部に形成される。
第2の孔の形状は特に限定されないが、円形であることが好ましい。また、希釈試料溶液を吐出する場合に、該希釈試料溶液が、第2の孔を通って目的とする部位以外に滴下されたり、ピペットチップの外側壁に付着したままとなって残ったりしないようにする形態が好ましい。
第2の孔の数は、1以上であればよい。
第2の孔の内径は、第2の孔の数等によって適宜設定されるが、好ましい下限は0.001mm、好ましい上限は3mmである。第2の孔の内径が0.001mm未満であると、ピペットチップの作製が困難となることがある。第2の孔の内径が3mmを超えると、吐出時の第2の孔からの吐出液量が多くなり、目的箇所への適切な吐出が困難となることがある。第2の孔の内径のより好ましい下限は0.01mm、より好ましい上限は1mmである。
本発明のピペットチップにおいて、第1の孔と第2の孔とは、開口方向が下向きとなるように形成されることが好ましい。第1の孔と第2の孔との開口方向を下向きにすることにより、希釈試料溶液を試験デバイスの目的とする部位(試料滴下部)に吐出する際に、第2の孔より吐出される希釈試料溶液が、試料滴下部以外に滴下されたり、ピペットチップの外側壁に付着したままとなったりすることを抑制し、ピペットにて設定した量を正確に吐出することができる。
第1の孔と第2の孔の大きさは、同じであってもよいし、異なるものとしてもよい。
本発明のピペットチップは、液体収容部を有する。
液体収容部は、第1の孔、又は、第1の孔及び第2の孔より吸引された希釈試料溶液を収容する役割を有する。
本発明のピペットチップを用いれば、毛細管現象を利用して一定量の液体試料を吸引し、規定量の希釈溶媒が収容されている容器に該液体試料を吐出し、ピペッティング操作により、容易に攪拌及び希釈ができる。次に、調製された希釈試料溶液をピペットの吸引機構により、第1の孔、又は、第1の孔及び第2の孔から過剰量を吸引し、毛細管部及び液体収容部に収容した後、ピペットの吐出機構により第1の孔や第2の孔から一定量の希釈試料溶液を、目的とする部位に吐出することができる。
なお、希釈試料溶液を吸引する際、過剰量を吸引するのではなく、目的とする部位に吐出するための所望量を吸引して、その全量を目的とする部位に吐出してもよい。
本発明のピペットチップは、ピペット装着口を有する。
ピペット装着口は、一般的なピペットに容易に装着できるように、汎用のピペットチップと同様のピペット装着口であることが好ましい。
本発明のピペットチップの素材は、本発明の目的を阻害しない範囲において適宜選択できる。具体的には例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、シリコーンゴム、熱可塑性エラストマー、塩化ビニル等の樹脂が好適に用いられる。これらの素材の弾性率は、公知の方法で適宜調整できる。
また、毛細管部のみガラス製のキャピラリー管を用い、それ以外の部分がポリエチレン等の樹脂素材からなる一体型チップでもよい。
更に、サンプル吸引の様子や、攪拌状況を目視で確認することができるため、透明又は半透明の材質にすることが好ましい。
本発明のピペットチップは、液体試料及び希釈試料溶液の吸引及び吐出がスムーズに行なわれるように、内側の表面を加工処理していてもよい。例えば、ピペットチップの内・外の表面と第2の孔の内表面を撥水処理し、毛細管部の内壁を親水処理する等、吸引や吐出する液体の量を一定量にするための工夫を施せば、正確度や精度の向上が可能となる。
液体試料としては、全血、血清、血漿、尿等の生体試料の他、肉、植物等の食物の抽出物、河川水や海洋水等の環境由来試料、菌、ウイルス等の微生物培養液又は浮遊液等、菌やウイルス等からの抽出物等が挙げられる。また、液体試料中の被検出物としては、例えば、臨床検査の分野では、各種の抗原又は抗体等が挙げられる。例えば、C反応性蛋白(CRP)、IgA、IgG、IgMなどの炎症マーカーや、フィブリン分解産物(例えば、Dダイマー)、可溶性フィブリン、トロンビン−アンチトロンビン複合体(TAT)、プラスミン−プラスミンインヒビター複合体(PIC)などの凝固・線溶マーカーや、酸化LDL、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)などの循環器関連マーカーや、アディポネクチンなどの代謝関連マーカーや、癌胎児性抗原(CEA)、α−フェトプロテイン(AFP)、CA19−9、CA125、前立腺特異抗原(PSA)などの腫瘍マーカーや、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、クラミジアトラコマティス、淋菌などの感染症関連マーカーや、アレルゲン特異免疫グロブリンE(IgE)、ホルモン、薬物等が挙げられる。
希釈溶媒としては、測定対象物の測定範囲や反応性に悪影響を及ぼさないものであれば、界面活性剤、変性剤等を含む各種緩衝液でもよく、いかなる組成の溶媒でもよい。また、希釈溶媒のpHも、測定対象物の測定に影響しない範囲であれば特に限定されない。
本発明によれば、ピペットに装着したまま交換することなく試料の採取、希釈、攪拌、吐出が可能となるピペットチップを提供することができる。本発明により、少量の試料を一定量採取して、希釈、攪拌後、得られた希釈試料溶液を目的とする部位に一定量吐出することを必要とする測定系において、一組のピペットとピペットチップで試料の採取から希釈試料溶液の吐出までを容易に行うことができるピペットチップを提供できる。そのため、ピペット操作や少量試料の希釈に不慣れな医療従事者であっても希釈試料溶液の調製に要する時間を短縮することができ、簡易検査をさらに迅速化させることができる。特に、多数の試料を測定する場合に、個々の試料間ではピペットチップの交換が必要であるものの、試料の希釈から目的とする部位に希釈試料溶液を吐出する操作過程では、ピペットやピペットチップの交換が不要である。それ故、検査に要する時間を大幅短縮することができ、簡便、迅速性が要求されるPOCTにおいて、極めて有用である。また、操作数が減ることで希釈誤差が軽減され、測定結果の精度を向上させることもできる。
本発明のピペットチップの形状の一例を示す断面図(a)と、下部から見た形状を示す模式図(b)である。 本発明のピペットチップの形状の一例を示す断面図(a)と、下部から見た形状を示す模式図(b)である。 本発明のピペットチップの形状の一例を示す断面図(a)と、下部から見た形状を示す模式図(b)である。 本発明のピペットチップの形状の一例を示す断面図(a)と、下部から見た形状を示す模式図(b)である。 本発明のピペットチップの形状の一例を示す断面図(a)と、下部から見た形状を示す模式図(b)である。 本発明のピペットチップの形状の一例を示す断面図(a)と、下部から見た形状を示す模式図(b)である。 図1のピペットチップを用いる場合の、試料を採取、希釈、攪拌、吐出する過程を示す模式図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を用いて更に詳しく説明するが、本発明はこれら図面で示した実施形態のみに限定されない。
図1〜6は、本発明のピペットチップの形状の一例を示す断面図(a)、及び、下部から見た形状を示す模式図(b)である。図1〜6において、ピペットチップ1は、ピペットに装着するためのピペット装着口2と吸引した液体を収容するための液体収容部3とを備えている。また、ピペットチップ1には、先端に第1の孔4を有する毛細管部6が形成されている。更に、第1の孔4の上部に第2の孔5が形成されている。
図1、2において、第1の孔4は、ピペットチップ1下部の中央に形成されており、第2の孔5は、図1では円形の孔が2つ、図2では円形の孔が8つ、それぞれ第1の孔4の上部に形成されている。図1、2のピペットチップ1では、第2の孔5を通して希釈試料溶液の吸引及び吐出が可能である。
図3において、第1の孔4は、ピペットチップ1下部の中央に形成されており、第2の孔5は、第1の孔4の上部に略C形の孔が2つ形成されている。該略C形の第2の孔により希釈溶液の吸引及び吐出が容易となる。
図4において、第2の孔5は、第1の孔4を有する毛細管部6より短い管に形成されており、希釈溶液の吐出位置を限定させることが可能な形状となっている。
図5、6において、第1の孔4は、ピペットチップ1下部の中央に形成されており、第2の孔5は、第1の孔4を有する毛細管部6の側面に形成されており、第1の孔4と第2の孔5の開口方向が異なった形状である。
図1〜4のピペットチップでは第1の孔4と第2の孔5とは、開口方向が同じ下向きであり、図5、6のピペットチップでは、第2の孔5は、開口方向が、下向きである第1の孔4に対してほぼ垂直になっている。
図1のピペットチップを用いる場合の、試料を採取、希釈、攪拌、吐出する過程を示す模式図を図7に示す。
ピペットに装着したピペットチップ1の先端部の第1の孔4を液体試料7と接触させると、毛細管現象により液体試料7が第1の孔4より毛細管部6内に吸引される(図7(a)、図7(b))。液体試料7は通気孔である第2の孔5の位置より上部には吸引されないため、第1の孔4の径、及び、第1の孔4の位置から第2の孔5の位置までの毛細管部6の距離を適宜設定することにより、一定量の液体試料7を採取することができる。
次に、該液体試料7を、一定量の希釈溶媒8が収容されている容器に全量を吐出し(図7(c))、ピペッティング操作により第1の孔4、又は、第1の孔4及び第2の孔5から希釈溶媒8の吸引及び吐出を繰り返すことで液体試料7と希釈溶媒8とが攪拌される。その後、毛細管部6及び液体収容部3に希釈試料溶液9が収容され(図7(d))、チップ部分を引き上げ、試験デバイスの目的とする部位(試料滴下部)にピペットの吐出機構によって第1の孔4及び第2の孔5から希釈試料溶液9が吐出される(図7(e))。
このように、本発明のピペットチップを用いれば、ピペットに装着したまま交換することなく試料の採取、希釈、攪拌、吐出が可能となる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
通常のピペットチップ(Quality Scientific Plastics社製、「110NEW」)と本発明のピペットチップ(図1の形状のもの)を用いて10検体を測定した際のサンプル調製に要した時間を比較した。
(試験方法)
下記のサンプル調製操作を3名で実施し、各々10検体の調製から、目的とする部位に吐出する操作に要した時間を計測した。
(サンプル調製操作)
各々のサンプル調製操作は以下の通りである。
(1)通常のピペットチップを用いる場合は、低容量用ピペットを装着したピペットチップにて検体(試料)2μLを採取し、規定量(300μL)の希釈溶媒が収容されている容器に採取した試料2μLを吐出する。続いて高容量用ピペットを装着した別のピペットチップによるピペッティング操作で試料と希釈溶媒を混合及び攪拌した後、得られた希釈試料溶液の一定量(120μL)を、高容量用ピペットを装着したピペットチップで吸引し、目的とする部位に吐出した。
(2)本発明のピペットチップを用いる場合は、高容量用ピペットを装着した本発明のピペットチップの第1の孔より毛細管現象を利用して検体(試料)2μLを採取し、規定量(300μL)の希釈溶媒が収容されている容器に採取した試料2μLを吐出し、ピペッティング操作による攪拌後、得られた希釈試料溶液の過剰量を吸引して目的とする部位に一定量(120μL)を吐出した。
(結果)
サンプル調製操作に要する所要時間を計測した結果を表1に示す。表1の所要時間の計測結果から、本発明のピペットチップを用いた場合は、ピペットの持ち替え、チップの交換操作が不要となり、また、ピペッティングによると攪拌操作が軽減されることにより、サンプル調製に要する時間は著しく短縮された。つまり、本発明のピペットチップを用いることにより、検体処理操作の効率化が図られた。
Figure 0005137274
本発明によれば、ピペットに装着したまま交換することなく試料の採取、希釈、攪拌、吐出が可能となるピペットチップを提供することができる。
1 ピペットチップ
2 ピペット装着口
3 液体収容部
4 第1の孔
5 第2の孔
6 毛細管部
7 液体試料
8 希釈溶媒
9 希釈試料溶液

Claims (4)

  1. ピペットに装着され、液体を吸引して収容し、吐出するために用いられるピペットチップであって、
    ピペット装着口と、液体収容部と、毛細管部とを有し、
    前記毛細管部の先端に形成され、毛細管現象を利用して液体試料を毛細管部内に吸引し、吸引した液体試料を希釈溶媒に吐出する役割を有する第1の孔と、
    前記第1の孔より液体試料を吸引する際に毛細管現象を生じさせる通気孔の役割を有する第2の孔とを有し、
    第1の孔、又は、第1の孔及び第2の孔は、希釈溶媒によって希釈された液体試料を毛細管部内及び液体収容部内に吸引し、吸引した希釈溶媒によって希釈された液体試料を吐出する役割をも有する
    ことを特徴とするピペットチップ。
  2. ピペット装着口を有する側を上部とする場合、第1の孔は、最下部に形成されることを特徴とする請求項1記載のピペットチップ。
  3. ピペット装着口を有する側を上部とする場合、第1の孔と第2の孔とは、開口方向が下向きであることを特徴とする請求項1又は2記載のピペットチップ。
  4. 第1の孔と第2の孔とは、孔の大きさが異なることを特徴とする請求項1、2又は3記載のピペットチップ。
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