JP2003534945A - 発泡性内側層を有する2層被覆シース - Google Patents

発泡性内側層を有する2層被覆シース

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JP2003534945A JP2001587993A JP2001587993A JP2003534945A JP 2003534945 A JP2003534945 A JP 2003534945A JP 2001587993 A JP2001587993 A JP 2001587993A JP 2001587993 A JP2001587993 A JP 2001587993A JP 2003534945 A JP2003534945 A JP 2003534945A
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Abstract

(57)【要約】 2層被覆シースは、発泡性ポリマーの内側層、及び前記内側層を密接に包囲する非発泡性−非熱収縮性ポリマーの外側層を有している。外側層は内側層の融点よりも少なくとも60℃高い融点を有しており、外側層の厚さ及び機械的強度は、内側層に発泡を生じさせるのに十分な温度でもシースが実質的に一定の外側寸法を有するようなものとなっている。これらのシースは、一般に、長尺の基材、例えば、チューブ、ロッド、ワイヤー及びケーブル、並びにそのような基材の端部を被覆するキャップ等の形態である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 この発明は、一般に長尺の基材、例えばチューブ、ロッド、ワイヤー及びケー
ブル、特にチューブを被覆するチューブ形態及びそのような基材の端部を被覆す
るキャップ形態の被覆シース、並びにそれらを形成及び使用する方法に関する。
【0002】 発明の背景 Harrisは、米国特許第3,985,951号に、ポリマー(高分子化合物)、好ましく
は熱収縮性ポリマーで形成され得る発泡性の内側層及び外側層を有する電気絶縁
性チューブ及びキャップを開示している。
【0003】 Rehau AG & Co.は、欧州特許第0 233 516号に、基材上で熱収縮すると基材を
包み込む複層プラスチック製収縮性チューブであって、1つの層は発泡性材料で
形成されており、他の層は発泡性材料で形成されていないチューブを開示してい
る。
【0004】 住友電工(Sumitomo Electric Industries)は、欧州特許第0 520 473号に、
最も内側の層としてホットメルト接着剤層を有しており、その最も内側の層の外
側に、少なくとも1つの非発泡性の層及び発泡性の層を有する複層発泡性熱収縮
性チューブを開示している。
【0005】 住友電工(Sumitomo Electric Industries)は、欧州特許第0 713 763号に、
内側層は発泡性であり、外側層は内側層の外側への膨張を抑制する発泡性被覆チ
ューブを開示している。外側層は熱収縮性であってよいが、必ずしもそうでなく
てもよい。
【0006】 この明細書の中で引用する上記の文献及びその他の文献は、引用することによ
って本明細書に含めることとする。
【0007】 一般に長尺の基材、例えばチューブ、ロッド、ワイヤー及びケーブル、特にチ
ューブを被覆するチューブ形態並びにそのような基材の端部を被覆するキャップ
形態の被覆シースであって、発泡性熱可塑性ポリマーの内側層及びその内側層に
密着して内側層を包囲する非発泡性非熱収縮性の熱可塑性ポリマーの外側層を有
しており、その外側層は内側層の融点よりも少なくとも60℃高い融点を有して
おり、その外側層の厚み及び機械的強度は、内側層に発泡を生じさせるのに十分
な温度において実質的に一定の外側寸法をシースが保つような厚み及び機械的強
度である被覆シースを開発することは望ましいものであった。
【0008】 発明の概要 この発明は、第1の要旨において、 (a)発泡性熱可塑性ポリマーの内側層、及び (b)前記内側層に密着して内側層を包囲する非発泡性非熱収縮性の熱可塑性ポ
リマーの外側層 を有してなり、その外側層はその内側層の融点よりも少なくとも60℃高い融点
を有しており、その外側層の厚み及び機械的強度は、その内側層に発泡を生じさ
せるのに十分な温度において実質的に一定の外側寸法をシースが保つような厚み
及び機械的強度である2層被覆シースを提供する。
【0009】 この発明は、第2の要旨において、長尺基材又はその端部を被覆する方法であ
って、前記本発明の第1の要旨の2層被覆シースをその基材のまわりに、その長
手方向に配すること、並びに、内側層に発泡を生じさせるのに十分であるが、外
側層の融点を越えない温度までシースを加熱して、内側層に発泡を生じさせ、そ
れによってシースに長尺基材又はその端部を被覆させることを含んでなる方法を
提供する。 この発明は、第3の要旨において、前記本発明の第1の要旨の2層被覆シース
を形成する方法を提供する。
【0010】 発明の説明 図面について、同じ番号は本発明の同等の要素を示している。図1は、この発
明の被覆シースの部分的斜視図であって、内側層を明瞭に示すために外側層を切
り欠いた状態を示している。一般に符号10で示されるシースは、発泡性熱可塑
性ポリマー材料の内側層12に密着して内側層12を包囲する非発泡性非熱収縮
性の熱可塑性ポリマー材料の外側層14を有している。外側層は内側層の融点よ
りも少なくとも60℃高い融点を有しており、外側層の厚み及び機械的強度は、
内側層に発泡を生じさせる際に、実質的に一定の外側寸法をシースが保持し得る
ような厚み及び機械的強度である。
【0011】 図2は、この発明の被覆シースを基材のまわりに取り付けた状態の横断面図を
示している。被覆シース10は基材20を完全に包囲している。図面では、(図
6及び7に示されているクリンプされた端部キャップを除いて)基材及び被覆シ
ースの両者とも円形の断面を呈しているが、所望する場合、特に円形ではない断
面を有する基材を被覆するために使用する場合に、シースが円形ではない断面を
有し得ることも本発明の範囲に含まれる。しかしながら、この発明の現在考えら
れる基材(チューブ、ロッド、ワイヤー及びケーブル、特にチューブ)は、一般
に、円形の断面を有しているので、並びに円形の断面を有する押出し用の金型を
作製することは多少なりともより容易であるので、本発明の被覆シースは一般的
に円形断面となる。
【0012】 図3は、図2に対応するシース及び基材の発泡後の状態を示す横断面図である
。シースを発泡させる場合、基材の外側と外側層の内側との間の隙間を満たすよ
うに内側層が発泡するが、外側層は発泡プロセスの間で、発泡したり、実質的に
形状変化をしたりはしない。特に外側層は非熱収縮性である。基材の外側と外側
層の内側との間の隙間が発泡後に完全に満たされる場合に、発泡前におけるシー
ス内側層の内側直径の基材の外側直径に対する比を充填比(filling ratio)と称
する。所定の基材について必要な充填比を満足する特定の被覆シースの能力は、
内側層の厚さ(これは、本質的に、利用できる発泡性材料の体積を規定する)及
び内側層の発泡性材料の膨張比(内側層の材料の1つのピースが拘束を受けずに
発泡する体積の、その材料の同じそのピースの発泡前における体積との比であっ
て、通常は百分率で表す)によって求められる。
【0013】 内側層として好適な発泡性材料の膨張比は1000%又はそれ以上であり、よ
り一般には約400%〜約600%であって、試験によって即座に調べることが
できるので、当業者は、所望の発泡比(又は充填比)を達成するために好適な内
側層の厚さを調べることができ、従って必要以上に実験を行うことなく、所定の
基材について好適な被覆シースを決めることができる。実際に、後で記載する実
施例からも判るように、1つの被覆シースによって非常に広い範囲の基材直径に
適応することができ、一般的な基材に適応させるために非常に多様な被覆シース
を製造する必要はない。尤も、後で説明するように、所定の用途に必要とされる
か又は所望される特定の特性、例えば剛性(stiffness)、化学的耐性(耐薬品性
、chemical resistance)、温度耐性(temperature resistance)などを達成する
ために、内側層及び外側層に異なる材料を用いることもできる。
【0014】 図4は、この発明の第1の態様の被覆キャップの長手方向断面図である。例え
ば、キャップは外側層14の材料によって作製されており、その中に、内側層材
料のチューブ状のインサートが挿入されているように、キャップは外側層14の
材料のみを有する閉じた端部14Aを有している。そのようなキャップは、種々
の好適なプロセスによって、例えば最初にチューブ状の内側層を例えば成形(mol
ding)によって作製し、次いでそのまわりに外側層を成形するプロセス等によっ
て作製することもできる。キャップはその長手方向にわたって一様な横方向寸法
を示すように図示しているが、そうすることは必ずしも必要ではなく、成形プロ
セスにおいて助けとなることが望まれる場合には、横方向寸法を開いている端部
から閉じている端部へ向かって先細りとなるようにすることもできる。
【0015】 図5は、この発明の第2の態様の被覆キャップの長手方向断面図である。キャ
ップは、内側層12及び外側層14の両者の材料を有する閉じた端部12A及び
14Aを有しており、内側層はキャップの形態に成形されており、外側層はその
まわりに成形されている。図4のキャップと同様に、キャップは、所望する場合
には、先細りの横方向寸法を有することもできるし、又は図に示すように、一様
な横方向寸法を有することもできる。
【0016】 図6は、この発明の第3の態様の被覆キャップの長手方向断面図である。キャ
ップは、内側層12及び外側層14の両者の材料を有する閉じた端部12B、1
4Bを有している。この態様では、後で説明するように、外側層が軟化してそれ
自体でシールを形成するのに十分な温度まで加熱された金型の中で、チューブの
一方の端部をクリンプして閉じる、クリンピング及び熱シーリングプロセスによ
って、キャップはこの発明のチューブから作製されている。
【0017】 図7は、この発明の第3の態様の被覆キャップ(図6)についてのA−A線に
沿った長手方向断面図であって、キャップの閉じて平らになった端部12B、1
4Bを示している。図6及び7において、内側層12は閉じた端部12Bを形成
するように流されたように示されているが、内側層が図4のキャップのチューブ
状断面のみを形成するように、クリンピングプロセスの前に、内側層を越えて外
側層を押出すようにすることも、本発明の範囲内のものである。
【0018】 図8は、基材のまわりに配して収縮させたこの発明の第1の被覆キャップの長
手方向断面図を示している。この態様では、基材の一端がキャップの中に位置す
るように、キャップが基材のまわりに配されており、キャップが加熱されて、内
側層12が基材のまわりで発泡し、内側層12に外側層14が密着して、内側層
12を外側層14が包囲している。
【0019】 内側層の組成物 本発明の被覆シースの内側層として好適な組成物は、意図する用途の温度範囲
に適する発泡温度、例えば塗料乾燥機内の温度範囲の発泡温度、常套の加熱ガン
又はトーチによって達成される範囲の発泡温度を有する発泡性高分子化合物(ポ
リマー)である。そのような組成物は、ベースポリマーと、そのポリマーに発泡
を生じさせる発泡剤(blowing agent)とを含み得る。組成物は、一般に、充填剤
、酸化防止剤(antioxidant)、難燃剤、及び/又は他の安定剤、例えば、ポリマ
ー製品について常套の他の安定剤をも含み得るし、更に、顔料、可塑剤、接着促
進剤、発泡剤のための活性化剤等をも含み得る。
【0020】 内側層は、生成する発泡ポリマーを安定化させるための化学的架橋剤を含むこ
ともできるし、好ましくは含むことになり、並びに、発泡に伴う内側層の基材へ
の接着性を最大化する粘着性付与剤(tackifier)を含むこともできる。内側層は
、発泡前において、架橋していなくてもよいし又は軽度に架橋していてもよい。
架橋していない場合には全く架橋をしていないのであり、軽度に架橋している場
合には、架橋していないポリマーの発泡特性及び接着特性を実質的に保持できる
わずかな程度の架橋度であることが好ましい(わずかに低下した発泡性、得られ
る発泡体(foam)のより均一なセル寸法、及びわずかに低下した接着性を示すこ
ともあるが、これらの特性によって軽度に架橋した内側層が望ましいものとなり
得る)。本明細書のこれ以降の部分で更に説明するが、発泡性層は、発泡の際に
実質的に架橋され、それによって発泡体には追加的な安定性がもたらされること
が望ましい。しかし、発泡後であっても、(上述した定義のように、)発泡層が
架橋されていなかったり、軽度に架橋されていたりしてもよく、これらは本発明
の範囲内の事項である。
【0021】 好適なベースポリマーは、得られる内側層が被覆すべき基材を被覆するために
都合のよい温度で発泡するように、並びに意図する使用条件にて安定なように、
一般に特定の用途について選ばれる広い範囲のポリマーを含むことができる。好
適なベースポリマー又はポリマー混合物は、架橋剤が存在しない場合には、所望
する発泡温度よりも低い融点、例えば、所望の発泡温度よりも少なくとも30℃
、好ましくは約40℃若しくはそれ以上の温度だけ低い融点を有するものである
。ASTM D-1238-95に従って測定して、ポリマー又はポリマー混合物
のメルトフローインデックス(MFI)は、望ましくは0.5〜10g/分、好
ましくは1〜5g/分であって、いずれの場合であっても、発泡の間に得られる
発泡層の好適な程度の膨張がもたらされるように選ばれることが好ましい。
【0022】 従って、好適なポリマーには、オレフィン系ポリマー、例えば超低密度ポリエ
チレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、メタ
ロセン重合によって製造されるエチレンコポリマー又はポリエチレン、例えばイ
グザクト(Exact (Exxon))及びエンゲージ(Engage(Dow))、エチレンコポリマー
、例えばエチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン/メタクリル酸コポリマー
、エチレン/アクリル酸コポリマー、エチレン/エチルアクリレートコポリマー
、エチレン/ブチルアクリレートコポリマー、アイオノマー、例えばサーリン(
Surlyn (duPont))及びアイオテク(Iotek(Exxon))、エチレンターポリマー、例
えばエチレン/酢酸ビニル/メタクリル酸コポリマー、エラストマー、例えばエ
チレン−プロピレンゴム、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンターポリマ
ー)、ニトリルゴム、ブチルゴム、クロロプレン、クロロポリエチレン、ポリア
クリレートエラストマー、クロロスルホン化ポリエチレン、熱可塑性エラストマ
ー、及びフルオロポリマー、例えばポリビニリデンフルオリド、エチレン/テト
ラフルオロエチレンコポリマー、フッ素化エチレン/プロピレンコポリマー、テ
トラフルオロエチレン/ビニリデンフルオリド/ヘキサフルオロプロピレンター
ポリマー(バイトン、Viton)、ポリ(クロロ−トリフルオロエチレン)、エチ
レン/クロロトリフルオロエチレンコポリマー等、並びにこれらの中の2種又は
それ以上の相溶性の混合物などが含まれる。
【0023】 内側層が発泡する温度範囲は、一般に、例えば、塗料乾燥機内で観察されたり
、常套の乾燥機、加熱ガン若しくはトーチによって容易に達成される温度である
115℃〜275℃である。オレフィン系ポリマーについてはより一般的に、発
泡温度範囲は150℃〜180℃の範囲であり、短い間で180℃以上に逸脱し
てもよい。一般に、塗料乾燥機内での加熱(ベーキング、baking)サイクルは、1
0分〜60分、より一般的には約20分の持続時間である。より薄壁(薄層)の
製品については、より短い発泡サイクルを用いることもできる。
【0024】 従って、例えば、自動車又は家庭用電化製品の塗料乾燥機を通過させることに
よってシースの発泡を行う工業的な用途の被覆シースの内側層に用いられる好適
なポリマー又はポリマー混合物は、架橋剤が存在しない場合に、約100℃の融
点を有し得る。そのようなポリマーは、エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EV
A)、エチレン−メチルアクリレートコポリマー(EMA)等、場合によって、
相互に若しくは低密度ポリエチレン及び/又はアイオノマー等のポリマーと混合
されたものを含み得る。具体例としてのポリマーは、酢酸ビニル(VA)含量が
5%〜45%、好ましくは15%〜35%の範囲、特に20%〜30%であるE
VAである。
【0025】 しかしながら、より高い温度の用途や、難燃性及び化学的耐性が望まれる用途
などには、フルオロポリマー熱可塑性エラストマーを含むフルオロポリマーが特
に好適である。 内側層の組成物に好適な充填剤には、無機充填剤、例えば酸化亜鉛(Kadox)、
硫酸バリウム(Huberbrite)、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、アルミナ
三水和物等が含まれ、ベースポリマー100部あたり約40部までの割合であっ
てよい。
【0026】 発泡剤は、被覆すべき基材を含む製品を製造する間に、通常存在する高い温度
で内側層を発泡させるように選ばれる。好適な発泡剤にはアゾジカルボンアミド
又はベンゼンスルホニルヒドラジドが含まれ、ベースポリマー100部あたり1
〜15部程度で含まれてよい。好適なアゾジカルボンアミド発泡剤にはCelogen
(登録商標)AZ130又は3990が含まれ;好適な変性アゾジカルボンアミド発泡剤
にはCelogen(登録商標)754又は765が含まれる(いずれもUniroyal Chemicalか
ら)。好適なベンゼンスルホニルヒドラジド発泡剤には、p,p'-オキシビス(
ベンゼンスルホニルヒドラジド)(Celogen(登録商標)OTとしてUniroyalか
ら販売されている)及びp−トルエンスルホニルヒドラジド(Celogen(登録商
標)TSHとしてUniroyalから販売されている)などが含まれる。発泡剤は、特
定の用途に所望される膨張の程度に応じて、発泡剤を組合せて作製することもで
き、ジエチレングリコール、ウレア、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(D
NPT)等の発泡剤活性化剤を含むこともできる。ある種の充填剤、例えば酸化
亜鉛は、発泡剤のための活性化剤としても作用し得る。添加する活性化剤の量は
、必要な膨張の程度及び発泡剤の選択に依存することになる。
【0027】 内側層に対して難燃性を付与し得るような種類及び割合の難燃剤(flame retar
dant)が存在してもよい。難燃剤には、ハロゲン化物系の難燃剤、例えばデカブ
ロモビフェニル等の多臭素化芳香族化合物が含まれ、無機物質、例えば三酸化ア
ンチモンとの組合せを含んでもよいし、あるいは、非ハロゲン化物系の難燃剤、
例えば充填剤として上述したアルミナ三水和物及び水酸化マグネシウムなどを含
むこともできる。
【0028】 化学的架橋剤には、発泡層のベースポリマーとの相溶性を有するフリーラジカ
ル架橋剤が好ましい。好ましい化学的架橋剤は、過酸化物、例えばビス(t−ブ
チルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、1,1-ジ-t-ブチルペルオキシ−3
,3,5-トリメチルシクロヘキサン、4,4-ジ-t−ブチルペルオキシ-n-ブチル
-バレレート(Trigonox)、ジクミルペルオキシド(Dicup)等である。大部分の
場合、化学的架橋剤はベースポリマー100部あたり1〜5部で適用される。
【0029】 内側層を架橋させることが望まれる場合には、好適な照射線架橋促進剤を添加
することもできる。照射線架橋促進剤は、ポリマーの架橋を促進させるために一
般的に用いられているものの中から選択することができ、例えばトリアリルシア
ヌレート(TAC)、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリアリルト
リメリテート、トリアリルトリメセート、テトラアリルピロメリテート、1,1,
3-トリメチル-5-カルボキシ-3-(4-カルボキシフェニル)インダンのジアリ
ルエステル、トリメチロールプロパントリメリテート(TMPTM、Sartomer 3
50)、ペンタエリトリトールトリメタクリレート、トリ(2-アクリロキシエチ
ル)イソシアヌレート、トリ(2-メタクリロキシエチル)トリメリテート等、
並びにこれらの組合せから選択することができる。上述したように、内側層の発
泡特性が悪影響を受けない程度で内側層を軽度に架橋させる場合は、架橋剤を多
少なりとも添加することができ、被覆シースに照射線を照射することになる。
【0030】 発泡剤及び化学的架橋剤は、発泡剤の活性化温度付近に化学的架橋剤がその活
性化温度を有するように選択される。例えば、発泡体が内側へ膨張する間に安定
に保たれるように、発泡剤の活性化温度よりもわずかに低い活性化温度を有する
ことができる。しかし、架橋及び発泡反応の動力学は、発泡性層が加熱されて内
側へ向かって膨張及び発泡して、得られる発泡体が化学的架橋剤の作用によって
完全に架橋される前に、基材に対して接着するようなものであることが望ましい
。発泡剤の活性化温度は、発泡剤が(例えば、最適な混合温度以上の温度で混合
する場合等のように)偶発的に簡単に活性化されるのではなく、内側層に発泡さ
せることを望む温度にされた場合に活性化されるように、発泡剤の活性化温度が
選択されることが望ましい。
【0031】 粘着性付与剤は、存在する場合には、内側層の内側表面の粘着性を向上させ、
例えば、発泡して内側層の表面が基材に接触するように、並びに、必要な場合に
は、内側層の外側層への接着性を向上させることを選択することもできる。被覆
シースを形成した後であって発泡の前に、内側層が粘着性を示すことは好ましい
ものではない。それは、被覆シースを基材に対して最初に配する間に、被覆シー
スの内側表面はドライな状態であって、非粘着性であることが一般に望ましいか
らである。発泡の温度で内側層のベースポリマーの接着品質を向上させるため、
粘着剤には、比較的低い分子量を有すること、ほとんど結晶性を有さないこと、
及び少なくとも50℃以上の環球法軟化点(好ましくはそれ以上であって、ベー
スポリマーの軟化点に近い軟化点)を有すること、並びにベースポリマー及び存
在する他のポリマーと相溶性を有することが望まれる。粘着剤は、ベースポリマ
ー100部あたり30部まで存在させることができる。好適な粘着剤には、ノボ
ラック樹脂、特に重合させた樹脂、トール油ロジンエステル、低分子量芳香族熱
可塑性樹脂、Picco(登録商標)樹脂及びPiccotac(登録商標)樹脂(Hercules
Chemicalから入手できる)等が含まれる。
【0032】 酸化防止剤、定着剤(adhesion promoters)、可塑剤、顔料等を、常套の量にて
使用することもできる。 内側層が誘導体(inductor)となって、電磁エネルギーによって加熱(誘導加熱
)され得るように、及び/又は、被覆シースが被覆した基材に対して電磁遮蔽を
提供するように、内側層は強磁性充填剤(ferromagnetic filler)、例えばフェラ
イト若しくは金属フレーク若しくは粉体又はその他の粒状物吸収性物質(absorpt
ive material)を含むこともできる。そのような好適な充填剤には、Inco Ltd.に
よりNiAlとして販売されているニッケル/アルミニウム粉体等がある。吸収
性充填剤は、ベースポリマー100部あたり、重量基準で10〜70部、特に2
0〜50部存在することができる。吸収性充填剤が存在する場合、吸収性充填剤
自体が内側層の組成に充填特性及び剛性化特性を提供することになるので、他の
充填剤の含量は減らされることになる。ポリマー組成物の誘導加熱を可能とする
吸収性充填剤を使用することは、「Induction heating of loaded materials」
という標題の米国特許第5,378,879号(Monovoukas)に開示されている。内側層
の組成中における特定の吸収性充填剤の選択及びその含量、並びに誘導加熱装置
の選択によって適当な発泡を達成するために加熱可能である内側層を達成するこ
とは、必要以上の実験を伴うことなく、本明細書の開示事項と当業者の技術を有
する当業者の技術事項の範囲内のものであると考えられる。
【0033】 内側層のポリマー混合物中で粘着性付与剤を用いることに代えて又は用いるこ
とに加えて、内側層のその内側表面には、発泡の際における内側層の内側表面の
接着性を向上させるように選択された独立の接着剤処方が被覆されるということ
も本発明の範囲内の事項である。そのような好適な接着剤処方は、ホットメルト
接着剤、例えばアイオノマー又はポリアミド系、又は低融点のエチレン−酢酸ビ
ニル若しくはエチレン−酢酸エチルポリマー等であってよい。そのようなホット
メルト接着剤層は、内側層の発泡温度以下の融点を有しており、従って内側層が
被覆すべき基材に向かって発泡する間に、溶融及び軟化し得ることが望ましい。
【0034】 外側層の組成 本発明の被覆シースの外側層について好適な組成物は、内側層の発泡性ポリマ
ー組成物と相溶性を有し、意図する用途の温度範囲に対して好適な融点を有する
非発泡性ポリマー組成物であってよい。そのような組成物はベースポリマーを含
み、及び、充填剤、抗酸化剤、難燃剤及び/又は他の安定剤等のポリマー物品に
常套のものを一般に含むことができ、並びに顔料及び可塑剤等をも含むことがで
きる。 外側層は、所望する場合には、加熱することなく架橋によって追加的な強度が
付与されることを望む場合に、外側層の架橋を可能とする照射線架橋剤を含むこ
ともできる。
【0035】 好適なベースポリマーは、得られる外側層が被覆すべき基材を被覆するための
条件にて十分な機械的強度及び安定性を有し、意図する使用条件において安定性
を有するように、一般に特定の用途に選ばれる広い範囲のポリマーを含むことが
できる。従って、好適なベースポリマー又はポリマー混合物は、内側層のポリマ
ーの融点よりも少なくとも60℃、好ましくは少なくとも80℃、例えば少なく
とも100℃高い融点を有することになり、従って上述したエチレン/酢酸ビニ
ルコポリマー内側層については、一般に少なくとも160℃、好ましくは少なく
とも180℃、より好ましくは少なくとも200℃の融点である。より高い融点
のベースポリマー、例えばエチレン/メタクリル酸又はフルオロポリマーを有す
る内側層の場合には、外側層ベースポリマーの融点はそれに対応してより高くな
る。外側層のベースポリマーの融点が内側層の融点を過剰に越えること、例えば
100℃以上高いことについては支障はないが、そのような融点の高いポリマー
は融点のより低いポリマーと比べると相対的に高価であるため、それらの特定の
特性が望まれる場合に商業的に魅力有るものになると考えられる。
【0036】 前述した好適な融点の差に加えて、外側層用のベースポリマーは、化学的耐性
(例えば溶剤耐性)、機械的強度、及び剛性、並びに、摩耗、切断(cut-through
)、締め付け(pinch)及び/又は衝撃に対する耐性の1又はそれ以上の特性につい
ても選択することができる。それは、本発明の被覆シースにこれらの特徴を提供
するのは外側層だからである。
【0037】 従って、好適なポリマーには、脂肪族ポリアミド、例えばナイロン(例えば、
ナイロン6、ナイロン6/6、ナイロン4/6及びナイロン12)、ポリエステ
ル、例えばポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート、ポリ
カーボネート、熱可塑性芳香族ポリアミド、ポリエーテルアミド、ポリイミド、
例えばAurum(登録商標)(MTCAmerica)、ポリエーテル−イミド等、ポリエー
テル−ケトン(PEK)、ポリエーテル−エーテル−ケトン(PEEK)、ポリ
エーテル−ケトン−エーテル−ケトン−ケトン(PEKEKK)、及び類似の高
温熱可塑性芳香族ケトンポリマー、フルオロポリマー、例えばエチレン/テトラ
フルオロエチレンコポリマー、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、エチレン
/クロロトリフルオロエチレンコポリマー、フッ素化エチレン/プロピレンコポ
リマー、パーフルオロアクリレートポリマー及びコポリマー等、並びに上記の二
種若しくはそれ以上のものの相溶性混合物が含まれる。
【0038】 本発明の被覆シースの内側層及び外側層として好適なポリマーの組合せには、
エチレン/酢酸ビニル:ナイロン6、 エチレン/メタクリル酸:ポリエーテル
−イミド、 バイトン:エチレン/テトラフルオロエチレン等が含まれる(内側
層ポリマーを先に記載)。 内側層の組成に好適な充填剤には、ベースポリマー100重量部あたり約40
部までの含量で、繊維状若しくは粒状補強無機充填剤、例えばガラス繊維及び内
側層について上述した充填剤が含まれる。 内側層について上述した種類の難燃剤は、外側層に難燃性を付与することがで
きる難燃剤と同様の種類及び含量にて存在してよい。
【0039】 酸化防止剤、顔料等も常套の量にて使用することができる。 外側層を架橋させることを所望する場合には、好適な照射線架橋促進剤を添加
することができ、内側層の組成について上述したものの中から選択することがで
きる。
【0040】 外側層は、処理助剤(processing aid)、例えば、粉末テトラフルオロエチレン
又は粉末アルミナを、特に処理がより困難なPEK、PEEK、芳香族ポリアミ
ド及びポリイミドベースポリマー用に低レベルで含むこともできる。ナイロン又
は他の加水分解性ポリマーを含む組成物は、処理の間にポリマーへの加水分解に
よる損傷を防止するために、ポリ(カルボジイミド)を含むこともできる。 外側層は、電磁遮蔽を提供するため、吸収性充填剤、例えば内側層について上
述した吸収性充填剤を含むこともできる。
【0041】 被覆シースとその製造及び使用 本発明の被覆シースは、内側層及び外側層組成物を、例えば高剪断力ミキサー
、例えばバンバリー(Banbury)型又はブラベンダー(Brabender)型ミキサー内で混
合する等の、ポリマー配合の技術分野において常套の方法によって調製される。 内側層については、配合の温度が、化学的架橋剤又は発泡剤が活性化される程
度の温度まで上昇しないことを確保するように注意する必要がある。内側層につ
いては、一般に、ベースポリマー、他のポリマー/粘着性付与剤(存在する場合
)及び抗酸化剤を最初に加え、均一になるまで混合する。充填剤、接着促進剤(a
dhesion promoter)、顔料(存在する場合)をベースポリマーに混合することも
できるし、或いは、混合によってベースポリマーを軟化させた後に添加すること
もできる。これらの最初の混合段階は特に温度感受性ではない。しかしながら、
膨張剤及び架橋剤以外の他のすべての成分を一旦添加し、十分に撹拌すると、こ
れらの最後の成分を加える際には温度制御が重要になる。従って、組成物の温度
を膨張剤及び化学的架橋剤の活性化温度を越えないそれ以下の温度に安全に留ま
るようにミキサーを冷却し、発泡剤、促進剤、架橋剤及びいずれかの可塑剤を添
加して、得られる組成物が均質になるまで、組成物は制御された温度条件下で高
剪断ミキシングに付される。その後、組成物を、例えば冷却ローラを有する2本
ロールによって処理する等によって、冷却する。得られるバルク組成物は、それ
から押出し出発物質として用いるためにペレット化したり、他の加工がなされる
【0042】 外側層についても同様の技術を用いることができるが、発泡剤及び化学的架橋
剤を外側層に用いることはないので、その場合には、それらの発泡剤及び化学的
架橋剤の活性化を避けるために注意すべき事項は必要ない。 本発明の被覆シースは、いずれかの好適な方法によって調製することができる
。被覆シースがチューブ形態の場合又は最初にチューブ形態に作製される場合に
、特に好適な方法は、この技術分野において周知の種類のツーパス(two-pass)共
押出技術による方法である。その場合には、内側層を最初に比較的低い温度(例
えば、エチレン/酢酸ビニル ベースポリマーについては約105℃)で押出して
、押出しの間での内側層の早過ぎる発泡又は架橋を防止し、その後、既に作製さ
れた内側層の上に、一般に、内側層を過熱させたり、早過ぎる発泡又は架橋を生
じさせたりする危険を最小とするように、外側層の組成物の押出しに好適な最も
低い温度にて、外側層の押出しを行う。
【0043】 被覆シースがキャップ形態であって、チューブ形態から作製されていない場合
には、内側層は一般に、最初に所望する(内側層がキャップの側壁部のみを被覆
する場合の)チューブ形態又は(内側層がキャップの端部壁部及び側壁部の両者
を被覆する場合の)キャップ形態に形成され、外側層はその後内側層上で成形さ
れ、それによってキャップ形態を形成することになる。
【0044】 被覆シースがキャップ形態である場合、チューブの1つの端部は、外側層を軟
化させて、それ自体でシールを生じるのに十分な温度に加熱されたダイ(金型)
内で、歯磨きチューブ等の端部のように、クリンプして閉じられる。その際に、
内側層はキャップのクリンプされた端部になる領域に存在していないか、又は、
クリンプ及びシーリング(sealing)プロセスの熱及び圧力下で内側層を流れさせ
ることによって内側層はクリンプされた領域から離れさせたりしている。
【0045】 ポリマーを配合又は処理する技術分野における当業者は、その知識及び本明細
書の開示事項を考慮して、本発明の被覆シースを製造するために好適な条件を調
べることに関して困難を伴わないであろう。 被覆シースは、所望する場合には、照射して外側層を架橋させ及び/又は内側
層を軽度に架橋させる。好適な照射条件には、約3〜4Mradの3MeV電子
が含まれる。
【0046】 被覆シースはそれから、基材上又は被覆すべき端部へ取り付けられ、内側層に
発泡及び硬化を生じさせるのに十分であるが、外側層に軟化を生じさせてシース
の外側寸法に実質的な変化を生じさせるには充分でない時間及び温度にて加熱さ
れる。基材上に取り付けられたシースは、内側層の発泡温度以上であるが、外側
層の融点以下の温度、一般に、外側層の融点よりも少なくとも20℃、好ましく
は少なくとも40℃、特に少なくとも60℃低い温度に加熱される。望ましい加
熱の方法は加熱炉(oven)内での加熱であるが、本発明の被覆シースはトーチ(tor
ch)又はホットエアガン(hot air gun)によって加熱することもでき、内側層を適
切に発泡及び硬化させるのに十分な熱を供給しながら、外側層を過熱することを
防止する注意が必要である。内側層が吸収性充填剤を含む場合には、外部熱を適
用することなく、高周波電磁エネルギー(誘導加熱)を適用することによって被
覆シースを加熱することができる。この条件では、外側層は内側層からの伝導の
みによって加熱されることになる。当業者は、その知識及び本明細書の開示事項
に基づいて、好適な加熱条件を調べることに関して困難を伴わないであろう。
【0047】 本発明の被覆シースによって被覆される好適な基材には、長尺の基材、例えば
、チューブ、ロッド、ワイヤー及びケーブル、並びにそれらの端部が含まれる。
本発明の被覆シースは、発泡した内側層が外側層と共に断熱作用をもたらすこと
ができ、チューブに対して化学的及び腐食耐性及び機械的保護を提供することが
できて、チューブの被覆に特に興味深いものとなっている。特に、本発明の被覆
シースによって薄壁のチューブがつぶれることが防止され、チューブが曲がり部
にて「折れる(folding)」危険性を低減させて被覆されたチューブを曲げること
ができる。被覆シースを、上述したフルオロポリマー、例えばバイトンとエチレ
ン−テトラフルオロエチレンとの組合せによって形成する場合、高温、腐食性外
部条件及び機械的摩耗を含む悪条件に対して優れた耐性を提供し得る。被覆シー
スを、特に高い融点の外側層、例えばPEK、PEEK、PEKEKK若しくは
他のポリケトンポリマー、又は芳香族ポリアミド、ポリエーテルアミド等の層に
よって形成する場合、シースは熱収縮性シース(これらの高温ポリマーを加工す
ることは困難であるため、製造することが不可能ではないとしても困難であり得
る)の有効な代替品となり得る。従って、本発明の被覆シースは、外側層の融点
が270℃以上、特に300℃以上である場合に、特に魅力的である。
【0048】 実施例 以下の実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。 調製1.内側層組成物 エチレン/酢酸ビニルコポリマー系の4種の内側層組成物を以下の物質から調製
した。
【0049】
【表1】
【0050】 組成物A〜Dについては、各成分をバンバリー(Banbury)型ミキシング・ライ
ンを用いて混合し、1バッチについて約3〜4分間で材料を混合し、イン・ライ
ンでペレット化した。組成物Eは、組成物Dのペレットと、ニッケル/アルミニ
ウムを配合した組成物(表1中における組成物Eの最後の4種の成分の組成物)
との1:1の配合物である。ニッケル/アルミニウム配合組成物は、ZSE 3
4mm二軸スクリュー押出機を用いて調製し、秤量供給装置(weigh feeder)を用
いて計量しながら、約11.5kg/時間にて組成物を処理した。組成物Dとニ
ッケル/アルミニウム配合組成物とは1:1の割合で乾燥配合し、組成物Eを得
た。
【0051】 組成物Aは比較的可撓性のある内側層を提供し、組成物Bはそれよりも多少堅
い内側層を提供し、組成物C及びEは、充填剤(CaCO)配合量がより高い
ため、実質的により堅い内側層を提供する。組成物EもCaCO及び金属充填
剤のために比較的堅い内側層を提供する。組成物A〜Dはいずれも、組成物に発
泡を生じさせるために外側から熱を供給する必要があるが、組成物Eはニッケル
/アルミニウム金属充填剤を含んでいるため、電磁エネルギー(誘導加熱)を適
用することによって発泡させることができるように設計されている。
【0052】 組成物中の2種の基本ポリマー(エルヴァックス760及びエルヴァックス4
260)の融点はいずれも、示差走査熱量計で測定してほぼ100℃近辺であり
、組成物の発泡温度は、膨張剤のための活性化剤として作用する酸化亜鉛の存在
下、膨張剤の活性化温度に基づいて約140〜160℃である。
【0053】 調製2.外側層組成物 2種の外側層組成物の例は、市販されている配合ポリマーである。組成物(F
)はアライド・シグナル(Allied Signal)から市販されているナイロン6(Grade
HS2350、融点215℃)であり、組成物(G)はヴィクトレックス(Victrex)か
ら市販されているポリエーテル−エーテル−ケトン(PEEK 450、融点343
℃)であった。
【0054】 調製3.被覆チューブの製造 以下のようなツーパス・プロセスにて、4種の被覆チューブを製造した。 (1)内側層を、バレル内径50mm、L/D比24:1の一軸スクリュー押
出機にて、3:1の圧縮比汎用ポリエチレンスクリュー及び調整偏心クロスヘッ
ドを用いて、押出した。押出し温度は、内側層の早過ぎる発泡及び架橋を防止す
るため、約105℃に維持した。以下に記載するように、内側層の内径は10.
3mm〜15.4mmの範囲であり、内側層の厚さは0.75mm〜1.5mm
の範囲であった。
【0055】 (2)次に、38mmのバレルを有する同様の押出し装置を用いて内側層上に
外側層を押出した。押出し温度は、ナイロンベースの外側層については約250
℃、PEEKベースの外側層については370〜390℃に維持した。以下に記
載するように、外側層の厚さは125μm〜220μmの範囲であった。
【0056】 これらの被覆チューブの3種のサンプルについて3〜4Mradの3MeV電
子線を用いて照射し、内側層を架橋させた。 これらの被覆チューブのサンプルを3.2mm〜12.7mmの範囲の外側直
径を有する薄壁アルミニウムチューブに取り付け、組成物A〜Dのチューブには
外部加熱(循環式空気加熱炉、約160℃)によって、組成物Eのチューブには
誘導加熱(76mm直径単コイルを有するアメリサーム・ノヴァ(Ameritherm N
ova)3高周波発生器を用いて、200V、12Aにて30秒間)によって収縮
させた。
【0057】 実施例1.被覆チューブ1 材料:内側層 組成物A;外側層 組成物F 寸法:内径10.3mm;内側層厚さ0.75mm;外側層厚さ190μm 上述の内側層組成物及び外側層組成物を用いて、調整3の方法によって上記の
寸法に作製した被覆チューブ1のサンプルを、外径がそれぞれ3.2mm、6.
4mm及び7.9mmのアルミニウムチューブ状基材上に、それぞれ3.24、
1.62及び1.31の充填比(基材の外径で割った被覆チューブの内径として
規定される)で発泡させた。3種の基材とも被覆チューブは良好に発泡し、被覆
した基材を、アルミニウム基材がつぶれることなく、基材に応じた曲げ半径にて
、曲げることができた。被覆チューブ1によって良好な熱的保護(断熱)及びあ
る程度の機械的保護が基材にもたらされている。
【0058】 上述したように照射を行った被覆チューブ1の同様のサンプルを同じ基材上で
収縮させて、同様の結果が得られた。照射していない被覆チューブと照射した被
覆チューブとを比較すると、照射していない方の内側層は、発泡性が幾分良好で
あり、基材への接着性も幾分良好であるが、照射した方の内側層はより制御され
た発泡性を示している。
【0059】 実施例2.被覆チューブ2 材料:内側層 組成物B;外側層 組成物F 寸法:内径15.4mm;内側層厚さ1.5mm;外側層厚さ222μm 上述の内側層組成物及び外側層組成物を用いて、調整3の方法によって上記の
寸法に作製した被覆チューブ2のサンプルを、外径がそれぞれ6.4mm、7.
9mm、9.5mm及び12.7mmのアルミニウムチューブ状基材上に、それ
ぞれ2.42、1.95、1.61及び1.21の充填比で発泡させた。4種の
基材とも被覆チューブは良好に発泡し、被覆した基材を、アルミニウム基材がつ
ぶれることなく、基材に応じた曲げ半径にて、曲げることができた。被覆チュー
ブ2によれば、内側層の組成物Bの剛性が増したため、被覆チューブ1と比べて
より良好な熱的保護(断熱)及びより良好な機械的保護が基材にもたらされる。
【0060】 上述したように照射を行った被覆チューブ2の同様のサンプルを同じ基材上で
発泡させて、同様の結果が得られ、並びに、被覆チューブ1の場合と同様の結果
が認められた。
【0061】 実施例3.被覆チューブ3 材料:内側層 組成物C;外側層 組成物G 寸法:内径10.4mm;内側層厚さ0.75mm;外側層厚さ125μm 上述の内側層組成物及び外側層組成物を用いて、調整3の方法によって上記の
寸法に作製した被覆チューブ3のサンプルを、外径がそれぞれ6.4mm及び7
.9mmのアルミニウムチューブ状基材上に、それぞれ1.64及び1.32の
充填比で発泡させた。両方の基材とも被覆チューブは良好に発泡し、被覆した基
材を、アルミニウム基材がつぶれることなく、基材に応じた曲げ半径にて、曲げ
ることができた。被覆チューブ3によれば、内側層の組成物Cの向上した剛性及
び外側層の組成物Gの向上した剛性によって、被覆チューブ2と比べて、より良
好な熱的保護(断熱)及びより良好な機械的保護が基材にもたらされる。
【0062】 実施例4.被覆チューブ4 材料:内側層組成物D;外側層、組成物F 寸法:内径15.6mm;内側層厚さ0.75mm;外側層厚さ229μm 上述の内側層組成物及び外側層組成物を用いて、調整3の方法によって上記の
寸法に作製した被覆チューブ4のサンプルを、外径がそれぞれ6.4mm、7.
9mm及び9.5mmのアルミニウムチューブ状基材上に、それぞれ2.46、
1.98及び1.64の充填比で発泡させた。いずれの基材でも被覆チューブは
良好に発泡し、被覆した基材を、アルミニウム基材がつぶれることなく、基材に
応じた曲げ半径にて、曲げることができた。被覆チューブ4によれば、内側層の
組成物Dの剛性が増したため、被覆チューブ2と比べて、より良好な熱的保護(
断熱)及びより良好な機械的保護が基材にもたらされる。
【0063】 上述したように照射を行った被覆チューブ4の同様のサンプルを同じ基材上で
発泡させて、同様の結果が得られ、並びに、被覆チューブ1の場合と同様の結果
が認められた。
【0064】 実施例5.被覆チューブ5 材料:内側層 組成物E 13.2mm;内側層厚さ 1.15mm;外側層厚
さ 216μm 上述の内側層組成物及び外側層組成物を用いて、調整3の方法によって上記の
寸法に作製した被覆チューブ5のサンプルを、外径9.5mmのアルミニウムチ
ューブ状基材上に、1.39の充填比で発泡させた。被覆チューブは基材上で良
好に発泡し、被覆した基材を、アルミニウム基材がつぶれることなく、曲げるこ
とができた。被覆チューブ5によれば、外側層の組成物F及び内側層の組成物E
の高い剛性のために、良好な熱的保護(断熱)及びより良好な機械的保護が基材
にもたらされた。内側層の加熱は、外部加熱ではなく、誘導加熱によって行われ
たため、発泡プロセスの間でジャケットは比較的低温に保たれた。被覆チューブ
1〜4の場合と比べてより短時間で発泡することが認められた。これは、外側層
を介する伝導による熱よりも、内側層の直接的加熱のためであると考えられる。
【0065】 本発明について、特定の例及び態様に関して説明したが、当業者には、本明細
書の開示事項に基づいて、特に開示した材料及び技術と同等のものを本発明に適
用することができること、並びに、そのような同等のものもこの出願の特許請求
の範囲に含まれることが意図されていることが明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の被覆シースの部分的斜視図であって、内側層を
明瞭に示すように外側層を切り欠いた状態を示している。
【図2】 図2はこの発明の被覆シースを基材のまわりに取り付けた状態の
横断面図である。
【図3】 図3は図2に対応するシース及び基材の横断面図であって、発泡
後の状態を示している。
【図4】 図4はこの発明の第1の被覆キャップの長手方向断面図である。
【図5】 図5はこの発明の第2の被覆キャップの長手方向断面図である。
【図6】 図6はこの発明の第3の被覆キャップの長手方向断面図である。
【図7】 図7はこの発明の第3の被覆キャップについてのA−A線に沿っ
た長手方向断面図を示している。
【図8】 図8は基材のまわりに配して収縮させたこの発明の第1の被覆キ
ャップの長手方向断面図を示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16L 57/00 F16L 57/00 C H02G 15/04 H02G 15/04 // B29K 105:04 B29K 105:04 B29L 9:00 B29L 9:00 23:00 23:00 (72)発明者 レネ・ジャイロ・ルブールタス アメリカ合衆国94303カリフォルニア州イ ースト・パロ・アルト、グレン・ウェイ 2393番 (72)発明者 ブライアン・ウィリアムズ アメリカ合衆国95118カリフォルニア州サ ンノゼ、ラハイナ・ウェイ4594番 (72)発明者 ダニエル・エイ・チャンドラー アメリカ合衆国94025カリフォルニア州メ ンロ・パーク、グリーンウッド・ドライブ 1043番 Fターム(参考) 3H024 CA01 4F100 AK01A AK01B AK04B AK18A AK18B AK19A AK48B AK49B AK54B AK68A AK70A AL01A AL01B BA02 BA10B DA03 DA11 DA12 DJ04A EJ02 EJ05 GB07 GB16 GB18 GB46 GB48 JA04B JB01 JB02 JB16A JB16B JJ03B JK01B JL09 YY00B 4F211 AA04E AA10 AA16 AA21E AA29 AD03 AD17 AD20 AG03 AG08 AG14 AG20 SA17 SC01 SD04 SD11 SH06 SP21 5G375 AA02 BA15

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)発泡性熱可塑性ポリマーの内側層、及び (b)前記内側層に密着して内側層を包囲する非発泡性非熱収縮性の熱可塑性ポ
    リマーの外側層 を有してなり、前記外側層は前記内側層の融点よりも少なくとも60℃高い融点
    を有しており、前記外側層の厚み及び機械的強度は、前記内側層に発泡を生じさ
    せるのに十分な温度において実質的に一定の外側寸法をシースが保つような厚み
    及び機械的強度である2層被覆シース。
  2. 【請求項2】 前記外側層は前記内側層の融点よりも少なくとも80℃高い
    融点を有する請求項1記載の2層被覆シース。
  3. 【請求項3】 前記外側層は前記内側層の融点よりも少なくとも100℃高
    い融点を有する請求項2記載の2層被覆シース。
  4. 【請求項4】 円形の断面を有する請求項1記載の2層被覆シース。
  5. 【請求項5】 円形ではない断面を有する請求項1記載の2層被覆シース。
  6. 【請求項6】 チューブ形態である請求項1記載の2層被覆シース。
  7. 【請求項7】 キャップ形態である請求項1記載の2層被覆シース。
  8. 【請求項8】 外側層は架橋されている請求項1記載の2層被覆シース。
  9. 【請求項9】 外側層は架橋されていない請求項1記載の2層被覆シース。
  10. 【請求項10】 内側層はエチレン/酢酸ビニルコポリマーを含んでなり、
    外側層は脂肪族ポリアミドを含んでなる請求項1記載の2層被覆シース。
  11. 【請求項11】 内側層はテトラフルオロエチレン/フッ化ビニリデン/六
    フッ化プロピレンブロックターポリマーを含んでなり、外側層はエチレン/テト
    ラフルオロエチレンコポリマーを含んでなる請求項1記載の2層被覆シース。
  12. 【請求項12】 内側層はエチレン/メタクリル酸コポリマーを含んでなり
    、外側層はポリエーテルイミドを含んでなる請求項1記載の2層被覆シース。
  13. 【請求項13】 長尺基材又はその端部を被覆する方法であって、 (1)(a)発泡性熱可塑性ポリマーの内側層、及び(b)前記内側層に密着し
    て内側層を包囲する非発泡性非熱収縮性の熱可塑性ポリマーの外側層を有し、前
    記外側層は前記内側層の融点よりも少なくとも60℃高い融点を有しており、前
    記外側層の厚み及び機械的強度は、前記内側層に発泡を生じさせるのに十分な温
    度において実質的に一定の外側寸法をシースが保つような厚み及び機械的強度で
    ある2層被覆シースを、前記基材のまわりにその長手方向に配すること、並びに
    (2)前記内側層に発泡を生じさせるのに十分であるが、前記外側層の融点を越
    えない温度までシースを加熱して、前記内側層に発泡を生じさせ、それによって
    シースに長尺基材又はその端部を被覆させること を含んでなる方法。
  14. 【請求項14】 外側層は内側層の融点よりも少なくとも80℃高い融点を
    有する請求項13記載の方法
  15. 【請求項15】 外側層は内側層の融点よりも少なくとも100℃高い融点
    を有する請求項13記載の方法。
  16. 【請求項16】 シースは円形の断面を有する請求項13記載の方法。
  17. 【請求項17】 シースは円形ではない断面を有する請求項13記載の方法
  18. 【請求項18】 シースはチューブ形態である請求項13記載の方法。
  19. 【請求項19】 シースはキャップ形態である請求項13記載の方法。
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