JPH0852828A - 複層管 - Google Patents

複層管

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JPH0852828A
JPH0852828A JP19314294A JP19314294A JPH0852828A JP H0852828 A JPH0852828 A JP H0852828A JP 19314294 A JP19314294 A JP 19314294A JP 19314294 A JP19314294 A JP 19314294A JP H0852828 A JPH0852828 A JP H0852828A
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JP
Japan
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water
pipe
chlororesin
vinyl chloride
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JP19314294A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Mori
弘之 盛
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Mitsubishi Chemical MKV Co
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外気温度が変化しても、内部温度変化の小さ
な複層管を提供する。 【構成】 3層構造の複層管であって、外層が硬質塩素
含有樹脂、中間層が発泡塩素含有樹脂及び内層が硬質ま
たは軟質塩素含有樹脂からなることを特徴とする複層
管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は3層構造を形成した塩素
含有樹脂複層管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水道管は、耐水性、耐アルカリ
性、耐酸性、剛性に優れ、さらにコスト的な面から硬質
塩化ビニル樹脂が主に使用されている。しかしながら、
硬質塩化ビニル樹脂は、低温特性が弱く、水道管を0℃
以下という水が凍結する温度の低温環境下で使用する場
合、水道管中の水が凍結し、氷の体積膨張に伴い水道管
が破裂損傷する問題がある。このため、低温時には水道
管の周囲に断熱材を巻いたり、特に寒冷地においてはヒ
ータを備付けたり、水を止めずに少量流すことで水の凍
結を防いでいる。一方、夏場、水道管の周囲の温度が上
がると、水道管中の水の温度も上がり、生温く感じ不快
感を生じる。この場合も、断熱材を巻いたり、なるべく
高温にならないような所に配管を位置するようにしてい
るが、充分な対策とはなっていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、水の凍結
による破断損傷や水温の上昇を防ぐ導水管を鋭意検討し
たところ、硬質塩化ビニル樹脂パイプの内側に発泡層を
介在させて硬質または軟質塩化ビニル樹脂パイプを積層
することにより、水流を妨げることなく、水の凍結や温
度上昇を防止することができることを見い出し本発明を
完成するに到った。すなわち、本発明の目的は、外気温
度が変化しても内部温度変化の小さな複層管を提供する
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、3層構造の複層管であって、外層が硬質塩素含有
樹脂、中間層が発泡塩素含有樹脂及び内層が硬質または
軟質塩素含有樹脂からなることを特徴とする複層管にあ
る。本発明を詳細に説明するに、複層管を構成する塩素
含有樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、後塩素化塩化ビ
ニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、塩素化ポリエチレ
ン等を挙げることができる。
【0005】塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニルモノマー
またはこれと共重合可能なコモノマー、例えばエチレ
ン、酢酸ビニル、メチルメタクリレート等との混合物を
懸濁重合、乳化重合等の方法で製造したものであり、平
均重合度400〜3000、好ましくは400〜150
0、特に500〜1300の範囲のものが好ましい。平
均重合度が400未満になると耐衝撃性が低下し、平均
重合度が高すぎると溶融流動性が低下して複層管の成形
が難しくなり易い。塩素化ポリエチレンは、普通、重量
平均分子量2万以上のポリエチレンを塩素化したもので
あり、その塩素含有量が20〜50重量%の範囲にある
ものを使用するのが好ましい。また、塩素化ポリエチレ
ンは、非結晶タイプのものであっても、結晶タイプのも
のであってもよい。
【0006】本発明の複層管の外層を構成する硬質塩素
含有樹脂は、JISA硬度で90よりも大きな値を有す
ることが必要で、好ましくはJISA硬度で示されない
ほど高い値を示す(ショアD硬度で示される。)のが望
ましい。外層は、上述の塩素含有樹脂をそのまま使用し
てもよく、また成形を容易にするために成形助剤をJI
SA硬度で90以下にならない程度に塩化ビニル系樹脂
に通常使用される可塑剤を添加したものであってもよ
い。例えば、塩化ビニル系樹脂100重量部に可塑剤と
してジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP)を3
0重量部添加したとき、JISA硬度が約90程度とな
る。したがって塩素含有樹脂に可塑剤を添加する場合前
者100重量部に対して後者20重量部以下、望ましく
は10重量部以下に止めるべきであろう。JISA硬度
は、JIS K6301に基づいて測定する。
【0007】可塑剤としては、例えばフタル酸ジ−n−
ブチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DOP)、
フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジイソデシル、フ
タル酸ジイソオクチル、フタル酸オクチルデシル等のフ
タル酸系可塑剤、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル
(DOA)、アジピン酸ジ−n−デシル、アジピン酸ジ
イソデシル等の脂肪族エステル系可塑剤、トリメリット
酸オクチル、トリメリット酸トリデシル等のトリメリッ
ト酸系可塑剤、リン酸トリ−2−エチルヘキシル等のリ
ン酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、塩素化パラ
フィン、ポリエステル系可塑剤等が使用でき、2種以上
を混合して用いてもよい。
【0008】複層管の内層は、硬質のまたは軟質の塩素
含有樹脂によって構成される。硬質塩素含有樹脂は、特
に限定されるものではないが、前述の外層を形成するも
のと同じ樹脂で構成されていてもよい。硬質塩素含有樹
脂は、後述する中間層の厚さによって異なるけれども、
低温時の水の凍結による体積膨張により破断する危険も
あるので、軟質塩素含有樹脂で形成するのが望ましい。
軟質塩素含有樹脂は、JISA硬度が90以下、好まし
くは85以下の軟らかさを有するのが望ましい。内層は
上述の塩素含有樹脂に可塑剤を添加することによって軟
質化し、所望する硬度の調整は主に可塑剤の添加量によ
って行う。例えば塩化ビニル系樹脂をDOPでもって軟
質化する場合、前者100重量部当り後者30重量部以
上、特に35重量部以上添加するのが好ましい。また、
内層は、水の流れをスムーズにするため、非発泡樹脂
で、かつ表面に凹凸等の荒れがないのが好ましい。
【0009】複層管の中間層を構成する発泡塩素含有樹
脂は、外気温度を遮断し、例えば複層管中の水の凍結を
防ぎまたは保温し、仮に水が凍結しても体積膨張を吸収
し外層の破裂損傷を防止する働きをする。発泡塩素含有
樹脂は、塩素含有樹脂に発泡剤と必要に応じ可塑剤を添
加したものを加熱発泡して調製され、例えば外層の硬質
塩素含有樹脂または内層の軟質塩素含有樹脂に発泡剤を
加えて発泡させることにより容易に得られる。
【0010】発泡塩素含有樹脂は、体積膨張を吸収する
作用を付与する観点からJISA硬度が90以下、好ま
しくは80以下であるのが望ましい。硬度の調節は、前
述の通り可塑剤の添加量で行う。なお、硬度は発泡塩素
含有樹脂そのものの値である。また、発泡塩素含有樹脂
の比重は0.2〜0.9、好ましくは0.3〜0.7の
範囲にあるのが望ましく、比重が0.2未満であると弾
性が小さく、内層を支持し難くなり、一方、0.9を超
えると断熱の効果が少なくなる。比重の調節は、普通発
泡剤の添加量によって行う。
【0011】本発明の複層管の外層、中間層及び内層そ
れぞれの塩素含有樹脂には、必要に応じて熱安定剤、酸
化防止剤、滑剤、紫外線吸収剤、熱老化防止剤、着色
剤、充填剤、改質剤等の助剤を添加しても良い。充填剤
としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
タルク、シリカ、マイカ、クレー、水酸化マグネシウ
ム、水酸化アルミニウム等を、また、改質剤としては、
アクリル樹脂,ABS樹脂等を挙げることができる。な
お、複合管を水道管として用いる場合には、無毒系の助
剤を使用する必要がある。
【0012】本発明の複層管を製造するには、外層、中
間層及び内層をそれぞれ成形し、接着剤等を介して一体
に構成してもよいが、複合管は長尺である方が適用範囲
が広く、通常外層、中間層及び内層の各塩素含有樹脂を
3台の押出機を用いて、中間層を発泡させながら溶融共
押出して一体成形品として製造される。前者の方法では
外層、中間層及び内層それぞれの接合部に隙間ができる
おそれがあり、水溜り、カビ発生の原因となり易く、こ
のためにも一体成形して隙間を無くすことのできる後者
の3層を融着させる方法が採用される。また複層管の断
面形状は、複層管の用途、収納位置等によって異なるけ
れども、強度の点から円形であるのが最も好ましい。し
かして、本発明の複層管の各層の肉厚は、任意であるけ
れども、中間層の比重が小さく、厚肉であるほど好まし
いが、一般に外層、中間層及び内層の肉厚は、外層を1
とした場合、中間層はその2〜5倍及び内層は0.1〜
1倍の範囲が適当である。
【0013】
【発明の効果】本発明の複層管は、内外層の間に発泡層
の中間層が設けられているので、外気温度が変化しても
内部温度変化が小さく、例えば複合管を導水管として用
いた時、その中の水が凍結することがなく、仮に凍結し
ても凍結による体積膨張を中間層及び内層で吸収し、複
合管を破裂損傷することがなく、また温湯を通す場合も
断熱効果により温湯の温度低下を少なくすることができ
る。そして、本発明の複層管は、塩素含有樹脂で構成さ
れているので、耐薬品性、耐油性にすぐれており、油送
管、薬液移送管、導水管特に水道管としての利用価値が
頗る高い。
【0014】
【実施例】次に本発明の複層管を実施例にて詳述する
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。
【0015】実施例1〜6、比較例1 表−1に示す組成の外層、中間層及び内層それぞれの配
合物を用いて3台の20mmφ押出機により表−2に示す
組合せで共押出し、外径寸法25mmφ、外層、中間層及
び内層の肉厚それぞれ1mm、3mm及び0.3mmの複層管
を製造した。上述の方法によって製造された複層管を1
m長に切断した後20℃の水を満たし、両端に栓を施し
て試験試料とした。試験試料は各々5本ずつ作成した。
試験試料を−20℃の低温室に24時間放置し、破裂損
傷の本数を調べた。また、10℃の水を満して両端に栓
を施した試験試料を40℃の温湯につけ、1時間後に複
層管中の水温を測定した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3層構造の複層管であって、外層が硬質
    塩素含有樹脂、中間層が発泡塩素含有樹脂及び内層が硬
    質または軟質塩素含有樹脂からなることを特徴とする複
    層管。
  2. 【請求項2】 中間層がJISA硬度90以下でかつ比
    重0.2〜0.9の発泡体である請求項1記載の複層
    管。
  3. 【請求項3】 内層がJISA硬度90以下の非発泡樹
    脂である請求項1または請求項2記載の複層管。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3いずれかの項に記
    載の複層管からなる導水管。
  5. 【請求項5】 水道管である請求項4記載の導水管。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項3いずれかの項に記
    載の複層管からなる油送管。
JP19314294A 1994-08-17 1994-08-17 複層管 Pending JPH0852828A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6403889B1 (en) 2000-05-31 2002-06-11 Tyco Electronics Corporation Bi-layer covering sheath
JP2003053815A (ja) * 2001-08-22 2003-02-26 Kazuhiro Amamiya 押出成形管
JP2010274577A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Sekisui Chem Co Ltd 塩化ビニル樹脂三層管

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