JP2003534349A - (ss,rs)−s−アデノシル−l−メチオニンの薬剤として許容される塩の調製方法 - Google Patents

(ss,rs)−s−アデノシル−l−メチオニンの薬剤として許容される塩の調製方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、(SS,RS)−S−アデノシル−L−メチオニンの薬剤として許容される塩の調製方法に関し、塩化した(SS)−(+)−S−アデノシル−L−メチオニンジアステレオ異性体に対して3%以下の量で塩化した(RS)−(+)−S−アデノシル−L−メチオニンジアステレオ異性体を得ることを可能にする。本発明の方法によって得ることができる塩は、経時的にその立体配置を安定に保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、(SS,RS)−S−アデノシル−L−メチオニン(以下(SS,
RS)−SAMeという)の薬剤として許容される塩の調製方法に関する。
【0002】 特に、本発明は、塩化した(salified)(SS)−(+)−S−アデ
ノシル−L−メチオニンジアステレオ異性体(以下(SS)−(+)−SAMe
という)に対して3%以下の量で塩化した(RS)−(+)−S−アデノシル−
L−メチオニンジアステレオ異性体(以下(RS)−(+)−SAMeという)
が生成される、(SS,RS)−SAMeの薬剤として許容される塩の調製方法
に関する。
【0003】 知られているように、(SS,RS)−SAMeは、酵素的メチル基転移反応
に関与している生理学的メチル供与体であり、すべての生物に存在し慢性肝疾患
、脂肪症、脂肪血、アテローム性動脈硬化症に対する治療効果を有していること
から、これを大量に製造することが望まれる。
【0004】 (SS,RS)−SAMeを含有する製品は、以下の構造式を有する2種類の
ジアステレオ異性体、(RS)−(+)−SAMeおよび(SS)−(+)−S
AMeの混合物からなることも知られている(J.W.Cornforth、J
.A.C.S.、99巻、7292〜7300ページ、1977年;Stolo
witz他、J.A.C.S.、103巻、6015〜6019ページ、198
1年)。
【0005】
【化1】
【0006】 さらに、2種類のジアステレオ異性体のうち1種類、すなわち(SS)−(+
)−SAMeのみがメチル基転移に対して酵素的に活性であり、自然にラセミ化
することにより約20%に等しい比率で不活性なジアステレオ異性体(RS)−
(+)−SAMeの生成が起きることが明らかにされた(De La Haba
他、J.A.C.S.、81巻、3975〜3980ページ、1959年)(W
u他、Biochemistry、22巻、2828〜2832ページ、198
3年)。
【0007】 実際に、出願人は、(SS,RS)−SAMeをベースとする市販製品すべて
に不活性なジアステレオ異性体(RS)−(+)−SAMeが少なくとも20%
に等しい比率で存在することに着目し、前記比率が経時的に40%以上まで増加
することにも着目した。
【0008】 この所見は、ジアステレオ異性体混合物が経時的に不安定であることをはっき
りと支持しており、一方、このことは溶液中の製品に関してすでに言及されてい
る(G.L.Creason他、Phytochemistry、24巻、6号
、1151〜1155ページ、1985年;H.C.Uzar、Liebigs
Ann.Chem.607〜610ページ、1989年)。
【0009】 活性な(SS)−(+)−SAMeジアステレオ異性体の比率が不活性な(R
S)−(+)−SAMe異性体に対してはっきりと高く、前記比率が経時的に安
定となる(SS,RS)−SAMe誘導体に対する需要が本分野では特に感じら
れる。
【0010】 (SS,RS)−SAMeおよび薬剤として許容されるその塩を産業レベルで
使用するには、室温でさえ認められる熱的不安定性、およびその調製および精製
方法の複雑さゆえの障害があることも分かっていた。
【0011】 (SS,RS)−SAMeの精製および薬剤として許容されるその塩の製造方
法はいくつか知られている。
【0012】 しかしながら、知られている精製方法は、強酸樹脂(JP13680/197
1)もしくはキレート型樹脂(JP20998/1978)またはピクリン酸ま
たはピコリン酸などの特殊で高価な反応剤(US3707536およびUS39
54726)の使用を条件とする上に、いずれも(SS,RS)−SAMeのイ
オウ不斉中心の部分的ラセミ化を引き起こし、それによって20%以上の量で不
活性なジアステレオ異性体を含む最終生成物をもたらす。
【0013】 弱酸樹脂を用いる精製方法も知られているが(JP14299/1981、F
R−A−2531714、EP−A−0141914)、(SS,RS)−SA
Meの部分的分離であるために医薬品目的には不十分な純度が得られるに過ぎな
い。
【0014】 上記の方法のいくつかを実現して高純度を得ることが可能になっても、部分的
ラセミ化はいずれにせよ少なくとも20%の不活性ジアステレオ異性体が存在す
ることを意味する。さらに一部の例(FR−2531714)では、細胞から生
成物を抽出するために重炭酸カリウムと、続く過塩素酸カリウムの沈殿の使用が
条件となり、まずは分離と、次いで生成物の処理に問題点を生じる。EP−A−
0141914では、(SS,RS)−SAMeを含有する酵母の細胞溶解が、
有機溶媒(例えば、酢酸エチル、アセトンなど)の存在下、さらに100〜20
0メッシュの樹脂をベースとするクロマトグラフカラムを用い、高い投資および
維持コストをかけて行われている。(SS,RS)−SAMeの抽出に溶媒を用
いることは、急激燃焼防止(antideflagrant)設備ならびに回収
、蒸留および溶媒回収システムの使用を必然的に暗示し、残留溶媒と共に排出す
ることを避けるための使用済みの菌糸体に必要な乾燥も加え、これらすべての要
素が追加の投資および作業コストを発生することになる。
【0015】 第一の態様によれば、本発明は、塩化した(RS)−(+)−SAMeジアス
テレオ異性体が塩化した(SS)−(+)−SAMeジアステレオ異性体に対し
て3%以下の量で存在する(SS,RS)−SAMeの薬剤として許容される塩
の調製方法であって、0〜12℃以上の温度において、 −少なくとも6g/lを含有しなければならない富化酵母由来の(SS,RS
)−S−アデノシル−L−メチオニンを精製すること、上記精製は、 (a)−pH値の1.2〜3.5への調整、 (b)−富化酵母由来の(SS,RS)−SAMeの水性溶解物の調製、 (c)−得られる溶解物の精密濾過、 (d)−0.1〜2N無機酸溶液で溶出することによる弱酸樹脂上への得られ
た精密濾液の吸着、 (e)−得られる溶出液の脱色を含み、 −逆浸透による脱色溶出液の30から70体積%まで濃縮すること、 −化学量論的量の少なくとも1種類の薬剤として許容される酸塩を濃縮溶出液
に添加し、対応する(SS,RS)−SAMeの薬剤として許容される塩を得る
ことを含む方法に関する。
【0016】 好ましい態様によれば、このようにして得られる(SS,RS)−SAMeの
薬剤として許容される塩を凍結乾燥に供することができる。
【0017】 別の好ましい態様によれば、本発明の方法は2〜5℃の温度で行われる。
【0018】 さらに好ましい態様によれば、ステップ(a)におけるpH値は1〜2であり
、一方、ステップ(b)における溶解物の調製は、酵素を細胞破壊装置に通過さ
せ、次いでこのようにして得られた酵母の精密濾過を、例えばセラミック膜上で
進めることによって行うことができる。
【0019】 (SS,RS)−SAMeが精製される富化酵母は、少なくとも8〜10g/
lの(SS,RS)−SAMeを含有することが好ましい。薬剤として許容され
る酸は、硫酸およびパラトルエンスルホン酸から選択されることが好ましい。
【0020】 本発明の方法により、吸着生成物1kg当たり、例えば樹脂10〜20リット
ルに等しい樹脂/生成物比を用いるのが可能になることが注目され、このことは
、JP20998/1978で開示された事柄に関して有利である。
【0021】 本発明の方法により、室温でさえ、少なくとも97に等しい比率の(SS)−
(+)−SAMeジアステレオ異性体を検出することが可能であり、したがって
(RS)−(+)−SAMeジアステレオ異性体に関しては3以下の比率で存在
する(SS,RS)−SAMeの塩を製造することができる。
【0022】 さらに、本発明の方法により、溶解物の調製における有機溶媒の使用を排除で
き、(SS,RS)−SAMeの薬剤として許容される塩の精製ステップに関す
る顕著な利点、ならびに生態学的および環境的利点を備えている。
【0023】 さらに、知られている方法によって得られる塩に関して高い収率および純度の
(SS,RS)−SAMeの薬剤として許容される塩を得ることが可能である。
実際、発酵生成物に関して(SS,RS)−SAMeで少なくとも98%に等し
い純度および少なくとも90に等しい収率が得られる。
【0024】 この条件により、本発明の方法によって、溶解物を調製する間の(SS,RS
)−SAMeの分解を回避し、98%を超える収率および主な生成物が5−デア
シル−5−メチルチオアデノシンである副生成物の含有量1%未満で溶解を得る
ことができる。
【0025】 上述のように適当に塩化したされた(SS,RS)−SAMeは、例えばサッ
カロミセスパストリアヌス(Saccharomyces pastorian
us)(例えばサッカロミセスカールスバージェンシス(Saccharomy
ces carlsbergensis)CBS1513)、サッカロミセスセ
レビシェ(Saccharomyces cerevisiae)(IFO20
44)、トルロプシス(Torulopsis)およびカンジダウチリス(Ca
ndida utilis)などの適当な微生物を発酵させることによって製造
することができる。
【0026】 (SS,RS)−SAMeを含有する酵母は、この分野で知られている方法、
例えば「Journal of Biological Chemistry」
、29巻、1037ページ、1987年に記載されているSchlenk法によ
り、DLメチオニンの使用法を最適化することだけを改良し、27.5℃の最高
温度で約20時間行うことによって富化することができる。
【0027】 (SS,RS)−SAMe富化酵母は、本発明の実現に有利に用いるため少な
くとも6g/lの(SS,RS)−SAMeを含有しており、酵母を細胞破壊装
置に通過させることにより、1.2〜3.5のpH値に調整すると細胞溶解工程
を受ける。
【0028】 得られた溶解物は、例えばKerasep(登録商標)K09Aなどのセラミ
ック膜による精密濾過に供した後、弱酸カルボキシル樹脂、好ましくはカチオン
型のRohm and Haas(登録商標)IRC86などに好ましくは飽和
するまで(約150g/l)吸着させ、例えば0.1〜2N硫酸、塩酸などの無
機酸の溶液で溶出する。
【0029】 次いで、得られた溶出液の脱色を、例えばResindion(登録商標)8
25Lなどのスチレン−ジビニルベンゼン単位の共重合体樹脂を使って行う。
【0030】 (SS,RS)−SAMeを含有する得られる溶出液を逆浸透により、容積で
30から70%、好ましくは40から50%まで濃縮する。このようにして得ら
れた濃縮物を、化学量論的に当量の上記に示したような酸または薬剤として許容
される酸の混合物と共に加える。このようにして得られた製品を溶液中の可能な
調製物として用いるか、固形で使用したい場合には凍結乾燥に供することができ
る。
【0031】 以下の実施例は本発明を例示しているが、本発明を限定するものではない。
【0032】 実施例1 サッカロミセスカールスバージェンシスの発酵によって得られる酵母1000
kgを、以下のように改良したSchlenk法に従って(SS,RS)−SA
Meで富化させた。この酵母に酵母クリーム(脱イオン水100lで希釈すると
2.2g/lの力価を有する)、DLメチオニン2kg、水和グルコース12k
gおよびクエン酸1.5kgを加え、撹拌下27℃±0.5℃で22時間保ち、
0.6l/l/mの流れで無菌濾過空気の放出によって通気し、それによって(
SS,RS)−SAMe9g/lを得る。HSOを用いてpHを1.2に調
整した後、Constant System Ltd.で製造された「Cons
tant Cell Disruption System」、冷却システム付
きの圧力式細胞破壊装置により12℃の温度で溶解を行った。次いで、まずは冷
水、次いで食塩水を用いて溶液を冷却し、溶液を約2℃の温度にした。
【0033】 次いで、得られた混合物をVerind A−10 HFM 180 SM型
のカートリッジを備えた精密濾過設備まで運搬し、富化液から使用済みの固体を
分離した。パネルは、2℃で脱塩水2000lにより洗浄した。濾過収率は98
%であった。
【0034】 富化溶液をカルボキシル樹脂であるIRC86樹脂(Rohm and Ha
as(登録商標))に通過させ、1N硫酸で溶出し約2℃に温度を保った。
【0035】 集めた溶出液をResindion(登録商標)825L樹脂を用いて脱色し
た。富化溶液を、40%濃度の(SS,RS)−SAMeが得られるまで逆浸透
により濃縮した。次いで、対応する化学量論的量の硫酸およびパラトルエンスル
ホン酸を加えると、(SS,RS)−SAMeの二硫酸塩パラトルエンスルホン
酸塩が得られた。(SS,RS)−SAMe二硫酸塩パラトルエンスルホン酸塩
の最終的な収率は90%であった。
【0036】 (SS,RS)−SAMe二硫酸塩パラトルエンスルホン酸塩のジアステレオ
異性体混合物中の(RS)−(+)−SAMe二硫酸塩パラトルエンスルホン酸
塩の含有量をHPLCにより分析すると1%になっていた。関連するデータは、
以下のように試料番号4に関する表に報告されている。
【0037】 実施例2 実施例1に記載の方法に従い、(SS,RS)−SAMeを8.2g/kgに
等しい活性に富化が行われたサッカロミセスカールスバージェンシスの発酵によ
って得られる酵母1000kgを、12℃の温度および2のpHで細胞破壊シス
テムにより溶解した。得られた溶液に水500lを加えた後、実施例1に記載の
方法と同じように精密濾過と続くステップを行い、冷脱塩水(約5℃)2000
lで洗浄した。(SS,RS)−SAMe7.5kAが得られ、これを逆浸透に
より濃縮した後、塩化したすると91.4%の収率で(SS,RS)−SAMe
二硫酸塩パラトルエンスルホン酸塩が得られた(溶解収率:99%;精製収率:
98%)。発酵終了から逆浸透による濃縮までの経過時間は32時間であった。
関連するデータは、以下のように試料番号5に関する表に報告されている。
【0038】 実施例3 実施例1の方法によって得られた溶液は、IRC86(Rohm and H
aas(登録商標))樹脂に吸着させた後、1N硫酸で溶出した。
【0039】 得られた溶液を20%まで濃縮し、次いで化学量論的量の硫酸およびパラトル
エンスルホン酸を加え、その後さらに40%溶液が得られるまで濃縮した。(S
S,RS)−SAMe二硫酸塩パラトルエンスルホン酸塩14.09kgが得ら
れ、変換収率は97.8%であった。関連するデータは、以下のように試料番号
6に関する表に報告されている。
【0040】 実施例4(比較) Knoll Farmaceutici S.p.A.で製造されたSAMI
R(登録商標)(SS,RS)−SAMeの3試料をHPLCで分析した。各試
料の測定値は以下の通りである。
【0041】 試料1−SAMIR(登録商標)(バイアル)100mgバッチ045−02
1;使用期限06/2000。
【0042】
【表1】 (SS)−(+)−SAMeに対応するピーク番号5は58%の比率を示し、
(RS)−(+)−SAMeに対応するピーク番号6は42%の比率を示す。
【0043】 試料2−SAMIR(登録商標)(錠剤)200mg;バッチ121;使用期
限05/2002。
【0044】
【表2】 (SS)−(+)−SAMeに対応するピーク番号5は60%の比率を示し、
(RS)−(+)−SAMeに対応するピーク番号6は40%の比率を示す。
【0045】 試料3−SAMIR(登録商標)(錠剤)400mg;バッチ040;使用期
限10/2002。
【0046】
【表3】 (SS)−(+)−SAMeに対応するピーク番号3は59%の比率を示し、
(RS)−(+)−SAMeに対応するピーク番号4は41%の比率を示す。
【0047】 実施例5 実施例1〜3において本発明の方法に従って得られた生成物、それぞれ試料4
〜6は、実施例4に記載された方法と同じように、製造日から4ヶ月後に分析し
た。
【0048】 各試料の測定値は以下の通りである。
【0049】 試料4(実施例1);バッチ003/R。
【0050】
【表4】 (SS)−(+)−SAMeに対応するピーク番号7は99%の比率を示し、
(RS)−(+)−SAMeに対応するピーク番号8は1%の比率を示す。
【0051】 試料5(実施例2);KF=2.3%;力価=102.6%;バッチ001/
R。
【0052】
【表5】 (SS)−(+)−SAMeに対応するピーク番号7は98%の比率を示し、
(RS)−(+)−SAMeに対応するピーク番号8は2%の比率を示す。
【0053】 試料6(実施例3);KF=1.39%;力価=102.7;バッチ004/
R。
【0054】
【表6】 (SS)−(+)−SAMeに対応するピーク番号7は98%の比率を示し、
(RS)−(+)−SAMeに対応するピーク番号6は2%の比率を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年3月13日(2002.3.13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 バロテイ,エリマンノ イタリー国、イ−20052・モンザ、ビア・ カタラーニ、5 Fターム(参考) 4B064 AF35 CA06 CE02 DA01 4C086 AA01 AA02 AA04 EA18 GA13 GA16 GA17 MA01 MA04 NA03 ZA45 ZA75 ZC33

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化した(RS)−(+)−SAMeジアステレオ異性体が
    、塩化した(SS)−(+)−SAMeジアステレオ異性体に対して3%以下の
    量で存在する(SS,RS)−SAMeの薬剤として許容される塩の調製方法で
    あって、0〜12℃の温度において、 −少なくとも6g/lを含有しなければならない富化酵母由来の(SS,RS
    )−S−アデノシル−L−メチオニンを精製すること、上記精製は、 (a)−pH値の1.2〜3.5への調整、 (b)−富化酵母由来の(SS,RS)−SAMeの水性溶解物の調製、 (c)−得られた溶解物の精密濾過、 (d)−0.1〜2N無機酸溶液で溶出することによる弱酸樹脂上への得られ
    た精密濾液の吸着、 (e)−得られる溶出液の脱色を含み、 −逆浸透による脱色溶出液の30から70体積%まで濃縮すること、 −化学量論的量の少なくとも1種類の薬剤として許容される酸を濃縮溶出液に
    添加し、対応する(SS,RS)−SAMeの薬剤として許容される塩を得るこ
    と、を含む方法。
  2. 【請求項2】 (SS,RS)−SAMeの薬剤として許容される塩を凍結
    乾燥に供する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ステップ(a)におけるpH値が1〜2である請求項1また
    は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ステップ(b)における溶解物の調製を、酵母を細胞破壊装
    置に通過させることによって行う前記請求項のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 温度が2〜5℃である請求項1から4のいずれかに記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 富化酵母が少なくとも8〜10g/lの(SS,RS)−S
    −アデノシル−L−メチオニンを含有する請求項1から5のいずれかに記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 薬剤として許容される酸が硫酸およびパラトルエンスルホン
    酸である請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載の方法によって得ることが
    できる(SS,RS)−S−アデノシル−L−メチオニンの薬剤として許容され
    る塩。
JP2001586317A 2000-05-25 2001-03-30 (ss,rs)−s−アデノシル−l−メチオニンの薬剤として許容される塩の調製方法 Expired - Lifetime JP4777588B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

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