JP2003534069A - シェービング装置 - Google Patents

シェービング装置

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マルセル アドリアーンセン
フォッケ アール ヴールホースト
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Abstract

(57)【要約】 シェーバのカッティングユニットのブレード形の毛引張りエレメント（１３）を製造する方法である。このシェーバは、複数のカッタエレメント（８）と、対応する複数の毛引張りエレメント（１３）とを有し、この毛引張りエレメントそれぞれは、前記外側カッティング部材（４）に対して一緒に動作するためカッタエレメントの１つの前方に配されているとともに、その毛引張り動作について可動であるように内側カッタエレメントの上でスライドさせることもできる。毛が引っ張られている距離を増大するため、毛引張りエレメント（１３）それぞれの端部（２２）は、拡大された厚さを有する。この毛引張りエレメントは、外形を形成する工程（スタンピング、エッチング、レーザー）の後にベンディング工程を行うことにより得られる。厚くした端部（２０）を得る方法は、外形を形成する工程中に毛引張りエレメントがタブ（２３）を備え、このタブ（２３）が次に行われるベンディング工程中に、毛引張りエレメントの端部（２２）に対して折り曲げられることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シェービング装置のカッティングユニットのブレード形の毛引張り
エレメントを製造する方法において、このカッティングユニットが、外側カッテ
ィング部材とこの外側カッティング部材に対して駆動されうる内側カッティング
部材とを具え、前記内側カッティング部材が、カッティングエッジを備えるカッ
タエレメントを有する一方で、前記外側カッティング部材は、駆動可能なカッタ
エレメントのカッティングエッジと協働する対向カッティングエッジにより境界
づけられる毛トラッピング開口を具備する壁部を備え、カッティングエレメント
それぞれが、駆動方向で見て前方位置にあるとともに、外側カッティング部材の
壁部から及びこの壁部に向かうシェービング装置の動作中に関連するカッタエレ
メントに対して可動である毛引張りエレメントを備え、他方で毛引張りエレメン
トそれぞれは、シェービング装置の動作中に毛トラッピング開口を通して毛突起
と接触するエッジであり、且つこの毛がカッティングエッジと対向カッティング
エッジとの協働を通して切断される前に、毛トラッピング開口を通して更にこの
毛を引っ張る当該エッジを具備する厚くした端部を備え、その外形を形成する工
程に続いてベンディング工程を実行することにより前記ブレード形の毛引張りエ
レメントが得られる製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
上記に説明されたシェービング装置の例は、英国特許出願公報第GB-A-2036629
号から既知である。シェービング中にこの毛引張りエレメントのエッジは、毛を
完全に切断せずに多少は貫入してしまう。この毛引張りエレメントは付随するカ
ッタエレメントに対して可動であるので、引張力が毛に作用させられ、この結果
として、とりわけ皮膚の自然な弾力性により、該毛は毛トラッピング開口内に更
に深く貫入するであろう。これはカッタエレメントのカッティングエッジが毛に
達するまで続き、達した途端に動いているカッティングエッジと静止している対
向カッティングエッジとの間の協働により毛を切断する。この作用の結果として
、毛は皮膚により近く深剃りして切断され、より良好なシェービングの成果があ
げられる。毛が引っ張られる距離は、毛及び皮膚の特性と、とりわけ毛引張りエ
レメントの形及び寸法とにより限定される。従って、毛引張りエレメントの突起
部分の存在が、毛引張りエレメントのエッジとカッタエレメントのカッティング
エッジとの間の距離を増大するだろう。更にこのことは、毛が皮膚により近づけ
て切断されることができるように、毛が毛トラッピング開口内に引っ張られて貫
入する距離も増大する。満足に機能させようとする場合の毛引張りエレメントは
、弾力性があり、一定の剛性を有し、及び軽量でなければならない。毛を切断し
た後、毛引張りエレメントは、次の毛を引っ張ることができるように、可能な限
り素早くその初期位置に戻らなければならない。従って、この毛引張りエレメン
トは、一種の薄いブレードスプリングとして構成される。これらの薄いブレード
形の毛引張りエレメントは、外形を形成する工程により薄い金属プレートから得
られ、このようにして得られた毛引張りエレメントは、次にベンディング工程に
おいて所望の形を与えられる。外形を形成する工程とは、例えば、スタンピング
工程、（レーザー）カッティング工程、又はエッチング工程などであると理解さ
れたい。毛引張りエレメントが突起部分を具えるときの問題が発生する。この突
起部分は、このような突起部分の利点が何であるかを明らかにするために、実際
のところむしろ理論的なやり方で、毛引張りエレメントの固形一体型部分として
英国特許出願公報第GB-A-2036629号に説明されている。この毛引張りエレメント
上に付属プレートとして該突起部分を接着するのが、明白な方法であろう。但し
実践上は、この方法では不十分であることがわかっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、より簡略なやり方で厚くした部分をもつ冒頭段落で規定され
たようなシェービング装置の毛引張りエレメントを提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的のため、外形を形成する工程中にブレード形の毛引張りエレ
メントが少なくとも１つのタブを備え、このタブはベンディング工程の結果とし
て毛引張りエレメントの端部に対して置かれるタブなので、これにより前記厚く
した端部を形成することを特徴とする。
【０００５】 好ましくは、毛引張りエレメントのエッジまで延びる狭い開口が、スタンピン
グ工程中に毛引張りエレメントの端部とタブとの間でスタンプアウトされる。そ
の後実行されるべきベンディング工程は、従ってずっと容易に続行され、より小
さな力しか必要とせず、且つ前記エッジはその湾曲箇所で損傷を受けることもな
いであろう。
【０００６】 更に本発明は、上記に規定された方法により得られる毛引張りエレメントを備
えるカッティングユニットと、このカッティングユニットを具えるシェービング
装置とにも関する。
【０００７】 本発明は、図面に示される実施例を参照してより詳細に以下説明されるであろ
う。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図１は、ハウジング１と、このハウジングから着脱可能な及び/又はこのハウ
ジングにヒンジを取り付けられてもよいシェービングヘッドホルダ２とをもつ回
転式シェービング装置を示す。このシェービングヘッドホルダ２には、シェービ
ングヘッドとも呼ばれる３つのカッティングユニット３があり、これらカッティ
ングユニット３それぞれが、毛トラッピング開口５をもつ外側カッティング部材
４と、この外側カッティング部材４に対して回転運動を駆動することが可能な内
側毛カッティング部材６とを有する。この内側カッティング部材６は、既知のや
り方でシェービング装置のハウジングに存在するモータにより駆動され、前記モ
ータについてこれ以上の詳細は説明しない。
【０００９】 図２は、カッティングユニット３の３つの構成部品、すなわち、外側カッティ
ング部材４、内側カッティング部材６、及び毛引張り部材７を示す。この内側カ
ッティング部材６は、それぞれが先端にカッティングエッジ９をもつ複数のカッ
タエレメント８を具える円形ボディである。円形キャップの形をもつ外側カッテ
ィング部材４は、ラメラ１１が延在する開口間において、キャップの中心に対し
て実質的に放射状に方向づけられている溝削りされた毛トラッピング開口５を多
数もつ環状の壁部１０を具備する。ラメラ１１のより低いエッジは、このシェー
ビング装置の動作中に内側カッティング部材６のカッタエレメント８のカッティ
ングエッジ９と協働する対向カッティングエッジ１２を有している（図３参照）
。毛引張り部材７も、多数のブレード形の毛引張りエレメント１３を備える円形
ボディである。この毛引張り部材７は、内側カッティング部材６上に固定され、
この内側カッティング部材の駆動方向Ｐで見て、毛引張りエレメント１３が付随
のカッタエレメントの前方に置かれるように、１つのブレード形の毛引張りエレ
メント１３は、カッタエレメント８それぞれに対して置かれている（図３及び４
参照）。
【００１０】 図３及び４は、カッティングユニット３の一部分の概略断面図であり、更にこ
れらの図では毛１５が生えている皮膚１４が説明される。このカッティング工程
は、以下の通りである。毛１５が毛トラッピング開口５に貫入すると、矢印Ｐで
示される内側カッティング部材６の回転運動は、外側カッティング部材４に対す
る毛引張り部材７と共に、レベルＡで毛引張りエレメント１３の接触エッジ１６
を毛１５と接触させる（図３参照）。接触エッジ１６は、毛１５を多少貫入はす
るがこの毛を完全に切断はしない鋭利なエッジとして構成されている。毛引張り
エレメント１３上の毛１５によって働く反作用の力は、運動Ｐの方向に対して反
対側に向けられるだろう。この反作用力は、毛引張りエレメント１３上のカッタ
エレメント８の案内壁１７により働く垂直の力Ｎの成分Ｎ１により補償されなけ
ればならないだろう。カッタエレメントと毛引張りエレメントとの間の小さな摩
擦力は、簡略化のため本明細書では無視されている。垂直力Ｎの成分Ｎ２は、毛
引張りエレメント１３が案内壁１７に沿ってスライドするという結果をもたらす
だろう。案内壁１７と、外側カッティング部材４の上で支えられるカッタエレメ
ント８の壁１８との間の角度αは、９０°より小さい鋭角でなければならないだ
ろう。毛１５は、とりわけ皮膚の自然な弾力性により、レベルＢでカッタエレメ
ント８のカッティングエッジ９が毛１５に到達するまで、毛引張りエレメント１
３によりこの毛に沿って捕捉されるだろう（図４参照）。従って、この毛がカッ
ティングエッジ９と対向カッティングエッジ１２との間の協働を通してレベルＢ
で切断される前に、この毛は、レベルＡからレベルＢまでの距離でずっと皮膚か
ら引っ張られている。もしも毛引張りエレメントがなかったならば、毛１５はレ
ベルＡで完全に切断されていたことであろう。この毛引張りエレメントのおかげ
で、毛がより長く、すなわち皮膚により近く深剃りして切断されうることは明白
であろう。カッティング後は皮膚の自然な弾力性によりもたらされる毛の僅かな
収縮により、図５に示されるように毛のカット端部１９が、皮膚のレベルよりも
更に下に位置するであろう。
【００１１】 図３乃至５において明らかであるように、毛引張りエレメント１３それぞれは
、本来なら毛引張りエレメント１３であっただろうものの接触エッジ１６と、カ
ッタエレメント８のカッティングエッジ９との間の距離が、厚くした端部をもた
ない場合の距離よりもずっと大きくなるだろうということを実現する厚くした端
部２０を具備している。従って毛は、更に長い距離を毛トラッピング開口５内に
ずっと引っ張り込まれ、そのためにより短く先端を切り落とされる。
【００１２】 図６は、通常スタンピング工程又はカッティング工程で実行される外形を形成
する工程で得られる毛引張り部材７を平面図で示す。この毛引張り部材は、アー
ムが毛引張りエレメント１３を形成する周縁で複数のアームををもつ中心部２１
により形成される。本発明によると、毛引張りエレメント１３それぞれの端部２
２がスタンピング工程中に横タブ２３を備え、次にこの横タブは、一点鎖線で示
されるように、毛引張りエレメント１３の端部２２に対してベンディングライン
２４に沿って折り曲げて置かれるようにされるという点で、厚くした端部２０が
得られる。図７は、ベンディング工程後の毛引張りエレメントの端部を詳細に示
す。好ましくは、溝削りされた開口２５は、毛引張りエレメント１３の端部２２
と横タブ２３との間でスタンプアウトされ、この開口は接触エッジ１６まで延び
ている。タブ２３が二つに折り畳まれた部分２６は、その結果ずっと小さく作ら
れる。ベンディング工程はより簡略になり、より小さな力だけを要し、且つ接触
エッジ１６は損傷を受けない。
【００１３】 図８は、タブ１２３が毛引張りエレメント１１３の端部１２２で形成されてい
る第２番目の例を示す。スロット１２５により片側で端部１２２から離されると
ともに、もう一方の側で該端部に接続されているタブ１２３がカッティング工程
中に該開口に形成されるように、開口１２６は、カッティング工程で端部１２２
内においてスタンプされる。端部に接続されるタブの側部は、一点鎖線で示され
るように、このタブが二つに折り畳まれる位置に沿うベンディングライン１２４
を形成する。タブ１２３及び端部１２２は共に毛引張りエレメント１１３の厚く
した端部１２０を形成する。
【００１４】 図９は、毛引張りエレメント２１３の端部２２２で形成されるタブ２２３を有
する第３番目の例を示す。このタブ２２３は、毛引張りエレメントの端部２２２
の両側で形成され、部分的にスロット２２５により端部から離されている。タブ
２２３は、ベンディングライン２２４に沿って二つに折り畳まれているので、端
部２２２と共に毛引張りエレメント２１３の厚くした端部２２０を形成する。
【図面の簡単な説明】
【図１】３つのカッティングユニットをもつシェービング装置を透視図で示
す。
【図２】カッティングユニットの構成部品を透視図で示す。
【図３】カッティング工程の原則を図で示す。
【図４】カッティング工程の原則を図で示す。
【図５】切断される毛が生えている皮膚部分を示す。
【図６】スタンピング工程後の、但しベンディング工程前の、ブレード形の
毛引張りエレメントの平面図である。
【図７】ベンディング工程後の毛引張りエレメントの詳細図を示す。
【図８】毛引張りエレメントのさらなる２つの例のうち１つを示す。
【図９】毛引張りエレメントのさらなる２つの例のうち他の１つを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アイティンク アルベルト ジェイ オランダ国 5656 アーアー アインドー フェン プロフ ホルストラーン ６ (72)発明者 アドリアーンセン マルセル オランダ国 5656 アーアー アインドー フェン プロフ ホルストラーン ６ (72)発明者 ヴールホースト フォッケ アール オランダ国 5656 アーアー アインドー フェン プロフ ホルストラーン ６ (72)発明者 カダイク シモン イー オランダ国 5656 アーアー アインドー フェン プロフ ホルストラーン ６ Ｆターム(参考） 3C056 EA01 EA17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】シェービング装置のカッティングユニットのブレード形の毛引
    張りエレメントを製造する方法において、前記カッティングユニットは、外側カ
    ッティング部材とこの外側カッティング部材に対して駆動されうる内側カッティ
    ング部材とを具え、前記内側カッティング部材が、カッティングエッジを備える
    カッタエレメントを有する一方で、前記外側カッティング部材は、駆動可能な前
    記カッタエレメントの前記カッティングエッジと協働する対向カッティングエッ
    ジにより境界づけられる毛トラッピング開口を具備する壁部を備え、カッタエレ
    メントそれぞれが、駆動方向で見て最も前方の位置にあるとともに、前記外側カ
    ッティング部材の前記壁部から及びこの壁部に向かう前記シェービング装置の動
    作中に関連する前記カッタエレメントに対して可動である前記ブレード形の毛引
    張りエレメントを備え、他方で毛引張りエレメントそれぞれは、前記シェービン
    グ装置の動作中に前記毛トラッピング開口を貫通する毛と接触するエッジであっ
    て、且つこの毛が前記カッティングエッジと前記対向カッティングエッジとの前
    記協働を通して切断される前に、前記毛トラッピング開口を通して更にこの毛を
    引っ張る当該エッジを具備する厚くした端部を備え、その外形を形成する工程に
    続いてベンディング工程を実行することにより前記ブレード形の毛引張りエレメ
    ントが得られる製造方法であって、 前記外形を形成する工程中に、前記ブレード形の毛引張りエレメントは少なく
    とも１つのタブを備え、このタブがベンディング工程の結果として前記毛引張り
    エレメントの端部に対して置かれるタブなので、これにより前記厚くした端部を
    形成することを特徴とする製造方法。
  2. 【請求項２】前記毛引張りエレメントの前記エッジまで延びる狭い開口は、
    スタンピング工程中に前記毛引張りエレメントの端部と前記タブとの間でスタン
    プアウトされることを特徴とする、請求項１に記載の製造方法。
  3. 【請求項３】請求項１又は２に記載の製造方法により得られる毛引張りエレ
    メントを備えるカッティングユニット。
  4. 【請求項４】請求項３に記載のカッティングユニットを備えるシェービング
    装置。
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