JP2003533990A - 百日咳菌、パラ百日咳菌および気管支敗血症菌のペルタクチンの繰返し領域の多型性を有するポリペプチド、ならびに診断および免疫原性組成物におけるその使用 - Google Patents

百日咳菌、パラ百日咳菌および気管支敗血症菌のペルタクチンの繰返し領域の多型性を有するポリペプチド、ならびに診断および免疫原性組成物におけるその使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、百日咳菌、パラ百日咳菌および気管支敗血症菌により発現されるペルタクチン(PRN)と呼ばれる外膜タンパク質に関する。該タンパク質は、ボルデテラ属の感染に対する防御免疫を誘導する。ペルタクチンの免疫優性および防御的免疫エピトープは、二つの反復領域、第1領域と第2領域を含む。これら2つの反復領域の比較から、パラ百日咳菌のペルタクチンは変異型でないことが示された。一方、百日咳のペルタクチンは、第1領域において最も変異し、気管支敗血症菌のペルタクチンは、反復する第1領域と第2領域の両方で変異していた。これら領域の変異配列を有するペルタクチンおよびペルタクチンフラグメントを含有する組成物は、免疫原性組成物として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ボルデテラ属(Bordetella)のペルタクチンと呼ばれる外膜タンパ
ク質のタンパク質およびポリペプチド、ならびにそれらをコードしているポリヌ
クレオチドに関する。本発明は、免疫原性組成物、診断方法および診断キット中
のこれらのタンパク質およびポリペプチドの使用にも関する。
【0002】 ボルデテラという属は、7つの種を包含する。最も研究されている種は、百日
咳菌(Bordetella pertussis)、パラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)お
よび気管支敗血症菌(Bordetella bronchiseptica)である。百日咳菌は、ヒト
においてのみ呼吸器感染の原因となるにすぎない。パラ百日咳菌は、ヒトおよび
ヒツジに感染を生じ、気管支敗血症菌は、ヒトを包含する多くの動物種に感染す
る。
【0003】 これらの病原体は、二成分のbvgAS(2、21)系によって合成が調節さ
れる、一連の病原因子を産生する。これらの因子は、毒素、たとえば、百日咳菌
に特異的な唯一の毒素である百日咳毒素、気管細胞毒素、アデニル酸シクラーゼ
溶血素、ならびにアドへシン、たとえば繊維状血球凝集素、線毛およびペルタク
チン(PRN)を包含する。
【0004】 PRNは、百日咳菌では69kDa、パラ百日咳菌では70kDa、気管支敗血症菌
では68kDaの見かけ分子量を有する、外膜タンパク質である(5、14、15
)。PRNの前駆体は、大きさが、それぞれ91.5kDa、93kDa、92.5kD
aである。百日咳菌では、PRNは、凝集原であって(4)、Arg−Gly−Asp(R
GD)のモティーフによる一定の真核細胞への付着を促進することが立証されて
いる(13)。
【0005】 気管支敗血症菌PRNに特異的な抗体は、感作した子ブタで高力価で検出され
るが、非防御動物では、これらの抗体は、あるとしても僅かにのみ検出されるに
すぎない(19)。気管支敗血症菌によるPRNの合成は、防御と相関する(1
6)。PRNの調製品によるマウスまたは子ブタの感作は、気管支敗血症菌の感
染に対する防御免疫を誘導し(12、19)、受動的に投与されたモノクローナ
ル抗体は、気管支敗血症菌で攻撃された動物の死を予防する(16)。百日咳菌
PRNは、マウスにおける百日咳菌による脳内、エアゾルおよび鼻内攻撃に対し
て防御免疫を誘導することも示されている(11、18、20)。
【0006】 そのため、PRNは、現在は、いくつかの非細胞性百日咳ワクチン(すなわち
、精製された細菌タンパク質で構成されるワクチン)に包含される(9)。しか
し、これら3種のPRNは、明確に関連付けられるものの、異なる免疫原特性を
有する。たとえば、百日咳菌PRNの調製品は、百日咳菌の鼻内攻撃からマウス
を防御するが、パラ百日咳菌の鼻内攻撃からは防御しない(11)。また、百日
咳菌の脳内攻撃からもマウスを防御するが、気管支敗血症菌PRNタンパク質は
、防御しない(18)。
【0007】 3種類のタンパク質、すなわち百日咳菌PRN、パラ百日咳菌PRNおよび気
管支敗血症菌PRNの推定されるアミノ酸の比較からは、高度の類似性が明らか
にされていて、気管支敗血症菌とパラ百日咳菌のタンパク質は、互いに、百日咳
菌PRNタンパク質に対してより類似している(5、14、15)。
【0008】 3種類のタンパク質の配列では、第1および第2領域における反復の回数が異
なる(図1a)。モノクローナル抗体を用いて、Charlesらは、P.69−PR
Nタンパク質の防御的免疫優性エピトープを特定かつ特徴付けた(6)。このエ
ピトープは、第2領域に位置する5回反復する配列(Pro−Gln−Pro)にまたが
っている。この領域における相違は、気管支敗血症菌PRNを認識する子ブタか
らの血清が、これらのタンパク質間の高度の類似性にもかかわらず、百日咳菌P
RNと反応しないという所見(12)、および3つのタンパク質が与える交差防
御の欠如(11、18、20)を説明し得る。
【0009】 最近、百日咳菌の臨床単離体が産生するPRNは、多様であることが示されて
いる。様々な臨床単離体のprn遺伝子の配列から、PRN変異型の主要な3型
が明らかにされた(17)。オランダにおける流行は、PRNおよびPTをコー
ドしている遺伝子の配列の変化から生じることが示唆されているが、それは、現
在流行している様々な臨床単離体中に存在するタンパク質は、この国で用いられ
るワクチン株によって観察されるものとは配列が異なるからである(17)。
【0010】 百日咳菌のPRNについては、観察されたすべてのアミノ酸の相違は、第1領
域に位置する。対立遺伝子prnのA=1型およびC=3型は、非常に似ていて
、二つのアミノ酸で異なるにすぎないが、B=2型は、全く異なっていて、同じ
領域に5アミノ酸の挿入がある(17)。
【0011】 第2領域では、一つの型が見出されたにすぎない。この型(A*=6)は、百
日咳菌のWHO参照株18323、およびフランスの1臨床単離体が産生する(
3)。しかし、唯一の臨床単離体で検出されているにすぎないため、一般的であ
るとは思われない(3)。この百日咳菌株によるPRNのこの異例の型の産生は
、パラ百日咳菌と気管支敗血症菌という種に共有される多くの共通する特性を反
映する。異なるPRNを有する百日咳菌臨床単離体の動物モデルでは、表現型お
よび挙動における相違は全く見出されなかった(3)。
【0012】 当技術には、ボルデテラ属の感染から防御し、ボルデテラ属に感染した対象者
を処置するための免疫原性組成物に用いることができる、ボルデテラ属ペルタク
チンのタンパク質およびポリペプチドを含有する組成物に対する必要性がある。
理想的には、このタンパク質、ポリペプチド、およびこれらをコードしているポ
リヌクレオチドは、ボルデテラ属の感染の診断、およびそのような感染の診断用
キットにも役立つ。
【0013】 本発明は、当技術におけるこれらの必要性を満たす助けとなる。一実施態様で
は、本発明は、ボルデテラ属のペルタクチンの混合物を含む免疫原性組成物であ
って、該免疫原性組成物を投与された動物に、パラ百日咳菌および気管支敗血症
菌に対する体液性または細胞性免疫応答を誘導するのに充分な量の (a)パラ百日咳菌のペルタクチンと、 (b)気管支敗血症菌のペルタクチンと を含む免疫原性組成物を提供する。この免疫原性組成物は、また、該免疫原性組
成物を投与された動物に、百日咳菌に対する体液性または細胞性免疫応答を誘導
するのに充分な量の百日咳菌のペルタクチンも含むことができる。
【0014】 もう一つの実施態様では、本発明の免疫原性組成物は、ボルデテラ属のペルタ
クチンまたはそのフラグメントの混合物を含む。具体的には、該混合物は、気管
支敗血症菌ペルタクチンの変異型の混合物を含み、この気管支敗血症菌ペルタク
チンの変異型は、それぞれ、その第2領域に6、7、8または9回反復するPQ
Pアミノ酸配列を含む。この気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型は、該免疫原
性組成物を投与された動物に気管支敗血症菌に対する体液性または細胞性免疫応
答を誘導するのに充分な量で存在する。この免疫原性組成物は、また、該免疫原
性組成物を投与された動物に、パラ百日咳菌または百日咳菌に対する体液性また
は細胞性免疫応答を誘導するのに充分な量の、パラ百日咳菌もしくは百日咳菌の
ペルタクチンまたはそれらの混合物も含むことができる。
【0015】 本発明のさらに一つの実施態様では、該免疫原性組成物は、ボルデテラ属のペ
ルタクチンまたはそのフラグメントの混合物を含み、この混合物は、気管支敗血
症菌ペルタクチンの変異型の混合物を含み、この気管支敗血症菌ペルタクチンの
変異型は、それぞれ、その第1領域中に1、2または3回反復するGGXXPア
ミノ酸配列を含む。この気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型は、該免疫原性組
成物を投与された動物に、気管支敗血症菌に対する体液性または細胞性免疫応答
を誘導するのに充分な量で存在する。この免疫原性組成物は、該免疫原性組成物
を投与された動物に、パラ百日咳菌または百日咳菌に対する体液性または細胞性
免疫応答を誘導するのに充分な量の、パラ百日咳菌もしくは百日咳菌のペルタク
チン、またはそれらの混合物も含むことができる。
【0016】 本発明の組成物は、ボルデテラ属のペルタクチンのフラグメントの混合物を含
むことができる。該免疫原性組成物は、免疫原性または防御性応答をインビボで
誘導するのに充分な量の本発明の少なくとも1種類のポリペプチドと、そのため
の薬学的に許容され得る担体とを含むこともできる。加えて、該免疫原性組成物
は、中和量の本発明の少なくとも1種類のポリペプチドも含むことができる。
【0017】 本発明の好適な免疫原性組成物は、気管支敗血症菌の種のペルタクチンまたは
そのフラグメントの混合物を含み、該ペルタクチンまたはそのフラグメントは、
気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型の混合物を含み、その中において、気管支
敗血症菌ペルタクチンの少なくとも一つの変異型が、6、7、8または9回反復
するPQPアミノ酸配列をその第2領域中に有する気管支敗血症菌のペルタクチ
ンの第2領域を含み、気管支敗血症菌ペルタクチンの少なくとももう一つの変異
型が、1、2または3回反復するGGXXPアミノ酸配列をその第1領域中に有
する気管支敗血症菌のペルタクチンの第1領域を含む。
【0018】 もう一つの好適実施態様では、本発明の免疫原性組成物は、 (A)百日咳菌のペルタクチンの、第1領域および第2領域を含むポリペプチド
、または第1領域を含む一つのポリペプチド、および第2領域を含む一つのポリ
ペプチド; (B)パラ百日咳菌のペルタクチンの、第1領域および第2領域を含むポリペプ
チド、または第1領域を含む一つのポリペプチドおよび第2領域を含む一つのポ
リペプチド; (C)気管支敗血症菌9.73株のペルタクチンの、第1領域および第2領域を
含むポリペプチド、または第1領域を含む一つのポリペプチドおよび第2領域を
含む一つのポリペプチド、ならびに気管支敗血症菌SEI株のペルタクチンの、
第1領域および第2領域を含むポリペプチド、または第1領域を含む一つのポリ
ペプチドおよび第2領域を含む一つのポリペプチド から本質的になる。
【0019】 本発明は、本発明のタンパク質およびポリペプチドをコードしているポリヌク
レオチド、ならびに該タンパク質およびポリペプチドを認識する抗体も提供する
。また、本発明による少なくとも一つのポリヌクレオチド、またはそのフラグメ
ントを含むDNAチップ、あるいは、それぞれ、請求項28〜31に記載のポリ
ヌクレオチドまたはそのフラグメントの複数の複製物を担持するマイクロビーズ
を含み、該ポリヌクレオチドまたはそのフラグメントがビーズごとに互いに異な
る、マイクロアレーも提供する。
【0020】 該抗体は、モノクローナルまたはポリクローナル抗体であることができる。モ
ノクローナル抗体は、ボルデテラ属の感染を処置するのに用いることができる。
また、本発明のタンパク質またはポリペプチドと、該タンパク質またはポリペプ
チドを特異的に認識する抗体とを含む免疫学的複合体も提供される。
【0021】 さらに、本発明は、ボルデテラ属による感染を検出する方法を提供する。該方
法は、ボルデテラ属に感染していると推測される生物学的材料を含む組成物を提
供する工程と、本発明のタンパク質またはポリペプチドの存在について検定する
工程とを含む。該ポリペプチドは、たとえば、該ポリペプチドとの免疫学的反応
性を有する抗体による電気泳動または免疫アッセイによって検定することができ
る。
【0022】 該方法は、生物学的流体中の抗原および抗体が、抗原抗体複合体を形成するの
に充分な時間かつ条件で、該抗原を該生物学的流体に接触させる工程と、該複合
体の形成を検出する工程とも含む。該方法は、場合により、該抗原抗体複合体の
形成を測定する工程を包含することができる。好適実施態様では、該抗原抗体複
合体の形成を、ウエスタンブロット手法、ELISA、間接免疫蛍光アッセイま
たは免疫沈降アッセイに基づく免疫アッセイによって検出する。
【0023】 さらに、本発明は、本発明のタンパク質もしくはポリペプチド、またはそれら
の混合物と結合する、抗体の存否を検出するための診断キットを提供する。該キ
ットは、該タンパク質もしくはポリペプチド、またはタンパク質およびポリペプ
チドの混合物を含む抗原と、該抗原と抗体間の免疫複合体の形成を検出するため
の手段とを含むことができる。該手段は、該検出を実施するのに充分な量で存在
する。
【0024】 ボルデテラ属の存否を検出するための、本発明のもう一つの方法は、 (1)ボルデテラ属の遺伝学的材料を含有すると推測されるサンプルを、少なく
とも1種類のヌクレオチドプローブに接触させる工程と、 (2)該ヌクレオチドプローブと、サンプル中の遺伝学的材料との間のハイブリ
ダイゼーションを検出する工程と を含む。該ヌクレオチドプローブは、本発明のポリヌクレオチド配列と相補的で
ある。
【0025】 本発明を、図面を参照して、さらに詳しく説明する。従来、ペルタクチンファ
ミリーの種特異的なメンバーは、外膜タンパク質(OMP)であることが立証さ
れている。気管支敗血症菌では、ペルタクチンは、pm遺伝子の産物であり、6
8kDaのMrのタンパク質として(P.68)、百日咳菌では69kDaのMrのタン
パク質として(P.69)、パラ百日咳菌では70kDaのMrのタンパク質として
(P.70)表される。これら3種のペルタクチンのヌクレオチド配列は、添付
の配列表に、それぞれ配列番号1、配列番号2および配列番号3として包含され
る。これらのヌクレオチド配列によってコードされる、対応するアミノ酸配列は
、配列表に、それぞれ配列番号4、配列番号5および配列番号6として包含され
る。
【0026】 P.68、P.69およびP.70のタンパク質に対して推定されるタンパク
質配列の比較から、該タンパク質間の高度の相同性が立証される。P.68とP
.70とのタンパク質間の比較は、17ヵ所にすぎないアミノ酸の相違を示すの
に対して、P.68とP.69との間の同様の比較は80ヵ所の相違を、またP
.69とP.70との間の比較は79ヵ所の相違を示す。この三つの推定される
タンパク質配列間のアミノ酸の相違の大部分は、3タンパク質すべてに存在する
反復する配列の2つのファミリー中の反復単位の数に出現する。P.68は、Gl
y−Gly−Xaa−Xaa−Proの反復(すなわち、図1bのGGXXP)の3つの複製
を有するのに対して、P.70は4つの複製、P.69は5つの複製を有する。
同様に、P.68は、7つのPro−Gln−Proの反復(すなわち、図1cのPQP
)を、P.70は9つの、P.69は5つ有する。
【0027】 最近、百日咳菌の臨床単離体が産生するPRNは、多様であることが示されて
いる。様々な臨床単離体のprn遺伝子の配列から、PRN変異型の主要な3型
が明らかにされた。オランダにおける流行は、PRNおよびPTをコードしてい
る遺伝子の配列の変化から生じることが示唆されているが、それは、現在流行し
ている様々な臨床単離体中に存在するタンパク質は、この国で用いられるワクチ
ン株によって観察されるものとは配列が異なるからである。
【0028】 研究者の、本発明へと導いた目的は、百日咳菌で観察されたPRN多型が、パ
ラ百日咳菌および気管支敗血症菌にも出現するか否かを解析することであった。
ヒト起源のパラ百日咳菌の10種類の単離体、および動物またはヒト起源の気管
支敗血症菌の40種類の単離体のprn遺伝子の2つの反復領域を、配列決定し
、比較した(図1a)。
【0029】 表Iは、本発明に用いた単離体、および対応するペルタクチンの型のリストを
示す。
【0030】
【表1】
【0031】 本発明を実施するには、以前に記載したとおり、DNAを抽出し、PCRによ
って増幅し、配列決定した(3)。増幅されたPCR産物は、ESGS社(ESGS
, Cybergene group, Evry、フランス国)が精製かつ配列決定した。推定される
アミノ酸配列は、GCGソフトウエア(Wisconsin Packageバージョン9.1、G
enetics Computer Group, Madison, WI、米国)で解析した。第1および第2領
域の推定アミノ酸配列を比較し、アミノ酸配列のマルチプルアライメントを、G
CGのCLUSTAL Wプログラム(10)により、各領域について創出した(図1b
、c)。
【0032】 パラ百日咳菌の10単離体が産生したPRNの第1および第2領域の配列、お
よび刊行された配列(15)の間には、相違が全く見出されなかった。しかし、
解析された気管支敗血症菌の40個のprn遺伝子間には、3種類の異なる型が
見出されて、第1領域の反復の回数(1〜3回)に相違があった(図1b)。最
大の群は、反復配列の3つの複製を有する配列に対応し、以前に報告された配列
と同一であった(14)。変異のパターンと単離体の起源との間には、相関関係
が全く見出されなかった。
【0033】 気管支敗血症菌PRNの第二の反復領域には、高度の可変性が観察された(図
1c)。9種類の変異型が観察された。これら9変異型の間では、反復の回数は
、6〜9回である。
【0034】 百日咳菌の変異型と同じパターンを示す気管支敗血症菌の変異型は、皆無であ
った。さらに、第1領域の一つの型と第2領域の一つの型との間の独自の関連性
は、全く観察されなかった。百日咳菌、気管支敗血症菌およびパラ百日咳菌の間
の中間体であると見なされる、18323株およびCZ単離体のそれに類似する
パターンは、3種のいずれにおいても観察されなかった(3)。これらのデータ
は、百日咳菌のprn遺伝子より、互いに類似しているパラ百日咳菌および気管
支敗血症菌のprn遺伝子と整合する(1)。PRNの型に関しては、宿主特異
性は、全く観察されなかった。
【0035】 第2領域は、防御免疫の誘導に重要な役割を果たすことが示されている(6)
。百日咳菌、パラ百日咳菌および気管支敗血症菌からのPRNの間の交差防御の
欠如は、これらのタンパク質間の大きい相違がこの領域で生じることから、この
ことと整合する。百日咳菌単離体が産生するPRNについては、この領域での変
異は全く観察されなかった。これらのデータは、30年間の予防接種が、一つの
免疫優性反復領域には変異を誘導したが、防御免疫の誘導に最も関与する領域に
は変異を誘導しなかったらしいことを示唆する。百日咳菌PRNの第2領域での
変異は、百日咳菌ワクチンの薬効の低下を示す可能性がある。
【0036】 対照的に、気管支敗血症菌のPRNの分析からは、両領域での多型が示された
。これは、気管支敗血症菌ワクチンが永続的な防御を誘導できないことを説明し
得る。この多型は、気管支敗血症菌が慢性的感染を誘導できることにも関連し得
る(7、8、22)。それは、この細菌が宿主の免疫応答を免れるための手段を
与える可能性がある。
【0037】 これらの実験および観察から帰結された本発明は、そのため、一定のボルデテ
ラ属のペルタクチンおよびそのフラグメントを含有する組成物を含む。これらの
ペルタクチンおよびペルタクチンフラグメントは、これらをコードしているポリ
ヌクレオチドとともに、免疫原性組成物に、かつ診断上の用途に役立つ。
【0038】 特に、本発明は、気管支敗血症菌の完全長ペルタクチンの異なる種、すなわち
、その第2領域に6、7、8または9回反復するPQPアミノ酸配列を含む種、
およびその第1領域に1,2または3回反復するGGXXPアミノ酸配列(ここ
で、XXは、FD、FGまたはAVであることができる)を含む、気管支敗血症
菌の完全長ペルタクチンの種が存在することの発見の結果である。したがって、
これらの完全長ペルタクチン、およびこれらの反復配列のいかなる組合せでのペ
ルタクチンの混合物も、本発明によって提供される。
【0039】 本明細書に用いられる限りで、表現「気管支敗血症菌のペルタクチン」とは、
病原因子であり、約68kDaの見かけ分子量を有し、気管支敗血症菌ペルタクチ
ンの第1および第2領域として知られる二つの領域を含む、気管支敗血症菌の外
膜タンパク質を意味する。異なるボルデテラ属菌株のペルタクチンの第1および
第2領域は、配列番号1〜6ではかっこ内に特定される。気管支敗血症菌株の異
なる単離体のペルタクチンは、たとえば、第1領域、第2領域、または第1およ
び第2領域の双方はもとより、他の領域でも、互いに異なるアミノ酸配列を有し
てもよい。
【0040】 本明細書に用いられる限りで、表現「気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型」
とは、気管支敗血症菌のペルタクチン、または気管支敗血症菌ペルタクチンの、
少なくとも第1領域、第2領域、または第1および第2領域の双方を有するフラ
グメントであって、この気管支敗血症菌のペルタクチンまたはそのフラグメント
が、少なくとも第1領域、第2領域、または第1および第2領域の双方で、その
それぞれのアミノ酸配列において互いに異なるものを意味する。下記の独特の気
管支敗血症菌ペルタクチン変異型が、発見され、本発明の一部を構成している。
【0041】 本明細書に用いられる限りで、表現「気管支敗血症菌ペルタクチンのフラグメ
ント」、「パラ百日咳菌ペルタクチンのフラグメント」および「百日咳菌ペルタ
クチンのフラグメント」とは、完全長ペルタクチンタンパク質の部分であり、ボ
ルデテラ属の感染に対する体液性または免疫応答を誘導できるポリペプチドを意
味する。
【0042】
【表2】
【0043】 特定の実施態様では、本発明は、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列
番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番
号19、配列番号20、配列番号21および配列番号22からなる群より選ばれ
る配列、もしくは該配列のフラグメントを含むポリペプチドを包含する。該ポリ
ペプチドは、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号14、配列番号1
5、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20
、配列番号21もしくは配列番号22またはそのフラグメント中のアミノ酸から
なることができる。本発明は、これらのポリペプチドの一つをコードしているポ
リヌクレオチド、および該ポリヌクレオチド、または少なくともそのうち15個
のヌクレオチドと、中程度のか、もしくは高い緊縮度の条件下でハイブリダイズ
する、精製されたDNAまたはRNAも包含する。
【0044】 本明細書に用いられる限りで、表現「気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型の
混合物」とは、固体、液体、乳濁液または懸濁液形態での混合物をなす、気管支
敗血症菌ペルタクチンの2もしくは3種類の変異型を意味する。該混合物中の気
管支敗血症菌ペルタクチンの少なくとも2種類の変異型は、当然、少なくとも第
1領域、第2領域、または第1および第2領域の双方で、そのそれぞれのアミノ
酸配列において互いに異なる。
【0045】 本発明が、その第2領域に6、7、8もしくは9回反復するPQPアミノ酸配
列、またはその第1領域に1、2または3回反復するGGXXPアミノ酸配列を
含む、気管支敗血症菌ペルタクチンのポリペプチドフラグメントを提供すること
は、直ちに明白である。反復配列のいかなる組合せでの、これらのポリペプチド
フラグメントの混合物も、本発明の対象範囲内にある。
【0046】 本発明のポリペプチドフラグメントが気管支敗血症菌ペルタクチンの第1領域
のみを含むとき、該ポリペプチドフラグメントは、典型的には、第1領域の反復
配列を包含する、少なくとも約46〜約56個のアミノ酸を含む。本発明のポリ
ペプチドフラグメントが第2領域のみを含むとき、該ポリペプチドフラグメント
は、典型的には、第2領域の反復配列を包含する、少なくとも約48〜約60個
のアミノ酸を含む。本発明のポリペプチドフラグメントが気管支敗血症菌の第1
および第2領域の双方を含むとき、該フラグメントは、典型的には、第1および
第2領域の反復配列を包含する、少なくとも約906〜約928個のアミノ酸を
含む。
【0047】 したがって、例示的な一実施態様では、本発明は、気管支敗血症菌ペルタクチ
ンの変異型の混合物を含む組成物であって、該気管支敗血症菌ペルタクチンの変
異型が、それぞれ、気管支敗血症菌ペルタクチンの第2領域を含み、さらに該気
管支敗血症菌ペルタクチンの変異型が、それぞれ、その第2領域に6、7、8ま
たは9回反復するPQPアミノ酸配列を含み、該気管支敗血症菌ペルタクチンの
変異型が、それに含まれる該PQP反復アミノ酸配列の数において異なる、組成
物を提供する。該組成物は、また、パラ百日咳菌もしくは百日咳菌のペルタクチ
ン、またはその混合物も含むことができる。該ポリペプチドは、完全長ペルタク
チンまたはそのフラグメントであることができる。
【0048】 もう一つの実施態様では、本発明は、気管支敗血症菌のペルタクチンの変異型
の混合物を含む組成物であって、該気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型が、そ
れぞれ、気管支敗血症菌ペルタクチンの第1領域を含み、さらに、該気管支敗血
症菌ペルタクチンの変異型が、それぞれ、その第1領域に1、2または3個のG
GXXPという反復アミノ酸配列を含み、該気管支敗血症菌ペルタクチンの少な
くとも2種類の変異型が、それに含まれる該GGXXPという反復アミノ酸配列
の数において異なる組成物を提供する。この組成物は、また、パラ百日咳菌もし
くは百日咳菌のペルタクチン、またはその混合物も含むことができる。該気管支
敗血症菌ペルタクチンの変異型は、完全長またはフラグメントであることができ
る。
【0049】 さらに一つの実施態様では、本発明は、気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型
の混合物を含む免疫原性組成物であって、該気管支敗血症菌ペルタクチンの変異
型の一つが、その第2領域に6、7、8または9回反復するPQPアミノ酸配列
を有する気管支敗血症菌のペルタクチンの第2領域を含み、該気管支敗血症菌ペ
ルタクチンの変異型のもう一つが、その第1領域に1、2または3回反復するG
GXXPアミノ酸配列を有する、気管支敗血症菌のペルタクチンの第1領域を含
む組成物を提供する。この組成物は、また、パラ百日咳菌もしくは百日咳菌のペ
ルタクチン、またはその混合物も含むことができる。該気管支敗血症菌ペルタク
チンの変異型は、完全長ペルタクチンまたはそのフラグメントであることができ
る。
【0050】 好適実施態様では、本発明は、配列番号7、配列番号8および配列番号9から
なる群より選ばれる配列を含むポリペプチドを提供する。
【0051】 もう一つの好適実施態様では、本発明は、配列番号14、配列番号15、配列
番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番
号21および配列番号22からなる群より選ばれる配列を含むポリペプチドを提
供する。
【0052】 本発明による組成物は、体液性免疫応答および細胞性免疫応答を生じる。気管
支敗血症菌に感染した後は、百日咳菌およびパラ百日咳菌による感染の場合のよ
うに、体液性免疫および細胞性免疫の誘導が存在する。さらに、本発明の組成物
によるワクチン接種の後は、感染または再感染後に誘導されるのと類似の、体液
性および細胞性の種類の免疫の誘導が存在する。
【0053】 本発明の一実施態様では、本発明の免疫原性組成物を有効成分として、薬学的
に許容され得る賦形剤、および適切な場合はアジュバントと組み合わせて含む、
ワクチン接種用組成物が提供される。
【0054】 市場で現在入手できる百日咳ワクチンと同様に、本発明による免疫原性組成物
は、その他のワクチン接種用有効成分、たとえば、ジフテリア、ポリオ、もしく
はヘモフィルス属によって生じる疾病に対するワクチンのそれとか、または一般
的に述べると、いかなる免疫原成分、たとえば特に不活性化された病原性作用因
子もしくは毒素と組み合わせてもよい。
【0055】 本発明によるワクチン接種用組成物は、種特異的であり、その結果、百日咳菌
もしくはパラ百日咳菌または気管支敗血症菌に対する防御を誘導可能であること
ができる。これに代えて、それは、上に定義されたとおりの気管支敗血症菌に対
する免疫原性組成物、およびパラ百日咳菌および/または百日咳菌に対する免疫
原性組成物を有効成分として含む混合物であることができる。
【0056】 分子生物学における最近の手法の結果として、百日咳菌の病原性に関与する数
多くの因子が、特徴付けられていて、それらの発現の調節が理解されている。こ
れらの因子は、二つの範疇、すなわち、感染性症候群に関与するもの(アドへシ
ン)と、毒素誘導症候群に役割を果たすもの(毒素)とに分類し得る。ボルデテ
ラ属に関連するアドへシンおよび毒素は、本発明の組成物に含ませることができ
る。アドへシンの例は、
【0057】 線毛上皮への細菌の付着に大きな役割を演じると考えられる、繊維状血球凝集
素またはFHA;
【0058】 菌株が血清型に分類されるのを可能にする、百日咳菌の2種類の凝集原または
AGG;および
【0059】 その細胞病原性効果に加えて、そのBサブユニットを介して付着に関与する分
泌型A−B毒素である、百日咳菌毒素またはPTX である。
【0060】 本発明に用いるための毒素の例は、 分泌される、百日咳菌毒素またはPTX;
【0061】 作用が未だ充分に特徴付けられていない、皮膚壊死性毒素またはDNT、およ
び細菌のプロテオグリカンに由来する、ムラミルペプチドファミリーの、分泌さ
れる低分子糖タンパク質であって、宿主の呼吸系装置の線毛細胞を破壊するよう
、協力して作用すると思われる、気管細胞毒素またはTCT;
【0062】 アデニル酸シクラーゼ活性と溶血活性とを有する二機能性タンパク質であって
、「毒素中の反復」を意味する「RTX」と呼ばれる毒素のファミリーに属する
ことが見出された、アデニル酸シクラーゼ−溶血素またはAc−Hly; である。
【0063】 同様に、パラ百日咳菌および気管支敗血症菌の病原性に関与する因子が、特定
されていて、本発明の組成物に含ませることができる。
【0064】 刊行された結果は、試験された一価(PTX)、二価(PTX、FHA)、三
価(PTX、FHA、PRN)、または五価(PTX、FHA、PRN、AGG
2、AGG3)の非細胞性ワクチンは、非常に僅かな副作用を誘導するにすぎず
、すべて免疫原性であり、かつすべてが該疾病に対して、70%より高いか、ま
たは等しい薬効(WHOの定義による)を有する。本発明の組成物は、これらの
ワクチンその他の非細胞性ワクチンに含ませることができる。たとえば、該免疫
原性組成物は、FHA、AGG2、AGG3からなる群から選ばれる、ボルデテ
ラ属の少なくとも1種類のアドへシン、ならびに/またはPTX、DNT、TC
TおよびAc−Hlyからなる群から選ばれる、ボルデテラ属の少なくとも1種
類の毒素をさらに含むことができる。
【0065】 本発明のタンパク質、ポリペプチドおよび組成物は、精製された形態をなすこ
とができる。用語「精製(された)」は、本明細書に用いられる限りで、ペルタ
クチンまたはそのフラグメントが、たとえば、宿主の組換え細胞培地中の精製生
成物としてか、または組換えではない供給源からの精製生成物として、他のタン
パク質またはポリペプチドとの結合を本質的に含まないことを意味する。本明細
書に用いられる限りでの用語「実質的に精製された」とは、ペルタクチンまたは
そのフラグメントを含有し、特異的な抗体を用いて除去できる既知のタンパク質
の存在以外は、他のタンパク質またはポリペプチドとの結合を本質的に含まず、
その実質的に精製されたペルタクチンというポリペプチドを抗原として用いるこ
とができる、混合物を意味する。
【0066】 本発明の態様の範囲内で、ペルタクチンおよびそのフラグメントは、ペルタク
チンというポリペプチドに特異的に結合する抗体を調製するのに利用することが
できる。用語「抗体」とは、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、それら
のフラグメント、たとえばF(ab′)およびFabフラグメントはもとより、
組換えによって産生された結合パートナー(binding partner)も包含すること
を意味する。抗体は、ペルタクチンおよびそのフラグメントに、約107M-1より
大きいか、または等しいKaで結合するならは、特異的に結合していると定義さ
れる。結合パートナーまたは抗体の親和性は、慣用の手法、たとえばScatchard
ら[Ann. N.Y. Acad., 51:660 (1949)]が、記載したものを用いて、容易に決定
することができる。ポリクローナル抗体は、様々な供給源、たとえばウマ、ウシ
、ヤギ、ヒツジ、イヌ、ニワトリ、ウサギ、マウスまたはラットから、当技術分
野において周知である手順を用いて容易に産生することができる。
【0067】 本発明は、さらに、単離されたフラグメントおよびオリゴヌクレオチドであっ
て、その第2領域において6、7、8もしくは9回反復するPQPアミノ酸配列
、および/またはその第1領域において1、2もしくは3回反復するGGXXP
アミノ酸配列をコード化している、気管支敗血症菌、百日咳菌およびパラ百日咳
菌のペルタクチンのヌクレオチド配列(配列番号1、配列番号2および配列番号
3)から誘導された、フラグメントおよびオリゴヌクレオチドを包含する。本発
明は、これらのフラグメントおよびオリゴヌクレオチドがコードしているポリペ
プチドも包含する。混合物は、該混合物中の実体が、それぞれ、独立して、本発
明のポリヌクレオチドから選ばれる、反復配列を含むヌクレオチド配列も包含す
ることができる。
【0068】 本発明の範囲内の核酸配列は、本明細書に開示された未変性のペルタクチン核
酸と、中程度のか、または厳しい緊縮度の条件下でハイブリダイズし、ペルタク
チンというポリペプチドをコードしている、単離されたDNAおよびRNA配列
を包含する。本明細書に用いられる限りで、中程度の緊縮度の条件は、当業者に
は公知であり、Sambrookら[Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2 ed.,
Vol. 1, pp. 1.101-104, Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989)]によ
って定義されたとおり、5×SSC、0.5%SDS、1.0mMEDTA(pH8
.0)のニトロセルロースフィルター用予洗液、50%ホルムアミド、6×SS
C、42℃のハイブリダイゼーション条件(または他の類似のハイブリダイゼー
ション液、たとえば50%ホルムアミド中のスタークス液、42℃)、および0
.5×SSC、0.1%SDS、約60℃の洗浄条件の使用を包含する。高い緊
縮度の条件は、上記のとおりであり、かつ68℃、0.2×SSC、0.1%S
DSでの洗浄を伴うハイブリダイゼーション条件として定義される。当業者は、
温度および洗浄液の塩濃度は、プローブの長さのような因子に応じて必要なとお
りに調整できる。
【0069】 一つより多くのコドンが同じアミノ酸をコードすることができる、遺伝暗号の
公知の縮重のため、DNA配列は、異なりながらも、配列番号7〜配列番号24
のアミノ酸配列を有するペルタクチンポリペプチドをコードすることができる。
そのような変異型DNA配列は、サイレント突然変異(たとえばPCR増幅の際
に生じる)の結果として生じることができるか、または未変性配列の計画的な突
然変異誘発の産物であることができる。
【0070】 したがって、本発明は、 (a)未変性ペルタクチン遺伝子のコーディング領域に由来するDNA; (b)配列番号7〜配列番号24のヌクレオチド配列を含むcDNA; (c)中程度の緊縮度の条件下で(a)のDNAとハイブリダイズすることがで
き、そしてペルタクチンポリペプチドをコードしているDNA;および (d)(a)、(b)または(c)に定義されたDNAに対する遺伝暗号の結果
として縮重し、そしてペルタクチンポリペプチドをコードしているDNA から選ばれる、ペルタクチンポリペプチドをコードしている、等価の単離DNA
配列を提供する。そのようなDNA等価配列がコードしているペルタクチンポリ
ペプチドは、本発明に包含される。
【0071】 本発明は、単離または精製された形態での、前記のタンパク質およびポリペプ
チドを、本明細書に記載された手法を用いて得られたと、他の方法を用いて得ら
れたとを問わず包含するよう意図されていることが理解される。本発明の好適実
施態様では、該ペルタクチンポリペプチドは、ヒトその他の動物の組織、および
ヒトその他の動物の組織成分、核酸、外来タンパク質および脂質、外来性の微生
物、たとえば細菌およびウイルスを実質的に含まない。本発明は、実質的に同じ
生物学的および免疫原性特性有する等価のタンパク質を包含することも理解され
る。したがって、本発明は、本発明のポリペプチドの血清型上の変異型を網羅す
る。
【0072】 本発明のペルタクチンポリペプチドを利用する用途に応じて、それらを標識化
することが望ましい場合がある。適切な標識の例は、放射性標識、酵素的標識、
蛍光性標識、化学発光性標識および発色団である。標識化の方法は、免疫グロブ
リンを標識化するのに広く用いられるものと本質的に異ならない。標識化する必
要性は、本発明の抗原に対する標識化抗体、または間接的マーカーとしての抗原
に対する抗体に対する抗免疫グロブリンを用いることによって回避してもよい。
【0073】 本発明のペルタクチンポリペプチドが得られたならば、それらは、それらとの
反応性を有するポリクローナルおよびモノクローナル抗体を生成するのに用いる
ことができる。したがって、本発明のタンパク質またはポリペプチドは、当該技
術分野に公知の手法によって、動物である宿主を感作するのに用いることができ
る。そのような手法は、通常、接種を伴うが、その他の投与方式を伴ってもよい
。充分量のタンパク質またはポリペプチドを投与して、免疫原性応答を動物宿主
に生じさせる。本発明の抗原に対する抗体を生成する、いかなる宿主を用いるこ
ともできる。動物を感作し、それが抗原に対する抗体の生成を開始するのに充分
な時間が経過したならば、ポリクローナル抗体を回収することができる。一般的
な方法は、この動物から血液を取り出し、該血液から血清を分離することを含む
。該抗原に対する抗体を含有するこの血清は、該抗原に対する抗血清として用い
ることができる。これに代えて、抗体を血清から回収することもできる。アフィ
ニティー精製は、抗原に対する精製抗体を血清から回収するのに好適な手法であ
る。
【0074】 本発明の抗原に対するモノクローナル抗体も調製することができる。抗原と反
応するモノクローナル抗体を生成する一つの方法は、宿主を抗原で感作する工程
と;該宿主の脾臓から抗体産生細胞を回収する工程と;該抗体産生細胞をヒポキ
サンチン−グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼという酵素を欠く骨髄腫
細胞と融合させて、ハイブリドーマを形成する工程と;ヒポキサンチン、アミノ
プテリンおよびチミジンを含む培地での増殖によって、少なくとも一つのハイブ
リドーマを選別する工程と;該抗原に対する抗体を産生する少なくとも一つのハ
イブリドーマを特定し、特定されたハイブリドーマを培養して、回収できる量の
抗体を産生させる工程と;培養されたハイブリドーマが産生した抗体を回収する
工程とを含む。
【0075】 これらのポリクローナルまたはモノクローナル抗体は、様々な用途に用いるこ
とができる。とりわけ、対応するタンパク質の中和がある。それらは、生物学的
調製品中のボルデテラ属の抗原を検出するためにか、またはたとえばアフィニテ
ィークロマトグラフィー用カラムに用いたときに、対応するタンパク質、糖タン
パク質もしくはそれらの混合物を精製するのに用いることもできる。
【0076】 本発明のペルタクチンポリペプチドは、材料中のボルデテラ属に対する抗体を
特定し、これらの材料中の抗体の濃度を決定するための抗原として用いることが
できる。したがって、該抗原は、材料中のボルデテラ属の定性的または定量的測
定に用いることができる。そのような材料は、当然、ヒトその他の動物組織、お
よびヒトその他の動物細胞はもとより、生物学的流体、たとえば、ヒトの血清を
はじめとする、ヒトその他の動物体液を包含する。ボルデテラ属に対する抗体の
存在または濃度を決定するための免疫アッセイにおける試薬として用いられたと
き、本発明の抗原は、簡便、迅速、鋭敏かつ特異的であるアッセイを提供する。
【0077】 より詳しくは、本発明の抗原は、流体中の体液性成分を検出または定量する際
の周知の使用である、免疫アッセイの手段によって、ボルデテラ属を検出するの
に用いることができる。したがって、二次反応、たとえば沈降または凝集によっ
て、抗原抗体相互作用を直接観察または決定することができる。加えて、免疫電
気泳動の手法を用いることもできる。たとえば、寒天中で電気泳動を実施した後
に、抗血清と反応させる古典的な組合せはもとより、二次元電気泳動、ロケット
電気泳動、およびポリアクリルアミドゲルパターンの免疫標識化(ウエスタンブ
ロット分析または免疫ブロット分析)も利用することができる。本発明の抗原を
用いることができる、その他の免疫アッセイは、放射性免疫アッセイ、競合免疫
沈降アッセイ、酵素免疫アッセイおよび免疫蛍光アッセイを包含するが、これら
に限定されない。濁度測定、比色分析および比濁分析の手法を用い得ることが理
解される。ウエスタンブロット分析手法に基づく免疫アッセイが好ましい。
【0078】 免疫アッセイは、本発明の抗原、または該抗原に対する本発明の抗体のいずれ
かの、免疫試薬の一つを、試薬の免疫活性を保持しつつ、担体表面に固定化する
ことによって実施することができる。相反性の免疫試薬は、標識化されないか、
または免疫反応性も保持されるようにして標識化することができる。これらの手
法は、酵素免疫アッセイ、たとえば酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)お
よび競合阻害酵素免疫アッセイ(CIEIA)に用いるのに特に適する。
【0079】 本発明の抗原、または該抗原に対する抗体のいずれかを、固体支持体に固着さ
せるときは、該支持体は、通常、ガラスまたはプラスチック材料である。平板、
管状、ビーズ状または円板の形態に成形されたプラスチック材料が好ましい。適
切なプラスチック材料の例は、ポリスチレンおよびポリ塩化ビニルである。免疫
試薬が固体支持体に容易に結合しないならば、試薬と支持体との間に、担体材料
を挿入することができる。適切な担体材料の例は、タンパク質、たとえばウシ血
清アルブミン、化学的試薬、たとえばグルタルアルデヒドまたは尿素である。固
相のコーティングは、慣用の手法を用いて実施することができる。
【0080】 本発明は、免疫原性ペルタクチンポリペプチド、およびより詳細には、ボルデ
テラ属に対するワクチン組成物の製造に用いるための防御性ポリペプチドを提供
する。したがって、これらのポリペプチドは、ボルデテラ属の感染に犯され易い
哺乳動物に該ポリペプチドを投与することによって、ワクチンとして用いること
ができる。慣用の投与方式が使用できる。たとえば、投与は、経口的、呼吸器ま
たは非経口的経路によって実施することができる。皮内、皮下および筋内の投与
経路は、ワクチンを非経口的に投与するときに好ましい。
【0081】 ボルデテラ属に感染した哺乳動物における免疫応答の主な目的は、ボルデテラ
属を不活性化し、感染性のウイルスを放出する可能性を有する、ボルデテラ属感
染細胞を排除することである。免疫応答のB細胞分枝が、ボルデテラ属の不活性
化の主要な責務を有する。これが達成される第一の方式は、感染性の中和による
。ボルデテラ属感染細胞の破壊のためのもう一つの主要な機構は、細胞表面のク
ラスI組織適合性抗原と組み合わせて発現される、ペルタクチン抗原を認識する
細胞毒性Tリンパ球(CTL)によって与えられる。CTLは、たとえば感染細
胞によって、産生されたか、または食細胞によって取り込まれたペルタクチンと
いうタンパク質から細胞内でプロセシングされた、ペルタクチンポリペプチドを
認識する。したがって、本発明は、ペルタクチンポリペプチドに対するB細胞の
応答、ならびに感染後のCTLの応答によって媒介される免疫を刺激するのに用
いることができる。CTL応答は、ボルデテラ属初感染からの快復を媒介し、そ
の後の感染の際の回復を加速するのに重要な役割を果たすことができる。
【0082】 本発明のペルタクチンポリペプチドおよびワクチンが防御レベルの中和抗体を
宿主に誘導できる能力は、アジュバントで乳化すること、リポソームに組み込む
こと、適切な担体に結合すること、またはこれらの手法の組合せによって増強す
ることができる。たとえば、本発明のペルタクチンポリペプチドは、宿主におけ
る体液性または細胞性免疫応答を強化するのに充分な量の、慣用のアジュバント
、たとえばリン酸アルミニウムおよび水酸化アルミニウムのゲルとともに投与す
ることができる。同様に、ペルタクチンポリペプチドは、脂質膜と結合させるか
、または脂質膜に組み込んで、リポソームを形成することができる。核酸その他
の外来物質を含まない非発熱性脂質の使用を、この目的に採用することができる
【0083】 感作のスケジュールは、いくつかの因子、たとえば、感染に対する宿主の感受
性、および宿主の年齢に依存する。本発明のワクチンの単回用量を、宿主に投与
することができるか、または感作の初期経過の後に、時間的間隔を置いて、数回
投与することができる。ブースターとして用いられる、その後の投与は、初期経
過の後に必要されるとおりに投与することができる。
【0084】 本発明のペルタクチンのタンパク質、ポリペプチドおよびワクチンは、ボルデ
テラ属の感染、またはインビボでの複製を予防または阻害するのに充分な量で、
宿主に投与することができる。いかなる事態でも、投与される量は、たとえボル
デテラ属の感染を完全に防止し得ないとしても、実質的な免疫抑制に対して宿主
を防御するのに少なくとも充分でなければならない。免疫原性応答は、本発明の
タンパク質またはポリペプチドを、ある量、たとえば体重1kgあたり抗原約1〜
約50μg、好ましくは体重1kgあたり抗原約5〜約10mgで宿主に投与するこ
とによって得ることができる。本発明のタンパク質、ポリペプチドおよびワクチ
ンは、生理学的に許容され得る担体とともに投与することができる。たとえば、
希釈剤、たとえば水または生理食塩水を用いることができる。
【0085】 本発明のもう一つの態様は、ペルタクチンポリペプチドをコードしている核酸
、タンパク質およびポリペプチドそれ自体のいかなる組合せをも、担体分子とと
もにか、またはそれなしに個体に投与することを包含する。該個体は、動物であ
ることができる。本明細書に用いられる限りで、用語「動物」とは、哺乳動物を
意味し、好ましくは、該哺乳動物は、ヒト、ウサギ、マウス、イヌ、ネコ、ウシ
、ブタおよびウマからなる群より選ばれる。特に好適な実施態様では、該哺乳動
物はヒトである。
【0086】 処置方法は、ペルタクチンタンパク質またはポリペプチドを含む免疫原性組成
物ばかりでなく、ペルタクチンタンパク質またはポリペプチドをコードしている
核酸を含む組成物の投与も包含する。当業者は、核酸ワクチン(たとえばDNA
ワクチン)および核酸ワクチン技術はもとより、タンパク質およびポリペプチド
に基づく技術の概念、適用および有効性も認識している。核酸に基づく技術は、
ペルタクチンポリペプチドをコードしている、裸であるか、またはカプセル封入
された、核酸を、コードされているタンパク質の投与前の生成を必要とせずに組
織および細胞に直接投与することを可能にする。この技術は、これらの核酸が受
容生物の細胞によって取り込まれ、発現され、受容体の免疫系が応答する免疫原
性決定基を生成できる能力に基づく。典型的には、発現された抗原は、核酸を取
り込み、そして発現させた、細胞の表面に表示されるが、コードされた抗原の発
現および受容個体の循環系内への輸送も、本発明の範囲内にある。そのような核
酸ワクチン技術は、裸のDNAおよびRNAの送達、ならびにペルタクチンポリ
ペプチドをコードしている発現ベクターの送達を包含するが、これらに限定され
ない。この技術は、「ワクチン」と呼ばれてはいるが、防御応答につながらない
免疫原性組成物にも等しく適用可能である。そのような非防御誘導組成物および
方法は、本発明の範囲内に包含される。
【0087】 ペルタクチンポリペプチドをコードしている核酸および担体分子を、裸の核酸
として送達することは、本発明の範囲内にあるが、本発明は、より大きく、より
複雑な組成物の一部としての核酸の送達も包含する。これらの送達システムには
、ペルタクチンポリペプチドをコードしている核酸を含有する、ウイルス、ウイ
ルス様粒子または細菌が包含される。また、本発明の核酸および担体分子と、細
胞浸透性化合物、たとえばリポソームとの複合体も、本発明の範囲内に包含され
る。その他の化合物、たとえば分子状ベクター(EP 696,191, Samain et al.)
、および核酸ワクチンの送達システムは、当業者には公知であり、たとえばWO 9
3 06223およびWO 90 11092、US 5,580,859およびUS 5,589,466(Vical特許)(
参照によって本明細書に組み込まれる)に例示されており、不当または過剰な実
験なしに製造かつ使用することができる。
【0088】 目的をさらに達成するため、そして本発明の目的により、ボルデテラ属の感染
を診断できるキットが記載される。このキットは、一実施態様では、細菌RNA
または類似のDNA配列とハイブリダイズして、ボルデテラ属感染の存在を表示
することができる、本発明のDNA配列を含有する。(1)制限酵素で消化され
得るか、またはされ得ない細胞DNAを特定するためのサザンブロット分析の手
順;(2)細胞から抽出されたRNAを特定するためのノーザンブロット分析の
手法;(3)ドットブロット手法、すなわち、事前のアガロースゲル上での分離
なしに、膜、たとえばニトロセルロースまたはナイロン越しにサンプルを直接濾
過する手法を包含する、異なる診断手法を用いることができるが、これらに限定
されない。
【0089】 ドットブロット手法に適する材料は、血清および血漿を包含するが、これらに
限定されない体液、培養細胞からの上清、または細胞溶解と遠心分離による細胞
の膜および核の除去後に得られる細胞質抽出物から得ることができる。
【0090】 下記は、本発明に関する研究に用いた菌株の参考文献である: ・9.73H+5,DEL,SEI:Infect. Immun. (1993) 61:4072-4078, Gu
ierard, P & Guiso, N.、1989年5月12日付けでCNCMにより受理。第858
号、 ・CVHAI286,335株と同一のCVGEO:Microbiol. (1997) 143: 1
433-1441, Le Blay, K et al.、 ・63.2:CIP - Lab. Ident., Inst. Pasteur, Paris、フランス国 - J. Cli
n. Microbiol., 1993, 31:2745、 ・TI:CIP81.32 - Lab. Ident., Inst. Pasteur, Paris、フランス国 - J. Cl
in. Microbiol., 1993, 31:2746、 ・Fr287:Vaccine (1999) 17:2651:2660, Boursaux-Eurde, C. et al.、 ・18232:参照OMS:ATCC97.97(CIP63.1)
【0091】
【表3】
【0092】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1a】 気管支敗血症菌のペルタクチンという外膜タンパク質中の、反復の2領域、す
なわち第1領域および第2領域を示す地図である。
【図1b】 気管支敗血症菌の異なる菌株のペルタクチンという外膜タンパク質の第1領域
のアライメントを示す図である。
【図1c】 気管支敗血症菌の異なる菌株のペルタクチンという外膜タンパク質の第2領域
のアライメントを示す図である。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/12 C12M 1/00 A 4H045 19/00 C12Q 1/68 A C12M 1/00 G01N 33/53 D C12Q 1/68 M G01N 27/447 33/566 33/53 33/569 F C12P 21/08 33/566 C12R 1:01 33/569 C12N 15/00 ZNAA // C12P 21/08 F (C12Q 1/68 G01N 27/26 301A C12R 1:01) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B024 AA11 BA31 CA04 CA09 CA11 HA12 4B029 AA07 AA23 AA27 CC02 FA01 4B063 QA01 QQ06 QQ41 QR31 QR56 QR83 QS34 QX01 4B064 AG27 CA10 CA20 CC24 DA15 4C085 AA14 BA17 CC07 CC23 4H045 AA10 AA11 AA30 BA10 CA11 DA86 EA31 EA52

Claims (55)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルデテラ(Bordetella)属のペルタクチンの混合物を含む
    免疫原性組成物であって、 該免疫原性組成物を投与された動物に、パラ百日咳菌(Bordetella parapertuss
    is)および気管支敗血症菌(Bordetella bronchispetica)に対する体液性また
    は細胞性免疫応答を誘導するのに充分な量の (a)パラ百日咳菌のペルタクチンと、 (b)気管支敗血症菌のペルタクチンと を含む免疫原性組成物。
  2. 【請求項2】 免疫原性組成物を投与された動物に、百日咳菌(Bordetella
    pertussis)に対する体液性または細胞性免疫応答を誘導するのに充分な量の百
    日咳菌のペルタクチンも含む、請求項1記載の免疫原性組成物。
  3. 【請求項3】 ボルデテラ属のペルタクチンまたはそのフラグメントの混合
    物を含む免疫原性組成物であって、該ペルタクチンまたはそのフラグメントが、
    気管支敗血症菌ペルタクチンの少なくとも2種類の変異型を含み、該ボルデテラ
    属のペルタクチンまたはそのフラグメントが、該組成物を投与された動物に気管
    支敗血症菌に対する体液性または細胞性免疫応答を誘導するのに充分な量で存在
    する免疫原性組成物。
  4. 【請求項4】 ボルデテラ属のペルタクチンまたはそのフラグメントの混合
    物を含み、該ペルタクチンまたはそのフラグメントが、気管支敗血症菌ペルタク
    チンの少なくとも2種類の変異型を含み、気管支敗血症菌ペルタクチンの該少な
    くとも2種類の変異型が、少なくともその第2領域において互いに異なる、請求
    項3記載の免疫原性組成物。
  5. 【請求項5】 ボルデテラ属のペルタクチンまたはそのフラグメントの混合
    物を含む免疫原性組成物であって、該ペルタクチンまたはそのフラグメントが、
    気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型の混合物を含み、気管支敗血症菌ペルタク
    チンの変異型が、それぞれ、その第2領域に6、7、8または9回反復するPQ
    Pアミノ酸配列を含み、該気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型が、該免疫原性
    組成物を投与された動物に、気管支敗血症菌に対する体液性または細胞性免疫応
    答を誘導するのに充分な量で存在する免疫原性組成物。
  6. 【請求項6】 気管支敗血症菌ペルタクチンの少なくとも2種類の変異型が
    、少なくともその第2領域中の反復するPQPアミノ酸配列の数において互いに
    異なる、請求項5記載の免疫原性組成物。
  7. 【請求項7】 免疫原性組成物を投与された動物に、パラ百日咳菌または百
    日咳菌に対する体液性または細胞性免疫応答を誘導するのに充分な量の、パラ百
    日咳菌のペルタクチンもしくはそのフラグメント、百日咳菌のペルタクチンもし
    くはそのフラグメント、またはそれらの混合物も含む、請求項5または6に記載
    の免疫原性組成物。
  8. 【請求項8】 ボルデテラ属のペルタクチンまたはそのフラグメントの混合
    物を含み、該ペルタクチンまたはその変異型が、気管支敗血症菌ペルタクチンの
    少なくとも2種類の変異型を含み、気管支敗血症菌ペルタクチンの該少なくとも
    2種類の変異型が、少なくともその第1領域において互いに異なる、請求項3記
    載の免疫原性組成物。
  9. 【請求項9】 ボルデテラ属のペルタクチンまたはそのフラグメントの混合
    物を含む免疫原性組成物であって、該ペルタクチンまたはそのフラグメントが、
    気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型の混合物を含み、気管支敗血症菌ペルタク
    チンの変異型が、それぞれ、その第1領域に1、2または3回反復するGGXX
    Pアミノ酸配列を含み、該気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型が、それぞれ、
    該免疫原性組成物を投与された動物に、気管支敗血症菌に対する体液性または細
    胞性免疫応答を誘導するのに充分な量で存在する免疫原性組成物。
  10. 【請求項10】 気管支敗血症菌ペルタクチンの少なくとも2種類の変異型
    が、少なくともその第1領域中の反復するGGXXPアミノ酸配列の数において
    異なる免疫原性組成物。
  11. 【請求項11】 免疫原性組成物を投与された動物に、パラ百日咳菌または
    百日咳菌に対する体液性または細胞性免疫応答を誘導するのに充分な量の、パラ
    百日咳菌のペルタクチンもしくはそのフラグメント、百日咳菌のペルタクチンも
    しくはそのフラグメント、またはそれらの混合物も含む、請求項9項記載の免疫
    原性組成物。
  12. 【請求項12】 気管支敗血症菌の種のペルタクチンまたはそのフラグメン
    トの混合物を含む免疫原性組成物であって、該ペルタクチンまたはそのフラグメ
    ントの混合物が、気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型の混合物を含み、該気管
    支敗血症菌ペルタクチンの少なくとも一つの変異型が、その第2領域に6、7、
    8または9回反復するのPQPアミノ酸配列を有する、気管支敗血症菌のペルタ
    クチンの第2領域を含み、該気管支敗血症菌ペルタクチンの少なくとももう一つ
    の変異型が、その第1領域に1、2または3回反復するGGXXPアミノ酸配列
    を有する、気管支敗血症菌のペルタクチンの第1領域を含む免疫原性組成物。
  13. 【請求項13】 ボルデテラ属のペルタクチンのフラグメントの混合物を含
    む免疫原性組成物であって、 該免疫原性組成物を投与された動物に、パラ百日咳菌および気管支敗血症菌に対
    する体液性または細胞性免疫応答を誘導するのに充分な量の (a)パラ百日咳菌のペルタクチンまたはそのフラグメントと、 (b)気管支敗血症菌のペルタクチン、または第1領域、第2領域、もしくは第
    1領域および第2領域の双方を含むそのフラグメントと を含む免疫原性組成物。
  14. 【請求項14】 免疫原性組成物を投与された動物に、百日咳菌に対する体
    液性または細胞性免疫応答を誘導するのに充分な量の、百日咳菌のペルタクチン
    もしくはそのフラグメントもまた含む、請求項13記載の免疫原性組成物。
  15. 【請求項15】 気管支敗血症菌ペルタクチンの少なくとも2種類の変異型
    の混合物を含む組成物であって、該変異型が、それぞれ、気管支敗血症菌のペル
    タクチンの第2領域を含み、かつ少なくともそれぞれに含まれる第2領域におい
    て互いに異なる組成物。
  16. 【請求項16】 気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型の混合物を含む組成
    物であって、気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型が、それぞれ、その第2領域
    に6、7、8または9回反復するPQPアミノ酸配列を含み、該気管支敗血症菌
    ペルタクチンの少なくとも2種類の変異型が、それに含まれる該反復するPQP
    アミノ酸配列の数において異なる組成物。
  17. 【請求項17】 パラ百日咳菌のペルタクチンもしくはそのフラグメント、
    百日咳菌のペルタクチンもしくはそのフラグメント、またはそれらの混合物も含
    む、請求項16記載の組成物。
  18. 【請求項18】 気管支敗血症菌ペルタクチンの少なくとも2種類の変異型
    の混合物を含む組成物であって、気管支敗血症菌のペルタクチンの変異型が、そ
    れぞれ、気管支敗血症菌のペルタクチンの第1領域を含み、かつ該変異型が、少
    なくともそれぞれに含まれる第1領域において互いに異なる組成物。
  19. 【請求項19】 気管支敗血症菌のペルタクチンの変異型の混合物を含む組
    成物であって、該気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型が、それぞれ、その第1
    領域に1、2または3回反復するGGXXPアミノ酸配列を含み、該気管支敗血
    症菌ペルタクチンの少なくとも2種類の変異型が、それに含まれる該反復するG
    GXXPアミノ酸配列の数において異なる組成物。
  20. 【請求項20】 パラ百日咳菌のペルタクチンもしくはそのフラグメント、
    百日咳菌のペルタクチンもしくはそのフラグメント、またはそれらの混合物も含
    む、請求項19記載の組成物。
  21. 【請求項21】 気管支敗血症菌のペルタクチンの変異型の混合物を含む組
    成物であって、該気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型の一つが、気管支敗血症
    菌ペルタクチンの第2領域を含み、該気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型のも
    う一つが、気管支敗血症菌ペルタクチンの第1領域を含む組成物。
  22. 【請求項22】 第2領域が、6、7、8または9回反復するPQPアミノ
    酸配列を有する、請求項21記載の組成物。
  23. 【請求項23】 該第1領域が、1、2または3回反復するGGXXPアミ
    ノ酸配列を有する、請求項21記載の組成物。
  24. 【請求項24】 気管支敗血症菌のペルタクチンの変異型の混合物を含む組
    成物であって、該気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型の一つが、その第2領域
    中に6、7、8または9回反復するPQPアミノ酸配列を有する気管支敗血症菌
    ペルタクチンの第2領域を含み、該気管支敗血症菌ペルタクチンの変異型のもう
    一つが、その第1領域中に1、2または3回反復するGGXXPアミノ酸配列を
    有する気管支敗血症菌ペルタクチンの第1領域を含む組成物。
  25. 【請求項25】 パラ百日咳菌のペルタクチンもしくはそのフラグメント、
    百日咳菌のペルタクチンもしくはそのフラグメント、またはそれらの混合物も含
    む、請求項24記載の組成物。
  26. 【請求項26】 配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号14、配
    列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列
    番号20、配列番号21および配列番号22からなる群より選ばれる配列、また
    は該配列のフラグメントを含むポリペプチド。
  27. 【請求項27】 配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号14、配
    列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列
    番号20、配列番号21または配列番号22中のアミノ酸からなるポリペプチド
  28. 【請求項28】 請求項26に記載のポリペプチドをコードしているポリヌ
    クレオチド。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載のポリヌクレオチド、またはそのうちの
    少なくとも15のヌクレオチドと中程度のか、もしくは高い緊縮度の条件下でハ
    イブリダイズする、精製されたDNAもしくはRNA配列。
  30. 【請求項30】 請求項27に記載のポリペプチドをコードしているポリヌ
    クレオチド。
  31. 【請求項31】 請求項30に記載のポリヌクレオチド、またはそのうちの
    少なくとも15のヌクレオチドと中程度のか、もしくは高い緊縮度の条件下でハ
    イブリダイズする、精製されたDNAもしくはRNA配列。
  32. 【請求項32】 請求項26に記載のポリペプチドと結合する、精製された
    抗体。
  33. 【請求項33】 抗体がモノクローナル抗体である、請求項32記載の精製
    抗体。
  34. 【請求項34】 抗体がポリクローナル抗体である、請求項32記載の精製
    抗体。
  35. 【請求項35】 請求項26に記載のポリペプチドと、該ポリペプチドを特
    異的に認識する抗体とを含む免疫学的複合体。
  36. 【請求項36】 ボルデテラ属による感染を検出する方法であって、ボルデ
    テラ属に感染していると推測される生物学的材料を含む組成物を提供する工程と
    、請求項26に記載のポリペプチドの存在について検定する工程とを含む方法。
  37. 【請求項37】 ポリペプチドを、該ポリペプチドと免疫学的反応性である
    抗体を用いる電気泳動または免疫アッセイによって検定する、請求項36記載の
    方法。
  38. 【請求項38】 請求項26に記載のポリペプチドを含む抗原と結合する抗
    体の存否を検出するインビトロ診断の方法であって、生物学的流体中の抗原およ
    び抗体が抗原抗体複合体を形成するのに充分な時間かつ条件で、該抗原を該生物
    学的流体に接触させる工程と、該複合体の形成を検出する工程とを含む方法。
  39. 【請求項39】 抗原抗体複合体の形成を測定する工程をさらに含む、請求
    項38記載の方法。
  40. 【請求項40】 抗原抗体複合体の形成を、ウエスタンブロット手法、EL
    ISA、間接免疫蛍光アッセイまたは免疫沈降アッセイに基づく免疫アッセイに
    よって検出する、請求項38記載の方法。
  41. 【請求項41】 請求項26に記載のポリペプチドまたはその混合物と結合
    する抗体の存否を検出するための診断キットであって、請求項26に記載のポリ
    ペプチド、または該ポリペプチドの混合物を含む抗原と、抗原と抗体との間の免
    疫複合体の形成を検出するための、該検出を実施するのに充分な量で存在する手
    段とを含むキット。
  42. 【請求項42】 免疫原性または防御性応答をインビボで誘導するのに充分
    な量の請求項26に記載の少なくとも1種類のポリペプチドと、そのための薬学
    的に許容され得る担体とを含む免疫原性組成物。
  43. 【請求項43】 請求項26に記載の少なくとも1種類のポリペプチドの中
    和量を含む、請求項1〜14に記載の免疫原性組成物。
  44. 【請求項44】 請求項28〜31のいずれか一項に記載のポリヌクレオチ
    ドを含む免疫原性組成物。
  45. 【請求項45】 請求項1〜14、42、43または44のいずれか一項に
    記載の免疫原性組成物を、薬学的に許容され得る賦形剤とともに含むワクチン。
  46. 【請求項46】 ボルデテラ属の存否を検出する方法であって、 (1)ボルデテラ属の遺伝学的材料を含有すると推測されるサンプルを、少なく
    とも1種類のヌクレオチドプローブに接触させる工程と、 (2)該ヌクレオチドプローブと、サンプル中の遺伝学的材料との間のハイブリ
    ダイゼーションを検出する工程と を含み、該ヌクレオチドプローブが、請求項28または30のいずれか一項に記
    載のポリヌクレオチド配列に相補的である方法。
  47. 【請求項47】 少なくとも請求項1〜14、または42〜44に記載の免
    疫原性組成物と、動物へ該組成物を投与する手段とを含む予防接種用キット。
  48. 【請求項48】 (A)百日咳菌のペルタクチンの、第1領域および第2領
    域を含むポリペプチド、または第1領域を含む一つのポリペプチドおよび第2領
    域を含む一つのポリペプチド; (B)パラ百日咳菌のペルタクチンの、第1領域および第2領域を含むポリペプ
    チド、または第1領域を含む一つのポリペプチドおよび第2領域を含む一つのポ
    リペプチドならびに; (C)気管支敗血症菌9.73株のペルタクチンの、第1領域および第2領域を
    含むポリペプチド、または第1領域を含む一つのポリペプチド、および第2領域
    を含む一つのポリペプチド、ならびに気管支敗血症菌SEI株のペルタクチンの
    、第1領域および第2領域を含むポリペプチド、または第1領域を含む一つのポ
    リペプチドおよび第2領域を含む一つのポリペプチド から本質的になる免疫原性組成物。
  49. 【請求項49】 (A)気管支敗血症菌のペルタクチン; (B)気管支敗血症菌のFHAおよび; (C)パラ百日咳菌のペルタクチン から本質的になる免疫原性組成物。
  50. 【請求項50】 気管支敗血症菌のペルタクチンが9.73株に由来する、
    請求項49記載の免疫原性組成物。
  51. 【請求項51】 気管支敗血症菌のFHAが9.73株に由来する、請求項
    49記載の免疫原性組成物。
  52. 【請求項52】 FHA、AGG2、AGG3からなる群より選ばれる、ボ
    ルデテラ属の少なくとも1種類のアドへシン、および/またはPTX、DNT、
    TCT、Ac−Hlyからなる群より選ばれる、ボルデテラ属の少なくとも1種
    類の毒素をさらに含む、請求項1〜14、42〜44、または48〜51のいず
    れか一項に記載の免疫原性組成物。
  53. 【請求項53】 請求項28〜31に記載の少なくとも1種類のポリペプチ
    ド、またはそのフラグメントを含むDNAチップ。
  54. 【請求項54】 ボルデテラ属の感染を処置するための、請求項33記載の
    モノクローナル抗体の使用。
  55. 【請求項55】 マイクロビーズを含むマイクロアレーであって、該マイク
    ロアレーが、それぞれ、請求項28〜31のいずれか一項に記載のポリヌクレオ
    チドまたはそのフラグメントの複数の複製物を担持し、該ポリヌクレオチドまた
    はそのフラグメントが、マイクロビーズごとに互いに異なるマイクロアレー。
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