JP2003529194A - とりわけ自動車のヘッドランプに用いられるガス放電ランプ - Google Patents

とりわけ自動車のヘッドランプに用いられるガス放電ランプ

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JP2003529194A JP2001571448A JP2001571448A JP2003529194A JP 2003529194 A JP2003529194 A JP 2003529194A JP 2001571448 A JP2001571448 A JP 2001571448A JP 2001571448 A JP2001571448 A JP 2001571448A JP 2003529194 A JP2003529194 A JP 2003529194A
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Abstract

(57)【要約】 ガス放電ランプはランプ本体を有する。このランプ本体は中空室（１５）を有する放電容器（１４）を有しており、この中空室内部にはガスおよび他の物質が配置されている。中空室（１５）内には２つの電極（１６，１８）が突出し、この２つの電極間にガス放電ランプの駆動中に光アークが形成される。ガス放電ランプの外側で中空室（１５）の領域に、反対方向の極性の２つの補助電極（４０，４２）が相互に対向して配置される。補助電極（４０，４２）は放電容器（１４）の外側での導電性材料の被覆によって形成されている。ガス放電ランプの点弧前および場合によっては点弧中に補助電極（４０，４２）には高周波数の高電圧が印加され、これによってガス放電ランプの点弧が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 従来の技術 本発明は、請求項１の上位概念に記載されたガス放電ランプ、とりわけ自動車
のヘッドランプに用いられるガス放電ランプから出発する。
【０００２】 この種のガス放電ランプはDE１９６１０３８７A１から公知である。このガス
放電ランプは中空室を備えるランプ本体を有する。この中空室には反対方向の極
性を有する２つの電極が突出し、この電極間にガス放電ランプの運転中に光アー
クが形成される。中空室にはガスおよび固体からなる充填物が配置される。その
他に中空室には少なくとも１つの補助電極が配置されており、この補助電極はガ
ス放電ランプの点弧特性を改善するのに用いられる。ここで少なくとも１つの補
助電極は次のように配置される。すなわち２つの電極間の放電区間(Brennstreck
e)より短い点弧区間(Zuendstrecke)が生じるように配置される。この点弧区間は
ガス放電ランプの点弧を容易にする。ここで電極と少なくとも１つの補助電極と
の所要の分離、並びに放電区間と点弧区間との分離を保証するのは困難であるこ
とが判明している。
【０００３】 本発明の利点 請求項１の特徴部分の構成を有する本発明のガス放電ランプは、これに対して
次の利点を有する。すなわち少なくとも１つの補助電極を容易にランプ本体の外
側に配置することができるという利点を有する。補助電極、並びに対向電極に高
周波電圧を印加することによってランプ本体の中空室で誘電体バリア放電、いわ
ゆる無音放電またはバリア放電が形成される。これによって中空室における充填
物のガスはエネルギー的に励起される。ガス放電ランプを電極に高電圧を印加す
ることで点弧する時、中空室における充填物のガスを通る電気的な絶縁破壊が、
補助電極がない場合よりも迅速におよび/または低い電圧で生じる。
【０００４】 従属請求項には本発明によるガス放電ランプの有利な構成および発展形態が記
載されている。請求項２の実施形態によって補助電極の容易な製造が可能になる
。
【０００５】 図面 本発明の２つの実施例が図面に示されており、以下詳細に説明する。図１には
ガス放電ランプの縦断面図が示されている。図２には第１の実施例によるガス放
電ランプの断面の拡大図が示されており、この断面は図１で参照符号IIによって
示されている。図３には第２の実施例によるガス放電ランプの断面IIが示されて
いる。
【０００６】 実施例の説明 図１から図３に示されたガス放電ランプはとりわけ車両用照明装置、例えばヘ
ッドランプで使用されるために設けられる。このガス放電ランプは極めて簡略的
に示されたソケット１０を有する。このソケットは複数部分から構成されてもよ
く、さらにこのソケットを介して、ガス放電ランプは例えばヘッドランプの反射
器における開口部に配置されてもよい。ソケット１０にはランプ本体１２が接続
されており、このランプ本体は放電容器１４を有する。放電容器１４は中空室１
５を有しており、この中空室には少なくとも２つの電極１６、１８が突出してい
る。さらにこの中空室は充填物を有し、この充填物は希ガス、有利にはキセノン
、水銀、並びに場合によっては金属ハロゲンからなる。放電容器１４は、中空室
１５に接続する筒状の延長部２０、２１を有する。ここでソケット１０に向かっ
ている延長部２０には導線２２が電極１６に向かって配置され、ソケット１０か
ら外部に向かう延長部２１には別の電極１８と接続されている導線２３が配置さ
れている。延長部２０、２１を有する放電容器１４はガラス、有利には石英ガラ
スから形成される。導線２２、２３を電極１６、１８と接続するために、これの
間に金属薄片２４が配置されており、これは有利にはモリブデンから形成される
。その他にランプ本体１２は、これらの延長部２０、２１を有する放電容器１４
を少なくとも部分的に取り囲むガラス管２６を有することもできる。このガラス
管２６は一方では放電容器１４を保護するために用いられ、他方ではガス放電ラ
ンプの駆動中に生じるUV放射を防ぐのに用いられる。導線２３にはランプ本体１
２の外部に延在する戻り線２８が接続されており、この戻り線はランプ本体１２
に沿ってソケット１０へとつながる。さらにこの戻り線に絶縁体２９を設けるこ
ともできる。電極１６へ向かう導線２２および電極１８からの戻り線はそれぞれ
図示されない差込接点とソケット１０で接続されている。
【０００７】 ガス放電ランプを駆動するために電気的安定器が設けられており、この安定器
は点弧部および制御部を有する。この点弧部はガス放電ランプとは別に配置され
ても、またはガス放電ランプのソケット１０に組み込まれてもよい。点弧部はガ
ス放電ランプを点弧するために用いられ、この点弧部によって高電圧が生成され
る。この高電圧は電極１６、１８に印加され、これらの間に絶縁破壊を引き起こ
す。ガス放電ランプの状態によっては、とりわけ熱い状態ではガス放電ランプを
点弧するために極めて高い電圧が必要とされる。点弧部は、例えば共振点弧の原
則に従って構成可能である。ガス放電ランプの駆動時に放電容器１４の中空室１
５で電極１６、１８の間に光アークが形成される。
【０００８】 本発明の第１の実施例では少なくとも２つの補助電極４０、４２が設けられて
おり、この補助電極は放電容器１４の外部で、この放電容器の中空室の領域に配
置される。図２には第１の実施例により補助電極４０、４２が示されており、こ
こでこれらの補助電極は放電容器１４の外側の導電性層によって中空室１５の領
域に形成される。補助電極４０、４２を形成するための層は、例えば十分な耐熱
性を有する金属から形成され、蒸着、ワニス掛けまたはその他の適切な方法で放
電容器１４に被着され得る。
【０００９】 ２つの補助電極４０、４２は、近似的に直径方向に対向して放電容器１４に配
置される。２つ以上の補助電極４０、４２を設けることもできる。ここで例えば
一対の補助電極は相互に対向して配置される。２つの補助電極４０、４２を形成
する層は相互に分離されており、それぞれ放電容器１４の円周の一部分を介して
中空室１５を囲んで延在する。補助電極４０、４２にはそれぞれ放電容器１４上
に延在する導体路４４が接続され得る。この導体路４４はガス放電ランプのソケ
ット１０へつながる。択一的に補助電極４０、４２は他の任意の方法、例えば補
助電極に接続されているケーブルによって接触接続してもよい。電気的安定器、
例えば安定器の点弧部によって補助電極４０、４２には高周波数の高電圧が印加
される。ここで２つの補助電極４０、４２は反対の極性を有する。ガス放電ラン
プの点弧前、および場合によっては点弧中の所定の時間の間だけ補助電極４０、
４２に高周波数の高電圧が供給されるようにすることができる。または択一的に
ガス放電ランプのスイッチオフ時に絶えず補助電極４０、４２に高周波数の高電
圧が供給されるようにすることもできる。ここで高電圧は１ｋＶ以上、周波数は
１０ｋＨｚ以上であり得る。
【００１０】 補助電極４０、４２に高周波数の高電圧を供給する時、ガス放電ランプの放電
容器１４に対する中空室１５で誘電的バリア放電、いわゆる無音放電またはバリ
ア放電、英語でbarrier dischargesが形成される。これによって中空室１５の充
填物、とりわけ希ガスはエネルギー的に励起される。安定器の点弧部を用いて電
極１６、１８に高電圧を印加することでガス放電ランプを点弧する時、中空室１
５内の希ガスを通る絶縁の破壊が電極１６、１８間に補助電極がない場合より迅
速におよび/または低電圧時に起こる。安定器の点弧部は相応して比較的低い性
能で構成され、これによりコスト面で利点が得られる。ガス放電ランプも全体的
にアイソレーション手段の観点から容易に構成され得る。なぜならより低い点弧
電圧しか必要でないからである。さらにこのガス放電ランプは点弧負荷の減少に
よってより長い寿命を得ることができる。
【００１１】 補助電極４０、４２は放電容器１４の外側とガラス管２６との間に配置され、
これらは接触することはできず、ここから危険は生じない。上述の実施例に対し
て選択的に補助電極４０、４２は、放電容器１４の中空室１５を取り囲むガラス
管２６の内側を導電性に被着することによってガラス管２６の領域に形成されて
もよい。補助電極４０、４２の接触接続は同じように導体路を介して、または任
意の他の方法でガラス管２６の内側で行われる。
【００１２】 図３では第２の実施例によるガス放電ランプ一部が示される。ここでガス放電
ランプの基本的な構成は第１の実施例と同じであるが、補助電極の構成が変更さ
れている。補助電極４０、４２は第２の実施例では別個の部分として放電容器１
４の外側でこの放電容器の中空室１５の領域に配置される。補助電極４０、４２
は導電性材料、とりわけ金属から形成され、その形状は放電容器１４の外側に中
空室１５の領域で適合される、すなわち湾曲して形成される。補助電極４０、４
２はクランプ結合、係止結合、接着または任意の別の方法で放電容器１４と接続
され得る。補助電極４０、４２は放電容器１４とガラス管２６との間に挟み込ま
れてもよい。補助電極４０、４２には電気線路４６が接続されており、この電気
線路はガス放電ランプのソケット１０につながり、第１の実施例のように補助電
極４０、４２に高周波の高電圧を供給するのに用いられる。
【００１３】 本発明の別の実施例では上述のように形成され得る補助電極４０、４２の一方
だけが放電容器１４の外側に設けられる。この１つの補助電極４０または４２に
対する対向電極として中空室１５に突出する電極１６、１８のうちの１つが用い
られる。補助電極４０または４２と、対向電極１６または１８とには第１の実施
例のように反対の極性の高周波の高電圧が印加される。これにより補助電極４０
または４２と、対向電極１６または１８との間に電場が形成され、この電場が中
空室１５を通り抜けてガス放電ランプの点弧を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【図１】 図１はガス放電ランプの縦断面図を示したものである。
【図２】 図２は第１の実施例によるガス放電ランプの断面の拡大図を示したものであり
、この断面は図１で参照符号IIによって示されている。
【図３】 図３は第２の実施例によるガス放電ランプの一部を示したものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 とりわけ車両のヘッドランプに用いられるガス放電ランプで
    あって、 該ガス放電ランプはランプ本体（１２）を有しており、該ランプ本体は中空室
    （１５）を備える放電容器（１４）を有しており、 該中空室（１５）内にはガスおよび他の物質からなる充填物が配置されており
    、前記中空室（１５）内には少なくとも２つの電極（１６，１８）が突出してお
    り、該電極間には前記ガス放電ランプの駆動中に光アークが形成され、 さらに前記ガス放電ランプは少なくとも１つの補助電極（４０，４２）を前記
    ガス放電ランプの点弧特性の改善のために有している形式のガス放電ランプにお
    いて、 少なくとも１つの補助電極（４０；４２）は前記放電容器（１４）の外側で前
    記中空室（１５）の領域に配置されており、 少なくとも１つの補助電極（４０；４２）および該補助電極に対する１つの対
    向電極（４２；４０；１６；１８）には少なくとも一時的に、前記ガス放電ラン
    プの点弧前および/または点弧中に高周波電圧が印加される、 ことを特徴とするとりわけ車両のヘッドランプに用いられるガス放電ランプ。
  2. 【請求項２】 少なくとも１つの補助電極（４０；４２）は、前記放電容器
    （１４）の外側での導電性材料の被覆によって形成されている、請求項１記載の
    ガス放電ランプ。
  3. 【請求項３】 少なくとも２つの補助電極（４０，４２）は相互に対向して
    前記放電容器（１４）に配置されている、請求項１または２記載のガス放電ラン
    プ。
  4. 【請求項４】 前記放電容器（１４）は少なくとも部分的に保護管（２６）
    によって取り囲まれており、 少なくとも１つの補助電極（４０；４２）は前記放電容器（１４）の外側と前
    記保護管（２６）との間に配置されている、請求項１から３までのいずれか１項
    記載のガス放電ランプ。
  5. 【請求項５】 前記補助電極（４０；４２）が１つだけ設けられており、 前記補助電極に対する対向電極として前記電極（１６，１８）のうちの１つが
    用いられている、請求項１、２または４記載のガス放電ランプ。
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