JP2003517856A - エネルギ供給による管状の解剖学的組織の閉塞 - Google Patents
エネルギ供給による管状の解剖学的組織の閉塞Info
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Abstract
Description
、生殖器、尿路においては、血管や管状組織といった管状の解剖学的組織を閉塞
することが望ましい。これらの処置は、外科的な介入によって、例えば体に人為
的な開口を形成して管状組織を露出させるとともに、組織の周囲に縫合糸を縛っ
て縫合糸をきつく引張って組織を締め付け閉塞することで管状組織を結紮するこ
とにより行なわれてきた。あるいは、組織が切離されても良く、また、開端部が
所定の場所に残されても良い。開端部は互いに再結合されず、したがって、組織
が閉塞される。他の処置においては、体内に熱もしくは他のエネルギ形態を与え
ることにより、管状組織が焼灼されてきた。例えば、米国特許第5,891,1
41号は、体に外科的に形成された開口を通じて挿入可能な一組の電極を有し且
つ電極間で管状組織を把持して管状組織の壁を形成する組織に対して高周波(R
F)電気エネルギを直接に与えることができる器具を開示している。器具に支持
された切刃によって管状組織が切断されると直ぐに、組織の凝固によって管状組
織が閉塞される。たとえ侵襲が最小の外科処置を行なったとしても、体の外科的
な侵襲は、少なくとも幾つかの危険をもたらす。解剖学的組織を閉塞するための
他の処置は、例えばカテーテルや他の侵襲装置を組織内に挿通して、カテーテル
の先端から生体適合性の閉塞材料の塊を投与することにより、解剖学的組織内へ
人工的な閉塞体を挿入する。これらの技術は、閉塞材料の注意深い選択および調
剤技術に対する細心の注意を要求するとともに、体内への器具の挿入を必要とす
る。
精管切除術である。精管切除術は、睾丸から尿路までの精子の通路として役立つ
ことができないように輸精管を閉塞もしくは切断する処置である。精管切除術は
、陰嚢を外科的に切開して輸精管を切断することによって行なわれてきた。これ
は大したことのない処置であるが、それにもかかわらず、それに関連する幾つか
の危険が存在する。また、被検体が後に精管切除術を無効にすることを望む場合
には、切断された両端部を互いに再結合するように配置することが難しい。一般
に、輸精管の両端部は、経時的に、互いに離れるように縮んでしまう。
いる被検体内の組織を温熱治療する技術が開発されてきた。例えば、高強度集束
超音波(HIFU)技術において、超音波エネルギは、被検体の体の外側に配置
されたエネルギ源から与えられるとともに、体内の所定の焦点で集束するような
形態で被検体の体へと方向付けられる。集束された超音波エネルギは、焦点で、
組織を加熱する。そのような技術は、例えば、腫瘍等の不要な組織を除去するた
めに、あるいは、体内の特定の場所で薬の作用を可能にするために適用されてき
た。この開示内容で使用されているように、用語「被検体の外側」は、皮膚の外
側、あるいは、消化管、呼吸器管、外部環境に対して自然と開く体の他の組織内
のいずれかを示している。したがって、口や直腸の内側部位は、体の外側と見な
される。超音波エネルギを体の外側から与えることができるため、超音波温熱治
療処置は、基本的に非侵襲となり得る。この一般的なタイプの技術は、PCT国
際公開公報WO98/52465に開示されており、その開示内容は、これを参
照することによって本願に組み込まれる。その他、温熱治療を行なう技術は、超
音波エネルギの代わりに、高周波(RF)エネルギを使用する。
法を提供する。本発明のこの態様に係る方法は、被検体の体の外側から体内およ
び管状の解剖学的組織を構成する組織へと超音波エネルギを方向付け、これによ
って、解剖学的組織の長手方向に沿う場所でそのような組織の少なくとも幾らか
を殺し、その結果、瘢痕組織を形成して解剖学的組織を閉塞する工程を備えてい
ることが望ましい。これは、管状の解剖学的組織の壁を形成する組織以外の組織
を実質的に破壊することなく行なわれることが望ましい。超音波エネルギを体内
に方向付ける工程は、プローブに結合され且つプローブに対して既知の場所にあ
る焦点領域に超音波エネルギが収束するように超音波エネルギを放射するように
なっている1つまたは複数の超音波振動子を有するプローブを使用して行なわれ
ることが最も望ましい。プローブは、位置決めされるとともに、管状の解剖学的
組織を組み込んだ被検体の体の一部に対して所定の位置に維持され、これによっ
て、焦点領域が解剖学的組織を取り囲むようにする。
画像を使用することなく被検体の体に対して位置決めされる。例えば、管状の解
剖学的組織を含む被検体の体の一部に対して所定の位置にプローブを維持する工
程は、プローブに接続された1つまたは複数のガイド部材を被検体の体の前記一
部と係合させることによって行なわれても良い。ガイド部材は、プローブから突
出する一対の対向するガイド部材を有していることが望ましい。この場合、管状
の解剖学的組織を含む皮膚のひだ等の被検体の体の一部は、対向するガイド部材
間で挟持される。したがって、管状の解剖学的組織は、ガイド部材によって、振
動子および超音波エネルギの焦点に対して一定の位置に保持される。
検体を不妊させる技術を提供する。輸精管を含むそのような被検体の精管は、陰
嚢の皮膚の近傍に位置している。したがって、輸精管または他の精管を含む陰嚢
組織のひだ等の陰嚢の部分は、前述したプローブのガイド部材と係合することが
でき、超音波エネルギは、このひだを覆う陰嚢の皮膚を通じて、精管に方向付け
られて、精管の壁を構成する組織を加熱することができ、好ましくは、この組織
の少なくとも幾らかを殺すことができる。この処置の結果として形成される瘢痕
組織は、効果的に精管を閉塞して、被検体を不妊させる。処置は、迅速に、一般
には数分以下で行なうことができるとともに、完全に非侵襲で行なうことができ
る。また、精管の両端部が互いに分離されていないため、後日、これらを非常に
簡単に再結合することができる。
。本発明のこの態様に係る装置は、作用領域を有するハウジングと、前記ハウジ
ングに作動的に結合されて駆動する1つまたは複数の超音波振動子とを有するプ
ローブを備えていることが好ましい。1つまたは複数の振動子は、ハウジングの
作用領域に対して既知の位置を有する焦点領域に超音波エネルギを供給するよう
になっている。本発明のこの態様に係る装置は、1つまたは複数のガイド部材で
あって、前記ハウジングから突出して、閉塞される解剖学的組織を含む被検体の
体の一部と係合し、その体の一部をハウジングの作用領域に対する位置に保持す
ることにより、ガイド部材と係合する体の前記一部に対して焦点領域が既知の位
置にあるようにするガイド部材を備えていることが好ましい。このような配置は
、管状の解剖学的組織の長手方向に沿う1つまたは複数の場所で焦点領域が管状
の解剖学的組織を取り囲むように選択されることが最も望ましい。
膚と係合するようになっていることが好ましい。ガイド部材は、それらの間で体
の一部を受け且つ被検体の体の前記一部をプローブのハウジングに対して所定の
位置すなわち振動子に対して所定の位置に維持するようになっている第1および
第2の対向するガイド部材を有していることが最も好ましい。ガイド部材の一方
もしくは両方は、ハウジングに対して移動でき、これによって、ガイド部材が互
いに接近移動および離間移動して、管状の解剖学的組織を取り囲む組織のひだ等
の被検体の体の一部を、ガイド部材間の隙間内で挟持することが最も好ましい。
て、この開示内容ではZ方向と称されるほぼ第1の方向に挟持部が突出するよう
に、それらの間の隙間内で体の前記一部を挟持するようになっている。1つまた
は複数の振動子は、ガイド部材間の隙間からZ方向にオフセットする放射面を形
成し、放射面がガイド部材間で挟持された体の部分から離間するようになってい
ることが最も好ましい。しかしながら、1つまたは複数の振動子は、超音波エネ
ルギがガイド部材間の隙間内で延びる焦点領域すなわち最大強度領域を有するよ
うに、ガイド部材に対して配置されていることが望ましい。また、装置は、放射
面とガイド部材間の隙間との間で延びる流体で満たされたバッグ等の柔軟な音波
伝達要素を更に備え、柔軟な音波伝達要素が隙間内に保持された体の挟持部の皮
膚と係合することが望ましい。
向に延びる軸を有する円筒状の面からなる扇形の形態をほぼ成している。ガイド
部材は、Y方向およびZ方向と直交するほぼX方向で互いに接近および離間する
ように移動することができることが望ましい。振動子は、円筒扇形の軸を有し且
つ扇の中央を貫いて延びる中央面または中間面を形成する。振動子の中間面は、
ガイド部材の移動方向と直交するように実質的にY方向およびZ方向に延びるとと
もに、ガイド部材間の隙間内で延びていることが望ましい。組織のひだがガイド
部材間で挟持されると、振動子の中間面は、ひだの中間面とほぼ位置合わせされ
る。更に後述するように、円筒扇状の振動子は、中間面に沿って方向付けられた
ほぼスラブ状の焦点領域を与える。焦点領域は、組織のひだ内で加熱が最大とな
り且つ皮膚表面で加熱が最小になるように、組織のひだ内で効果的に位置合わせ
される。
それらの間に空間を形成する第1および第2の要素を有している。好ましくは、
各ガイド部材がそのような離間要素を有している。流体バッグまたは他の前記音
波伝達要素がこれらの空間内へと延び、伝達要素が組織のひだの周囲を取り囲む
ことが最も好ましい。このような配置は、振動子からひだの両側へと向かう音波
経路を形成する。
る。本発明のこの態様に係る方法は、外因性の超音波造影媒体を被検体の体内に
供給する工程を備えていること、すなわち、被検体の体の外側から媒体が導入さ
れることが望ましい。造影媒体は、媒体の周囲組織の音波伝達特性と異なる音波
伝達特性を有している。超音波造影媒体は、流体と、この流体の音響インピーダ
ンスと異なる音響インピーダンスを有する複数の微粒子、例えばガスで満たされ
た微小球とを含む音を音波として分散させる媒体であることが最も望ましい。本
発明のこの態様に係る方法は、超音波エネルギを体内に方向付けて、超音波造影
媒体の少なくとも一部を取り囲む焦点領域内に超音波エネルギを集束させる工程
を更に備えていることが最も好ましい。超音波エネルギは、媒体中または媒体と
媒体の周囲組織との間の界面で優先的に分散されて熱に変換され、媒体の周囲組
織を加熱する。本発明のこの態様に係る方法において、熱効果は、媒体を直ちに
取り囲む組織を少なくとも約5℃だけ加熱するようになっていることが望ましく
、組織を少なくとも約10℃だけ加熱するようになっていることが最も望ましい
。例えば、超音波エネルギは、例えば組織を約45℃を超える温度まで、更に好
ましくは約60℃を超える温度まで加熱することによって、そのような組織の少
なくとも幾らかを殺すことができる十分な度合いまで、媒体の周囲組織を加熱し
ても良い。超音波造影媒体は、管状の解剖学的組織内に配置されても良く、また
、前記超音波エネルギは、そのような管状組織に沿う1つまたは複数の場所で、
管状組織の壁を構成する組織を加熱することによって、瘢痕組織を形成して、そ
のような管状組織を閉塞しても良い。
しい実施形態の詳細な説明および添付図面から、更に容易に明らかとなる。
学的組織、例えば、孔13の周囲に内面11を有する管状組織は、被検者の組織
の外側から被検者の体組織内にエネルギを導くことにより、また、被検者の外側
から管状組織の部位12にエネルギを導くことにより、閉塞される。例えば、前
述した国際公開公報に開示されたタイプのHIFUアレー14によってエネルギ
が与えられても良い。この公報に詳細に説明されているように、そのようなアレ
ーは、支持体18に装着された1つまたは複数の振動子16を有している。図示
のアレーは、そのような国際公開公報の特定の実施形態で説明されているものと
同様のアレーである。この場合、図1の断面に示されるように、振動子は、ドー
ム状の球面領域に沿って配置されている。振動子は制御駆動ユニット20に接続
されている。制御駆動ユニット20は、部位12と一致する焦点位置で波が互い
に強まるような適当な位相関係の超音波を各振動子が発生するように、各振動子
を励磁するようになっている。一般に、そのような振動子アレーは、放射する振
動子16から組織へとエネルギを有効に伝達するために、水で満たされたバッグ
22あるいは他のエネルギ伝達媒体とともに使用される。前述した国際公開公報
にも詳細に説明されているように、HIFUアレーは、振動子同士の位相関係を
変えることによって、すなわち、アレーの目標点を変えることによって、超音波
エネルギビームを所定の方向に向けるように制御されても良い。また、目標点は
、アレーまたは各振動子を物理的に回転させることによって移動することができ
る。一般に、振動子アレーの目標点を調整するために、入力/出力装置24が制
御装置に接続される。
であって、他の繊細な組織によって取り囲まれていない場合、超音波エネルギの
目標点と解剖学的組織との間の相関関係は、手によって、例えば、組織を物理的
に触診して、その場所で皮膚にマーキングを施した後、皮膚のマークの位置に適
当な関係で振動子アレーを配置することによって、定めることができる。しかし
ながら、管状組織が体の深部に配置されている場合には、内部の体組織の画像を
使用することによって超音波エネルギを方向付けることが望ましい。前述した国
際公開公報で説明されているように、そのような画像は、磁気共鳴イメージング
によって取得されても良く、また、超音波アレーの基準フレームに対して既知の
関係を有する基準作動フレームに置き換えられた先に取得されたイメージングデ
ータを含んでいても良い。これに代え、あるいは、これに加え、超音波イメージ
ング技術を使用して目標点が選択されても良い。超音波が高い強度で集束される
用途で使用されるものと同じ振動子アレーを、組織の画像化におけるイメージン
グ振動子アレーとして使用しても良い。これに代え、あるいは、これに加え、更
なる振動子26をエネルギ供給振動子16とともに設けても良い。これらの更な
る振動子は、従来の超音波イメージング手順を実行して画像データを取得するた
めに使用されても良い。画像データは、従来の超音波画像復元装置28によって
処理されるとともに、ビジュアルディスプレイ30上に通常の形態で表示される
。超音波アレーの目標点では、そのような超音波画像を使用して組織に記録する
ことができる。
設定されると、HIFU制御・ドライバユニット20は、振動子アレー16を作
動させて、部位12の組織を加熱するように超音波エネルギを供給するとともに
、管状の解剖学的組織の孔13を取り囲むライニング11内の幾つかの組織もし
くは全ての組織を殺す。これによって、解剖学的組織の孔13を閉塞する瘢痕組
織が発達する。閉塞作用を促進するために、加熱工程中もしくは加熱工程後に皮
膚を通じて或は胃腸管の内面を通じて圧力を加え、部位12で解剖学的組織の壁
を互いの上で押し潰すことにより、解剖学的組織の周囲の組織を圧縮状態に維持
しても良い。
ないため、処理が行なわれる部位12で組織は無傷のままである。したがって、
加熱処理中に周囲組織で損なわれるカット端部が無い。一般に、部位12におけ
る瘢痕組織の閉塞を含む組織の部分を切開した後、切開部分で管状組織を直ちに
再接続することによって、処置を無効にすることができる。また、閉塞処理は、
実質的に非侵襲あるいは完全に非侵襲であっても良い。
、本発明の一実施形態にしたがって精管切除術を行なう装置は、先端部114を
形成するハウジング112を有するプローブ110を備えている。振動子116
のアレーは、先端部近傍のハウジング112内に配置されている。これらの振動
子は、電源およびドライバ(図示せず)に接続されたハウジング112内の電気
ケーブル118(図3)に接続されている。振動子は、体表面から深さdに位置
する所定の部位120に焦点を有するアレーを成して配置されている。深さdは
、それが陰嚢皮膚の表面下の輸精管の深さとほぼ等しくなるように選択される。
後述するように、振動子のアレーは、同様の焦点を有する1つの湾曲した振動子
に取って代えることができる。プローブの先端部は、振動子116からの超音波
放射を被検者の使用組織に導く水126等の伝達媒体が封入された薄膜124を
有していても良く、あるいは、この薄膜124で覆われていても良い。図2に最
も良く示されるように、一対のガイド部材130が本体112の先端部114か
ら振動子アレー116の両側に突出している。これらのガイド部材は、それらの
間に略V字形状の開口を形成している。
輸精管の位置を確認するとともに、輸精管の部分を取り囲む陰嚢組織Sの挟持領
域Pを形成する。医者は、陰嚢の挟持領域をガイド部材間130に係合させて、
挟持領域をハウジング112の先端部114上に位置させる。この位置で、輸精
管Vは、先端部114の表面から深さすなわち間隔dの位置に配置される。この
時、医者は、振動子アレーを作動させて、予め選択された量の超音波エネルギを
供給する。系の幾何学的構造によって超音波エネルギが深さdで集束されるため
、超音波エネルギは、輸精管の地点に自動的に集束される。言い換えると、超音
波画像、X線画像、MRI画像といった被検者の体内の内部組織の画像を使用するこ
となく、振動子アレーまたは1つの振動子が所定の方向に向けられる。超音波エ
ネルギは、輸精管に沿った部位で輸精管を覆う組織を殺すとともに、瘢痕組織の
形成を引き起こす。
それは非侵襲である。また、輸精管は無傷のままである。処置を無効にするため
に、輸精管を周囲組織から外科的に分離することができる。超音波アブレーショ
ンによって影響を受ける領域を切開することができ、また、その結果生じた端面
同士を再結合することができる。最初の手続きで輸精管はカットされないため、
端部が損傷するという問題は生じない。
5に示されるように、装置は、器具ハウジング112’の先端部114’の近傍
で終端する複数の導波管140を組み込んでいても良い。これらの導波管は、先
端部から離れたハウジング内に配置された各振動子116’または別個のユニッ
トにおけるハウジングユニットの外側に配置された各振動子116’に接続され
ていても良い。振動子116によって供給される超音波エネルギは、導波管を通
じて伝達されるとともに、導波管から伝達媒体126’中に放射される。例えば
、導波管は、先端に保持された伝達媒体126’と連続する水または他の液体伝
達媒体で満たされた個々のチューブであっても良い。この場合、超音波エネルギ
は、それが導波管から伝達媒体126’へと通過する時に、界面を通過しない。
0を有している。細長い円筒ロッドの形態を成す一対のクランプ部材202がキ
ャリア203に装着されている。キャリア203は、ハウジング200にスライ
ド可能に装着されており、互いに接近するように且つ互いに離間するように移動
することができる。クランプ部材202は、互いに略平行に延びている。ネジ形
式のクランプ機構204がキャリア203に接続されており、これにより、クラ
ンプ機構のノブ206を調整することにより、キャリアおよびクランプ部材20
2は、クランプ部材202の軸と直交する内側方向Iおよび外側方向Oで、互い
に接近するように且つ互いに離間するように移動することができる。一対のガイ
ド部材208は、ピン210および溝212によって、ハウジング200または
キャリア203に装着されており、内側方向および外側方向に対して斜めの傾斜
通路に沿って移動できる。
ている。例えば、HIFUユニットは、強固な皿形状の基材と、基材の内側に配
置されたセラミックもしくは高分子の圧電材料とを有していても良い。HIFU
部材214は、この部材から所定の距離に、固定された焦点位置213を有して
いる。HIFU部材は、本体上に装着されたトリガ215(図6)によって制御
されるドライバ(図示せず)に接続されている。HIFU部材は、送り体216
に装着されており、クランプ部材の内側方向Iおよび外側方向Oと直交する内側
送り方向CIおよび外側送り方向COに移動することができる。送り体216の
移動は、ネジ調整機構218によって制御される。送り体216の下端部はガイ
ド部材208を支持しており、これにより、送り体が内側送り方向CI(図7の
下方向)に移動すると、ガイド部材は、内側下方に移動して互いに接近する。
、図7に示される位置にクランプ部材を調整し、これによって、輸精管Vを含む
陰嚢の挟持領域Pを捕らえる。その後、医者は、図7に破線208’で示される
ようにガイド部材208が陰嚢の挟持領域と係合するまで、内側送り方向で送り
体216を調整する。送り体216、HIFU部材214、ガイド部材208の
幾何学的構成は、ガイド部材が陰嚢の表面と挟持領域Pで係合した時に、HIF
U部材の焦点が図7に213’で示される輸精管の中心に位置するように選択さ
れる。システムは、輸精管の径の大小、輸精管を覆う皮膚層の厚い薄いといった
解剖学的な差異を自動的に補償する。例えば、皮膚層が厚い場合、輸精管の中心
は、クランプ部材202に対して更に若干上側に位置する。しかしながら、厚い
皮膚層は、ガイド部材208を幅広い間隔で捕らえ、送り体216が本体200
およびクランプ部材202に対して更に高く上昇するため、結局、焦点は、輸精
管の中心に位置することになる。一般に、装置は、水もしくは他の音響透過媒体
で満たされ且つHIFU部材と陰嚢との間に配置されるバルーン(図示せず)と
ともに使用される。
されている。この装置は、主部302と補部304とを有するハウジング300
を備えている。主部は、一対の要素308、310を有する第1のガイド部材3
06を備えている。図11に最も良く示されるように、要素310は、内部に凹
314を有する作用縁部312を備えた略板状の構造体である。作用縁部312
は、簡単に参照できるように図8から図12にZ方向として示されるほぼ第1の
方向に延びている。図10、11、12の図面の上部へと向かうZ方向を“+Z
”方向または後方向と称し、一方、それと反対の方向を前方向または“−Z”方
向と称する。凹部314は、図8、10、11、12に“+X”方向として示さ
れるZ方向と直交する方向で、作用縁部内へと延びている。単なる一例において
、要素の作用縁部312は、約10mmの長さであっても良く、一方、凹部31
4は、半径が約2.5mmの略半円であっても良い。
る同様の作用縁部318を備えている。第1のガイド部材306を形成する要素
308、310は、前述したX方向およびZ方向と直交するY方向で互いに離間
しており、これにより、第1のガイド部材306の要素308、310は、その
間に第1の空間322を形成している。例えば、Y方向での要素308、310
間の距離は約12から13mmであっても良い。しかしながら、要素308、3
10の作用縁部および凹部は、X方向およびZ方向で互いに位置合わせされてい
る。
10)を形成する壁構造体を有している。チャンバは、ガイド部材に向かって前
方に向く一対のアーチ形の振動子支持突起334によって範囲が規定される開口
332(図8)を有している。また、ハウジングの主部302は、チャンバ33
0の内部に連通する一対の振動子流体冷却ポート336、338および1つのケ
ーブルポート340(図9)とを形成している。また、ハウジングの主部302
は、一対の音響透過流体ポート335、337(図9)と、主部を通じて振動子
装着突起334の近傍まで延びるチャンネルとを形成している。
てX方向に延びる孔342(図8)と、孔342と一直線を成して主部の残りの
部分から−X方向に突出する中空のグリップ部材344とを形成している。また
、ハウジングの主部は、ハウジングの後端部に軸348を有するピボットボス3
46(図10)を形成している。言い換えると、軸348は、第1のガイド部材
306から+Z方向すなわち後方にオフセットされており、ほぼY方向に延びて
いる。
ることができる。補部は、その後端部にピボット孔(図示せず)を有するアーム
350を備えている。この場合、主部のピボットボス346がアーム350のピ
ボット孔内に受けられる。アーム350は、主部の中空のグリップ部材344を
貫通して前方に延びている。また、補部304は、アームと直交するように突出
し且つ主部の孔342を貫通して+X方向に延びるグリップ部材352を有して
おり、これにより、グリップ部材の端部は、主部302を超えて突出している。
いる。第2のガイド部材356は、第1の要素358(図8)と第2の要素36
0とを有している。第2のガイド部材356の第1および第2の要素358、3
60は、平板状の構造体であり、第1のガイド部材306の第1および第2の要
素308、310と実質的に鏡像を成している。例えば、第2のガイド部材の第
2の要素360は、ほぼZ方向に延びる作用縁部362と、作用縁部に設けられ
且つ要素内へと−X方向に延びる凹部364とを形成している。第1および第2
の要素358、360は、互いにY方向にオフセットされているとともに、それ
らの間に第2の空間366(図8)を形成している。図8を参照すれば最も良く
分かるように、第2のガイド部材356のガイド要素358、360は、X方向
およびZ方向で互いに位置合わせされている。また、第1の要素358は、その
作用縁部に凹部359を形成している。第2のガイド部材356の第1の要素3
58は、第1のガイド部材306の第1の要素308とY方向およびZ方向で位
置合わせされている。第2のガイド部材356の第2の要素360は、第1のガ
イド部材306の第2の要素310とY方向およびZ方向で位置合わせされてい
る。したがって、第1および第2のガイド部材の要素の凹部は、互いに位置合わ
せされる。図8にも示されるように、第1および第2のガイド部材306、35
6の要素は、振動子装着突起334の前側で、それぞれ−X方向および+X方向
に突出している。
04との間に接続されている。バネは、ピボット軸308を中心とする反時計回
りで、補部304を主部302に対して付勢しており、したがって、ハウジング
を図8から図10に示される閉位置に向けて付勢している。しかしながら、術者
は、グリップ352、344を係合させてこれらのグリップを互いの方へ握り込
むことによって、補部304を主部302に対して移動させて、補部を図10に
破線304’で示される開位置に位置させることができる。ハウジングの部分同
士が互いに開位置へと移動すると、第2のガイド部材356が第1のガイド部材
306から離れるようにほぼ−X方向に移動する。グリップ部材が解放されると
、補部304が実線で示される閉位置へと戻るように移動し、これにより、第2
のガイド部材356が第1のガイド部材306の方に向かってほぼ+X方向に移
動する。閉位置で、ガイド部材を構成する要素の作用縁部は、互いに向かい合っ
て、対向するガイド部材間でY方向およびZ方向に延びる中央面377(図10
および図12)を有する隙間Gを形成する。ガイド部材によって形成される空間
322、366はこの隙間Gと連通する。
376を有する円筒扇形の形態をほぼ成す放射面374を有している。振動子の
放射面は、軸376を中心とする内抱角θを(図11および図12)を規定して
いる。精管切除術を行なうようになっている装置の使用において、放射面の半径
(放射面と軸376との間の距離)は例えば約20mmであっても良く、また、
内抱角θは例えば約2ラジアン(約114°)であっても良い。振動子の軸方向
すなわちY方向の寸法は例えば約10から12mmであっても良い。振動子は、
積層構造で且つ積層体の後面を形成する実質的に強固なバッキングプレート37
8を有していることが好ましい。バッキングプレートは、後側導電層として機能
するように、厚さが約0.004インチ(0.1mm)のステンレススチール等
の導電金属によって形成されても良い。望ましくはフッ化ビニリデン樹脂もしく
はフッ化ビニリデン樹脂−トリフルオロエチレン共重合体によって形成される第
1の圧電膜380がバッキンングプレート380の前面と当接する。この圧電膜
の厚さは、所望の共振周波数を与えるように選択される。例えば、約4MHzの
共振周波数を与えるように意図された振動子は、厚さが約28μmの膜380を
有していても良い。適当な圧電高分子膜は、例えば、ペンシルべニア州のノリス
タウンにあるメジャメント・スペシャリティ社から市販されている。薄い中央導
電層382が圧電層380の前面を覆っている。一方、層380と同一の第2の
圧電層384が導電層382の前面を覆っている。導電層382は、プリント回
路業界に共通の技術を使用して、圧電層380、384の一方に銅、銀、あるい
は他の金属をコーティングして堆積させることによって形成されても良い。厚さ
が約0.001インチ(0.25mm)のステンレススチール箔等の前側導線層
386が第2の圧電層384の前面を覆っている。
所望の半径に変形させるように適当な半径を有する一対の対向する成形品間に一
緒に積層されても良い。積層処理中に、エポキシや他の適当な非導電積層接着剤
からなる薄いコーティングが層間に設けられても良い。
取り付けられる。振動子の前面および後面にある導電層378、386は、プリ
ント回路のローカル・グランド・ノード390に接続されている。一方、中央導
電層382は、ホット・ノードまたはシグナル・ノード394に接続されている
。抵抗器396およびダイオード398は、互いに並列で且つシグナル・ノード
394とグランド・ノード390との間でヒューズ392と直列に接続されてい
る。プリント回路またはプリント回路に接続されたケーブルには、別個の接点を
有する外部コネクタ400が設けられている。前記接点の一方はグランド・ノー
ド390に接続され、他方の接点はシグナル・ノード394に接続されている。
378(図12)がチャンバ330内に露出するように、ハウジングの主部30
2の装着突起334上に装着されている。プリント回路389は、チャンバ33
0(図10)の内側に物理的に装着されても良く、また、コネクタ400を外部
回路に接近させて接続させることができるように接続ポート340(図9)を貫
通して延びていても良い。振動子372、したがって振動子の軸376は、第1
のガイド部材306に対して固定された位置に保持される。振動子は、各ガイド
部材によって形成される空間322、366(図8)とY方向で位置合わせされ
る。振動子の軸376は、Y方向に延びるとともに、第1のガイド部材306の
要素の凹部314、320および第2のガイド部材356の要素の凹部359、
364とZ方向で位置合わせされる。また、軸は、第1のガイド部材の作用縁部
312、318(図11)に隣接して配置され、これにより、軸376は、ガイ
ド部材間の隙間G内に配置される。振動子は、軸376を有し且つアーチ形の振
動子の中心を貫通する軸から径方向に延びて振動子の内抱角θを二等分する中央
面もしくは中間面を形成している。振動子の中間面は、ガイド部材間の隙間の中
間面377とほぼ一致している。すなわち、中間面377はZ方向およびY方向
に延びている。また、振動子は、振動子の軸376と振動子の周縁との間で径方
向に延びる端面を形成している。
ラテックス或は他の膨張性バッグ402のような柔軟なバッグを有している。図
9、10、12に最も良く示されるように、バッグ402は、膨張した状態にお
いて、振動子から前方に延びるとともに、第1のガイド部材の要素308、31
0間に形成された第1の空間322内へと延びている。同様に、バッグは、膨張
した状態において、第2のガイド部材356の要素358、360間に形成され
た空間366内へと前方に延びている。
バッグを有していることが望ましい。この液体源は、皮膚の音響インピーダンス
に近い音響インピーダンスを有していることが望ましい。この流体源は、柔軟な
チューブ406、407により、音響流体ポート335、337(図9)を介し
てバッグ402の内部に接続されており、これにより、流体は、流体源404と
バッグ402の内部との間で連続的に置き換え可能となる。装置の前述した要素
の全ては、予め組み立てられた使い捨て可能な装置として設けられることが望ま
しい。
、再使用可能なユニットと結合される。振動子冷却ポート336、338は、例
えばこれらのポートに接続された柔軟なチューブによって、再使用可能なユニッ
ト内の冷却流体源(図示せず)に接続される。流体源は、これらのポートおよび
チャンバ330を通じて、冷却水等の冷却流体を連続的に循環させ、これにより
、冷却流体が振動子372を冷却する。また、再使用可能なユニットは、チュー
ブ406に結合される蠕動ポンプ(図示せず)または脱気流体を流体源404か
らバッグ402内に圧送する他の装置を有していることが望ましい。又、再使用
可能なユニットは、バッグ402から流体源404への流体の戻りを規制してバ
ッグ402内の所望の圧力レベルを維持する絞りクランプ(図示せず)をライン
407上に有していても良い。また、再使用可能なユニットは、流体源404内
で流体を冷却し或は流体がバッグ402内外で循環する時に流体を冷却する適当
な冷却装置(図示せず)を有していても良い。
付けられた嵌め合いコネクタに接続される。制御駆動ユニットは、振動子374
の共振周波数に対応する周波数の超音波励磁信号を与える従来の超音波ドライバ
414を有している。超音波ドライバ414は、約1MHzから約10MHzの
周波数の超音波励磁信号を与えることが望ましく、約4MHzの周波数の超音波
励磁信号を与えることが最も望ましい。また、ユニット410は、コネクタの端
子400に現れる駆動周波数の電気信号を検出し且つその信号の振幅を測定する
ようになっている検出器416を有している。ドライバ414および検出器41
6は、従来の電子制御コンピュータ418に接続されており、これにより、制御
コンピュータは、所望時間において所望の振幅の駆動信号を加えるようにドライ
バ418に命令を出すことができるとともに、所望時間に端子400に現れる電
気信号を測定してその信号の振幅を報告するように検出気416に命令を出すこ
とができる。また、再使用可能な電子ユニット410は、DC電流源・抵抗測定
ユニット420を有している。ユニット420は、所定の極性を有する電圧を端
子400間に印加し且つ端子を流れる電流をモニタするようになっている。ユニ
ット420は、制御コンピュータ418によって作動でき且つコンピュータに電
流値を伝えることができるように、制御コンピュータ418に接続されている。
304’(図10)へと移動させると、第2のガイド部材356が第1のガイド
部材306から離れるように移動する。術者は、超音波結合ジェルを、バッグ4
02に、陰嚢の皮膚に、あるいは、これらの両者に塗布することが望ましい。超
音波結合ジェルは、超音波イメージング技術で一般的に使用される。そのような
ジェルは、皮膚の音響インピーダンスに近い音響インピーダンスを有している。
術者は、輸精管を含む患者の陰嚢の皮膚のひだを寄せる。通常、輸精管は、手に
よる皮膚の触診によって感知することができる。術者は、第1および第2のガイ
ド部材の作用縁部間の隙間G内にひだFを位置させるとともに、ガイド部材の作
用縁部がひだに係合するまで、バネ370の作用下で徐々にガイド部材同士が互
いに接近することを許容する。このプロセスにおいて、術者は、輸精管Vが装置
のほぼY方向に延び且つガイド部材を構成する要素の作用縁部の凹部314、3
22、359、364間に収容されるように、ひだを位置させる。したがって、
ひだFがガイド部材間に挟まれ、輸精管は、ほぼY方向に延びるとともに、振動
子の軸376とほぼ一致する。この状態で、ひだFは、振動子372に向かって
ほぼ+Z方向に突出する。また、ひだの中央面が、振動子の中間面377にほぼ
位置合わせされる。ガイド部材は、ひだを把持するとともに、ハウジングすなわ
ち振動子372を皮膚のひだ及び輸精管Vを含む皮膚内の組織に対して略一定の
位置に維持する。
膨張させるとともに、バッグを通じた冷却脱気流体の流れを一定に維持する。前
述したように、バッグは、ガイド部材によって形成される空間322、366内
へと前方に膨張する。図12を参照すれば最も良く分かるように、バッグ402
は、ひだFの周囲で前方(−Z方向)に膨張し、ひだをほぼ取り囲む。これによ
り、バッグは、振動子の中間面377の両側でひだに沿って前方に延びる。また
、バッグは、振動子372によって形成される端面379、381の前方すなわ
ち−Z方向に延びている。
にDC電圧を印加するようにDCユニット420に命令を出す。これにより、ダ
イオード398に逆バイアスがかかり、ダイオードによって電流の流れが実質的
に遮断される。この状態で、端子を通じた電流の流れは、ほぼ完全に、抵抗器3
96の電気抵抗の関数となる。伝えられた電流値または抵抗値は、制御コンピュ
ータにより、所定の許容値のセットと比較される。抵抗器396の値は、特に使
い捨てユニット内の振動子372の1つまたは複数の特性を示している。好まし
くは、抵抗器の値は、振動子の音響変換効率、すなわち、振動子に加えられる電
気信号パワーと振動子による音響パワー出力との間の関係を示していることが好
ましい。制御コンピュータは、プロセスの後の工程で振動子に印加される音響駆
動信号の値を選択するために、この情報を使用することができる。したがって、
比較的効率が良い振動子に関して、制御コンピュータは、低パワー駆動信号を加
えるように音響ドライバに命令を出し、また、比較的効率が悪い振動子に関して
、制御コンピュータは、高パワー駆動信号を加えるように音響ドライバに命令を
出す。これにより、異なる使い捨てユニットの様々な振動子間の変異にもかかわ
らず、振動子によって形成される音響パワーは、実質的に所望の値を有する。こ
のようにして抵抗器396の抵抗を決定した後、制御コンピュータ418は、端
子400間に反対の極性の電圧を印加するようにDCユニット420に命令を出
す。これにより、ダイオード398に順方向のバイアスがかけられ、十分な量の
電流がヒューズ392を通じて流れ、ヒューズ392が開かれる。すなわち、ヒ
ューズが切れる。これは、ダーオードおよび抵抗器を使用不能にする。
数信号パルスを加えるように音響ドライバ414を作動させる。このパルスは、
振動子372に加えられ、振動子によって対応する初期モニタリング超音波エネ
ルギパルスに変換される。超音波パルスは、バッグ402内の流体を通じて、ひ
だFを構成する組織中に伝えられる。ひだ内の組織からのエコーは、バッグ内の
流体を通じて戻り、振動子に衝突する。振動子に衝突した信号は、端子400に
現れる電気信号に再び変換される。したがって、信号が軸376を往復する伝播
時間もしくは滞空時間であって一般的に数十から数百マイクロセカンドに等しい
初期モニタリングパルスの終了後の時間teAで端子400に現れる信号は、軸
372の周囲組織からの超音波エコーすなわち輸精管の周囲組織からの超音波エ
コーを示す。初期モニタリングパルスの終了後の僅かに短い時間teSにおける
エコーは、バッグ402とひだFを覆う皮膚との間の海面からの超音波エコーを
示している。
ニタするように検出器416を作動させる。これらの電気信号の振幅は、エコー
の振幅を示している。特に皮膚の界面から戻された信号に対応する時間teSに
おけるそのような戻り信号の指示振幅は、予め選択された閾値を上回る。これは
、バッグ内の流体の超音波インピーダンスおよび組織の超音波インピーダンスと
は異なる超音波インピーダンスを有する気泡もしくは他の要素が存在しているこ
とを示している。一般に、これは、バッグと組織との間の界面の気泡を示してい
る。エコーの振幅がこの閾値を上回ると、制御コンピュータは、動作を終了して
、術者に警告信号を発する。警告信号は、ベル等の人間が知覚できる信号を形成
する任意の従来の装置または他の可聴警告装置により、従来のコンピュータスク
リーン上に警告光もしくは警告表示を表示することができる。
管すなわち振動子の軸の周囲組織からのエコーに対応する時間teAにおける電
気信号の振幅を、基準値として記録する。
治療超音波エネルギパルスを加えるように音響ドライバ414を作動させる。こ
こで、再び、音響ドライバによって形成される電気エネルギは、振動子372に
よって超音波エネルギに変換され、バッグ内の流体を通じてひだF内へと伝播さ
れる。超音波エネルギは、ほぼY軸に沿って延びる焦点領域Rへと集束する。焦
点領域は、振動子の異なる領域によって放射される超音波エネルギ同士の構造的
な干渉によって形成される。焦点領域は、超音波の強度が所定の量よりも少ない
量だけ最大超音波強度と異なる領域として規定される。好ましくは、焦点領域は
、超音波強度が約−6dBのピーク強度内にある領域として規定される。図11
を参照すれば最も良く分かるように、焦点領域は、一般に、振動子の中間面に沿
ってY−Z平面内にほぼ位置する平面もしくは矩形の厚板の形態を成している。
すなわち、焦点領域の最も薄い寸法は、X方向である。焦点領域のY寸法は、振
動子それ自身のY寸法に近い。焦点領域のZ寸法は、一般に、X寸法よりも大き
い。4MHzで駆動する半径が約20mmおよび内抱角θが約2ラジアンの振動
子において、焦点領域のZ寸法は1mmのオーダーであり、焦点領域のX寸法は
0.3mmから0.4mmのオーダーである。焦点領域は、振動子の中間面37
7にほぼ沿って延びるとともに、軸376を取り囲んでいる。したがって、焦点
領域は、振動子の軸376を取り囲み、したがって、輸精管を挟み込む。加えら
れた音響エネルギは、輸精管の壁を構成し且つ輸精管の内孔を取り囲む組織を加
熱する。
ため、また、ひだの中間面または中央面が振動子の中間面377に接近している
ため、焦点領域は、ひだの内側に良好に適合する。言い換えると、焦点領域の境
界は、皮膚の表面から離れている。また、超音波エネルギは、焦点領域内に良好
に集束し、これにより、焦点領域の外側で且つ焦点領域の近傍における超音波パ
ワー強度は、焦点領域内のパワーよりも実質的に低くなる。言い換えると、パワ
ー強度が焦点領域の外側で急激に降下することが望ましい。集束度の1つの指標
は、ここでは「近焦点」領域PFと称する図11および図12に概略的に示され
る領域の寸法である。この近焦点領域PFは、焦点領域内のパワー強度よりも低
い所定の値よりも大きい或は等しいパワー強度を有する全ての部位を含んでいる
。例えば、この所定の値は、ピークパワー強度よりも低い−10dBであっても
良い。この場合、近焦点領域の外側で、パワー強度は、ピーク強度よりも低い−
10dBを超え、したがって、焦点領域Rの境界でのパワー強度を下回る−4d
B以上となる。パワー強度が焦点領域の外側で急激に下降すると、近焦点領域は
、ほんの僅かだけ焦点領域よりも大きくなる。図11および図12に示されるよ
うに、近焦点領域PFは組織のひだ内に適合し、これにより、近焦点領域の境界
は皮膚の内側に位置する。
の吸収を最小限に抑えるためには非常に望ましいことである。皮膚は、熱に対し
て非常に敏感である。すなわち、皮膚を過度に加熱すると、激しい不快感を引き
起こすだけでなく、やけどを引き起こす可能性さえある。皮膚にとっての許容加
熱内で組織を殺すことができる十分な温度まで輸精管または他の目標領域を加熱
する能力は、皮膚での超音波パワー損失と目標部位での超音波パワー損失との比
に直接に関連付けられる。任意の場所での超音波パワー損失は、超音波パワー強
度とそのような場所での超音波吸収率との積である。皮膚、および、皮膚とバッ
グまたは他の音響伝達媒体との間の界面は、一般に、内部組織よりも高い超音波
吸収率を有している。例えば、輸精管の超音波減衰は、1dB/cmのオーダー
(1MHzで測定した)であり、一方、人間の陰嚢皮膚(肢体からとった)にお
ける比較できる超音波減衰は、2.4dB/cmのオーダーである。犬の陰嚢皮
膚は、約5.5dB/cmの超音波減衰を有している。また、輸精管または他の
精管の特定のケースでは、目標領域が皮膚表面の極近傍に位置している。この場
合、一般に、輸精管は皮膚の内面から約2mmから約6mmの場所に位置してお
り、皮膚は約1.5mmの厚さである。したがって、輸精管または他の精管を処
置する際には、小さな近焦点領域を設けることが特に望ましい。近焦点領域は、
焦点領域の中心から任意の方向に約2mm以下、望ましくは約1.5mm以下で
延びていることが最も望ましい。
振動子によって放射される超音波の波長に関連付けられる。f−数は、焦点距離
を開口寸法で割ったものである。円筒状のセグメントの形態を成す振動子の場合
、適切なf−数は、振動子の半径をセグメントの弦長で割ったものである。内抱
角θとともに、弦長が増大し、f−数が減少する。したがって、内抱角が約2ラ
ジアンである円筒状のセグメントの振動子は、f−数が約0.5である。小さい
焦点領域および近焦点領域が望ましい場合、f−数は、実質的に1よりも小さい
ことが好ましく、約0.75以下であることが更に好ましく、約0.5以下であ
ることが最も好ましい。数MHz以下の周波数において、焦点領域および近焦点
領域の寸法は、波長に比例して変化するとともに、周波数に反比例して変化する
。したがって、小さな焦点領域および近焦点領域を設けるためには、超音波周波
数は、約3から5MHzであることが好ましく、4MHzであることが最も好ま
しい。
域および近焦点領域のコンピュータシミュレーションから得られたプロットであ
る。等高線は、強度が一定のラインに対応している。近焦点領域PFは、+Z方
向すなわち後方向に、焦点領域の中心から約1.5mmの最大寸法を有している
。また、近焦点領域は、X方向での寸法よりもZ方向での寸法の方が大きい。す
なわち、近焦点領域は、ひだの形状および方向とうまく一致している。これに対
し、内抱角が1ラジアンでf−数が1である別の比較できる振動子は、焦点領域
の中心から1cmを超える最大寸法をZ方向に有する近焦点領域を形成する。そ
のような振動子は、近焦点領域内の皮膚に配置され、皮膚を加熱することなく輸
精管を加熱することが更に困難となる。
うな効果は、バッグ402内の流体の冷却効果によって相殺される。
パルスに関して前述したとほぼ同様の方法で、第1のインプロセスモニタリング
パルスを加えるように音響ドライバを駆動させる。ここで、再び、モニタリング
パルスは、皮膚とバッグ402との間の界面、および、軸376に隣接するひだ
内の組織によって反射される。この反射の結果としてのエコーは、振動子372
に再び衝突するとともに、前述したとほぼ同じ方法で検出器416によって検知
される電気信号に再び変換される。制御コンピュータは、インプロセスモニタリ
ングパルスに関する時間teAでのこれら電気信号の値を、対応するエコー時間
teAでの初期モニタリングパルスに関して記録された対応する基準値と比較す
る。
差は、温度変化によって生じた焦点領域での組織のエコー発生率を示している。
この差は、焦点領域における加熱効果の尺度として使用することができる。1つ
の制御方法においては、1つの設定値と等しい差が所望の加熱量と等しい加熱を
示すように、前記設定値が選択される。この方法において、コンピュータは、差
が設定値と等しくなった時に、動作を終了する。一般に、第1の加熱パルス後に
、差が設定値を下回り、したがって、コンピュータは、サイクルを繰り返すよう
にドライバ414に命令を出す。これにより、他の加熱パルスが加えられ、その
後、更なるインプロセスモニタリングパルスが加えられる。このような動作のサ
イクルは、軸376の周囲組織が所望の程度に加熱されるまで続けられる。一般
に、数ワットの超音波パワーを加熱時間全体すなわち数十秒に等しい全加熱パル
スの総持続時間にわたって加えると、約60から80℃まで組織を十分に加熱す
ることができ、したがって、輸精管の組織を殺すことができる。
時間teAでの電気信号の値と基準値との差が設定値と等しくなる時に加熱効果
が所望の閉塞を形成するために必要な加熱効果を僅かに下回るように、設定値が
選択される。コンピュータは、所定の時間にわたって超音波加熱パルスを連続的
に加えるように或は差が設定値に達した後に所定の数の加熱パルスを加えるよう
に命令を出し、その後、加熱プロセスを終了するようになっている。更に精巧な
制御方法においては、加熱パルスを加える前に、1つまたは複数の初期モニタリ
ングパルスを使用して、焦点領域内あるいはその近傍の複数の場所に対応する複
数の基準値が、エコー時間の間に取得されるとともに、次のインプロセスモニタ
リングパルスからの信号に基づいて、同じ方法で、これらの各場所に関して差が
決定される。皮膚からのエコーに対応するエコー時間teSの間、1つまたは複
数の初期モニタリングパルスを使用して、同様の基準値を取得することができる
。インプロセスモニタリングパルスから生じた時間teSにおける電気信号の値
と時間teSにおける基準値との間の差は、皮膚でのエコー発生率の変化を示し
ている。所定の最大値を超える差は、皮膚が許容できない程度まで加熱されたこ
とを示している。制御コンピュータは、この状態が起きると、動作を停止したり
、警告信号を発生したり、あるいは、これらの両方を実行するように設定可能で
ある。あるいは、コンピュータは、次の加熱パルスの印加を遅らせたり、あるい
は、次の加熱パルスの強度を低下させても良い。
のフィードバク制御形式を使用することができる。皮膚の温度は、例えばバッグ
402等の装置に装着された熱電対によってモニタすることができる。この場合
、熱電対が超音波の伝播を実質的に妨げないことが必要である。あるいは、フィ
ードバック制御を行なうことなく、オープンループ形態でプロセスを実行するこ
とができる。制御コンピュータは、音響ドライバを駆動させて、加熱パルスとし
て励磁信号を供給したり、あるいは、所定の1つの時間または複数の時間にわた
って励磁信号を連続的に流すようにプログラムすることができる。このような構
成において、制御コンピュータを、単純なタイマーによって、あるいは、ドライ
バのマニュアル制御によって置き換えることができる。
出器の動作を停止したら、コンピュータは、処理が完了した旨の信号を術者に発
する。術者は、グリップ352、344(図10)を握り込んでハウジングの補
部304を主部302から離間させ、これによって、ガイド部材306、356
を互いに離間させるように移動させて、ひだFを解放することにより、患者から
使い捨て可能なユニットを取り外す。その後、使い捨て可能なユニットは処分さ
れる。前述したように、装置の使用中に、ヒューズ392が自動的に開かれるた
め、即ち、ヒューザが自動的に切れるため、使い捨て可能なユニットを再使用す
ることはできない。使い捨て可能なユニットを再使用しょうとすれば、結果とし
て、DCユニット420は、プロセスの開始時に、ほぼ無限の電気抵抗の読み値
を制御コンピュータに伝えるようになる。
、図8から図13に関して前述した単一要素重合体振動子を、多重要素振動子に
取って代えることができ、あるいは、1つのセラミック振動子または振動子アレ
ーに取って代えることもできる。また、物理的に湾曲した振動子を、集束レンズ
を有する等価な平坦振動子によって取って代えることができ、あるいは、所望の
集束効果を生じるように位相付けられた信号によって励磁される平坦な振動子ア
レーによって取って代えることもできる。また、図6および図7の振動子214
および図8から図11の振動子372を、ハウジングの他の領域に配置された複
数の振動子または図5に関して前述したようにハウジングから離れて装着された
複数の振動子に接続される導波管の出口端部および入口端部を組み込んで成るユ
ニットに取って代えることができる。振動子がハジングに物理的に装着されてい
るか或は導波管を介してハウジングに接続されているか否かにかかわらず、振動
子によって形成される超音波がハウジングの作用領域に供給されるという意味で
は、振動子はハウジングに作用的に結合されている。
示されるように、本発明の他の実施形態に係る装置は、互いに係合するボス50
3および溝504によって互いに装着されてピボット軸548を中心に回動可能
な第1の部分502(図14に断面で示されている)と第2の部分504とを有
するハウジングを備えている。ハウジング部504は、その前端部に、ガイド部
材556を有している。ガイド部材556は、軸548と平行な方向に互いに離
間して空間566を形成する要素558、560を有している。ハウジング部5
02は、ピボット軸548と平行な方向に互いに離間してそれらの間に空間52
2を形成する2つの要素を有する同様なガイド部材506を備えている。そのよ
うな要素の一方508だけが図14の断面に示されている。ガイド部材556、
508は、図8から図12に関して前述したガイド部材306、308と同様で
ある。ハウジング部材502は、ピボット軸548の後方に突出するハンドル5
11を有している。一方、ハウジング部504も同様のハンドル513を有して
いる。ハンドル部間にはバネ570が配置されている。術者は、ハンドルによっ
てハウジングを操作できるとともに、2つのハンドルを握り込むことによってガ
イド部材508、556同士を互いに離間させることができる。その他の点につ
いては、装置は、図8から図12の装置とほぼ同一であり、同様にして使用され
る。ここで、再び、円筒扇状の振動子(図示せず)は、振動子の軸576がガイ
ド部材間の隙間G内に延びるように、ハウジングに装着されている。この実施形
態においても同様に、各ガイド部材によって形成された空間内へと音波伝達要素
が延びており、これによって、音波伝達要素は、ガイド部材と係合する組織のひ
だを取り囲む。
図示の構成の域を越えて更に変化させることができる。被検体を傷付けることな
く且つ超音波を妨げることなく、被検体の体の一部に係合するようにガイド部材
同士を互いに対して移動させることができる任意の機械的構成、電気機械的な構
成、液圧的な構成、空気力学的な構成を使用することができる。更なる他の変形
例においては、たった1つのガイド部材が設けられるとともに、被検体の体の挟
持部が、ガイド部材と係合するように、医者により手で保持される。
もしくは適当な音響伝達特性を有する他の変形可能な材料に取って代えることが
できる。組織のひだとバッグとの係合を容易にするために、バッグまたは他の音
波伝達要素の前方に向く面に、切り欠きを予め形成して設けることができる。ま
た、バッグが組織のひだを押し出して組織のひだとガイド部材との係合が解除さ
れるような任意の傾向を最小限に抑えるために、バッグを例えばガイド部材の一
方もしくは両方といったハウジングの要素に取り付けて、ハウジングまたはガイ
ド部材によってバッグを前方向すなわち−Z方向に移動させないようにすること
ができる。図15に示されるように、音波伝達要素は、ポリイミド等の高分子ま
たは実質的に非膨張性の他の高分子によって形成される中空のシェル602を有
していても良く、また、前方に向く面内に切り欠き603を形成しても良い。切
り欠きを形成するシェルの面は、音響伝達を実質的に妨げないように十分に薄い
。シェルの残りの部分は、肉厚でも良く、あるいは、ガイド部材の一方もしくは
両方に対して固定されていても良く、あるいは、ハウジングの他の部分に固定さ
れていても良く、ガイド部材の一方もしくは両方とハウジングの他の部分とに固
定されていても良い。シェルの壁は、ガイド部材の一方または両方と一体であっ
ても良い。この構成において、シェルの壁は、切り欠き内に向かって潰れること
はなく、また、切り欠き内で受けられる組織のひだFを圧迫することもない。シ
ェルの内側の空間は、水または他の液体もしくは適当な音響インピーダンスを有
するゲル媒体で満たされている。この実施形態における音響伝達媒体は、切り欠
き内に配置されてひだFを取り囲む厚いゲル層605を有している。ゲル605
およびシェル内の媒体は、協働して、音響電圧媒体を貫通して振動子672から
ひだFへと延びてひだを取り囲む連続する超音波経路を形成する。
振動子およびガイド部材を含む装置の少なくとも一部は、液体もしくはゲルの槽
内に浸漬されて、振動子と被検体との間で延びる音響伝達媒体を形成しても良い
。例えば、精管切除術を行なう場合、陰嚢および装置が水中に浸漬されても良い
。皮膚もしくは他の組織表面からの熱伝達を高めるために、槽が冷却されたり攪
拌されたりしても良い。そのような攪拌は、連続的もしくは断続的に成されても
良く、また、槽内に気泡を導入しないことが望ましい。槽は、ひだを取り囲む音
響伝達媒体を形成するように、ガイド部材によって形成される空間内に延びてい
ることが望ましい。
置を行なうことができる。例えば、精管切除術の場合、輸精管の壁の2以上の領
域を処置するために、図8から図13に関して前述したような振動子が輸精管の
軸に沿って移動することができる。これらの領域は、互いに離間されていても良
く、あるいは、互いに重なり合っていても良い。ハウジングは、解剖学的組織の
軸と平行な方向に振動子をガイド部材に対して移動させることができるように設
けられていても良い。図8から図13の振動子のような円筒扇状の振動子の場合
、ハウジングは、振動子の軸と平行な方向、すなわち、図8から図12に示され
るようなY方向に振動子をガイド部材に対して移動させることができるように設
けられていても良い。
睾丸に適用することもできる。この特徴は、他の管閉塞処置、例えば皮膚の表面
近傍にある血管の閉塞に適用することもできる。一方、管閉塞処置に関して前述
した特徴は、一般に、精管切除術の動作にも適用できる。更に、前述した特徴は
、皮膚の表面近傍にある管状組織以外の体組織の処置に適用できる。単なる一例
としては、精管切除術を行なうために使用される技術と同じ技術によって、皮膚
の表面近傍にある病変部を切除することができる。また、これらの特徴は、皮膚
以外の体表面、例えば、胃腸部位、呼吸器部位、性尿器部位、外部環境へと自然
に開口する他の空間の内面を通る他の解剖学的組織の処置に適用できる。この場
合、そのような空間内に器具が挿入されるが、この器具は、それ自身、体の外側
に残されたままであり、したがって、処置は略非侵襲である。また、装置は、同
様に、外科的に形成された体の開口内に器具が挿入されるような侵襲的な処置で
使用することができる。例えば、外科的に臓器を露出させて、臓器の外面を形成
する組織を通じて病変部を加熱することにより、内臓内の病変部または組織を処
置することができる。前述した技術は、皮膚の加熱を最小限に抑えるのとほぼ同
じように、臓器の表面への損傷を最小限に抑える。
管状の解剖学的組織中に注入することができる。造影媒体は、造影媒体中での音
速が解剖学的組織中での音速と異なり、好ましくは、そのような組織中での音速
よりも低くなるように、選択されても良い。造影媒体の音響インピーダンスまた
は造影媒体の一部の音響インピーダンスは、周辺組織の音響インピーダンスと異
なることが望ましい。媒体の音響インピーダンスは、媒体中の音速と密度との積
である。界面での媒体間の音響インピーダンスの差が大きいと、実質的な反射面
が形成される。これにより、界面に衝突する超音波を含む音波が反射される。こ
れは、媒体と周辺組織との間の境界で吸収を促進する。そのような反射造影媒体
が管状の解剖学的組織内の孔内に存在する場合には、これは、組織の壁部を構成
する組織と媒体との間の界面で吸収を促進する。例えば、反射性超音波造影媒体
として、空気または他のガスを使用することができる。また、造影媒体は、液体
、あるいは、中実プローブもしくはワイヤ等の固体であっても良い。造影媒体は
、分散媒体、すなわち、超音波の分散を引き起こす媒体であることが更に好まし
い。好ましい分散媒体は、基質中もしくは周囲物質中、最も一般的には液体等の
流体中で分散する粒子を含んでいる。粒子は、周辺の基質の音響インピーダンス
と異なる音響インピーダンスを有している。例えば、粒子は、蛋白質の中空な微
小球等のガスで満たされた微小球もしくは他の生体適合性材料であっても良い。
この種の微粒子、具体的には、人間の血清アルブミンのシェルによって取り囲ま
れるガスで満たされた微小球は、商標ALBUNEXとして、カリフォルニア州
のサンディエゴにあるモルキュラー・バイオシステムズ社から市販されている。
そのような微粒子は、生理食塩水や他の水溶性の液体といった適当な生体適合性
液体の体検査液中に導入される。あるいは、そのような微粒子は、被検体の体内
で自然に生じる体液中に分散されても良い。更なる変形例において、分散造影媒
体は、気泡または他のガスを自然に生じる体液中に導入することにより、あるい
は、分散気泡を液中に導入することにより、すなわち、外部源から体内に泡を導
入することにより形成することができる。分散造影媒体は、周囲組織よりも高い
超音波吸収率を有しており、これにより、造影媒体を含む体領域へと方向付けら
れる超音波エネルギは優先的に媒体によって吸収され、媒体は、周辺組織よりも
急速に加熱される。媒体から組織への熱伝達は、組織の加熱に寄与する。
また、媒体の直ぐ近傍の組織は、媒体から離れた組織よりも大きな度合いで加熱
されるため、加熱プロセスの選択性を高めることができる。例えば、造影媒体が
管状の解剖学的組織中に設けられる場合、解剖学的組織に衝突する超音波エネル
ギが解剖学的組織の周囲の他の組織に衝突する超音波エネルギと同じ強度であっ
ても、解剖学的組織の壁は選択的に加熱される。このように向上された選択性は
、例えば、繊細な組織もしくは神経などの敏感な器官の近傍にある組織に温熱治
療を施す場合に使用することができる。
から体内に導入される。造影媒体は、加熱プロセスの完了直後に、体から回収す
ることができる。しかしながら、造影媒体が生体適合性のものである場合、造影
媒体をその場所に残したままにして体内に吸収させるようにしても良い。また、
管状の解剖学的組織を含まない温熱治療処置に造影媒体を使用しても良い。例え
ば、切除される中実の腫瘍または他の中実組織中に造影媒体のボーラスを注入し
て、ボーラスの周囲組織の除去性能を向上させても良い。更なる変形例において
、造影媒体は、薬剤もしくは他の生物活性物質を含んでいても良く、また、薬剤
の作用を可能にするために、温熱治療が使用されても良い。
、他のイメージング形態において、コントラストを向上させても良い。
て、ガスで満たされた粒子または気泡を含む媒体は、低いMRI応答を与えるこ
とができる。これは、周辺組織の性質に応じて、向上されたコントラストを与え
る場合がある。ガドリニウムを含む液体等の他の材料は、MRI画像において、
明るく且つ明確に識別できるラインを与えることができる。造影媒体は、キャビ
テーションの閾値を変更(一般には、低下)する場合がある。すなわち、被検体
内で気泡の形成またはキャビテーションが生じる前に、所定量の音響エネルギが
吸収され得る。一般的な温熱治療処置において、これは不利益であると考えられ
る。しかしながら、本発明のこの形態に係る管閉塞処置において、キャビテーシ
ョンに起因する機械的な損傷は、管状組織を閉塞する瘢痕組織の形成の促進に寄
与し得る。他の例として、造影媒体がキャビテーション閾値を上昇させる場合に
は、大きな加熱与えて傷を促進するまで、音響エネルギ供給処置を延長すること
ができる。プロセスのフィードバック制御を与えるため、例えばキャビテーショ
ンによって形成される音を検出することにより、キャビテーションを感知するこ
とができる。キャビテーションの発生時に、あるいは、キャビテーション発生後
所定時間経過後に、あるいは、キャビテーション発現後に所定量のエネルギが供
給された時点で、エネルギ供給を停止するように、プロセス制御を設定すること
ができる。その他、磁気共鳴体温測定法などの更なる従来のフィードバック形態
を使用することができる。
ができるため、好ましい実施形態についての先の説明は、本発明を限定するもの
ではなく、本発明の一例として理解するべきである。
図である。
略斜視図である。
分断面図である。
Claims (54)
- 【請求項1】 哺乳類の被検体を不妊する方法において、被検体の体の外側
から陰嚢の皮膚を通じて体内および精管を構成する組織へとエネルギを方向付け
、これによって、精管の長手方向に沿う場所でそのような組織の少なくとも幾ら
かを殺し、その結果、瘢痕組織を形成して精管を閉塞する工程を備えている方法
。 - 【請求項2】 エネルギを方向付ける前記工程は、超音波エネルギを方向付
けることを含む請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 前記方向付ける工程は、被検体の陰嚢を挟持するとともに、
挟持した領域で精管を捕らえて、その挟持領域を覆う皮膚を通じてエネルギを供
給することを含む請求項2に記載の方法。 - 【請求項4】 挟持領域の外部でエネルギを供給する前記工程は、陰嚢の挟
持領域にエネルギを放射するようになっているプローブを適用する工程を有する
請求項3に記載の方法。 - 【請求項5】 前記プローブに接続され且つ前記挟持領域と係合する1つま
たは複数のガイド部材によって、前記プローブを挟持領域に対して所定の位置に
維持する工程を更に備える請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】 前記1つまたは複数のガイド部材は、前記プローブから突出
する一対の対向するガイド部材を有し、陰嚢の前記挟持領域は、前記一対の対向
するガイド部材間に係合される請求項5に記載の方法。 - 【請求項7】 陰嚢の前記挟持領域は、前記ガイド部材および前記プローブ
に対してほぼZ方向に突出し、前記挟持領域および前記精管は、前記Z方向と直
交するY方向に延びており、超音波エネルギを方向付ける前記工程は、挟持領域
からZ方向にオフセットする放射面を形成する1つまたは複数の振動子から音響
エネルギを放射することを含み、放射面と前記係合された領域の皮膚との間で延
びる音波伝達要素を与える工程を更に備えている請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】 前記放射面は、前記Y方向に延びる軸を有する円筒状の面か
らなる扇形の形態をほぼ成しており、放射面の軸は、陰嚢の挟持領域内に位置し
ている請求項7に記載の方法。 - 【請求項9】 前記振動子は、約0.5以下のf−数を有している請求項8
に記載の方法。 - 【請求項10】 前記1つまたは複数のガイド部材のうちの第1のガイド部
材は、前記Y方向に互いに離間してその間に第1の空間を形成する第1および第
2の要素を有し、前記音波伝達要素は、前記第1の空間内へと延びるとともに、
前記第1の空間内の挟持領域の皮膚と係合する請求項7に記載の方法。 - 【請求項11】 前記1つまたは複数のガイド部材のうちの第2のガイド部
材は、前記Y方向に互いに離間してその間に第2の空間を形成する第1および第
2の要素を有し、前記音波伝達要素は、前記第2の空間内へと延びるとともに、
前記第2の空間内の挟持領域の皮膚と係合する請求項10に記載の方法。 - 【請求項12】 エネルギを方向付ける前記工程は、この工程中にエネルギ
供給量のフィードバック制御を行なうことなく、精管の周囲組織に所定量のエネ
ルギを供給するように行なわれる請求項1に記載の方法。 - 【請求項13】 供給されたエネルギの1つまたは複数の効果をモニタリン
グするとともに、前記モニタリングに基づいて組織に供給されるエネルギ量を制
御し、これによって、供給量のフィードバック制御を行なう工程を更に備える請
求項1に記載の方法。 - 【請求項14】 前記1つまたは複数の効果は、精管の周囲組織のエコー発
生率を含む請求項13に記載の方法。 - 【請求項15】 エネルギを供給する前記工程は、1つまたは複数の振動子
を駆動させて超音波エネルギの加熱パルスを供給する工程を有し、前記モニタリ
ング工程は、衝突する超音波エネルギに応答する前記1つまたは複数の振動子の
うちの少なくとも1つによって形成される信号をモニタする工程を有する請求項
13に記載の方法。 - 【請求項16】 前記1つまたは複数の振動子のうちの少なくとも1つを駆
動させて、前記加熱パルスで分散された超音波エネルギの1つまたは複数のモニ
タリングパルスを放射する工程を更に備え、前記モニタリング工程は、衝突する
前記モニタリングパルスのエコーに応答する前記1つまたは複数の振動子のうち
の少なくとも1つによって形成される信号を検知する工程を有する請求項15に
記載の方法。 - 【請求項17】 前記1つまたは複数のモニタリングパルスは、前記加熱パ
ルスの供給前における初期モニタリングパルスと、少なくとも1つの加熱パルス
供給後における1つまたは複数のインプロセスモニタリングパルスとを有し、前
記モニタリング工程は、前記インプロセスモニタリングパルスに応答する前記振
動子のうちの少なくとも1つによって形成された信号を、初期モニタリングパル
スに応答する前記振動子のうちの同一の振動子によって形成された信号と比較す
ることを含む請求項16に記載の方法。 - 【請求項18】 前記精管が輸精管である請求項2に記載の方法。
- 【請求項19】 前記瘢痕組織を外科的に除去して、前記瘢痕組織の両側で
前記精管の領域を再結合することにより、前記精管の閉塞を無効にする工程を更
に備える請求項1に記載の方法。 - 【請求項20】 哺乳類の被検体の体内の管状の解剖学的組織を閉塞する方
法において、被検体の体の外側から体内および管状の解剖学的組織を構成する組
織へと超音波エネルギを方向付け、これによって、解剖学的組織の長手方向に沿
う場所でそのような組織の少なくとも幾らかを殺し、その結果、瘢痕組織を形成
して解剖学的組織を閉塞する工程を備えている方法。 - 【請求項21】 前記方向付ける工程は、プローブに結合され且つプローブ
に対して既知の場所にある焦点領域に超音波エネルギが収束するように超音波エ
ネルギを放射するようになっている1つまたは複数の超音波振動子を有するプロ
ーブを、解剖学的組織を組み込んだ被検体の体の一部に対して所定の位置に維持
し、これによって、焦点領域が解剖学的組織を取り囲むようにすることを含む請
求項20に記載の方法。 - 【請求項22】 被検体の体の一部に対して所定の位置に前記プローブを維
持する工程は、前記プローブに接続された1つまたは複数のガイド部材を被検体
の体の前記一部と係合させることによって行なわれる請求項21に記載の方法。 - 【請求項23】 前記1つまたは複数のガイド部材は一対の対向するガイド
部材を有し、被検体の前記一部は、前記一対の対向するガイド部材間で挟持され
る請求項22に記載の方法。 - 【請求項24】 体の前記一部は、前記ガイド部材および前記プローブに対
してほぼZ方向にあり、前記挟持部および前記解剖学的組織は、前記Z方向と直
交するほぼY方向に延びており、超音波エネルギを方向付ける前記工程は、挟持
領域からZ方向にオフセットする放射面を形成する1つまたは複数の振動子から
音響エネルギを放射することを含み、放射面と前記挟持部との皮膚の間で延びる
音波伝達要素を与える工程を更に備える請求項23に記載の方法。 - 【請求項25】 前記放射面は、前記Y方向に延びる軸を有する円筒状の面
からなる扇形の形態をほぼ成しており、放射面の軸は、被検体の挟持部内に位置
する請求項24に記載の方法。 - 【請求項26】 前記1つまたは複数のガイド部材のうちの第1のガイド部
材は、前記Y方向に互いに離間してその間に第1の空間を形成する第1および第
2の要素を有し、前記音波伝達要素は、前記第1の空間内へと延びるとともに、
前記第1の空間内の挟持領域の皮膚と係合する請求項24に記載の方法。 - 【請求項27】 前記1つまたは複数のガイド部材のうちの第2のガイド部
材は、前記Y方向に互いに離間してその間に第2の空間を形成する第1および第
2の要素を有し、前記音波伝達要素は、前記第2の空間内へと延びるとともに、
前記第2の空間内の挟持領域の皮膚と係合する請求項26に記載の方法。 - 【請求項28】 エネルギを方向付ける前記工程は、この工程中にエネルギ
供給量のフィードバック制御を行なうことなく、解剖学的組織の周囲組織に所定
量のエネルギを供給するように行なわれる請求項20に記載の方法。 - 【請求項29】 供給されたエネルギの1つまたは複数の効果をモニタリン
グするとともに、前記モニタリングに基づいて組織に供給されるエネルギ量を制
御し、これによって、供給量のフィードバック制御を行なう工程を更に備える請
求項20に記載の方法。 - 【請求項30】 前記1つまたは複数の効果は、解剖学的組織の周囲組織の
エコー発生率を含む請求項29に記載の方法。 - 【請求項31】 エネルギを供給する前記工程は、1つまたは複数の振動子
を駆動させて超音波エネルギの加熱パルスを供給する工程を有し、前記モニタリ
ング工程は、衝突する超音波エネルギに応答する前記1つまたは複数の振動子の
うちの少なくとも1つによって形成される信号をモニタする工程を有する請求項
29に記載の方法。 - 【請求項32】 前記1つまたは複数の振動子のうちの少なくとも1つを駆
動させて、前記加熱パルスで分散された超音波エネルギの1つまたは複数のモニ
タリングパルスを放射する工程を更に備え、前記モニタリング工程は、衝突する
前記モニタリングパルスのエコーに応答する前記1つまたは複数の振動子のうち
の少なくとも1つによって形成される信号を検知する工程を有する請求項31に
記載の方法。 - 【請求項33】 前記1つまたは複数のモニタリングパルスは、前記加熱パ
ルスの供給前における初期モニタリングパルスと、少なくとも1つの加熱パルス
供給後における1つまたは複数のインプロセスモニタリングパルスとを有し、前
記モニタリング工程は、前記インプロセスモニタリングパルスに応答する前記振
動子のうちの少なくとも1つによって形成された信号を、初期モニタリングパル
スに応答する前記振動子のうちの同一の振動子によって形成された信号と比較す
ることを含む請求項32に記載の方法。 - 【請求項34】 前記瘢痕組織を外科的に除去して、前記瘢痕組織の両側で
前記管状組織の領域を再結合することにより、前記管状組織の閉塞を無効にする
工程を更に備える請求項20に記載の方法。 - 【請求項35】 哺乳類の被検体の体内で温熱治療を施す方法において、 外因性の超音波造影媒体を被検体の体内に供給する工程を備え、前記造影媒体
は、媒体の周囲組織の音波伝達特性と異なる音波伝達特性を有し、 超音波エネルギを体内に方向付けて、超音波造影媒体の少なくとも一部を取り
囲む焦点領域内に超音波エネルギを集束させる工程を備え、前記超音波エネルギ
は、前記媒体中または前記造影媒体と媒体の周囲組織との間の界面で優先的に分
散されて、媒体の周囲組織を加熱する方法。 - 【請求項36】 前記超音波エネルギは、媒体の周囲組織を、そのような組
織の少なくとも幾らかを殺すことができる十分な程度まで加熱する請求項35に
記載の方法。 - 【請求項37】 前記超音波造影媒体が管状の解剖学的組織内に配置され、
前記超音波エネルギは、管状組織に沿う1つまたは複数の場所で管状組織の周囲
の組織を加熱し、これによって、前記1つまたは複数の場所で前記管状組織内に
瘢痕組織を形成する請求項36に記載の方法。 - 【請求項38】 前記外因性の超音波造影媒体は、流体と、この流体の音響
インピーダンスと異なる音響インピーダンスを有する複数の微粒子とを含む音を
音波として分散させる媒体である請求項35に記載の方法。 - 【請求項39】 前記微粒子は、ガスで満たされた微小球を有する請求項3
8に記載の方法。 - 【請求項40】 前記管状組織は、血管、ファローピウス管、尿路および精
管の組織から成る群から選択される請求項37に記載の方法。 - 【請求項41】 前記造影媒体が前記管状組織中に存在している間、超音波
イメージング技術によって、前記管状組織の少なくとも一部を含む被検体の領域
を画像化する工程を更に備える請求項37に記載の方法。 - 【請求項42】 前記超音波イメージング技術によって得られた画像に基づ
いて、前記超音波エネルギを少なくとも部分的に方向付ける工程を更に備える請
求項41に記載の方法。 - 【請求項43】 管状の解剖学的組織を閉塞するための装置において、 (a)作用領域を有するハウジングと、前記ハウジングに作動的に結合されて
駆動する1つまたは複数の超音波振動子とを有するプローブを備え、前記振動子
は、前記ハウジングの前記作用領域に対して既知の位置を有する焦点領域に超音
波エネルギを供給するようになっており、 (b)1つまたは複数のガイド部材であって、前記ハウジングから突出して被
検体の体の一部と係合し、その体の一部をハウジングの作用領域に対する位置に
保持することにより、ガイド部材と係合する体の前記一部に対して焦点領域が既
知の位置にあるようにするガイド部材を備えている装置。 - 【請求項44】 前記1つまたは複数のガイド部材は、被検体の体の係合部
分を覆う被検体の体の皮膚と係合するようになっている請求項43に記載の装置
。 - 【請求項45】 前記1つまたは複数のガイド部材は、体の挟持部を受け且
つ前記作用領域を前記挟持領域に対して所定の位置に維持するようになっている
第1および第2の対向するガイド部材を有する請求項43に記載の装置。 - 【請求項46】 前記ガイド部材の一方もしくは両方は、ハウジングに対し
て移動でき、これによって、前記ガイド部材が互いに接近移動および離間移動し
て、前記ガイド部材間の隙間内で被検体の体の一部を挟持する請求項45に記載
の装置。 - 【請求項47】 ガイド部材は、前記ガイド部材および前記プローブに対し
てほぼZ方向に挟持部が突出するように、それらの間で体の前記一部を挟持する
ようになっており、前記1つまたは複数の振動子は、前記ガイド部材間の隙間か
ら前記Z方向にオフセットする放射面を形成する請求項46に記載の装置。 - 【請求項48】 前記放射面は、前記Z方向と直交するY方向に延びる軸を
有する円筒状の面からなる扇形の形態をほぼ成しており、前記ガイド部材は、ほ
ぼ前記Y方向およびZ方向と直交するX方向で互いに接近および離間するように
移動することができ、放射面の軸は、前記ガイド部材間の隙間内に位置する請求
項47に記載の装置。 - 【請求項49】 前記振動子が1よりも小さいf−数を有している請求項4
7に記載の装置。 - 【請求項50】 前記第1のガイド部材は、互いにY方向に離間してそれら
の間に第1の空間を形成する第1および第2の要素を有する請求項47に記載の
装置。 - 【請求項51】 前記1つまたは複数のガイド部材のうちの第2のガイド部
材は、互いにY方向に離間してそれらの間に第2の空間を形成する第1および第
2の要素を有する請求項50に記載の装置。 - 【請求項52】 放射面とガイド部材間の隙間との間で延びる音波伝達要素
を更に備え、柔軟な音波伝達要素は前記隙間内に保持された体の挟持部の皮膚と
係合し、前記音波伝達要素は前記ガイド部材によって形成される前記空間内へと
延びる請求項51に記載の装置。 - 【請求項53】 前記1つまたは複数の振動子は、焦点領域に超音波エネル
ギを供給するようになっており、前記ガイド部材が互いに接近および離間するよ
うに移動する時に前記ハウジングに対して前記焦点領域を移動させる手段を更に
有する請求項46に記載の装置。 - 【請求項54】 前記1つまたは複数の振動子は、送り体に装着された1つ
または複数の振動子を有しており、前記送り体は、送り体移動方向に移動するこ
とができ、これによって、前記送り体は、前記ガイド部材が互いに接近するよう
に移動する時に前記ガイド部材の方に移動する請求項46に記載の装置。
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