JPWO2017138090A1 - 超音波発振装置並びにこれと関連する方法及びプログラム - Google Patents

超音波発振装置並びにこれと関連する方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

超音波発振装置(1)はほぼ半球形状のメンブレン(11)を有する。メンブレン(11)の内側面は複数の超音波振動子(12)を保持している。アクチュエータ(14)によってメンブレン(11)を変形させることで、超音波振動子(12)が発振する超音波の焦点位置を調整することができる。焦点位置が超音波によって加熱される。一つの超音波振動子(Ti)が超音波を発振してから他の超音波振動子(Tj)がその直接波を感知するまでの時間が測定される。この時間に基づいて、両振動子(Ti, Tj)の間の距離が算出される。受信側振動子(Tj)が感知した直接波の高調波成分に基づいて、発振側振動子(Ti)の向き(di)に対して前記直接波の進行方向がなす角度(θij)が算出される。当該距離及び当該角度に基づいて、振動子(12)間の相対的な位置関係を示す情報が補正される。

Description

本発明は、超音波を発振する装置に関する。
従来、配列された複数の第一の振動素子を含み、被検体に治療用超音波を射出する治療用振動子と、配列された複数の第二の振動素子を含み、前記被検体に診断用超音波を射出し、前記被検体で反射された前記診断用超音波を受信する診断用振動子とを備え、前記治療用振動子と前記診断用振動子とが積層されている超音波プローブが提案されている(特許文献1を参照)。
また、治療用超音波を発生する超音波発生源と、超音波発生源から発生される治療用超音波の周波数が経時的に変化するように超音波発生源を駆動する駆動手段とを具備する超音波治療装置が提案されている(特許文献2を参照)。
国際公開第2004/066856号 特開平8−131454号公報
従来、超音波を発振することで、対象を加熱する装置が提案されている。しかし、従来の装置では、超音波による加熱位置を正確に調整するために、超音波振動子の位置を高精度で機械制御することが必要であり、このような装置を操作するためのユーザーの負担も大きいものであった。そして、このような加熱が治療のために用いられる場合には、加熱前の準備に時間が掛かることや、加熱中にも治療を受ける者が体を殆ど動かすことが出来ないこと等の理由により、治療を受ける者も、大きな負担を強いられていた。
そこで、出願人は、上記問題に鑑み、従来に比べて簡便な装置構成およびユーザー操作で、対象を正確に加熱することが可能な超音波発振装置を発明した(PCT/JP2015/056750)。この超音波発振装置は、超音波を発振および/または感知する複数の振動子と、対象に対する凹面を形成する変形可能な凹部に、前記複数の振動子を保持することによって、該複数の振動子を、前記凹面に沿って配置された状態で該凹部の変形に応じて移動するように保持する保持部と、前記振動子を制御して超音波を発振させる制御部と、を備えるものである。
但し、変形可能な凹部に振動子を保持し、凹部の変形に応じて振動子が移動する構成の場合、機械的な精密さをもって振動子の位置等が予め決定している従来の装置に比べて、振動子が保持される位置等の精密さにおいて不利である。一方、振動子を予め決定された精密な位置等に保持しようとした場合、装置構成が複雑化/高コスト化し、簡便な装置構成およびユーザー操作といった利点が没却されてしまう。
本発明は、上記した問題に鑑み、変形可能な凹部に振動子を保持する超音波発振装置において、振動子の位置等を正確に把握することを課題とする。
本発明は、上記した課題を解決するために、以下の手段を採用した。即ち、本開示の一例は、超音波を用いて対象を加熱する超音波発振装置であって、超音波を発振および/または感知する複数の振動子と、対象に対する凹面を形成する変形可能な凹部に、前記複数の振動子を保持することによって、該複数の振動子を、前記凹面に沿って配置された状態で該凹部の変形に応じて移動するように保持する保持部と、前記振動子を制御して超音波を発振させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記複数の振動子の何れかから発振された超音波を感知した前記振動子から出力された感知信号を受信する受信手段と、受信された感知信号に含まれる、直接波に係る感知信号を特定する直接波特定手段と、前記直接波の発振から感知までの時間に基づいて、発振側振動子と感知側振動子との間の距離を算出する距離算出手段と、前記直接波に係る感知信号に基づいて、前記発振側振動子から発振の中心軸および該感知側振動子を見込む角を算出する角度算出手段と、前記複数の振動子の相対的な位置関係を示す位置情報を、前記距離および前記見込む角を用いて補正する補正手段と、を有する、超音波発振装置である。
本発明によれば、変形可能な凹部に振動子を保持する超音波発振装置において、振動子の位置等を正確に把握することが可能となる。
実施形態に係る超音波発振装置の概略を示す図である。 実施形態に係る超音波発振装置が備えるメンブレンの概略を示す図である。 実施形態に係る制御部の機能構成の概略を示す図である。 実施形態における起動・運転処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態における振動子の相対位置/姿勢およびメンブレン形状の決定処理(キャリブレーション処理)の流れを示すフローチャートである。 実施形態における振動子の相対位置/姿勢の決定処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態において発振側振動子および感知側振動子の向き(姿勢)と、発振側振動子から発振されて感知側振動子において感知された直接波との関係を示す図である。 実施形態におけるメンブレン形状の決定処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態において発振側振動子および感知側振動子の向き(姿勢)と、発振側振動子から発振されて感知側振動子において感知された反射波との関係を示す図である。 実施形態におけるスキャン・画像化処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態において位相制御による焦点合わせを行うための計算内容を示す模式図である。 実施形態における加熱処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本開示に係る超音波発振の実施の形態を、図面に基づいて説明する。但し、以下に説明する実施の形態は、実施形態を例示するものであって、本開示に係る超音波発振装置1を以下に説明する具体的構成に限定するものではない。実施にあたっては、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用され、また、種々の改良や変形が行われてよい。
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る超音波発振装置1の概略を示す図である。本実施形態に係る超音波発振装置1は、超音波を用いて生体8内の対象9を加熱することによる治療および治療の状況確認を効率化することによって、治療者(ユーザー)の負担を軽減し、また、従来に比べて精度の高いスキャン・加熱を可能とするものである。
本実施形態に係る超音波発振装置1は、略半球の形状を有するメンブレン11と、メンブレン11に設置された複数の超音波振動子12(transducer)からなる超音波振動子アレイ13と、メンブレン11外面に設置されたアクチュエーター14と、メンブレン11等が設置される筐体15と、筐体15上端に設けられてユーザーに把持されるハンドル16と、ユーザーがハンドル16を把持した状態で操作可能なレバー17と、超音波振動子12およびアクチュエーター14等を制御する制御部10と、ハンドル16上端に設置されて制御部10から出力された画像データ等を表示する表示装置18と、外部装置と接続されるケーブル19と、を備える。ケーブル19には、通信ケーブル、電力ケーブル、超音波振動子12の冷却のための水冷パイプ、等が内包されてよい。但し、超音波発振装置1の具体的なハードウェア構成に関しては、実施の態様に応じて適宜省略や置換、追加が可能である。例えば、表示装置は、超音波発振装置1の構成に含まれず、有線または無線で外部に接続された表示装置が用いられることとしてもよい。また、制御部についても、有線または無線で外部に接続された制御部が用いられてよいことは同様である。
ユーザーは、ハンドル16を把持して、超音波発振装置1を、加熱対象9を含む生体8の表面において自在に移動させることが出来る。また、ユーザーは、ハンドル16を把持した状態で、表示装置18による表示内容を確認しながら、レバー17を操作することで、加熱対象9への加熱(超音波振動子12からの発振)を、制御部10に対して指示することが出来る。
図2は、本実施形態に係る超音波発振装置1が備えるメンブレン11の概略を示す図である。メンブレン11は、超音波発振装置1を加熱対象9に向けた状態で加熱対象9に対して凹面を形成する凹部111と、凹部111の開口を塞ぎ加熱対象9を含む生体8に接触する接触部112と、を有することで、全体として略半球の形状を有する部材である。但し、本実施形態において、凹部111は略半球の形状を有しているが、凹部111の形状にはその他の形状が採用されてもよい。凹部111の形状には、例えば、円錐、円錐台、半回転楕円体およびこれらに近似する形状等が採用されてもよい。
メンブレン11の外殻は弾性素材によって形成されており、内部にはゲルが満たされている。このため、メンブレン11の凹部111および接触部112は変形可能である。なお、内部を満たす物質はメンブレン11の凹部111の変形に追従可能な物質であればよく、例えば液体であってもよい。また、メンブレン11およびメンブレン11の内部を満たす物質は、超音波の伝搬のために、超音波の吸収が少なく、伝搬速度が生体8と差が少なく、濃淡の生じにくい均一な媒質であることが好ましい。
また、メンブレン11の凹部111の内側面には、複数の超音波振動子12が並べて保持されており、これによって、加熱対象9に対する凹面に沿って複数の超音波振動子12が配置され、凹状の超音波振動子アレイ13が構成される。即ち、本実施形態において、メンブレン11は、超音波振動子12を保持する保持部としても機能する。但し、複数の超音波振動子12は、メンブレン11の凹部111の外側面に保持されてもよい。
アクチュエーター14(駆動部)は、メンブレン11に接続されて駆動することで、メンブレン11の凹部111を変形させる。本実施形態では、複数のリニアアクチュエーター14が、メンブレン11を取り囲む筐体15とメンブレン11とを接続するように設置され、制御部10による指示に従って夫々のリニアアクチュエーター14が駆動することで、凹部111が変形する。但し、本実施形態において示された駆動部の構成は一例であり、駆動部を用いて凹部111を変形させる手段は、本実施形態における例に限定されない。例えば、傘を開閉するための機構と同様の機構をメンブレン11の凹部111を取り囲むように設置し、これを1のアクチュエーターによって開閉させることで、凹部111を変形させることとしてもよい。また、駆動部は、筐体15に接続されていなくても、凹部111を変形させることが出来る。
なお、本実施形態では、アクチュエーターを用いて凹部を変形させる例について説明しているが、凹部を変形させる方法には、その他の方法が採用されてもよい。例えば、メンブレン内部のゲル量を調整することによって凹部を変形させる方法が採用されてもよい。この場合、制御部10は、ゲル量と凹部の形状(例えば曲率)との対応関係を示したマップや関数を予め保持しておくことで、ゲル量の調整による凹部の変形を行うことが出来る。
また、本実施形態において、複数の超音波振動子12は、他の超音波振動子12から発振された超音波の直接波または反射波を感知する感知手段としても用いられる。複数の超音波振動子12は、他の超音波振動子12から発振された超音波の直接波または反射波を感知すると、感知された超音波の振幅、周波数および位相等に応じた感知信号を、制御部10に対して出力する。制御部10は、感知信号を受信すると、受信された感知信号のうち、反射波に基づく感知信号を用いて、加熱対象9を含む反射対象に係る三次元画像データを生成する。
但し、本実施形態では、超音波の発振用の超音波振動子12を感知用のセンサーとしても用いたが、感知用のセンサーは発振側振動子とは別に設けられてもよい。また、加熱のための発振および感知と、撮像のための発振および感知とは、同一の超音波振動子アレイを用いて行われてもよいし、別々に設けられた加熱用超音波振動子アレイと撮像用超音波振動子アレイとを用いて行われてもよい。加熱用超音波振動子アレイと撮像用超音波振動子アレイとが別々に設けられる場合には、加熱用超音波振動子アレイと撮像用超音波振動子アレイとは凹部111に積層されて設置されてもよいし、同一の層に分散配置されてもよい。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ストレージ(補助記憶装置)、通信インターフェース等(図示は省略する)を備えるコンピューターであり、ストレージから読み出されてRAMに展開されたプログラムやROMに格納されたプログラムをCPUが実行することで、後述する各種の制御を行う。但し、制御部10の具体的なハードウェア構成に関しては、実施の態様に応じて適宜省略や置換、追加が可能である。また、制御部10は、単一の装置に限定されない。制御部10は、所謂クラウドや分散コンピューティングの技術等を用いた、複数の装置によって実現されてよい。
制御部10は、超音波振動子12を制御して、超音波を発振させる。より具体的には、制御部10は、複数の超音波振動子12から発振させる超音波の焦点が加熱対象9の位置となる状態で、これらの超音波振動子12の夫々を制御して超音波を発振させ、加熱対象9を加熱する。ここで、制御部10は、複数の超音波振動子12の夫々を制御して超音波振動子12の夫々から発振される超音波の位相を調整することで、超音波による加熱位置の制御や、加熱のキャンセル等を行う。なお、位相制御によって加熱位置(焦点位置)を変える具体的な方法としては、夫々の超音波振動子12から出力される超音波の位相を異ならせることで、擬似的に発振点が異なるような状態とし、合成波の方向を制御する、超音波フェーズドアレイ技術を採用することが出来る。本実施形態において、制御部10は、夫々の超音波振動子12から出力される超音波の位相を制御することで、合成波の方向を制御し、加熱位置を調整する。
また、制御部10は、アクチュエーター14を制御してアクチュエーター14に凹部111を押し/引きさせることによって凹部111を変形させ、複数の超音波振動子12の夫々による超音波の発振方向を調整することで、複数の超音波振動子12から発振される超音波による加熱位置(焦点位置)を制御する。上述の通り、超音波を発振する複数の超音波振動子12は、メンブレン11の凹部111に設けられることで、超音波振動子アレイ13を構成している。このため、アクチュエーター14によって凹部111が変形すると、これに応じて複数の超音波振動子12は移動し、夫々の超音波振動子12による超音波の発振方向は変化する。本実施形態に係る超音波発振装置1では、このようにして凹部111を変形させることで、超音波の発振方向および加熱位置を調整可能としている。
図3は、本実施形態に係る制御部10の機能構成の概略を示す図である。制御部10は、ストレージから読み出されてRAMに展開されたプログラムやROMに格納されたプログラムをCPUが実行することで、受信部21、直接波特定部22、反射波特定部23、距離算出部24、角度算出部25、補正部26、姿勢算出部27、反射点算出部28、接触面算出部29、焦点制御部30および画像処理部31として機能する。
受信部21は、他の超音波振動子12から発振された超音波を感知した超音波振動子12から出力された感知信号を受信する。
直接波特定部22は、受信された感知信号に含まれる、直接波に係る感知信号を特定する。
反射波特定部23は、受信された感知信号に含まれる、反射波に係る感知信号を特定する。
距離算出部24は、直接波の発振から感知までの時間に基づいて、発振側振動子と感知側振動子との間の距離を算出し、また、反射波の発振から感知までの時間に基づいて、発振側振動子から感知側振動子までの反射波の経路長を更に算出する。ここで、距離算出部24は、発振から感知までの時間に伝搬速度を乗算することで距離を算出する。
角度算出部25は、直接波に係る感知信号に基づいて、発振側振動子から発振の中心軸(メインローブの発振軸)および当該感知側振動子を見込む角を算出する。また、角度算出部25は、反射波に係る感知信号に基づいて、発振側振動子から発振の中心軸および反射点を見込む角を更に算出し、反射波の強度に基づいて、当該反射点からの当該感知側振動子への入射角を更に算出する。ここで、角度算出部25は、予め保持されている発振角度とスペクトルとの対応関係に基づいて、感知信号のスペクトルに対応するスペクトルを有する発振角度を算出することで、見込む角を算出する。なお、「見込む角」とは、あるポイント(他の振動子や反射点等の対象)が振動子の向きに伸びる発振の中心軸から何度ずれているかを示す角度であり、例えば、発振側振動子が発振の中心軸および対象を見込む角は、「発振側振動子の発振面を通る中心軸の方向(発振側振動子から発振された超音波が指向する中心方向)」と、「発振側振動子の発振面の中心と対象とを結ぶ線」と、がなす角度である。換言すれば、「見込む角」は、発振側振動子の発振面の中心を原点に、発振面の中心軸をz軸に選んだ球面座標系で対象を見たときの天頂角に等しい。また、角度算出部25は、感知側振動子が垂直に感知した場合の感知信号の推定強度と、実際に受信された感知信号の強度とを比較することで、入射角を算出する。
補正部26は、複数の超音波振動子12の相対的な位置関係を示す位置情報を、距離および見込む角を用いて補正する。
姿勢算出部27は、発振側振動子から発振の中心軸および第一の感知側振動子を見込む角と、発振側振動子から発振の中心軸および第二の感知側振動子を見込む角と、発振側振動子の位置情報と、第一の感知側振動子の位置情報と、第二の感知側振動子の位置情報とに基づいて、当該発振側振動子の向き(姿勢)を算出する。なお、ここでは第一の感知側振動子および第二の感知側振動子の2つの感知側振動子に係る情報(見込む角および位置情報)が姿勢の算出に用いられているが、姿勢の算出には、3以上の感知側振動子に係る情報(見込む角および位置情報)が用いられてもよく、その数は限定されない。
反射点算出部28は、接触部112が生体8に接触する接触面上にある反射点の位置を示す反射点位置情報を、超音波振動子12の位置情報、超音波振動子12の向き、反射波の経路長、発振側振動子から発振の中心軸および反射点を見込む角および入射角に基づいて算出する。
接触面算出部29は、接触部112が生体8に接触する接触面の形状を示す接触面形状情報を、複数の反射点位置情報を用いて算出する。
焦点制御部30は、複数の超音波振動子12の相対的な位置関係を示す位置情報、超音波振動子12の向き、および接触面形状情報に基づいて、超音波が各超音波振動子12から当該接触面を経て焦点位置に到達するまでの時間を算出し、算出結果に従って当該複数の超音波振動子12の夫々による超音波の位相(発振時刻)を調整することで、当該複数の超音波振動子12から発振される超音波による焦点位置を制御する。
また、焦点制御部30は、複数の超音波振動子12の相対的な位置関係を示す位置情報および向きと、当該複数の超音波振動子12の目標位置および目標向きとを比較した結果に基づいて、アクチュエーター14を制御して凹部111を変形させ、複数の超音波振動子12の夫々による超音波の発振方向を調整することで、当該複数の超音波振動子12から発振される超音波による焦点位置を制御する。
画像処理部31は、受信された感知信号のうち、反射波に基づく感知信号に基づいて、対象9を含む反射対象に係る画像データ(画像データの形式は限定されない。例えば、画像データは二次元画像データおよび三次元画像データの何れであってもよい)を生成し、出力する。また、画像処理部31は、画像データにおける対象9の位置と焦点位置とを照合し、当該焦点位置を対象9の位置に誘導する指示情報を生成し、出力する。
<装置の制御>
次に、本実施形態に係る超音波発振装置1において実行される制御を説明する。なお、本実施形態において説明される処理の具体的な内容および順序等は、実施する上での一例である。具体的な処理内容および順序等は、実施の態様に応じて適宜選択されてよい。
図4は、本実施形態における起動・運転処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートに示された処理は、超音波発振装置1の電源が投入されたことを契機として開始される。
ステップS101では、初期化及び自己診断が行われる。制御部10は、機器の自己診断を行い、超音波発振装置1が正常に動作することを確認する。そして、制御部10は、超音波発振装置1の起動に伴い、初期化のために予め用意されている制御信号をアクチュエーター14に対して出力することで、メンブレン11の凹部111の曲率が所定の初期値となるようにアクチュエーター14を制御する。
具体的には、制御部10は、アクチュエーター14を稼働させメンブレン11の凹部111の曲率変更を行い、また、超音波振動子12から発振される加熱用超音波の位相を設定することで、超音波振動子アレイ13によって超音波が発振された場合の焦点(加熱位置)を、初期位置に調整する。
その後、超音波発振装置1はスキャンおよび加熱を行える運転状態に遷移し、処理はステップS102へ進む。運転状態の超音波発振装置1は、定期的に超音波振動子12の位置および姿勢、並びに接触面の形状を計測しながら、体内の構造を解析し、ユーザーに知らせる「検査・診断補助」と体内の臓器の動きに追従した加熱(焼灼)とを行う。
ステップS102およびステップS103では、装置の異常チェックが行われ、異常が検出された場合、装置は縮退運転状態へ遷移するか、電源OFFされる。本実施形態では、スキャンと加熱を行える状態を「運転状態」と称し、全ての構成機器が正常に動作している場合を特に「通常運転状態」と称する。スキャン・加熱の対象や運用環境によっては、一部の機器(例えば、一部の超音波振動子12等)が不調であっても、スキャン・加熱に致命的不具合がない限り、スキャン・加熱を続けられることが望ましい場合もあり得る。この場合、超音波発振装置1は、一部の機能を停止してスキャン・加熱を行う縮退運転を行ってもよい。装置の異常チェックが完了すると、処理はステップS104へ進む。
ステップS104からステップS107では、ユーザーによる操作に応じて、超音波発振装置1の動作モードが設定される。超音波発振装置1が運転状態(通常運転状態または縮退運転状態)にある間、ユーザーは、表示装置18に表示された画像を確認し、加熱を行って良い状態であると判断した場合には、レバー17を操作することで、加熱対象9への加熱(超音波振動子12からの発振)を、制御部10に対して指示する。ユーザーがレバー17を操作すると、制御部10には、加熱指示が入力される。なお、本実施形態では、レバー17の操作による加熱指示が例示されているが、ユーザーによる指示は、その他のインターフェースを介して行われてもよい。例えば、加熱開始ボタンおよび加熱停止ボタンを備えることで、ユーザーが加熱の開始と停止を指示可能としてもよい。
制御部10は、ユーザーのレバー操作による加熱指示の入力があるか否かを判定する。ユーザーがレバー17を離したことによる加熱停止指示、または、後述する加熱処理において加熱位置と加熱対象9とのズレが所定の基準を超えた場合に発行される加熱停止指示(ステップS609を参照)が入力されたと判定された場合(ステップS104の「YES」)、動作モードは「スキャンのみモード」に設定される(ステップS105)。一方、加熱指示が入力されている(または、加熱開始指示が入力された)と判定された場合(ステップS106の「YES」)、動作モードは「スキャン+加熱モード」に設定される(ステップS107)。その後、処理はステップS108へ進む。
ステップS108およびステップS109では、曲率変更による加熱位置制御が行われる。後述する加熱処理で曲率変更指示が発行されている場合(ステップS108の「YES」。曲率変更指示の発行処理については図12を用いて後述する)、制御部10は、撮像によって取得された最新の情報(画像データ、診断結果、加熱対象9の位置)に従って、超音波振動子アレイ13によって発振される超音波の焦点(加熱位置)が加熱対象9の位置またはその近傍となるように、加熱位置(焦点位置)を調整する(ステップS109)。
ここで、加熱位置の調整は、アクチュエーター14の制御によるメンブレン11の凹部111の曲率変更によって行われる。具体的には、制御部10は、凹部111の曲率と、超音波振動子12の位置および向きと、焦点(加熱位置)と、の対応関係を定義した数式やテーブルを予め保持しており、算出された各超音波振動子12の位置および向きと、焦点に設定すべき位置(本実施形態では、加熱対象9を含む生体8の表面または内部)と、に基づいて、必要な曲率を取得する。更に、制御部10は、各アクチュエーター14の稼働量(押し/引きの量)と凹部111の曲率との関係を定義した数式やテーブルも予め保持しており、取得された曲率に基づいてアクチュエーター14の稼働量を取得し、アクチュエーター14を制御する。その後、処理はステップS110へ進む。
ステップS110では、振動子の相対位置/姿勢およびメンブレン形状の決定処理(以下、「キャリブレーション処理」とも称する)が行われる。運転状態では、刻一刻変化し得る超音波振動子12の相対位置、姿勢、メンブレン11の接触部112(接触面)の形状を決定した上で、「検査・診断補助」および「加熱処理」を行う必要がある。そこで、制御部10は、超音波振動子アレイ13において超音波振動子12のうち所定数の超音波振動子12(発振側振動子)に対して駆動電圧の印加を行い、超音波を発振させる。発振された超音波は、発振に用いられていないその他の超音波振動子12によって、直接波および反射波として感知(受信)される。
超音波を感知した超音波振動子12は感知信号を出力し、感知信号を受信した制御部10は、あるタイムスロットにおいて発振を行う超音波振動子12が1つである場合、感知された超音波が当該タイムスロットにおいて発振を行っていた超音波振動子12から発振されたものであると把握することが出来る。なお、複数の超音波振動子12から同時に発振が行われた場合であっても、感知信号を受信した制御部10は、感知信号から、感知された超音波の振幅、周波数および位相等を得ることで、超音波振動子12毎の振幅、周波数、位相、到達時刻の時間差等の特徴に基づいて、感知された超音波が何れの超音波振動子12から発振されたものであるかを把握することが出来る。
更に、制御部10は、同一の超音波振動子12から発振されて感知された超音波について、直接波が発振側振動子から感知側振動子に到達するまでにかかった時間(以下、「直接波伝搬時間」と称する)を算出し、また、反射波が発振側振動子から感知側振動子に到達するまでにかかった時間(以下、「反射波伝搬時間」と称する)を算出する。そして、制御部10は、複数の超音波振動子12の夫々について算出された直接波伝搬時間、反射波伝搬時間、受信波の波形および強度等の情報に基づいて、各超音波振動子12の位置および向き(姿勢)並びに反射面(接触部112の接触面)を算出する。その後、処理はステップS111へ進む。
ステップS111では、スキャン・画像化処理が行われる。制御部10は、超音波振動子アレイ13の発振側振動子に対して撮像用超音波の発振用電圧を印加し、生体8に向けた超音波発振と、これに伴う反射波の感知、反射波に基づく画像データ生成、および画像データの記憶処理を実行する。その後、処理はステップS112へ進む。
ステップS112およびステップS113では、超音波発振装置1の動作モードが「スキャン+加熱モード」である場合に、加熱処理が行われる。超音波発振装置1の動作モードが「スキャン+加熱モード」である場合(ステップS112のYES)、制御部10は、加熱対象9の領域内で加熱位置(焦点位置)を移動させながら、超音波振動子12に加熱用の超音波を発振させることで、加熱対象9に対する加熱を行う(ステップS113)。なお、この際、制御部10は、加熱対象9のうち、加熱が行われた領域における累積加熱量、および加熱が完了した領域(加熱完了領域)の情報を蓄積する。その後、処理はステップS102へ進む。
即ち、運転状態にある超音波発振装置1は、ステップS102からステップS113に示された処理を、装置が縮退運転状態となるか、または装置の電源が落とされるまで、定期的(例えば、0.1秒毎)に繰り返し実行する。このようにすることで、本実施形態に係る超音波発振装置1は、加熱位置を適切な位置に容易に調整しながら、加熱対象9への加熱を行うことを可能としている。
図5は、本実施形態における振動子の相対位置/姿勢およびメンブレン形状の決定処理(キャリブレーション処理)の流れを示すフローチャートである。本フローチャートに示された処理は、図4に示された起動・運転処理において、ステップS110が開始されたことを契機として実行される。即ち、本フローチャートは、図4に示された起動・運転処理のうち、ステップS110に示された処理をより詳細に説明するものである。
ステップS201では、超音波振動子12からのパルス発振、他の超音波振動子12による感知、および受信データの記録が行われる。制御部10は、超音波振動子アレイ13において超音波振動子12のうち所定数の超音波振動子12(発振側振動子)に対して、1つずつ順に駆動電圧の印加を行い、超音波を発振させる。発振された超音波は、発振に用いられていないその他の超音波振動子12によって、直接波および反射波として感知(受信)される。超音波を感知した超音波振動子12は感知信号を出力する。ここでは、あるタイムスロットにおいて発振を行う超音波振動子12が1つであるため、制御部10は、感知された超音波が当該タイムスロットにおいて発振を行っていた超音波振動子12から発振されたものであると把握することが出来る。なお、複数の超音波振動子12から同時に発振が行われた場合であっても、感知信号を受信した制御部10は、感知信号から、感知された超音波の振幅、周波数および位相等を得ることで、超音波振動子12毎の振幅、周波数、位相、到達時刻の時間差等の特徴に基づいて、感知された超音波が何れの超音波振動子12から発振されたものであるかを把握することが出来る。
制御部10は、発振に用いる超音波振動子12を変更しながら、所定数の超音波振動子12について発振および他の超音波振動子12による感知を行う。得られたデータは、発振された超音波振動子12、感知した超音波振動子12、発振時刻および感知時刻に関連付けて、制御部10のRAMまたはストレージに記録される。その後、処理はステップS202へ進む。
ステップS202では、各超音波振動子12の位置および向き(姿勢)が決定される。制御部10は、同一の超音波振動子12から発振されて感知された超音波について、受信データ群に基づいて、直接波が発振側振動子から感知側振動子に到達するまでにかかった時間(以下、「直接波伝搬時間」と称する)を算出し、また、反射波が発振側振動子から感知側振動子に到達するまでにかかった時間(以下、「反射波伝搬時間」と称する)を算出する。そして、制御部10は、複数の超音波振動子12の夫々について算出された直接波伝搬時間に基づいて、各超音波振動子12の位置および向き(姿勢)を算出する。その後、処理はステップS203へ進む。
ステップS203では、反射面(接触部112の接触面)の形状が決定される。制御部10は、同一の超音波振動子12から発振されて感知された超音波について、1回反射波が発振側振動子から感知側振動子に到達するまでにかかった時間(以下、「1回反射波伝搬時間」と称する)を算出する。そして、制御部10は、複数の超音波振動子12の夫々についてステップS202で算出された各超音波振動子12の位置及び向き(姿勢)、並びに反射波伝搬時間に基づいて、反射面(接触部112の接触面)の形状を算出する。その後、本フローチャートに示された処理は終了する。
次に、図6から図9を用いて、図5で説明したキャリブレーション処理のより詳細な処理内容を説明する。ここで、図6および図8のフローチャートでは、N個の超音波振動子12(transducer)を、それぞれT(iは1からNの自然数)として示す。また、その他の記号の内容は以下の通りである。
: Tの座標
: Tの向き(姿勢)。超音波振動子12の発振面が向けられた方向を、大きさ1のベクトルとして表す。
τij: Tから発振しTで感知された波のうち、直接波伝搬時間
τ′ij: Tから発振しTで感知された波のうち、接触面Π上の反射点Rijで1回反射した波の伝搬時間(1回反射波伝搬時間)
ij: RijでのΠの法線
なお、ここで用いられる座標系は、適宜「特定のTを原点に、特定のTを(j≠i)をzx平面のx>0側に取る」等の規約を設けて固定される。
なお、図6から図9に示された処理で振動子の相対位置/姿勢およびメンブレン形状を算出(推定)する場合、予め以下の内容を前提とする。
1. メンブレン11上に配置された振動子の総数Nは既知
2. 超音波振動子はメンブレン11の凹部111上にお椀状に並んでいる
3. メンブレン11内に充填されているゲルの体積は既知
4. メンブレン11は均等に膨張する
5. メンブレン11が「収縮している」状態での超音波振動子12の配置は、超音波振動子12付きメンブレン11製造時に既知
これによって、N個の振動子の仮の位置(仮座標)を決めることが出来る。振動子の向きについては、全てある一点(焦点)を向いていると仮定しておく(仮方向)。具体的には、仮方向は、曲面を球面と近似したときの球面の中心Cに全ての振動子が向いていると仮定し、以下のように設定する。
Figure 2017138090
図6は、本実施形態における、振動子の相対位置/姿勢の決定処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートに示された処理は、図5に示されたキャリブレーション処理において、ステップS202が開始されたことを契機として実行される。即ち、本フローチャートは、図5に示されたキャリブレーション処理のうち、ステップS202に示された処理をより詳細に説明するものである。
図7は、本実施形態において発振側振動子および感知側振動子の向き(姿勢)と、発振側振動子から発振されて感知側振動子において感知された直接波との関係を示す図である。図7に示した例では、発振側振動子T(座標P)から発振された超音波のうち、T の向きdとθijの角をなす方向へ伝搬した超音波が、受信側振動子T(座標P)によって受信されている。
ステップS301では、TとTとの間の距離が算出される。制御部10は、ステップS201で取得された、Tから発振されてTによって感知されたパルスの受信データのうち、直接波の波形からτijを特定する。なお、直接波は、仮座標P,Pから算出された直接波の仮経路長(lij=|P−P|)と、メンブレン11内での音速c(本実施形態では、ゲル内での音波の伝搬速度)とに基づいて算出可能な、Tから発振された超音波が直接Tへ到達するまでの予想伝搬時間(τij,expected=lij/c)近傍でTにて観測されたパルスを探すことで特定可能である。
そして、制御部10は、算出されたτijと音速cとから、T−T間の距離|P−P|を算出する(距離は音速cと伝搬時間τijの積として、|P−P|=c*τijとなる)。その後、処理はステップS302へ進む。
ステップS302では、Tが発振の中心軸およびTを見込む角θijが算出される。先述の通り、「見込む角」とは、あるポイント(他の振動子や反射点等)が振動子の向きdに伸びる発振の中心軸から何度ずれているかを示す角度であり、例えば、Tが発振の中心軸およびTを見込む角θijは、「Tの発振面を通る中心軸の方向(Tから発振された超音波が指向する中心方向)」と、「Tの発振面の中心とTの感知面の中心とを結ぶ線」と、がなす角度である(図7を参照)。
制御部10は、Tから発振されてTによって感知されたパルスの受信データのうち、受信波の波形から直接波の波形を切り出し、周波数領域表現(例えば、高速フーリエ変換やWavelet変換等)を用いてスペクトルを求め、Tが発振の中心軸およびTを見込む角θijを算出する。TからTへ送られた超音波パルス信号には、基本振動数以外に整数倍の高調波も含まれる。Fraunhofer領域では波長により指向性が異なることから、Tで観測されたTからの直接波パルスの高調波成分比は、Tの向きdと見込む角θijに依存する。このため、制御部10は、事前に計算或いは測定した成分比のθ依存性とTで観測された高調波成分比とを比較することでθijを推定することができる。波が媒質を伝搬する際、媒質の粘性等に起因して振幅の減衰が起こるが、減衰率は波の振動数にも依存する。媒質が決まれば、減衰率の振動数依存性は既知であり、伝搬距離が分かれば媒質中を伝搬する間の減衰が振動数毎に計算し、媒質による減衰を補正することが出来る。その後、処理はステップS303へ進む。
ステップS303では、制御部10によりTからTへ至る直接波の到達時間または周波数表現が判定可能なiおよびjの組み合わせ(iおよびjは1からNの自然数)のうち角度を算出可能な組み合わせについて、ステップS301およびステップS302の処理が終了したか否かが判定される。超音波振動子12間の距離算出および見込む角の算出が完了していない超音波振動子12の組み合わせがある場合、制御部10は、iおよびjを未完了の組み合わせに更新して、処理をステップS301へ戻す。一方、角度を算出可能な組み合わせについて超音波振動子12間の距離算出および見込む角の算出が完了したと判定された場合、処理はステップS304へ進む。
ステップS304では、各超音波振動子12の位置(Tの座標P)が算出される。制御部10は、上記した仮座標および仮方向に基づいて算出される超音波振動子12間の距離および超音波振動子12が発振の中心軸および他の超音波振動子12を見込む角と、実際のパルス発振/感知によって得られたデータに基づいてステップS301からステップS303の処理で算出された超音波振動子12間の距離(|P−P|)および超音波振動子12が発振の中心軸および他の超音波振動子12を見込む角(θij)と、をパラメータとして、誤差を含むデータに対するフィッティングアルゴリズムを利用することで、Tの座標P(iは1からNの自然数)を算出する。ここで用いられるフィッティングアルゴリズムは限定されず、例えば、最小二乗法(Lovenberg−Marquardt法など)や、kernel regression等を用いることが出来る。なお、これらのアルゴリズムによれば、算出された座標P(推定値)の誤差を見積もることも可能である。その後、処理はステップS305へ進む。
ステップS305では、超音波振動子Tの向き(姿勢)dが算出される。制御部10は、P,P,θijの組から、jについて2組以上選び、dを求める。ここまでの処理で、Tからみて遠方(Fraunhofer領域)にある、Tとは異なる超音波振動子Tk,Tl,・・・についてもθ,θ,・・・が算出されている。このため、Tの向きdとi→j,i→k,i→l,・・・のなす角θ,θ,θ,・・・が分かる。このとき、cosθが以下の式によって求められるため、2組以上の独立な条件(例えば、i,jの組とi,kの組)が与えられれば、振動子の向きd(自由度は2)を決定することが出来る。その後、処理はステップS306へ進む。
Figure 2017138090
ステップS306では、向きdを算出可能なi(1からNの自然数)の夫々について、ステップS305の処理が終了したか否かが判定される。振動子の向きdの算出が完了していない超音波振動子12がある場合、制御部10は、iを未完了の超音波振動子12番号に更新して、処理をステップS305へ戻す。一方、超音波振動子12のうち算出可能なものについて向きdの算出が完了したと判定された場合、本フローチャートに示された処理は終了する。
上記説明した振動子の相対位置/姿勢の決定処理によれば、位置と向きを算出可能なT について、位置と向き{P,d}(iは1からNの自然数)が算出される。その後、引き続きメンブレン形状の決定処理が実行される。
図8は、本実施形態における、メンブレン形状の決定処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートに示された処理は、図5に示されたキャリブレーション処理において、ステップS203が開始されたことを契機として実行される。即ち、本フローチャートは、図5に示されたキャリブレーション処理のうち、ステップS203に示された処理をより詳細に説明するものである。このため、本フローチャーに示された処理が実行される前に、Tのうち算出可能なものについて、位置と向き{P,d}(iは1からNの自然数)は算出済である。
図9は、本実施形態において発振側振動子および感知側振動子の向き(姿勢)と、発振側振動子から発振されて感知側振動子において感知された反射波との関係を示す図である。図9に示した例では、発振側振動子T(座標P)から発振された超音波は、Tの向きdとφi→Rijの角をなす方向へ伝搬し、反射点Rijにおける反射を経て、受信側振動子T(座標P)の向きdとθRij→jの角をなす方向から受信側振動子Tに入射し、受信側振動子Tに受信される。
ステップS401では、TからTへの1回反射波の経路の長さが算出される。制御部10は、ステップS201で取得された、Tから発振されてTによって感知されたパルスの受信データのうち、1回反射波の波形からτ′ijを特定する。ここでは、振動子Tから発振された超音波パルス信号が接触面Π上の点Rijで反射し、振動子Tで観測された場合について、1回反射波の経路の長さを算出する(図9を参照)。Tから発振されたパルスは、Tで観測される際にはT→Rij→Tの経路長に依存した減衰に加えて、発振側の指向性、反射率、および感知側の指向性の影響を受けて、媒質中を伝搬し感知側の振動子に到達する間に減衰および波形の変形が起きる。なお、ここで、発振側の指向性はスペクトルに影響を与え、感知側の指向性は感知されたパルスの強度(感度)に影響を与える(スペクトルへの影響は無いかまたは無視出来る)。また、反射率は、媒質と接触部112(接触面)の音響インピーダンスから決まる。
そして、Tから発振された超音波パルス信号(時刻t0に発振)がTで観測された時、Tで感知されたパルス信号は、到達時刻の早い方から順に、以下のものが観測されるはずである。
(1)T→Tの直接波
(2)T→Rij→Tの1回反射波
(3)メンブレン11内の多重反射波、体内で反射した反射波
このため、一般的には、Tによって感知された波形のうち、直接波を除いて最も強い反射波が、1回反射波であると推定される。但し、実際には、凹部111の曲率とi,jの組み合わせによっては直接波または1回反射波が弱すぎて見えないか、重なって分離出来ない場合もあり得る。このようなケースについては、事前に実験・試運転した際に直接波または1回反射波の伝搬時間や強度、分離可能性について調べたものを参考にしてもよい。直接波については、T−T間の直接波の予想伝搬時間に近い時間で感知された波形の有無を確認することで、直接波の有無を判定することができる(ステップS301を参照)。
そして、制御部10は、特定された1回反射波のピークに基づいてτ′ijを求め、τ′ijと音速cとから、TからTへの1回反射波の経路(T→Rij→T)の長さを算出する。算出方法は、直接波の経路の長さを算出したステップS301の処理と同様である。その後、処理はステップS402へ進む。
ステップS402では、Tが発振の中心軸および反射点Rijを見込む角φi→Ri が算出される。制御部10は、Tから発振されてTによって感知されたパルスの受信データのうち、受信波の波形から1回反射波の波形を切り出し、周波数領域表現(例えば、高速フーリエ変換やWavelet変換等)を用いてスペクトルを求め、Tが発振の中心軸および反射点Rijを見込む角φi→Rijを算出する。算出方法は、ステップS302の処理と同様である。その後、処理はステップS403へ進む。
ステップS403では、1回反射波のTへの入射角θRij→jが算出される。制御部10は、Tから発振されてTによって感知されたパルスの受信データのうち、感知パルスの強度及び接触面での反射率に基づいて、Tへの入射角θRij→jを算出する。同じ強度のパルスが感知側振動子に到達した場合、入射角が感知側振動子の感知面に対して垂直である場合に感知される信号の強度は高く、入射角が垂直から離れるほど強度は弱くなる。このため、制御部10は、感知側振動子がパルスを垂直に感知した場合の推定強度と、実際に受信された感知信号の強度とを比較し、その差に基づいて、入射角を算出する。推定強度は、発振側振動子からの発射角度、振動数、媒質の減衰率および伝搬距離等に基づいて算出される推定強度を、接触面における反射率を用いて補正することで算出可能である。その後、処理はステップS404へ進む。
ステップS404では、iおよびjの組み合わせ(iおよびjは1からNの自然数)のうちφi→RijとθRij→jの組が算出可能なものについて、ステップS401からステップS403の処理が終了したか否かが判定される。算出が完了していない超音波振動子12の組み合わせがある場合、制御部10は、iおよびjを未完了の組み合わせに更新して、処理をステップS401へ戻す。算出可能な組み合わせ全てについて算出が完了したと判定された場合、処理はステップS405へ進む。
ステップS405では、反射点Rijの座標が算出される。制御部10は、ステップS404までの処理で得られた、{P,d}、{P,d}、経路(T→Rij→T)長、経路の見込み角{φi→Rij,θRij→j}のデータに基づいて、Rijを算出する。具体的には、以下の式を用いて算出することが出来る。
Figure 2017138090
Figure 2017138090
Figure 2017138090
なお、Rijの算出に用いられる、観測値・観測値から推定される値は、何れも誤差を含むため、最小二乗法等のフィッティングアルゴリズムを用いてRijの位置を決め、誤差を評価してもよい。また、T,Rij,Tの3点の位置が得られているため、T,Rij,Tの3点が乗る平面上で、角Tijを2等分するベクトルを得ることが出来る。このベクトルは、反射点Rij近傍の曲面を特徴付ける「接平面」の法線b ijに相当するため、ここでは、反射点での接平面も得られる。i,jを変えて上記の処理が繰り返されることで、最大(1/2)N(N−1)個の反射点の座標、および反射点での接平面が得られる。その後、処理はステップS406へ進む。
ステップS406では、接触面Πの形状が算出される。上述の通り、ここまでの処理によって、最大(1/2)N(N−1)個の反射点の座標および接平面が得られている。このため、制御部10は、これらの情報に基づいて、反射点近傍の曲面形状を多項式補間やスプライン補間等を用いて求め、接触面Πの形状を得る。具体的には、制御部10は、例えば、以下の手順を用いて接触面Πの形状を得る。
(1)反射点Rを一つ選ぶ
(2)R近傍の反射点を、Rからの距離が小さい順に複数選ぶ
(3)R近傍で曲面は(x,y,z)の2−3次の多項式、スプライン関数等で近似できると仮定し、Rとその近傍点を通り、その点付近では、接平面上に乗るという条件を課すと、R近傍の曲面を再現する関数が決まる。
なお、法線の情報を使わず、多くの点を使って補間関数を決めてもよいし、反射点の誤差情報から、補間関数の誤差を見積もってもよい。その後、本フローチャートに示された処理は終了する。
図10は、本実施形態における、スキャン・画像化処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートに示された処理は、図4に示された起動・運転処理において、ステップS111が開始されたことを契機として実行される。即ち、本フローチャートは、図4に示された起動・運転処理のうち、ステップS111に示された処理をより詳細に説明するものである。
ステップS501では、画像化のために発振する超音波ビームの焦点が決定される。制御部10は、画像化したい領域に基づいて画像化の為の超音波ビーム収束方向を決定し、決定された方向にビームが収束するように焦点の位置(座標)を決定する。その後、処理はステップS502へ進む。
ステップS502では、位相制御による焦点合わせのための計算が行われる。各振動子から伝搬した波を特定の一点で位相を合わせ、強め合うように制御するには、各振動子から伝搬する波が、ターゲット(焦点)を通過する時に振幅が大きくなる(特定の位相の)状態となるように、各振動子からターゲットに到達するまでの伝搬時間を見積もる。
図11は、本実施形態において位相制御による焦点合わせを行うための計算内容を示す模式図である。ここで、既に得られている接触面上の点(反射点や反射点間を補間した点)の集合を{R:j=1,・・・m}とする。また、T→Rの経路は通常の指向性を有する伝搬とし、R→FはRを波源とする球面波とする。そして、制御部10は、T→R→F(iは1からnの自然数。jは1からmの自然数)という経路の経路長lT→R→Fと指向性因子P(θij)から導かれるT→R→Fという経路で伝搬した波を、全ての経路R(jは1からmの自然数)について足しあげることで、Tから発振し、接触面を通過してターゲットFを通過する波の波形(振幅・位相・伝搬時間)を求める(図11を参照)。このようにして、制御部10は、発振に用いられる超音波振動子12について、ターゲットFを通過する波の波形(振幅・位相・伝搬時間)を求める。
その後、制御部10は、複数の発振側振動子から発振される波の振幅がターゲットFで最も大きくなるように、複数の発振側振動子間で、発振時刻(位相)を調整する。具体的には、制御部10は、Tから鋭いパルスを発した場合に、発振してからFを通過する波の振幅が最大になるまでの時間をτとし、τが最大になる発振側振動子に対して他の振動子の発振時刻(位相)を遅らせ、Fで振幅が最大となるタイミングが一致するように設定する。このようにすることで、ターゲットFを通過する複数の振動子からの波は最も振幅が大きくなる通過時刻が一致し、ターゲットが焦点となる。
なお、本実施形態では、媒質が変わる面が1面(媒質がゲルと生体8の2層)である場合について説明したが(図11を参照)、媒質が変わる面が2面以上である場合であっても、媒質が変わる面の形状を得ることが出来れば、同様の処理によって、位相制御による焦点合わせを行うことが出来る。また、この際上述した接触面の形状決定法を用いて2面目以降の面の形状を推定することも可能である。即ち、本開示によれば、多層構造で複雑に屈折を繰り返すような対象であっても、焦点制御を行うことが可能である。その後、処理はステップS503へ進む。
ステップS503では、スキャン用パルスの発振が行われる。制御部10は、ステップS502で設定された通りに位相制御を行い、各超音波振動子12からスキャン用パルスを発振させる。また、発振されたパルスの反射波は、各超音波振動子12によって感知される。超音波を感知した超音波振動子12は感知信号を出力し、感知信号を受信した制御部10は、感知信号から、感知された超音波の振幅、周波数および位相等を得る。得られたデータは制御部10のRAMまたはストレージに記録される。その後、処理はステップS504へ進む。
ステップS504では、画像化に必要な構造データが揃ったか否かが判定される。画像化の対象となっている領域のうち未スキャンの領域がある場合、処理はステップS501へ戻る。一方、画像化の対象となっている範囲のスキャンが全て完了し、必要なデータが得られた場合、処理はステップ505へ進む。
ステップS505では、画像処理が行われる。制御部10は、反射波を感知した超音波振動子12から出力された感知信号を増幅およびデジタル化処理し、反射波に基づいて加熱対象9を含む生体8内の三次元画像データおよび断面画像を生成する。反射波を用いた三次元画像データの生成には、エコー検査等に用いられている従来技術を採用することが出来る。また、制御部10は、現在のメンブレン11の曲率、加熱用超音波の位相の設定等から、加熱位置(焦点位置)の座標が、三次元画像データ中の何れの位置であるかを特定する。更に、制御部10は、生成された断面画像や特定されたターゲットのデータに基づいて、表示装置18の表示内容を更新する。
この際、血流情報や画像診断によるターゲット捕捉(加熱対象9の特定)および表示が行われてもよい。血流情報や画像診断によるターゲット捕捉についても、エコー検査等に用いられている従来技術を採用することが出来る。制御部10は、画像中から加熱対象9を特定し、画像中における加熱対象9の位置情報を画像データと合わせて記憶する。
また、制御部10は、得られた三次元画像データに基づいて二次元画像データを生成し、更に当該二次元画像データ上における加熱対象9の位置および加熱位置(焦点位置)を特定する。二次元画像データ上における加熱位置は、三次元画像データ中の加熱位置を、二次元画像データに投影することで特定することが出来る。そして、制御部10は、生成された二次元画像データを、当該二次元画像データ中における加熱対象9の位置および焦点位置を示す表示と共に出力し、表示装置18に表示させる。その後、本フローチャートに示された処理は終了する。
ここで、二次元画像データ中における加熱対象9の特定は、本フローチャートに示された処理が開始されてから1回目にステップS505が実行された際には、ユーザーの入力に基づいて行われ、2回目以降にステップS505が実行された際には、以前にステップS505が実行された際の画像データと今回ステップS505が実行された際の画像データとの比較処理(マッチング処理)によって行われてもよい。
より具体的には、1回目にステップS505が実行された際には、制御部10は、二次元画像データを表示装置18に表示させ、表示された画像を確認したユーザーによる指定操作を受け付けることで、画像データにおける加熱対象9の位置を特定する。ここで、ユーザーによる指定操作とは、例えば、表示装置18がタッチパネル式ディスプレイである場合には、ディスプレイ上の加熱対象9が表示されている位置をユーザーがタッチする操作である。制御部10は、ユーザーによって指定された、画像データ上の加熱対象9の位置および画像上の特徴を記憶する。但し、本実施形態では、ユーザー指定に基づいて加熱対象9が特定される仕様を採用した例について説明したが、加熱対象9の特定には、その他の技術が採用されてもよい。例えば、画像データ中の各画素の輝度や色調等に基づいて、加熱対象9が制御部10によって自動的に特定される仕様が採用されてもよい。
2回目以降にステップS505が実行された際には、制御部10は、撮像によって新たに生成された画像データと、以前の画像データとを比較(マッチング)することで、新たに生成された画像データ中の何れの箇所が、以前の画像データにおいて特定された加熱対象9に対応する箇所であるのかを判断し、新たに生成された画像データ中において、以前の画像データにおいて特定された加熱対象9に対応する箇所であると判断された箇所を、加熱対象9として特定する。
図12は、本実施形態における、加熱処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートに示された処理は、図4に示された起動・運転処理において、ステップS113が開始されたことを契機として実行される。即ち、本フローチャートは、図4に示された起動・運転処理のうち、ステップS113に示された処理をより詳細に説明するものである。
ステップS601およびステップS602では、加熱未完了の領域がある場合に、加熱対象領域が選択される。制御部10は、保持している画像データにおける加熱対象9全体の領域と、これまでの処理において蓄積された加熱完了領域とを比較することで、加熱対象9において加熱が完了していない領域が有るか否かを判定する(ステップS601)。
加熱未完了の領域が残っていない(加熱対象9の全体が加熱完了である)と判定された場合、本フローチャートに示された処理は終了する。一方、加熱未完了の領域が残っていると判定された場合、制御部10は、加熱未完了の領域から、次の加熱の対象となる加熱対象領域を選択する(ステップS602)。ここで、制御部10は、例えば、加熱対象9の領域内で加熱位置(焦点位置)が移動するように、加熱対象領域を選択する。その後、処理はステップS603へ進む。
ステップS603では、加熱領域に焦点を合わせる為の超音波振動子12同士の位相差または波形が計算され、位相制御または位相共役法等を用いた焦点制御が行われる。処理の詳細は図10を用いて説明したステップS502と同様であるため、省略する。その後、処理はステップS604へ進む。
ステップS604では、加熱対象領域が位相制御による焦点制御可能な範囲内であるか否かが判定される。制御部10は、加熱位置(焦点位置)を、ステップS603で計算された焦点制御によって加熱対象9の位置に合わせられるか否かを判定する。加熱対象領域が焦点制御可能な範囲内でない場合、換言すれば、加熱位置と加熱対象9とのズレが、超音波振動子12から発振される超音波の焦点制御によって解消可能な範囲の上限よりも大きいと判定された場合、処理はステップS607へ進む。一方、加熱対象領域が焦点制御可能な範囲内である場合、処理はステップS605へ進む。
ステップS605では、加熱用超音波の発振が行われる。加熱指示の入力を受けた制御部10は、ステップS602からステップS604までの処理で設定された通りに焦点制御を行い、各超音波振動子12に加熱用の超音波を発振させることで、加熱対象9に対する加熱を行う。
また、ステップS605において、制御部10は、複数の超音波振動子12の夫々を制御して、超音波振動子12の夫々から発振される超音波の位相を調整することで、発振される超音波の一部をキャンセルし、超音波によって加熱される領域を制限してもよい。より具体的には、加熱対象9のサイズが、焦点を中心とする加熱領域よりも小さい場合、制御部10は、一部の超音波振動子12に、他の超音波振動子12から発振される超音波と、加熱を行いたくない領域において逆位相となる超音波を発振させる。制御部10によってこのように位相が制御されることで、加熱を行いたくない領域において超音波が打ち消し合い、加熱がキャンセルされる。
即ち、本実施形態に係る超音波発振装置1によれば、加熱対象9のサイズが、焦点を中心とした加熱領域よりも小さい場合であっても、一部の領域における加熱をキャンセルすることで、加熱対象9を加熱しつつ、加熱対象9以外の領域の加熱を行わないようにすることが出来る。その後、処理はステップS606へ進む。
ステップS606では、加熱部位の累積加熱量が更新され、当該部位の加熱が完了したか否かが確認される。制御部10は、加熱対象9のうち、加熱が行われた領域について、累積加熱量を更新する。そして、当該部位の累積加熱量が所定の加熱量以上となった場合、当該部位を、「加熱完了領域」に設定する。その後、処理はステップS601へ戻る。
ステップS607では、焦点合わせのための曲率変更指示、および装置移動のナビゲーション生成が行われる。位相制御による焦点制御可能な範囲内でないと判定された場合(ステップS604のNO)、制御部10は、メンブレン11の凹部111の曲率変更指示を発行する。なお、実際の曲率変更のための制御は、曲率変更指示を受けて、上述したステップS109で行われる。
また、制御部10は、画像データにおける加熱対象9の位置と加熱位置(焦点位置)とを照合し、加熱位置を加熱対象9の位置に誘導する指示情報を生成し、出力する。より具体的には、制御部10は、画像データ中の加熱対象9と加熱位置とを座標照合し、焦点位置と加熱対象9とのズレを算出する。そして、焦点位置と加熱対象9とのズレがある場合、制御部10は、画像データにおける焦点位置と加熱対象9の領域に含まれる所定の位置(例えば、加熱対象9領域の重心位置)とを結ぶ矢印等の指示情報を描画して出力し、表示装置18に、画像データに基づく画像に重ねて表示させる。ユーザーは、表示装置18に表示された指示情報を見て、例えば、矢印の向きや長さ等から超音波発振装置1を動かすべき方向および移動量を把握し、ハンドル16を操作して、メンブレン11の凹面が、適切な位置および角度となるように移動させる。その後、処理はステップS608へ進む。
ステップS608およびステップS609では、加熱位置と加熱対象9とのズレが所定の基準を超える場合に、加熱停止指示が発行される。制御部10は、画像データにおける加熱対象9の位置と加熱位置(焦点位置)とを照合し、加熱対象9の位置と加熱位置とのズレが所定の基準よりも大きいか否かを判定する(ステップS608)。ここで、所定の基準とは、加熱位置と加熱対象9とのズレが、アクチュエーター14の制御によるメンブレン11の凹部111の曲率変更、および超音波振動子12から発振される超音波の位相制御によって解消可能な範囲の上限を定めたものである。
ズレが所定の基準よりも大きいと判定された場合、制御部10は、加熱停止指示を発行する(ステップS609)。なお、加熱停止指示が発行されると、超音波発振装置1の動作モードは、「スキャン+加熱モード」から「スキャンのみモード」に変更される(図4のステップS105を参照)。即ち、加熱対象9の位置と加熱位置とのズレが所定の基準よりも大きいと判定された場合、制御部10は、複数の超音波振動子12による加熱用の超音波の発振を停止する。また、この際制御部10は、表示装置18に警告を表示させても良い。なお、本実施形態において、発振の停止は、超音波振動子12への電力供給の停止によって行われる。一方、ズレが所定の基準以内であると判定された場合、本フローチャートに示された処理は終了する。
本実施形態に示された処理によれば、ユーザーがレバー操作を行った状態でハンドル16操作を行って、加熱位置が加熱対象9の領域内(または、自動調整可能な領域内)となるように調整すれば、加熱が自動的に再開される。但し、所定時間(例えば、数秒)が経過しても加熱位置が適切な位置に修正されない場合には、ユーザーによるレバー操作の有無に拘らず、本フローチャートに示された処理は自動的に終了されてよい。
本実施形態に係る超音波発振装置1によれば、従来の装置のような、高精度での超音波振動子12の移動制御手段を備える必要がなく、ユーザーの手で行う調整を、メンブレン11の曲率変更および位相制御で補助することで、加熱対象9を正確かつ容易に加熱することが出来る。

Claims (17)

  1. 超音波を用いて対象を加熱する超音波発振装置であって、
    超音波を発振および/または感知する複数の振動子と、
    対象に対する凹面を形成する変形可能な凹部に、前記複数の振動子を保持することによって、該複数の振動子を、前記凹面に沿って配置された状態で該凹部の変形に応じて移動するように保持する保持部と、
    前記振動子を制御して超音波を発振させる制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記複数の振動子の何れかから発振された超音波を感知した前記振動子から出力された感知信号を受信する受信手段と、
    受信された感知信号に含まれる、直接波に係る感知信号を特定する直接波特定手段と、
    前記直接波の発振から感知までの時間に基づいて、発振側振動子と感知側振動子との間の距離を算出する距離算出手段と、
    前記直接波に係る感知信号に基づいて、前記発振側振動子から発振の中心軸および該感知側振動子を見込む角を算出する角度算出手段と、
    前記複数の振動子の相対的な位置関係を示す位置情報を、前記距離および前記見込む角を用いて補正する補正手段と、を有する、
    超音波発振装置。
  2. 前記制御部は、前記発振側振動子から発振の中心軸および第一の感知側振動子を見込む角と、前記発振側振動子から発振の中心軸および第二の感知側振動子を見込む角と、前記発振側振動子の位置情報と、前記第一の感知側振動子の位置情報と、前記第二の感知側振動子の位置情報とに基づいて、該発振側振動子の向きを算出する姿勢算出手段を更に備える、
    請求項1に記載の超音波発振装置。
  3. 受信された感知信号に含まれる、反射波に係る感知信号を特定する反射波特定手段を更に備え、
    前記距離算出手段は、前記反射波の発振から感知までの時間に基づいて、前記発振側振動子から前記感知側振動子までの反射波の経路長を更に算出し、
    前記角度算出手段は、前記反射波に係る感知信号に基づいて、前記発振側振動子から発振の中心軸および反射点を見込む角を更に算出し、前記反射波の強度に基づいて、該反射点からの該感知側振動子への入射角を更に算出する、
    請求項2に記載の超音波発振装置。
  4. 前記対象は、生体に含まれる対象であり、
    前記保持部は、前記凹部および該凹部の開口を塞ぎ前記生体に接触する接触部を有する中空の部材であり、
    前記制御部は、前記接触部が前記生体に接触する接触面上にある前記反射点の位置を示す反射点位置情報を、前記位置情報、前記振動子の向き、前記反射波の経路長、前記発振側振動子から発振の中心軸および前記反射点を見込む角および前記入射角に基づいて算出する、反射点算出手段を更に備える、
    請求項3に記載の超音波発振装置。
  5. 前記接触部が前記生体に接触する接触面の形状を示す接触面形状情報を、複数の前記反射点位置情報を用いて算出する接触面算出手段を更に備える、
    請求項4に記載の超音波発振装置。
  6. 前記制御部は、前記複数の振動子の相対的な位置関係を示す位置情報、向き、および前記接触面形状情報に基づいて、超音波が各振動子から該接触面を経て焦点位置に到達するまでの時間を算出し、算出結果に従って該複数の振動子の夫々による超音波の位相を調整することで、該複数の振動子から発振される超音波による焦点位置を制御する焦点制御手段を更に備える、
    請求項5に記載の超音波発振装置。
  7. 前記保持部に接続され、駆動することで前記凹部を変形させる駆動部を更に備え、
    前記制御部は、前記複数の振動子の相対的な位置関係を示す位置情報および向きと、該複数の振動子の目標位置および目標向きとを比較した結果に基づいて、前記駆動部を制御して前記凹部を変形させ、前記複数の振動子の夫々による超音波の発振方向を調整することで、該複数の振動子から発振される超音波による焦点位置を制御する焦点制御手段を備える、
    請求項2から6の何れか一項に記載の超音波発振装置。
  8. 前記距離算出手段は、発振から感知までの時間に伝搬速度を乗算することで距離を算出する、
    請求項1から7の何れか一項に記載の超音波発振装置。
  9. 前記角度算出手段は、予め保持されている発振角度とスペクトルとの対応関係に基づいて、感知信号のスペクトルに対応するスペクトルを有する発振角度を算出することで、前記見込む角を算出する、
    請求項1から8の何れか一項に記載の超音波発振装置。
  10. 前記角度算出手段は、前記感知側振動子が垂直に感知した場合の感知信号の推定強度と、実際に受信された感知信号の強度とを比較することで、前記入射角を算出する、
    請求項3から6の何れか一項に記載の超音波発振装置。
  11. 前記制御部は、前記複数の振動子によって発振される超音波が一部の領域において打ち消し合うように、前記複数の振動子の夫々から発振される超音波の位相を制御することで、前記一部の領域における加熱をキャンセルする、
    請求項1から10の何れか一項に記載の超音波発振装置。
  12. 前記保持部の前記中空を満たす液体またはゲルを更に備える、
    請求項1から11の何れか一項に記載の超音波発振装置。
  13. 前記制御部は、受信された感知信号のうち、反射波に基づく感知信号に基づいて、前記対象を含む反射対象に係る画像データを生成し、出力する画像処理手段を更に備える、
    請求項1から12の何れか一項に記載の超音波発振装置。
  14. 前記画像処理手段は、前記画像データにおける前記対象の位置と前記焦点位置とを照合し、該焦点位置を該対象の位置に誘導する指示情報を生成し、出力する、
    請求項13に記載の超音波発振装置。
  15. 前記制御部は、前記画像データにおける前記対象の位置と前記焦点位置とを照合し、該対象の位置と該焦点位置とのズレが所定の基準よりも大きい場合、前記複数の振動子による超音波の発振を停止する、
    請求項13または14に記載の超音波発振装置。
  16. 超音波を発振および/または感知する複数の振動子と、対象に対する凹面を形成する変形可能な凹部に、前記複数の振動子を保持することによって、該複数の振動子を、前記凹面に沿って配置された状態で該凹部の変形に応じて移動するように保持する保持部と、前記振動子を制御して超音波を発振させる制御部と、を備える超音波発振装置が、
    前記複数の振動子の何れかから発振された超音波を感知した前記振動子から出力された感知信号を受信する受信ステップと、
    受信された感知信号に含まれる、直接波に係る感知信号を特定する直接波特定ステップと、
    前記直接波の発振から感知までの時間に基づいて、発振側振動子と感知側振動子との間の距離を算出する距離算出ステップと、
    前記直接波に係る感知信号に基づいて、前記発振側振動子から発振の中心軸および該感知側振動子を見込む角を算出する角度算出ステップと、
    前記複数の振動子の相対的な位置関係を示す位置情報を、前記距離および前記見込む角を用いて補正する補正ステップと、
    を実行する方法。
  17. 超音波を発振および/または感知する複数の振動子と、対象に対する凹面を形成する変形可能な凹部に、前記複数の振動子を保持することによって、該複数の振動子を、前記凹面に沿って配置された状態で該凹部の変形に応じて移動するように保持する保持部と、前記振動子を制御して超音波を発振させるコンピューターと、を備える超音波発振装置の前記コンピューターに、
    前記複数の振動子の何れかから発振された超音波を感知した前記振動子から出力された感知信号を受信する受信ステップと、
    受信された感知信号に含まれる、直接波に係る感知信号を特定する直接波特定ステップと、
    前記直接波の発振から感知までの時間に基づいて、発振側振動子と感知側振動子との間の距離を算出する距離算出ステップと、
    前記直接波に係る感知信号に基づいて、前記発振側振動子から発振の中心軸および該感知側振動子を見込む角を算出する角度算出ステップと、
    前記複数の振動子の相対的な位置関係を示す位置情報を、前記距離および前記見込む角を用いて補正する補正ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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