JP2003512277A - エアロゲルの迅速な製造方法 - Google Patents

エアロゲルの迅速な製造方法

Info

Publication number
JP2003512277A
JP2003512277A JP2001531499A JP2001531499A JP2003512277A JP 2003512277 A JP2003512277 A JP 2003512277A JP 2001531499 A JP2001531499 A JP 2001531499A JP 2001531499 A JP2001531499 A JP 2001531499A JP 2003512277 A JP2003512277 A JP 2003512277A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gel
supercritical
fluid
pressure
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001531499A
Other languages
English (en)
Inventor
リー,カング
ビギヤグ,レデウアンク
アルテイパルマコブ,ズラトコ
Original Assignee
アスペン・システムズ・インコーポレーテツド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アスペン・システムズ・インコーポレーテツド filed Critical アスペン・システムズ・インコーポレーテツド
Publication of JP2003512277A publication Critical patent/JP2003512277A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/113Silicon oxides; Hydrates thereof
    • C01B33/12Silica; Hydrates thereof, e.g. lepidoic silicic acid
    • C01B33/14Colloidal silica, e.g. dispersions, gels, sols
    • C01B33/157After-treatment of gels
    • C01B33/158Purification; Drying; Dehydrating
    • C01B33/1585Dehydration into aerogels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J13/00Colloid chemistry, e.g. the production of colloidal materials or their solutions, not otherwise provided for; Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/0091Preparation of aerogels, e.g. xerogels
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/54Improvements relating to the production of bulk chemicals using solvents, e.g. supercritical solvents or ionic liquids

Abstract

(57)【要約】 液状というよりは超臨界CO2を、実質的に超臨界条件またはそれ以上まで予備加熱され予備加圧された抽出器へ注入することによる、湿りゲル内部の溶剤の超臨界CO2による速やかな溶剤交換によって、より迅速にエアロゲル製品を製造する方法。好ましくは圧力パルスが、溶剤交換を高めるために超臨界CO2に適用される。迅速な溶剤交換工程に続いて脱圧が、場合によりガス交換と共に行われる。好ましくは圧力波が脱圧を迅速化するために用いられる。この方法はエアロゲルを生成するための時間を大幅に低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
本発明は、エアロゲル製品、たとえば、ビーズ、複合体またはモノリスを製造
するための、溶剤交換及び乾燥に要する時間を実質的に削減した、改良方法に向
けられている。
【0002】 エアロゲル製品は従来、湿りゲル生成後、湿りゲルを生成させるために用いら
れた任意の溶剤(単数または複数)を液体CO2で抽出し、次いで超臨界CO2
出により製造される。より具体的には、ゾルゲル法を用いてエタノールまたは酢
酸エチルのような溶剤中で湿りゲルが製造される。湿りゲルは適当な鋳型に入れ
て、通常は一夜、熟成される。本出願の譲受人がサンプル量のエアロゲルを製造
する場合に実施しているように、かつ、例えば、Coronado他に付与され
た米国特許第5,395,805号に開示されたように、所望のエアロゲルのモ
ノリスを生成するためには,次に溶剤を除去しなければならない。これを行うた
めには、湿りゲルは速やかに抽出器中に入れ、これに液体二酸化炭素を満たし、
そして比較的長い溶剤交換工程が始まり、この間温度及び圧力は臨界条件以下に
維持される。溶剤交換が完了すれば、抽出器は密閉され、この密閉した抽出器は
CO2の臨界点以上に加熱される。短い熱的安定化期間の後、抽出器はCO2の凝
縮を避けるために加熱してエアロゲル内部の温度を十分高く保ちながら徐々に脱
圧し、圧力を1気圧まで下げる。
【0003】 これらの過程を実施するために必要な時間は、抽出器の物理的寸法に強く依存
し、その抽出器の物理的寸法により製造可能なエアロゲルモノリスの最大の物理
的寸法が決定される。たとえば、5枚の各5”×9”×1”(12.7cm×2
2.9cm×2.5cm)の高品質無亀裂のエアロゲルモノリスパネルを製造す
るためには、40リットルの抽出器が用いられ、モノリスパネルを製造するため
に必要な抽出器時間は約40時間である。この全時間は、湿りゲルを速やかに抽
出器に入れるための約5〜20分間から始まる。抽出器が液体CO2で満たされ
た後、ゲル中の溶剤を液体CO2を用いて置換するには約30時間を要する。溶
剤交換段階は、溶剤及び液体CO2の拡散性および液体CO2の溶質溶解度に依存
しなければならないためにこのように長時間を要する。これは、ゲルの製造に用
いた溶剤の100%近くが抽出されるまで、CO2を抽出器の頂部に加える一方
底部から排出することにより実施する。次に抽出器をCO2の臨界点(7378
kPaおよび31.06℃)より高く加熱するのに約2〜2.5時間を要する。
得られるエアロゲルに損傷を与えるのを避けるために、加熱は十分ゆるやかに行
わなければならないため、このような長時間を要する。次に約1/2時間の熱的
安定化期間がある。最後に脱圧には通常約6時間を要する。
【0004】 合計して、40リットルの抽出器中で5枚の5”×9”(12.7×22.9
cm)の無欠陥1”(2.5cm)厚のエアロゲルパネルの1バッチを製造する
ためには現在、約40時間の抽出器時間を要する。
【0005】 エアロゲル乾燥のための時間の長さはまた、細孔サイズの分布、細孔の屈曲性
、および製造されるエアロゲル製品の厚さに依存する。乾燥の間の熱及び物質拡
散のために必要とされる距離を定めるのは厚さ、すなわち最小次元だからである
。溶剤交換および脱圧段階に必要とされる時間は、厚さの二乗にほぼ比例して変
化する。
【0006】 簡単に言えば、この時間はエアロゲル製品が他の同様の製品、たとえば他の型
の断熱材に対してコスト競争力を有するためにははるかに長すぎることが見出さ
れている。さらに、この時間は抽出器の物理的寸法に強く依存し、そして1バッ
チの同じ寸法と形態のゲルに対して、より大きな抽出器ならばこれにまして長い
操作時間を必要とするであろうから、大きなエアロゲルモノリスの大規模生産の
ための初期の資本投資はあまりにも高価なものとなる。乾燥すべき湿りゲルの物
理的寸法および形態に加えて、溶剤交換工程は抽出しなければならない溶剤の全
量に依存する。加熱工程では、熱が抽出器の壁に加えられ、次いで液体CO2
通じて移動しゲルに到達することを必要とし、一方、温度勾配が大きすぎてまだ
湿っているゲルに熱ショックまたは損傷を与えることを避けることを要する。そ
して脱圧は適切な熱量を供給するために非常にゆるやかに行い、やはり抽出器壁
を通して隣接したCO2の層を加熱し、このCO2は次に全エアロゲル体積および
抽出器にその熱を伝えながら、熱及び流体流動により誘導される損傷の可能性を
最小限にしなければならない。
【0007】 本発明は超臨界乾燥のために湿りゲルを抽出器の内部に入れた後の、エアロゲ
ル製品を製造するための処理時間を減少させることに焦点を当てた研究の結果で
ある。
【0008】 エアロゲル製品を生成するための、湿りゲルの超臨界乾燥に必要とされる時間
を実質的に減少させることが本発明の目的である。
【0009】 表面張力により誘発される損傷をエアロゲル内部に生成することを避けながら
、エアロゲル製品を迅速に製造することがさらに他の目的である。
【0010】 ゲル内部で熱的に誘発される応力破壊を避けるために、湿りゲル内部の温度を
十分空間的に均一に維持しながらエアロゲル製品を製造することがさらに他の目
的である。
【0011】 湿りゲルの周囲の流体を湿りゲル内部の流体と実質的に等温等圧に維持しなが
ら、エアロゲル製品を製造することがさらに他の目的である。
【0012】 これらの、およびさらなる他の目的は以下の本発明の詳細な記述から明らかと
なるであろう。
【0013】
【発明の概略】
本発明は改良された超臨界乾燥法によりエアロゲル製品を製造する方法を目的
とする。
【0014】 より具体的には、装入以後処理温度に達するための抽出器時間を排除するため
に、処理温度でゲルを製造および/または装入することを本発明の目的とする。
【0015】 より具体的には、よく断熱されるであろう抽出器の固体質量を加熱するための
時間を排除するために、抽出器壁温度を処理温度に維持することを本発明の目的
とする。
【0016】 より具体的には、流動により誘発される損傷をゲル構造に決して起すことなく
、フラッシュなしに急速に超臨界CO2を注入するために、湿りゲルが装入され
る抽出器を予備加圧するためのガス状CO2の使用を本発明の目的とする。
【0017】 より具体的には、予備加圧の間に温度勾配により誘発される損傷をゲル構造に
決して与えることなく、湿りゲルが装入された抽出器を予備加圧するための、そ
の温度がほぼ超臨界抽出処理温度およびゲル温度であるCO2の使用を本発明の
目的とする。
【0018】 より具体的には、超臨界CO2が抽出器に注入される前に、遊離溶剤の大部分
を置換する手段として抽出器に注入されるガス状CO2の使用を本発明の目的と
する。
【0019】 より具体的には、超臨界CO2を抽出器に注入する前に、遊離溶剤の大部分を
置換するために抽出器に注入される超臨界CO2の使用を本発明の目的とする。
【0020】 より具体的には、超臨界CO2が凝縮するのを防ぐために、脱圧の間に抽出器
内の超臨界CO2へ直接熱交換する手段としての超臨界CO2の注入の使用を本発
明の目的とする。これは、臨界圧力より僅かに低い点まで脱圧することにより超
臨界CO2がゲルから除去されるのに従い、ゲル中に残る溶剤の大部分を排除す
る。
【0021】 より具体的には、CO2の凝縮を防ぐために、脱圧の間にガス状CO2への直接
熱交換およびゲル内部のガス状CO2とのガス交換を実行する手段としての非反
応性/非凝縮性ガスの使用を本発明の目的とする。これは熱が間接的に抽出器の
壁を通じて供給される従来のゆるやかな脱圧と比較して脱圧の時間を著しく短縮
する。
【0022】 より具体的には、管中のCO2の圧力及び温度を増加させて超臨界条件へ導き
抽出器へ供給するための液体ポンプおよびそれに続く熱交換器の使用を本発明の
目的とする。
【0023】 より具体的には、抽出器中のCO2の温度及び圧力を増加させて超臨界条件へ
導くための液体ポンプおよびそれに続く熱交換器の使用を本発明の目的とする。
【0024】 より具体的には、溶剤交換及び抽出を実施するための、最初からの連続流超臨
界CO2抽出の使用を本発明の目的とする。
【0025】 より具体的には、残存するCO2の凝縮を防ぐために脱圧時に要する全加熱量
を著しく削減する目的で、ガス状CO2の大部分を除去するための脱圧時の非反
応性/非凝縮性ガスの使用を本発明の目的とする。非反応性/非凝縮性ガスの使
用はまた、脱圧時の非反応性/非凝縮性ガスによるエアロゲルの直接加熱を可能
にする。
【0026】 より具体的には、脱圧時の直接加熱媒体としての非反応性/非凝縮性ガスの使
用を本発明の目的とする。ガスは熱エネルギーを、熱エネルギーを必要とするゲ
ル片にもたらし、脱圧時間を著しく削減する。
【0027】 より具体的には、その継続時間が実質的に装置の規模/寸法の影響を受けない
エアロゲル乾燥方法を本発明の目的とする。
【0028】 より具体的には、水ガラスおよび酸触媒から製造された湿りゲルについての水
/エタノール交換のような、湿りゲルについての溶剤交換工程を効率化するため
の圧力変動の使用を本発明の目的とする。
【0029】 より具体的には、高周波変動が超臨界流体相及び溶剤の界面における物質及び
熱拡散性の効率を増大し、低周波変動がゲル構造を通じての物質移動および伝熱
速度の効率を増大する、超臨界流体/溶剤交換工程を効率化するための圧力変動
の使用を本発明の目的とする。
【0030】 より具体的には、ゲル構造を通じての物質移動及び伝熱速度の効率を増大する
低周波圧力変動によって、脱圧のために必要な時間を削減しながらなおかつ超臨
界流体の液体への凝縮を避けるための、圧力変動の使用を本発明の目的とする。
【0031】
【発明の詳細な記述】
本発明の方法は、ビーズ、モノリスおよび複合体を含む任意のエアロゲル製品
の製造のための改良された方法を目的とする。
【0032】 本発明で用いられるところの「エアロゲル」は(文脈がより狭い意味を要求し
ない限り)慣用のエアロゲルだけでなく、キセロゲル、シリカゲル、ゼオライト
、または水ガラスのような、溶剤が除かれた後のミクロ多孔性またはナノ多孔性
格子構造を有する類似の構造をも含む。用語「ビーズ」は一般に球形の、典型的
には0.1ミリメートルの桁から約1センチメートルの範囲の径を有するエアロ
ゲル体をいう。用語「モノリス」は最小次元、すなわち厚さと共に厚さより大き
な他の2次元を有する単一エアロゲル体、またはある直径を有する円筒体をいう
。厚さまたは直径は典型的にはミリメートルの桁から10センチメートルの桁の
範囲である。用語「複合体」は、他の物質、たとえばガラス繊維と共にゲル中に
おいて生成されるエアロゲルをいう。
【0033】 用語「溶剤」はゲルを生成するために用いられる液体分散媒をいい、それは本
発明に従いエアロゲルを生成するために除去される。それは本発明に関係する温
度及び圧力においては非超臨界流体である。
【0034】 用語「ガス」はその圧力がその流体についての超臨界圧力以下であり、その温
度がその温度における蒸気圧より高い流体をいう。
【0035】 用語「流体」はガス、蒸気、および液体の任意のものをいう。
【0036】 用語「超臨界流体」は、その特定の流体を超臨界にするのに必要な臨界圧力を
越える圧力および臨界温度を越える温度を有する流体をいう。
【0037】 用語「パルス」は、一般的には分離し不連続のパルス、たとえば衝撃波または
周期的連続波、または連続的な波動の断続的適用の形で、振動エネルギーを与え
ることによる流体内の短時間の圧力の乱れをいう。パルス(または波動)は好ま
しくは正弦波形を有するが、しかし他の波形、たとえばのこぎり波、方形波、ガ
ウス形、および任意のこれらの調波を用いることができる。一連のパルスの周波
数または振幅は傾斜的に変化させることが可能である。
【0038】 本発明の方法は以下一般的に超臨界抽出流体としては超臨界二酸化炭素を指し
て記述するが、このような表記はすべて、二酸化炭素に特定する旨の特記がない
限り、これに代る超臨界抽出流体をも含むことを意図している。「臨界温度」「
臨界圧力」および「臨界条件」についてのすべての言及は、議論の対象である特
定の超臨界流体について適用される温度および圧力条件をいう。エアロゲル物質 エアロゲルは約80容積%以上の空隙率を有し細孔のサイズが約0.5〜50
0ナノメートルの範囲である開口した細孔を有する物質である。エアロゲルは、
ゲル化のために用いた溶剤をその物質から、乾燥中に細孔構造を破壊または実質
的に収縮させることなく、乾燥によって除くことが可能である任意のゲル形成性
物質から製造することができる。乾燥は超臨界抽出、大気乾燥、冷凍乾燥、真空
排気、などによって達成可能である。好ましくは、エアロゲルは出発ゲルを製造
するために用いられた溶剤(またはその溶剤の代りになる任意の液体)の超臨界
抽出によって製造される。好ましくはエアロゲルは少くとも85容積%、より好
ましくは約90容積%以上の空隙率を有する。
【0039】 本発明の目的のためには、エアロゲルは超臨界抽出段階なしに空気蒸発、すな
わちゆるやかな直接乾燥によって製造されるキセロゲルを含む。これは典型的に
はゲル形成性混合物中に表面活性剤または細孔表面修正剤を含むことによって達
成される。いずれの添加剤も表面張力を、そしてそれによって蒸発する流体がゲ
ルに及ぼす力を、大幅に削減し、そして/または乾燥時の細孔収縮を打消す回復
力を与える。乾燥時間はキセロゲルについてもまた非常に長い。Smithらに
付与された米国特許第5,877,100号にはキセロゲル様の物質の複合形が
記述されている。エアロゲルおよびキセロゲルの両方の製造に関する詳細な議論
は、Aerogels:Proceedings of the First
International Symposium,Wurzburg,Fed
eral Republic of Germany,Sep.23−25,1
985,J.Fricke,ed.,Springer−Verlag,Ber
lin−Heidelberg(1986)参照。
【0040】 本発明のエアロゲルは、有機,無機、またはそれらの混合物であってよい。エ
アロゲルを製造するために用いられる湿りゲルは、アルコゲル、ヒドロゲル、テ
ンプレート法などを含む、当業界において公知の任意のゲル生成技術によって製
造することができる。これらの技術はすべて、特定の微細構造を達成するために
用いられる溶剤または方法に依存する、単に重合の異なる形態に過ぎない。無機
エアロゲルを生成させるための適当な物質は、ケイ素、アルミニウム、鉄、銅、
ジルコニウム、ハフニウム、マグネシウム、イットリウムなどのような、酸化物
を生成しうる大部分の金属の酸化物である。有機エアロゲルを生成させるための
適当な物質は、ポリアクリレート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ
ウレタン、ポリイミド、ポリフルフラールアルコール、フェノール−フルフリル
アルコール、ポリフルフリルアルコール、メラミン−ホルムアルデヒド、レゾル
シノール−ホルムアルデヒド、クレゾール−ホルムアルデヒド、フェノール−ホ
ルムアルデヒド、ポリビニルアルコールジアルデヒド、ポリシアヌレート、ポリ
アクリルアミド、各種エポキシ、寒天、などである。
【0041】 特定の形のエアロゲルまたはその製造法に限定することなしに、便宜上以下本
発明を例示するためには、アルコゲルを経由する無機エアロゲル生成法を用いた
。本発明は他のエアロゲル及び製造法に適用可能である。
【0042】 一般的に無機エアロゲルの生成のための主要な合成経路は、アルコキシドの加
水分解及び縮合である。最も適当な金属アルコキシドは、各アルキル基に約1〜
6個の炭素原子、好ましくは約2〜4個の炭素原子を有するものである。このよ
うな化合物の具体的な例としては、テトラエトキシシラン(TEOS),テトラ
メトキシシラン(TMOS),テトラ−n−プロポキシシラン、アルミニウムイ
ソプロポキシド、アルミニウム−s−ブトキシド、セリウムイソプロポキシド、
ハフニウム−t−ブトキシド、マグネシウムアルミニウムイソプロポキシド、イ
ットリウムイソプロポキシド、ジルコニウムイソプロポキシド、などが含まれる
【0043】 低温で使用してエアロゲルを生成させるための使用に適当な物質は、酸化物形
成性金属に基く非耐熱性金属アルコキシドである。好ましいそのような金属はケ
イ素及びマグネシウム、ならびにそれらの混合物である。より高温での使用に適
当なアルコキシドは、たとえばジルコニア、イットリア、ハフニア、アルミナ、
チタニア、セリア、などのような酸化物を生成する一般的に耐熱性の金属アルコ
キシド、ならびにジルコニア及びイットリアのようなそれらの混合物である。ケ
イ素および/またはマグネシウムとアルミニウムのように、非耐熱性金属と耐熱
性金属の混合物を用いてもよい。
【0044】 無機エアロゲル生成工程における主要変数としては、アルコキシドの型,溶液
のpH、アルコキシド/アルコール/水の比が含まれる。これらの変数の調節に
よって、超臨界条件における乾燥の間に「ゾル」状態から「ゲル」状態へ転移す
る過程を通じてエアロゲル種の生長及び凝集を調節することが可能である。生成
するエアロゲルの特性は前駆体溶液のpHおよび反応物のモル比によって強く影
響されるが、本発明中においてはゲルの生成を可能にするいかなるpHおよびモ
ル比も使用しうる。
【0045】 一般に、溶剤は低級アルコール、すなわち1〜6、好ましくは2〜4個の炭素
原子を有するアルコールであるが、ただし当業界において公知の他の液も使用し
うる。他の有用な液の例としては、酢酸エチル、アセトン、ジクロロメタン、な
どが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0046】 シリカエアロゲル含有低温絶縁材については、現在好まれる原料は、テトラエ
トキシシラン(TEOS)、水およびエタノール(EtOH)であり、TEOS
の水に対する好適な比は約0.2〜0.5:1であり、TEOSのEtOHに対
する好適な比は約0.02〜0.5:1であり、好適なpHは約2〜9である。
この原料の溶液の通常のpHは約5である。より低いpHの溶液を得るためには
任意の酸を使用しうるが、HCl、H2SO4またはHFが現在好ましい酸である
。より高いpHを生成させるためには、NH4OHが好ましい塩基である。
【0047】 製造すべきエアロゲルを同定した後、適当な金属アルコキシド−アルコール溶
液を製造する。特定の溶液を製造するための技術を以下に記述するが、エアロゲ
ル形成性の溶液の製造は一般的に、また特定の組成を有するものについて、当業
界において公知である。たとえばS.J.Teichner et al.,“
Inorganic Oxide Aerogel,”Advances in
Colloid and Interface Science,Vol.5
,1976,pp245−273、およびL.D.LeMay,et al.,
“Low−Density Microcellular Materials
,”MRS Bulletin,Vol.15,1990,p19参照。
【0048】 一般には単一のアルコキシド−アルコール溶液が用いられるが、混合酸化物エ
アロゲルを製造するために、2種以上のアルコキシド−アルコール溶液の組合せ
を用いてもよい。アルコキシド−アルコール溶液の生成後、水を加えて加水分解
を起こさせ、「ゾル」状態の金属ヒドロキシドが存在するようにする。加水分解
反応は、テトラエトキシシランを例として用いれば、下記の通りである: Si(OC2H5)4 + 4H2O → Si(OH)4 + 4(C2H5OH) (1) エアロゲルモノリスを生成させるためには、このゾル状態のアルコキシド溶液
を次に十分長い間(通常は一夜)熟成すると、式(2) Si(OH)4 ⇒ SiO2 + 2H2O (2) に示される縮合反応が起こって前駆体を生成し、これらは本発明に基き超臨界乾
燥後にエアロゲルとなる。溶媒で湿ったゲルの抽出 本発明のエアロゲル製品を生成する湿りゲルは、既述の任意のゲル生成工程に
よって製造することができる。本発明はゲル生成技術および特定のゲル形成性物
質とは無関係に、このようなゲルの溶剤抽出及び乾燥に広汎に適用できると信じ
られている。
【0049】 鋳造された湿りゲルの乾燥は遅く、高圧及び調節された温度の下長時間の操作
を必要とする。上記のように、これはエアロゲルのコストを著しく上昇させ、こ
のことさえなければ好ましいはずの数多くの状態における使用を妨げている。現
在当分野の最も進んだ技術に関するよい記述は、M.J.van Bommel
l and A.B.de Haan、J.Materials Sci.29 943−948,(1994)に見出すことができる。
【0050】 湿りゲルは適当な鋳型中で生成させるかまたはそこへ入れ、次いで、通常は一
夜、熟成される。従来技術による方法では、室温のゲルを室温の抽出器に入れる
。本発明の一つの態様においては、湿りゲルは、成形の前または後に、ゲルに熱
による損傷を与えないような任意の適当な手段により、抽出流体、最も一般的に
はCO2(他の抽出流体も使用可能ではあるが)の臨界温度を越える温度とされ
る。たとえば、もし湿りゲルが室温で製造されたならば、それらは溶剤浴中に入
れ適当な温度まで徐々に加熱することができる。最大の加熱速度は特定のゲル処
方の熱伝導度によって決定され、そして亀裂発生が避けられるように実験的に決
定されるべきである。別法としてゲルは、適当な溶剤中で、ほぼ臨界温度かまた
はそれを越える温度で製造することができる。さらに他の別法としては、ゲルは
臨界温度よりやや低い温度まで加熱した溶剤浴中に入れ、次いでゲル及び溶剤浴
は臨界温度を越える温度まで加熱される。
【0051】 本発明の方法の第二の態様においては湿りゲルは、加熱して器壁がCO2の臨
界温度より高い温度に維持された非加圧下の抽出器中に挿入する。装入中に望ま
しくないゲルの乾燥という問題が起らない限り、湿りゲルのみ(すなわち溶剤を
追加的に加えることなく)を装入する必要がある。もし湿りゲルが装入中の乾燥
のため損傷を受けるようなことがあるならばそれらは溶剤と共に、好ましくは抽
出器へ挿入されるべき容器に入れて、装入することができる。別法としては湿り
ゲルは、湿りゲルの表面の乾燥を防ぐためにあらかじめ溶剤の飽和蒸気で満たさ
れた抽出器に装入することができる。ゲルモノリスについての装入工程は一般的
に、ゲルモノリスを垂直チェンバー中へ下ろすか、またはそれらを水平に配置し
た抽出器中へ、すなわち抽出器の側面のふたを開いて、水平に挿入することによ
り実施される。ビーズについての装入工程は一般に、ビーズを溶剤または移送用
ガス中に導き、抽出器へ重力により注ぐかまたは、バルブまたは開口部を経てポ
ンプ送入することによって実施される。もし湿りゲルが追加的な溶剤と共に装入
されない場合は、抽出器は次に、さらに以下に記述する最終的超臨界抽出におい
て用いられるべき臨界温度にほぼ等しいかそれ以上の温度で、液またはガスの形
の追加溶剤により満たされる。
【0052】 次の段階は、湿りゲルの周囲の任意の遊離溶剤およびゲル中に含まれる溶剤の
、両方の溶剤の除去である。従来技術によれば、これは液体CO2(または他の
適当な流体)によるか、またはM.J.van Bommell et al.
,supra,に記述されているような超臨界CO2による溶剤の抽出により実
施される。
【0053】 本発明の方法においては,この除去は、湿りゲルが工程温度にほぼ等しいかま
たはそれを越える温度にあるが、最終的工程圧力よりは低い圧力にある数種の方
法の任意のもので始まる。ゲルからの溶剤除去は次いで超臨界流体、たとえばC
2の添加によって完了する。
【0054】 たとえば、もし抽出器内のゲルが湿りゲルの外側の溶剤に囲まれているならば
、その溶剤(「遊離溶剤」と呼ばれる)は抽出器底部のバルブを開くことによっ
て排出することができる。もしゲル及び溶剤が抽出器内の容器中にあるならば、
液の流れを促進するために容器の頂部および底部の両方を開くことが好ましい。
次に臨界温度より高い温度で、かつ臨界圧力より低い圧力で、抽出器中にガス状
のCO2を注入することにより抽出器を加圧する。ガス状のCO2は臨界温度より
高く、液状溶剤よりははるかに低い密度を有する。ガス状のCO2は好ましくは
頂部から供給され、徐々に頂部から膨張して泡空間を形成し、遊離溶剤を抽出器
の底部へ向けて絞りだしてそこから排出するであろう。遊離溶剤は好ましくは連
続的に気体から分離し回収する。溶剤の大部分が排出されればガス状のCO2
注入は停止する。工程中のこの時点では、抽出器内の温度は最終的な超臨界溶剤
抽出工程で用いられるであろう温度と実質的に同一であり、圧力は臨界圧力より
僅かに低い。ここで超臨界CO2(または他の超臨界抽出流体)を抽出器中へ、
頂部からまたは底部から供給してゲル内部からの溶剤の超臨界抽出を実施し、ゲ
ル中の溶剤を拡散により除去する。超臨界CO2は液体CO2より約10倍大きな
溶質拡散性を有しながら、かつ液体CO2のわずか約1/10の粘度を有する。
このため拡散/浸透/抽出は、超臨界CO2を用いる場合には、液体CO2を用い
る場合より速やかである。超臨界CO2の供給が続くに従い、抽出器の圧力は増
大して臨界圧力を越え、抽出器内のすべてのCO2は超臨界状態となる。
【0055】 一旦抽出器が超臨界CO2で満たされれば、抽出された溶剤を含む超臨界CO2 は、純超臨界CO2より密度が高いために、連続的に抽出器底部から排出される
。抽出器はすでに超臨界工程圧力に近い、すなわちその約1380kPa、好ま
しくは約345kPa,最も好ましくは約69kPa以内であるため、超臨界C
2の注入は激しい流体の運動を決して起さない。超臨界CO2については、圧力
は7,378kPaを越えなければならない。好ましくは約7,585〜12,
411kPaである。溶剤、ゲル、および超臨界CO2の温度はすべて実用的に
同一であるため、注入過程は熱的ショックを決して与えない。
【0056】 ゲルが抽出器内の遊離溶剤中にある時、一つの別法においては溶剤の最初の排
出を避ける。かわりに、抽出器の空間容積は、臨界温度にほぼ等しいかそれを越
えるが、臨界圧力より低いガス状CO2を、抽出器頂部の下のかつ湿りゲルを覆
う溶剤の液面の上の空間に注入することにより直接加圧される。CO2の注入は
圧力が臨界圧力を越え、すべてのCO2が超臨界状態となるまで続ける。この時
点で超臨界CO2の注入を始め、抽出器の底部またはその近くのバルブを開き溶
剤を排出する。この場合超臨界CO2は頂部から膨張する「バブル」を形成し、
同時に、溶剤を抽出器底部から押出すことによって、大部分が遊離状態である溶
剤を湿りゲル内部の少量の溶剤と共に除去する。超臨界圧力に到達した後、実質
的にゲル/溶剤と同温度で超臨界CO2をさらに抽出器頂部に注入することによ
って溶剤を排出する。溶剤上の空間容積はすでに臨界圧力のわずか下まで加圧さ
れており、超臨界CO2が抽出器中に最初に存在するとき湿りゲルは溶剤に浸さ
れているため、この工程は激しい流体の動きを決して起さない。溶剤、ゲル、お
よび超臨界CO2の温度はすべて実質的に同一であるため、注入工程は熱的ショ
ックを決して起さない。
【0057】 ガス状CO2の空間容積への添加に代わる方法の一つは、ほぼ所望の超臨界温
度である空間へ超臨界CO2を直接注入することである。この場合、圧力が臨界
圧力になりそれを越えるまでは、超臨界CO2はまず空間中へ膨張して温度が低
下する。超臨界CO2が加えられ、空間中へ膨張する際には、湿りゲルは溶剤中
に浸り保護されているので、熱的または流体流動によるショックは起らないであ
ろう。
【0058】 湿りゲル(ゲル本体のみまたは運搬トレーに乗せて)が過剰の溶剤なしに抽出
器に装入される時、さらに他の別法は、抽出器を臨界圧力より僅かに低い点まで
予備加圧するためのガス状CO2の使用およびそれに続く超臨界CO2の抽出器へ
の注入である。ガス状CO2による予備加圧は、それが徐々に起るため、激しい
流体の運動を決してひき起こさない。超臨界CO2の注入は、抽出器がすでに実
質的に工程圧力にあるため、激しい流体の運動を決してひき起こさない。超臨界
CO2注入は、溶剤、ゲル、および超臨界CO2の温度がすべて実用的に同一であ
るため、熱的ショックを決してひき起こさない。
【0059】 本発明においてはエアロゲル製造工程を促進するためのいくつかの手段が提案
される。第一に、ゲルが製造される間またはその後に、ゲルの温度を、ゲルを抽
出器中に入れる時点までに、抽出用超臨界流体の臨界温度に近く、好ましくはそ
れよりも高く上げることである。同様に、抽出器、および抽出流体、および乾燥
防止のために必要ないかなる過剰の溶剤も、抽出用超臨界流体の臨界温度に近く
、好ましくは少くともそれよりも僅かに高くあるべきである。次に湿りゲル及び
溶剤は、ゲルが圧力勾配に耐えうる限り急速に加圧することができる。本発明の
目的のためには臨界温度に十分近い温度とは、臨界温度よりも約10℃未満、好
ましくは約5℃未満、より好ましくは約2℃未満低いことをいう。
【0060】 第二に、抽出流体は直接超臨界状態で導入するか、または抽出流体を抽出器内
で超臨界状態にするために急速に圧縮(加熱を適切に調節して)することができ
る。次に溶剤の抽出を液状ではなく超臨界CO2により実施する。その拡散性が
増大するために、超臨界CO2による抽出は液状CO2による場合より速い。
【0061】 大規模生産の場合、これらの手段により、超臨界二酸化炭素によりアルコール
を湿りエアロゲルから抽出する工程を開始するための、系の準備に必要な時間を
減少させることによって、従来技術と比較して時間を著しく節約することができ
る。溶剤の抽出/パルスによる効率増大 上述のように、現在の最新式の抽出法は、液状または超臨界の抽出流体を溶剤
で湿ったゲルを通して循環し、(工業規模の操業においては)超臨界ガスを抽出
された溶剤から分離し、次にそれを工程中に再導入することによって実施される
。ゲル中の細孔は小さいので、液はゲルを通過するにしてもそれは非常にゆるや
かである。むしろ、ゲルからの溶剤除去の主要方法はゲルからの溶剤の循環抽出
流体の流れ中への拡散および抽出流体のゲル中への拡散による。この相互拡散は
、たとえ超臨界CO2を液状CO2の代わりに使用したとしても本質的かつ相対的
に遅く、必要時間は製造されるエアロゲル体の厚さの2乗に従って増加する傾向
がある。実験室条件においては、この交換には2〜3時間程度を要する可能性が
ある。しかしながら、工業生産においては、1インチのような適度の合理的な厚
さの複数の無亀裂エアロゲル体を確実に製造するためには10〜30時間を要す
る可能性がある。このためこの製法は広範囲の用途のために商業的に成り立つに
は高価なものとなってしまう。
【0062】 抽出流体による溶剤交換工程の効率は、流体の有効な物質拡散性を増加させる
ことによって増大する。より具体的には、抽出器圧力をサイクル化するかまたは
パルス化することによって改良された溶剤交換効率を得ることができる。たとえ
ば、高周波低振幅の圧力変動を用いて、混合及び物質拡散を促進することができ
る。これに代わり、もし抽出流体が圧縮可能であるならば(CO2のような超臨
界流体はそうであるが)低周波高振幅のパルスを用いて、効果的にゲル内部から
より高い溶剤濃度の溶液(たとえばエタノールの超臨界CO2溶液)を送出し、
低溶剤濃度の溶液をゲル中に送入することができる。圧縮性流体に関しては好ま
しくは2種の異なったパルスが同時に用いられる。圧力のサイクル化/パルス化
は、能動的ポンプ効果および/またはより強化した拡散および混合過程を生み、
ゆるやかに変動するかまたは一定の圧力条件においてゲルから超臨界流体への溶
剤の単純な拡散に受動的に依存するよりも効果的である。
【0063】 流体交換工程は、抽出器出口における抽出流体中の溶剤含有量があらかじめ定
められた量より低い時に、この抽出法により満足に実施されたと考えられるが、
この量の厳密な値は、実施される具体的方法、用いられる流体の性質(拡散性及
び粘度)、細孔の寸法分布、処理されるゲルの物理的寸法及び形態、ならびに用
いられるパルスの周波数及び振幅に依存する。しかしながら一般的には、もし排
出流体の溶剤含量がゲル内部の溶剤含量を代表するとすれば、満足な量は約50
ppm未満、好ましくは約20ppm未満、最も好ましくは1ppm未満であろ
う。
【0064】 理論により限定されることを望むものではなく、出願者の信ずるところによれ
ば、パルスはゲル内部の抽出流体相と液体溶剤相の境界付近の溶剤を速やかに希
釈するので、高周波パルスの適用はエアロゲル内部における流体交換を促進する
。これは液/液および液/超臨界流体交換の両方に適用される。
【0065】 超臨界流体および溶剤の混合物については、「混合流体超臨界領域」と呼ばれ
る単一相領域が存在し、ここでは溶解した溶剤との混合物が超臨界である。意外
にも多くの溶剤/超臨界流体混合物について、超臨界条件の単一相領域が、超臨
界流体の臨界点の十分近傍に発生するため、その混合流体の超臨界性を用いてゲ
ル内部からの溶剤の抽出速度を増大し、それにより全体の処理時間を減少するこ
とが発見された。
【0066】 溶剤としてエタノールをそして超臨界流体としてCO2を例に用いると、各々
約50%を含む混合物は単一相であり約7,585kPaを超える圧力および約
35℃を超える温度で超臨界である。これはCO2を超臨界状態に維持するため
の通常の操作圧力及び温度に近い。それゆえ湿りゲルと超臨界流体の間の接触の
最初の瞬間において、湿りゲル内部の溶剤エタノールとゲル外側の超臨界CO2
の間の界面において相互拡散が始まるであろう。この相互拡散は超臨界CO2
通して高周波変動を伝播することによって増大する。界面における混合が続くに
つれ、混合領域の厚さは増加する。混合層の外面部は速やかに「超臨界への転換
」への閾値に達する。超臨界流体は、難圧縮性の液体とは異なり、気体のように
容易に圧縮可能であるため、混合流体が超臨界に転じた時、それは一般に抽出器
内部においてかつ特にゲル内部において圧縮された形であり、平均すればより多
くの分子がゲル内部に移動するであろう。気体が再膨張する時、分子は(必ずし
も同じ分子ではないが)ゲルの「混合流体超臨界領域」の外へ移動する。ついで
、次のパルスが超臨界流体を圧縮する時、新たなある量の超臨界CO2がその時
までに厚さを増した混合流体超臨界層の内部へ押し入れられる。それゆえ次に溶
剤液の分子は、溶剤液および超臨界混合流体の間に混合すなわち相互拡散が存在
する範囲において、超臨界混合流体内へ混入し、新たな混合流体は超臨界を維持
し、エアロゲルから除去される。この溶剤除去は純粋の拡散による溶剤除去を補
強するものであり、はるかに速い。
【0067】 特定の理論により限定されることを望むものではないが、溶剤(液状エタノー
ル)および超臨界混合流体相(CO2およびエタノールを含む)界面領域におけ
る高周波圧力パルスによる拡散増大の機構は、溶剤内部対超臨界混合流体相内部
の波動伝播速度および音響インピーダンスの差によるものであると信じられてい
る。圧力波はまずゲル外部の超臨界相を,次いでゲル近傍および内部の混合流体
超臨界相を通って伝播し、そしてゲル内の溶剤液との界面に達する。インピーダ
ンスの不連続性のために、圧力波は界面で二つの波:透過波および反射波に分裂
するであろう。界面領域の両側における流体粒子は異なる波動伝播速度により異
なった速度で移動する傾向を示すであろう。両側の間のインピーダンスの不連続
性に起因する波動現象および粒子速度不一致に順応するために、まだ溶剤液を含
んでいるゲルの部分と超臨界混合流体を含む残りのゲルの部分の間の界面領域は
かき乱されてよく混合し、それにより界面領域を越えた拡散が強化されるであろ
う。このパルス強化拡散は自然拡散よりはるかに速い。
【0068】 強化された拡散過程が進むに従い、界面領域はゲルの残存する溶剤液領域の方
向へ移動して、その領域が完全に消失し全ゲル構造が超臨界相流体のみを含むに
至る。これが起った後は、全ゲル構造は主として、長距離ポンピング効果を生ず
る、より遅いパルスによって増大される物質輸送に関与する。ゆるやかな圧力パ
ルスのポンプ作用は、ゲル内部の溶剤濃度を、濃度勾配に依存する単純拡散過程
よりはるかに速やかに下げる。ゲル最深部の超臨界相内の溶剤濃度、またはゲル
内部の溶剤の最大局所濃度が低レベル、たとえば約50ppm未満、好ましくは
約20ppm未満、最も好ましくは1ppm未満に達した時、溶剤抽出工程は完
了したと考えられ、脱圧を開始することができる。
【0069】 低周波高振幅パルスが用いられるのは、それらが溶剤除去に次のように機能す
るからである。低周波(長波長)変動による膨張期の間、高濃度の溶解した溶剤
を有する超臨界混合流体はエアロゲルから流出してゲルからの溶剤除去速度を加
速するであろう。一方圧縮期には低濃度の溶剤を有する超臨界流体はゲル中に押
し戻され低溶剤濃度においてかつ抽出器の処理温度において新たな超臨界流体が
ゲルに補充される。たとえば、超臨界CO2の密度は、40℃で圧力が7585
から10,340kPaに増すとき、ほぼ2倍になるであろう。換言すれば、こ
の量の圧縮スイングの後には、ゲル内部の「混合流体超臨界」層内の50%もの
分子はゲル外部の新たな超臨界CO2流から入り、これによって「混合流体超臨
界層」中の溶剤の濃度が下がり、膨張に関連する温度降下を受けた「混合流体超
臨界」層へ熱を供給する。これに続く膨張過程では、圧縮時に供給された熱が膨
張する流体の凝縮を妨げ、「超臨界」層内の50%もの分子がゲルから出て超臨
界流体に入り流出するであろう。この低周波高振幅圧縮/膨張サイクルは、全エ
アロゲル体が「混合流体超臨界」領域に包まれ、かつエアロゲルの最深部が溶剤
は痕跡のみで殆ど超臨界流体を含むようになる時点まで繰り返すことが可能であ
る。
【0070】 また低周波圧縮期の間には圧力が増加するに従い、そして流体がゲル中に押し
こまれるに従い、超臨界流体の溶解力は殆ど超臨界流体密度の一次関数として増
大し、これによってゲル中の拡散/溶媒和過程を助長する。溶剤が超臨界流体中
に溶解し圧力が低下した後は、超臨界流体の密度は下がり、流体を膨張させてゲ
ルの外へ出すよう作用する。超臨界CO2のような超臨界流体の圧縮による溶質
溶解度増加は、ゲル内からの溶質の拡散が増大する追加的要因である。さらに、
超臨界流体および通常の溶剤間の前面がエアロゲルの内部へ移動し、それゆえ混
合層からゲル表面までの移動距離が増加するに従い、徐々に圧力パルスの波長を
増加(周波数を減少)させることが有用であることが見出された。
【0071】 それゆえ、高周波パルス、低周波パルス、および少なくとも低周波パルスの波
長の傾斜上昇(徐々に増加)にはおのおの独立した効用がある。2種類の異なっ
た周波数のパルスと場合により傾斜(ramping)を組合せることは、特に
効果的であることが期待される。
【0072】 一定の周波数における高周波パルスの振幅は重要性がより低い。より高い振幅
は交換過程を加速する傾向(理想的には一次的に)があるであろうが、しかし実
用面ではエネルギー散逸のため一次的より小さくなる。一定の周波数における振
幅にはまた上限があり、これを越えるとパルスの間の圧力勾配が大きくなりすぎ
てゲル構造を損傷する。エアロゲルの細孔はきわめて小さいので、流体の通過が
ゲル構造に与える摩擦力は驚くほど大きい。多くのエアロゲルにとって、上限は
34.5kPa付近の範囲である。約0.7〜27.6kPaの圧力振幅範囲は
大部分のエアロゲル物質について典型的である。最大許容圧力振幅は、音波の周
波数または波長に依存する。これは、周波数が増加するに従って、気体の移動の
速度が増加し、これがエアロゲルの局部領域に対して同一振幅のより低い周波数
において見出せるよりよりも高い圧力勾配を及ぼしうるからである。
【0073】 超臨界CO2抽出(一般に約7585〜12,411kPaの圧力で実施され
る)のために適当な高周波数パルスは、約1〜100,000Hz、より典型的
には2,000〜50,000Hz、そして多くの場合約5,000〜30,0
00Hzの範囲の周波数を有するであろう。これに対応する最大許容圧力振幅(
これは周波数が増加するに従い減少し、ゲルの細孔構造に依存する)は、典型的
には約0.07〜約137.9kPa、より典型的には約2.1〜34.5kP
a、そしてしばしば3.4〜20.7kPaであろう。
【0074】 より遅いパルスについては、周波数は約0.0001〜約10Hz、より典型
的には約0.001〜約1Hzであってよい。圧力振幅は、物質がその圧力勾配
に耐え、かつ高周波パルスが同時に用いられるときその圧力振幅を許容するとし
て、一般に約69kPa〜最大6,895kPaまで、より好ましくは689.
5kPa〜4,137kPaの範囲をとる。
【0075】 具体的な圧力振幅/周波数の組合せは、特定のエアロゲル組成物について、具
体的な空隙率,細孔サイズ分布,エアロゲル格子構造の圧縮および引張強さ、お
よび物理的寸法及び形態を考慮に入れて、日常的実験により決定しなければなら
ない 。エアロゲルは能動的抽出過程において流体の動的侵食、圧力差がもたら
す応力、またはその他によって損傷されることはない。またその結果生ずる温度
スイングは、応力損傷またはゲル内部の流体の超臨界の消失を起こすほど大きく
はない。
【0076】 他の周波数または波長も用いられる。より高い周波数、たとえば10万〜一千
万Hz(超音波および砕石術(lithotripsy)に用いられる)が、現
在探索された範囲の約1〜約100,000Hzと同程度またはより有用である
ことが明らかになるかもしれないことが具体的に考えられる。このような速い周
波数は、過剰の圧力勾配を作り出すことを避けるためにより低い振幅を必要とす
る。
【0077】 パルスの振幅を選ぶ際にはまた、特定の圧力及び温度から始まる過剰の圧力降
下は、超臨界流体の通常の液または気体への相変化をひき起す可能性があること
を念頭におくべきである。もし振幅が十分大きければ、密度が圧力低下によって
減少する時それはまた溶解度の減少のために、抽出流体は超臨界にとどまっても
、溶剤の独立した液相への再凝縮をひき起こしうる。もし抽出流体の相が超臨界
から気体に変化するならば、溶剤の大部分は溶解度の大幅な低下のために再凝縮
するであろう。
【0078】 しかしながら、大部分の超臨界流体はエアロゲルを生成させるのに用いられる
通常の溶剤について非常に高い溶質溶解度を有するので、圧力または密度の穏や
かな低下は、もし適切に制限されるならば、溶剤の再凝縮を引き起こすことはな
いであろう。圧力変動の間にも、(i)ゆるやかな圧力変動の変化の速度が準安
定であるのに十分なほどおそく、(ii)より速い変動の振幅が平均圧力よりも
はるかに小さくかつ構造変化を起す閾値圧力より低ければ、圧力は十分等角的に
バランスを維持するので、ゲル格子の形と寸法およびその細孔は認識しうるよう
な寸法的変化を受けることは決してないという点に注目すべきである。全ゲル容
積内部には静水力学的準平衡があり周期変動の間その状態は変わらない。
【0079】 圧力変動過程は、一つの態様においては、超臨界CO2が圧縮性の点で気体の
ような挙動をするという事実に依存する。そのため圧縮されれば前と同じ細孔容
積中により多くの超臨界CO2を詰めこむことが可能であり、そして膨張させた
時には、溶剤を含んだ超臨界CO2はゲルの外へ出てくる傾向を有する。
【0080】 本発明の実施のために適当なパルスは、抽出器内部で必要な周波数及び振幅の
圧力パルスを与える任意の手段または方法によって発生させることができる。パ
ルス源は抽出器内部にあるか;反応器の外側(そして典型にはそれと密着状態)
にあるか;または反応器の一部を形成することができる。パルスは一種以上の圧
電装置、電気・機械的装置、ピストン、機械的装置、ダイヤフラム、ベロー、膨
張可能な装置、または抽出器を通過する流体または気体の送入圧または背圧の変
動によって発生させることができる。たとえば、圧電装置は水中聴音機のための
駆動装置になりうるし、電気・機械式装置は拡声器に用いられるようなソレノイ
ドでありうる。機械式装置としては鐘を打つために用いられるような打撃ハンマ
ーでありうる。膨張可能な装置としては、抽出器内部または外部のいずれかにあ
りポートによって連結される膨脹可能な風船またはベローでありうる。膨張可能
な装置は気体または液体によって膨張させることができるであろう。同様に、ピ
ストンは内部またはポートを介して外部に置き,圧力または機械力により駆動す
ることができる。これらの一連の圧力波を生成する各方法は公知である。たとえ
ば、背圧は、他のポートを出るかまたは入る流体に一定の圧力を及ぼしながら、
電子的調節により抽出器(または他の閉じた容器)の出口ポートまたは入口ポー
トを開いたり部分的に閉じたりことにより変動させることが可能である。パルス
源を抽出器と組み合わせることは如何なる一般的方法によっても可能である。脱圧法/パルス化による効率増加 一旦、エアロゲルの全容積を通じて溶媒が超臨界流体と交換されれば、エアロ
ゲル製造を完成させるための次の段階は抽出器内の圧力を放出し、エアロゲルが
大気圧に戻れるようにすることである。これは現今の従来法においては、もし圧
力が制御されずに単純に放出されるならば超臨界流体は液状態に戻りエアロゲル
を損傷させるであろうから、おそい過程である。溶剤交換過程の結果ゲル中に残
る超臨界流体は、無制御下の脱圧の間はほぼ断熱膨張に従うであろう。換言すれ
ば、超臨界CO2は、超臨界CO2が液体CO2に変りその結果製造されたエアロ
ゲルが損傷することを防ぐために、十分な熱がゲルの内部に供給されない限り、
膨張するに従い温度が低下する傾向を示すであろう。
【0081】 脱圧は典型的には複数の段階で実施される。第一段階においては抽出器は、温
度を臨界温度より高く保ちながら、臨界圧力より僅か低い点まで脱圧される。こ
れはいかなる慣用の方法によっても行うことができるが、しかしエアロゲルに熱
を供給し圧力が臨界圧力を通過しながら、CO2が気体として残ることを必要と
する。圧力が臨界圧力より低くなった後、次に圧力を非常にゆるやかに大気圧に
達するまで低下させる。エアロゲルは効率のよい断熱材であるため、この脱圧工
程の第二段階はゆるやかな過程であることを必要とする。一般にこれは、エアロ
ゲル試料の寸法、細孔分布、最初の圧力などに依存するが、約103kPa/分
以下の速度で行われる。脱圧の間ゲル内部への伝熱が困難であることは、熱がC
2流をさかのぼって流れなければならない一方、CO2はゲルの外へ移動しなけ
ればならない事実により増加する! さらに、熱が通過してゲルの内部へ流れ込
まなければならないエアロゲル構造の固形物含量が低いことは、熱の固形物伝導
性がきわめて低いことをも意味する。この問題は微細な格子構造及び曲がりくね
った伝熱経路により複雑化する。しかしながら、より速やかな脱圧のためには、
熱はゲルの内部へ、現在可能であるよりも速やかに伝えられねばならない。
【0082】 脱圧過程を早めるための二つの技法が今や発見された。第一の技法は、必要な
熱をゲル内部に伝えるのを助けるために低周波圧変動を用いる。第一段階として
は、この工程は抽出流体について臨界値を越える値から臨界圧の僅か下まで抽出
流体が液体に凝縮することなく圧を下げることを含む。排出バルブを開くことに
より平均圧力が下がるに従い,超臨界CO2は徐々に圧力を下げながら抽出器に
送りこまれる。圧力が着実に低下する間、これに重ねて低周波圧力パルスが加え
られる。パルスの圧縮期の間に、ゲルの外側から比較的温かい超臨界流体がゲル
の内部へ詰めこまれ,これによって必要な熱を伝えてこの脱圧過程の第一段階を
加速することを可能にする。次にパルスの膨張期の間に、超臨界流体はゲルから
除去される。このようにしてゲルへの改良された熱伝導が実現する。
【0083】 第二段階として、圧力は臨界圧力の僅か下から大気圧まで低減される。排出バ
ルブを開くことによって平均圧力が下がるに従い、加熱されたガス、たとえば、
超臨界CO2ではなく、CO2ガスが、徐々に低下する圧力の下、抽出器にその圧
力よりわずか上で送りこまれる。同時に、低周波パルスが重ねて加えられ、(圧
縮のため)より温かいCO2をゲル内部に詰めこみ、それによって重ねられた圧
縮期に必要な熱を伝達し、そして重ねられた膨張期にCO2を除去し脱圧の第二
段階の速度を上げる。
【0084】 より速く脱圧を実施するための別法は、超臨界流体、たとえばCO2を、反応
器の大気圧への脱圧時に出合う温度および圧力範囲で液体にならない不活性気体
と交換することで始まる。これを達成するためには、非反応性/非凝縮性(NR
NC)ガスの注入が用いられる。NRNCガスの注入の時期及び方法は各種の方
式で実施することができる。
【0085】 方法1−CO2の超臨界領域以内の温度及び圧力を維持しながら超臨界CO2
非反応性/非凝縮性ガスとすべてが交換されるまで完全な交換を行う。これはゲ
ル内の超臨界CO2中の溶剤濃度が非常に低くNRNCガスが注入される際の再
凝縮がゲルにとって害を及ぼさない時にはよい方法である。
【0086】 ガス交換は拡散によるため、溶剤抽出と同様、拡散律速過程の緩慢さは障害と
なる。ガスの拡散は液の場合より早いが、なおかつCO2をNRNCガスと交換
するのはあまりに長時間を要する。そのため好ましくは不活性気体は、溶剤抽出
に関して上述したような圧力パルスを用いて超臨界流体と交換される。高周波パ
ルスは細孔中のガス交換を加速する。低周波、長波長パルスはCO2をゲル内部
より送り出すと共に新しいNRNCガスをゲル内へ送りこむ。波長は抽出器中の
エアロゲルの特徴的寸法に合わせることができる。不活性気体はまた加熱するこ
とが可能であり、それによって各気体の交換を行いながらも脱圧をより速く進行
させることを可能にする。
【0087】 方法2−圧力パルスを適用しながら超臨界CO2が臨界圧力より僅かに低い一
定の平均圧力まで脱圧された後のガス交換。この方法はもし溶剤交換過程の終末
においてまだ溶剤濃度が望まれるほど低くはなく溶剤の最終的抜出しが望まれる
時には好ましい。この方法においては、超臨界CO2が従来法によって臨界圧力
より僅かに低い点まで脱圧された直後に、CO2ガスを非反応性/非凝縮性(N
RNC)ガスで置換する。この方法では、圧力が超臨界範囲より低い点まで下が
った後、抽出流体の凝縮のため、または突然の溶剤溶解度低下のためにエアロゲ
ルを損傷しないためにはいかなる残存溶剤も十分低濃度であることを必要とする
。すなわち脱圧過程の始めには、抽出器内の流体は超臨界CO2として始まり、
次いでガス状CO2となり、次いでガス状CO2とNRNCガスの混合物となり、
最終的に交換が完結した後にはNRNCガスとなる。
【0088】 NRNCガスは好ましくは、ゲル内部及び外部の均一温度を維持するために、
ほぼ超臨界CO2の臨界温度まで加熱される。これによりまずガス状CO2をエア
ロゲル構造内部からおよび抽出器内部から除くガス交換過程が開始される。NR
NCガスは残存するCO2を抽出器から押出す泡を生成するであろう。交換は全
面的にNRNCガス流中への拡散により実施することができる。
【0089】 好ましくは、ガス交換は臨界圧力より僅かに低い実質的に一定の平均圧力にお
いて行われる。この操作は加熱された非反応性/非凝縮性ガスを、CO2が十分
除去され、エアロゲル内部においてCO2の凝縮により損傷の危険がもはや存在
しなくなるまで、抽出器内と同じかまたはより高い圧力において連続的に添加す
ることによって実施できる。脱圧工程のこのガス−ガス交換段階を速めるために
は、平均圧力近傍の低周波圧力パルスを作用させる。低周波パルスは、CO2
ゲル内部から送り出すと同時に新しいNRNCガスをゲル中に送り込む。この二
つの機構は相互に連繋して作用するであろう。第一に、CO2およびNRNCガ
スの間の相互拡散を強化することによって、第二に送液効果によってである。ゲ
ル内部のCO2の最高濃度が、凝縮に起因する損傷の恐れがある一定レベル(た
とえば50ppm、好ましくは20ppm、もっとも好ましくは10ppm)よ
り低くなった後、抽出器圧力はエアロゲル内部への伝熱供給を必要とせずに、ま
た更なる圧力パルス操作なしに、大気圧まで低下させることができる。
【0090】 脱圧以前にガス交換を実施することにはいくつかの利点がある。加熱された非
反応性/非凝縮性ガスによってCO2を置換すれば、脱圧をいかに速く行っても
NRNCガスは脱圧の間に液化することはできないので、脱圧は速やかに進めう
る。もちろん、この場合でさえ脱圧をあまり急速に行い、ゲル内部及び外部の間
の圧力差がエアロゲルの物理的強度が許容するレベルを超えるほどであってはな
らない。急速な脱圧の間の相変化の危険性は解消し、ゲル内部及び外部の温度は
同時に低下するであろうから、熱的応力は問題とならない、すなわち温度は時間
的にではなく空間的に均一を維持するであろう。ガス交換のために要する時間は
、ゲル内部のガス−ガス拡散によってのみ律せられる。
【0091】 方法3−脱圧過程の当初から、好ましくは圧力パルスを全工程を通じて使用し
ながら圧力を徐々に低下させていく、終点までのガス交換。この方法は一定圧力
におけるガス交換のための待ち時間を全く必要としない一方、抽出流体、たとえ
ばCO2の再凝縮によって起る損傷の可能性が残るため、後の段階における脱圧
は他の2方法ほど速くはできない。この第三の方法はガス交換および圧力の漸次
低減の同時進行を伴う。この場合、加熱された非反応性/非凝縮性(NRNC)
ガスが抽出器に注入され、CO2の凝縮を避けるためにエアロゲル内部の超臨界
CO2と交換される。NRNCガスは、エアロゲル細孔内における残留CO2の凝
縮を防ぐためにエアロゲルへ均一で速やかな熱供給を行う主要手段としての機能
を果す。ガスの圧力は抽出器の圧力と共に漸次低減される。この圧力の漸次低減
は、過剰の非反応性/非凝縮性ガス流を適当なガス貯蔵タンクへ転送する適切な
取り入れ及び排出バルブを備えた圧縮機によって達成することができる。エアロ
ゲルの厚さを通してのNRNCガスおよびCO2の相互拡散は、熱及びガスがい
かに速くエアロゲルの内部へ透過できるかまたは相互拡散できるかを決定する。
同時ガス交換及び脱圧の速さは、主としてゲル内部におけるガス−ガス拡散およ
びゲル外部のガスからゲル内部のCO2への伝熱速度により律せられる。ガス拡
散/交換および熱拡散には密接な結びつきがあるので、ゲル内部の残存CO2
熱過程は、ゲルを通じた単純な熱拡散よりも効率的である。
【0092】 本発明において上述の3脱圧方法のいずれにも有用な適当な非反応性/非凝縮
性ガスは、窒素、ヘリウム、アルゴン、および乾燥空気を含むがこれに限定され
るものではない。ガスはゲルまたは溶剤と意図しない反応を起すものであっては
ならず、また使用温度および圧力下で凝縮して液となるものであってはならない
。好ましくはガスは窒素、乾燥空気、またはヘリウムである。窒素は比較的安価
なので、一般に用いられるであろう。乾燥空気が入手可能である時は、これは窒
素よりさらに安価であろう。ヘリウムは、他の二つのガスのいずれよりもはるか
に高い熱および物質拡散性を有するので、大きな湿りゲルのモノリスを急速に乾
燥させる必要があるときのように、ゲル塊を通じての伝熱およびガス相互拡散が
重要なときには好ましいガスである。CO2交換のために適当ではあるがやや好
ましくないガスとしては水素、酸素、メタン、エタン、ネオン、およびアルゴン
が含まれる。
【0093】 超臨界流体と溶剤液の交換のための上述の適当なパルスの周波数範囲はまた、
ガス/超臨界流体交換にも適用される。これらの流体は平均してより低密度であ
りはるかに低粘度を有し、このことは一定の周波数における特定の圧力振幅にお
けるエアロゲルへの応力を減少させるので、特定の周波数及びエアロゲルについ
て許容できる圧力振幅は増加する傾向がある。
【0094】 圧力のサイクル化/パルス化は、ゆるやかに変動するかまたは一定の圧力条件
におけるエアロゲル内部のガスの受動的な単純相互拡散法のみに依存するよりも
効果的で積極的なガス交換過程をもたらす。この方法は細孔基質の形態または寸
法にはいかなる変化も伴わない−全ゲル容積内部には偽静水圧平衡が存在し、サ
イクル中にこの状態は変化しないであろう。
【0095】 要するに、本発明のエアロゲル乾燥方法の方法2の好ましい態様の使用により
、抽出及び乾燥時間は従来の液体CO2エアロゲル製造法において高品質の1イ
ンチ(2.54cm)厚のエアロゲルを製造するのに必要とされる40時間近く
を8時間未満にまで低減し、さらに最適化によってこの時間は4時間以下にまで
低減することが期待される。エアロゲル製造の別法 本発明は上述の超臨界流体抽出および脱圧を含まない方法によって製造される
エアロゲルに適用できる。
【0096】 より具体的には本発明は、水ガラスから製造されるヒドロゲルから塩分含有水
を洗うような、または水ガラスから製造されたヒドロゲルについて水をアルコー
ルに交換するために用いられるような、大気下条件での液−液抽出法によって製
造されるエアロゲルに適用できる。水ガラス(ケイ酸ナトリウム)はシリカエア
ロゲルを生成するための必須成分を含有し、シリカエアロゲルを製造しうる最も
安価な前駆体の一つであり、一般にテトラエトキシシランの10%未満のコスト
である。水ガラスに硫酸のような触媒を加えると、やはり純粋なエアロゲル製造
のためには除去しなければならない塩および水を含む湿りゲルを生成する。水ガ
ラス由来のヒドロゲルから塩を除去するには、真水を使用する長時間の面倒な塩
洗浄段階が必要とされる。そして塩を除去した後でさえも、水はCO2または超
臨界CO2のような通常の溶剤交換流体と効果的に混合しないため、湿りゲル中
の水は次いでエタノールのような、CO2または超臨界抽出用の他の流体に混和
するかまたはよく溶解する溶剤で置換しなければならない。水ガラスヒドロゲル
の直接乾燥は、キセロゲル乾燥法を用いない限り、稠密な崩壊した構造を与える
【0097】 拡散を促進するための高周波パルスの使用は、単純な拡散律速の水浸漬よりも
はるかに迅速にヒドロゲルの内部から塩を外部の水に洗い出すことを可能にする
。高周波パルスはまた水のエタノールとの交換を速めるために用いることができ
る。次いでエタノールを湿りゲルから従来法により除去してエアロゲルを生成さ
せることができる。しかしながら、より好ましくは、それはより速い超臨界法お
よび上記で超臨界抽出法に関して述べた迅速なガス交換法によって除去される。
パルス周波数、振幅、発生法、などに関する操作パラメーターは実質的に上記と
等しい。具体的に好ましい条件は、使用のために入手できる具体的なシステム及
び装置に依存するであろう。このような条件は上述のパルス法の原理に基く日常
的な試行錯誤によって決定することができるので、これ以上の詳細は不要である
。このパルスを伴う液−液抽出法は、エアロゲル製造のための工程を迅速化しか
つ著しく低い原料費によりそれを安価にする新たな可能性を開く。
【0098】 キセロゲルは、乾燥が空隙率の実質的な減少なしにかつ上述の超臨界抽出段階
なしに起こることを可能にする一種以上の特殊な添加剤を含む湿りゲルのゆるや
かな直接乾燥によって生成する。キセロゲルを生成するための湿りゲルのこのタ
イプの乾燥はまた、本発明に記述したパルス技術の使用により促進することがで
きる。より具体的には、溶剤液(たとえば水)を含む湿りゲルを乾燥ガス(たと
えば空気)に曝す時、乾燥空気中の蒸気圧はゲルの細孔中に含まれる液溶剤の蒸
気圧より低い。それゆえ、溶剤液は蒸発を始めるであろう。蒸発面が内部へ移動
するに従い、液界面における飽和濃度から出発し、徐々にゲル表面に向かって濃
度が減少する溶剤液の蒸気で満たされる細孔の層が生成するであろう。溶剤の蒸
気圧はゲルの外側におけるよりも細孔内の方がはるかに高い。通常の乾燥過程は
高濃度蒸気の、ゲル内部から外部への単純な拡散に依存する。液はゲル内部の高
蒸気濃度のガス中に囲まれているかまたは浸っているので、乾燥速度は相対的に
遅い。しかしながら、圧力パルスが本発明に記述されたように用いられた時は、
圧縮時には低周波パルスは効果的に主として新しい空気を外側から高濃度の蒸気
が存在するゲルの細孔中に送りこむであろう。膨張時には細孔中の濃縮された蒸
気が送り出されるであろう。このように、濃度勾配が受動的拡散により機能する
のを待たねばならない代わりに、低周波数パルスははるかに速やかに高濃度蒸気
をゲル内部から除去するであろう。その結果残留液は、ゲル構造内部で乾燥ガス
との界面において低濃度の蒸気圧に曝される。乾燥ガスの高周波小振幅パルスも
また蒸発を促進するために、単独でまたは低周波数パルスとの組合せて使用する
ことができる。高周波パルスの使用は、液−ガス界面において粒子の乱れを作り
出しそれによって液蒸気相互作用の表面積を増加し蒸発を促進することによる「
オーシャンスプレー」効果に類似したものであろう。
【0099】 パルス操作についての周波数及び振幅は、密度、粘度、拡散性、液の工程温度
における飽和蒸気圧、ガス;ゲル細孔の寸法、分布、開口細孔の屈曲性、ゲルの
寸法および形態などの性質に依存するであろう。
【0100】 本発明に記述された圧力パルス技術の使用は、以前の拡散律速交換過程をはる
かに迅速にし、エアロゲルおよび類似物質の製造のための新たな合成経路に導く
べきものである。パルス法は九つの可能な交換の型、すなわち液、ガス、超臨界
流体の各々と、液、ガス,超臨界流体の各々との交換のいずれにも有用である。
抽出観察用試験セル パルスの操作順序(単数または複数)を最適化するための便利な方法は窓付き
の加圧可能なセルを抽出器の模型として製作することである。溶剤を満たしたエ
アロゲルの標準片を作り,セル中に入れ、超臨界流体に浸し、そしてパルスの影
響下観察することができる。ゲルからの溶剤の流出速度を測定するために試験セ
ルを開くことを要しない任意の評価法を用いることができる。たとえば屈折率の
変化を任意の溶剤または超臨界流体あるいはそれらの組合せについて測定できる
可能性がある。別法としては、流出する超臨界流体中の溶剤濃度が測定できる。
これは抽出器中に特別な開口部または検知器を必要としないので、特にもし他の
方法と関係付けられるならば有利な方法である。
【0101】 より直接的な方法は湿りゲルの製造に用いられる溶剤中または超臨界流体中に
染料を入れて、各種のパルス発生条件における染料のゲルからの除去速度または
染料のゲルへの浸透を観察することである。パルスの周波数または振幅を変える
ことにより、境界位置の変化の速度を最適化することは迅速で簡単な手順となり
、最小限の実験により、著しく改良された交換方法を容易に与える。
【0102】
【実施例】実施例1 湿りゲル2試料をテトラエトキシシラン(TEOS)から、基本的に
当分野で公知の方法により製造した。エタノールに可溶であるがCO2には不溶
の赤色染料をエタノールに溶解した。ゲル製造の間、エタノール−染料溶液を慣
用の純エタノールの代りに用いた。これにより赤色の湿りゲル試料が得られた。
拡散過程促進についての音波パルスの効果を評価するため、湿りゲル2試料を一
夜キュアした後下記のように処理した。第一の試料は単に純エタノールが入った
びんに入れ、赤色染料の拡散を観察した。第二の試料もまた純エタノールのビン
に入れたが、びんを次に小型の音波洗浄浴中に入れ、音波の振幅を減衰させて音
波処理機によるゲルの不慮の破損を防止するために1.25cm厚のスポンジパ
ッドを浴とびんの間にはさんだ。この音波洗浄浴は20kHzの一定波長のパル
スを発生した。ゲルからエタノール中への赤色染料の拡散を観察し、定期的に撮
影した。UV分光計によりエタノールを透過したUV光の周波数を測定した。
【0103】 結果は染料は音波処理をした試料の場合に、より速く抽出されたことを示した
。ほぼ平衡状態までの抽出は、パルス処理ゲルの場合で約45分間で達成したが
、パルスなしの場合は16時間後でも完結しなかった。UV分光計からのプロッ
トにより、音波促進拡散は自然拡散よりも約20倍速かったことが確認された。
【0104】 圧力パルス技術による拡散促進は、超臨界流体またはガス−ガス交換に限定さ
れない。液−液抽出もまたパルスにより促進されうる。液(ここではエタノール
)は、超臨界CO2またはガス類と比較して相対的に非圧縮性であるが、20k
Hzの固定波長パルス源の使用は、抽出時間を初期には3倍、そして後期にはお
そらく20倍以上に抽出時間を減少させ、パルスなしでは約16時間を要した抽
出を約45分間で達成することが見出された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C01B 13/14 C01B 13/14 Z 33/158 33/158 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 アルテイパルマコブ,ズラトコ アメリカ合衆国マサチユセツツ州01545シ ユリユーベリー・ウイリアムズバーグコー トナンバー2 32 Fターム(参考) 4D056 EA01 EA03 EA08 4G042 DA01 DB04 DB26 DE03 DE14 4G065 AA01 AA06 AB03X BB08 CA21 CA30 DA04 EA10 FA02 4G072 AA28 CC08 GG03 HH19 PP14 PP20 4G075 AA33 BB02 BB03 CA22 CA51 CA65 DA18 FB04

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交換の間に少くとも一つの周波数を有する圧力のパルスを、
    ゲル、第一流体、および第二流体に適用することを包含する、ゲル内部の第一流
    体を第二流体と交換する効率の改良方法。
  2. 【請求項2】 第一流体が液、ガス、および超臨界流体からなる群から選択
    され、第二流体が、液、ガス、および超臨界流体からなる群から選択される、請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 第一流体がゲルを製造するために用いられる溶剤液であり、
    第二流体が超臨界流体である、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 ゲルが、ケイ素、アルミニウム、鉄、銅、ジルコニウム、ハ
    フニウム、マグネシウム、イットリウム、およびそれらの混合物からなる群から
    選択される金属の酸化物である無機ゲルである、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 第一流体が超臨界流体であり第二流体が非反応性/非凝縮性
    ガスである、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 多孔性構造を有しその細孔内に溶剤液を含む湿りゲルを含む
    抽出器を用意し;溶剤液含有湿りゲルと接触し、かつそのゲルと温度及び圧力が
    ほぼ平衡状態にある抽出器中に超臨界流体を用意し;かつ該超臨界流体に圧力の
    パルスを適用しそれにより超臨界二酸化炭素および溶剤液の混合を加速すること
    を包含する、 エアロゲルを生成するために湿りゲル中の溶剤液を超臨界流体と交換する方法
  7. 【請求項7】 二つの異なった周波数の圧力パルスを適用することを包含す
    る、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 超臨界流体が溶剤液と接触する前に超臨界流体の臨界温度よ
    りも10℃未満低い温度でゲル内に溶剤液を用意することを包含する、エアロゲ
    ル製造中に交換を行うための装置内でゲル内部に位置する溶剤液を超臨界抽出流
    体と交換するのに必要な時間を減少させる方法。
  9. 【請求項9】 (i)大気圧下抽出器中に、細孔を有し細孔中および湿りゲ
    ルの周囲に溶剤液を含む湿りゲルを入れ、(ii)抽出器の温度を上げ、(ii
    i)抽出器の温度と実質的に同じ温度で二酸化炭素を加え,(iv)該抽出器中
    で超臨界二酸化炭素を生成させるように徐々に抽出器の圧力を増す、各段階を包
    含し、ここで圧力または温度の増加速度がゲルの特性または完全性に悪影響を与
    えない程十分低い、エアロゲルの製造方法。
  10. 【請求項10】 その細孔中に溶剤液を含み、さらに該溶剤含有湿りゲルと
    接触しかつそのゲルと圧力および温度がほぼ平衡にある超臨界流体を含む湿りゲ
    ルを含む抽出器を用意し、ここで 溶剤液、湿りゲル、抽出器、ならびにガス、液、および超臨界抽出流体の超臨
    界相の各々が、抽出器への抽出流体導入の最初から溶剤がゲルから抽出されるま
    で超臨界流体の臨界温度より高く維持される、 ことを包含する、湿りゲル中の溶剤を超臨界流体と交換する改良方法。
  11. 【請求項11】 臨界圧力の僅か下へ下がるまで加熱された超臨界流体を注
    入し、その後ほぼ大気圧へ下がるまで加熱されたガスを注入することにより熱を
    装置中に供給することを包含する、装置中の多孔性媒体内の超臨界流体の迅速な
    脱圧の方法。
  12. 【請求項12】 超臨界流体を非反応性/非凝縮性ガスと交換し続いて脱圧
    を行うことを包含する、エアロゲルが超臨界流体で満たされた抽出器中でエアロ
    ゲルを製造するために必要とされる時間を短縮する方法。
  13. 【請求項13】 脱圧の前またはその間に超臨界流体を非反応性/非凝縮性
    ガスと交換することを包含する、多孔性媒体内部及びその周囲の超臨界流体の迅
    速な脱圧方法。
  14. 【請求項14】 工程の間に少くとも一つの周波数の圧力パルスを流体に適
    用することをさらに包含する、請求項8〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 二つの異なった周波数の圧力パルスを適用することを包含
    する、請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 一種以上の圧電装置、電気・機械的装置、機械的装置、液
    体ピストン、ピストン、ダイヤフラム、膨張可能な装置、可聴周波スピーカー、
    機械的タッピング、振動試験台、および流体または流動ガスの圧力または背圧の
    変動によりパルスが発生する、請求項1〜7および14〜15のいずれか1項に
    記載の方法。
  17. 【請求項17】 第一セットのパルスが約1Hz〜100,000Hzの周
    波数を有し、第二セットのパルスが約0.001〜10Hzの範囲の周波数を有
    し、かつ第二周波数は第一周波数より低い、二セットのパルスが該超臨界流体に
    適用される、請求項7および15に記載の方法。
JP2001531499A 1999-10-21 2000-10-20 エアロゲルの迅速な製造方法 Pending JP2003512277A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US16046499P 1999-10-21 1999-10-21
US60/160,464 1999-10-21
PCT/US2000/041377 WO2001028675A1 (en) 1999-10-21 2000-10-20 Rapid aerogel production process

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003512277A true JP2003512277A (ja) 2003-04-02

Family

ID=22576981

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001531499A Pending JP2003512277A (ja) 1999-10-21 2000-10-20 エアロゲルの迅速な製造方法

Country Status (17)

Country Link
US (2) US6670402B1 (ja)
EP (1) EP1230008A1 (ja)
JP (1) JP2003512277A (ja)
KR (1) KR20020062287A (ja)
CN (1) CN1244397C (ja)
AU (1) AU2615001A (ja)
BR (1) BR0014797A (ja)
CA (1) CA2386897C (ja)
HK (1) HK1049295A1 (ja)
IL (1) IL149195A0 (ja)
MX (1) MXPA02003948A (ja)
NO (1) NO20021855D0 (ja)
NZ (1) NZ518014A (ja)
RU (1) RU2002113291A (ja)
TR (1) TR200201096T2 (ja)
WO (1) WO2001028675A1 (ja)
ZA (1) ZA200202432B (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009299760A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Imae Kogyo Kk 熱機器の断熱装置
JP2019524611A (ja) * 2016-07-04 2019-09-05 キー エアロゲル エアロゲルを製造するための連続的な方法
JP2020513049A (ja) * 2017-04-13 2020-04-30 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 多孔質材料を製造する方法
JP2020529960A (ja) * 2017-11-17 2020-10-15 エルジー・ケム・リミテッド シリカエアロゲルブランケットの製造工程中に生じる超臨界廃液の再生方法
JP2020529959A (ja) * 2017-11-17 2020-10-15 エルジー・ケム・リミテッド 超臨界廃液を再使用したシリカエアロゲルブランケットの製造方法

Families Citing this family (140)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2002113291A (ru) * 1999-10-21 2004-03-27 Эспен Системз, Инк. (Us) Способ ускоренного изготовления аэрогеля
US6905555B2 (en) * 2001-02-15 2005-06-14 Micell Technologies, Inc. Methods for transferring supercritical fluids in microelectronic and other industrial processes
CN1288172C (zh) * 2001-11-12 2006-12-06 大金工业株式会社 含氟聚合物的制造方法
US6931888B2 (en) * 2003-02-07 2005-08-23 Ferro Corporation Lyophilization method and apparatus for producing particles
BRPI0410083B1 (pt) 2003-05-06 2017-12-05 Aspen Aerogels, Inc. Tube-in-tube type apparatus for thermal isolation of a flow line
MY141953A (en) * 2003-11-10 2010-07-30 Univ Malaysia Tech Improvements in silica aerogels
US20050119360A1 (en) * 2003-11-28 2005-06-02 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Method for producing porous material
JP4928090B2 (ja) * 2004-04-28 2012-05-09 株式会社神戸製鋼所 エアロゲルの製造方法
EP1757559A4 (en) * 2004-04-28 2011-07-27 Kobe Steel Ltd METHOD FOR MANUFACTURING POROUS OBJECT AND APPARATUS THEREFOR
WO2006016981A2 (en) * 2004-07-12 2006-02-16 Ferro Corporation Production of porous materials by supercritical fluid processing
US7560062B2 (en) * 2004-07-12 2009-07-14 Aspen Aerogels, Inc. High strength, nanoporous bodies reinforced with fibrous materials
US20070238008A1 (en) * 2004-08-24 2007-10-11 Hogan Edward J Aerogel-based vehicle thermal management systems and methods
US20070102055A1 (en) * 2005-02-23 2007-05-10 Aspen Aerogels, Inc. Composites based on macro and nanoporous materials
PT103257B (pt) 2005-04-05 2007-05-31 Inst Superior Tecnico Método de produção subcrítica de xerogéis e aerogéis monolíticos híbridos de sílica e látex modificado com grupos alcoxissilano
US8461223B2 (en) 2005-04-07 2013-06-11 Aspen Aerogels, Inc. Microporous polycyclopentadiene-based aerogels
US9469739B2 (en) 2005-04-07 2016-10-18 Aspen Aerogels, Inc. Microporous polyolefin-based aerogels
US9476123B2 (en) 2005-05-31 2016-10-25 Aspen Aerogels, Inc. Solvent management methods for gel production
WO2007011750A2 (en) 2005-07-15 2007-01-25 Aspen Aerogels, Inc. Secured aerogel composites and method of manufacture thereof
US7618608B1 (en) * 2005-12-13 2009-11-17 Keller Companies, Inc. Aerogel and method of manufacturing same
WO2007024925A2 (en) * 2005-08-25 2007-03-01 Keller Companies, Inc. Aerogel and method of manufacturing same
JP4758846B2 (ja) * 2005-11-18 2011-08-31 東京エレクトロン株式会社 乾燥装置、乾燥方法、及び乾燥プログラム、並びに、これらを有する基板処理装置、基板処理方法、及び基板処理プログラム
US9328190B2 (en) * 2006-01-18 2016-05-03 Invista North America S.A.R.L. Non-textile polymer compositions and methods
KR100741698B1 (ko) 2006-02-28 2007-07-23 한국생산기술연구원 개질된 에어로겔, 이를 포함하는 코팅제 및 이로부터제조되는 투명 단열재
US7562534B2 (en) * 2006-03-23 2009-07-21 Praxair Technology, Inc. Cryogenic aerogel insulation system
US20070234589A1 (en) * 2006-04-05 2007-10-11 Peter Bernegger Pressurized Drying/Dehydration Apparatus and Method
WO2007140293A2 (en) 2006-05-25 2007-12-06 Aspen Aerogels, Inc. Aerogel compositions with enhanced performance
US20080014402A1 (en) * 2006-07-17 2008-01-17 Aspen Aerogels,Inc. Aerogel insulation systems for pipelines
US7750056B1 (en) 2006-10-03 2010-07-06 Sami Daoud Low-density, high r-value translucent nanocrystallites
KR100868989B1 (ko) * 2007-05-23 2008-11-17 엠파워(주) 초소수성 실리카 에어로겔 분말의 제조방법
KR100869384B1 (ko) 2007-07-09 2008-11-19 한국생산기술연구원 내구성이 개선된 에어로겔 모노리스 투광성 단열재 및 이로제조된 복층유리
US8734931B2 (en) * 2007-07-23 2014-05-27 3M Innovative Properties Company Aerogel composites
US8702672B2 (en) * 2007-08-03 2014-04-22 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Body adhering absorbent article
US8197456B2 (en) * 2007-08-03 2012-06-12 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Body adhering absorbent article
US8251969B2 (en) 2007-08-03 2012-08-28 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Body adhering absorbent article
US7947027B2 (en) * 2007-12-28 2011-05-24 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Body adhering absorbent article
US8012137B2 (en) * 2007-08-03 2011-09-06 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Packaged body adhering absorbent article and method of applying such article to a wearer
US8734413B2 (en) 2007-08-03 2014-05-27 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Packaged body adhering absorbent article
US8292862B2 (en) 2007-08-03 2012-10-23 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Dynamic fitting body adhering absorbent article
US8672911B2 (en) 2007-08-03 2014-03-18 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Body adhering absorbent article
US8062275B2 (en) * 2007-08-03 2011-11-22 Kimberly Clark Worldwide, Inc. Body adhering absorbent article and method for donning such article
US8029489B2 (en) * 2007-08-03 2011-10-04 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Body adhering absorbent article and method of adhering such article to a wearer
KR100911845B1 (ko) * 2007-10-30 2009-08-11 한국과학기술연구원 초고용량 커패시터용 탄소 에어로젤 및 이의 제조방법
US8240140B2 (en) 2008-04-09 2012-08-14 Sustainx, Inc. High-efficiency energy-conversion based on fluid expansion and compression
US8359856B2 (en) 2008-04-09 2013-01-29 Sustainx Inc. Systems and methods for efficient pumping of high-pressure fluids for energy storage and recovery
US8479505B2 (en) 2008-04-09 2013-07-09 Sustainx, Inc. Systems and methods for reducing dead volume in compressed-gas energy storage systems
US8474255B2 (en) 2008-04-09 2013-07-02 Sustainx, Inc. Forming liquid sprays in compressed-gas energy storage systems for effective heat exchange
US20100307156A1 (en) 2009-06-04 2010-12-09 Bollinger Benjamin R Systems and Methods for Improving Drivetrain Efficiency for Compressed Gas Energy Storage and Recovery Systems
EP2280841A2 (en) 2008-04-09 2011-02-09 Sustainx, Inc. Systems and methods for energy storage and recovery using compressed gas
US7802426B2 (en) 2008-06-09 2010-09-28 Sustainx, Inc. System and method for rapid isothermal gas expansion and compression for energy storage
US8225606B2 (en) 2008-04-09 2012-07-24 Sustainx, Inc. Systems and methods for energy storage and recovery using rapid isothermal gas expansion and compression
US8448433B2 (en) 2008-04-09 2013-05-28 Sustainx, Inc. Systems and methods for energy storage and recovery using gas expansion and compression
US8677744B2 (en) 2008-04-09 2014-03-25 SustaioX, Inc. Fluid circulation in energy storage and recovery systems
US8037678B2 (en) 2009-09-11 2011-10-18 Sustainx, Inc. Energy storage and generation systems and methods using coupled cylinder assemblies
US8250863B2 (en) 2008-04-09 2012-08-28 Sustainx, Inc. Heat exchange with compressed gas in energy-storage systems
US7958731B2 (en) 2009-01-20 2011-06-14 Sustainx, Inc. Systems and methods for combined thermal and compressed gas energy conversion systems
WO2009140030A2 (en) 2008-05-15 2009-11-19 Arizona Board Of Regents For And On Behalf Of Arizona State University Porous metal oxide particles
US11147722B2 (en) * 2008-11-10 2021-10-19 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Absorbent article with a multifunctional acrylate skin-adhesive composition
US8157780B2 (en) 2008-12-15 2012-04-17 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Absorbent article having line of weakness for folding the article
BRPI0922279A2 (pt) * 2008-12-18 2018-06-05 3M Innovative Properties Co "aerogéis híbridos telequélicos".
US10022468B2 (en) 2009-02-02 2018-07-17 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Absorbent articles containing a multifunctional gel
WO2010105155A2 (en) 2009-03-12 2010-09-16 Sustainx, Inc. Systems and methods for improving drivetrain efficiency for compressed gas energy storage
US8104274B2 (en) 2009-06-04 2012-01-31 Sustainx, Inc. Increased power in compressed-gas energy storage and recovery
US9308511B2 (en) 2009-10-14 2016-04-12 Arizona Board Of Regents, A Body Corporate Of The State Of Arizona Acting For And On Behalf Of Arizona State University Fabricating porous materials using thixotropic gels
WO2011056855A1 (en) 2009-11-03 2011-05-12 Sustainx, Inc. Systems and methods for compressed-gas energy storage using coupled cylinder assemblies
US9242900B2 (en) 2009-12-01 2016-01-26 Arizona Board Of Regents, A Body Corporate Of The State Of Arizona Acting For And On Behalf Of Arizona State University Porous geopolymer materials
US8507071B1 (en) 2010-02-11 2013-08-13 Zeroloft Corporation Sheet insulator with improved resistance to heat transfer by conduction, convection and radiation
US8171728B2 (en) 2010-04-08 2012-05-08 Sustainx, Inc. High-efficiency liquid heat exchange in compressed-gas energy storage systems
US8191362B2 (en) 2010-04-08 2012-06-05 Sustainx, Inc. Systems and methods for reducing dead volume in compressed-gas energy storage systems
US8234863B2 (en) 2010-05-14 2012-08-07 Sustainx, Inc. Forming liquid sprays in compressed-gas energy storage systems for effective heat exchange
WO2012018890A2 (en) 2010-08-06 2012-02-09 Arizona Board Of Regents For And On Behalf Of Arizona State University Fabricating porous materials using intrepenetrating inorganic-organic composite gels
US8495872B2 (en) 2010-08-20 2013-07-30 Sustainx, Inc. Energy storage and recovery utilizing low-pressure thermal conditioning for heat exchange with high-pressure gas
US8952119B2 (en) * 2010-11-18 2015-02-10 Aspen Aerogels, Inc. Organically modified hybrid aerogels
US8906973B2 (en) 2010-11-30 2014-12-09 Aspen Aerogels, Inc. Modified hybrid silica aerogels
US8578708B2 (en) 2010-11-30 2013-11-12 Sustainx, Inc. Fluid-flow control in energy storage and recovery systems
US8945677B2 (en) * 2011-01-25 2015-02-03 Aspen Aerogels, Inc. Electronic device manufacture using low-k dielectric materials
US8758547B2 (en) 2011-02-08 2014-06-24 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Method of manufacturing a body adhering absorbent article orientated in the cross-machine direction with reduced curl
US8764922B2 (en) 2011-02-08 2014-07-01 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Method of manufacturing a body adhering absorbent article orientated in the machine direction with reduced curl
JP2014522460A (ja) 2011-05-17 2014-09-04 サステインエックス, インコーポレイテッド 圧縮空気エネルギー貯蔵システムにおける効率的二相熱移送のためのシステムおよび方法
US9133280B2 (en) * 2011-06-30 2015-09-15 Aspen Aerogels, Inc. Sulfur-containing organic-inorganic hybrid gel compositions and aerogels
WO2013044016A2 (en) 2011-09-21 2013-03-28 Arizona Board Of Regents, A Body Corporate Of The State Of Arizona Acting For And On Behalf Of Arizona State University Geopolymer resin materials, geopolymer materials, and materials produced thereby
WO2013044081A1 (en) * 2011-09-21 2013-03-28 E. I. Du Pont De Nemours And Company Energy efficient fermentation process integrated with an extraction process using a supercritical fluid
US9218989B2 (en) 2011-09-23 2015-12-22 Raytheon Company Aerogel dielectric layer
US20130091836A1 (en) 2011-10-14 2013-04-18 Sustainx, Inc. Dead-volume management in compressed-gas energy storage and recovery systems
SI24001A (sl) 2012-02-10 2013-08-30 Aerogel Card D.O.O. Kriogena naprava za transport in skladiščenje utekočinjenih plinov
US9302247B2 (en) 2012-04-28 2016-04-05 Aspen Aerogels, Inc. Aerogel sorbents
US11053369B2 (en) 2012-08-10 2021-07-06 Aspen Aerogels, Inc. Segmented flexible gel composites and rigid panels manufactured therefrom
CN102964055B (zh) * 2012-10-17 2015-04-01 厦门纳美特新材料科技有限公司 一种超快速制备高透明性气凝胶玻璃的方法
BR112015021190B1 (pt) 2013-03-08 2021-10-05 Aspen Aerogels, Inc Compósito de aerogel e painel laminado
FR3007025B1 (fr) 2013-06-14 2015-06-19 Enersens Materiaux composites isolants comprenant un aerogel inorganique et une mousse de melamine
US10170759B2 (en) 2013-06-21 2019-01-01 Arizona Board Of Regents On Behalf Of Arizona State University Metal oxides from acidic solutions
KR101460348B1 (ko) * 2013-10-02 2014-11-13 서울대학교산학협력단 중형기공성 니켈-인-알루미나 에어로젤 촉매, 그 제조 방법 및 상기 촉매를 이용한 액화천연가스의 수증기 개질 반응에 의한 수소 가스 제조 방법
US9434831B2 (en) 2013-11-04 2016-09-06 Aspen Aerogels, Inc. Benzimidazole based aerogel materials
CA2928347C (en) 2013-11-04 2017-09-26 Aspen Aerogels, Inc. Benzimidazole based aerogel materials
FR3018207B1 (fr) 2014-03-07 2016-03-18 Enersens Procede de fabrication d'aerogels par chauffage dielectrique
WO2015191962A1 (en) 2014-06-12 2015-12-17 Arizona Board Of Regents On Behalf Of Arizona State University Carbon dioxide adsorbents
US11380953B2 (en) 2014-06-23 2022-07-05 Aspen Aerogels, Inc. Thin aerogel materials
MY179571A (en) 2014-10-03 2020-11-11 Aspen Aerogels Inc Improved hydrophobic aerogel materials
GB201502613D0 (en) * 2015-02-17 2015-04-01 Univ Newcastle Aerogels
DE102015107233A1 (de) * 2015-05-08 2016-11-10 Elringklinger Ag Aerogel und Verfahren zum Herstellen des Aeorgels
WO2017075554A1 (en) * 2015-10-29 2017-05-04 Golfetto Michael Methods freeze drying and composite materials
US11072145B2 (en) 2016-01-27 2021-07-27 Aspen Aerogels, Inc. Laminates comprising reinforced aerogel composites
CN109019614B (zh) * 2016-05-28 2020-05-01 郑善 一种稀土增韧硅气凝胶前驱体
WO2018136695A1 (en) 2017-01-20 2018-07-26 Seo Dong Kyun Aluminosilicate nanorods
US10316161B2 (en) 2017-03-16 2019-06-11 International Business Machines Corporation Method of making highly porous polyhexahydrotriazines containing antimicrobial agents
KR102201310B1 (ko) 2017-09-12 2021-01-11 주식회사 엘지화학 용매 분리방법 및 분리장치
KR102242253B1 (ko) 2017-11-13 2021-04-21 주식회사 엘지화학 실리카 에어로겔 블랭킷 제조 공정 중 발생하는 초임계 폐액 재생 방법
CN107824129B (zh) * 2017-12-04 2024-03-12 陕西盟创纳米新型材料股份有限公司 一种醇超临界法生产气凝胶的干燥系统
CN107971299B (zh) * 2017-12-22 2023-04-11 厦门理工学院 一种超临界二氧化碳清洗设备及其清洗方法
CN110385091B (zh) * 2018-04-19 2021-10-15 卢序 一种气凝胶粉体的制备方法及其气凝胶粉体
FR3080850B1 (fr) 2018-05-04 2022-08-12 Saint Gobain Isover Materiau d’isolation thermique
CN108955096B (zh) * 2018-05-22 2020-04-17 航天特种材料及工艺技术研究所 一种超临界二氧化碳干燥的方法
BR112020024176B1 (pt) 2018-05-31 2023-09-26 Aspen Aerogels, Inc Composição em aerogel reforçada
CN109019611B (zh) * 2018-08-17 2020-06-02 中南大学 一种块体透明二氧化硅气凝胶及其快速制备方法和应用
CN109160521B (zh) * 2018-09-10 2021-11-19 太原理工大学 分子筛及其制备方法、催化剂及其制备方法与应用
JP2022500536A (ja) 2018-09-12 2022-01-04 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se エアロゲル粒子の連続超臨界乾燥方法
US11047517B2 (en) 2018-10-31 2021-06-29 Praxair Technology, Inc. Modular vacuum insulated piping
EP3786112B1 (en) * 2018-12-13 2023-03-01 Lg Chem, Ltd. Supercritical drying method for silica wet gel blanket
KR102559049B1 (ko) 2018-12-20 2023-07-25 주식회사 엘지화학 실리카 에어로겔 블랭킷의 제조방법
MX2021010330A (es) 2019-02-27 2021-11-04 Aspen Aerogels Inc Materiales de electrodo a base de aerogel de carbono y metodos para fabricar los mismos.
CA3134169A1 (en) 2019-03-22 2020-10-01 Aspen Aerogels, Inc. Carbon aerogel-based cathodes for lithium-air batteries
JP2022527195A (ja) 2019-03-22 2022-05-31 アスペン アエロジェルズ,インコーポレイテッド リチウム-硫黄電池用カーボンエアロゲル系カソード
CN110075769B (zh) * 2019-05-24 2021-08-17 陕西科技大学 一种使干巴菌解休眠的溶胶制备工艺及装置
CN110395946B (zh) * 2019-05-27 2021-09-28 常州大学怀德学院 一种用于外墙保温的气凝胶-玻化微珠复合砂浆的制备方法
JP2023506094A (ja) 2019-12-02 2023-02-14 アスペン アエロジェルズ,インコーポレイテッド 電気自動車用バッテリにおける熱暴走問題を管理するための構成要素およびシステム
IL293574A (en) 2019-12-02 2022-08-01 Aspen Aerogels Inc Aerogel-based components and systems for electric vehicle thermal management
AU2021205263A1 (en) 2020-01-07 2022-08-04 Aspen Aerogels Inc. Battery thermal management member
MX2022012352A (es) 2020-04-06 2022-10-27 Aspen Aerogels Inc Composiciones y metodos de aerogel mejorados.
JP2023539001A (ja) 2020-08-25 2023-09-13 アスペン エアロゲルズ,インコーポレイティド ポリイミドビーズ材料及びその製造方法
CN112500606B (zh) * 2020-12-02 2022-02-15 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 一种采用双扩散对流制备梯度密度气凝胶的方法
KR20230116006A (ko) 2020-12-11 2023-08-03 아스펜 에어로겔, 인코포레이티드 폴리암산 겔, 폴리메이트 겔, 폴리이미드 겔 및 다공성 탄소 물질을 제조하기 위한 수성 공정
WO2022125825A2 (en) 2020-12-11 2022-06-16 Aspen Aerogels, Inc. Carbon aerogel-based lithium metal anode materials and methods of manufacture thereof
WO2022125839A1 (en) 2020-12-11 2022-06-16 Aspen Aerogels, Inc. Water co-catalyst for polyimide process
EP4259705A1 (en) 2020-12-11 2023-10-18 Aspen Aerogels Inc. Water co-catalyst for polyimide process
WO2022144736A1 (en) 2020-12-30 2022-07-07 Aspen Aerogels, Inc. Fibrous carbon aerogels coated with nano-thin silicon as lithium battery anodes
EP4292151A1 (en) 2021-02-15 2023-12-20 Aspen Aerogels Inc. Fibrillar carbon-silicon composite materials and methods of manufacture thereof
WO2023192443A1 (en) 2022-04-01 2023-10-05 Aspen Aerogels, Inc. Carbon powder containing lithium iron phosphate cathode materials
WO2023244287A1 (en) 2022-06-15 2023-12-21 Aspen Aerogels, Inc. Aqueous process for preparing polyamic acids and polyamic acid related gel materials
WO2024050017A1 (en) 2022-09-01 2024-03-07 Bartels Joshua High strength aerogel material and method
WO2024073165A1 (en) 2022-09-28 2024-04-04 Aspen Aerogels, Inc. Porous carbon materials comprising a carbon additive
WO2024081368A1 (en) 2022-10-13 2024-04-18 Aspen Aerogels, Inc. Compressed aerogel composite and method of making

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2427348A (en) * 1941-08-19 1947-09-16 Bell Telephone Labor Inc Piezoelectric vibrator
US2993005A (en) * 1957-09-03 1961-07-18 Monsanto Chemicals Manufacture of aerogels
DE3429671A1 (de) * 1984-08-11 1986-02-20 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Verfahren zur herstellung von aerogelen
DE3440018C1 (de) * 1984-11-02 1986-03-20 Kali-Chemie Ag, 3000 Hannover Verfahren zur Entwaesserung von wasserhaltigen,anorganischen Oxidgelen
US4619908A (en) * 1984-12-24 1986-10-28 Stauffer Chemical Company Non-aged inorganic oxide-containing aerogels and their preparation
US5207814A (en) * 1989-02-10 1993-05-04 Enichem S.P.A. Process for preparing monoliths of aerogels of metal oxides
DE3914850A1 (de) * 1989-05-05 1990-11-08 Basf Ag Thermisches isoliermaterial auf der basis von pigmenthaltigen kieselsaeureaerogelen
US5409683A (en) * 1990-08-23 1995-04-25 Regents Of The University Of California Method for producing metal oxide aerogels
JP2532907Y2 (ja) * 1992-02-10 1997-04-16 動力炉・核燃料開発事業団 幅広パルスノズル
IT1256359B (it) * 1992-09-01 1995-12-01 Enichem Spa Procedimento per la preparazione di componenti e dispositivi ottici indimensioni finali o quasi finali, e prodotti cosi' ottenuti
EP0640564A1 (de) * 1993-08-19 1995-03-01 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zur Herstellung eines hydrophoben Aerogels
JP2725573B2 (ja) * 1993-11-12 1998-03-11 松下電工株式会社 疎水性エアロゲルの製法
US5473826A (en) * 1994-08-19 1995-12-12 Yazaki Corporation Process for drying sol-gel derived porous bodies at elevated subcritical temperatures and pressures
EP0783371B1 (en) * 1994-09-22 1998-06-24 F. Hoffmann-La Roche Ag Heterogeneous catalysts
FR2736342B1 (fr) * 1995-07-07 1999-01-29 Univ Claude Bernard Lyon Procede pour la fabrication d'aerogels de silice monolithiques et aerogels de silice ainsi obtenus
FR2766170B1 (fr) * 1997-07-17 1999-09-24 Alsthom Cge Alcatel Procede ameliore de fabrication d'une poudre de silice
DE19810565A1 (de) * 1998-03-11 1999-09-16 Basf Ag Verfahren zur Trocknung und Herstellung von mikroporösen Teilchen
US5958363A (en) * 1998-10-29 1999-09-28 The Regents Of The University Of California Method for making monolithic metal oxide aerogels
RU2002113291A (ru) * 1999-10-21 2004-03-27 Эспен Системз, Инк. (Us) Способ ускоренного изготовления аэрогеля
US6729042B2 (en) * 2001-04-23 2004-05-04 Aspen Systems, Inc. Enhancement of fluid replacement in porous media through pressure modulation

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009299760A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Imae Kogyo Kk 熱機器の断熱装置
JP2019524611A (ja) * 2016-07-04 2019-09-05 キー エアロゲル エアロゲルを製造するための連続的な方法
JP7105488B2 (ja) 2016-07-04 2022-07-25 キー エアロゲル エアロゲルを製造するための連続的な方法
JP2020513049A (ja) * 2017-04-13 2020-04-30 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 多孔質材料を製造する方法
JP2020529960A (ja) * 2017-11-17 2020-10-15 エルジー・ケム・リミテッド シリカエアロゲルブランケットの製造工程中に生じる超臨界廃液の再生方法
JP2020529959A (ja) * 2017-11-17 2020-10-15 エルジー・ケム・リミテッド 超臨界廃液を再使用したシリカエアロゲルブランケットの製造方法
JP7060675B2 (ja) 2017-11-17 2022-04-26 エルジー・ケム・リミテッド シリカエアロゲルブランケットの製造工程中に生じる超臨界廃液の再生方法
US11760645B2 (en) 2017-11-17 2023-09-19 Lg Chem, Ltd. Method for recycling supercritical waste liquid generated during process of producing silica aerogel blanket
US11891306B2 (en) 2017-11-17 2024-02-06 Lg Chem, Ltd. Method for producing silica aerogel blanket by reusing supercritical waste liquid

Also Published As

Publication number Publication date
TR200201096T2 (tr) 2002-09-23
US6670402B1 (en) 2003-12-30
CN1244397C (zh) 2006-03-08
AU2615001A (en) 2001-04-30
RU2002113291A (ru) 2004-03-27
NZ518014A (en) 2004-02-27
CA2386897A1 (en) 2001-04-26
NO20021855L (no) 2002-04-19
CN1382070A (zh) 2002-11-27
EP1230008A1 (en) 2002-08-14
HK1049295A1 (zh) 2003-05-09
NO20021855D0 (no) 2002-04-19
BR0014797A (pt) 2002-06-11
IL149195A0 (en) 2002-11-10
ZA200202432B (en) 2003-09-23
US20040087670A1 (en) 2004-05-06
MXPA02003948A (es) 2004-09-06
KR20020062287A (ko) 2002-07-25
CA2386897C (en) 2007-08-07
WO2001028675A1 (en) 2001-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003512277A (ja) エアロゲルの迅速な製造方法
JP6388918B2 (ja) エアロゲルの製造方法及び装置
JP4503831B2 (ja) セラミック発泡体を製造する方法
CN105536655A (zh) 一种气凝胶材料的快速制备方法
US20210269317A1 (en) Preparation Method of SiO2 Aerogels
JPH10504516A (ja) ゾル・ゲル法製多孔質物体の臨界未満乾燥法
CN110898772B (zh) 复合有机气凝胶的制备方法及其用途
JP5432946B2 (ja) エアロゲルの製造装置
JP4928090B2 (ja) エアロゲルの製造方法
US6729042B2 (en) Enhancement of fluid replacement in porous media through pressure modulation
JP2002356685A (ja) ガスハイドレート製造方法および製造装置
Rangarajan et al. Production of aerogels
CN110553470A (zh) 一种用于制备超低密度气凝胶的超临界干燥方法及由该方法制得的产品
KR102434826B1 (ko) 실리카 습윤겔 블랭킷의 초임계 건조 방법
TWI702083B (zh) 凝膠片、氣凝膠複合材料的生產方法、產品及其厚度控制裝置和生產設備
JP2002028472A (ja) 湿潤ゲルの乾燥方法
JP4542051B2 (ja) 多孔質膜の形成方法
JP2001240565A (ja) ガスハイドレートの効率的製造方法及びガスハイドレート含有多孔質物質