JP2003510428A5 - - Google Patents
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Description
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (1)エチレンを含んで成る1番目の単量体成分とエチレンオリゴマー化用触媒を前記エチレンの少なくとも一部がオリゴマー化して1種以上のα−オレフィンが生じる条件下で接触させ、そして
(2)共重合用活性遷移金属触媒を段階(1)で生じたα−オレフィンの少なくとも一部とエチレンを含んで成る2番目の単量体成分にこの2番目の単量体成分が共重合して分枝ポリオレフィンが生じる条件下で接触させる、
段階を含んで成るオレフィン結合含有分枝ポリオレフィン製造方法であって、
前記エチレンオリゴマー化用触媒が式(I):
【化1】
[式中、
R1、R2、R3、R4およびR5は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、そして
R6およびR7は、アリールまたは置換アリールである]
で表される配位子の活性Fe錯体を含んで成り、かつ
前記2番目の単量体成分が更に活性非共役ジエンも含んで成り、その結果として、オレフィン結合を含有する分枝ポリオレフィンが生じる、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】 前記活性非共役ジエンを1,4−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネンおよびジシクロペンタジエンから成る群から選択することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】 段階(1)および(2)を同じ反応槽内で逐次的または同時に実施することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】 (a)エチレンをオリゴマーにする能力を有するオリゴマー化用触媒と(b)共重合用活性遷移金属触媒を含んで成る重合用触媒系であって、前記共重合用活性触媒がエチレンとα−オレフィンと活性非共役ジエンを共重合させて末端基に結合していないオレフィン結合を含有する分枝ポリオレフィンを生じさせる能力を有しかつ前記オリゴマー化用触媒が式(I):
【化3】
[式中、
R1、R2、R3、R4およびR5は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、そして
R6およびR7は、アリールまたは置換アリールである]
で表される配位子の活性Fe錯体を含んで成ることを特徴とする重合用触媒系。
【請求項5】 メチレン基1000個当たりにエチル分枝を少なくとも2つとヘキシルまたはそれより長い分枝を少なくとも2つとブチル分枝を少なくとも1つ含有する分枝ポリオレフィンであって、更にオレフィン結合も含有することを特徴とする分枝ポリオレフィン。
【請求項6】 前記オレフィン結合が活性非共役ジエンから生じた繰り返し単位内に含まれていることを特徴とする請求項5記載の分枝ポリオレフィン。
【請求項7】 式−(CH2CH2)nH[式中、nは1から100の整数である]で表される分枝を20から150個含有する分枝ポリオレフィンであって、更にオレフィン結合も含有することを特徴とする分枝ポリオレフィン。
【請求項8】 前記オレフィン結合が活性非共役ジエンから生じた繰り返し単位内に含まれていることを特徴とする請求項7記載の分枝ポリオレフィン。
【請求項9】 弾性重合体であることを特徴とする請求項8記載の分枝ポリオレフィン。
【請求項1】 (1)エチレンを含んで成る1番目の単量体成分とエチレンオリゴマー化用触媒を前記エチレンの少なくとも一部がオリゴマー化して1種以上のα−オレフィンが生じる条件下で接触させ、そして
(2)共重合用活性遷移金属触媒を段階(1)で生じたα−オレフィンの少なくとも一部とエチレンを含んで成る2番目の単量体成分にこの2番目の単量体成分が共重合して分枝ポリオレフィンが生じる条件下で接触させる、
段階を含んで成るオレフィン結合含有分枝ポリオレフィン製造方法であって、
前記エチレンオリゴマー化用触媒が式(I):
【化1】
[式中、
R1、R2、R3、R4およびR5は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、そして
R6およびR7は、アリールまたは置換アリールである]
で表される配位子の活性Fe錯体を含んで成り、かつ
前記2番目の単量体成分が更に活性非共役ジエンも含んで成り、その結果として、オレフィン結合を含有する分枝ポリオレフィンが生じる、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】 前記活性非共役ジエンを1,4−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネンおよびジシクロペンタジエンから成る群から選択することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】 段階(1)および(2)を同じ反応槽内で逐次的または同時に実施することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】 (a)エチレンをオリゴマーにする能力を有するオリゴマー化用触媒と(b)共重合用活性遷移金属触媒を含んで成る重合用触媒系であって、前記共重合用活性触媒がエチレンとα−オレフィンと活性非共役ジエンを共重合させて末端基に結合していないオレフィン結合を含有する分枝ポリオレフィンを生じさせる能力を有しかつ前記オリゴマー化用触媒が式(I):
【化3】
[式中、
R1、R2、R3、R4およびR5は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、そして
R6およびR7は、アリールまたは置換アリールである]
で表される配位子の活性Fe錯体を含んで成ることを特徴とする重合用触媒系。
【請求項5】 メチレン基1000個当たりにエチル分枝を少なくとも2つとヘキシルまたはそれより長い分枝を少なくとも2つとブチル分枝を少なくとも1つ含有する分枝ポリオレフィンであって、更にオレフィン結合も含有することを特徴とする分枝ポリオレフィン。
【請求項6】 前記オレフィン結合が活性非共役ジエンから生じた繰り返し単位内に含まれていることを特徴とする請求項5記載の分枝ポリオレフィン。
【請求項7】 式−(CH2CH2)nH[式中、nは1から100の整数である]で表される分枝を20から150個含有する分枝ポリオレフィンであって、更にオレフィン結合も含有することを特徴とする分枝ポリオレフィン。
【請求項8】 前記オレフィン結合が活性非共役ジエンから生じた繰り返し単位内に含まれていることを特徴とする請求項7記載の分枝ポリオレフィン。
【請求項9】 弾性重合体であることを特徴とする請求項8記載の分枝ポリオレフィン。
実施例2
600mLのParr(商標)反応槽を奇麗にした後、真空下で加熱しそして次に窒素下で冷却した。次に、これをドライボックスの中に持って行った。このドライボックス内で、Hoke(商標)シリンダーにトルエンを5mLおよびMAO(13.5重量%のトルエン溶液)を4.2mL入れた。20mLのびんにAを2.0mgおよびトルエンを2mL入れた。次に、これをピペットで前記600mLの反応槽に移した。次に、前記反応槽にまたビフェニル中0.1重量%のB混合物を433mg加えた後、1,4−ヘキサジエンを20mLおよび2,2,4−トリメチルペンタンを130mL加えた。前記反応槽を密封した。前記Hoke(商標)シリンダーと前記オートクレーブの両方を前記ドライボックスから取り出した。前記オートクレーブを高圧ラインに組み込んだ。前記Hoke(商標)シリンダーを前記オートクレーブにつなげた。この反応槽を窒素で加圧した後、窒素圧を放出させた。反応槽を撹拌しながら65℃に加熱した後、690kPaのエチレンで2回加圧(各場合とも排気を伴わせて)しそして最終的に830kPaに加圧した。前記MAO溶液を若干高い圧力下の前記Hoke(商標)シリンダーから加えた。次に、この反応槽のエチレン圧を1.24MPaに調整した。この反応混合物を約90℃で40分間撹拌した。加熱源を取り外した。エチレンを排出させて約210kPaにした。この反応槽に1.38MPaの窒素を逆充填した後、210kPaになるまで排気した。これを1回繰り返した。次に、この反応混合物をRTになるまで冷却した。次に、この反応混合物を400mLのメタノールにゆっくり注ぎ込んだ後、濃HClを6mL加えた。撹拌をRTで25分間行った後、重合体を濾過してメタノールで6回洗浄し、真空下で乾燥させた。白色重合体(33.35g)を得た。
本発明の好適な実施の態様は次のとおりである。
1. (1)エチレンを含んで成る1番目の単量体成分とエチレンオリゴマー化用触媒を前記エチレンの少なくとも一部がオリゴマー化して1種以上のα−オレフィンが生じる条件下で接触させ、そして
(2)共重合用活性遷移金属触媒を段階(1)で生じたα−オレフィンの少なくとも一部とエチレンを含んで成る2番目の単量体成分にこの2番目の単量体成分が共重合して分枝ポリオレフィンが生じる条件下で接触させる、
段階を含んで成るオレフィン結合含有分枝ポリオレフィン製造方法であって、
前記エチレンオリゴマー化用触媒が式(I):
[式中、
R1、R2、R3、R4およびR5は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、そして
R6およびR7は、アリールまたは置換アリールである]
で表される配位子の活性Fe錯体を含んで成り、かつ
前記2番目の単量体成分が更に活性非共役ジエンも含んで成り、その結果として、オレフィン結合を含有する分枝ポリオレフィンが生じる、
ことを特徴とする方法。
2. 前記オリゴマー化用触媒が、
R1、R2およびR3が各々独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、
R4およびR5が各々独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であり、
R6およびR7が各々独立してイミノの窒素に結合している1番目の環原子を有するアリールまたは置換アリールであるが、但し
R6に関して、前記1番目の環原子に隣接して位置する2番目の環原子がハロゲン、第一炭素基、第二炭素基または第三炭素基に結合していることを条件とし、
そして更に
R6に関して、前記2番目の環原子がハロゲンまたは第一炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つまたは2つがハロゲンまたは第一炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれもハロゲンにも第一炭素基にも結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合しているか、或は
R6に関して、前記2番目の環原子が第二炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つまたは2つがハロゲン、第一炭素基または第二炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれもハロゲンにも第一炭素基にも第二炭素基にも結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合しているか、
或は
R6に関して、前記2番目の環原子が第三炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つが第三炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれも第三炭素基に結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合している、
ことを条件とする、
一般式(I)で表される配位子のFe錯体であることを特徴とする上記1記載の方法。
3. 前記オリゴマー化用触媒が式(II):
[式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R9、R10、R11、R14、R15およびR16は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルおよび不活性な官能基から成る群から選択され、そして
R8は、第一炭素基、第二炭素基または第三炭素基であるが、但し
R8が第一炭素基の時にはR12、R13およびR17の1つまたは2つが独立して第一炭素基、不活性な官能基またはトリハロ第三炭素基であるか或はそれらのいずれも第一炭素基でも不活性な官能基でもトリハロ第三炭素基でもなくそしてR12、R13およびR17の残りが水素であり、
R8が第二炭素基の時にはR12、R13およびR17の1つが第一炭素基、第二炭素基、トリハロ第三炭素基または不活性な官能基であるか或はそれらのいずれも第一炭素基でも第二炭素基でもトリハロ第三炭素基でも不活性な官能基でもなくそしてR12、R13およびR17の残りが水素であり、
R8が第三炭素基の時にはR12、R13およびR17の全部が水素であり、
R1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒に環を形成していてもよく、そして
R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒に環を形成していてもよい、
ことを条件とする]
で表される配位子の活性Fe錯体を含んで成ることを特徴とする上記2記載の方法。
4. 前記活性非共役ジエンを1,4−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネンおよびジシクロペンタジエンから成る群から選択することを特徴とする上記1記載の方法。
5. 段階(1)および(2)を同じ反応槽内で逐次的または同時に実施することを特徴とする上記1記載の方法。
6. 段階(1)および(2)を同じ反応槽内で同時に実施することを特徴とする上記5記載の方法。
7. 前記オリゴマー化および共重合を匹敵する速度で起こさせることを特徴とする上記6記載の方法。
8. 前記1番目の単量体成分を本質的にエチレンと場合により前記活性非共役ジエンで構成させそして前記2番目の単量体成分を本質的にエチレンと段階(1)で生じたα−オレフィンの少なくとも一部と前記活性非共役ジエンで構成させることを特徴とする上記1記載の方法。
9. 前記触媒の1種以上が支持型触媒であることを特徴とする上記1記載の方法。
10. (a)エチレンをオリゴマーにする能力を有するオリゴマー化用触媒と(b)共重合用活性遷移金属触媒を含んで成る重合用触媒系であって、前記共重合用活性触媒がエチレンとα−オレフィンと活性非共役ジエンを共重合させて末端基に結合していないオレフィン結合を含有する分枝ポリオレフィンを生じさせる能力を有しかつ前記オリゴマー化用触媒が式(I):
[式中、
R1、R2、R3、R4およびR5は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、そして
R6およびR7は、アリールまたは置換アリールである]
で表される配位子の活性Fe錯体を含んで成ることを特徴とする重合用触媒系。
11. 前記オリゴマー化用触媒が、
R1、R2およびR3が各々独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、
R4およびR5が各々独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であり、
R6およびR7が各々独立してイミノの窒素に結合している1番目の環原子を有するアリールまたは置換アリールであるが、但し
R6に関して、前記1番目の環原子に隣接して位置する2番目の環原子がハロゲン、第一炭素基、第二炭素基または第三炭素基に結合していることを条件とし、
そして更に
R6に関して、前記2番目の環原子がハロゲンまたは第一炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つまたは2つがハロゲンまたは第一炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれもハロゲンにも第一炭素基にも結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合しているか、或は
R6に関して、前記2番目の環原子が第二炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つまたは2つがハロゲン、第一炭素基または第二炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれもハロゲンにも第一炭素基にも第二炭素基にも結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合しているか、
或は
R6に関して、前記2番目の環原子が第三炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つが第三炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれも第三炭素基に結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合している、
ことを条件とする、
一般式(I)で表される配位子のFe錯体であることを特徴とする上記10記載の重合用触媒系。
12. 前記触媒の1種以上が支持型であることを特徴とする上記10記載の重合用触媒系。
13. 前記オリゴマー化用触媒が、
R1、R2およびR3が各々独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、
R4およびR5が各々独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であり、
R6およびR7が各々独立してイミノの窒素に結合している1番目の環原子を有するアリールまたは置換アリールであるが、但し
R6に関して、前記1番目の環原子に隣接して位置する2番目の環原子がハロゲン、第一炭素基、第二炭素基または第三炭素基に結合していることを条件とし、
そして更に
R6に関して、前記2番目の環原子がハロゲンまたは第一炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つまたは2つがハロゲンまたは第一炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれもハロゲンにも第一炭素基にも結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合しているか、或は
R6に関して、前記2番目の環原子が第二炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つまたは2つがハロゲン、第一炭素基または第二炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれもハロゲンにも第一炭素基にも第二炭素基にも結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合しているか、
或は
R6に関して、前記2番目の環原子が第三炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つが第三炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれも第三炭素基に結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合している、
ことを条件とする、
一般式(I)で表される配位子のFe錯体であることを特徴とする上記11記載の重合用触媒系。
14. 前記オリゴマー化用触媒(a)が式(II):
[式中、
R1、R2、R3、R4、R5、R9、R10、R11、R14、R15およびR16は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルおよび不活性な官能基から
成る群から選択され、そして
R8は、第一炭素基、第二炭素基または第三炭素基であるが、但し
R8が第一炭素基の時にはR12、R13およびR17の1つまたは2つが独立して第一炭素基、不活性な官能基またはトリハロ第三炭素基であるか或はそれらのいずれも第一炭素基でも不活性な官能基でもトリハロ第三炭素基でもなくそしてR12、R13およびR17の残りが水素であり、
R8が第二炭素基の時にはR12、R13およびR17の1つが第一炭素基、第二炭素基、トリハロ第三炭素基または不活性な官能基であるか或はそれらのいずれも第一炭素基でも第二炭素基でもトリハロ第三炭素基でも不活性な官能基でもなくそしてR12、R13およびR17の残りが水素であり、
R8が第三炭素基の時にはR12、R13およびR17の全部が水素であり、
R1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒に環を形成していてもよく、そして
R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒に環を形成していてもよい、
ことを条件とする]
で表される配位子の活性Fe錯体を含んで成ることを特徴とする上記13記載の重合用触媒系。
15. メチレン基1000個当たりにエチル分枝を少なくとも2つとヘキシルまたはそれより長い分枝を少なくとも2つとブチル分枝を少なくとも1つ含有する分枝ポリオレフィンであって、更にオレフィン結合も含有することを特徴とする分枝ポリオレフィン。
16. 前記オレフィン結合が活性非共役ジエンから生じた繰り返し単位内に含まれていることを特徴とする上記15記載の分枝ポリオレフィン。
17. 弾性重合体であることを特徴とする上記16記載の分枝ポリオレフィン。
18. 式−(CH2CH2)nH[式中、nは1から100の整数である]で表される分枝を約20から約150個含有する分枝ポリオレフィンであって、更にオレフィン結合も含有することを特徴とする分枝ポリオレフィン。
19. 前記オレフィン結合が活性非共役ジエンから生じた繰り返し単位内に含まれていることを特徴とする上記18記載の分枝ポリオレフィン。
20. 弾性重合体であることを特徴とする上記19記載の分枝ポリオレフィン。
600mLのParr(商標)反応槽を奇麗にした後、真空下で加熱しそして次に窒素下で冷却した。次に、これをドライボックスの中に持って行った。このドライボックス内で、Hoke(商標)シリンダーにトルエンを5mLおよびMAO(13.5重量%のトルエン溶液)を4.2mL入れた。20mLのびんにAを2.0mgおよびトルエンを2mL入れた。次に、これをピペットで前記600mLの反応槽に移した。次に、前記反応槽にまたビフェニル中0.1重量%のB混合物を433mg加えた後、1,4−ヘキサジエンを20mLおよび2,2,4−トリメチルペンタンを130mL加えた。前記反応槽を密封した。前記Hoke(商標)シリンダーと前記オートクレーブの両方を前記ドライボックスから取り出した。前記オートクレーブを高圧ラインに組み込んだ。前記Hoke(商標)シリンダーを前記オートクレーブにつなげた。この反応槽を窒素で加圧した後、窒素圧を放出させた。反応槽を撹拌しながら65℃に加熱した後、690kPaのエチレンで2回加圧(各場合とも排気を伴わせて)しそして最終的に830kPaに加圧した。前記MAO溶液を若干高い圧力下の前記Hoke(商標)シリンダーから加えた。次に、この反応槽のエチレン圧を1.24MPaに調整した。この反応混合物を約90℃で40分間撹拌した。加熱源を取り外した。エチレンを排出させて約210kPaにした。この反応槽に1.38MPaの窒素を逆充填した後、210kPaになるまで排気した。これを1回繰り返した。次に、この反応混合物をRTになるまで冷却した。次に、この反応混合物を400mLのメタノールにゆっくり注ぎ込んだ後、濃HClを6mL加えた。撹拌をRTで25分間行った後、重合体を濾過してメタノールで6回洗浄し、真空下で乾燥させた。白色重合体(33.35g)を得た。
本発明の好適な実施の態様は次のとおりである。
1. (1)エチレンを含んで成る1番目の単量体成分とエチレンオリゴマー化用触媒を前記エチレンの少なくとも一部がオリゴマー化して1種以上のα−オレフィンが生じる条件下で接触させ、そして
(2)共重合用活性遷移金属触媒を段階(1)で生じたα−オレフィンの少なくとも一部とエチレンを含んで成る2番目の単量体成分にこの2番目の単量体成分が共重合して分枝ポリオレフィンが生じる条件下で接触させる、
段階を含んで成るオレフィン結合含有分枝ポリオレフィン製造方法であって、
前記エチレンオリゴマー化用触媒が式(I):
R1、R2、R3、R4およびR5は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、そして
R6およびR7は、アリールまたは置換アリールである]
で表される配位子の活性Fe錯体を含んで成り、かつ
前記2番目の単量体成分が更に活性非共役ジエンも含んで成り、その結果として、オレフィン結合を含有する分枝ポリオレフィンが生じる、
ことを特徴とする方法。
2. 前記オリゴマー化用触媒が、
R1、R2およびR3が各々独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、
R4およびR5が各々独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であり、
R6およびR7が各々独立してイミノの窒素に結合している1番目の環原子を有するアリールまたは置換アリールであるが、但し
R6に関して、前記1番目の環原子に隣接して位置する2番目の環原子がハロゲン、第一炭素基、第二炭素基または第三炭素基に結合していることを条件とし、
そして更に
R6に関して、前記2番目の環原子がハロゲンまたは第一炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つまたは2つがハロゲンまたは第一炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれもハロゲンにも第一炭素基にも結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合しているか、或は
R6に関して、前記2番目の環原子が第二炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つまたは2つがハロゲン、第一炭素基または第二炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれもハロゲンにも第一炭素基にも第二炭素基にも結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合しているか、
或は
R6に関して、前記2番目の環原子が第三炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つが第三炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれも第三炭素基に結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合している、
ことを条件とする、
一般式(I)で表される配位子のFe錯体であることを特徴とする上記1記載の方法。
3. 前記オリゴマー化用触媒が式(II):
R1、R2、R3、R4、R5、R9、R10、R11、R14、R15およびR16は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルおよび不活性な官能基から成る群から選択され、そして
R8は、第一炭素基、第二炭素基または第三炭素基であるが、但し
R8が第一炭素基の時にはR12、R13およびR17の1つまたは2つが独立して第一炭素基、不活性な官能基またはトリハロ第三炭素基であるか或はそれらのいずれも第一炭素基でも不活性な官能基でもトリハロ第三炭素基でもなくそしてR12、R13およびR17の残りが水素であり、
R8が第二炭素基の時にはR12、R13およびR17の1つが第一炭素基、第二炭素基、トリハロ第三炭素基または不活性な官能基であるか或はそれらのいずれも第一炭素基でも第二炭素基でもトリハロ第三炭素基でも不活性な官能基でもなくそしてR12、R13およびR17の残りが水素であり、
R8が第三炭素基の時にはR12、R13およびR17の全部が水素であり、
R1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒に環を形成していてもよく、そして
R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒に環を形成していてもよい、
ことを条件とする]
で表される配位子の活性Fe錯体を含んで成ることを特徴とする上記2記載の方法。
4. 前記活性非共役ジエンを1,4−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネンおよびジシクロペンタジエンから成る群から選択することを特徴とする上記1記載の方法。
5. 段階(1)および(2)を同じ反応槽内で逐次的または同時に実施することを特徴とする上記1記載の方法。
6. 段階(1)および(2)を同じ反応槽内で同時に実施することを特徴とする上記5記載の方法。
7. 前記オリゴマー化および共重合を匹敵する速度で起こさせることを特徴とする上記6記載の方法。
8. 前記1番目の単量体成分を本質的にエチレンと場合により前記活性非共役ジエンで構成させそして前記2番目の単量体成分を本質的にエチレンと段階(1)で生じたα−オレフィンの少なくとも一部と前記活性非共役ジエンで構成させることを特徴とする上記1記載の方法。
9. 前記触媒の1種以上が支持型触媒であることを特徴とする上記1記載の方法。
10. (a)エチレンをオリゴマーにする能力を有するオリゴマー化用触媒と(b)共重合用活性遷移金属触媒を含んで成る重合用触媒系であって、前記共重合用活性触媒がエチレンとα−オレフィンと活性非共役ジエンを共重合させて末端基に結合していないオレフィン結合を含有する分枝ポリオレフィンを生じさせる能力を有しかつ前記オリゴマー化用触媒が式(I):
R1、R2、R3、R4およびR5は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、そして
R6およびR7は、アリールまたは置換アリールである]
で表される配位子の活性Fe錯体を含んで成ることを特徴とする重合用触媒系。
11. 前記オリゴマー化用触媒が、
R1、R2およびR3が各々独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、
R4およびR5が各々独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であり、
R6およびR7が各々独立してイミノの窒素に結合している1番目の環原子を有するアリールまたは置換アリールであるが、但し
R6に関して、前記1番目の環原子に隣接して位置する2番目の環原子がハロゲン、第一炭素基、第二炭素基または第三炭素基に結合していることを条件とし、
そして更に
R6に関して、前記2番目の環原子がハロゲンまたは第一炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つまたは2つがハロゲンまたは第一炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれもハロゲンにも第一炭素基にも結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合しているか、或は
R6に関して、前記2番目の環原子が第二炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つまたは2つがハロゲン、第一炭素基または第二炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれもハロゲンにも第一炭素基にも第二炭素基にも結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合しているか、
或は
R6に関して、前記2番目の環原子が第三炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つが第三炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれも第三炭素基に結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合している、
ことを条件とする、
一般式(I)で表される配位子のFe錯体であることを特徴とする上記10記載の重合用触媒系。
12. 前記触媒の1種以上が支持型であることを特徴とする上記10記載の重合用触媒系。
13. 前記オリゴマー化用触媒が、
R1、R2およびR3が各々独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であるが、但しR1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、
R4およびR5が各々独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは不活性な官能基であり、
R6およびR7が各々独立してイミノの窒素に結合している1番目の環原子を有するアリールまたは置換アリールであるが、但し
R6に関して、前記1番目の環原子に隣接して位置する2番目の環原子がハロゲン、第一炭素基、第二炭素基または第三炭素基に結合していることを条件とし、
そして更に
R6に関して、前記2番目の環原子がハロゲンまたは第一炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つまたは2つがハロゲンまたは第一炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれもハロゲンにも第一炭素基にも結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合しているか、或は
R6に関して、前記2番目の環原子が第二炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つまたは2つがハロゲン、第一炭素基または第二炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれもハロゲンにも第一炭素基にも第二炭素基にも結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合しているか、
或は
R6に関して、前記2番目の環原子が第三炭素基に結合している時には前記1番目の環原子に隣接して位置するR6およびR7中の他の環原子の1つが第三炭素基に結合しているか或は前記他の環原子のいずれも第三炭素基に結合していなくて前記1番目の環原子に隣接して位置する前記環原子の残りが水素原子に結合している、
ことを条件とする、
一般式(I)で表される配位子のFe錯体であることを特徴とする上記11記載の重合用触媒系。
14. 前記オリゴマー化用触媒(a)が式(II):
R1、R2、R3、R4、R5、R9、R10、R11、R14、R15およびR16は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルおよび不活性な官能基から
成る群から選択され、そして
R8は、第一炭素基、第二炭素基または第三炭素基であるが、但し
R8が第一炭素基の時にはR12、R13およびR17の1つまたは2つが独立して第一炭素基、不活性な官能基またはトリハロ第三炭素基であるか或はそれらのいずれも第一炭素基でも不活性な官能基でもトリハロ第三炭素基でもなくそしてR12、R13およびR17の残りが水素であり、
R8が第二炭素基の時にはR12、R13およびR17の1つが第一炭素基、第二炭素基、トリハロ第三炭素基または不活性な官能基であるか或はそれらのいずれも第一炭素基でも第二炭素基でもトリハロ第三炭素基でも不活性な官能基でもなくそしてR12、R13およびR17の残りが水素であり、
R8が第三炭素基の時にはR12、R13およびR17の全部が水素であり、
R1、R2およびR3のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒に環を形成していてもよく、そして
R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16およびR17のいずれか2つが互いに隣接して位置する時には一緒に環を形成していてもよい、
ことを条件とする]
で表される配位子の活性Fe錯体を含んで成ることを特徴とする上記13記載の重合用触媒系。
15. メチレン基1000個当たりにエチル分枝を少なくとも2つとヘキシルまたはそれより長い分枝を少なくとも2つとブチル分枝を少なくとも1つ含有する分枝ポリオレフィンであって、更にオレフィン結合も含有することを特徴とする分枝ポリオレフィン。
16. 前記オレフィン結合が活性非共役ジエンから生じた繰り返し単位内に含まれていることを特徴とする上記15記載の分枝ポリオレフィン。
17. 弾性重合体であることを特徴とする上記16記載の分枝ポリオレフィン。
18. 式−(CH2CH2)nH[式中、nは1から100の整数である]で表される分枝を約20から約150個含有する分枝ポリオレフィンであって、更にオレフィン結合も含有することを特徴とする分枝ポリオレフィン。
19. 前記オレフィン結合が活性非共役ジエンから生じた繰り返し単位内に含まれていることを特徴とする上記18記載の分枝ポリオレフィン。
20. 弾性重合体であることを特徴とする上記19記載の分枝ポリオレフィン。
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