JP2003506442A - 新規トリプターゼインヒビター - Google Patents

新規トリプターゼインヒビター

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JP2003506442A
JP2003506442A JP2001515314A JP2001515314A JP2003506442A JP 2003506442 A JP2003506442 A JP 2003506442A JP 2001515314 A JP2001515314 A JP 2001515314A JP 2001515314 A JP2001515314 A JP 2001515314A JP 2003506442 A JP2003506442 A JP 2003506442A
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ベーア トーマス
マルティン トーマス
シュタードルヴィーザー ヨーゼフ
ドミニク アンドレアス
ブントシュー ダニエラ
ツェッヒ カール
ゾンマーホフ クリスチャン
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    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P11/00Drugs for disorders of the respiratory system
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D245/00Heterocyclic compounds containing rings of more than seven members having two nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D245/02Heterocyclic compounds containing rings of more than seven members having two nitrogen atoms as the only ring hetero atoms not condensed with other rings

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Abstract

(57)【要約】 M、A1、A2、A3、A4、A5、A6、B1、B2、B3、B4、B5、B6、K1およびK2は明細書に記載する意味を有する式(I)の化合物は、新規の有効なトリプターゼインヒビターである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、医薬品を製造するために製薬産業で使用される新規トリプターゼイ
ンヒビターに関する。
【0002】 国際出願WO95/32945、WO96/09297、WO98/0453
7、WO99/12918およびWO99/24395には、トリプターゼイン
ヒビターとして使用される低分子量化合物が記載されている。
【0003】 以下に詳細する式Iの化合物が意外にも特に有利な特性を有することが見出さ
れた。
【0004】 本発明は、式I:
【0005】
【化15】
【0006】 [式中、 A1およびA2は、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−NH−、−O
−(酸素)、−S−(硫黄)、−S(O)2−、−S(O)2−NH−、−NH−
S(O)2−、−C(O)−NH−、−NH−C(O)−、−O−C(O)−、
−C(O)−O−または結合であり、 A3およびA4は、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−O−、−S−
、−NH−、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NH、−NH
−C(O)−または結合であるか、あるいは以下の基から選択され、
【0007】
【化16】
【0008】 ここで、 Eは、−O−(酸素)、−S−(硫黄)、または−CH2−(メチレン)であり
、 Gは、−O−(酸素)または−CH2−(メチレン)であり、および Tは、基−C(O)−または結合であり、 A5およびA6は、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−NH−、−O
−、−S−、−C(O)−NH−、−NH−C(O)−、−O−C(O)−、−
C(O)−O−、−NH−C(O)−NH−または結合であり、 Mは、以下に示す中心部構成要素であり、
【0009】
【化17】
【0010】 K1は、−B7−(C(O))−B9−X1、−B7−(C(O))−B9−Y1
または−B7−(C(O))−B9−Z1−B11−X1であり、 K2は、−B8−(C(O))−B10−X2、−B8−(C(O))−B10−Y
2または−B8−(C(O))−B10−Z2−B12−X2であり、 B1、B2、B3、B4、B5およびB6は、同一または異なっていてよく、結合また
は1〜4C−アルキレンであり、 B7、B8、B9、B10、B11およびB12は、同一または異なっていてよく、結合
または1〜4C−アルキレンであり、 mは、0または1であり、 pは、0または1であり、 X1およびX2は、同一または異なっていてよく、以下の基から選択され、
【0011】
【化18】
【0012】 ここで、 R8は、1〜4C−アルキルであり、 Y1およびY2は、同一または異なっていてよく、少なくとも1つの環窒素を含有
する4〜11C−ヘテロアリールまたは2〜7C−ヘテロシクロアルキル基であ
り、 Z1およびZ2は、同一または異なっていてよく、5〜12C−アリーレン、5〜
12C−ヘテロアリーレン、3〜8C−シクロアルキレンまたは3〜8C−ヘテ
ロシクロアルキレンであり、 各アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン
、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは、ヒドロキシル、ハロゲン、ニ
トロ、シアノ、アミノ、1〜4C−アルキル、1〜4C−アルコキシ、1〜4C
−アルコキシカルボニル、1〜4C−アルキルカルボニルオキシ、カルボキシル
またはアミノカルボニルから選択される1個、2個または3個の置換基で付加的
に置換されていてよく、 末端窒素原子間の直接ルートには20〜40、有利には25〜40個の結合の存
在が必要である]の化合物、化合物の塩、窒素−含有ヘテロアリール、ヘテロシ
クロアルキル、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクロアルキレンのN−オキシド
、およびその塩を提供するが、ただし記号B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7
、B8、B9、B10、B11またはB12の1つ以上が、2個の複素原子または2個の
カルボニル基の直接結合を生じる結合を意味する全ての化合物は除外される。
【0013】 1〜4C−アルキルは、炭素原子1〜4個を有する直鎖または分枝鎖のアルキ
ル基である。例は、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
プロピル、イソプロピル、エチルおよびメチル基である。
【0014】 1〜4C−アルコキシは、酸素原子に加えて、炭素原子1〜4個を含有する直
鎖または分枝鎖アルキル基を有する基を表す。例は、ブトキシ、イソブトキシ、
sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、プロポキシ、イソプロポキシおよび有
利にはエトキシおよびメトキシ基である。
【0015】 1〜4C−アルコキシカルボニルは、前記の1〜4C−アルコキシ基の1つに
結合したカルボニル基である。例は、メトキシカルボニル[CHO−C(O)
−]およびエトキシカルボニル[CHCHO−C(O)−]基である。
【0016】 1〜4C−アルキルカルボニルオキシは、前記1〜4C−アルキル基の1種類
が結合したカルボニルオキシ基である。例は、アセトキシ[CHC(O)−O
−]基である。
【0017】 本発明において、ハロゲンとは臭素、塩素およびフッ素である。
【0018】 1〜4C−アルキレンは、直鎖または分枝鎖1〜4C−アルキレン基を意味し
、例えばメチレン(−CH−)、エチレン(−CH−CH−)、トリメチ
レン(−CH−CH−CH−)、テトラメチレン(−CH−CH−C
−CH−)、1,2−ジメチルエチレン[CH(CH)−CH(CH
−]、1,1−ジメチルエチレン[−C(CH−CH−]、2,2−ジメチ
ルエチレン[−CH−C(CH−]、イソプロピリデン[−C(CH
−]または1−メチルエチレン[−CH(CH)−CH−]基である。
【0019】 mが0の時、基−(C(O))−は結合である。
【0020】 pが0の時、基−(C(O))−は結合である。
【0021】 4〜11C−ヘテロアリールは、所望であれば置換され、炭素原子4〜11個
を含有しかつ少なくとも1個の環窒素を有し;さらに炭素原子の1個以上がO、
NおよびSから成る群より選択される環複素原子で置換されていてもよい、単環
または二環式芳香族炭化水素を表わす。二環式の場合、環の少なくとも1個は芳
香族である。例は、ピリド−4−イル、ピリド−3−イル、ピリミジン−5−イ
ル、イミダゾール−1−イルおよびベンズイミダゾール−5−イルである。
【0022】 2〜7C−ヘテロシクロアルキルは、所望であれば置換され、2〜7個の炭素
原子を含有しかつ少なくとも1個の環窒素原子を有し;さらに炭素原子の1個以
上がO、NおよびSから成る群より選択される環複素原子で置換されていてよい
、単環式飽和または部分飽和炭化水素を表す。例は、ピペリド−4−イル、ピペ
ラジン−1−イル、ピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、イミダゾリ
ジン−1−イル、イミダゾリジン−2−イル、イミダゾリジン−4−イルおよび
モルホリン−2−イルである。
【0023】 5〜12C−アリーレンは、所望であれば置換され、5〜12個の炭素原子を
有する2価の単環または二環式炭化水素を表し、二環式芳香族炭化水素基である
場合には、環の少なくとも1個が芳香族である。遊離の原子価は両方とも芳香族
上に、両方とも非芳香族上に、あるいは片方が芳香族上でもう片方が非芳香族環
上に位置してもよい。例は、1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−
ナフチレンおよび2,6−ナフチレンである。
【0024】 5〜12C−ヘテロアリーレンは、1〜4個の炭素原子がO、NおよびSから
成る群より選択される複素原子で置換されている、前記のアリーレン基である。
例は、2,5−フリレン、2,5−ピロリレン、4,2−ピリジレン、5,2−ピリ
ジレン、2,5−インドリレン、2,6−インドリレン、3,5−インドリレン、
3,6−インドリレン、3,5−インダゾリレン、3,6−インダゾリレン、2,5
−ベンゾフラニレン、2,6−キノリニレンおよび4,2−チアゾリレンである。
【0025】 3〜8C−シクロアルキレンは、所望であれば置換された、炭素原子3〜8個
を含有する2価の単環式飽和または部分飽和炭化水素基である。例は、1,3−
シクロペンチレン、1,3−シクロヘキシレンおよび有利には1,4−シクロヘキ
シレン基である。
【0026】 3〜8C−ヘテロシクロアルキレンは、炭素原子1〜3個が、O、NおよびS
から成る群より選択される複素原子で置換された、前記シクロアルキレン基であ
る。例は、1,4−ピペリジニレン、1,4−ピペラジニレン、2,5−ピロリジ
ニレン、4,2−イミダゾリジニレンおよび有利には4,1−ピペリジニレン基で
ある。
【0027】 X1およびX2の有利な基は、アミノ、アミノカルボニル、アミジノおよびグア
ニジノである。
【0028】 定義によれば、基Z1およびZ2はそれぞれ、基B9およびB11の間(−B9−Z
1−B11−)、基B10およびB12の間(−B10−Z2−B12−)に位置する。従っ
て、例として挙げられる2価の基(例えば2,6−インドリレン)では、それぞ
れ、最初の数字が基B9およびB10の結合位置を表し、2番目の数字が基B11お
よびB12の結合位置を表す。
【0029】 M、A3、A4、X1およびX2の定義には、以下に例示するような化学式が含ま
れる。
【0030】
【化19】
【0031】 ここで、隣り結合していない結合は、構成要素がその部分で分子の残基に結合
することを意味する。両隣と結合していない結合は、構成要素が、分子の残基と
結合できる部位を複数有していることを意味している。
【0032】 この明細書中で用語“末端窒素原子”とは、それぞれの場合に、X1、X2、Y
1およびY2で定義される基の中の窒素原子を意味する。
【0033】 基X1またはX2が唯一の窒素原子を含有する場合、その窒素原子が末端窒素原
子である。
【0034】 基X1またはX2が複数の窒素原子を含有する場合、基B9(B11)またはB10
(B12)へと結合している原子から最も離れた窒素原子が末端窒素原子である。
【0035】 基Y1またはY2が唯一の環窒素原子を含有する場合、その環窒素原子が末端窒
素原子である。
【0036】 基Y1またはY2が複数の環窒素原子含有する場合、基B9またはB10へと結合
している原子から最も離れた窒素原子が末端窒素原子である。
【0037】 本発明において、基X1(Y1)またはX2(Y2)中の末端窒素原子として働く
窒素原子間の直接ルートとは、末端窒素原子間を可能な限り最短で連結する結合
を計数して得られる結合数を意味する。
【0038】 以下の例は、2個の末端窒素原子間の直接ルートにおける結合数を例証したも
のである。
【0039】
【化20】
【0040】 この場合、直接ルートは34個の結合を含む。
【0041】 式Iの化合物の好適な塩とは、その置換に応じて、全ての酸付加塩または全て
の塩基との塩である。特に、調剤で常用する無機酸または有機酸の製薬学的に認
容性の塩である。これらの好適な塩は、一方で水溶性および水不溶性の酸との酸
付加塩であり、酸は例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、酢酸、クエ
ン酸、D−グルコン酸、安息香酸、2−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸
、酪酸、スルホサリチル酸、マレイン酸、ラウリン酸、リンゴ酸、フマル酸、コ
ハク酸、シュウ酸、素積算、エンボン酸、ステアリン酸、トルエンスルホン酸、
メタンスルホン酸または3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸であり、酸を−1塩基
酸または多塩基酸であるかどうか、どのような塩が所望されるかに依存して−塩
製造時に当量またはそれ以外の量で使用する。
【0042】 他方、塩基との塩も好適である。塩基との塩の例は、アルカリ金属塩(リチウ
ム塩、ナトリウム塩、カリウム塩)またはカルシウム塩、アルミニウム塩、マグ
ネシウム塩、チタン塩、アンモニウム塩、メグルミン塩またはグアニジン塩であ
り、塩製造時には前記と同様に、当量またはそれ以外の量で塩基を使用する。
【0043】 工業規模で本発明の化合物を製造する際に、方法生成物として最初に得られる
製薬学的に非認容性の塩を、当業者に公知の方法で製薬学的に認容性の塩に変換
する。
【0044】 例えば結晶系で単離する場合に、本発明の化合物およびその塩が様々な量の溶
剤を含有することは当業者に公知である。本発明は、従って、式Iの化合物の全
ての溶媒和物および特に全ての水和物、および式Iの化合物の塩の全ての溶媒和
物および特に全ての水和物を包含する。
【0045】 式Iの化合物は、特に、 A1およびA2が、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−NH−、−O
−、−C(O)−NH−、−NH−C(O)−、−O−C(O)−、−C(O)
−または結合であり、 A3およびA4が、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−O−、−NH
−、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NH−、−NH−C(
O)−または結合であるか、以下の基から選択され、
【0046】
【化21】
【0047】 ここで、 Eが、−O−(酸素)、−S−(硫黄)または−CH−(メチレン)であり、 Tが、基−C(O)−または結合であり、 A5およびA6が、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−NH−、−O
−、−C(O)−NH−、−NH−C(O)−、−O−C(O)−、−C(O)
−O−、−NH−C(O)−NH−または結合であり、 Mが、以下の中心部構成要素であり、
【0048】
【化22】
【0049】 K1が、−B7−(C(O))−B9−X1、−B7−(C(O))−B9−Y1
または−B7−(C(O))−B9−Z1−B11−X1であり、 K2が、−B8−(C(O))−B10−X2、−B8−(C(O))−B10−Y
2または−B8−(C(O))−B10−Z2−B12−X2であり、 B1、B2、B3、B4、B5およびB6が、同一または異なっていてよく、結合また
は1〜4C−アルキレンであり、 B7、B8、B9、B10、B11およびB12が、同一または異なっていてよく、結合
または1〜4C−アルキレンであり、 mが、0または1であり、 pが、0または1であり、 X1およびX2が、同一または異なっていてよく、以下の基から選択され、
【0050】
【化23】
【0051】 ここで、 R8が、1〜4C−アルキルであり、 Y1およびY2が、同一または異なっていてよく、ピペリド−4−イル、ピペリド
−3−イル、ピペラジン−1−イル、ピペラジン−2−イル、モルホリン−2−
イル、ピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、イミダゾリジン−1−イ
ル、イミダゾリジン−2−イル、イミダゾリジン−4−イル、2−イミダゾリン
−3−イル、2−イミダゾリン−2−イル、イミダゾール−1−イル、イミダゾ
ール−2−イル、イミダゾール−4−イル、ピリド−4−イル、ピリド−3−イ
ル、ピリダジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピリミジン−4−イル、イ
ンドール−3−イル、ベンズイミダゾール−4−イルまたはベンズイミダゾール
−5−イルであり、 Z1およびZ2は、同一または異なっていてよく、1,4−フェニレン、1,3−フ
ェニレン、1,4−ナフチレン、2,6−ナフチレン、1,4−シクロヘキシレン
、1,3−シクロヘキシレン、1,3−シクロペンチレン、1,4−ピペラジニレ
ン、4,1−ピペリジニレン、1,4−ピペリジニレン、2,5−ピロリジニレン
、4,2−イミダゾリジニレレン、2,5−フリレン、2,5−ピロリレン、4,2
−ピリジレン、5,2−ピリジレン、2,5−インドリレン、2,6−インドリレ
ン、3,5−インドリレン、3,6−インドリレン、3,5−インダゾリレン、3,
6−インダゾリレン、2,6−キノリニレン、2,5−ベンゾフラニレンまたは4
,2−チアゾリレンであり、 各アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン
、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは、ヒドロキシル、ハロゲン、ニ
トロ、シアノ、アミノ、1〜4C−アルキル、1〜4C−アルコキシ、1〜4C
−アルコキシカルボニル、1〜4C−アルキルカルボニルオキシ、カルボキシル
またはアミノカルボニルからなる群より選択される置換基の1個、2個または3
個で置換されていてよく、 末端窒素原子間の直接ルートには20〜40個、有利には25〜40個の結合が
必要とされることを特徴とする化合物、該化合物の塩、および窒素−含有ヘテロ
アリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクロアルキ
レンのN−オキシド、およびその塩であり、ただし、記号B1、B2、B3、B4、
B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11またはB12の1つ以上が、2個の複素原
子またはカルボニル基の直接結合を生じる結合を意味する全ての化合物を除外す
る。
【0052】 式Iの化合物の1つの態様は、 A1およびA2が、同一または異なっていてよく、−C(O)−NH−、−C(O
)−または結合であり、 A3およびA4が、同一または異なっていてよく、以下の基から選択され、
【0053】
【化24】
【0054】 Tが、基−C(O)−または結合であり、 A5およびA6が、同一または異なっていてよく、−O−、−C(O)−、−C(
O)−NH−、−NH−C(O)−または−NH−C(O)−NHであり、 Mが、以下の中心部構成要素であり、
【0055】
【化25】
【0056】 K1が、−B7−(C(O))−B9−Y1または−B7−(C(O))−B9−
Z1−B11−X1であり、 K2が、−B8−(C(O))−B10−Y2または−B8−(C(O))−B10
−Z2−B12−X2であり、 B1およびB2が、同一または異なっていてよく、結合またはメチレンであり、 B3、B4、B5およびB6が、同一または異なっていてよく、結合または1〜3C
−アルキレンであり、 B7、B8、B9およびB10が、同一または異なっていてよく、結合または1〜4
C−アルキレンであり、 B11およびB12が、同一または異なっていてよく、結合またはメチレンであり、 mが、0であり、 pが、0であり、 X1およびX2が、同一または異なっていてよく、以下の基から選択され、
【0057】
【化26】
【0058】 Y1およびY2が、イミダゾール−1−イルであり、 Z1およびZ2が、同一または異なっていてよく、5,2−ピリジニレン、6−メ
チル−5,2−ピリジニレン、4,1−ピペリジニレン、3,6−インダゾリレン
、3,6−インドリレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、1,3−シク
ロヘキシレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、 末端窒素原子間の直接ルートには、20〜40個の結合が必要であることを特徴
とする化合物、その塩、および窒素−含有ヘテロアリール、ヘテロアリーレンお
よびヘテロシクロアルキレンのN−オキシドおよびその塩、ただし、記号B1、
B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11およびB12の1個以上が
、2個の複素原子またはカルボニル基の直接結合を生じる結合を意味する全ての
化合物は除外される。
【0059】 式Iの化合物の別の態様は、 A1およびA2が、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−C(O)−N
H−、−C(O)−O−または結合であり、 A3およびA4が、同一または異なっていてよく、1,4−ピペラジニレン、1,4
−ピペリジニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−フェニレンまたは結合で
あり、 A5およびA6が、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−C(O)−N
H−、−NH−C(O)−または−NH−C(O)−NH−であり、 Mが、以下の中心部構成要素であり、
【0060】
【化27】
【0061】 K1が、−B7−(C(O))−B9−Y1または−B7−(C(O))−B9−
Z1−B11−X1であり、 K2が、B8−(C(O))−B10−Y2または−B8−(C(O))−B10−
Z2−B12−X2であり、 B1およびB2が、同一または異なっていてよく、結合またはメチレンであり、 B3、B4、B5およびB6が、同一または異なっていてよく、結合または1〜3C
−アルキレンであり、 B7、B8、B9およびB10が、同一または異なっていてよく、結合または1〜4
C−アルキレンであり、 B11およびB12が、同一または異なっていてよく、結合またはメチレンであり、 mが、0であり、 pが、0であり、 X1およびX2が、同一または異なっていてよく、以下の基から選択され、
【0062】
【化28】
【0063】 Y1およびY2が、イミダゾール−1−イルであり、 Z1およびZ2が、同一または異なっていてよく、5,2−ピリジニレン、6−メ
チル−5,2−ピリジニレン、4,1−ピペリジニレン、3,6−インドリレン、
1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、1,3−シクロヘキシレンまたは1,4
−シクロヘキシレンであり、 末端窒素原子間の直接ルートには20〜40個の結合が必要であることを特徴と
する化合物、該化合物の塩、および窒素−含有ヘテロアリール、ヘテロアリーレ
ンおよびヘテロシクロアルキレンのN−オキシド、およびその塩であり、ただし
、記号B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11またはB12
の1個以上が、2個の複素原子またはカルボニル基の結合を生じる結合を意味す
る全ての化合物を除外する。
【0064】 式Iの有利な化合物は、 −B1−A1−B3−A3−B5−A5−および−B2−A2−B4−A4−B6−A6−が
、同一または異なっていてよく、以下から選択される基であり、
【0065】
【化29】
【0066】 Mが、以下の中心部構成要素であり、
【0067】
【化30】
【0068】 K1が、−B7−(C(O))−B9−Z1−B11−X1であり、 K2が、B8−(C(O))−B10−Z2−B12−X2であり、 B7、B8、B9およびB10が、同一または異なっていてよく、結合またはメチレ
ンであり、 B11およびB12が、メチレンであり、 mが、0であり、 pが、0であり、 X1およびX2が、アミノであり、 Z1およびZ2が、同一または異なっていてよく、1,3−フェニレンまたは1,4
−フェニレンである化合物および該化合物の塩である。
【0069】 式Iの特に有利な化合物は、 1,5−ビス−{2−[4−[(4−アミノメチルベンジルアミノカルボニル)ピ
ペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}−ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−
2,6−ジオン; 1,5−ビス−{2−[4−(3−(4−アミノメチルフェニル)プロピオニル)
ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−
2,5−ジオン; 1,5−ビス−{2−[4−(3−(3−アミノメチルフェニル)プロピオニル)
ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−
2,6−ジオン; 1,5−ビス−{2−[4−(2−(4−アミノメチルフェノキシ)アセチル)ピ
ペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−2
,6−ジオン; および前記化合物の塩である。
【0070】 式Iの化合物は、多数の2価の構成要素から成る(M、A1、A2、A3、A4、
A5、A6、B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11、B12
、Z1およびZ2)。原則的に、化合物はこれら任意の構成要素を出発物質として
合成する。式Iの化合物がほぼ対称的に構成されるのであれば、中心部構成要素
Mから合成を開始するのが望ましく、これに対して式Iの化合物がどちらかとい
うと非対称的な化合物である場合には、末端基K1またはK2から合成を開始する
のが有利である。
【0071】 ここで構成要素は、常に、当業者に自体公知の同一の方法を利用することによ
り連結される。
【0072】 式Iの化合物は、構成要素同士を連結させて合成してもよく、または最初に数
個の各構成要素から成る比較的大きなフラグメントを構築し、次いでこれを連結
させて最終分子を合成してもよい。
【0073】 式Iの化合物の各構成要素の意味に応じて、アミノ[−NH−]、エーテル[−
O−]、チオエーテル[−S−]、ケト[−C(O)−]、スルホニル[−S(O) −]、エステル[−O−C(O)−、−C(O)−O−]、アミド[−C(O)−N
H−、−NH−C(O)−]、スルホンアミド[SO−NH−、−NH−SO ]、カルバメート[−NH−C(O)−O−、−O−C(O)−NH−]、カルバ
ミド[−NH−C(O)−NH−]またはカルボネート結合[−O−C(O)−O
−]が、式Iの化合物中に存在する。
【0074】 このような結合の製法は当業者に公知である;製造に適した方法および出発材
料は、例えばMarch, Advanced Organic Chemistry, Reactions, Mechanisms and
Structure, Third Edition, 1985, John Wiley&Sons.に記載されている。
【0075】 エーテルおよびチオエーテル結合は、例えばウィリアムソン法により製造でき
る。
【0076】 ケト結合は、例えば比較的大きな構成要素、例えば1,3−ジクロロアセトン
のような成分として導入できる。
【0077】 スルホニル結合は、例えばチオエーテル結合の酸化により得られる。
【0078】 エステル結合には複数の公知の方法がある。例えば、有利にHSOまたは
p−トルエンスルホン酸を触媒として使用するか;または脱水剤、例えばモレキ
ュラーシーブまたはカルボジイミドの添加して、酸とアルコールとを反応させる
。さらに、アシルクロリドとアルコールとの反応も挙げられる。
【0079】 アミド結合を製造する方法も多く知られている。例えばアシルクロリドと第1
級または第2級アミンとの反応である。さらに、ペプチド化学の分野で発達した
全ての方法も利用できる。従って、スルホニルクロリドと第1級または第2級ア
ミンとからスルホンアミド結合を構成できる。
【0080】 カルバメート結合は、例えばクロロホルメートとアミンとから製造できる。そ
の一部であるクロロホルメートは、アルコールとホスゲンとから合成できる。カ
ルバメート結合を構築するための変法は、イソシアネートへのアルコールの添加
である。
【0081】 カルバメート結合と同様、(アミンの代わりに)アルコールを反応させて、ク
ロロホルメートからカルボネート結合を製造できる。
【0082】 カルバミド結合は、例えばイソシアネートとアミンとを反応させることから製
造できる。
【0083】 式Iの化合物の製造について、以下の反応スキームを用いて例示する。式Iの
別の化合物も同様に、または当業者に公知の前記方法を利用して、製造できる。
【0084】 反応スキーム1:
【0085】
【化31】
【0086】 反応スキームは、式Iの化合物の合成例である。
【0087】 式Iの化合物を別の式Iの化合物に誘導して変換してもよい。例えば、窒素−
含有ヘテロアリール、ヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシ
クロアルキレン構成要素を有する式Iの化合物を、酸化により、相当のN−オキ
シドに変換できる。
【0088】 N−酸化は、当業者に公知の方法で、例えばメタノール中の過酸化水素または
ジクロロメタン中のm−クロロペルオキシ安息香酸を使用し、室温で実施する。
特定の場合に方法を実施するにあたり、どの反応条件が必要であるかは、当業者
がその専門的知識から熟知している。
【0089】 出発材料または中間体上に反応中心が多くある場合、特に所望の反応中心で反
応を進行させるために、保護基を用いて1個以上の反応中心を一時的に遮断する
必要があることも当業者に公知である。保護基の使用を証明する多くの文献が存
在する、例えばT.W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John
Wiley&Sons, 1991である。
【0090】 本発明の物質の単離精製は、自体公知の方法、例えば減圧下に溶剤を留去し、
得られた残留物を好適な溶剤から再結晶化するか常用の精製方法の1つ、例えば
適当な支持材料を用いたカラムクロマトグラフィーを課すことにより、実施され
る。
【0091】 所望の酸または塩基を含有するまたは所望の酸または塩基を添加した、好適な
溶剤(例えば、アセトン、メチルエチルケトンまたはメチルイソブチルケトンの
ようなケトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランまたはジオキサンのよう
なエーテル、メチレンクロリドまたはクロロホルムのような塩素化炭化水素、ま
たはエタノールまたはイソプロパノールのような低分子量脂肪族アルコール)中
に、遊離化合物を溶解して塩を製造する。塩は、濾過、再沈殿、付加塩のための
非溶剤による沈殿または溶剤の蒸発により製造される。塩は、アルカリ化または
酸化により、塩に変換可能な遊離化合物へ変換することにより、得られる。この
ようにして、製薬学的に非認容性の塩を製薬学的に認容性な塩に変換できる。
【0092】 以下の実施例により本発明を詳細するが、これに限定するものではない。その
製造について明確に記載されていない式Iの別の化合物も、同様に類似の方法で
、あるいは常用の方法技術を用いる当業者に公知の方法で製造できる。
【0093】 以下の実施例において、省略記号RTは室温、hは時間、minは分、DMF
はジメチルホルムアミドおよびHBTUはO−(ベンゾトリアゾール−1−イル
)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートを
意味する。実施例に記載される化合物およびその塩は、本発明の有利な態様であ
る。
【0094】 実施例 最終生成物: 1. 1,5−ビス−{2−[4−(4−アミノメチルベンジルアミノカルボニル
)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}−ペルヒドロ1,5−ジアゾシン
−2,6−ジオンジヒドロクロリド
【0095】
【化32】
【0096】 1,5−ビス−{2−[4−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノメチル
ベンジルアミノカルボニル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソ−エチル}−
ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−2,6−ジオン(出発物質A1)0.2gを、
ジクロロメタン2ml中に懸濁し、次いでトリフルオロ酢酸2mlと混合する。
混合物をRTで一晩攪拌し、ジオキサン中のHCl溶液2mlを添加する。混合
物をロータリー蒸留装置で乾燥するまで濃縮する。残留物をエーテルで2回粉砕
し、溶剤をデカンテーションして除去した。残留物を高真空下に乾燥させる。m
.p.が90℃(分解)である表題化合物0.17gを得る、マススペクトルでは
分子ピークMHは719Daを示す。
【0097】 2. 1,5−ビス{2−[4−(3−(4−アミノメチルフェニル)プロピオニ
ル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}ペルヒドロ−1,5−ジアゾシ
ン−2,6−ジオンジヒドロクロリド
【0098】
【化33】
【0099】 表題化合物を、例1と同様にして、ジクロロメタン2ml中の1,5−ビス{
2−[4−(3−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノメチルフェニル)
プロピオニル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}ペルヒドロ−1,5
−ジアゾシン−2,6−ジオン(出発材料B1)/トリフルオロ酢酸2mlから
製造する。収量:0.055g;マススペクトルでは、分子ピークMHは71
7Daを示す。
【0100】 3. 1,5−ビス{2−[4−(3−(3−アミノメチルフェニル)プロピオニ
ル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}ペルヒドロ−1,5−ジアゾシ
ン−2,6−ジオンジヒドロクロリド
【0101】
【化34】
【0102】 表題化合物を、1,5−ビス−{2−[4−(3−(3−tert−ブトキシカ
ルボニルアミノメチルフェニル)−プロピオニル)ピペラジン−1−イル]−2
−オキソエチル}−1,5−ジアゾシン−2,6−ジオン(出発材料C1)0.0
83gから、例1の記載と同様にして製造する。収量:0.063g;マススペ
クトル:MH=717Da。
【0103】 4. 1,5−ビス{2−[4−(2−(4−アミノメチルフェノキシ)アセチル
)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン
−2,6−ジオンジヒドロクロリド
【0104】
【化35】
【0105】 1,5−ビス−{2−[4−2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノメ
チルフェノキシ)−アセチル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}−
1,5−ジアゾシン−2,6−ジオン(出発材料D1)から、表題の化合物を、実
施例1に記載するようにして製造する。収量:0.115g;マススペクトル:
MH=721Da。
【0106】 出発材料: A1. 1,5−ビス−{2−[4−(4−tert−ブチルオキシカルボニルア
ミノメチルベンジルアミノカルボニル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエ
チル}ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−2,6−ジオン DMF10ml中のトリエチルアミン0.538ml混合物を(5−カルボキ
シメチル−2,6−ジオキソペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−1−イル)酢酸(
出発材料A2)0.4gおよびHBTU1.23gと連続して攪拌混合する。1時
間後、1−[4−(tert−ブトキシカルボニルアミノメチル)ベンジルアミ
ノ−カルボニル]ピペラジン(出発材料A4)1.13gを添加し、混合物を一晩
攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水と混合する。層分離後、有機層
を1Nの塩酸溶液、1Nの水酸化ナトリウム溶液および水で洗浄する。有機層を
濃縮し、残留物をアセトン/酢酸エチルで粉砕し、吸引濾過し、メタノール/エ
ーテルから再結晶する。減圧下で乾燥させて、m.p.156〜160℃の表題化
合物0.75gを得る。マススペクトルで分子ピークMHは919Daを示す
【0107】 A2.(5−カルボキシメチル−2,6−ジオキソペルヒドロ−1,5−ジアゾシ
ン−1−イル)酢酸 tert−ブチル−(5−tert−ブトキシカルボニルメチル−2,6−ジ
オキソペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−1−イル)アセテート(出発材料A3
1.4gを、ジクロロメタン6ml中に溶解し、トリフルオロ酢酸6mlと混合
する。混合物を一晩攪拌し、次いでロータリー蒸留装置を用いて濃縮し、残留物
を酢酸エチル/石油エーテル(1:1)で粉砕する。残留物を吸引濾過し、減圧
下に乾燥させる。m.p.が250℃(分解)の表題化合物0.89gを得る。マ
ススペクトルで分子ピークMH+およびMNH は259および276Daを
示す。
【0108】 A3.tert−ブチル(5−tert−ブトキシカルボニルメチル−2,6−ジ
オキソペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−1−イル)アセテート ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−2,6−ジオン3.3gを無水DMF30m
l中に懸濁し、水素化ナトリウム(80%)732mgを添加する。混合物をR
Tで15min攪拌し、0℃に冷却し、tert−ブチルブロモアセテート3.
76mlを添加する。混合物を0℃で15分、RTで30分攪拌し、再度0℃に
冷却し、再度水素化ナトリウム(80%)732mgを添加する。15min後
、tert−ブチルブロモアセテート3.76mlをピペットで添加し、15m
in後に氷浴を除き、混合物をRTで一晩攪拌する。混合物をジクロロメタン、
で希釈し、水を添加し、層を分離し、有機層を水で2回洗浄する。有機層をMg
SO上で乾燥し、濃縮し、残留物を高真空下に乾燥し、n−ヘキサンから再結
晶する。これにより、m.p.180℃の表題化合物2.5gを得る。マススペク
トルで分子ピークMHおよびMNH は371および388Daである。
【0109】 A4. 1−[4−(tert−ブチルオキシカルボニルアミノメチル)ベンジ
ルアミノカルボニル]ピペラジン メタノール1.0l中の4−[4−(tert−ブチルオキシカルボニルアミノ
メチル)ベンジルアミノカルボニル]ピペラジン−1−カルボキシレート(出発
材料A5)41.7gをパラジウム/炭素(5%)上で4h水素化する。結晶を
濾去し、溶剤をのぞき、表題化合物30.3gを無色の油分として得る。
【0110】 A5. ベンジル4−[4−(tert−ブチルオキシカルボニルアミノメチル)
ベンジルアミノカルボニル]ピペラジン−1−カルボキシレート 0℃で、ジクロロメタン150ml中の4−(tert−ブチルオキシカルボ
ニルアミノメチル)ベンジルアミン25.0g(106mmol)を、ジクロロ
メタン200ml中の4−ニトロフェニルクロロホルメート22.4g(111
mmol)溶液へ滴加し、混合物を10min攪拌する。トリエチルアミン15
.6ml(111mmol)を次いで滴加し、混合物をRTで1.5h攪拌する。
0℃で最初に、ジクロロメタン80ml中のベンジルピペラジン−1−カルボキ
シレート24.5g(111mmol)およびトリエチルアミン15.6ml(1
11mmol)を滴加する。混合物をRTで16h攪拌する。溶剤を反応混合物
から除去し、粗生成物をシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する(トルエン
/酢酸エチル=1:1)。ジイソプロピルエーテルからの結晶化により、m.p.
108〜112℃の表題化合物41.7gを無色の溶液として得る。
【0111】 B1. 1,5−ビス−{2−[4−(3−(4−tert−ブトキシカルボニル
アミノメチルフェニル)プロピオニル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエ
チル}ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−2,6−ジオン DMF4ml中のエチルジイソプロピルアミン0.3ml混合物を、(5−カ
ルボキシメチル−2,6−ジオキソペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−1−イル)
酢酸(出発材料A2)0.15gおよびHBTU0.463gと攪拌混合する。1
0min後、1−[3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノメチル
−フェニル)プロピオニル)ピペラジン(出発材料B2)0.404gを添加し
、混合物を3h攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、水を添加する。層
分離後、有機層を1Nの塩酸溶液、1Nの水酸化ナトリウム溶液および水で洗浄
する。硫酸マグネシウム上で乾燥させた後、有機溶液を濃縮し、残留物をシリカ
ゲル上でクロマトグラフィー処理する(ジクロロメタン/メタノール=9:1)
。純粋なフラクションを濃縮し、真空乾燥し、表題化合物0.29gを無色の粉
末として得る。マススペクトルで、分子ピークMHおよびMNaは917お
よび939Daを示す。
【0112】 B2. 1−[3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノメチルフェニ
ル)プロピオニル)ピペラジン メタノール100ml中に溶解する1−ベンジルオキシカルボニル−4−[3
−(4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノメチルフェニル)プロピオニ
ル]ピペラジン(出発材料B3)3.64gを、パラジウム/炭素(10%)上で
3h水素化する。結晶を濾去し、溶剤を真空除去し、表題化合物2.55gを得
る。マススペクトルで分子ピークMHは348Daを示す。
【0113】 B3. 1−ベンジルオキシカルボニル−4−[3−(4−tert−ブチルオキ
シカルボニルアミノメチルフェニル)プロピオニル]−ピペラジン DMF20ml中のエチルジイソプロピルアミン11.4ml混合物を、3−
(4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノメチルフェニル)プロピオン酸
(出発材料B4)およびHBTU4.64gと連続して攪拌混合する。10mi
n後、1−ベンジルオキシカルボニルピペラジン2.45gを添加し、混合物を
RTで5h攪拌する。混合物を酢酸エチルおよび水で希釈する。相分離後、有機
層を1Nの塩酸溶液、1Nの水酸化ナトリウム溶液および水で洗浄する。硫酸マ
グネシウム上で乾燥させた後、有機溶液を濃縮し、残留物をシリカゲル上でクロ
マトグラフィー処理する(石油エーテル/酢酸エチル/アセトン=4:5:1)
。純粋なフラクションを濃縮し、真空乾燥して、表題化合物3.91gを黄色粉
末として得る。マススペクトルで分子ピークMHは481.8Daを示す。
【0114】 B4. 3−(4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノメチルフェニル)
プロピオン酸 メチル3−(4−アミノメチルフェニル)プロピオネートヒドロクロリド(出
発材料B5)4.65gおよびトリエチルアミン6.17mlをジクロロメタン2
0ml中に混合する。混合物へ、ジクロロメタン10ml中のジ−tert−ブ
チルジカルボネート4.62g溶液を0℃でゆっくりと攪拌しながら添加する。
攪拌を0℃で1h、RTで3h継続する。反応混合物を1Nの塩酸溶液、1Nの
炭酸水素ナトリウム溶液および水で2回洗浄する。硫酸マグネシウム上で乾燥後
、溶剤を除去し、残留物(5.6g)をテトラヒドロフラン50ml中に溶解す
る。2Nの水酸化ナトリウム水溶液13.4mlを添加し、混合物を一晩攪拌し
、4Nの塩酸溶液6.7mlで中和し、有機溶剤を留去する。白色沈殿を吸引濾
過し、水で洗浄し、乾燥し、表題化合物4.65gを得る。マススペクトルで分
子ピークMNH は297Daを示す。
【0115】 B5. メチル3−(4−アミノメチルフェニル)プロピオネートヒドロクロ
リド メチル4−(ヒドロキシイミノ−メチル)シンナメート(出発材料B6)5.
6gを、メタノール170mlおよび酢酸50mlから成る混合物中に溶解し、
パラジウム/炭素(10%)0.5g上で4時間水素化する。触媒を濾去し、溶
剤を除く。残留物をエーテルで攪拌し、エーテル中の塩化水素溶液を添加する。
白色の沈殿物を吸引濾過し、エーテル洗浄し、真空乾燥し、表題化合物4.65
gを得る。マススペクトルで分子ピークMHは194Daを示す。
【0116】 B6. メチル4−(ヒドロキシイミノ−メチル)シンナメート メチル4−ホルミルシンナメート4.0gをメタノール40ml中に溶解し、
ヒドロキシアミンヒドロクロリド1.6gおよび酢酸ナトリウム1.9gを添加す
る。混合物を一晩攪拌し、次いで水300mlで希釈する。沈殿物を吸引濾過し
、真空乾燥し、酢酸エチル/石油エーテルから結晶化する。表題化合物3.56
gを得る。マススペクトルで分子ピークはMH206Daを示す。
【0117】 C1. 1,5−ビス−{2−[4−(3−(3−tert−ブトキシカルボニル
アミノメチルフェニル)プロピオニル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエ
チル}−ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−2,6−ジオン 3−(3−tert−ブチルオキシカルボニルアミノメチルフェニル)プロピ
オン酸(出発材料C2)0.358g、トリエチルアミン0.445mlおよびH
BTU0.485mgをDMF3ml中に連続して溶解する。10分攪拌後、1,
5−ビス−[2−オキソ−2−(ピペラジン−1−イル)−エチル]ペルヒドロ−
1,5−ジアゾシン−2,6−ジオンジヒドロクロリド(出発材料C5)0.3g
を添加し、混合物をRTで24h攪拌する。混合物をジクロロメタンで希釈し、
水で混合する。層分離後、有機層を1Nの塩酸溶液、1Nの水酸化ナトリウム水
溶液および水で洗浄する。硫酸マグネシウム上で乾燥後、有機層を濃縮し、残留
物をシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する(ジクロロメタン/メタノール
=98:2)。純粋なフラクションを濃縮し、真空乾燥し、表題化合物0.1g
を無色の粉末として得る。マススペクトルで、分子ピークMHおよびMNa は917および939Daを示す。
【0118】 C2. 3−(3−tert−ブトキシカルボニルアミノメチルフェニル)プロ
ピオン酸 テトラヒドロフラン36ml中のメチル3−(3−tert−ブチルオキシカ
ルボニルアミノメチルフェニル)プロピオネート3.6g(C3)へ、1Nの水
酸化ナトリウム水溶液14.8mlを添加し、混合物をRTで2日攪拌する。1
Nの塩酸溶液14.8mlで中和後、水で希釈し、混合物を酢酸エチルで3回抽
出する。合した抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、溶剤を真空除去
し、表題化合物3.5gを茶色の油として得、これは冷蔵庫に放置すると固化す
る。マススペクトルで、分子ピークMNH は297Daを示す。
【0119】 C3. メチル3−(3−tert−ブチルオキシカルボニルアミノメチルフェ
ニル)プロピオネート メチル3−(3−アミノメチルフェニル)プロピオネートヒドロアセテート(
出発材料C4)6.9gおよびトリエチルアミン9.46mlをジクロロメタン7
5ml中に混合する。この混合物へ、ジ−tert−ブチル−ジカルボネート5
.94gを少量づつ攪拌添加する。RTで5h攪拌する。反応混合物を、1Nの
塩酸溶液、炭酸水素ナトリウム溶液および水で2回洗浄する。硫酸マグネシウム
上で乾燥後、溶剤を除去し、残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィー処理す
る(石油エーテル/酢酸エチル=7:3)。純粋なフラクションを濃縮し、真空
乾燥し、表題化合物3.93gを油として得る。マススペクトルで、分子ピーク
MNH は311Daを示す。
【0120】 C4. メチル3−(3−アミノメチルフェニル)プロピオネートヒドロアセテ
ート パラジウム/炭素(10%)0.8gを用いて、メタノール80mlおよび酢
酸5mlから成る混合物中で、メチル3−(3−シアノフェニル)アクリレート
8.22gを20h水素化する。触媒を濾去し、溶剤を除去する。残留物をトル
エンで3回共蒸発させ、真空乾燥し、表題化合物7.5gを得る。マススペクト
ルで、分子ピークMHは194Daを示す。
【0121】 C5. 1,5−ビス−[2−オキソ−2−(ピペラジン−1−イル)−エチル]ペ
ルヒドロ−1,5−ジアゾシン−2,6−ジオンジヒドロクロリド ジクロロメタン10ml中の1,5−ビス−[2−オキソ−2−(4−tert
−ブチルオキシカルボニルピペラジン−1−イル)エチル]ペルヒドロ−1,5−
ジアゾシン−2,6−イオン(出発材料C6)2.95gへ、トリフルオロ酢酸1
0mlを攪拌添加する。4日後、混合物をエーテルで希釈し、表題化合物をエー
テル中の塩化水素溶液の添加により沈殿させる。沈殿物を吸引濾過し、エーテル
で洗浄し、真空乾燥して2.2g取得する。マススペクトルで分子ピークMH
は395Daを示す。
【0122】 C6. 1,5−ビス[2−オキソ−2−(4−tert−ブチルオキシカルボニ
ルピペラジン−1−イル)エチル]ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−2,6−ジ
オン エチルジイソプロピルアミン2.5mlおよびHBTU4.62gを連続して、
ジメチルホルムアミド10ml中の(5−カルボキシメチル−2,6−ジオキソ
ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−1−イル)酢酸(出発材料A2)1.5g溶液
へ攪拌添加する。15分後、1−tert−ブトキシカルボニルピペラジン2.
27gを添加し、混合物をRTで一晩攪拌する。酢酸エチルおよび水で希釈後、
有機層を分離し、1Nの水酸化ナトリウム水溶液および1Nの塩酸溶液で2回洗
浄し、最後に炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水で洗浄する。硫酸マグネシウ
ム上で乾燥後、濾過し、溶剤を除去し、残留物を減圧下に乾燥させて表題化合物
3.1gを得る。マススペクトルで、分子ピークMHおよびMNaは595
および617Daを示す。
【0123】 D1. 1,5−ビス−{2−[4−(2−(4−tert−ブトキシカルボニル
アミノフェノキシ)アセチル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}−
1,5−ジアゾシン−2,6−ジオン トリエチルアミン0.5mlおよびHBTU0.485gを連続して、ジメチル
ホルムアミド3ml中の2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノメチル
−フェノキシ)酢酸(出発材料D2)0.36g溶液へ攪拌添加する。15mi
n後、1,5−ビス−[2−オキソ−2−(ピペラジン−1−イル)−エチル]ペ
ルヒドロ−1,5−ジアゾシン−2,6−ジオンジヒドロクロリド(出発材料C5
)0.3gを添加し、混合物をRTで48h攪拌する。混合物をジクロロメタン
で希釈し、水を混合する。相分離後、有機層を1Nの水酸化ナトリウム水溶液お
よび1Nの塩酸溶液で2回洗浄し、最後に炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水
で洗浄する。硫酸マグネシウム上で乾燥後、有機溶液を濃縮し、残留物をシリカ
ゲル上でクロマトグラフィー処理する(ジクロロメタン/メタノール=88:1
2)。純粋なフラクションを濃縮し、真空乾燥し、表題化合物0.175gを粉
末として得る。マススペクトルで、分子ピークMHおよびMNaは921お
よび943Daを示す。
【0124】 D2. 2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノメチル−フェノキシ)
酢酸 出発材料C2で記載したのと同様にして、メチル2−(4−tert−ブトキ
シカルボニルアミノメチル−フェノキシ)アセテート(出発材料D3)1gをテ
トラヒドロフラン10ml中の1Nの水酸化ナトリウム水溶液4.1mlでけん
化する。収量:0.7g;マススペクトルで、分子ピークMNaは304Da
を示す。
【0125】 D3. メチル2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノメチル−フェノ
キシ)アセテート トリエチルアミン21.1mlを、ジクロロメタン150ml中のメチル2−
(4−アミノメチル−フェノキシ)アセテートヒドロクロリド(出発材料D4)
14.1g懸濁液へ攪拌添加し、ジクロロメタン30ml中のジ−tert−ブ
チル−ジカルボネート13.93g溶液へ滴加し、混合物をRTで一晩攪拌する
。反応混合物を1Nの水酸化ナトリウム水溶液および1Nの塩酸溶液で2回洗浄
し、最後に炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水で洗浄する。硫酸マグネシウム
上で乾燥させた後、濾過し、溶剤を除去し、残留物を減圧下に乾燥させて、表題
化合物16.7gを得る。マススペクトルで、分子ピークMNH は313D
aを示す。
【0126】 D4. メチル2−(4−アミノメチル−フェノキシ)アセテートヒドロクロリ
ド メタノール中のメチル2−(4−ヒドロキシイミノメチル−フェノキシ)アセ
テート(出発材料D5)18.3gおよび酢酸45ml溶液を、パラジウム/炭
素(10%)2g上で5h水素化する。触媒を濾去し、溶剤を除去する。残留物
をトルエンで3回共蒸発させ、エーテル中の塩化水素溶液で粉砕する。形成され
る沈殿物を吸引濾過し、エーテルで数度洗浄し、減圧下に乾燥させて、表題化合
物15.9gを得る、マススペクトルで分子ピークMHは196Daである。
【0127】 D5. メチル2−(4−ヒドロキシイミノメチル−フェノキシ)アセテート メチル2−(4−ホルミルフェノキシ)アセテート24.4gをメタノール3
00ml中に溶解し、ヒドロキシルアミンヒドロクロリド9.6gおよび酢酸ナ
トリウム11.33gを添加する。混合物を一晩攪拌し、水1.2lで希釈し、冷
却する。沈殿物を吸引濾過し、冷水で洗浄し、減圧下に乾燥する。表題化合物1
8.43gを得る。マススペクトルで分子ピークMHは210Daを示す。
【0128】 商品実用性 トリプターゼインヒビターとして、本発明の化合物は商業的に実用的で有効な
薬理学的特性を有する。ヒトのトリプターゼは、ヒトの肥満細胞中の主要タンパ
ク質であるセリンプロテアーゼに属する。トリプターゼは8種類の関連深い酵素
を含む(α1、α2,β1a、β1b、β2、β3、mMCP−7−様−1、m
MCP−7−様−2;85〜99%配列相同性)(Miller et al., J. Clin. In
vest. 84 (1989)1188〜1195; Miller et al., J. Clin. Invest. 86 (1990) 864
〜870; Vanderslice et al., Proc. Natl. Acad. Sci., USA 87(1990)3811〜3
815; Pallaoro et al ., J. Biol. Chem. 274 (1999) 3355〜3362)。しかし、
β−トリプターゼ(Schwartz et al., J. Clin. Invest. 96 (1995) 2702〜2710
; Sakai et al., J. CLin. Invest. 97 (1996) 988〜995)だけは、細胞内で活
性化され、触媒として活性形で分泌顆粒中に貯蔵されている。例えばトリプシン
またはクロモトリプシン等の他の公知のセリンプロテアーゼと比較して、トリプ
ターゼは、幾つかの特殊な性質を有する(Schwartz et al., Methods Enzymol.
244 (1994) 88〜100; G.H. Caughey, " Mast cell proteases in immunology an
d biology". Marcel Dekker, Inc., New York, 1995)。ヒトの組織由来のトリ
プターゼは、非共有結合した四分割構造を有し、ヘパリンまたはタンパク質分解
活性を有する他のプロテオグリカンにより安定化する。肥満細胞が活性化される
際、ヒスタミンおよびプロテオグリカン等の他の炎症メディエーターと一緒にト
リプターゼが放出される。最初に、このような疾患において肥満細胞が重要であ
ること、2番目に、このような疾患の多くでトリプターゼ濃度が上昇することか
ら、トリプターゼが種々の障害、特にアレルギーおよび炎症性疾患において重要
な役割を果たしていると考えられる。従って、トリプターゼは特に以下の疾患に
関与する:様々な起始(例えば気管支炎、アレルギー性気管支炎、気管支喘息、
COPD)由来の急性および慢性(特に炎症性およびアレルギー−誘導性)の気
道の疾患;間質性肺疾患;気道の上部(咽頭、鼻)および隣接領域(例えば鼻上
脈洞、結膜)におけるアレルギー反応に基づく疾患、例えばアレルギー性結膜炎
およびアレルギー性鼻炎;関節炎型の疾患(例えばリウマチ様関節炎);自己免
疫疾患、例えば多発性硬化症;さらに歯周炎、アナフィラキシー、間質性膀胱炎
、皮膚炎、乾癬、硬皮症/全身性硬化症、炎症性の胃腸疾患(クローン病、炎症
性腸疾患)等である。特に、トリプターゼは喘息の病因に直接的な関係を有する
と考えられる(Caughey, Am. J. Respir. Cell Mol. Biol. 16(1997), 621〜628
; R. Tanaka, " The role of tryptase in allergic inflammation" in: Protea
se Inhibitors, IBC Library Series, 1979, Chapter 3.3.1-3.3.23)。
【0129】 本発明の別の課題は、疾患、特に前記疾患の治療および/または予防に使用す
るための本発明の化合物に関する。
【0130】 本発明は同様に、前記疾患の治療および/または予防のために使用される医薬
品を製造するための本発明の化合物の使用に関する。
【0131】 前記疾患の治療および/または予防のための、本願発明の化合物を1種類以上
含有する医薬品も、本願発明の課題である。
【0132】 医薬品は自体公知でありかつ当業者が精通している方法で製造される。医薬品
として、本発明の化合物(=活性化合物)は、単独でまたは好適な製薬学的助剤
と組み合わせて使用され、例えば錠剤、被覆錠剤、カプセル、坐剤、貼布剤、乳
化剤、懸濁剤、ゲルまたは溶液の形態において、活性化合物の含有量は有利に0
.1〜95%である。
【0133】 当業者はその知識から、所望の製薬学的配合物に好適な助剤をよく理解してい
る。溶剤、ゲル形成剤、軟膏基質および他の活性化合物賦形剤に加えて、例えば
抗酸化剤、分散剤、乳化剤、保存剤、可溶化剤または浸透助剤を使用してもよい
【0134】 気道の疾患の治療のために、本発明の化合物もまた、有利に吸入により投与さ
れる。この目的のために、粉末(有利には超微粉砕形)として直接投与するかま
たはこれを含有する溶液または懸濁液を噴霧することにより投与する。製造およ
び投与形に関して、例えばヨーロッパ特許第163965号の詳細を参照する。
【0135】 皮膚病の治療のためには、本発明の化合物を特に局所塗布に好適な医薬品の形
で使用する。製品の製造において、本発明の化合物(=活性化合物)を有利に好
適な製薬学的助剤と混合し、さらに好適な製薬学的配合物へと加工する。好適な
製薬学的配合物は、例えば粉剤、乳化剤、懸濁剤、噴霧剤、油、軟膏、油脂性軟
膏、クリーム、ペースト、ゲルまたは溶剤である。
【0136】 本発明の医薬品は、自体公知の方法で製造される。全身性の治療(経口または
静脈投与)の場合の活性化合物の用量は、1日に1kgあたり0.1〜10mg
である。
【0137】 生物学的調査 肥満細胞トリプターゼについて記載される病態生理学的効果は、プロテアーゼ
の酵素活性により直接誘起される。従って、トリプターゼの酵素活性を阻害する
インヒビターにより減少または遮断される。標的プロテアーゼに対する可逆的イ
ンヒビターの親和性の好ましい尺度は、酵素−インヒビター複合体の平衡解離定
数Kiである。Ki値は合成ペプチド−p−ニトロアニリド基質または蛍光源ペ
プチド−アミノメチルクマリン基質のトリプターゼ−誘導性の開裂におけるイン
ヒビターの効果により決定できる。
【0138】 方法 トリプターゼ−インヒビター複合体の解離定数は、バイスの一般的試案(Biet
h JG, Pathophysiological Interpretation of kinetic constants of protease
inhibitors, Bull. Europ. Phsiopath. Resp. 16: 183〜195, 1980)およびゾ
ンメルホフ等の方法(Sommerhoff CP et al., A Kazal - type inhibitor of hu
man mast cell tryptase: Isolation from the medical leech Hirudo medicina
lis, characterization, and sequence analysis, Biol. Chem. Hoppe - Seyler
375: 685〜694, 1994)による平衡条件下に測定される。
【0139】 ヒトトリプターゼは肺組織から単離されるかまたは組み換え製造される;粉砕
により測定されるトリプターゼの特定の活性は、理論値の85%を上回る。プロ
テアーゼを安定化するヘパリン(0.1〜50μg/ml)の存在下に、インヒ
ビターの量を増加させながら、一定量のトリプターゼをインキュベートする。反
応パートナー間で平衡が達せられてから、ペプチド−p−ニトロアニリド基質t
os−Gly−Pro−arg−pNAの添加後の残留酵素活性を測定し、後者
の分解を405nmで3minモニターする。また、残留酵素活性は、蛍光基質
を用いて測定することもできる。その後、見かけの解離定数Kiapp(すなわ
ち基質の存在)を、非線形回帰を利用して、可逆的インヒビターの一般式に酵素
割合を調節することにより測定する(Morrison JF, Kinetics of the reversibl
e inhibition of enzyme - catalyzed reactions by tight - binding inhibito
rs, Biochim. Biophys. Acta 185, 269〜286,1969): V/V=1−{E+I+Kiapp−[(E+I+Kiapp
−4E] 1/2}/2E V1およびV0は、それぞれインヒビターの存在および不在の割合であり、Etお
よびItはそれぞれトリプターゼおよびインヒビターの濃度である。
【0140】 本発明の化合物について測定された見かけの解離定数を、表Aに示す。ここで
化合物の番号は、実施例の化合物の番号に一致する。
【0141】 表A ヒトトリプターゼの阻害
【0142】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AE ,AL,AU,BA,BG,BR,CA,CN,CZ, EE,GE,HR,HU,ID,IL,IN,JP,K R,LT,LV,MK,MX,NO,NZ,PL,RO ,SG,SI,SK,TR,UA,US,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 トーマス マルティン ドイツ連邦共和国 コンスタンツ ザンク ト−マルティンス−ヴェーク 13 (72)発明者 ヨーゼフ シュタードルヴィーザー ドイツ連邦共和国 コンスタンツ イム アプフェルガルテン 3 (72)発明者 アンドレアス ドミニク ドイツ連邦共和国 アレンスバッハ エン ゲルベルト−ヴェルティン−ヴェーク 1 (72)発明者 ダニエラ ブントシュー ドイツ連邦共和国 コンスタンツ ライン グートシュトラーセ 17 (72)発明者 カール ツェッヒ ドイツ連邦共和国 コンスタンツ アム グッケンビュール 17 (72)発明者 クリスチャン ゾンマーホフ ドイツ連邦共和国 ミュンヘン トーマス シュトラーセ 7 Fターム(参考) 4C086 AA02 AA03 BC57 GA07 MA02 MA05 NA14 ZA59

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 [式中、 A1およびA2は、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−NH−、−O
    −(酸素)、−S−(硫黄)、−S(O)−、−S(O)−NH−、−NH
    −S(O)−、−C(O)−NH−、−NH−C(O)−、−O−C(O)−
    、−C(O)−O−または結合であり、 A3およびA4は、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−O−、−S−
    、−NH−、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NH、−NH
    −C(O)−または結合であるか、あるいは以下の基から選択され、 【化2】 ここで、 Eは、−O−(酸素)、−S−(硫黄)、または−CH−(メチレン)であり
    、 Gは、−O−(酸素)または−CH−(メチレン)であり、および Tは、基−C(O)−または結合であり、 A5およびA6は、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−NH−、−O
    −、−S−、−C(O)−NH−、−NH−C(O)−、−O−C(O)−、−
    C(O)−O−、−NH−C(O)−NH−または結合であり、 Mは、以下に示す中心部構成要素であり、 【化3】 K1は、−B7−(C(O))−B9−X1、−B7−(C(O))−B9−Y1
    または−B7−(C(O))−B9−Z1−B11−X1であり、 K2は、−B8−(C(O))−B10−X2、−B8−(C(O))−B10−Y
    2または−B8−(C(O))−B10−Z2−B12−X2であり、 B1、B2、B3、B4、B5およびB6は、同一または異なっていてよく、結合また
    は1〜4C−アルキレンであり、 B7、B8、B9、B10、B11およびB12は、同一または異なっていてよく、結合
    または1〜4C−アルキレンであり、 mは、0または1であり、 pは、0または1であり、 X1およびX2は、同一または異なっていてよく、以下の基から選択され、 【化4】 ここで、 R8は、1〜4C−アルキルであり、 Y1およびY2は、同一または異なっていてよく、少なくとも1つの環窒素を含有
    する4〜11C−ヘテロアリールまたは2〜7C−ヘテロシクロアルキル基であ
    り、 Z1およびZ2は、同一または異なっていてよく、5〜12C−アリーレン、5〜
    12C−ヘテロアリーレン、3〜8C−シクロアルキレンまたは3〜8C−ヘテ
    ロシクロアルキレンであり、 各アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン
    、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは、ヒドロキシル、ハロゲン、ニ
    トロ、シアノ、アミノ、1〜4C−アルキル、1〜4C−アルコキシ、1〜4C
    −アルコキシカルボニル、1〜4C−アルキルカルボニルオキシ、カルボキシル
    またはアミノカルボニルから選択される1個、2個または3個の置換基で付加的
    に置換されていてよく、 末端窒素原子間の直接ルートには20〜40結合の存在が必要である]の化合物
    、化合物の塩、窒素−含有ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリ
    ーレンおよびヘテロシクロアルキレンのN−オキシド、およびその塩であり、た
    だし記号B1,B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11またはB1
    2の1つ以上が、2個の複素原子または2個のカルボニル基の直接結合を生じる
    結合を意味する全ての化合物は除外される。
  2. 【請求項2】 A1およびA2が、同一または異なっていてよく、−C(O)
    −、−NH−、−O−、−C(O)−NH−、−NH−C(O)−、−O−C(
    O)−、−C(O)−O−または結合であり、 A3およびA4が、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−O−、−NH
    −、−O−C(O)−、−C(O)−O−、−C(O)−NH−、−NH −C(O)−または結合であるか、以下の基から選択され、 【化5】 ここで、 Eが、−O−(酸素)、−S−(硫黄)または−CH−(メチレン)であり、 Tが、基−C(O)−または結合であり、 A5およびA6が、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−NH−、−O
    −、−C(O)−NH−、−NH−C(O)−、−O−C(O)−、−C(O)
    −O−、−NH−C(O)−NH−または結合であり、 Mが、以下の中心部構成要素であり、 【化6】 K1が、−B7−(C(O))−B9−X1、−B7−(C(O))−B9−Y1
    または−B7−(C(O))−B9−Z1−B11−X1であり、 K2が、−B8−(C(O))−B10−X2、−B8−(C(O))−B10−Y
    2または−B8−(C(O))p−B10−Z2−B12−X2であり、 B1、B2、B3、B4、B5およびB6が、同一または異なっていてよく、結合また
    は1〜4C−アルキレンであり、 B7、B8、B9、B10、B11およびB12が、同一または異なっていてよく、結合
    または1〜4C−アルキレンであり、 mが、0または1であり、 pが、0または1であり、 X1およびX2が、同一または異なっていてよく、以下の基から選択され、 【化7】 ここで、 R8が、1〜4C−アルキルであり、 Y1およびY2が、同一または異なっていてよく、ピペリド−4−イル、ピペリド
    −3−イル、ピペラジン−1−イル、ピペラジン−2−イル、モルホリン−2−
    イル、ピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、イミダゾリジン−1−イ
    ル、イミダゾリジン−2−イル、イミダゾリジン−4−イル、2−イミダゾリン
    −3−イル、2−イミダゾリン−2−イル、イミダゾール−1−イル、イミダゾ
    ール−2−イル、イミダゾール−4−イル、ピリド−4−イル、ピリド−3−イ
    ル、ピリダジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピリミジン−4−イル、イ
    ンドール−3−イル、ベンズイミダゾール−4−イルまたはベンズイミダゾール
    −5−イルであり、 Z1およびZ2は、同一または異なっていてよく、1,4−フェニレン、1,3−フ
    ェニレン、1,4−ナフチレン、2,6−ナフチレン、1,4−シクロヘキシレン
    、1,3−シクロヘキシレン、1,3−シクロペンチレン、1,4−ピペラジニレ
    ン、4,1−ピペリジニレン、1,4−ピペリジニレン、2,5−ピロリジニレン
    、4,2−イミダゾリジニレン、2,5−フリレン、2,5−ピロリレン、4,2−
    ピリジレン、5,2−ピリジレン、2,5−インドリレン、2,6−インドリレン
    、3,5−インドリレン、3,6−インドリレン、3,5−インダゾリレン、3,6
    −インダゾリレン、2,6−キノリニレン、2,5−ベンゾフラニレンまたは4,
    2−チアゾリレンであり、 各アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン
    、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルは、ヒドロキシル、ハロゲン、ニ
    トロ、シアノ、アミノ、1〜4C−アルキル、1〜4C−アルコキシ、1〜4C
    −アルコキシカルボニル、1〜4C−アルキルカルボニルオキシ、カルボキシル
    またはアミノカルボニルからなる群より選択される置換基の1個、2個または3
    個で置換されていてよく、 末端窒素原子間の直接ルートには20〜40個の結合が必要であることを特徴と
    する、請求項1に記載の式Iの化合物、その塩、および窒素−含有ヘテロアリー
    ル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクロアルキレンの
    N−オキシド、およびその塩であり、ただし、記号B1、B2,B3、B4、B5、
    B6、B7、B8、B9、B10、B11またはB12の1つ以上が、2個の複素原子また
    はカルボニル基の直接結合を生じる結合を意味する全ての化合物を除外する。
  3. 【請求項3】 A1およびA2が、同一または異なっていてよく、−C(O)
    −NH−、−C(O)−または結合であり、 A3およびA4が、同一または異なっていてよく、以下の基から選択され、 【化8】 Tが、基−C(O)−または結合であり、 A5およびA6が、同一または異なっていてよく、−O−、−C(O)−、−C(
    O)−NH−、−NH−C(O)−または−NH−C(O)−NHであり、 Mが、以下の中心部構成要素であり、 【化9】 K1が、−B7−(C(O))−B9−Y1または−B7−(C(O))−B9−
    Z1−B11−X1であり、 K2が、−B8−(C(O))−B10−Y2または−B8−(C(O))−B10
    −Z2−B12−X2であり、 B1およびB2が、同一または異なっていてよく、結合またはメチレンであり、 B3、B4、B5およびB6が、同一または異なっていてよく、結合または1〜3C
    −アルキレンであり、 B7、B8、B9およびB10が、同一または異なっていてよく、結合または1〜4
    C−アルキレンであり、 B11およびB12が、同一または異なっていてよく、結合またはメチレンであり、 mが、0であり、 pが、0であり、 X1およびX2が、同一または異なっていてよく、以下の基から選択され、 【化10】 Y1およびY2が、イミダゾール−1−イルであり、 Z1およびZ2が、同一または異なっていてよく、5,2−ピリジニレン、6−メ
    チル−5,2−ピリジニレン、4,1−ピペリジニレン、3,6−インダゾリレン
    、3,6−インドリレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、1,3−シク
    ロヘキシレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、 末端窒素原子間の直接ルートには20〜40個の結合が必要であることを特徴と
    する、請求項1に記載の式Iの化合物、その塩、および窒素−含有ヘテロアリー
    ル、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクロアルキレンのN−オキシドおよびその
    塩、ただし、記号B1、B2,B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9、B10、B11
    またはB12の1個以上が、2個の複素原子またはカルボニル基の直接結合を生じ
    る結合を意味する全ての化合物は除外される。
  4. 【請求項4】 A1およびA2が、同一または異なっていてよく、−C(O)
    −、−C(O)−NH−、−C(O)−O−または結合であり、 A3およびA4が、同一または異なっていてよく、1,4−ピペラジニレン、1,4
    −ピペリジニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−フェニレンまたは結合で
    あり、 A5およびA6が、同一または異なっていてよく、−C(O)−、−C(O)−N
    H−、−NH−C(O)−または−NH−C(O)−NH−であり、 Mが、以下の中心部構成要素であり、 【化11】 K1が、−B7−(C(O))−B9−Y1または−B7−(C(O))−B9−
    Z1−B11−X1であり、 K2が、B8−(C(O))−B10−Y2または−B8−(C(O))−B10−
    Z2−B12−X2であり、 B1およびB2が、同一または異なっていてよく、結合またはメチレンであり、 B3、B4、B5およびB6が、同一または異なっていてよく、結合または1〜3C
    −アルキレンであり、 B7、B8、B9およびB10が、同一または異なっていてよく、結合または1〜4
    C−アルキレンであり、 B11およびB12が、同一または異なっていてよく、結合またはメチレンであり、 mが、0であり、 pが、0であり、 X1およびX2が、同一または異なっていてよく、以下の基から選択され、 【化12】 Y1およびY2が、イミダゾール−1−イルであり、 Z1およびZ2が、同一または異なっていてよく、5,2−ピリジニレン、6−メ
    チル−5,2−ピリジニレン、4,1−ピペリジニレン、3,6−インダゾリレン
    、3,6−インドリレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、1,3−シク
    ロヘキシレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、 末端窒素原子間の直接ルートには20〜40個の結合が必要であることを特徴と
    する、請求項1に記載の式Iの化合物、該化合物の塩、および窒素−含有ヘテロ
    アリール、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクロアルキレンのN−オキシド、お
    よびその塩であり、ただし、記号B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B
    9、B10、B11またはB12の1個以上が、2個の複素原子またはカルボニル基の
    結合により得られる結合を意味する全ての化合物を除外する。
  5. 【請求項5】 −B1−A1−B3−A3−B5−A5−および−B2−A2−B4
    −A4−B6−A6−が、同一または異なっていてよく、以下から選択される基で
    あり、 【化13】 Mが、以下の中心部構成要素であり、 【化14】 K1が、−B7−(C(O))−B9−Z1−B11−X1であり、 K2が、B8−(C(O))−B10−Z2−B12−X2であり、 B7、B8、B9およびB10が、同一または異なっていてよく、結合またはメチレ
    ンであり、 B11およびB12が、メチレンであり、 mが、0であり、 pが、0であり、 X1およびX2が、アミノであり、 Z1およびZ2が、同一または異なっていてよく、1,3−フェニレンまたは1,4
    −フェニレンであることを特徴とする、請求項1に記載の式Iの化合物および該
    化合物の塩。
  6. 【請求項6】 末端窒素原子間の直接ルートには25〜40個の結合が必要
    であることを特徴とする、請求項1、2、3または4のいずれか1項に記載の式
    Iの化合物。
  7. 【請求項7】 1,5−ビス−{2−[4−[(4−アミノメチルベンジルア
    ミノカルボニル)ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}−ペルヒドロ−
    1,5−ジアゾシン−2,6−ジオン; 1,5−ビス−{2−[4−(3−(4−アミノメチルフェニル)プロピオニル)
    ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−
    2,5−ジオン; 1,5−ビス−{2−[4−(3−(3−アミノメチルフェニル)プロピオニル)
    ピペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−
    2,6−ジオン; 1,5−ビス−{2−[4−(2−(4−アミノメチルフェノキシ)アセチル)ピ
    ペラジン−1−イル]−2−オキソエチル}ペルヒドロ−1,5−ジアゾシン−2
    ,6−ジオン; から成る群より選択される、請求項1に記載の式Iの化合物またはその塩。
  8. 【請求項8】 疾患を治療するための、請求項1に記載の式Iの化合物。
  9. 【請求項9】 常用の製薬学的助剤および/または賦形剤と組み合わせるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の1種類以上の式Iの化合物を含有する医薬品
  10. 【請求項10】 気道障害治療用の医薬品を製造するための、請求項1に記
    載の式Iの化合物の使用。
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