JP2003502398A - 酢酸及び/又は酢酸メチル製造中における触媒の安定性の向上及び/又は不活性化の防止方法 - Google Patents
酢酸及び/又は酢酸メチル製造中における触媒の安定性の向上及び/又は不活性化の防止方法Info
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Abstract
Description
上及び/又は不活性化の防止方法、並びに、本方法からなる酢酸及び/又は酢酸
メチルの製造方法全体である。
も1つのイリジウム化合物からなる触媒系の存在下で、ギ酸メチルの異性化及び
場合により、メタノールのカルボニル化によって、酢酸及び/又は酢酸メチルを
製造する方法において、触媒の安定性を向上し、及び/又は、不活性化を防止す
ることを可能にする改良された方法である。
。
されている。これらの形態の中で、メタノールのカルボニル化反応は、液相で、
反応物のひとつである一酸化炭素の加圧下、均一な触媒系の存在下で行なわれる
。酢酸を取得する別の手法は、ギ酸メチルの異性化を行うことである。この反応
自体は、通常、均一相にある触媒系の存在下で行なわれる。結局、別の方法によ
ると、メタノールのカルボニル化及びギ酸メチルの異性化は、同時に行なわれる
。
、米国特許US3,769,329及びUS3,813,428のような多くの
文献や特許の主題となっている。
5 919及びEP759 022では、イリジウムに基づく、及び、必要によ
りさらにロジウムを含む触媒系の存在下でのカルボニル化の方法が記載されてい
る。
れており、欧州特許EP643 034に記載されている。
る新しい取得方法が、フランス特許FR2,746,794及び国際出願WO9
7/35829に提案されている。
8には、酢酸及び/又は酢酸メチルの調製方法が提案されているが、この方法は
、ギ酸メチルの異性化反応及びメタノールのカルボニル化反応を同時に利用して
いる。
の中で、連続的に行なわれる。第一は、それ自体が反応ゾーンに相当し、加圧下
で、カルボニル化及び/又は異性化を液相で行う反応器からなる。第二は、生成
した酸を分離するゾーンにより構成される。この操作は、反応器内より圧力を低
く保ったフラッシュ装置と呼ばれる装置内で、反応混合物を部分気化することに
より行なわれる。気化された部分は、次いで、酢酸を精製する第三のゾーンへ送
られる。このゾーンは、例えば、生成した酢酸を水、反応物及び副生物から分離
する各種の蒸留塔からなる。気化ゾーンに残る、液体状のままの、特に触媒を含
む混合物の一部は、反応器へと再利用される。
不活性化及び/又は沈殿のおこる部分として当業者間に知られていて、上記の方
法のうち、どの方法を用いてもおこる。
で、これらの現象は、低い水分含量によりさらに悪化する。米国特許US5,2
37,097では、フラッシュ内で一酸化炭素の充分な部分圧力を保つために、
フラッシュに供給する液体の中に上記成分を導入することからなる解決法が提案
されている。
反応器に再利用される触媒を再活性化するために、フラッシュから生じた液体画
分に一酸化炭素を注入する方法が記載されている。
には、イリジウムにより触媒されたカルボニル化による酢酸の製造方法の改良が
提案されており、この改良は、この画分に存在する触媒を安定化するために、フ
ラッシュから生じた液体画分の水分含量を0.5重量%より大きく保つことであ
る。
り触媒されるメタノールのカルボニル化方法による酢酸及び/又は酢酸メチルの
製造方法での触媒の安定化に関して、改良は提案されていない。
、常に0.5%より大きいことが必要であり、また、最小限の一酸化炭素含量に
よって触媒が安定化していると考えられていたが、本発明者らは、装置内の液体
画分で特に低い水分含量であっても、また、気化していない液体画分に対して0
.5重量%未満の水分含量であっても、また、媒質中に一酸化炭素がほとんど存
在しなくても、触媒の不活性化及び不安定化の問題は、フラッシュから生じた液
体画分中のギ酸及びギ酸メチルの総含量を充分に維持することにより解決されう
ることを全く驚くべき方法で発見した。
/又は酢酸メチルの製造方法に適用できる改良に関する。この改良は、触媒の安
定性の向上及び/又は不活性化の防止を目的とするためのものである。
きく低下させることができ、得られた生成物の回収のための余分な工程でのコス
トを制限できるため、このことは、経済的な観点で無視できない利点を構成する
。つまり、この触媒の安定化は、触媒の安定化を目的とする改良を含む、酢酸及
び/又は酢酸メチルの改良された調製方法での条件を定義することを可能にした
ものである。さらに、これによると、水分含量は極めて低い。
において、満足できる条件下で、酢酸及び/又は酢酸メチルを製造する方法全体
に関する。これは、現存する方法に対して、経済的な観点から、二重の利点を構
成する。
程で、一酸化炭素、並びに、少なくとも1つのハロゲン化助触媒及び少なくとも
1つのイリジウム系触媒化合物からなる触媒系の存在下で、少なくとも1つのギ
酸メチルの異性化反応を液相において行い、フラッシュ工程と呼ばれる第二の工
程で、フラッシュセパレーターと呼ばれるセパレーター中で、第一工程から生じ
た反応媒質の部分気化を行うことからなる酢酸及び/又は酢酸メチルの製造方法
において、触媒の安定性の向上及び/又は不活性化の防止を行う方法に関する。
このような方法では、上記フラッシュセパレーターから生じた気化していない液
体画分中において、ギ酸及びギ酸メチルの総含量は、上記液体画分の1重量%以
上に維持されている。好ましくは、上記液体画分に対して1〜50重量%、さら
に好ましくは1〜30重量%である。
ロゲン化助触媒及び少なくとも1つのイリジウム系触媒化合物からなる触媒系の
存在下で、少なくとも1つのギ酸メチルの異性化反応を液相において行う反応工
程と呼ばれる第一の工程、並びに、フラッシュセパレーターと呼ばれるセパレー
ター中で、第一工程から生じた反応媒質の部分気化を行うフラッシュ工程と呼ば
れる第二の工程からなる酢酸及び/又は酢酸メチルの製造方法全体に関する。こ
の方法によると、上記フラッシュセパレーターから生じた気化していない液体画
分中でのギ酸及びギ酸メチルの総含量は、上記液体画分の1重量%以上に維持さ
れている。
ら生じた上記液体画分に対して、5重量%未満、好ましくは2重量%未満、さら
に好ましくは0.5重量%未満に好適に保たれる。
ルの製造方法全体は、反応工程において行なわれる反応が、一酸化炭素、並びに
、少なくとも1つのハロゲン化助触媒及び少なくとも1つのイリジウム系触媒化
合物からなる触媒系の存在下でギ酸メチルの液相異性化反応を必ず含む、1種又
はその他の酢酸及び/又は酢酸メチルの製造方法に関する。
反応は、メタノールのカルボニル化反応と同時に行なわれ、このメタノールのカ
ルボニル化を反応工程に導入された一酸化炭素の消費によって示すことができる
。
ラッシュから生じた液体画分中の水分含量を制御することにより実施される。こ
の含量は、上記フラッシュから生じた液体画分に対して、5重量%未満、好まし
くは2重量%未満に好適に保たれる。
満に保つことにより、触媒の安定化に関して、全く好適な結果を得ることさえで
きる。このことは、上述したように、従来技術の方法より、非常に有用である。
応工程と呼ばれる第一の工程、及び、フラッシュ工程と呼ばれる第二の工程に加
えて、部分気化工程から生じた気化画分からの酢酸及び/又は酢酸メチルの精製
及び回収工程と呼ばれる第三の工程を用いる。
、水やギ酸のような低分子量の化合物から分離される。
れた酢酸を塔の底部から、及び、メタノールとギ酸メチルの混合物を塔の頭部か
ら除去する反応性蒸留により、ギ酸を酢酸から分離する。
る特に好適な条件を明確にすることが注目される、触媒の安定化及び/又は活性
の維持の方法、並びに、酢酸及び/又は酢酸メチルの製造方法全体の両方に適用
する条件を示す。
ての反応を意味するものと解し、この語は反応ゾーンに存在する異性化及び場合
によりカルボニル化、及び、全ての平衡の反応を包含することを当然のこととす
る。
ものとして解される。
度は、175〜210℃の間である。好ましくは175〜200℃の間である。
パスカル(Pascals)で表し、加熱下、すなわち反応温度の条件下で測定
される。
ましい。
に好適に維持され、好ましくは1〜50%の間、さらに好ましくは1〜30%の
間である。
ジウム化合物は、全て用いることができる。例えば、限定されないが、イリジウ
ム金属、その単塩、その酸化物又はその配位錯体までもが、本発明を実施する上
で特に適している。
、最も具体的には、塩素、臭素及びヨウ素から選択され、後者が好ましい。つま
り、本発明の方法では、IrI3、IrBr3、IrCl3、IrI3・4H2 O、IrI4、IrBr3・4H2Oのような化合物が用いられる。
が等しく好適に用いられる。
又は一酸化炭素/ハロゲンの組み合わせから選ばれるリガンドを持つものであり
、ハロゲンは、塩素、臭素、さらに具体的にはヨウ素から選択される。しかし、
例えば、有機リン化合物及び有機窒素化合物から選択されるリガンドを持つ可溶
性イリジウム錯体を用いることも除外されない。
(CO)2Cl2 −Q+が挙げられるが、限定されない;式中、Qは特に水素、
NR4基又はPR4基であり、Rは水素又は炭化水素基から選択される。
発明を実施するのに適したイリジウム系触媒溶液の調製には、特許EP657
386及びEP737 103が参照される。
む触媒系により行ないうることが注目されるべきである。
れている。
比を0.01〜99の間の広い範囲で変えうる。
度は、0.1〜100mmol/lの間であり、好ましくは、1〜20mmol
/lの間である。
又は、イリジウム+ロジウム混合物に添加しうる。
のハロゲン化助触媒は、ハロゲンのみの形でもいいし、例えば、水素、メチル基
又はアセチル基などの他の元素との併用でもよい。
ヨウ化メチル及びヨウ化アセチルを挙げることができる。
体の形で導入される。この場合、上記前駆体は、通常、ハロゲン若しくは媒質中
に存在するか、又は、その末端に導入された、特にハロゲン化水素酸の作用によ
り、上述したハロゲン化助触媒の炭化水素基を反応媒質中に放出できる化合物の
形である。
メチル又はギ酸メチルから選択される化合物が挙げられ、これらは単独又は混合
物として用いられる。
20%以下が好適である。好ましくは、ハロゲン化助触媒の含量は、15%以下
である。
/前駆体混合物は、上述した量と同等の量を得ることを可能にする量であること
が注目されるべきである。
示す好ましい重量比で含んでおり、それらは同時に維持されることが好ましい。
%未満である。
未満である。
とが好ましい。
は20%未満である。
酸及び/又は酢酸メチルの製造方法は、反応媒質中で可溶な形のヨウ化物の存在
下で実施しうる。ヨウ化物は、反応媒質中にそのまま導入しうるが、可溶性ヨウ
化物を形成しうる化合物の形でも導入しうる。
ン化助触媒)やヨウ化水素酸を含まない種類を意味するものと解される。
択される。
挙げられ、後者が好ましい。これらのうち、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム及
びヨウ化ナトリウムが挙げられる。
の有機窒素基を持つ有機化合物が挙げられ、それはヨウ素系化合物と反応して、
このハロゲンを含有するイオン化物となるものである。例としては、ヨウ化テト
ラフェニルホスホニウム、及び、ヨウ化N−メチルトリエチルアンモニウムが挙
げられる。
はアルカリ土類金属のカルボン酸塩又は水酸化物は、反応媒質に可溶なヨウ化物
を形成しうる化合物として例示しうる。
るべきである。
、触媒溶液を調製するのに用いられる開始物質中に存在する不純物に由来するも
のでありうる。
酸及び/又は酢酸メチルの製造方法は、数百ppm未満、好ましくは200pp
m未満の腐食金属含量存在下で好ましく実施される。腐食金属は、特に、鉄、ニ
ッケル、クロム、モリブデン及びジルコニウムである。反応媒質中の腐食金属含
量は、例えば、選択的沈殿、液−液抽出及びイオン交換樹脂の通過のような、当
業者に公知のいずれの方法によっても維持される。
適に維持される。
ているものと同じである。
体画分の1重量%以上に維持することであり、好ましくは1〜50%の間、さら
に好ましくは1〜30%の間である。
、好ましくは同時に維持される種々の構成成分の割合は、好適には以下のようで
ある: −ハロゲン化助触媒の含量は、20%未満、好ましくは15%未満であり、 −水分含量は、5%未満、好ましくは2%未満であり、特に好適な実施形態によ
ると、触媒の安定性は、水分含量が0.5%未満であっても確保され、 −ギ酸の含量は、15%未満、好ましくは12%未満であり、 −ギ酸メチルの含量は、20%未満に維持され、 −本発明の特定の実施形態によると、酢酸メチルの含量は、40%未満、好まし
くは20%未満であり、 −酢酸の含量は、25%以上である。
物の形でヨウ化物を含みうる(反応媒質でのそれらの記載を参照のこと)。
媒質から生じ、可溶型中で気化され、COを一掃しうる。さらに、フラッシュか
ら生じた液体画分中に直接注入、及び、反応器へ再利用しうる。どちらの場合で
も、フラッシュゾーンでの一酸化炭素の分圧は、反応ゾーンで維持されている一
酸化炭素の分圧未満である。
気相に含まれているこれら2つの生成物は、例えば、1つ又は複数の蒸留塔での
分別蒸留によって、低分子量化合物、水、ギ酸、及び、その他の不純物から分離
される。その後、これらの化合物、反応器に再利用されうるものがある。
る反応性蒸留により酢酸から分離され、選択的に生成したギ酸メチルは、反応器
に再利用され、このように精製された酢酸は、塔の底部から除去される。
を維持する透明な試験管で行なった。
の導入口、 −温度調節のできる電気加熱器による試験管の加熱装置、及び −振動台による攪拌装置 を備えていた。
0℃で4時間加熱、攪拌して、ヨウ化水素酸及び酢酸の混合物中にヨウ化イリジ
ウムを溶解し、触媒溶液を調製した。このようにして得られた触媒溶液は、約2
.6%のイリジウム(すなわち26,000ppm、又は、mg/kg)が滴定
された。
その後、2.2.105Pa(2.2絶対bars)の、この気体の圧力下で放
置した。
素;試験6、9及び10では空気であった。攪拌は20秒続け、その後、試験管
を単離した。漏れによる損失がないか調べるために試験管を計量した。試験管を
電気加熱器に入れ、目的の時間、目的の温度(130又は150℃)で、攪拌せ
ずに加熱した。その後、加熱を停止し、試験管を冷却した。漏れによる損失がな
いか調べるために試験管を再び計量し、この場合、試験を実証した。その後、試
験管及びその内容物の外見、着色、沈殿/析出を、目視により観察した。安定性
試験を行う前(初期状態)及び後(最終状態)での反応体の分析を行うために必
要なサンプルを採取した。
、 −水分濃度は、Karl Fischer法で測定し、 −有機生成物の組成は、気相クロマトグラフィーで測定し、 −溶液中のイリジウムの安定性は、%で表し、 [Ir]最終/[Ir]初期 × 100 により計算し;イリジウムの安定性は、±10%であった。
以下の表Aに示した。
結果は、以下の表Bに示した。
の表中、以下について明記した: −酢酸(AcOH)、ギ酸(HCOOH)、酢酸メチル(AcOMe)、ギ酸メ
チル(HCOOMe)、ヨウ化メチル(CH3I)、水(H2O): の反応混合物の組成を重量%で、 −イリジウム含量をppm(mg/kg)で、 −気体の絶対圧力(PCO)を105Pa(又はbar)で、 −130℃での加熱時間、 −加熱時間後の溶液中のイリジウムの割合。
ぶ。
分の存在下、130℃で120分後、実施例1でのイリジウムの安定性は95%
、それに対して、比較例Aでは31%であった。
化された。
30℃で15分後、イリジウムの損失はなかった。ほぼ同じ条件下で、水分及び
“ホルミル化化合物”の非存在下、比較例Bでは、触媒の安定性は72%に低下
した。
水分非存在下で、130℃で15分後、イリジウムの優れた安定性を維持するこ
とを可能にした(100%)。
30℃で60分後、0.3%のみの水分存在下で、イリジウムの安定性は、96
%を確保した。
120分の、通常の条件で行なった。
存在し、イリジウムの安定性は96%であった。
及びDでは: −1.3%の初期低ヨウ化メチル含量存在下(試験C)、イリジウムの安定性は
大きく低下し(27%)、 −初期ヨウ化メチル含量を9%に増加すると(試験D)、イリジウムの安定性は
73%に向上したが(従来技術では公知の作用)、試験5の安定性(96%)に
は及ばなかった。
%の“ホルミル化化合物”が初期に存在することにより: −試験6と同じヨウ化メチル及び酢酸メチルの初期組成で、120分後(比較試
験A)、31%、 −120分後(比較試験C)、27%であった比較試験でのイリジウムの安定性
の結果と比較して、イリジウムの安定性を90%に維持することができた。
比較試験(E)の結果並びに条件は、以下の表Cに示した。
で試験を行った。
9%のイリジウムの安定性は、“ホルミル化化合物”非存在下で行なった比較試
験Eでは40%であったことから、これら3つの試験は、これら該化合物(試験
7での初期含量6.3%−試験8では13.2%)の存在の重要性を示した。
イリジウムの安定性の減少を示すために、試験3及び7、2及び8、並びに、B
及びEは、組にして比較することができ、(その他のものは、全て同じであった
:組成、時間)イリジウムの安定性の減少は、 −本発明による試験では非常に低く、 100%→93%、及び、100%→99% −比較試験Eでは大きかった 72%→40%。 このことは、“ホルミル化化合物”:ギ酸及びギ酸メチルの影響並びに重要性を
よく証明した。
しない中、水分含量をわずかに増加することによる良い影響、及び、イリジウム
の優れた安定性を示すためであった。
在下で行なった試験9では、イリジウムの安定性は、同じ程度であった(93及
び99%に対して、96%)。
、イリジウムの安定性は減少しなかった(試験6では90%に対して、試験10
では93%)。これら2つの試験は、空気下、60分の反応で行なわれた。
化メチル及び場合により水を、上記の実施例で記載した方法により調製した触媒
溶液を含むHastelloy(登録商標)B2オートクレーブに、連続的に注
入した。反応器から出たフローは、酢酸を含む画分が気化するゾーンに注いだ。
触媒を含む気化していない画分は、反応器に再利用された。気化画分は濃縮され
、液の流れを形成した。
メチルの総濃度を6.5%に、並びに、水分含量を1%に維持した。
トグラフィーにより測定し、質量パーセントで表して、以下のようであった: 水: 1.3% メタノール: 0.1% 酢酸メチル: 16.1% ヨウ化メチル: 9.7% ギ酸: 4.3% ギ酸メチル: 1.6% 酢酸: 計100%になるまでの残り イリジウムの濃度: 2050mg/kg(ppm)。
一酸化炭素分圧は、1.05MPa(10.5bars)の一定値に維持した;
使用したCOは、99%以上の純度であった。
生成速度の計算は、化学状態が安定になった後、同じ時間間隔の間に注入された
化合物の流れに対し、一定期間(作用中、40〜43時間目の間)に収集された
気化ゾーンからの液の流れにおいて達成されている、アウトプット/インプット
のバランスにより行なった。カルボニル化速度の計算は、カルボニル化反応によ
る一酸化炭素の消費(アウトプット/インプットのバランス)により行なった。
した酢酸中のカルボニル化速度として、16.4mol.h−1l−1が得られ
た。酢酸は、酢酸及び酢酸メチルの形で見受けられた。
触媒濃度(0.01067mol.h−1.l−1)の比として計算される、T
OF(Turnover Frequency;ターンオーバー頻度)は、1,
670h−1に上昇した。
間、沈殿又は不活性化による触媒の損失は見られなかった。この事実は、反応媒
質、フラッシュから生じた気化画分及び気化していない液体画分のイリジウム濃
度の通常の分析により確認された。
Claims (21)
- 【請求項1】 反応工程と呼ばれる第一の工程で、一酸化炭素、並びに、少な
くとも1つのハロゲン化助触媒及び少なくとも1つのイリジウム系触媒化合物か
らなる触媒系の存在下で、少なくとも1つのギ酸メチルの異性化反応を液相にお
いて行い、フラッシュ工程と呼ばれる第二の工程で、フラッシュセパレーターと
呼ばれるセパレーター中で、第一工程から生じた反応媒質の部分気化を行うこと
からなる酢酸及び/又は酢酸メチルの製造方法において、触媒の安定性の向上及
び/又は不活性化の防止を行う方法であって、 ギ酸及びギ酸メチルの総含量を、前記フラッシュセパレーターから生じた気化し
ていない液体画分中において、前記液体画分の1重量%以上、好ましくは1〜5
0重量%の間、さらに好ましくは、前記液体画分に対して1〜30重量%の間に
維持することを特徴とする触媒の安定性の向上及び/又は不活性化の防止を行う
方法。 - 【請求項2】 連続的に行なわれる酢酸及び/又は酢酸メチルの製造方法に適
用されることを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 一酸化炭素、並びに、少なくとも1つのハロゲン化助触媒及び
少なくとも1つのイリジウム系触媒化合物からなる触媒系の存在下で、少なくと
も1つのギ酸メチルの異性化反応を液相において行う反応工程と呼ばれる第一の
工程、並びに、フラッシュセパレーターと呼ばれるセパレーター中で、第一工程
から生じた反応媒質の部分気化を行うフラッシュ工程と呼ばれる第二の工程から
なる酢酸及び/又は酢酸メチルの製造方法であって、 前記フラッシュセパレーターから生じた気化していない液体画分中でのギ酸及び
ギ酸メチルの総含量は、前記液体画分の1重量%以上に維持されていることを特
徴とする酢酸及び/又は酢酸メチルの製造方法。 - 【請求項4】 前記第一工程が、さらにメタノールのカルボニル化反応を含む
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項5】 前記液体画分中での水分含量は、フラッシュから生じた前記液
体画分に対して、5重量%未満、好ましくは2重量%未満に維持されていること
を特徴とする請求項1又は4のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項6】 前記水分含量は、フラッシュから生じた液体画分に対して、0
.5重量%未満に維持されていることを特徴とする請求項5記載の方法。 - 【請求項7】 部分気化である前記第二工程の後に、前記部分気化工程から生
じた気化画分からの酢酸及び/又は酢酸メチルの精製並びに回収工程である、第
三の工程を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項8】 精製及び回収である第三の工程において、蒸留塔の下部にメタ
ノールを注入し、精製された酢酸を塔の底部からメタノールとギ酸メチルの混合
物を塔の頭部から除去する反応性蒸留により、ギ酸を酢酸から分離することを特
徴とする請求項7に記載の方法。 - 【請求項9】 第一工程の反応媒質中において、ハロゲン化助触媒が、20重
量%以下の濃度に維持されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項
に記載の方法。 - 【請求項10】 第一工程の反応媒質中において、ギ酸の含量が15重量%未
満の値に維持されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の
方法。 - 【請求項11】 第一工程の反応媒質中において、ギ酸メチルの含量が20重
量%未満の値に維持されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に
記載の方法。 - 【請求項12】 第一工程の反応媒質中において、酢酸メチルの含量が40重
量%未満の値に維持されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項
に記載の方法。 - 【請求項13】 第一工程の反応媒質中において、酢酸の含量が25重量%以
上の値に維持されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載
の方法。 - 【請求項14】 前記ハロゲン化助触媒は、ヨウ素化化合物及びその前駆体か
ら選択されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項15】 前記ハロゲン化助触媒は、ヨウ素、ヨウ化メチル、ヨウ化水
素酸及びヨウ化アセチルよりなる群から選択されることを特徴とする請求項14
記載の方法。 - 【請求項16】 前記ハロゲン化助触媒は、ヨウ化メチルであることを特徴と
する、請求項15記載の方法。 - 【請求項17】 触媒系は、さらにロジウム系触媒化合物を含むことを特徴と
する請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項18】 第一工程の反応媒質中において、触媒化合物の総濃度は、0
.1〜100mmol/lであることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1
項に記載の方法。 - 【請求項19】 第一工程の反応媒質中において、前記媒質に可溶なイオン化
化合物の形のヨウ化物が維持されていることを特徴とする請求項1〜18のいず
れか1項に記載の方法。 - 【請求項20】 反応工程において、温度が150〜250℃の間、好ましく
は175〜210℃の間に、そして、圧力が0〜200.105絶対Paの間、
好ましくは50.105絶対Pa未満の値に維持されていることを特徴とする請
求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項21】 部分気化工程において、温度が80〜200℃の間に、そし
て、圧力が0〜20.105絶対Paの間に維持されていることを特徴とする請
求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
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