JP2003502257A - 平面パネル表示装置用カバーガラスとその製造方法 - Google Patents

平面パネル表示装置用カバーガラスとその製造方法

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    • G02F2201/50—Protective arrangements

Abstract

(57)【要約】 本発明は平面パネル表示装置用カバーガラスとその製造方法に関する。ガラスプレートを予熱後、ガラスの転移温度以上に加熱する。加熱したガラスをプレス工程により前面プレートとスペーサーを有するカバーガラスに形成する。前記スペーサーは前記前面プレートから垂直に延びている。本発明の製造方法は簡潔で製造コストや時間を削減できる。また前面プレートとスペーサーが一体的に形成されるためカバーガラスの強度が増し、外観も美しくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は平面パネル表示装置用カバーガラスとその製造方法に関し、具体的に
は平面パネル表示装置の前面に取り付けて平面パネル表示装置の平面表示パネル
を効率的に保護し、平面パネルとカバーガラス間の気密性を安定的に維持するた
めの平面パネル表示装置用カバーガラスとその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般的に、液晶パネル表示装置やプラズマ表示装置などの平面パネル表示装置
では、様々な映像が表示される平面パネル表示装置の前面パネルにカバーガラス
が取り付けられる。このカバーガラスは平面パネル表示装置の前面に形成するプ
レートと、平面パネル表示装置の前面パネルの周縁部分に形成するスペーサを含
む。カバーガラスのプレートは前面ガラスであり、カバーガラスのスペーサは側
面ガラスである。
【０００３】 図１は平面パネル表示装置の平面表示パネルにカバーガラスを取り付ける従来
方法を例示した斜視図である。 図１では、平面パネル表示装置を保護するため、カバーガラスは平面表示パネ
ル１０の前面に形成するプレート２０と、平面表示パネル１０の周縁部分に形成
する複数のスペーサ３０，３１，４０，４１からなる。
【０００４】 前記のカバーガラスを形成する方法では、スペーサ３０，３１，４０，４１の
２組を対応する平面表示パネル１０の周縁部分に置いた後、スペーサ３０，３１
，４０，４１の上にプレート２０を置いて、これが平面表示パネル１０の前面部
分となる。次に、スペーサ３０，３１，４０，４１とプレート２０を成型工程に
より接合してカバーガラスを形成した後、平面表示パネル１０の上にカバーガラ
スを取り付けるため、カバーガラスと平面表示パネル１０の間の空間は真空にす
る。 しかし、前記の方法では、カバーガラスをプレートとスペーサを別々に製造し
た後でこれらを組み合わせて形成するため、カバーガラスの製造方法は複雑にな
り、製造時間も長くなる可能性がある。
【０００５】 また平面表示パネルに複数のスペーサを成型によって取り付けた後でプレート
をスペーサに成型により取り付けるため、製造工程はさらに複雑になり、またカ
バーガラスと平面表示パネル間の空間が真空を維持できないおそれがある。 さらに、前面パネルとスペーサの間の接続部分は外部からの衝撃で割れるおそ
れがあるため、カバーガラスが平面表示パネルを効率的に保護できない可能性が
ある。
【０００６】
【発明の開示】
本発明は前記の問題を解決することを意図している。従って、本発明の目的の
ひとつは前面プレートとスペーサが一体的に形成された平面パネル表示装置用カ
バーガラスを提供して、平面パネル表示装置の平面表示パネルを効率的に保護し
、カバーガラスと平面パネル間の気密性を安定的に維持することである。
【０００７】 本発明のもう一つの目的は、前面プレートとスペーサが一体的に形成されたカ
バーガラスの製造方法を提供することである。 本発明の目的を達成するため、本発明の好ましい形態では、平面パネル表示装
置用のカバーガラスは、前面プレートおよび前面プレートと一体的に形成される
１つ以上のスペーサからなる。
【０００８】 スペーサは前面プレートから垂直に延びていることが望ましい。 また、本発明の目的を達成するため、平面パネル表示装置用のカバーガラスの
製造方法は、 １）板型のガラスを予熱し、予熱したガラスを可塑的に変形できる温度まで加熱
し、加熱したガラスを加圧して前面プレートとスペーサが一体的に形成されたカ
バーガラスを形成する工程からなる。 平面パネル表示装置用カバーガラスの製造方法では、さらにカバーガラスを焼
鈍する工程を含むことが望ましい。 カバーガラスは約３kg/cm2乃至約６kg/cm2の圧力でプレス方法により形成する
。 ガラスの予熱工程は約３００℃乃至約８００℃で行い、予熱したガラスの加熱
は、予熱したガラスをガラスの転移温度（例えば、約６００℃乃至約１０００℃
）以上に加熱して行う。 カバーガラスは平面パネル表示装置の平面表示パネルに封止剤としてフリット
を使って取り付ける。 本発明によれば、カバーガラスは一回のプレス工程により簡潔に製造すること
ができ、製造費用や時間が大きく削減できる。 また、カバーガラスが前面プレートとスペーサを一体的に形成してなるため、
カバーガラスの耐用性が大きく増すとともにより美しい外観になる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい態様を添付の図面に沿って詳細に説明するが、この態
様は本発明を限定するものではない。
【００１０】 図２は本発明の好ましい態様に従ったカバーガラスを示す斜視図である。 図２では、本発明のカバーガラス１００は前面プレート１１０とスペーサ１２
０からなる。前面プレート１１０は、前面プレート１１０を取り付ける平面パネ
ル表示装置の平面表示パネルに従って所定の大きさと形状となる。 前面プレート１１０とスペーサ１２０は平面表示パネルを明瞭に見せるため透
明な材料で構成する。
【００１１】 スペーサ１２０は前面プレート１１０から垂直に延び、カバーガラスの角部分
であるスペーサ１２０と前面プレート１１０の接続部分の角度は約９０°になる
。このような構造のカバーガラス１００を平面表示パネルに取り付けると、カバ
ーガラス１００の角部分は容易には割れなくなり、カバーガラス１００と平面表
示パネル間の気密性が安定的に維持され、平面表示パネルはカバーガラス１００
により効率的に保護される。またカバーガラス１００を付けた平面表示パネルは
より美しい外観になる。
【００１２】 以下に、平面パネル表示装置用カバーガラスの製造方法を添付の図面に沿って
説明する。 最初に、薄い板形状のガラスを平面表示パネルの大きさに合わせて切断して平
面形のガラスを形成し、その平面ガラスを所定の温度で予熱する工程に置く。本
件では、平面ガラスはガラスの転移温度より低い、約３００℃乃至約８００℃の
温度で加熱する。平面ガラスは電気加熱方法か燃焼熱を使用する方法で約１分乃
至約５分予熱する。
【００１３】 次に、液化石油ガス（ＬＰＧ）または都市ガスを燃料源として使用して、約３
秒乃至３０秒間の直接火炎噴射方法により、予熱した平面ガラスは変形可能な状
態になる。つまり、予熱した平面ガラスは約６００℃乃至約１０００℃の温度ま
で加熱され、連続する成形工程において所定の形状に容易に形成できるようにな
る。平面ガラスをガラスの転移温度より高温で約３秒から３０秒間加熱すると、
加熱した平面ガラスはプレス方法により、平面表示パネルに合わせた所定の形状
に形成できるようになる。
【００１４】 図３は本発明の好ましい態様に従ったカバーガラスの製造方法を例示する断面
図である。 図２と３では、ヒーターで加熱した平面ガラスの周縁部分を上部ダイ１４０と
下部ダイ１５０を含むプレス装置１３０を使用して折り曲げ、平面ガラスを、前
面プレート１１０と一体的に形成されたスペーサ１２０を含む構成にする。つま
り、平面ガラスを上部ダイ１４０と下部ダイ１５０の間に置き、下部ダイを上向
きに押して約３kg/cm2乃至約６kg/cm2の圧力でカバーガラス１００を形成する。
これにより、平面ガラスの中央部分はカバーガラス１００の前面プレート１１０
になり、周縁部分はカバーガラス１００のスペーサ１２０になって、カバーガラ
ス１００は前面プレート１１０および前面プレート１１０と一体的に形成された
スペーサ１２０を持つ構成になる。
【００１５】 従来のカバーガラスでは、複数のスペーサと前面プレートを別々に製造した後
でスペーサを前面プレートと組み合わせる方法でカバーガラスを形成し、そのカ
バーガラスを平面表示パネルに取り付けている。従って、スペーサを前面プレー
トに接続する工程は複雑になり、カバーガラスと平面表示パネルとの間の気密性
が維持できなかったりカバーガラスが効率的に平面表示パネルを保護できなかっ
たりする可能性があった。
【００１６】 しかし、本発明によれば、カバーガラスはプレス装置により一体的に形成され
た前面プレートとスペーサを含むので、前面プレートをスペーサに接続せずにカ
バーガラスを平面表示パネルに取り付けることができる。従って、本発明のカバ
ーガラスはスペーサを前面プレートに接続する複雑な工程が不要になるため、簡
潔に製造することができる。
【００１７】 また前面プレートとスペーサ間の接続の欠陥を根本的に防止できるため、本発
明のカバーガラスは平面表示パネルを効率的に保護することができる。 更に、本発明のカバーガラスは前面プレートとスペーサが一体的に形成される
ため、使用中にカバーガラスの角部分が容易に割れることを防ぐとともに外観も
より美しくなる。
【００１８】 一般的に、ガラスなどのセラミックの破損はセラミックの表面に生じるヒビか
ら起こる。従来のカバーガラスでは、そのようなヒビが前面プレートとスペーサ
間の接続部分に生じるためカバーガラスがヒビのために容易に割れやすい。しか
し、本発明のカバーガラスは前面プレートとスペーサが一体的に形成されるため
、前面プレートとスペーサ間にヒビが生じることを効率的に防ぐことができる。
このため本発明のカバーガラスは使用中にヒビによって容易に割れにくくなる。
【００１９】 続けて、カバーガラス１００は約４００℃乃至約６００℃で焼鈍し、カバーガ
ラス１００の使用中に所定の強度となるようにする。こうしてカバーガラス１０
０は効率的に平面表示パネルを保護することができる。 次に、焼鈍したカバーガラス１００を冷却する。この時、カバーガラス１００
は自然冷却方法あるいはブロワーまたは冷却水を使った強制冷却方法で冷却する
ことができる。
【００２０】 図４は本発明に従って平面表示パネルに取り付けたカバーガラスを示す斜視図
である。 図４に示すように、平面表示パネル１６０に合わせた所定の大きさのカバーガ
ラス１００を平面表示パネル１６０の上に置き、次にカバーガラス１００と平面
表示パネル１６０の間にフリットなどの封止剤を塗布して平面表示パネル１６０
にカバーガラス１００を取り付ける。本件では、カバーガラス１００とフリット
は類似の原材料から構成されているため、カバーガラス１００は平面表示パネル
１６０にフリットを使用して堅固に取り付けることができる。
【００２１】 前述のように本発明は多数の設計ができるが、本発明は本開示の主旨および範
囲内でさらに改良が可能である。従って本願は本発明の一般法則を用いたあらゆ
る変形や用途、適応も含むことを意図している。さらに、本願は本発明に関連す
る技術で公知あるいは慣習となるような、本開示からの試みを含むことも意図し
ている。
【００２２】
【産業上の利用可能性】
前述のように、本発明のカバーガラスは単一のプレス工程により形成されるた
め簡潔に製造でき、製造費用や時間を大幅に削減できる。 また、本発明のカバーガラスは前面プレートとスペーサが一体的に形成された
構造のため耐用性が大幅に増し、外観もより美しくなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 平面表示パネルに従来のカバーガラスを取り付ける方法を例示し
た斜視図。
【図２】 本発明の好ましい態様に従ったカバーガラスを示す斜視図。
【図３】 本発明の好ましい態様に従ったカバーガラスの製造方法を例示す
る断面図。
【図４】 本発明により平面表示パネルに取り付けたカバーガラスを示す斜
視図。
【符号の説明】
１０ 平面表示パネル ２０ プレート ３０、３１，４０，４１ スペーサ １００ カバーガラス １１０ 前面プレート １２０ スペーサ １３０ プレス装置 １４０ 上部ダイ １５０ 下部ダイ １６０ 平面表示パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ， ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ， ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，Ｋ Ｇ，ＫＰ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ， ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，Ｓ Ｅ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ， ＺＷ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 前面プレートおよび該前面プレートと一体的に形成された少
    なくとも１つのスペーサを含む、平面パネル表示装置に取り付ける平面パネル表
    示装置用カバーガラス。
  2. 【請求項２】 前記スペーサが前記前面プレートから垂直に延びる、請求項
    １に記載の平面パネル表示装置用カバーガラス。
  3. 【請求項３】 以下の工程を含む、平面パネル表示装置に取り付ける平面パ
    ネル表示装置用カバーガラスの製造方法； １）板形状のガラスを予熱する、 ２）前記の予熱したガラスを可塑的に変形できる温度まで加熱する、 ３）前記の加熱したガラスを加圧成形によって、一体的に形成された前面プレー
    トとスペーサを含むカバーガラスを形成する。
  4. 【請求項４】 前記のガラスの予熱工程を約３００℃乃至約８００℃で約１
    分乃至約５分間で行う、請求項３に記載の平面パネル表示装置に取り付ける平面
    パネル表示装置用カバーガラスの製造方法。
  5. 【請求項５】 前記の予熱したガラスの加熱工程をガラスの転移温度より高
    温で行う、請求項３に記載の平面パネル表示装置に取り付ける平面パネル表示装
    置用カバーガラスの製造方法。
  6. 【請求項６】 前記の予熱したガラスの加熱工程を約６００℃乃至約１００
    ０℃で約３秒乃至約３０秒間行う、請求項５に記載の平面パネル表示装置に取り
    付ける平面パネル表示装置用カバーガラスの製造方法。
  7. 【請求項７】 前記スペーサが前記前面プレートから垂直に延びている、請
    求項３に記載の平面パネル表示装置に取り付ける平面パネル表示装置用カバーガ
    ラスの製造方法。
  8. 【請求項８】 約３kg/cm2乃至約６kg/cm2の圧力でプレス方法により前記カ
    バーガラスの形成工程を行う、請求項３に記載の平面パネル表示装置に取り付け
    る平面パネル表示装置用カバーガラスの製造方法。
  9. 【請求項９】 さらに前記カバーガラスの焼鈍を含む、請求項３に記載の平
    面パネル表示装置に取り付ける平面パネル表示装置用カバーガラスの製造方法。
  10. 【請求項１０】 前記焼鈍の工程を約４００℃乃至約６００℃で行う、請求
    項９に記載の平面パネル表示装置に取り付ける平面パネル表示装置用カバーガラ
    スの製造方法。
  11. 【請求項１１】 前記カバーガラスを平面パネル表示装置の平面表示パネル
    に取り付ける工程をさらに含む、請求項３に記載の平面パネル表示装置に取り付
    ける平面パネル表示装置用カバーガラスの製造方法。
  12. 【請求項１２】 前記カバーガラスを平面パネル表示装置の平面表示パネル
    に取り付ける工程を封止剤としてフリットを使用して行う、請求項１１に記載の
    平面パネル表示装置に取り付ける平面パネル表示装置用カバーガラスの製造方法
    。
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