JP2003348730A - ハーネス用プロテクタ - Google Patents

ハーネス用プロテクタ

Info

Publication number
JP2003348730A
JP2003348730A JP2002155262A JP2002155262A JP2003348730A JP 2003348730 A JP2003348730 A JP 2003348730A JP 2002155262 A JP2002155262 A JP 2002155262A JP 2002155262 A JP2002155262 A JP 2002155262A JP 2003348730 A JP2003348730 A JP 2003348730A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protector
harness
cover
protector body
wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2002155262A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichiro Komatsu
昭一郎 小松
Tomoyuki Nagamine
智之 長峰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2002155262A priority Critical patent/JP2003348730A/ja
Publication of JP2003348730A publication Critical patent/JP2003348730A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
  • Insertion, Bundling And Securing Of Wires For Electric Apparatuses (AREA)
  • Casings For Electric Apparatus (AREA)
  • Details Of Indoor Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤハーネスを収容するプロテクタ本体の
強度を高め、変形や破損を防止することができ、しかも
壁部の薄肉化による材料費を節減することができるハー
ネス用プロテクタを提供する。 【解決手段】 プロテクタ本体12の両側壁17、17
の先端をカバー25に当接させて、外力を受け止めるよ
うにする。プロテクタ本体12の開口部23を下向きに
し、プロテクタ本体12を上側に配置し、カバー25を
下側に配置し、プロテクタ本体12の開口部23を下か
ら覆う。カバー25の少なくとも一側の側端部にリブ2
7を突設し、リブ27の外側に係止部28を突設して、
リブ27と係止部28との間に形成された凹所に、プロ
テクタ本体12の側壁17を差し込む。プロテクタ本体
12の壁部13と側壁17とが連なる部分に、湾曲部2
2を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
配索されるワイヤハーネスを収容し、かつ、ワイヤハー
ネスを外部との干渉から保護するハーネス用プロテクタ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハーネス用プロテクタは、ワイヤハーネ
スを収容することにより、ワイヤハーネスを断線や損傷
などから保護する収容部品である。ハーネス用プロテク
タは、射出成形法により成形された合成樹脂製の成形品
であり、壁部に囲まれたハーネス収容空間を有してい
る。
【0003】ハーネス用プロテクタは、乗車室内の計器
パネルや、トランクのリアパネルや、エンジンルーム内
のダッシュパネルや、ドア開口部下面のサイドシルパネ
ルに取り付けられている。
【0004】計器パネルに取り付けられたハーネス用プ
ロテクタは、電子機器に接続される電線が絡まったり、
ばたついて異音を生じたりしないように保護している。
リアパネルに取り付けられたハーネス用プロテクタは、
荷物の出し入れの際に電線に荷物が引っかかり断線が生
じないように保護している。ダッシュパネルに取り付け
られたハーネス用プロテクタは、電線が他部品と干渉し
たり、熱等の影響を受けたりして損傷しないように保護
している。
【0005】サイドシルパネルに取り付けられたハーネ
ス用プロテクタは、乗員が自動車に乗り降りする際にワ
イヤハーネスを直接踏みつけないように保護している。
このハーネス用プロテクタは、殊に構造上の強度が必要
とされている。強度が低いと、人が乗り降りする際にハ
ーネス用プロテクタが潰れるなどして変形し、ワイヤハ
ーネスが損傷することがあるからである。
【0006】図4は、特開平11−205942号公報
に記載されたハーネス用プロテクタである。図示するよ
うに、プロテクタ本体51は、下壁52の両端に側壁5
3が立設されて樋形状に形成されている。カバー60
は、平板状をなし、プロテクタ本体51の一側の側壁5
3端部にヒンジ55を介して一体的に連なっている。カ
バー60の下面61には、かみ込み防止片64が形成さ
れている。
【0007】カバー60を閉鎖したときは、プロテクタ
本体51の両側壁53,53の端面53a,53aにカ
バー60の下面61が当接して、プロテクタ本体51の
開口部56が閉鎖される。プロテクタ本体51の長手方
向の両端部は、図示しないワイヤハーネスを一方の端部
から他方の端部に導出できるように開口している。
【0008】プロテクタ本体51とカバー60の係止手
段は、プロテクタ本体51の他側の側壁53に設けられ
たロック片54と、カバー60の端部に設けられた係合
アーム62とにより構成されていて、カバー60を閉鎖
したときに、係合アーム62の係合突起63がロック孔
54aを通過しロック片54に係合する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のハーネス用プロテクタには、解決すべき以下の問題
点がある。
【0010】一つには、カバー60が薄肉であり強度が
低いため、カバー60に上方から外力が働いた際に、カ
バー60が変形したり、破損したりすることがある。変
形や破損が生じなくても、ロック片54と係合アーム6
2との係止が解除されて、カバー60が開く心配があ
る。カバー60が変形などすると、ワイヤハーネスに外
力が作用して、損傷するという問題がある。高電圧電線
を含むワイヤハーネスにあっては、感電の心配もある。
【0011】また一つに、プロテクタ本体51の下壁5
2の両側には、はみ出ないようにワイヤハーネスを収容
する側壁53が立設されているが、上方からカバー60
に外力が働いた場合や側方から側壁53に外力が働いた
場合には、側壁53が倒れるという問題がある。曲がっ
たワイヤハーネスを収容した場合には、ワイヤハーネス
自体の弾性復元力により、プロテクタ本体51が内側か
ら押されて、この場合にも側壁53が倒れる心配があ
る。側壁53が倒れると、プロテクタ本体51がゆがん
だ状態となり、強度が低下して、変形や破損が生じやす
くなる。
【0012】さらに、プロテクタ本体51の側壁53と
カバー60とは、直角に交差しているため、交差部分が
弱く、破損する心配もある。
【0013】本発明は、上記した点に鑑み、ワイヤハー
ネスを収容するプロテクタ本体の強度を高め、変形や破
損を防止することができ、しかも壁部の薄肉化による材
料費を節減することができるハーネス用プロテクタを提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、開口部からワイヤハーネス
を収容するプロテクタ本体と、該プロテクタ本体の該開
口部を覆う開閉自在のカバーとを備えたハーネス用プロ
テクタにおいて、前記プロテクタ本体は、水平方向の壁
部と、該壁部の両端側に続く垂直方向の側壁とを有して
いて、該両側壁の先端が、該カバーに当接することを特
徴とする。
【0015】上記構成によれば、ハーネス用プロテクタ
は、プロテクタ本体とカバーとを備えているから、ワイ
ヤハーネスはプロテクタ本体に収容され、プロテクタ本
体の開口部を下からカバーで覆うことで、電線の浮き上
がりやはみ出しが防止されるとともに、外部の干渉など
からワイヤハーネスが保護される。また、プロテクタ本
体の両側壁の先端が、カバーに当接するため、ハーネス
用プロテクタに作用する外力を当接面で受け止めて、プ
ロテクタ本体の変形等が防止される。
【0016】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載のハーネス用プロテクタにおいて、前記プロテ
クタ本体の壁部が上壁となり、前記カバーが下壁とな
り、該カバーが、該プロテクタ本体の前記開口部を下か
ら覆うことを特徴とする。
【0017】上記構成によれば、プロテクタ本体が上側
に配置され、カバーが下側に配置されることで、プロテ
クタ本体の壁部が上壁となり、カバーが下壁となる。こ
のため、ハーネス用プロテクタに上方から外力が作用し
た際に、外力は門型の剛結構造によって受け止められ、
プロテクタ本体の変形等が防止される。
【0018】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載のハーネス用プロテクタにおいて、前記カバー
の少なくとも一側の側端部にリブが突設され、該リブの
外側に係止部が突設され、該リブと該係止部との間に形
成された凹所に、前記プロテクタ本体の側壁が差し込ま
れることを特徴とする。
【0019】上記構成によれば、カバーのリブと係止部
との間に形成された凹所に、プロテクタ本体の側壁が差
し込まれるから、プロテクタ本体に上方から外力が働い
ても側壁が動かず、プロテクタ本体の側壁が内側又は外
側に倒れることが防止される。また、左右方向からの外
力に対しても、側壁が動かないから、プロテクタ本体の
変形が防止される。
【0020】また、請求項4記載の発明は、請求項1〜
3の何れか一項に記載のハーネス用プロテクタにおい
て、前記プロテクタ本体の壁部と側壁とが連なる部分
に、湾曲部が形成されたことを特徴とする。
【0021】上記構成によれば、プロテクタ本体には、
湾曲部が形成されているから、プロテクタ本体に外力が
働いた場合に、応力が分散され、応力の集中が回避され
て、プロテクタ本体の強度が高まり、クラックや変形の
起点となることが防止される。
【0022】また、前記プロテクタ本体の側壁の端部
に、前記カバーの係止部に係合する係合部を設けること
も有効である。上記構成によれば、カバーの係止部にプ
ロテクタ本体の係合部が係合することで、プロテクタ本
体にカバーが取り付けられる。また、係合部は、自由端
部となる側壁の端部に設けられているから、プロテクタ
本体に外力が働いた場合に、プロテクタ本体の側壁の倒
れが有効に防止される。
【0023】また、前記カバーのリブと係止部とを、該
カバーの長手方向に互い違いに配設することも有効であ
る。上記構成によれば、リブと係止部とが互い違いにな
っているから、係止部の内側にはリブがなく、係止部の
撓みスペースが確保されて、カバーに対するプロテクタ
本体の取り付け/取り外しが容易となる。
【0024】また、前記プロテクタ本体を、左右対称形
状に形成することも有効である。上記構成によれば、プ
ロテクタ本体のバランスが良くなり、プロテクタ本体に
外力が作用した際のゆがみが防止され、プロテクタ本体
の強度が高まる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の具体
例を図面を用いて詳細に説明する。図1〜図3は、本発
明に係るハーネス用プロテクタの一実施形態を示すもの
である。
【0026】図1に示すように、ハーネス用プロテクタ
10は、信号線や電源線からなるワイヤハーネス35を
収容し、ワイヤハーネス35を外部干渉から保護する収
容部品である。ワイヤハーネス35が収容されること
で、電線の絡み付きなどが防止されて、メンテナンス性
が向上するとともに、自動車の振動に起因する電線の擦
れや異音の発生が防止される。
【0027】また、ワイヤハーネス35が外部干渉から
保護されることで、断線などを生ずることが防止され
て、電線の電気的接続の信頼性が維持されるようになっ
ている。本実施形態のように、自動車ドアの開口部下面
のサイドシルパネル30に沿って配索されるワイヤハー
ネス35は、外側が図示しないキッキングプレートによ
り覆われて保護されはするものの、キッキングプレート
の変形等を考慮して、ハーネス用プロテクタ10に収容
されて二重に保護されている。
【0028】ハーネス用プロテクタ10は、右ドア開口
部下面のサイドシルパネル30に埋め込まれて固定され
ている。図示しないが、左ドア開口部下面のサイドシル
パネルにも同様のハーネス用プロテクタが取り付けられ
ている。ハーネス用プロテクタ10の上部には、キッキ
ングプレートが固定されるようになっている。
【0029】ここで、図1に示すハーネス用プロテクタ
10の説明の都合上、前後方向X、左右方向Y及び上下
方向Zを以下のように定めることとする。前後方向Xと
は、ハーネス用プロテクタ10の長手方向をいうものと
し、前側とは、ワイヤハーネス35が導出される側と定
める。左右方向Yとは、フロントフレーム31又はセン
タフレーム32の延出方向をいうものとし、図面上ハー
ネス用プロテクタ10の備わる側と定める。上下方向Z
とは、前後方向X及び左右方向Yの両方向に直交する方
向をいうものとし、上側とは、ハーネス用プロテクタ1
0から導出されたワイヤハーネス35が延出する方向を
いうものとする。
【0030】キッキングプレートは、ハーネス用プロテ
クタ10を外力から保護するプレートである。サイドシ
ルパネル30にハーネス用プロテクタ10が備わってい
ない自動車の場合は、キッキングプレートの下側は中空
になっていて、キッキングプレートがワイヤハーネス3
5の保護を兼ねている。
【0031】ハーネス用プロテクタ10に収容されて保
護されるワイヤハーネス35は、数10本の被覆電線が
束ねられた線状体である。電線間には隙間が生じないよ
うに、ワイヤハーネス35の外側は絶縁性のテープ(図
示せず)やバンド(図示せず)等で緊縛されている。自
動車等の車両に配索される通常のワイヤハーネス35
は、30〜100本程度の被覆電線の束である。被覆電
線には、電気信号を伝える信号線や、バッテリからの電
気を給電する電源線などが含まれている。
【0032】ワイヤハーネス35は、ハーネス用プロテ
クタ10の一側の開口を通されて、他側の開口から導出
されている。導出されたワイヤハーネス35は、フェン
ダパネル34に沿うように引き出されている。
【0033】図面上、ワイヤハーネス35の導出側が自
動車の前側であり、前側の反対側が後側である。サイド
シルパネル30の前側には、車両ボディの両側に跨るよ
うに掛け渡されたフロントフレーム31の一側が連結さ
れ、サイドシルパネル30の中央部には、同じようにセ
ンタフレーム32の一側が連結されている。フロントフ
レーム31には図示しないフロントピラーが連結され、
センタフレーム32には図示しないセンタピラーが連結
される。サイドシルパネル30とフロントフレーム31
とセンタフレーム32とで囲まれた領域は、フロントフ
ロアパネル33になっている。
【0034】フロントフロアパネル33には、図示しな
いカーペットが敷かれて、カーペットの上に運転車用の
図示しないフロントシートが取り付けられる。図面に
は、サイドシルパネル30やハーネス用プロテクタ10
等が露出した状態が示されているが、通常はカーペット
やキッキングプレートなどで覆われているため見ること
はできない。
【0035】図1に示すハーネス用プロテクタ10の全
体構造について説明する。ハーネス用プロテクタ10
は、薄肉の成形品であり、合成樹脂材料を構成材料と
し、一端から他端にかけて長尺状に形成されている。
【0036】ハーネス用プロテクタ10の内側には、ハ
ーネス収容空間11(図3)が形成されていて、ワイヤ
ハーネス35とハーネス収容空間11との間には、余分
な隙間が出来ないように、ワイヤハーネス35が収容さ
れている。隙間が形成されないことで、ワイヤハーネス
35にばたつきが生じなくなり、異音の発生等が防止さ
れるようになっている。
【0037】図1又は図2に示すように、ハーネス用プ
ロテクタ10は、ハーネス収容空間11(図3)を有す
るプロテクタ本体12と、ベースカバー(カバー)25
とを備えていて、プロテクタ本体12が上側に配置さ
れ、ベースカバー25が下側に配置される。
【0038】プロテクタ本体12は、上壁(壁部)13
と、上壁13の両側に垂設された側壁17,17と、上
壁13と側壁17,17とを一体に連ねる湾曲部22,
22とを有し、逆樋状を成している。上壁13に対向す
る側壁17の端部側は、ワイヤハーネス35を受け入れ
るための開口部23となっている。また、ハーネス用プ
ロテクタ10の長手方向の両端部は、開口していて、一
方の開口からワイヤハーネス35が通されて、他方の開
口からワイヤハーネス35が導出されるようになってい
る。このため、ハーネス用プロテクタ10には、ワイヤ
ハーネス35の胴体部分が保護されるようになってい
る。
【0039】上壁13には、キッキングプレートに係合
する複数の係止部14と複数の爪片15とが設けられて
いる(図1)。係止部14は、対向状態に配置された一
対の係止突起14a,14aを有していて、一対の係止
突起14a,14aの間にキッキングプレートの取付片
(図示せず)が挿入されて、係止されるようになってい
る。爪片15は、L字状を成していて、キッキングプレ
ートの取付孔(図示せず)に係合して係止されるように
なっている。
【0040】図2に示すように、相対向して形成された
両側壁17,17の下端側には、後述するベースカバー
25に形成された複数の係止突起(係止部)28と係合
する係止枠18が複数形成されている。係止突起28と
係止枠18とからなる係止手段を、プロテクタ本体12
とベースカバー25とが合わさる部分の近傍に設けるこ
とで、プロテクタ本体12の側壁17の倒れが有効に阻
止される。
【0041】図1に戻って説明すると、プロテクタ本体
12の一側の側壁17には、複数の取付ステム19が下
方に突出して形成されている。取付ステム19を複数設
けたのは、ハーネス用プロテクタ10を、複数の位置で
確実に固定するためである。取付ステム19は板状片で
あり、先端側には、図示しないクリップが形成されてい
る。クリップは、サイドシルパネルの側面に形成された
取付孔30aに挿通されて係止されるようになってい
る。取付孔は、少なくともクリップと同数形成されてい
ればよいが、図示するサイドシルパネル30には、多数
の取付孔30aが設けられているため、任意の位置でハ
ーネス用プロテクタ10が前後方向Xに位置決めされる
ようになっている。
【0042】クリップは、錨状又は笠状を成しており、
通常のクリップと同じものである。図示しないが、以下
に簡単にクリップの構成について説明する。クリップ
は、支柱部と、支柱部の先端に連なる一対の羽根部とを
有している。支柱部は、板状をなしており、基端から先
端にかけて真直に延びている。支柱部の板厚方向は、一
対の羽根部の配設される方向に一致する。
【0043】羽根部は、一方の端部が支柱部の先端部に
繋がっている。各羽根部の他方の端部は、斜め下方に延
びている。すなわち、羽根部は、支柱部の先端から基端
に向かって、漸次支柱部から離れる方向に傾斜してい
る。言い換えると、羽根部と支柱部との間に形成される
間隙が拡大する方向に傾斜していて、間隙は羽根部の撓
みスペースとして機能している。
【0044】各羽根部は、支柱部に繋がる一方の端部が
薄肉に形成され、他方の端部が厚肉に形成されている。
このように、一方の端部を薄肉に形成したのは、羽根部
の可撓性を良くするためであり、厚肉に形成すると、可
撓性が低下して、サイドシルパネル30に対する取付性
が悪くなるからである。
【0045】各羽根部の他方の端部には、突出部を残し
て切欠状の係止段部が形成されている。この係止段部
が、サイドシルパネル30の取付孔30aの縁部に係止
されることで、クリップが取付孔から抜け出ないように
なっている。クリップのその他の構成については、従来
と同様であるため、本明細書での説明を省略する。な
お、クリップの構成及びその取付構造については、別出
願で詳細に説明することとする。
【0046】再び図1に戻って説明すると、プロテクタ
本体12の他側の側壁17(符号は図示しないが外側の
側壁)には、サイドシルパネル30のフランジ30bを
挟持する挟持片20が複数設けられている。フランジ3
0bは、プロテクタ本体12の側壁17に沿って起立し
ている。挟持片20は、フランジ30bの上端部を挟持
していて、プロテクタ本体12の側壁17とフランジ3
0bとが密着した状態になっている。
【0047】図2に示すように、上壁13と側壁17と
の交差部に形成された湾曲部22,22は、弧状に形成
されていて、上壁13と側壁17とを滑らかに連ねてい
る。円弧の大きさは任意であるが、ハーネス収容空間1
1(図3)が狭くならない程度に大きく形成することが
好ましい。
【0048】一側壁17と上壁13とを連ねる一方の湾
曲部22は、他方の湾曲部22より大きい円弧に形成さ
れているが、両方の湾曲部22,22を同じ大きさの円
弧に形成してもよい。断面視、門型のプロテクタ本体1
2を左右対称形状に形成すれば、プロテクタ本体12の
バランスが良くなり、ゆがみが防止されて、プロテクタ
本体12の強度が高まる。なお、湾曲部22は、上壁1
3と側壁17とを滑らかに連ねる形状であれば必ずしも
湾曲状でなくてもよい。例えば、複数の直線を連ねた形
状であってもよく、また、直線と円弧を連ねた形状であ
ってよい。
【0049】図2及び図3に示すように、プロテクタ本
体12の開口部23を覆うベースカバー25は、平板状
を成していて、ハーネス用プロテクタ10の下壁となっ
ている。ベースカバー25の両側には、倒れ阻止用のリ
ブ27が長手方向に沿って任意の間隔で複数設けられて
いる。リブ27の外側には、係止突起28が上向きに突
設されている。リブ27と係止突起28とは対向状態に
配置されており、リブ27と係止突起28との間には、
凹所29(図3)が形成されていて、この凹所29にプ
ロテクタ本体12の側壁17が差し込まれるようになっ
ている。
【0050】なお、リブ27と係止突起28をベースカ
バー25の長手方向に互い違いに配設してもよい。互い
違いに配設することで、係止突起28の裏側に撓みスペ
ースが解放形成されて、プロテクタ本体12とベースカ
バー25の取付性が向上する。
【0051】従って、乗員が自動車に乗り降りする際
に、乗員がプロテクタ本体12の上壁13を踏みつける
ようなことがあっても、凹所29にプロテクタ本体12
の側壁17が差し込まれているから、側壁17の端部が
拘束され、側壁17が内側又は外側に倒れることが防止
されて、側壁17の強度が高まり、プロテクタ本体12
の強度が向上する。殊に、本発明のハーネス用プロテク
タは、プロテクタ本体12が薄肉に形成されているた
め、プロテクタ本体12の強度を高める有効な構成であ
る。
【0052】係止突起28は、ベースカバー25の両側
の端部に形成されていて、プロテクタ本体12の側壁1
7が外力で外側に押し付けられても変形しない程度に幅
広に形成されている。係止突起28は、先端側に傾斜面
(図示せず)を有し、根元側に係止面(図示せず)を有
している。傾斜面は、プロテクタ本体12の係止枠18
の縁部が乗り上げる斜面であり、先端側から根元側にか
けて漸次上昇する傾斜面である。係止面は、係止枠18
が挿入反対方向に抜け出すことを防止する当接面であ
り、側壁17に対して直交する垂直面となっている。
【0053】次に、プロテクタ本体12とベースカバー
25との組み付けについて説明する。従来は、樋状のプ
ロテクタ本体51を下側に配置し、カバー60を上側に
配置して、プロテクタ本体51の上向きの開口部56を
上からカバー60で覆い、係止手段によりプロテクタ本
体51とカバー60の係止を行っていた。
【0054】しかし、本発明のハーネス用プロテクタ1
0では、逆に、ベースカバー25を下側に配置し、逆樋
状のプロテクタ本体12を上側に配置して、プロテクタ
本体12の下向きの開口部23を下からベースカバー2
5で覆い、係止手段により係止を行っており、プロテク
タ本体12とカバー25とが上下逆向きに配置されてい
る点が従来とは相違する点である。
【0055】このように構成すると、プロテクタ本体1
2に上方からの外力が働くと、プロテクタ本体12の両
側壁17,17の先端がベースカバー25に当接し、外
力を受け止めて、プロテクタ本体12に変形等を生ずる
ことが防止される。
【0056】また、プロテクタ本体12の側壁17が、
リブ27と係止突起28との間に形成された凹所29に
差し込まれて、側壁17の左右方向Yの移動が阻止され
るから、内側及び外側への側壁17の倒れが防止され、
プロテクタ本体の強度がより一層高まる。そして、上方
からの外力に対してだけでなく、左右方向Yからの外力
に対しても、プロテクタ本体12の変形が防止される。
【0057】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、プロテクタ本体の両側壁の先端が、カバーに当接す
るから、ハーネス用プロテクタに作用する外力を当接面
が受け止めて、プロテクタ本体又はカバーの強度を向上
させる。従って、プロテクタ本体の変形や破損を防止で
き、しかも壁部の薄肉化により材料費を節減することが
できる。
【0058】また、請求項2記載の発明によれば、プロ
テクタ本体が上側となり、カバーが下側となり、上方か
ら働く外力をプロテクタ本体の門型剛結構造が受け止め
る。従って、上方から働く外力に対してのプロテクタ本
体の強度が高くなり、プロテクタ本体の変形や破損を防
止することができる。
【0059】また、請求項3記載の発明によれば、リブ
と係止部との間に形成された凹所に、プロテクタ本体の
側壁が差し込まれるから、プロテクタ本体に外力が働い
ても側壁が動かず、プロテクタ本体の側壁が内側又は外
側に倒れることが防止される。従って、請求項1記載の
発明の効果がより一層高まり、プロテクタ本体の変形や
破損が防止される。
【0060】また、請求項4記載の発明によれば、プロ
テクタ本体には、湾曲部が形成されているから、応力が
分散し、応力の集中が回避される。従って、プロテクタ
本体にクラックや変形の起点となる部分が形成されず、
プロテクタ本体の強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハーネス用プロテクタの一実施形
態を示す斜視図である。
【図2】図1に示すハーネス用プロテクタの胴体部分を
示す斜視図である。
【図3】図2に示すハーネス用プロテクタの正面図であ
る。
【図4】従来のハーネス用プロテクタの一例を示す斜視
図である。
【符号の説明】
10 ハーネス用プロテクタ 12 プロテクタ本体 13 上壁(壁部) 17 側壁 22 湾曲部 23 開口部 25 ベースカバー(カバー) 27 リブ 28 係止突起(係止部) 30 サイドシルパネル 35 ワイヤハーネス Z 上下方向
フロントページの続き Fターム(参考) 3H024 AA04 AB02 AC03 4E352 AA09 BB10 BB15 CC02 CC52 DD06 DD16 GG10 GG20 4E360 AB12 BA03 BA04 BB05 BB16 BB22 BD05 EA03 EA18 EE02 FA14 GA12 GA41 GC08 5G357 DA10 DB03 DC12 DD06 DE03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部からワイヤハーネスを収容するプ
    ロテクタ本体と、該プロテクタ本体の該開口部を覆う開
    閉自在のカバーとを備えたハーネス用プロテクタにおい
    て、 前記プロテクタ本体は、水平方向の壁部と、該壁部の両
    端側に続く垂直方向の側壁とを有していて、該両側壁の
    先端が、該カバーに当接することを特徴とするハーネス
    用プロテクタ。
  2. 【請求項2】 前記プロテクタ本体の壁部が上壁とな
    り、前記カバーが下壁となり、該カバーが、該プロテク
    タ本体の前記開口部を下から覆うことを特徴とする請求
    項1記載のハーネス用プロテクタ。
  3. 【請求項3】 前記カバーの少なくとも一側の側端部に
    リブが突設され、該リブの外側に係止部が突設され、該
    リブと該係止部との間に形成された凹所に、前記プロテ
    クタ本体の側壁が差し込まれることを特徴とする請求項
    1又は2記載のハーネス用プロテクタ。
  4. 【請求項4】 前記プロテクタ本体の壁部と側壁とが連
    なる部分に、湾曲部が形成されたことを特徴とする請求
    項1〜3の何れか一項に記載のハーネス用プロテクタ。
JP2002155262A 2002-05-29 2002-05-29 ハーネス用プロテクタ Abandoned JP2003348730A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002155262A JP2003348730A (ja) 2002-05-29 2002-05-29 ハーネス用プロテクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002155262A JP2003348730A (ja) 2002-05-29 2002-05-29 ハーネス用プロテクタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003348730A true JP2003348730A (ja) 2003-12-05

Family

ID=29771827

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002155262A Abandoned JP2003348730A (ja) 2002-05-29 2002-05-29 ハーネス用プロテクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003348730A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005243781A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Denso Corp 車載用抵抗器
JP2007253900A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Yazaki Corp プロテクタ
KR100848693B1 (ko) * 2007-08-20 2008-07-28 경신공업 주식회사 와이어 하네스 보호용 프로텍터
JP2013542587A (ja) * 2010-09-10 2013-11-21 フェニックス コンタクト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト ケーブル貫通システムのためのフレーム及びフレーム部材
JP2015222480A (ja) * 2014-05-22 2015-12-10 株式会社東芝 電子機器及びハーネスガイド
CN113357039A (zh) * 2021-07-19 2021-09-07 赣州市领沃电子科技有限公司 一种可拆卸式发动机线束塑壳保护外壳

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005243781A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Denso Corp 車載用抵抗器
JP4615228B2 (ja) * 2004-02-25 2011-01-19 株式会社デンソー 車載用抵抗器
JP2007253900A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Yazaki Corp プロテクタ
KR100848693B1 (ko) * 2007-08-20 2008-07-28 경신공업 주식회사 와이어 하네스 보호용 프로텍터
JP2013542587A (ja) * 2010-09-10 2013-11-21 フェニックス コンタクト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト ケーブル貫通システムのためのフレーム及びフレーム部材
JP2015222480A (ja) * 2014-05-22 2015-12-10 株式会社東芝 電子機器及びハーネスガイド
CN113357039A (zh) * 2021-07-19 2021-09-07 赣州市领沃电子科技有限公司 一种可拆卸式发动机线束塑壳保护外壳
CN113357039B (zh) * 2021-07-19 2022-06-03 赣州市领沃电子科技有限公司 一种可拆卸式发动机线束塑壳保护外壳

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5578017B2 (ja) 車両シートの電気配線用取付部材
JP2007099007A (ja) ワイヤハーネスの配索構造
JPH1071901A (ja) 車両の配線構造
JP4132983B2 (ja) クリップの取付構造
JP2003246245A (ja) ドア用給電プロテクタとそれを用いた回路体配索構造
JP2003348730A (ja) ハーネス用プロテクタ
JP3728347B2 (ja) ワイヤーハーネスの車体パネル取付構造
JPH11263174A (ja) 車両用ドアハーネスの配索構造
JP2021114401A (ja) ワイヤハーネス
JPH0948295A (ja) 自動車用ドアトリムおよび自動車用ドアトリムにおけるワイヤハーネスの束線方法
US6890211B2 (en) Connector holding structure
JP3755702B2 (ja) 自動車のテールエンドメンバートリム構造
JP4327785B2 (ja) ワイヤハーネスの配索構造
JP4262132B2 (ja) 電気接続箱のカバー固定構造
JP2003054330A (ja) ワイヤハーネス組付け型車両部品
JP4680740B2 (ja) ワイヤハーネスの配索構造
JP2002087070A (ja) 自動車のドアシール構造
WO2024100774A1 (ja) 固定構造
JP2004314664A (ja) 放熱器支持装置へのハーネスの配索構造
JP7096276B2 (ja) ワイヤハーネス
WO2021241160A1 (ja) 配線モジュール
WO2021245943A1 (ja) 電気機器ユニット
JP2001037040A (ja) ワイヤハーネス収容部品
JP2003009354A (ja) 電気接続箱
JP3578326B2 (ja) 電線連結構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040902

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060117

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20060221