JP2003342469A - 耐熱性樹脂組成物及び塗料 - Google Patents

耐熱性樹脂組成物及び塗料

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JP2003342469A
JP2003342469A JP2002154032A JP2002154032A JP2003342469A JP 2003342469 A JP2003342469 A JP 2003342469A JP 2002154032 A JP2002154032 A JP 2002154032A JP 2002154032 A JP2002154032 A JP 2002154032A JP 2003342469 A JP2003342469 A JP 2003342469A
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acid anhydride
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Takehiko Saotome
毅彦 五月女
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機溶剤含有量を低減させ、環境汚染や作業
環境の悪化がなく、安全衛生面に対して有利であり、か
つ鉄基材に対する密着性及び耐熱性が良好な耐熱性樹脂
組成物及びこれを塗膜成分としてなる塗料を提供する。 【解決手段】 (A)塩基性極性溶媒中で、ジアミノジ
フェニルエーテルをアミン成分中に50〜99.9モル
%、ジアミノシロキサンをアミン成分中に0.1〜20
モル%含むアミン成分と芳香族三塩基酸無水物とを反応
させて得られるポリアミドイミド樹脂と(B)塩基性化
合物と(C)水とを配合してなり、(B)成分の塩基性
化合物が(A)成分のポリアミドイミド樹脂中に含まれ
るカルボキシル基及びポリアミドイミド樹脂中の酸無水
物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価に対し
て、1〜20当量配合されている耐熱性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性樹脂組成物
及び塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドイミド樹脂が優れた耐熱性、
耐薬品性、機械的特性を有することは良く知られてお
り、耐熱電線用塗料、金属表面保護塗料等として広く実
用に供されている。有機溶剤型樹脂溶液のポリアミドイ
ミド樹脂の一般的な製造法については公知(例えば特公
昭44−19274号公報)である。また、環境保全
面、安全衛生面、経済性及び塗装作業性等の面から有機
溶剤に代わり媒体に水を使用する水性樹脂溶液が注目さ
れ、樹脂末端に残存するカルボキシル基と塩基性化合物
を作用させるポリアミドイミド樹脂の水溶化方法が報告
されている(例えば特公昭60−6367号公報、特公
昭60−6366号公報等)。
【0003】ポリアミドイミド樹脂が適用される基材と
しては軽量で熱放射性に優れたアルミニウム基材が主流
であるが、コストダウン及び塗膜の耐熱性の向上を目的
として鉄基材が検討されている。しかし、現行のポリア
ミドイミド樹脂は鉄基材に対する密着性及び耐熱性の面
で対応できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有機
溶剤含有量を低減させ、環境汚染や作業環境の悪化がな
く、安全衛生面に対して有利であり、かつ鉄基材に対す
る密着性及び耐熱性が良好な耐熱性樹脂組成物及びこれ
を塗膜成分としてなる塗料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は次のものに関す
る。 (1) (A)塩基性極性溶媒中で、ジアミノジフェニ
ルエーテルをアミン成分中に50〜99.9モル%、ジ
アミノシロキサンをアミン成分中に0.1〜20モル%
含むアミン成分と芳香族三塩基酸無水物とを反応させて
得られるポリアミドイミド樹脂と(B)塩基性化合物と
(C)水とを配合してなり、(B)成分の塩基性化合物
が(A)成分のポリアミドイミド樹脂中に含まれるカル
ボキシル基及びポリアミドイミド樹脂中の酸無水物基を
開環させたカルボキシル基を合わせた酸価に対して、1
〜20当量配合されている耐熱性樹脂組成物。 (2) (C)成分の水が(A)成分、(B)成分及び
(C)成分の合計量に対して、5〜99重量%配合され
ている上記(1)記載の耐熱性樹脂組成物。 (3) ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量が5,0
00〜50,000で、かつ、カルボキシル基及び酸無
水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価が1
0〜100である上記(1)又は(2)記載の耐熱性樹
脂組成物。 (4) (B)成分の塩基性化合物がアルキルアミン又
はアルカノールアミンである上記(1)又は(2)記載
の耐熱性樹脂組成物。 (5) 上記(1)、(2)、(3)又は(4)記載の
耐熱性樹脂組成物を塗膜成分としてなる塗料。 (6)上記(1)、(2)、(3)、(4)又は(5)
記載の耐熱性樹脂組成物を塗布、硬化させた基材。
【0006】
【発明の実施の形態】上述の鉄基材に対する密着性及び
耐熱性の向上を検討した結果、ポリアミドイミド樹脂骨
格中にジフェニルエーテル結合及びシロキサン結合を導
入することにより得られるポリアミドイミド樹脂の鉄基
材に対する密着性及び耐熱性が向上することを見出して
本発明に至った。本発明で用いられるジアミノジフェニ
ルエーテルは、アミン成分の50〜99.9モル%とし
て用いられる。50〜99.9モル%の範囲外で得られ
るポリアミドイミド樹脂は密着性または耐熱性が低下す
る。
【0007】また、ジアミノシロキサンとしては、一般
【化1】 (Rは二価の炭化水素基、R’は一価の炭化水素基であ
り、R同士及びR’同士は同一でも異なってもよく、n
は1以上の整数である。)で表される化合物が用いられ
る。Rは好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基、フェ
ニレン基またはアルキル置換フェニレン基であり、R’
は好ましくは炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基ま
たはアルキル置換フェニル基である。ジアミノシロキサ
ンは、既に公知の化合物で例えば米国特許第3,18
5,719号明細書に示される方法によって合成され
る。ジアミノシロキサンは、アミン成分中に0.1〜2
0モル%として用いられる。20モル%を越えて用いる
と、数平均分子量が増大せず耐熱性が低下する原因とな
り好ましくない。また、0.1モル%未満では、良好な
密着性が得られない。得られるポリアミドイミド樹脂の
数平均分子量及び耐熱性、密着性の面からジアミノシロ
キサンはアミン成分中の0.2〜10モル%とするのが
より好ましい。また、その他のジアミン、例えばパラフ
ェニレンジアミン、キシリレンジアミン、4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニ
ルスルホン等をアミン成分中の1〜50モル%の範囲で
用いることができる。
【0008】芳香族三塩基酸無水物としては、例えばト
リメリット酸無水物が用いられる。本発明においては、
ポリアミドイミド樹脂を合成する際に、ジカルボン酸、
テトラカルボン酸二無水物等をポリアミドイミド樹脂の
特性を損なわない範囲で同時に反応させることができ
る。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル
酸、アジピン酸等が挙げられ、テトラカルボン酸二無水
物としては、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物等が挙げられる。
【0009】前記芳香族三塩基酸無水物と必要に応じて
使用するジカルボン酸及びテトラカルボン酸二無水物の
使用量は、生成されるポリアミドイミド樹脂の分子量、
架橋度の観点から酸成分の総量1.0モルに対してジイ
ソシアネート化合物又はジアミン化合物を0.8〜1.
1モルとすることが好ましく、0.95〜1.08モル
とすることがより好ましく、特に、1.0〜1.08モ
ル使用されることが好ましい。また、酸成分中、ジカル
ボン酸及びテトラカルボン酸二無水物は、これらの総量
が0〜50モル%の範囲で使用されるのが好ましい。
【0010】塩基性極性溶媒としては、N−メチル−2
−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルム
アミド等が用いられるが、ポリアミドイミド化反応を高
温短時間に行うためにはN−メチル−2−ピロリドン等
の高沸点溶媒を用いるのが好ましい。
【0011】アミン成分と芳香族酸塩基酸無水物との反
応は、通常150〜220℃の温度で行われる。これら
の使用量は、アミン成分1.0モルに対し、芳香族酸塩
基酸無水物を0.95〜1.3モルの範囲とするのが好
ましい。この条件によって上記の数平均分子量のポリア
ミドイミド樹脂を製造することができる。塩基性極性溶
媒の使用量には特に制限はないが、ジアミノジフェニル
エーテルとジアミノシロキサン及び芳香族酸塩基酸無水
物の総量100重量部に対して100〜500重量部と
するのが好ましい。また、反応を短時間で終了させるた
めに、リン酸、ホウ酸、トリフェニルホスファイト等の
リンやホウ素系のアミドイミド化触媒を併用することが
好ましい。該触媒の使用量は、アミン成分の1モルに対
して0.01〜0.2モルが適切である。
【0012】ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は、
樹脂合成時にサンプリングしてゲルパーミエーションク
ロマトグラフ(GPC)により、標準ポリスチレンの検
量線を用いて測定し、目的の数平均分子量になるまで合
成を継続することにより上記範囲に管理される。
【0013】本発明に用いられるポリアミドイミド樹脂
は、数平均分子量が5,000〜50,000のものが
好ましい。数平均分子量が5,000未満では、塗膜と
したときの、塗膜の耐熱性や機械的特性等の諸特性が低
下する傾向があり、50,000を超えると、塗料とし
て適正な濃度で溶媒に溶解したときに粘度が高くなり、
塗装時の作業性に劣る傾向がある。このことから、数平
均分子量は10,000〜30,000とすることが好
ましく、15,000〜25,000とすることが特に
好ましい。
【0014】また、カルボキシル基及び酸無水物基を開
環させたカルボキシル基を合わせた酸価が10〜100
であることが好ましく、10未満であると塩基性化合物
と反応するカルボキシル基が不足するため、水溶化が困
難となり、100を超えると最終的に得られる耐熱性樹
脂組成物が経日にてゲル化しやすくなる。このことか
ら、カルボキシル基及び酸無水物基を開環させたカルボ
キシル基を合わせた酸価が20〜80とすることがより
好ましく、30〜60とすることが特に好ましい。
【0015】なお、ポリアミドイミド樹脂のカルボキシ
ル基及び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わ
せた酸価は、以下の方法で得ることができる。ます、ポ
リアミドイミド樹脂を約0.5gとり、これに1,4−
ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンを約0.15g
加え、さらにN−メチル−2−ピロリドンを約60g及
びイオン交換水を約1ml加え、ポリアミドイミド樹脂
が完全に溶解するまで攪拌する。これを0.05モル/
lエタノール性水酸化カリウム溶液を使用して電位差滴
定装置で滴定し、ポリアミドイミド樹脂のカルボキシル
基及び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせ
た酸価を得る。
【0016】本発明において、塩基性化合物としてはト
リエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジア
ミン、N−メチルモルフォリン等のアルキルアミン、メ
チルアニリン、ジメチルアニリン等のアルキルアニリ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパ
ノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N,N−
ジメチルエタノールアミン、シクロヘキサノールアミ
ン、N−メチルシクロヘキサノールアミン、N−ベンジ
ルエタノールアミン等のアルカノールアミン類が適して
いるが、これら以外の塩基性化合物、例えば水酸化ナト
リウムや水酸化カリウム等の苛性アルカリ又はアンモニ
ア水等を使用してもよく特に制限はない。好ましくは、
トリエチルアミン、N−メチルモルフォリン、トリエチ
レンジアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンが使
用される。
【0017】塩基性化合物は、上記の有機溶媒中で反応
させて得られるポリアミドイミド樹脂中に含まれるカル
ボキシル基及び開環させた酸無水物基を合わせた酸価に
対して、1〜20当量用いられる。1当量未満では樹脂
の水溶化が困難となり、20当量を越えると樹脂の加水
分解が促進され、長期の保存により粘度又は特性低下を
きたすことがある。このことから、カルボキシル基及び
酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価
に対して、2〜10当量とすることが好ましく、3〜8
当量とすることが特に好ましい。
【0018】塩基性化合物はポリアミドイミド樹脂の末
端にあるカルボキシル基と塩を形成して親水性基とな
る。塩形成に際しては水の共存下に行ってもよいし、塩
基性化合物を添加した後、水を加えてもよい。塩を形成
させる温度は0℃〜200℃、好ましくは40℃〜13
0℃の範囲で行われる。
【0019】塩基性化合物の種類と量及び水の添加方法
によって、得られる水性樹脂組成物の形態はエマルジョ
ン状、半透明溶液、透明溶液等となるが、貯蔵安定性、
塗装作業性の点から、半透明あるいは透明溶液にするこ
とが好ましい。水としてはイオン交換水が好ましく用い
られ、(A)成分、(B)成分、(C)成分の合計量に
対して好ましくは5〜99重量%、より好ましくは20
〜60重量%配合される。この配合量が5重量%未満で
は含有する水が少ないことから一般に水溶性ポリマーと
して称されず、99重量%を超えると塗料として機能し
なくなる傾向がある。
【0020】このようにして得られた耐熱性樹脂組成物
は使用する際に必要に応じて適当な濃度に希釈される。
希釈溶媒としては、水、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド、N−メチル
−2−ピロリドン等の極性溶媒の他に、助溶媒として、
ポリオール類、これらの低級アルキルエーテル化物、ア
セチル化物等を用いてもよい。例えば、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、イソプロピルアルコール、又はそれら
のモノメチルエーテル化物、モノエチルエーテル、モノ
イソプロピルエーテル化物、モノブチルエーテル化物、
ジメチルエーテル化物及びこれらのモノアセチル化物等
が使用される。
【0021】
【実施例】次に本発明の実施例について説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、発明
の主旨に基づいたこれら以外の多くの実施態様を含むこ
とは言うまでもない。
【0022】(実施例1)4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル180.2g(0.9モル)、1,3−ビス
(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン24.9
g(0.1モル)、無水トリメリット酸192.1g
(1.0モル)、N−メチル−2−ピロリドン931.
0g及びホウ酸6.2g(0.1モル)を温度計、攪拌
機、冷却管を備えたフラスコに入れ、攪拌しながら約3
時間かけて徐々に昇温して200〜205℃まで上げ
た。この温度で40時間保温してポリアミドイミド樹脂
溶液を得た。
【0023】このポリアミドイミド樹脂の数平均分子量
は約17,000で、カルボキシル基及び酸無水物基を
開環させたカルボキシル基を合わせた酸価は約40であ
った。なお、数平均分子量は次の条件にて測定した。 機種:日立 L6000 検出器:日立 L4000型UV 波長:270nm データ処理機:ATT 8 カラム:Gelpack GL−S300MDT−5×
2 カラムサイズ:8mmφ×300mm 溶媒:DMF/THF=1/1(リットル)+リン酸
0.06M+臭化リチウム0.06M 試料濃度:5mg/1ml 注入量:5μl 圧力:49kgf/cm(4.8×10Pa) 流量:1.0ml/min
【0024】このポリアミドイミド樹脂溶液270gを
温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコに入れ、攪拌
しながら徐々に昇温して50℃まで上げた。50℃に達
したところでトリエチルアミンを44.7g(4当量)
添加し、50℃に保ちながら十分に攪拌した後、攪拌し
ながら徐々にイオン交換水を加えた。最終的にイオン交
換水が134.9g(30重量%)となるまで加えて、
透明で均一な耐熱性樹脂組成物を得た。
【0025】(実施例2)4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル140.2g(0.7モル)、ジアミノジフ
ェニルメタン39.6g(0.2モル)、1,3−ビス
(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン24.9
g(0.1モル)、無水トリメリット酸192.1g
(1.0モル)、N−メチル−2−ピロリドン930g
及びホウ素6.2g(0.1モル)を温度計、攪拌機、
冷却管を備えたフラスコに入れ、攪拌しながら約3時間
かけて徐々に昇温して200〜205℃まで上げた。こ
の温度で48時間保温し、ポリアミドイミド樹脂溶液を
得た。このポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は約2
3,000で、カルボキシル基及び酸無水物基を開環さ
せたカルボキシル基を合わせた酸価は約30であった。
このポリアミドイミド樹脂溶液200gを温度計、攪拌
機、冷却管を備えたフラスコに入れ、攪拌しながら徐々
に昇温して110℃まで上げた。110℃に達したとこ
ろでN,N−ジメチルエタノールアミンを17.6g
(6当量)添加し、110℃に保ちながら十分に攪拌し
た後、攪拌しながら徐々にイオン交換水を加えた。最終
的にイオン交換水が217.6g(50重量%)となる
まで加えて、透明で均一な耐熱性樹脂組成物を得た。
【0026】(比較例1)4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン198.0g(1.0モル)、無水トリメリッ
ト酸192.1g(1.0モル)、N−メチル−2−ピ
ロリドン925.0g及びホウ素6.2g(0.1モ
ル)を温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコに入
れ、攪拌しながら約3時間かけて徐々に昇温して200
〜205℃まで上げた。この温度で42時間保温し、ポ
リアミドイミド樹脂溶液を得た。このポリアミドイミド
樹脂の数平均分子量は約15,000で、カルボキシル
基及び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせ
た酸価は約50であった。このポリアミドイミド樹脂溶
液200gを温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコ
に入れ、攪拌しながら徐々に昇温して90℃まで上げ
た。90℃に達したところでN−メチルモルホリンを7
0.8g(8当量)添加し、90℃に保ちながら十分に
攪拌した後、攪拌しながら徐々にイオン交換水を加え
た。最終的にイオン交換水が180.5g(40重量
%)となるまで加えて、透明で均一な耐熱性樹脂組成物
を得た。
【0027】(試験例)実施例1、2及び比較例1で得
られたポリアミドイミド樹脂組成物を基材(鋼板G31
41、Ra=0.45、空焼き350℃−30分)に塗
布した後、350℃で10分間焼付けて膜厚30μmの
塗膜を有する塗装鋼板を作製した。この塗装鋼板の密着
性(クロスカット残率)をJIS K5400に準じて
測定し、結果を表1に示した。
【0028】
【表1】 表1から、本発明の耐熱性樹脂組成物(実施例1及び
2)は、比較例1と比較して、耐熱性及び密着性が良好
であることが分かる。
【0029】
【発明の効果】本発明の耐熱性樹脂組成物は、極めて優
れた耐熱性及び密着性を有し工業的に多大な有効性を有
するものである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CM041 DE027 DE056 DF006 EN026 EN036 EN066 EN106 EU236 FD316 GH01 HA04 HA05 HA07 4J038 DJ051 JB02 JB09 MA08 MA10 MA14 NA04 NA11 NA14 4J043 PA04 PA05 QB15 QB21 QB26 QB32 SA06 SB03 SB04 TA11 TA12 TA21 TA22 TB01 TB03 UA121 UA122 UB011 UB012 UB121 UB152 UB301 UB351 VA042 VA082 XA03 XA16 XB02 XB03 XB13 XB17 YB08 YB14 ZA02 ZA12 ZA22 ZB03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)塩基性極性溶媒中で、ジアミノジ
    フェニルエーテルをアミン成分中に50〜99.9モル
    %、ジアミノシロキサンをアミン成分中に0.1〜20
    モル%含むアミン成分と芳香族三塩基酸無水物とを反応
    させて得られるポリアミドイミド樹脂と(B)塩基性化
    合物と(C)水とを配合してなり、(B)成分の塩基性
    化合物が(A)成分のポリアミドイミド樹脂中に含まれ
    るカルボキシル基及びポリアミドイミド樹脂中の酸無水
    物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価に対し
    て、1〜20当量配合されている耐熱性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (C)成分の水が(A)成分、(B)成
    分及び(C)成分の合計量に対して、5〜99重量%配
    合されている請求項1記載の耐熱性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量が
    5,000〜50,000で、かつ、カルボキシル基及
    び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸
    価が10〜100である請求項1又は2記載の耐熱性樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分の塩基性化合物がアルキルア
    ミン又はアルカノールアミンである請求項1又は2記載
    の耐熱性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の耐熱性樹
    脂組成物を塗膜成分としてなる塗料。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5記載の耐熱
    性樹脂組成物を塗布、硬化させた基材。
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