JP2005120134A - 耐熱性樹脂組成物及び塗料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 塗膜としたとき、従来品と同等の可とう性を有しながら高い塗膜硬度を有し、かつ有機溶剤含有量を低減させ、環境汚染や作業環境の悪化がなく、安全衛生面に対して有利である耐熱性樹脂組成物及びこれを塗膜成分としてなる塗料を提供する。
【解決手段】 (A)塩基性極性溶媒中で、パラフェニレンジイソシアネートと芳香族三塩基酸無水物とを反応させて得られるポリアミドイミド樹脂、(B)塩基性化合物及び(C)水を配合してなる耐熱性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐熱性樹脂組成物及び塗料に関する。
ポリアミドイミド樹脂が優れた耐熱性、耐薬品性、機械的特性を有することは良く知られており、耐熱電線用塗料、金属表面保護塗料等として広く実用に供されている。有機溶剤型樹脂溶液のポリアミドイミド樹脂の一般的な製造法については公知(例えば特許文献1参照)である。
自動車部品などに用いられる耐熱保護塗料の分野では、耐熱性に優れるばかりでなく、高い塗膜硬度が要求される。しかし、塗膜硬度の向上は塗膜の可とう性の低下を招き、基材の変形などに際して容易に塗膜の欠損または剥離を起こしてしまう。
一方で、環境保全面、安全衛生面、経済性及び塗装作業性等の面から有機溶剤に代わり媒体に水を使用する水性樹脂溶液が注目され、樹脂末端に残存するカルボキシル基と塩基性化合物を作用させるポリアミドイミド樹脂の水溶化方法が報告されている(例えば特許文献2、3参照)。しかし、従来の方法では安定的な製造が困難なため、現在まで実用化に至っていない
特公昭44−19274号公報 特公昭60−6367号公報 特公昭60−6366号公報
本発明の目的は、塗膜としたとき、従来品と同等の可とう性を有しながら高い塗膜硬度を有し、かつ有機溶剤含有量を低減させ、環境汚染や作業環境の悪化がなく、安全衛生面に対して有利である耐熱性樹脂組成物及びこれを塗膜成分としてなる塗料を提供することにある。
上記の可とう性を落とさない硬度向上の手法に関して検討した結果、パラフェニレンジイソシアネートと芳香族三塩基酸無水物とを反応させて得られるポリアミドイミド樹脂に塩基性化合物を添加することによって、可とう性を損なうことなく塗膜硬度の向上を達成し、かつ有機溶剤の低減により環境にも寄与できることを見出して本発明に至った。すなわち本発明は、(A)塩基性極性溶媒中で、パラフェニレンジイソシアネートと芳香族三塩基酸無水物とを反応させて得られるポリアミドイミド樹脂、(B)塩基性化合物及び(C)水を配合してなる耐熱性樹脂組成物に関する。
また、本発明は、前記の(B)成分の塩基性化合物が(A)成分のポリアミドイミド樹脂中に含まれるカルボキシル基及びポリアミドイミド樹脂中の酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価に対して、1〜20当量配合されている耐熱性樹脂組成物であることが好ましい。
また、本発明は、前記の(C)成分の水が(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量に対して、5〜99重量%配合されている耐熱性樹脂組成物であることが好ましい。
また、本発明は、前記の(A)成分のポリアミドイミド樹脂の数平均分子量が5,000〜50,000で、かつ、カルボキシル基及び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価が10〜100である耐熱性樹脂組成物であることが好ましい。
また、本発明は、前記の(B)成分の塩基性化合物がアルキルアミン又はアルカノールアミンである耐熱性樹脂組成物であることが好ましい。
さらに、本発明は、前記の耐熱性樹脂組成物を塗膜成分としてなる塗料に関する。
本発明の耐熱性樹脂組成物を用いれば、塗膜硬度および可とう性の良好な塗膜を形成することができ、各種基材への絶縁被膜および保護コートなどに有用であり、特に自動車部品などに用いられる耐熱保護塗料に好適に利用することができる。また、本発明の耐熱性樹脂組成物は有機溶剤含有量を低減させ、環境汚染や作業環境の悪化がなく、安全衛生面に対しても多大な有益性を有している。
本発明のポリアミドイミド樹脂は、前記のようにパラフェニレンジイソシアネートと芳香族三塩基酸無水物とを反応させて得られるものである。パラフェニレンジイソシアネートに加えて他のジイソシアネート成分、例えば4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、3,3′−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートなどを併用してもよい。この場合、本発明のポリアミドイミド樹脂の特性を損なわないように、他のジイソシアネート成分の使用量は、全ジイソシアネート成分の90当量%以下とするのが好ましく、全ジイソシアネート成分の60当量%以下がより好ましい。
芳香族三塩基酸無水物としては、トリメリット酸無水物が好適である。トリメリット酸無水物に加えて、他の多塩基酸、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸等のジカルボン酸、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等のテトラカルボン酸を併用してもよい。この場合にも、本発明のポリアミドイミド樹脂の特性を損なわないように、他の多塩基酸の使用量を全酸成分の50当量%以下とするのが好ましい。ジイソシアネート成分は、全酸成分1当量に対して0.95〜1.3当量使用することが好ましい。
本発明のポリアミドイミド樹脂は、パラフェニレンジイソシアネートと芳香族三塩基酸無水物とを塩基性極性溶媒中で反応させる。ここで、塩基性極性溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドなどを用いることができるが、ポリアミドイミド化反応を高温で短時間に行うためには、N−メチル−2−ピロリドン等の高沸点溶媒を用いるのが好ましい。また、溶媒の使用量に特に制限はないが、ジイソシアネート成分と酸成分の総量100重量部に対して100〜500重量部とするのが好ましい。ポリアミドイミド樹脂の合成条件は、多様であり、一概に特定できないが、通常、120〜155℃の温度で行われ、空気中の水分の影響を低減するため、窒素などの雰囲気下で行うのが好ましい。
なお、ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は、樹脂合成時にサンプリングしてゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定し、目的の数平均分子量になるまで合成を継続することにより上記範囲に管理される。
本発明に用いられるポリアミドイミド樹脂は、数平均分子量が5,000〜50,000のものが好ましい。数平均分子量が5,000未満では、塗膜としたときの、塗膜の耐熱性や機械的特性等の諸特性が低下する傾向があり、50,000を超えると、塗料として適正な濃度で溶媒に溶解したときに粘度が高くなり、塗装時の作業性に劣る傾向がある。このことから、数平均分子量は10,000〜30,000とすることがより好ましく、15,000〜25,000とすることが特に好ましい。
また、カルボキシル基及び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価が10〜100であることが好ましく、10未満であると塩基性化合物と反応するカルボキシル基が不足するため、水溶化が困難となる傾向があり、100を超えると最終的に得られる耐熱性樹脂組成物が経日にてゲル化しやすい傾向がある。このことから、カルボキシル基及び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価が20〜80とすることがより好ましく、30〜60とすることが特に好ましい。
なお、ポリアミドイミド樹脂のカルボキシル基及び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価は、以下の方法で得ることができる。ます、ポリアミドイミド樹脂を約0.5gとり、これに1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンを約0.15g加え、さらにN−メチル−2−ピロリドンを約60g及びイオン交換水を約1ml加え、ポリアミドイミド樹脂が完全に溶解するまで攪拌する。これを0.05モル/lエタノール性水酸化カリウム溶液を使用して電位差滴定装置で滴定し、ポリアミドイミド樹脂のカルボキシル基及び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価を得る。
本発明において、塩基性化合物としてはトリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルフォリン等のアルキルアミン、メチルアニリン、ジメチルアニリン等のアルキルアニリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、シクロヘキサノールアミン、N−メチルシクロヘキサノールアミン、N−ベンジルエタノールアミン等のアルカノールアミン類が適しているが、これら以外の塩基性化合物、例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等の苛性アルカリ又はアンモニア水等を使用してもよく特に制限はない。好ましくは、トリエチルアミン、N−メチルモルフォリン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンが使用される。
塩基性化合物は、上記の有機溶媒中で反応させて得られるポリアミドイミド樹脂中に含まれるカルボキシル基及び開環させた酸無水物基を合わせた酸価に対して、1〜20当量用いることが好ましい。1当量未満では樹脂の水溶化が困難となる傾向があり、20当量を超えると樹脂の加水分解が促進され、長期の保存により粘度又は特性低下をきたす傾向がある。このことから、カルボキシル基及び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価に対して、2〜10当量とすることがより好ましく、3〜8当量とすることが特に好ましい。
塩基性化合物はポリアミドイミド樹脂の末端にあるカルボキシル基と塩を形成して親水性基となる。塩形成に際しては水の共存下に行ってもよいし、塩基性化合物を添加した後、水を加えてもよい。塩を形成させる温度は0〜200℃が好ましく、より好ましくは40〜130℃の範囲で行われる。
塩基性化合物の種類と量及び水の添加方法によって、得られる水性樹脂組成物の形態はエマルジョン状、半透明溶液、透明溶液等となるが、貯蔵安定性、塗装作業性の点から、半透明あるいは透明溶液にすることが好ましい。
水としてはイオン交換水が好ましく用いられ、(A)成分、(B)成分、(C)成分の合計量に対して好ましくは5〜99重量%、より好ましくは20〜60重量%配合される。この配合量が5重量%未満では含有する水が少ないことから一般に水溶性ポリマーとして称されず、99重量%を超えると塗料として機能しなくなる傾向がある。
このようにして得られた耐熱性樹脂組成物は使用する際に必要に応じて適当な濃度に希釈される。希釈溶媒としては、水、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド、N−メチル−2−ピロリドン等の極性溶媒の他に、助溶媒として、ポリオール類、これらの低級アルキルエーテル化物、アセチル化物等を用いてもよい。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、イソプロピルアルコール、又はそれらのモノメチルエーテル化物、モノエチルエーテル、モノイソプロピルエーテル化物、モノブチルエーテル化物、ジメチルエーテル化物及びこれらのモノアセチル化物等が使用される。
本発明による耐熱性樹脂組成物は、被塗物に塗布、硬化させて、被塗物表面に塗膜を形成する。
次に本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではなく、発明の主旨に基づいたこれら以外の多くの実施態様を含むことは言うまでもない。
(実施例1)
パラフェニレンジイソシアネート930.7g、無水トリメリット酸1106.2g、N−メチル−2−ピロリドン2562.0gを温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコに入れ、乾燥させた窒素気流中で攪拌しながら約2時間かけて徐々に昇温して130℃まで上げた。反応により生ずる炭酸ガスの急激な発泡に注意しながら130℃を保持し、このまま約6時間加熱を続けた後反応を停止させ、ポリアミドイミド樹脂溶液を得た。
このポリアミドイミド樹脂溶液の不揮発分(200℃−2h)は約50重量%で、粘度(30℃)は約85.0Pa・sであった。また、ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は約17,000で、カルボキシル基及び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価は約40であった。なお、数平均分子量は次の条件にて測定した。
機種:日立 L6000
検出器:日立 L4000型UV
波長:270nm
データ処理機:ATT 8
カラム:Gelpack GL−S300MDT−5×2
カラムサイズ:8mmφ×300mm
溶媒:DMF/THF=1/1(リットル)+リン酸0.06M+臭化リチウム0.06M
試料濃度:5mg/1ml
注入量:5μl
圧力:49kgf/cm(4.8×106Pa)
流量:1.0ml/min
このポリアミドイミド樹脂溶液2,700gを温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコに入れ、乾燥させた窒素気流中で攪拌しながら徐々に昇温して50℃まで上げた。50℃に達したところでトリエチルアミンを447.1g(4当量)添加し、50℃に保ちながら十分に攪拌した後、攪拌しながら徐々にイオン交換水を加えた。最終的にイオン交換水が1348.8g(30重量%)となるまで加えて、透明で均一な耐熱性樹脂組成物を得た。
(実施例2)
パラフェニレンジイソシアネート322.2g、無水トリメリット酸382.9g、N−メチル−2−ピロリドン886.8gを温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコに入れ、乾燥させた窒素気流中で攪拌しながら約1時間かけて徐々に昇温して80℃まで上げた。反応により生ずる炭酸ガスの急激な発泡に注意しながら80℃を保ち、加熱開始から約7時間加熱を続けた後反応を停止させ、ポリアミドイミド樹脂溶液を得た。
このポリアミドイミド樹脂溶液の不揮発分(200℃−2h)は約50重量%で、粘度(30℃)は約80.0Pa・sであった。また、ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は約15,000で、カルボキシル基及び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価は約50であった。
このポリアミドイミド樹脂溶液200gを温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコに入れ、乾燥させた窒素気流中で攪拌しながら徐々に昇温して90℃まで上げた。90℃に達したところでN−メチルモルホリンを70.8g(8当量)添加し、90℃に保ちながら十分に攪拌した後、攪拌しながら徐々にイオン交換水を加えた。最終的にイオン交換水が180.5g(40重量%)となるまで加えて、透明で均一な耐熱性樹脂組成物を得た。
(実施例3)
パラフェニレンジイソシアネート245.9g、無水トリメリット酸233.8g、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸98.0g、N−メチル−2−ピロリドン1671.6gを温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコに入れ、乾燥させた窒素気流中で攪拌しながら約1時間かけて徐々に昇温して120℃まで上げた。反応により生ずる炭酸ガスの急激な発泡に注意しながら徐々に昇温して150℃まで上げ、加熱開始から5時間加熱を続けた後反応を停止させ、ポリアミドイミド樹脂溶液を得た。
このポリアミドイミド樹脂溶液の不揮発分(200℃−2h)は約30重量%で、粘度(30℃)は約2.1Pa・sであった。また、ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は約23,000で、カルボキシル基及び酸無水物基を合わせた酸価は約30であった。
このポリアミドイミド樹脂溶液200gを温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコに入れ、乾燥させた窒素気流中で攪拌しながら徐々に昇温して110℃まで上げた。110℃に達したところでN,N−ジメチルエタノールアミンを17.6g(6当量)添加し、110℃に保ちながら十分に攪拌した後、攪拌しながら徐々にイオン交換水を加えた。最終的にイオン交換水が217.6g(50重量%)となるまで加えて、透明で均一な耐熱性樹脂組成物を得た。
(比較例1)
無水トリメリット酸876.9g、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート1153.8g、N−メチル−2−ピロリドン4,738.3gを温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコに入れ、乾燥させた窒素気流中で攪拌しながら約1時間かけて徐々に昇温して110℃まで上げた。反応により生ずる炭酸ガスの急激な発泡に注意しながら徐々に昇温して120℃まで上げた。加熱開始から約8時間加熱を続けた後反応を停止させ、ポリアミドイミド樹脂溶液を得た。
このポリアミドイミド樹脂溶液の不揮発分(200℃−2h)は約30重量%で、粘度(30℃)は約1.8Pa・sであった。また、ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は約21,000で、カルボキシル基及び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価は約35であった。
(試験例)
実施例1、2及び3、及び比較例1で得られた塗料を1mmの厚みのアルミ基板(A1050P)に塗布した後、300℃で30分間焼付けて膜厚約10μmの塗膜板を形成した。これら塗膜を形成したアルミ基板において可とう性を評価するべく、所定の厚みの金属片を挟んでプレス機を用いて300kgf/cmにて基板を折り曲げた。折り曲げた際に塗膜にひびや剥離が生じる厚みまで金属片を徐々に薄くし、各塗膜の可とう性を比較した。
また、これら塗膜を形成したアルミ基板において硬度を評価するべく、旧JIS K5400に準じて鉛筆引っかき試験を行った。これらの評価結果を表1に示す。
Figure 2005120134
1)各塗膜において折り曲げた際に塗膜にひびや剥離が生じなかった限界の厚み。
表1から、実施例1、2及び3で得られた塗料は、比較例1の塗料と比較して、有機溶剤含有量が低減され、かつ、実施例1、2及び3で得られた塗料から得られた塗膜は、比較例1の塗料から得られた塗膜と比較して、同等の可とう性を有しながら高い塗膜硬度を有していることが分かる。

Claims (6)

  1. (A)塩基性極性溶媒中で、パラフェニレンジイソシアネートと芳香族三塩基酸無水物とを反応させて得られるポリアミドイミド樹脂、(B)塩基性化合物及び(C)水を配合してなる耐熱性樹脂組成物。
  2. (B)成分の塩基性化合物が(A)成分のポリアミドイミド樹脂中に含まれるカルボキシル基及びポリアミドイミド樹脂中の酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価に対して、1〜20当量配合されている請求項1記載の耐熱性樹脂組成物。
  3. (C)成分の水が(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量に対して、5〜99重量%配合されている請求項1又は2に記載の耐熱性樹脂組成物。
  4. (A)成分のポリアミドイミド樹脂の数平均分子量が5,000〜50,000で、かつ、カルボキシル基及び酸無水物基を開環させたカルボキシル基を合わせた酸価が10〜100である請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐熱性樹脂組成物。
  5. (B)成分の塩基性化合物がアルキルアミン又はアルカノールアミンである請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐熱性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐熱性樹脂組成物を塗膜成分としてなる塗料。

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