JP2003342449A - 液状樹脂組成物、液状樹脂組成物の製造方法及び半導体装置 - Google Patents

液状樹脂組成物、液状樹脂組成物の製造方法及び半導体装置

Info

Publication number
JP2003342449A
JP2003342449A JP2002152803A JP2002152803A JP2003342449A JP 2003342449 A JP2003342449 A JP 2003342449A JP 2002152803 A JP2002152803 A JP 2002152803A JP 2002152803 A JP2002152803 A JP 2002152803A JP 2003342449 A JP2003342449 A JP 2003342449A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
liquid resin
liquid
coupling agent
silane coupling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002152803A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Wada
雅浩 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2002152803A priority Critical patent/JP2003342449A/ja
Publication of JP2003342449A publication Critical patent/JP2003342449A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の注入封止アンダーフィル材料の上記の
問題を解決するためになされたものであり、その目的と
するところはボイド発生が少なくかつ高い密着性能を兼
ね備える液状樹脂組成物を提供することにある。 【解決手段】 常温で液状のエポキシ樹脂、および/又
はシアネートエステル、硬化剤、無機充填材、並びにメ
トキシ基及び/又はエトキシ基を有するシランカップリ
ング剤を含む液状樹脂組成物において、該シランカップ
リング剤から発生するメタノール及び/又はエタノール
の揮発量が液状樹脂組成物重量の200ppm以下であ
る液状樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体封止用の液状
樹脂組成物、液状樹脂組成物の製造方法及び半導体装置
に関するものである。特にフリップチップ(以下FCと
略する)実装方式に好ましい。
【0002】
【従来の技術】フリップチップ実装方式の半導体装置
は、チップ、基板および両者を電気的に接続する端子
(バンプ)で構成される。FC実装の信頼性を向上させ
る目的から、チップと基板との隙間に充填注入型のアン
ダーフィルと呼ばれる熱硬化性樹脂による封止が行われ
る。FC実装の信頼性を確保する上でアンダーフィル材
には次のような特性が重要である。 (1)アンダーフィル材のチップ、基板表面に対する良
好な密着性。 例えば、チップとアンダーフィルの界面密着性が低い場
合、温度サイクル試験時に剥離が発生し、その剥離がバ
ンプとチップの接合部位まで進展し、チップと基板間の
電気的接続が損なわれる。 (2)FCの隙間に気泡(ボイド)の無いこと。 温度サイクル試験でボイドを起点として熱応力が集中
し、界面剥離が発生したり、ボイド内部に半田-ボール
が溶け出して半導体装置の導通不良を引き起こす。
【0003】上記のように樹脂の密着性を向上するには
シランカップリング剤が配合されるが、一般にシランカ
ップリング剤は反応の過程でアルコールを発生し、特に
100℃以上で急激に反応が進行するため、過剰にカッ
プリング剤を配合した場合にはボイド発生の要因となっ
てしまうことが知られている。従来の技術では密着性を
向上させるためにカップリング剤を多く配合するとボイ
ドが発生し、逆にシランカップリング剤起因のボイドを
避けるためにアンダーフィル中のシランカップリング剤
の添加量を少なくすると十分な密着性が得られないとい
う問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、無機充填材
を含む従来の注入封止アンダーフィル材料の上記の問題
を解決するためになされたものであり、その目的とする
ところはボイド発生が少なくかつ高い密着性能を兼ね備
える液状樹脂組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】常温で液状のエポキシ樹
脂及び/又はシアネートエステル樹脂、硬化剤、無機充
填材、並びにメトキシ基及び/又はエトキシ基を有する
シランカップリング剤を含む液状樹脂組成物において、
該シランカップリング剤から発生するメタノール及び/
又はエタノールの揮発量が該液状樹脂組成物重量の20
0ppm以下である液状樹脂組成物である。
【0006】更に好ましい形態としては、シランカップ
リング剤の揮発成分が液状樹脂組成物重量の150pp
m以下であり、液状樹脂組成物の配合比が、 0.05<( B × C)/( F × A)<2 F;液状樹脂組成物の無機充填材の配合量(重量%) A;無機充填材の比表面積(mm2/g) C;液状樹脂組成物のシランカップリング剤の配合量
(重量%) B;シランカップリング剤の理論被覆面積(mm2/g) である液状樹脂組成物であり、硬化前の常温で液状のエ
ポキシ樹脂、および/又はシアネートエステル中の水分
含有量が300ppm以上1500ppm以下である液
状樹脂組成物である。また、揮発量が液状樹脂組成物約
10mgをガスクロマトグラフ質量のパージ&トラップ
装置の試料管に入れ、流速50ml/分のヘリウムガス
でパージしながら、熱量分析計による測定において該液
状樹脂組成物の反応率が少なくとも90%を越える条件
で加熱し、発生した揮発分を−80℃でトラップし、試
料加熱終了後トラップした成分を高周波誘導加熱法によ
り急速加熱してガスクロマトグラフ質量分析法に導入、
測定し、検出揮発分の同定はリテンションタイムにより
行い、定量は標準メタノール/2−プロパノール溶液の
濃度を数種類用意しこれを150℃で15分間加熱して
試料同様に分析し、ピーク面積の比例計算より検量線を
作成して求められた液状樹脂組成物である。また、シラ
ンカップリング剤と常温で液状のエポキシ樹脂、および
/又はシアネートエステルを混合し、ついで無機充填材
を混合した後、40℃以下の条件下で少なくとも7時間
以上保管した後に硬化剤を混合し、更に脱泡して得られ
る上記の液状樹脂組成物の製造方法である。また、上記
の液状樹脂組成物を用いて製作された半導体装置であ
り、半導体装置がフリップチップ接続である半導体装置
である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる常温で液状の
エポキシ樹脂、および/又はシアネートエステル成分
は、25℃における粘度が500Pa・s以下であるこ
とが好ましい。常温で液状のエポキシ樹脂、および/又
はシアネートエステル成分の粘度が500Pa・sより
高いと組成物の粘度が高くなり、フリップチップ実装型
パッケージ中への液状注入封止アンダーフィル材を流動
注入する際、気泡を巻き込んだり、コーナー端部への充
填不良が発生し易くなり信頼性低下につながる恐れがあ
る。上記の粘度測定には、25℃において東機産業
(株)製E型粘度計、もしくはブルックフィールド粘度
計で測定する。常温で液状のエポキシ樹脂はこの要件を
満たしていれば特に限定される物ではないが、用いられ
るエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、
ビスフェノールF、フェノールノボラックとエピクロー
ルヒドリンとの反応で得られるポリグリシジルエーテル
で、なおかつ常温で液状のエポキシ樹脂、ビニルシクロ
ヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンオキシド、
アリサイクリックジエポキシ−アジペイドの様な脂環式
エポキシ樹脂、1、6―ビス(2、3―エポキシプロポ
キシ)ナフタレンの様なナフタレン骨格エポキシ樹脂が
ある。
【0008】また、用いられるシアネートエステル樹脂
としては、例えば、4,4’−エチリデンビスフェニレ
ンシアネートであるが、このものに4,4'-メチリデンビ
ス[2,6-ジメチルフェニレンシアネート]、4,4'-(1-メチ
ルエチリデン)ビス[2-メチルフェニレンシアネート]、
4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2,6-ジメチルフェニ
レンシアネート]、4,4'-メチレンビス[2-メチルフェニ
レンシアネート]、4,4'-(1-メチル-エチリデン)ビス[2-
(1,1-ジメチルエチル)フェニレンシアネート]などの常
温で固形のシアネートエステルを溶融混合して、常温で
液状のシアネートエステル樹脂ブレンド物を使用しても
良い。信頼性の優れた液状注入封止アンダーフィル材料
を得るために、使用する常温で液状のエポキシ樹脂、お
よび/又はシアネートエステルは、Na+、Cl-等のイ
オン性不純物はできるだけ少ないものが好ましい。
【0009】液樹脂組成物中の常温で液状のエポキシ樹
脂、および/又はシアネートエステルには300ppm
以上1500ppm以下の水を含有することが好まし
い。水分量が300ppm未満では、カップリング剤の
脱アルコールが遅いために、液状樹脂組成物の製造中に
ほとんど脱アルコール反応が起こらずに、樹脂硬化中に
脱アルコール反応が起こりボイドが発生する可能性があ
る。また、カップリング剤の脱アルコール・加水分解反
応が不足すると無機充填材界面でカップリング剤が十分
吸着、反応することが出来ないために、樹脂相と無機充
填材界面の強度やチップ、基板に対する密着性が不足す
る可能性がある。一方、常温で液状のエポキシ樹脂、お
よび/又はシアネートエステルに1500ppm以上の
水分が含まれる場合には、樹脂硬化中に水分が気化し、
ボイドを発生させる可能性がある。なお、本発明におけ
る液状エポキシ樹脂、シアネートエステルの含水量は、
樹脂組成物を製造する前の段階に、試料約0.5gを精
密天秤を用いて精密秤量した後加熱炉にセットして10
0℃15分間加熱し、このとき発生した揮発分を窒素キ
ャリアガスでカールフィッシャー電位差滴定法測定器の
検出部へ流し導いて測定する。
【0010】本発明に用いられる硬化剤には、例えば、
フェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、
ビスフェノールAP,ビスフェノールS、ビスフェノー
ルZ、ジメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェノ
ールF、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチル
ビスフェノールF、ビフェノール、テトラメチルビフェ
ノール、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキ
シベンゾフェノン、o-ヒドロキシフェノール、m-ヒドロ
キシフェノール、p-ヒドロキシフェノール、フェノール
ノボラック樹脂やオルソクレゾールノボラック樹脂のポ
リフェノール類、トリヒドロキシフェニルメタンなどの
トリスフェノール類)、一級アミン、芳香族アミン類よ
うな硬化剤やイミダゾールのような硬化触媒などがあ
る。これらに特に制限は特に無いが、Na+、Cl-等のイオ
ン性不純物はできるだけ少ないものが好ましい。
【0011】本発明に用いられる無機充填材は、FCへ
の充填・流動特性を確保するために粒子の最大直径が2
0μm以下、平均直径が8μm以下の球状が望ましく、
絶縁性、耐熱性、低熱膨張性などの特性を兼ね備えるシ
リカやアルミナのような無機充填材が望ましい。
【0012】本発明に用いられるシランカップリング剤
は、珪素原子にメトキシ基且つ又はエトキシ基を有して
いるものであり、例えば、γ-グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルジメトキ
シシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ-グリシドキシプロピルジエトキシシラン、γ-メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノ
エチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フ
ェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン等があ
る。
【0013】本発明の液状樹脂組成物を硬化する際にシ
ランカップリング剤から発生するメタノール、エタノー
ルの揮発量の合計は液状樹脂組成物重量の200ppm
以下である。本発明における揮発成分とは、DSCによ
る測定において液状樹脂組成物の反応率が90%を越え
た時点におけるメタノール、エタノールの累積揮発量で
あり、揮発成分の測定方法は、GC/MS(ガスクロマ
トグラフ/質量分析法)・パージ&トラップ法である。
その方法は、液状樹脂組成物の未硬化試料約10mgを
パージ&トラップ装置の試料管に入れ、流速50ml/
分のヘリウムガスでパージしながら、前記の加熱条件で
加熱する。発生した揮発分を−80℃でトラップし、試
料加熱終了後トラップした成分を高周波誘導加熱法によ
り急速加熱してGC/MSに導入する。検出揮発分の同
定はリテンションタイムにより行う。定量は標準メタノ
ール/2−プロパノール溶液の濃度を数種類用意しこれ
を100℃15分加熱し試料同様に分析し、ピーク面積
の比例計算より検量線を作成し、樹脂組成物から発生し
た揮発量を算出する。カップリング剤から発生するメタ
ノール、エタノールとの総揮発量の総和が全組成重量の
200ppmを超える場合にはアルコールはFCの間隙
内にボイドとして現れる。その機構としては、前記の加
熱条件では樹脂硬化温度は通常100℃以上であり、こ
の温度領域ではカップリング剤の脱アルコール反応が急
激に進行し、かつアルコールの沸点以上であるために、
アルコールはFCの間隙内にボイドを形成するために好
ましくない。反応率が90%を越えた時点におけるメタ
ノール、エタノールの累積揮発量としたのは、発生ガス
の量は硬化温度が低いほど、また、短時間ほど少なくな
り、反応率が低ければ発生ガスは少なくなる。実際の半
導体で液状樹脂組成物が硬化される場合は90から10
0%のところで利用されており、90%硬化が進行した
時点までの発生ガスの量という規定を行った。90%に
達していない場合には正確な揮発量が把握できない。
【0014】本発明に用いられるシランカップリング剤
の硬化する際の揮発量は液状樹脂組成物重量の150p
pm以下である。ここでの硬化条件、揮発成分の測定方
法は前述の通りである。揮発量が150ppmを超える
場合には、組成物内部の未反応のシランカップリング剤
が過剰に存在するために、FCの間隙にシランカップリ
ング剤から発生するアルコール成分起因のボイドが生じ
る恐れがある。
【0015】本発明において上記以外の成分としては、
希釈剤、顔料、難燃剤、レベリング剤、消泡剤等の添加
物を含んでも良い。
【0016】本発明の液状樹脂組成物の内部においてシ
ランカップリング剤は、無機充填材表面へ吸着するもの
と樹脂相中に分散しているものとがある。前者は樹脂と
無機充填材の界面を改質し、後者はチップや基板表面へ
の密着性に寄与するものと考えられる。シランカップリ
ング剤の配合を決定する際、無機充填材の総表面積とカ
ップリング剤の被覆面積の関係が有用な指標となる可能
性がある。ここで本発明に用いられるカップリング剤と
無機充填材は無機充填材の配合量を(Fwt%)、その
比表面積を(Amm2/g)、液状樹脂組成物中のシラン
カップリング剤の配合量を(Cwt%)、理論被覆面積
を(Bmm2/g)とした時、 0.05<{( B × C)/( F × A)}<2 である。{( B × C)/( F × A)}が下限値より小
さい場合、樹脂中に含まれるカップリング剤の量が少な
く、チップや基板表面にカップリング剤が有効に作用で
きず、密着性が低下する可能性がある。また、{( B
× C)/( F × A)}が上限値より大きい場合、液状
樹脂組成物内部に分散しているカップリング剤が過剰に
存在し、カップリング剤から発生するアルコールがボイ
ドの発生を引き起こす可能性がある。無機充填材の配合
量(Fwt%)は、全組成物に対して40重量%以上7
5重量%以下が望ましい。下限値未満だと、半導体装置
の各材料の線膨張係数の差が大きく熱衝撃試験でのスト
レスが大きく信頼性が低下する可能性がある。上限値を
越えると結果として得られる組成物の粘度が高くなり過
ぎ、流動特性が悪化する可能性がある。
【0017】本発明の液状樹脂組成物の製法として、ま
ず始めにシランカップリング剤と常温で液状のエポキシ
樹脂、および/又はシアネートエステルを混合する。各
成分を同時に混合した場合には、樹脂硬化時にボイドが
発生するために好ましくない。次に充填剤を混合した
後、少なくとも40℃以下の条件下で7時間以上保管す
る。保管温度はより好ましくは10〜40℃であること
が望ましいが、保管中に樹脂組成物表面に結露が生じな
ければ、特に制限は無い。また、保管中に攪拌、混合、
混練、減圧などの工程を行っても良い。前記保管条件に
より液状樹脂組成物中で脱アルコール反応を起こすこと
が可能である。保管の次に硬化剤成分を混合する。前記
の保管の前に硬化剤を配合すると保管期間中に常温で液
状のエポキシ樹脂、および/又はシアネートエステルの
反応が進行して、液状樹脂組成物の粘度が上昇してしま
う。次に液状樹脂組成物を減圧脱泡することにより、ア
ルコールの除去および脱アルコール反応の促進が可能と
なる。これらの製造工程を行うことで製造工程内でシラ
ンカップリング剤の脱アルコール反応をさせ、樹脂硬化
時においてはアルコール起因のボイド発生を抑制するこ
とができる。本発明の樹脂組成物の混合の方法として
は、ボールミル、三本ロール、二本ロール、真空混合機
が好ましいが、他の混練装置を用いたり、前記の装置を
組み合わせて使用しても良い。
【0018】本発明の液状樹脂組成物で封止されて製作
される半導体装置は公知の方法を用いることができる。
半導体装置として、フリップチップ接続がある半導体装
置に用いるのが好ましい。フリップチップ接続がある半
導体装置はチップの回路面にバンプと呼ばれる金属、な
いしは導電性の樹脂からなる電極を有しており、チップ
と回路基板とを前記のバンプを介して電気的に接続され
る半導体装置をフリップチップと呼ぶ。本発明の液状樹
脂組成物をフリップチップのチップと回路基板との隙間
に毛細管現象を用いて注入し、次に樹脂を加熱硬化する
と、ボイドの無い半導体装置が得られる。
【0019】
【実施例】<実施例1〜7>表1に記載の樹脂の配合
(重量部)により液状樹脂組成物を製作した。実施例1
の樹脂の製法は、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹
脂、カップリング剤を秤量した後、これをスリーワンモ
ーターで攪拌した後、3本ロールによる混合を行った。
次に2種類のシリカを秤量し、3本ロールによる混合を
行った。次に30℃の恒温槽の中で9hr保管し、硬化
剤、硬化触媒を配合し、3本ロールによる混合を行い、
減圧脱気を0.7mmHg以下の条件で2hr行って液
状樹脂組成物を作製した。実施例2〜7についても実施
例1と同様の方法で液状樹脂組成物を作製した。
【0020】ボイド発生率の測定に用いたフリップチッ
プテストパッケージには、チップの大きさが10mm×10mm
×0.68mmt、バンプの配列がフルエリア、900ピンの
共晶半田バンプを有し、基板は硝子−エポキシ基板製で
表面にはソルダーレジスト(太陽インク(株)製PSR400
0AUS5)を形成したものを使用した。このテストパッケ
ージを80℃の熱板上で加熱しながら、チップの一辺に
樹脂を約30mg塗布し、樹脂充填をおこなった。樹脂
充填後、温度19〜25℃、湿度45〜60%の環境で
3hr放置した後、30℃に設定した硬化炉にいれ、3
0分かけて150℃まで昇温し、そのまま2hr硬化さ
せた。硬化終了後、超音波探傷機を用いてボイドの発生
率を確認した。実施例1〜7では揮発成分が少なく、ボ
イドの発生は見られなかった。
【0021】<比較例1〜3>比較例1〜3は、表2の
配合(重量部)に従い、実施例1と同様にして液状樹脂
組成物を作製し、実施例1と同様の評価を行った。比較
例のようにボイドの発生したフリップチップパッケージ
は、温度サイクル試験でボイドを起点として熱応力が発
生し、界面剥離が発生したり、ボイド内部に半田-ボー
ルが溶け出して半導体装置の導通不良を引き起こすため
に好ましくない。
【0022】上記の評価結果を表1及び表2に示す。
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、ボイドの発生が少なく
かつ高い密着性能を兼ね備えた液状樹脂組成物を得るこ
とができ、この液状樹脂組成物を用いることにより高信
頼性の半導体装置を効率よく得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 79/00 C08L 79/00 Z H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 Fターム(参考) 4F070 AA46 AA56 AB10 AC11 AC23 AC37 AC39 AC45 AC52 AC66 AE01 AE08 AE22 FA02 FB07 FB08 FB09 4J002 CC042 CD021 CD041 CD051 CM051 DE147 DJ017 EJ016 EJ036 EJ046 EJ066 EN016 EN056 EU116 EV076 EX068 EX078 EX088 FB137 FB147 FB157 FD017 FD142 FD146 FD208 GJ02 GQ01 4J036 AA01 DA01 FA01 FA13 FB06 JA07 KA07 4M109 AA01 BA04 CA05 EA03 EB02 EB04 EB06 EB12 EC09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で液状のエポキシ樹脂及び/又は常
    温で液状のシアネートエステル樹脂、硬化剤、無機充填
    材、並びにメトキシ基及び/又はエトキシ基を有するシ
    ランカップリング剤を含む液状樹脂組成物において、該
    シランカップリング剤から発生するメタノール及び/又
    はエタノールの揮発量が該液状樹脂組成物重量の200
    ppm以下であることを特徴とする液状樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 シランカップリング剤の揮発成分が液状
    樹脂組成物重量の150ppm以下である請求項1に記
    載の液状樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 液状樹脂組成物の配合比が 0.05<( B × C)/( F × A)<2 F;液状樹脂組成物の無機充填材の配合量(重量%) A;無機充填材の比表面積(mm2/g) C;液状樹脂組成物のシランカップリング剤の配合量
    (重量%) B;シランカップリング剤の理論被覆面積(mm2/g) である請求項1に記載の液状樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 硬化前の常温で液状のエポキシ樹脂、お
    よび/又はシアネートエステル中の水分含有量が300
    ppm以上1500ppm以下である請求項1記載の液
    状樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 シランカップリング剤から発生するメタ
    ノール及び/又はエタノールの揮発量が、液状樹脂組成
    物約10mgをガスクロマトグラフ質量のパージ&トラ
    ップ装置の試料管に入れ、流速50ml/分のヘリウム
    ガスでパージしながら、熱量分析計による測定において
    該液状樹脂組成物の反応率が少なくとも90%を越える
    条件で加熱し、発生した揮発分を−80℃でトラップ
    し、試料加熱終了後トラップした成分を高周波誘導加熱
    法により急速加熱してガスクロマトグラフ質量分析法に
    導入、測定し、検出揮発分の同定はリテンションタイム
    により行い、定量は標準メタノール/2−プロパノール
    溶液の濃度を数種類用意しこれを150℃で15分間加
    熱して試料同様に分析し、ピーク面積の比例計算より検
    量線を作成して求められた請求項1記載の液状樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 シランカップリング剤と常温で液状のエ
    ポキシ樹脂及び/又はシアネートエステル樹脂とを混合
    し、ついで無機充填材を混合した後、40℃以下の条件
    下で少なくとも7時間以上保管した後に硬化剤を混合
    し、更に脱泡して得られる請求項1記載の液状樹脂組成
    物の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載された液
    状樹脂組成物を用いて製作された半導体装置。
  8. 【請求項8】 半導体装置がフリップチップ接続である
    請求項7に記載の半導体装置。
JP2002152803A 2002-05-27 2002-05-27 液状樹脂組成物、液状樹脂組成物の製造方法及び半導体装置 Pending JP2003342449A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002152803A JP2003342449A (ja) 2002-05-27 2002-05-27 液状樹脂組成物、液状樹脂組成物の製造方法及び半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002152803A JP2003342449A (ja) 2002-05-27 2002-05-27 液状樹脂組成物、液状樹脂組成物の製造方法及び半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003342449A true JP2003342449A (ja) 2003-12-03

Family

ID=29770054

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002152803A Pending JP2003342449A (ja) 2002-05-27 2002-05-27 液状樹脂組成物、液状樹脂組成物の製造方法及び半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003342449A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2365020A1 (en) * 2010-03-11 2011-09-14 Nitto Denko Corporation Resin Composition for Electronic Component Encapsulation and Electronic Component Device
JP2016074845A (ja) * 2014-10-08 2016-05-12 ナミックス株式会社 封止材組成物、それを用いた半導体装置
JP2016121294A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 信越化学工業株式会社 半導体封止用液状アンダーフィル材組成物及びフリップチップ型半導体装置
JP2016216708A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 信越化学工業株式会社 液状樹脂組成物

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07122683A (ja) * 1993-10-25 1995-05-12 Sumitomo Bakelite Co Ltd 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH11106481A (ja) * 1997-10-09 1999-04-20 Sumitomo Bakelite Co Ltd 液状注入封止アンダーフィル材
JPH11256012A (ja) * 1998-03-12 1999-09-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd 液状注入封止アンダーフィル材
JP2000273287A (ja) * 1999-03-25 2000-10-03 Shin Etsu Chem Co Ltd フリップチップ型半導体装置用アンダーフィル材及びフリップチップ型半導体装置
JP2001302767A (ja) * 2000-04-25 2001-10-31 Matsushita Electric Works Ltd 半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物、半導体装置およびその製造方法
JP2002097342A (ja) * 2000-09-25 2002-04-02 Sumitomo Bakelite Co Ltd 液状注入封止アンダーフィル材の製造方法、液状注入封止アンダーフィル材及び半導体装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07122683A (ja) * 1993-10-25 1995-05-12 Sumitomo Bakelite Co Ltd 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH11106481A (ja) * 1997-10-09 1999-04-20 Sumitomo Bakelite Co Ltd 液状注入封止アンダーフィル材
JPH11256012A (ja) * 1998-03-12 1999-09-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd 液状注入封止アンダーフィル材
JP2000273287A (ja) * 1999-03-25 2000-10-03 Shin Etsu Chem Co Ltd フリップチップ型半導体装置用アンダーフィル材及びフリップチップ型半導体装置
JP2001302767A (ja) * 2000-04-25 2001-10-31 Matsushita Electric Works Ltd 半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物、半導体装置およびその製造方法
JP2002097342A (ja) * 2000-09-25 2002-04-02 Sumitomo Bakelite Co Ltd 液状注入封止アンダーフィル材の製造方法、液状注入封止アンダーフィル材及び半導体装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2365020A1 (en) * 2010-03-11 2011-09-14 Nitto Denko Corporation Resin Composition for Electronic Component Encapsulation and Electronic Component Device
JP2016074845A (ja) * 2014-10-08 2016-05-12 ナミックス株式会社 封止材組成物、それを用いた半導体装置
JP2016121294A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 信越化学工業株式会社 半導体封止用液状アンダーフィル材組成物及びフリップチップ型半導体装置
JP2016216708A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 信越化学工業株式会社 液状樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1558678B1 (en) Toughened epoxy / polyanhydride no- flow underfill encapsulant composition
US6624216B2 (en) No-flow underfill encapsulant
JP4887850B2 (ja) アンダーフィル用液状樹脂組成物、並びにそれを用いた半導体装置の製造方法及び半導体装置
JP3351974B2 (ja) 液状注入封止アンダーフィル材料
JPH10231351A (ja) 液状注入封止アンダーフィル材料
JP2002284849A (ja) 液状樹脂組成物および半導体装置
JP2003342449A (ja) 液状樹脂組成物、液状樹脂組成物の製造方法及び半導体装置
JP2003212963A (ja) 熱硬化性液状封止樹脂組成物及び半導体装置
JP4337405B2 (ja) 半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物の製造方法、及び半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物を用いた半導体装置
JPH07161740A (ja) 半導体用導電性樹脂ペースト
JP3555930B2 (ja) 半導体用樹脂ペースト及びそれを用いた半導体装置
JP2002187938A (ja) ダイアタッチペースト及び半導体装置
JP2001106873A (ja) 半導体用樹脂ペースト及びそれを用いた半導体装置
JP6472837B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP3719855B2 (ja) 半導体用樹脂ペースト
WO2005080502A1 (ja) アンダーフィル用液状エポキシ樹脂組成物および同組成物を用いて封止した半導体装置
JP3568742B2 (ja) 半導体用樹脂ペースト
JP4729873B2 (ja) 半導体素子の組立方法
JP3608908B2 (ja) 半導体用樹脂ペースト
JP2000239627A (ja) ダイアタッチペースト
JP2004090021A (ja) 硬化性フラックス
JP2002309067A (ja) 封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2004027025A (ja) 液状封止樹脂組成物及び半導体装置
JP4569116B2 (ja) 液状封止樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置の製造方法
JP2002293880A (ja) 液状封止樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070306

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070507

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070807

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071204