JP2003341405A - 内装部品におけるアームレスト構造 - Google Patents
内装部品におけるアームレスト構造Info
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Abstract
れるアームレスト構造であって、側突初期時における撓
み変形が少なく、かつ継続する衝撃に対して反力ピーク
値を下げることで、理想的な側突吸収性能を確保する。 【解決手段】 トリム本体20の膨出部30の上面に開
口31を開設し、開口31の手前側と奥側とを繋ぐよう
に複数のプレートリブ32を車両の長手方向に沿って適
宜間隔毎に配設し、このプレートリブ32をアームレス
ト40取付面に対して面直方向で下方に延びるように設
定することで、アームレスト40を複数のプレートリブ
32の上縁部分で受ける。従って、側突初期時において
は、プレートリブ32が踏ん張り、撓み変形を抑えると
ともに、継続する衝撃に対してプレートリブ32を座屈
させることで、反力のピーク値を低減する。
Description
ヤコーナートリム等の内装部品におけるアームレスト構
造に係り、特に、側突時における衝撃吸収性能を高めた
内装部品におけるアームレスト構造に関する。
内側に装着される自動車用ドアトリム1を示す斜視図で
あり、自動車用ドアトリム1は、ポリプロピレン(以下
PPという)樹脂のモールドプレス成形体、あるいはP
P樹脂の射出成形体からなるドアトリム本体2と、この
ドアトリム本体2の肘掛け部付近にアームレスト支持部
3が形成され、このアームレスト支持部3の上面3aに
装着される別物のアームレスト4とから構成されてい
る。
らなるアームレスト芯材4aの表面をTPO(サーモプ
ラスチックオレフィン)等、エラストマー樹脂の射出成
形体からなるアームレスト表皮4bにより被包して構成
されている。
けるアームレスト構造は、ドアトリム本体2のアームレ
スト支持部3の上面(プレート面)3aにアームレスト
4を載置するという二重芯材構造が採用されていた。
動車用ドアトリム1におけるアームレスト構造は、二重
芯材構造が採用されているため、例えば、図13に示す
ように、側突時等、乗員からの衝撃荷重(Fで示す)が
加わった際、アームレスト支持部3の上面3aの剛性と
アームレスト4の剛性のトータル剛性値が反力として作
用するため、図14のグラフに示すように、ドアトリム
1の変形ストロークに対して乗員に加わる反力が右上が
りに上昇するカーブを描き、反力のピーク値が高くなる
という傾向があった。
れたもので、ドアトリムやリヤコーナートリム等の内装
部品におけるアームレスト構造において、側突における
反力のピーク値を下げることで、理想的な衝撃吸収性能
が得られる内装部品におけるアームレスト構造を提供す
ることを目的とする。
に、本願発明は、車両の側壁パネルの室内側に取り付け
られる内装部品であって、合成樹脂成形体からなり、所
要形状に成形されたトリム本体の肘掛け用の膨出部に別
体のアームレストが装着される内装部品におけるアーム
レスト構造において、前記トリム本体の膨出部には、上
面に上記アームレストとほぼ同一外形の開口が開設さ
れ、この開口内に、複数のプレートリブが車両の長手方
向に沿って間隔をあけて、開口の手前側縁部と奥側縁部
を結び、かつアームレストの取付面に対してプレートリ
ブのプレート面が車両の前後方向を向くように配設さ
れ、この開口内にアームレストを嵌着するとともに、上
記プレートリブの上縁部でアームレストを支持したこと
を特徴とする。
ネルの室内側に取り付けられるドアトリム、リヤコーナ
ートリム等に適用できる。
体とは別体のアームレストから構成されるが、トリム本
体は、PP樹脂のモールドプレス成形体、射出成形体等
を使用でき、所望の曲面形状に成形され、アームレスト
を支持するアームレスト支持部として室内側に向けて膨
出する膨出部が形成されている。
表面にアームレスト表皮が積層された構成でも、アーム
レスト芯材とアームレスト表皮との間にアームレストパ
ットを介挿した三層構造でも良い。次いで、トリム本体
に形成されるアームレスト支持部の構成としては、トリ
ム本体の一部を車室内側に膨出形成した膨出部の上面に
アームレストの外形寸法に略等しい開口が開設され、こ
の開口に車両の前後方向に間隔をあけて複数のプレート
リブがアームレストの取付面に対して直交する方向で、
かつ製品表面に対して面直方向となるように、すなわ
ち、車両の前後方向を向くプレート面を設定して、複数
のプレートリブが開口の手前側縁部と内奥側縁部とを結
ぶように配設されている。
は、トリム本体の膨出部上面に開設した開口内を通した
複数のプレートリブの上縁部で支持されるため、例え
ば、側突初期時においては、複数のプレートリブがスト
ッパーとして機能し、側突初期時における撓み変形を有
効に抑えることができる。
が座屈し、反力を下げることができるため、従来のアー
ムレスト構造のようにアームレストとアームレスト支持
面をトータルした強固な剛性を確保した構造ではないこ
とから、側突時における理想的な衝撃吸収性能が得られ
る。
トリブの形状や配設方向に変更を加えることにより、衝
撃吸収荷重の制御を行なうようにした。すなわち、プレ
ートリブとトリム本体との接合部分の剛性を意識的に低
下させることにより、座屈ポイントを変更したり、ま
た、プレートリブの配設方向を製品表面の面直方向を基
準としてプレート面が所定角度前後側に傾斜した傾斜状
プレートリブに設定するか、あるいはプレートリブを開
口の手前側縁部と連接する前半部分と、開口の奥側縁部
と連接する後半部分との境界部分でプレート面角度を相
違させた折曲状プレートリブとして設定するか、あるい
は、開口の手前側縁部と連接する前半部分と、開口の奥
側縁部と連接する後半部分の境界部分で交差するクロス
状プレートリブとして設定することで、側面からの荷重
をより低減することができる。
けるアームレスト構造の好適な実施の形態について、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。
用したドアトリムを示す外観図、図2は同ドアトリムに
おけるドアトリム本体とアームレストとの関係を示す分
解斜視図、図3はドアトリム本体に対するアームレスト
の取付構造を示す断面図、図4,図5はアームレスト取
付部分における車幅方向に沿う切断線を基にした各断面
図、図6は本発明に係るアームレスト構造における衝撃
吸収特性を示すグラフである。更に、図7乃至図11は
本発明に係るアームレスト構造に使用するプレートリブ
の各種変形例を示す説明図である。
一実施形態について説明する。図1,図2において、本
発明を適用した自動車用ドアトリム10は、ドアトリム
本体20と、このドアトリム本体20のリヤ側下部を室
内側に膨出状に形成した膨出部(アームレスト支持部)
30上面に装着されるアームレスト40とから大略構成
されている。
ドプレス成形体、射出成形体等により図示する形状に成
形され、特に、膨出部30の上面30aには、アームレ
スト40の外形状と略等しい開口31が開設され、アー
ムレスト40を支持するためにこの開口31には、複数
のプレートリブ32、本実施形態では4枚のプレートリ
ブ32(厚み2.5mm)が開口31の手前側縁部31
aと奥側縁部31bとの間を繋ぐように、かつプレート
リブ32のプレート面が車両の前後方向を向くように並
列配置されている。
は、各プレートリブ32と連接する取付片33が設けら
れ、取付片33の一部には、係止孔34が開設されてい
る。同様に、開口31の奥側縁部31bについても、係
止孔35が開設されている。
スト芯材41の外表面をアームレスト表皮42により被
包して構成され、アームレスト芯材41は、PP樹脂の
射出成形体からなり、アームレスト表皮42は、TPO
樹脂等、エラストマー樹脂の射出成形体で構成されてい
る。尚、アームレスト表皮42は、図2では一部を切欠
いた状態で示し、図3以下では説明の便宜上、アームレ
スト表皮42は、省略されている。
体20における膨出部30の上面開口31に嵌着するた
めに、アームレスト芯材41には、各種取付部材が一体
に設けられている。すなわち、アームレスト芯材41の
長手方向両端には、一方端側の裏面に係止用フック43
が形成され、他方端側の裏面には、鉄クリップ44を取
り付けるクリップ取付用ボス45が下方に向けて突設形
成され、また、アームレスト40の手前側はフランジ4
1aが折曲状に形成されているが、このフランジ41a
の内面に係止爪46が左右2箇所に形成され、アームレ
スト40の奥側縁部に近い部分のアームレスト芯材41
の裏面左右側にそれぞれ下方向に向けて係止片47が形
成されている。
ト40を取り付ける一態様としては、図3乃至図5に示
すように、係止用フック43を開口31の長手方向一方
端縁部に差し込み、アームレスト40の他方側を下方向
に押し込めば、鉄クリップ44が開口31の他方端縁部
に係着することで、図3に示すように、アームレスト4
0がドアトリム本体20における膨出部30の開口31
内に嵌着固定される。
ムレスト40の手前側フランジ41aの内面に形成した
係止爪46が取付片33の係止孔34に係着するととも
に、アームレスト40の奥側に設けた係止片47が開口
31の奥側縁部の係止孔35に係着することで、アーム
レスト40はドアトリム本体20に確実に係着固定され
る。
に示すように、複数のプレートリブ32の上縁部で支持
されるという構成であるため、従来のように、アームレ
スト芯材とドアトリム側の芯材が二重芯材となり、剛性
が強化されるという構成ではなく、例えば、側突時にお
いては、図4中Fで示す衝撃荷重に対して、プレートリ
ブ32が側突初期時においてはストッパーとして機能す
るため、過度に撓み変形することがなく、しかも、継続
する衝撃において、プレートリブ32が図6のグラフ中
(a)で示す座屈ポイントにおいて座屈することで、反
力を低く抑えることができ、理想的な衝撃吸収性能を確
保できる。
るいは厚みに適宜変更を加えることにより、吸収対象と
なる衝撃荷重を有効に制御することができる。
40を支持する複数のプレートリブ32の変形例を示す
もので、例えば、プレートリブ32の変形例として、図
7(a)に示すように、傾斜状プレートリブ32aは、
ドアトリム本体20の製品表面に対する面直方向を基準
とした場合、前後に所定角度傾斜した状態に設定されて
いる。そして、傾斜状プレートリブ32aを設定するこ
とにより、側突時の荷重をより低減させることができ
る。
リブ32が略中央部で2つ折れが生じ易いように、プレ
ートリブ32は、開口31の手前側縁部31aと連接す
る前半部分と、開口31の奥側縁部31bと連接する後
半部分とが折曲部36を境界としてプレート面方向を相
違させている。すなわち、後半部分のプレート面がドア
トリム本体20の製品表面と面直方向と一致し、かつ前
半部分のプレート面を所定角度傾斜させた折曲状プレー
トリブ32bとした。そして、側突等、衝撃が加わった
際、この折曲部36に荷重が集中することで、折曲状プ
レートリブ32bの2つ折れによる座屈を誘発すること
ができる。
7で交差するクロス状プレートリブ32cを設定すれ
ば、交差部37に応力が集中し、この交差部37を基に
座屈を誘発することができる。
折曲部36を設定した折曲状プレートリブ32b、ある
いは交差部37で交差するクロス状プレートリブ32c
を設定することにより、衝撃が加わった際のプレートリ
ブ32a〜32cの座屈を誘発することができ、荷重を
より有効に吸収することができる。尚、図7(a)〜図
7(c)を組み合わせることもできる。例えば、折曲状
プレートリブ32b、あるいはクロス状プレートリブ3
2cを傾斜状に設定することもできる。
の形状に変更を加えたもので、図8に示すように、プレ
ートリブ32の手前側縁部とドアトリム本体20との間
の接合代を少なく設定することで、この部位を破断の起
点Aとして、側突時におけるプレートリブ32の破断を
誘発することができ、衝撃荷重の有効な吸収を図ること
ができる。
2の奥側縁部において、ドアトリム本体20との接合代
を少なくすることで、プレートリブ32の奥側を破断の
起点Aとして、側突時における衝撃荷重を有効に吸収す
ることができる。
レートリブ32にノッチ38を形成することで、座屈ポ
イントを設定することもできる。すなわち、図10に示
すものは、プレートリブ32における上縁及び下縁に切
欠き状のノッチ38を複数箇所に形成して、ノッチ38
形成箇所における剛性を低下させることで、この部位に
座屈ポイントを設定することができる。尚、図11に示
すように、ノッチ38は、型抜き(スライド)方向に沿
ってプレート面に形成することで、座屈を誘発すること
もできる。
におけるドアトリム本体20に形成した開口31内にア
ームレスト40を取り付ける構造のものに適用したが、
リヤコーナートリムについても有効に適用できる。
両の前後方向に沿ったスリットを設け、アームレスト芯
材41の剛性を低下させることで反力を下げるようにし
ても良い。
品におけるアームレスト構造は、トリム本体の膨出部上
面にアームレストの外形状と略等しい開口を開設すると
ともに、この開口内に複数のプレートリブを車両の長手
方向に沿って間隔をあけて配設し、このプレートリブ
は、アームレスト取付面に対して直交する下方に延びる
ように車両の前後方向を向くプレート面を設定すること
で、アームレストは複数のプレートリブの上縁部で支持
されるという構成であるから、側突初期時においてはプ
レートリブがストッパーとして機能し、側突初期時にお
ける撓み変形が少なく、しかも継続する側突衝撃に対し
てプレートリブが座屈することで、反力を軽減すること
ができる。従って、衝撃初期時に撓み変形が少なく、か
つ反力ピーク値を引き下げることができる等、理想的な
衝撃吸収性能を確保することができるという効果を有す
る。
あるいは配設方向を適宜変更することで、剛性値をコン
トロールすることができ、きめ細かな衝撃吸収対策を実
現できるという効果を有する。
車用ドアトリムを示す外観図である。
とアームレストとを示す分解斜視図である。
けた車両の長手方向に沿う切断線を基にした断面図であ
る。
ームレストの取付構造における車幅方向に沿う切断線を
基にした断面図である。
ームレストの取付構造における車幅方向に沿う切断線を
基にした断面図である。
収特性を示すグラフである。
トリブの変形例を示すもので、(a)傾斜状プレートリ
ブ、(b)折曲状プレートリブ、(c)クロス状プレー
トリブをそれぞれ示す説明図である。
もので、プレートリブの形状を変更した変形例を示す断
面図である。
もので、プレートリブの形状を変更した変形例を示す断
面図である。
すもので、プレートリブの形状を変更した変形例を示す
断面図である。
すもので、プレートリブの形状を変更した変形例を示す
説明図である。
リムを示す斜視図である。
成を示す断面図である。
ける衝撃吸収特性を示すグラフである。
Claims (6)
- 【請求項1】 車両の側壁パネルの室内側に取り付けら
れる内装部品(10)であって、合成樹脂成形体からな
り、所要形状に成形されたトリム本体(20)の肘掛け
用の膨出部(30)に別体のアームレスト(40)が装
着される内装部品(10)におけるアームレスト構造に
おいて、 前記トリム本体(20)の膨出部(30)には、上面に
上記アームレスト(40)とほぼ同一外形の開口(3
1)が開設され、この開口(31)内に、複数のプレー
トリブ(32)が車両の長手方向に沿って間隔をあけ
て、開口(31)の手前側縁部(31a)と奥側縁部
(31b)を結び、かつアームレスト(40)の取付面
に対してプレートリブ(32)のプレート面が車両の前
後方向を向くように配設され、この開口(31)内にア
ームレスト(40)を嵌着するとともに、上記プレート
リブ(32)の上縁部でアームレスト(40)を支持し
たことを特徴とする内装部品におけるアームレスト構
造。 - 【請求項2】 前記プレートリブ(32)とトリム本体
(20)との接合部における剛性を低下させ、側突時に
は、この接合部をプレートリブ(32)の破断時の起点
としたことを特徴とする請求項1に記載の内装部品にお
けるアームレスト構造。 - 【請求項3】 前記プレートリブ(32)は、トリム本
体(20)の製品表面の面直方向に対して傾斜するプレ
ート面を有する傾斜状プレートリブ(32a)であるこ
とを特徴とする請求項1又は2に記載の内装部品におけ
るアームレスト構造。 - 【請求項4】 前記プレートリブ(32)は、開口(3
1)の手前側縁部(31a)と連接する前半部と、開口
(31)の奥側縁部(31b)と連接する後半部が折曲
部(36)を境界として相互のプレート面方向が相違す
る折曲状プレートリブ(32b)であることを特徴とす
る請求項1又は2に記載の内装部品におけるアームレス
ト構造。 - 【請求項5】 前記プレートリブ(32)は、開口(3
1)の手前側縁部(31a)と連接する前半部分と、開
口(31)の奥側縁部(31b)と連接する後半部分が
交差部(37)で交差するクロス状プレートリブ(32
c)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の内
装部品におけるアームレスト構造。 - 【請求項6】 前記プレートリブ(32)には、リブ
(32)の縁部、あるいはリブ(32)の厚み方向に側
突時におけるリブ破断の起点となるノッチ(38)が形
成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
かに記載の内装部品におけるアームレスト構造。
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- 2002-05-23 JP JP2002149343A patent/JP3838555B2/ja not_active Expired - Fee Related
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