JP2003340975A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JP2003340975A JP2003077628A JP2003077628A JP2003340975A JP 2003340975 A JP2003340975 A JP 2003340975A JP 2003077628 A JP2003077628 A JP 2003077628A JP 2003077628 A JP2003077628 A JP 2003077628A JP 2003340975 A JP2003340975 A JP 2003340975A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面保護層を電離放射線硬化性樹脂の架橋硬
化物として設け更にシリカ添加しても得られなかった耐
マーリング性を良くする。 【解決手段】 紙等からなる基材シート1上に、少なく
とも、表面保護層2として電離放射線硬化性樹脂の架橋
硬化物からなる層を設ける際に、表面保護層中に充填剤
として焼成カオリンを含有させる。焼成カオリンはシラ
ンカップリング剤で表面処理したものの方がより好まし
い。基材シート1上には、通常、全ベタ層3、柄層4を
設ける。また、基材シートと表面保護層間にはプライマ
ー層を設けるのも良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁等の建築物内装
材、扉等の建具や家具等の表面材等に用い得る化粧紙等
の化粧シートに関する。特に、表面傷付きによる艶変化
が少ない耐マーリング性に優れた化粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、紙や樹脂シート等を用いた化
粧シート、或いは該化粧シートを被着基材に貼着した板
状等の化粧材が、建築物内装材、建具等の各種用途に使
用されてきた。また、この様な化粧シート、或いはそれ
を貼着した化粧材には、表面が傷付き難いとか、摩耗に
強いとか、通常は表面強度が要求される。その為、従来
からこの様な表面強度が要求される用途では、化粧シー
トは、その表面に2液硬化型樹脂や電離放射線硬化性樹
脂等の架橋硬化物による表面保護層を全面に設けた構成
することが多い。例えば、基材シートが紙である化粧紙
として、表面保護層に不飽和ポリエステル樹脂塗料を電
子線で架橋硬化させた構成の化粧シート等である(特許
文献1参照)。この様に、表面保護層として、紫外線や
電子線等の電離放射線によって、モノマー、プレポリマ
ー等からなる電離放射線硬化性樹脂を架橋硬化させた塗
膜を設けると、2液硬化型ウレタン樹脂等に比べて、そ
の高い架橋性から、表面強度により優れた化粧シートが
得られる。
【0003】
【特許文献1】特公昭49−31033号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表面保
護層に電離放射線硬化性樹脂の架橋硬化物を用いたとし
ても、表面傷付きに対して十分では無い場合があった。
そこで、この様な場合には通常、表面保護層中にシリカ
等を充填剤として添加して表面保護層を硬くすることで
対処していた。しかし、それでも、特に意匠表現として
表面保護層によって表面艶を調整した化粧シートの場合
には、非常な細かい擦り傷の集合によって艶が上昇した
りすることがあった。例えば、化粧シートを木質板の基
材等に貼着して製造した化粧板を、多数枚積み重ねて輸
送時に化粧板(化粧シート)表面が振動で擦られる様な
場合、或いは、化粧板製造ライン中の取り扱い等に於い
てである。そして、細かい擦り傷が付く部分が表面全体
に均一であればまだ良いのだが、表面の一部分が頻繁に
擦られると、表面の艶が斑になって目立ってしまい、製
品欠陥となる。特に、基材に貼着後の製品欠陥は、化粧
シート以外に基材も含めた不良となり、化粧シート単独
の場合に比べてそのコスト的損失が大きいという問題が
あった。この為、表面が擦られても艶変化が発生し難い
様な耐マーリング性が望まれていた。
【0005】すなわち、本発明の課題は、化粧紙等の化
粧シートに於いて、耐マーリング性を改善する事であ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
すべく、本発明の化粧シートでは、基材シート上に、少
なくとも、電離放射線硬化性樹脂の架橋硬化物からなる
表面保護層を積層してなる化粧シートに於いて、表面保
護層が充填剤として焼成カオリンを含有する構成とし
た。
【0007】この様に、電離放射線硬化性樹脂の架橋硬
化物による表面保護層中に充填剤として焼成カオリンを
添加しておくことで、耐マーリング性が向上し良好とな
る。
【0008】また、本発明の化粧シートは、上記構成に
於いて更に、上記焼成カオリンが、シランカップリング
剤で表面処理されているものとした。
【0009】この様に、添加する焼成カオリンとして、
その表面がシランカップリング剤で表面処理されている
ものを使用することで、耐マーリング性はより改善しよ
り良くなる。
【0010】また、本発明の化粧シートは、上記いずれ
かの構成に於いて更に、基材シートと表面保護層間にプ
ライマー層を設けた構成とした。
【0011】この様にプライマー層を設けることで、表
面保護層と基材シートとの密着性が良くなり、表面保護
層の剥離、脱落、欠損が起きない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。
【0013】概要:先ず、図1は、本発明による化粧シ
ートSを説明する断面図である。図1(A)は最も基本
的な層構成として、基材シート1と表面保護層2との2
層から成る構成の場合であり、図1(B)は装飾処理と
して基材シート1と表面保護層2との間となる様に、基
材シート1に対して全ベタ層3と柄層4とをこの順に設
けた構成である。そして、これら於いて、表面保護層2
は、電離放射線硬化性樹脂の架橋硬化物から構成されて
おり、しかもその表面保護層中には充填剤として焼成カ
オリンが添加されている。充填剤として、単なる普通の
カオリンでは無く、それが焼成された焼成カオリンを用
いることで、耐マーリング性が改善される事を見出した
のが本発明である。
【0014】なお、本発明の化粧シートは、図1(A)
の如く、基材シート1と表面保護層2との2層のみの構
成でも良いのだが、化粧シートとして通常は、より高意
匠とする為に、例えば、図1(B)の如く何らかの装飾
処理が施された構成とする。装飾処理は通常は基材シー
トに対して行われる。なお、基材シートが樹脂シートで
も良いのだが、紙等の場合には化粧シートは化粧紙とも
呼称される。
【0015】以下、各層毎に順に詳述していく。
【0016】基材シート:基材シート1としては、例え
ば、紙、不織布、熱可塑性樹脂シート、或いはこれらの
積層体等が使用される。
【0017】なお、紙としては、例えば、薄葉紙、クラ
フト紙、上質紙、リンター紙、バライタ紙、硫酸紙、和
紙等が使用される。また、不織布としては、例えば、ポ
リエステル樹脂、アクリル樹脂、ナイロン、ビニロン、
硝子等の繊維からなる不織布が使用される。紙や不織布
の坪量は、通常20〜100g/m2程度である。ま
た、紙や不織布は、その繊維間乃至は他層との層間強度
を強化したり、ケバ立ち防止の為、更に、アクリル樹
脂、スチレンブタジエンゴム、メラミン樹脂、ウレタン
樹脂等の樹脂を添加(抄造後樹脂含浸、又は抄造時に内
填)させたものでも良い。なお、基材シートに紙(或い
は不織布も)を用いた化粧シートは、化粧紙となる。
【0018】また、熱可塑性樹脂シートとしては、アク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、
ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリアミド樹脂等が使用される。
【0019】具体的には、例えば、(1)ポリエチレン
(高密度、中密度、或いは低密度)、ポリプロピレン
(アイソタクチック型、或いはシンジオタクチック
型)、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エ
チレン−プロピレン−ブテン共重合体、オレフィン系熱
可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂。なお、
上記オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、上記
に例示の如き結晶質ポリオレフィン樹脂からなるハード
セグメントとエチレン−プロピレンゴム、エチレン−プ
ロピレン−ジエンゴム、アタクチックポリプロピレン、
スチレン−ブタジエンゴム、水素添加スチレン−ブタジ
エンゴム等のエラストマーから成るソフトセグメントを
混合して成る。ハードセグメントとソフトセグメントと
の混合比は、〔ソフトセグメント/ハードセグメント〕
=5/95〜40/60(質量比)程度である。必要に
応じて、エラストマー成分は、硫黄、過酸化水素等の公
知の架橋剤によって架橋する。
【0020】(2)ポリメチル(メタ)アクリレート、
ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アク
リレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチ
ル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等のアクリ
ル樹脂〔但し、(メタ)アクリレートとは、アクリレー
ト又はメタクリレートの意味〕。
【0021】(3)ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、エチレン−テレフタレート−
イソフタレート共重合体、ポリエチレンナフタレート、
ポリエステル系熱可塑性エラストマー、非晶性ポリエス
テル等のポリエステル樹脂。なお、上記ポリエステル系
熱可塑性エラストマーとしては、ハードセグメントに高
結晶で高融点の芳香族ポリエステル、ソフトセグメント
にはガラス転移温度が−70℃以下の非晶性ポリエーテ
ル等を使用したブロックポリマー等があり、該高結晶性
で高融点の芳香族ポリエステルには、例えばポリブチレ
ンテレフタレートが使用され、該非晶性ポリエーテルに
は、ポリテトラメチレングリコール等が使用される。ま
た、上記非晶質ポリエステルとしては、代表的には、エ
チレングリコール−1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル−テレフタル酸共重合体がある。
【0022】(4)その他の樹脂、例えば、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン
等が挙げられる。
【0023】基材シートの層構成としては、上述の紙、
不織布、熱可塑性樹脂シート等を単層で、または、異種
のものを2層以上積層して用いる。基材シートの厚み
(積層体の場合は総厚み)は、通常25〜500μm程
度である。
【0024】表面保護層:表面保護層2は、化粧シート
の最表面層として設ける層であり、その樹脂に電離放射
線硬化性樹脂を使用し、この樹脂を架橋硬化させた架橋
硬化物として形成する。表面保護層として、先ず第一に
その樹脂として電離放射線硬化性樹脂を採用すること
で、2液硬化型ウレタン樹脂等を用いた場合に比べて、
その高い架橋性から、耐マーリング性等の耐摩耗性、或
いは、耐汚染性等の表面物性を付与し易くなる。そし
て、第二として、この表面保護層中に充填剤として焼成
カオリンを含有させる。これによって、耐マーリング性
が良好となる。
【0025】なお、表面保護層は通常、無着色透明な層
として形成する。或いは着色透明層として形成する。そ
れは、表面保護層の下側に通常は設ける柄層を透視可能
とする為であるが、柄層無し等とその必要が無いなら
ば、無着色不透明、着色不透明でも良い。
【0026】表面保護層は、焼成カオリンを含み液状と
した電離放射線硬化性樹脂(組成物)を、グラビアコー
ト、ロールコート等の塗工法、或いは、グラビア印刷、
グラビアオフセット印刷、スクリーン印刷等の印刷法、
等の公知の膜形成法によって基材シート上に施した後、
電離放射線照射によって架橋硬化させて形成することが
できる。表面保護層の厚みは、塗工量で言えば通常1〜
30g/m2(固形分基準)程度である。なお、電離放
射線硬化性樹脂(組成物)は、塗工適性、印刷適性調整
等の為に、適宜溶剤を添加したものとする。
【0027】電離放射線硬化性樹脂としては、具体的に
は、分子中にラジカル重合性不飽和結合又はカチオン重
合性官能基を有する、プレポリマー(所謂オリゴマーも
包含する)及び/又はモノマーを適宜混合した電離放射
線により架橋硬化可能な組成物が好ましくは用いられ
る。なお、ここで電離放射線とは、分子を重合させて架
橋させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子を意
味し、通常は、電子線(EB)、又は紫外線(UV)が
一般的である。
【0028】上記プレポリマー又はモノマーは、具体的
には、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アク
リロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキ
シ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物からな
る。これらプレポリマー、モノマーは、単体で用いる
か、或いは複数種混合して用いる。なお、ここで、例え
ば、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又は
メタクリロイル基の意味である。また、電離放射線硬化
性樹脂としては、ポリエンとポリチオールとの組み合わ
せによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好まし
くは用いられる。
【0029】分子中にラジカル重合性不飽和基を有する
プレポリマーの例としては、ポリエステル(メタ)アク
リレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ
(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレー
ト、トリアジン(メタ)アクリレート等が使用できる。
分子量としては、通常250〜100,000程度のも
のが用いられる。なお、本明細書に於ける表記(メタ)
アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートの
意味である。また、アクリレート化合物及びメタクリレ
ート化合物を総称して、単にアクリレート(化合物)と
も呼ぶ。
【0030】分子中にラジカル重合性不飽和基を有する
モノマーの例としては、単官能モノマーでは、メチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等
がある。また、多官能モノマーでは、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオ
キサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート等もある。
【0031】分子中にカチオン重合性官能基を有するプ
レポリマーの例としては、ビスフェノール型エポキシ樹
脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、
脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等の
ビニルエーテル系樹脂のプレポリマーがある。チオール
としては、トリメチロールプロパントリチオグリコレー
ト、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等の
ポリチオールがある。また、ポリエンとしては、ジオー
ルとジイソシアネートによるポリウレタンの両端にアリ
ルアルコールを付加したもの等がある。
【0032】なお、紫外線にて架橋硬化させる場合に
は、電離放射線硬化性樹脂に光重合開始剤を添加する。
ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、光重
合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン
類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチル
エーテル類を単独又は混合して用いることができる。ま
た、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光
重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スル
ホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合
物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物
として用いることができる。なお、これらの光重合開始
剤の添加量としては、電離放射線硬化性樹脂100質量
部に対して、0.1〜10質量部程度である。
【0033】なお、上記電離放射線硬化性樹脂には、更
に必要に応じて、その他の樹脂として電離放射線非硬化
性樹脂、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢
酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、セルロース系樹脂等の熱
可塑性樹脂を、添加しても良い。
【0034】そして、焼成カオリンは、一般的な(含
水)カオリンを焼成して得られるカオリンであるが、充
填剤として焼成カオリンを添加する事で、シリカや焼成
前の含水カオリンでは実現できなかった耐マーリング性
の改善が実現した。なお、焼成カオリンの粉末の粒径
は、用途、要求物性等に応じて適宜選択すれば良いが、
例えば平均粒径で0.5〜2μm程度のものを使用す
る。また、焼成カオリンの添加量も、用途、要求物性等
に応じて適宜選択すれば良いが、例えば、電離放射線硬
化性樹脂(ただし、表面保護層が、他の樹脂を含む場合
には、電離放射線硬化性樹脂とその他の樹脂との合計)
100質量部に対して、5〜50質量部程度である。ま
た、焼成カオリンは屈折率が1.6〜1.7の範囲内、
特にその中心値である1.65において(含水カオリン
は屈折率が1.56)、表面保護層の樹脂の屈折率によ
り近づくために、表面保護層の透明性の点でも利点があ
る。また、焼成カオリンは含水カオリンよりも、塗料安
定性にも優れている。
【0035】また、焼成カオリンとしては、更にその表
面を表面処理したものを用いても良い。この表面処理さ
れた焼成カオリンを用いることで、耐マーリング性向上
効果を更に増大させることができる。表面処理として
は、シランカップリング剤による表面処理がある。
【0036】なお、上記シランカップリング剤として
は、アルコキシ基、アミノ基、ビニル基、エポキシ基、
メルカプト基、クロル基等を有する公知のシランカップ
リング剤が挙げられる。例えば、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルエトキ
シシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ
−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ランなどである。
【0037】なお、表面保護層中には、この他の公知の
添加剤、例えば、シリコーン樹脂、ワックス等の滑剤、
着色剤、安定剤、防カビ剤等を、必要に応じ適宜添加し
ても良い。
【0038】なお、電離放射線の電子線源としては、コ
ッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧
器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線型、ダイナミト
ロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用い、100
〜1000keV、好ましくは、200〜300keV
のエネルギーをもつ電子を照射するものが使用される。
また、紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、
低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト、メタ
ルハライドランプ等の光源が使用される。
【0039】装飾処理:化粧シートとしては、基材シー
トと表面保護層の2層のみの構成、或いはこれら両層間
に両層の密着性強化の為に、2液硬化型ウレタン樹脂等
によるプライマー層等を介した構成のみでも良いが、通
常は、化粧シートとして意匠性を高める為に何らかの装
飾処理が施された構成とする。もちろん、これらの基材
シートと表面保護層とが主体の化粧シートであっても、
例えば、基材シートが樹脂シートである場合には、該樹
脂シート中への着色剤の添加、着色紙、或いは表面保護
層中への着色剤の添加等としての装飾処理は可能であ
る。しかし印刷柄等による高意匠な表現は出来ない為
に、通常は柄層等を高意匠化の為に設ける。なお、この
様な装飾処理の内容は特に限定は無く、化粧シートの分
野に於ける従来公知の各種装飾処理を適宜採用すれば良
い。以下、その例として、柄層、全ベタ層、及び、表面
凹凸賦形について説明する。
【0040】〔柄層〕先ず、柄層4は、パターン状に部
分的に印刷形成して絵柄を表現する為の層である。柄層
は、化粧シート内部の層として設けるのが、絵柄の耐久
性の点で好ましい。従って、柄層は、基材シートと表面
保護層間となる様な位置とし、通常は基材シートの表側
面に設ける。
【0041】柄層を設ける場合、柄層の形成方法、材
料、その絵柄等の、柄層の内容は特に限定は無く、用途
に応じたものとすれば良い。柄層は、通常は、インキを
用いて、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセ
ット印刷、グラビアオフセット印刷、インキジェットプ
リント等の従来公知の印刷法等で形成する。柄層の絵柄
は、例えば、木目模様、石目模様、砂目模様、布目模
様、タイル調模様、煉瓦調模様、皮絞模様、文字、記
号、幾何学模様、或いはこれら2種以上の組み合わせ等
である。
【0042】なお、柄層の形成に用いるインキは、バイ
ンダー等からなるビヒクル、顔料や染料等の着色剤、こ
れに適宜加える体質顔料、安定剤、可塑剤、触媒、硬化
剤等の各種添加剤からなるが、バインダーの樹脂として
は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹
脂等の中から、要求される物性、印刷適性等に応じて適
宜選択すれば良い。例えば、ニトロセルロース、酢酸セ
ルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセ
ルロース系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル
−(メタ)アクリル酸ブチル−(メタ)アクリル酸2ヒ
ドロキシエチル共重合体等のアクリル樹脂、ウレタン樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹
脂、アルキド樹脂等の単体又はこれらを含む混合物をバ
インダーの樹脂に用いる。また、着色剤としては、チタ
ン白、カーボンブラック、鉄黒、弁柄、黄鉛、群青等の
無機顔料、アニリンブラック、キナクリドンレッド、イ
ソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有
機顔料、二酸化チタン被覆雲母、アルミニウム等の箔粉
等の光輝性顔料、或いはその他染料等を使用する。
【0043】〔全ベタ層〕全ベタ層3は、基材シートと
表面保護層間に全面に形成する層であり、前述した柄層
4と組合わせずに単独で設ける場合もあるが、通常は、
柄層4と組合わせて該柄層4の下地として全ベタ層を用
いる事が多い。
【0044】全ベタ層を設ける場合、全ベタ層の形成方
法、材料等は特に制限は無く、用途に応じたものとすれ
ば良い。全ベタ層は、インキ或いは塗液を用いて、グラ
ビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、グ
ラビアオフセット印刷、インキジェットプリント等の従
来公知の印刷法、或いは、グラビアコート、ロールコー
ト等の従来公知の塗工法等で形成する。なお、全ベタ層
の厚みは、塗工量で言えば、通常1〜10g/m2(固
形分基準)程度である。
【0045】全ベタ層3を設ける目的は各種あるが、例
えば、(1)基調色表現、(2)隠蔽性付与、(3)浸
透性抑制等の、1又は2以上の機能を実現する為であ
る。(1)の基調色表現では、通常は柄層による絵柄発
色に対する下地色を演出する。(2)の隠蔽性付与で
は、紙や着色樹脂シートによる基材シートに対しては、
その色調のロット間バラツキを隠蔽して化粧シートの発
色を安定化させ、透明性を有する樹脂シート等による基
材シートに対しては、被着基材を隠蔽して化粧シートの
発色・柄表現を安定化させる。(3)の浸透性抑制で
は、紙等の浸透性の基材シートに対して、柄層や表面保
護層等を形成時のそのインキや塗液が基材シートに浸透
するのを抑制して、表面保護層の表面の艶ムラ等となっ
て現れるのを防止する。なお、これらの機能の内、装飾
処理は(1)と(2)であるが、本発明で言う全ベタ層
は、(3)の装飾処理以外の目的のみの為に使用する形
態も含む。
【0046】以上の様な各種機能を用途に応じて担わせ
る全ベタ層であるが、その材料としては、前述柄層で述
べた如きインキ材料と同様なものを使用できる。従っ
て、そのバインダーの樹脂等に関する更なる説明は省略
する。なお、基調色表現や隠蔽性付与の為には、前述柄
層で列記したチタン白等の各種着色剤が添加されるが、
浸透性抑制の点ではもちろん着色目的の着色剤添加は不
要である。
【0047】〔表面凹凸賦形〕表面凹凸賦形は、表面保
護層の表面に凹凸模様を賦形する装飾処理である。本発
明による耐マーリング性の改善効果は、化粧シート表面
に凹凸模様がある場合でも得られる。例えば、木目導管
溝の凹凸模様の如く凹部以外の凸部が平坦面を成し艶調
整面となる様な凹凸模様である。この場合、耐マーリン
グ性は、ミクロ的には、平坦面(凸部)部分の艶変化に
対する耐性となる。なお、耐マーリング性が対象とする
表面の艶変化は、通常は、意匠的に表面艶を適度に落と
し艶調整してある場合(半艶ともいえる)に対する艶の
上昇であり、その表面の艶消し感が低下して艶が出てく
る艶変化である。しかし、耐マーリング性が対象する艶
変化には、艶の上昇以外に、艶低下も含む。なお、凹凸
模様としては、用途に応じたものが採用され、例えば、
木目導管溝、タイル貼り乃至は煉瓦積みの目地溝、レリ
ーフ模様、文字、図形、幾何学模様、梨地、或いは、花
崗岩の劈開面の凹凸模様等である。また、凹凸模様はこ
れらの組み合わせでも良い。
【0048】木目導管溝等の凹凸模様を表面に賦形する
装飾処理の具体例としては、表面保護層形成用の塗液
(或いはインキ)に対して、その浸透性の高低のパター
ンを下地として設けてから、表面保護層を形成する事で
凹凸模様を賦形する技術がある(図2、及び特開200
1−328228号公報等参照)。例えば、基材シート
1上に、適宜、全ベタ層3と柄層4を設けた上に、全面
に樹脂液を塗工して浸透抑制層5を形成し、この上に、
浸透性を付与する為にシリカ等の充填剤を添加したイン
キを印刷してパターン状の浸透性柄層6を形成する。浸
透性柄層は例えば、導管溝柄等の適宜凹凸模様の絵柄を
表現した層である。そして、この上に、表面保護層とす
る塗液を全面に塗工すれば、浸透性柄層6上の部分の塗
液は該浸透性柄層内部に浸透するが、浸透抑制層5上の
部分の塗液は浸透しないので、表面保護層2の表面に浸
透性柄層6上を凹部とした凹凸模様7が賦形されるとい
うものである。また、この凹凸模様賦形技術によれば、
賦形された凹凸模様7の凹部内部は粗面とする事もでき
るので、凸部と凹部との艶差の意匠を表現する事もでき
る(図2参照)。
【0049】プライマー層:プライマー層は、表面保護
層と基材シートとの間に於ける層間密着性の強化が必要
な場合に、表面保護層と基材シートとの間に設けるのが
好ましい。プライマー層を設ける位置の具体例として
は、例えば、柄層を基材シートと表面保護層間に有する
場合には、該柄層と表面保護層との間等である。プライ
マー層には、例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポ
リビニルブチラール等の樹脂を1種又は2種以上混合し
て使用すれば良い。プライマー層は、これら樹脂からな
る塗液(或いはインキ)を、グラビアコート、ロールコ
ート等の公知の塗工法、或いはグラビア印刷等の公知の
印刷法で形成される。プライマー層の塗工量は通常、
0.5〜5g/m2(固形分基準)程度である。
【0050】被着基材:ところで、本発明の化粧シート
は、様々な被着基材の表面に貼着して、化粧板等の化粧
材として用いることができる。
【0051】上記被着基材としては、特に制限は無い。
例えば、被着基材の材質は、無機非金属系、金属系、木
質系、プラスチック系等である。具体的には、無機非金
属系では、例えば、抄造セメント、押出しセメント、ス
ラグセメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、GR
C(硝子繊維強化コンクリート)、パルプセメント、木
片セメント、石綿セメント、硅酸カルシウム、石膏、石
膏スラグ等の非陶磁器窯業系材料、土器、陶器、磁器、
セッ器、硝子、琺瑯等のセラミックス等の無機質材料等
がある。また、金属系では、例えば、鉄、アルミニウ
ム、銅等の金属材料がある。また、木質系では、例え
ば、杉、檜、樫、ラワン、チーク等からなる単板、合
板、パーティクルボード、繊維板、集成材等がある。ま
た、プラスチック系では、例えば、ポリプロピレン、A
BS樹脂、フェノール樹脂等の樹脂材料がある。被着基
材の形状としては、平板、曲面板、多角柱等任意であ
る。
【0052】用途:また、本発明の化粧シートの用途は
特に限定されるものではないが、上記の如き被着基材の
表面に貼着し、壁、天井等の建築物内装材、扉、扉枠、
窓枠等の建具の表面材、回縁、幅木等の造作部材の表面
材、箪笥、キャビネット等の家具の表面材等に用いる。
【0053】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
詳述する。
【0054】〔実施例1:焼成カオリン〕建材薄紙(一
般紙グレード、坪量30g/m2)からなる基材シート
1上に、バインダー樹脂がアクリル樹脂で着色剤として
酸化チタンを含有する白色隠蔽性の全ベタ層3、バイン
ダー樹脂が硝化綿樹脂で着色剤を含有する木目意匠の柄
層4を、グラビア印刷で順次形成した。次いで、得られ
た積層物上に、下記組成の電子線硬化型樹脂塗液をグラ
ビアオフセット法にて施した後、電子線を照射して塗膜
を架橋硬化させて、厚さ4g/m2で無着色透明な表面
保護層2を形成し、図1(B)の断面図の如き化粧シー
トSを得た。
【0055】 電子線硬化型樹脂塗液の組成: アクリレート系3官能モノマー 50質量部 アクリレート系2官能モノマー 30質量部 シリコーンメタクリレート 0.6質量部 焼成カオリン(平均粒径0.8μm) 30質量部
【0056】〔実施例2:焼成カオリン(表面処理タイ
プ)〕実施例1に於いて、表面保護層の形成に用いた電
子線硬化型樹脂塗液を下記組成の如く、表面処理した焼
成カオリンを添加したものに変更した他は、実施例1と
同様にして化粧シートを作製した。
【0057】 電子線硬化型樹脂塗液の組成: アクリレート系3官能モノマー 50質量部 アクリレート系2官能モノマー 30質量部 シリコーンメタクリレート 0.6質量部 焼成カオリン 30質量部 (平均粒径0.8μm、シランカップリング剤表面処理済み)
【0058】〔実施例3:焼成カオリン,凹凸模様〕建
材薄紙(一般紙グレード、坪量30g/m2)からなる
基材シート1上に、バインダー樹脂がアクリル樹脂で着
色剤として酸化チタンを含有する白色隠蔽性の全ベタ層
3、バインダー樹脂が硝化綿樹脂で着色剤を含有する木
目意匠の柄層4、ウレタン樹脂とポリエステル樹脂の混
合樹脂からなる浸透抑制層5、柄層の絵柄の導管部に同
調させた木目導管柄でバインダー樹脂がウレタン樹脂で
シリカ添加の浸透性層6、をグラビア印刷で順次形成し
た。次いで、得られた積層物上に、下記組成の電子線硬
化型樹脂塗液をグラビアオフセット法にて施した後、電
子線を照射して塗膜を架橋硬化させて厚さ4g/m2
無着色透明な表面保護層2を形成し、図2の断面図の如
き、柄層の木目意匠に同調した導管溝柄の凹凸模様7を
表面に有する所望の化粧シートSを得た。
【0059】 電子線硬化型樹脂塗液の組成: アクリレート系3官能モノマー 50質量部 アクリレート系2官能モノマー 30質量部 シリコーンメタクリレート 0.6質量部 焼成カオリン(平均粒径0.8μm) 30質量部
【0060】〔比較例1:非カオリン,シリカ〕実施例
1に於いて、表面保護層の形成に用いた電子線硬化型樹
脂塗液を下記組成の如く、焼成カオリンの代わりにシリ
カを添加したものに変更した他は、実施例1と同様にし
て化粧シートを作製した。
【0061】 電子線硬化型樹脂塗液の組成: アクリレート系3官能モノマー 50質量部 アクリレート系2官能モノマー 30質量部 シリコーンメタクリレート 0.6質量部 シリカ(平均粒径6μm) 30質量部
【0062】〔比較例2:含水カオリン〕実施例1に於
いて、表面保護層の形成に用いた電子線硬化型樹脂塗液
を下記組成の如く、焼成カオリンの代わりに通常の含水
カオリンを添加したものに変更した他は、実施例1と同
様にして化粧シートを作製した。
【0063】 電子線硬化型樹脂塗液の組成: アクリレート系3官能モノマー 50質量部 アクリレート系2官能モノマー 30質量部 シリコーンメタクリレート 0.6質量部 含水カオリン(平均粒径0.6μm) 30質量部
【0064】〔比較例3:充填剤なし〕実施例1に於い
て、表面保護層の形成に用いた電子線硬化型樹脂塗液を
下記組成の如く、焼成カオリンは添加せず充填剤を含ま
ないものに変更した他は、実施例1と同様にして化粧シ
ートを作製した。
【0065】 電子線硬化型樹脂塗液の組成: アクリレート系3官能モノマー 50質量部 アクリレート系2官能モノマー 30質量部 シリコーンメタクリレート 0.6質量部
【0066】〔実施例4:樹脂シート/焼成カオリン〕
厚さ80μmの白色隠蔽性のポリプロピレン系樹脂シー
トからなる基材シート1上に、バインダー樹脂がウレタ
ン樹脂で着色剤として酸化チタンを含有する白色隠蔽性
の全ベタ層3、バインダー樹脂がウレタン樹脂で着色剤
を含有する木目意匠の柄層4を、グラビア印刷で順次形
成した。次いで、得られた積層物上に、下記組成の電子
線硬化型樹脂塗液をグラビアオフセット法にて施した
後、電子線を照射して塗膜を架橋硬化させて、厚さ4g
/m2で無着色透明な表面保護層2を形成し、図1
(B)の断面図の如き、所望の化粧シートSを得た。
【0067】 電子線硬化型樹脂塗液の組成: アクリレート系3官能モノマー 50質量部 アクリレート系2官能モノマー 30質量部 シリコーンメタクリレート 0.6質量部 焼成カオリン(平均粒径0.8μm) 30質量部
【0068】〔性能評価〕実施例及び比較例にて作成し
た各化粧シートについて、耐マーリング性を評価した。
耐マーリング性は、21kPa(1.5kgf/7cm
2)の荷重が加わるおもりに、スチールウール(日本ス
チールウール株式会社製、商品名「ボンスター」)を取
り付け、化粧シート表面を20往復擦りつける、ラビン
グ試験(耐スチールウール試験)を実施した後、化粧シ
ート表面の艶変化状態を目視観察して評価した。結果は
表1に示す。表中、◎は艶変化なしで優、○は艶変化軽
微で良、×は表面艶変化で不可、××は下の柄層まで削
られ不可(問題外)である。
【0069】
【表1】
【0070】表1の如く、表面保護層に焼成カオリンを
添加した各実施例では、表面の艶変化は有っても軽微で
あり性能は良乃至は優で、更にそのうち焼成カオリンで
も表面処理したものは、全く艶変化認められず優であっ
た。これに対して、シリカ添加等、焼成カオリンが添加
されていない各比較例は、含水カオリンが添加された比
較例2を含めて、いずれも不可であった。
【0071】
【発明の効果】(1)本発明の化粧シートによれば、耐
マーリング性が良好となる。例えば、化粧シートの構成
にもよるが、実施例で示したようなラビング試験におい
て、14〜42kPa(1〜3kgf/7cm2)の荷
重が加わるおもりに、スチールウール(日本スチールウ
ール株式会社製、商品名「ボンスター」)を取り付け、
このスチールウールを用いて化粧シート表面を20往復
擦りつけた後、化粧シート表面を目視観察した時に、艶
変化が軽微であるか又は特に理想的には艶変化が全く見
られないまでに耐マーリング性を向上させることができ
る。 (2)更に、表面保護層中の焼成カオリンとして表面処
理されたものを使用すれば、耐マーリング性はより改善
しより良好となる。 (3)また、プライマー層を基材シート/表面保護層間
に設ければ、表面保護層/基材シート間の密着性が良く
なり、表面保護層の剥離、脱落、欠損等が起きない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの形態例を示する断面図。
【図2】本発明の化粧シートの別の一形態を例示する断
面図。
【符号の説明】
1 基材シート 2 表面保護層 3 全ベタ層 4 柄層 5 浸透抑制層 6 浸透性柄層 7 凹凸模様 S 化粧シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA20C AA20H AH06C AH061 AK01C AK25 AR00B AR00D AT00A BA02 BA03 BA04 BA10A BA10C CA30 CA30C EJ05C EJ42C EJ42H EJ64C EJ641 EJ65D EJ81 GB07 GB81 HB00B JB14C JL00 JL11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シート上に、少なくとも、電離放射
    線硬化性樹脂の架橋硬化物からなる表面保護層を積層し
    てなる化粧シートに於いて、 表面保護層が充填剤として焼成カオリンを含有する、化
    粧シート。
  2. 【請求項2】 上記焼成カオリンが、シランカップリン
    グ剤で表面処理されている、請求項1記載の化粧シー
    ト。
  3. 【請求項3】 基材シートと表面保護層間にプライマー
    層を有する、請求項1又は2記載の化粧シート。
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