JP2003340666A - 吸着テーブルとこれを用いた処理装置 - Google Patents

吸着テーブルとこれを用いた処理装置

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JP2003340666A
JP2003340666A JP2002152197A JP2002152197A JP2003340666A JP 2003340666 A JP2003340666 A JP 2003340666A JP 2002152197 A JP2002152197 A JP 2002152197A JP 2002152197 A JP2002152197 A JP 2002152197A JP 2003340666 A JP2003340666 A JP 2003340666A
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suction
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base plate
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JP2002152197A
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Masaaki Yamamoto
正昭 山本
Yasushi Oda
裕史 小田
Akira Miyahara
章 宮原
Naoshi Fukao
直志 深尾
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メンテナンス性向上及び長寿命化を図った吸
着テーブルを提供する。 【解決手段】 基板Wが載置される吸着テーブルとして
の移動テーブル13の表面(基板載置面)が摩耗等によ
り劣化した場合には、移動テーブル13全部を交換する
必要はなく、吸着孔プレート22を新たな吸着孔プレー
ト22に交換可能である、つまり、ベースプレート21
の吸着孔プレート専用吸着溝41と基板吸着用吸着溝2
7とでの負圧発生を解除し吸着孔プレート22のベース
プレート21への吸着保持を解除して、吸着孔プレート
22を交換するだけでよいことから、簡単に吸着孔プレ
ート22を交換できメンテナンス性を向上させることが
でき、低コストで性能維持でき、寿命が長いという優れ
た移動テーブル13を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線基板
などの処理対象物を真空吸着して保持する吸着テーブル
とこれを用いた処理装置に係り、特に、吸着テーブルの
メンテナンス性の向上および長寿命化を図るための技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の吸着テーブルとしては、例えば、
処理対象物としてのプリント配線基板(以下、適宜に基
板と略称する)の外観を光学的に検査する外観検査装置
や、処理対象物としてのプリント配線板用の基材にレー
ザービームを照射して所望のパターンを描画するレーザ
ー露光装置などに設けられたものが知られている。この
吸着テーブルは、基板との光学的コントラストが必要な
ために、その表面(基板載置面)を例えば黒色(その
他、光沢を設けている場合もある)としており、光学系
の焦点深度の関係から高い平面精度が要求されている。
また、基板を基板載置面に真空吸着するためその基板載
置面の全域にわたって小径の孔が複数個形成されてい
る。この吸着テーブルの構造について、次に具体的に説
明する。
【0003】従来の吸着テーブルは、2枚の板状部材で
ハニカム部材を挟み込んだハニカムボード(市販品)で
構成されている。このハニカムボードの一方の板状部材
には複数個の貫通孔が形成されており、このハニカムボ
ードの他方の板状部材には排気手段に連通させるための
連通穴が形成されている。また、ハニカム部材の六角形
細胞状の各セルに、隣接する各セルを相互に連通させる
ような切り欠き(溝)または連通穴を形成しておいた
り、いずれか一方の板状部材のハニカム部材と接続する
側をえぐっておいたりすることで、排気手段と吸着孔と
を連通させる排気通路を確保している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来の吸着テーブルでは、次のような
問題がある。
【0005】すなわち、従来の吸着テーブル(ハニカム
ボード)では、金属メッキ処理を施すことができないた
め、塗装処理を施しているが、塗装であるが為に、特
に、その基板載置面の劣化が早く、吸着テーブルの寿命
が短いという問題がある。つまり、吸着テーブルの表面
(基板載置面)に基板を載置することを繰り返し実行し
ていくうちに、その表面が基板との接触によって摩耗等
して表面状態が悪くなり劣化することになる。
【0006】この吸着テーブルの表面(基板載置面)の
劣化は、この吸着テーブルを用いる装置自体の性能低下
をもたらす。つまり、処理対象物を検査する等の所望の
処理に不具合(表面状態が悪いことに起因する検査不具
合)が生じる。具体的には、ハニカムボードの黒色の表
面が基板との接触により摩耗し、その摩耗部分が白く
(表面状態が悪く)なり、ハニカムボードの表面(黒
色)に例えば透明な処理対象物を載置した状態でこの処
理対象物を撮像すると、上記の白くなった部分では他の
黒い部分と比べてハニカムボードの表面からの反射光量
が変わってしまうので、処理対象物を正確に検査するこ
とができないという不具合が生じるのである。
【0007】したがって、劣化した吸着テーブルを新品
の吸着テーブルに交換しなければならないが、この吸着
テーブルは、昇降移動、水平移動および鉛直軸周りに回
動可能となるように、昇降、水平移動および回動自在な
駆動機構に取り付けられているし、吸着テーブルの背面
に真空吸着用配管が接続されていることもあって、吸着
テーブルを容易に交換することができず、メンテナンス
性に劣っているという問題もある。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、メンテナンス性の向上および長寿命化
を図った吸着テーブルを提供することを第1の目的とす
る。また、本発明は、上記の吸着テーブルを用いて、処
理対象物の処理を長期間にわたって正確に実行できる処
理装置を提供することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、処理対象物を真空吸着す
る吸着テーブルにおいて、処理対象物が載置される一方
面と、この一方面とは逆の面である他方面とを連通す
る、処理対象物を吸着するための吸着孔が複数個形成さ
れた第1板部材と、前記第1板部材の他方面に当接する
面である前面側に凹部が形成され、前記凹部の底面と、
前記前面とは逆の面である背面とを連通する排気経路が
形成された第2板部材とを備え、前記第2板部材の排気
経路を介してこの第2板部材の凹部に負圧を発生させる
ことで前記第1板部材を前記第2板部材に吸着保持させ
ることを特徴とする。
【0010】(作用・効果)請求項1に記載の発明によ
れば、第1板部材は、処理対象物が載置される一方面
と、この一方面とは逆の面である他方面とを連通する、
処理対象物を吸着するための吸着孔が複数個形成された
ものであり、第2板部材は、第1板部材の他方面に当接
する面である前面側に凹部が形成され、この凹部の底面
と、前面とは逆の面である背面とを連通する排気経路が
形成されたものであり、第2板部材の排気経路を介して
この第2板部材の凹部に負圧を発生させることで第1板
部材を第2板部材に吸着保持させている。したがって、
処理対象物が載置される吸着テーブルの表面が摩耗等に
より劣化した場合には、吸着テーブル全部を交換する必
要はなく、第1板部材を新たな第1板部材に交換するこ
とができる。つまり、第2板部材の凹部での負圧発生を
解除し第1板部材の第2板部材への吸着保持を解除し
て、第1板部材を交換するだけでよいことから、簡単に
第1板部材を交換できメンテナンス性を向上させること
ができ、低コストで性能維持でき、寿命が長いという優
れた吸着テーブルを得ることができる。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の吸着テーブルにおいて、前記第2板部材に形成
された前記凹部の少なくとも一部が、前記第1板部材の
吸着孔に連通する処理対象物吸着用の吸着溝であること
を特徴とする。
【0012】(作用・効果)請求項2に記載の発明によ
れば、第2板部材に形成された凹部の少なくとも一部
が、第1板部材の吸着孔に連通する処理対象物吸着用の
吸着溝であるとしているので、処理対象物を第1板部材
上に載置して、第2板部材の凹部に負圧を発生させるこ
とで、処理対象物は第1板部材の吸着孔による吸引によ
って第1板部材に吸着させることができるとともに、よ
り強固に第1板部材を第2板部材に吸着させることがで
きる。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の吸着テーブルにおいて、前記処理対象物吸着用
の吸着溝以外の第2板部材に形成された前記凹部が、前
記第1板部材で閉塞される第1板部材吸着専用の吸着溝
であることを特徴とする。
【0014】(作用・効果)請求項3に記載の発明によ
れば、処理対象物吸着用の吸着溝以外の第2板部材に形
成された凹部が、第1板部材で閉塞される第1板部材吸
着専用の吸着溝であるとしているので、第1板部材を第
2板部材に効率良く吸着させることができる。
【0015】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
から請求項3のいずれかに記載の吸着テーブルにおい
て、前記第2板部材は、その前面側に、処理対象物を吸
着するための吸着領域を複数個の独立した領域に区分け
するように、複数個の独立した凹部を形成したことを特
徴とする。
【0016】(作用・効果)請求項4に記載の発明によ
れば、第2板部材は、その前面側に、処理対象物を吸着
するための吸着領域を複数個の独立した領域に区分けす
るように、複数個の独立した凹部を形成しているので、
吸着すべき処理対象物の大きさに応じて、使用する吸着
領域を適宜に変更することができ、各種の大きさの処理
対象物を好適に吸着することができ、自由度の高い吸着
テーブルを得ることができる。
【0017】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
から請求項4のいずれかに記載の吸着テーブルを備え、
前記吸着テーブルに吸着保持された処理対象物に所定の
処理を施すことを特徴とする。
【0018】(作用・効果)請求項5に記載の発明によ
れば、請求項1から請求項4のいずれかに記載の吸着テ
ーブルを備え、この吸着テーブルに吸着保持された処理
対象物に所定の処理を施すので、吸着テーブルの表面が
摩耗等により劣化した場合には、吸着テーブル全部を新
品に交換する必要はなく、第1板部材を新たな第1板部
材に交換するだけでよいことから、簡単に第1板部材を
交換できメンテナンス性を向上させることができ、低コ
ストで性能維持でき、長寿命化を図ることができる。そ
の結果、吸着テーブルの性能低下に起因する処理装置の
性能低下を低減でき、処理対象物の処理を長期間にわた
って正確に実行できる。
【0019】また、請求項6に記載の発明は、請求項5
に記載の処理装置において、前記吸着テーブルに吸着保
持された処理対象物の表面を撮像する撮像手段と、前記
撮像手段によって得られた画像データを処理して処理対
象物の欠陥を検出する検出手段とを備えたことを特徴と
する。
【0020】(作用・効果)請求項6に記載の発明によ
れば、吸着テーブルに吸着保持された処理対象物の表面
を撮像する撮像手段と、この撮像手段によって得られた
画像データを処理して処理対象物の欠陥を検出する検出
手段とを備えているので、処理対象物を検査する等の所
望の処理が長期間にわたって正確に実行できる。
【0021】なお、本明細書は、次のような吸着テーブ
ルのメンテナンス方法に係る発明も開示している。
【0022】(1)処理対象物が載置される一方面と、
この一方面とは逆の面である他方面とを連通する、処理
対象物を吸着するための吸着孔が複数個形成された第1
板部材と、前記第1板部材の他方面に当接する面である
前面側に凹部が形成され、前記凹部の底面と、前記前面
とは逆の面である背面とを連通する排気経路が形成され
た第2板部材とを備え、前記第2板部材の排気経路を介
してこの第2板部材の凹部に負圧を発生させることで前
記第1板部材を前記第2板部材に吸着保持させてなる吸
着テーブルのメンテナンス方法において、前記第2板部
材の凹部での負圧発生を解除して前記第1板部材の前記
第2板部材への吸着を解除することで前記第1板部材を
前記第2板部材から取り外す取り外し過程と、新たな第
1板部材を前記第2板部材に取り付ける取り付け過程
と、前記第2板部材の凹部に負圧を発生させることで、
前記第1板部材を前記第2板部材に吸着させる吸着過程
とを備えていることを特徴とする吸着テーブルのメンテ
ナンス方法
【0023】前記(1)に記載の吸着テーブルのメンテ
ナンス方法によれば、処理対象物が載置される吸着テー
ブルの表面が摩耗等により劣化した場合には、第2板部
材の凹部での負圧発生を解除して第1板部材の第2板部
材への吸着を解除することで第1板部材を第2板部材か
ら取り外し(取り外し過程)、そして、新たな第1板部
材を第2板部材に取り付け(取り付け過程)、第2板部
材の凹部に負圧を発生させることで、第1板部材を第2
板部材に吸着させる(吸着過程)ので、吸着テーブル全
部を新品に交換する必要はなく、第1板部材を新たな第
1板部材に交換するだけでよいことから、簡単に第1板
部材を交換できメンテナンス性を向上させることがで
き、低コストで性能維持でき、寿命が長いという優れた
吸着テーブルを得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。図1は、本発明に係る吸着テーブル
の一例である移動テーブルを用いた外観検査装置の概略
構成を示す切欠き平面図であり、図2はその側面図であ
る。この外観検査装置10は、吸着テーブルとしての移
動テーブル13上に載置された例えば矩形のプリント配
線基板(以下、適宜に基板Wと呼ぶ)の外観を光学的に
検査するための装置であり、本発明に係る処理装置に相
当する。なお、移動テーブル13上に載置された矩形の
基板Wは、移動テーブル13に複数個形成された吸着孔
などによって移動テーブル13に真空吸着されて保持さ
れる。以下に、この外観検査装置10の各構成について
説明する。
【0025】この外観検査装置10は、下部ハウジング
11と上部ハウジング12とを備えており、下部ハウジ
ング11の上面開口付近には、水平方向に移動テーブル
13が設けられている。基板Wは、移動テーブル13の
上面22a上に載置されて、移動テーブル13によって
支持される。
【0026】移動テーブル13は、一対のガイドレール
16上をスライド可能であり、このガイドレール16に
平行な方向にボールネジ17が伸びている。移動テーブ
ル13に固定されたナット19がボールネジ17に螺合
しており、モータ18によってボールネジ17を回転さ
せると移動テーブル13は水平(±Y)方向に移動す
る。
【0027】一方、上部ハウジング12の内部には、移
動テーブル13に吸着保持された基板Wの表面を撮像す
る撮像手段としてのイメージ読取りシステム70が設け
られている。イメージ読取りシステム70の中央上部に
は、水平(±X)方向に伸びた光学ヘッドアレイ100
が配置されている。この光学ヘッドアレイ100は8個
の光学ヘッドH0〜H7を備えており、これらの光学ヘ
ッドH0〜H7は支持材101によって等間隔に支持さ
れている。この支持材101はガイド材102上を(±
X)方向にスライド可能であり、ガイド材102は一対
の側部フレーム材71a,71bに固定されている。ま
た、支持材101は、ナット(図示せず)とボールネジ
104とを介してモータ103に結合されている。した
がって、モータ103を回転させると、光学ヘッドH0
〜H7は支持材101とともに(±X)方向に移動可能
である。
【0028】光学ヘッドH0〜H7のそれぞれの下部に
は落射照明用光源110が取り付けられている。この落
射照明用光源110は、(±X)方向に伸びた赤色LE
Dの1次元配列を3組備えている。また、上部ハウジン
グ12中には、イメージ読取りシステム70によって得
られた画像データを処理して基板Wの欠陥を検出する検
出手段としての、各種のデータ処理や動作制御を行うた
めのデータ処理装置300が配置されている。
【0029】続いて、移動テーブル13について図3〜
図6を用いて説明する。図3は本発明に係る吸着テーブ
ルの一例である移動テーブルの概略構成を示すブロック
図である。図4は図3に示した移動テーブルの概略斜視
図であり、図5はその平面図であり、図6はその背面図
である。
【0030】図3,図4に示すように、移動テーブル1
3は、ベースプレート21を吸着孔プレート22と裏面
用プレート23とで挟み込むようにして構成されてい
る。これらのベースプレート21、吸着孔プレート22
および裏面用プレート23は、例えば平面視で矩形形状
のものである。
【0031】吸着孔プレート22は、基板Wが載置され
るその上面22aと、この上面22aとは逆の面である
下面22bとを連通する、基板Wを吸着するための小径
の孔である吸着孔25が複数個形成されたものであり、
その下面22b側をベースプレート21の上面21a側
に合わせるようにして設けられている。吸着孔25は、
千鳥状に面全域にわたって一様に形成されている。この
吸着孔プレート22は、薄板をタレットパンチなどで穴
明けすることで、上面22aと下面22bとを連通する
吸着孔25を複数個形成でき、低コストで製造すること
ができる。なお、吸着孔25を形成した後の吸着孔プレ
ート22の上面22aの表面を黒色にするアルマイト処
理などを行う。
【0032】裏面用プレート23は、ベースプレート2
1の下面21b側を閉塞するようにして取り付けられて
いる。
【0033】ベースプレート21は、基板Wを吸着する
ための吸着領域を複数個の独立した領域(この実施例で
は、領域E1〜E4の4個)に区分けしたものである。
具体的には、ベースプレート21は、その上面21a側
に、領域E1〜E4毎に、吸着孔プレート22の吸着孔
25に連通する基板吸着用吸着溝27がそれぞれ形成さ
れており、この領域E1〜E4の基板吸着用吸着溝27
の底面とベースプレート21の下面21b側とを個別に
連通する排気経路29がそれぞれ形成されている。ベー
スプレート21の下面21b側で各領域E1〜E4の所
定位置には、裏面用プレート23の連通穴31がそれぞ
れ位置している。図3,図6に示すように、裏面用プレ
ート23の各連通穴31の箇所には、真空用ポート33
が取り付けられている。図3に示すように、これらの真
空用ポート33は、排気管35を介して電磁弁37に接
続されている。この電磁弁37は、4入力1出力タイプ
のものであり、4入力を個別に開閉することができるも
のである。この電磁弁37は排気手段としてのブロア3
9に接続されている。基板Wが吸着孔プレート22の上
面22aに載置された状態でブロア39を排気動作させ
ると、移動テーブル13内の基板吸着用吸着溝27の空
気がブロア39の方に吸引され、基板Wが吸着孔プレー
ト22の上面22aに真空吸着されて保持される。な
お、上述の排気管35は、例えば、移動テーブル13の
Y方向の移動に際してもこの移動テーブル13とブロア
39との接続状態を好適に維持できるようになってい
る。例えば、この排気管35としては、移動テーブル1
3のY方向の移動距離長さ程度有するとともに、真空吸
着により管内径が収縮しない程度の強度を有する柔軟性
のあるフレキシブル管を採用したり、移動テーブル13
のY方向への移動に伴ってY方向に伸縮自在な構造の排
気管を採用したりすることで実現できる。
【0034】さらに、図3に示すように、このベースプ
レート21は、吸着孔プレート22を吸着するための吸
着孔プレート専用吸着溝41を備えている。吸着孔プレ
ート専用吸着溝41の底面とベースプレート21の下面
21b側とを連通する吸着孔プレート用排気経路43が
形成されている。ベースプレート21の下面21b側の
所定位置には、裏面用プレート23の連通穴45が位置
している。裏面用プレート23の連通穴45の箇所に
は、真空用ポート47が取り付けられている。この真空
用ポート47は、排気管49を介して真空エジェクター
51に接続されている。この真空エジェクター51は、
圧力供給部53から所定の圧力が供給されて空気を排気
させることによって吸着孔プレート専用吸着溝41内の
空気が真空エジェクター51の方に吸引され、吸着孔プ
レート22がベースプレート21の上面21aに真空吸
着されて保持される。
【0035】ここで、ベースプレート21の構造につい
て、図7〜図9を用いて詳細に説明する。図7はベース
プレート21をその上面側から見た平面図であり、図8
はベースプレート21をその下面側から見た背面図であ
り、図9は図7に示したベースプレート21の一部分の
形状を示す部分平面図であり、図10は図7のA−A線
で示す箇所の部分断面図である。図7に示すように、ベ
ースプレート21の上面21a側には、吸着孔プレート
専用吸着溝41と基板吸着用吸着溝27とが形成されて
いる。
【0036】まず、吸着孔プレート専用吸着溝41につ
いて説明する。図7に示すように、吸着孔プレート専用
吸着溝41は、ベースプレート21の外端面に近い四辺
の吸着溝41a,41bと、内部に縦横に形成された吸
着溝41cとが連通されて形成されている。これらの吸
着溝41a〜41cは、例えばその断面が矩形形状とな
っている。図7における左端縦方向の吸着溝41aおよ
び下端横方向の吸着溝41aは幅5mm×深さ1mmと
なっている。図7における右端縦方向の吸着溝41bお
よび上端横方向の吸着溝41bは幅7mm×深さ1mm
となっている。図7における内部縦方向の吸着溝41c
および内部横方向の吸着溝41cは幅3mm×深さ1m
mとなっている。この吸着孔プレート専用吸着溝41
は、ベースプレート21のほぼ中央に位置する内部横方
向の吸着溝41cの左側寄りの位置に、この内部横方向
の吸着溝41cの底面とベースプレート21の下面21
b(図8参照)とを連通する吸着孔プレート用排気経路
43が形成されている。図8に示すように、ベースプレ
ート21を下面21bから見ると、この吸着孔プレート
用排気経路43は、ベースプレート21のほぼ中央から
右側寄った位置にあることがわかる。図10に示すよう
に、吸着孔プレート用排気経路43は、ベースプレート
21の上面21a側の内部横方向の吸着溝41cとベー
スプレート21の下面21bとを連通している。この吸
着孔プレート用排気経路43と裏面用プレート23の連
通穴45とが連通していて、この裏面用プレート23の
連通穴45の箇所には、真空用ポート47が取り付けら
れる。
【0037】次に、基板吸着用吸着溝27について説明
する。図7に2点鎖線で示すように、ベースプレート2
1の上面21a側には、領域E1〜E4毎に、独立した
基板吸着用吸着溝27がそれぞれ形成されている。各領
域E1〜E4の基板吸着用吸着溝27は、全体の大きさ
等が異なる程度の違いしかなく基本的に同様の構造とな
っているので、ここでは領域E1の基板吸着用吸着溝2
7を一例として図9を用いて説明することとする。
【0038】図9に示すように、領域E1の基板吸着用
吸着溝27は、この領域E1の周縁四辺の吸着溝27a
と、この領域E1の内部に縦横に格子状に形成された吸
着溝27bとが連通されて形成されている。なお、図9
に斜線で示す部分以外の部分が基板吸着用吸着溝27に
相当し、図9に斜線で示す部分が吸着孔プレート22の
下面22bに当接する部分(柱部分)に相当する。これ
らの吸着溝27a,27bは、例えばその断面が矩形形
状となっている。図9における領域E1の周縁四辺の吸
着溝27aは幅4mm×深さ3mmとなっている。図9
における領域E1の内部に縦横に格子状に形成された吸
着溝27bは幅6mm×深さ3mmとなっている。な
お、図9では、吸着孔プレート22がベースプレート2
1の上面21a側に取り付けられた状態でこの吸着孔プ
レート22の吸着孔25が基板吸着用吸着溝27のどこ
に位置するのかがわかるように、吸着孔プレート22の
吸着孔25を、破線で示した小径円として部分的に図示
している。
【0039】図8に示すように、ベースプレート21の
下面21b(裏面)側には、複数個の空気だまり部55
と、空気だまり部55同士を連通するための縦横方向連
通通路57とが形成されている。領域E1には、9個の
空気だまり部55と8個の縦横方向連通通路57とが形
成されており、領域E2には、7個の空気だまり部55
と6個の縦横方向連通通路57とが形成されており、領
域E3には、14個の空気だまり部55と18個の縦横
方向連通通路57とが形成されており、領域E4には、
16個の空気だまり部55と15個の縦横方向連通通路
57とが形成されている。
【0040】図9に示すように、領域E1の基板吸着用
吸着溝27の底面の複数箇所(例えば15箇所)には、
ベースプレート21の下面21b側に形成された、図9
にて破線で示した空気だまり部55と連通する貫通孔5
9がそれぞれ形成されている。このような貫通孔59
は、図8に示すように、領域E2〜E4についても適宜
に設けられている。
【0041】図10に示すように、領域E1の基板吸着
用吸着溝27の底面と、ベースプレート21の下面21
b側の空気だまり部55とが貫通孔59で連通されてお
り、所定の空気だまり部55同士が縦横方向連通通路5
7で連通されている。特定の空気だまり部55の所定位
置には、裏面用プレート23の連通穴31がそれぞれ位
置している。この裏面用プレート23の連通穴31の箇
所には、真空用ポート33が取り付けられている。この
真空用ポート33は、排気管35を介して電磁弁37に
接続されている。
【0042】このように空気だまり部55および縦横方
向連通通路57を形成しているので、基板吸着用吸着溝
27の空気を吸引する際の空気抵抗を低くでき、各領域
E1〜E4内での吸引力をほぼ均等に分散させることが
でき、基板Wを均一に吸着させることができる。
【0043】なお、図7に示すように、ベースプレート
21の上面21a側の左上および右下の2箇所には、吸
着孔プレート22を仮止めするためのネジ穴21cが形
成されている。このネジ穴21cの内周には、このネジ
穴21c内にボルトを螺入するためのネジ山が形成され
ている。このベースプレート21の2箇所のネジ穴21
cと対応する、吸着孔プレート22の各位置には、穴
(この穴に通すべきボルトの径よりも若干大きくあけて
ある穴)が形成されている。吸着孔プレート22の各穴
にボルトを通してこのボルトをベースプレート21に締
結することで、吸着孔プレート22がベースプレート2
1の上面21a側に仮止めされており、吸着孔プレート
22の吸着が解除された状態においてこの吸着孔プレー
ト22がベースプレート21から落ちたり等することを
防止している。
【0044】また、図8に示すように、ベースプレート
21の下面21b側の四隅および各辺の中央の8箇所に
は、裏面用プレート23を固定するためのネジ穴21d
が形成されている。このネジ穴21dの内周には、この
ネジ穴21d内にボルトを螺入するためのネジ山が形成
されている。このベースプレート21の8箇所のネジ穴
21dと対応する、裏面用プレート23の各位置には、
穴(この穴に通すべきボルトの径よりも若干大きくあけ
てある穴)が形成されている。裏面用プレート23の各
穴にボルトを通してこのボルトをベースプレート21に
締結することで裏面用プレート23がベースプレート2
1の下面21b側に固定されている。
【0045】ベースプレート21は、上述した吸着孔プ
レート専用吸着溝41と基板吸着用吸着溝27と空気だ
まり部55と縦横方向連通通路57などを形成するため
の金型を用いて鋳物化することで製造することもでき
る。この場合は、削り出し等の溝加工が不要で低コスト
に製造できる。なお、ベースプレート21の上面21a
側は高い平面度となるように表面加工されている。
【0046】なお、上述した吸着孔プレート22が本発
明における第1板部材に相当し、上述したベースプレー
ト21が本発明における第2板部材に相当し、上述した
吸着孔プレート専用吸着溝41と基板吸着用吸着溝27
とが本発明における凹部に相当し、上述した空気だまり
部55と貫通孔59と縦横方向連通通路57、あるいは
上述した吸着孔プレート用排気経路43が本発明におけ
る排気経路に相当し、上述した吸着孔プレート専用吸着
溝41が本発明における第1板部材吸着専用の吸着溝に
相当し、上述した基板吸着用吸着溝27が本発明におけ
る処理対象物吸着用の吸着溝に相当する。
【0047】次に、上記のように構成された外観検査装
置の処理動作について説明する。
【0048】まず、図3に示すように、圧力供給部53
から所定の圧力を真空エジェクター51に供給して、こ
の真空エジェクター51によってベースプレート21の
吸着孔プレート専用吸着溝41に負圧を発生させて、吸
着孔プレート22をベースプレート21に吸着させて固
定する。このとき、吸着孔プレート22は、ベースプレ
ート21の上面21a側の表面精度に倣うように真空吸
着される。
【0049】図1,図2に示すような状態で基板Wが移
動テーブル13上に、手動または搬送ロボット(図示省
略)により自動で載置される。このとき、移動テーブル
13上に載置される基板Wは、移動テーブル13上の所
定の載置位置に適切に位置決めされた状態で、移動テー
ブル13に真空吸着されて保持される。
【0050】具体的には、基板Wの大きさに応じて電磁
弁37の4入力ポートのうちの対応する入力ポートが開
かれ、ブロア39を排気動作させて、移動テーブル13
内の基板吸着用吸着溝27の空気がブロア39の方に吸
引され、基板Wが吸着孔プレート22の上面22aに真
空吸着されて保持される。この実施例では、作業者は、
移動テーブル13上の基板Wの大きさを目視確認し、そ
の大きさに応じて電磁弁37の4入力ポートのうちの対
応する入力ポートを開くようにこの電磁弁37の開閉を
切り換え操作している。なお、光学的検知手段や機械的
検知手段によって自動的に移動テーブル13上の基板W
の大きさを検知したり、あるいは、レシピから検査すべ
き基板Wの大きさを認識したりして、その基板Wの大き
さに応じて電磁弁37の4入力ポートのうちの対応する
入力ポートを開くようにこの電磁弁37の開閉を人手に
依らず自動的に切り換え制御するようにしてもよい。
【0051】そして所定のスイッチがマニュアル操作さ
れるとモータ18が正転し、移動テーブル13とともに
基板Wが(+Y)方向に移動する。また、光源110が
点灯する。
【0052】移動テーブル13の移動に伴って基板Wが
イメージ読取りシステム70の位置へ至ると、光源11
0からの落射照明によってプリントパターンなどのイメ
ージが順次に光学ヘッドH0〜H7で読み取られる。
【0053】ところで、光学ヘッドH0〜H7は直線状
に配列されているが、それぞれの視野の間にはギャップ
があるため、基板Wを(+Y)方向に移動させても、そ
の表面の画像全体を読み取ることはできない。そこで、
基板Wを(+Y)方向に移動させ終わった後にモータ1
03を駆動し、それによって光学ヘッドH0〜H7の全
体を(−X)方向に移動させる。その移動量は光学ヘッ
ドH0〜H7の相互配列ピッチの半分とされる。そし
て、この移動の後にモータ18を逆回転させて基板Wを
(−Y)方向に移動させつつ、光学ヘッドH0〜H7に
よるプリントパターンなどのイメージの読取りを行う。
【0054】その結果、図1中に実線矢印A1で示すス
キャンと破線矢印A2で示すスキャンとが実行されるこ
とになり、基板Wの表面全域にわたるイメージの読取り
が実現される。読取られたイメージはデータ処理装置3
00に与えられ、所定の基準に従ってプリントパターン
やスルーホールなどの良否が判定される。
【0055】次に、移動テーブル13のメンテナンス方
法について説明する。例えば、基板Wが載置される移動
テーブル13の表面が摩耗等により劣化した場合には、
次の過程の順にメンテナンス作業を行う。
【0056】まず、ベースプレート21の吸着孔プレー
ト専用吸着溝41での負圧発生を解除して吸着孔プレー
ト22のベースプレート21への吸着を解除し、ベース
プレート21の2箇所のネジ穴21cに螺入されたボル
トを外して、吸着孔プレート22をベースプレート21
から取り外す(取り外し過程)。そして、新たな吸着孔
プレート22をベースプレート21に取り付ける(取り
付け過程)。そして、新たな吸着孔プレート22の穴を
介してベースプレート21の2箇所のネジ穴21cにボ
ルトを螺入して、新たな吸着孔プレート22をベースプ
レート21に仮止めし、ベースプレート21の吸着孔プ
レート専用吸着溝41に負圧を発生させることで、吸着
孔プレート22をベースプレート21に吸着させる(吸
着過程)。
【0057】このようにすることで、移動テーブル13
全部を新品に交換する必要はなく、吸着孔プレート22
を新たな吸着孔プレート22に交換するだけでよいこと
から、簡単に吸着孔プレート22を交換できメンテナン
ス性を向上させることができ、低コストで性能維持で
き、寿命が長いという優れた移動テーブル13を得るこ
とができる。
【0058】上述したように本実施例装置によれば、吸
着孔プレート22は、基板Wを吸着するための吸着孔2
5が複数個形成されたものであり、ベースプレート21
は、吸着孔プレート22の下面22bに当接する面であ
る前面21a側に吸着孔プレート専用吸着溝41と基板
吸着用吸着溝27とが形成され、この吸着孔プレート専
用吸着溝41の底面と下面21bとを連通する吸着孔プ
レート用排気経路43と、基板吸着用吸着溝27の底面
と下面21bとを連通する、空気だまり部55と貫通孔
59と縦横方向連通通路57とからなる排気経路29と
が形成されたものであり、ベースプレート21の吸着孔
プレート用排気経路43および排気経路29を介してこ
のベースプレート21の吸着孔プレート専用吸着溝41
と基板吸着用吸着溝27とに負圧を発生させることで吸
着孔プレート22をベースプレート21に吸着保持させ
ている。したがって、基板Wが載置される移動テーブル
13の表面(基板載置面)が摩耗等により劣化した場合
には、移動テーブル13全部を交換する必要はなく、吸
着孔プレート22を新たな吸着孔プレート22に交換す
ることができる。つまり、ベースプレート21の吸着孔
プレート専用吸着溝41と基板吸着用吸着溝27とでの
負圧発生を解除し吸着孔プレート22のベースプレート
21への吸着保持を解除して、吸着孔プレート22を交
換するだけでよいことから、簡単に吸着孔プレート22
を交換できメンテナンス性を向上させることができ、低
コストで性能維持でき、寿命が長いという優れた移動テ
ーブル13を得ることができる。
【0059】また、ベースプレート21は、吸着孔プレ
ート22の吸着孔25に連通する基板吸着用吸着溝27
を備えているので、基板Wを吸着孔プレート22上に載
置して、ベースプレート21の基板吸着用吸着溝27に
負圧を発生させることで、基板Wは吸着孔プレート22
の吸着孔25による吸引によってこの吸着孔プレート2
2に吸着させることができるとともに、より強固に吸着
孔プレート22をベースプレート21に吸着させること
ができる。
【0060】また、ベースプレート21は、吸着孔プレ
ート22で閉塞されている吸着孔プレート専用吸着溝4
1を備えているので、吸着孔プレート22をベースプレ
ート21に効率良く吸着させることができる。
【0061】また、ベースプレート21は、その前面2
1a側に、基板Wを吸着するための吸着領域を複数個の
独立した領域に区分けするように、複数個の独立した基
板吸着用吸着溝27を形成しているので、吸着すべき基
板Wの大きさに応じて、使用する吸着領域を適宜に変更
することができ、各種の大きさの基板Wを好適に吸着す
ることができる。また、例えば、領域E1〜E3までの
大きさの基板しか検査しない、つまり、領域E4を使用
しないのであれば、領域E4に対応する箇所に吸着孔2
5を形成していない吸着孔プレート22に交換すること
ができ、自由度の高い吸着テーブルを得ることができ
る。
【0062】また、上述の外観検査装置10は、上述の
移動テーブル13と、この移動テーブル13に吸着保持
された基板Wの表面を撮像するイメージ読取りシステム
70と、このイメージ読取りシステム70によって得ら
れた画像データを処理して基板Wの欠陥を検出するデー
タ処理装置300とを備えているので、基板Wの欠陥の
有無を検査する等の所望の処理が正確に実行できる。具
体的には、移動テーブル13によって基板Wが高精度に
吸着保持されていることで以下の効果を有する。すなわ
ち、ベースプレート21の前面21a側の平面度が高精
度に出されていて、吸着孔プレート22がこのベースプ
レート21の前面21a側に倣うことで、吸着孔プレー
ト22の平面度、つまり、移動テーブル13の基板Wの
載置面の平面度を高精度に確保できるので、一度、基板
Wの表面に焦点を合せておけば良く、イメージ読取りシ
ステム70にAF(オートフォーカス)機能を備える必
要が無いし、吸着孔プレート22の上面22aのたわみ
に起因する検査誤差などを解消できる。また、基板Wに
作用する吸着力の均一化を図ることができるので、吸着
力のばらつきに起因して基板Wが部分的にたわむことを
防止でき、基板Wの表面が均一な状態でこの基板Wを良
好に検査できる。また、上述のように吸着孔プレート2
2は吸着保持されると平面度の高精度なベースプレート
21に倣うので、吸着孔プレート22はその両面間の平
行度が高精度であれば充分で、その平面度が高精度であ
る必要は無い。したがって、吸着孔プレート22を容易
かつ安価に製造することができる。
【0063】また、基板Wが載置される移動テーブル1
3の表面(基板載置面)が摩耗等により劣化した場合に
は、移動テーブル13全部を交換する必要はなく、吸着
孔プレート22を新たな吸着孔プレート22に交換する
だけでよいことから、簡単に吸着孔プレート22を交換
できメンテナンス性を向上させることができ、低コスト
で性能維持でき、寿命が長いので、基板Wを検査する等
の所望の処理が長期間にわたって正確に実行できる。
【0064】なお、本発明は次のように変形実施するこ
とも可能である。
【0065】(1)上述した実施例では、本発明に係る
吸着テーブルとして移動テーブル13を一例として説明
してきたが、位置が固定で移動しない吸着テーブルとし
た場合であっても、前述の実施例と同様の効果を有す
る。
【0066】(2)上述した実施例では、4入力1出力
タイプの電磁弁37を採用しているが、1入力1出力タ
イプの電磁弁37を採用し、各電磁弁37をブロアに接
続するようにしてもよい。
【0067】(3)上述した実施例では、吸着溝の断面
形状を矩形形状としているが、吸着溝の断面形状をU字
形、V字形など種々の断面形状にしてもよい。
【0068】(4)上述した実施例では、ベースプレー
ト21の上面21a側に、吸着孔プレート専用吸着溝4
1と基板吸着用吸着溝27と形成しているが、ベースプ
レート21の上面21a側に、基板吸着用吸着溝27の
みを形成するようにしてもよい。この場合、ブロア39
により基板吸着用吸着溝27内に負圧を発生すること
で、吸着孔プレート22をベースプレート21に吸着保
持する。このとき、吸着孔25から基板吸着用吸着溝2
7へ空気が流入しても、基板吸着用吸着溝27内の負圧
を保持して吸着孔プレート22を吸着保持できるように
ブロア39の能力が設定されている。また、吸着孔プレ
ート22上に基板Wが載置されたときは、吸着孔25が
基板Wにより閉塞されるので、吸着孔25および基板吸
着用吸着溝27が閉空間となる。この状態では、吸着孔
プレート22をベースプレート21に吸着保持する保持
力が大きくなり、より確実に吸着孔プレート22を吸着
保持することができる。
【0069】(5)上述した実施例では、ベースプレー
ト21の吸着孔プレート専用吸着溝41の空気を吸引す
るために真空エジェクター51を、ベースプレート21
の基板吸着用吸着溝27の空気を吸引するためにブロア
39を採用しているが、両者をブロア39や真空ポンプ
や真空エジェクター51などのうちの同種の真空吸着手
段で統一してもよいし、両者に実施例とは異なる組み合
わせで種類の異なる個別の真空吸着手段を設けたりして
もよいし、両者を単一の真空吸着手段で吸引力を発生さ
せ電磁弁37などで両者の空気の吸引を入り切りするよ
うにするなどしてもよい。
【0070】(6)上述した実施例では、ベースプレー
ト21の下面21b(背面)側に裏面用プレート23を
設けているが、空気だまり部55および縦横方向連通通
路57をベースプレート21の内部に設けるようにする
ことで、裏面用プレート23を設けないようにしてもよ
い。
【0071】(7)上述した実施例では、基板Wを吸着
するための吸着領域を複数個の独立した領域E1〜E4
の4個に区分けしているが、4個以外の任意の複数個に
区分けしてもよい。
【0072】(8)上述した実施例では、本発明の吸着
テーブルを外観検査装置10に用いた場合について説明
してきたが、作業者による目視確認や修正などのために
基板の所望の箇所を画像表示するベリファイ装置や、プ
リント配線板用の基材にレーザービームを照射して所望
のパターンを描画するなどのレーザー露光装置などに、
本実施例の移動テーブル13などの吸着テーブルを用い
た場合であっても、上述の実施例と同様の効果を有す
る。
【0073】(9)上述した実施例では、本発明の吸着
テーブルを外観検査装置10に用いた場合について説明
してきたが、基板を熱処理するための基板熱処理装置
(例えば、ホットプレートやクールプレートなどを備え
たもの)などに、本実施例の移動テーブル13などの吸
着テーブルを用いた場合であっても、上述の実施例と同
様の効果を有する。
【0074】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、処理対象物が載置される吸着テーブルの表面
が摩耗等により劣化した場合には、吸着テーブル全部を
交換する必要はなく、第1板部材を新たな第1板部材に
交換することができる。つまり、第2板部材の凹部での
負圧発生を解除し第1板部材の第2板部材への吸着保持
を解除して、第1板部材を交換するだけでよいことか
ら、簡単に第1板部材を交換できメンテナンス性を向上
させることができ、低コストで性能維持でき、寿命が長
いという優れた吸着テーブルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吸着テーブルの一例である移動テ
ーブルを用いた外観検査装置の概略構成を示す切欠き平
面図である。
【図2】図1に示した装置の部分切欠き側面図である。
【図3】本発明に係る吸着テーブルの一例である移動テ
ーブルの概略構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した移動テーブルの概略斜視図であ
る。
【図5】図3に示した移動テーブルの概略平面図であ
る。
【図6】図3に示した移動テーブルの概略背面図であ
る。
【図7】ベースプレートをその上面側から見た平面図で
ある。
【図8】ベースプレートをその下面側から見た背面図で
ある。
【図9】図7に示したベースプレートの一部分の形状を
示す部分平面図である。
【図10】図7のA−A線で示す箇所の部分断面図であ
る。
【符号の説明】
13 … 移動テーブル 21 … ベースプレート(第2板部材) 22 … 吸着孔プレート(第1板部材) 25 … 吸着孔 27 … 基板吸着用吸着溝(凹部、処理対象物吸着用
の吸着溝) 41 … 吸着孔プレート専用吸着溝(凹部、第1板部
材吸着専用の吸着溝) 43 … 吸着孔プレート用排気経路(排気経路) 55 … 空気だまり部(排気経路) 59 … 貫通孔(排気経路) 57 … 縦横方向連通通路(排気経路) 70 … イメージ読取りシステム 300… データ処理装置 W … 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田 裕史 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 (72)発明者 宮原 章 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 (72)発明者 深尾 直志 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 Fターム(参考) 3C016 DA01 DA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理対象物を真空吸着する吸着テーブル
    において、 処理対象物が載置される一方面と、この一方面とは逆の
    面である他方面とを連通する、処理対象物を吸着するた
    めの吸着孔が複数個形成された第1板部材と、 前記第1板部材の他方面に当接する面である前面側に凹
    部が形成され、前記凹部の底面と、前記前面とは逆の面
    である背面とを連通する排気経路が形成された第2板部
    材とを備え、 前記第2板部材の排気経路を介してこの第2板部材の凹
    部に負圧を発生させることで前記第1板部材を前記第2
    板部材に吸着保持させることを特徴とする吸着テーブ
    ル。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の吸着テーブルにおい
    て、 前記第2板部材に形成された前記凹部の少なくとも一部
    が、前記第1板部材の吸着孔に連通する処理対象物吸着
    用の吸着溝であることを特徴とする吸着テーブル。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の吸着テーブルにおい
    て、 前記処理対象物吸着用の吸着溝以外の第2板部材に形成
    された前記凹部が、前記第1板部材で閉塞される第1板
    部材吸着専用の吸着溝であることを特徴とする吸着テー
    ブル。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の吸着テーブルにおいて、 前記第2板部材は、その前面側に、処理対象物を吸着す
    るための吸着領域を複数個の独立した領域に区分けする
    ように、複数個の独立した凹部を形成したことを特徴と
    する吸着テーブル。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の吸着テーブルを備え、 前記吸着テーブルに吸着保持された処理対象物に所定の
    処理を施すことを特徴とする処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の処理装置において、 前記吸着テーブルに吸着保持された処理対象物の表面を
    撮像する撮像手段と、 前記撮像手段によって得られた画像データを処理して処
    理対象物の欠陥を検出する検出手段とを備えたことを特
    徴とする処理装置。
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