JP2003337381A - 投影用スクリーン - Google Patents

投影用スクリーン

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JP2003337381A JP2003058008A JP2003058008A JP2003337381A JP 2003337381 A JP2003337381 A JP 2003337381A JP 2003058008 A JP2003058008 A JP 2003058008A JP 2003058008 A JP2003058008 A JP 2003058008A JP 2003337381 A JP2003337381 A JP 2003337381A
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純一 大迫
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 映写環境の明るさに影響されずに明瞭な画像
を提供する。 【解決手段】 本発明に係る投影用スクリーンは、狭帯
域三原色波長域光を投影して画像を表示する投影用スク
リーンであって、上記狭帯域三原色波長域光に対して高
反射特性を有し、少なくとも該波長域光以外の可視波長
域光に対しては高透過特性を有する光学薄膜3を支持体
2上に備えることを特徴とするものである。以上のよう
に構成された本発明に係る投影用スクリーンにおいて
は、光学薄膜3はいわゆる帯域フィルターとしての役割
を果たす。すなわち、上記光学薄膜3は、特に狭帯域三
原色波長域光を反射させ、これ以外の波長の光はおよそ
透過させることにより、これらを分離する作用を持つ狭
帯域三原色波長帯域フィルターとして機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投影用スクリーン
に関するものであり、特に、明光下でもプロジェクター
光による投影画像が良好に認識できる投影用スクリーン
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、会議等において発言者が資料を提
示する方法としてオーバーヘッドプロジェクターやスラ
イドプロジェクターが広く用いられている。また、一般
家庭においても液晶を用いたビデオプロジェクターや動
画フィルムプロジェクターが普及しつつある。これらプ
ロジェクターの映写方法は光源から出力された光を、例
えば透過形の液晶パネル等によって光変調して画像光を
形成し、この画像光をレンズ等の光学系を通して出射し
てスクリーン上に映写するものである。
【0003】例えばスクリーン上にカラー画像を形成す
ることができるフロント・プロジェクターは、光源から
出射された光線を赤(R)、緑(G)、青(B)の各色
の光線に分離して所定の光路に収束させる照明光学系
と、この照明光学系によって分離されたRGB各色の光
束をそれぞれ光変調する液晶パネル(ライトバルブ)
と、液晶パネルにより光変調されたRGB各色の光束を
合成する光合成部とを備え、光合成部により合成したカ
ラー画像を投射レンズによりスクリーンに拡大投影する
ようにしている。
【0004】また、最近では、光源として狭帯域三原色
光源を使用し、液晶パネルの代わりにグレーティング・
ライト・バルブ(GLV:Grating Light Valve)を用
いてRGB各色の光束を空間変調するタイプのプロジェ
クター装置も開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うなプロジェクターにおいては、投影像を得るために投
影用スクリーンが用いられるが、この投影用スクリーン
には大別して、スクリーンの裏面から投影光を照射して
スクリーンの表面から見る透過型のものと、スクリーン
の表側から投影光を照射して当該投影光のスクリーンで
の反射光を見る反射型のものとがある。いずれの方式に
しても、視認性の良好なスクリーンを実現するために
は、明るい画像、コントラストの高い画像が得られるこ
とが必要である。しかしながら、上述したようなフロン
ト・プロジェクターは、自発光型ディスプレイやリアプ
ロジェクターとは異なり、例えばNDフィルターを用い
て外光の映り込みを低減することができず、スクリーン
上の明所コントラストを高くすることが困難であるとい
う問題がある。
【0006】すなわち、上述したようなプロジェクター
の映写方法においては、画像処理された投影光をスクリ
ーンで反射させるため、画像のコントラストは周囲の明
るさに大きく左右され、単にスクリーンの反射率を上げ
ても、投影光のみならず外光の反射率も上がるため、画
像の認識率が低くなる。したがって、映写環境が明るい
場合には明瞭な画像を得ることは難しい。
【0007】そこで、本発明は上述した従来の実情に鑑
みて創案されたものであり、本発明の目的は映写環境の
明るさに影響されずに明瞭な画像を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
本発明に係る投影用スクリーンは、狭帯域三原色波長域
光を投影して画像を表示する投影用スクリーンであっ
て、狭帯域三原色波長域光に対して高反射特性を有し、
少なくとも該波長域光以外の可視波長域光に対しては高
透過特性を有する光学薄膜を支持体上に備えることを特
徴とするものである。
【0009】以上のように構成された本発明に係る投影
用スクリーンにおいては、光学薄膜はいわゆる帯域フィ
ルターとしての役割を果たす。すなわち、上記光学薄膜
は、特に狭帯域三原色波長域光を反射させ、これ以外の
波長の光はおよそ透過させることにより、これらを分離
する作用を持つ狭帯域三原色波長帯域フィルターとして
機能する。
【0010】この光学薄膜の作用によりこの投影用スク
リーンでは、狭帯域三原色波長域光はその大部分が反射
される。これに対して、例えば外光が入射した場合に
は、その大部分が投影用スクリーンを透過し、ほとんど
反射することがない。
【0011】したがって、本発明に係る投影用スクリー
ンにおいては、狭帯域三原色波長光を選択的に反射する
ことができ、通常のスクリーンに比べて相対的に外光の
反射を抑えることができる。その結果、投影用スクリー
ン上に形成される画像のコントラストの低下が抑制され
るとともに外光の映り込みが効果的に低減され、明るい
画像を得ることができる。したがって、この投影用スク
リーンでは、映写環境が明るい場合においても明瞭な画
像が得られ、映写環境の明るさに影響されずに明瞭な画
像を得ることができる。
【0012】上記のような機能を得るためには、光学薄
膜の設計が重要である。例えば、光学薄膜として、高屈
折率層と低屈折率層とを交互に重ねた誘電体多層膜を用
い、各層の屈折率をn、各層の膜厚をdとしたときに、
その光学的厚みndが上記狭帯域三原色光源からの各出
力光の波長λに対して下記の式(3)なる条件を満たす
ように設計することで、上述した効果を得ることができ
る。
【0013】 nd=λ(α±1/4) (αは自然数) ・・・(3)
【0014】ここで、光学薄膜が三原色波長の全てに対
して上記式(3)の条件を満たすように設計されている
場合、光学薄膜には、狭帯域三原色波長域光に対する反
射帯が形成される。その結果、狭帯域三原色波長域光に
対しては高反射特性を発揮する。一方、この波長以外の
可視波長域光に対しては高透過特性を有することにな
る。
【0015】例えば、狭帯域三原色波長域光として、波
長457nmの青色レーザー光、波長532nmの緑色
レーザー光、及び波長642nmの赤色レーザー光の組
み合わせを用いた場合、これら三原色波長に対して上記
式(3)なる条件を満たすような設計が可能であり、上
記帯域フィルターとして機能する光学薄膜が実現され
る。
【0016】本発明にかかる投影用スクリーンは、上記
帯域フィルターとして機能する光学薄膜に加えて、光学
薄膜の最外層上に、または光学薄膜の中間層として光拡
散層を備えるようにすることも有効である。光拡散層
は、光学薄膜で反射された光を散乱して散乱光を得るも
のである。光拡散層が無い場合、観察者は、投影用スク
リーンからの反射光として、反射スペキュラー成分のみ
を見ることになる。反射スペキュラー成分のみでは、視
野が限られる等、観察者にとって不利である。これに対
し、光拡散層を配すれば、観察者は拡散光を観察するこ
とになり視野特性が大幅に改善され、自然な画像を視認
することが可能になる。
【0017】また、本発明の他の投影用スクリーンは、
所要の波長域を有する光を投影して画像を表示する投影
用スクリーンであって、上記所要の波長域を有する光に
対して高反射特性を有し、少なくとも該波長域を有する
光以外の可視波長域光に対しては高透過特性を有する光
学薄膜を備えることを特徴とする。
【0018】投影用スクリーンに、画像を投影するため
の光源としては、前述の如き、狭帯域三原色波長域光を
用いることもできるが、比較的に発光波長に広がりのあ
る例えば発光ダイオードの如き発光素子を光源に使用す
ることも可能である。また、帯域に広がりが多少あるよ
うな光源をフィルター、非線形光学素子又は非線形光学
薄膜などを組み合わせることで、その波長を三原色のよ
うに可視領域内で分けたものであっても良い。上記所要
の波長域を有する光としては、発光ダイオードのように
ピークを有しながらも比較的に帯域が広い発光を組み合
わせた三原色波長域光であっても良く、更には単色、2
色、或いは4色以上の光を組み合わせたものでも良い。
このような構造であっても、光学薄膜は所要の波長域を
有する光をその主たる波長域を中心に有効に反射を行な
い、主たる波長を外れた波長を有する光は概ね透過させ
る傾向を有する。この光学薄膜の作用によりこの投影用
スクリーンでは、所要の波長域光はその主たる波長部分
が良好に反射される。これに対して、例えば外光が入射
した場合には、その大部分が投影用スクリーンを透過
し、ほとんど反射することがないことになる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照しなが
ら説明する。なお、本発明は、以下の記述に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において
適宜変更可能である。
【0020】本発明に係る投影用スクリーンは、狭帯域
三原色波長域光を投影して画像を表示する投影用スクリ
ーンであって、狭帯域三原色波長域光に対して高反射特
性を有し、少なくとも該波長域光以外の可視波長域光に
対しては高透過特性を有する光学薄膜を支持体上に備え
ることを特徴とするものである。
【0021】図1に本発明を適用して構成した投影用ス
クリーンであるフロント・プロジェクター用スクリーン
の断面図を示す。プロジェクター用スクリーン1は、グ
レーティング・ライト・バルブ(GLV:Grating Ligh
t Valve、以下GLVと呼ぶ。)を用いた回折格子型プ
ロジェクターの画像を表示するプロジェクター用スクリ
ーンであり、回折格子型プロジェクターの光源である狭
帯域三原色光源からの出力光である狭帯域三原色波長域
光を投影して画像を表示する。プロジェクター用スクリ
ーン1は、スクリーン基板2上に帯域フィルターとして
機能する誘電体多層膜である光学薄膜3を備えてなるも
のであり、当該光学薄膜3上には、光拡散層4が設けら
れ、さらにその上には保護膜5が形成されている。
【0022】ここで、狭帯域三原色光源とは、発光ダイ
オード(LED:Light Emitting Diode)のように波長
の広がりが数十nmもある様な光源ではなく、波長の広
がりが数nm程度である光源を意味し、主としてレーザ
ー光源を意味する。狭帯域三原色光源からの出力光は、
波長の広がりが非常に少ないため、狭帯域三原色光源を
用いることにより、他の種類の光源と比較して鮮明な画
像を形成することができる。
【0023】スクリーン基板2は、プロジェクター用ス
クリーン1の支持体となるものであり、例えばポリエチ
レンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ
ート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)、
ポリオレフィン(PO)等のポリマーにより構成するこ
とができる。また、スクリーン基板2は、黒色塗料等を
含有させることにより黒色に形成されている。このよう
にスクリーン基板2の色を黒色とすることにより、スク
リーン基板自体が光吸収層として機能し、後述するよう
に光学薄膜3を透過した光をスクリーン基板2が吸収す
るために光学薄膜3を透過した光の反射を防ぐことがで
きる。これにより、後述するようにより確実に狭帯域三
原色波長域光を反射光として得ることが可能となり、黒
レベルを高め、コントラストを向上させることが可能と
なる。また、スクリーン基板2を用いる代わりに、スク
リーン基板2の表側に黒色塗装を施した構成としても良
く、この場合は、黒色塗装が光吸収層として機能し、光
学薄膜3を透過した光を反射させずに吸収して黒レベル
を高め、コントラストを向上させることができる。
【0024】光学薄膜3は、高屈折率材料により形成さ
れた誘電体薄膜である高屈折率層Hと、低屈折率材料に
より形成された誘電体薄膜である低屈折率層Lとを交互
に重ねてなるものであり、誘電体多層膜の各層、すなわ
ち高屈折率層H及び低屈折率層Lの各層の屈折率をn、
各層の膜厚をdとしたとき、各誘電体薄膜の光学的厚み
ndが狭帯域三原色光源からの出力光である狭帯域三原
色波長域光の各波長λに対して下記の式(4)の条件を
満たすように構成されている。
【0025】 nd=λ(α±1/4) (αは自然数) ・・・(4)
【0026】すなわち、光学薄膜3は、高屈折率層Hと
低屈折率層Lの交互層で構成され、各層の光学的厚みn
dを所定の値に一致させてなるものである。ここで、光
学的厚みndは、1.462μm〜1.467μmの範
囲とされることが好ましい。そして、光学薄膜3は、こ
のような条件を満たす波長位置に、狭帯域三原色光源か
らの出力光である狭帯域三原色波長光に対する高反射特
性を有する反射帯が形成される。この反射帯が形成され
ることにより、この光学薄膜膜3では、狭帯域三原色光
源からの出力光である狭帯域三原色波長光が透過するこ
となく反射される。また、光学薄膜3は、この反射帯以
外の波長帯域の光に対しては高透過特性を有する。すな
わち、光学薄膜3は、狭帯域三原色波長光を選択的に反
射し、これ以外の波長帯域の光をおよそ透過させる狭帯
域三原色波長帯域フィルターとしての機能を有する。
【0027】したがって、プロジェクター用スクリーン
1は、このような光学薄膜3を備えることにより、狭帯
域三原色光源から出力光である狭帯域三原色波長光は選
択的に反射するが、これ以外の波長帯域の光をおよそ透
過させることができる。そして、光学薄膜3を透過した
光は、上述したように光吸収層として機能するスクリー
ン基板2により反射されることなく吸収されるため、反
射帯で反射された狭帯域三原色波長光を反射光として取
り出すことが可能である。
【0028】これにより、このプロジェクター用スクリ
ーン1では、仮にプロジェクター用スクリーン1に外光
が入射しても、狭帯域三原色波長光以外の光はおよそ透
過させることによりカットするため、外光に起因したコ
ントラストの低下や外光の映り込み等の不具合を防止す
ることが可能である。
【0029】すなわち、このプロジェクター用スクリー
ン1においては、狭帯域三原色波長光を選択的に反射す
ることができ、通常のスクリーンに比べて相対的に外光
の反射を抑えることができるため、プロジェクター用ス
クリーン1上に形成される画像のコントラストの低下を
抑制することができるとともに外光の映り込みを効果的
に低減することができ、明るい画像を得ることができ
る。したがって、このプロジェクター用スクリーン1で
は、映写環境が明るい場合においても明瞭な画像が得ら
れ、映写環境の明るさに影響されずに明瞭な画像を得る
ことが可能である。
【0030】また、以上説明してきたことから、プロジ
ェクターの狭帯域三原色光源からの出力光の波長特性を
急俊にするほど上述した光学薄膜3の作用との相乗効果
により、スクリーン上での反射光を、ほぼプロジェクタ
ーからの出力光にすることができるので本発明の効果が
増す。そして、このような狭帯域三原色光源としては、
例えばレーザー光のように波長の広がりが数nm程度で
ある光源が好適である。
【0031】また、前述のように誘電体多層膜の各層の
光学的厚みndが上記の式(4)の条件を満たす場合に
狭帯域三原色波長域光に対する高反射特性を有する反射
帯が形成されるが、任意の三原色波長に対して光学的厚
みndが上記式(4)の条件を満たす3個の自然数αの
組み合わせがあるとは限らない。このような条件を満た
す組み合わせとしては、例えば波長457nmの青色レ
ーザー光、波長532nmの緑色レーザー光、波長64
2nmの赤色レーザー光の組み合わせがある。これらの
波長は、GLVを用いた回折格子型プロジェクター11
で用いている光源波長である、この組み合わせでは、光
学的厚みndを略1.467μmとしたときに、光学的
厚みndは青色レーザー光の波長の略3.25倍、緑色
レーザー光の波長の略2.75倍、赤色レーザー光の波
長の略2.25倍となっており、近似的に上記の式
(4)の条件を満たす。このように、本発明において
は、上記の式(4)の条件を厳密に満たすことは必要と
されず、近似的に満たすことにより上述した効果を得る
ことが可能である。
【0032】なお、図1においてH1,H2,H3,H
4は、それぞれ高屈折率層であり、L1,L2,L3は
それぞれ低屈折率層である。
【0033】このプロジェクター用スクリーン1では、
選択的な反射スペクトルを実現するために、上述したよ
うに光学薄膜3を高屈折率層Hと低屈折率層Lとの交互
層とするが、その層数は特に限定されるものではなく、
所望の層数とすることができる。層数を変えることによ
り反射帯の幅等を調整することが可能である。また、誘
電体多層膜は、狭帯域三原色波長域光入射側及びその反
対側の最外層が高屈折率層とされる奇数層により構成さ
れることが好ましい。誘電体多層膜、すなわち光学薄膜
3を奇数層の誘電体薄膜により構成することにより、誘
電体多層膜を偶数層の誘電体薄膜により構成した場合と
比して狭帯域三原色波長帯域フィルターとして機能が優
れたものとなる。
【0034】そして、具体的な層数としては、高屈折率
層Hと低屈折率層Lとの合計が7層〜11層とされるこ
とが好ましい。層数が少なすぎる場合には、狭帯域三原
色波長帯域フィルターとしての機能が十分に発揮されな
い虞があり、また、層数が多すぎる場合には、光学薄膜
3の作製に時間を要する。したがって、高屈折率層Hと
低屈折率層Lとの合計層数を7層〜11層として光学薄
膜3を構成することにより、狭帯域三原色波長帯域フィ
ルターとして十分に機能する光学薄膜3を効率よく構成
することができる。
【0035】この光学薄膜3では、特定波長帯域におけ
る反射率は、積層する層数を増やすことで高められ、ま
た、同じ層数を積層する場合には、高屈折率層Hと低屈
折率層Lとの屈折率の差が大きいほど高められる。この
ことから、光学薄膜3を構成する高屈折率層Hの屈折率
は、なるべく高い方が好ましく、具体的には2.1以
上、2.7以下であることが好ましい。これは、高屈折
率層Hの屈折率が2.1よりも小さい場合には、所定の
選択反射スペクトルを実現するために膨大な層数が必要
となるためであり、また、屈折率が2.7より大きい光
学薄膜材料は数多く存在せず、高屈折率層Hの材料組み
合わせの選択の余地が狭いからである。このような屈折
率を有する高屈折率層Hは、例えば硫化亜鉛(Zn
S)、酸化チタニウム(TiO)、酸化セリウム(C
eO)、酸化ジルコニウム(ZrO)などの高屈折
率材料により構成することができる。
【0036】また、光学薄膜3を構成する低屈折率層L
の屈折率は、なるべく低い、具体的には1.3以上、
1.5以下であることが好ましい。これは、低屈折率材
料についても上述した高屈折率材料と同様の考えが成り
立ち、低屈折率層Lの屈折率が1.5よりも大きい場合
には、所定の選択反射スペクトルを実現するために多く
の層数が必要となるためであり、また、屈折率が1.3
より小さい光学薄膜材料は数多く存在せず、低屈折率層
Lの材料組み合わせの選択の余地が狭いからである。こ
のような屈折率を有する低屈折率層Lは、例えば弗化マ
グネシウム(MgF)などの低屈折率材料により構成
することができる。
【0037】また、このプロジェクター用スクリーン1
は、図1に示すように光学薄膜3上に光拡散層4を備え
る。プロジェクター用スクリーン1は、光学薄膜3を備
えることにより狭帯域三原色波長域の光を反射するた
め、観察者は、このプロジェクター用スクリーン1に映
写された画像の反射画像を観視することになり、すなわ
ち、プロジェクター用スクリーン1に映写された画像の
反射光のみを見ることになる。しかし、スクリーンでの
反射光が反射スペキュラー成分のみである場合には、視
野が限られる等、観察者にとって不利である。
【0038】そこで、プロジェクター用スクリーン1に
光拡散層4を備えることにより、プロジェクター用スク
リーンからの散乱反射光を観視できるように構成されて
いる。光拡散層4は、所定の波長帯域の光、すなわち狭
帯域三原色波長光を選択的に拡散するように構成されて
いる。すなわち、光拡散層4は、狭帯域三原色波長域光
に対して光散乱特性を有する。図1に示すように、光学
薄膜3上に光拡散層4を設けた構成とすることにより、
光拡散層4を通過し、光学薄膜3で反射した光が再び光
拡散層4を通過する。このとき、光学薄膜3で反射した
光は光拡散層4を通過する際に拡散されるため、反射ス
ペキュラー成分以外の散乱反射光を得ることができる。
そして、プロジェクター用スクリーン1からの反射光と
しては、反射スペキュラー成分と散乱反射光とが存在す
ることになるため、観察者は反射スペキュラー成分以外
にも散乱反射光を観察することが可能となり、視野特性
が大幅に改善される。その結果、観察者は自然な画像を
視認することが可能になる。
【0039】また、散乱反射光は、光学薄膜3で反射さ
れた光が拡散されたものである。そして、光学薄膜3で
は所定の波長域の光、すなわち狭帯域三原色波長光が反
射されるため、散乱反射光もほぼ狭帯域三原色波長光と
なる。したがって、プロジェクター用スクリーン1に外
光が入射した場合においても、狭帯域三原色波長光以外
の光は散乱反射光とならないため、光拡散層4の作用に
起因してコントラストの低下や外光の映り込みが発生す
ることが無く、良好な視野特性を得ることが可能とな
る。
【0040】例えば、散乱係数Sの光拡散層を最上層と
して、その下に反射率Rの多層薄膜構造の光学薄膜が設
けられているスクリーン構造を考えた場合、スクリーン
への入射光強度を1とすると、このスクリーンからの散
乱光強度Isは、下記の式(5)で表される。
【0041】 Is=1・S+(1−S)RS ・・・(5)
【0042】一方、反射スペキュラー成分Irは、下記
の式(6)のようになる。
【0043】 Ir=(1−S)R(1−S) ・・・(6)
【0044】理解の容易のために理想的な場合として、
R=1の場合と、R=0の場合とを考えると、以下のよ
うになる。
【0045】まず、R=1の場合は、下記の式(7)〜
(9)のようになる。 Is=1・S+(1−S)S=S(2−S) ・・・(7) Ir=(1−S) ・・・(8) Is/Ir=S(2−S)/(1−S) ・・・(9)
【0046】また、R=0の場合は、下記の式(1
0)、(11)のようになる。 Is=1・S ・・・(10) Ir=0 ・・・(11)
【0047】これらを図示すると、図2のようになる。
図2より、散乱係数Sの値が0から1へ増加する場合、
反射率R=1における散乱光強度Is(R=1)の値
は、Sの値が小さいときには反射率R=0における散乱
光強度Is(R=0)の値の略2倍となるが、Sの値が
1に近づくにしたがって反射率R=1における散乱光強
度Is(R=1)と反射率R=0における散乱光強度I
s(R=0)との差は無くなることが判る。
【0048】例えば、散乱係数Sに分光特性があり、反
射率R=1の波長帯において散乱係数も大きく、また、
反射率R=0の波長帯において散乱係数が小さくなるよ
うな光拡散層が実現できれば、分光散乱特性が平坦な場
合、散乱光強度の比が上述したように2程度であるもの
が、より大きくすることが可能である。
【0049】このような分光散乱特性を有する光拡散層
は、例えば、金属微粒子を用いることにより構成するこ
とができる。例えば、金属微粒子を所定の媒質中に分散
させて光拡散層を構成することができる。このように金
属微粒子を分散させることより構成した光拡散層は、使
用する金属微粒子の種類、大きさ、金属微粒子を分散さ
せる媒質の屈折率等の諸条件により、ある特定範囲の波
長の光に対して優れた光散乱特性を有する。すなわち、
このような光拡散層を備えることにより、ある特定範囲
の波長の光に対して優れた光散乱特性を有するプロジェ
クター用スクリーンを実現することができる。
【0050】このような光拡散層を構成可能な金属微粒
子としては、銀微粒子を例示することができる。例え
ば、半径25nm程度の球状銀微粒子を屈折率が1.4
9程度の媒質に分散させて構成した光拡散層は、青色波
長域の光に対して優れた光散乱特性を有する。すなわ
ち、銀微粒子を用いて構成した光拡散層を備えることに
より青色波長域の光に対して優れた光散乱特性を有する
プロジェクター用スクリーンを実現することができる。
【0051】このような銀微粒子を用いて構成した光拡
散層4を例えば光学薄膜3上に設けてプロジェクター用
スクリーン1を構成した場合、当該光拡散層4を通過し
た光のうち狭帯域三原色波長光は光学薄膜3で反射され
て再び光拡散層4に戻される。そして、光拡散層4に戻
された狭帯域三原色波長光のうち、青色波長域の光は光
拡散層4を通過する際にさらに散乱され散乱反射光が形
成される。すなわち、青色波長域の光については、反射
スペキュラー成分と散乱反射光とが存在することとなる
ため、視野特性が大幅に改善され、視認性に優れたプロ
ジェクター用スクリーンを実現することが可能となる。
【0052】また、上述したように視野特性を顕著に向
上させるのではなく、このような光拡散層を用いること
により補助的に特定波長の視野特性を高めることも可能
である。例えば、半径40nm程度の一個の球状銀微粒
子を屈折率が1.6程度の媒質に分散させた場合、緑色
波長域の光に対して優れた光散乱特性を有する。しかし
ながら、この球状銀微粒子を複数個、同様の媒質に分散
させた場合には、緑色波長域において緩やかなピークを
有する光散乱特性を有する。
【0053】そこで、このような球状銀微粒子を複数
個、同様の媒質に分散させて構成した光拡散層を設ける
ことにより、緑色波長域の視野特性を、大幅に向上させ
るのではなく、補助的に向上させることができる。この
ような拡散層は、他の波長域とのバランスを整えるなど
の微調整を図る場合に好適である。
【0054】なお、このように金属微粒子を媒質中に分
散させて構成した光拡散層においては、金属微粒子の分
散数密度や光拡散層の厚みよりも、単位面積あたりの金
属微粒子の金属微粒子の重量の方が光拡散層の光散乱特
性に及ぼす影響が大きいため、この点を考慮して金属微
粒子の分散量を設定すると良い。
【0055】また、このような光拡散層を構成可能な金
属微粒子としては、例えば銅微粒子を用いることができ
る。銅微粒子は赤色波長域の光に対して優れた光散乱特
性を有するため、銅微粒子を用いることにより赤色波長
域の光に対して優れた光散乱特性を有する光拡散層を構
成することができる。すなわち、銅微粒子を用いて構成
した光拡散層を備えることにより赤色波長域の光に対し
て優れた光散乱特性を有するプロジェクター用スクリー
ンを実現することができる。
【0056】このような銅微粒子を用いて構成した光拡
散層4を例えば光学薄膜3上に設けてプロジェクター用
スクリーン1を構成した場合、当該光拡散層4を通過し
た光のうち狭帯域三原色波長光は光学薄膜3で反射され
て再び光拡散層4に戻される。そして、光拡散層4に戻
された狭帯域三原色波長光のうち、赤色波長域の光は光
拡散層4を通過する際にさらに散乱され散乱反射光が形
成される。すなわち、赤色波長域の光については、反射
スペキュラー成分と散乱反射光とが存在することとなる
ため、視野特性が高いものとされ、視認性に優れたプロ
ジェクター用スクリーンを実現することが可能となる。
【0057】また、上述した金属微粒子としては、金微
粒子を用いることもできる。金微粒子を用いて構成した
光拡散層は、緑色波長域の光に対して光散乱特性を有す
る。すなわち、金微粒子を用いて構成した光拡散層を備
えることにより緑色波長域の光に対して光散乱特性を有
するプロジェクター用スクリーンを実現することができ
る。
【0058】このような金微粒子を用いて構成した光拡
散層4を例えば光学薄膜3上に設けてプロジェクター用
スクリーン1を構成した場合、当該光拡散層4を通過し
た光のうち狭帯域三原色波長光は光学薄膜3で反射され
て再び光拡散層4に戻される。そして、光拡散層4に戻
された狭帯域三原色波長光のうち、緑色波長域の光は光
拡散層4を通過する際にさらに散乱され散乱反射光が形
成される。すなわち、緑色波長域の光については、反射
スペキュラー成分と散乱反射光とが存在することとなる
ため、視野特性が大幅に改善され、視認性に優れたプロ
ジェクター用スクリーンを実現することが可能となる。
【0059】また、上述した金属微粒子としては、ニッ
ケル微粒子を用いることもできる。一個のニッケル微粒
子を屈折率が1.6程度の媒質に分散させた場合、主と
して緑色波長域の光に対して光散乱特性を有する。しか
しながら、この球状ニッケル微粒子を複数個、同様の媒
質に分散させた場合には、ブロードな光散乱特性を有す
る。
【0060】そこで、このような球状ニッケル微粒子を
複数個、同様の媒質に分散させて構成した光拡散層を設
けることにより、青色波長域、緑色波長域及び赤色波長
域の光のうち特定の波長域の視野特性を大幅に向上させ
るのではなく、青色波長域、緑色波長域及び赤色波長域
の全ての波長域の視野特性を全体的に向上させることが
できる。これにより、画像全体のコントラストや明るさ
の微調整を図ることができる。すなわち、ニッケル微粒
子を用いて構成した光拡散層を備えることにより画像全
体のコントラストや明るさの良好なプロジェクター用ス
クリーンを実現することができる。
【0061】上述した光拡散層4は、プロジェクター用
スクリーンの使用目的等により一層のみを設けても良
く、また、複数の光拡散層4を設けても良い。そして、
光拡散層4は光学薄膜3上、すなわち誘電体多層膜の最
上層に設けても良く、また、誘電体多層膜の中間層とし
て設けても良い。この場合においても、上記と同様の効
果を得ることができる。
【0062】また、このような光拡散層4は、上述した
ように媒質中に分散させた光学薄膜3と別個の層として
構成する必要はなく、例えば低屈折率層中に所定の金属
微粒子を分散させることにより低屈折率層が光拡散層と
しての機能を兼ね備えた構成としても良い。このような
構成とすることにより、プロジェクター用スクリーンの
構成を簡略化することができるため、プロジェクター用
スクリーンの薄厚化を図ることができる。
【0063】保護膜5は、光学的、すなわち帯域フィル
ターとしての機能はなく、拡散層4や光学薄膜3を外部
から保護するためのものである。例えば、硫化亜鉛(Z
nS)により高屈折率層を構成した場合、硫化亜鉛は水
分に弱く、プロジェクター用スクリーンが湿度の高い環
境で使用された場合や、水がかかってしまった場合、光
学薄膜3が劣化してしまう虞があり、耐久性や品質が低
下してしまう虞がある。また、外的要因により擦り傷や
引っ掻き傷等が生じた場合にも、耐久性や品質が低下し
てしまう虞がある。そこで、保護膜5を形成することに
より、拡散層4や光学薄膜3を保護し、耐久性や品質に
優れたプロジェクター用スクリーンを実現できる。
【0064】また、回折格子型プロジェクターとして
は、以下のようなGLVを用いて構成した回折格子型プ
ロジェクター11を用いることができる。
【0065】回折格子型プロジェクター装置11は、図
3に示すように、それぞれ赤色光、緑色光、及び青色光
を出射する光源として、第1のレーザー発振器21r、
第2のレーザー発振器21g、及び第3のレーザー発振
器21bを備えている。なお、以下の説明においては、
第1乃至第3のレーザー発振器21r,21g,21b
を総称して、単にレーザー発振器21と称する場合があ
る。これらレーザー発振器21は、各色の光を出射する
半導体レーザー素子や固体レーザー素子によって構成す
ることができる。そして、第1乃至第3のレーザー発振
器21r,21g,21bから出射されるレーザー光
は、それぞれ、波長642nmの赤色レーザー光、波長
532nmの緑色レーザー光、及び波長457nmの青
色レーザー光である狭帯域三原色波長域光とされてい
る。
【0066】また、回折格子型プロジェクター装置11
では、各レーザー発振器21によって出射された光の光
路上に、それぞれ、赤色用コリメータレンズ22r、緑
色用コリメータレンズ22g、及び青色用コリメータレ
ンズ22bを備えている。なお、これらのコリメータレ
ンズを総称して単にコリメータレンズ22と称する。そ
して、このコリメータレンズ22によって、各レーザー
発振器21から出射された光が平行光とされ、シリンド
リカルレンズ23に入射される。シリンドリカルレンズ
23に入射された光は、このシリンドリカルレンズによ
ってGLV24に集光される。
【0067】すなわち、回折格子型プロジェクター装置
11においては、単一の光源からの光を利用しているの
ではなく、各レーザー発振器21によって3色の光をそ
れぞれ独立して出射する光源を備えている。また、回折
格子型プロジェクター装置11においては、各レーザー
発振器21によって出射された光が、コリメータレンズ
22を介して直接シリンドリカルレンズ23に入射され
るよう構成されている。
【0068】ここで、GLV24について説明する。ま
ず、GLVの原理について説明する。GLVは、各種の
半導体製造技術によって基板上に複数の微小なリボンが
形成されてなる。そして、各々のリボンは、圧電素子な
どによって自在に上昇又は下降することが可能とされて
いる。このように構成されたGLVは、各リボンが高さ
を動的に駆動され、所定の波長域の光を照射されること
によって、全体として位相型の回折格子(グレーティン
グ)を構成している。すなわち、GLVは、光が照射さ
れることによって±1次(もしくはさらに高次)の回折
光を発生する。
【0069】そこで、このようなGLVに対して光を照
射し、0次の回折光を遮光しておくことにより、GLV
の各リボンを上下に駆動することによって回折光を点滅
させて、これにより画像を表示することが可能となる。
【0070】例えば、GLVの上述したような特性を利
用して画像を表示する表示装置が各種提案されている。
このような表示装置では、表示する平面画像の構成単位
(以下、画素と称する。)を表示するに際して、6本程
度のリボンで1画素を表示している。また、1画素に相
当するリボンの組は、それぞれ隣接するリボン同士を交
互に上昇又は下降させている。
【0071】しかしながら、GLVにおける各リボンを
独立して配線し、各々独立して駆動することができれ
ば、任意の一次元の位相分布を生成することができる。
このように構成されたGLVは、反射型の一次元位相型
空間変調器と考えることができる。
【0072】GLVを反射型の一次元位相型空間変調器
として構成した場合は、例えば図4に示すように、GL
V31の各リボン31をそれぞれ独立して駆動すること
により、任意の位相分布を生成しておく。このGLV3
1に対して、位相が揃った所定の波長域の光を、図4中
の矢印で示すように入射することによって、この入射光
を変調して反射させ、図5に示すように、任意の一次元
の波面を生成することができる。
【0073】このような原理を利用して構成されたGL
V24は、図6に示すように、基板41上に、複数の微
小なリボン42が形成されている。各リボン42は、駆
動用の電気回路や配線などにより構成された駆動部43
を備え、この駆動部43により、基板41の主面に対し
て上昇又は下降自在に駆動される。
【0074】また、GLV24において、各リボン42
は、一次元的に配設されており、リボン列を構成してい
る。リボン列は、入射される光の波長域毎に複数配設さ
れている。具体的には、例えば図6に示す例において、
GLV24は、赤色光、緑色光、及び青色光の3色の光
が入射されるよう構成されており、これらの光が入射さ
れる位置に、それぞれ、赤色用リボン列44r、緑色用
リボン列44g、青色用リボン列44bが互いに平行と
なる位置に並んで配設されている。なお、以下では、こ
れらのリボン列44r,44g,44bを総称して、単
にリボン列44と称する。ここで赤色用リボン列44
r、緑色用リボン列44g、青色用リボン列44bは同
一平面上に並んで配置されるように理想化して説明した
が、平行位置関係が保たれれば必ずしも同一平面上に配
置する必要はなく、通常、別平面上に配置される。
【0075】そして、各リボン列44は、各リボン42
が独立して駆動可能とされており、それぞれ、図4及び
図5で説明したように、任意の位相分布を生成すること
が可能とされている。したがって、GLV24は、入射
された赤色光、緑色光、及び青色光に対して、それぞれ
赤色用リボン列44r、緑色用リボン列44g、及び青
色用リボン列44bにより、各色毎に独立して任意の一
次元の波面を生成することができる。
【0076】したがって、GLV24は、入射された3
色の光をそれぞれ、赤色用リボン列44r、緑色用リボ
ン列44g、及び青色用リボン列44bによって空間的
に変調し、任意の一次元的な波面として反射する。すな
わち、GLV24は、表示装置30において、空間変調
器としての機能を果たしている。
【0077】以上のように構成されたGLV24は、各
種の半導体製造技術を用いて微小に製造することがで
き、極めて高速に動作させることができる。したがっ
て、例えば、画像表示装置における空間変調器として用
いるに好適とすることができる。また、GLV24は、
変換する波長域の光毎にリボン列44を備え、これらリ
ボン列44が基板41上に一体的に備えられていること
から、画像表示装置における空間変調器として用いた場
合に、部品点数を削減することができるだけでなく、各
波長域の光毎にリボン列を位置合わせすることを不要と
することができる。
【0078】また、回折格子型プロジェクター装置11
では、GLV24によって変調されて反射された光が再
びシリンドリカルレンズ23に入射されるとともに、こ
のシリンドリカルレンズ23によって平行光とされる。
そして、シリンドリカルレンズ23によって平行光とさ
れた光の光路上に、第1の体積型ホログラム素子25a
と、第2の体積型ホログラム素子25bとを備える。
【0079】これら第1及び第2の体積型ホログラム素
子25a,25bは、例えば、第1の体積型ホログラム
素子25aによって赤色光WRを回折させるとともに、
第2の体積型ホログラム素子25bによって青色光WB
を赤色光WRと同一の方向に回折させる。また、これら
第1及び第2の体積型ホログラム素子25a,25b
は、緑色光WGを回折せずに直進して透過させ、赤色光
WRと同一の方向に出射させるようにする。このように
して、GLV24によって変調された3色の光を合波し
て一定の方向に出射する。すなわち、この回折格子型プ
ロジェクター装置11においては、これら第1及び第2
の体積型ホログラム素子25a,25bによって、合波
機構が構成されているといえる。
【0080】そして、第1及び第2の体積型ホログラム
素子25a,25bによって合波された光は、ガルバノ
ミラー26によって所定の方向に走査され、投影レンズ
27を介してプロジェクター用スクリーン1に投影され
る。これにより、回折格子型プロジェクター装置11
は、このプロジェクター用スクリーン1にカラー表示さ
れた画像を表示するよう構成されている。
【0081】以上において説明したように、本発明を適
用したプロジェクター用スクリーン1では、回折格子型
プロジェクター装置11から出射された狭帯域三原色波
長域光が、保護膜5、光拡散層4を通過して光学薄膜3
に入射し、当該光学薄膜3により反射される。そして、
この反射光は再び光拡散層4に入射し、所定の比率で拡
散され、拡散反射光として保護膜5を通過して出射され
る。また、拡散層4で拡散されなかった反射光は反射ス
ペキュラー成分として保護膜5を通過して出射される。
これにより、プロジェクター用スクリーン1からの反射
光としては、反射スペキュラー成分と散乱反射光とが存
在することになるため、観察者が反射スペキュラー成分
の進行方向と平行な方向から目をそらした場合において
も散乱反射光を見ることが可能となり、視認性の優れた
ものとされている。
【0082】また、反射スペキュラー成分及び散乱反射
光は、光学薄膜3で反射された光であり、光学薄膜3で
は所定の波長域の光、すなわち狭帯域三原色波長光が選
択的に反射されるため、反射スペキュラー成分及び散乱
反射光もほぼ狭帯域三原色波長光となる。したがって、
プロジェクター用スクリーン1に外光が入射した場合に
おいても、狭帯域三原色波長光以外の光はほぼ反射光と
ならないため、外光に起因した画像のコントラストの低
下や外光の映り込みを効果的に低減することができると
ともに明るい画像を得ることができる。その結果、この
プロジェクター用スクリーン1では、映写環境が明るい
場合においても明瞭な画像が得られ、映写環境の明るさ
に影響されずに明瞭な画像を提供することが可能であ
る。
【0083】また、本発明の投影用スクリーンは、投影
にかかる光源を狭帯域三原色波長域光に限らず、ある程
度の波長の広がりを有する波長域の光とすることもで
き、その場合には、該誘電体多層膜の各層の光学的厚み
ndが該波長域光の主たる波長λpに対して下記の式
(12)の条件を満たすことが望ましい。 nd=λp(α±1/4) (αは自然数) ・・・(12) これは、狭帯域三原色波長域光の多層膜の構造を当該波
長域光においては、その主たる波長λpに置き換えて同
様の構成とできることを示唆するものであり、同様に透
過光と反射光の十分な選択性を得ることができる。
【0084】
【実施例】以下、具体的な実施例に基づいて本発明をよ
り詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施例に限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
において適宜変更可能である。
【0085】[実施例1]実施例1では、本発明にかか
る投影用スクリーンとして、狭帯域三原色波長帯域フィ
ルターとしての機能を有する光学薄膜を備えた回折格子
型プロジェクター用スクリーンを構成した。この回折格
子型プロジェクター用スクリーンは、例えば上述した図
3に示す回折格子型プロジェクターの投影用に用いるこ
とができる。
【0086】回折格子型プロジェクター用スクリーン5
1は、スクリーン基板として厚み500μmの黒色PE
Tからなるスクリーン基板52を用意し、当該スクリー
ン基板52の一方の表面に誘電体多層膜からなる光学薄
膜53を形成することにより作製した。
【0087】光学薄膜53は、誘電体多層膜として形成
し、図7に示すように高屈折率物質からなる誘電体薄膜
である高屈折率層H11〜H14と、低屈折率物質から
なる誘電体薄膜である低屈折率層L11〜L13とを交
互に7層重ねてスパッタリングにより形成した。本実施
例においては、青色波長、緑色波長、赤色波長の三原色
波長での残留透過率を小さくするという観点から高屈折
率層の屈折率を比較的高めに設定し、具体的には硫化亜
鉛(ZnS)により形成することにより高屈折率層の屈
折率を2.4とした。また、低屈折率層は、弗化マグネ
シウム(MgF2)により形成し、低屈折率層の屈折率
は1.4とした。
【0088】そして、誘電体多層膜の各層の屈折率を
n、各層の膜厚をdとしたとき、各誘電体薄膜の光学的
厚みndが狭帯域三原色光源からの各出力光の波長λに
対して、対して下記の式(13)の条件を満たすように
誘電体多層膜を構成し、光学薄膜52とした。また、本
実施例においては、各誘電体薄膜の光学的厚みndを近
似的に1.467μmとなるように設定した。
【0089】 nd=λ(α±1/4) (αは自然数) ・・・(13)
【0090】以下に、実施例1で作製した光学薄膜53
の形成条件を示す。
【0091】光学薄膜形成条件 高屈折率層の屈折率 :n=2.4 低屈折率層の屈折率 :n=1.4 高屈折率層の膜厚 :d=611nm 低屈折率層の膜厚 :d=1047nm 高屈折率層の層数 :4層 低屈折率層の層数 :3層 真空(空気)の屈折率 :n=1 スクリーン基板の屈折率:n=1.49 光学的厚み :n=1.467μm
【0092】以上のようにして作製したプロジェクター
用スクリーンについて、波長域400nm〜700nm
の範囲においてのS偏光とP偏光についての分光透過率
特性を測定した。スクリーンに対する光の入射角は15
°とした。その結果を図8に示す。
【0093】図8から判るように、青色波長(450n
m近傍)、緑色波長(540nm近傍)、赤色波長(6
50nm近傍)の光の透過率が非常に低くなっており、
これ以外の波長の光は高い透過特性を示している。これ
は、青色波長、緑色波長、赤色波長の光が光学薄膜52
により効果的に反射されていることを表しており、本実
施例のプロジェクター用スクリーン51が青色波長、緑
色波長、赤色波長の光を選択的に反射し、それ以外の波
長の光を選択的に透過させていることが判る。そして、
このプロジェクター用スクリーン51では、黒色PET
からなるスクリーン基板52を用いており、当該スクリ
ーン基板52が光吸収層として機能するため、光学薄膜
53を透過した光はスクリーン基板52により吸収さ
れ、反射することがない。
【0094】すなわち、プロジェクター用スクリーン5
0では、青色波長、緑色波長、赤色波長の光のみが反射
光として得られ、通常のスクリーンに比べて大幅に外光
の反射を抑えることができるため、プロジェクター用ス
クリーン51上に形成される画像のコントラストの低下
や外光の映り込みを効果的に低減することができるとと
もに明るい画像を得ることができる。したがって、本実
施例によれば、コントラストが高く、映写環境の明るさ
に影響されずに明瞭な画像を得ることができるプロジェ
クター用スクリーンが実現可能であるといえる。
【0095】また、通常、スクリーンに薄膜を形成する
と視野角が狭くなるが、上記の結果により、入射角が0
°、すなわちスクリーンに対して垂直でなくても良好な
結果が得られており、プロジェクター用スクリーンに対
する入射光の自由度の大きい、実用性に優れたプロジェ
クター用スクリーンが実現可能であることが判る。
【0096】また、上記の条件において、光学薄膜53
を構成する各誘電体薄膜の膜厚を変化させることにより
各誘電体薄膜の光学的厚みndを変化させて平均透過率
(%)を測定し、光学的厚みndの最適範囲を検討し
た。その結果を図9に示す。
【0097】図9の結果より、各誘電体薄膜の光学的厚
みndが1.462μm〜1.467μmの範囲におい
て良好な平均透過率が得られており、これより、各誘電
体薄膜の光学的厚みndの最適範囲が1.462μm〜
1.467μmであることが判る。
【0098】[実施例2]実施例2では、高屈折率層を
酸化チタニウム(TiO)により形成することにより
高屈折率層の屈折率を2.7とし、高屈折率層の膜厚を
543nmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてプ
ロジェクター用スクリーンを作製した。以下に、実施例
2で作製した光学薄膜の形成条件を示す。
【0099】光学薄膜形成条件 高屈折率層の屈折率 :n=2.7 低屈折率層の屈折率 :n=1.4 高屈折率層の膜厚 :d=543nm 低屈折率層の膜厚 :d=1047nm 高屈折率層の層数 :4層 低屈折率層の層数 :3層 真空(空気)の屈折率 :n=1 スクリーン基板の屈折率:n=1.49 光学的厚み :n=1.467μm
【0100】以上のようにして作製したプロジェクター
用スクリーンについて、実施例1と同様にして波長域4
00nm〜700nmの範囲においてのS偏光とP偏光
についての分光透過率特性を測定した。スクリーンに対
する光の入射角は15°とした。その結果を図10に示
す。
【0101】図10から判るように、青色波長、緑色波
長、赤色波長の光の透過率が実施例1の場合よりもさら
に低くなっている、すなわち、青色波長、緑色波長、赤
色波長の光の残留透過率がさらに低下していることが判
る。これは、青色波長、緑色波長、赤色波長の光がさら
に効果的に反射されていることを表している。一方、黄
色波長を中心とする高透過率帯の透過率が実施例1と比
較して若干低下していることが判る。これは、黄色波長
を中心とする高透過率帯の透過率が実施例1と比較して
若干低下していることを表している。
【0102】これらのことより、実施例1と同様の7層
構造において高屈折率層の屈折率を調整することにより
光学薄膜の特性を変化させることが可能であり、例えば
高屈折率層の屈折率を2.7程度の高い値に設定するこ
とにより、青色波長、緑色波長、赤色波長の光の反射率
をより良好な状態にすることができ、より明るい画像を
得ることができるといえる。
【0103】したがって、実施例1の結果も考慮する
と、高屈折率層の屈折率を2.4以上とすることによ
り、青色波長、緑色波長、赤色波長の光を選択的に反射
し、それ以外の波長の光を選択的に透過させ、コントラ
ストが高く、映写環境の明るさに影響されずに明瞭な画
像を得ることができるプロジェクター用スクリーンが実
現可能であるといえる。そして、使用目的に合わせて高
屈折率層の屈折率を例えば2.7程度に高く設定するこ
とが可能である、
【0104】また、本実施例も実施例1と同様に光の入
射角を15°としており、本実施例の構成においてもプ
ロジェクター用スクリーンに対する入射光の自由度の大
きい、実用性に優れたプロジェクター用スクリーンが実
現可能であることが判る。
【0105】[実施例3]実施例1及び実施例2では、
青色波長、緑色波長、赤色波長の光の残留透過率を低く
する観点から、すなわち、青色波長、緑色波長、赤色波
長の光の反射率を高める観点から高屈折率層の屈折率を
高めに設定したが、一方で、他の波長域での平均透過率
が若干低下する。そこで、残留透過率と可視光帯の平均
透過率との比が最大になる屈折率について考えると、実
施例1及び実施例2と同様の7層構成において残留透過
率と可視光帯の平均透過率との比が最大になる屈折率の
解は、図11に示すように高屈折率層の屈折率が2.1
〜2.2の付近に存在する。図11において縦軸は残留
透過率と可視光帯の平均透過率との比を示す。
【0106】そこで、実施例3では、高屈折率層を酸化
セリウム(CeO)により形成することにより高屈折
率層の屈折率を2.1とし、高屈折率層の膜厚を698
nmとしたこと以外は、実施例1と同様にしてプロジェ
クター用スクリーンを作製した。以下に、実施例3で作
製した光学薄膜の形成条件を示す。
【0107】光学薄膜形成条件 高屈折率層の屈折率 :n=2.1 低屈折率層の屈折率 :n=1.4 高屈折率層の膜厚 :d=698nm 低屈折率層の膜厚 :d=1047nm 高屈折率層の層数 :4層 低屈折率層の層数 :3層 真空(空気)の屈折率 :n=1 スクリーン基板の屈折率:n=1.49 光学的厚み :n=1.467μm
【0108】以上のようにして作製したプロジェクター
用スクリーンについて、実施例1と同様にして波長域4
00nm〜700nmの範囲においてのS偏光とP偏光
についての分光透過率特性を測定した。スクリーンに対
する光の入射角は15°とした。その結果を図12に示
す。
【0109】図12から、青色波長、緑色波長、赤色波
長の光の透過率が実施例1よりは若干高くなっているも
のの十分低い値を示していることが判る。すなわち、青
色波長、緑色波長、赤色波長の光に対して良好な反射特
性を示していることが判る。また、これ以外の波長域に
おいては、実施例1及び実施例2と比較しても良好な透
過特性を示している。これらのことより、本実施例のプ
ロジェクター用スクリーンが青色波長、緑色波長、赤色
波長の光を選択的に反射し、それ以外の波長の光を効果
的に透過させていることが判る。
【0110】また、本実施例においては、図12に示す
ように遮断帯、すなわち青色波長、緑色波長、赤色波長
の光に対する反射帯の幅が相対的に狭くなっている。こ
れはより狭い波長域の光だけを反射することを示してお
り、コントラストをより向上させることができるため好
ましい。
【0111】したがって、本実施例によれば、コントラ
ストが高く、映写環境の明るさに影響されずに明瞭な画
像を得ることができるプロジェクター用スクリーンが実
現可能であるといえる。
【0112】また、本実施例も実施例1と同様に光の入
射角を15°としており、本実施例の構成においてもプ
ロジェクター用スクリーンに対する入射光の自由度の大
きい、実用性に優れたプロジェクター用スクリーンが実
現可能であることが判る。
【0113】上記において説明したように、実施例1乃
至実施例3に示した光学薄膜を用いることにより、三原
色波長域において高い反射率を有し、これ以外の波長域
では高い透過率を有するプロジェクター用スクリーンを
実現可能である。
【0114】[実施例4]実施例4では、金属微粒子と
して球状銀粒子を用いて分光散乱特性を有する光拡散層
及びこれを備えたプロジェクター用スクリーンについて
検討した。まず、銀の複素屈折率の実部n、すなわち屈
折率と虚部k、すなわち消衰係数の値は図13に示すと
おりである。図13において縦軸は実部nと虚部kの値
を示し、横軸は波長を示す。
【0115】ここで、半径25nmの球状銀粒子を屈折
率が1.49である媒質中に分散させたときの、散乱断
面積を投影面積で除した散乱効率は図14のようにな
る。散乱効率は、1個の球状銀粒子に対して複素屈折率
を用いてミー散乱の計算より求めた。
【0116】図14において、縦軸は散乱効率、すなわ
ち投影面積の何倍散乱させることができるかを示す。図
14より、散乱効率は波長457nmにおいて最大とな
り、投影面積の略7倍程度の光を散乱可能であることが
判る。
【0117】次に、この球状銀粒子を数密度3×10
10個/cmとなるように同様の媒質中に分散させて
拡散膜を形成した。拡散膜の膜厚は、略775μmとし
た。そして、このように形成した拡散膜を多重散乱させ
たときの散乱係数を調べた。その結果を図15に示す。
図15において縦軸は散乱係数を示す。図15よりピー
ク散乱係数は、波長450nm付近、すなわち青色波長
域における0.4となる。これは、40%の光が散乱す
ることを表している。これより、半径25nmの球状銀
粒子を屈折率1.49である媒質中に分散させることに
より、青色波長域の光を選択的に散乱させることが可能
な波長選択性を備えた光拡散層を実現可能であるといえ
る。ここで、ピーク散乱係数に影響を及ぼす要因は、球
状銀粒子の数密度や拡散膜の膜厚よりも単位面積あたり
の球状銀粒子の重量であり、この場合は、1.5mg/
ft、すなわち0.135mg/mである。
【0118】次に、この拡散膜を実施例1におけるプロ
ジェクター用スクリーン51の光学薄膜53上に配置し
たときを検討すると、図16のようになり、青色波長域
の光の散乱率が他の波長域に比べて向上していることが
判る。これより、上述した光拡散層を実施例1における
プロジェクター用スクリーン51の光学薄膜53上に設
けることで、青色波長域における散乱特性が良好で視認
性に優れたプロジェクター用スクリーンを実現可能であ
るといえる。なお、図16において縦軸は散乱率及び反
射率と散乱率との合計を示している。
【0119】[実施例5]実施例5では、金属微粒子と
して球状銅粒子を用いて分光散乱特性を有する光拡散層
及びこれを備えたプロジェクター用スクリーンについて
検討した。まず、銅の複素屈折率の実部n、すなわち屈
折率と虚部k、すなわち消衰係数の値は図17に示すと
おりである。図17において縦軸は実部nと虚部kの値
を示し、横軸は波長を示す。
【0120】ここで、半径49nmの球状銀粒子を屈折
率が1.6である媒質中に分散させたとき、散乱断面積
を投影面積で除した散乱効率は図18のようになる。散
乱効率は、1個の球状銀粒子に対して複素屈折率を用い
てミー散乱の計算より求めた。図18において、縦軸は
散乱効率、すなわち投影面積の何倍散乱させることがで
きるかを示す。図18より、散乱効率は波長632nm
において最大となり、投影面積の略6倍程度の光を散乱
可能であることが判る。
【0121】次に、この球状銅粒子を数密度0.8×1
10個/cmとなるように同様の媒質中に分散させ
て拡散膜を形成した。拡散膜の膜厚は略550μmとし
た。そして、このように形成した拡散膜を多重散乱させ
たときの散乱係数は調べた。その結果を図19に示す。
図19において縦軸は散乱係数を示す。図19よりピー
ク散乱係数は、波長640nm付近、すなわち赤色波長
域における0.3となる。これは、30%の光が散乱す
ることを表している。これより、半径49nmの球状銅
粒子を屈折率1.6である媒質中に分散させることによ
り、赤色波長域の光を選択的に散乱させることが可能な
波長選択性を備えた光拡散層を実現可能であるといえ
る。
【0122】次に、この拡散膜を実施例1におけるプロ
ジェクター用スクリーン51の光学薄膜53上に配置し
たときを検討すると、図20のようになり、赤色波長域
の光の散乱率が他の波長域に比べて向上していることが
判る。これより、上述した光拡散層を実施例1における
プロジェクター用スクリーン51の光学薄膜53上に設
けることで、赤色波長域における散乱特性が良好で視認
性に優れたプロジェクター用スクリーンを実現可能であ
るといえる。なお、図20において縦軸は散乱率及び反
射率と散乱率との合計を示している。
【0123】また、実施例4の球状銀粒子を用いた光拡
散層と実施例5の球状銅粒子を用いた光拡散層とを重ね
あわせて実施例1のプロジェクター用スクリーン51に
用いた場合の特性は図21に示すようになる。図21よ
り、波長457nm近傍の青色波長域及び波長642n
m近傍の赤色波長域においては、散乱率が向上しており
良好な視認性を得られることが判る。
【0124】一方、波長532nm近傍の緑色波長域に
おいては、青色波長域及び赤色波長域に比べて散乱率が
低くなっており、視認性が若干劣ることが判る。このよ
うな場合には、実施例6及び実施例7で説明するような
補助的手段を用いることにより緑色波長域の散乱率を補
い、視認性のバランスの良いプロジェクター用スクリー
ン51を構成することができる。
【0125】[実施例6]実施例6では、金属微粒子と
して球状金粒子を用いて分光散乱特性を有する光拡散層
及びこれを備えたプロジェクター用スクリーンについて
検討した。まず、金の複素屈折率の実部n、すなわち屈
折率と虚部k、すなわち消衰係数の値は図22に示すと
おりである。図22において縦軸は実部nと虚部kの値
を示し、横軸は波長を示す。
【0126】ここで、半径20nmの球状金粒子を屈折
率が1.49である媒質中に分散させたときの、散乱断
面積を投影面積で除した散乱効率は図23のようにな
る。散乱効率は、1個の球状金粒子に対して複素屈折率
を用いてミー散乱の計算より求めた。図23において、
縦軸は散乱効率、すなわち投影面積の何倍散乱させるこ
とができるかを示す。図23より、散乱効率は波長55
0nmにおいて最大となることが判る。
【0127】次に、この球状銅粒子を数密度5×10
11個/cmとなるように同様の媒質中に分散させて
拡散膜を形成した。拡散層の膜厚は略444μmとし
た。そして、このように形成した拡散膜を多重散乱させ
たときの散乱係数を調べた。その結果を図24に示す。
図24において縦軸は散乱係数を示す。図24よりピー
ク散乱係数は、波長550nm付近、すなわち緑色波長
域における0.3となる。これは、30%の光が散乱す
ることを表している。これより、半径20nmの球状銅
粒子を屈折率1.49である媒質中に分散させることに
より、緑色波長域の光を選択的に散乱させることが可能
な波長選択性を備えた光拡散層を実現可能であるといえ
る。
【0128】次に、この拡散膜を実施例1におけるプロ
ジェクター用スクリーン51の光学薄膜53上に配置し
たときを検討すると、図25のようになり、赤色波長域
の光の散乱率が他の波長域に比べて向上していることが
判る。これより、上述した光拡散層を実施例1における
プロジェクター用スクリーン51の光学薄膜53上に設
けることで、緑色波長域における散乱特性を向上させる
ことができるといえるが、金属微粒子として球状金粒子
を用いた光拡散層は550nm付近での吸収断面積が大
きいため著しい散乱特性の向上は得られず、補助的な微
調整としての使用に適している。なお、図25において
縦軸は散乱率及び反射率と散乱率との合計を示してい
る。
【0129】[実施例7]実施例7では、金属微粒子と
して球状銀粒子を用いて分光散乱特性を有する光拡散層
及びこれを備えたプロジェクター用スクリーンについて
検討した。まず、銀の複素屈折率の実部n、すなわち屈
折率と虚部k、すなわち消衰係数の値は実施例4で述べ
たとおりである。
【0130】実施例7では、実施例4とは異なり半径4
0nmの球状銀粒子を屈折率が1.6である媒質中に分
散させて光拡散層を構成する。このとき、散乱断面積を
投影面積で除した散乱効率は図26のようになる。散乱
効率は、1個の球状銀粒子に対して複素屈折率を用いて
ミー散乱の計算より求めた。図26において、縦軸は散
乱効率、すなわち投影面積の何倍散乱させることができ
るかを示す。図26より、散乱効率は波長527nmに
おいて最大となることが判る。
【0131】次に、この球状銀粒子を数密度3×10
10個/cmとなるように同様の媒質中に分散させて
拡散膜を形成した。拡散膜の膜厚は略87μmとした。
そして、このように形成した拡散膜を多重散乱させたと
きの散乱係数を調べた。その結果を図27に示す。図2
7において縦軸は散乱係数を示す。図27に示すように
散乱係数は緩やかなピークを有し、ピーク散乱係数は波
長530nm付近、すなわち緑色波長域における0.2
となる。これは、20%の光が散乱することを表してい
る。これより、半径40nmの球状銅粒子を屈折率1.
6である媒質中に分散させることにより、緑色波長域の
光を選択的に散乱させることが可能な波長選択性を備え
た光拡散層を実現可能であるといえる。
【0132】次に、この拡散膜を実施例1におけるプロ
ジェクター用スクリーン51の光学薄膜53上に配置し
たときを検討すると、図28のようになり、赤色波長域
の光の散乱率が他の波長域に比べて向上していることが
判る。これより、上述した光拡散層を実施例1における
プロジェクター用スクリーン51の光学薄膜53上に設
けることで、緑色波長域における散乱特性を向上させる
ことができるといえるが、この場合には実施例4の場合
のように著しい散乱特性の向上は得られず、補助的な微
調整としての使用に適している。なお、図28において
縦軸は散乱率及び反射率と散乱率との合計を示してい
る。
【0133】[実施例8]実施例8では、実施例7より
もさらにブロードな多重散乱特性を有する場合について
検討した。すなわち、実施例8では、金属微粒子として
球状ニッケル粒子を用いて分光散乱特性を有する光拡散
層及びこれを備えたプロジェクター用スクリーンを構成
した。まず、ニッケルの複素屈折率の実部n、すなわち
屈折率と虚部k、すなわち消衰係数の値を図29に示
す。図29において縦軸は実部nと虚部kの値を示し、
横軸は波長を示す。
【0134】ここで、半径49nmの球状ニッケル粒子
を屈折率が1.6である媒質中に分散させたときの、散
乱断面積を投影面積で除した散乱効率は図30のように
なる。散乱効率は、1個の球状ニッケル粒子に対して複
素屈折率を用いてミー散乱の計算より求めた。図30に
おいて、縦軸は散乱効率、すなわち投影面積の何倍散乱
させることができるかを示す。図30に示すように、散
乱効率は大きなカーブを描く緩やかなピークを有し、波
長542nmにおいて最大となる。
【0135】次に、この球状銀粒子を数密度8×10
個/cmとなるように同様の媒質中に分散させて拡散
膜を形成した。拡散膜の膜厚は略468μmとした。そ
して、このように形成した拡散膜を多重散乱させたとき
の散乱係数を調べた。その結果を図31に示す。図31
において縦軸は散乱係数を示す。図30に示すように多
重散乱させた場合の散乱係数は1個の粒子の場合と異な
り、図31に示すようにブロードな特性を示し、ピーク
散乱係数は0.1となる。これは、10%の光が散乱す
ることを表しており、また、青色波長域から赤色波長域
までの広い波長域において略同等に散乱特性を向上させ
ることを表している。これより、半径49nmの球状ニ
ッケル粒子を屈折率1.6である媒質中に分散させるこ
とにより、青色波長域から赤色波長域までの広い波長域
の光を略同等に散乱させることが可能な散乱特性を備え
た光拡散層を実現可能であるといえる。
【0136】次に、この拡散膜を実施例1におけるプロ
ジェクター用スクリーン51の光学薄膜53上に配置し
たときを検討すると、図32のようになり、青色波長
域、緑色波長域及び赤色波長域の光の散乱率が他の波長
域に比べて若干向上していることが判る。これより、上
述した光拡散層を実施例1におけるプロジェクター用ス
クリーン51の光学薄膜53上に設けることで、緑色波
長域における散乱特性を向上させることができるといえ
るが、この場合には著しい散乱特性の向上は得られず、
補助的な微調整としての使用に適している。なお、図3
2において縦軸は散乱率及び反射率と散乱率との合計を
示している。
【0137】なお、上述の実施形態においては、主に狭
帯域三原色波長域光を投影して画像を表示する例につい
て説明したが、本発明の投影用スクリーンは狭帯域の三
原色波長域光に限らず、レーザーなどと比較して発光波
長に広がりのある例えば発光ダイオードの如き発光素子
を光源に使用することも可能である。また、帯域に広が
りが多少あるような光源をフィルター、非線形光学素子
又は非線形光学薄膜などを組み合わせることで、その波
長を三原色のように可視領域内で分けたものであっても
良い。すなわち、本発明は波長の広がりがあるものの、
それがある程度狭い光源を有するLEDプロジェクター
や、一般的な三原色波長域光を用いる他の方式のプロジ
ェクターにも使用できる。また、単色光源にも有効に用
いることができる。
【0138】
【発明の効果】本発明にかかる投影用スクリーンは、狭
帯域三原色波長域光を投影して画像を表示する投影用ス
クリーンであって、上記狭帯域三原色波長域光に対して
高反射特性を有し、少なくとも該波長域光以外の可視波
長域光に対しては高透過特性を有する光学薄膜を支持体
上に備えてなるものである。
【0139】以上のように構成された本発明に係る投影
用スクリーンは、上記のような光学薄膜を備えるため、
狭帯域三原色波長域光は反射され、これ以外の波長域の
光はおよそ光学薄膜を透過する。
【0140】したがって、この投影用スクリーンにおい
ては、通常のスクリーンに比べて大幅に外光の反射を抑
えることができ、その結果、投影用スクリーン上に形成
される画像のコントラストの低下や外光の映り込みを効
果的に低減することができるとともに明るい画像を得る
ことができる。したがって、本発明にかかる投影用スク
リーンによれば、映写環境が明るい場合においても明瞭
な画像が得られ、映写環境の明るさに影響されずに明瞭
な画像を提供することが可能となる。
【0141】また、所要の波長域を有する光に対して高
反射特性を有し、少なくとも該波長域の光以外の可視波
長域光に対しては高透過特性を有する光学薄膜を支持体
上に備える構成であっても良く、同様に所要の波長域を
有する光はその主たる波長域で反射され、これ以外の波
長域の光はおよそ光学薄膜を透過する。従って、所要の
波長域を有する光に対しても明瞭な画像が得られ、本発
明によれば、映写環境の明るさに影響されずに明瞭な画
像を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる投影用スクリーンの一構成例を
示す断面図である。
【図2】散乱係数と、反射光強度及び散乱光強度との関
係を示す特性図である。
【図3】回折格子型プロジェクター装置の構成を説明す
る概略構成図である。
【図4】GLVに光が入射する状態を示す概念図であ
る。
【図5】GLVでの反射光の状態を示す概念図である。
【図6】GLVの一構成例を示す平面図である。
【図7】実施例1に係るプロジェクター用スクリーンの
構成を示す断面図である。
【図8】実施例1に係るプロジェクター用スクリーンの
透過率特性を示す特性図である。
【図9】光学的厚みndと平均透過率との関係を示す特
性図である。
【図10】実施例2に係るプロジェクター用スクリーン
の透過率特性を示す特性図である。
【図11】残留透過率と可視光帯の平均透過率の比と、
屈折率との関係を示す特性図である。
【図12】実施例3に係るプロジェクター用スクリーン
の透過率特性を示す特性図である。
【図13】銀の複素屈折率を示す特性図である。
【図14】一個の球状銀粒子の散乱効率を示す特性図で
ある。
【図15】球状銀粒子を多重散乱させたときの波長と散
乱係数との関係を示す特性図である。
【図16】実施例4に係るプロジェクター用スクリーン
の散乱率及び反射率と散乱率の合計と、波長との関係を
示す特性図である。
【図17】銅の複素屈折率を示す特性図である。
【図18】一個の球状銅粒子の散乱効率を示す特性図で
ある。
【図19】球状銅粒子を多重散乱させたときの波長と散
乱係数との関係を示す特性図である。
【図20】実施例5に係るプロジェクター用スクリーン
の散乱率、及び反射率と散乱率の合計と、波長との関係
を示す特性図である。
【図21】実施例4に係る光学薄膜と実施例5に係る光
学薄膜とを重ねて構成したプロジェクター用スクリーン
の散乱率、及び反射率と散乱率の合計と、波長との関係
を示す特性図である。
【図22】金の複素屈折率を示す特性図である。
【図23】一個の球状金粒子の散乱効率を示す特性図で
ある。
【図24】球状金粒子を多重散乱させたときの波長と散
乱係数との関係を示す特性図である。
【図25】実施例6に係るプロジェクター用スクリーン
の散乱率、及び反射率と散乱率の合計と、波長との関係
を示す特性図である。
【図26】一個の球状銀粒子の散乱効率を示す特性図で
ある。
【図27】球状銀粒子を多重散乱させたときの波長と散
乱係数との関係を示す特性図である。
【図28】実施例7に係るプロジェクター用スクリーン
の散乱率、及び反射率と散乱率の合計と、波長との関係
を示す特性図である。
【図29】ニッケルの複素屈折率を示す特性図である。
【図30】一個の球状ニッケル粒子の散乱効率を示す特
性図である。
【図31】球状ニッケル粒子を多重散乱させたときの波
長と散乱係数との関係を示す特性図である。
【図32】実施例8に係るプロジェクター用スクリーン
の散乱率、及び反射率と散乱率の合計と、波長との関係
を示す特性図である。
【符号の説明】
1 プロジェクター用スクリーン 2 スクリーン基板 3 光学薄膜 4 光拡散層 5 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柿沼 正康 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 下田 和人 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H021 BA08 2H042 AA02 AA06 AA09 AA15 AA28 BA02 BA12 BA19 DB02 DC02 DE04 DE07 2H048 FA05 FA09 FA15 FA22 FA24 GA04 GA13 GA23 GA24 GA34 GA61

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 狭帯域三原色波長域光を投影して画像を
    表示する投影用スクリーンであって、 上記狭帯域三原色波長域光に対して高反射特性を有し、
    少なくとも該波長域光以外の可視波長域光に対しては高
    透過特性を有する光学薄膜を備えることを特徴とする投
    影用スクリーン。
  2. 【請求項2】 上記光学薄膜が、高屈折率層と低屈折率
    層とを交互に重ねた誘電体多層膜からなり、且つ該誘電
    体多層膜の各層の屈折率をn、各層の膜厚をdとしたと
    き、該誘電体多層膜の各層の光学的厚みndが上記狭帯
    域三原色波長域光の各波長λに対して下記の式(1)の
    条件を満たすことを特徴とする請求項1記載の投影用ス
    クリーン。 nd=λ(α±1/4) (αは自然数) ・・・(1)
  3. 【請求項3】 上記誘電体多層膜の各層の光学的厚みn
    dが、1.462μm〜1.467μmの範囲とされる
    ことを特徴とする請求項2記載の投影用スクリーン。
  4. 【請求項4】 上記誘電体多層膜は、上記狭帯域三原色
    波長域光の入射側及びその反対側の最外層が高屈折率層
    とされることを特徴とする請求項2記載の投影用スクリ
    ーン。
  5. 【請求項5】 上記高屈折率層が、酸化セリウムからな
    り、上記低屈折率層が、弗化マグネシウムからなること
    を特徴とする請求項2記載の投影用スクリーン。
  6. 【請求項6】 上記高屈折率層が、酸化ジルコニウムか
    らなり、上記低屈折率層が、弗化マグネシウムからなる
    ことを特徴とする請求項2記載の投影用スクリーン。
  7. 【請求項7】 上記高屈折率層が、硫化亜鉛からなり、
    上記低屈折率層が、弗化マグネシウムからなることを特
    徴とする請求項2記載の投影用スクリーン。
  8. 【請求項8】 上記高屈折率層が、酸化チタニウムから
    なり、上記低屈折率層が、弗化マグネシウムからなるこ
    とを特徴とする請求項2記載の投影用スクリーン。
  9. 【請求項9】 上記光学薄膜の透過光を吸収する光吸収
    層を備えることを特徴とする請求項1記載の投影用スク
    リーン。
  10. 【請求項10】 上記光吸収層が、黒色塗料を含有して
    なることを特徴とする請求項9記載の投影用スクリー
    ン。
  11. 【請求項11】 上記光吸収層が、黒色塗料を含有して
    形成された支持体であることを特徴とする請求項10記
    載の投影用スクリーン。
  12. 【請求項12】 上記狭帯域三原色波長域光が、レーザ
    ー光であることを特徴とする請求項1記載の投影用スク
    リーン。
  13. 【請求項13】 上記狭帯域三原色波長域光が、波長4
    57nmの青色レーザー光、波長532nmの緑色レー
    ザー光、及び波長642nmの赤色レーザー光であるこ
    とを特徴とする請求項12記載の投影用スクリーン。
  14. 【請求項14】 上記光学薄膜の最外層上に、または光
    学薄膜の中間層として光拡散層を備えてなることを特徴
    とする請求項1記載の投影用スクリーン。
  15. 【請求項15】 上記光拡散層が、上記狭帯域三原色波
    長域光に対して高散乱特性を有することを特徴とする請
    求項14記載の投影用スクリーン。
  16. 【請求項16】 上記光拡散層が複数層設けられてなる
    ことを特徴とする請求項14記載の投影用スクリーン。
  17. 【請求項17】 上記光拡散層が、銀粒子、銅粒子、金
    粒子またはニッケル粒子のいずれかを含有してなること
    を特徴とする請求項14記載の投影用スクリーン。
  18. 【請求項18】 所要の波長域を有する光を投影して画
    像を表示する投影用スクリーンであって、 上記所要の波長域を有する光に対して高反射特性を有
    し、少なくとも該波長域を有する光以外の可視波長域光
    に対しては高透過特性を有する光学薄膜を備えることを
    特徴とする投影用スクリーン。
  19. 【請求項19】 上記光学薄膜が、高屈折率層と低屈折
    率層とを交互に重ねた誘電体多層膜からなり、且つ該誘
    電体多層膜の各層の屈折率をn、各層の膜厚をdとした
    とき、該誘電体多層膜の各層の光学的厚みndが上記波
    長域を有する光の主たる波長λpに対して下記の式
    (2)の条件を満たすことを特徴とする請求項18記載
    の投影用スクリーン。 nd=λp(α±1/4) (αは自然数) ・・・(2)
  20. 【請求項20】 上記誘電体多層膜の各層の光学的厚み
    ndが、1.462μm〜1.467μmの範囲とされ
    ることを特徴とする請求項19記載の投影用スクリー
    ン。
  21. 【請求項21】 上記誘電体多層膜は、上記波長域を有
    する光の入射側及びその反対側の最外層が高屈折率層と
    されることを特徴とする請求項19記載の投影用スクリ
    ーン。
  22. 【請求項22】 上記高屈折率層が、酸化セリウム、酸
    化ジルコニウム、硫化亜鉛、酸化チタニウム又はこれら
    の組み合わせの何れかからなり、上記低屈折率層が、弗
    化マグネシウムからなることを特徴とする請求項19記
    載の投影用スクリーン。
  23. 【請求項23】 上記光学薄膜の透過光を吸収する光吸
    収層を備えることを特徴とする請求項18記載の投影用
    スクリーン。
  24. 【請求項24】 上記光吸収層が、黒色塗料を含有して
    なることを特徴とする請求項23記載の投影用スクリー
    ン。
  25. 【請求項25】 上記光吸収層が、黒色塗料を含有して
    形成された支持体であることを特徴とする請求項24記
    載の投影用スクリーン。
  26. 【請求項26】 上記波長域を有する光が、それぞれ発
    光ダイオードが発生させた光であることを特徴とする請
    求項18記載の投影用スクリーン。
  27. 【請求項27】 上記光学薄膜の最外層上に、または光
    学薄膜の中間層として単数若しくは複数の光拡散層を備
    えてなることを特徴とする請求項18記載の投影用スク
    リーン。
  28. 【請求項28】 上記光拡散層が、銀粒子、銅粒子、金
    粒子またはニッケル粒子のいずれかを含有してなること
    を特徴とする請求項27記載の投影用スクリーン。
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