JP2003337262A - 光コネクタの製造方法、光コネクタ、及び光コネクタ組立治具 - Google Patents

光コネクタの製造方法、光コネクタ、及び光コネクタ組立治具

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JP2003337262A
JP2003337262A JP2002143249A JP2002143249A JP2003337262A JP 2003337262 A JP2003337262 A JP 2003337262A JP 2002143249 A JP2002143249 A JP 2002143249A JP 2002143249 A JP2002143249 A JP 2002143249A JP 2003337262 A JP2003337262 A JP 2003337262A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コスト上昇を抑えつつ接続損失を低減させた光
コネクタの製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明に係る光コネクタの製造方法は、
設計中心位置としてあらかじめ定められた光ファイバ挿
入孔の中心位置とフェルール3に形成された光ファイバ
挿入孔12の中心位置とのずれ量a及び光ファイバ挿入
孔12の径Dに対して、d+2a≦D<d+3.0μm
という関係を満たす径dを有する光ファイバFを選択す
る光ファイバ選択ステップと、光ファイバ選択ステップ
において選択された光ファイバFを光ファイバ挿入孔1
2に挿入し、光ファイバFの中心が光ファイバ挿入孔1
2の設計中心位置に一致するように光ファイバFの位置
決めをする位置決めステップと、位置決めステップにお
いて位置決めされた光ファイバFを光ファイバ挿入孔1
2内で固定する光ファイバ固定ステップと、光ファイバ
Fが挿入されたフェルール3どうしを接着する接着ステ
ップと、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単心又は多心の光
ファイバの先端から露出させた光ファイバをフェルール
に組み付けて固定させるための光コネクタの製造方法及
び光コネクタ、並びに光コネクタの製造に用いられる光
コネクタ組立治具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から一般に利用されている光コネク
タとしては、2本のガイドピンを有し、当該ガイドピン
で高精度の位置合わせするMTコネクタ、さらにそのM
Tコネクタをハウジング内に内蔵したMPOコネクタが
知られている。これらの多心コネクタは、近年、単心コ
ネクタに置き換わって需要が増えつつある。このような
多心コネクタに対する要求は単心コネクタの場合と同様
であり、非常に低損失なものが要求される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、接続損
失を低減させるためには、位置合わせ部品などの高精度
化が必要不可欠であるが、精度向上を図るためには部品
を製造するための金型などを高精度化することが必要で
あり、コストが上昇するという問題があった。
【0004】そこで、本発明は上記課題を解決し、コス
ト上昇を抑えつつ接続損失を低減させた光コネクタの製
造方法及び光コネクタ、並びに光コネクタの製造に用い
られる光コネクタ組立治具を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光コネクタ
の製造方法は、設計中心位置としてあらかじめ定められ
た光ファイバ挿入孔の中心位置とフェルールに形成され
た光ファイバ挿入孔の中心位置とのずれ量a及び光ファ
イバ挿入孔の径Dに対して、d+2a≦D<d+3.0
μmという関係を満たす径dを有する光ファイバを選択
する光ファイバ選択ステップと、光ファイバ選択ステッ
プにおいて選択された光ファイバを光ファイバ挿入孔に
挿入し、光ファイバの中心が光ファイバ挿入孔の設計中
心位置に一致するように光ファイバの位置決めをする位
置決めステップと、位置決めステップにおいて位置決め
された光ファイバを光ファイバ挿入孔内で固定する光フ
ァイバ固定ステップと、光ファイバが挿入されたフェル
ールの端面を研磨するステップと、を有することを特徴
とする。
【0006】光ファイバ挿入孔の設計中心値とのずれ量
a、光ファイバ挿入孔の径Dに対して、d+2a≦Dと
いう関係を満たす径dを有する光ファイバを選択すれ
ば、光ファイバ挿入孔内で光ファイバの位置を調節する
ことによって、光ファイバの中心を光ファイバ挿入孔の
設計中心値に一致させることができる。すなわち、フェ
ルールに形成された光ファイバ挿入孔の中心が設計中心
位置からずれている場合であっても、光ファイバを設計
中心位置に位置決めすることができ、光ファイバのコア
を偏心なく位置合わせすることが可能となり光コネクタ
の接続損失を低減できる。従って、コストをかけてフェ
ルールを高精度に成形しなくても、従来のフェルールを
用いて光コネクタの接続損失を低減できる。また、光フ
ァイバ挿入孔の径と光ファイバとの径の差が3.0μm
より大きくなると、位置決めステップにおいて光ファイ
バの中心を設計中心位置に位置決めするのが困難になる
ので、D<d+3.0μmという関係を満たす光ファイ
バを満たす光ファイバを選択することが好適である。な
お、位置決めステップにおいて、「光ファイバの中心が
光ファイバ挿入孔の設計中心位置に一致するように光フ
ァイバの位置決めをする」とは、完全に一致することま
で要求するものではなく、実用的に問題が生じない範囲
で一致すればよい。
【0007】上記光コネクタの製造方法は、光ファイバ
固定ステップでは、室温硬化型接着剤を光ファイバ挿入
孔に充填させて光ファイバを固定することを特徴として
も良い。
【0008】このように、常温で硬化する接着剤を用い
ることにより、熱による部品の膨張などを考慮する必要
がなく、精度良く光ファイバを取り付けて固定すれば、
精度の良い光コネクタを製造することができる。
【0009】上記光コネクタの製造方法は、位置決めス
テップでは、フェルールの接続端面の光ファイバ挿入孔
から突出した光ファイバと位置決めするための光ファイ
バ位置決め部と、フェルールに形成された嵌合孔に嵌合
された嵌合ピンを位置決めするための嵌合ピン位置決め
部と、を備える光コネクタ組立治具を用いて、光ファイ
バの中心が光ファイバ挿入孔の設計中心位置に一致する
ように位置決めすることを特徴としても良い。
【0010】このような光ファイバ位置決め部と嵌合ピ
ン位置決め部とを有する光コネクタ組立治具を用いて光
ファイバの位置決めを行うことにより、光ファイバの位
置決めを精度良く行うことができる。本発明に係る製造
方法において、設計中心位置への位置決めは、真の中心
位置に対して0.7μm以下の偏心を達成していれば、
単心コネクタで用いられる高精度の単心フェルールと同
等以上の性能を得ることができる。
【0011】本発明に係る光コネクタは、上記製造方法
によって製造されたことを特徴とする。
【0012】上記製造方法によって製造された光コネク
タは、光コネクタフェルールを精度良く成形しなくても
光ファイバを設計中心位置に位置決めして固定している
ので、低コストでかつ接続損失が少ない。
【0013】上記光コネクタは、端面における光ファイ
バ挿入孔に対する光ファイバのコア偏心が0.7μm以
下であることを特徴としても良い。
【0014】フェルールの接続端面において、光ファイ
バのコア中心が真の中心位置に対して0.7μm以下の
偏心を達成していれば、単心コネクタで用いられる高精
度の単心フェルールと同等以上の性能を得ることができ
る。なお、「偏心」とは、設計中心位置と実際の光ファ
イバのコア中心位置との距離を意味する。
【0015】上記光コネクタは、ずれ量aが1.4μm
以下であることを特徴としても良い。
【0016】ずれ量aが1.4μmより大きくなると、
光ファイバ挿入孔の径に対して光ファイバの径が小さく
なりすぎて位置決めが困難になるので、設計中心位置と
成形されたフェルールの中心位置とのずれは1.4μm
以下であることが好適である。
【0017】本発明に係る光コネクタ組立治具は、上記
光コネクタの製造方法に用いられる光コネクタ組立治具
であって、フェルールの接続端面の光ファイバ挿入孔か
ら突出した光ファイバと位置決めするための光ファイバ
位置決め部と、フェルールに形成された嵌合孔に嵌合さ
れた嵌合ピンを位置決めするための嵌合ピン位置決め部
と、を備えることを特徴とする。
【0018】このように、光ファイバ挿入孔から突出し
た光ファイバを位置決めするための光ファイバ位置決め
部を有することとすれば、被覆を除去した光ファイバを
フェルールに途中まで挿入し、接着剤を滴下した後、光
ファイバをさらにフェルールに押し込んで、光ファイバ
挿入孔の先端から出てきた光ファイバを高精度に位置決
めすることができる。さらに、嵌合ピンを位置決めする
ための嵌合ピン位置決め部を有することにより、嵌合ピ
ンによってフェルールと光コネクタ組立治具を結合した
状態で光ファイバを接着固定することができる。これら
により、接続損失の少ない光コネクタを製造することが
できる。
【0019】上記光コネクタ組立治具は、光ファイバ位
置決め部には、光ファイバを挿通可能でかつ光ファイバ
の外径とほぼ同じ径の丸穴が形成され、嵌合ピン位置決
め部には、嵌合ピンを挿通可能でかつ嵌合ピンの外径と
ほぼ同じ径の丸穴が形成されている、ことを特徴として
も良い。
【0020】このように光ファイバの径とほぼ同径の丸
穴が形成されている光コネクタ組立治具は、フェルール
を測定するために用いられる精密測定機によって位置の
精度を保証することができるので好適である。また、こ
のような光コネクタ組立治具は一部材によって製造可能
であるので比較的安価に製造できる。
【0021】上記光コネクタ組立治具において、光ファ
イバ位置決め部は、光ファイバを載置する溝が形成され
た光ファイバ載置用溝と、光ファイバ載置用溝に載置さ
れた光ファイバを光ファイバ載置用溝に押し付ける光フ
ァイバ押え部とを有し、嵌合ピン位置決め部は、嵌合ピ
ンを載置する溝が形成された嵌合ピン載置用溝と、嵌合
ピン載置用溝に載置された嵌合ピンを嵌合ピン用溝に押
し付ける嵌合ピン押え部と、を有することを特徴として
も良い。
【0022】このように光ファイバ載置用溝と光ファイ
バ押え部とによって光ファイバの位置決めをすることが
可能である。また、光ファイバ載置用溝がV溝である場
合には、光コネクタを製造する際の金型とほぼ同じ構成
の金型を使用することができ、また、市販されているダ
イサー等の装置によって容易に製造できる。
【0023】上記光コネクタ組立治具において、光ファ
イバ押え部のファイバ押え面が弾性体からなることを特
徴としても良い。
【0024】光ファイバ押え部のファイバ押え面を弾性
体によって構成することにより、それぞれの光ファイバ
をそれぞれの光ファイバ載置用溝に確実に押さえつける
ことができ、容易に位置決めすることができる。
【0025】上記光コネクタ組立治具において、光ファ
イバ位置決め部及び嵌合ピン位置決め部は、超硬鋼から
なることを特徴としても良い。
【0026】光ファイバ位置決め部及び嵌合ピン位置決
め部を超硬鋼によって構成することにより、高精度でか
つ耐久性を有する光コネクタ組立治具を実現できる。
【0027】上記光コネクタ組立治具において、光ファ
イバ位置決め部及び嵌合ピン位置決め部は、シリコンか
らなることを特徴としても良い。
【0028】シリコンを採用することにより、ダイサー
等の加工機で量産することが可能であるので、光コネク
タ組立治具の製造コストを低減させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明に係る光
コネクタの好適な実施形態について詳細に説明する。な
お、図面の説明においては同一要素には同一符号を付
し、重複する説明を省略する。
【0030】図1は実施形態に係る光コネクタ1を示す
斜視図、図2は図1に示す光コネクタ1の分解斜視図で
ある。この光コネクタ1は、光ファイバの位置決め用部
品としての多心用フェルールを適用させたMTコネクタ
である。図2に示されるように、光コネクタ1は、光フ
ァイバFを固定する1組のフェルール3と、フェルール
3どうしを結合するためフェルール3に挿入される1対
の棒状ガイドピン(嵌合ピン)5と、相互に突き合わさ
れたフェルール3どうしを結合する結合クリップ7とを
備える。フェルール3は、平板上の結合部3aと、結合
部3aの一端に一体に設けられたブロック状のファイバ
挿入部3bとからなる。ファイバ挿入部3bには、例え
ば、8心のテープ状の光ファイバ心線2が挿入され、ゴ
ム製のブーツ8によって固定される。結合部3a内に
は、被覆部の剥離により露出された8本の光ファイバF
が収納されている。また、結合部3aには接着剤充填窓
10が形成され、この接着剤充填窓10を通してエポキ
シ樹脂等の接着剤Rが注入され、この接着剤Rにより光
ファイバFが固定されている。さらに、フェルール3に
は、1対のガイドピン5と嵌合する内周が略円形のガイ
ド穴(嵌合孔)6が形成されている。
【0031】次に、フェルール3について詳しく説明す
る。図3はフェルール3の接続端面3cを示す図である
が、フェルール3の接続端面3cには光接続口4が直線
上に整列して形成されている。接続端面3cの光接続口
4と反対面の光ファイバ導入口11とは、フェルール3
を貫通する光ファイバ挿入孔12を通じて接続されてい
る。図4はフェルール3の断面図であるが、同図に示さ
れるように、光ファイバ挿入孔12は、光接続口4とほ
ぼ同径で光接続口4から延びる光ファイバ位置決め孔1
2aと、光ファイバ位置決め孔12aの径よりも拡大さ
れた径を持つロート状の接着剤充填孔12bとを有して
いる。なお、光ファイバ位置決め孔12aは、光ファイ
バFの先端部分の位置決めを行って心出しをさせる関係
上光ファイバFと略同径となっており、例えば、光ファ
イバFの径が125μmである場合には、光ファイバ位
置決め孔12aは126〜127μmである。接着剤充
填孔12bは、126μm程度の光ファイバ位置決め孔
12aに対して、150〜250μmに拡大されてい
る。
【0032】光ファイバ導入口11と光ファイバ位置決
め孔12aとの間には、粘度が100〜3000cpの
接着剤Rを収容させるための光ファイバ接着用凹部13
が形成され、この凹部13の頂部には、接着剤Rを流し
込むための矩形の開口をなす接着剤充填窓10が形成さ
れている。
【0033】なお、凹部13の底面13aには、その略
全長にわたって延在する断面V字状又はC字上の光ファ
イバ整列溝9が8本形成されている。各光ファイバ整列
溝9は、光ファイバ位置決め孔12aの延長上に位置
し、光ファイバ位置決め孔12aと光ファイバ導入口1
1との間に延在する。
【0034】次に、この光コネクタ1の製造方法につい
て図5を参照しながら説明し、併せて実施形態に係る光
コネクタ1について説明する。図5は、本実施形態に係
る光コネクタ1の製造工程を示すフローチャートであ
る。
【0035】まず、フェルール3を成形する(S1
0)。フェルール3は、ポリフェニレンサルファイド樹
脂(PPS樹脂)にシリカ、ウィスカなどを配合して混
練した材料を射出成形などの成形技術を用いて成形して
製造する。
【0036】次に、成形されたフェルール3において、
光ファイバ挿入孔12の接続端面3cにおける光ファイ
バFの設計中心位置からのずれ量a及び光ファイバ挿入
孔12の径Dを測定する(S12)。ここで、ずれ量a
は東京光音電波製の偏心測定計によって測定し、光ファ
イバ挿入孔12の径Dはゲージピンによる通り止りによ
って測定する。
【0037】続いて、フェルール3に挿入する光ファイ
バFを選択する(S14)。具体的には、フェルール3
の光ファイバ挿入孔12のずれ量a及び径Dに基づい
て、 d+2a≦D<d+3.0μm の関係を満たす径dを有する光ファイバFを選択する。
【0038】次に、選択された光ファイバFをフェルー
ル3に挿入し、光ファイバ挿入孔12内での光ファイバ
Fの位置決めを行う(S16)。ここで、光ファイバF
をフェルール3に挿入する方法について図6を参照しな
がら説明する。図6は、光ファイバFの挿入前のフェル
ール3を示す断面図である。図6に示されるように、先
端部付近の被覆を除去した光ファイバFを光ファイバ導
入口11からフェルール3に挿入する。光ファイバFを
途中まで挿入したところで、接着剤充填窓10から接着
剤Rを流し込み、さらに光ファイバFをフェルール3内
に押しこんでいく。接着剤Rが付着した光ファイバFは
光ファイバ挿入孔12に導入され、続いて光ファイバF
は接続端面3cから突出する。以上のような方法で、光
ファイバFはフェルール3に挿入される。なお、光ファ
イバ挿入孔12の接着剤充填孔12bはロート状になっ
ているので、光ファイバFはスムーズに光ファイバ位置
決め孔12aに進入していく。
【0039】続いて、フェルール3に挿入された光ファ
イバFの中心を光ファイバ挿入孔12の設計中心位置に
一致させるように光ファイバFの位置決めを行う(S1
6)。光ファイバFの位置決めには、位置決めを行うた
めの光コネクタ組立治具20が用いられる。
【0040】図7は、光コネクタ組立治具20と光ファ
イバFが挿入されたフェルール3を示す斜視図である。
図7に示されるように、光コネクタ組立治具20は、光
ファイバF及びガイドピン5が挿入される丸穴20a,
20bを有するプレートによって構成されている。ここ
で、光コネクタ組立治具20に形成されている丸穴20
aは、丸穴20aに挿通された光ファイバFの中心位置
が設計中心位置と一致するような位置に形成されてい
る。すなわち、フェルール3の接続端面3cから突出し
た光ファイバFを光コネクタ組立治具20の丸穴20a
に挿入することによって、光ファイバFの位置決めを行
うことができる。また、この光コネクタ組立治具20
は、超硬鋼によって構成されていることが、精度や耐久
性を向上させる上で好適である。このように、光コネク
タ組立治具20を用いて、フェルール3に挿入された光
ファイバFの位置決めを行い、位置決めされた状態で光
ファイバFをフェルール3に固定する(S18)。本実
施形態に係る製造方法では、光ファイバFを挿入するス
テップにおいて接着剤充填窓10から接着剤Rを流し込
んで光ファイバFに付着させているので、その接着剤R
が硬化するのを待つ。なお、ここで用いられる接着剤R
は室温で硬化する室温硬化型接着剤であることが好まし
い。加熱によって硬化する接着剤を用いると、接着剤を
加熱したときの熱でフェルール3が膨張し、位置決めさ
れた光ファイバFの位置がずれてしまうおそれがあるの
で室温硬化型接着剤を用いるのが良い。
【0041】次に、上記の工程によって製造されたフェ
ルール3の接続端面3cを研磨する(S20)ことによ
って光コネクタ1が完成する。
【0042】続いて、本実施形態に係る光コネクタ1の
製造方法、及び光コネクタ1、並びに光コネクタ組立治
具20の効果について説明する。
【0043】本実施形態に係る光コネクタ1の製造方法
では、光ファイバFを選択するステップにおいて、フェ
ルール3に形成された光ファイバ挿入孔12のずれ量a
及び径Dに対して、d+2a≦D<d+3.0μmなる
関係を有する光ファイバFを選択しているので、光ファ
イバ挿入孔12の設計中心位置からのずれ量aによら
ず、光ファイバFの位置を光ファイバ挿入孔12内で調
節し、光ファイバFの中心を設計中心位置に位置決めす
ることができる。従って、フェルール3を成形する際に
光ファイバ挿入孔12の精度を極度に高めなくても光フ
ァイバFの位置決めすることができ、低コストで接続損
失の少ない光コネクタ1を製造することができる。
【0044】また、本実施形態に係る製造方法によって
製造された光コネクタ1は、低コストで接続損失の少な
い光コネクタ1である。
【0045】また、本実施形態に係る製造方法において
用いられた光コネクタ組立治具20は、接続端面3cか
ら突出した光ファイバF及びガイドピン5を丸穴に挿入
することによって、光ファイバFの位置決めを容易に行
うことができる。
【0046】以上、本発明に係る光コネクタ1及び光コ
ネクタ1の製造方法について、実施形態に基づいて詳細
に説明したが、本発明に係る光コネクタ1及び光コネク
タ1の製造方法は上記実施形態に限定されるものではな
い。
【0047】上記実施形態に係る製造方法では、丸穴が
形成された光コネクタ組立治具20を用いて、光ファイ
バFの位置決めを行っているが、光ファイバFを載置す
る溝を有する光コネクタ組立治具を用いて、光ファイバ
Fの位置決めを行っても良い。
【0048】図8(a)は光コネクタ組立治具21を示
す斜視図、図8(b)は光コネクタ組立治具21をB−
B方向から見た部分図である。光コネクタ組立治具21
は、光ファイバFを載置するためのV溝22a及びガイ
ドピン5を載置するためのV溝22bが形成された位置
決め部材22と、V溝22a,22bに載置された光フ
ァイバF及びガイドピン5を押える押え部材23と、を
有している。光ファイバFを効率良くV溝22aに押さ
えつけることができるように、押え部材23のファイバ
押え面23aは弾性体によって構成されている。このよ
うな光コネクタ組立治具21によれば、接続端面3cか
ら突出した光ファイバF及びガイドピン5を位置決め部
材22のV溝22a,22bに載置し、押え部材23で
光ファイバF及びガイドピン5をV溝22a,22bに
押さえつけることによって、光ファイバ挿入孔12(図
8(b)に仮想線で示す)の精度によらず、光ファイバ
Fの中心が設計中心位置に一致するように位置決めを行
うことができる。
【0049】また、上記実施形態では超硬鋼からなる光
コネクタ組立治具20が好適であると説明したが、本発
明に係る光コネクタ組立治具他の材料によって構成され
ていても良い。例えば、光コネクタ組立治具がシリコン
によって構成されることとすれば、ダイサー等の加工機
によって量産することができるので好ましい。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、光ファイバ挿入孔とそ
の設計中心値とのずれ量a、光ファイバ挿入孔の径Dに
対して、d+2a≦Dという関係を満たす径dを有する
光ファイバを選択し、光ファイバ挿入孔内で光ファイバ
の位置を調節することによって、光ファイバの中心を光
ファイバ挿入孔の設計中心値に一致させることができ
る。これにより、コストをかけてフェルールを高精度に
成形しなくても、従来のフェルールを用いて光コネクタ
の接続損失を低減できる。
【0051】また、D<d+3.0μmという関係を満
たす光ファイバを満たす光ファイバを選択することによ
り、光ファイバ挿入孔12内での光ファイバの位置決め
を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光コネクタを示す斜視図である。
【図2】光コネクタを示す分解斜視図である。
【図3】光コネクタフェルールの接続端面を示す図であ
る。
【図4】光コネクタフェルールの断面図である。
【図5】光コネクタの製造工程を示すフローチャートで
ある。
【図6】光コネクタフェルールに光ファイバを挿入する
過程を説明する図である。
【図7】光コネクタ組立治具を示す斜視図である。
【図8】光コネクタ組立治具を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…光コネクタ、2…光ファイバテープ、3…フェルー
ル、4…光接続口、5…ガイドピン、6…ガイド穴、7
…クリップ結合部、8…ブーツ、9…整列溝、10…接
着剤充填窓、11…光ファイバ導入口、12…光ファイ
バ挿入孔、13…凹部、20、21…光コネクタ組立治
具、22…位置決め部材、23…押え部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 知彦 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 細谷 俊史 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H036 JA01 QA18 QA23 QA24 QA49 QA56

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 設計中心位置としてあらかじめ定められ
    た光ファイバ挿入孔の中心位置とフェルールに形成され
    た光ファイバ挿入孔の中心位置とのずれ量a及び前記光
    ファイバ挿入孔の径Dに対して、 d+2a≦D<d+3.0μm という関係を満たす径dを有する光ファイバを選択する
    光ファイバ選択ステップと、 前記光ファイバ選択ステップにおいて選択された光ファ
    イバを前記光ファイバ挿入孔に挿入し、前記光ファイバ
    の中心が光ファイバ挿入孔の前記設計中心位置に一致す
    るように前記光ファイバの位置決めをする位置決めステ
    ップと、 前記位置決めステップにおいて位置決めされた光ファイ
    バを前記光ファイバ挿入孔内で固定する光ファイバ固定
    ステップと、 光ファイバが挿入された前記フェルールの端面を研磨す
    るステップと、 を有することを特徴とする光コネクタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記光ファイバ固定ステップでは、室温
    硬化型接着剤を前記光ファイバ挿入孔に充填させて前記
    光ファイバを固定することを特徴とする請求項1に記載
    の光コネクタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記位置決めステップでは、前記フェル
    ールの接続端面の前記光ファイバ挿入孔から突出した光
    ファイバと位置決めするための光ファイバ位置決め部
    と、前記フェルールに形成された嵌合孔に嵌合された嵌
    合ピンを位置決めするための嵌合ピン位置決め部と、を
    備える光コネクタ組立治具を用いて、光ファイバの中心
    が光ファイバ挿入孔の前記設計中心位置に一致するよう
    に位置決めすることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の光コネクタの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の製
    造方法によって製造された光コネクタ。
  5. 【請求項5】 前記端面における光ファイバ挿入孔に対
    する光ファイバのコア偏心が0.7μm以下であること
    を特徴とする請求項4に記載の光コネクタ。
  6. 【請求項6】 前記ずれ量aが1.4μm以下であるこ
    とを特徴とする請求項4又は5に記載の光コネクタ。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2に記載の光コネクタの製
    造方法に用いられる光コネクタ組立治具であって、 前記フェルールの接続端面の前記光ファイバ挿入孔から
    突出した光ファイバを位置決めするための光ファイバ位
    置決め部と、 前記フェルールに形成された嵌合孔に嵌合された嵌合ピ
    ンを位置決めするための嵌合ピン位置決め部と、 を備えることを特徴とする光コネクタ組立治具。
  8. 【請求項8】 前記光ファイバ位置決め部には、前記光
    ファイバを挿通可能でかつ前記光ファイバの外径とほぼ
    同じ径の丸穴が形成され、 前記嵌合ピン位置決め部には、前記嵌合ピンを挿通可能
    でかつ前記嵌合ピンの外径とほぼ同じ径の丸穴が形成さ
    れている、 ことを特徴とする請求項7に記載の光コネクタ組立治
    具。
  9. 【請求項9】 前記光ファイバ位置決め部は、 前記光ファイバを載置する溝が形成された光ファイバ載
    置用溝と、 前記光ファイバ載置用溝に載置された光ファイバを前記
    光ファイバ載置用溝に押し付ける光ファイバ押え部と、 を有し、 前記嵌合ピン位置決め部は、 前記嵌合ピンを載置する溝が形成された嵌合ピン載置用
    溝と、 前記嵌合ピン載置用溝に載置された嵌合ピンを前記嵌合
    ピン載置用溝に押し付ける嵌合ピン押え部と、 を有することを特徴とする請求項7に記載の光コネクタ
    組立治具。
  10. 【請求項10】 前記光ファイバ押え部のファイバ押え
    面が弾性体からなることを特徴とする請求項9に記載の
    光コネクタ組立治具。
  11. 【請求項11】 前記光ファイバ位置決め部及び前記嵌
    合ピン押え部は、超硬鋼からなることを特徴とする請求
    項7〜10のいずれか1項に記載の光コネクタ組立治
    具。
  12. 【請求項12】 前記光ファイバ位置決め部及び前記嵌
    合ピン押え部は、シリコンからなることを特徴とする請
    求項7〜10のいずれか1項に記載の光コネクタ組立治
    具。
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