JP2003336166A - 機能性繊維およびその製造方法 - Google Patents

機能性繊維およびその製造方法

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JP2003336166A JP2002135902A JP2002135902A JP2003336166A JP 2003336166 A JP2003336166 A JP 2003336166A JP 2002135902 A JP2002135902 A JP 2002135902A JP 2002135902 A JP2002135902 A JP 2002135902A JP 2003336166 A JP2003336166 A JP 2003336166A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明にかかる機能性繊維は、大気圧ま
たは大気圧近傍の圧力下において、対向する電極間に放
電することにより、反応性ガスをプラズマ状態とし、繊
維を前記プラズマ状態の反応性ガスに晒すことによっ
て、前記繊維表面に反応性ガスが接触して形成される薄
膜層を有することを特徴としている。 【効果】 本発明によれば、電磁波遮蔽性、赤外線遮蔽
性、紫外線遮蔽性、導電性、撥水性などの機能を有する
機能性繊維およびその製造方法を提供することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、機能性繊維およびその製
造方法に関する。より詳しくは、電磁波遮蔽性、赤外線
遮蔽性、紫外線遮蔽性、導電性、撥水性のうちいずれか
1以上の機能を有する機能性繊維およびその製造方法に
関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、パーソナルコンピュータ、
ワードプロセッサーなどのOA機器、携帯電話などの情
報通信機器などの急速な普及に伴い、これらの電子機器
から発生する電磁波の人体への影響や、人体に埋め込ま
れたペースメーカーなどの医療機器の誤動作が憂慮され
ている。
【0003】また、近年、地球温暖化などの環境問題が
注目されており、省エネルギー対策が重要となってい
る。このような省エネルギー対策の一つとして、建物の
冷暖房効率を上げる対策が挙げられる。たとえば、建物
の開口部である窓は、夏場は外からの赤外線を透過し、
建物の冷房効率を下げる一方、冬場は建物内の暖気を吸
収して、赤外線として外気に放出するため、暖房効率を
下げてしまう。これに対し、冷暖房効率を上げるために
は、カーテンなどの繊維製品を用いて窓を被うことが考
えられる。この場合に、該繊維製品に赤外線遮蔽効果を
付与することができれば、一層効果的である。
【0004】さらに、オゾン層の破壊などによる到達紫
外線量の増加が問題となっており、日常的に紫外線を効
果的に避けることが求められている。たとえば、帽子や
日傘、衣服などに、それらを構成する繊維が本来有する
以上の紫外線遮蔽効果を付与することが求められてい
る。そのほか、日常生活において、繊維あるいは繊維製
品に、撥水性や静電気防止機能を付与することが求めら
れている。
【0005】これらに関して、たとえば、電磁波遮蔽性
を繊維に付与する場合には、繊維(布帛)に金属をメッ
キ、スパッタ等し、衣料を構成する素材間に挿入した
り、該布帛を衣料の表地に取り付けたりすることが知ら
れている。また、赤外線遮蔽性や紫外線遮蔽性を、繊維
や繊維製品に付与する場合には、それぞれの波長の光を
吸収する特性を有する化合物を繊維自体に練り込んだ
り、繊維や繊維製品に該化合物を含む溶液や分散液を含
浸、塗布などする方法が知られている。また、撥水性付
与や静電気防止の目的でも、上記と同様の方法が知られ
ている。
【0006】しかしながら、たとえばメッキ、スパッタ
などで繊維を処理した場合には、該繊維表面に金属光沢
が生じ、基布の色相が限定されてしまう。さらに、高温
処理が必要であるため、処理できる繊維の性質や形状が
制限されるという問題点があった。また、化合物を繊維
に混練する方法も、実質的には、合成繊維のみにしか対
応できないという問題点があった。また、含浸や塗布な
どの方法には、溶剤を使用するため、環境に対する負荷
の問題や、対象となる繊維が限定されるという問題があ
る。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
べく、なされた発明であり、電磁波遮蔽性、赤外線遮蔽
性、紫外線遮蔽性、撥水性、導電性などの機能を有する
機能性繊維およびその製造方法を提供するものである。
【0008】
【発明の目的】本発明は、電磁波遮蔽性、赤外線遮蔽
性、紫外線遮蔽性、導電性、撥水性などの機能を有する
機能性繊維およびその製造方法を提供することを目的と
している。
【0009】
【発明の概要】本発明にかかる機能性繊維は、大気圧ま
たは大気圧近傍の圧力下において、対向する電極間に放
電することにより、反応性ガスをプラズマ状態とし、繊
維を前記プラズマ状態の反応性ガスに晒すことによっ
て、前記繊維表面に反応性ガスが接触して形成される薄
膜層を有することを特徴としている。
【0010】前記機能性繊維は、電磁波遮蔽性、赤外線
遮蔽性、紫外線遮蔽性、導電性、撥水性のうちいずれか
1以上の機能を有することが好ましい。本発明にかかる
機能性繊維の製造方法は、大気圧または大気圧近傍の圧
力下において、対向する電極間に放電することにより、
反応性ガスをプラズマ状態とし、繊維を前記プラズマ状
態の反応性ガスに晒すことによって、前記繊維表面に反
応性ガスを接触させ薄膜層を形成させることを特徴とし
ている。
【0011】また、本発明にかかる機能性繊維の製造方
法では、前記対向する電極間に、100kHzを越えた
高周波電圧で、かつ、1W/cm2以上の電力を供給し
て放電させ、反応性ガスをプラズマ状態とし、繊維を該
プラズマ状の反応性ガスに晒すことによって、前記繊維
表面に反応性ガスを接触させ薄膜層を形成させることが
好ましい。
【0012】本発明では、前記高周波電圧は、連続した
サイン波であることが好ましい。また、本発明にかかる
機能性繊維の製造方法では、前記繊維は、長尺状の繊維
であって、該長尺状の繊維が前記電極間を搬送され、か
つ、前記反応性ガスが前記電極間に導入されることによ
り、前記長尺状の繊維表面に反応性ガスを接触させ薄膜
層を形成させることが望ましい。
【0013】前記繊維は、搬送台に載った状態で前記電
極間を搬送されることが好ましい。前記搬送台は、対向
する電極の一方を兼ねることが望ましい。また、本発明
にかかる機能性繊維の製造方法では、前記繊維に対し、
スリット状あるいは円筒状の電極間でプラズマ状態にし
た反応性ガスを吹き付けることにより、該繊維を該プラ
ズマ状の反応性ガスに晒すことも望ましい。
【0014】本発明にかかる機能性繊維の製造方法で
は、前記反応性ガスとして、金属含有反応性ガスを用い
ることにより、前記繊維に、電磁波遮蔽性、赤外線遮蔽
性、紫外線遮蔽性、導電性のうちいずれか1以上の機能
を付与することが好ましい。また、本発明にかかる機能
性繊維の製造方法では、前記反応性ガスとして、有機フ
ッ素化合物含有反応性ガスを用いることにより、前記繊
維に、撥水性を付与することが好ましい。
【0015】また、本発明にかかる機能性繊維の製造方
法では、前記繊維に、電磁波遮蔽性、赤外線遮蔽性、紫
外線遮蔽性、導電性、撥水性のうちいずれか2以上の機
能を連続的に付与することも望ましい。本発明にかかる
機能性繊維の製造方法では、前記電極間に、前記反応性
ガスと不活性ガスとを含有する混合ガスであって、不活
性ガスを90〜99.99体積%の量で含有する混合ガ
スを導入することが好ましい。
【0016】前記金属含有反応性ガスは、有機金属化合
物を含有していることが好ましい。前記有機金属化合物
は、金属アルコキシド、アルキル化金属、金属錯体から
選ばれることが好ましい。
【0017】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明にかかる機能性繊維は、大気圧または大
気圧近傍の圧力下において、対向する電極間に放電する
ことにより、反応性ガスをプラズマ状態とし、繊維を前
記プラズマ状態の反応性ガスに晒すことによって、前記
繊維表面に反応性ガスが接触して形成される薄膜層を有
することを特徴としている。ここで、前記薄膜層は、繊
維表面全体に一様に形成されてもよく、繊維表面に断続
的に形成されていてもよいが、後述する諸機能を高いレ
ベルで耐久性よく維持するためには、前者が好ましい。
【0018】本発明では、このように繊維表面に特定の
薄膜層を形成させることによって、電磁波遮蔽性、赤外
線遮蔽性、紫外線遮蔽性、導電性、撥水性などの機能を
繊維に付与することができる。なお、これらの機能を付
与する方法が、大気圧または大気圧近傍の圧力下で行わ
れることおよびその際に低温での処理が可能であること
から、本発明に用いられる繊維の素材は限定されない。
【0019】すなわち、本発明に用いられる繊維は、特
に限定されず、人造繊維、天然繊維のいずれも使用する
ことができる。具体的には、たとえば、レーヨン、銅ア
ンモニアレーヨンなどの再生繊維;アクリル、ナイロ
ン、ポリエステル、ビニロン、ポリ塩化ビニル、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、フッ素繊維、
アセテートなどの合成繊維;絹、毛、綿、麻などの動植
物繊維;ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミック
繊維などの無機繊維;などが挙げられる。
【0020】また、本発明に用いられる繊維の形態とし
ては、前記各種繊維を撚って糸状にした撚糸や、織布、
編布、不織布のいずれかの形態に加工したもの(以下、
布帛ともいう。)、さらにこれらを長尺状に加工したも
のなどが好ましく挙げられる。さらに、本発明では、処
理装置の形状を工夫することにより、立体物の処理も可
能であるため、前記繊維は、布帛に縫製などの加工を施
した立体形状の衣服や服飾品などの繊維製品であっても
よい。
【0021】次に、本発明に用いられるプラズマ放電処
理装置について、図を参照しながら説明する。図1は、
長尺状の繊維への機能付与に適するプラズマ放電処理装
置のプラズマ放電処理容器の一例を示す概略図である。
このプラズマ放電処理容器においては、搬送ロール(搬
送台)を兼ねたロール電極と対向電極で構成される例を
示している。
【0022】このように搬送台が対向電極の一方を兼ね
ると、装置の簡略化と効率化が可能となるため、好まし
い。図1では、大気圧または大気圧近傍の圧力下におい
て、アース電極であるロール電極25と、対向する位置
に配置された印加電極である固定電極26との間で放電
させ、当該電極間に反応性ガスを導入してプラズマ状態
とし、前記ロール電極25に巻回された長尺状の繊維、
たとえば、撚糸、布帛などを前記プラズマ状態の反応性
ガスに晒すことにより、前記繊維表面に反応性ガスを接
触させ薄膜層を形成させることにより、繊維に機能性を
付与する。
【0023】なお、ここで大気圧近傍とは、100hP
a〜1500hPaの圧力を意味するが、本発明に記載
の効果を好ましく得るためには、850hPa〜115
0hPaの範囲であることが好ましい。図1において、
長尺状の繊維(以下、単に基材ともいう。)Fは搬送方
向(図中、時計回り)に回転するロール電極25に巻回
されながら搬送される。固定されている電極26は複数
の円筒から構成され、ロール電極25に対向させて設置
される。ロール電極25に巻回された基材Fは、ニップ
ローラ65、66で押圧され、ガイドローラ64で規制
されてプラズマ放電処理容器31によって確保された放
電処理空間に搬送され、放電プラズマ処理され、次い
で、ガイドローラ67を介して次工程に搬送される。ま
た、仕切板54は前記ニップローラ65、66に近接し
て配置され、基材Fに同伴する空気がプラズマ放電処理
容器31内に進入するのを抑制する。
【0024】このとき同伴される空気は、プラズマ放電
処理容器31内の気体の全体積に対し、1体積%以下に
抑えることが好ましく、0.1体積%以下に抑えること
がより好ましい。前記ニップローラ65および66によ
り、それを達成することが可能である。なお、放電プラ
ズマ処理に用いられる混合ガス(不活性ガスと反応性ガ
スとを含有する有機ガス)は、給気口52からプラズマ
放電処理容器31に導入され、処理後のガスは排気口5
3から排気される。
【0025】図2は、図1の円筒型の対向電極26を角
柱型に変えた例を表している。角柱型の電極36は、放
電範囲を広げる効果があるので、本発明に好ましく用い
られる。本発明では、放電電界として、対向する電極間
に、100kHzを越えた高周波電圧で、かつ、1W/
cm2以上の電力を供給することが好ましい。電極間に
印加する高周波電圧の周波数の上限値は、好ましくは1
50MHz以下であることが望ましい。また、高周波電
圧の周波数の下限値としては、通常100kHzを越え
ることが望ましく、好ましくは200kHz以上、さら
に好ましくは800kHz以上であることが望ましい。
【0026】また、電極間に供給する電力の下限値は、
通常1W/cm2以上、好ましくは1.2W/cm2以上
であり、上限値としては、好ましくは50W/cm2
下、さらに好ましくは20W/cm2以下であることが
望ましい。なお、ここで、電極における電圧の印加面積
(/cm2)とは、放電が起こる範囲の面積を意味す
る。
【0027】このような電界を印加して、前記反応性ガ
スをプラズマ状態にして、長尺状の繊維を処理すること
により、繊維表面の微細構造に沿って、緻密な薄膜層を
形成することができるため、長尺状の繊維への機能付与
を高い生産効率で行うことができる。また、前記電極間
に印加する高周波電圧は、断続的なパルス波であって
も、連続したサイン波であっても構わないが、本発明の
効果を高く得るためには、連続したサイン波であること
が好ましい。
【0028】前記プラズマ放電処理装置に用いられる電
極としては、金属母材上に誘電体を被覆したものである
ことが好ましい。少なくとも対向する印加電極とアース
電極の片側に誘電体を被覆すること、さらに好ましく
は、対向する印加電極とアース電極の両方に誘電体を被
覆することが望ましい。前記誘電体としては、比誘電率
が6〜45の無機物が好ましく、このような誘電体とし
ては、アルミナ、窒化ケイ素などのセラミックス、ある
いは、ケイ酸塩系ガラス、ホウ酸塩系ガラスなどのガラ
スライニング材などが好ましく挙げられる。
【0029】また、基材を電極間に載置あるいは電極間
を搬送してプラズマに晒す場合には、基材を片方の電極
に接して搬送できるロール電極仕様にするだけでなく、
さらに誘電体表面を研磨仕上げし、電極の表面粗さRm
ax(JIS B0601)を10μm以下にすることで、誘電
体の厚みおよび電極間のギャップを一定に保つことがで
き、放電状態を安定化できる。さらに熱収縮差や残留応
力による歪やひび割れを無くし、かつポーラスでない高
精度の無機誘電体を被覆することで、電極の耐久性を大
きく向上させることができる。
【0030】また、高温下での金属母材に対する誘電体
被覆による電極製作においては、少なくとも基材と接す
る側の誘電体を研磨仕上げすること、さらに電極の金属
母材と誘電体間の熱膨張の差をなるべく小さくすること
が好ましい。そのため、電極を製作する際には、母材表
面に、応力を吸収できる層として、泡混入量をコントロ
ールして無機質の材料をライニングすること、好ましく
は、材料として琺瑯等で知られる溶融法により得られる
ガラスを用いて、導電性金属母材に接する最下層の泡混
入量を20〜30体積%とし、次層以降を5体積%以下
とすることによって、緻密かつひび割れなどが発生しな
い良好な電極を製作することができる。
【0031】また、電極の母材に誘電体を被覆する別の
方法として、セラミックスの溶射を空隙率10体積%以
下となるように行い、さらにゾルゲル反応によって硬化
する無機質の材料にて封孔処理を行うことが好ましく挙
げられる。ここで、ゾルゲル反応の促進には、熱硬化や
UV硬化が好ましく、さらに封孔液を希釈し、コーティ
ングと硬化を逐次で数回繰り返すと、よりいっそう無機
質化が向上し、劣化の無い緻密な電極が得られる。
【0032】図3(a)、(b)は各々、上述した円筒
型のロール電極の一例を示す概略図であり、図4
(a)、(b)は各々、円筒型で固定されている電極の
一例を示す概略図であり、図5(a)、(b)は各々、
角柱型で固定されている電極の一例を示す概略図であ
る。図3(a)および図3(b)において、アース電極
であるロール電極25cは、金属等の導電性母材25a
に対し、セラミックスを溶射後、無機材料を用いて封孔
処理したセラミック被覆処理誘電体25bを被覆した組
み合わせで構成されているものである。セラミック被覆
処理誘電体を片肉で1mm被覆し、ロール径を被覆後φ
200mmとなるように製作し、アースに接地してあ
る。または、金属等の導電性母材25Aへライニングに
より無機材料を設けたライニング処理誘電体25Bを被
覆した組み合わせのロール電極25Cで構成してもよ
い。ライニング材としては、ケイ酸塩系ガラス、ホウ酸
塩系ガラス、リン酸塩系ガラス、ゲルマン酸塩系ガラ
ス、亜テルル酸塩ガラス、アルミン酸塩ガラス、バナジ
ン酸塩ガラス等が好ましく用いられるが、この中でもホ
ウ酸塩系ガラスが加工し易いので、さらに好ましく用い
られる。金属等の導電性母材25a、25Aとしては、
銀、白金、ステンレス、アルミニウム、鉄などの金属が
挙げられるが、加工の観点からステンレスが好ましい。
また、溶射に用いるセラミックス材としては、アルミ
ナ、窒化ケイ素などが好ましく用いられるが、この中で
もアルミナが加工し易いので、さらに好ましく用いられ
る。なお、本実施の形態においては、ロール電極の母材
は、冷却水による冷却手段を有するステンレス製ジャケ
ットロール母材を使用している(図には示していな
い)。
【0033】図4(a)、(b)および図5(a)、
(b)は、印加電極である固定の電極26c、電極26
C、電極36c、電極36Cであり、上記記載のロール
電極25c、ロール電極25Cと同様な組み合わせで構
成されている。すなわち、中空のステンレスパイプに対
し、上記同様の誘電体を被覆し、放電中は冷却水による
冷却が行えるようになっている。なお、セラミック被覆
処理誘電体の被覆後φ12mmまたはφ15mmとなる
ように製作され、当該電極は、上記ロール電極の円周上
に沿って14本設置されている。
【0034】印加電極に電圧を印加する電源としては、
特に限定されないが、パール工業製高周波電源(200
kHz)、パール工業製高周波電源(800kHz)、
日本電子製高周波電源(13.56MHz)、パール工
業製高周波電源(150MHz)などが使用できる。図
6は、本発明に用いられるプラズマ放電処理装置の一例
を示す概念図である。図6において、プラズマ放電処理
容器31の部分は図2の記載と同様であるが、さらに、
ガス発生装置51、電源41、電極冷却ユニット60な
どが装置構成として配置されている。電極冷却ユニット
60の冷却剤としては、蒸留水、油等の絶縁性材料が用
いられる。
【0035】図6に記載の電極25、36は、図3、
4、5等に示したものと同様であり、対向する電極間の
ギャップは、たとえば1mm程度に設定される。上記電
極間の距離は、電極の母材に設置した固体誘電体の厚
さ、印加電圧の大きさ、プラズマを利用する目的等を考
慮して決定される。上記電極の一方に固体誘電体を設置
した場合の固体誘電体と電極の最短距離、上記電極の双
方に固体誘電体を設置した場合の固体誘電体同士の距離
としては、いずれの場合も均一な放電を行う観点から
0.5mm〜20mmの範囲が好ましく、特に好ましく
は0.5mm〜1.5mmの範囲が望ましい。
【0036】前記プラズマ放電処理容器31内にロール
電極25、固定されている電極36を所定位置に配置
し、ガス発生装置51で発生させた混合ガスを流量制御
して、給気口52よりプラズマ放電処理容器31内に入
れ、前記プラズマ放電処理容器31内をプラズマ処理に
用いる混合ガスで充填し排気口53より排気する。次に
電源41により電極36に電圧を印加し、ロール電極2
5はアースに接地し、放電プラズマを発生させる。ここ
で、ロール状の元巻き基材61より基材Fを供給し、ガ
イドローラ64を介して、プラズマ放電処理容器31内
の電極間を片面接触(ロール電極25に接触している)
の状態で搬送させ、基材Fは搬送中に放電プラズマによ
り、その表面が放電処理され、その後にガイドローラ6
7を介して、次工程に搬送される。ここで、基材Fはロ
ール電極25に接触していない面のみ放電処理がなされ
る。
【0037】電源41から固定されている電極36に印
加される電圧の値は、適宜決定されるが、たとえば、電
圧が0.5〜10kV程度で、電源周波数は100kH
zを越えて150MHz以下に調整される。ここで電源
の印加法に関しては、連続モードと呼ばれる連続サイン
波状の連続発振モードとパルスモードと呼ばれるON/
OFFを断続的に行う断続発振モードのどちらを採用し
てもよいが連続モードの方がより緻密で良質な膜が得ら
れる。
【0038】プラズマ放電処理容器31は、パイレック
ス(R)ガラス製の処理容器等が好ましく用いられる
が、電極との絶縁がとれれば金属製を用いることも可能
である。たとえば、アルミニウムまたはステンレスのフ
レームの内面にポリイミド樹脂等を張り付けてもよく、
該金属フレームにセラミックス溶射を行い、絶縁性をと
ってもよい。
【0039】また、放電プラズマ処理時の基材への影響
を最小限に抑制するために、放電プラズマ処理時の基材
の温度を常温(ここで、常温とは15℃〜25℃を意味
する。)〜200℃未満の温度に調整することが好まし
く、さらに好ましくは常温〜100℃の範囲に調整する
ことである。上記の温度範囲に調整するために、必要に
応じて電極、基材を冷却手段で冷却しながら放電プラズ
マ処理してもよい。
【0040】図7は、プラズマ放電処理装置の別の一例
であり、長尺状の繊維、特に撚糸への機能付与に適する
ものである。撚糸のような細い基材をプラズマ放電処理
する場合には、その後の加工を考慮すると、表裏関係な
く全面にわたって一様に処理されることが望ましい。そ
のため、この場合には、プラズマ放電処理の際における
基材の搬送に関しては基材を搬送台などに密着させない
搬送手段が好ましい。たとえば、図7のプラズマ放電処
理装置においては、基材(撚糸)100を処理部102
内の対向する電極103、104間に通してプラズマ放
電処理する際に、前記対向電極の前後に設けられたニッ
プロール107、108で基材を把持することによっ
て、プラズマ放電処理の際に基材が搬送台などに密着し
ない構造になっている。なお、図7では電極103、1
04のうち一方の電極103に電源105が接続され、
電極104は、アース106により接地されている。電
極104は搬送台を兼ねてもよい。また、図7では、電
極103、104として平板電極を用いているが、一方
もしくは双方の電極を円筒状電極、角柱状電極、ロール
状電極、ドーム状電極などとしてもよい。
【0041】図8は、プラズマ放電処理装置の別の一例
であり、布帛に縫製などの加工を施した衣服や服飾品な
どの立体形状の繊維製品への機能付与に適する。すなわ
ち、電極間に載置できない立体形状の繊維製品などの基
材表面に薄膜層を形成する場合に、予めプラズマ状態に
した反応性ガスを基材表面に噴射して薄膜層を形成する
ためのものである。
【0042】図8のプラズマ放電処理装置において、1
00は基材、35aは誘電体、35bは金属母材、10
5は電源である。金属母材35bに誘電体35aを被覆
した板状の電極の間に設けられたスリット状の放電空間
に、上部から前記混合ガスを導入し、電源105により
高周波電圧を印加することにより、前記反応性ガスをプ
ラズマ状態とし、該プラズマ状態の反応性ガスを基材1
00表面に噴射することにより基材100表面に薄膜層
を形成する。この場合には、ベルトコンベアやローラー
コンベアなどの搬送ベルト110上に、搬送台111を
載せ、該搬送台に、基材100を載せて搬送しながら連
続的に基材100上に薄膜層を形成させることができ
る。この装置は、たとえば、帽子などの立体形状の縫製
品に紫外線遮蔽機能を付与する場合などに特に有効であ
る。
【0043】また、上記図8の装置の別の態様として電
極の間に設けられる放電空間を円筒状にすることもでき
る。本発明で用いられる放電用電極は、該電極のJIS B0
601で規定される表面粗さの最大高さ(Rmax)が1
0μm以下になるように調整されることが、好ましい
が、より好ましくは、Rmaxが8μm以下であり、さ
らに好ましくは、7μm以下に調整することが望まし
い。また、該電極のJIS B0601で規定される中心線平均
表面粗さ(Ra)は0.5μm以下が好ましく、さらに
好ましくは0.1μm以下であることが望ましい。
【0044】次に本発明に使用される混合ガスについて
説明する。上述したプラズマ放電処理装置を用いて、本
発明にかかる機能性繊維を製造するにあたり、使用する
ガスとしては、不活性ガスと、機能を付与するための反
応性ガスとを含有する混合ガスが好ましく挙げられる。
前記不活性ガスとしては、周期表の第18属元素、具体
的には、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キ
セノン、ラドンなどが挙げられるが、本発明に記載の効
果を得るためには、ヘリウム、アルゴンが好ましく用い
られる。
【0045】このような不活性ガスは、混合ガス全体を
100体積%としたときに、混合ガス中に90〜99.
99体積%の量で含有させることが好ましく、より好ま
しくは95〜99.9体積%の量で含有させることが望
ましい。前記反応性ガスは、繊維に付与しようとする機
能、すなわち繊維表面に形成される薄膜層によって異な
るため、以下にそれらを併せてより具体的に説明する。
【0046】<電磁波遮蔽性、導電性> (電磁波遮蔽性)繊維に電磁波遮蔽性を付与するために
は、繊維の表面比抵抗を下げるような薄膜層を繊維表面
に設けることが好ましい。具体的には、薄膜層を設けた
後の繊維の表面比抵抗値を1×10Ω以下とすることが
好ましいが、このような表面比抵抗値だけでは電磁波遮
蔽性を正確に評価することはできない。
【0047】したがって、他のより適切な方法で電磁波
遮蔽性を評価する必要がある。ここで、電磁波遮蔽性の
評価方法としては、社団法人:関西電子工業振興センタ
ー(KEC)による「KEC法」が一般に知られてい
る。このKEC法では、シールドボックス内で特定周波
数の電磁波を発信し、試料を通過する電界および磁界を
他方で受信し、電磁波遮蔽効果を下記式に従って求めら
れる試料通過による減衰率(dB)で示す。この減衰率
が大きいほど電磁波遮蔽効果が高く、電界で約20dB
以上、磁界で約10dB以上であれば、OA機器などか
ら発生する電磁波を遮蔽する効果があるといえる。
【0048】 減衰率(dB)=20log(Ei/Et) ・・・(1) Ei:入射電界強度[V/m](磁界の場合は入射磁界強度[G]) Et:伝導電界強度[V/m](磁界の場合は伝導磁界強度[G]) (導電性、静電気防止)繊維に導電性を付与する場合に
は、繊維の表面比抵抗を下げるような薄膜層を繊維表面
に設けることが好ましい。具体的には、薄膜層を設けた
後の繊維の表面比抵抗値を1×1011Ω以下にすること
が好ましい。また、繊維に静電気防止機能を付与する場
合には、表面比抵抗値は、1×1011Ω〜1×1013Ω
の範囲であってもよい。
【0049】繊維にこのような機能を持たせるために
は、繊維表面に各種金属含有層からなる薄膜層を設ける
ことが効果的である。このような金属含有層としては、
具体的には、たとえば、クロム、アルミニウム、銅、
金、銀、ニッケル、鉄、インジウム、チタンなどの金属
や、酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウム、酸化チタン、
酸化ビスマス、酸化タンタル、酸化タングステン、酸化
亜鉛などの金属酸化物を主成分とする層が挙げられる。
これらは一種でもよいし、2種以上を適宜混合してもよ
い。たとえば、酸化錫インジウム導電膜(錫がドーピン
グされた酸化インジウム導電膜、ITO)、アンチモン
やフッ素がドーピングされた酸化錫導電膜(ATO)、
酸化亜鉛にアルミニウムがドーピングされたAZOなど
は良好な電磁波遮蔽性を与える。
【0050】また、これらの金属含有層は、適宜積層す
ることもできる。たとえば、窒化チタン膜/ITO膜/
窒化チタン膜、酸化チタン膜/銀膜/酸化チタン膜、酸
化亜鉛膜/銀膜/酸化亜鉛膜、酸化錫膜/銀膜/酸化錫
膜などの3層タイプ、酸化チタン膜/銀膜/酸化チタン
膜/銀膜/酸化チタン膜、酸化亜鉛膜/銀膜/酸化亜鉛
膜/銀膜/酸化亜鉛膜などの5層タイプ、その他の構成
を適宜挙げることができる。
【0051】<赤外線遮蔽性>繊維に赤外線遮蔽性を付
与するためには、700nm以上の光の透過率を20%
以下にすることが望ましい。特に1200nm以上の光
の透過率を20%以下にすることが好ましい。なお、こ
の場合、繊維表面に形成された薄膜層は、光を吸収して
も反射してもよい。このような機能を繊維に付与するた
めには、繊維表面に下記のような金属含有層からなる薄
膜層を形成することが好ましい。前記金属含有層として
は、たとえば、アルミニウム、銅、金、銀、クロム、ニ
ッケル、インジウム、パラジウム、錫、それらの合金、
あるいは酸化物などで形成されるものが挙げられる。こ
れらは、単層に限らず複層にしてもよい。具体的には、
たとえば、酸化インジウムおよび/または酸化錫を主成
分とする金属酸化物は、1200nmよりも長い波長域
の赤外線を高い効率で吸収する性能を有するため、特に
好適である。また、該金属含有層の膜厚は、30〜60
0Å、好ましくは50〜300Åであることが望まし
い。
【0052】<紫外線遮蔽性>繊維に紫外線遮蔽性を付
与するためには、460nm以下の光の透過率を20%
以下にすることが好ましい。特に400nm以下の光の
透過率を20%以下にすることが好ましい。なお、この
場合、繊維表面に形成された薄膜層は、光を吸収しても
反射してもよい。このような機能を繊維に付与するため
には、繊維表面に下記のような金属含有層からなる薄膜
層を形成することが好ましい。前記金属含有層として
は、たとえば、ケイ素、チタン、バナジウム、クロム、
マンガン、鉄、コバルト、ガリウム、ゲルマニウム、ジ
ルコニウム、ニッケル、銀、金、銅、インジウム、錫、
ハフニウム、パラジウムなどの金属を主成分とする層、
酸化亜鉛、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化鉄、酸化
コバルト、酸化ニッケル、酸化チタン、酸化アルミニウ
ム、酸化ケイ素、チタン酸カリウム、チタン酸バリウ
ム、酸化バリウム、硫酸バリウム、二酸化ジルコニウ
ム、錫酸カドミウムなどの金属酸化物からなる層を挙げ
ることができる。これらのうちでも二酸化チタン、酸化
亜鉛は好適に用いられる。また、ITO、ATOなども
好適に用いることができる。
【0053】前記金属含有層を繊維表面に、100Å以
上の膜厚で付着させると、紫外線領域の波長250〜4
00nmの光をよく反射するため好ましい。ただし、前
記膜厚が2000Å以上となると、機能性繊維の風合い
が若干硬くなる場合がある。上記諸機能を繊維に付与す
るために用いられる反応性ガスとしては、上述した各種
金属の水素化物、ハロゲン化物、有機金属化合物を含有
する反応性ガスを用いることが好ましい。なお、有機金
属化合物としては、金属アルコキシド、アルキル化金
属、金属錯体が好ましく挙げられる。
【0054】前記各種金属の水素化物、ハロゲン化物、
有機金属化合物としては、具体的には、たとえば、三塩
化アルミニウム、トリメトキシアルミニウム、トリエト
キシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、
トリイソブチルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムハ
イドライド、トリメチルアルミニウム;テトラメトキシ
ゲルマニウム、テトラエトキシゲルマニウム;ペンタメ
トキシタンタル、ペンタエトキシタンタル;モリブデン
ヘキサカーニボル;タングステンヘキサカーニボル;コ
バルトオクタカーニボル、酢酸コバルト、塩化コバル
ト、炭酸コバルト;アイアンテトラカーニボル、アイア
ンペンタカーニボル;ニッケルテトラカーニボル、酢酸
ニッケル、臭化ニッケル、塩化ニッケル、ニッケルフォ
ルメート、水酸化ニッケル、ヨウ化ニッケル、硝酸化ニ
ッケル、硫酸化ニッケル;クロミウムヘキサカーニボ
ル;アセチルアセトネート銅、ヘキサフルオロアセチル
アセトネート銅、ビスジピバロイルメタナート銅;ジル
コニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムテ
トラビスジピバロイルメタナート、t−テトラブトキシ
ジルコニウム、塩化ジルコニウム、フッ化ジルコニウ
ム、水酸化ジルコニウム、ヨウ化ジルコニウム、酢酸ジ
ルコニウム;塩化第二金、塩化金酸、臭化金、塩化金、
三塩化金、酸化金、水酸化金;銀アセチルアセトネー
ト、酢酸銀、臭化銀、臭酸化銀、炭酸化銀、塩酸化銀、
塩化銀、硝酸化銀、酸化銀;塩化インジウム、酸化イン
ジウム、塩基性酢酸インジウム;バリウムテトラビスジ
ピバロイルメタナート、バリウムアセチルアセトネー
ト、バリウムヘキサフルオロアセチルアセトネート、酢
酸バリウム、臭酸バリウム、臭化バリウム、炭酸バリウ
ム、塩化バリウム、フッ化バリウム、水酸化バリウム、
硝酸バリウム;テトラエチル錫、テトラメチル錫、二酢
酸ジ−n−ブチル錫、テトラブチル錫、テトラオクチル
錫、テトラエトキシ錫、メチルトリエトキシ錫、ジエチ
ルジエトキシ錫、トリイソプロピルエトキシ錫、ジエチ
ル錫、ジメチル錫、ジイソプロピル錫、ジブチル錫、ジ
エトキシ錫、ジメトキシ錫、ジイソプロポキシ錫、ジブ
トキシ錫、錫ジブチラート、錫ジアセトアセトナート、
エチル錫アセトアセトナート、エトキシ錫アセトアセト
ナート、ジメチル錫ジアセトアセトナート、二塩化錫、
四塩化錫;テトライソプロポキシチタン、チタンテトラ
ビスジピバロイルメタナート、テトラプロポキシチタ
ン、テトラジメチルアミノチタン;イリジウムアセチル
アセトネートなどが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
【0055】前記化合物を放電空間である電極間に導入
する場合には、常温常圧で、気体、液体、固定の何れの
状態であっても構わない。気体の場合にはそのまま放電
空間に導入でき、液体または固体の場合には加熱、減
圧、超音波照射などの手段によって気化させて使用すれ
ばよく、また適切な溶剤に溶解させて用いてもよい。 <撥水性>繊維に撥水性を付与する場合には、繊維表面
にフッ素化合物を主成分とする薄膜層を形成させること
が好ましい。
【0056】このような薄膜層を形成するための反応性
ガスとしては、有機フッ素化合物を含有する反応性ガス
を用いることが効果的である。前記有機フッ素化合物と
しては、フッ化炭素ガス、フッ化炭化水素ガス等が好ま
しく用いられる。フッ化炭素ガスとしては、4フッ化炭
素、6フッ化炭素、具体的には、4フッ化メタン、4フ
ッ化エチレン、6フッ化プロピレン、8フッ化シクロブ
タン等が挙げられる。前記のフッ化炭化水素ガスとして
は、2フッ化メタン、4フッ化エタン、4フッ化プロピ
レン、3フッ化プロピレンなどが挙げられる。
【0057】さらに、1塩化3フッ化メタン、1塩化2
フッ化メタン、2塩化4フッ化シクロブタン等のフッ化
炭化水素化合物のハロゲン化物やアルコール、酸、ケト
ンなどの有機化合物のフッ素置換体を用いることができ
るがこれらに限定されない。また、これらの化合物が分
子内にエチレン性不飽和基を有していてもよい。さら
に、前記の化合物は単独でも用いてもよく、混合して用
いてもよい。
【0058】また、本発明に係る有機フッ素化合物が常
温、常圧で気体である場合は、混合ガスの構成成分とし
て、そのまま使用できるので最も容易に本発明の方法を
遂行することができる。しかし、有機フッ素化合物が常
温・常圧で液体又は固体である場合には、加熱、減圧等
の方法により気化して使用すればよく、また、適切な溶
剤に溶解して用いてもよい。
【0059】前記の各種反応性ガスは、プラズマ放電処
理により繊維表面に均一な薄膜層を形成する観点から、
混合ガス全体に対して、好ましくは0.01〜10体積
%、より好ましくは0.1〜5体積%の量で含有させる
ことが好ましい。反応性ガスを上記の量で含有する混合
ガスを使用することにより、繊維表面に膜厚0.1nm
〜1000nmの範囲の薄膜層を形成することができ
る。
【0060】また、混合ガス中にさらに反応性ガスとし
て、酸素、オゾン、過酸化水素、二酸化炭素、一酸化炭
素、二酸化窒素、一酸化窒素、水素、窒素から選択され
る成分を含有させることも望ましい。この場合には上記
の各種反応性ガスとあわせて、好ましくは0.01〜1
0体積%、より好ましくは0.1〜5体積%となるよう
に含有させる。これにより、反応が促進し、かつ、薄膜
の硬度を著しく向上させ、緻密で良質な薄膜を形成する
ことができる。特に、酸素または水素を添加することが
好ましい。
【0061】また、前記機能性繊維への各機能付与は、
単独で行うほかに、複数の機能付与処理を組み合わせ
て、2以上の機能を連続的に付与することもできる。具
体的には、たとえば、上記のプラズマ放電処理装置を2
基以上連続して設置し、繊維を連続して処理することが
挙げられる。また、前記反応性ガスを混合して、一度に
複数の機能付与処理を行うことも可能であり、その構成
は限定されるものではない。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、電磁波遮蔽性、赤外線
遮蔽性、紫外線遮蔽性、導電性、撥水性などの機能を有
する機能性繊維およびその製造方法を提供することがで
きる。本発明では、各種機能は、繊維表面の細かい構造
に沿った形で薄膜層が形成されることによって付与され
るため、従来のメッキやスパッタリングのように、繊維
表面の凹凸を埋めてしまうようなことはなく、繊維本来
の風合いや肌触りが維持される。
【0063】また、繊維表面に極めて緻密に堆積するこ
とにより薄膜層が形成されるため、耐久性がよく、洗濯
を行っても簡単に除去されず効果が持続する。
【0064】
【実施例】プラズマ放電処理を行い作成した機能性繊維
および比較対照とした未処理品の各機能性の評価は、下
記の方法によった。 <評価方法> (1)電磁波遮蔽性能 KEC(関西電子工業振興センター)による測定法に基
いて電界遮蔽性能および磁界遮蔽性能を評価した。測定
は10〜1000MHzの範囲で行ない、電磁波遮蔽効
果の程度を前記式(1)から求めた減衰率で表した。 (2)静電気防止性能 被測定物を23℃、20%RHの空調室内に2日間放置
して調湿した後、テラオームメーター(モデルVE-3
0、川口電気社製)を用いて、表面比抵抗値を測定し
た。測定に用いた電極は試料と接する部分が1cm×5
cmで、電極間の距離は1cmのものであった。 (3)赤外線遮蔽性能 U−3400分光分析器(日立製作所製)により、波長
領域700〜850nm、850〜1000nmおよび10
00〜1200nmにおける赤外線透過率(%)をそれぞ
れ測定し、その値を100から差し引いた値を赤外線遮
蔽率(%)とした。 (4)紫外線遮蔽性能 U−3400分光分析器(日立製作所製)により、波長
領域250〜280nm,280〜320nm及び320〜
400nmにおける紫外線透過率(%)をそれぞれ測定
し、その値を100から差し引いた値を紫外線遮蔽率
(%)とした。 (5)撥水性 水滴接触角をエルマ社製接触角計G−1を用いて測定し
た。 (6)耐久性 作成したそれぞれの機能性繊維を、基材の繊維に適した
洗濯方法で20回洗濯し、各性能を再評価した。
【0065】
【実施例1】電磁波遮蔽性の付与 経糸、よこ糸の双方にポリエステル75デニール/48
フィラメントを用いた経糸密度115本/インチ、よこ
糸密度95本/インチのポリエステルタフタ(白)に、図
2に示す放電処理容器を図6のプラズマ放電処理装置に
適用した装置を用いて、混合ガスとして下記の組成のも
のを使用して、プラズマ放電処理を行い、繊維表面に銅
含有薄膜層を形成した。
【0066】なお、図2において、ロール電極25は、
冷却水による冷却手段を有するステンレス製ジャケット
ロール母材(冷却手段は図2には図示していない)に対
して、セラミック溶射によりアルミナを1mm被覆し、
その後、テトラメトキシシランを酢酸エチルで希釈した
溶液を塗布乾燥後、紫外線照射により硬化させ、封孔処
理を行い、表面を平滑にしてRmaxを5μmとした誘電
体(比誘電率10)を有するロール電極25を製作し、
アース(接地)した。一方、印加電極としては、中空の
角型ステンレスパイプに対し、上記同様の誘電体を同条
件にて被覆し、対向する電極群とした。ただし、プラズ
マ発生に用いる使用電源は、日本電子(株)製高周波電
源JRF-10000にて周波数13.56MHzの電圧で、かつ、20W/
cm2の電圧を供給した。 <混合ガス>プラズマ放電処理に用いた混合ガスの組成
を以下に示す。
【0067】 不活性ガス :アルゴン 98.25体積% 反応性ガス1:水素ガス 1.5体積% 反応性ガス2:銅アセチルアセトネート 0.25体積% なお、銅アセチルアセトネートは昇華させて反応性ガス
とした。プラズマ放電処理後のポリエステル布およびこ
のポリエステル布を20回洗濯した後の電磁波遮蔽性能を
評価した。結果を表1に示す。
【0068】
【実施例2】導電性(静電気防止効果)の付与 以下の組成の混合ガスを用い、図8に示したプラズマ放
電処理装置を用いた他は実施例1と同様にして、市販の
アクリル素材のセーターの裏面に、プラズマ放電処理を
行い、酸化ケイ素層を形成した。 <混合ガス> 不活性ガス :アルゴン 98.25体積% 反応性ガス1:水素ガス 1.5体積% 反応性ガス2:テトラエチルシラン 0.25体積% プラズマ放電処理後のセーター裏面(処理面)の表面比
抵抗値を測定したところ、およそ2.5×109Ωであっ
た。このセーターを実際に着脱したところ、未処理のも
のに比べて静電気の発生が抑制されていた。また風合い
にも特に変化は認められず、肌触りも問題なかった。ま
た、20回洗濯後の表面比抵抗値はおよそ8.5×109Ωで
あった。結果を表2に示す。
【0069】
【実施例3】赤外線遮蔽性の付与 以下の組成の混合ガスを用いた他は実施例1と同様にし
て、実施例1で用いたものと同じポリエステルタフタ
に、プラズマ放電処理を行い、酸化錫層を形成した。 <混合ガス> 不活性ガス :アルゴン 98.25体積% 反応性ガス1:水素ガス 1.5体積% 反応性ガス2:テトラエチル錫 0.25体積% このポリエステル布の透過率を測定したところ、1200n
m以上における透過率は10%以下であり、700nm〜120
0nmでの透過率も20%以下と良好な赤外線遮蔽効果を
示した。また、20回洗濯後の700nm〜1200nmでの透
過率も20%以下であった。結果を表2に示す。
【0070】
【実施例4】紫外線遮蔽性の付与 以下の組成の混合ガスを用い、図7に示したプラズマ放
電処理装置を用いた他は実施例1と同様にして、市販の
メリノウール100%からなる生成りの並太毛糸に、プラ
ズマ放電処理を行い、酸化チタンの皮膜を付与した。 <混合ガス> 不活性ガス :アルゴン 98.25体積% 反応性ガス1:水素ガス 1.5体積% 反応性ガス2:トリエチルチタン 0.25体積% 処理後の毛糸を用いてメリヤス編みのストール50cm×12
0cmを作成し、このストールの透過率を測定したとこ
ろ、400nm以下の波長の分光透過率は、約20%以下であ
り、良好な紫外線遮蔽効果を示した。また、ウールの風
合いは特に問題なく、色調の変化も感じられなかった。
また、20回洗濯後の400nm以下の波長の分光透過率は、
約20%以下であった。結果を表2に示す。
【0071】
【実施例5】撥水性の付与 以下の組成の混合ガスを用い、図8に示したプラズマ放
電処理装置を用いた他は実施例1と同様にして、市販の
綿ブロード素材のエプロンの裏面に、プラズマ放電処理
を行い、フッ素化合物の層を形成した。 <混合ガス> 不活性ガス :アルゴン 98.25体積% 反応性ガス1:水素ガス 1.5体積% 反応性ガス2:4フッ化炭素 0.25体積% プラズマ放電処理後のエプロン裏面(処理面)の水滴接
触角を測定したところ、水滴接触角は約103度であり、
撥水効果を示した。また、20回洗濯後の水滴接触角は約
98度であった。結果を表2に示す。
【0072】
【比較例1】実施例1および3において基材としたポリ
エステルタフタ(白)を用いて、電磁波遮蔽性能および赤
外線遮蔽性能の評価を行った。電磁波遮蔽性能の評価結
果を表1に、赤外線遮蔽性能の評価結果を表2に示す。
【0073】
【比較例2】実施例2において基材とした市販のアクリ
ル素材のセーターを用いて、その裏面の静電気防止性能
を評価した。結果を表2に示す。
【0074】
【比較例3】実施例4において基材とした市販のメリノ
ウール100%からなる生成りの並太毛糸毛糸を用いてメ
リヤス編みのストール50cm×120cmを作成し、紫外線遮
蔽性能の評価を行った。結果を表2に示す。
【0075】
【比較例4】実施例5において基材とした市販の綿ブロ
ード素材のエプロンを用いて、その裏面の水滴接触角を
測定し、撥水性を評価した。結果を表2に示す。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に用いられるプラズマ放電処理
装置に設置されるプラズマ放電処理容器の一例を示す概
略図である。
【図2】図2は、本発明に用いられるプラズマ放電処理
装置に設置されるプラズマ放電処理容器の別の一例を示
す概略図である。
【図3】図3(a)(b)は、各々、本発明に用いられ
るプラズマ放電処理装置の円筒型のロール電極の一例を
示す概略図である。
【図4】図4(a)(b)は、各々、本発明に用いられ
るプラズマ放電処理装置の円筒型の固定電極の一例を示
す概略図である。
【図5】図5(a)(b)は、各々、本発明に用いられ
るプラズマ放電処理装置の角柱型の固定電極の一例を示
す概略図である。
【図6】図6は、本発明に用いられるプラズマ放電処理
装置の一例を示す概略図である。
【図7】図7は、本発明に用いられるプラズマ放電処理
装置の別の一例を示す概略図である。
【図8】図8は、本発明に用いられるプラズマ放電処理
装置の別の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
25、25c、25C ・・・ロール電極 26、26c、26C、36、36c、36C、10
3、104 ・・・電極 25a、25A、26a、26A、35a、36a、3
6A・・・金属等の導電性母材 25b、26b、35b、36b ・・・セラミック被覆
処理誘電体 25B、26B、36B ・・・ライニング処理誘電体 31、102 ・・・プラズマ放電処理容器 41、105 ・・・電源 51 ・・・ガス発生装置 52 ・・・給気口 53 ・・・排気口 60 ・・・電極冷却ユニット 61 ・・・元巻き基材 65、66、107、108 ・・・ニップローラ 64、67 ・・・ガイドローラ 100、F ・・・基材 106 ・・・アース 110 ・・・搬送ベルト 111 ・・・搬送台

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気圧または大気圧近傍の圧力下におい
    て、対向する電極間に放電することにより、反応性ガス
    をプラズマ状態とし、繊維を前記プラズマ状態の反応性
    ガスに晒すことによって、前記繊維表面に反応性ガスが
    接触して形成される薄膜層を有することを特徴とする機
    能性繊維。
  2. 【請求項2】 前記機能性繊維が、電磁波遮蔽性、赤外
    線遮蔽性、紫外線遮蔽性、導電性、撥水性のうちいずれ
    か1以上の機能を有することを特徴とする請求項1に記
    載の機能性繊維。
  3. 【請求項3】 大気圧または大気圧近傍の圧力下におい
    て、対向する電極間に放電することにより、反応性ガス
    をプラズマ状態とし、繊維を前記プラズマ状態の反応性
    ガスに晒すことによって、前記繊維表面に反応性ガスを
    接触させ薄膜層を形成させることを特徴とする機能性繊
    維の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記対向する電極間に、100kHzを
    越えた高周波電圧で、かつ、1W/cm2以上の電力を
    供給して放電させ、反応性ガスをプラズマ状態とし、繊
    維を該プラズマ状の反応性ガスに晒すことによって、前
    記繊維表面に反応性ガスを接触させ薄膜層を形成させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の機能性繊維の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記高周波電圧が連続したサイン波であ
    ることを特徴とする請求項4に記載の機能性繊維の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記繊維が、長尺状の繊維であって、該
    長尺状の繊維が前記電極間を搬送され、かつ、前記反応
    性ガスが前記電極間に導入されることにより、前記長尺
    状の繊維表面に反応性ガスを接触させ薄膜層を形成させ
    ることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の機
    能性繊維の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記繊維が搬送台に載った状態で前記電
    極間を搬送されることを特徴とする請求項3〜6のいず
    れかに記載の機能性繊維の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記搬送台が対向する電極の一方を兼ね
    ることを特徴とする請求項7に記載の機能性繊維の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 前記繊維に対し、スリット状あるいは円
    筒状の電極間でプラズマ状態にした反応性ガスを吹き付
    けることにより、該繊維を該プラズマ状の反応性ガスに
    晒すことを特徴とする請求項3〜8のいずれかに記載の
    機能性繊維の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記反応性ガスとして、金属含有反応
    性ガスを用いることにより、前記繊維に、電磁波遮蔽
    性、赤外線遮蔽性、紫外線遮蔽性、導電性のうちいずれ
    か1以上の機能を付与することを特徴とする請求項3〜
    9のいずれかに記載の機能性繊維の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記反応性ガスとして、有機フッ素化
    合物含有反応性ガスを用いることにより、前記繊維に、
    撥水性を付与することを特徴とする請求項3〜9のいず
    れかに記載の機能性繊維の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記繊維に、電磁波遮蔽性、赤外線遮
    蔽性、紫外線遮蔽性、導電性、撥水性のうちいずれか2
    以上の機能を連続的に付与することを特徴とする請求項
    3〜11のいずれかに記載の機能性繊維の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記電極間に、前記反応性ガスと不活
    性ガスとを含有する混合ガスであって、不活性ガスを9
    0〜99.99体積%の量で含有する混合ガスを導入す
    ることを特徴とする請求項3〜12のいずれかに記載の
    機能性繊維の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記金属含有反応性ガスが、有機金属
    化合物を含有していることを特徴とする請求項10に記
    載の機能性繊維の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記有機金属化合物が、金属アルコキ
    シド、アルキル化金属、金属錯体から選ばれることを特
    徴とする請求項14に記載の機能性繊維の製造方法。
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