JP2003336037A - 湿気硬化型シーリング材 - Google Patents

湿気硬化型シーリング材

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JP2003336037A
JP2003336037A JP2002149032A JP2002149032A JP2003336037A JP 2003336037 A JP2003336037 A JP 2003336037A JP 2002149032 A JP2002149032 A JP 2002149032A JP 2002149032 A JP2002149032 A JP 2002149032A JP 2003336037 A JP2003336037 A JP 2003336037A
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JP
Japan
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moisture
sealing material
urethane
prepolymer
oxazolidine
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Masato Fujii
正人 藤井
Norio Nishimura
紀夫 西村
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化時に炭酸ガスによる発泡がなく、耐熱
性、耐水性、硬化性に優れた湿気硬化型ウレタン組成物
を用いたシーリング材を提供する。 【解決手段】 (A)ポリイソシアネートとブチレン
エーテル結合を5重量%以上含有するポリオキシアルキ
レンポリオールを反応させて得られる末端にイソシアネ
ート基を2個以上有するウレタンプレポリマーにN−2
−ヒドロキシアルキルオキサゾリジンを反応させて得ら
れるウレタンオキサゾリジンプレポリマー及び(B)芳
香族多塩基酸を含有してなる湿気硬化型ウレタンシーリ
ング材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化時に炭酸ガス
による発泡がなく、耐熱性、耐水性、硬化性に優れた湿
気硬化型シーリング材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の湿気硬化型ウレタン組成物として
は、特開昭57−94056号公報が知られているが、
硬化時に水分とイソシアネート基が反応する際に発生す
る炭酸ガスのためにしばしば塗膜の膨れが発生する問題
がある。膨れの原因となる炭酸ガスの発生を抑えるため
にケチミン、エナミン等の湿気解離型の架橋剤が提案さ
れており、その中でも特開平6−293821号公報、
特開平7−33852号公報、特開平7−10949号
公報等で提案されるオキサゾリジン化合物を用いた組成
物は炭酸ガスの発生がなく比較的性能バランスのとれた
材料である。
【0003】特開平9−169829ではウレタンプレ
ポリマー、オキサゾリジン化合物、特定のオキサゾリジ
ン開環促進化合物からなるシーリング材を提案している
が本組成物は発泡がなく硬化性に優れているがシーリン
グ材に用いた場合、耐水後の膨潤による物性変化が大き
く実用的でない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、硬化
時に炭酸ガスによる発泡がなく、耐熱性、耐水性、硬化
性に優れた湿気硬化型ウレタン組成物を用いたシーリン
グ材を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、こうした
課題について鋭意研究の結果、(A)ポリイソシアネー
トとブチレンエーテル結合を5重量%以上含有するポリ
オキシアルキレンポリオールを反応させて得られる末端
にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプレポリ
マーにN−2−ヒドロキシアルキルオキサゾリジンを反
応させて得られるウレタンオキサゾリジンプレポリマ
ー、(B)芳香族多塩基酸を含有してなる湿気硬化型ウ
レタンシーリング材を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明でのウレタンオキサゾリジ
ンプレポリマー(A)に使用されるポリイソシアネート
とポリオキシアルキレンポリオールを反応させて得られ
る末端にイソシアネート基を2個以上有するウレタンプ
レポリマーは、ポリイソシアネートとポリオキシアルキ
レンポリオールとをポリイソシアネートの過剰のもとで
常法により調製されるウレタンプレポリマーである。
【0007】かかるポリオキシアルキレンポリオールは
エチレングリコール、プロピレングリコール、水、グリ
セリン、TMP、ペンタエリスリトール等にエチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド
を単独又はそれらの2種以上を公知の方法で付加して得
られるポリオールである。
【0008】上記ポリイソシアネートとしては、2,4
−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、一部
をカルボジイミド化されたジフェニルメタンジイソシア
ネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシア
ネート、フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネ
ート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、シクロ
ヘキサンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネー
ト、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート
1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
【0009】ウレタンプレポリマーの構成成分であるポ
リオキシアルキレンポリオールは、好ましくは数平均分
子量500〜16000であり、ポリエーテルトリオー
ルを本発明の効果を損なわない限り併用できる。また、
該プレポリマーは、ポリオキシアルキレンポリオールと
して好ましくはブチレンエーテル結合を5重量%以上、
更に好ましくは好ましくは5〜80重量%含有するもの
である。かかるブチレンエーテル結合の含有量であれ
ば、吸水性に優れ、且つ耐水試験後の物性が更に良好な
ものとなる。
【0010】ウレタンプレポリマーの末端イソシアネー
ト基数は、好ましくは2以上、より好ましくは2〜3で
ある。更にイソシアネートとポリオールとのNCO/O
H比は好ましくは1.4以上、更に好ましくは1.4〜
5.0である。残存NCO%は、好ましくは1〜20重
量%である。
【0011】ウレタンオキサゾリジンプレポリマー
(A)を構成するN−2−ヒドロキシアルキルオキサゾ
リジンは、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズア
ルデヒド等のアルデヒド類と例えばジエタノールアミ
ン、ジプロパノールアミン等のジヒドロキシアルキルア
ミン類との公知の縮合反応により得られる化合物であ
る。
【0012】ウレタンプレポリマーとN−2−ヒドロキ
シアルキルオキサゾリジンとの反応比は、NCO/0H
=2.0〜10.0が好ましい。NCO/0Hがかかる
範囲であれば優れた硬化性を得ることが出来る。
【0013】芳香族多塩基酸(B)としては、テレフタ
ル酸、トリメリト酸、ピロメリト酸、メリト酸、イソフ
タル酸、オルソフタル酸等の一般的な化合物が使用でき
るが、中でもテレフタル酸、トリメリト酸、ピロメリト
酸、メリト酸及びこれらの無水物から選ばれる芳香族多
塩基酸が好ましく、特にテレフタル酸が耐熱性、耐水性
の点で好ましい。芳香族多塩基酸(C)の含有量として
はシーリング材中0.1〜3.0重量%が好ましい。か
かる含有量であれば、耐熱性、耐水性がより向上し、好
ましい。
【0014】本発明のシーリング材は、これらの用途で
使用する際に必要に応じて溶剤、無機充填剤、小量のプ
ロセスオイル、可塑剤、その他の顔料、耐侯性維持向上
のための紫外線防止剤、安定剤等各種添加剤などを含ん
でいてもよい。
【0015】溶剤類としては、トルエン、キシレン、タ
ーペン、酢酸エチル等の通常のウレタン用溶剤が使用で
きる。その使用量は、シーリング材中10重量%以下が
好ましい。
【0016】可塑剤としては、例えばジブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ジウンデシルフタレート、
ジラウリルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジ
イソデシルフタレート、ジブチルアジペート、ジオクチ
ルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジイソノニル
アジペート、ジオクチルアゼレート、ジオクチルセバケ
ート等のエステル系可塑剤やトリオクチルホスフェー
ト、トリフェニルホスフェート等の燐酸エステル系可塑
剤が挙げられる。その使用量は、シーリング材中15重
量%以下が好ましい。
【0017】また、安定剤としては、例えば、酸化防止
剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0018】本発明のシーリング材は、例えば建築用、
土木用等に有用であり、適用される基盤の素材としては
コンクリート、アスファルト、サイジングボード、木
材、ガラス、金属などが挙げられる。
【0019】
【実施例】次に、本発明を、実施例、比較例により詳細
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。以下において部および%は特に断りのない限
り、すべて重量基準であるものとする。
【0020】<プレポリマーの合成> (オキサゾリジン変性ウレタンプレポリマーB−1の作
製例)数平均分子量2000のポリブチレンエーテルジ
オール400g(0.2モル)、数平均分子量2000
のポリプロピレンエーテルジオール300g(0.15
モル)エチレンオキサイド含有量5重量%で数平均分子
量3000のポリエチレンプロピレンエーテルトリオー
ル100g(0.03モル)に2,4−トリレンジイソ
シアネート191.4g(1.1モル)、すなわちNC
O/OHの当量比2.2にて窒素気流下で80℃にて2
0時間フラスコ中で撹拌しながら反応させNCO%が
4.25%のウレタンプレポリマー(A−1)を得た。
このウレタンプレポリマー1000gに対して2−イソ
プロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)−1,3−オ
キサゾリジンを53g(0.33モル)を加え、80℃
にて10時間反応させウレタンプレポリマー(B−1)
を得た。本組成物のGPCを測定した結果、残存してい
る2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)−
1,3−オキサゾリジンの含有率は1%以下であること
を確認した。
【0021】(オキサゾリジン変性ウレタンプレポリマ
ーB−2の作製例)数平均分子量2000のポリブチレ
ンエーテルジオール700g(0.35モル)、数平均
分子量2000のポリプロピレンエーテルジオール20
0g(0.1モル)エチレンオキサイド含有量5重量%
で数平均分子量3000のポリエチレンプロピレンエー
テルトリオール100g(0.03モル)に2,4−ト
リレンジイソシアネート191.4g(1.1モル)、
すなわちNCO/OHの当量比2.2にて窒素気流下で
80℃にて20時間フラスコ中で撹拌しながら反応させ
NCO%が4.25%のウレタンプレポリマー(A−
1)を得た。このウレタンプレポリマー1000gに対
して2ーイソプロピル3(2ヒドロキシエチル)1,3
オキサゾリジンを53g(0.33モル)を加え、80
℃にて10時間反応させウレタンプレポリマー(B−
1)を得た。本組成物のGPCを測定した結果、残存し
ている2−イソプロピル3(2ヒドロキシエチル)1,
3オキサゾリジンの含有率は1%以下であることを確認
した。 (オキサゾリジン変性ウレタンプレポリマーB−3の作
製例)オキサゾリジン変性ウレタンプレポリマーB−1
の作成例において数平均分子量2000のポリブチレン
エーテルジオール400g(0.2モル)の代わりにエ
チレンオキサイド含有量10重量%で数平均分子量20
00のポリエチレンプロピレンレンエーテルジオール4
00g(0.2モル)を用いたこと以外は同様の方法で
ウレタンプレポリマー(B−3)を得た。 (オキサゾリジン変性ウレタンプレポリマーB−4の作
製例)オキサゾリジン変性ウレタンプレポリマーB−2
の作成例において数平均分子量2000のポリブチレン
エーテルジオール700g(0.35モル)の代わりに
エチレンオキサイド含有量10重量%で数平均分子量2
000のポリエチレンプロピレンレンエーテルジオール
700g(0.35モル)を用いたこと以外は同様の方
法でウレタンプレポリマー(B−4)を得た。
【0022】<コンパウンドの配合>次に密閉型プラネ
タリーミキサー中に120℃で5時間減圧乾燥し、水分
を0.1%以下に調整した炭酸カルシウム:ヴィスコラ
イトOS(白石工業製)320部、ジオクチルフタレー
ト100部、サリチル酸0.08部、、下表に示すフ゜レホ
゜リマー成分、微粉末にしたテレフタル酸を所定量及び11
0℃で2時間常圧で混合乾燥して水分を0・05%以下
に調整した疎水性シリカ:RY−200(日本アエロジ
ル製)44部及びキシレン86部を加え均一に混合した
後、60トールの減圧下で脱泡して湿気硬化型ウレタン
コンパウンドを得た。
【0023】[試験方法] (硬化性試験)硬化性は四方を枠で囲い離型紙を貼った
ガラス板(30*30cm)上に厚さ1.5mmの割合
で試料を流し、25℃×50%の条件下で放置し、指で
触り塗膜の動きが無くなるまでの時間を測定した。
【0024】(非発泡性試験)非発泡性は四方を枠で囲
ったスレート板(30×30cm)上に厚さ2mmの割
合で試料を流し、50℃×90%の条件下で硬化させた
後、塗膜表面のフクレ、ピンホールの有無を観察した。
フクレ、ピンホールの無いものは○、フクレ、ピンホー
ルが有るものは×とした。
【0025】(粘度安定性試験)予め25℃に調整した
試料をBS型回転粘度計で粘度を測定し、初期粘度(mPa
/25℃)とした。同一ロットの試料を別途500CC容器
に充填、密閉し、50℃乾燥機中に7日間放置後、25
℃雰囲気下で15時間以上放置する。試料を取り出し、
初期粘度の測定方法と同一の手法で粘度を測定した。粘
度変化率(%)は(貯蔵後粘度)÷(貯蔵前粘度)×1
00で求めた。
【0026】(スランプ性試験)JIS−A−5758
(1997年版)の7.2.1スランプ試験方法に準じ
てスランプ(縦)の試験を行いスランプ長さ(mm)を測定
した。
【0027】(引張物性試験)JIS−A−5758
(1997年版)の7.1引張特性試験方法に準じて試
験片を作製し、25℃条件下で28日間養生した後、引
張速度50mm/minで引張試験を行い、50%伸長時のモジ
ュラス(kg/cm)、抗張力(kg/cm)、破断伸度(%)を求
めた。
【0028】(耐水性試験)常態引張物性試験法に準じ
て作製した試験片を60℃で7日間浸漬した後25℃×
50%の条件下で4時間放置後に常態引張物性試験法に
準じて50%モジュラス、抗張力(kg/cm)、破断伸度
(%)を測定した。
【0029】(耐熱性試験)常態引張物性試験法に準じ
て作製した試験片を80℃で7日間養生した後25℃×
50%の条件下で4時間放置後に常態引張物性試験法に
準じて50%モジュラス、抗張力(kg/cm)、破断伸度
(%)を測定した。
【0030】
【表1】[配合条件及び試験結果]
【0031】比較例1のブチレンエーテル結合を含まな
い組成物は耐水後の物性低下が大きく実用に適さないも
のであった。比較例2のブチレンエーテル結合、芳香族
多塩基酸を含まないものは耐水性、耐熱性に劣り実用に
適さないものであった。
【0032】
【発明の効果】本発明は、硬化時に炭酸ガスによる発泡
がなく、耐熱性、耐水性、硬化性に優れた湿気硬化型シ
ーリング材を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H017 AA04 AA31 AB04 AC01 AC05 AE03 4J034 BA03 CE04 DA01 DB04 DC50 HC03 HC12 HC17 HC45 HC46 HC52 HC53 HC61 HC71 HD15 JA42 KD02 RA08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリイソシアネートとブチレンエ
    ーテル結合を5重量%以上含有するポリオキシアルキレ
    ンポリオールを反応させて得られる末端にイソシアネー
    ト基を2個以上有するウレタンプレポリマーにN−2−
    ヒドロキシアルキルオキサゾリジンを反応させて得られ
    るウレタンオキサゾリジンプレポリマー及び(B)芳香
    族多塩基酸を含有してなる湿気硬化型ウレタンシーリン
    グ材。
  2. 【請求項2】 ウレタンオキサゾリジンプレポリマー
    (A)のポリオキシアルキレンポリオール成分がブチレ
    ンエーテル結合5〜80重量%、エチレンエーテル結合
    0〜10重量%及びプロピレンエーテル結合10〜95
    重量%である請求項1記載の湿気硬化型ウレタンシーリ
    ング材。
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