JP2003335935A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JP2003335935A
JP2003335935A JP2002146609A JP2002146609A JP2003335935A JP 2003335935 A JP2003335935 A JP 2003335935A JP 2002146609 A JP2002146609 A JP 2002146609A JP 2002146609 A JP2002146609 A JP 2002146609A JP 2003335935 A JP2003335935 A JP 2003335935A
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thermoplastic resin
rubber polymer
alkyl ester
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JP2002146609A
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English (en)
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Takashi Miura
崇 三浦
Koichi Shishido
耕一 宍戸
Masahiro Osuga
正宏 大須賀
Takaharu Nakamura
敬治 中村
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性、成形外観および耐熱性のいずれに
も優れた熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ポリカーボネート樹脂と、飽和ポリエス
テル樹脂および/またはポリエステル系エラストマー
と、強化剤とを特定比率で含有する熱可塑性樹脂組成物
であって、前記強化剤は、ブタジエン系ゴム重合体60〜
90質量%に対して、特定の単量体10〜40質量%をグラフト
重合させたグラフト共重合体と炭酸塩および/またはケ
イ酸化合物との混合物からなり、前記強化剤中の炭酸塩
および/またはケイ酸化合物の含有量は0.01〜5質量%
で、前記ブタジエン系ゴム重合体は、1,3-ブタジエン50
〜100質量%と、これと共重合可能な1種以上のビニル
系単量体0〜50質量%との乳化重合により得られ、か
つ、質量平均粒子径が100〜200nmで、質量平均粒子径
(dw)と数平均粒子径(dn)との比dw/dnが1〜3である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用部品など
に使用される熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂とポリエステル樹
脂とを含む熱可塑性樹脂組成物は、例えば自動車用部品
など種々の成形品に使用されていて、その機械的性質を
改良する方法については従来から多くの方法が提案され
ている。例えば、特公昭55−9435号公報ではポリ
カーボネート樹脂およびポリエステル樹脂に、さらにブ
タジエン系グラフト共重合体を配合した樹脂組成物とす
ることによって、耐衝撃性等を向上させる方法が提案さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示されている樹脂組成物は、ポリカーボネート樹
脂とポリエステル樹脂とブタジエン系グラフト共重合体
との比率が、狭い限られた範囲内でしか耐衝撃性の改良
効果がなく、また、この樹脂組成物から得られた成形品
はその外観(成形外観)が劣り、光沢度が低いという問
題も有していた。また、その他に、特公昭62−263
43号公報、特公昭62−46578号公報および特公
平7−5825号公報においても、ポリカーボネート樹
脂、ポリエステル樹脂およびブタジエン系グラフト共重
合体からなる樹脂組成物が提案されているが、これらの
樹脂組成物も、耐衝撃性、成形外観、耐熱性のすべてを
満足するわけではなかった。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、耐衝撃性、成形外観および耐熱性のいずれにも優れ
た熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の熱可塑性樹脂組
成物は、ポリカーボネート樹脂(A)4〜95質量%
と、飽和ポリエステル樹脂および/またはポリエステル
系エラストマー(B)4〜95質量%と、強化剤(C)
1〜40質量%とを含有する熱可塑性樹脂組成物であっ
て、前記強化剤(C)は、ブタジエン系ゴム重合体60
〜90質量%に対して、芳香族ビニル、メタクリル酸ア
ルキルエステル、アクリル酸アルキルエステルからなる
群より選ばれる1種以上を含有する単量体10〜40質
量%をグラフト重合させたグラフト共重合体(c−1)
と炭酸塩および/またはケイ酸化合物(c−2)との混
合物からなり、前記強化剤中の炭酸塩および/またはケ
イ酸化合物(c−2)の含有量は0.01〜5質量%
で、前記ブタジエン系ゴム重合体は、1,3−ブタジエ
ン50〜100質量%と、これと共重合可能な1種以上
のビニル系単量体0〜50質量%との乳化重合により得
られ、かつ、質量平均粒子径が100〜200nmで、
質量平均粒子径(dw)と数平均粒子径(dn)との比
dw/dnが1〜3であることを特徴とする。前記ポリ
カーボネート樹脂(A)は、芳香族ポリカーボネート樹
脂であることが好ましい。前記飽和ポリエステル樹脂
は、ポリアルキレンテレフタレートであることが好まし
い。前記ポリアルキレンテレフタレートは、ポリテトラ
メチレンテレフタレートおよび/またはポリエチレンテ
レフタレートであることが好ましい。前記乳化重合は、
多段乳化重合であることが好ましい。前記ブタジエン系
ゴム重合体は、1,3−ブタジエンとスチレンからなる
ことが好ましい。前記グラフト重合は多段グラフト重合
であり、前記グラフト共重合体(c−1)は、ブタジエ
ン系ゴム重合体に対して、メタクリル酸アルキルエステ
ルとアクリル酸アルキルエステルとが1段目にグラフト
重合され、芳香族ビニルが2段目にグラフト重合され、
メタクリル酸アルキルエステルが3段目にグラフト重合
されたものであることが好ましい。前記メタクリル酸ア
ルキルエステルはメチルメタクリレートで、前記アクリ
ル酸アルキルエステルはn−ブチルアクリレートで、前
記芳香族ビニルはスチレンであることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明の熱可塑性樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂
(A)(以下、(A)成分という場合もある。)と、飽
和ポリエステル樹脂および/またはポリエステル系エラ
ストマー(B)(以下、(B)成分という場合もあ
る。)と、強化剤(C)(以下、(C)成分という場合
もある。)とを含有する。ポリカーボネート樹脂(A)
は、ジヒドロキシジフェニルアルカンを主原料として製
造されたポリカーボネートである。例えば、2,2−
(4,4’−ジヒドロキシジフェニル)プロパン(=ビ
スフェノールA)をジヒドロキシ成分として用い、エス
テル交換法、あるいはホスゲン法により得られたポリカ
ーボネートが好ましい。上記ビスフェノールAの一部ま
たは全部を、他の4,4’−ジヒドロキシジフェニルア
ルカン、あるいは4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル等
に置き換えてもよく、また2種以上を混合して使用して
もよい。ポリカーボネート樹脂(A)の熱可塑性樹脂組
成物100質量%中おける含有量は4〜95質量%であ
る。このような範囲でポリカーボネート樹脂(A)を使
用することにより、熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が優
れ、その成形品の外観も良好となる。
【0007】(B)成分である飽和ポリエステル樹脂
は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導
体とアルキレングリコールとを主成分とし、これを縮合
反応させることにより得られる樹脂である。芳香族ジカ
ルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、
ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。アルキレング
リコールの例としては、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコール等が挙げられる。これらの他、必要に応
じて他のジカルボン酸やグリコールを少量、すなわち、
酸成分および/またはグリコール成分中10モル%以下
の範囲で共重合してもよい。これらのなかで好ましい飽
和ポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸としてテレ
フタル酸を使用したポリアルキレンテレフタレートであ
り、特に、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエ
チレンテレフタレートおよびその混合物が成形性の点か
ら好ましい。
【0008】(B)成分であるポリエステル系エラスト
マーは、高融点ポリエステルセグメントと低融点重合体
セグメントとを有するブロック共重合体である。高融点
ポリエステルセグメントは、芳香族ジカルボン酸とアル
キレングリコールとを縮合反応させて得られるポリエス
テルである。芳香族ジカルボン酸の例としては、テレフ
タル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙
げられ、アルキレングリコールの例としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、テトラメチレング
リコール、ヘキサメチレングリコール等が挙げられる。
これらの他、必要に応じて他のジカルボン酸やグリコー
ルを少量、酸成分および/またはグリコール成分中10
モル%以下の範囲で共重合してもよい。好ましい高融点
ポリエステルセグメントは、ポリテトラメチレンテレフ
タレート、ポリエチレンテレフタレートおよびその混合
物である。
【0009】一方、低融点重合体セグメントは、ポリア
ルキレンエーテルグリコール、脂肪族ポリエステルなど
の分子量400〜20000の重合体成分からなる。ポ
リアルキレンエーテルグリコールの例としては、ポリ
(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレ
ンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)
グリコールおよびこれらの混合物が挙げられる。脂肪族
ポリエステルの例としては、炭素数2〜12の脂肪族ジ
カルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族グリコールとから
得られるポリエステルが挙げられる。好ましい低融点重
合体セグメントの例は、ポリエチレンアジペート、ポリ
テトラメチレンアジペート、ポリエチレンセバケート、
ポリネオペンチルセバケート、ポリヘキサメチレンアゼ
レート、ポリ−ε−カプロラクトン等である。このよう
な低融点重合体セグメントのポリエステル系エラストマ
ー中の割合は2〜80質量%が好ましい。
【0010】(B)成分としては、上述した飽和ポリエ
ステル樹脂またはポリエステル系エラストマーをいずれ
か一方単独で、あるいはこれらを混合して使用可能であ
るが、その含有量の合計は熱可塑性樹脂組成物中4〜9
5質量%である。このような範囲で飽和ポリエステル樹
脂および/またはポリエステル系エラストマーを使用す
ることにより、熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が優れ、
その成形品の外観も良好となる。
【0011】(C)成分である強化剤は、後述する特定
のグラフト共重合体(c−1)と、炭酸塩および/また
はケイ酸化合物(c−2)との混合物である。グラフト
共重合体(c−1)は、ブタジエン系ゴム重合体60〜
90質量%に対して、芳香族ビニル、メタクリル酸アル
キルエステル、アクリル酸アルキルエステルからなる群
より選ばれる1種以上を含有する単量体10〜40質量
%をグラフト重合させたものである。
【0012】ここでブタジエン系ゴム重合体は、1,3
−ブタジエン50〜100質量%と、必要に応じて使用
される、これと共重合可能な1種以上のビニル系単量体
50質量%以下との乳化重合により得られるものであ
る。1,3−ブタジエンと共重合可能なビニル系単量体
としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等の
芳香族ビニル、メチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート等のメタクリル酸アルキルエステル、エチルアク
リレート、n−ブチルアクリレート等のアクリル酸アル
キルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル
等の不飽和ニトリル、メチルビニルエーテル、ブチルビ
ニルエーテル等のビニルエーテル、塩化ビニル、臭化ビ
ニル等のハロゲン化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニ
リデン等のハロゲン化ビニリデン、グリシジルアクリレ
ート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエ
ーテル等のグリシジル基を有するビニル系単量体等があ
り、これらを1種単独であるいは2種以上併用すること
ができる。これらのなかでは特にスチレンを使用する
と、得られるグラフト共重合体の生産性が優れることか
ら好ましい。
【0013】また、1,3−ブタジエンと共重合可能な
1種以上のビニル系単量体としては、上記のビニル系単
量体とともに、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン等
の芳香族多官能ビニル化合物、エチレングリコールジメ
タクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート
等の多価アルコール、トリメタクリル酸エステル、トリ
アクリル酸エステル、アクリル酸アリル、メタクリル酸
アリル等のカルボン酸アリルエステル、ジアリルフタレ
ート、ジアリルセバケート、トリアリルトリアジン等の
ジおよびトリアリル化合物等の架橋性単量体を併用する
こともできる。また、架橋性単量体も、1種単独である
いは2種以上併用することができる。
【0014】このようなブタジエン系ゴム重合体として
は、質量平均粒子径が100〜200nmであって、質
量平均粒子径(dw)と数平均粒子径(dn)との比d
w/dnが1〜3であるものを使用する。このような特
定の粒子径のブタジエン系ゴム重合体を使用することに
よって、最終的に得られる熱可塑性樹脂組成物は十分な
耐衝撃性を備え、かつ、この熱可塑性樹脂組成物からな
る成形品の外観、光沢度も優れる。
【0015】ブタジエン系ゴム重合体は、公知の乳化剤
を適宜使用した乳化重合法により製造でき、ブタジエン
系ゴム重合体が分散したラテックスの状態で得られる。
乳化重合は、重合開始剤の種類にもよるが40〜80℃
程度の範囲で適宜行うことができる。また重合開始前
に、例えばスチレン等からなるシードラテックスを予め
仕込んでおいても良い。重合方法としては多段乳化重合
が好ましい。すなわち、重合に用いるモノマーの一部を
反応系内に予め仕込んでおき、重合開始後、残りのモノ
マーを一括添加、分割添加、または連続添加する方式と
することが好ましい。このように多段乳化重合で重合す
ると重合安定性が良好であり、上述した所望の粒径およ
び粒径分布のブタジエン系ゴム重合体を含有するラテッ
クスを安定に得ることができる。さらに、このような多
段乳化重合で得られたラテックスを用いて、グラフト共
重合体(c−1)を製造することにより、一層耐衝撃性
に優れ、成形品の外観も良好となる熱可塑性樹脂組成物
が得られる。なお、多段乳化重合においては、初期に仕
込むモノマー組成と、後から仕込むモノマー組成とは同
一でもよいし、異なっていてもよい。また、ブタジエン
系ゴム重合体の重合時には必要に応じて、t−ドデシル
メルカプタン、n−オクチルメルカプタン、α−メチル
スチレン等の連鎖移動剤を使用することができる。
【0016】グラフト共重合体(c−1)は、上述のよ
うにして得られたブタジエン系ゴム重合体ラテックスの
存在下に、芳香族ビニル、メタクリル酸アルキルエステ
ル、アクリル酸アルキルエステルからなる群より選ばれ
る1種以上を含有する単量体を添加し、グラフト重合さ
せることにより得られる。ここで芳香族ビニルとして
は、スチレン、α−メチルスチレン、各種ハロゲン置換
およびアルキル置換スチレン等が挙げられ、メタクリル
酸アルキルエステルとしてはメチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート等が挙げられ、アクリル酸アルキル
エステルとしてはエチルアクリレート、n−ブチルアク
リレート等が挙げられる。また、単量体には、これらの
他に、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽
和ニトリル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート、アリルグリシジルエーテル等のグリシジル
基を有するビニル系単量体、さらには上述の架橋性単量
体なども使用できる。これらの単量体は、1種単独また
は2種以上を混合して使用できる。
【0017】ブタジエン系ゴム重合体と、これにグラフ
ト重合させる単量体との割合は、ブタジエン系ゴム重合
体60〜90質量%に対し、単量体10〜40質量%と
する。使用する単量体が40質量%を超えると、熱可塑
性樹脂組成物に対して、十分な耐衝撃性を付与すること
ができず、10%未満では、熱可塑性樹脂組成物中での
グラフト共重合体(c−1)の分散が不十分となり、成
形物の外観が劣り光沢度が悪化する。
【0018】グラフト共重合体(c−1)を製造する際
のグラフト重合は、公知の乳化剤を適宜使用した乳化重
合法が好ましく、グラフト共重合体(c−1)が分散し
たラテックスの状態で得られる。この際の重合温度は、
重合開始剤の種類にもよるが40〜80℃程度の範囲で
適宜行う。また、重合方法は多段グラフト重合とするこ
とが好ましい。すなわち、ブタジエン系ゴム重合体のラ
テックスを反応系内に予め仕込んでおき、グラフト重合
させるモノマーを分割添加、または連続添加する方式と
することが好ましい。具体的には、グラフト共重合体
(c−1)が、ブタジエン系ゴム重合体に対して、メタ
クリル酸アルキルエステルとアクリル酸アルキルエステ
ルとが1段目にグラフト重合され、芳香族ビニルが2段
目にグラフト重合され、メタクリル酸アルキルエステル
が3段目にグラフト重合される多段グラフト重合により
得られたものであると、グラフト共重合体(c−1)と
熱可塑性樹脂との相溶性がコントロールしやすくなるた
め、その結果、熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性が向上す
るため好ましい。さらに、ここで使用されるメタクリル
酸アルキルエステルがメチルメタクリレートで、アクリ
ル酸アルキルエステルがn−ブチルアクリレートで、芳
香族ビニルはスチレンであることがより好ましい。
【0019】さらに、グラフト共重合体(c−1)の製
造には、必要に応じて過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩、t−ブチルハイ
ドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等
の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビ
スイソバレロニトリル等のアゾ化合物、また、上記化合
物と亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩、第一金属
塩、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、デ
キストローズ等を組み合わせたレドックス系開始剤等を
重合開始剤として使用することができる。
【0020】こうして得られたグラフト共重合体(c−
1)のラテックスに、適当な酸化防止剤や添加剤を必要
に応じて加え、硫酸、塩酸、りん酸等の酸や塩化カルシ
ウム、塩化ナトリウム等の塩などの凝析剤を適宜使用
し、熱処理して固化した後、脱水、洗浄、噴霧乾燥など
の乾燥を経て、粉末状のグラフト共重合体(c−1)と
して回収することができる。
【0021】強化剤(C)として上記グラフト共重合体
(c−1)とともに使用する炭酸塩および/またはケイ
酸化合物(c−2)は、造核剤として作用するものであ
って、これを含有することにより熱可塑性樹脂組成物の
結晶化が促進され、熱可塑性樹脂組成物の耐熱性を向上
させることができる。炭酸塩としては、例えば炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム等が挙げられるが、特に炭酸
カルシウムが好ましい。また、ケイ酸化合物は、特に化
学組成としてSiO2単位を含み、粉状、粒状、針状、
板状などの形状の化合物であって、例えばシリカ、ケイ
酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウ
ム、ワラスナイト、カオリンなどが挙げられ、特にシリ
カ、ケイ酸マグネシウムが好ましい。
【0022】炭酸塩および/またはケイ酸化合物(c−
2)の添加量は、強化剤(C)、すなわち、グラフト共
重合体(c−1)と炭酸塩および/またはケイ酸化合物
(c−2)との混合物中0.01〜5質量%であり、好
ましくは0.1〜2質量%である。0.01質量%未満
では、炭酸塩および/またはケイ酸化合物(c−2)を
添加したことによる熱可塑性樹脂組成物の十分な耐熱向
上効果が見られず、5質量%より多いとシルバーによる
成形品の外観不良や強度の低下が起こる。
【0023】グラフト共重合体(c−1)と炭酸塩およ
び/またはケイ酸化合物(c−2)との混合物からなる
強化剤(C)は、熱可塑性樹脂組成物中1〜40質量%
である。このような範囲とすることにより、熱可塑性樹
脂組成物の耐衝撃性が優れ、その成形品の外観も良好と
なる。
【0024】また、熱可塑性樹脂組成物には、熱または
光に対する安定剤、例えばフェーノール系、フォスファ
イト系安定剤、紫外線吸収剤、アミン系の光安定剤や、
耐加水分解性等の改質剤、例えばエポキシ系改質剤を添
加してもよい。さらに公知の難燃化剤や酸化チタン等の
充填剤、染顔料、可塑剤等の添加物を必要に応じて添加
することができる。このような熱可塑性樹脂組成物の調
製方法は特に限定されるものではなく、公知の技術、例
えばヘンシェルミキサー、タンブラー等で各成分(A)
〜(C)および必要に応じて添加される上記の添加物の
粉体、粒状物を混合し、これを押出機、ニーダー、ミキ
サー等で溶融混合する方法、あらかじめ溶融させた成分
に他成分を逐次混合していく方法、さらには混合物を直
接射出成形機で成形する方法等、各種の方法で製造する
ことができる。このような熱可塑性樹脂組成物の用途と
しては特に制限はなく、例えば自動車用部品等が挙げら
れる。このような熱可塑性樹脂組成物によれば、容易に
光沢度80%以上の成形品が得られるので、特に外観が
良好であることが求められる用途、例えば自動車用部品
などへの使用が好ましい。
【0025】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。なお、実施例、比較例中の「部」および「%」(光
沢度の「%」は除く)はそれぞれ「質量部」および「質
量%」を意味している。なお下記実施例および比較例に
おける各種物性は,以下の方法によって測定した。
(1)質量平均粒子径dwおよび数平均粒子径dn キャピラリー式粒度分布計で測定した。 (2)アイゾット衝撃強度 ASTM D−256に準じて測定した。 「1/4インチ厚、ノッチあり 23℃」 (3)光沢度 ガードナー光沢計を用いて測定した。入射角は60度で
ある。 (4)荷重たわみ温度(HDT) JIS K 7207に準じて測定した。荷重182N
(=18.6Kgf)
【0026】(製造例1)ブタジエン系ゴム重合体ラテ
ックス(r−1)の重合 第一単量体として以下の物質を70Lオートクレーブに
仕込み、昇温して43℃になったら下記レドックス系開
始剤をオートクレーブ内に添加し反応を開始後、さらに
65℃まで昇温した。 ・第一単量体 1,3−ブタジエン 25.5部 スチレン 4.5部 p−メンタンハイドロパーオキサイド 0.1部 ピロリン酸ナトリウム 0.5部 オレイン酸カリウム 0.2部 脱イオン水 70部 ・レドックス系開始剤 硫酸第一鉄 0.003部 デキストローズ 0.3部 脱イオン水 5部
【0027】重合開始から1時間後に下記開始剤をオー
トクレーブ内に添加し、その直後より下記第二単量体、
下記乳化剤および脱イオン水を2時間で連続滴下した。 ・開始剤 p−メンタンハイドロパーオキサイド 0.2部 ・第二単量体 1,3−ブタジエン 59.5部 スチレン 10.5部 ・乳化剤、脱イオン水 オレイン酸カリウム 0.8部 脱イオン水 75部
【0028】重合開始から10時間反応させて、ブタジ
エン系ゴム重合体ラテックス(r−1)を得た。得られ
たブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−1)中のブ
タジエン系ゴム重合体の粒子径dnは160nm、dw
/dn=1.5であった。
【0029】(製造例2)ブタジエン系ゴム重合体ラテ
ックス(r−2)の重合 単量体として以下の物質を70Lオートクレーブに仕込
み、昇温して43℃になったら下記レドックス系開始剤
をオートクレーブ内に添加し反応を開始後、さらに65
℃まで昇温した。 ・単量体 1,3−ブタジエン 85部 スチレン 15部 p−メンタンハイドロパーオキサイド 0.3部 ピロリン酸ナトリウム 0.5部 オレイン酸カリウム 1.0部 脱イオン水 145部 ・レドックス系開始剤 硫酸第一鉄 0.003部 デキストローズ 0.3部 脱イオン水 5部
【0030】重合開始から7時間反応させて、ブタジエ
ン系ゴム重合体ラテックス(r−2)を得た。得られた
ブタジエン系ゴム重合体ラテックス(r−2)中のブタ
ジエン系ゴム重合体の粒子径dnは90nm、dw/d
n=1.3であった。
【0031】(製造例3)グラフト共重合体(C−1)
の重合 上述のようにして得られたブタジエン系ゴム重合体ラテ
ックス(r−1)を固形分として55部、オレイン酸カ
リウム1.5部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキ
シレート0.6部を窒素置換したフラスコ内に仕込み、
内温を70℃に保持して、第1段目として、メチルメタ
クリレート16部、n−ブチルアクリレート3部、クメ
ンハイドロキシパーオキサイドを上記単量体混合物を1
00部とした場合に0.2部、の混合物を1時間かけて
滴下した後1時間保持した。その後、こうして得られた
重合体の存在下で、第2段目としてスチレン22部、ク
メンハイドロキシパーオキサイドをスチレンを100部
とした場合に0.2部、の混合物を1時間かけて滴下し
た後3時間保持した。こうして、第1段目および第2段
目で得られた重合体の存在下で、第3段目としてメチル
メタクリレート4部、クメンハイドロキシパーオキサイ
ドをメチルメタクリレートを100部とした場合に0.
1部、の混合物を0.5時間かけて滴下した後1時間保
持してから重合を終了してグラフト共重合体ラテックス
を得た。得られたグラフト共重合体ラテックスにブチル
化ハイドロキシトルエン0.5部を添加した後、0.2
%硫酸水溶液を添加して凝析させ、90℃で熱処理固化
した。その後凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグ
ラフト共重合体(C−1)を得た。
【0032】(製造例4)グラフト共重合体(S−1)
の重合 上述のようにして得られたブタジエン系ゴム重合体ラテ
ックス(r−1)を固形分として65部、オレイン酸カ
リウム1.5部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキ
シレート0.6部を窒素置換したフラスコ内に仕込み、
内温を70℃に保持して、第1段目として、メチルメタ
クリレート13部、n−ブチルアクリレート2部、クメ
ンハイドロキシパーオキサイドを上記単量体混合物を1
00部とした場合に0.2部、の混合物を1時間かけて
滴下した後1時間保持した。その後、こうして得られた
重合体の存在下で、第2段目としてスチレン17部、ク
メンハイドロキシパーオキサイドをスチレンを100部
とした場合に0.2部、の混合物を1時間かけて滴下し
た後3時間保持した。こうして、第1段目および第2段
目で得られた重合体の存在下で、第3段目としてメチル
メタクリレート3部、クメンハイドロキシパーオキサイ
ドをメチルメタクリレートを100部とした場合に0.
1部、の混合物を0.5時間かけて滴下した後1時間保
持してから重合を終了してグラフト共重合体ラテックス
を得た。得られたグラフト共重合体ラテックスにブチル
化ハイドロキシトルエン0.5部を添加した後、0.2
%硫酸水溶液を添加して凝析させ、90℃で熱処理固化
した。その後凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグ
ラフト共重合体(S−1)を得た。
【0033】(製造例5)グラフト共重合体(S−2)
の重合 上述のようにして得られたブタジエン系ゴム重合体ラテ
ックス(r−1)を固形分として75部、オレイン酸カ
リウム1.5部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキ
シレート0.6部を窒素置換したフラスコ内に仕込み、
内温を70℃に保持して、第1段目として、メチルメタ
クリレート9部、n−ブチルアクリレート1部、クメン
ハイドロキシパーオキサイドを上記単量体混合物を10
0部とした場合に0.2部、の混合物を1時間かけて滴
下した後1時間保持した。その後、こうして得られた重
合体の存在下で、第2段目としてスチレン13部、クメ
ンハイドロキシパーオキサイドをスチレンを100部と
した場合に0.2部、の混合物を1時間かけて滴下した
後3時間保持した。こうして、第1段目および第2段目
で得られた重合体の存在下で、第3段目としてメチルメ
タクリレート2部、クメンハイドロキシパーオキサイド
をメチルメタクリレートを100部とした場合に0.1
部、の混合物を0.5時間かけて滴下した後1時間保持
してから重合を終了してグラフト共重合体ラテックスを
得た。得られたグラフト共重合体ラテックスにブチル化
ハイドロキシトルエン0.5部を添加した後、0.2%
硫酸水溶液を添加して凝析させ、90℃で熱処理固化し
た。その後凝固物を温水で洗浄し、さらに乾燥してグラ
フト共重合体(S−2)を得た。
【0034】(製造例6)グラフト共重合体(C−2)
の重合 上述のようにして得られたブタジエン系ゴム重合体ラテ
ックス(r−2)を使用した以外は、すべて製造例5と
同様にしてグラフト共重合体(C−2)を得た。
【0035】(製造例7)グラフト共重合体(C−3)
の重合 上述のようにして得られたブタジエン系ゴム重合体ラテ
ックス(r−2)を固形分として75部使用し、オレイ
ン酸カリウム1.5部、ナトリウムホルムアルデヒドス
ルホキシレート0.6部に加えて、さらに塩化ナトリウ
ム0.9部を使用し、その後、第1段目、第2段目、第
3段目を行った以外は、すべて製造例5と同様にしてグ
ラフト共重合体(C−3)を得た。塩化ナトリウムを使
用することによりブタジエン系ゴム重合体ラテックス
(r−2)は肥大化され、肥大化ブタジエン系ゴム重合
体ラテックス(r−2’)の粒子径は160nm、dw
/dn=9.7であった。
【0036】(実施例1〜2、比較例1〜7)(A)成
分として粘度平均分子量約22000のビスフェノール
Aタイプポリカーボネート、(B)成分として極限粘度
[η]が1.05のポリテトラメチレンテレフタレー
ト、(C)成分として炭酸塩として炭酸カルシウムであ
る白艶化CCR(白石カルシウム工業(株))と上記反
応で得られたグラフト共重合体(S−1、S−2、C−
1、C−2、C−3)を、表1の割合で秤量し、ヘンシ
ェルミキサーで4分間混合した後、30mmΦ二軸押し
出し機にてシリンダー温度260℃で溶融混練し、ペレ
ット状に賦型して種々の組成物を得た。さらに射出成形
することで試験片を得た。これらを評価した結果を表1
に示した。
【0037】
【表1】 実施例1〜2の組成物は、いずれも成形外観(光沢
度)、耐熱性に優れ、かつ、耐衝撃性が付与されてい
た。一方、比較例1〜7の組成物は成形外観(光沢
度)、耐熱性、耐衝撃性のうちのいずれかが劣ってい
た。
【0038】(実施例3〜4、比較例8〜10)配合比
を表2に示すようにした以外は実施例1と同様にして組
成物、試験片を得て、評価した。結果を表1に示した。
【0039】
【表2】 実施例3および4の組成物は、実施例1および2と同様
に、いずれも成形外観(光沢度)、耐熱性に優れ、か
つ、耐衝撃性が付与されていた。すなわち、(A)成分
と(B)成分との比率が実施例1〜2と実施例3〜4と
では異なるが、いずれの場合であっても本発明の範囲内
であり、これらの性能に優れていることが明らかとなっ
た。一方、比較例8〜10の組成物は成形外観(光沢
度)、耐熱性、耐衝撃性のうちのいずれかが劣ってい
た。
【0040】(実施例5〜6、比較例11〜17)炭酸
カルシウムの代わりに、ケイ酸化合物としてヒュームド
シリカであるアエロジルR972(日本アエロジル
(株))を使用し、配合比を表3に示すようにした以外
は実施例1と同様にして組成物、試験片を得て、評価し
た。結果を表3に示した。
【0041】
【表3】 実施例5〜6の組成物は、いずれも成形外観(光沢
度)、耐熱性に優れ、かつ、耐衝撃性が付与されてい
た。一方、比較例11〜17の組成物は成形外観(光沢
度)、耐熱性、耐衝撃性のうちのいずれかが劣ってい
た。
【0042】(実施例7〜8、比較例18〜20)配合
比を表4に示すようにした以外は実施例1と同様にして
組成物、試験片を得て、評価した。結果を表4に示し
た。
【0043】
【表4】 実施例7および8の組成物は、実施例5および6と同様
に、いずれも成形外観(光沢度)、耐熱性に優れ、か
つ、耐衝撃性が付与されていた。すなわち、ポリカーボ
ネートとポリテトラメチレンテレフタレートとの比率が
実施例5〜6と実施例7〜8とでは異なるが、いずれの
場合であってもこれらの性能に優れていることが明らか
となった。一方、比較例18〜20の組成物は成形外観
(光沢度)、耐熱性、耐衝撃性のうちのいずれかが劣っ
ていた。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明の熱可塑性樹
脂組成物は、耐衝撃性、耐熱性が優れ、また、外観、特
に光沢度の良好な成形品を成形可能であるので、自動車
用部品などへの使用に最適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 67/00 C08L 67/00 (72)発明者 大須賀 正宏 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社大竹事業所内 (72)発明者 中村 敬治 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社大竹事業所内 Fターム(参考) 4J002 BN16Y BN21Y CF06X CF07X CF10X CG01W DE236 DJ006 DJ016 DJ036 DJ046 FD010 FD030 FD206 GN00 4J026 AA17 AA18 AA23 AA24 AA25 AA31 AA36 AA39 AA40 AA44 AA45 AA46 AA48 AA49 AA61 AA68 AC11 AC15 AC32 AC36 BA05 BA06 BA08 BA27 BA30 BA31 DA04 DB04 DB12 DB14 DB15 DB16 DB24 GA09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカーボネート樹脂(A)4〜95質
    量%と、飽和ポリエステル樹脂および/またはポリエス
    テル系エラストマー(B)4〜95質量%と、強化剤
    (C)1〜40質量%とを含有する熱可塑性樹脂組成物
    であって、 前記強化剤(C)は、ブタジエン系ゴム重合体60〜9
    0質量%に対して、芳香族ビニル、メタクリル酸アルキ
    ルエステル、アクリル酸アルキルエステルからなる群よ
    り選ばれる1種以上を含有する単量体10〜40質量%
    をグラフト重合させたグラフト共重合体(c−1)と炭
    酸塩および/またはケイ酸化合物(c−2)との混合物
    からなり、 前記強化剤(C)中の炭酸塩および/またはケイ酸化合
    物(c−2)の含有量は0.01〜5質量%で、 前記ブタジエン系ゴム重合体は、1,3−ブタジエン5
    0〜100質量%と、これと共重合可能な1種以上のビ
    ニル系単量体0〜50質量%との乳化重合により得ら
    れ、かつ、質量平均粒子径が100〜200nmで、質
    量平均粒子径(dw)と数平均粒子径(dn)との比d
    w/dnが1〜3であることを特徴とする熱可塑性樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 前記ポリカーボネート樹脂(A)は、芳
    香族ポリカーボネート樹脂であることを特徴とする請求
    項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記飽和ポリエステル樹脂は、ポリアル
    キレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1
    または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記ポリアルキレンテレフタレートは、
    ポリテトラメチレンテレフタレートおよび/またはポリ
    エチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項
    3に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記乳化重合は、多段乳化重合であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の熱
    可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 前記ブタジエン系ゴム重合体は、1,3
    −ブタジエンとスチレンからなることを特徴とする請求
    項1ないし5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 前記グラフト重合は多段グラフト重合で
    あり、 前記グラフト共重合体(c−1)は、ブタジエン系ゴム
    重合体に対して、メタクリル酸アルキルエステルとアク
    リル酸アルキルエステルとが1段目にグラフト重合さ
    れ、 芳香族ビニルが2段目にグラフト重合され、 メタクリル酸アルキルエステルが3段目にグラフト重合
    されたものであることを特徴とする請求項1ないし6の
    いずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 前記メタクリル酸アルキルエステルはメ
    チルメタクリレートで、前記アクリル酸アルキルエステ
    ルはn−ブチルアクリレートで、前記芳香族ビニルはス
    チレンであることを特徴とする請求項7に記載の熱可塑
    性樹脂組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008026626A1 (fr) * 2006-08-29 2008-03-06 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Modificateur de la résistance aux impacts, composition de résine thermoplastique, article moulé et procédé de fabrication d'un copolymère greffé

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