JP2003335725A - p−クミン酸結晶の製造方法 - Google Patents
p−クミン酸結晶の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 例えばシメンを、水およびアルカリの存在
下に酸化してシメンヒドロペルオキシド類を製造する工
程から排出される排水等を酸処理し、次いで抽出処理し
て得られるm−クミン酸とp−クミン酸を含む有機溶媒
溶液から、p−クミン酸を選択的に取り出す方法を提供
すること。 【解決手段】m−クミン酸およびp−クミン酸を含む有
機溶媒溶液を晶析処理することを特徴とするp−クミン
酸結晶の製造方法。
下に酸化してシメンヒドロペルオキシド類を製造する工
程から排出される排水等を酸処理し、次いで抽出処理し
て得られるm−クミン酸とp−クミン酸を含む有機溶媒
溶液から、p−クミン酸を選択的に取り出す方法を提供
すること。 【解決手段】m−クミン酸およびp−クミン酸を含む有
機溶媒溶液を晶析処理することを特徴とするp−クミン
酸結晶の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、p−クミン酸結晶
の製造方法に関する。
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばシメンを、水およびアルカリの存
在下に酸化してシメンヒドロペルオキシド類を製造する
方法は、該シメンヒドロペルオキシド類が、添加剤等種
々の化成品の合成中間体等として重要なクレゾールの中
間体となるため、工業的に重要な方法である。かかるシ
メンヒドロペルオキシド類を製造する方法においては、
種々の反応副生物が生成するが、なかでもクミン酸の副
生量が比較的多いため、該製造工程から排出される排水
中には、クミン酸塩が比較的多く含まれていることが多
い。クミン酸、特にp−クミン酸は、例えば香料、医薬
品、農薬、液晶化合物等の合成中間体として有用である
ことが知られており(例えば特開平8−134013号
公報等)、前記したクミン酸塩を含む排水から、有用な
化合物であるクミン酸、特にp−クミン酸を回収するこ
とは、限られた炭素資源を有効に利用し、廃棄物を削減
するという観点からも重要であった。
在下に酸化してシメンヒドロペルオキシド類を製造する
方法は、該シメンヒドロペルオキシド類が、添加剤等種
々の化成品の合成中間体等として重要なクレゾールの中
間体となるため、工業的に重要な方法である。かかるシ
メンヒドロペルオキシド類を製造する方法においては、
種々の反応副生物が生成するが、なかでもクミン酸の副
生量が比較的多いため、該製造工程から排出される排水
中には、クミン酸塩が比較的多く含まれていることが多
い。クミン酸、特にp−クミン酸は、例えば香料、医薬
品、農薬、液晶化合物等の合成中間体として有用である
ことが知られており(例えば特開平8−134013号
公報等)、前記したクミン酸塩を含む排水から、有用な
化合物であるクミン酸、特にp−クミン酸を回収するこ
とは、限られた炭素資源を有効に利用し、廃棄物を削減
するという観点からも重要であった。
【0003】しかしながら、かかる排水に含まれるクミ
ン酸塩は、原料シメン中の異性体比や酸化反応における
選択性等にもよるが、単一の異性体である場合は少な
く、o−クミン酸塩、m−クミン酸塩およびp−クミン
酸塩の三種類の異性体塩の混合物であることが多い。そ
のため、単にかかるクミン酸塩の異性体混合物を含む排
水を酸析処理、あるいは酸析処理後に有機溶媒で抽出処
理しても、クミン酸の異性体混合物が得られるだけであ
って、p−クミン酸を選択的に回収することはできなか
った。さらに、得られたクミン酸の異性体混合物を蒸留
処理しても、o−クミン酸を分離することは比較的容易
であるものの、m−クミン酸とp−クミン酸を分離する
ことは困難であった。
ン酸塩は、原料シメン中の異性体比や酸化反応における
選択性等にもよるが、単一の異性体である場合は少な
く、o−クミン酸塩、m−クミン酸塩およびp−クミン
酸塩の三種類の異性体塩の混合物であることが多い。そ
のため、単にかかるクミン酸塩の異性体混合物を含む排
水を酸析処理、あるいは酸析処理後に有機溶媒で抽出処
理しても、クミン酸の異性体混合物が得られるだけであ
って、p−クミン酸を選択的に回収することはできなか
った。さらに、得られたクミン酸の異性体混合物を蒸留
処理しても、o−クミン酸を分離することは比較的容易
であるものの、m−クミン酸とp−クミン酸を分離する
ことは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような状況のも
と、本発明者らは、m−クミン酸とp−クミン酸を含む
有機溶媒溶液から、p−クミン酸を選択的に取り出す方
法について鋭意検討したところ、前記有機溶媒溶液を晶
析処理することにより、p−クミン酸が結晶として選択
的に析出し、純度のよいp−クミン酸結晶が得られるこ
とを見出し、本発明に至った。
と、本発明者らは、m−クミン酸とp−クミン酸を含む
有機溶媒溶液から、p−クミン酸を選択的に取り出す方
法について鋭意検討したところ、前記有機溶媒溶液を晶
析処理することにより、p−クミン酸が結晶として選択
的に析出し、純度のよいp−クミン酸結晶が得られるこ
とを見出し、本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、m−
クミン酸およびp−クミン酸を含む有機溶媒溶液を晶析
処理することを特徴とするp−クミン酸結晶の製造方法
を提供するものである。
クミン酸およびp−クミン酸を含む有機溶媒溶液を晶析
処理することを特徴とするp−クミン酸結晶の製造方法
を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるm−クミン酸
とp−クミン酸を含む有機溶媒溶液は、例えばo−クミ
ン酸、m−クミン酸およびp−クミン酸を含む混合物
(以下、クミン酸混合物と略記する。)を蒸留処理し
て、o−クミン酸を除去することにより得ることができ
る。
とp−クミン酸を含む有機溶媒溶液は、例えばo−クミ
ン酸、m−クミン酸およびp−クミン酸を含む混合物
(以下、クミン酸混合物と略記する。)を蒸留処理し
て、o−クミン酸を除去することにより得ることができ
る。
【0007】蒸留処理は、単蒸留、精留の何れで行って
もよいが、前記クミン酸混合物から、より効率的にo−
クミン酸を除去するという観点から、該混合物を単蒸留
して、o−クミン酸の大部分を除去した後、精留処理す
ることが好ましい。精留処理は、通常充填塔、段塔等を
用いて行われる。段数や還流比は、前記クミン酸混合物
中の各異性体の含有量等に応じて、適宜選択すればよい
が、蒸留設備、分離効率、エネルギー効率等を考慮する
と、実用的な段数としては、5〜100段程度、実用的
な還流比としては、1〜50程度である。
もよいが、前記クミン酸混合物から、より効率的にo−
クミン酸を除去するという観点から、該混合物を単蒸留
して、o−クミン酸の大部分を除去した後、精留処理す
ることが好ましい。精留処理は、通常充填塔、段塔等を
用いて行われる。段数や還流比は、前記クミン酸混合物
中の各異性体の含有量等に応じて、適宜選択すればよい
が、蒸留設備、分離効率、エネルギー効率等を考慮する
と、実用的な段数としては、5〜100段程度、実用的
な還流比としては、1〜50程度である。
【0008】蒸留処理時の操作圧力も、特に制限はない
が、蒸留設備、熱安定性を考慮すると、実用的には0.
01〜15kPa程度である。
が、蒸留設備、熱安定性を考慮すると、実用的には0.
01〜15kPa程度である。
【0009】クミン酸混合物は、例えばo−クミン酸
塩、m−クミン酸塩およびp−クミン酸塩を含む水溶液
を、酸処理し、次いで抽出処理することにより得ること
ができる。クミン酸塩としては、例えばクミン酸ナトリ
ウム塩、クミン酸カリウム塩等のクミン酸アルカリ金属
塩が挙げられる。酸処理は、通常o−クミン酸塩、m−
クミン酸塩およびp−クミン酸塩を含む水溶液と酸を混
合することにより行われる。酸としては、通常硫酸、塩
酸等の鉱酸が挙げられ、その使用量は、該水溶液中に含
まれるクミン酸塩をフリー化するに足る量であれば特に
制限されないが、通常該水溶液のpHが6以下となる量
が用いられる。
塩、m−クミン酸塩およびp−クミン酸塩を含む水溶液
を、酸処理し、次いで抽出処理することにより得ること
ができる。クミン酸塩としては、例えばクミン酸ナトリ
ウム塩、クミン酸カリウム塩等のクミン酸アルカリ金属
塩が挙げられる。酸処理は、通常o−クミン酸塩、m−
クミン酸塩およびp−クミン酸塩を含む水溶液と酸を混
合することにより行われる。酸としては、通常硫酸、塩
酸等の鉱酸が挙げられ、その使用量は、該水溶液中に含
まれるクミン酸塩をフリー化するに足る量であれば特に
制限されないが、通常該水溶液のpHが6以下となる量
が用いられる。
【0010】o−クミン酸塩、m−クミン酸塩およびp
−クミン酸塩を含む水溶液としては、例えばシメンを、
水およびアルカリの存在下に、空気酸化してシメンヒド
ロペルオキシド類を製造する工程から排出されるo−ク
ミン酸塩、m−クミン酸塩およびp−クミン酸塩を含む
排水等が挙げられる。
−クミン酸塩を含む水溶液としては、例えばシメンを、
水およびアルカリの存在下に、空気酸化してシメンヒド
ロペルオキシド類を製造する工程から排出されるo−ク
ミン酸塩、m−クミン酸塩およびp−クミン酸塩を含む
排水等が挙げられる。
【0011】本発明に用いられるm−クミン酸とp−ク
ミン酸を含む有機溶媒溶液中に含まれるm−クミン酸量
とp−クミン酸量の合計量に対するp−クミン酸量は、
特に制限されないが、m−クミン酸量とp−クミン酸量
の合計量に対するp−クミン酸量があまり小さいと、純
度のよいp−クミン酸の結晶を得るために、晶析処理を
繰り返し行う必要があるため、効率的に純度のよいp−
クミン酸を得るという観点から、m−クミン酸量とp−
クミン酸量の合計量に対するp−クミン酸量が60%以
上である溶液が好ましく、70%以上である溶液がより
好ましい。
ミン酸を含む有機溶媒溶液中に含まれるm−クミン酸量
とp−クミン酸量の合計量に対するp−クミン酸量は、
特に制限されないが、m−クミン酸量とp−クミン酸量
の合計量に対するp−クミン酸量があまり小さいと、純
度のよいp−クミン酸の結晶を得るために、晶析処理を
繰り返し行う必要があるため、効率的に純度のよいp−
クミン酸を得るという観点から、m−クミン酸量とp−
クミン酸量の合計量に対するp−クミン酸量が60%以
上である溶液が好ましく、70%以上である溶液がより
好ましい。
【0012】有機溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプ
タン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、例えば
ジクロロメタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素系溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパ
ノール等のアルコール系溶媒、例えばアセトン等のケト
ン系溶媒、例えば酢酸エチル等のエステル系溶媒、例え
ばアセトニトリル等のニトリル系溶媒等の単独または混
合溶媒が挙げられ、炭化水素系溶媒、アルコール系溶
媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒が好ましい。
タン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、例えば
ジクロロメタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素系溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパ
ノール等のアルコール系溶媒、例えばアセトン等のケト
ン系溶媒、例えば酢酸エチル等のエステル系溶媒、例え
ばアセトニトリル等のニトリル系溶媒等の単独または混
合溶媒が挙げられ、炭化水素系溶媒、アルコール系溶
媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒が好ましい。
【0013】晶析方法としては、例えば有機溶媒溶液を
冷却する方法、有機溶媒溶液とp−クミン酸の溶解度が
小さい溶媒を混合する方法等が挙げられる。有機溶媒溶
液とp−クミン酸の溶解度が小さい溶媒を混合する場合
の混合順序は特に制限されない。またp−クミン酸の溶
解度が小さい溶媒を、p−クミン酸結晶が析出しない程
度に、予め有機溶媒溶液に加えておいてもよい。p−ク
ミン酸の溶解度が小さい溶媒としては、例えば水等が挙
げられる。
冷却する方法、有機溶媒溶液とp−クミン酸の溶解度が
小さい溶媒を混合する方法等が挙げられる。有機溶媒溶
液とp−クミン酸の溶解度が小さい溶媒を混合する場合
の混合順序は特に制限されない。またp−クミン酸の溶
解度が小さい溶媒を、p−クミン酸結晶が析出しない程
度に、予め有機溶媒溶液に加えておいてもよい。p−ク
ミン酸の溶解度が小さい溶媒としては、例えば水等が挙
げられる。
【0014】m−クミン酸とp−クミン酸を含む有機溶
媒溶液を晶析処理することにより、p−クミン酸結晶が
選択的に析出するため、析出したp−クミン酸結晶を、
通常の濾過処理により取り出すことができる。
媒溶液を晶析処理することにより、p−クミン酸結晶が
選択的に析出するため、析出したp−クミン酸結晶を、
通常の濾過処理により取り出すことができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0016】実施例1
m−クミン酸3.3gおよびp−クミン酸35.9gを
含むヘプタン溶液119.2gを、攪拌しながら、内温
70℃から徐々に冷却をはじめ、内温62℃となった時
点で、p−クミン酸種晶0.1gを加え、同温度で1時
間攪拌、保持した。その後内温15℃まで3時間かけて
冷却し、析出したp−クミン酸結晶を濾取した。濾取し
た結晶をヘプタンで洗浄した後、減圧条件下、内温45
℃で一晩乾燥させた。p−クミン酸結晶の取得量は、3
0.4gであり、純度は、99.4%であった。m−ク
ミン酸の含有量は、0.01%未満であった。
含むヘプタン溶液119.2gを、攪拌しながら、内温
70℃から徐々に冷却をはじめ、内温62℃となった時
点で、p−クミン酸種晶0.1gを加え、同温度で1時
間攪拌、保持した。その後内温15℃まで3時間かけて
冷却し、析出したp−クミン酸結晶を濾取した。濾取し
た結晶をヘプタンで洗浄した後、減圧条件下、内温45
℃で一晩乾燥させた。p−クミン酸結晶の取得量は、3
0.4gであり、純度は、99.4%であった。m−ク
ミン酸の含有量は、0.01%未満であった。
【0017】実施例2
m−クミン酸2.8gおよびp−クミン酸33.5gを
含むメタノール/水混合溶液(メタノール/水重量比=
80/20)56.3gを、攪拌しながら、内温60℃
から徐々に冷却をはじめ、内温56℃となった時点で、
p−クミン酸種晶0.1gを加え、同温度で1時間攪
拌、保持した。その後内温15℃まで10時間かけて冷
却し、析出したp−クミン酸結晶を濾取した。濾取した
結晶をメタノール/水混合溶液(メタノール/水重量比
=80/20)で洗浄した後、減圧条件下、内温45℃
で一晩乾燥させた。p−クミン酸結晶の取得量は、2
6.3gであり、純度は、99.7%であった。
含むメタノール/水混合溶液(メタノール/水重量比=
80/20)56.3gを、攪拌しながら、内温60℃
から徐々に冷却をはじめ、内温56℃となった時点で、
p−クミン酸種晶0.1gを加え、同温度で1時間攪
拌、保持した。その後内温15℃まで10時間かけて冷
却し、析出したp−クミン酸結晶を濾取した。濾取した
結晶をメタノール/水混合溶液(メタノール/水重量比
=80/20)で洗浄した後、減圧条件下、内温45℃
で一晩乾燥させた。p−クミン酸結晶の取得量は、2
6.3gであり、純度は、99.7%であった。
【0018】実施例3
m−クミン酸2.9gおよびp−クミン酸29.7gを
含むイソプロパノール/水混合溶液(イソプロパノール
/水重量比=80/20)49.6gを、攪拌しなが
ら、内温65℃から徐々に冷却をはじめ、内温57.5
℃となった時点で、p−クミン酸種晶0.1gを加え、
同温度で1時間攪拌、保持した。その後内温15℃まで
10時間かけて冷却し、析出したp−クミン酸結晶を濾
取した。濾取した結晶をイソプロパノール/水混合溶液
(イソプロパノール/水重量比=80/20)で洗浄し
た後、減圧条件下、内温45℃で一晩乾燥させた。p−
クミン酸結晶の取得量は、15.9gであり、純度は、
100%であった。
含むイソプロパノール/水混合溶液(イソプロパノール
/水重量比=80/20)49.6gを、攪拌しなが
ら、内温65℃から徐々に冷却をはじめ、内温57.5
℃となった時点で、p−クミン酸種晶0.1gを加え、
同温度で1時間攪拌、保持した。その後内温15℃まで
10時間かけて冷却し、析出したp−クミン酸結晶を濾
取した。濾取した結晶をイソプロパノール/水混合溶液
(イソプロパノール/水重量比=80/20)で洗浄し
た後、減圧条件下、内温45℃で一晩乾燥させた。p−
クミン酸結晶の取得量は、15.9gであり、純度は、
100%であった。
【0019】実施例4
o−クミン酸ナトリウム(o−クミン酸として1.6
%)、m−クミン酸ナトリム(m−クミン酸として9.
1%)およびp−クミン酸ナトリウム(p−クミン酸と
して4.9%を含む水溶液(pH13.1)を、98%
硫酸で、pH5に調整した後、分液処理し、o−クミン
酸、m−クミン酸およびp−クミン酸を含む油層259
7gを得た。
%)、m−クミン酸ナトリム(m−クミン酸として9.
1%)およびp−クミン酸ナトリウム(p−クミン酸と
して4.9%を含む水溶液(pH13.1)を、98%
硫酸で、pH5に調整した後、分液処理し、o−クミン
酸、m−クミン酸およびp−クミン酸を含む油層259
7gを得た。
【0020】該油層を、操作圧10Torr(1.3k
Pa相当)で単蒸留処理し、o−クミン酸9.9%、m
−クミン酸54.5%およびp−クミン酸28.1%を
含む留分1445gを得た。該留分のうちの1330g
を、操作圧5Torr(0.67kPa相当)、実段数
40段、還流比30の条件で、精留処理し、m−クミン
酸14.8%およびp−クミン酸76.5%を含む留分
110gを得た。
Pa相当)で単蒸留処理し、o−クミン酸9.9%、m
−クミン酸54.5%およびp−クミン酸28.1%を
含む留分1445gを得た。該留分のうちの1330g
を、操作圧5Torr(0.67kPa相当)、実段数
40段、還流比30の条件で、精留処理し、m−クミン
酸14.8%およびp−クミン酸76.5%を含む留分
110gを得た。
【0021】該留分のうちの100gとヘプタン194
gを混合し、内温65℃から徐々に冷却をはじめ、内温
49℃となった時点で、p−クミン酸種晶0.1gを加
え、同温度で1時間攪拌、保持した。その後内温15℃
まで10時間かけて冷却し、析出したp−クミン酸結晶
を濾取した。濾取した結晶をヘプタン、次いで水で洗浄
した後、減圧条件下、内温45℃で一晩乾燥させた。p
−クミン酸結晶の取得量は、52.6gであり、純度
は、99.7%であった。
gを混合し、内温65℃から徐々に冷却をはじめ、内温
49℃となった時点で、p−クミン酸種晶0.1gを加
え、同温度で1時間攪拌、保持した。その後内温15℃
まで10時間かけて冷却し、析出したp−クミン酸結晶
を濾取した。濾取した結晶をヘプタン、次いで水で洗浄
した後、減圧条件下、内温45℃で一晩乾燥させた。p
−クミン酸結晶の取得量は、52.6gであり、純度
は、99.7%であった。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、m−クミン酸とp−ク
ミン酸を含む有機溶媒溶液から、p−クミン酸結晶を、
効率的に、純度よく取得することができる。
ミン酸を含む有機溶媒溶液から、p−クミン酸結晶を、
効率的に、純度よく取得することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
B01D 9/02 611 B01D 9/02 611Z
615 615A
617 617
618 618B
625 625E
C02F 1/58 C02F 1/58 A
C07C 63/04 C07C 63/04
Fターム(参考) 4D038 AA08 AB10 BB02 BB05 BB13
BB17
4H006 AA02 AD15 BB17 BC50 BS30
Claims (5)
- 【請求項1】m−クミン酸およびp−クミン酸を含む有
機溶媒溶液を晶析処理することを特徴とするp−クミン
酸結晶の製造方法。 - 【請求項2】m−クミン酸およびp−クミン酸の合計量
に対するp−クミン酸の比率が、70%以上である有機
溶媒溶液を用いる請求項1に記載のp−クミン酸結晶の
製造方法。 - 【請求項3】有機溶媒溶液が、o−クミン酸、m−クミ
ン酸およびp−クミン酸を含む混合物を蒸留処理し、o
−クミン酸を除去し、有機溶媒と混合して得られる溶液
である請求項1または2に記載のp−クミン酸結晶の製
造方法。 - 【請求項4】o−クミン酸、m−クミン酸およびp−ク
ミン酸を含む混合物が、o−クミン酸塩、m−クミン酸
塩およびp−クミン酸塩を含む水溶液を、酸処理し、次
いで抽出処理して得られる混合物である請求項3に記載
のp−クミン酸結晶の製造方法。 - 【請求項5】o−クミン酸塩、m−クミン酸塩およびp
−クミン酸塩を含む水溶液が、シメンを、水およびアル
カリの存在下に酸化してシメンヒドロペルオキシド類を
製造する工程から排出されるo−クミン酸塩、m−クミ
ン酸塩およびp−クミン酸塩を含む排水である請求項4
に記載のp−クミン酸結晶の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002141360A JP2003335725A (ja) | 2002-05-16 | 2002-05-16 | p−クミン酸結晶の製造方法 |
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---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003335725A true JP2003335725A (ja) | 2003-11-28 |
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ID=29701964
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---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
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- 2002-05-16 JP JP2002141360A patent/JP2003335725A/ja active Pending
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