JP2003334993A - ハイブリット印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット印刷部の印刷速度を低下させ
ることなく、インクジェット印刷部と他方式印刷部との
印刷位置を合わせることができる。 【解決手段】 インクを印刷用紙６に噴射させて印刷を
行うインクジェット印刷部５ａと、用紙搬送方向の直交
方向に対する媒体位置合わせ基準Ｃが印刷用紙６の中心
である孔版印刷機３と、インクジェット印刷部５ａと孔
版印刷機３との間の印刷用紙３の搬送を行う媒体搬送路
とを備え、インクジェット印刷部５ａと孔版印刷機３と
によって連続して印刷を行うハイブリット印刷装置１Ａ
であって、インクジェット印刷部５ａを用紙搬送方向の
直交方向に移動させる駆動手段１５を設け、印刷用紙６
の用紙サイズに応じて駆動手段１５の駆動を制御し、イ
ンクジェット印刷部５ａにおける印刷用紙６の中心位置
を孔版印刷機３の用紙位置合わせ基準Ｃに合わせるよう
に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット印
刷部と該インクジェット印刷部とは別印刷方式の他方式
印刷部とを有するハイブリット印刷装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】インクジェット印刷装置は、インクを印
刷用紙に噴射することにより印刷を行うため、印刷内容
の可変対応性に優れたものであるが、印刷スピードが遅
い。

【０００３】そこで、印刷内容の可変対応性に優れたイ
ンクジェット印刷部と、高速印刷性能に優れた例えば孔
版印刷部とを有し、それぞれの利点を活用して各種要望
に対してフレキシブルに応えられるハイブリット印刷装
置が提案されている。このようなハイブリッド印刷装置
では、インクジェット印刷部の前方或いは後方に孔版印
刷部を配置し、印刷用紙をインクジェット印刷部と孔版
印刷部とに連続的に供給することによって双方の印刷を
施すように設けられる。そして、印刷スピードの迅速
化、装置のコンパクト化等の理由によりインクジェット
印刷部と孔版印刷部との間は、単に印刷用紙を搬送する
用紙搬送路で連結される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記インク
ジェット印刷部は、用紙搬送方向の直交方向に対する用
紙位置合わせ基準が印刷用紙の端であるのに対し、前記
孔版印刷部は用紙位置合わせ基準が印刷用紙の中心であ
るため、前記ハイブリッド印刷装置において、各種サイ
ズの印刷用紙に対応させるにはインクジェット印刷部と
孔版印刷部との双方の印刷位置を一致させることが必要
である。

【０００５】ここで、双方の印刷部の印刷位置を合わせ
るため、インクジェット印刷部と孔版印刷部との間に介
在される用紙搬送路に用紙シフト手段を付加することが
考えられるが、装置が非常に複雑化・大型化すると共
に、印刷速度の低下をもたらすため、実用的ではない。

【０００６】また、インクジェット印刷部の用紙位置合
わせ基準を印刷用紙の端ではなく孔版印刷部と同じ中心
位置とする手段が考えられる。

【０００７】しかし、インクジェット印刷部の用紙位置
合わせを中心合わせとすると、クリーニングやワイピン
グ動作の際のキャリッジ移動量が増加し、印刷速度が遅
なるという問題が発生する。インクジェット印刷部は本
来的に印刷速度が遅く、更なる印刷速度の低下を招来す
るこのような手段は実用的ではない。

【０００８】そこで、本発明は、前記した課題を解決す
べくなされたものであり、インクジェット印刷部の印刷
速度を低下させることなく、インクジェット印刷部と他
方式印刷部の双方の印刷部の印刷位置を確実に合わせる
ことができるハイブリット印刷装置を提供することを目
的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、イン
クを印刷媒体に噴射させて印刷を行うインクジェット印
刷部と、媒体搬送方向の直交方向に対する媒体位置合わ
せ基準が印刷媒体の中心である他方式印刷部と、前記イ
ンクジェット印刷部と前記他方式印刷部との間の前記印
刷媒体の搬送を行う媒体搬送路とを備え、前記インクジ
ェット印刷部と前記他方式印刷部とによって連続して印
刷を行うハイブリット印刷装置であって、前記インクジ
ェット印刷部を媒体搬送方向の直交方向に移動させる駆
動手段を設けたことを特徴とする。

【００１０】このハイブリット印刷装置では、印刷媒体
の媒体サイズに応じて駆動手段によりインクジェット印
刷部を移動し、インクジェット印刷部における印刷媒体
の中心位置を他方式印刷部の媒体位置合わせ基準に合わ
せることができ、インクジェット印刷部自体を移動させ
ることからインクジェット印刷部の媒体位置合わせ基準
を印刷媒体の中心合わせにする必要もない。

【００１１】請求項２の発明は、請求項１記載のハイブ
リット印刷装置であって、前記印刷媒体の媒体サイズ情
報を入力する操作部を有し、この操作部に入力された媒
体サイズ情報に基づいて駆動手段を制御するようにした
ことを特徴とする。

【００１２】このハイブリット印刷装置では、請求項１
の発明の作用に加え、ユーザが単に媒体サイズ情報を入
力すれば、自動的にインクジェット印刷部と他方式印刷
部の双方の印刷部の媒体位置合わせがなされる。

【００１３】請求項３の発明は、請求項１記載のハイブ
リット印刷装置であって、前記インクジェット印刷部の
移動方向及び移動量を入力する操作部を有し、この操作
部に入力された移動方向及び移動量に基づいて駆動手段
を制御するようにしたことを特徴とする。

【００１４】このハイブリット印刷装置では、請求項１
の発明の作用に加え、ユーザが媒体サイズに合わせて移
動方向及び移動量を入力すれば、自動的にインクジェッ
ト印刷部が移動して双方の印刷部の媒体位置合わせがで
きる。

【００１５】請求項４の発明は、請求項１記載のハイブ
リット印刷装置であって、給紙部にセットされた前記印
刷媒体の媒体サイズを検知する媒体サイズ検知手段を有
し、この媒体サイズ検知手段が検知した媒体サイズ情報
に基づいて駆動手段を制御するようにしたことを特徴と
する。

【００１６】このハイブリット印刷装置では、請求項１
の発明の作用に加え、ユーザが位置合わせについて何ら
操作を行わなくても、自動的にインクジェット印刷部と
他方式印刷部の双方の印刷部の媒体位置合わせがなされ
る。

【００１７】請求項５の発明は、請求項１記載のハイブ
リット印刷装置であって、前記インクジェット印刷部を
装置本体に対して媒体搬送方向の直交方向に引き出し・
挿入自在に設け、前記装置本体に挿入された前記インク
ジェット印刷部を着脱させる着脱部材を設け、この着脱
部材を介して前記駆動手段が前記インクジェット印刷部
を移動させるようにしたことを特徴とする。

【００１８】このハイブリット印刷装置では、請求項１
の発明の作用に加え、インクジェット印刷部を位置合わ
せする機構とメンテナンス等のためのインクジェット印
刷部を装置本体より引き出しする機構とを共有できる。

【００１９】請求項６の発明は、請求項１記載のハイブ
リット印刷装置であって、前記他方式印刷部は、版胴の
外周面に孔版原紙を巻装し、この孔版原紙が装着された
前記版胴に印刷媒体を押圧搬送して前記印刷媒体に印刷
を行う孔版印刷部であることを特徴とする。

【００２０】このハイブリット印刷装置では、請求項１
の発明の作用に加え、インクジェット印刷部に比べて遙
かに重く、且つ、媒体搬送方向の直交方向の移動に伴う
媒体搬送経路の対応が面倒である孔版印刷部を移動させ
ることなくインクジェット印刷部と孔版印刷部の双方の
印刷部の印刷位置合わせができる。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。

【００２２】図１〜図４は本発明の第１実施形態を示
し、図１（ａ）はＡ３サイズ印刷時のハイブリッド印刷
装置の概略平面図、図１（ｂ）はＡ４サイズ印刷時のハ
イブリッド印刷装置の概略平面図、図２はハイブリッド
印刷装置の正面図、図３は操作部の概略平面図、図４は
用紙搬送方向の直交方向に対する各インクジェット印刷
部の駆動系の制御ブロック図である。

【００２３】図１，図２に示すように、ハイブリッド印
刷装置１Ａは、多段式インクジェット印刷機２と、この
多段式インクジェット印刷機２に連結された孔版印刷部
（他方式印刷部）としての孔版印刷機３とから構成され
ている。

【００２４】多段式インクジェット印刷機２は、装置本
体４の上下方向に多段に配置された複数のインクジェッ
ト印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎと、この複数のインクジ
ェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎから排出された印刷
用紙（印刷媒体）６を同一の搬送路に導き、同一の搬送
路より孔版印刷機３の給紙経路に排出する用紙搬送路
（媒体搬送路）７と、ユーザが情報の入力を行う操作部
としての操作パネル８とを有する。

【００２５】各インクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，
５ｎはそれぞれユニット化されており、このユニット化
された各インクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎ
は、装置本体４の各ユニット収容室（図示せず）にそれ
ぞれ収容されている。各インクジェット印刷部５ａ，５
ｂ，〜，５ｎは、印刷用紙６を収容し、この収容された
印刷用紙６を給紙する給紙部１０と、この給紙部１０よ
り給紙された印刷用紙６にインクジェット記録ヘッド１
１によりインクを噴射して印刷を行う印刷実行部１２と
を備え、この各印刷実行部１２より排出された印刷用紙
６は用紙搬送路７に排出される。

【００２６】また、各インクジェット印刷部５ａ，５
ｂ，〜，５ｎは、各ユニット収容室内で前後一対のスラ
イドレール１３，１３に支持され、この一対のスライド
レール１３，１３によって用紙搬送方向の直交方向にス
ライド自在に設けられている。そして、各インクジェッ
ト印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎは、一対のスライドレー
ル１３，１３にガイドされつつ装置本体４の側面側の開
口部（図示せず）より外部に引き出され、且つ、引き出
された各インクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎが
一対のスライドレール１３，１３にガイドされつつユニ
ット収容室内に挿入されるように設けられている。

【００２７】各ユニット収容室には、収容されたインク
ジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎに対して着脱可能
な着脱部材１４と、この着脱部材１４に装着されたイン
クジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎを用紙搬送方向
の直交方向に移動させる駆動手段１５と、各インクジェ
ット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎが着脱部材１４に装着
されていることを検出するインクジェット印刷部セット
センサ１６と、各インクジェット印刷部５ａ，５ｂ，
〜，５ｎのホームポジションを検出するホームポジショ
ンセンサ１７とが設けられている。

【００２８】着脱部材１４は、例えばマグネット力によ
りインクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎを吸着
し、吸着したインクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５
ｎに対し所定以上の引き離し力が作用すると離脱するも
のである。

【００２９】また、駆動手段１５は、ステッピングモー
タである駆動モータ２０と、この駆動モータ２０の回転
軸に固定された第１平ギア２１と、この第１平ギア２１
に噛み合う第２平ギア２２と、この第２平ギア２２の軸
であるボールネジ２３と、このボールネジ２３が螺入さ
れ、着脱部材１４が固定された固定ナットブロック部１
９とから構成されている。

【００３０】そして、駆動モータ２０が回転すると、こ
の回転によりボールネジ２３が回転し、このボールネジ
２３のピッチ分だけ着脱部材１４と共にインクジェット
印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎがそれぞれ用紙搬送方向の
直交方向に移動されるようになっている。

【００３１】用紙搬送路７は、各インクジェット印刷部
５ａ，５ｂ，〜，５ｎの排出側に配置された多数の分岐
搬送経路２４と、この各分岐搬送経路２４の適所に配置
され、印刷用紙６に搬送力を作用させる上下一対のガイ
ドロール２５，２５と、各分岐搬送経路２４が合流され
る共通搬送路２６と、分岐搬送経路２４から共通搬送路
２６への合流タイミングを制御して１枚ずつ孔版印刷機
３に給紙するための複数の用紙検知センサ２７とを有し
ている。

【００３２】図３に示すように、操作パネル８は、複数
のインクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎのうちで
動作させるものを少なくとも１以上選択する印刷部選択
スイッチ３０と、印刷用紙６の用紙サイズ情報を入力す
る用紙選択スイッチ３１と、インクジェット印刷部５
ａ，５ｂ，〜，５ｎの移動方向及び移動量を入力する位
置調整スイッチ３２とを有している。

【００３３】また、図２に示すように、孔版印刷機３
は、所望の画像データに基づき穿孔して製版された孔版
原紙（図示せず）が外周壁に装着される版胴３３と、こ
の版胴３３の外周壁に内周面側からインクを供給するス
キージロール（図示せず）と、回転する版胴３３の外周
壁に押圧する押圧位置と版胴３３の外周壁から離間する
離間位置との間で変移自在な押圧ロール３４とを有す
る。

【００３４】そして、印刷用紙６が給紙されると、孔版
原紙が装着された版胴３３に押圧ロール３４が押圧し、
版胴３３と押圧ロール３４との間を印刷用紙６が押圧搬
送される過程で孔版原紙の穿孔箇所から滲み出るインク
が印刷用紙６に転写されることによって所定の印刷画像
が形成されるようになっている。また、版胴３３と押圧
ロール３４より排出された印刷用紙６は、搬送路を介し
て排紙台３５まで搬送されて積載されるようになってい
る。

【００３５】次に、各インクジェット印刷部５ａ，５
ｂ，〜，５ｎにおける用紙搬送方向の直交方向に対する
駆動制御系を説明する。

【００３６】図４に示すように、制御部（ＣＰＵ）４０
には操作パネル８の入力データやホームポジションセン
サ１７及びインクジェット印刷部セットセンサ１６の各
検出データが入力され、制御部４０はこれら入力データ
に基づいてモータ駆動回路４１を介して駆動モータ２０
を制御する。また、制御部４０はＲＯＭ４２及びＲＡＭ
４３の読み出し・書き込みを制御し、ＲＡＭ４３には印
刷用紙６の各用紙サイズに対するホームポジションから
の移動データが格納されている。具体的には、孔版印刷
機３における印刷用紙６の直交方向に対する媒体位置合
わせ基準（印刷用紙６の中心位置）Ｃを基準とし、この
媒体位置合わせ基準Ｃにインクジェット印刷部５ａ，５
ｂ，〜，５ｎにおける印刷用紙６の中心位置に一致させ
るために必要なホームポジション位置からの移動量がモ
ータステップ数として記憶されている。

【００３７】上記構成において、ユーザが各インクジェ
ット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎを手前に引っ張り、各
着脱部材１４との装着を解除し、図１（ａ）の仮想線で
示すように、各インクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，
５ｎを装置本体４より引き出す。そして、引き出した各
インクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎの給紙部１
０に所望サイズの印刷用紙６をセットして各インクジェ
ット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎを装置本体４内に戻す
と、各インクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎが着
脱部材１５に吸着し、これを各インクジェット印刷部セ
ットセンサ１６が検知し、これで印刷動作の待機状態と
なる。

【００３８】次に、ユーザが操作パネル８の用紙選択ス
イッチ３１で印刷用紙６の用紙サイズ情報を入力する
と、この用紙サイズ入力情報に基づいて各駆動モータ２
０が駆動し、各駆動手段１５によりインクジェット印刷
部５ａ，５ｂ，〜，５ｎが移動してインクジェット印刷
部５ａ，５ｂ，〜，５ｎにおける印刷用紙６の中心位置
が孔版印刷機３の媒体位置合わせ基準Ｃに合わされる。
例えば、用紙サイズがＡ３の場合には図１（ａ）に示す
位置に各インクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎが
変位され、用紙サイズがＡ４の場合には図１（ｂ）に示
す位置に各インクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎ
が変移され、Ａ３の場合とＡ４の場合では図１（ｂ）に
示すようにｄだけシフトした位置にセットされる。

【００３９】また、位置の微調整を行いたい場合、或い
は、不定形の印刷用紙６の場合に、位置調整スイッチ３
２を操作すると、この入力した移動方向及び移動量に基
づいて各駆動モータ２０が駆動し、各駆動手段１５によ
りインクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎが移動す
る。これにより、各インクジェット印刷部５ａ，５ｂ，
〜，５ｎにおける印刷用紙６の中心位置が孔版印刷機３
の媒体位置合わせ基準Ｃに合わさる。

【００４０】そして、各インクジェット印刷部５ａ，５
ｂ，〜，５ｎは、用紙搬送方向の直交方向に対する用紙
位置合わせを端合わせとして印刷動作を実行するが、印
刷用紙６の中心が孔版印刷機３の媒体位置合わせ基準Ｃ
に一致しているため、各インクジェット印刷部５ａ，５
ｂ，〜，５ｎで印刷された印刷用紙６が孔版印刷機３に
搬送され、この搬送された印刷用紙６に孔版印刷機３で
印刷がなされても印刷ずれを起こすことなく印刷され
る。

【００４１】以上、このハイブリット印刷装置１Ａで
は、印刷用紙６の用紙サイズに応じて駆動手段１５によ
り各インクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎを移動
し、各インクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎにお
ける印刷用紙６の中心位置を孔版印刷機３の用紙位置合
わせ基準に合わせることができ、この手段では各インク
ジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎ自体を移動させる
ことから各インクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎ
の用紙位置合わせ基準を印刷用紙３の中心合わせにする
必要もない。従って、インクジェット印刷部５ａ，５
ｂ，〜，５ｎの印刷速度を低下させることなく、多段式
インクジェット印刷機２と孔版印刷機３の双方の印刷位
置を合わせることができる。

【００４２】第１実施形態では、印刷用紙６の媒体サイ
ズ情報を入力する操作パネル８を有し、この操作パネル
８に入力された媒体サイズ情報に基づいて駆動手段１５
を制御するようにしたので、ユーザが単に用紙サイズ情
報を入力すれば、自動的にインクジェット印刷部５ａ，
５ｂ，〜，５ｎと孔版印刷機３の用紙位置合わせがなさ
れるため、ユーザの使い勝手が良い。

【００４３】第１実施形態では、インクジェット印刷部
５ａ，５ｂ，〜，５ｎの移動方向及び移動量を入力する
操作パネル８を有し、この操作パネル８に入力された移
動方向及び移動量に基づいて駆動手段１５を制御できる
ので、ユーザが用紙サイズに合わせて移動方向及び移動
量を入力すれば、自動的に各インクジェット印刷部５
ａ，５ｂ，〜，５ｎが移動してインクジェット印刷部５
ａ，５ｂ，〜，５ｎと孔版印刷機３の用紙位置合わせが
できる。従って、微調整を行う際に便利であり、また、
不定形の印刷用紙６の位置合わせを行う際に便利であ
る。

【００４４】第１実施形態では、インクジェット印刷部
５ａ，５ｂ，〜，５ｎを装置本体４に対して用紙搬送方
向の直交方向に引き出し・挿入自在に設け、装置本体４
に挿入されたインクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５
ｎを着脱させる着脱部材１４を設け、この着脱部材１４
を介して駆動手段１５がインクジェット印刷部５ａ，５
ｂ，〜，５ｎを移動させるので、インクジェット印刷部
５ａ，５ｂ，〜，５ｎを位置合わせする機構とメンテナ
ンス等のためのインクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，
５ｎを装置本体４より引き出しする機構とを共有するこ
とができる。このため、多段式インクジェット印刷機２
と孔版印刷機３の双方の機構をシンプルに構成すること
ができる。

【００４５】また、第１実施形態では、他方式印刷部
は、版胴３３の外周面に孔版原紙を巻装し、この孔版原
紙が装着された版胴３３に印刷用紙６を押圧搬送して印
刷用紙６に印刷を行う孔版印刷機３であるので、インク
ジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎに比べて遙かに重
く、且つ、用紙搬送方向の直交方向の移動に伴う媒体搬
送経路の対応が面倒である孔版印刷機３を移動すること
なく、多段式インクジェット印刷機２と孔版印刷機３の
双方の印刷部の印刷位置合わせができる。このため、装
置全体としてシンプルで、且つ、低コストに構成でき
る。尚、他方式印刷部は、用紙搬送方向の直交方向に対
する用紙位置合わせ位置が印刷用紙の中心位置であれば
孔版印刷機３以外であっても良い。

【００４６】図５及び図６は本発明の第２実施形態を示
し、図５はハイブリッド印刷装置の正面図、図６は用紙
搬送方向の直交方向に対する各インクジェット印刷部の
駆動系の制御ブロック図である。

【００４７】図５及び図６に示すように、第２実施形態
のハイブリッド印刷装置１Ｂは、第１実施形態のハイブ
リッド印刷装置１Ａと比較して、各インクジェット印刷
部５ａ，５ｂ，〜，５ｎの給紙部１０に用紙サイズ検知
手段（媒体サイズ検知手段）５０が付加され、この用紙
サイズ検知手段５０の用紙サイズ情報と、操作パネル８
の用紙選択スイッチ３１からの用紙サイズ情報と、位置
調整スイッチ３２からの位置調整情報とをそれぞれ選択
して利用できるようになっている点が異なる。他の構成
は、前記第１実施形態と同様であるため、前記第１実施
形態と同一構成部分には同一符号を付して詳細な説明を
省略する。

【００４８】この第２実施形態のハイブリッド印刷装置
１Ｂにあっても前記第１実施形態と同様に、インクジェ
ット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎの印刷速度を低下させ
ることなくインクジェット印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎ
と孔版印刷機３の用紙位置合わせができる。

【００４９】また、第２実施形態では、給紙部１０にセ
ットされた印刷用紙６の用紙サイズを検知する用紙サイ
ズ検知手段５０を有し、この用紙サイズ検知手段５０が
検知した用紙サイズ情報に基づいて駆動手段１５を制御
できるので、ユーザが位置合わせについての何ら操作を
行わなくても、自動的に各インクジェット印刷部５ａ，
５ｂ，〜，５ｎと孔版印刷機３の用紙位置合わせがで
き、ユーザの使い勝手が非常に良い。

【００５０】尚、前記第１，第２実施形態によれば、ハ
イブリッド印刷装置１Ａ，１Ｂは、複数のインクジェッ
ト印刷部５ａ，５ｂ，〜，５ｎと単一の孔版印刷機３と
によって構成したが、インクジェット印刷部５ａ，５
ｂ，〜，５ｎが単一であっても良く、孔版印刷機３が複
数であっても良い。また、インクジェット印刷部５ａ，
５ｂ，〜，５ｎが用紙搬送系の上流に、孔版印刷機３が
用紙搬送系の下流に配置されているが、孔版印刷機３を
用紙搬送系の上流に、インクジェット印刷部５ａ，５
ｂ，〜，５ｎを用紙搬送系の下流に配置しても良い。

【００５１】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明に
よれば、印刷媒体の媒体サイズに応じて駆動手段により
インクジェット印刷部を移動させ、インクジェット印刷
部における印刷媒体の中心位置を他方式印刷部の媒体位
置合わせ基準に合わせることができ、インクジェット印
刷部自体を移動させることからインクジェット印刷部の
媒体位置合わせ基準を印刷媒体の中心合わせにする必要
もない。従って、インクジェット印刷部の印刷速度を低
下させることなく、インクジェット印刷部と他方式印刷
部の双方の印刷位置を合わせることができる。

【００５２】請求項２の発明によれば、ユーザが単に媒
体サイズ情報を入力すれば、自動的に双方の印刷部の媒
体位置合わせがなされるため、ユーザの使い勝手が良
い。

【００５３】請求項３の発明によれば、ユーザが媒体サ
イズに合わせて移動方向及び移動量を入力すれば、自動
的にインクジェット印刷部が移動してインクジェット印
刷部と他方式印刷部の双方の印刷部の媒体位置合わせが
できるため、微調整を行う際に便利であり、また、不定
形の印刷媒体の位置合わせを行う際に便利である。

【００５４】請求項４の発明によれば、ユーザが位置合
わせについて何ら操作を行わなくても、自動的にインク
ジェット印刷部と他方式印刷部の双方の印刷部の媒体位
置合わせがなされるため、ユーザの使い勝手が非常に良
い。

【００５５】請求項５の発明によれば、インクジェット
印刷部を位置合わせする機構とメンテナンス等のための
インクジェット印刷部を装置本体より引き出しする機構
とを共有できるため、インクジェット印刷部と他方式印
刷部の双方の機構をシンプルに構成することができる。

【００５６】請求項６の発明によれば、インクジェット
印刷部に比べて遙かに重く、且つ、媒体搬送方向の直交
方向の移動に伴う媒体搬送経路の対応が面倒である孔版
印刷部を移動することなく、インクジェット印刷部と孔
版印刷部の双方の印刷部の印刷位置合わせができるた
め、装置全体としてシンプルで、且つ、低コストに構成
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態を示し、（ａ）はＡ３サ
イズ印刷時のハイブリッド印刷装置の概略平面図、
（ｂ）はＡ４サイズ印刷時のハイブリッド印刷装置の概
略平面図である。

【図２】本発明の第１実施形態を示し、ハイブリッド印
刷装置の正面図である。

【図３】本発明の第１実施形態を示し、操作パネルの概
略平面図である。

【図４】本発明の第１実施形態を示し、用紙搬送方向の
直交方向に対する各インクジェット印刷部の駆動系の制
御ブロック図である。

【図５】本発明の第２実施形態を示し、ハイブリッド印
刷装置の正面図である。

【図６】本発明の第２実施形態を示し、用紙搬送方向の
直交方向に対する各インクジェット印刷部の駆動系の制
御ブロック図である。

【符号の説明】

１Ａ，１Ｂ ハイブリッド印刷装置 ３ 孔版印刷機（他方式印刷部） ４ 装置本体 ５ａ，５ｂ，〜，５ｎ インクジェット印刷部 ６ 印刷用紙（印刷媒体） ７ 用紙搬送路（媒体搬送路） ８ 操作パネル（操作部） １０ 給紙部 １４ 着脱部材 １５ 駆動手段 ５０ 用紙サイズ検知手段（媒体サイズ検知手段） Ｃ 媒体位置合わせ基準

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Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インクを印刷媒体に噴射させて印刷を行
   うインクジェット印刷部と、媒体搬送方向の直交方向に
   対する媒体位置合わせ基準が印刷媒体の中心である他方
   式印刷部と、前記インクジェット印刷部と前記他方式印
   刷部との間の前記印刷媒体の搬送を行う媒体搬送路とを
   備え、前記インクジェット印刷部と前記他方式印刷部と
   によって連続して印刷を行うハイブリット印刷装置であ
   って、 前記インクジェット印刷部を媒体搬送方向の直交方向に
   移動させる駆動手段を設けたことを特徴とするハイブリ
   ット印刷装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のハイブリット印刷装置で
   あって、 前記印刷媒体の媒体サイズ情報を入力する操作部を有
   し、この操作部に入力された媒体サイズ情報に基づいて
   駆動手段を制御するようにしたことを特徴とするハイブ
   リット印刷装置。
3. 【請求項３】 請求項１記載のハイブリット印刷装置で
   あって、 前記インクジェット印刷部の移動方向及び移動量を入力
   する操作部を有し、この操作部に入力された移動方向及
   び移動量に基づいて駆動手段を制御するようにしたこと
   を特徴とするハイブリット印刷装置。
4. 【請求項４】 請求項１記載のハイブリット印刷装置で
   あって、 給紙部にセットされた前記印刷媒体の媒体サイズを検知
   する媒体サイズ検知手段を有し、この媒体サイズ検知手
   段が検知した媒体サイズ情報に基づいて駆動手段を制御
   するようにしたことを特徴とするハイブリット印刷装
   置。
5. 【請求項５】 請求項１記載のハイブリット印刷装置で
   あって、 前記インクジェット印刷部を装置本体に対して媒体搬送
   方向の直交方向に引き出し・挿入自在に設け、前記装置
   本体に挿入された前記インクジェット印刷部を着脱させ
   る着脱部材を設け、この着脱部材を介して前記駆動手段
   が前記インクジェット印刷部を移動させるようにしたこ
   とを特徴とするハイブリット印刷装置。
6. 【請求項６】 請求項１記載のハイブリット印刷装置で
   あって、 前記他方式印刷部は、版胴の外周面に孔版原紙を巻装
   し、この孔版原紙が装着された前記版胴に印刷媒体を押
   圧搬送して前記印刷媒体に印刷を行う孔版印刷部である
   ことを特徴とするハイブリット印刷装置。