JP2005088396A - 画像記録装置 - Google Patents

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進 渡辺
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泰弘 大塚
Kishiharu Itatsu
岸春 板津
Kohei Murakami
浩平 村上
Fuminori Takizawa
文則 滝沢
Shinji Seto
信二 瀬戸
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Abstract

【課題】 複数の印刷手段を備えた画像記録装置において、始めの印刷までの時間を犠牲にすることなく、消費電力を低減することができる画像記録装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 電源投入時に、まず、印刷ユニットA142のみが待機モードとし、他の印刷ユニット142は、スリープモードとなるように制御する(100〜108)。また、印刷するための印刷データが所定量より少ない場合には、待機モードの印刷ユニットのみで印刷を行い(112〜122)、印刷するための印刷データが所定量以上である場合には、全ての印刷ユニットを印刷可能な通電状態に復帰させて印刷を行う(124〜138)。そして、印刷データ無し状態が所定時間以上経過した場合に、再び、1つに印刷ユニットを除く他の印刷ユニットをスリープモードとなるように制御する(108)。
【選択図】 図7

Description

本発明は、画像記録装置にかかり、特に、複数台の印刷ユニットを備える画像記録装置に関する。
大量の印刷物を作成する場合などにおいて、複数台の印刷手段を並列的に配置し、これらの印刷手段に印刷ジョブを振り分け、これらの印刷手段を並列に動作させることにより、高速印刷を実現する並列処理型の画像記録装置が各社から提案されている(例えば、特許文献1〜4等)。
特許文献1に記載の技術では、印刷を行う印字部を複数備えた印刷装置において、印刷用紙上に印刷する多枚数印字データを入力する印字データ入力部と、各印字部に多枚数印字データを頁単位で振り分ける印字データ振り分け部と、複数の印字部のそれぞれに印刷用紙を搬送する給紙搬送部と、複数の印字部のそれぞれから排出される印刷用紙を搬送する排紙搬送部とを備えて、それぞれの印字部にタイミングをずらして印字データを振り分けて印刷し、1つの排紙部に集約して頁順に排紙されるように制御することが提案されている。このように制御することによって、複数の印字部を有する印刷装置において、排紙部を1つに集約して、コレート作業をなくし、かつ高速な印刷処理を可能とすることができる。
特許文献2に記載の技術では、複数台のエンジン部を上下方向に積み重ねて配設すると共に、供給排出搬送手段と、速度切換制御手段と、高速回転保持制御手段と、タイミング規制手段と、を設けて、印字データ量を各エンジン部に分担印字可能かつ各エンジン部から排出された印字済用紙を自機の搬送手段または共通排出搬送手段によって共通用紙受けに高速排出する。そして、各エンジン部から共通排出搬送手段に用紙が入ると各排出ローラの回転速度を高速に切換えることが提案されている。
特許文献3に記載の技術では、並列型プリンタシステムにおいて、印字部をユニット化して積載して構成することが提案されている。各ユニットは連結されて使用され、隣り合うそれぞれのユニット間で用紙の排出部を共有し、供給路を共通で使用できる構成とされている。これによって、高速印字が可能となる。
また、特許文献4に記載の技術では、印刷用紙を積載可能な複数の給紙トレイと、各給紙トレイから1枚ずつ印刷用紙を給紙する複数の給紙部と、各九紙部から給紙された印刷用紙に外部より供給される画像情報を元に画像を形成する複数の印字部と、各印字部により画像が形成された印刷済み用紙を所定の順序で1カ所に集めるべく搬送する排紙搬送部と、排紙搬送部により搬送された印刷済み用紙を積載可能な排紙トレイとを備え、各印字部と排紙搬送部との間に印刷済み用紙を、所定の時間補間して、所定時間経過後に当該印刷済み用紙を排紙搬送部に排出する複数の排紙スタック部を備えることが提案されており、このような構成とすることで高速印刷を可能としている。
特開2002−103749号公報(第1、5〜6頁、第1図) 特開平08−211673号公報(第1頁、第1図) 特開2002−103735号公報(第1頁、第4図) 特開2002−104724号公報(第1頁、第1図)
しかしながら、従来の画像記録装置では、印刷を行う複数の印刷手段を備えているため、待機時の消費電力が無視できない程大きくなる。印刷手段として電子写真方式を適用した場合はもとより、消費電力の比較的小さいインクジェット方式を適用したとしても、仮に5つの印刷手段を備えた場合、待機時の消費電力は100w近くになってしまう、という問題がある。
一方、待機時の消費電力低減のために、全部の印刷手段を最低限の通電状態(所謂スリープモード)にした場合には、最初の1枚の印刷(所謂ファースト頁プリント)が遅くなってしまう、という問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、複数の印刷手段を備えた画像記録装置において、最初の1枚の印刷(所謂ファースト頁プリント)の時間を犠牲にすることなく、消費電力を低減することができる画像記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、記録媒体に印刷を行うと共に、最低限の通電状態を含む少なくとも2以上の通電状態に切換可能な複数の印刷手段と、前記複数の印刷手段のうち少なくとも1つの前記印刷手段を除く他の前記印刷手段が最低限の通電状態になるように前記複数の印刷手段の通電状態を制御する制御手段と、を備えることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、記録媒体に印刷を行う複数の印刷手段は、最低限の通電状態(所謂スリープモード)を含む少なくとも2以上の通電状態に切換可能とされている。すなわち、印刷を行わない場合等では、最低限の通電状態としておくことにより、印刷手段による消費電力を低減することが可能となる。
そして、複数の印刷手段のうち少なくとも1つの印刷手段を除く印刷手段が、最低限の通電状態となるように複数の印刷手段が制御手段によって制御される。なお、制御手段は、請求項3に記載の発明のように、予め設定された通電条件に基づいて複数の印刷手段を制御するようにしてもよい。例えば、予め定めた通電条件として、所定時間印刷を行わない場合に、少なくとも1つの印刷手段以外の印刷手段を最低限の通電状態とする。これによって、印刷を行わない場合の消費電力を低減することができる。
また、少なくとも1つの印刷手段以外の印刷手段を最低限の通電状態に制御しているときに、印刷指示が行われても、少なくとも1つの印刷手段は、最低限の通電状態ではないので、直ぐに印刷を行うことが可能となり、印刷開始時間を遅延させることがない。
従って、複数の印刷手段を備えた画像記録装置において、始めの印刷までの時間を犠牲にすることなく、消費電力を低減することができる。
なお、複数の印刷手段は、請求項2に記載の発明のように、インクジェット方式、電子写真方式、及びサーマル方式を含む少なくとも1つの印刷方式を適用することができる。
制御手段は、請求項4に記載の発明のように、予め定めた復帰条件に基づいて、最低限の通電状態とした印刷手段を印刷可能な状態に復帰するように複数の印刷手段の通電状態をさらに制御することによって、複数の印刷手段による印刷を行うことが可能となる。例えば、請求項5に記載の発明のように、復帰条件として所定量以上(例えば、予め定めたページ数以上)の印刷を行う時に、最低限の通電状態とした印刷手段を印刷可能な状態に復帰するようにしてもよいし、請求項6に記載の発明のように、印刷を行うための印刷データを解析して、最低限の通電状態とした印刷手段以外の印刷手段で印刷するための時間が所定時間以上必要な場合に、最低限の通電状態とした印刷手段を印刷指示に応じて直ちに印刷可能な通電状態に復帰するようにしてもよい。
また、制御手段は、請求項7に記載の発明のように、印刷手段を印刷可能な通電状態に復帰した後に、所定時間復帰条件を満たさない場合に、再度、複数の印刷手段のうち少なくとも1つの印刷手段を除く他の印刷手段を、最低限の通電状態になるように複数の印刷手段の通電状態を制御するようにしてもよい。
また、復帰条件は、請求項8に記載の発明のように、条件設定手段をさらに備えて復帰条件を設定可能としてもよい。さらに、通電条件についても、請求項9に記載の発明のように設定手段をさらに備えて、通電条件を設定可能としてもよい。
以上説明したように本発明によれば、複数の印刷手段を備えた画像記録装置において、少なくとも1つの印刷手段を除く他の印刷手段が最低限の通電状態となるように制御することによって、少なくとも1つの印刷手段によって直ぐに印刷が可能となると共に、最低限の通電状態とした印刷手段の消費電力を低減することができるので、最初の1枚の印刷までの時間を犠牲にすることなく、消費電力を低減することができる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
図1及び図2には、本発明の実施の形態に係わる画像記録装置が示され、図3及び図4には、本発明の実施の形態に係わる画像記録装置に適用される印刷ユニットが示されている。
図3(A)に示すように、印刷ユニット142は外殻部としてケーシング12を備えており、このケーシング12は、装置の高さ方向(図3矢印H方向)に沿って扁平な直方体状に形成されている。ケーシング12には、その底板部13における幅方向(図3矢印W方向)に沿った一端側(図3(A)では左側、以下、便宜上、印刷ユニット142及び排紙ユニット70において左側を後端側、右側を先端側と呼称する。)にスリット状の排紙搬入口16が穿設されると共に、天板部14に排紙搬入口16と正対するようにスリット状の排紙搬出口18が穿設されている。またケーシング12内には、底板部13上に上面側が開口した筐体状のトレイである給紙ホッパ20が配置されている。給紙ホッパ20内には、1枚の記録紙P又は複数枚の記録紙Pが積層された記録紙の束(以下、これを、特に「記録紙P」と区別する必要がある場合には、「紙束B」という。)が収納可能とされている。
図3(A)に示すように、給紙ホッパ20内には、底板部21上に平板状の積載板22が配置されており、この積載板22上には給紙ホッパ20内に収納された記録紙Pが載置される。積載板22は、幅方向に沿った一端部が底板部21に揺動に可能に連結されると共に、コイルスプリング等の付勢部材24により揺動端側が上方へ付勢されている。これにより、給紙ホッパ20内に収納された記録紙Pは、その先端側が積載板22からの押圧力を受けて上方へ付勢される。
給紙ホッパ20は、ケーシング12により奥行方向(図4矢印D方向)に沿って装着位置と補給位置との間でスライド可能に支持されている。ここで、給紙ホッパ20は、ケーシング12内の装着位置から補給位置へスライドすると、上面側の開口部が開放された状態となり、この開口部を通して記録紙Pを補給し、又は取り出すことが可能になる。また給紙ホッパ20には、付勢部材24に抗して積載板22を拘束するための拘束機構(図示省略)が設けられており、この拘束機構は、給紙ホッパ20の装着位置から補給位置へのスライドに連動して、積載板22を底板部13に近接した下限位置に揺動させて拘束する。また拘束機構は、給紙ホッパ20の補給位置から装着位置へのスライドに連動して積載板22を解放する。
図3(A)に示すように、印刷ユニット142内には、給紙ホッパ20の上側に上面側が開口した筐体状の排紙バッファ26が配置されている。この排紙バッファ26内には画像記録済みの印刷物Qが収納可能とされている。排紙バッファ26内には、給紙ホッパ20と同様に、その底板部27上に平板状の積載板28が揺動可能に配置されている。この積載板28上には排紙バッファ26内に収納された画像記録済みの印刷物Qが載置される。また積載板28は、幅方向に沿って片側(図3では右側)の端部が底板部27に揺動に可能に連結されると共に、コイルスプリング等の付勢部材30により揺動端側が上方へ付勢されている。これにより、排紙バッファ26内に収納された画像記録済みの印刷物Qは、その先端側が積載板28からの押圧力を受けて上方へ付勢される。なお、排紙バッファ26内では、画像記録済みの印刷物Qの先端の向きが給紙ホッパ20内の記録紙Pとは逆になっている。
排紙バッファ26には、底板部27の下面側に付勢部材30に抗して積載板28を揺動方向に沿った下限位置に移動させ、拘束するためのアクチュエータ(図示省略)が配置されており、このアクチュエータは、排紙バッファ26内に画像記録済みの印刷物Qを受け入れる際に、積載板28を底板部27に近接した下限位置に揺動させて拘束し、排紙バッファ26内への画像記録済みの印刷部Qの受入完了後に積載板28を解放する。
図3(A)に示すように、印刷ユニット142内には、給紙ホッパ20の上方であって、幅方向に沿って排紙バッファ26に隣接する部位に印刷部34が配置されている。印刷部34には、奥行方向と平行な主走査方向(図4矢印S方向)に延在するガイドロッド36が設けられると共に、このガイドロッド36により主走査方向に沿って移動可能に支持されたインクジェットヘッド38が設けられている。また印刷部34には、記録紙Pに対する画像記録時にインクジェットヘッド38を所定の主走査速度で往復移動させるヘッド駆動機構(図示省略)が設けられている。
図3(A)に示すように、印刷部34には、主走査方向と直交する副走査方向に沿ってインクジェットヘッド38を挟むようにニップローラ対40及びローラ対42が配置されると共に、これらのローラ対40、42間にインクジェットヘッド38の下面部との間に隙間を形成するプラテン44が配置されている。これらのニップローラ対40及びローラ対42は、記録紙Pを所定の速度で副走査方向(図4矢印F方向)へ搬送する。
ここで、インクジェットヘッド38には、その下面部分に主走査方向に沿って記録すべき画像の画素密度に対応するピッチで配設された複数のノズル(図示省略)が設けられており、インクジェットヘッド38は、ヘッド駆動機構により主走査方向へ移動しつつ、デジタル化された画像情報に基づいて各ノズルからインクを噴射及び噴射停止することで、ニップローラ対40及びローラ対42により副走査方向へ搬送される記録紙P上に画像情報に対応する画像を形成する。なお、インクジェットヘッド38は、略記録紙幅の所謂フルラインタイプのものを適用するようにしてもよいし、その他の構成を適用するようにしてもよい。また、ここでは、インクジェット方式の記録ヘッドを適用するが、サーマル等の他の方式の記録ヘッドを採用するようにしてもよい。さらに、複数の印刷ユニットでそれぞれ別々の方式の記録ヘッドを採用するようにしてもよい。
図3(A)に示すように、印刷ユニット142には、給紙ホッパ20の上方に円筒状の分離給紙ローラ46が配置されている。この分離給紙ローラ46は、給紙ホッパ20内に収納され積載板22により上方へ付勢された記録紙P(紙束B)上面の先端側に圧接する。また印刷ユニット142には、分離給紙ローラ46とニップローラ対40との間に一定の間隔を空けて互いに対向する一対の印刷ガイド板48、50が配置されており、一対の印刷ガイド板48、50はそれぞれU字状に湾曲しており、これら一対の印刷ガイド板48、50間には、1枚の記録紙Pをニップローラ対40へ案内するための印刷ガイド路52が形成されている。
印刷ユニット142では、インクジェットヘッド38に記録紙Pを供給する際には、給紙ホッパ20内の記録紙Pに圧接した分離給紙ローラ46を所定量回転させる。これにより、給紙ホッパ20内からは1枚の記録紙Pが分離され、この1枚の記録紙Pは分離給紙ローラ46からの搬送力により印刷ガイド路52に沿ってニップローラ対40へ搬送される。なお、印刷ガイド路52の路長が比較的長く、分離給紙ローラ46からの搬送力だけでは記録紙Pを確実にニップローラ対40まで搬送できない場合には、印刷ガイド路52にはその途中に搬送ローラ対を配置し、この搬送ローラ対により印刷ガイド路52の途中まで搬送されてきた記録紙Pをニップローラ対40まで搬送するようにしても良い。
図3(A)に示すように、印刷ユニット142には、排紙バッファ26の上方に円筒状の分離排紙ローラ54が配置されている。この分離排紙ローラ54は、排紙バッファ26内に収納され積載板28により上方へ付勢された画像記録済みの印刷物Q(印刷物の束C
)上面の後端側に圧接する。また印刷ユニット142には、分離排紙ローラ54から後端側へ延出する一対の分岐ガイド板56、58が配置されており、一対の分岐ガイド板56、58は、一定の間隔を空けて互いに対向するように支持されている。これら一対の分岐ガイド板56、58間には、1枚の画像記録済みの印刷物Qを後述する排紙ガイド路66へ案内するための分岐ガイド路60が形成されている。
印刷ユニット142内には、後端部に上下方向へ延在する一対の排紙ガイド板62、64が配置されており、一対の排紙ガイド板62、64は一定の間隔を空けて互いに対向するように支持されている、これらの一対の排紙ガイド板62、64間には、1枚の画像記録済みの印刷物Qを後述する排紙ユニット70へ案内するための排紙ガイド路66が形成されている。排紙ガイド路66は、ケーシング12に形成された排紙搬入口16と排紙搬出口18とを繋げている。また印刷ユニット142には、排紙ガイド路66に沿って画像記録済みの印刷物Qを排紙ユニット70側へ搬送するための搬送ローラ対68が設置されている。この搬送ローラ対68は、少なくとも排紙ガイド路66の上端部及び下端部にそれぞれ配置されており、排紙ガイド路66の路長、記録紙Pの長さ等に応じて排紙ガイド路66の上端部と下端部との間に適宜配置される。
図3(A)に示すように、印刷ユニット142内には、排紙ガイド路66と反対側の端部(先端部)に高さ方向に沿って延在する一対の給紙ガイド板150、152が配置されており、この給紙ガイド板150、152の間は、印刷ユニット142を高さ方向に沿って貫通するスリット状の給紙ガイド路144とされている。また印刷ユニット142のケーシング12には、底板部13及び天板部14にそれぞれスリット状の給紙搬入口154及び給紙搬出口156(図4参照)が形成されており、給紙ガイド路144は、ケーシング12内で給紙搬入口154及び給紙搬出口156とを繋いでいる。また給紙ガイド路144の下端部及び上端部には、それぞれ搬送ローラ対158が配置されている。
印刷ユニット142には、給紙ガイド路144から給紙ホッパ20側へ分岐する分岐ガイド路148が設けられており、搬送ローラ対158からの搬送力を受けて給紙ホッパ20内へ記録紙Pが収納されるようになっている。
印刷ユニット142には、給紙ガイド路144の分岐ガイド路148との分岐点付近にガイドレバー146が設けられている。このガイドレバー146には、図3(B)に示すように、一端部に揺動中心となる支軸部147が設けられており、この支軸部147は一方の給紙ガイド板150に配置された軸受部(図示省略)により軸支されている。ここで、ガイドレバー146は、実線で示される給紙位置と2点鎖線で示される上部の印刷ユニット142へ記録紙Pを搬送する搬送位置との範囲で回動可能とされている。またガイドレバー146はロータリアクチュエータ(図示省略)が連結されており、このロータリアクチュエータにより給紙位置及び搬送位置の何れかの位置に回動し保持される。
画像記録装置140は、図1及び図2に示すように、最下段に給紙ユニット170を備えており、この給紙ユニット170上に印刷ユニット142及び排紙ユニット70が積み重ねられて構成されている。ここで、給紙ユニット170は、記録紙Pを各印刷ユニット142における給紙ホッパ20内へ補給するためのものである。
図1に示すように、給紙ユニット170は外殻部としてケーシング172を備えており、このケーシング172の幅方向及び奥行方向に沿ったサイズは、印刷ユニット142のケーシング12と略一致している。ケーシング172には、その上面部における先端側にスリット状の給紙搬出口174(図2参照)が開口しており、この給紙搬出口174は、給紙ユニット170の上段側に隣接する印刷ユニット142の給紙搬入口154に接続される。
ケーシング172内部には、複数枚の記録紙Pが積載された紙束Bが収納可能とされたメイン給紙ホッパ176が配置されている。このメイン給紙ホッパ176は、各印刷ユニット142の給紙ホッパ20と同様に、ケーシング172により奥行方向に沿って装着位置と補給位置との間でスライド可能に支持されている。ここで、メイン給紙ホッパ176は、ケーシング172内の装着位置から補給位置へスライドすると、上面側の開口部が開放された状態となり、この開口部を通して記録紙P(紙束B)を補給し、又は取り出すことが可能になる。
メイン給紙ホッパ176内には、収納した紙束Bが積載される積載トレー178及び、この積載トレー178を高さ方向に沿って昇降可能に支持した昇降機構(図示省略)が配置されている。またケーシング172内には、メイン給紙ホッパ176の上方に分離給紙ローラ180が配置されており、この分離給紙ローラ180は、そのローラ面が積載トレー178上に積載された紙束B上面の先端側に対向するように支持されている。昇降機構は、メイン給紙ホッパ176の装着位置から補給位置へのスライドに連動して、積載トレー178をケーシング172の底板部に近接した下限位置に移動させ、またメイン給紙ホッパ176の補給位置から装着位置へのスライドに連動して積載トレー178を上昇させ、積載トレー178上の紙束Bを所定の圧接力で分離給紙ローラ180に圧接させる。
図1に示すように、ケーシング172内には、給紙搬出口174から分離給紙ローラ180側へ延出する接続ガイド路182が設けられており、この接続ガイド路182の先端部は、分離給紙ローラ180の紙束Bとの圧接部に面して開口している。これにより、分離給紙ローラ180が所定量だけ回転すると、分離給紙ローラ180により積載トレー178上の紙束Bから1枚の記録紙Pが分離され、この記録紙Pの先端側が接続ガイド路182内へ送り込まれる。
なお、メイン給紙ホッパ176内に配置される積載トレー178は1個に限定されず、複数個の積載トレー178をメイン給紙ホッパ176内に配置し、各積載トレー178にそれぞれ異なる種類の記録紙Pを積載し、複数の積載トレー178の何れかに積載された複数種類の記録紙Pから選択された1種類の記録紙Pを接続ガイド路182内へ送り込むようにしても良い。
図1に示すように、本実施形態に係る画像記録装置140は、1台以上(図1では2台)の印刷ユニット142と排紙ユニット70とが高さ方向に沿って積み重ねられて構成されている。ここで、排紙ユニット70は、印刷ユニット142により画像が記録された印刷物Qを受け入れて一時保管するためのものであり、画像記録装置140における最上段に配置される。
排紙ユニット70は外殻部としてケーシング74を備えており、このケーシング74の幅方向及び奥行方向に沿ったサイズは、印刷ユニット142のケーシング12と略一致している。ケーシング74には、その下面部における後端側にスリット状の排紙半有口76(図2参照)が開口しており、この排紙搬入口76は、排紙ユニット70の下段側に隣接するように配置された印刷ユニット142の排紙搬出口18に接続される。ケーシング74の上面部には、複数枚の画像記録済みの印刷物Qが積載可能とされた排紙トレイ78が設けられている。排紙トレイ78には、排紙搬入口76側の一端部から他端側へ向って上方へ傾斜する積載面80が形成されると共に、この積載面80の一端部から略垂直に立ちあがる位置決め面82が形成されている。この位置決め面82の上端側にはスリット状の排紙搬出口84が開口しており、ケーシング74内には、排紙搬出口84と排紙搬入口76とを繋ぐ受入ガイド路86が設けられている。また排紙ユニット70には、受入ガイド路86の排紙搬出口84側の端部に搬出ローラ対88が配置されている。
図1に示すように、排紙ユニット70の下段側に配置された印刷ユニット142は、下段側に他の印刷ユニット142が配置されている場合には、その排紙搬入口16が下段側の印刷ユニット142の排紙搬出口18に接続され、また上段側に他の印刷ユニット142が配置されている場合には、その排紙搬出口18が上段側の印刷ユニット142の排紙搬出口16に接続される。これにより、排紙ユニット70の下段側に複数の印刷ユニット142が配置されている場合には、各印刷ユニット142の排紙ガイド路66が互いに接続され、これらの排紙ガイド路66は、各印刷ユニット142を貫通するように高さ方向に延在し、上端部が排紙ユニット70の受入ガイド路86に接続される1本の排紙経路を構成する。
本実施形態に係る画像記録装置140は、図2に示されるように、上段側の排紙ユニット70、印刷ユニット142を上方へ持ち上げるだけで、簡単に下段側の印刷ユニット142、給紙ユニット170から分離できる。従って、画像記録装置140では、印刷ユニット142を他の印刷ユニット142から分離し、又は排紙ユニット70を下段側の印刷ユニット142から分離した状態とすれば、1台乃至複数台の印刷ユニット142を他の印刷ユニット142の間又は印刷ユニット142と排紙ユニット70との間に挿入し、あるいは印刷ユニット142の間又は印刷ユニット142と排紙ユニット70との間から1台乃至複数台の印刷ユニット142を抜き取ることが可能になっている。これにより、画像記録装置140では、装置を構成する印刷ユニット142の台数を簡単に増減でき、印刷ユニット142の台数を増減することにより、装置全体としての印刷速度を含む印刷能力を調整できる。
続いて、本実施形態の画像記録装置140の制御系の構成について図5を参照して説明する。図5は、画像記録装置140の制御系の構成を示すブロック図である。
本実施形態の画像記録装置140は、CPU、ROM、及びRAM等を備えたマイクロコンピュータで構成されたメイン制御部10を有している。メイン制御部10は、例えば、給紙ユニット170に設けるようにしてもよいし、他のユニットに設けるようにしてもよい。
メイン制御部10には、入出力インタフェース(I/F)11が接続されている。入出力I/F11には、通信制御部92、エラー検出センサ94、給紙制御部96、排紙を制御するための排紙制御部98、画像記録装置140の各種操作を行うための操作パネル99及び複数の印刷制御部90(90A、90B等)が接続されており、当該メイン制御部10によって、画像記録装置140の各種動作が制御されるようになっている。また、メイン制御部10は、各ユニットへの電源の通電状態を制御するようになっている。
通信制御部92は、ネットワーク等を介して外部機器(例えば、ホストコンピュータ等)に接続され、画像記録装置140と外部機器との通信を制御する。例えば、ホストコンピュータ等からの印刷要求を受けて画像記録装置140で印刷を行うための通信制御を行うようになっている。
エラー検出センサ94は、画像記録装置140内で発生するエラーを検出する。例えば、画像記録装置140内の記録紙搬送経路等に設けられた記録紙の移動等を検出するための各種センサや印刷部のインク残量等を検出する残量検出センサ等で構成されており、各種センサの検出結果から画像記録装置140で発生する記録紙の詰まり(ジャム)やインク切れ等のエラーを検出するようになっている。
給紙制御部96は、給紙ユニット170の動作を制御し、給紙ユニット170に収納された記録紙Pを各印刷ユニット142に供給するための制御を行うようになっている。また、給紙制御部96は、メイン制御部10からの指示を受けて、給紙ユニット170の記録紙を搬送するための搬送駆動系のモータや給紙ユニット170に設けられたインジケータなどを含む表示装置等への通電状態を切換えることが可能とされ、例えば、搬送駆動系のモータを動作するための通電状態と、最低限の通電状態等に切換えることが可能とされている。なお、給紙制御部96は、給紙ユニット170に設けるようにしてもよいし、他の部位に設けるようにしてもよい。
排紙制御部98は、排紙ユニット70の動作を制御し、各印刷ユニット90で印刷が行われた記録紙Pを排紙トレイ78に排出するようになっている。また、排紙制御部98も給紙制御部96と同様に、メイン制御部10からの指示を受けて、給紙ユニット170の記録紙を搬送するための搬送駆動系のモータや排紙ユニット70に設けられたインジケータなどを含む表示装置等への通電状態を切換えることが可能とされ、例えば、搬送駆動系のモータを動作するための通電状態と、最低限の通電状態等に切換えることが可能とされている。なお、排紙制御部98は、排紙ユニット70に設けるようにしてもよいし、他の部位に設けるようにしてもよい。
印刷制御部90は、各印刷ユニット142の印刷動作を制御する。例えば、印刷制御部90は、各印刷ユニット142の記録紙搬送系を制御して印刷部34への記録紙搬送を制御し、印刷部34の印刷動作を制御する。そして、印刷終了後には、各印刷ユニット142の排紙動作を制御する。また、印刷制御部90も給紙制御部96及び排紙制御部98と同様に、印刷ユニット142に設けられた各装置への通電状態を制御することが可能とされている。例えば、図6に示すように、印刷制御部90は、入出力I/F160を介して、印刷ユニット142に設けられて、インクジェットヘッド38等を往復運動させるための主走査駆動系モータ150、記録紙を搬送するための副走査駆動系モータ152、印刷済みの記録紙を乾燥させるための記録紙乾燥ヒータ154(記録紙乾燥ヒータ154は装置のコスト低減のために備えなくてもよい)、及び各種インジケータや液晶等を含む表示装置156に接続されており、印刷制御部90の指示に応じて、主走査駆動系モータ150、副走査駆動系モータ152、記録紙乾燥ヒータ154、及び表示装置156のそれぞれへの通電状態が切換可能とされている。通電状態の切換は、例えば、それぞれの装置を駆動可能な通電状態(以下、待機モードという)と、最低限の通電状態(以下、スリープモードという)等に切換が可能とされている。
なお、印刷制御部90は、各印刷ユニット142に設けるようにしてもよいし、給紙ユニット170等の他の部位に設けるようにしてもよい。また、各印刷ユニット142における給紙動作は、給紙制御部96が制御するようにしてもよいし、同様に各印刷ユニット142における排紙動作は、排紙制御部98が制御するようにしてもよい。
メイン制御部10は、通信制御部92を介して外部のホストコンピュータ等から印刷指示がなされると、印刷データを受信して各印刷ユニット142の印刷制御部90に印刷データを割振る。そして、このとき、印刷の進捗状態を管理するようになっている。
また、操作パネル99は、テンキー等を備え、画像記録装置140を動作させるための操作や、画像記録装置140の各種設定等を設定可能とされており、例えば、上述のスリープモードへ移行する時間や、スリープモードから待機モードへ復帰するための条件等を設定することが可能とされている。操作パネル99は、例えば、最上段に位置する排紙ユニット70等に設けてもよいし、印刷ユニット142や排紙ユニット170に設けるようにしてもよい。また、各ユニットにそれぞれ設けて、それぞれのユニットの操作や設定を行うようにしてもよい。これらの各種設定は、操作パネル99の他に、外部のコンピュータ等にインストールされるプリンタドライバ等を用いて設定することも可能とされている。
なお、印刷ユニット142及び印刷制御部90が、本発明の印刷手段に相当し、メイン制御部10が本発明の制御手段に相当する。
次に、上述のように構成された画像記録装置の動作について図7のフローチャートを参照して説明する。なお、図7は、メイン制御部10で行われる動作の流れを示すフローチャートである。また、以下の説明では、印刷ユニット142を5つ(印刷ユニットA〜E)備えた例について説明する。
まず、ステップ100では、電源オンか否かが判定される。該判定は、例えば、排紙ユニット70やその他のユニットに設けられた画像記録装置140を起動するためのスイッチがオンされたか否かを検出することによってなされ、該判定が肯定されるまで待機する。すなわち、詳細には電源が投入された時点でメイン制御部10の本処理が開始される。
ステップ102では、各印刷ユニット142、給紙ユニット170、及び排紙ユニット70の初期化が行われる。例えば、印刷ユニット142や給紙ユニット170では、記録紙の有無等が検出され、印刷ユニット142では、インクジェットヘッド38のホームポジションの確認動作等が行われる。
ステップ104では、各ユニットの自己診断が行われる。例えば、記録紙の搬送経路等に設けられた記録紙を検出するためのセンサ等の信号に基づいて、記録紙の詰まり等を検出したり、インクジェットヘッド38におけるインクの詰まりを防止するためのダミージェット等が必要に応じて行われる。
ステップ106では、印刷ユニットA142が待機モード(印刷を直ぐに行うことが可能な通電状態)に設定される。例えば、待機モードは、印刷ユニットA142のインクジェットヘッド38を往復運動させるための主走査駆動系モータ150や記録紙を搬送するための副走査駆動系モータ152等をホールド状態に維持したり、インクジェットヘッド38から吐出されたインクを短時間で乾燥させるための記録紙乾燥ヒータ154等を暖めるための電力を供給したり、表示装置156等の表示部に画像記録装置の状態を表示するための電力を供給したり、印刷指示に応じて直ちに印刷が可能な通電状態に設定される。
ステップ108では、印刷ユニットA142を除く印刷ユニット142(印刷ユニットB〜E)がスリープモード(必要最低限の通電状態)に設定される。例えば、スリープモードは、インクジェットヘッド38を往復運動させるための主走査駆動系モータ150や記録紙を搬送するための副走査駆動系モータ152等のホールド状態を解除したり、記録紙乾燥ヒータ154への電力供給を停止したり、表示部156の表示を消したりするなど、電力供給を必要最低限の状態に制御する。これによって、印刷を行わない待機時の消費電力を最小限に抑えることができる。
続いて、ステップ110では、印刷データを受信したか否かが判定される。該判定は、外部のコンピュータ等から通信制御部92を介して画像記録装置140で印刷するための印刷データを受信したか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定されるまで待機してステップ112へ移行する。
ステップ112では、印刷データが所定量以上か否か判定される。該判定は、受信した印刷データが所定量以上か否かを判定することによってなされ、例えば、受信した印刷データが5ページ以上か否かを判定することによってなされる。なお、ステップ112の判定は、受信した印刷データを解析し、印刷ユニットA142のみで印刷を行う場合の印sつ所要時間が所定時間以上必要か否かを判定するようにしてもよい。また、ステップ112の判定条件としての所定量や上記所定時間は、本発明の復帰条件に相当し、印刷データを送信するコンピュータ等にインストールされたプリンタドライバや画像記録装置140に設けられた操作パネル99等によって適宜設定可能とされている。
ステップ112の判定が否定された場合には、ステップ114へ移行して、待機モードの状態にある印刷ユニットA142へ印刷データが送信される。詳細には、印刷ユニットA142を制御する印刷制御部90に印刷データが送信されて、ステップ116へ移行して、待機モード状態にある印刷ユニットA142のみによる印刷が行われる。すなわち、全ての印刷ユニット142をスリープモードにしてはいないので、待機モード状態にある印刷ユニットA142によって直ぐに印刷を開始することができる。
ステップ118では、印刷された記録紙が印刷ユニットA142の印刷部34から印刷ユニットA142の排紙バッファ26に排出され、ステップ120へ移行して、排紙バッファ26から排紙ユニット70に印刷が行われた記録紙が排出される。
そして、ステップ122では、印刷終了か否かが判定され、該判定が否定された場合には、ステップ116に戻って、印刷が修了するまで上述の処理が繰り返され、印刷が終了した時点でステップ144へ移行する。
一方、ステップ112の判定が肯定された場合、すなわち、印刷データが所定量以上の場合には、ステップ124へ移行する。
ステップ124では、全ての印刷ユニット142が待機モードか否か判定される。すなわち、印刷ユニットB〜Eのスリープモードが解除された状態か否かが判定され、該判定が否定された場合には、ステップ126へ移行して、スリープモードの状態にある印刷ユニットB〜Eのスリープモードが解除されて全ての印刷ユニット142が待機モードに設定され、ステップ128へ移行する。
一方、ステップ124の判定が肯定された場合には、既に、全ての印刷ユニット142が待機モードであるため、そのままステップ128へ移行する。
ステップ128では、各印刷ユニット142への印刷データの割振りが行われる。すなわち、全ての印刷ユニット142を用いて印刷を行うため、印刷データが各印刷ユニット142に割振られステップ130へ移行して、印刷データに基づく印刷が各印刷ユニット142の印刷部34で行われる。このとき、印刷ユニットA142は既に待機モードであるので、先行して印刷を開始することによって、印刷を直ぐに開始することができ、印刷開始までの時間を短縮することが可能となる。
ステップ132では、印刷された記録紙が各印刷ユニット142の印刷部34から各印刷ユニット142の排紙バッファ26に排出され、ステップ134へ移行して、各印刷ユニット142による印刷が終了したかが否か判定され、終了するまでステップ130〜ステップ134の処理が繰り返され、各印刷ユニット142による印刷が終了した時点で、ステップ136へ移行する。
ステップ136では、各印刷ユニット142の排紙バッファ26から印刷済みの記録紙が排紙ユニット70に予め定められたページ順で排出される。
そして、ステップ138では、全ての印刷データについて印刷が終了したかが否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ130に戻って、ステップ138の判定が肯定されるまで上述の処理が繰り返され、ステップ138の判定が肯定されたところでステップ140へ移行する。
続いて、ステップ140では、印刷データ無し状態が所定時間(例えば、10分等)以上経過したか否か判定される。なお、所定時間は本発明の通電条件に相当し、印刷データを送信するコンピュータ等にインストールされたプリンタドライバや画像記録装置140に設けられた操作パネル99等によって適宜設定可能とされている。
ステップ140の判定が肯定された場合、すなわち、印刷データが所定時間以上経過しても受信しない場合には、上述のステップ108へ移行して、印刷ユニットA142を除く印刷ユニット142がスリープモードに再び設定され、上述の処理が行われる。これによって、待機時の消費電力を最小限に抑えることができる。
一方、ステップ140の判定が否定、すなわち印刷データを所定時間経過する前に受信した場合には、ステップ142へ移行して、各印刷ユニット142を待機モードに継続設定し、ステップ144へ移行する。
ステップ144では、電源オフか否か判定される。該判定は、例えば、排紙ユニット70やその他のユニットに設けられた画像記録装置140を起動するためのスイッチがオフされたか否かを検出することによってなされ、該判定が否定された場合には、上述のステップ110へ戻って上述の処理が繰り返され、ステップ144の判定が肯定されたところで、一連のメイン制御部10による処理が終了する。
このように、本実施の形態に係わる画像記録装置140は、複数の印刷ユニット142を備えており、電源投入時には、まず、印刷ユニットA142のみが待機モードとなり、他の印刷ユニット142は、スリープモードになる。すなわち、1つの印刷ユニットA142以外の印刷ユニット142は、必要最小限の通電状態とされるので、画像記録装置140の待機時の消費電力を低減することができる。
詳細には、本実施の形態に係わる画像記録装置140は、図8(A)に示すように、従来の画像記録装置(全ての印刷ユニットを待機モードに設定する場合)に約95wの消費電力であったものを、約51wに低減することができる。また、電子写真方式の印刷ユニットを適用した場合には、図8(B)に示すように、従来の画像記録装置では約220wの消費電力が必要だった物を、本実施形態のように待機モード及びスリープモードを制御することにより約160wの消費電力に低減することができる。
また、この時、1つの印刷ユニットA142は待機モードであるため、印刷データを受信して印刷を行う際に、直ぐに、印刷を行うことができる。従って、スリープモードの印刷ユニット142が印刷できる状態になるまでの時間は、印刷ユニットA142による印刷が可能であるので、ファーストプリントの印刷時間が遅くなってしまうのを防止することができる。
なお、上記の実施の形態では、印刷ユニット142の印刷方式としては、インクジェット方式を適用したが、これに限るものではなく、例えば、電子写真方式の印刷方式を適用するようにしてもよいし、サーマル方式の印刷方式を適用するようにしてもよいし、さらには、各印刷ユニット毎に異なる印刷方式を適用するようにしてもい。電子写真方式に適用した場合には、定着部のウォームアップ時の電力を節電できるので、インクジェット方式よりも節電効果が大きくなる。
また、本実施の形態では、1つの印刷ユニットA142を待機モードにして、他の印刷ユニット142をスリープモードとするようにしたが、これに限るものではなく、例えば、2台以上の印刷ユニット142を待機モードにして、他の印刷ユニット142をスリープモードにするようにしてもよい。すなわち、少なくとも1つの印刷ユニット142を待機モードとして他の印刷ユニットをスリープモードにすることによって、始めの印刷までの時間を犠牲にすることなく、消費電力を低減することができる。
また、本実施の形態では、印刷データが所定量以上の場合に、全ての印刷ユニット142を待機モードとなるように制御したが、これに限るものではなく、例えば、印刷データ量(ページ数等)に応じて、スリープモードを解除して待機モードに設定する印刷ユニット数を可変にしてもよい。具体的には、10台の印刷ユニット142を備えた場合に、印刷データが8頁の時には8台の印刷ユニット142を待機モードとし、9頁のときには9台の印刷ユニット142を待機モードにする等のように、印刷データ量に応じて待機モードにする印刷ユニット数を可変するようにしてもよい。
さらに、本実施の形態では、ユニット化した複数の印刷ユニット142を備える構成を適用した例を示したが、これに限るものではなく、ユニット化せずに、1つの装置内に複数の印刷部34を含む構成に本発明を適用するようにしてもよい。
本発明の実施の形態に係わる画像記録装置の構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態に係わる画像記録装置のユニット単位で分離した状態を示す側面図である。 (A)は本発明の実施の形態に係わる画像記録装置における印刷ユニットの構成を示す側面図であり、(B)印刷ユニットにおけるガイドレバーの動作を示す側面図である。 印刷ユニットの構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態に係わる画像記録装置の制御系の構成を示すブロック図である。 印刷ユニットの制御系の詳細な構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係わる画像記録装置のメイン制御部で行われる処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係わる画像記録装置の消費電力と従来の画像記録装置の消費電力を比較するための図である。
符号の説明
10 メイン制御部
11、160 入出力I/F
70 排紙ユニット
90 印刷制御部
96 給紙制御部
98 排紙制御部
142 印刷ユニット
170 給紙ユニット
150 主走査駆動系モータ
152 副走査駆動系モータ
154 記録紙乾燥ヒータ
156 表示装置

Claims (9)

  1. 記録媒体に印刷を行うと共に、最低限の通電状態を含む少なくとも2以上の通電状態に切換可能な複数の印刷手段と、
    前記複数の印刷手段のうち少なくとも1つの前記印刷手段を除く他の前記印刷手段が最低限の通電状態になるように前記複数の印刷手段の通電状態を制御する制御手段と、
    を備えた画像記録装置。
  2. 前記複数の印刷手段は、インクジェット方式、電子写真方式、及びサーマル方式を含む少なくとも1つの印刷方式からなることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記制御手段は、予め定められた通電条件に基づいて前記複数の印刷手段の通電状態を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 前記制御手段は、予め定めた復帰条件に基づいて、最低限の通電状態とした印刷手段を印刷指示に応じて直ちに印刷可能な通電状態に復帰するように前記複数の印刷手段の通電状態をさらに制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の画像記録装置。
  5. 前記制御手段は、前記復帰条件として所定量以上の印刷を行う時に、最低限の通電状態とした前記印刷手段を印刷指示に応じて直ちに印刷可能な通電状態に復帰するように前記複数の印刷手段の通電状態を制御することを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
  6. 前記制御手段は、前記復帰条件として、印刷を行うための印刷データを解析し、最低限の通電状態とした印刷手段以外の印刷手段で印刷するための時間が所定時間以上必要な場合に、最低限の通電状態とした前記印刷手段を印刷指示応じて直ちに印刷可能な通電状態に復帰するように前記複数の印刷手段の通電状態を制御することを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
  7. 前記制御手段は、前記印刷手段を印刷指示に応じて直ちに印刷可能な通電状態に復帰した後に、所定時間前記復帰条件を満たさない場合に、再度、前記複数の印刷手段のうち少なくとも1つの前記印刷手段を除く他の前記印刷手段を、最低限の通電状態になるように前記複数の印刷手段の通電状態を制御することを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れか1項に記載の画像記録装置。
  8. 前記復帰条件を設定するための条件設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項4乃至請求項7の何れか1項に記載の画像記録装置。
  9. 前記通電条件を設定するための設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項3乃至請求項7の何れか1項に記載の画像記録装置。
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